JP2009291879A - 工具クランプ装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】工具ホルダ101に嵌合するスピンドル210と、スピンドル210内に収容され、工具ホルダ101をスピンドル210側に引き込み操作することによりクランプするクランプユニット200と、容器251とその内部に充填された圧縮性媒体により容器251の外方へ圧力を受けて突出する中実ロッド252とを有してスピンドル210内に収容されて構成され、クランプユニット200のクランプロッド231に引き込み力を作用させるガスばねユニット250と、を有し、中実ロッド252がスピンドル210側に当接すると共に、容器251側がクランプロッド2331に連結されている構成とする。
【選択図】図1
Description
図1は、本発明の実施の形態に係る工具クランプ装置の縦断面図である。図2は、図1のA−A断面図である。図3(a)は、図1のB−B断面図、図3(b)は、図1のC−C断面図、図3(c)は、図1のD−D断面図、図3(d)は、図2のE−E断面図である。
本発明の実施の形態に係る工具クランプ装置にクランプされる工具100は、工具ホルダ101、および、工具本体部102から大略構成されている。
スピンドルユニット200は、スピンドル210、クランプユニット230、ガスばねユニット250から大略構成され、本発明の実施の形態に係る工具クランプ装置の工具クランプ以外の機能も有するものであり、このスピンドルユニット200は、図示しないモータ、エアスピンドル等の回転駆動装置により回転駆動される。
クランプユニット230は、スピンドル210の軸方向に移動可能なクランプロッド231、クランプロッド231に接続されて一体的に移動するコーン232、コーン232の外周面に配置された複数のクランピング羽240から大略構成されている。
ガスばねユニット250は、密封容器内に充填されたガス圧の容積を変化させた時に生じる反力をクランプばねとして利用するものである。ガスばねユニット250は、容器251と容器251から突出してスライド可能な中実ロッド252から大略構成される。容器251の内部には圧縮性媒体、例えば、窒素ガスが充填され、この窒素ガスの圧縮性により中実ロッド252が容器251から突出する方向に付勢力を受けている。ガスばねユニット250は、中実ロッド252として容器251の内部にピストン部を有し、容器251とピストン部とを気密に構成して圧縮性媒体を充填させることで構成できるが、市販のアキュミュレータ(蓄圧器)を使用することもできる。
図1、図2は、クランプ状態を示す図である。すなわち、容器251は、内部に充填されたガス圧により中実ロッド252が当接アダプタ270を介してスピンドル210側に与える反力として、クランプロッド231を引き込む方向に作用している。クランプロッド231に接続されたコーン232は、クランピング羽240を外方へ押し拡げて工具ホルダ101(工具100)をスピンドル210側に引き込むことによりクランプ動作を行なう。
通常のクランプ動作は、上記説明したように、ガスばねユニット250の付勢力により行なわれるが、ガス圧の低下等の故障時には補助クランプ動作が自動的に行なわれる。すなわち、クランプロッド231は、ガイドピン272にガイドされたコイルばね273の付勢力により、クランプロッド231をクランプ方向に引き込むように付勢されているので、ガス圧の低下等の場合でもクランプ動作が補助的に行なわれる。尚、コイルばね273の付勢力は、クランプユニット230により工具100を把持でき、工具落下等を防止できるものであることが好ましい。
図1、図2に示されたクランプ状態において、当金255に油圧装置等によりアンクランプ力を作用させ、当金スリーブ254を介して容器251を工具100側へ押圧動作させる。容器251が工具100側へ押し込まれると、容器251にネジ締結されたクランプロッド231がガス圧に抗して工具100側へ押し込まれるので、コーン232も工具100側へ移動する。従って、コーン230の段部233により外方へ押し拡げられていたクランピング羽240は内方へ閉じる。これにより、クランピング羽240による工具ホルダ101のクランプ力作用部107へのクランプ力が解除され、アンクランプ動作が行なわれる。
本発明の実施の形態によれば、次のような効果を有する。
(1)背景技術の項で説明したように、従来のいわゆるガスばねを使用した工具クランプ装置の構成では、中実ロッド252(ピストン)にクランプロッド231を連結する必要があるので、アンクランプ動作では中実ロッド252を操作する必要があり、構成が複雑であり組立性も良好ではない。これに対して、本発明の実施の形態では、ガスばねユニット250の中実ロッド252を当接アダプタ270に当接した状態で、容器251をクランプロッド231に螺合させればよいので、組立性がよい。
(2)アンクランプ動作において、容器251にアンクランプ力を作用させればよい構成であるので、工具クランプ装置として構成が簡略化でき、かつ、クランプ・アンクランプ動作に優れた工具クランプ装置が可能となる。
(3)従来技術では考慮されていない補助クランプ機構が装備されているので、ガスばねユニット250のガス圧の低下等の故障時にも安全性が確保される。この補助クランプ機構は、ガイドピン272にガイドされたコイルばね273の付勢力により常に機能しているので、急激なガス圧低下時にも対応でき、いわゆるガスばね方式の工具クランプ装置を工作機械に採用する有利な条件となる。
Claims (6)
- 工具ホルダに嵌合するスピンドルと、
前記スピンドル内に収容され、前記工具ホルダを前記スピンドル側に引き込み操作することによりクランプするクランプユニットと、
媒体容器と前記媒体容器の内部に充填された圧縮性媒体により前記媒体容器の外方へ圧力を受けて突出する中実ロッドとを有して前記スピンドル内に収容されて構成され、前記クランプユニットのクランプロッドに引き込み力を作用させるガスばねユニットと、を有し、
前記ガスばねユニットの前記中実ロッドが前記スピンドル側に当接すると共に、前記媒体容器側が前記クランプロッドに連結されていることを特徴とする工具クランプ装置。 - 前記中実ロッドは、前記クランプユニットに前記工具ホルダのクランプ力として付勢力を与える付勢部材を介して前記スピンドルに支持されていることを特徴とする請求項1に記載の工具クランプ装置。
- 前記付勢部材は、コイルばねであることを特徴とする請求項2に記載の工具クランプ装置。
- 前記圧縮性媒体は、窒素ガスであることを特徴とする請求項1に記載の工具クランプ装置。
- 前記ガスばねユニットは、定常状態において前記中実ロッドが前記伸長する外方へ圧力を受け、前記圧力により前記媒体容器に連結された前記クランプロッドを前記媒体容器が前記スピンドル側に引き込み操作することにより前記工具ホルダをクランプすることを特徴とする請求項1に記載の工具クランプ装置。
- 前記ガスばねユニットは、前記媒体容器が前記工具側へ押圧され、前記媒体容器に連結された前記クランプロッドを前記媒体容器が前記スピンドル側に押し込み操作することにより前記工具ホルダをアンクランプすることを特徴とする請求項1に記載の工具クランプ装置。
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