JPH07157644A - 高電圧部品用ポリエステル樹脂組成物 - Google Patents
高電圧部品用ポリエステル樹脂組成物Info
- Publication number
- JPH07157644A JPH07157644A JP30806993A JP30806993A JPH07157644A JP H07157644 A JPH07157644 A JP H07157644A JP 30806993 A JP30806993 A JP 30806993A JP 30806993 A JP30806993 A JP 30806993A JP H07157644 A JPH07157644 A JP H07157644A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- polyester resin
- resin composition
- voltage part
- nitrate
- deliquescent
- Prior art date
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- Pending
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- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
- Macromonomer-Based Addition Polymer (AREA)
- Organic Insulating Materials (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【構成】 不飽和ポリエステル樹脂、架橋剤及び反応開
始剤あわせて１５〜３５重量％及び無機基材６５〜８５
重量％からなり、無機基材の２０〜１００重量％を硫酸
バリウム、三酸化アンチモン、シリカ、クレー、マイ
カ、タルク、ベントナイト、ゼオライト等の潮解性硝酸
塩を生じない金属もしくはケイ素からなる化合物を配合
する。 【効果】 本来の優れた電気特性を長期的に保持するこ
とができ、これにより従来長期使用できなかったより高
電圧部品に適用される。
始剤あわせて１５〜３５重量％及び無機基材６５〜８５
重量％からなり、無機基材の２０〜１００重量％を硫酸
バリウム、三酸化アンチモン、シリカ、クレー、マイ
カ、タルク、ベントナイト、ゼオライト等の潮解性硝酸
塩を生じない金属もしくはケイ素からなる化合物を配合
する。 【効果】 本来の優れた電気特性を長期的に保持するこ
とができ、これにより従来長期使用できなかったより高
電圧部品に適用される。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、長期高電圧下において
良好な耐電圧性を保持するポリエステル樹脂組成物を提
供するものである。
良好な耐電圧性を保持するポリエステル樹脂組成物を提
供するものである。
【０００２】
【従来の技術】不飽和ポリエステル樹脂はエポキシ樹
脂、ジアリルフタレート樹脂、メラミン樹脂等に比較し
絶縁破壊強さ、絶縁抵抗、耐トラッキング性、耐アーク
性等電気特性が高位にバランスしているため重電機器、
自動車電装部品等の絶縁部品に広く使用されてきた。
脂、ジアリルフタレート樹脂、メラミン樹脂等に比較し
絶縁破壊強さ、絶縁抵抗、耐トラッキング性、耐アーク
性等電気特性が高位にバランスしているため重電機器、
自動車電装部品等の絶縁部品に広く使用されてきた。
【０００３】しかし近年、製品の高性能化に伴い更に高
電圧に耐えうる材料の要求が高まってきた。不飽和ポリ
エステル樹脂成形材料は、一般に使用されている電圧よ
り高電圧下でも短期的には十分に使用に耐えうるが、長
期的にはコロナ劣化がおこり徐々に生長した内部欠陥が
原因となりついには絶縁不良を生じることは良く知られ
ている。しかし不飽和ポリエステル樹脂成形品の場合か
かる内面からの劣化よりもむしろ表面劣化の方がより絶
縁不良への影響が大きいケースも多い。長期高電圧下に
さらされると成形品表面に潮解性の粘性物質が発生する
現象が起こり、この物質は導電性を有するため表面の電
気絶縁性を害する。潮解性物質は比較的短期で発生する
ため絶縁性劣化の危険性は大きい。
電圧に耐えうる材料の要求が高まってきた。不飽和ポリ
エステル樹脂成形材料は、一般に使用されている電圧よ
り高電圧下でも短期的には十分に使用に耐えうるが、長
期的にはコロナ劣化がおこり徐々に生長した内部欠陥が
原因となりついには絶縁不良を生じることは良く知られ
ている。しかし不飽和ポリエステル樹脂成形品の場合か
かる内面からの劣化よりもむしろ表面劣化の方がより絶
縁不良への影響が大きいケースも多い。長期高電圧下に
さらされると成形品表面に潮解性の粘性物質が発生する
現象が起こり、この物質は導電性を有するため表面の電
気絶縁性を害する。潮解性物質は比較的短期で発生する
ため絶縁性劣化の危険性は大きい。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】本発明は電気絶縁性を
害する潮解性物質を発生せず、長期高電圧下において耐
電圧性を保持するポリエステル樹脂組成物に関するもの
である。
害する潮解性物質を発生せず、長期高電圧下において耐
電圧性を保持するポリエステル樹脂組成物に関するもの
である。
【０００５】
【課題を解決するための手段】本発明は、不飽和ポリエ
ステル樹脂、架橋剤及び反応開始剤あわせて１５〜３５
重量％及び無機基材６５〜８５重量％からなり、無機基
材の２０〜１００Ｄ重量％を硫酸バリウム、三酸化アン
チモン、シリカ、クレー、マイカ、タルク、ベントナイ
ト、ゼオライト等の潮解性硝酸塩を生じない金属もしく
はケイ素からなる化合物を配合することを特徴とする長
期絶縁性に優れたポリエステル樹脂組成物を提供するも
のである。
ステル樹脂、架橋剤及び反応開始剤あわせて１５〜３５
重量％及び無機基材６５〜８５重量％からなり、無機基
材の２０〜１００Ｄ重量％を硫酸バリウム、三酸化アン
チモン、シリカ、クレー、マイカ、タルク、ベントナイ
ト、ゼオライト等の潮解性硝酸塩を生じない金属もしく
はケイ素からなる化合物を配合することを特徴とする長
期絶縁性に優れたポリエステル樹脂組成物を提供するも
のである。
【０００６】ここで使用する不飽和ポリエステル樹脂
は、イソフタル酸系、テレフタル酸系等が使用でき、特
に限定されない。架橋剤としては、例えばスチレン、ジ
アリルフタレート（ＤＡＰ）、メタクリル酸メチルエス
テル、ジビニルベンゼン、アクリルアミド、ビニルトル
エン、モノクロルスチレン、アクリロニトリルなどのビ
ニル系単量体、及びジアリルフタレートプレポリマーな
どが用いられる。反応開始剤としては、例えばベンゾイ
ルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、ブチル
パーオキシブタン、ジ−ｔ−ブチルパーオキシイソフタ
レート、ジクミルパーオキサイド（ＤＣＰ）、２，５−
ジメチルヘキサン−２，５−ジハイドロパーオキサイ
ド、ｔ−ブチルパーオキシベンゾエート、メチルエチル
ケトンパーオキサイドなどの過酸化物が用いられる。
は、イソフタル酸系、テレフタル酸系等が使用でき、特
に限定されない。架橋剤としては、例えばスチレン、ジ
アリルフタレート（ＤＡＰ）、メタクリル酸メチルエス
テル、ジビニルベンゼン、アクリルアミド、ビニルトル
エン、モノクロルスチレン、アクリロニトリルなどのビ
ニル系単量体、及びジアリルフタレートプレポリマーな
どが用いられる。反応開始剤としては、例えばベンゾイ
ルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、ブチル
パーオキシブタン、ジ−ｔ−ブチルパーオキシイソフタ
レート、ジクミルパーオキサイド（ＤＣＰ）、２，５−
ジメチルヘキサン−２，５−ジハイドロパーオキサイ
ド、ｔ−ブチルパーオキシベンゾエート、メチルエチル
ケトンパーオキサイドなどの過酸化物が用いられる。
【０００７】使用する無機基材については次の理由から
種類は限定される。高電圧下で発生するコロナにより空
気中に発生したオゾンが窒素を酸化してＮＯX を生じ
る。ポリエステル樹脂成形材料は充填材として水酸化ア
ルミニウム、炭酸カルシウム等を用いることが多く、ア
ルミニウム、カルシウムは硝酸塩を生じやすいため成形
品表面に潮解性物質の硝酸アルミニウム、硝酸カルシウ
ムが析出する。これが絶縁性低下の原因になると考えら
れる。
種類は限定される。高電圧下で発生するコロナにより空
気中に発生したオゾンが窒素を酸化してＮＯX を生じ
る。ポリエステル樹脂成形材料は充填材として水酸化ア
ルミニウム、炭酸カルシウム等を用いることが多く、ア
ルミニウム、カルシウムは硝酸塩を生じやすいため成形
品表面に潮解性物質の硝酸アルミニウム、硝酸カルシウ
ムが析出する。これが絶縁性低下の原因になると考えら
れる。
【０００８】従って潮解性のある硝酸塩を生じる無機充
填材は使用できず、化学的に安定なケイ素化合物、例え
ばガラス繊維、シリカ、クレー、マイカ、タルク、ベン
トナイト、ゼオライト等が使用でき、金属化合物として
は例外的にバリウム、アンチモン化合物、例えば硫酸バ
リウム、三酸化アンチモン等が使用できる。無機基材の
うち２０重量％までは水酸化アルミニウム、炭酸カルシ
ウム、酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム等潮解性
硝酸塩を形成する物質も使用できる。２０重量％以下で
は硝酸塩を生じても、周囲温度により乾燥し電気絶縁性
に大きく影響しない。
填材は使用できず、化学的に安定なケイ素化合物、例え
ばガラス繊維、シリカ、クレー、マイカ、タルク、ベン
トナイト、ゼオライト等が使用でき、金属化合物として
は例外的にバリウム、アンチモン化合物、例えば硫酸バ
リウム、三酸化アンチモン等が使用できる。無機基材の
うち２０重量％までは水酸化アルミニウム、炭酸カルシ
ウム、酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム等潮解性
硝酸塩を形成する物質も使用できる。２０重量％以下で
は硝酸塩を生じても、周囲温度により乾燥し電気絶縁性
に大きく影響しない。
【０００９】
【実施例】以下実施例により本発明を説明する。表１に
示す配合物について９０℃の熱ロールで混練、シート化
し、冷却、粉砕して成形材料化した。これを１６０℃，
４分間，トランスファー成形した１００ｍｍφ、厚さ２
ｍｍの成形品について耐圧実験を行った結果を表２に示
す。
示す配合物について９０℃の熱ロールで混練、シート化
し、冷却、粉砕して成形材料化した。これを１６０℃，
４分間，トランスファー成形した１００ｍｍφ、厚さ２
ｍｍの成形品について耐圧実験を行った結果を表２に示
す。
【００１０】
【表１】
【００１１】
【表２】
【００１１】
【発明の効果】上記実施例からも明らかなように、本発
明のポリエステル樹脂組成物は本来の優れた電気特性を
長期的に保持することができ、これにより従来長期使用
できなかったより高電圧部品に適用される。
明のポリエステル樹脂組成物は本来の優れた電気特性を
長期的に保持することができ、これにより従来長期使用
できなかったより高電圧部品に適用される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 ＦＩ 技術表示箇所 Ｈ０１Ｂ 3/42 Ｚ 9059−5Ｇ
Claims (1)
- 【請求項１】 不飽和ポリエステル樹脂、架橋剤及び反
応開始剤あわせて１５〜３５重量％及び無機基材６５〜
８５重量％からなり、無機基材の２０〜１００重量％を
硫酸バリウム、三酸化アンチモン、シリカ、クレー、マ
イカ、タルク、ベントナイト、ゼオライト等の潮解性硝
酸塩を生じない金属もしくはケイ素からなる化合物を配
合することを特徴とするポリエステル樹脂組成物。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP30806993A JPH07157644A (ja) | 1993-12-08 | 1993-12-08 | 高電圧部品用ポリエステル樹脂組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP30806993A JPH07157644A (ja) | 1993-12-08 | 1993-12-08 | 高電圧部品用ポリエステル樹脂組成物 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH07157644A true JPH07157644A (ja) | 1995-06-20 |
Family
ID=17976510
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP30806993A Pending JPH07157644A (ja) | 1993-12-08 | 1993-12-08 | 高電圧部品用ポリエステル樹脂組成物 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH07157644A (ja) |
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2009286839A (ja) * | 2008-05-27 | 2009-12-10 | Kyocera Chemical Corp | 熱硬化性成形材料および成形体 |
| JP2011027596A (ja) * | 2009-07-27 | 2011-02-10 | Toshiba Corp | 絶縁材料の絶縁劣化診断方法 |
| JP2014224824A (ja) * | 2014-07-22 | 2014-12-04 | 株式会社東芝 | 絶縁材料の絶縁劣化診断方法 |
| KR20190010331A (ko) * | 2017-07-21 | 2019-01-30 | 강남케이피아이 주식회사 | 고강도 사출용 열경화성수지 혼합물 |
| CN110951148A (zh) * | 2018-09-26 | 2020-04-03 | 日立金属株式会社 | 无卤树脂组合物和绝缘电线 |
-
1993
- 1993-12-08 JP JP30806993A patent/JPH07157644A/ja active Pending
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2009286839A (ja) * | 2008-05-27 | 2009-12-10 | Kyocera Chemical Corp | 熱硬化性成形材料および成形体 |
| JP2011027596A (ja) * | 2009-07-27 | 2011-02-10 | Toshiba Corp | 絶縁材料の絶縁劣化診断方法 |
| JP2014224824A (ja) * | 2014-07-22 | 2014-12-04 | 株式会社東芝 | 絶縁材料の絶縁劣化診断方法 |
| KR20190010331A (ko) * | 2017-07-21 | 2019-01-30 | 강남케이피아이 주식회사 | 고강도 사출용 열경화성수지 혼합물 |
| CN110951148A (zh) * | 2018-09-26 | 2020-04-03 | 日立金属株式会社 | 无卤树脂组合物和绝缘电线 |
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