JPH01173514A - 熱伝導性電気絶縁シート及びその製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は１発熱性電子部品を放熱フィンや金属製放熱板
に取り付ける際に用いる絶縁性放熱シート等として好適
に利用される安価でかつ熱伝導性に優れた熱伝導性電気
絶縁シート及びその製造方法に関する。

の　術　び−明が解゛　しようとする、　貞従来、パワ
ートランジスタ、サイリスタ、！！ｌＩ流器或いはトラ
ンス等の発熱性電子部品は、使用時に熱を発生するため
、これら発熱性部品からの熱を放熱フィンや金属放熱板
により放熱することが行なわれているが、この場合これ
らの間に熱伝導性電気絶縁体をシート状に介在させるこ
とが必要である。

この熱伝導性電気絶縁シートとしては、シリコーンゴム
に石英、アルミナ、窒化硼素等の熱伝導性無機充填剤を
添加したシリコーンゴム組成物をシート状に成形加硫し
たものが主に使おれている。

また、熱伝導性電気絶縁シートの機械的強度の向上を目
的として網目状絶縁体を用いることも行なわれており、
網目状絶縁体の片面又は両面にシリコーンゴム層を形成
した熱伝導性電気絶縁シートが知られている。この網目
状絶縁体材料としては、絶縁性、強度、価格の点から最
適なガラスクロスが多く利用されており、このガラスク
ロスで代表される網目状絶縁体面にシリコーンゴム層を
積層する方法としては、カレンダーロールに網目状絶縁
体を連続的に供給し、その上にシリコーンゴム組成物を
分出しする方法（以下、カレンダー加工法と称す）と、
網目状絶縁体の上に溶剤等で溶解したシリコーンゴム組
成物をコーティングする方法（以下、コーティング法と
称す）がある。

しかし、上記カレンダー加工法は、工程中に網目状絶縁
体に引張りや引裂き等の応力がかかるため、網目状絶縁
体の破損によるトラブルが発生し易く、またコーティン
グ法はシリコーンゴム組成物溶解液が網目状絶縁体の網
目から溶出して作業上好ましくないという問題点がある
。

そこで、これら網目状絶縁体の破損や溶解液溶出といっ
た問題を解決する新しい方法として、予め網目状絶縁体
材料を目止め剤溶液中に浸漬した後圧着して目止め加工
を施し、次いで上記カレンダー加工法又はコーティング
法でこの目止め加工された網目状絶縁体面にシリコーン
ゴム層を形成する方法が採用されている。この場合、目
止め剤としては、それ自身に絶縁性及び熱伝導性があり
、しかもシリコーンゴム層との接着性に優れたものが好
適であり、通常、シリコーンゴム層の原料とそれぞれ同
種のシリコーンゴム及び熱伝導性無機充填剤を主成分と
したものが用いられている。

しかしながら、上記方法で得られる熱伝導性電気絶縁シ
ートの熱伝導性はいずれも十分とは言い難く、更に熱伝
導性に優れた熱伝導性電気絶縁シート及びその製造方法
の開発が望まれる。

。　占を　　するための　　　び− 本発明者らは上記事情に鑑み、熱伝導性の高い熱伝導性
電気絶縁シートを得るため鋭意検討を重ねた結果、網目
状電気Ｍｉ体の目止め加工に用いるシリコーンゴム目止
め処理剤の熱伝導性無機充填剤と、この目止め加工され
た網目状電気絶縁体の片面又は両面に積層されるシリコ
ーンゴム層の熱伝導性無機充填剤とを互に異なるものに
した場合、これら面熱伝導性無機充填剤として互に同一
のものを使用した場合に比較して熱抵抗が低くなり、高
い熱伝導性が得られることを知見した。

更にこの場合、熱伝導性無機充填剤を含有したシリコー
ンゴム目止め処理剤で目止め加工された未加硫の網目状
電気絶縁体と、その片面又は両面に積層される上記熱伝
導性無機充填剤と異なる熱伝導性無機充填剤を含有する
シリコーンゴム層とを同時加硫することにより、上記の
目止め加工された網目状電気絶縁体とシリコーンゴム層
との接着性が向上することを知見し、本発明をなすに至
った。

従って、本発明は、熱伝導性無機充填剤を含有したシリ
コーンゴム目止め処理剤で目止め加工した網状状電気＃
４Ａｍ体の片面又は両面に、上記充填剤と異なる熱伝導
性無機充填剤を含有したシリコーンゴム層を形成してな
ることを特徴とする熱伝導性電気絶縁シート、及び熱伝
導性無機充填剤を含有したシリコーンゴム口止め処理剤
を使用して網目状電気絶縁体に目止め加工を施した後、
未加硫状態のまま該網目状電気絶縁体の片面又は両面に
上記充填剤と異なる熱伝導性無機充填剤を含有したシリ
コーンゴム層を形成し１次いで上記網目状電気絶縁体と
上記シリコーンゴム層とを同時に加硫して、熱伝導性電
気絶縁シートを得ることを特徴とする熱伝導性電気絶縁
シートの製造方法を提供する。

以下、本発明につき更に詳しく説明する。

本発明に係る熱伝導性電気絶縁シート１は、第１．２図
に示したように、熱伝導性無機充填剤を含有してなるシ
リコーンゴム口止め処理剤２で目止め加工した網目状電
気絶縁体３の片面（第１図）又は両面（第２図）に、上
記充填剤と異なる熱伝導性無機充填剤を含有してなるシ
リコーンゴム層４を形成したものである。

ここで、網目状電気絶縁体は、ガラスクロス、高分子材
料からなる各種クロスなど種々の電気維縁性を有する材
料で形成し得るが、特に強度の点からガラスクロスを使
用することが好ましい。

更に、上記電気絶縁材料を用いて網目状構造を有する電
気絶縁体を形成する場合、使用目的等に応じて網目間隔
や厚みを調整し得るが、網目状電気絶縁体の厚みは０．
２ｎｎ＋以下とすることが望ましく、０．２ｍより厚い
と熱伝導性が低下する場合がある６ また、上記電気絶縁体の目止め加工に用いるシリコーン
ゴム口止め処理剤及びシリコーンゴム層に用いるシリコ
ーンゴム成分としては、加硫可能なものであれば特に制
限はなく、加硫方法に応じた適宜な成分を使用し得、例
えば有機過酸化物を使用して加硫する場合はジメチルポ
リシロキサン又はビニル基を含有するジメチルポリシロ
キサンが用いられ、ＳｉＨ基を有するジメチルハイドロ
ジエンポリシロキサンを架橋剤とし、白金系化合物を触
媒として使用して付加反応により加硫する場合はビニル
基を２個以上有するジメチルポリシロキサンが好適に用
いられる。

更に、電気絶縁体の目止め処理剤及びシリコーンゴム層
に用いる熱伝導性無機充填剤には熱伝導性が良好な無機
粉体が好適に使用され、具体的にはアルミナ、酸化マグ
ネシウム、酸化亜鉛、炭化ケイ素、窒化アルミニウム、
窒化硼素、黒鉛２石英等の１種を単独で又は２種以上を
混合して用いることができるが、特に価格や性能の点か
ら石英。

アルミナ、窒化硼素等が好適に使用される。

なお、熱伝導性無機充填剤の配合比は、目止め処理剤及
びシリコーンゴム層それぞれに応じて適宜選定されるが
、好ましい配合比は熱伝導性無機充填剤の種類によって
それぞれ異なり、シリコーンゴム成分１００部（重量部
、以下同様）に対する各熱伝導性無機充填剤の好ましい
配合比は、石英やアルミナ、窒化アルミニウムの場合は
３００〜１２００部であり、窒化硼素の場合は１００〜
５００部である。熱伝導性無機充填剤の配合比が上記範
囲より少ないと熱伝導性が不十分になる恐れがあり、逆
に多過ぎると得られるシリコーンゴム成形体の機械的強
度及び電気絶蒜性が低下すると共に、ゴム弾性が減少し
て発熱性電子部品の放熱体との接触が不十分となり、そ
の結果熱伝導効果が減少する場合がある。

また、シリコーンゴム層を形成するためのシリコーンゴ
ム組成物には、その他の成分として所定量の加硫剤もし
くは架橋剤及び反応触媒が配合され、加えて必要に応じ
てシリカ等の補強性フィラー、加工助剤、ｍ燻化剤、硬
化制御剤、密着向上剤２着色防止剤等を添加することが
できる。

而して、本発明の熱伝導性電気絶縁シートは、上記網目
状電気ｉｎ体の目止め加工に使用するシリコーンゴム口
止め処理剤の第１の熱伝導性無機充填剤と上記シリコー
ンゴム層の第２の熱伝導性無機充填剤とで互に異なる種
類の熱伝導性無機充填剤を用いる。

この場合、第１又は第２の充填剤として２種以上の充填
剤を使用し、第２又は第１の充填剤が１種である場合、
後者の第２又は第１の充填剤は前者の第１又は第２の２
種以上の充填剤の全てとその種類が相違するもので、ま
た第１及び第２の充填剤としてそれぞれ２種以上のもの
を使用する場合においても、充填剤の全ての種類が相違
するものを使用する。

なお、第１の充填剤と第２の充填剤とは、その粒径や配
合量は同じであっても相違していてもよい。

また、シリコーンゴム層を第２図のように目止め加工さ
れた電気絶縁体の両面に２Ｎ設ける場合、これら両シリ
コーンゴム層の充填剤は互に同じであっても異なってい
てもよく、その粒径や配合量、更にシリコーンゴム成分
なども同−又は相違するものとして選択し得るが、製造
性の点からは同じシリコーンゴム組成物をもって両シリ
コーンゴム層を形成することが好ましい。

なおまた、電気絶縁体の目止め処理剤中のシリコーンゴ
ム成分とシリコーンゴム層のシリコーンゴム成分とは互
に異なるものを使用することもできるが、同じシリコー
ンゴム成分を用いることが目止め加工された電気絶縁体
とシリコーンゴム層との接着性の点から推賞される。

本発明の熱伝導性電気絶縁シートを製造する場合は、熱
伝導性無機充填剤を含有してなるシリコーンゴム目止め
処理剤を使用して網目状電気絶縁体に目止め加工を施し
た後、未加硫状態の網目状電気絶縁体目止め層の片面又
は両面に上と異なる熱伝導性無機充填剤を含有してなる
シリコーンゴム層を形成し、次いで網目状電気絶縁体目
止め暦とシリコーンゴム層とを同時に加硫することが好
ましい。

ここで、網目状電気絶縁体の目止めは、目止め処理剤を
トルエン、キシレン、酢酸エチル、トリクロルエチレン
、テトラクロルエチレン等の有機溶剤に溶解分散し、こ
の処理液中に網目状電気絶縁体を浸漬後圧着する通常の
方法で行なうことができる。

また、シリコーンゴム層を積層する方法は、上述のコー
ティング法、カレンダー加工法等の通常の方法を採用す
ることができ、シートの種類などに応じて好適な方法で
行なうことができる。なお。

シリコーンゴム層をコーティング法で積層する場合は、
目止め処理法と同様にトルエン等の有機溶剤を用いてシ
リコーン組成物を溶解し、適宜な濃度のコーティング用
液を調製することができる。

なお、本発明においては、上述したように電気絶縁体目
止め層とシリコーンゴム層とで互に異なる熱伝導性無機
充填剤を使用するものであるが、この場合、高価な窒化
硼素を目止め層に用い、安価なアルミナをシリコーンゴ
ム層に用いると経済的である。また、シリコーンゴム層
の充填剤は積層法に応じて選択するのが有利であり、例
えば、高価ではあるが優れた熱伝導性を有する窒化硼素
は、ロール混練等のシェアを受けることにより分子構造
が変化し、その結果、熱伝導性が低下する場合があるの
で、コーティング法に用いることが望ましく、また、安
価で比較的良好な熱伝導性を有するアルミナ等において
は、カレンダー加工法やコーティング法の両方に使用で
きる。

本発明製造方法においては、網目状電気絶縁体に目止め
加工を施した後、上述したようにシリコーンゴム目止め
処理剤を加硫しないまま、かかる網目状電気絶縁体面に
シリコーンゴム層を積層し、次いでこれらを同時加硫す
るものであり、この場合、加硫条件はシリコーンゴム成
分や加硫剤の種類によって異なるが、１２０〜２００℃
で５〜３０分間程分間熱するという条件が好適に採用さ
れる。

１１４び１果 以上説明したように１本発明の熱伝導性電気絶縁シート
は、熱伝導性が高く、発熱性電子部品と放熱フィンや金
属放熱板との間に介在させるなどして幅広く利用するこ
とができる。更に、本発明製造方法によれば、網目状電
気絶縁体目止め層面にシリコーンゴム層が良好に接着し
、上記熱伝導性の高い電気絶縁シートを効率良く、経済
的に有利に製造することができる。

以下、実施例と比較例を示し、本発明を具体的に説明す
るが、本発明は下記実施例に制限されるものではない。

なお、下記の例において、部は重量部を示ず。

〔実施例、比較例〕

ビニル基を０．０５モル％含有するゴム状ジメチルポリ
シロキサン１００部と加硫剤として２゜４−ジクロロベ
ンゾイルパーオキサイド２．０部とからなるシリコーン
ゴムと、窒化硼素及びアルミナ、窒化アルミニウム、石
英を用いて、第１表に示す組成の組成物１〜■を調製し
た。

第　　　　　　１　　　　　　表 次いで、第１表に示す組成物１００部をトルエン１００
部に溶解したものをそれぞれ処理液として使用して以下
に示す方法でガラスクロスに口止め処理を行なった後、
コーティング法又はカレンダーロールによるシート分出
し法により第２図に゛　示す如きガラスクロス目止め層
の両面にそれぞれシリコーンゴム層を形成した熱伝導性
シリコーンゴムシートを得た。

く口止め処理方法〉 厚み０．１ｖｌのガラスクロスを処理液に第２表の通り
浸漬して２本ロールで圧着した後、７０℃で１０分間乾
燥して溶剤を除去し、シリコーンゴムが未加硫状態の目
止め処理を行なった。目止め量は５５ｇ／イであった。

〈コーティング方法〉 処理液を第２表の通リバーコーターにて未加硫ガラスク
ロス目止め層の一面にコーティングし、６０℃の熱風赤
外線ドライヤーで溶剤を除去した。

次に、目止め層の他面も同様にコーティング処理し、ガ
ラスクロス目止め暦の両面にシリコーンゴム層を形成し
た。

これを１７０℃で１５分間熱加硫して、熱伝導性シリコ
ーンゴムシートを得た。

くカレンダーロールによるシート分出し方法〉第１表の
組成物を第２表の通り３本カレンダーロールにて未加硫
ガラスクロス目止め層の一面上に分出しを行なった。

次に、目止め層の他面も同様に分出しを行ない、ガラス
クロス目止め層の両面にシリコーンゴム層を形成した。

これを１７０℃で１５分間熱加硫して、熱伝導性シリコ
ーンゴムシートを得た。

得られた熱伝導性シリコーンゴムシートの厚さ、熱抵抗
、ガラスクロスとシリコーンゴム層との密着性を測定し
た。なお、熱抵抗及び密着性の測定は以下の方法で行な
った。

〈熱抵抗測定方法〉 測定用シートをパワートランジスタ（２ＳＤ２１７、Ｔ
ｏ−３型、日本電気（株）社製）と放熱器（ＹＷＡ−Ｌ
　　Ｌ２０型、オーニス（株）社製）の間に装着し、５
ｋｇのトルクで固定した。これに直流電流４Ａ、電圧７
ｖを印加し、２０分経過後、放熱器とトランジスタとの
間の温度が平衡状態に達したときに両者の温度差を測定
し、印加した消費電力から熱抵抗値（’Ｃ／Ｗ）を求め
た。

〈ガラスクロスとシリコーンゴム層との密着性側、定力
法〉 加硫後の熱伝導性シリコーンゴムシートのガラスクロス
部分とシリコーンゴム層部分の間を両手で引張り、密着
の程度を調べた。なお１両手で引張った時に画部分が簡
単に剥れる場合を不良とし、その他の場合を良好と判定
した。以上の結果を第２表に示す。

【図面の簡単な説明】

第１図及び第２図はそれぞれ本発明の一実施例に係る熱
伝導性電気絶縁シートを示す断面図である。 １・・・熱伝導性電気絶縁シート、 ２・・・目止め処理剤、 ３・・・網目状電気絶縁体、 ４・・・シリコーンゴム層。 出願人　　信越化学工業　株式会社 代理人　　弁理士　　小　島　隆　司

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、熱伝導性無機充填剤を含有したシリコーンゴム目止
   め処理剤で目止め加工した網目状電気絶縁体の片面又は
   両面に、上記充填剤と異なる熱伝導性無機充填剤を含有
   したシリコーンゴム層を形成してなることを特徴とする
   熱伝導性電気絶縁シート。 ２、熱伝導性無機充填剤を含有したシリコーンゴム目止
   め処理剤を使用して網目状電気絶縁体に目止め加工を施
   した後、未加硫状態のまま該網目状電気絶縁体の片面又
   は両面に上記充填剤と異なる熱伝導性無機充填剤を含有
   したシリコーンゴム層を形成し、次いで上記網目状電気
   絶縁体と上記シリコーンゴム層とを同時に加硫して、熱
   伝導性電気絶縁シートを得ることを特徴とする熱伝導性
   電気絶縁シートの製造方法。