JP2009290003A - ポリイミド配線基板 - Google Patents

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Abstract

【課題】 化学的に非常に安定で表面を化学的に十分改質する事が困難である3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物を主成分とする芳香族テトラカルボン酸成分と芳香族ジアミン成分とから得られる芳香族ポリイミドフィルムにおいても、従来に比べポリイミドフィルム表面と金属配線パターンとの密着性が向上し、高温下でのエージング処理後の密着性が向上し、かつ電気絶縁信頼性の良好な高精細なポリイミド配線基板を安定して提供すること。
【解決手段】 3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物を主成分とする芳香族テトラカルボン酸成分と芳香族ジアミン成分とから得られ、片面若しくは両面を無機酸化物変性したポリイミドフィルムの変性した表面に、湿式めっきプロセスによるアディティブ法で金属配線パターンを形成したポリイミド配線基板であり、
特定のめっきプロセスを少なくとも備えて製造される事を特徴とするポリイミド配線基板に関する。
【選択図】 なし

Description

この発明は、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物を主成分とする芳香族テトラカルボン酸成分と芳香族ジアミン成分とから得られる表面変性したポリイミドフィルム上に湿式めっきによるアディティブ法で、特にセミアディティブ法で金属配線パターンを形成したポリイミド配線基板に関するものであり、特にフレキシブルなポリイミド配線基板に関するものである。
ポリイミド配線基板としては、基体ポリイミド層の片面または両面に熱可塑性ポリイミドが積層されたものに銅箔を熱圧着したものや、銅箔上にポリイミド前駆体をキャストして焼成したポリイミド金属積層体を、エッチングで不要な部位の金属層を除去して必要な配線パターンを形成するサブトラクティブ法により製造されている。
またポリイミドフィルム或いは表面を変性したポリイミドの表面に、シード金属層、下地導電金属層を真空蒸着やスパッタリングプロセスにより形成し、下地導電金属層を電極とした湿式電解金属めっきにより導電層を形成し、ポリイミドフィルムの表面に金属層を有するポリイミド金属積層体を形成し同様にサブトラクティブ法でポリイミド配線基板を製造したり、下地金属層上に湿式めっき法で配線パターンを積上げて形成し、不要部の下地金属層を除去するセミアディティブ法によりポリイミド配線基板が製造されている。
特許文献1には、ポリイミド樹脂をアルカリ処理した後、触媒付与処理、無電解金属めっきおよび電解金属めっきを行うポリイミド樹脂上の金属めっき皮膜形成方法であって、前記アルカリ処理と触媒付与処理の間に塩基性アミノ酸水溶液処理を行うことを特徴とするポリイミド樹脂上の金属めっき皮膜形成方法が開示されており、ここではポリイミド樹脂表面を塩基性アミノ酸で改質する事によりめっき金属皮膜の高い密着強度を得ている。
特許文献2には、少なくとも表面をセラミック変性又は擬セラミック変性した3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物を主成分とする芳香族テトラカルボン酸成分と芳香族ジアミン成分とから得られるポリイミドフィルム上に、セラミック上に金属めっき可能な湿式めっきプロセスによって金属導電層を形成してなるポリイミド金属積層体やセミアディティブ法によるポリイミド配線基板形成方法が開示されており、ここではポリイミドフィルム上のセラミックとの間で金属皮膜の高い密着強度を得ている。
特開2007−056343号公報 特開2005−225228号公報
本発明は、無機酸化物変性した3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物を主成分とする芳香族テトラカルボン酸成分と芳香族ジアミン成分とから得られるポリイミドフィルムの変性した表面に、湿式めっきプロセスによって金属配線パターンを形成したポリイミド配線基板において、
化学的に非常に安定で表面を化学的に十分改質する事が困難である3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物を主成分とする芳香族テトラカルボン酸成分と芳香族ジアミン成分とから得られる芳香族ポリイミドフィルムにおいても、従来に比べポリイミドフィルム表面と金属配線パターンとの密着性が向上し、高温下でのエージング処理後の密着性が向上し、かつ電気絶縁信頼性の良好な高精細なポリイミド配線基板を安定して提供することを目的とする。
本発明の第一は、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物を主成分とする芳香族テトラカルボン酸成分と芳香族ジアミン成分とから得られ、片面若しくは両面を無機酸化物変性したポリイミドフィルムの変性した表面に、湿式めっきプロセスによるアディティブ法で金属配線パターンを形成したポリイミド配線基板であり、
下記(a)から(c)のプロセスを少なくとも備えて製造される事を特徴とするポリイミド配線基板に関する。
(a)ポリイミドフィルムの変性した表面をアルカリ溶液で処理する工程、塩基性アミノ酸溶液で処理する工程、触媒を付与する工程、無電解金属めっきによる無電解金属めっき層を形成する工程を含む第1の湿式金属めっきプロセス、
(b)第1の湿式金属めっきプロセスで形成された無電解金属めっき層上に感光性レジスト層を形成したのち、フォトプロセスで配線パタ−ン形成部の無電解金属めっき層が露出するようにレジスト層のパターンを形成するプロセス、
(c)露出した無電解金属めっき層上に金属めっきを成長させて配線パターンを形成する第2の湿式金属めっきプロセス湿式めっきプロセス。
好ましくは本発明の第一は、
上記(a)の第1の湿式金属めっきプロセスは、エッチングで除去可能なニッケル下地層を形成する無電解ニッケルめっきプロセスであり、
(c)の第2の湿式金属めっきプロセスは無電解銅めっきプロセスであり、
主として無電解銅層で配線パターンが形成されているポリイミド配線基板である。
更に好ましくは本発明の第一は、
上記(a)の第1の湿式金属めっきプロセスは、エッチングで除去可能なニッケル下地層を形成する無電解ニッケルめっきプロセスであり、
(c)の第2の湿式金属めっきプロセスは無電解銅めっきに続いて、更に無電解ニッケル下地層及び/又は無電解銅めっき層を給電層として電解銅めっきを行うプロセスであり、
主として電解銅層で配線パターンが形成されているポリイミド配線基板である。
別の好ましい本発明の第一は、
(a)の第1の湿式金属めっきプロセスは、エッチングで除去可能なニッケル下地層を形成する無電解ニッケルめっきプロセスに続いて、ニッケル下地層表面に無電解銅めっき層を形成する無電解銅めっきプロセスとからなり、
(c)の第2の湿式金属めっきプロセスは、無電解ニッケル下地層及び/又は無電解銅めっき層を給電層として電解銅めっきを行うプロセスであり、
主として電解銅層で配線パターンが形成されているポリイミド配線基板である。
本発明の第一のポリイミド配線基板では、以下の好ましい態様を示すことが出来、これらの態様を適宜選択することが好ましい。これらの態様は複数組み合わせることができる。
1)片面若しくは両面を無機酸化物変性したポリイミドフィルムは、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物を主成分とする芳香族テトラカルボン酸成分と芳香族ジアミン成分とから得られるポリイミド前駆体の溶液を支持体上に流延塗布し、加熱して製造されたポリイミド前駆体溶液の自己支持性フィルムの片面若しくは両面にアルミニウムキレート化合物、アルミニウムカップリング剤、チタンカップリング剤又はシランカップリング剤を含む溶液を塗布し、これを加熱、イミド化することによって製造されたアルミニウム酸化物変性、チタン酸化物変性若しくはシリコン酸化物変性ポリイミドフィルムであること。
2)ポリイミドフィルムは、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物を主成分とする芳香族テトラカルボン酸成分と、代表的にはパラフェニレンジアミンを主成分とする芳香族ジアミン成分とから得られること。
3)片面若しくは両面を無機酸化物変性したポリイミドフィルムは、
片面又は両面に配線パターンを有する内層基板の配線パターンの有する基板面に、片面若しくは両面をアルミニウム酸化物、チタン酸化物及びシリコン酸化物より選ばれる成分により変性されたポリイミドフィルムの変性した表面が外側になるように直接又は接着層を介して積層し、その後必要に応じてポリイミドフィルムを貫通するビアを形成したポリイミドフィルムであること。
本発明のポリイミド配線基板は、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物を主成分とする芳香族テトラカルボン酸成分と芳香族ジアミン成分とから得られ、片面若しくは両面を無機酸化物変性したポリイミドフィルムの変性した表面に、第1の湿式金属めっきプロセスにおいて塩基性アミノ酸水溶液で処理する工程を加え、
ポリイミドフィルムの変性した表面に、無電解金属めっきによる強固な無電解金属めっき層を形成し、
第1の湿式金属めっきプロセスで形成された無電解金属めっき層上に感光性レジスト層を形成したのち、フォトプロセスで配線パタ−ン形成部の無電解金属めっき層が露出するようにレジスト層のパターンを形成し、
第2の湿式金属めっきプロセスで露出した無電解金属めっき層上に金属めっきを成長させて配線パターンを形成することにより、
湿式めっきプロセスによるアディティブ法で金属配線パターンを形成したポリイミド配線基板において、
従来に比べポリイミドフィルム表面と金属導電層との密着性が向上し、高温下でのエージング処理後の密着性が向上し、かつ電気絶縁信頼性の良好な高精細なポリイミド配線基板を安定して提供することができる。
無機酸化物変性したポリイミドフィルムにおいて、無機酸化物変性とは金属酸化物や金属酸化物と類似の固体酸化物となる半導体元素の酸化物(以降、単に金属酸化物と表す)で変性された状態を指し、少なくとも表面の一部に無機物−酸素結合が形成されている状態を指し、好ましくはポリイミドフィルムはアルミニウム酸化物変性、チタン酸化物変性若しくはシリコン酸化物変性され、少なくとも表面の一部にアルミニウム−酸素結合、チタン−酸素結合若しくはシリコン−酸素結合のような金属酸化物が形成されている状態であって、完全な酸化物でなくても例えば水酸化アルミニウム、チタンの水酸基、シリコンの水酸基などや、あるいはダングリングボンドなどが一部に存在していたり、有機物との結合が存在していてもよい。
この発明においては、表面が金属酸化物で変性された3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物を主成分とする芳香族テトラカルボン酸成分と芳香族ジアミン成分とから得られるポリイミドフィルム基材と、アルカリ溶液で処理する工程、塩基性アミノ酸溶液で処理する工程、触媒を付与する工程、無電解金属めっきによる無電解金属めっき層を形成する工程を有する湿式めっきプロセスとを組み合わせることが重要である。化学的に極めて安定で改質されにくい3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物を主成分とする芳香族テトラカルボン酸成分と芳香族ジアミン成分とから製造される芳香族ポリイミド表面が金属酸化物で変性される事により、アルカリ処理、塩基性アミノ酸処理により容易に改質が行われ、触媒付与処理を行って、無電解金属めっきを行う事により湿式めっきプロセスにより良好な金属膜を形成する事が可能となり、密着性の良いポリイミド配線基板を得る事ができる。このメカニズムは未だ不明な点も多いが表面状態に厳密に依存するのではなく、金属酸化物や金属酸化物の不完全部位、あるいは変性層との界面や傾斜部における不規則な結合により化学的安定性が低下したポリイミド表面と塩基性アミノ酸との作用、アルカリ処理により金属酸化物や化学的安定性が低下したポリイミドが不規則形状に侵食された微細なアンカー効果などが複合的に寄与しているものと推察される。
特にポリイミドフィルムが、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物を主成分とする芳香族テトラカルボン酸成分と芳香族ジアミン成分とから得られるポリイミド前駆体の溶液を支持体上に流延塗布し、加熱して製造されたポリイミド前駆体溶液の自己支持性フィルムの片面若しくは両面にアルミニウムキレート化合物、アルミニウムカップリング剤、チタンカップリング剤又はシランカップリング剤を含む溶液を塗布し、これを加熱、イミド化することによって製造された場合には金属酸化物とポリイミドが物理的および化学的に入り組んで形成される領域が存在して特に上記効果が得られやすいものと考えられる。
片面若しくは両面を無機酸化物変性したポリイミドフィルムとしては、製造法、組成、層構成等に特に制約は無いが、例えば特開平11−158276号公報、特開2007−056343号公報などに示されている方法を用いることができる。
本発明のポリイミド配線基板の製造の一例としては、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物を主成分とする芳香族テトラカルボン酸成分と芳香族ジアミン成分とから得られるポリイミド前駆体、好ましくは3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物を主成分とする芳香族テトラカルボン酸成分と、パラフェニレンジアミンを主成分とする芳香族ジアミン成分とから得られるポリイミド前駆体の溶液を支持体上に流延塗布し、加熱して製造されたポリイミド前駆体の自己支持性フィルム片面及び/又は両面にキレート剤、カップリング剤及び金属酸化物の超微粒子から選ばれる成分を含む溶液(溶液は、該ポリイミドと同じ種類又は異なる種類のポリイミド若しくはポリイミド前駆体を含んでいてもよい)を塗布し、最高温度が350〜560℃、好ましくは420〜560℃の温度で、好適には2〜30分間程度加熱してイミド化を完了させることによって製造される変性されたポリイミドフィルムの変性された面(両面が変性されている場合には片面及び/又は両面)に、塩基性アミノ酸水溶液で処理する工程を有する第1の湿式金属めっきプロセスにより、変性されたポリイミドフィルムの変性された面(両面が変性されている場合には片面及び/又は両面)に、直接無電解金属めっき層を形成し、形成された無電解金属めっき層上に感光性レジスト層を形成したのちフォトプロセスでパタ−ン形成部位のレジストを除去し、除去部に第2の湿式金属めっきプロセスにより金属めっきを成長させて配線パターンを形成してポリイミド配線基板を製造することが出来る。
本発明のポリイミド配線基板の別の製造の一例としては、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物を主成分とする芳香族テトラカルボン酸成分と芳香族ジアミン成分とから得られるポリイミド前駆体、好ましくは3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物を主成分とする芳香族テトラカルボン酸成分と、パラフェニレンジアミンを主成分とする芳香族ジアミン成分とから得られるポリイミド前駆体の溶液に、キレート剤、カップリング剤及び金属酸化物の超微粒子から選ばれる成分を加えたポリイミド前駆体の溶液組成物を支持体上に流延塗布し、加熱して製造されたポリイミド前駆体溶液の自己支持性フィルムを製造し、最高温度が350〜560℃、好ましくは420〜560℃の温度で、好適には2〜30分間程度加熱してイミド化を完了させることによって製造される変性されたポリイミドフィルムの変性された面(両面が変性されている場合には片面及び/又は両面)に、塩基性アミノ酸水溶液で処理する工程を有する第1の湿式金属めっきプロセスにより、変性されたポリイミドフィルムの変性された面(両面が変性されている場合には片面及び/又は両面)に、直接無電解金属めっき層を形成し、形成された無電解金属めっき層上に感光性レジスト層を形成したのちフォトプロセスでパタ−ン形成部位のレジストを除去し、除去部に第2の湿式金属めっきプロセスにより金属めっきを成長させて配線パターンを形成してポリイミド配線基板を製造することが出来る。
自己支持性フィルムを加熱又は加熱しイミド化する条件としては、加熱処理が、最初に約100〜350℃未満の温度においてポリマーのイミド化および溶媒の蒸発・除去を約0.05〜5時間、特に0.1〜3時間で徐々に行い、その後350〜560℃の高い温度で行うことが適当である。特に、この加熱処理は段階的に、約100〜170℃の比較的低い温度で約0.5〜30分間第一次加熱処理し、次いで170〜220℃の温度で約0.5〜30分間第二次加熱処理して、その後、220℃から350℃未満の高温で約0.5〜30分間第三次加熱処理し、350〜560℃の高い温度で第四次高温加熱処理してもよい。
自己支持性フィルムを加熱・イミド化は、キュア炉などを用いることができ、ピンテンター、クリップ、枠などで、少なくとも長尺の固化フィルムの長手方向に直角の方向、すなわちフィルムの幅方向の両端縁を固定し、必要に応じて幅方向に拡縮して加熱処理を行うことが好ましい。
前記の自己支持性フィルムは、例えば前記の酸成分およびジアミン成分を有機溶媒中、約100℃以下、特に20〜60℃の温度で反応させてポリアミック酸の溶液とし、このポリアミック酸の溶液をド−プ液として使用し、そのド−プ液を支持体に流延し、70〜200℃程度に乾燥して薄膜を形成し、支持体から剥離して得ることができる。この剥離を容易に行うことができるように、有機リン化合物、例えば亜リン酸トリフェニル、リン酸トリフェニル、(ポリ)リン酸エステル、リン酸エステルのアミン塩あるいは無機リン化合物等をポリアミック酸重合時に固形分(ポリマー)濃度に対して0.01〜1%の範囲で添加することができる。
前記のポリアミック酸の製造に使用する有機溶媒は、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジエチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルホスホルアミド、N−メチルカプロラクタムなどが挙げられる。これらの有機溶媒は単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
前記のイミド化促進の目的で、ポリイミド前駆体の溶液中に塩基性有機化合物を添加することができる。例えば、イミダゾール、2−メチルイミダゾール、1,2−ジメチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、トリエチルアミン等をポリアミック酸重合時に固形分濃度に対して0.1−10質量%の割合で使用することができる。
ポリイミド前駆体の溶液に無機フィラーを添加することが出来、特にポリアミック酸100質量部に対して0.1〜3質量部のコロイダルシリカ、窒化珪素、タルク、酸化チタン、燐酸カルシウム(好適には平均粒径0.005〜5μm、特に0.005〜2μm)を使用しても構わない。
片面若しくは両面を無機酸化物変性したポリイミドフィルムは、熱イミド化の他に、化学イミド化、あるいは熱イミド化と化学イミド化とを併用した方法で製造することができる。片面若しくは両面を無機酸化物変性したポリイミドフィルムの厚みは特に限定されるものではないが、3〜250μm程度、好ましくは4〜150μm程度、より好ましくは5〜125μm程度、さらに好ましくは5〜100μm程度である。
ポリイミドは、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(以下単にs−BPDAと略記することもある。)を主成分とする芳香族テトラカルボン酸成分と、芳香族ジアミン成分とから得られるポリイミドであり、具体的には、芳香族テトラカルボン酸成分としてs−BPDAを50モル%以上、より好ましくは80モル%以上、特に好ましくは90モル%以上含む芳香族テトラカルボン酸成分であることが、ポリイミドフィルムとなった際の寸法安定性が良好であるため好ましく、また化学的に安定となることから本発明の効果が顕著である。芳香族ジアミン成分はパラフェニレンジアミン(以下単にPPDと略記することもある。)を50モル%以上、より好ましくは80モル%以上、特に好ましくは90モル%以上含む芳香族ジアミン成分が好ましい。また、芳香族ジアミン成分としては、PPDと4,4’−ジアミノジフェニルエーテル(以下単にDADEと略記することもある。)との組み合わせが好ましい場合があり、この場合、PPD/DADE(モル比)は100/0〜0/100であることが好ましい。
ポリイミドフィルムは、50〜200℃での熱膨張係数が1×10−6〜25×10−6cm/cm/℃(MD、TDおよび平均のいずれも)であれることが好ましい。
カップリング剤やキレート剤は、シランカップリング剤、アルミニウムカップリング剤、アルミニウムキレート化合物、チタンカップリング剤などを用いることができる。
カップリング剤やキレート化合物は、ポリイミド又はポリイミドの表面を形成するポリイミド前駆体溶液(例えば、ポリアミック酸溶液など)に可溶性のものを好適に使用することができる。
本発明において使用するカップリング剤やキレート化合物を含む溶液には、ノニオン系界面活性剤を混合してもかまわない。ノニオン系界面活性剤としては、用いる有機溶媒に可溶で、イミド化のための加熱処理時に分解・揮発するものであれば特に限定されない。好ましいノニオン系界面活性剤としては、シリコーン系界面活性剤、ポリエチレングリコール系界面活性剤が挙げられ、シリコーン系界面活性剤が特に好ましい。ポリエチレングリコール系界面活性剤と比較して、シリコーン系界面活性剤は少量で高い表面平滑性向上効果が得られる。
シリコーン系界面活性剤としては、シリコーンオイルを用いることができ、メチル基の一部にフェニル基等の有機基を導入した変性シリコーンオイルを用いることもできる。シリコーン系界面活性剤は市販されており、例えば東レ・ダウコーニング社製L77、FZ−2105、FZ−2123、FZ−2118、L7604、L7002、FZ−2120、FZ−2101、FZ−3196、L7001等を使用することができる。
カップリング剤やキレート化合物の溶媒としては、ポリイミド前駆体溶液の有機溶媒(自己支持性フィルムに含有されている溶媒)と同じものを挙げることができる。有機溶媒は、ポリイミド前駆体溶液と相溶する溶媒であることが好ましく、使用するカップリング剤やキレート化合物と、好ましくはノニオン系界面活性剤とを溶解し得るものであればよく、N,N−ジメチルアセトアミドなど、ポリイミド前駆体溶液の有機溶媒(自己支持性フィルムに含有されている溶媒)と同じものを挙げることができる。また、イソプロピルアルコールなどのアルコール系溶媒(好ましくは炭素数1〜5、さらに好ましくは炭素数1〜4の直鎖または分岐アルキル基)、芳香族炭化水素系溶媒、脂肪族炭化水素系溶媒、脂環族炭化水素系溶媒、ケトン系溶媒、エーテル系溶媒を使用することもできる。有機溶媒は、ポリイミド前駆体溶液と相溶する溶媒であることが好ましく、ポリイミド前駆体溶液の有機溶媒と同じものが好ましい。有機溶媒は2種以上の混合物であってもよい。
カップリング剤やキレート剤の有機溶媒溶液は、カップリング剤やキレート剤の含有量が0.01質量%以上、特に好ましくは0.05〜60質量%、さらに好ましくは0.1〜55質量%であるものが好ましい。また、水分の含有量は20質量%以下、より好ましくは10質量%以下、特に好ましくは5質量%以下であることが好ましい。カップリング剤やキレート剤の有機溶媒溶液の回転粘度(測定温度25℃で回転粘度計によって測定した溶液粘度)は10〜50000センチポイズであることが好ましい。
カップリング剤やキレート剤の有機溶媒溶液としては、特に、カップリング剤やキレート剤が0.01質量%以上、特に好ましくは0.05〜60質量%、さらに好ましくは0.1〜55質量%の濃度で溶媒に均一に溶解している、低粘度(特に、回転粘度10〜5000センチポイズ)のものが好ましい。
ノニオン系界面活性剤を使用する場合、塗布液中の界面活性剤の濃度は、シリコン系界面活性剤の場合は10〜10000ppm程度が好ましく、20〜2000ppm程度が特に好ましい。ポリエチレングリコール系界面活性剤の場合は0.1〜40%程度が好ましく、1〜20%程度が特に好ましい。ノニオン系界面活性剤の濃度がこれより低いと、十分な表面平滑性向上効果を得ることが難しくなる。一方、ノニオン系界面活性剤の濃度が高くなりすぎると、得られるポリイミドフィルムの平滑性が失われることがある。
カップリング剤やキレート剤の有機溶媒溶液の塗布量は適宜決めることができ、例えば、1〜50g/mが好ましく、2〜40g/mがさらに好ましく、3〜30g/mが特に好ましい。塗布量は、両方の面が同じであってもよいし、異なっていてもよい。
カップリング剤やキレート剤の有機溶媒溶液の塗布は、公知の方法を用いることができ、例えば、グラビアコート法、スピンコート法、シルクスクリーン法、ディップコート法、スプレーコート法、バーコート法、ナイフコート法、ロールコート法、ブレードコート法、ダイコート法などの公知の塗布方法を挙げることができる。
アルミニウムキレート化合物としては、エチルアセトアセテートアルミニウムジイソプロピレート、ジエチルアセトアセテートアルミニウムイソプロピレート、アルミニウムトリス(アセチルアセトネート)、アルミニウムトリス(エチルアセトアセテート)、アルミニウムイソプロピレート、アルミニウムブチレートなどの有機アルミニウム化合物が挙げられる。
シランカップリング剤としては、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルジエトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン等のエポキシシラン系、ビニルトリクロルシラン、ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン等のビニルシラン系、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン等のアクリルシラン系、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、3−トリエトキシシリル−N−(1,3−ジメチル−ブチリデン)プロピルアミン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン等のアミノシラン系、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−クロロプロピルトリメトキシシラン、3−ウレイドプロピルトリエトキシシラン、ビス(トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、3−イソシアネートプロピルトリエトキシシラン、3−(トリメトキシシリル)−2−メチルプロピルコハク酸無水物、またイミダゾール基を含有する日鉱金属株式会社製IS−1000、IM−1000等が例示される。
チタンカップリング剤としては、イソプロピルトリイソステアロイルチタネート、イソプロピルトリデシルベンゼンスルホニルチタネート、イソプロピルトリス(ジオクチルパイロホスフェート)チタネート、テトライソプロピルビス(ジオクチルホスファイト)チタネート、テトラ(2,2−ジアリルオキシメチル−1−ブチル)ビス(ジ−トリデシル)ホスファイトチタネート、ビス(ジオクチルパイロホスフェート)オキシアセテートチタネート、ビス(ジオクチルパイロホスフェート)エチレンチタネート、イソプロピルトリオクタノイルチタネート、イソプロピルトリクミルフェニルチタネート等が挙げられる。
金属酸化物の超微粒子としては、水酸化アルミニウムの微粒子、シリカゲル、表面の一部に水酸基を有するアルミニウム、チタニウム又はシリコンの金属酸化物の微粒子などを挙げることが出来る。
この発明においては、湿式めっきプロセスによる金属配線パターンの形成は、アディティブ法、好ましくはセミアディティブ法により形成される。
ここでアディティブ法とは配線パターンを形成する部分にめっきなどにより金属層を成長させて配線基板を得る方法であり、サブトラクティブ法による横方向のエッチング所謂サイドエッチングの影響をほとんど受けないので高精細な配線パターンを容易に得る事が出来る。中でもセミアディティブ法は、事前に電解めっきの為の給電用の金属層を形成して、配線パターンを形成する部分に電解めっきにより金属導電パターンを形成し、後に配線パターンを形成しない部分の給電用金属層をフラッシュエッチングなどで除去して高精細な配線パターンを得る方法であり、良好な金属配線層を短時間で形成する事が出来る為高精細プリント配線板に採用されている。
まず、(a)のプロセスでポリイミドフィルムの変性された面(両面が変性されている場合には片面及び/又は両面)に直接無電解金属めっき層を形成する工程を含む第1の湿式金属めっきプロセスを行う。具体的には、変性された面に少なくともアルカリ溶液で処理する工程、塩基性アミノ酸溶液で処理する工程、触媒を付与する工程、無電解金属めっきによる無電解金属めっき層を形成する工程の順に行い、必要に応じて更に同種または異種の無電解金属めっきによる無電解金属めっき層を重ねて形成する工程を行ってもよい。
次に、(b)のプロセスで第1の湿式金属めっきプロセスで形成された無電解金属めっき層上に感光性レジスト層を形成したのちフォトプロセスで配線パタ−ン形成部の無電解金属めっき層が露出するようにレジスト層のパターンを形成する。具体的には、例えばネガ型のドライフィルムレジストを無電解金属めっき層上にラミネートして、露光機などでレジストの配線パターンを形成しない部分を感光させ、現像処理で未露光部即ちパターンを形成する部分のレジストを除去して、配線パタ−ン形成部の無電解金属めっき層が露出するようにレジスト層のパターンを形成する。勿論、レジストは続いて行うめっきプロセスに耐性のあるものを選択して用いる。
続いて、(c)のプロセスで露出した無電解金属めっき層上に第2の湿式金属めっきプロセスにより金属めっきを成長させて配線パターンを形成する。具体的には例えば公知の無電解金属めっきや電解金属めっき、あるいはこれらを組合せて用いる事が出来る。第2の湿式金属めっきでは、第1の湿式金属めっきプロセスで形成された無電解金属めっき層と同種の金属を形成しても良いし、異種の金属を形成して配線パターンを形成しても良い。何れも公知のめっきプロセスを用いる事が出来る。
ここでは第1の湿式金属めっきプロセスで形成された無電解金属めっき層により各配線パターンが電気的に接続されて回路基板として機能しないため、レジスト層を除去し、配線パターンを形成しない部分の第1の湿式金属めっきプロセスで形成された無電解金属めっき層を除去することで回路基板として利用可能な配線基板を得ることが出来る。除去可能な方法であればどのような方法でも良いが、例えばレジスト層は強アルカリ性溶液や有機溶媒により除去する事が可能である。無電解金属めっき層は化学的に溶解除去する所謂フラッシュエッチングが代表的であり、第1の湿式金属めっきプロセスによる無電解金属めっき層と、第2の湿式金属めっきプロセスによる金属配線パターンが異種金属で形成されている場合は、選択エッチングにより第1の湿式金属めっきプロセスによる無電解金属めっき層を優先的に除去可能であり配線形状の維持が容易である。一方、同種の金属で形成されている場合は配線パターンも一部浸蝕されるものの、無電解金属めっき層は金属配線パターンより薄く形成するため実用上問題無いパターンが形成可能である。また、例えばサンドブラストの様な機械的方法で第1の湿式金属めっきプロセスによる無電解金属めっき層を除去してもよい。
また、本発明におけるアディティブ法による金属配線パターンの形成では(a)から(c)のプロセスを少なくとも備えていれば良い。例えば第1の湿式金属めっきプロセスで形成された無電解金属めっき層をあらかじめパターン形成してもよい。選択的めっき成長などにより、あるいは次に行うフォトプロセスの中でエッチングによりパターンを形成しても良い。感光性レジスト層を形成したのちフォトプロセスを用いて、パタ−ン形成された無電解金属めっき層が露出するようにレジスト層のパターンを形成し、露出した無電解金属めっき層上に第2の湿式金属めっきプロセスにより金属めっきを成長させて配線パターンを形成すれば、配線パターンを形成しない部分の第1の湿式金属めっきプロセスで形成された無電解金属めっき層を除去する必要が無くパターン形状の良好な配線基板を得る事ができる。
湿式めっきプロセスによる金属配線パターンの形成は、
好ましくは、まず、(a)第1の湿式金属めっきプロセスとして、少なくともアルカリ溶液で処理する工程、塩基性アミノ酸溶液で処理する工程、触媒を付与する工程、無電解ニッケルめっきによるエッチングで除去可能な無電解ニッケルめっき下地層を形成する工程の順に行い、
次に、(b)第1の湿式金属めっきプロセスで形成された無電解ニッケルめっき層上に同様に感光性レジスト層を形成したのちフォトプロセスでパタ−ン形成部位のレジストを除去して、配線パタ−ン形成部の無電解ニッケルめっき層が露出するようにレジスト層のパターンを形成する。
続いて、(c)露出した無電解ニッケルめっき層上に金属めっきを成長させて配線パターンを形成する第2の湿式金属めっきプロセスとして、無電解銅めっきプロセスで、レジスト除去部に無電解銅層を形成して配線パターンを形成する。具体的には、公知の析出タイプの無電解銅めっきプロセスで銅層を成長させて配線パターンを形成する。
更に好ましくは、(c)第2の湿式金属めっきプロセスは、無電解銅めっきプロセスに続いて無電解ニッケル下地層及び/又は無電解銅めっき層を給電層として電解銅めっきで配線パターンを形成する。具体的には、レジスト除去部即ちパターンを形成する部分の無電解ニッケル下地層の表面に公知の析出タイプ無電解銅めっきプロセス又は公知の置換タイプの無電解銅めっきプロセスで無電解銅層を形成して、更に無電解ニッケル下地層及び/又は無電解銅めっき層を給電層として公知の電解銅めっきプロセスで配線パターンを形成すると、導体層を容易に厚くする事が出来、配線パターンの抵抗を低減出来る。ここで、無電解銅めっきプロセスは置換タイプの無電解銅めっきプロセスであるとニッケル下地層と配線パターンを形成する電解銅めっき層とのバッファーとなりめっき金属層間の密着性を特に安定に保つ事が出来る為好ましい。
ここで、残ったレジストを強アルカリ性溶液などで除去した後、無電解ニッケル下地層の除去はニッケルの選択エッチング液によって行えば配線パターンが侵食されずに特に良好なパターン形状のポリイミド配線基板が得られる。
別の方法による湿式めっきプロセスによる金属配線パターンの形成は好ましくは、
まず、(a)第1の湿式金属めっきプロセスとして、同様にエッチングで除去可能な無電解ニッケルめっき下地層を形成した後、続いてニッケル下地層表面に無電解銅めっきプロセスによって無電解銅めっき層を形成する。
次に、(b)第1の湿式金属めっきプロセスで形成された無電解金属めっき層上に同様に感光性レジスト層を形成したのちフォトプロセスでパタ−ン形成部位のレジストを除去して、配線パタ−ン形成部の無電解金属めっき層が露出するようにレジスト層のパターンを形成する。続いて(c)第2の湿式金属めっきプロセスとして無電解ニッケル下地層及び/又は無電解銅めっき層を給電層とした電解銅めっきプロセスを行い、除去部に電解銅層を形成して配線パターンを形成する。
ここで、レジスト層の除去は強アルカリ性溶液や公知の剥離液に浸漬またはスプレーすることで行う事ができる。また、パターンを形成しない部分の無電解ニッケル下地層及び無電解銅めっき層の除去はニッケルと銅をともに溶解するエッチング液によってフラッシュエッチングを行うことが出来る。このようにして本発明のポリイミド配線基板を得る事が出来る。
なお、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物を主成分とする芳香族テトラカルボン酸成分と芳香族ジアミン成分とから得られ、片面若しくは両面を無機酸化物変性したポリイミドフィルムが、絶縁基板上に配線パターンが形成された内層基板上に、変性した表面が外側に出るように積層され、ポリイミドフィルムの変性された表面に、湿式めっきプロセスによるアディティブ法で配線パターンを形成した多層配線基板についても、同様のプロセスによって、積層されたポリイミドフィルムに前記の処理が行われ、ポリイミド配線基板を得ることが出来る。
上記各工程の代表例を詳しく以下に示す。
第1の湿式めっきプロセス、第2の湿式めっきプロセスに用いられる各工程は、
1)アルカリ溶液で処理する工程として、ポリイミドフィルムの変性表面を水酸化カリウムや水酸化ナトリウムなどを含むアルカリ溶液と噴きつけや浸漬などの方法で接触させる工程であり、例えば水酸化カリウムや水酸化ナトリウム10〜200g/Lの水溶液で25〜80℃、10秒〜10分浸漬処理する方法で行うことが出来る。
2)塩基性アミノ酸溶液で処理する工程として、ポリイミドフィルムの変性した表面を、アミノ酸を含む塩基性溶液を用いて、噴きつけや浸漬などの方法で接触させる工程であり、例えば水酸化カリウムでpHを6に調整したリシン塩酸塩やアルギニン塩酸塩30〜300g/L水溶液で30〜60℃、10秒〜10分浸漬処理する方法で行うことが出来る。
3)触媒を付与する工程として、ポリイミドフィルムの表面に無電解下地金属析出の核を形成するために、ポリイミドフィルムの変性した表面の一部又は全部に触媒を吸着などの方法で付与する工程であり、例えば、ポリイミドフィルムの表面にイオン性パラジウム触媒溶液で30〜60℃、1〜10分間浸漬してパラジウムイオンを吸着させ、その後、還元溶液に浸して、パラジウムイオンを金属パラジウムに還元させる工程である。
4)無電解下地ニッケルめっき層を形成する工程として、ニッケルを無電解めっき法により析出させ、無電解下地ニッケル層を形成する工程であり、例えば市販の無電解ニッケルめっき浴で、25〜45℃で2分〜10分間浸漬することにより行うことができる。
5)無電解金属めっきによる無電解金属めっき層を形成する工程として、無電解下地ニッケルめっき層の表面に、無電解銅めっきによる無電解銅層などの無電解金属めっき層を形成する工程であり、例えば市販の無電解置換銅めっき浴や硫酸でpH調整した硫酸銅水溶液で、25℃〜40℃で30秒〜5分間浸漬することにより無電解下地ニッケルめっき層の表面を銅層に置換する。あるいは、市販の無電解銅めっきプロセスで公知の処理を行って無電解下地ニッケルめっき層の表面上に無電解銅を析出させる事で行うことができる。
6)無電解下地ニッケルめっき層及び/又は無電解金属めっき層を給電層として電解金属めっきにより電解金属めっき層を形成する工程について、無電解銅めっき層などの無電解金属めっき層の表面に、代表的には電解銅めっき法により、電解銅層を形成する工程であり、例えば、市販の硫酸銅めっき浴で、10〜30℃、陰極電流密度1〜10A/dmで5〜60分電解により行うことで、配線パターンを形成することが出来る。
感光性レジスト層を形成したのち、フォトプロセスで配線パタ−ン形成部の無電解金属めっき層が露出するようにレジスト層のパターンを形成するプロセスの各工程は、
7)感光性レジスト層を形成する工程はについて、例えば厚さ5〜50μm市販のドライフルムタイプのフォトレジストを温度50〜100℃、圧力0.2〜1MPaにてラミネートする事で形成できる。
8)フォトプロセスでパタ−ン形成部位のレジストを除去する工程について、例えばフォトマスクに描かれた配線パターンを投影露光機を用いて水銀ランプのi線などで適切量(レジスト特性によるが代表的には100〜500mJ)露光し、15〜45℃の0.1〜3%炭酸ナトリウム水や市販の有機系現像液を用いて0.05〜0.5MPaで適切時間(レジスト特性によるが代表的には15〜90秒間)スプレー現像または浸漬現像する事でパターン形成部のレジストを除去する事が出来る。
なお、付帯処理として、残ったレジストを除去する方法については、例えば苛性ソーダ水溶液を0.05〜0.5MPaで適切時間(レジスト特性によるが代表的には30〜300秒間)スプレーまたは浸漬する事で剥離する事ができる。
ニッケル下地層の選択除去については、例えば市販の酸系ニッケル選択エッチング液などに25〜55℃で10〜300秒浸漬して行う事が可能である、
ニッケル下地層と無電解銅層を除去する場合は、例えば市販の塩化第二鉄系のエッチング液を20〜50℃で10〜300秒スプレーする事により実施する事が出来る。
湿式めっきプロセスによる金属配線パターンの形成の好ましい実施の形態の一例を、以下に図を用いて更に詳しく説明する。
この発明のポリイミド配線基板の代表的な製造工程である両面ポリイミド配線基板の製造工程の一例として、図1〜図2を用いて説明する。
(実施の形態1)
図1において、101は3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物を主成分とする芳香族テトラカルボン酸成分と芳香族ジアミン成分とから製造され、両面が無機酸化物で変性された芳香族ポリイミドフィルムである。工程201から工程203はポリイミドフィルムの変性された表面に直接無電解金属めっき層を形成する工程からなる第1の湿式金属めっきプロセスであり、無電解金属めっき層を形成する。
まず工程200で事前にフィルム101に表裏を導通させるための貫通孔206を空ける。孔の加工方法はパンチ加工、レーザー加工等があげられ表裏を貫通させるものであれば何でも良い。工程201ではアルカリ溶液で処理して脱脂したのち塩基性アミノ酸溶液処理により芳香族ポリイミドフィルムの変性された表面を改質し、下地金属層形成の為の触媒102を付与し、工程202で無電解めっきによりニッケル下地層103を形成する。次に、ニッケル下地層103と後に形成する電解銅めっきの密着性を向上するために工程203で置換タイプの無電解銅めっきによりニッケル表面を銅104に置換して無電解銅層を形成する。ここではポリイミドフィルム表面と同時にビア内も同様の処理が行われる。
次に、第1の湿式金属めっきプロセスで形成された無電解金属めっき層上に感光性レジスト層を形成したのちフォトプロセスでパタ−ン形成部位のレジストを除去し、配線パタ−ン形成部の無電解金属めっき層が露出するようにレジスト層のパターンを形成する。
表裏及び貫通孔内に電解銅めっきのための電極層103、104が形成されたポリイミド基材に、工程304でドライフィルムタイプのネガ型フォトレジスト207を表裏に貼り付ける。次に工程305では、マスクに描画された回路パタ−ンを露光によりフォトレジストに転写して回路を形成しない部位208を感光させ、工程306の現像処理により回路を形成する部位の未露光レジストを取り除く。
ここでは、回路厚みの得やすいネガ型のドライフィルムフォトレジストを示したが、ポジ型の場合は回路を形成する部位を感光させれば良く、また必要な厚さが得られれば液状のフォトレジストを用いても良い。
続いて、レジスト除去部の露出した無電解金属めっき層上に金属めっきを成長させて配線パターンを形成する。
図2において工程307は第2の湿式金属めっきプロセスでありレジストを除去した部位に回路を形成するために無電解ニッケル下地層及び/又は無電解銅めっき層を給電層として電解銅めっきで導電金属層105よりなる金属配線パターン209を形成する。
ここで不用となったレジストは工程308で強アルカリ性溶液等で除去し、更に、工程309で回路非形成部位の不用な無電解銅めっき層104及びニッケル下地層103をフラッシュエッチング等で除去することにより、両面ポリイミド配線基板を得る。
ここで、ポリイミドフィルムの表面だけが金属酸化物変性されている場合は貫通孔内のめっき密着性が低下する場合もあるが、表裏の密着性の高い銅層と一体化しているため実用上問題とはならない。
この発明のポリイミド配線基板の代表的な製造工程である両面ポリイミド配線基板の製造工程の別の一例を説明する。
(実施の形態2)
ニッケル下地層表面への無電解銅層の形成が、実施の形態1では第1の湿式金属めっきプロセスで行われ、感光性レジスト層形成前であったのに対し、本形態では第2の湿式金属めっきプロセスにおいてレジスト除去部だけに対して無電解銅層の形成が行われる以外は実施の形態1と同じである。即ち、
第1の湿式金属めっきプロセスは図1の工程201〜202であり、無電解ニッケルめっきによる無電解ニッケルめっき層を形成する工程で、エッチングで除去可能なニッケル下地層を形成する無電解ニッケルめっきプロセスであり、工程203の無電解銅めっきによる無電解銅層104の形成は行わない。
第1の湿式金属めっきプロセスで形成された無電解ニッケルめっき層上に実施の形態1と同様に工程304〜306(ただし、ここでは無電解銅層104は存在しない)で感光性レジスト層を形成したのちフォトプロセスでパタ−ン形成部位のレジストを除去して配線パタ−ン形成部の無電解ニッケルめっき層が露出するようにレジスト層のパターンを形成した後、
続いて、除去部の露出した無電解ニッケルめっき層上に金属めっきを成長させて配線パターンを形成する。図3において工程317〜318は第2の湿式金属めっきプロセスであり、工程317でレジストを除去した部位の無電解ニッケル下地層表面を置換タイプの無電解銅めっきにより銅104に置換して無電解銅層を形成し、続いて工程318で無電解ニッケル下地層及び/又は無電解銅めっき層を給電層として電解銅めっきで導電金属層105よりなる金属配線パターン209を形成する点が異なる。
ここで不用となったレジストは工程319で強アルカリ性溶液等で除去し、更に、工程320で回路非形成部位の不用なニッケル下地層103をニッケル選択エッチング等で除去することにより、両面ポリイミド配線基板を得る。
この発明のポリイミド配線基板の代表的な製造工程である両面ポリイミド配線基板の製造工程の別の一例を説明する。
(実施の形態3)
実施の形態2において、無電解ニッケル下地層及び/又は無電解銅めっき層を給電層として電解銅めっきで導電金属層105よりなる金属配線パターン209を形成する代わりに、析出タイプの無電解銅めっきで導電金属層105を積み上げて金属配線パターン209を形成する以外は実施の形態2と同様にして両面ポリイミド配線基板を得る。
この発明のポリイミド配線基板の代表的な製造工程である両面ポリイミド配線基板の製造工程の別の一例を説明する。
(実施の形態4)
片面若しくは両面を無機酸化物変性したポリイミドフィルムは、片面又は両面に配線パターンを有する内層基板の配線パターンの有する基板面に、片面若しくは両面をアルミニウム酸化物、チタン酸化物及びシリコン酸化物より選ばれる成分により変性されたポリイミドフィルムの変性した表面が外側になるように直接又は接着層を介して積層し、その後必要に応じてポリイミドフィルムを貫通するビアを形成したポリイミドフィルムを用いることにより、多層の配線基材を製造することができる。
例えばこの発明のポリイミド配線基板について、代表的な別の製造工程、ビルドアップによる多層配線基板製造工程の一例として図4〜図6を用いて説明する。図4において、401は内層基板として用いられる予め作製された両面回路基板であり、絶縁基板上に配線パターンが形成されたものであれば構成ならびに製造法において特に制約されるものではないが、代表的にはポリイミドフィルム、アラミドフィルムなどに銅で配線が形成されている。402は絶縁性の層間接着樹脂であり、101のポリイミドフィルムは3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物を主成分とする芳香族テトラカルボン酸成分と芳香族ジアミン成分とから製造され、表面が無機酸化物で変性された芳香族ポリイミドフィルムである。
ポリイミドフィルム101は工程400において内層両面基板401の両側に絶縁性層間接着樹脂402を介して真空中で加熱加圧下、変性した表面が外側に出るように積層される。
工程401ではポリイミドフィルム表面からレーザー加工によりポリイミドフィルム101及び絶縁性層間接着樹脂402を貫通し内層基板の配線パターンに達するビア406を形成し、必要に応じてビア内の樹脂加工残渣の除去処理を行う。
ここではポリイミドフィルム101を工程400で積層してから工程401でビア加工を行っているが、予めポリイミドフィルム101と絶縁性層間接着樹脂402にパンチなどでビア406となる貫通穴を形成してから、ビア加工が施されたポリイミドフィルム101と絶縁性層間接着樹脂402を位置を合わせて絶縁基板上に配線パターンが形成された内層基板に加熱加圧下で真空中で積層を実施してもよい。勿論予め形成されたビアは位置あわせにより内層基板の配線パターンに達するビアとなる。
図5の工程402〜404は第1の湿式金属めっきプロセスであり、工程402ではアルカリ処理により脱脂したのち塩基性アミノ酸処理によりビア406内ならびにポリイミドフィルム101の金属酸化物で変性された表面を改質し、下地金属層形成の為の触媒102を付与し、工程403で無電解めっきによりニッケル下地層103を形成する。次に、ニッケル下地層103と電解銅めっきの密着性を向上するために工程404で置換タイプの無電解銅めっきによりニッケル表面を銅104に置換して無電解銅めっき層を形成する。
次に工程405〜407において、第1の湿式金属めっきプロセスで形成された無電解金属めっき層上に感光性レジスト層を形成したのちフォトプロセスでパタ−ン形成部位のレジストを除去し、配線パタ−ン形成部の無電解金属めっき層が露出するようにレジスト層のパターンを形成する。
表裏の外層表面及びビア内に電解銅めっきのための電極層103、104が形成されたポリイミド基材に、工程405でドライフィルムタイプのネガ型フォトレジスト207を表裏に貼り付ける。次に工程406では、マスクに描画された回路パタ−ンを露光によりフォトレジストに転写して回路を形成しない部位208を感光させ、工程407の現像により回路を形成する部位の未露光レジストを取り除く。
図6における、次の工程408は第2の湿式金属めっきプロセスであり、工程408はレジストを除去して無電解金属めっき層が露出した部位に回路を形成するために無電解ニッケル下地層及び/又は無電解銅めっき層103,104を給電層とした電解銅めっきを行い導電層105を形成する。
つぎに不用な残ったレジストを工程409で強アルカリ性溶液等で除去し、更に、工程410で回路非形成部位の不用な無電解銅めっき層104及びニッケル下地層103をフラッシュエッチング等で除去することにより、ビルドアップ多層ポリイミド配線基板を得る。
なお、前記両面配線基板と同様に無電解銅めっきは第2の湿式プロセスで行う、即ちレジストパターン形成後に行ってもよい。
なお、上記工程の間ならびに工程内処理の間ならびに工程後には、洗浄、乾燥、熱処理などの予備的処理はなんら制限される事はなく必要に応じて入れる事が出来る。
また、ここでは導電層として銅を形成する場合を示したが湿式めっき可能な金属であれば何ら制限されることは無く、適切に選択すればよい。
絶縁性層間接着樹脂402は、内層基材と本発明のポリイミドフィルムとを積層できるものであればよく、公知の多層基板で使用されている接着樹脂フィルムや接着樹脂層を用いることができる。
本発明のポリイミド配線基板は、FPC、TAB、COF、半導体インターポーザ、モジュール基板などの金属配線基板として用いることができる。
以下に実施例および比較例を示しこの発明をさらに具体的に説明するが、この発明は、何ら実施例および比較例に限定されることはない。
(参考例1:アルミニウム酸化物変性ポリイミドフィルムの製造)
撹拌機、窒素導入管および還流管を備えた300mlガラス製反応容器に、N,N−ジメチルアセトアミド183gおよび0.1gのモノステアリルリン酸エステルトリエタノ−ルアミン塩、0.1g(固形分)の平均粒径0.08μmのコロイダルシリカを加え、攪拌および窒素流通下、パラフェニレンジアミン10.81g(0.1000モル)を添加し、50℃に保温し完全に溶解させた。この溶液に3,3’,4,4’ビフェニルテトラカルボン酸二無水物29.229g(0.09935モル)を発熱に注意しながら除々に添加し、添加終了後50℃に保ったまま5時間反応を続けた。この後、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸2水和物0.2381g(0.00065モル)を溶解させた。得られたポリアミック酸溶液は褐色粘調液体であり、25℃における溶液粘度は約1500ポイズであった。
前記のポリアミック酸溶液をガラス基板上に流延塗布し、150℃で10分間乾燥し、基板から剥がしして自己支持性フィルムを製造した。自己支持性フィルムの両端をフレーム上に拘束して、基板側の自己支持性フィルム表面に、2質量%のアルミニウムキレート化合物(エチルアセトアセテートアルミニウムジイソプロピレート)のDMAc溶液を塗布した後、200℃で3分間、300℃で3分間、480℃で4分間加熱イミド化処理して、厚み25μmのポリイミドフィルムAを得た。
(参考例2:未変性ポリイミドフィルムBの製造)
参考例1で製造したポリアミック酸溶液をガラス基板上に流延塗布し、150℃で10分間乾燥し、基板から剥がしして自己支持性フィルムを製造した。自己支持性フィルムの両端をフレーム上に拘束して、200℃で3分間、300℃で3分間、480℃で4分間熱処理して厚み25μmのポリイミドフィルムBを得た。ポリイミドフィルムBは、50〜200℃での熱膨張係数は15×10−6cm/cm/℃(MD、TDの平均)であった。
(参考例3:シリコン酸化物変性ポリイミドフィルムCの製造)
参考例1の自己支持性フィルムの両端をフレーム上に拘束して、2質量%のアルミニウムキレート化合物(エチルアセトアセテートアルミニウムジイソプロピレート)のDMAc溶液を塗布する代りに、5質量%の濃度でシランカップリング剤(N−フェニル−γ−アミノプロピルトリエトキシシラン)を含有するN,N−ジメチルアセトアミド溶液(約10g/mで塗工)を用いた以外は、参考例1と同様に加熱イミド化して、厚み25μmのポリイミドフィルムCを得た。
(実施例1及び実施例2)
参考例1で得たアルミニウム酸化物変性ポリイミドフィルムAと参考例3で得たシリコン酸化物変性ポリイミドフィルムCを用いて、第1の湿式メッキプロセスとしての以下に示す配線パターン形成プロセスの工程1)〜4)による無電解ニッケル下地層の形成に続いて工程5)により無電解ニッケル下地層の表面を銅に置換して無電解銅層を形成し、フォトプロセスとして工程6)〜8)を行いパターンを形成しない部位にレジストを形成し、第2の湿式メッキプロセスとして無電解ニッケル下地層及び無電解銅めっき層を給電層として工程9)を行い、ポリイミドフィルムの変性された表面に厚み10μmの電解銅配線パターンを形成した後に、
後工程として10)で残りのレジストを除去し、11)でパターンを形成しない部位の電解ニッケル下地層及び無電解銅めっき層を除去して2種類のポリイミド配線基板(A、C)を得た。
20倍〜500倍の顕微鏡で観察した結果A,Cともに良好なポリイミド配線基板が得られていた。3M社製スコッチテ−プを用いてパタ−ンの引き剥がしテストを行ない、20倍の実態顕微鏡で観察した結果、A,Cともにパタ−ンの剥離は観察されなかった。大気中150℃・168時間処理後、同様のパターン引き剥がしテストを行った結果、A,Cともにパターン剥離は観察されなかった。
配線パターン形成プロセス
1)アルカリ処理工程:水酸化カリウム50g/Lの水溶液で50℃、5分浸漬処理。
2)塩基性アミノ酸処理工程:水酸化カリウムでpHを6に調整したL−リシン塩酸塩180g/L水溶液で50℃、1分浸漬処理。
3)触媒付与処理工程:
・プレディップ(荏原ユージライト社製PC−64H)室温、1分浸漬処理
・アクチベーター(荏原ユージライト社製PC−65H)50℃、5分浸漬処理
・アクセレレータ(荏原ユージライト製社PC−66H)室温、5分浸漬処理
4)無電解下地ニッケルめっき工程:無電解ニッケルめっき浴((荏原ユージライト社製ENILEXNI−100)35℃、5分浸漬処理。
5)無電解銅めっき工程:無電解置換銅めっき浴(硫酸銅75g/L、硫酸180g/Lの水溶液)室温、2分浸漬処理
6)感光性レジスト形成工程:15μmの厚みのドライフルムタイプのフォトレジストSPG−152(旭化成社製)をロールラミネーターで温度70℃、圧力0.45MPaにてラミネート。
7)露光工程:40μmピッチのパタ−ンを投影露光機を用いてi線で160mJ露光。
8)現像工程:30℃の1%炭酸ナトリウム水を用いてスプレー圧0.2MPaで30秒間現像を行ない回路形成部のフォトレジストを除去。
9)電気銅めっき工程:硫酸銅めっき浴(荏原ユージライト社製Cu−Brite21)30℃、陰極電流密度3A/dmで30分電解
10)レジスト剥離工程:40℃の2%苛性ソーダ水を用いてスプレー圧0.2MPaで30秒間処理して残りのフォトレジストを除去。
11)フラッシュエッチング工程:市販の塩化第二鉄系のエッチング液(アデカAD−305)を30℃で0.05MPaで30秒間スプレー処理し、パタ−ン未形成部の無電解銅層および下地層を除去しポリイミド回路基板を得た。
(比較例1)
実施例1の変性ポリイミドフィルムの代りに、市販の酸成分としてs−BPDAを用いているポリイミドフィルム(商品名:UPILEX−S、宇部興産社製)を用いて、実施例1及び実施例2と同じ工程でポリイミド配線基板を作製したが、工程途中でめっきが一部剥離した。剥離しなかった部位も20倍の顕微鏡観察で界面に損傷が認められ、3M社製スコッチテ−プを用いてパタ−ンの引き剥がしテストの結果多くのパターンが剥離した。
(実施例3:ビルドアップ多層ポリイミド配線基板)
内層基板として厚さ25μmのポリイミドフィルムの両面に厚さ9μmの銅箔を積層した市販のポリイミド銅貼積層体(宇部興産社製ユピセルN)を用いて公知の方法で配線パターンを形成し両面配線版を得た。これの両面に、参考例1で得た厚み25μmのアルミニウム酸化物変性ポリイミドフィルムを、変性した表面が外側に出るように絶縁性の層間接着樹脂(味の素社製ABF−LE)を介して真空ホットプレス機において温度140℃真空度0.2kPaプレス圧1.5MPaのもと60秒プレスして積層し、後に、オーブンで180℃で60分間接着層を加熱硬化した。次に紫外線YAGレーザー加工機(ESI社)にて、ポリイミドフィルムと層間接着樹脂からなる外層絶縁層を貫通し内層基板の配線パターンに達するビアを形成し、これを表裏繰返した。
これを真空プラズマ処理にて加工残渣を除去したのち、第1の湿式めっきプロセスとして上記配線パターン形成プロセス中の工程1)〜4)の工程で無電解ニッケル下地層を形成した。続いて、フォトプロセスとして工程6)〜8)を行い無電解ニッケル下地層上のパターンを形成しない部位にレジストを形成し、10%硫酸で室温1分間浸漬処理して洗浄した後、第2の湿式めっきプロセスとして上記工程5)で回路形成部のニッケル表面を銅に置換して無電解銅層を形成した後、無電解ニッケル下地層及び無電解銅めっき層を給電層として工程9)の電解銅めっきによって、銅厚み10μmの回路パターンを形成した。
後工程として、工程10)で残りのレジストを剥離したのち、市販の酸系ニッケル選択エッチング液(日本化学産業製NC)に45℃90秒浸漬して、パターン未形成部のニッケル下地層を選択除去してポリイミド回路基板を得た。
20倍〜500倍の顕微鏡で観察した結果良好な外層パターンが形成されたポリイミド配線基板が得られていた。3M社製スコッチテ−プを用いて外層パタ−ンの引き剥がしテストを行ない、20倍の実態顕微鏡で観察した結果、パタ−ンの剥離は観察されなかった。大気中150℃・168時間処理後、同様のパターン引き剥がしテストを行った結果、パターン剥離は観察されなかった。
(実施例4)
実施例1で得たポリイミド配線基板Aにおける40μmピッチの櫛型電極を用いて櫛型電極上に保護膜(味の素社製ABF−LE、150℃2時間硬化)を真空プレスで形成し、85℃、85%Rhの環境下52Vのバイアス電圧を印加して絶縁信頼性試験を行った結果を図7に示す。図7より、1000時間経過においても絶縁性の劣化は全く認められなかった。
以上のように、本発明のポリイミド配線基板は、第1の湿式金属めっきプロセスに塩基性アミノ酸水溶液で処理する工程を加えることにより、
3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物を主成分とする芳香族テトラカルボン酸成分と芳香族ジアミン成分とから得られ、片面若しくは両面を無機酸化物変性したポリイミドフィルムの変性した表面に、無電解金属めっきによる強固な無電解金属めっき層を形成し、
第1の湿式金属めっきプロセスで形成された無電解金属めっき層上に感光性レジスト層を形成したのち、フォトプロセスで配線パタ−ン形成部の無電解金属めっき層が露出するようにレジスト層のパターンを形成し、
第2の湿式金属めっきプロセスで露出した無電解金属めっき層上に金属めっきを成長させて配線パターンを形成することにより、
湿式めっきプロセスによるアディティブ法で金属配線パターンを形成したポリイミド配線基板において、
従来に比べポリイミドフィルム表面と金属導電層との密着性が向上し、高温下でのエージング処理後の密着性が向上し、かつ電気絶縁信頼性の良好な高精細なポリイミド配線基板を安定して提供することができる。
本発明の両面ポリイミド配線基板を得るための製造工程の一例の一部の工程を示す模式図である。 本発明の両面ポリイミド配線基板を得るための製造工程の一例の一部の工程を示す模式図である。 本発明の両面ポリイミド配線基板を得るための製造工程の一例の一部の工程を示す模式図である。 本発明の両面ポリイミド配線基板を得るための製造工程の一例の一部の工程を示す模式図である。 本発明の両面ポリイミド配線基板を得るための製造工程の一例の一部の工程を示す模式図である。 本発明の両面ポリイミド配線基板を得るための製造工程の一例の一部の工程を示す模式図である。 実施例4の絶縁信頼性試験の結果を示す図である。
符号の説明
101:3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物を主成分とする芳香族テトラカルボン酸成分と芳香族ジアミン成分とから製造され表面が金属酸化物で変性された芳香族ポリイミドフィルム、
102:下地層形成の為の触媒、
103:無電解めっきによるニッケル下地層、
104:無電解銅層、
105:電解銅めっきによって形成した導電金属層、
206:表裏を導通させるためのビア、
207:ドライフィルムタイプのネガ型フォトレジスト、
208:ドライフィルムタイプのネガ型フォトレジストの感光部位、
209:電解銅めっきで形成した導電層パターン、
401:内層用両面基板、
402:絶縁性の層間接着樹脂、
406:内層と外層の配線パターンを銅通させるためのビア。

Claims (7)

  1. 3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物を主成分とする芳香族テトラカルボン酸成分と芳香族ジアミン成分とから得られ、片面若しくは両面を無機酸化物変性したポリイミドフィルムの変性した表面に、湿式めっきプロセスによるアディティブ法で金属配線パターンを形成したポリイミド配線基板であり、
    下記(a)から(c)のプロセスを少なくとも備えて製造される事を特徴とするポリイミド配線基板。
    (a)ポリイミドフィルムの変性した表面をアルカリ溶液で処理する工程、塩基性アミノ酸溶液で処理する工程、触媒を付与する工程、無電解金属めっきによる無電解金属めっき層を形成する工程を含む第1の湿式金属めっきプロセス、
    (b)第1の湿式金属めっきプロセスで形成された無電解金属めっき層上に感光性レジスト層を形成したのち、フォトプロセスで配線パタ−ン形成部の無電解金属めっき層が露出するようにレジスト層のパターンを形成するプロセス、
    (c)露出した無電解金属めっき層上に金属めっきを成長させて配線パターンを形成する第2の湿式金属めっきプロセス。
  2. (a)の第1の湿式金属めっきプロセスは、エッチングで除去可能なニッケル下地層を形成する無電解ニッケルめっきプロセスであり、
    (c)の第2の湿式金属めっきプロセスは無電解銅めっきプロセスであり、
    主として無電解銅層で配線パターンが形成されていることを特徴とする請求項1に記載のポリイミド配線基板。
  3. (a)の第1の湿式金属めっきプロセスは、エッチングで除去可能なニッケル下地層を形成する無電解ニッケルめっきプロセスであり、
    (c)の第2の湿式金属めっきプロセスは無電解銅めっきに続いて、更に無電解ニッケル下地層及び/又は無電解銅めっき層を給電層として電解銅めっきを行うプロセスであり、
    主として電解銅層で配線パターンが形成されていることを特徴とする請求項1に記載のポリイミド配線基板。
  4. (a)の第1の湿式金属めっきプロセスは、エッチングで除去可能なニッケル下地層を形成する無電解ニッケルめっきプロセスに続いて、ニッケル下地層表面に無電解銅めっき層を形成する無電解銅めっきプロセスとからなり、
    (c)の第2の湿式金属めっきプロセスは、無電解ニッケル下地層及び/又は無電解銅めっき層を給電層として電解銅めっきを行うプロセスであり、
    主として電解銅層で配線パターンが形成されていることを特徴とする請求項1に記載のポリイミド配線基板。
  5. 片面若しくは両面を無機酸化物変性したポリイミドフィルムは、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物を主成分とする芳香族テトラカルボン酸成分と芳香族ジアミン成分とから得られるポリイミド前駆体の溶液を支持体上に流延塗布し、加熱して製造されたポリイミド前駆体溶液の自己支持性フィルムの片面若しくは両面にアルミニウムキレート化合物、アルミニウムカップリング剤、チタンカップリング剤又はシランカップリング剤を含む溶液を塗布し、これを加熱、イミド化することによって製造されたアルミニウム酸化物変性、チタン酸化物変性若しくはシリコン酸化物変性ポリイミドフィルムであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のポリイミド配線基板。
  6. ポリイミドフィルムは、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物を主成分とする芳香族テトラカルボン酸成分と、パラフェニレンジアミンを主成分とする芳香族ジアミン成分とから得られることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のポリイミド配線基板。
  7. 片面若しくは両面を無機酸化物変性したポリイミドフィルムは、
    片面又は両面に配線パターンを有する内層基板の配線パターンを有する基板面に、片面若しくは両面をアルミニウム酸化物、チタン酸化物及びシリコン酸化物より選ばれる成分により変性されたポリイミドフィルムの変性した表面が外側に出るように直接又は接着層を介して積層し、その後必要に応じてポリイミドフィルムを貫通するビアを形成したポリイミドフィルムであることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載のポリイミド配線基板。
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