JP2009292212A - スタビライザーブッシュの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 耐久性に優れると共に、摺動面へのゴム弾性体の染み出しが少ないスタビライザーブッシュの製造方法を提供する。
【解決手段】 スタビライザーバー92が挿通する挿通孔22を有する筒状のゴム弾性体2と、挿通孔22の内周面に固着され熱融着性繊維301を含む固着層30と、スタビライザーバー92との摺動面に配置されフッ素系繊維を含む摺動層31と、を有する布帛ライナー3と、を備えるスタビライザーブッシュの製造方法を、棒状の中型42を備え、中型42の周囲に筒状のキャビティが形成される成形金型4を用い、摺動層31が中型42の外周面に接するよう、筒状の布帛ライナー3が中型42に環装されている状態において、中型42の温度を熱融着性繊維301の融解開始温度以上の温度に維持する融着工程と、成形金型4のキャビティ内にゴム材料を注入して成形する成形工程と、を有するよう構成する。
【選択図】 図8

Description

本発明は、車両のスタビライザーバーを弾性支持するスタビライザーブッシュの製造方法に関する。
車両には、車体のロールを抑えて乗り心地や操縦安定性を向上させるために、スタビライザーが設置されている。スタビライザーは、左右のサスペンションアームを連結するコの字型のスタビライザーバーからなる。スタビライザーバーは、ゴム弾性体からなるスタビライザーブッシュを介して車体に取り付けられている。スタビライザーブッシュを介することにより、タイヤからの振動が車体に伝達するのを抑制し、スタビライザーバーのねじれによる摩擦や異音の発生を抑制している。スタビライザーブッシュには、スタビライザーバーのねじれによる摩擦力と共に、大きな荷重が加わる。このため、スタビライザーブッシュには、低摩擦特性に加えて高い耐久性が要求される。
スタビライザーブッシュとしては、例えば、特許文献1に開示されているように、スタビライザーバーが挿通する挿通孔の内周面に、テフロン(登録商標)布が貼着されたものが知られている。テフロン布を介することにより、スタビライザーバーとゴム弾性体との直接的な接触が回避される。これにより、異音の発生は抑制される。しかし、テフロン布は、接着剤によりゴム弾性体へ貼着されている。このため、ゴム弾性体から剥離しやすい。また、接着剤がスタビライザーバーとの摺動面に染み出すと、摩擦抵抗が増加するおそれがある。
一方、特許文献2には、スタビライザーバーの挿通孔の内周面に、テフロン繊維で編まれた摺動層と、ポリエステル繊維で編まれた補強層と、からなるテフロンライナーを備えたスタビライザーブッシュが開示されている。
特開2001−221284号公報 特開2007−237981号公報
上記特許文献2に開示されたスタビライザーブッシュは、加硫成形により、テフロンライナーの補強層とゴム弾性体とを固着して製造されている。すなわち、加硫成形時に、ゴム材料をポリエステル繊維間の隙間に染み出させ、硬化させることにより、ゴム弾性体と補強層とを固着させている。しかし、ゴム材料の染み出しのみでは、ゴム弾性体とテフロンライナーとの固着力は充分ではない。このため、繰り返し荷重が加わることにより、テフロンライナーが剥離するおそれがある。
この点、ゴム材料の染み出し量を増加させれば、ゴム弾性体とテフロンライナーとの固着力を、ある程度は高めることができる。しかしながら、ゴム材料の染み出し量を増加させると、ゴム材料がテフロンライナーを通過して摺動面にまで達するおそれがある。ゴム材料が摺動面へ染み出すと、硬化後の加硫ゴム(ゴム弾性体)とスタビライザーバーとが接触する。この場合、両者の摩擦により、異音が発生してしまう。一方、ゴム材料の染み出し量を少なくすれば、ゴム弾性体とスタビライザーバーとの摩擦による異音の発生を抑制することができる。しかし、ゴム弾性体とテフロンライナーとの固着力が低下する。このため、所望の耐久性が得られない。このように、繊維間の隙間にゴム材料を染み出させて、ゴム弾性体とテフロンライナーとを固着させる場合には、固着力の向上と異音の低減とを同時に満足することは難しい。
本発明は、このような実情に鑑みてなされたものであり、耐久性に優れると共に、摺動面へのゴム弾性体の染み出しが少ないスタビライザーブッシュの製造方法を提供することを課題とする。
以下の括弧内の番号は、請求項の番号に対応している。
(1)上記課題を解決するため、本発明のスタビライザーブッシュの製造方法は、スタビライザーバーが挿通する挿通孔を有する筒状のゴム弾性体と、該挿通孔の内周面に固着され熱融着性繊維を含む固着層と、該スタビライザーバーとの摺動面に配置されフッ素系繊維を含む摺動層と、を有する布帛ライナーと、を備えるスタビライザーブッシュの製造方法であって、棒状の中型を備え、該中型の周囲に筒状のキャビティが形成される成形金型を用い、前記摺動層が該中型の外周面に接するよう、筒状の前記布帛ライナーが該中型に環装されている状態において、該中型の温度を前記熱融着性繊維の融解開始温度以上の温度に維持する融着工程と、該成形金型の該キャビティ内にゴム材料を注入して成形する成形工程と、を有することを特徴とする。
本発明のスタビライザーブッシュの製造方法によると、成形工程の前に、融着工程を行う。融着工程では、布帛ライナーが環装されている中型の温度を、熱融着性繊維の融解開始温度以上の温度に維持する。これにより、布帛ライナーの固着層に含まれる熱融着性繊維は溶融する。
布帛ライナーを中型に装着する際、布帛ライナーが伸張されることにより、繊維と繊維との隙間は広くなる。仮に、熱融着性繊維を溶融せずに成形工程を行った場合、ゴム材料を注入する際の圧力により、繊維間の隙間はさらに広がってしまう。この点、本発明のスタビライザーブッシュの製造方法によると、成形工程の前に、すなわち、ゴム材料が注入される前に、熱融着性繊維が溶融される。これにより、熱融着性繊維同士、あるいは熱融着性繊維と他の繊維との交点が融着され、固定される。したがって、ゴム材料を高圧で注入しても、繊維間の隙間は広がりにくい。
このように、本発明のスタビライザーブッシュの製造方法によると、繊維同士の隙間を比較的小さく維持することができる。このため、成形時におけるゴム材料の染み出しを低減することができる。つまり、ゴム弾性体の摺動面への染み出しを低減することができる。したがって、本発明の製造方法によると、ゴム弾性体とスタビライザーバーとの摩擦による異音の発生が少なく、摺動性に優れたスタビライザーブッシュを得ることができる。
また、溶融した熱融着性繊維は、成形されたゴム弾性体と固着する。これにより、布帛ライナーとゴム弾性体とは強固に固着される。したがって、布帛ライナーはゴム弾性体から剥離しにくい。つまり、本発明の製造方法によると、耐久性の高いスタビライザーブッシュを得ることができる。
また、得られたスタビライザーブッシュは、スタビライザーバーとの摺動面に、フッ素系繊維を含む摺動層を有する。このため、スタビライザーバーとの摩擦抵抗を低減することができる。また、摩擦による異音の発生も抑制することができる。このように、摺動層と固着層とを含む複層構造の布帛ライナーを備えたスタビライザーブッシュは、摺動特性と耐久性との両方に優れる。本発明の製造方法によると、このようなスタビライザーブッシュを簡便に製造することができる。
(2)好ましくは、上記(1)の構成において、前記融着工程において、前記中型は前記熱融着性繊維の融解開始温度以上の温度に予め加熱されており、予熱された該中型に前記布帛ライナーを装着する構成とする方がよい。
本構成によると、中型を予熱しておくことにより、布帛ライナーを装着した後、速やかに熱融着性繊維を溶融させることができる。したがって、融着工程に要する時間を短縮することができる。これにより、スタビライザーブッシュを効率良く製造することができる。
(3)好ましくは、上記(1)または(2)の構成において、前記固着層は、前記熱融着性繊維を含む紡績糸から構成されている方がよい。
紡績糸は、短繊維(ステープル)を撚り合わせた糸である。このため、紡績糸は毛羽立ちが多い。その分、表面積が大きい。固着層を紡績糸から構成した場合、紡績糸中の短繊維がゴム弾性体に噛み込む。この短繊維のアンカー効果により、固着層、すなわち布帛ライナーとゴム弾性体とが強固に固着される。したがって、熱融着性繊維の溶融固着と、短繊維のアンカー効果との両方により、ゴム弾性体からの布帛ライナーの剥離が抑制される。このため、スタビライザーブッシュの耐久性がより向上する。また、紡績糸の毛羽立ちにより、ゴム材料の染み出しも抑制される。このため、ゴム弾性体の摺動面への染み出しによる異音の発生を、より抑制することができる。
(4)好ましくは、上記(1)ないし(3)のいずれかの構成において、前記熱融着性繊維は、成分の異なる芯部と鞘部とからなる芯鞘構造を有し、該芯部の融点は、該鞘部の融解開始温度より高い構成とする方がよい。
本構成において、熱融着性繊維の芯部の融点は、鞘部の融解開始温度よりも高い。つまり、鞘部に比べて芯部は溶融しにくい。このため、鞘部が溶融しても芯部の形状は保持されやすい。すなわち、本構成の熱融着性繊維は、形状保持性に優れる。したがって、本構成によると、繊維と繊維との交点を融着して固定するという熱融着性繊維としての機能を、より確実に発揮させることができる。
(5)好ましくは、上記(1)ないし(4)のいずれかの構成において、前記中型に装着される前の前記布帛ライナーの内周長の、該中型の外周長に対する割合(締め代)は、80%以上100%以下である構成とする方がよい。
本明細書において、締め代は、次式(a)で算出される。
締め代(%)=L/C×100 ・・・式(a)
[L:中型に装着される前の布帛ライナーの内周長、C:中型の外周長]
ゴム材料の染み出しを抑制するという観点からは、布帛ライナーを中型に装着する際、繊維間の隙間をできるだけ広げない方がよい。したがって、締め代は100%に近い方が望ましい。しかし、本発明の製造方法によると、上述したように、融着工程において、繊維同士の交点が融着、固定される。このため、成形時にゴム材料の注入圧が加わっても、繊維間の隙間は広がりにくい。したがって、仮に装着時に繊維間の隙間が多少広がったとしても、ゴム材料の染み出しは充分抑制される。よって、締め代の下限値を低く設定することができる。換言すれば、締め代の許容範囲を広く設定することができる。これにより、設計の自由度が向上する。
以下、本発明のスタビライザーブッシュの製造方法の実施形態について説明する。
[スタビライザーブッシュの構成]
まず、本実施形態の製造方法により製造されるスタビライザーブッシュの構成について説明する。図1に、本実施形態のスタビライザーブッシュの斜視図を示す。図2に、同スタビライザーブッシュの正面図を示す。図3に同スタビライザーブッシュの上面図を示す。
図1〜図3に示すように、本実施形態のスタビライザーブッシュ1は、ゴム弾性体2と布帛ライナー3とを備えている。ゴム弾性体2は、天然ゴム(NR)とスチレン−ブタジエンゴム(SBR)とのブレンドゴム製である。ゴム弾性体2は、本体部20と一対のフランジ部21とからなる。本体部20は、筒状を呈している。一対のフランジ部21は、本体部20の軸方向両端部に、各々、拡径方向に張り出すよう配置されている。ゴム弾性体2には、本体部20およびフランジ部21を貫通するよう、軸方向に挿通孔22が貫設されている。挿通孔22の径方向断面形状は、円形を呈している。挿通孔22には、後述するスタビライザーバーが挿通される。
布帛ライナー3は、ゴム弾性体2に貫設された挿通孔22の内周面に固着されている。布帛ライナー3については後に詳しく説明する。
スタビライザーブッシュ1は、スタビライザーバーの所定位置に取り付けられる。図4に、スタビライザーブッシュの取り付け状態の断面図を示す。図4に示すように、スタビライザーブッシュ1は、ブラケット90により、車体側部材91に固定されている。スタビライザーブッシュ1の挿通孔22には、スタビライザーバー92が挿通されている。
ブラケット90は、金属製であり、断面U字状を呈している。ブラケット90のU字内面は、スタビライザーブッシュ1の本体部20と接触するよう配置されている。ブラケット90のU字両端部には、各々、ボルト取付孔(図略)が形成されている。これらのボルト取付孔と対応するよう、車体側部材91にも、ボルト取付孔(図略)が形成されている。ブラケット90および車体側部材91のボルト取付孔には、ブラケット90側からボルト93が挿入されている。車体側部材91側へ貫通したボルト93にナット94を螺合することにより、ブラケット90が車体側部材91に固定されている。ブラケット90を車体側部材91に固定することにより、スタビライザーブッシュ1およびスタビライザーバー92が車体側部材91に固定されている。
[布帛ライナーの構成]
次に、布帛ライナーの構成について説明する。図5に、布帛ライナーの斜視図を示す。図5に示すように、布帛ライナー3は、円筒形を呈している。布帛ライナー3は、一枚の布帛の端部を、フッ素系繊維製のマルチフィラメント糸で縫い合わせることにより作製されている。布帛は、後述する固着層、摺動層を構成する各々の糸を、ダブルラッセル編機にて編み立てして作製されている。図6に、ゴム弾性体へ固着した状態における布帛ライナーの断面図を模式的に示す。図6中、説明の便宜上、固着層の繊維を誇張して示す。
図6に示すように、布帛ライナー3は、固着層30と摺動層31とを有する。固着層30は、布帛ライナー3の外周側に配置されている。固着層30は、ゴム弾性体2の挿通孔22の内周面に固着されている。固着層30は、芯鞘構造の熱融着性繊維を含む紡績糸300から構成されている。紡績糸300は、熱融着性繊維等の短繊維が撚り合わされてなる。よって、ゴム弾性体2には、紡績糸300自身に加え、紡績糸300を構成する短繊維が噛み込んでいる。熱融着性繊維の溶融固着、および熱融着性繊維等の短繊維のアンカー効果により、固着層30とゴム弾性体2とは強固に固着されている。
摺動層31は、布帛ライナー3の内周側に配置されている。摺動層31は、スタビライザーバー92(前出図4参照)との摺動面に配置されている。摺動層31は、フッ素系繊維からなるマルチフィラメント糸310から構成されている。
[スタビライザーブッシュの製造方法]
次に、スタビライザーブッシュの製造方法について説明する。スタビライザーブッシュの製造方法は、融着工程と成形工程とを有する。まず、スタビライザーブッシュの製造に使用する成形金型について説明する。図7に、成形金型の型締め状態における斜視図を示す。図8に、同成形金型の型開き状態における斜視図を示す。図9に、中型および装着前の布帛ライナーの斜視図を示す。なお、図8中、中型については、布帛ライナーが環装された状態を示す。
図7〜図9に示すように、成形金型4は、上型40と下型41と中型42とを備えている。上型40は、直方体状を呈している。上型40の下面には、前出図1に示すスタビライザーブッシュ1の上部形状の凹部400が形成されている。加えて、上型40の下面には、後述する中型42の軸方向両端部を支持する、一対の中型支持凹部401が形成されている。中型支持凹部401の断面形状は、半円形を呈している。同様に、下型41の上面には、スタビライザーブッシュ1の下部形状の凹部410が形成されている。加えて、下型41の上面には、中型42の軸方向両端部を支持する、一対の中型支持凹部411が形成されている。中型支持凹部411の断面形状は、半円形を呈している。上型40と下型41とが型締めされると、スタビライザーブッシュ1の外形を形成するキャビティが区画される。
中型42は、環装部420と一対の把持部421とからなる。環装部420は、円柱状を呈している。環装部420の軸方向長さは、同方向における上型40および下型41の長さと略同じである。環装部420の外周長は、装着する前、すなわち自然状態における布帛ライナー3の内周長より大きい。一対の把持部421は、円柱状を呈している。一対の把持部421の直径は、環装部420の直径より小さい。一対の把持部421は、環装部420の軸直方向両端面に、各々、同軸的に配置されている。
次に、スタビライザーブッシュの製造工程を説明する。第一に、融着工程において、中型42の環装部420を、予め熱融着性繊維の融解開始温度以上の温度に加熱しておく。その後、布帛ライナー3を環装部420に装着する(図8、図9参照)。この際、布帛ライナー3の摺動層31が、環装部420と接触するようにする。なお、環装部420に装着する前の布帛ライナー3の内周長は、環装部420の外周長より小さい。このため、環装部420に装着する際に、布帛ライナー3は伸張される。
続いて、布帛ライナー3が環装された中型42を、下型41の中型支持凹部411に載置する。その後、上型40と下型41とを合わせて型締めする。これにより、前出図7に示したように、布帛ライナー3が、上型40および下型41にセットされる。
ここで、布帛ライナー3を環装部420に装着すると、速やかに、固着層30に含まれる熱融着性繊維が溶融する。これにより、熱融着性繊維同士、あるいは熱融着性繊維と他の繊維との交点が融着され、固定される。
図10に、固着層における繊維の融着状態を模式的に示す。図10に示すように、熱融着性繊維301が溶融することにより、熱融着性繊維301同士、あるいは熱融着性繊維301と他の繊維との交点302が融着されている。繊維同士の交点302が固定されることにより、繊維格子303は崩れにくい。つまり、繊維間の隙間が広がりにくい。
第二に、成形工程において、成形金型4のキャビティ内にゴム材料を射出して加硫成形する。成形完了後、上型40と下型41とを型開きし、取り出した成形品から中型42を抜き取る。図11に、成形品の斜視図を示す。図11に示すように、成形品Mにおいて、布帛ライナー3の一部が、ゴム弾性体2の軸方向両端面から突出している。したがって、布帛ライナー3の突出部分を切除して、前出図1に示すスタビライザーブッシュ1を得る。
[作用効果]
次に、本実施形態のスタビライザーブッシュの製造方法の作用効果について説明する。本実施形態の製造方法によると、融着工程において、布帛ライナー3の固着層30に含まれる熱融着性繊維301を溶融させる。これにより、成形工程の前に、熱融着性繊維301同士、あるいは熱融着性繊維301と他の繊維との交点302を融着し、固定することができる。したがって、成形工程において、ゴム材料を高圧で注入しても、繊維間の隙間は広がりにくい。その結果、成形時におけるゴム材料の染み出しを低減することができる。これにより、ゴム弾性体2の摺動面への染み出しを低減することができる。したがって、本実施形態の製造方法によると、ゴム弾性体2とスタビライザーバー92との摩擦による異音の発生が少なく、摺動性に優れたスタビライザーブッシュ1を得ることができる。
また、溶融した熱融着性繊維301は、成形されたゴム弾性体2と固着する。これにより、布帛ライナー3とゴム弾性体2とは強固に固着される。したがって、布帛ライナー3はゴム弾性体2から剥離しにくい。したがって、本実施形態の製造方法によると、耐久性の高いスタビライザーブッシュ1を得ることができる。
また、得られたスタビライザーブッシュ1は、スタビライザーバー92との摺動面に、フッ素系繊維を含む摺動層31を有する。このため、スタビライザーバー92との摩擦抵抗は少ない。よって、摩擦による異音の発生も少ない。このように、摺動層31と固着層30とを有する布帛ライナー3を備えたスタビライザーブッシュ1は、摺動特性と耐久性との両方に優れる。本実施形態の製造方法によると、このようなスタビライザーブッシュ1を簡便に製造することができる。
本実施形態の製造方法では、予熱した中型42を使用する。このため、布帛ライナー3の装着後、速やかに熱融着性繊維301を溶融させることができる。したがって、融着工程に要する時間を短縮することができる。すなわち、スタビライザーブッシュ1を効率良く製造することができる。
また、固着層30を紡績糸300から構成した。これにより、紡績糸300および紡績糸300中の短繊維のアンカー効果により、固着層30、すなわち布帛ライナー3とゴム弾性体2とが強固に固着される。したがって、熱融着性繊維301の溶融固着と、短繊維のアンカー効果との両方により、ゴム弾性体2からの布帛ライナー3の剥離が抑制される。このため、スタビライザーブッシュ1の耐久性がより向上する。また、紡績糸300の毛羽立ちにより、ゴム材料の染み出しも抑制される。このため、ゴム弾性体2の摺動面への染み出しによる異音の発生を、より抑制することができる。また、熱融着性繊維301は、芯鞘構造を有する。ここで、芯部の融点は、鞘部の融解開始温度よりも高い。したがって、鞘部が溶融しても芯部の形状は保持される。これにより、熱融着性繊維301の機能を、より確実に発揮させることができる。
また、本実施形態の製造方法によると、成形時にゴム材料の注入圧が加わっても、繊維間の隙間は広がりにくい。したがって、仮に布帛ライナー3の装着時に、繊維間の隙間が多少広がったとしても、ゴム材料の染み出しは充分抑制される。よって、締め代の下限値を低く設定することができる。換言すれば、締め代の許容範囲を広く設定することができる。これにより、設計の自由度が向上する。
[その他]
以上、本発明のスタビライザーブッシュの製造方法の実施の形態について説明した。しかしながら、実施の形態は上記形態に特に限定されるものではない。当業者が行いうる種々の変形的形態、改良的形態で実施することも可能である。
(1)例えば、上記実施形態では、予熱した中型に布帛ライナーを装着した。しかし、必ずしも中型を予熱しておく必要はない。融着工程では、布帛ライナーの固着層に含まれる熱融着性繊維を溶融できればよい。このため、布帛ライナーを装着してから、中型を加熱してもよい。また、融着工程において、中型の温度は一定でなくてもよい。熱融着性繊維の融解開始温度以上であれば、昇温、降温させてもよい。また、中型を熱融着性繊維の融解開始温度以上の温度に維持する時間も、特に限定されない。中型の温度は、熱融着性繊維の種類に応じて適宜決定すればよい。比較的短時間で、熱融着性繊維を溶融させたい場合には、熱融着性繊維の融解開始温度よりも、10〜30℃程度高い温度とすることが望ましい。この点において、例えば、融解開始温度が100℃以上200℃以下の熱融着性繊維を使用すると、実用的である。
(2)スタビライザーブッシュの形状や、成形金型の構成等は、上記実施形態に限定されるものではない。成形金型は、中型に布帛ライナーを装着することができ、その状態で、中型の温度を所定の温度に維持することが可能なものであればよい。例えば、中型が、分割型の一方に一体的に形成されていてもよい。
(3)布帛ライナーの内周長は、中型の外周長を考慮して決定すればよい。例えば、上記式(a)で算出される締め代が、80%以上100%以下となるようにするとよい。締め代が100%を超えると、布帛ライナーの内周長は中型の外周長より大きくなる。この場合、中型に環装された状態において、布帛ライナーにたるみが生じてしまう。このため、ゴム材料の注入圧により、よれやしわが生じるおそれがある。一方、締め代が小さ過ぎると、布帛ライナーを中型に装着するのが難しくなる。加えて、中型に装着する際に、繊維間の隙間が広がりやすい。よって、装着のしやすさと、ゴム材料の染み出しを抑制するという点を考慮すると、締め代を80%以上とするとよい。85%以上とするとより好適である。また、固着層における熱融着性繊維の含有量や、編み方等により、締め代を適宜調整するとよい。
(4)上記実施形態では、固着層を、熱融着性繊維を含む紡績糸から構成した。しかし、固着層における熱融着性繊維の形態としては、1本のフィラメントで構成されるモノフィラメント、複数本のフィラメントで構成されるマルチフィラメント、捲縮加工して所定の長さにカットしてなるステープルのいずれであってもよい。マルチフィラメントは、単重合体からなる繊維と共重合体からなる繊維とを複合して、構成することもできる。また、他の繊維と組み合わせる形態としては、上記紡績糸の他、合糸でもよい。特に、紡績糸の場合は、上述したように、短繊維のアンカー効果により、布帛ライナーの剥離を抑制することができる。また、紡績糸の場合は、熱融着性繊維が溶融した際に、他の繊維と一緒に固着させることもできる。
熱融着性繊維としては、例えば、ポリエステルに第三成分を共重合した共重合ポリエステルからなるポリエステル繊維を用いることができる。ここで、第三成分としては、イソフタル酸、5−ナトリウムスルホイソフタル酸等の炭素環カルボン酸、アジピン酸等の脂肪酸ジカルボン酸等が挙げられる。また、ナイロン12等の低融点ナイロン、共重合ナイロン、ポリエチレン、ポリプロピレン等の、200℃以下の低融点の樹脂からなる繊維を用いてもよい。融着工程における加熱温度や、成形工程におけるゴム材料の加硫温度等を考慮すると、熱融着性繊維の融解開始温度は、100℃以上200℃以下であることが望ましい。
熱融着性繊維は、単成分繊維であっても、他の成分からなるポリマーや繊維と複合した芯鞘構造、バイメタル構造、海島構造等の複合繊維であってもよい。なかでも、芯鞘構造を有する場合には、芯部の融点を鞘部の融解開始温度よりも高くすることにより、熱融着性繊維の形状保持性を高めることができる。具体的には、芯部の融点を、鞘部の融解開始温度より50℃以上高くすることが望ましい。ここで、鞘部の融解開始温度は、100℃以上200℃以下の範囲内であるとよく、芯部の融点は160℃以上290℃以下の範囲内であるとよい。
芯部を構成するポリマー、あるいは熱融着性繊維以外の繊維としては、例えば、ナイロン6・6、ナイロン6、ナイロン4・6等のポリアミド、ポリエチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル、アラミド、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリフェニレンサルファイド等のポリマー、あるいは繊維を用いることができる。さらに、綿、ウール等の天然繊維等を用いることもできる。合成樹脂を用いる場合には、原糸の製造工程や加工工程における生産性、特性改善のために、各種添加剤を含ませてもよい。添加剤としては、例えば、熱安定剤、酸化防止剤、光安定剤、平滑剤、帯電防止剤、可塑剤、増粘剤、顔料、難燃剤等が挙げられる。上述したポリマーのうち、熱安定性がよく、織り編み等の高次加工性に優れ、低コストである等の理由から、ポリアミド、ポリエステルが好適である。特に、ポリエステルは汎用性が高いため、好適である。
固着層における熱融着性成分の含有割合は、全繊維の重量を100重量%とした場合の10重量%以上であることが望ましい。こうすることで、熱融着性繊維の溶融による効果を、発揮させることができる。40重量%以上であるとより好適である。一方、熱融着性成分の含有割合は、90重量%以下であることが望ましい。こうすることで、溶融による形状保持性の低下を小さくすることができる。また、布帛ライナーの強度の低下を抑制することができる。
(5)摺動層におけるフッ素系繊維は、主鎖あるいは側鎖にフッ素原子を一つ以上含む繰り返し構造単位を有する重合体からなる。フッ素原子数の多い繰り返し構造単位で構成されているものほど好適である。例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、4フッ化エチレン−6フッ化プロピレン共重合体(FEP)、4フッ化エチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、エチレン−4フッ化エチレン共重合体(ETFE)等が挙げられる。なかでも、低摩擦特性に優れるPTFE繊維が好適である。なお、上記単重合体あるいは共重合体に対して、他の成分を、繰り返し構造の個数の10%以下程度共重合してなるものでもよい。
フッ素系繊維の形態としては、1本のフィラメントで構成されるモノフィラメント、複数本のフィラメントで構成されるマルチフィラメント、捲縮加工して所定の長さにカットしてなるステープルのいずれであってもよい。マルチフィラメントは、単重合体からなる繊維と共重合体からなる繊維とを複合して、構成することもできる。しかし、低摩擦特性に優れるPTFE繊維のみで構成した方が、摺動性がより向上し、摩擦による異音の発生が抑制されるため、好適である。
(6)布帛ライナーを構成する1本、あるいは複数の単糸からなる繊維の総繊度としては、5〜2000dtexが望ましい。100〜1000dtexであるとより好適である。布帛ライナーを構成する繊維の総繊度が5dtex以上の場合には、繊維の強度が大きく、編み加工時の糸切れを低減することができる。2000dtex以下の場合には、表面の凹凸が少ないため、摺動性への影響が少ない。また、布帛ライナーの剛性が大きくなり過ぎず、柔軟性が損なわれないため、ゴム弾性体の形状に沿いやすくなる。
(7)上記実施形態では、円筒形の布帛ライナーを、一枚の布帛の端部を縫い合わせて作製した。しかし、半円筒形に丸めた二枚の布帛を、互いの端部同士を縫い合わせて作製してもよい。布帛は、次のようにして作製することができる。すなわち、固着層、摺動層を構成する繊維で、平織り、綾織り、朱子織り等の織物や、たて編み、よこ編み、丸編み等の編物を準備して、これらを積層して縫製する。また、各繊維からなる不織布を積層し、ニードルパンチやウォータージェットパンチ等により一体化してもよい。また、各繊維を用いて、二重織りの織物や、二重編みの編み物を作製してもよい。なかでも、繊維の種類が異なる複層構造を有する布帛を、同時に編み立てすることが可能な、ラッセル編み機で編む二重たて編み(ダブルラッセル編み)が好適である。
ダブルラッセル編みによると、編み密度が高く、肉厚で、クッション性の高い布帛を得ることができる。このような布帛は、耐久性に優れる。また、ダブルラッセル編みの布帛から作製された布帛ライナーによると、加熱により熱融着性繊維が融着すると同時に収縮する。このため、布帛自身が硬くなる。また、摺動面を構成するフッ素系繊維の拘束力が向上する。すなわち、フッ素系繊維と熱融着性繊維とが一緒に編み合わされているため、熱融着性繊維が収縮すると、フッ素系繊維の編地密度が高くなる。その結果、高荷重下におけるフッ素系繊維の摩耗量が大幅に減少すると共に、摺動面へのゴム弾性体の染み出しも抑制される。
(8)上記実施形態では、布帛ライナーを、固着層と摺動層との二層構造とした。しかし、布帛ライナーの一方の表面を固着層により、他方の表面を摺動層により構成すれば、両層の間に他の繊維からなる層が積層されていても構わない。三層以上とすることにより、布帛ライナーの厚さを厚くして、クッション性等を付与してもよい。
(9)ゴム弾性体としては、例えば、天然ゴム(NR)、エポキシ化天然ゴム、イソプレンゴム(IR)、ブタジエンゴム(BR)、ブタジエン−イソプレンゴム、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、クロロプレンゴム(CR)、アクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)、水素化ニトリルゴム(H−NBR)、塩素化ポリエチレンゴム、ブチルゴム(IIR)、アクリルゴム(AR)、エチレン−酢酸ビニル−アクリル酸エステル共重合ゴム、シリコーンゴム等を用いることができる。これらのうち、一種を単独で、あるいは二種以上を併せて用いることができる。
次に、実施例を挙げて本発明をより具体的に説明する。
<布帛ライナーの作製>
まず、単糸繊度4.4dtex、カット長51mm、融解開始温度146℃、融解終了温度181℃の熱融着性原綿(東レ(株)製「サフメット(登録商標)」9615−4.4T51mm)と、単糸繊度1.6dtex、カット長51mm、融点254℃のポリエステル原綿(東レ(株)製「テトロン(登録商標)」471−1.6T51mm)と、を各々50:50の重量比率で混綿し、総繊度590dtexの熱融着型紡績糸を得た。
使用した熱融着性原綿は、芯鞘構造を有する熱融着性繊維である。熱融着性原綿の鞘部は、融解開始温度146℃、融解終了温度181℃の低融点ポリエステルからなり、芯部は融点254℃のポリエステルからなる。芯部と鞘部との重量比率は、70:30である。また、融点、融解開始温度および融解終了温度は、株式会社島津製作所製の示差走査熱量計(TYPE:DSC−60)による測定で得られたDSC波形から求めた。DSC波形のピークが明瞭な場合には、ピーク値を融点とした。ピークがブロードの場合には、融解開始温度および融解終了温度とした。測定条件は、サンプル量約2mg、測定開始温度30℃、加熱速度2℃/分とした。
次に、得られた熱融着型紡績糸と、総繊度440.0dtex、フィラメント数60本のPTFE繊維製丸断面フィラメント糸(フッ素系繊維)と、を用いて、ダブルラッセル編機にて編み立てした。この際、交編率を、熱融着型紡績糸:フッ素系繊維=40:60、コース数を29コース/25.4mm、ウエル数を19ウエル/25.4mmとした。得られた布帛の端部を、PTFE繊維製丸断面フィラメント糸で縫い合わせて、円筒形の布帛ライナーを作製した。得られた布帛ライナーの外周面は、熱融着性繊維を含む固着層で構成され、内周面はフッ素系繊維を含む摺動層で構成されている。
<スタビライザーブッシュの製造>
上記実施形態で使用した成形金型を使用して、スタビライザーブッシュを製造した(前出図7〜図9参照)。まず、作製した布帛ライナーを、中型に装着した。この際の中型の温度は、約155℃であった。また、自然状態における布帛ライナーの内周長の、中型の外周長に対する割合(締め代)は、約90%であった。続いて、布帛ライナーが環装された中型を、下型の所定位置に載置し、上型と下型とを合わせて型締めした。
次に、成形金型のキャビティ温度を約150〜180℃に上昇させて、キャビティ内に、天然ゴム(NR)とスチレン−ブタジエンゴム(SBR)とをブレンドしたゴム材料を射出して、加硫成形した。成形完了後、上型と下型とを型開きし、取り出した成形品から中型を抜き取った。さらに、ゴム弾性体から突出した余分な布帛ライナーを切除して、スタビライザーブッシュを得た。
<評価>
製造したスタビライザーブッシュの挿通孔にスタビライザーバーを挿通し、耐久試験を行った。その結果、布帛ライナーの剥がれは生じなかった。また、ゴム弾性体とスタビライザーバーとの摩擦による異音の発生もなかった。このように、本発明の製造方法によると、布帛ライナーがゴム弾性体から剥離しにくい、耐久性の高いスタビライザーブッシュを得ることができる。また、ゴム弾性体とスタビライザーバーとの摩擦による異音の発生が少なく、摺動性に優れたスタビライザーブッシュを得ることができる。
本発明の一実施形態のスタビライザーブッシュの斜視図である。 同スタビライザーブッシュの正面図である。 同スタビライザーブッシュの上面図である。 同スタビライザーブッシュの取り付け状態を示す断面図である。 同スタビライザーブッシュにおける布帛ライナーの斜視図である。 ゴム弾性体へ固着した状態における同布帛ライナーの断面模式図である。 成形金型の型締め状態における斜視図である。 同成形金型の型開き状態における斜視図である。 中型および装着前の布帛ライナーの斜視図を示す。 布帛ライナーの固着層における繊維の融着状態を示す模式図である。 成形金型から取り出された成形品の斜視図である。
符号の説明
1:スタビライザーブッシュ
2:ゴム弾性体 20:本体部 21:フランジ部 22:挿通孔
3:布帛ライナー 30:固着層 300:紡績糸 301:熱融着性繊維
302:交点 303:繊維格子
31:摺動層 310:マルチフィラメント糸(フッ素系繊維)
4:成形金型 40:上型 400:凹部 401:中型支持凹部 41:下型
410:凹部 411:中型支持凹部 42:中型 420:環装部 421:把持部
90:ブラケット 91:車体側部材 92:スタビライザーバー 93:ボルト
94:ナット
M:成形品

Claims (5)

  1. スタビライザーバーが挿通する挿通孔を有する筒状のゴム弾性体と、
    該挿通孔の内周面に固着され熱融着性繊維を含む固着層と、該スタビライザーバーとの摺動面に配置されフッ素系繊維を含む摺動層と、を有する布帛ライナーと、
    を備えるスタビライザーブッシュの製造方法であって、
    棒状の中型を備え、該中型の周囲に筒状のキャビティが形成される成形金型を用い、
    前記摺動層が該中型の外周面に接するよう、筒状の前記布帛ライナーが該中型に環装されている状態において、該中型の温度を前記熱融着性繊維の融解開始温度以上の温度に維持する融着工程と、
    該成形金型の該キャビティ内にゴム材料を注入して成形する成形工程と、
    を有することを特徴とするスタビライザーブッシュの製造方法。
  2. 前記融着工程において、前記中型は前記熱融着性繊維の融解開始温度以上の温度に予め加熱されており、予熱された該中型に前記布帛ライナーを装着する請求項1に記載のスタビライザーブッシュの製造方法。
  3. 前記固着層は、前記熱融着性繊維を含む紡績糸から構成されている請求項1または請求項2に記載のスタビライザーブッシュの製造方法。
  4. 前記熱融着性繊維は、成分の異なる芯部と鞘部とからなる芯鞘構造を有し、
    該芯部の融点は、該鞘部の融解開始温度より高い請求項1ないし請求項3のいずれかに記載のスタビライザーブッシュの製造方法。
  5. 前記中型に装着される前の前記布帛ライナーの内周長の、該中型の外周長に対する割合(締め代)は、80%以上100%以下である請求項1ないし請求項4のいずれかに記載のスタビライザーブッシュの製造方法。
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