JP2009280416A - 誘電体薄膜の製造方法及び薄膜電子部品 - Google Patents

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文 中曽根
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圭介 小林
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Abstract

【課題】 エピタキシャル成長による誘電体薄膜の成膜を、低コストかつ簡易な方法で行うことができるとともに、高い誘電率を有する誘電体薄膜が形成された薄膜電子部品を低コストで得る。
【解決手段】 粒成長の臨界粒径以下の粒子径を有するペロブスカイト型誘電体粒子を溶媒中に分散させてスラリーを形成し、一軸配向性を有する基板表面に前記スラリーを塗布し、前記スラリーを塗布した前記基板を熱処理する。下部電極と、前記下部電極上に形成された誘電体薄膜と、前記誘電体薄膜上形成された上部電極と、を有する薄膜電子部品において、前記誘電体薄膜を上記の方法によって形成する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、高誘電率を有する誘電体薄膜の製造方法及びこの方法よって形成された誘電体薄膜を有する薄膜電子部品に関するものである。
近年、電子機器の小型化が進んでおり、これに用いられるコンデンサ等の回路部品も小型化が進んできている。このような小型化の要求に対応可能な電子部品の一つとして、薄膜コンデンサに代表される薄膜電子部品がある。薄膜コンデンサは、絶縁基板の上に、スパッタリング法、蒸着法あるいはゾルゲル法等の薄膜形成プロセスによって下部電極、誘電体薄膜及び上部電極を形成することによって得られる。このような薄膜コンデンサは、厚さが1μm以下の誘電体薄膜を形成することが容易なため、高い静電容量が得られるものである。また、この誘電体薄膜の製造プロセスは、誘電体粉末を有機バインダーと混合して成形したものを焼成する誘電体セラミックスの製造プロセスに比べて、低温で緻密化が可能である。
しかし、上記のような薄膜形成プロセスでは、形成された誘電体薄膜は緻密であるが、結晶性が悪く、高い誘電率を得ることが難しいものであった。上記のような薄膜形成プロセスによって誘電率の高い高結晶性の誘電体薄膜を得るためには、例えば蒸着法やスパッタリング法等では酸素雰囲気中700℃以上の比較的高温で成膜する必要がある。薄膜コンデンサを製造する場合には、電極となる金属層をこのような高温に長時間晒すため、金属層の高温劣化や酸化に弱い卑金属を電極に用いることができないという問題がある。また、例えばゾルゲル法等の液相を用いた薄膜形成プロセスでは結晶化と同時に有機物の揮発燃焼が起こるため、結晶粒子の粒成長が阻害され、誘電率の高い高結晶性の誘電体薄膜が得られにくいという問題がある。
そこで、このような高温で熱処理しなくても高誘電率の誘電体薄膜を得る方法として、下記特許文献に開示されているように、BaTiO3やBa1−xSrTiO3等のペロブスカイト型誘電体が(100)方向に大きな誘電率を有するという性質を利用し、誘電体薄膜を(100)方向にエピタキシャル成長させるという試みがなされている。
特開2005−045077号公報 特開2001−250923号公報 特開2003−075671号公報
しかしながら、これらのプロセスは、従来の薄膜形成プロセスすなわちスパッタリング法やMOCVD法等を用いるものなので、真空チャンバーやパルスレーザ等の設備を必要とする。そのため、製造コストが高くなるという問題がある。また、一旦アモルファス薄膜を形成した後熱処理する等、工程が複雑である。
本発明では、エピタキシャル成長による誘電体薄膜の成膜を、低コストかつ簡易な方法で行うことができる誘電体薄膜の製造方法を提案するとともに、この製造方法を用いて高い誘電率を有する誘電体薄膜が形成された薄膜電子部品を提案するものである。
本発明では第一の解決手段として、粒成長の臨界粒径以下の粒子径を有するペロブスカイト型誘電体粒子を溶媒中に分散させてスラリーを形成し、一軸配向性を有する基板表面に前記スラリーを塗布し、前記スラリーを塗布した前記基板を熱処理する誘電体薄膜の製造方法を提案する。
チタン酸バリウムのようなペロブスカイト型誘電体粒子は、ある粒子径以下になると急激に粒成長を起こすようになる。この急激な粒成長は、いわゆる一般の焼結現象で見られる「異常粒成長」に相当するものである。このときの粒子径を「粒成長の臨界粒径」という。この粒成長の臨界粒径以下の粒子径を有するペロブスカイト型誘電体粒子を溶媒中に分散させてスラリーを形成し、一軸配向性を有する基板表面にこのスラリーを塗布して熱処理すると、基板表面の結晶方位に沿って誘電体粒子がエピタキシャル成長する。上記第一の解決手段では、粒成長の臨界粒径以下の誘電体粒子を用いるため、700℃程度の比較的低温の熱処理でエピタキシャル成長を実現できる。またさらに、真空チャンバーやパルスレーザ等の設備を必要としないため、比較的低コストでエピタキシャル成長を実現できる。
なお、本発明に用いられるペロブスカイト型誘電体粒子としては、前出のチタン酸バリウムの他、バリウムの一部をストロンチウム(Sr)、カルシウム(Ca)等に置換したものや、チタンの一部をジルコン(Zr)で置換したチタン酸バリウム系誘電体粒子が好ましい。また、誘電体薄膜に耐還元性を持たせるためにMg、Mn、Cr、V等をドープしても良い。
また、このようなペロブスカイト型誘電体粒子は粒成長の臨界粒径が10nmである。よって誘電体粒子の粒子径が10nm以下であれば本発明の効果が得られる。しかし、全部の粒子が10nm以下でなくても良く、一部は臨界粒径よりも大きくてもエピタキシャル成長は起こる。この場合、誘電体粒子の粒度分布は動的光散乱法で測定したときの粒度分布D50が15nm以下であれば良い。
なお、スラリーを塗布する方法としては、スクリーン印刷法、スプレー法、スピンコート法等特に制限はないが、nmオーダーの略均一な膜を形成するためには、スピンコート法を用いることが特に好ましい。
また、本発明では第ニの解決手段として、下部電極と、前記下部電極上に形成された誘電体薄膜と、前記誘電体薄膜上形成された上部電極と、を有する薄膜電子部品において、前記下部電極は一軸配向性を有する導電体基板または絶縁体基板上に形成された一軸配向性を有する導電体層で構成されており、前記誘電体薄膜は上記第一の解決手段に開示されている方法によって形成されている薄膜電子部品を提案する。
上記第二の解決手段によれば、誘電体薄膜がエピタキシャル成長した誘電体粒子で構成されるので、従来よりも高い誘電率を有する薄膜コンデンサや従来よりも圧電性の高い薄膜圧電アクチュエータ等の薄膜電子部品を低コストで得ることができる。また、誘電体薄膜を耐還元性の誘電体材料で構成することにより、還元雰囲気中での熱処理が可能となり、上部電極及び下部電極にCu、Niやそれらの合金を用いることができるようになる。これによって、さらに低コストで薄膜電子部品を得ることができるようになる。
本発明によれば、エピタキシャル成長による誘電体薄膜の成膜を、低コストかつ簡易な方法で行うことができるとともに、高い誘電率を有する誘電体薄膜が形成された薄膜電子部品を低コストで得ることができる。
本発明の薄膜電子部品及びこの薄膜電子部品に用いられる誘電体薄膜の形成方法に係る実施の形態について、薄膜コンデンサを例にとって説明する。図1は、本発明の薄膜コンデンサの一例を示す模式断面図である。薄膜コンデンサ1は、絶縁性基板2の上に、下部電極3、誘電体薄膜4及び上部電極5が順次形成されている。
絶縁性基板2は、700℃程度の温度での熱処理に耐えられるものであれば特に制限はなく、例えばアルミナ(Al)、シリカ(SiO)またはSiウェハ等が好適に用いられる。また、図1の薄膜コンデンサ1の形態においては、誘電体薄膜4は下部電極3上でエピタキシャル成長させることができれば良いので、絶縁性基板2は一軸配向性を有している必要は特にない。また絶縁性基板2は、個別の薄膜コンデンサ1を一度に多数個作ることができるように、分割可能な集合基板としても良い。また、絶縁性基板2は他の回路部品が実装された配線基板の一部や半導体装置の一部でも良い。
下部電極3は、この上でペロブスカイト型誘電体粒子をエピタキシャル成長させ、基板表面に対し垂直な方向に所望の単一の結晶方位の配向性を有する誘電体薄膜を得る必要があるため、一軸配向性を有し、かつペロブスカイト型誘電体粒子と良好な格子整合性を有する導電体層であることが必要である。このような一軸配向性を有する導電体層は、導電体層の表面内の結晶方位が揃っていなくても良い。その場合でも誘電体粒子が面内に方位が揃った領域で局所的にエピタキシャル成長するために、一軸配向性を有する柱状多結晶構造の誘電体薄膜が得られる。より好ましい構造を得るには、導電体層としてペロブスカイト型誘電体粒子の結晶構造と格子整合性が良好であり、かつペロブスカイト型誘電体粒子の所望の配向性と整合する方位関係を有する単結晶を用いる。ペロブスカイト型誘電体粒子と良好な格子整合性をもち、一軸配向性を有する導電体層または導電性の単結晶を形成する材料としては、LaNiOに代表されるようなペロブスカイト構造を有する導電性セラミックスがあげられる。また更に、CaVO、CaCrO、CaFeO、CaRuO、SrVO、SrCrO、SrFeO、SrRuO、LaTiO、LaCoO、LaNiO、LaCuO、La1−xSrVO、La1−xSrMnO、La1−xSrCoO、BaPbO、SrRuO、SrIrO、SrRuO、SrIrO及び(La1−xSrCuO等の高温超伝導材料やPt、Ir、Ru及びその合金等のような金属があげられる。なお、誘電体粒子として耐還元性のものを使用して還元雰囲気中でエピタキシャル成長させる場合は、Cu、Ni及びその合金等のような卑金属を用いることができる。
下部電極3は、絶縁性基板2の一方の面の全面に上記の材料を用いてスパッタリング法等で成膜しても良い。また、メタルマスクやレジストを用いてパターニングしてからスパッタリング法等で成膜しても良い。また、絶縁性基板2の一方の面の全面にスパッタリング法等で成膜した後エッチング等によりパターニングしても良い。なお、導電体層に金属を用いる場合は、スパッタリング法にて、成膜速度や成膜温度等の条件を調整することにより、一軸配向性を有する金属層を形成することができる。
誘電体薄膜4は、(100)軸方向に大きな誘電率を有するペロブスカイト型誘電体粒子を、(100)方向にエピタキシャル成長させた膜で構成されている。ペロブスカイト型誘電体粒子は、ABO(AはBa、Sr、Ca、Mg、Pbから選択される少なくとも一種の元素、BはTi、Zrから選択される少なくとも一種の元素)で表される構造を有する酸化物である。このようなペロブスカイト型誘電体粒子としては、AサイトがBa、BサイトがTiであるチタン酸バリウムBaTiOが好適に用いられる。また、Baの一部をSrあるいはCaで置換しても良いし、Tiの一部をZrで置換しても良い。すなわちBa1−x−ySrCaTi1−zZrで表されるチタン酸バリウム系誘電体粒子も誘電体薄膜4に好適に用いられる。また、ペロブスカイト型誘電体にMgやMn、Cr、V等の遷移金属をドープすることによって耐還元性を付与しても良い。
誘電体薄膜4に用いられるペロブスカイト型誘電体粒子は、ゾルゲル法、水熱法やソルボサーマル法等の方法により形成される。これらの方法によって、粒成長の臨界粒径である10nm以下の粒子径を有するペロブスカイト型誘電体粒子を得る。10nm以下の粒子径を有するペロブスカイト型誘電体粒子は急激に粒成長が起こるようになる。このようなペロブスカイト型誘電体粒子を用いることによって容易にエピタキシャル成長を起こさせることができる。なお、全ての粒子が10nm以下である必要はなく、一部に10nmを超える粒子が混ざっていても容易にエピタキシャル成長を起こさせることができる。その場合、動的光散乱法による測定において粒子径の平均が10nm以下かつ粒度分布D50が15nm以下であれば良い。
誘電体薄膜4は、次のようにして形成される。まず、動的光散乱法による測定において粒子径の平均が10nm以下かつ粒度分布D50が15nm以下のペロブスカイト型誘電体材料を用意する。ここではペロブスカイト型誘電体材料としてチタン酸バリウムを用いることにする。用意したチタン酸バリウムを溶媒に分散させ、スラリーを形成する。ここで用いる溶媒としては、チタン酸バリウムの粒子が凝集しないように、エタノール等のアルコール系極性溶媒もしくは無極性溶媒が好ましい。
次いで、絶縁性基板2の一方の面の全面もしくは一部に、後に下部電極3となる一軸配向性を有する導電体層を形成したものを用意する。この絶縁性基板2上の導電体層上に例えばスピンコート法によってスラリーを塗布し、その後溶媒を除去するために乾燥させる。なお、このステップにおいて、スラリー塗布と乾燥を繰返して、誘電体層が所望の厚さになるようにしても良い。
次いで、スラリーを塗布した絶縁性基板2を700℃〜900℃で熱処理する。熱処理は大気中もしくは還元雰囲気中で行う。このように熱処理を行うと、導電体層を構成する結晶の結晶方位に沿って誘電体粒子がエピタキシャル成長して緻密化する。ここで導電体層としてペロブスカイト型誘電体粒子と結晶方位が整合する単結晶の導電体を用いると、結晶方位が3次元的に揃っているので、誘電体粒子が同じ方向にエピタキシャル成長し、得られる誘電率を極大化することができる。
上部電極5は、下部電極3と同じ材料で形成することができ、また同じ方法で形成することができる。なお、上部電極5については、一軸配向性を付与する必要がないので、形成方法には特に制限はない。このような薄膜コンデンサ1は、さらに必要に応じて下部電極3、誘電体薄膜4及び上部電極5を保護するための絶縁性保護層、上部電極5及び下部電極3と接続して静電容量を取り出す引出導体及び端子導体を設けても良い。
次に本発明の薄膜コンデンサの別例について説明する。図2に示す薄膜コンデンサ1’は、下部電極3’が一軸配向性を有する導電体基板で構成されている点で、図1に示す薄膜コンデンサ1と異なる。
下部電極3’を構成する導電性基板の材料としては、図1に示す薄膜コンデンサの下部電極と同じ材料を用いることができる。また、誘電体薄膜4の形成については、この導電性基板3’上に粒成長の臨界粒径以下のペロブスカイト型誘電体粒子のスラリーを塗布して熱処理することにより行う。この導電性基板3’は一軸配向性を有しているので、臨界粒径以下のペロブスカイト型誘電体粒子が基板表面でエピタキシャル成長を起こす。また、この導電性基板3’をペロブスカイト型誘電体粒子と結晶方位が整合する単結晶基板にすれば、基板表面の結晶方位が揃っているので、誘電体粒子が同じ方向にエピタキシャル成長し、得られる誘電率を極大化することができる。
(実施例)
BaエトキシドとTiイソプロポキシドとを、2−メトキシエタノール中に溶解させ、その後0℃で加水分解を行い、粒子径5〜15nmで動的光散乱法による粒度分布D50が15nmのチタン酸バリウム粒子を合成した。次いでこのチタン酸バリウム粒子と重量比で1:1となるエタノールを用意した。次いでこのエタノール中にチタン酸バリウム粒子を入れて超音波で90分間分散させ、スラリーを形成した。
次いで、Nbをドープして導電性を付与した直径1.5cm、厚さ0.5mmの円板状のチタン酸ストロンチウム基板を用意した。この基板上に、スピンコータを用いて、回転1000rpmで、スラリーを塗布した。スラリー塗布後30秒間回転させ、その後この基板を大気中500℃で乾燥させた。このスラリー塗布−乾燥を3回繰り返し、その後この基板を大気中700℃で10分間熱処理して厚さ200nmの誘電体薄膜を得た。この誘電体薄膜上に直径0.5mmのPt膜を真空蒸着法によって形成した。こうして薄膜コンデンサのサンプルを得た。
(比較例1)
一方の面に非晶質のTiOが被覆され、このTiO膜上に真空蒸着法によって直径3インチのPt膜が形成されたアルミナ基板を用意した。この基板のTiO膜及びPt膜が形成された面に、スピンコータを用いて、回転数1000rpmで、前出の実施例と同じスラリーを塗布した。以後前出の実施例と同様にして薄膜コンデンサのサンプルを得た。
(比較例2)
ゾルゲル法によって、動的光散乱法による粒度分布D50が20nmのチタン酸バリウム粒子を合成した。このチタン酸バリウム粒子を用いて以後前出の実施例と同様にして、薄膜コンデンサのサンプルを得た。
得られた各サンプルについて、誘電体薄膜をX線回折(XRD)及び透過型電子顕微鏡(TEM)で観察したところ、実施例についてはチタン酸バリウムが(100)配向している様子が観察された。比較例1については、誘電体薄膜は緻密化しているが、(100)配向している様子は観察されなかった。また、比較例2については緻密化されていなかった。
また、実施例と比較例1について、LCRメーターを用いて静電容量を測定し、誘電率を算出した。その結果、実施例では誘電率が850であった。一方比較例1では550であった。
以上の結果から、本発明の誘電体薄膜の製造方法によってエピタキシャル成長して(100)配向した誘電体薄膜が得られることがわかった。
なお、ここでは薄膜コンデンサを例にとって説明したが、誘電体を圧電体に置き換えて薄膜アクチュエータ等の薄膜圧電部品としても良い。この場合、自発分極の方向に揃った配向性を付与することができるので、高い圧電性を有する薄膜を形成することができる。
薄膜コンデンサの一例を示す模式断面図である。 薄膜コンデンサの別例を示す模式断面図である。
符号の説明
1、1’ 薄膜コンデンサ
2 絶縁性基板
3 下部電極
3’導電性基板(下部電極)
4 誘電体薄膜
5 上部電極

Claims (5)

  1. 粒成長の臨界粒径以下の粒子径を有するペロブスカイト型誘電体粒子を溶媒中に分散させてスラリーを形成し、一軸配向性を有する基板表面に前記スラリーを塗布し、前記スラリーを塗布した前記基板を熱処理することを特徴とする誘電体薄膜の製造方法。
  2. 前記ペロブスカイト型誘電体粒子は、チタン酸バリウム系誘電体粒子であることを特徴とする請求項1に記載の誘電体薄膜の製造方法。
  3. 前記ペロブスカイト型誘電体粒子は、粒子径が10nm以下であり、かつ動的光散乱法で測定した場合の粒度分布D50が15nm以下であることを特徴とする請求項1に記載の誘電体薄膜の製造方法。
  4. 下部電極と、前記下部電極上に形成された誘電体薄膜と、前記誘電体薄膜上形成された上部電極と、を有する薄膜電子部品において、前記下部電極は一軸配向性を有する導電体基板または絶縁体基板上に形成された一軸配向性を有する導電体層で構成されており、前記誘電体薄膜は請求項1〜3に記載された方法によって形成されていることを特徴とする薄膜電子部品。
  5. 前記誘電体薄膜は耐還元性を有する誘電体材料で構成されており、前記上部電極及び前記下部電極はCu、Ni、Cu合金またはNi合金で形成されていることを特徴とする請求項4に記載の薄膜電子部品。




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