JP2009286839A - 熱硬化性成形材料および成形体 - Google Patents

熱硬化性成形材料および成形体 Download PDF

Info

Publication number
JP2009286839A
JP2009286839A JP2008138283A JP2008138283A JP2009286839A JP 2009286839 A JP2009286839 A JP 2009286839A JP 2008138283 A JP2008138283 A JP 2008138283A JP 2008138283 A JP2008138283 A JP 2008138283A JP 2009286839 A JP2009286839 A JP 2009286839A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
acid
mass
molding material
thermosetting molding
alkali
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2008138283A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5042922B2 (ja
Inventor
Fujio Kowada
二治男 小和田
Nobuhiko Uchida
信彦 内田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kyocera Chemical Corp
Original Assignee
Kyocera Chemical Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kyocera Chemical Corp filed Critical Kyocera Chemical Corp
Priority to JP2008138283A priority Critical patent/JP5042922B2/ja
Publication of JP2009286839A publication Critical patent/JP2009286839A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5042922B2 publication Critical patent/JP5042922B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Macromonomer-Based Addition Polymer (AREA)

Abstract

【課題】耐酸性、耐アルカリ性に優れ、電気絶縁性の良好な熱硬化性成形材料を提供する。
【解決手段】(A)不飽和ポリエステル樹脂及び/又はエポキシエステル樹脂、(B)反応性希釈剤、(C)低収縮剤、(D)硫酸バリウム、(E)耐酸・耐アルカリ性ガラス繊維及び(F)硬化促進剤を含む熱硬化性成形材料であって、(E)耐酸・耐アルカリ性ガラス繊維がSiO255〜62質量%、ZrO219〜22質量%、Na2O12〜18質量%を含むことを特徴とする熱硬化性成形材料および同熱硬化性成形材料を成形してなる成形体である。
【選択図】なし

Description

本発明は、耐酸性、耐アルカリ性に優れ、寸法安定性、耐熱性、および電気絶縁性が良好な熱硬化性成形材料および成形体に関する。
電気絶縁成形体としては、フェノール樹脂やエポキシ樹脂などの熱硬化性樹脂を紙基材やガラス繊維基材に含浸して得られるプリプレグの複数枚をプレス成形した積層板が従来から広く使用されている。しかしながら、プリプレグの製造には大型塗布装置が必要であり、これを成形するための高圧成形機が必要であるため、設備が大掛りになるという欠点があった。
これに対して、充填材入りの不飽和ポリエステル樹脂を用いて成形する方法がある。これら不飽和ポリエステル樹脂成形品は電気絶縁性や耐熱性に優れ、電気・電子部品材料の絶縁、各種電気機器、発電機や自動車などのモーターコイルの支持体として用いられてきた(例えば、特許文献1)。
この樹脂製の支持体は、近年、使用機器がより厳しい使用環境において用いられることから、耐候性、耐薬品性(耐アルカリ性、耐酸性)、寸法安定性、電気絶縁性のよい材料が求められるようになってきた。
例えば、不飽和ポリエステル、カルボキシル基含有不飽和樹脂、重合性不飽和単量体、無機充填材、及び重合開始剤を含有する樹脂組成物(例えば、特許文献2)が開示されている。しかしながら、耐薬品性(耐アルカリ性、耐酸性)や電気特性の改善がなされておらず、電気・電子部品材料の絶縁、各種電気機器、発電機等への応用は難しい。
さらに、不飽和ポリエステル樹脂、変性不飽和エポキシエステル樹脂、不飽和単量体、繊維類、低収縮材及び硬化剤を含む不飽和ポリエステル樹脂成形材料(例えば、特許文献3)が開示されている。しかしながら、これも耐薬品性(耐アルカリ性、耐酸性)や電気特性の改善がなされておらず、電気・電子部品材料の絶縁、各種電気機器、発電機等への応用は難しい。
上記のように、従来の熱硬化性材料においては耐薬品性に優れ、絶縁材料として必要な全ての特性を満たすことができる成形材料を得ることは困難であった。従来から用いられている充填材、例えば、水酸化マグネシウムを使用した場合には、耐酸・耐アルカリ性が劣るためにそれらを要求される用途に使用することはできなかった。また、繊維状水酸化マグネシウムを配合して得られた成形材料でも機械強度が充分ではなく、充分に満足できる成形品を得ることができなかった。
特開平2−124942号公報 特開2003−192753号公報 特開2003−238640号公報
本発明は、このような状況下で提案されたものであって、耐酸・耐アルカリ性に優れ、かつ、寸法安定性、耐熱性、および電気絶縁性が良好な熱硬化性成形材料および成形体を提供することを目的とするものである。
本発明者らは、上記目的を達成するために鋭意研究を重ねた結果、硫酸バリウムと耐酸・耐アルカリ性ガラス繊維を併用することにより、上記課題を達成することができることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、
(1)(A)不飽和ポリエステル樹脂及び/又はエポキシエステル樹脂、(B)反応性希釈剤、(C)低収縮剤、(D)硫酸バリウム、(E)耐酸・耐アルカリ性ガラス繊維及び(F)硬化促進剤を含む熱硬化性成形材料であって、(E)耐酸・耐アルカリ性ガラス繊維がSiO255〜62質量%、ZrO219〜22質量%、Na2O12〜18質量%を含むことを特徴とする熱硬化性成形材料、
(2)前記耐酸・耐アルカリ性ガラス繊維が熱硬化性成形材料中、3質量%以上含まれる上記(1)に記載の熱硬化性成形材料、
(3)前記耐酸・耐アルカリ性ガラス繊維の平均繊維径が7〜13μm、平均繊維長が3〜13mmである上記(1)または(2)に記載の熱硬化性成形材料、
(4)上記(1)〜(3)のいずれかに記載の熱硬化性成形材料を成形してなる成形体を提供するものである。
本発明によれば、耐酸性、耐アルカリ性に優れ、寸法安定性、耐熱性、および電気絶縁性が良好な熱硬化性成形材料および成形体を提供することができる。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明の熱硬化性成形材料において用いられる成分(A)の不飽和ポリエステル樹脂及び/又はエポキシエステル樹脂としては、成形材料として一般に使用されるものであれば、特に制限されずに使用することができる。
まず、不飽和ポリエステル樹脂について説明する。
本発明で成分(A)として用いられる不飽和ポリエステル樹脂は、不飽和二塩基酸を含む酸成分と多価アルコール成分とをエステル化触媒存在下、脱水縮合反応させて得られるものである。
酸成分の必須成分である不飽和二塩基酸としては、例えば、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸、これらの酸無水物などが挙げられ、これらは単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。また、このような不飽和二塩基酸と場合により併用される酸成分としては、フタル酸、無水フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、テトラヒドロフタル酸、無水テトラヒドロフタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、無水ヘキサヒドロフタル酸、アジピン酸などの脂肪酸、大豆油脂肪酸、アマニ油脂肪酸、ヤシ油脂肪酸、トール油脂肪酸、米ぬか油脂肪酸などの複数種の脂肪酸が混合したものが挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
多価アルコール成分としては、エチレングリコール、プロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,6−シクロヘキサンジメタノール、グリセリンモノアリルエーテル、トリメチロールプロパンモノアリルエーテル、ペンタエリスリトールジアリルエーテルなどの2価アルコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、トリス−2−ヒドロキシエチルイソシアヌレート、ペンタエリスリトールモノアリルエーテルなどの3価以上のアルコールが挙げられ、これらは単独で用いてもよく、2種類以上を混合して使用することができる。
脱水縮合反応に用いるエステル化触媒としては、トリフェニルホスフィン、トリブチルホスフィンなどの含リン化合物、N,N−ベンジルジメチルアミン、N,N−ジメチルフェニルアミン、トリエチルアミンなどの3級アミン、4級アンモニウム塩、4級ホスホニウム塩、4級ピリジニウム塩などの第4級化合物、塩化亜鉛、塩化アルミニウム、塩化スズなどの塩化物、テトラブチルチタネートなどの有機金属化合物などが挙げられる。
不飽和ポリエステル樹脂として用いることができる市販品としては、例えば、商品名ユピカ7123(日本ユピカ株式会社製)などが挙げられる。
次に、エポキシエステル樹脂について説明する。
本発明で用いるエポキシエステル樹脂は、酸成分とエポキシ成分をエステル化触媒によりエステル化反応させて得られるものである。
酸成分としては、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、桂皮酸、ソルビン酸などの不飽和一塩基酸が挙げられ、これらは単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。さらに必要に応じてフタル酸、無水フタル酸、イソフタル酸、無水ヘキサヒドロフタル酸、アジピン酸などの二塩基酸を混合して用いることができる。
エポキシ成分としては、1分子中に2個以上のエポキシ基を有するものであればよく、分子構造、分子量などは特に制限されることなく、広く使用することができる。具体的には、ビスフェノール型、ノボラック型、ビフェニル型などの芳香族基を有するエポキシ樹脂、ポリカルボン酸をグリシジルエステル化したエポキシ樹脂、シクロヘキサン誘導体とエポキシ化合物が縮合した脂環式のエポキシ樹脂などが挙げられ、これらは単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。さらに、エポキシ成分としては、これらの他に必要に応じて液体のモノエポキシ化合物を併用成分として用いることができる。
エステル化反応に用いるエステル化触媒としては、上記脱水縮合反応に用いられるものと同様のエステル化触媒を用いることができる。
エポキシエステル樹脂として用いることができる市販品としては、例えば、商品名D−953(大日本インキ化学工業株式会社製)、VP−701Z(新ディック化工社製)等が挙げられる。
成分(A)の不飽和ポリエステル樹脂及び/又はエポキシエステル樹脂の熱硬化性成形材料中の配合量は、熱硬化性成形材料の全体100質量部中、通常、10〜20質量部程度、好ましくは10〜15質量部である。
不飽和ポリエステル樹脂とエポキシエステル樹脂を混合して使用する場合は、双方任意の量で配合することができる。
本発明に用いる成分(B)の反応性希釈剤は、(A)不飽和ポリエステル樹脂及び/又はエポキシエステル樹脂と共重合可能な二重結合を有するものであれば、特に制限されること無く使用することができる。
反応性希釈剤としては、例えば、スチレン、ビニルトルエン、ジビニルベンゼンなどの芳香族系のモノマー、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、ポリアルキレンオキサイドのジアクリレート誘導体、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレートなどのアクリル系モノマーまたはオリゴマー等が挙げられ、これらは単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
反応性希釈剤の熱硬化性成形材料中の配合量は、粘度性及び機械強度の観点から、熱硬化性成形材料100質量部中、通常、3〜15質量部程度、好ましくは3〜10質量部である。
本発明に用いる成分(C)の低収縮剤は、熱可塑性樹脂であるポリスチレン樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリエチレンゴム等を用いることができ、中でも成形材料の成形時における低収縮化を効果的に図ることができる点で、ポリスチレン樹脂であることが好ましい。また、耐熱性維持の観点から、この低収縮剤としては、ガラス転移点が70〜120℃の範囲内にあるポリスチレン樹脂粉末であることが好ましい。
この成分(C)の低収縮剤の熱硬化性成形材料中の配合量は、熱硬化性成形材料の全体100質量部中、通常、2〜15質量部程度、好ましくは2〜10質量部である。上記範囲であれば、熱硬化性成形材料を成形する際に生じる収縮を緩和することができる。
本発明に用いる成分(D)の硫酸バリウムとしては、成形時の粘性の観点から、電子顕微鏡あるいは光学顕微鏡で決定された数平均粒径が、通常、1〜10μm程度、好ましくは2〜6μmである。さらに、樹脂との相溶性、分散性、成形加工性及び機械強度性の観点から、BET法による比表面積が、通常、1〜5m2/g程度、好ましくは2〜4m2/gである。平均粒径及び比表面積が上記範囲内であれば硫酸バリウムを高充填することができ、さらに硫酸バリウムが沈降しないため好ましい。また、硫酸バリウムは、球状、繊維状が好ましく、球状の粒子であれば、表面積が小さいため、成形時の粘度を下げることができ、未充填部分が生じるのを効果的に防ぐことができる。
硫酸バリウムとして用いることができる市販品としては、例えば、堺化学工業製、商品名「沈降性硫酸バリウム100」などが挙げられる。
硫酸バリウムの配合量は、熱硬化性成形材料の全体100質量部中、通常、60〜75質量部程度、好ましくは60〜70質量部である。60質量部以上とすることにより、成形体の収縮が大きくなるのを防止し、75質量部以下とすることにより、成形性が悪くなったり、機械強度が低下するのを防止することができる。
硫酸バリウム以外に、その他の無機充填剤、例えば、炭酸カルシウム、シリカ、ガラスバルーンなどを、作業性、外観、経済性などを考慮して適宜配合することができ、特に限定されるものではない。これらは単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明に用いる成分(E)の耐酸・耐アルカリ性ガラス繊維としては、熱硬化性成形材料中に配合して成形物に補強効果を与えるものであり、SiO255〜62質量%、ZrO219〜22質量%、Na2O12〜18質量%を含むものが使用される。ZrO2はガラスの耐薬品性、特に耐アルカリ性の向上に寄与するが、19質量%以上とすることにより耐アルカリ性を確保し、22質量%以下とすることによりガラスが失透するのを防止する。
Na2Oは耐酸性の向上に寄与するが、12質量%以上とすることにより繊維の製造過程においてZrO2の溶融が不十分となるのを防止し、18質量%以下とすることにより繊維自体の特性に悪影響が出ないようにすることができる。
SiO2等必須の3成分以外の成分として、Al23、CaO、TiO、MnO、B23、MgO、SrO、BaO、Li2O、K2O等を含んでいてもよい。必須の3成分以外の成分の含有量は10質量%以下であることが好ましい。
このガラス繊維としては、例えば、ガラスロービングをカットしてチョップドストランドにしたものを用いることができ、通常、平均繊維長1.5〜13mmのものが使用される。平均繊維長3.0〜10mmの範囲のものがより好ましい。平均繊維長を1.5mm以上とすることにより、成形体の曲げ強さが低下するのを防止し、13mm以下とすることにより、外観不良(ウェルドライン)が発生するのを防止する。また、このガラス繊維は、通常、平均繊維径が7〜15μmであり、好ましくは、平均繊維径9〜13μmの範囲のものである。
平均繊維径を7μm以上とすることにより、成形材料の粘度が高くなって均一に混合するのが困難となるのを防止する。平均繊維径を15μm以下とすることにより、成形体の強度が低下するのを防止する。
成分(E)の耐酸・耐アルカリ性ガラス繊維の配合量は、成形体の機械強度及び成形時の流動性の観点から、熱硬化性成形材料の全体100質量部中、通常、3〜15質量部程度であり、好ましくは3〜10質量部である。
配合量を3質量部以上とすることにより、耐酸性、耐アルカリ性が低下となることを防止し、15質量部以下とすることにより、成形性が悪くなることを防止する。
本発明に用いる成分(F)の硬化促進剤は、硬化促進剤として通常用いられる化合物であれば、特に限定されるものではなく、例えば、有機過酸化物、具体的には過酸化ベンゾイル、過酸化ジ−t−ブチル、過酸化イソブチリル等が挙げられる。硬化促進剤の配合量は、硬化時間の観点から、熱硬化性成形材料の全体100質量部中、通常、0.05〜0.5質量部程度である。
前記成分(A)〜(F)を含有する本発明の熱硬化性成形材料には、本発明の成形体の機能を阻害しない範囲で、必要に応じて各種の添加剤、例えば、離型剤、重合禁止剤、沈降防止剤、成分(E)の耐酸・耐アルカリ性ガラス繊維以外の通常のガラス繊維を添加することができる。通常のガラス繊維の添加量は成分(E)に対して質量比で0.5〜3倍量程度である。
離型剤としては、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム等の脂肪族金属石鹸が挙げられ、重合禁止剤としてはハイドロキノン、メトキノン、p−t−ブチルカテコール、ピロガロール等のキノン類が挙げられる。沈降防止剤としては、ガラスパウダーや無定型シリカ等が挙げられる。沈降防止剤は、沈降防止(分散)性能を発揮するとともに、骨材の補佐的な役割を果たす。
以上のような成分によって構成される、本発明の熱硬化性成形材料は、通常の製造方法にて製造することができる。すなわち、双碗型ニーダ等にて前記成分(A)〜(D)及び(F)、必要に応じて配合される前記添加剤を混練後、成分(E)の耐酸・耐アルカリ性ガラス繊維を添加しさらに混練・含浸させることにより製造することができるが、その製造方法は何ら限定されるものではない。
また、本発明の熱硬化性成形材料は、各種の成形手段、例えば、圧縮成形、射出成形、プレス成形等によって成形することにより本発明の成形体とすることができる。
本発明は、本発明の成形体としては、具体的には絶縁用スペーサーやモータコイル支持体等が挙げられる。
次に、本発明を実施例及び比較例により詳細に説明するが、本発明は、これらによって何ら限定されるものではない。
〔実施例1〕
(A)エポキシエステル樹脂〔新ディック化工社製、商品名VP−701Z〕14質量部、
(B)反応性希釈剤〔三菱化学製、スチレンモノマー〕5質量部、
(C)低収縮剤〔日立化成工業株式会社製、ポリスチレン樹脂、GP−P〕3質量部、
(D)硫酸バリウム〔堺化学工業製、商品名:沈降性硫酸バリウム100〕65質量部、
(E)耐酸・耐アルカリ性ガラス繊維〔日本電気硝子株式会社製、商品名:ARG1500S−602/S、平均繊維長6mm、平均繊維径9μm〕3質量部、
[ARG1500S−602/Sは引き抜き製品に使用するロービングであり、これを長さ6mmに切断して用いた。ARG1500S−602/Sの組成は、SiO2:60.0質量%、ZrO2:20.0質量%、Na2O:17.0質量%、TiO2:3.0質量%である]
(F)硬化促進剤〔日本油脂株式会社製、有機過酸化物、商品名:パーブチルZ(パーヘキサHC)〕0.5質量部および
添加剤として、
(1)金属石鹸(旭電化工業株式会社製、商品名:CZ-55)2.2質量部
(2)ビニロン繊維(クラレトレーディング株式会社製、商品名:VP−152×3)0.3質量部
(3)ガラス繊維(NSGベトロテックス株式会社製、商品名RES06-BM5、平均繊維長3mm、平均繊維径11μm)7質量部
[RES06-BM5の組成は、SiO2:55.0質量%、ZrO2:0質量%、Na2O:0.6質量%、Al23:14.0質量%、TiO2:5.5質量%、CaO:23.0質量%、その他:2.0質量%である。]
なお、上記成分中、(A)、(B)、(C)、(F)および添加剤(1)、(2)は別途
ニーダーを用いて常温で混合して得られた混合物に(D)および(E)を投入し、常温で約20分間混練して混練物を得た。
得られた混練物をプレスにて2.0MPa、160℃で60分加熱・成形し、得られた成形体[50mm×10mm×10mmのテストピース]の成形収縮率、比重、吸水率、絶縁破壊電圧、絶縁抵抗(常態および煮沸後)、耐アーク性、耐トラッキング性、曲げ強さ、シャルピー衝撃強さ、耐酸性、耐アルカリ性、アルカリ処理後の曲げ強さの測定を行い、これらの結果を合わせて表1(配合比の数値は質量部である)に示した。
〔実施例2、3〕
表1に記載の配合とした以外は、実施例1と同様の操作により成形材料および成形体を製造し、実施例1と同様の物性測定を行い、これらの結果を表1に示した。
〔比較例1〜3〕
表1に記載の配合とした以外は、実施例1と同様の操作により成形材料および成形体を製造し、実施例1と同様の物性測定を行い、これらの結果を表1に示した。
使用した水酸化アルミニウムは昭和電工製(品番H−32)のものである。
上記物性測定は次に示す試験方法により行った。
(1)成形収縮率:JIS K 6911に準じて測定。
(2)比重:JIS K 6911に準じて測定。
(3)煮沸吸水率:JIS K 6911に準じて測定。
(4)耐アーク性:JIS K 6911に準じて測定。
(5)耐トラッキング性:JIS K 6911に準じて測定。
(6)曲げ強さ(曲げ弾性率):JIS K 6911に準じて測定。
(7)シャルピー衝撃強さ:JIS K 6911に準じて測定。
(8)耐酸性:20質量%の硫酸水溶液中に成形体サンプルを浸漬し、70℃、1000時間放置後の重量変化率を測定した。
(9)耐アルカリ性:5質量%の水酸化ナトリウム水溶液中に成形体サンプルを浸漬し、70℃、1000時間放置後の重量変化率を測定した。
Figure 2009286839
表1における実施例1〜3と比較例1〜3との比較から、成分(D)の硫酸バリウムと成分(E)の耐酸・耐アルカリ性ガラス繊維を併用することにより、曲げ強さ、耐酸性および耐アルカリ性が向上することがわかる。
本発明の熱硬化性成形材料は、電気絶縁性が良好であり、耐酸性および耐アルカリ性に優れており、一般の成形材料として使用することもできるが、電気絶縁材料等として好適に用いられる。

Claims (4)

  1. (A)不飽和ポリエステル樹脂及び/又はエポキシエステル樹脂、(B)反応性希釈剤、(C)低収縮剤、(D)硫酸バリウム、(E)耐酸・耐アルカリ性ガラス繊維及び(F)硬化促進剤を含む熱硬化性成形材料であって、(E)耐酸・耐アルカリ性ガラス繊維がSiO255〜62質量%、ZrO219〜22質量%、Na2O12〜18質量%を含むことを特徴とする熱硬化性成形材料。
  2. 前記耐酸・耐アルカリ性ガラス繊維が熱硬化性成形材料中、3質量%以上含まれる請求項1に記載の熱硬化性成形材料。
  3. 前記耐酸・耐アルカリ性ガラス繊維の平均繊維径が7〜13μm、平均繊維長が3〜13mmである請求項1または2に記載の熱硬化性成形材料。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の熱硬化性成形材料を成形してなる成形体。
JP2008138283A 2008-05-27 2008-05-27 熱硬化性成形材料および成形体 Active JP5042922B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008138283A JP5042922B2 (ja) 2008-05-27 2008-05-27 熱硬化性成形材料および成形体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008138283A JP5042922B2 (ja) 2008-05-27 2008-05-27 熱硬化性成形材料および成形体

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009286839A true JP2009286839A (ja) 2009-12-10
JP5042922B2 JP5042922B2 (ja) 2012-10-03

Family

ID=41456386

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008138283A Active JP5042922B2 (ja) 2008-05-27 2008-05-27 熱硬化性成形材料および成形体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5042922B2 (ja)

Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS49102774A (ja) * 1973-01-29 1974-09-27
JPS612747A (ja) * 1984-06-15 1986-01-08 Toshiba Corp 電気絶縁材料の製造方法
JPS6369812A (ja) * 1986-09-11 1988-03-29 Matsushita Electric Works Ltd 電子レンジ用不飽和ポリエステル樹脂成形材料
JPH02222408A (ja) * 1989-02-25 1990-09-05 Calp Corp 電子レンジ用漆器
JPH03257039A (ja) * 1990-03-08 1991-11-15 Honda Motor Co Ltd ガラス繊維、ガラス繊維強化合成樹脂製品および内燃機関用排気系部品
JPH07157644A (ja) * 1993-12-08 1995-06-20 Sumitomo Bakelite Co Ltd 高電圧部品用ポリエステル樹脂組成物
JP2000186787A (ja) * 1998-10-13 2000-07-04 Nippon Electric Glass Co Ltd 繊維強化樹脂管
JP2002060252A (ja) * 2000-08-21 2002-02-26 Nippon Electric Glass Co Ltd ガラス繊維

Patent Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS49102774A (ja) * 1973-01-29 1974-09-27
JPS612747A (ja) * 1984-06-15 1986-01-08 Toshiba Corp 電気絶縁材料の製造方法
JPS6369812A (ja) * 1986-09-11 1988-03-29 Matsushita Electric Works Ltd 電子レンジ用不飽和ポリエステル樹脂成形材料
JPH02222408A (ja) * 1989-02-25 1990-09-05 Calp Corp 電子レンジ用漆器
JPH03257039A (ja) * 1990-03-08 1991-11-15 Honda Motor Co Ltd ガラス繊維、ガラス繊維強化合成樹脂製品および内燃機関用排気系部品
JPH07157644A (ja) * 1993-12-08 1995-06-20 Sumitomo Bakelite Co Ltd 高電圧部品用ポリエステル樹脂組成物
JP2000186787A (ja) * 1998-10-13 2000-07-04 Nippon Electric Glass Co Ltd 繊維強化樹脂管
JP2002060252A (ja) * 2000-08-21 2002-02-26 Nippon Electric Glass Co Ltd ガラス繊維

Also Published As

Publication number Publication date
JP5042922B2 (ja) 2012-10-03

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPWO2013100174A1 (ja) 熱伝導性樹脂組成物
WO2011058992A1 (ja) ポリブチレンテレフタレート樹脂組成物
JP6100983B1 (ja) ポリブチレンテレフタレート樹脂組成物
JP5225793B2 (ja) 熱硬化性成形材料及び低比重成形体
JP5001122B2 (ja) 高熱伝導成形材料
JP5042922B2 (ja) 熱硬化性成形材料および成形体
EP2176330B1 (en) Reinforced polyester compositions for high dielectric performance
KR101278482B1 (ko) 시트 몰딩 컴파운드 성형용 전도성 불포화 폴리에스테르 수지 조성물, 이의 제조방법 및 이를 포함하는 열경화 수지 조성물
JP5033576B2 (ja) 熱硬化性樹脂組成物、硬化物および高熱伝導コイル
JP2007177127A (ja) 熱硬化性成形材料
JP4727441B2 (ja) 黒色ビニルエステル樹脂成形材料
JP5753033B2 (ja) 樹脂組成物およびコイル
WO2019039185A1 (ja) 不飽和ポリエステル樹脂組成物
CN115461205A (zh) 薄板成型材料及成型品
JP2018090695A (ja) 耐アーク性bmc
JP6251490B2 (ja) 不飽和ポリエステル樹脂組成物およびそれを用いたスライス台
JP2006022163A (ja) 熱硬化性樹脂成形材料
KR102090180B1 (ko) 고강도 사출용 열경화성수지 혼합물
JP2019151785A (ja) 耐汚損劣化性樹脂絶縁物
JPH01234434A (ja) バルクモールデイングコンパウンド組成物およびその賦型成形物
JP2007002060A (ja) 成型用熱硬化性樹脂組成物および成型品
JP6445820B2 (ja) ポリブチレンテレフタレート樹脂組成物
JP2981330B2 (ja) フレークライニング用樹脂組成物
JP7336962B2 (ja) 成形材料および成形品
JP2010280746A (ja) 熱硬化性樹脂組成物及び電気電子部品

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20101130

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120620

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120703

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120711

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5042922

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150720

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150720

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350