JP2009285487A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】RAMのクリアに関して制御上の信頼性を向上させた遊技機を提供する。
【解決手段】 遊技動作制御を統括する主制御手段200と、この主制御手段200がワークエリアとして使用するRAM203とを備えた遊技機において、 主制御手段200は、電源投入時に、RAM203にバックアップされたメモリの一部をバックアップしたにもかかわらずクリアするクリア処理と、クリア処理にてクリアしないメモリに基づいて遊技動作制御を再開させる遊技動作処理と、を実行可能とする。
【選択図】 図15

Description

本発明は、パチンコ機、パチスロ機等の遊技機におけるRAMクリア機能に関する。
従来の遊技機においては、遊技開始直前等にメモリクリア動作を行わせるためには、クリアボタンを押しながら電源投入スイッチを操作して電源投入する。これにより、遊技動作制御を統括するメインCPUが、自身が管理するRAMのメモリ領域を総てクリアし、前日の遊技データ等を残さないようにして本日の遊技を新たに行うことができるようにしてある(例えば、特許文献1参照)。
特開2001―149538号公報
しかしながら、上述のような従来のメモリクリア方式にあっては、クリアの指示を行った場合は、全てのデータをクリアし、また、クリアの指示を行わない場合は、全てのデータをクリアしないものであった。したがって、クリアの指示を行った場合には、クリアしてほしくない領域までも強制的にクリアされてしまうという問題や、例えば、制御アルゴリズム上、ワークエリアの或る所定領域における遊技データまでがクリアされてしまい、遊技を再開するうえで各種問題が生じる虞があった。
本発明は、上述のような従来の課題を解決するためになされたものであり、RAMのクリアに関して制御上の信頼性を向上させた遊技機を提供することを目的とする。
本発明によると、上記課題は、次のようにして解決される。
第1の発明においては、遊技動作制御を統括する主制御手段と、この主制御手段がワークエリアとして使用するRAMとを備えた遊技機において、 前記主制御手段は、電源投入時に、前記RAMにバックアップされたメモリの一部をバックアップしたにもかかわらずクリアするクリア処理と、前記クリア処理にてクリアしないメモリに基づいて遊技動作制御を再開させる遊技動作処理と、を実行可能とする。
第2の発明においては、前記主制御手段は、前記クリア処理を実行した後に、前記遊技動作処理を実行する。
本発明によれば、バックアップした一部のメモリをクリアするとともに、クリアしない他のメモリに基づいて遊技を再開させることが可能となり、状況に応じて細やかな対応ができるという効果が得られる。
遊技盤10の模式的な説明図である。 遊技機の制御ブロック図である。 特別図柄表示装置100のブロック構成図である。 キャラクタROMメモリマップ、パレットデータの説明図である。 コマンド送受信のタイミングを示すタイミングチャートである。 コマンドデータテーブル領域202に格納されるコマンドの説明図である。 コマンドデータテーブル領域202に格納されるコマンドの説明図である。 コマンドデータテーブル領域202に格納されるコマンドの説明図である。 コマンドデータテーブル領域202に格納されるコマンドの説明図である。 遊技機の遊技制御動作を説明するためのゼネラルフローチャートである。 特別図柄表示装置100のCPU1020の制御動作を説明するためのフローチャートである。 コマンドのデータ構造の説明図である。 図柄表示のためのコマンド送信タイミングを示すタイミングチャートである。 コマンド送信を説明するための説明図である。 本発明の実施形態における特徴部の構成図である。 RAM203における分割領域の説明図である。 動作例1を説明するフローチャートである。 テーブル1800の説明図である。 動作例2を説明するフローチャートである。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しつつ説明する。先ず、制御コマンドを送受信して表示制御を行う遊技機の一般的な構成や動作を説明してから、本発明の主要な動作を説明することによって、本発明の理解の容易化を図る。
図1は、遊技盤10の模式的な説明図である。遊技盤10の略中央部には、3つ(左、中、右)の表示エリアを有していて、各表示エリアにおいて、独立して数字やキャラクタによる図柄で構成される識別情報が変動表示可能である特別図柄表示装置100が配設されている。特別図柄表示装置100の真下には特別図柄始動口104が配設されていて、この特別図柄始動口104の両側には普通図柄作動ゲート102、102が配設されている。また、一対の開閉部材120、120が特別図柄始動口104を形成するように離間して開閉可能に設けられている。
さらに、特別図柄始動口104の下方には、大入賞口106、普通図柄表示装置108、アウト口114がこの順で配設されている。さらに、特別図柄始動口104の両斜め上方には、ランプ表示装置110、110が配設されていると共に、遊技盤10の両側端部近傍にもランプ表示装置(より具体的にはLED装置)112、112が配設されている。
特別図柄始動口104に遊技玉が入賞されて乱数抽選が行われ、この抽選された乱数が大当り値である時には、各表示エリアにおいて少なくとも1つの識別情報の変動表示が開始され、その後、当り有効ライン上に所定表示パターン(例えば「7、7、7」)の表示が特別図柄表示装置100によって行われ、大入賞口106が所定パターンで開閉制御されて遊技者にとって有利な大当り遊技状態(特別遊技状態)となる。
また、普通図柄作動ゲート102が遊技玉の通過を検出すると、乱数抽選が行われ、この抽選された乱数が小当り値である時には、普通図柄表示装置108の表示部を所定パターン(例えば「7」や「3」)に表示させ、その後に、開閉部材120が開状態となって遊技玉が特別図柄始動口104に入賞した場合にも、同様に乱数抽選が行われ、この抽選された乱数が大当り値である時には、各表示エリアにおける変動表示が開始されその後、当り有効ライン上に所定表示パターン(例えば「7、7、7」)の表示が特別図柄表示装置100によって行われ、大入賞口106が所定パターンで開閉制御されて遊技者にとって有利な大当り状態(特別遊技状態)となる。一方、入賞されない打玉はアウト口114を介して排出される。
図2は、上述の遊技の進行状況に応じた遊技機制御が行われる遊技機の主要部のみを示した制御ブロック図である。遊技動作制御を統括する主制御部200は、CPUを内蔵したマイクロプロセッサを搭載し、特別図柄表示装置100を制御するための各種コマンドを少なくとも含む多種多様な制御コマンドを格納するコマンドデータテーブル領域202および一連の遊技機制御手順を記述した制御プログラムや制御データ等の遊技制御プログラムを格納するROM201と、ワークエリアが形成されるRAM203とが設けられていて、一体型のワンチップマイコンとなっている。主制御部200が所定周期で、この遊技制御プログラムを繰り返して実行することによって遊技動作が行われることになり、主制御部200は遊技動作制御を統括している。
主制御部200には、入力ポート210を介して、特別図柄始動口104の内部に設けられ、遊技玉の特別図柄始動口104への入賞を検出する特別図柄始動スイッチ304、普通図柄作動ゲート102の内部に設けられ、遊技玉のゲート通過を検出する普通図柄作動スイッチ306、および、大入賞口106の内部に設けられ、遊技玉の大入賞口106への入賞を検出する大入賞口スイッチ308が接続され、主制御部200は各検出信号を受信可能となっている。
また、主制御部200には、出力ポート215を介して複数の周辺装置を制御可能に接続されている。より具体的には、主制御部200には、特別図柄やキャラクタを表示する表示部を3つ有して夫々を独立して可変表示可能でLCD等で実現される特別図柄表示装置100、ランプを点灯制御するランプ表示装置110、112、効果音を発生する効果音発生装置116、例えば7セグメント表示デバイスで実現される普通図柄表示装置108、始動口の開閉部材120を開閉制御するための始動口作動ソレノイド300、および、大入賞口106の幅広な開閉部材を開閉制御するための大入賞口作動ソレノイド302等の周辺装置群が接続され、主制御部200は各装置を制御するための制御信号を送信可能となっている。
主制御部200は、特に特別図柄表示装置100に対しては所定数個の表示制御用のコマンドを所定のタイミングで送信可能となっていて、特別図柄表示装置100は、受け取ったコマンドに基いて、主制御部200に頼らずに自身内のCPUが細かな表示制御を行うようになっている。さらに主制御部200から特別図柄表示装置100へコマンドを送信するのみの一方向通信による通信形態を採っている。
また、主制御部200には、電源供給を行うための電源回路212と、所定時間毎にリセット信号を出力するリセット回路213とが接続されている。リセット回路213には、主制御部200から周期的タイマカウンタによって生成されたパルス信号が入力されると共に、電源回路212からの電流供給状況を監視するためのモニタ信号が入力される。
図12に示すように、主制御部200から特別図柄表示装置100に送られる表示制御用のコマンドは、コマンドの分類を識別するための識別子で1バイト長のデジタル情報であるモード(MODE)と、実行されるコマンドの内容(機能)を示す1バイト長のデジタル情報であるイベント(EVENT)とでなっており、図6乃至図9は、ROM201に格納されたコマンドデータテーブル領域202上の表示制御用コマンドデータの一部を示している。
図6乃至図9に示すように、表示制御用のコマンドには、「特別図柄を変動させるとともに、変動パターンを指定するためのコマンド(第1のコマンド)」、「特別図柄左の停止図柄を指定するコマンド(第2のコマンド)」、「特別図柄中の停止図柄を指定するコマンド(第2のコマンド)」、「特別図柄右の停止図柄を指定するコマンド(第2のコマンド)」、「特別図柄を停止させるためのコマンド(第3のコマンド)」がある。なお、第1のコマンドは図柄をどのようなパターンで変動表示させるか、キャラクタ画像をどのようなパターンで表示演出させるか等を定める変動パターンを指定する情報を含んだコマンドとなっている。主制御部200は、図柄変動表示を開始させるような遊技状況となったとき、これらの5つのコマンドを1回の変動表示制御において所定のタイミングで特別図柄表示装置100に送信する。
図3は、特別図柄表示装置100のブロック構成図である。特別図柄表示装置100は、主制御部200からのストローブ信号やコマンドを受信するためのデータ受信回路1140(データレベルを変換する電圧変換回路を含む)と、この電圧変換回路等に電源供給を行う電源回路1160と、受信したコマンドに基づいて表示制御を行うために必要な制御データを生成して画像処理用LSI(VDP)1060に出力するCPU1020(表示制御手段)と、CPU1020の動作手順を記述したプログラムを内蔵するプログラムROM1040と、ワークエリアやバッファメモリとして機能するRAM1090と、画像展開処理を行う画像処理用LSI(VDP)1060と、画像処理用LSI(VDP)1060が展開した画像データを一時的に記憶するビデオRAM1080と、画像処理用LSI(VDP)1060が画像展開するために必要なデータを格納したキャラクタROM1180と、ビデオRAM1080に一時的に記憶された画像データを受け取って送出するLCDパネル用インターフェイス回路1100と、このLCDパネル用インターフェイス回路1100から送出された画像データを用いて表示画像を出力するLCDパネル1120とを有している。
図4(a)に示すように、キャラクタROM1180は、ROMタイトル領域、ROM管理情報領域、実際のキャラクタデータを格納したキャラクタイメージデータ領域、キャラクタの色彩データを格納したパレットデータ領域、および、キャラクタの動きを定義した情報を格納したシナリオデータ領域を有している。キャラクタデータは、特定の圧縮方法で圧縮された状態でキャラクタイメージデータ領域に格納されている。さらに、図4(b)に示すように、パレットデータ領域は、色番号とカラーコードとが対となったものが複数種類格納されている。
特別図柄表示装置100のCPU1020は、データ受信回路1140が受信したコマンドに応じて生成した制御データを画像処理用LSI(VDP)1060に与えると、画像処理用LSI(VDP)1060は、キャラクタイメージデータ領域から獲得したキャラクタデータを解凍してパレットデータ領域から獲得した色彩データで色付けして、シナリオデータ領域から獲得した情報で指定されたビデオRAM1080上の位置に画像展開したデータを一時的に格納し、一時的に格納したデータをLCDパネル用インターフェイス回路1100に送ることによって、LCDパネル1120によって、変動表示速度変化等を含む様々な画像表示が細かに行われる。
図5は、コマンド送受信タイミングを示したタイミングチャートである。前述したように、コマンドは1バイト長のモード(MODE)と、同じく1バイト長のイベント(EVENT)からなっていて、この例では、主制御部200は、コマンド変化時に自身が生成するストローブ信号(DUSTB)の1つ目の立ち上がりを契機として、モード(MODE)情報を送信し、次いでストローブ信号(DUSTB)の2つ目の立ち上がりを契機として、イベント(EVENT)情報を送信する。すると、これに対応して、特別図柄表示装置のCPU1020は、ストローブ信号(DUSTB)が送信されてくると割り込みを発生させ、この割り込み処理によってコマンドを受信してRAM1090に格納する。
次に、主制御部200や特別図柄表示装置100のCPU1020が行う通常の制御動作を図10(遊技制御のゼネラルフローチャート)及び図11を参照して説明し、その後、本発明の特徴的な動作について説明して本発明の理解の容易化に努める。なお、図10に示す一連の処理は、主制御部200がROM201に格納されている図示しない遊技制御プログラムを実行することによって行われる。より具体的には、リセット回路213から所定時間(例えば4msec)毎に供給されるリセット信号をトリガとして先頭のステップから実行され、この一連の処理が繰り返し実行されるようになっている。
先ず、図示しない電源スイッチによって電源回路212を起動状態とすると主制御部200が起動状態となるが、この電源投入が行われてから初めての処理が実行されたか否かを判定する(ステップS110)。電源投入後、初めての処理の場合には(Yes)ステップS200に移行する一方、これ以外の場合には(No)ステップS120に移行する。
ステップS200では、RAM203の初期化処理として記憶エリアのクリア処理を実行し、次いで、ステップS210では、初期制御処理を行うためのデータをRAM203の所定の領域にセットする。一方、ステップS120では、RAM203内に形成される図示しない大当り判定用、小当り判定用等の各種の乱数生成用ループカウンタのカウント値をインクリメントし、ステップS130では、遊技機制御に用いる各種のタイマのタイマ値を更新する。
ステップS140において、特別図柄始動スイッチ304、普通図柄作動スイッチ306、大入賞口スイッチ308が出力した検出信号を入力ポート210を介して図示しない自身内のレジスタに読み込み格納する入力ポート処理を実行し、次いで、ステップS150に移行してポート入力処理で読み込み格納したデータを把握するためのスイッチチェック処理を実行する。
ステップS160において、各スイッチ304、306、308等の断線や短絡の有無のチェックを行い、これらの障害が発生している場合には(Yes)ステップS220に移行する一方、これ以外の場合には(No)ステップS180に移行する(ステップS170)。
ステップS180において、普通図柄表示装置108の表示制御に必要なデータをRAM203の所定領域に格納すると共に、特別図柄表示装置100の表示制御に必要なコマンド(先に図6乃至図9にて説明したコマンドを含む)をRAM203の所定領域に格納して、前記各種のタイマのタイマ値を減じる(ステップS190)。なお、ステップS180において、主制御部200は、遊技制御に応じて必要なモード、イベントのコマンドをコマンドデータテーブル領域202を参照して決定し、決定したモード、イベントを示すデジタル情報をRAM203の所定エリアに格納する。
ステップS195において、大入賞口106と特別図柄始動口104の開閉部材120とを所定パターンで開閉制御するために、始動口作動ソレノイド300と大入賞口作動ソレノイド302とを駆動制御し、次いで、ステップS220において、図示しない賞球払出装置に払出し動作を行わせるための制御情報を出力するための賞球セット処理を実行し、さらにステップS230、240、250において、図示しない遊技機管理装置に各種の遊技データを出力する外部情報処理、ランプ表示装置110、112を遊技状態に対応させて点灯制御するためのコマンドをRAM203の所定エリアに格納する表示灯制御処理、効果音発生装置116を遊技状態に対応させて効果音発生制御するためのコマンドをRAM203の所定エリアに格納する効果音処理を実行する。
ステップS260では、各処理でRAM203に格納したデータを出力ポート215を介して対応する装置に出力し(ポート出力処理)、これを受け取った装置側はこれに基づいた制御動作を行う。そして、特別図柄表示装置100に対して、先ず、ストローブ信号を出力し、ステップS180にてRAM203に格納されたモード、イベントのデータを先に図5に示したようにして送信する。これによって、特別図柄表示装置100には、例えば図6乃至図9にて示したコマンドが主制御部200から送信され受信することになる。
ステップS270では、リセット回路213からリセット信号が入力されるまでリセット待機処理を実行すると共に、リセット信号が入力された場合にはステップS110に移行して遊技機制御を継続する。なお、このリセット待機処理としては、先に述べた各種の乱数生成用のカウンタの更新等が挙げられる。
次に、コマンドを受け取った特別図柄表示装置100のCPU1020の動作について、図11を参照しつつ説明する。まず、ステップS1100において、CPU1020は自身のスタックポインタの設定、RAM1090の初期化、レジスタクリア等の自身の初期化等を行い、ステップS1102において、新しいコマンドが入力されたか否かを判断する。新たな表示制御のためのコマンドが入力されたと判断された場合には(Yes)ステップS1104に移行する一方、これ以外の場合には(No)ステップS1110に移行する。
ステップS1104では、図5において説明した割り込み処理において、データ受信回路1140が受信したコマンドをRAM1090にコピーし、コマンドが正常か否かのチェック等を行う。次に、CPU1020は、主制御部200とは独立して細かな表示制御を行うための必要なコマンドを得るべく、処理テーブル(図示せず)の先頭アドレスを決定し、次いでステップS1108において、画像処理用LSI1060へ出力するためにRAM1090の必要なエリアのデータを更新する。
ステップS1110において、RAM1090にセットされている図柄制御用データに基づいて、画像処理用LSI1060へ出力するためのスクロールデータを求めてRAM1090にセットし、図柄表示位置を設定し、次いで、ステップS1112において、図柄速度制御に必要なデータを、プログラムROM1040に内蔵されている速度テーブル(図示せず)から取得してRAM1090にセットし、次にステップS1114において、速度データに基づいて図柄オフセット値を更新し、設定された速度で図柄変動を行うための準備を行う。
ステップS1116において、RAM1090にセットされているアニメーション処理用データが格納されているアニメーション処理用テーブル(図示せず)からアニメーションデータを取得し背景画像の表示のための準備を行い、RAM1090内のVDP出力用バッファにセットし、出力許可フラグが「1」か否かを判断する(ステップS1118)。
そして、出力許可フラグが「1」でない場合(No)には、ステップS1102に戻って一連の処理を繰り返す一方、出力許可フラグが「1」の場合(Yes)には、ステップS1120にて、VDP出力用バッファにセットされているデータを画像処理用LSI1060に出力する。画像処理用LSI1060は、これに応じてキャラクタROM1180のデータを獲得して画像展開し、画像展開されたデータはビデオRAM1080に一時的に記憶された後、LCDパネル用インターフェイス回路1100に送られLCDパネル1120による画像表示が行われる。このようにして、特別図柄表示装置100における設定された表示位置において、設定された速度での図柄変動表示の表示等が行われる。
図13、図14はそれぞれ、主制御部200から特別図柄表示装置100へ送信するコマンドの送信タイミングの一例、および、送信コマンドの説明図である。これらの図を参照すれば分かるように、主制御部200は、特別図柄始動口104に遊技球が入賞した等の所定の条件が満足されると、先ず「図柄変動を開始させるとともに変動パターンを指定するためのコマンドを送信し(1)、これからT1時間経過後に左停止図柄を指定するためのコマンドを送信し(2)、これからT2時間経過後に中停止図柄を指定するためのコマンドを送信し(3)、これからT3時間経過後に右停止図柄を指定するためのコマンドを送信し(4)、そして、変動開始からT時間経過後に全図柄を停止させるためのコマンド(5)を送信する。一方、第1のコマンド(1)を受信した特別図柄表示装置100のCPU1020は、変動速度変化等の細かな表示制御を行って一連の変動表示制御を行い、第3のコマンド(5)の受信を契機として変動表示制御を終了させてから、受信した第2のコマンド(2、3、4)で指定された停止図柄での停止表示を行って特別図柄抽選結果を表示する。
図15は、本発明の実施形態の特徴部の構成図である。図2に示すように、主制御部200は、電源回路212からの電源供給を受けるが、電源回路212と主制御部200との間に設けられた電源投入用スイッチ214がオン操作された場合に電源回路212から主制御部200に電源供給される反面、電源投入用スイッチ214がオン操作されない場合にはかかる電源供給は行われないように構成されている。
主制御部200には、動作プログラム等を記録したROM201やワークエリアとして使用するRAM203が動作制御可能に接続されていて、図16に示すように、RAM203のメモリマップは、その全メモリ領域を2つに分割したA領域204、B領域205とから成っている。A領域A204、B領域205のそれぞれのクリアを指示するための各分割領域の専用ボタンであるボタンA320、ボタンB321が、主制御部200に接続されていて、主制御部200はいずれかのボタンを押下操作すると、これを検出可能にされている。
なお、この実施形態にあっては、A領域204、B領域205に対して個別に2つのボタンを設けた構成としたが、1つのボタンの押下回数に応じて異なる分割領域のクリアを指示したものと検出するような構成、例えば、1回の押下操作でA領域204のクリアを指示したものと検出し、2回の押下操作でB領域205のクリアを指示したものと検出する等としても良い。
また、主制御部200には、A領域204がクリアされた時にそれが分かるように点灯されるLED311と、B領域205がクリアされた時にそれが分かるように点灯されるLED312とを備える表示部310が制御可能に接続されている。そして、本実施形態においては、電源投入スイッチ214を操作しながらボタンA320又はボタンB321を押下操作すると、この押下されたボタンに対応する分割領域のクリアが指示されたことを検出するように主制御部200が構成されている。
さらに、図15に示すように、主制御部200には、周辺装置としての特別図柄表示装置100、効果音発生装置116、…が接続されている。先に図3を参照して説明したように、特別図柄表示装置100は、CPU1020と、この動作プログラムを記録したプログラムROM1040と、CPU1020がワークエアとして使用するRAM1090とを含んでいる。また、効果音発生装置110は、CPU1500と、この動作プログラムを記録するROM1510と、音声を拡声するためのスピーカー1540が接続された音声合成LSI11530と、CPU1500がワークエリアとして使用するRAM1520とを含んでいる。そして、CPU1500は、主制御部200からの指令に応じて音声合成LSI1530を駆動制御することによって、スピーカー1540から所望の音声が出力されるように構成されている。
図2において説明した複数の周辺装置の内の少なくとも2つは、プロセッサと、このプロセッサがワークエリアとして使用するRAMとを含んで成っている。図15に示した例では説明の容易化のため、特別図柄表示装置100と効果音発生装置116のみの構成図しか説明していない。例えば、この他にランプ表示装置110(112)や普通図柄表示装置108等の周辺装置をプロセッサと、このプロセッサがワークエリアとして使用するRAMとを含むように構成して、主制御部200が制御可能に接続するようにしたもの等でも良い。
図17を参照して動作例1について説明する。先ず、ステップS1700において、電源投入用スイッチ214をオン操作(主制御部200に電源を供給させる操作)すると共に、ボタンA320又はボタンB321を押下する操作があったことを検出したか否かを判定する。かかる検出が行われない場合(No)には、ステップS1700においてウエイト状態となり、一方かかる検出が行われた場合(Yes)にはステップS1710に移行する。
ステップS1710において、主制御部200は、ボタン押下操作がボタンA320の操作によるものか、又は、ボタンB321の操作によるものかを把握し、ボタンA320の操作によるものであると把握した場合(Yes)にはステップS1720に移行する。これ以外の場合(No)にはボタンB321の操作によるものと把握してステップS1740に移行する。
ステップS1720、ステップS1730においては、主制御部200は、A領域204をクリアし、更にこのことを通知すべくLED311のみを点灯状態とする。かくして領域Aがクリアされてこれが分かるようにLED311が点灯制御される。一方、ステップS1740、ステップS1750においては、主制御部200は、B領域205をクリアし更にこのことを通知すべくLED312のみを点灯状態とする。かくして領域Bがクリアされてこれが分かるようにLED312が点灯制御される。
したがって、動作例1によれば、分割領域のクリア指示操作に応答して、対応する分割領域のみのクリアを行うようにしたので、所望の分割領域のみをクリア処理の対象とすることができ、従来のようにクリア不要の領域までクリア処理されることを阻止することができる。しかも、分割領域毎に設けられ、メモリクリア指示を行うためのボタンA320、B321の内のいずれかで押下操作が行われるのに応答して、対応する分割領域をクリアするのでクリア指示操作が容易であり、また、クリアされた分割領域が分かるように、対応するLED311又はLED312を点灯状態として通知するので、どの分割領域がクリアされたかが把握容易となる。
図18は、動作例で使用するROM201に格納されたテーブル1800の説明図である。テーブル1800は、周辺装置のRAMのクリア優先順位と、その優先順位が割当てられた周辺装置とを関連付けて登録している。図18の例では、優先順位「1」、「2」、…が、特別図柄表示装置100、効果音発生装置116、…に割当てられている。そして主制御部200は、いずれかの分割領域のクリアを行ったのに続けて、先ず第1に特別図柄表示装置100のRAM1090をクリアさせるための制御信号を送信し、第2に効果音発生装置116のRAM1520をクリアさせるための制御信号を送信し、…というようにテーブル1800に登録されている優先順位にしたがって周辺装置のRAMをクリアさせるための制御信号を送信していくように構成されている
図19を参照して動作を説明する。図19に示した動作は、図17に示した動作に続けて実行される。したがって、A領域204又はB領域205のいずれかの分割領域がクリアされる通知が行われると、続けて図19に示す動作が自動実行される。主制御部200は、テーブル1800に登録されている優先順位「1」の周辺装置が特別図柄表示装置100であることを把握し、先ず主制御部200は、特別図柄表示装置100のRAM1090をクリアするように指示する制御信号を送信する(ステップS1900)。CPU1010がこの制御信号を受信すると、RAM1090の全メモリ領域をクリアする(ステップS1910)。
次に、主制御部200は、テーブル1800に登録されている優先順位「2」の周辺装置が効果音発生装置116であることを把握し、効果音発生装置116のRAM1520をクリアするように指示する制御信号を送信する(ステップS1920)。CPU1500がこの制御信号を受信すると、RAM1520の全メモリ領域をクリアする(ステップS1930)。かくして優先順位にしたがって周辺装置側のRAMがクリアされることになる。なお、図19では、理解の容易化を図るため2つの周辺装置側のRAMクリアについてしか示していないが、更に他の周辺装置を含めて優先順位を割り当ててこの割当てられた優先順位にしたがって3つ以上の周辺装置のRAMクリアを行うようにしても良い。
したがって、動作例2によれば、主制御部200は、いずれかの分割領域をクリアしたことに続けて、予め設定した優先順位で複数の周辺装置のそれぞれにおけるRAMをクリアするための制御信号を周辺装置側に送信し、一方、複数の周辺装置のそれぞれは、CPU(プロセッサ)と、このCPU(プロセッサ)がワークエリアとして使用するRAM(ランダムアクセスメモリ)とを含んで成り、CPUは、主制御部200からの制御信号の受信に応答してRAMのメモリ領域をクリアするので、複数の周辺装置のそれぞれのRAMを、優先順位にしたがって自動クリアすることができる。そして、優先順位を、例えばRAM容量の大きな順とすればクリア処理時間を要するものから順番にクリア処理することができる。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で上記実施形態に種々の変形や変更を施すことが可能となる。例えば、図16に示す領域数を3以上とすること、これに対応してLEDやボタンの数を適宜変更すること、図15の構成において特別図柄表示装置100、効果音発生装置116以外の他の周辺装置を加えること、等が挙げられる。
なお、以上の説明では、遊技機としてパチンコ機を例にとり説明してきたが、パチスロ機はもちろんのこと、遊技媒体を用いた遊技を行う他の遊技機に対しても適用可能であることはいうまでもない。
10 遊技盤
100 特別図柄表示装置
102 普通図柄作動ゲート
104 特別図柄始動口
106 大入賞口
100 特別図柄表示装置
110 ランプ表示装置
112 ランプ表示装置
114 アウト口
116 効果音発生装置
120 開閉部材
200 主制御部
201 ROM
202 コマンドデータテーブル領域
203 RAM
210 入力ポート
213 リセット回路
212 電源回路
215 出力ポート
300 始動口作動ソレノイド
302 大入賞口作動ソレノイド
304 特別図柄始動スイッチ
306 普通図柄作動スイッチ
308 大入賞口スイッチ
1020 CPU
1040 プログラムROM
1060 画像処理用LSI
1080 ビデオRAM
1090 RAM
1100 LCDパネル用インターフェイス回路
1120 LCDパネル
1140 データ受信回路
1160 電源回路
1180 キャラクタROM

Claims (2)

  1. 遊技動作制御を統括する主制御手段と、該主制御手段がワークエリアとして使用するRAMとを備えた遊技機において、
    前記主制御手段は、電源投入時に、前記RAMにバックアップされたメモリの一部をバックアップしたにもかかわらずクリアするクリア処理と、
    前記クリア処理にてクリアしないメモリに基づいて遊技動作制御を再開させる遊技動作処理と、を実行可能とすることを特徴とする遊技機。
  2. 前記主制御手段は、前記クリア処理を実行した後に、前記遊技動作処理を実行することを特徴とする請求項1記載の遊技機。
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