JP2009292384A - 車両用ミラー装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】特別な防水構造を設けなくても鏡面角度調整手段内への水等の入り込みを防止又は抑制できる車両用ミラー装置を得る。
【解決手段】ロアハウジング64の底壁66から立設された保持片100を樹脂成形により形成するとアンダーカットになるが、各保持片100は互いに離間するように弾性変形できてもよいので保持片100を成形した際に金型を抜くことができる。したがって、保持片100の近傍で底壁66に貫通孔を形成しなくても保持片100を成形できる。このため、保持片100の周囲ではハウジング52の内外を底壁66に仕切ることができ、特別な防水構造を保持片100の近傍に設けなくても、ハウジング52の内への水等の入り込みを防止又は抑制できる。
【選択図】図2
【解決手段】ロアハウジング64の底壁66から立設された保持片100を樹脂成形により形成するとアンダーカットになるが、各保持片100は互いに離間するように弾性変形できてもよいので保持片100を成形した際に金型を抜くことができる。したがって、保持片100の近傍で底壁66に貫通孔を形成しなくても保持片100を成形できる。このため、保持片100の周囲ではハウジング52の内外を底壁66に仕切ることができ、特別な防水構造を保持片100の近傍に設けなくても、ハウジング52の内への水等の入り込みを防止又は抑制できる。
【選択図】図2
Description
本発明は、車両のドアミラーやフェンダーミラー等の後方視認用として車両に設けられた車両用ミラー装置に係り、特に、モータ等の駆動手段の駆動力によって反射面の向きの調整が可能な車両用ミラー装置に関する。
下記特許文献1に開示された車両用ミラーでは、ハウジングに形成されたピボット軸の球状部がミラーホルダに形成された嵌合部に嵌め込まれ、ミラーホルダは球状部を軸に回動でき、ミラーホルダを回動させることで鏡の反射面の向きを変えられるようになっている。
特開2001−151021の公報
ところで、この特許文献1に開示された構成では、ピボット軸の先端に球状部を形成するため、ハウジングの内外を連通する孔が形成される(特許文献1の図4の(b)及び(c)を参照)。このため、ハウジングが被水した際に上記の孔から水がハウジングの内側に入り込むことを防止するための特別な防水構造を設けなくてはならない。
本発明は、上記事実を考慮して、特別な防水構造を設けなくても鏡面角度調整手段内への水等の入り込みを防止又は抑制できる車両用ミラー装置を得ることが目的である。
請求項1に記載の本発明に係る車両用ミラー装置は、表側から入射した光を反射する反射面を有する鏡を含めて構成されたミラー本体と、前記ミラー本体の裏側に設けられて前記ミラー本体を保持するミラーホルダと、前記ミラーホルダの裏側に設けられて車両の所定部位に直接又は間接的に支持されると共に、出力した駆動力で前記ミラーホルダを変位させて前記鏡の反射面の向きを変える駆動手段を有する鏡面角度調整手段と、前記ミラーホルダの裏面における前記駆動手段の駆動力の付与位置とは異なる位置で前記ミラーホルダの裏面から突出形成されて、先端側に嵌合部が形成された組付部と、前記ミラーホルダの側と前記駆動手段の側とを隔てる前記鏡面角度調整手段の隔壁から前記ミラーホルダの側へ突出形成され、内側に前記嵌合部が嵌り込むことで前記組付部が前記保持部から離間する方向への前記組付部の変位を規制して前記ミラーホルダの裏面側の所定位置を中心にして前記ミラーホルダを回動可能に保持する保持部と、を備えている。
請求項1に記載の本発明に係る車両用ミラー装置によれば、車両の所定部位に直接又は間接的に支持される鏡面角度調整手段に設けられた保持部には、ミラー本体を保持するミラーホルダの裏面から突出形成された組付部の嵌合部が保持部の内側に嵌り込む。保持部の内側に組付部の嵌合部が嵌り込んだ状態では、保持部から離間する方向への組付部の変位が制限され、この結果、ミラーホルダが鏡面角度調整手段に保持される。
このように組付部が保持部に保持された状態では、ミラーホルダの裏面側の所定位置を中心にしてミラーホルダが回動可能であるので、鏡面角度調整手段の駆動手段から出力された駆動力により、鏡面角度調整手段に対して接離する向きにミラーホルダが変位すると、上記の所定位置を中心にミラーホルダが回動し、これにより、ミラー本体を構成する鏡の反射面の向きが変わる。
ここで、本発明に係る車両用ミラー装置では、組付部の嵌合部が嵌り込む保持部は鏡面角度調整手段の隔壁に形成されており、この保持部が形成された隔壁よりもミラーホルダの側と隔壁よりも駆動手段の側とは隔壁により隔てられている。このため、ミラーホルダの側から駆動手段の側への水等の入り込みが隔壁によって防止又は効果的に抑制される。これにより、駆動手段の被水等を防止又は効果的に抑制できる。
請求項2に記載の本発明に係る車両用ミラー装置は、請求項1に記載の本発明において、前記隔壁により基端部が閉止されて前記ミラーホルダの側が開口した筒状に形成されると共に、内側に前記保持部が設けられ、前記保持部に嵌り込んだ前記嵌合部を略曲率中心として外周面の少なくとも一部が略球面状に湾曲したピボット軸部と、前記ミラーホルダの裏面に形成されて、内周面が前記ピボット軸部の外周面のうち略球面状に湾曲した部分に倣って湾曲すると共に内側に前記組付部が設けられ、前記嵌合部が前記保持部に嵌り込んだ状態で前記ピボット軸をその先端側から覆って前記ピボット軸部の開口端を閉止するように内周面が前記ピボット軸部の外周面が接すると共に、前記ピボット軸部の先端側の外周面に内周面が接した状態で前記嵌合部を略中心として回動可能な軸受部と、を備え、前記鏡面角度調整手段の前記駆動手段が出力した駆動力で前記ピボット軸部を中心に前記ミラーホルダが回動する。
請求項2に記載の本発明に係る車両用ミラー装置によれば、外周面が内側の所定位置を中心に球面状に湾曲した筒状のピボット軸部が鏡面角度調整手段の隔壁に形成される。このピボット軸の内側には保持部が形成されており、ミラーホルダの裏面に形成された軸受部の内側に設けられた組付部の嵌合部を保持部に嵌め込むと、軸受部の内周面がピボット軸部の外周面に接する。
ピボット軸部の外周面は外周面が略球面状に湾曲しており、軸受部の内周面はこのピボット軸部の外周面に倣って凹状に湾曲している。しかも、ピボット軸部の外周面は、保持部に嵌り込んだ嵌合部が概ね曲率の中心となるように湾曲しているので、保持部に嵌合部が嵌り込んで鏡面角度調整手段にミラーホルダが保持された状態では、ピボット軸部の外周面の曲率中心、すなわち、保持部に嵌り込んだ嵌合を略中心に鏡面角度調整手段に対してミラーホルダが回動できる。
このため、鏡面角度調整手段の駆動手段が駆動力でミラーホルダを鏡面角度調整手段に対して接離させると、ピボット軸部の外周面の曲率中心を中心にミラーホルダが回動し、これにより、鏡の反射面の向きが変わる。
ここで、本発明に係る車両用ミラー装置では、鏡面角度調整手段の保持部により組付部、ひいては、ミラーホルダが保持されるので、ピボット軸部に軸受部を連結して保持させなくてもよい。このため、軸受部の内周形状をアンダーカットにする等の複雑な形状にしなくてもよい。しかも、ピボット軸部はミラーホルダ側が開口した筒状に形成されるが、ピボット軸部の外周面に軸受部の内周面が接した状態では、軸受部がピボット軸を覆ってピボット軸の開口端を閉止する。これにより、ピボット軸部の内側への水等の入り込みが防止又は効果的に抑制され、隔壁を介したピボット軸とは反対側への水等の入り込みも防止又は効果的に抑制される。
請求項3に記載の本発明に係る車両用ミラー装置は、表側から入射した光を反射する反射面を有する鏡を含めて構成されたミラー本体と、前記ミラー本体の裏側に設けられて前記ミラー本体を保持するミラーホルダと、前記ミラーホルダの裏側に設けられて車両の所定部位に直接又は間接的に支持されると共に、出力した駆動力で前記ミラーホルダを変位させて前記鏡の反射面の向きを変える駆動手段を有する鏡面角度調整手段と、前記ミラーホルダの側の端部が開口して、前記ミラーホルダとは反対側の端部が前記ミラーホルダの側と前記駆動手段の側とを隔てる前記鏡面角度調整手段の隔壁によって閉止された有底筒形状に形成され、その内側の所定位置を曲率の中心として外周面の少なくとも一部が略球面状に湾曲したピボット軸部と、前記ピボット軸部の外周面のうち前記略球面状に湾曲した部分に対応して内周面が湾曲した軸受部と、前記ピボット軸部の内側で前記鏡面角度調整手段に一体的に設けられ、前記軸受け部の内周面が前記ピボット軸部の外周面に接した状態で前記鏡面角度調整手段から離間する向きへの前記ミラーホルダの変位を制限して前記ミラーホルダを保持する保持手段と、を備えている。
請求項3に記載の本発明に係る車両用ミラー装置によれば、車両の所定部位に直接又は間接的に支持される鏡面角度調整手段に設けられた保持手段によりミラー本体を保持するミラーホルダが裏面から保持され、鏡面角度調整手段から離間する方向へのミラーホルダの変位が制限される。保持手段にミラーホルダが保持された状態では、鏡面角度調整手段に設けられたピボット軸部の外周面にミラーホルダの裏面側に形成された軸受部の内周面が接している。
筒状に形成されたピボット軸部の外周面はその内側の所定位置を曲率の中心として外周面の少なくとも一部が略球面状に湾曲しており、ピボット軸部の外周面に接する軸受部の内周面もまたピボット軸部の外周面に倣って湾曲している。このため、鏡面角度調整手段の駆動手段の駆動力でミラーホルダが鏡面角度調整手段に対して接離するとミラーホルダがピボット軸部を中心に回動し、これにより、鏡の反射面の向きが変わる。
ここで、ピボット軸部の外周面に軸受部の内周面が接していることでミラーホルダはピボット軸部を中心に回動可能できるので、保持手段はピボット軸部周りのミラーホルダの回動を妨げない程度に保持していればよく、保持手段がピボット軸の機能を有しなくてもよい。また、保持手段がミラーホルダを保持して鏡面角度調整手段から離間する向きへのミラーホルダの変位を制限しているので、軸受部はピボット軸部周りに回動自在に接していればよく、軸受部がピボット軸部を保持する機能を有していなくてもよい(軸受部とピボット軸部とが連結されていなくてもよい)。このため、互いに離間不能に連結された球状のピボット軸とピボット軸受けのような複雑な構造にしなくてもよい。
しかも、ピボット軸部はミラーホルダ側の開口した筒状に形成されるが、その開口端は軸受部に閉止されるので、ピボット軸部の内側への水等の入り込みが防止又は効果的に抑制される。このため、ピボット軸部の内側から駆動手段の側へ水等が入り込まないか、又は、駆動手段の側へ水等が入り込み難いので、駆動手段への被水等を防止又は効果的に抑制できる。
以上説明したように、本発明に係る車両用ミラー装置は、特別な防水構造を設けなくても鏡面角度調整手段内への水等の入り込みを防止又は抑制できる。
<本実施の形態の構成>
図1には本発明の一実施の形態に係る車両用ミラー装置としてのドアミラー装置10の全体構成が分解斜視図によって、極めて概略的に示されている。
図1には本発明の一実施の形態に係る車両用ミラー装置としてのドアミラー装置10の全体構成が分解斜視図によって、極めて概略的に示されている。
この図に示されるように、ドアミラー装置10はバイザーを構成するバイザーボデー12を備えている。全体的に合成樹脂材によって形成されているバイザーボデー12は底壁14を備えている。バイザーボデー12の幅方向に沿った底壁14の両端とバイザーボデー12の上下方向に沿った底壁14の上端からは底壁14の厚さ方向一方の側へ向けて周壁16が立設されており、バイザーボデー12は、概ね、底壁14の厚さ方向一方の側へ向けて開口した凹形状に形成されている。
底壁14を介してバイザーボデー12の開口側とは反対側にはバイザーカバー18が設けられている。バイザーカバー18には1又は複数の嵌合爪20が形成されており、この嵌合爪20をバイザーボデー12の底壁14等に設けられた嵌合溝(図示省略)に嵌め込むことでバイザーカバー18がバイザーボデー12に一体的に結合される。バイザーカバー18の底壁14とは反対側の面はバイザーボデー12の外周面の曲率に倣うように湾曲していると共に、色彩や材質、質感等がバイザーボデー12とは異なるように形成されており、バイザーボデー12にバイザーカバー18を取り付けることで所望の意匠のバイザーが形成される。
また、上記のバイザーボデー12の内側には電動格納ユニット38が設けられている。電動格納ユニット38はねじ等の締結固定部材によりバイザーボデー12に一体的に結合されている。電動格納ユニット38には略車両上下方向に貫通した挿通孔42が形成されており、この挿通孔42に図示しないスタンドに形成されたシャフトが挿し込まれる。これにより、スタンドのシャフト周りに電動格納ユニット38が回動可能にスタンドのシャフトに支持され、電動格納ユニット38のモータが駆動すると、電動格納ユニット38がシャフト周りに往復回動する。また、電動格納ユニット38を支持するスタンドは、図示しないステーに設けられており、このステーが図示しないドアパネルのコーナ部に固定されることで、本ドアミラー装置10がドアパネルに取り付けられる。
また、バイザーボデー12の開口端近傍ではバイザーボデー12の内側にミラー本体24が配置される。ミラー本体24は、ミラーホルダ26を備えている。ミラーホルダ26は略矩形状に形成された枠体28を備えている。枠体28の内側には反射鏡(鏡)30が設けられている。反射鏡30は略板状に形成されており、その厚さ方向一方の側(すなわち、反射鏡30の底壁14とは反対側)から入射した光をその反射膜で反射する。この略板状の反射鏡30の外周形状は枠体28の内周部に対応した略矩形状とされており、反射鏡30は枠体28に嵌め込まれている。
また、バイザーボデー12の内側には鏡面角度調整手段としての鏡面角度調整ユニット50が設けられている。図2に示されるように、鏡面角度調整ユニット50は、ハウジング52を構成するアッパハウジング54を備えている。アッパハウジング54は厚さ方向に沿ってミラーホルダ26と対向する底壁56を備えている。底壁56の外周部からはミラーホルダ26の側へ向けて周壁58が立設されている。このため、アッパハウジング54は全体的にミラーホルダ26の側へ向けて開口した浅底の箱形状に形成されている。
また、ハウジング52はロアハウジング64を備えている。ロアハウジング64はアッパハウジング54よりもミラーホルダ26の側でアッパハウジング54の底壁56と対向する隔壁としての底壁66を備えている。ロアハウジング64の底壁66の外周部からはアッパハウジング54の周壁58へ向けて周壁68が立設されている。このため、ロアハウジング64は全体的にミラーホルダ26とは反対側へ向けて開口した浅底の箱形状に形成されている。ロアハウジング64とアッパハウジング54とは互いの開口端を閉止するように連結され、これによりハウジング52を形成している。
図2に示されるように、ロアハウジング64にはピボット軸部としてのピボット筒80が設けられている。図2から図4の各々に示されるように、ピボット筒80は円筒状の筒部82を備えている。図2に示されるように、筒部82は底壁66のミラーホルダ26側の面から底壁66の厚さ方向に沿って立設されており、このため、筒部82の底壁66側の端部は底壁66により閉止されている。筒部82の底壁66とは反対側の端部からは連続して軸部84が形成されている。軸部84は筒部82と同軸の筒状に形成されているが、外径寸法が筒部82とは反対側へ向けて漸次小さくなっており、外周形状は軸部84の中心軸線上の所定位置を曲率の中心として球面状に湾曲している。
図2及び図4に示されるように、このピボット筒80の軸部84に対応して上記のミラーホルダ26の底壁44の裏面には軸受部90が形成されている。軸受部90はミラーホルダ26の裏側へ向けて開口した浅底の皿形状に形成されている。また、軸受部90の内周形状は、ミラーホルダ26の裏側の所定位置を曲率の中心として概ねピボット筒80の軸部84の曲率と同じ曲率で球面状に湾曲している。鏡面角度調整ユニット50に対しミラーホルダ26は軸受部90の内周面が軸部84の外周面に接して底壁66とは反対側のピボット筒80の開口端を閉止するように設けられる。このため、ミラーホルダ26は鏡面角度調整ユニット50に対して軸部84を中心にして揺れ動くことができる。
一方、図2から図4の各々に示されるように、ピボット筒80の内側には保持部又は保持手段としての複数(本実施の形態では4枚)の保持片100が設けられている。これらの保持片100はロアハウジング64の底壁66から立設されている。これらの保持片100は厚さ方向一方がピボット筒80の中心軸線の側へ向くように設けられている。また、保持片100の各々は、ピボット筒80の中心軸線側を向く厚さ方向一方の側の面がピボット筒80の中心軸線を中心とする同一円周上に位置するように形成されている。さらに、保持片100の各々は、ピボット筒80の中心軸線とは反対側を向く厚さ方向他方の側の面もまたピボット筒80の中心軸線を中心とする同一円周上に位置するように形成されている。
しかも、これらの保持片100はピボット筒80の中心軸線周りに一定間隔毎に形成されている。換言すれば、これらの保持片100は全体的にピボット筒80と同軸で一端がロアハウジング64の底壁66に閉止された筒体であるが、ピボット筒80とは異なり、ピボット筒80の中心軸線周りの一定間隔毎に筒体が分割された構造となっている。底壁66からの保持片100の突出方向に沿った保持片100の中間部よりも先端側(底壁66とは反対側)は、ピボット筒80の中心軸線の側へ向けて湾曲している。このため、保持片100はその基端側よりも先端側の方で互いに間隔が狭くなっている。
これらの保持片100に対応してミラーホルダ26の底壁44の裏面には組付部としての組付ガイド軸110が設けられている。組付ガイド軸110は基部112を備えている。基部112はミラーホルダ26の裏側へ向けて漸次外径寸法が小さくなる円錐台形状に形成されている。この基部112の先端からは連続して嵌合部114が形成されている。嵌合部114は被干渉部116を備えている。被干渉部116は基部112の側へ向けて漸次外径寸法が短くなる円錐台形状に形成されている。被干渉部116の基部112側の外径寸法は基部112の先端での外径寸法に概ね等しく、基部112とは反対側へ向けて被干渉部116の外径寸法が基部112の先端よりも大きくなる。このため、組付ガイド軸110には基部112と被干渉部116との間には、基部112の側、被干渉部116の側の何れよりも外径寸法が小さい括れ部が形成される。
被干渉部116の基部112とは反対側の端部からは、被干渉部116と共に嵌合部114を構成するテーパ部118が連続して形成されている。テーパ部118は被干渉部116とは反対側へ向けて漸次外径寸法が小さくなる円錐台形状に形成されている。ここで、組付ガイド軸110は、テーパ部118の先端における外径寸法が、ピボット筒80の中心軸線を介して互いに対向する保持片100の先端の間隔よりも小さい。
また、テーパ部118と被干渉部116との境での外径寸法は、ピボット筒80の中心軸線を介して互いに対向する保持片100の先端の間隔よりも充分に大きく、且つ、ピボット筒80の中心軸線を介して互いに対向する保持片100の基端の間隔以下に設定されている。この組付ガイド軸110は嵌合部114に上記の軸受部90の内周面の曲率中心が位置するように軸受部90の内周面の中央に形成されている。
図2に示されるように、軸受部90の内周面がピボット筒80の軸部84の外周面に接した状態では、組付ガイド軸110は嵌合部114が複数の保持片100に囲まれた空間内に入り込む。この状態で保持片100の先端側へ組付ガイド軸110を移動させて保持片100で囲まれた空間から嵌合部114を抜け出させようとすると、保持片100の先端に被干渉部116が干渉される。これにより、基本的には保持片100で囲まれた空間から嵌合部114が抜け出ることはできない。
また、ロアハウジング64の底壁66には一対の円孔132が形成されている。これらの円孔132は、一方の中心が他方の中心に対してピボット筒80の中心軸線周りに略90度傾くようにピボット筒80の中心軸線周りに互いに離間して形成されている。図2に示されるように、これらの円孔132(図2では一方の円孔132のみを図示している)には、ドライブロッド134が貫通配置されている。
ドライブロッド134はその長手方向がピボット筒80の中心軸線の向きと同じとされた棒状部材とされている。円孔132を通過してハウジング52の外部に突出したドライブロッド134の先端には略球形状の嵌合部136が形成されている。この嵌合部136に対応してミラーホルダ26の底壁44の裏面には嵌合爪138が形成されており、この嵌合爪138が嵌合部136に嵌合することで、嵌合部136周りの相対的な回動が可能な状態でミラーホルダ26とドライブロッド134とが連結されている。
図3に示されるように、ハウジング52の内側には、各々が駆動手段としての一対のモータ140が収容されている。モータ140の一方は、一方の円孔132を貫通したドライブロッド134に出力軸が機械的に連結されており、モータ140の他方は、他方の円孔132を貫通したドライブロッド134に出力軸が機械的に連結されている。これらのモータ140は、各々独立して駆動できるようにECU等の制御手段により制御されている。モータ140が正転駆動して出力軸が正転すると、このモータ140に対応するドライブロッド134はその先端側へ向けて移動して円孔132から更に突出する。また、モータ140が逆転して出力軸が逆転すると、このモータ140に対応するドライブロッド134その基端側へ向けて移動してハウジング52の内側に引き込まれる。
また、ピボット筒80を介して各円孔132とは反対側には圧縮コイルばね等のばね部材や押圧ロッド等の押圧部材等により構成された付勢手段が設けられており、ハウジング52からミラーホルダ26を離間させる向きにミラーホルダ26の底壁44の裏面を押圧付勢している。
少なくとも何れか一方のモータ140が正転駆動して、正転駆動したモータ140に対応したドライブロッド134が円孔132から突出する向きへ移動すると、ドライブロッド134に押圧されたミラーホルダ26は上記の付勢手段の付勢力に抗してピボット筒80の軸部84周りに回動する。また、少なくとも何れか一方のモータ140が逆転駆動して、逆転駆動したモータ140に対応したドライブロッド134がハウジング52の内側へ引き込まれる向きへ移動すると、付勢手段の付勢力がミラーホルダ26をピボット筒80の軸部84周りに回動させる。
<本実施の形態の作用、効果>
次に、本実施の形態の作用並びに効果について説明する。
次に、本実施の形態の作用並びに効果について説明する。
本ドアミラー装置10では、車両の室内に設けられたスイッチ等の調整操作手段を操作することで、ECU等の制御手段が少なくとも何れか一方のモータ140を正転駆動又は逆転駆動させる。上記のように、モータ140が正転駆動すると、この正転駆動したモータ140に対応したドライブロッド134は円孔132から突出する向きへ移動して、上記の付勢手段の押圧付勢力に抗してミラーホルダ26を押圧する。
また、モータ140が逆転駆動すると、この逆転駆動したモータ140に対応したドライブロッド134はハウジング52へ引き込まれるように移動し、これにより、上記の付勢手段が押圧付勢力でミラーホルダ26を押圧する。このように、モータ140の駆動力によるドライブロッド134の移動で、上記の付勢手段の押圧付勢力とこの押圧付勢力に基づくドライブロッド134の先端からの反力とがバランスする位置まで、ミラーホルダ26はピボット筒80の軸部84を中心に回動する。
上記のように、一対の円孔132は一方の中心が他方の中心に対してピボット筒80の中心軸線周りに略90度傾くようにピボット筒80の中心軸線周りに互いに離間している。このため、各円孔132に対応して設けられたドライブロッド134もまたピボット筒80の中心軸線周りに略90度傾くようにピボット筒80の中心軸線周りに互いに離間している。さらに、各付勢手段はピボット筒80を介した対応するドライブロッド134とは反対側に設けられている。
このため、各モータ140を適宜に駆動させることで、ミラーホルダ26の底壁44の長手方向及び幅方向の各々を軸方向とする軸周りに、ピボット筒80の軸部84を中心として回動させることができ、このミラーホルダ26の回動で、反射鏡30の鏡面の向きがミラーホルダ26の底壁44の長手方向及び幅方向の各々を軸方向とする軸周りに傾く。これにより、例えば、運転席の乗員が後方を視認するのに最適な向きに反射鏡30の反射面を向けることができる。
ここで、本ドアミラー装置10では、ミラーホルダ26と鏡面角度調整ユニット50とを連結するための構成の一部である保持片100はロアハウジング64の底壁66から立設されている。しかも、これらの保持片100は、その先端側で組付ガイド軸110の被干渉部116(嵌合部114)に干渉するために、ピボット筒80の中心軸線の側へ漸次湾曲している。このため、このような保持片100を樹脂成形により形成すると、保持片100の内側(ピボット筒80の中心軸線の側)が所謂アンダーカットになる。しかしながら、上記の保持片100はその内側に嵌り込んだ組付ガイド軸110の嵌合部114の抜け止めとしての機能を有すればよく、したがって、保持片100の内側に組付ガイド軸110の嵌合部114を入り込ませるにあたり、各保持片100は互いに離間するように弾性変形できてもよい。
このため、保持片100を成形するにあたり、保持片100の内側(ピボット筒80の中心軸線の側)が所謂アンダーカットになったとしても、保持片100を弾性変形させることで成形用の金型を抜くことができる。このため、保持片100の内側(ピボット筒80の中心軸線の側)が所謂アンダーカットになるにも関わらず、ロアハウジング64の底壁66に貫通孔を形成しなくても保持片100を成形できる。このため、保持片100の周囲では、ハウジング52の内外が隔壁としての底壁66に仕切られるので、特別な防水構造を保持片100の近傍に設けなくても、保持片100の近傍でハウジング52の外部から内部へ水等が入り込むことがなく、ハウジング52内のモータ140への被水等を防止又は効果的に抑制できる。
また、鏡面角度調整ユニット50に対するミラーホルダ26の回動の中心軸は、ミラーホルダ26の軸受部90の内周面が接するピボット筒80の軸部84が担う。このため、保持片100と組付ガイド軸110の嵌合部114とは、軸部84周りに軸受部90が回動できる程度に保持片100の内側からの嵌合部114の抜け止めが成されればよく、鏡面角度調整ユニット50に対するミラーホルダ26の回動の中心軸としての機能は基本的に不要である。
一方、鏡面角度調整ユニット50とミラーホルダ26との機械的な連結は、保持片100と組付ガイド軸110とが担うので、ピボット筒80及び軸受部90は軸部84周りに軸受部90が回動できればよく、ピボット筒80と軸受部90とで鏡面角度調整ユニット50とミラーホルダ26とを機械的に連結しなくてよい。
このように、鏡面角度調整ユニット50とミラーホルダ26との機械的な連結機能と、鏡面角度調整ユニット50に対するミラーホルダ26の回動の中心軸としての機能とを、保持片100及び組付ガイド軸110と、ピボット筒80及び軸受部90とに分けて付与したので、保持片100、組付ガイド軸110、ピボット筒80、及び軸受部90の各々の構造を、従来のピボット軸の連結構造に比べて簡素化できる。
さらに、内側に保持片100が設けられたピボット筒80は、その先端(底壁66とは反対側の端部)が開口しているものの、鏡面角度調整ユニット50とミラーホルダ26とを機械的に連結した状態では軸受部90によってピボット筒80の先端の開口は閉止される。このため、ピボット筒80の内側への水等の入り込みが防止又は効果的に抑制される。これにより、仮に、ピボット筒80の内側でハウジング52の内外を連通するような孔が底壁66に形成されていたとしても、特別な防水構造を設けずにハウジング52内のモータ140への被水等を防止又は効果的に抑制できる。
なお、本実施の形態は本発明を車両のドアパネルの近傍に取り付けられるドアミラー装置に適用したが、車両の前端部近傍に設けられる所謂「フェンダーミラー」に本発明を適用してもよい。
10 ドアミラー装置(車両用ミラー装置)
24 ミラー本体
26 ミラーホルダ
30 反射鏡(鏡)
50 鏡面角度調整ユニット(鏡面角度調整手段)
66 底壁(隔壁)
80 ピボット筒(ピボット軸部)
100 保持片(保持部、保持手段)
110 組付ガイド軸(組付部)
114 嵌合部
24 ミラー本体
26 ミラーホルダ
30 反射鏡(鏡)
50 鏡面角度調整ユニット(鏡面角度調整手段)
66 底壁(隔壁)
80 ピボット筒(ピボット軸部)
100 保持片(保持部、保持手段)
110 組付ガイド軸(組付部)
114 嵌合部
Claims (3)
- 表側から入射した光を反射する反射面を有する鏡を含めて構成されたミラー本体と、
前記ミラー本体の裏側に設けられて前記ミラー本体を保持するミラーホルダと、
前記ミラーホルダの裏側に設けられて車両の所定部位に直接又は間接的に支持されると共に、出力した駆動力で前記ミラーホルダを変位させて前記鏡の反射面の向きを変える駆動手段を有する鏡面角度調整手段と、
前記ミラーホルダの裏面における前記駆動手段の駆動力の付与位置とは異なる位置で前記ミラーホルダの裏面から突出形成されて、先端側に嵌合部が形成された組付部と、
前記ミラーホルダの側と前記駆動手段の側とを隔てる前記鏡面角度調整手段の隔壁から前記ミラーホルダの側へ突出形成され、内側に前記嵌合部が嵌り込むことで前記組付部が前記保持部から離間する方向への前記組付部の変位を規制して前記ミラーホルダの裏面側の所定位置を中心にして前記ミラーホルダを回動可能に保持する保持部と、
を備える車両用ミラー装置。 - 前記隔壁により基端部が閉止されて前記ミラーホルダの側が開口した筒状に形成されると共に、内側に前記保持部が設けられ、前記保持部に嵌り込んだ前記嵌合部を略曲率中心として外周面の少なくとも一部が略球面状に湾曲したピボット軸部と、
前記ミラーホルダの裏面に形成されて、内周面が前記ピボット軸部の外周面のうち略球面状に湾曲した部分に倣って湾曲すると共に内側に前記組付部が設けられ、前記嵌合部が前記保持部に嵌り込んだ状態で前記ピボット軸をその先端側から覆って前記ピボット軸部の開口端を閉止するように内周面が前記ピボット軸部の外周面が接すると共に、前記ピボット軸部の先端側の外周面に内周面が接した状態で前記嵌合部を略中心として回動可能な軸受部と、
を備え、前記鏡面角度調整手段の前記駆動手段が出力した駆動力で前記ピボット軸部を中心に前記ミラーホルダが回動する請求項1に記載の車両用ミラー装置。 - 表側から入射した光を反射する反射面を有する鏡を含めて構成されたミラー本体と、
前記ミラー本体の裏側に設けられて前記ミラー本体を保持するミラーホルダと、
前記ミラーホルダの裏側に設けられて車両の所定部位に直接又は間接的に支持されると共に、出力した駆動力で前記ミラーホルダを変位させて前記鏡の反射面の向きを変える駆動手段を有する鏡面角度調整手段と、
前記ミラーホルダの側の端部が開口して、前記ミラーホルダとは反対側の端部が前記ミラーホルダの側と前記駆動手段の側とを隔てる前記鏡面角度調整手段の隔壁によって閉止された有底筒形状に形成され、その内側の所定位置を曲率の中心として外周面の少なくとも一部が略球面状に湾曲したピボット軸部と、
前記ピボット軸部の外周面のうち前記略球面状に湾曲した部分に対応して内周面が湾曲した軸受部と、
前記ピボット軸部の内側で前記鏡面角度調整手段に一体的に設けられ、前記軸受け部の内周面が前記ピボット軸部の外周面に接した状態で前記鏡面角度調整手段から離間する向きへの前記ミラーホルダの変位を制限して前記ミラーホルダを保持する保持手段と、
を備える車両用ミラー装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008149648A JP2009292384A (ja) | 2008-06-06 | 2008-06-06 | 車両用ミラー装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008149648A JP2009292384A (ja) | 2008-06-06 | 2008-06-06 | 車両用ミラー装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2009292384A true JP2009292384A (ja) | 2009-12-17 |
Family
ID=41540989
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2008149648A Withdrawn JP2009292384A (ja) | 2008-06-06 | 2008-06-06 | 車両用ミラー装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2009292384A (ja) |
-
2008
- 2008-06-06 JP JP2008149648A patent/JP2009292384A/ja not_active Withdrawn
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20101018 |
|
A761 | Written withdrawal of application |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761 Effective date: 20120328 |