JP7000883B2 - 酸窒化物薄膜および容量素子 - Google Patents
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Description
組成式AaBbOoNn(a+b+o+n=5)で表される酸窒化物から成る主組成を有する誘電体薄膜であって、
前記AはSr,Ba,Ca,La,Ce,Pr,Nd,Naのいずれか1つ以上であり、
前記BはTa,Nb,Ti,Wのいずれか1つ以上であり、
前記誘電体薄膜を構成する結晶粒子は、ある特定の結晶面方位に配向していない多結晶であり、前記誘電体薄膜に含まれる結晶粒子の結晶子のサイズが100nm以下であることを特徴とする。
なお、比誘電率εは、電圧1Vrms/μm、周波数20Hz~10kHzの条件で測定できる。
なお、比誘電率変化率Δεは、周波数20Hzおよび10kHzで測定した比誘電率の差分を周波数20Hzで測定した比誘電率で割ることで算出できる。
次に、薄膜キャパシタ1の製造方法について説明する。以下、組成式AaBbOoNnで表される酸窒化物から成る主組成を有する誘電体薄膜13において、A原子がSrであり、B原子がTaである場合について説明するが、他の種類の原子を用いる場合でも同様である。
中間層15は、誘電体薄膜13と下部電極12との間、および誘電体薄膜13と上部電極14との間の両方にあってもよく、いずれか一方にあってもよい。中間層が複数ある場合には、それぞれの中間層が異なる機能を有していてもよい。
中間層15の厚さは、好ましくは、誘電体薄膜13の厚さの20%以下であり、より好ましくは10%以下である。
まず、成膜用ターゲットとして用いるSr2Ta2O7焼結体の原料として、SrCO3粉末およびTa2O5粉末を準備した。Sr/Taのモル比が1となるようにSrCO3粉末およびTa2O5粉末を秤量した。
得られたサンプルについてXRD測定を行い、そのXRDパターンから特定の面に配向している配向膜か否かと、多結晶性を有するか否かを確認した。多結晶性を有し特定の面に対して配向している配向膜ではない場合は「良」、多結晶性を有さない場合および配向膜である場合には「不良」と評価した。また、得られた薄膜サンプルに含まれる酸窒化物における組成はULVAC-PHI, Inc.製PHI Quantera IITMを用いて光電子分光分析によって定量した。Arエッチングを行いながら、薄膜の深さ方向の組成を定量した。
得られたサンプルについて、透過型電子顕微鏡(TEM)用いてTEM画像を得た。得られたTEM画像を図4に示す。図4に示すTEM画像に基づいて、結晶子のサイズを測定した。また、TEMを用いて柱状の粒子の有無を確認した。結果を表1に示す。
得られたサンプルについて、Out-of-Plane法およびIn-Plane法によりX線回折測定を行って結晶子のサイズを測定した。
比誘電率(ε)は電圧1Vrms/μm、周波数20Hz~10kHzにおいて評価し、その変化率を算出した。比誘電率を評価するための上部電極は直径100μmのサイズにてAgを蒸着することにより形成した。結果を表1に示す。
上記Ag電極を形成したサンプルについて、比誘電率変化率Δεを測定した。比誘電率変化率Δεは、周波数20Hzおよび10kHzで測定した比誘電率の差分を周波数20Hzで測定した比誘電率で割ることによって算出した。
成膜時の雰囲気を制御し、XRDによる結晶子のサイズを表1に示すように調整した他は、実施例1と同様にして誘電体薄膜サンプルを得た。実施例1と同様に評価した。
以下に示す以外は実施例3と同様にして誘電体薄膜サンプルを得た。すなわち、実施例5では、成膜用ターゲットとして用いる(La0.1Sr0.9)2(Ta0.9Ti0.1)2O7焼結体の原料として、La2O3粉末、SrCO3粉末、Ta2O5粉末およびTiO2粉末を準備した。(La0.1Sr0.9)/(Ta0.9Ti0.1)のモル比が1となるようにLa2O3粉末、SrCO3粉末、Ta2O5粉末およびTiO2粉末を秤量した。
以下に示す以外は実施例3と同様にして誘電体薄膜サンプルを得た。すなわち、実施例6では、成膜用ターゲットとして用いる(Ba0.2Sr0.8)2Ta2O7焼結体の原料として、BaCO3粉末、SrCO3粉末およびTa2O5粉末を準備した。(Ba0.2Sr0.8)/(Ta)のモル比が1となるようにBaCO3粉末、SrCO3粉末およびTa2O5粉末を秤量した。Sr2Ta2O7の組成物がペロブスカイトスラブ構造を有する焼結体として存在するのに対し、Ba2Ta2O7は存在しないことが知られている。しかしながら、(Ba0.2Sr0.8)/(Ta)のモル比が1となるようにBaCO3粉末、SrCO3粉末およびTa2O5粉末を秤量および配合することによって、(Ba0.2Sr0.8)2Ta2O7組成の焼結体を得ることが可能である。得られた焼結体はSr2Ta2O7と同じX線回折パターンを有しており、そのピーク位置は低角側にシフトしていた。
比較例1は非特許文献1から算出したものである。非特許文献1では、窒素プラズマ支援パルスレーザー堆積法を用いたエピタキシャル成長によって、SrTaO2Nの薄膜結晶サンプルを形成している。具体的には、結晶成長用の基板としてSrTaO2Nよりも格子定数の小さなニオブ添加チタン酸ストロンチウム(Nb:SrTiO3)単結晶を使い、紫外レーザーを照射して気化させたタンタル酸ストロンチウム(Sr2Ta2O7)とプラズマにより活性化した窒素を基板上で反応させた。実施例1と同様に評価した。結果を表1に示す。
実施例7~12では、成膜時の雰囲気の窒素分圧を変えて成膜した他は、実施例1と同様にして誘電体薄膜サンプルを得た。実施例1と同様に評価した。結果を表1に示す。
11・・・基板
12・・・下部電極
13・・・誘電体薄膜
14・・・上部電極
15・・・中間層
X・・・結晶粒子
Y・・・結晶子
R・・・入射X線
R’・・・回折X線
Claims (2)
- 組成式AaBbOoNn(a+b+o+n=5)で表される酸窒化物から成る主組成を有する誘電体薄膜であって、
前記AはSr,Ba,Ca,La,Ce,Pr,Nd,Naのいずれか1つ以上であり、
前記BはTa,Nb,Ti,Wのいずれか1つ以上であり、
前記誘電体薄膜を構成する結晶粒子は、ある特定の結晶面方位に配向していない多結晶であり、前記誘電体薄膜に含まれる結晶粒子の結晶子のサイズが100nm以下であり、
前記誘電体薄膜に対してOut-of-Plane法によりX線回折測定を行った結果に基づき算出した結晶子のサイズが、In-Plane法によりX線回折測定を行った結果に基づき算出した結晶子のサイズの1.5倍以上であることを特徴とする誘電体薄膜。
- 請求項1に記載の誘電体薄膜を有する容量素子。
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- 2018-01-30 JP JP2018013707A patent/JP7000883B2/ja active Active
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