JP2009286756A - トリアゾール誘導体またはその塩 - Google Patents

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Abstract

【課題】強い抗真菌活性を示す新規アゾール系化合物を提供する。
【解決手段】一般式(I)で表されるトリアゾール誘導体、またはその製薬学的に許容される塩、それを含有する医薬組成物、抗真菌剤。式中、*は不斉炭素を表し、R配置またはS配置を取ることができる。R1は一般式(II)または(III)で表される構造を表す。R2およびR3は各々独立して水素原子、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、ホルミル基、カルボキシル基、アルキルカルボニル基、アリールカルボニル基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、アミノ基、アルキルカルボニルアミノ基、アリールカルボニルアミノ基、シアノ基、ニトロ基、またはハロゲン原子を表す。点線は単結合または二重結合を表す。
Figure 2009286756

【選択図】なし

Description

本発明は、医薬、特に抗真菌剤として有用なトリアゾール誘導体に関する。
真菌症には感染部位により、頑癬、乾癬、各種白癬、皮膚カンジダ症等の表在性真菌症と、真菌性髄膜炎、真菌性呼吸器感染症、真菌血症、尿路真菌症等の深在性真菌症に大別される。このうち後者は全身の臓器や組織が真菌に侵される感染症であり、その多くが癌化学療法剤の使用、臓器移植による免疫抑制剤の繁用、エイズ感染による生体内免疫の低下等により、特に近年増加の傾向にある。深在性真菌症疾患としては、アスペルギルス症、クリプトコッカス症、カンジダ症、接合菌症等が挙げられるが、これらに有効な薬剤は稀少である。使用される治療薬としては、ポリエンマクロライド系抗生物質のアムホテリシンB(特許文献1)やフロロピリミジン系化合物であるフルシトシン(特許文献2)が代表的である。しかし、これらの薬剤は副作用が強い、耐性菌が出現しやすい等の問題を有している。
一方、近年アゾール系化合物で抗真菌作用を有するものが多々開発、上市されている。これらの化合物は細胞膜機能の維持に必要なエルゴステロールを生合成するための代謝酵素を阻害する作用を有し、例えばフルコナゾール(特許文献3)、ケトコナゾール(特許文献4)、ボリコナゾール(特許文献5)等が知られている。しかし、抗真菌スペクトルや体内動態、副作用等の点から充分なものとは言い難い。これらの問題点を解決するため、安全性に優れ、且つより強力な抗真菌活性を有する化合物の開発が望まれている。
米国特許第2908611号公報 米国特許第2802005号公報 特開昭58−32868号公報 特開昭53−95973号公報 欧州特許出願第440372号公報
本発明者らは長年に亘り鋭意研究を行った結果、ビピリジン誘導体、ビピリジン誘導体の環元体およびピリジルピリドン誘導体を有することを特徴とする、強い抗真菌活性を示す新規アゾール系化合物を見出し、本発明を完成した。
(1)下記一般式(I)で表されるトリアゾール誘導体、またはその製薬学的に許容される塩。
Figure 2009286756
式中、
*は不斉炭素を表し、R配置またはS配置を取ることができる。
R1は下記一般式(II)または(III)で表される構造を表す。
Figure 2009286756
式中、
Yは水素原子または酸素原子を表す。
R2およびR3は各々独立して水素原子、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、ホルミル基、カルボキシル基、アルキルカルボニル基、アリールカルボニル基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、アミノ基、アルキルカルボニルアミノ基、アリールカルボニルアミノ基、シアノ基、ニトロ基、またはハロゲン原子を表す。
(2)上記(1)に記載された化合物を含有する医薬組成物。
(3)抗真菌剤である上記(2)の医薬組成物。
本発明により抗真菌作用を有する新規なトリアゾール誘導体が提供される。
以下に本発明について更に詳しく説明する。
一般式(I)において、R1は一般式(II)または(III)で表される構造を表す。
尚、式(III)において、点線部は窒素原子1つと炭素原子5つからなる6員のヘテロ環構造における単結合または二重結合を表す。
R1の具体的な構造として、例えば、2,2’−ビピリジン−6’−イルオキシ基、2,3’−ビピリジン−6’−イルオキシ基、2,4’−ビピリジン−2’−イルオキシ基、2,3’−ビピリジン−2’−イルオキシ基、3’,6’−ジヒドロ−2,2’−ビピリジン−1’−イル基、3’,6’−ジヒドロ−2,3’−ビピリジン−1’−イル基、3’,6’−ジヒドロ−2,4’−ビピリジン−1’−イル基、2−ピリジン−2−イルピペリジン−1−イル基、3−ピリジン−2−イルピペリジン−1−イル基、4−ピリジン−2−イルピペリジン−1−イル基、6’−オクソ−2,2’−ビピリジン−1’−イル基、6’−オクソ−2,3’−ビピリジン−1’−イル基、2’−オクソ−2,4’−ビピリジン−1’−イル基、2’−オクソ−2,5’−ビピリジン−1’−イル基が挙げられる。これらの中で好ましくは、2,4’−ビピリジン−2’−イルオキシ基、3’,6’−ジヒドロ−2,3’−ビピリジン−1’−イル基、3’,6’−ジヒドロ−2,4’−ビピリジン−1’−イル基、3−ピリジン−2−イルピペリジン−1−イル基、4−ピリジン−2−イルピペリジン−1−イル基、2’−オクソ−2,4’−ビピリジン−1’−イル基であり、更に好ましくは3’,6’−ジヒドロ−2,4’−ビピリジン−1’−イル基である。
一般式(II)および(III)において、R2およびR3が表すアルキル基としては、例えばメチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシル、トリデシル、テトラデシル、ペンタデシル、ヘキサデシル、ヘプタデシル、オクタデシル、ノナデシル、イコシル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、シクロノニル、シクロデシルなどの直鎖、分岐又は環状の炭素数1〜20のアルキル基が挙げられる。
R2およびR3が表すアリール基としては、例えばフェニル、ナフチル等の炭素数6〜10員の単環式又は二環式アリール基が挙げられる。
R2およびR3が表すアルコキシ基としては、例えばメトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、ペンチルオキシ、ヘキシルオキシ、ヘプチルオキシ、オクチルオキシ、ノニルオキシ、デシルオキシ、ウンデシルオキシ、ドデシルオキシ、トリデシルオキシ、テトラデシルオキシ、ペンタデシルオキシ、ヘキサデシルオキシ、ヘプタデシルオキシ、オクタデシルオキシ、ノナデシルオキシ、イコシルオキシ等の炭素数1〜20のアルコキシ基が挙げられる。
R2およびR3が表すアルキルカルボニル基としては、例えばアセチル、プロピオニル、ブチリル、バレリル、デカノイル、テトラデカノイル等の炭素数1〜20のアルキル基で置換されたカルボニル基が挙げられる。
R2およびR3が表すアリールカルボニル基としては、例えばベンゾイル、ナフトイル等の炭素数6〜10員の単環式又は二環式アリール基で置換されたカルボニル基が挙げられる。
R2およびR3が表すアルコキシカルボニル基としては、例えばメトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニル、ブトキシカルボニル、ペンチルオキシカルボニル、ヘキシルオキシカルボニル、ヘプチルオキシカルボニル、オクチルオキシカルボニル、ノニルオキシカルボニル、デシルオキシカルボニル、ウンデシルオキシカルボニル、ドデシルオキシカルボニル、トリデシルオキシカルボニル、テトラデシルオキシカルボニル、ペンタデシルオキシカルボニル、ヘキサデシルオキシカルボニル、ヘプタデシルオキシカルボニル、オクタデシルオキシカルボニル、ノナデシルオキシカルボニル、イコシルオキシカルボニル等の炭素数1〜20のアルコキシ基で置換されたカルボニル基が挙げられる。
R2およびR3が表すカルバモイル基としては、例えば無置換カルバモイル基;N−メチルカルバモイル、N−エチルカルバモイル、N−(tert−ブチル)カルバモイル、N−ヘキシルカルバモイル、N−オクチルカルバモイル、N−ドデシルカルバモイル、N−オクタデシルカルバモイル、N−フェニルカルバモイル、N−ナフチルカルバモイル等のモノ置換カルバモイル基;N,N−ジメチルカルバモイル、N,N−ジエチルカルバモイル、N,N−ジヘキシルカルバモイル、N,N−ジドデシルカルバモイル、N−メチル−N−エチルカルバモイル、N−メチル−N−フェニルカルバモイル、N,N−ジフェニルカルバモイル等のジ置換カルバモイル基が挙げられる。
R2およびR3が表すアミノ基としては、例えば無置換アミノ基;N−メチルアミノ、N−エチルアミノ、N−プロピルアミノ、N−ブチルアミノ、N−ヘキシルアミノ、N−デシルアミノ、N−テトラデシルアミノ、N−オクタデシルアミノ、N−フェニルアミノ、N−ナフチルアミノ等のモノ置換アミノ基;N,N−ジメチルアミノ、N,N−ジエチルアミノ、N,N−ジヘプチルアミノ、N,N−ジオクチルアミノ、N,N−ジドデシルアミノ、N,N−ジオクタデシルアミノ、N,N−ジフェニルアミノ、N−メチル−N−エチルアミノ、N−エチル−N−ブチルアミノ、N−メチル−N−フェニルアミノ、N−エチル−N−ナフチルアミノ等のジ置換アミノ基が挙げられる。
R2およびR3が表すアルキルカルボニルアミノ基としては、例えばアセチルアミノ、エチルカルボニルアミノ、イソプロピルカルボニルアミノ、tert−ブチルカルボニルアミノ、n−ヘキシルカルボニルアミノ、n−オクチルカルボニルアミノ、n−ドデシルカルボニルアミノ、n−ヘキサデシルカルボニルアミノ等の炭素数1〜20のアルキル基で置換されたカルボニルアミノ基が挙げられる。
R2およびR3が表すアリールカルボニルアミノ基としては、例えばベンゾイルアミノ、ナフトイルアミノ等の炭素数6〜10員の単環式又は二環式アリール基で置換されたカルボニルアミノ基が挙げられる。
R2およびR3が表すハロゲン原子としては、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子またはフッ素原子が挙げられる。
R2およびR3における上記で述べた置換基は更に置換基を有していてもよい。更に有していてもよい置換基は、特に限定されず、例えばアルキル、アルケニル、フェニル、ヒドロキシ、アルコキシ、フェノキシ、アミノ、アルキルチオ、フェニルチオ、ハロゲン原子、ヘテロ環残基等が挙げられるが、必ずしもこれに限定されない。
R2は好ましくは水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、シアノ基、ハロゲン原子であり、より好ましくは水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、シアノ基、塩素原子、フッ素原子であり、更に好ましくは水素原子、メチル基である。
R3は好ましくは水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、シアノ基、ハロゲン原子であり、より好ましくは水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、炭素1〜4のアルコキシ基、シアノ基、塩素原子、フッ素原子であり、更に好ましくは水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、塩素原子、フッ素原子である。
本発明の化合物(I)は分子内に不斉中心を2つ有しており、1対のジアステレオマーとして存在する。更に各ジアステレオマーは1対のエナンチオマーから構成される。従って4つの光学異性体が存在するが、ジアステレオマー並びにエナンチオマーが分離されたものおよびこれらの混合物のいずれも本発明に包含される。本発明において、好ましくは下記式(I’)で表される構造である。式中、R1は前記式(I)におけるR1と同義である。
Figure 2009286756
本発明の化合物は製薬学的に許容される塩の形でもよい。本発明において製薬学的に許容される塩とは、安全且つ無毒性であり、生物学的のみならずそれ以外においても無害であって、親化合物の望ましい薬理活性を有している塩を意味する。そのような塩は、無機または有機の酸または塩基から誘導される。具体的には、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸等の無機酸との酸付加塩;ギ酸、酢酸、プロピオン酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、フマル酸、マレイン酸、乳酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、アスパラギン酸、グルタミン酸、p−トルエンスルホン酸、トリメチル酢酸、2,2,2−トリフルオロ酢酸等の有機酸との酸付加塩;ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、アルミニウム等のアルカリ金属イオン若しくはアルカリ土類金属イオンなどの金属イオンで置換されることによって形成される塩;アンモニウム塩;メチルアミン、エチルアミン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等の有機塩基との塩等が挙げられる。更に本発明において、本発明の化合物およびその付加塩には、分子内塩や付加物、各種水和物や溶媒和物、結晶多形の物質も含まれる。
また、本発明の化合物には、生体内において本発明の化合物やその塩に変換される化合物、いわゆるプロドラッグも全て含まれる。
以下に本発明の化合物の具体例を挙げるが、本発明はこれに限定されない。
Figure 2009286756
Figure 2009286756
Figure 2009286756
次に、本発明の化合物の製造法について説明する。
本発明の化合物およびその製薬学的に許容される塩は、その基本骨格や置換基の種類に応じて、従来から知られている種々の反応を組み合わせて合成することが可能である。本発明の化合物の合成法として、前記一般式(I)におけるR1が前記一般式(II)の構造である場合および前記一般式(III)の構造である場合の一例を各々示すが、本発明はこれに限定されない。
Figure 2009286756
Figure 2009286756
式中、*、R2およびR3は前記と同じ意味を有する。
本発明の目的化合物(IA)、(IA’)および(IA’’)は、エポキシ化合物(IB)とピリジルピリドン誘導体(IIa)またはビピリジン還元体(IIIa)とを、触媒存在下適当な溶媒中で加熱することにより合成することができる。
まず、上記スキーム1のエポキシ化合物(IB)とピリジルピリドン誘導体(IIa)との反応について説明する。
出発物質のエポキシ化合物(IB)は、公知のアゾール系抗真菌剤の中間体として広く知られており、一般的に用いられている方法で合成可能である(例えば、特開平2−191262号公報等)。
もう一方の出発物質であるピリジルピリドン誘導体(IIa)は、前駆体のビピリジン化合物(IIb)を公知の方法(特許第3032980号、特許第3272326号、特開2001−158773号公報等)で調製し、そのビピリジン化合物(IIb)を強酸で加水分解することにより容易に合成することができる(「実験化学講座」第4版、丸善刊、21巻、181−182頁、1991年等)。
Figure 2009286756
エポキシ化合物(IB)とピリジルピリドン誘導体(IIa)との反応において、ピリジルピリドン誘導体の使用量は、エポキシ化合物1モルに対し通常1〜20モル、好ましくは1〜5モル、より好ましくは1〜3モルである。
エポキシ化合物(IB)とピリジルピリドン誘導体(IIa)との反応において使用す
る塩基としては、金属ナトリウム、水素化ナトリウム、水素化リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム、酸化カルシウム、水酸化リチウム、リン酸カリウム等の無機塩基;ピリジン、2−メチルピリジン、ジエチルアミン、ジイソプロピルアミン、トリエチルアミン、フェニルエチルアミン、イソプロピルエチルアミン、メチルアニリン、テトラブチルアンモニウムヒドロキシド、1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]ウンデカ−7−エン、酢酸カリウム等の有機塩基;カリウムtert−ブトキシド、ナトリウムtert−ブトキシド、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド等の金属アルコキシドが挙げられる。この中でも好ましくは無機塩基であり、より好ましくは水素化ナトリウム、水素化リチウム、炭酸セシウムである。また、本発明では2種以上の塩基を併せて用いることができ、混合使用の際の各塩基の使用比率は任意に定めることができる。塩基の使用量は基質によっても異なるが、通常エポキシ化合物1モルに対し0.1〜20モル、好ましくは0.5〜10モル、より好ましくは1〜5モルである。
エポキシ化合物(IB)とピリジルピリドン誘導体(IIa)との反応で使用する溶媒は、反応に関与しなければ特に制限されないが、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン等の芳香族溶媒;ピリジン、アセトニトリル、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン等の極性溶媒;ジエチルエ−テル、ジイソプロピルエ−テル、ジブチルエ−テル、メチルt−ブチルエ−テル、テトラヒドロフラン等のエ−テル系溶媒等、極性、非極性溶媒を問わずいずれも利用し得る。好ましくはジイソプロピルエ−テル、ジブチルエ−テル、メチルt−ブチルエ−テル、テトラヒドロフラン等のエーテル系溶媒、アセトニトリル、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン等の極性溶媒であり、より好ましくはアセトニトリル、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドである。また2種以上の溶媒を混合して用いることができ、混合使用の際の混合比は任意に定めることができる。上記反応溶媒の使用量はビピリジン誘導体に対して、1〜50倍重量の範囲で使用するが、より好ましくは2〜30倍重量、より好ましくは5〜20倍重量の範囲である。
本工程での反応温度は通常0〜200℃であり、好ましくは10〜120℃、より好ましくは20〜100℃の範囲である。本工程の反応時間は通常10分〜24時間であり、多くの場合は15時間以内に終了する。
エポキシ化合物(IB)とピリジルピリドン誘導体(IIa)との反応では、目的化合物(IA)および(IA’)は混合物として得られるため、シリカゲルを用いたカラム精製を行う。更にはカラム精製の後、通常の有機化合物の単離・精製方法を用いてもよい。例えば、酢酸エチル、トルエン、アルコール、ヘキサン等を用いた再結晶、減圧蒸留等により精製する。これらの方法は、単独または2つ以上組み合わせて精製を行うことにより目的物を高純度で得ることが可能である。
更には、ジアステレオマーは分別再結晶またはカラムクロマトグラフィー等の常用の方法で、エナンチオマーは市販されている光学異性体分離カラム等を用いることにより、各々分離可能である。
次に、上記スキーム2のエポキシ化合物(IB)とビピリジン還元体(IIIa)との反応について説明する。
出発物質のビピリジン還元体(IIIa)は、市販のビピリジン誘導体を用いるか、または公知の方法(例えば、特許第3032980号、特許第3272326号、特開2001−158773号公報、特開2005−213239号公報等)でビピリジン誘導体を合成した後、次いで還元反応(例えばWO2005/16910号;Bull.Soc.Chim.Fr.,1996年、369−380頁等)を行うことにより、容易に調製することが可能である。
エポキシ化合物(IB)とビピリジン還元体(IIIa)との反応において、ビピリジン還元体の使用量は、エポキシ化合物1モルに対し通常0.8〜20モル、好ましくは1
〜15モル、より好ましくは2〜10モルである。
エポキシ化合物(IB)とビピリジン還元体(IIIa)との反応において、用いる触媒としては、無機塩を用いることが好ましい。具体的には、塩化リチウム、過塩素酸リチウム、臭化リチウム、亜塩素酸リチウム、硫酸リチウム、炭酸リチウム、燐酸リチウム等のリチウム塩;塩化ナトリウム、燐酸ナトリウム、塩素酸ナトリウム、過塩素酸ナトリウム等のナトリウム塩;過塩素酸カリウム等のカリウム塩;塩化セシウム、炭酸セシウム等のセシウム塩が挙げられる。好ましくはリチウム塩であり、より好ましくは過塩素酸リチウムである。触媒の使用量は、通常エポキシ化合物1モルに対し0.1〜20モル、好ましくは0.5〜15モル、より好ましくは1〜10モルである。
エポキシ化合物(IB)とビピリジン還元体(IIIa)との反応において使用する溶媒としては、反応に関与しないものであれば特に制限しないが、例えばベンゼン、トルエン、キシレン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン等の芳香族溶媒;アセトニトリル、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドンなどの極性溶媒;ジエチルエ−テル、ジイソプロピルエ−テル、ジブチルエ−テル、メチルt−ブチルエ−テル、テトラヒドロフランなどのエ−テル系溶媒等、極性、非極性溶媒を問わずいずれも利用し得る。好ましくはジイソプロピルエ−テル、ジブチルエ−テル、メチルt−ブチルエ−テル、テトラヒドロフラン等のエーテル系溶媒、アセトニトリル、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドンなどの極性溶媒であり、より好ましくはアセトニトリル、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドである。また2種以上の溶媒を混合して用いることができ、混合使用の際の混合比は任意に定めることができる。上記反応溶媒の使用量はビピリジン誘導体に対して、1〜50倍重量の範囲で使用されるが、より好ましくは2〜30倍重量、より好ましくは5〜20倍重量の範囲である。
エポキシ化合物(IB)とビピリジン還元体(IIIa)との反応における反応温度は通常0〜200℃であり、好ましくは10〜180℃、より好ましくは20〜120℃の範囲である。また、本反応の反応時間は通常10分〜60時間であり、多くの場合は48時間以内に終了する。
反応終了後、得られた目的化合物(IA’’)は、通常の有機化合物の単離・精製方法を用いることが出来る。例えば酢酸エチル、トルエン、アルコール、ヘキサン等を用いた再結晶、シリカゲルを用いたカラム精製、減圧蒸留等により精製する。これらの方法は、単独または2つ以上組み合わせて精製を行うことにより目的物を高純度で得ることが可能である。
更には、ジアステレオマーは分別再結晶またはカラムクロマトグラフィー等の常用の方法で、エナンチオマーは市販されている光学異性体分離カラム等を用いることにより、各々分離可能である。
次に本発明を実施例により更に具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
実施例1 (2R,3R)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−(4−ピリジン−2−イルピペリジン−1−イル)−1−(1,2,4−トリアゾ−ル−1−イル)ブタン−2−オ−ル(I−1)の合成
(2R,3S)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−メチル−2−(1H−1,2,4−トリアゾ−ル−1−イルメチル)オキシラン(0.76g、3.0mmol)と2−(4−ピペリジル)ピリジン(4.3g、26.5mmol)をアセトニトリル(50
ml)に溶解し、そこに過塩素酸リチウム三水和物(4.25g、26.5mmol)を添加し、40時間還流した。溶媒を減圧留去し、得られた残渣を酢酸エチルに溶解し、水で洗浄した。再度溶媒を減圧留去し、残渣をシリカゲルカラムで精製して、目的物0.3
7g(収率28.9%)を得た。
実施例2 (2R,3R)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−[4−(5−フ
ルオロピリジン−2−イル)ピペリジン−1−イル]−1−(1,2,4−トリアゾ−ル−1−イル)ブタン−2−オール(I−2)の合成
(2R,3S)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−メチル−2−(1H−1,2,4−トリアゾ−ル−1−イルメチル)オキシラン(0.76g、3.0mmol)と5−フルオロ−2−ピペリジン−4−イルピリジン(4.7g、26.5mmol)をアセトニトリル(50ml)に溶解し、そこに過塩素酸リチウム三水和物(4.25g、26.
5mmol)を添加し、40時間還流した。溶媒を減圧留去し、得られた残渣を酢酸エチ
ルに溶解し、水で洗浄した。再度溶媒を減圧留去し、残渣をシリカゲルカラムで精製して、目的物0.45g(収率34.8%)を得た。
実施例3 (2R,3R)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−(3’,6’−ジヒドロ−2,4’−ビピリジン−1’−イル)−1−(1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オール(I−3)の合成
(2R,3S)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−メチル−2−(1H−1,2,4−トリアゾ−ル−1−イルメチル)オキシラン(2.21g、8.8mmol)と3’,6’−ジヒドロ−2,4’−ビピリジン(7.47g、46.6mmol)をアセトニトリル(100ml)に溶解し、そこに過塩素酸リチウム三水和物(7.48g、46.6mmol)を添加し、48時間還流した。溶媒を減圧留去し、得られた残渣を酢酸エチルに溶解し、水で洗浄した。再度溶媒を減圧留去し、残渣をシリカゲルカラムで精製して、目的物1.90g(収率49.6%)を得た。
実施例4 (2R,3R)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−(5,6−ジメチル−3’,6’−ジヒドロ−2,4’−ビピリジン−1’−イル)−1−(1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オール(I−4)の合成
(2R,3S)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−メチル−2−(1H−1,2,4−トリアゾ−ル−1−イルメチル)オキシラン(0.83g、3.3mmol)と5,6−ジメチル−1’,2’,3’,6’−テトラヒドロ−2,4’−ビピリジン(5.18g、27.5mmol)をアセトニトリル(50ml)に溶解し、そこに過塩素酸リチウム三水和物(7.48g、46.6mmol)を添加し、40時間還流した。溶媒を減圧留去し、得られた残渣を酢酸エチルに溶解し、水で洗浄した。再度溶媒を減圧留去し、残渣をシリカゲルカラムで精製して、目的物0.67g(収率44.7%)を得た。
実施例5 (2R,3R)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−(5−メチル−3’,6’−ジヒドロ−2,4’−ビピリジン−1’−イル)−1−(1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オール(I−5)の合成
(2R,3S)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−メチル−2−(1H−1,2,4−トリアゾ−ル−1−イルメチル)オキシラン(0.76g、3.0mmol)と5−メチル−1’,2’,3’,6’−テトラヒドロ−2,4’−ビピリジン(1.63g、9.3mmol)をアセトニトリル(20ml)に溶解し、そこに過塩素酸リチウム三水和物(1.50g、9.3mmol)を添加し、40時間還流した。溶媒を減圧留去し、得られた残渣を酢酸エチルに溶解し、水で洗浄した。再度溶媒を減圧留去し、残渣をシリカゲルカラムで精製して、目的物0.63g(収率47.8%)を得た。
実施例6 (2R,3R)−3−(5−クロロ−3’,6’−ジヒドロ−2,4’−ビピリジン−1’−イル)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1−(1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オール(I−6)の合成
(2R,3S)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−メチル−2−(1H−1
,2,4−トリアゾ−ル−1−イルメチル)オキシラン(0.76g、3.0mmol)と5−クロロ−1’,2’,3’,6’−テトラヒドロ−2,4’−ビピリジン(1.31g、6.7mmol)をアセトニトリル(20ml)に溶解し、そこに過塩素酸リチウム三水和物(1.50g、9.3mmol)を添加し、40時間還流した。溶媒を減圧留去し、得られた残渣を酢酸エチルに溶解し、水で洗浄した。再度溶媒を減圧留去し、残渣をシリカゲルカラムで精製して、目的物0.88g(収率63.8%)を得た。
実施例7 (2R,3R)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−(5−フルオロ−3’,6’−ジヒドロ−2,4’−ビピリジン−1’−イル)−1−(1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オール(I−7)の合成
(2R,3S)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−メチル−2−(1H−1,2,4−トリアゾ−ル−1−イルメチル)オキシラン(0.76g、3.0mmol)と5−フルオロ−1’,2’,3’,6’−テトラヒドロ−2,4’−ビピリジン(1.63g、9.3mmol)をアセトニトリル(20ml)に溶解し、そこに過塩素酸リチウム三水和物(1.50g、9.3mmol)を添加し、40時間還流した。溶媒を減圧留去し、得られた残渣を酢酸エチルに溶解し、水で洗浄した。再度溶媒を減圧留去し、残渣をシリカゲルカラムで精製して、目的物0.63g(収率47.8%)を得た。
実施例8,9 1’−[(1R,2R)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−2−ヒドロキシ−1−メチル−3−(1,2,4−トリアゾール−1−イル)プロピル]−2,4’−ビピリジン−2’−オン(I−8)および(2R,3R)−3−(2,4’−ビピリジン−2’−イルオキシ)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−1−(1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オール(I−9)の合成
(2R,3S)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−メチル−2−(1H−1,2,4−トリアゾ−ル−1−イルメチル)オキシラン(3.7g、14.7mmol)と2,4’−ビピリジン−2’−オン(4.4g、25.6mmol)をジメチルホルムアミド(50ml)に溶解し、そこに炭酸セシウム(10.3g、31.7mmol)と水素化ナトリウム(8.1g、28.2mmol)を加え、60℃で10時間反応した。水(150ml)を添加し、ジクロロメタン(70ml)で抽出した。抽出の操作を3回繰り返し、得られた有機層を留去した。残渣をシリカゲルカラムで精製し、オイル状の目的物(I−8)2.26g(収率37.0%)、および目的物(I−9)0.58g(収率9.2%)を各々得た。
実施例10 (2R,3R)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−(5’,6’−ジヒドロ−2,3’−ビピリジン−1’−イル)−1−(1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オール(I−10)の合成
(2R,3S)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−メチル−2−(1H−1,2,4−トリアゾ−ル−1−イルメチル)オキシラン(0.83g、3.3mmol)と1’,2’,5’,6’−テトラヒドロ−2,3’−ビピリジン(3.51g、21.9mmol)をアセトニトリル(50ml)に溶解し、そこに過塩素酸リチウム三水和物(1.50g、9.3mmol)を添加し、40時間還流した。溶媒を減圧留去し、得られた残渣を酢酸エチルに溶解し、水で洗浄した。再度溶媒を減圧留去し、残渣をシリカゲルカラムで精製して、目的物0.87g(収率61.9%)を得た。
実施例11 (2R,3R)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−(5,6−ジメチル−5’,6’−ジヒドロ−2,3’−ビピリジン−1’−イル)−1−(1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オール(I−11)の合成
(2R,3S)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−メチル−2−(1H−1,2,4−トリアゾ−ル−1−イルメチル)オキシラン(0.76g、3.0mmol)と5,6−ジメチル−1’,2’,5’,6’−テトラヒドロ−2,3’−ビピリジン(3.96g、21.0mmol)をアセトニトリル(50ml)に溶解し、そこに過塩素酸リチウム三水和物(1.50g、9.3mmol)を添加し、40時間還流した。溶媒を減圧留去し、得られた残渣を酢酸エチルに溶解し、水で洗浄した。再度溶媒を減圧留去し、残渣をシリカゲルカラムで精製して、目的物0.35g(収率35.7%)を得た。
実施例12 (2R,3R)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−(3−ピリジン―2−イルピペリジン−1−イル)−1−(1,2,4−トリアゾール−1−イル)ブタン−2−オール(I−12)の合成
(2R,3S)−2−(2,4−ジフルオロフェニル)−3−メチル−2−(1H−1,2,4−トリアゾ−ル−1−イルメチル)オキシラン(0.87g、3.5mmol)と2−ピペリジン−3−イルピリジン(2.80g、17.26mmol)をアセトニトリル(50ml)に溶解し、そこに過塩素酸リチウム三水和物(1.50g、9.3mmol)を添加し、40時間還流した。溶媒を減圧留去し、得られた残渣を酢酸エチルに溶解し、水で洗浄した。再度溶媒を減圧留去し、残渣をシリカゲルカラムで精製して、目的物0.35g(収率35.7%)を得た。
実施例1〜12の融点およびNMRの測定結果を表1に示す。
Figure 2009286756
Figure 2009286756
試験例1 抗真菌活性試験(in vitro)
実施例1〜12で得られた化合物について、Antimicrobial Agents and Chemotherapy 3巻、40−48頁(1973年);同 33巻、215−222頁(1989年);同 38巻、2362−2368頁(1994年)に記載の方法で、MDS Pharm Services社にて各真菌に対する最小発育阻止濃度(MIC)を測定した。以下に測定条件を示す。なお、比較化合物にはボリコナゾールを用いた。
カンジダ・アルビカンス(Candida albicans)ATCC10231およびATCC44858;サブロー寒天培地(Fluid Sabouraud Medium)を用い、37℃で20時間培養し、これを菌懸濁液とした。
アスペルギルス・フミガーツス(Aspergillus Fumigatus)ATCC1028;ポテト・デキストロース培地(Poteto Dextrose Broth)を用い、28℃で2日間培養し、これを菌懸濁液とした。
クリプトコッカス・ネオフォルマンス(Cryptococcus neoformans)ATCC24067、ピチロスポルン・オバル(Pityrosporum ovale)ATCC38593;サブロー寒天培地(Fluid Sabouraud Medium)を用い、37℃で2日間培養し、これを菌懸濁液とした。
ミクロスポルム・カニス(Microsporum canis)ATCC36299;サブロー寒天培地(Fluid Sabouraud Medium)を用い、30℃で2日間培養し、これを菌懸濁液とした。
トリコフィトン・メンタグロファイテス(Trichophyton mentagrophytes)ATCC9533;サブロー寒天培地(Fluid Sabouraud Medium)を用い、28℃で3日間培養し、これを菌懸濁液とした。
トリコフィトン・ルブルム(Trichophyton rubrum)ATCC10218;サブロー寒天培地(Fluid Sabouraud Medium)を用い、28℃で3日間培養し、これを菌懸濁液とした。
アスペルギルス・ニーゲル(Aspergillus niger)ATCC8740;ポテト・デキストロース培地(Poteto Dextrose Broth)を用い、28℃で2日間培養し、これを菌懸濁液とした。
本発明の化合物は各々ジメチルスルホキシド(DMSO)を用いて1重量%の濃度に調製し、上記の菌培養に用いた培地と同様の最終濃度が0.001〜100μg/mlの範囲の培地を調製した。この寒天平板上に上記の方法で調製した接種用菌液を接種した。培地は、28〜37℃で1〜3日間静置培養し、薬剤無添加の対照と比較して明らかに菌糸の生育を抑制した最小薬剤濃度をMIC値とした。結果を表2に示す。尚、比較化合物C−1としてボリコナゾール(Voriconazol)を用いた。
Figure 2009286756
上記の結果より、本発明の化合物が優れた抗真菌作用を有し、特にCandida
ryptococcusおよびPityrosporumに有効であることは明らかである。本発明の化合物は優れた抗真菌剤の治療薬として有用である。

Claims (3)

  1. 下記一般式(I)で表されるトリアゾール誘導体、またはその製薬学的に許容される塩。
    Figure 2009286756
    式中、
    *は不斉炭素を表し、R配置またはS配置を取ることができる。
    R1は下記一般式(II)または(III)で表される構造を表す。
    Figure 2009286756
    式中、
    Yは水素原子または酸素原子を表す。
    R2およびR3は各々独立して水素原子、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、ホルミル基、カルボキシル基、アルキルカルボニル基、アリールカルボニル基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、アミノ基、アルキルカルボニルアミノ基、アリールカルボニルアミノ基、シアノ基、ニトロ基、またはハロゲン原子を表す。
  2. 請求項1に記載された化合物を含有する医薬組成物。
  3. 抗真菌剤である請求項2記載の医薬組成物。
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