JPH08111411A - 強誘電体薄膜の製造方法 - Google Patents

強誘電体薄膜の製造方法

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JPH08111411A
JPH08111411A JP7051618A JP5161895A JPH08111411A JP H08111411 A JPH08111411 A JP H08111411A JP 7051618 A JP7051618 A JP 7051618A JP 5161895 A JP5161895 A JP 5161895A JP H08111411 A JPH08111411 A JP H08111411A
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thin film
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film
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Bii Desuu Seshiyu
ビー. デスー セシュ
Kei Ri Teinkai
ケイ. リ ティンカイ
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Sharp Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 質の高い層状構造酸化物からなる強誘電体薄
膜を製造する方法を提供する。 【構成】 目的の層状構造酸化物の各元素の金属アルコ
キシド、金属カルボキシレート、あるいは金属アセチル
アセトネートの混合物を含有する前駆体溶液を適切な溶
媒中で合成する工程と、スピンコート法、ディッピング
法、スプレー法、あるいは塗布法といった技術を用い
て、これらの溶液を導電体、半導体、絶縁体、あるいは
複雑な集積回路の基板物質上に付与する工程と、この基
板を焼成し上記有機物を前駆体から除去する工程と、熱
分解を行い目的の結晶性層状構造酸化物を得る工程とを
包含する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は薄膜形態の強誘電体層状
構造酸化物に関連し、有機金属分解およびゾルゲルなど
のプロセスに基づいた化学溶液処理を用いて同酸化物を
製造する方法に関連する。このような素子は、キャパシ
タ、不揮発メモリ、センサ、ディスプレイ、およびトラ
ンスデューサなどの強誘電体装置に適用される。
【0002】
【従来の技術】強誘電体物質は、自発分極を有すること
を第一の特徴とし、その分極方向は、電界によって反転
することができる。それに加えて、これらの物質は、キ
ャパシタ、誘電体共振器、熱センサ、トランスデュー
サ、アクチュエータ、不揮発メモリ、光導波路、および
ディスプレイなどの多種多様な装置に適用される独特の
誘電特性、焦電特性、圧電特性、および電気光学特性を
呈する。しかしながら、このようなさまざまな装置に適
用するためには、強誘電体物質を薄膜形態で製造し、そ
れによって上記多様な特性を活用して、そのような薄膜
構造の設計の自由度を増すことが有効である。
【0003】さまざまな装置に適用するためには、強誘
電体のバルク特性を薄膜形態において達成することが求
められるので、化学量論比、結晶化度、密度、ミクロ構
造、および結晶配向などの薄膜が呈する各種特性を最適
化することができる堆積技術を用いることが必要とな
る。現在までにさまざまな堆積技術が用いられてきては
いるが、比較的低温の条件下で各種特性を制御した上で
膜を成長させる技術は今なお研究途上の段階にあり、そ
のため、この目的を達成するためにいくつかの技術が目
下開発されつつある。一般に、薄膜堆積技術は大きく以
下の二つのカテゴリーに分類することができる。即ち、
(1)物理気相成長(PVD)および(2)化学的プロ
セス("The Materials Science of Thin Films"、 Milto
n Ohring、Academic Press、 1992; S.L. Swartz、 IEEE T
ransactions on Electrical Insulation、 25(5)、 1990、
935; S.B. Krupanidhi、 J. Vac. Sci. Technol. A、 10
(4)、1992、 1569を参照)。この化学的プロセスはさらに
二つのサブグループに分類される。即ち化学気相成長
(CVD)、ならびにゾルゲルおよび有機金属分解(Me
talorganic Decomposition: MOD)を包含するウェット
化学プロセスである。PVD技術の中で、最も一般に用
いられている強誘電体薄膜堆積方法は、 電子線蒸着、
rfダイオードスパッタリング、rfマグネトロンスパ
ッタリング、dcマグネトロンスパッタリング、イオン
ビームスパッタリング、分子線エピタキシ、およびレー
ザーアブレーションである。PVD技術を用いれば、ド
ライプロセスで、純度が高く、かつ半導体集積回路プロ
セスと互換性があるというさまざまな利点が得られる
が、その反面これらのプロセスは、スループットが低
く、堆積速度が遅く、化学量論的制御が困難であり、堆
積後のアニールプロセスを高温で行う必要があり、かつ
装置の費用が高いという欠点を有する。また、CVD技
術によれば、均一性に優れた膜が得られ、組成制御が容
易であり、膜の密度および堆積速度が共に高く、段差被
覆性に優れており、しかも大規模なプロセスが可能であ
るというさまざまな利点が得られる。しかしながら、適
切な前駆体の選択は、非常に重要な問題である。しか
も、特に強誘電体物質独特の複雑な組成を伴う場合に
は、このプロセス(例えば、有機金属CVD)に含まれ
る化学的作用は極めて複雑なことがある。
【0004】近年、有機金属分解(MOD)プロセスお
よびゾルゲルプロセスを包含する化学溶液堆積法は、複
数の異なる基板上への薄膜または塗膜の製造方法として
大いに注目を浴びている。薄膜堆積技術としてゾルゲル
プロセスおよびMODプロセスが普及しているのは、そ
れらのプロセスが簡略であるからである。それらのプロ
セスによれば、多成分系システム中に原子規模で分子レ
ベルが均一な膜が得られ、スループットが高く、それぞ
れ異なる有機金属化合物が通常の適切な有機溶媒中に溶
解する限り組成制御に優れており、しかも真空が必要と
しない常温・常圧の下で膜を製造できるので主要な費用
も安いという利点が得られる。
【0005】現在、化学溶液に基づく技術によって、そ
の効果を実証すべく製造・開発が進められている強誘電
体装置としては、焦電性検出器、超音波センサ、表面弾
性波素子、およびいくつかの電気光学素子が挙げられる
が、近年の強誘電体薄膜の研究活動への最大の刺激とな
っているものは、 不揮発メモリの商品化への大きな需
要である。前述したように、強誘電体物質は、印加電界
を反転することによって反転することができる自発分極
を有することを特徴とする。この物質における分極は、
印加された電界によってヒステリシスを示す。即ち、ゼ
ロ電界においては、図1に示すように、安定な二つの等
価な分極状態、+Prまたは−Prが存在する。このよう
な特徴を有するので、電気的に反転可能な、強誘電体キ
ャパシタ(金属−強誘電体−金属)構造を有する双安定
素子が実現される。これら二つの状態のいずれかをコン
ピュータメモリ中に「1」または「0」として符号化す
ることが可能であり、また素子のこの状態を維持するた
めの外部からの電界(電力)の印加を必要としないの
で、この素子を不揮発メモリ素子と見なすことができ
る。素子のこの状態を切り替えるためには、+Ecまた
は−Ecを越える閾値電界(抗電界)が必要である。必
要な印加電圧を低減するためには、強誘電体物質を薄膜
化しなければならない。強誘電体薄膜キャパシタを現行
のVLSI中に集積することによってはじめて、不揮発
性ランダムアクセスメモリ素子が得られる(J.F. Scot
tおよびC.A. Paz de AraujoによるScience、246、(198
9)、1400-1405を参照)。不揮発性に加えて、強誘電体
ランダムアクセスメモリ(FRAM)は、スイッチング
速度が早く、動作電圧が低く(5V未満)、動作温度範
囲が広くて、しかも耐放射線性に優れているというさま
ざまな利点を有する。さらにまた、強誘電体薄膜、電
極、およびパッシベーション層を別に配置された小型の
装置内で堆積することができるので、現行のオンライン
方式によるSiまたはGaAsのVLSI製造に何らの
変更も加える必要もない。原理的にはFRAMは、キャ
ッシュメモリ中のスタティックRAM(SRAM)、メ
インシステムメモリ中のダイナミックRAM(DRA
M)、およびルックアップ表中のEEPROM(electr
icalerasable programmable read only memories)の代
わりに最終的には用いることができることになる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】強誘電体薄膜を用いる
ことによって不揮発性RAMには大きな潜在的可能性が
あるものの、商品化を妨げているものは、強誘電体装置
の寿命に悪影響を及ぼす疲労、漏れ電流、エージングな
どの劣化問題が深刻であることである。強誘電性酸化物
の特性を劣化させる共通の原因は、物質中に酸素空孔な
どの欠陥が存在することである。疲労の問題について
は、強誘電体の分極状態が繰り返し反転されるにつれ
て、その分極率が低下することに留意すべきである。疲
労が発生する原因(I.K. YooおよびS.B. Desu、 Mat. S
ci. and Eng.、B13、(1992)、319; I.K.YooおよびS.B.
Desu、Phys. Stat. Sol.、a133、(1992)、565; I.K. Yo
oおよびS.B. Desu、J. Int. Mat. Sys.、4、 (1993)、49
0;S.B. DesuおよびI.K. Yoo、J.Electrochem. Soc.、1
40、(1993)、L133を参照)は、酸素空孔の相対的移動、
およびそれらが電極/強誘電体界面(および/または結
晶粒界とドメイン境界)にトラップされることの両方に
ある。これらの欠陥は、(所望の強誘電体相を備えた)
強誘電体膜の加工中に発生し、内因性欠陥および外因性
欠陥の二つに分類することができる。外因性欠陥とは、
加工中に膜の中に混入される不純物であって、プロセス
環境を制御することによって制御可能な不純物である。
内因性欠陥は、以下の二つのタイプに分類することがで
きる。即ち、(a)ショットキー欠陥などの化学量論比
を維持している欠陥、および、(b)物質中の化学量論
比を変化させる欠陥の二つである。このような欠陥が形
成される例としては、不揮発メモリに適用すべく最も広
範に研究の進められている強誘電体薄膜材料であるPb
ZrxTi1-x3(PZT)を用いる場合が挙げられ
る。PZTなどのペロブスカイト(ABO3)強誘電体
中のショットキー欠陥は、以下の準化学的反応式により
表される(Kroger-Vink表記法による)。
【0007】 AA+BB+3OO→VA”+VB'''’+3VO∞+AS+BS+3OS (1) ここで、AA、BB、およびOOは、それぞれA、Bおよ
びOが占めているサイトを表し、VA”、VB'''’およ
びVO∞は、A、B、およびO原子の空孔を表し、かつ
S、BS、およびOSはそれぞれのショットキー欠陥を
表す。化学量論比を変化させる欠陥の典型的な例として
は、多成分系酸化物質中で一つ以上の揮発性構成元素が
気化するために形成される空孔が挙げられる。PZTの
場合は、例えば、最低でも600℃を越える温度での処
理が強誘電体ペロブスカイト相を形成するためには必要
である。しかしながら、PbO成分は550℃という低
温で早くも気化し始めるために、結果として以下の式に
示すように酸素空孔および鉛空孔が形成される。
【0008】 PbPb+TiTi+ZrZr+3OO→xPbO+xVPb”+xVO∞ +(1−x)PbPb+TiTi+ZrZr+(1−x)OO (2) 内因性欠陥はまた、強誘電体ドメインのスイッチング中
に膜内で発生する応力によっても生成される。これらの
酸素空孔の相対的な移動、および電極/強誘電体界面
(および/または結晶粒界とドメイン境界)へのそれら
空孔のトラップが、強誘電性酸化物の劣化をもたらす重
要な要因であることは定量的に示されている(S.B. Des
uおよびI.K. YooによるJ. Electrochem. Soc.、140、(1
993)、L133を参照)。この点を説明するために、疲労が
発生する場合を参考にすることができる。前述したよう
に、強誘電体薄膜中の疲労は、分極が反転する回数が増
すにつれて生じる分極の低下のことである。外部から印
加されるa.c.電界(分極の反転を発生させるために必
要である)下では、電極/強誘電体界面の不安定性の結
果、酸素空孔はその界面に向かって移動する傾向があ
る。最終的に、これらの欠陥は界面にトラップされて、
構造的ダメージが与えられる。このため、物質中の分極
が低下する結果となる。
【0009】疲労やその他の劣化の問題を克服するため
に、可能な解決策が二つ考えられる。第一の解決策は、
電極/強誘電体の界面の性質を変化させることにより、
トラップする傾向を低下させることである。酸素空孔の
トラップを最小限にとどめることができるRuO2など
のセラミック電極を備えた多層電極構造は、強誘電性酸
化物中の疲労の問題を最小限度にとどめるために用いら
れている(米国特許出願第08/104,861号 (Multilayer E
lectrodes for Ferroelectric Devices、1993年8月10日
出願)を参照)。第二の解決策は、欠陥密度の制御を包
含する。外因性の点欠陥濃度は不純物濃度を低下させる
か、不純物の補償を行うことにより最小限にとどめるこ
とができる。LaおよびNbのドーピングは、空孔を補
償することによりPt電極の上のPZT薄膜の疲労速度
を低減する技術として知られている(S.B. Desu、D.P.
VijayおよびI.K. YooによるMat. Res. Soc. Symp.、335
(1994)、53を参照)。内因性欠陥濃度を最小限にとど
めるための方策としては、例えば、本質的に欠陥形成エ
ネルギーが高い化合物の選択、および強誘電性を呈する
副格子中に揮発性成分を有さない化合物の選択が挙げら
れる。したがって、疲労やその他の劣化の問題を克服す
るためのまた別の方策として、強誘電性を呈する副格子
中に揮発性成分を含有しない強誘電体化合物の使用を挙
げることができる。このような採用基準を満たしている
層状構造強誘電性酸化物は、数多く知られている。
【0010】かつては、層状構造酸化物は、強誘電体素
子に適用しうる候補として真剣に見なされてはいなかっ
た。しかしながら、層状構造材料であるBi4Ti312
をスイッチングメモリに適用されるトランジスタ上のゲ
ート材料として用いる試みがなされた(S.Y.WuによるIE
EE Transactions on Electron Devices、1974年8月、49
9-504頁を参照)。しかしながら、その素子は劣化が早
いので、メモリに適用するには適さないものであった
(S.Y. WuによるFerroelectrics、1976、Vol.11、379-3
83頁を参照)。層状構造酸化物を用いた実用的素子を開
発しようとしても、そのような材料からなる質の高い薄
膜を堆積することが不可能であるため、その成功が阻ま
れてきたのだと信じられている。
【0011】本発明は、上記課題に鑑みてなされたもの
であり、その目的とするところは、層状構造酸化物によ
る強誘電体薄膜を製造する信頼性の高い堆積プロセスを
提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明による強誘電体薄
膜の製造方法は、化学溶液堆積により基板上に強誘電体
層状構造酸化物からなる薄膜を堆積する方法であって、
アルコキシド、カルボキシレート、あるいはアセチルア
セトネート、またはこれらの組み合わせの形状である層
状構造酸化物の金属元素の混合物と、溶媒とを含有する
前駆体溶液を調製する工程と、該前駆体溶液を該基板上
に付与し、薄膜を形成する工程と、該膜を有する該基板
を一定の時間焼成し、該溶媒を該膜から除去する工程
と、該膜を有する該基板を加熱し、結晶性薄膜層状構造
酸化物を形成する工程と、を包含し、そのことによっ
て、上記目的が達成される。
【0013】前記強誘電体層状構造酸化物は、好ましく
は、以下に示す化合物の少なくとも一つであり、 AnBi3Tin+1RO3n+9 ABi229 Bi2n+2Ti4-n12-nn+1Bi4Tin+415+3n ここで、AはCa、Pb、Sr、またはBaであり、R
はNbまたはTaであり、かつn=0または1である。
【0014】ある実施例では、TaのNbに対する比が
およそ0.4であ。
【0015】また、ある実施例において、前記基板は、
Si、SiO2被覆のSi、あるいはGaAsの少なく
とも一つから構成される半導体、サファイア、Zr
2、MgO、SrTiO3、BaTiO3、あるいはP
bTiO3の少なくとも一つから構成される単結晶絶縁
体、および複雑な集積回路の少なくとも一つである。
【0016】前記基板は、Pt、Al、Au、あるいは
Pdを含有する金属電極、MOx(0<x<2)(ここ
で、MはRu、Rh、Ir、Os、ReあるいはLSC
O(ランタン−ストロンチウム−コバルト塩)である)
を含有する導電性酸化物電極、TiNあるいはZrNを
含有する導電性窒化物電極、およびYBa2Cu27- x
あるいはBi2Sr2Ca2Cu310を含有する超電導性
酸化物の少なくとも一つを含有する導電性物質により前
記基板が被覆されていてもよい。
【0017】前記基板と前記被覆膜とが接着層により隔
てられていてもよい。
【0018】ある実施例において、前記前駆体の調製
は、加水分解プロセスおよび縮合プロセスを包含する。
【0019】また、ある実施例において、前記溶媒は、
アルコール、芳香族炭化水素およびエステルの少なくと
も一つである。
【0020】また、ある実施例において、前記前駆体
は、前記層状構造酸化物の一つ以上の金属元素を1%か
ら80%だけ過剰な量含有する。
【0021】また、ある実施例において、スピンコート
プロセス、ディッピングプロセス、スプレープロセス、
あるいは塗布プロセスの少なくとも一つを用いて前記前
駆体を前記基板に付与する。
【0022】また、ある実施例において、前記焼成は、
50℃から250℃の間の温度で行われる。
【0023】また、ある実施例において、前記加熱は、
500℃から850℃の間の温度で行われる。また、あ
る実施例において、空気中、または、酸素、窒素、アル
ゴン、あるいはその他の不活性ガスの少なくとも一つか
らなる制御された雰囲気中で前記加熱が行われる。
【0024】また、ある実施例において、前記一定の時
間が1秒から20時間までの間である。
【0025】また、ある実施例において、前記層状構造
物質はSrBi2(TaxNb2-x)O9(0<x<2)の
固溶体に属しており、前記前駆体は、ストロンチウム−
2−エチルヘキサノエート(Sr(C715COO)2
およそ99.8%)、50%過剰なビスマス−2−エチルヘキ
サノエート(Bi(C715COO)3、およそ99%)、
タンタルエトキシド(Ta(OC255、およそ99.95
%)、ニオブエトキシド(Nb(OC255、およそ9
9.95%)および2−エチルヘキサン酸(C715COO
H、およそ99%)であり、前記溶媒はキシレンであり、
前記基板はSi/SiO2/Ti/Ptであり、該前駆
体を該基板に付与する前記工程はスピンコート法であ
り、かつ前記焼成温度は250℃であり、かつ前記焼成
時間は3分であり、かつ前記加熱温度は750℃であ
り、かつ前記加熱時間は1時間である。
【0026】また、ある実施例において、前記強誘電体
薄膜の疲労速度が遅く、漏れ電流の量が少ない。
【0027】また、ある実施例は、前記堆積された膜を
用いて強誘電体素子、圧電体素子、焦電体素子、または
電気光学素子のいずれかを製造する工程をさらに包含す
る。
【0028】また、ある実施例は、前記堆積された膜を
用いて不揮発メモリ素子を製造する工程をさらに包含す
る。
【0029】また、ある実施例は、前記堆積された膜を
用いてキャパシタ素子を製造する工程をさらに包含す
る。
【0030】
【作用】上述の本発明による強誘電体薄膜の製造方法
は、低温で気化する成分を含まない強誘電体薄膜を製造
することを可能にする。本発明の製造方法によって得ら
れる強誘電体は層状構造を有する酸化物である。好まし
くは、上記層状構造酸化物の材料は、AnBi3Tin+1
RO3n+9、ABi229、Bi2n+2Ti4-n12-n、A
n+1Bi4Tin+415+3nであり、ここでA=Ca、P
b、SrあるいはBaであり、R=NbあるいはTaで
あり、かつn=0または1である(E.C.SubbaRaoによる
J. Phys. Chem. Solids、23(1962) 665; B. Aurivilliu
sによるArkiv Kemi、1 (1949) 463; E.C. SabbaRaoによ
るJ. Chem. Phys.、 34 (1961) 695; G.A. Smolenski、
V.A. IsupovおよびA.I. AgranovskayaによるFiz Tverdo
go Tela、3 (1961) 895を参照)。これらの化合物は擬
似正方対称性を有し、擬似正方c軸に沿って(Bi
222+層の間にペロブスカイトに類似した単位が積層
した構造を有する。これらの化合物の多数は、自発分極
を呈するその副格子中に揮発性成分を全く含有しない。
酸素空孔などの欠陥の形成、およびそれによる疲労など
の劣化の問題は、このようにして最小限にとどめること
ができる。
【0031】本発明の強誘電体薄膜の製造方法は化学溶
液に基づくプロセスであり、目的の層状構造酸化物の各
元素の金属アルコキシド、金属カルボキシレート、ある
いは金属アセチルアセトネートの混合物および適切な溶
媒を含有する前駆体溶液を合成する工程と、スピンコー
ト法、ディッピング法、スプレー法、あるいは塗布法な
どの技術によりこれらの溶液を基板物質へ付与する工程
と、基板を焼成し、これらの有機物質を前駆体から除去
する工程と、アニールを行い、目的の結晶性層状構造酸
化物を得る工程を包含し、そのことによって膜質の優れ
た強誘電体薄膜が得られる。
【0032】本発明に用いられる基板材料は、好ましく
は、Pt被覆シリコンウエハ(Pt/Ti/SiO2
Si)、RuOx被覆シリコンウエハ(RuOx/SiO
2/Si)、サファイア、またはMgOである。好まし
くは、素子における金属被覆は、Pt、MOx(ここで
M=Ru、Ir、Rh、Osなど)、YBCO(イット
リウム−バリウム−銅酸化物)、LSCO(ランタン−
ストロンチウム−コバルト塩)、Au、Pd、Alまた
はNiである。好ましくは、TaのNbに対する比率は
0.4程度である。これらの材料を用いることによっ
て、強誘電体素子の特性及び信頼性が向上する。
【0033】
【実施例】ゾルゲル法およびMOD法を含む化学溶液に
よる製造方法は、粉体、球体、および繊維の製造方法と
して大いに注目を浴びている。近年、この技術は異なる
基板への薄膜もしくは塗膜の製造にも拡張して用いられ
るようになってきている。この方法は、強誘電体薄膜、
高温超電導体、導電性膜、光学膜、および保護膜などを
含む薄膜に適用される。化学溶液による堆積プロセス
は、本質的に前駆体溶液の調製、加水分解、基板への堆
積、溶媒の除去、熱分解、および膜の結晶化という各工
程から成る。一般に、溶液による薄膜堆積用のプロセス
はゾルゲルプロセスおよびMODプロセスの2つに分類
される。MODプロセスについては、熱分解以前に加水
分解が行われない。このプロセスは膜の熱分解とアニー
ルとを含むだけなのに対して、ゾルゲルプロセスは加水
分解、脱水反応、およびゲルまたは膜への最終的な重合
から構成される。通常、MOD法に用いられる有機金属
化合物は、金属と有機リガンドとの間のブリッジとして
酸素を有する。したがって、MOD法の場合は基板上で
の有機金属化合物の熱分解中にM−O−M(金属−酸素
−金属)結合が形成される一方で、ゾルゲルプロセスで
はゲル中にM−O−M結合が生成される。ゾルゲルプロ
セスでは、溶液は前駆体の加水分解および縮合にゲル化
する。加水分解の工程後、脱水反応によってさらに重合
が進行し、こうしてM−O−Mネットワークが形成され
る。MODプロセスでは、前駆体溶液からの基板上への
膜の堆積に続いて、溶媒の除去および熱分解が行われ
る。
【0034】堆積プロセスは、前駆体溶液を基板上にス
ピンコートするか、浸漬させるか、吹き付けるか、また
は塗布することにより達成できる。堆積されたままの湿
った膜は、熱分解され相当量の収縮を伴い、乾燥した硬
い膜へと変換される。この熱分解中には、厚さ、クラッ
キング、表面粗さ、残留応力および不均一な核生成など
の物理的モルフォロジー上の変動が重要となる。分解反
応または重縮合反応によって残留有機物を除去した後
で、湿った膜を複合酸化物(アモルファス状態)から構
成される乾燥した膜に変換する。膜の中の細孔がつぶれ
る焼結メカニズムによりさらに結晶化が達成され、こう
して密度の高い膜が得られる。
【0035】以上のプロセスを行うに当たっては、適切
な前駆体を考慮し選択することが最も重要な点の一つで
ある。前駆体および溶媒の性質、それらの濃度、pH
値、および粘度は、すべて堆積する膜の質に影響を与え
る重要な要因である。化学溶液堆積プロセスに用いられ
る理想的な前駆体は以下の特性を有するべきである。即
ち、(1)金属含有度が高く、(2)通常の有機溶媒中
の溶解度が高く、(3)常温・常圧で安定であり、
(4)蒸発または融解することなく熱分解することが可
能であり、(5)得られた膜が前駆体の有機物により汚
染されてず、(6)多成分系酸化物の場合も各前駆体間
に相溶性があり、かつ(7)毒性を有さないべきであ
る。しかしながら、これらすべての基準を同時に満たす
ことはできない。例えば、有機リガンドの鎖長が増すに
つれて溶解度は通常増大するが、金属含有度は低下す
る。したがって、前駆体を選択する際には、これらの要
件に妥協点を見いださねばならない。基本的に、化学溶
液プロセスに用いられる前駆体は3つのそれぞれ異なる
クラスに分類される。即ち、(1)金属アルコキシドM
(OR)x、(2)金属カルボキシレートM(OOC
R)xおよび(3)金属アセチルアセトネートM(C5
72xである。ここで、Mは金属であり、Rはアルキ
ル基であり、かつxは金属の原子値である。 金属アル
コキシドは通常ゾルゲルプロセスに用いられ、一方MO
Dプロセスはカルボキシレートを用いる。
【0036】強誘電体薄膜の製造用に溶液に基づく方法
を用いるプロセスは、つい最近開発されたものである
(Swartz, S.L.、 IEEE Transactions on Electrical In
sulation、 25、 5、 1990を参照)。強誘電体の溶液処理
についての研究の多くは、PbTiO3、(Pb,L
a)TiO3、Pb(Zr,Ti)O3などのペロブスカ
イト強誘電体に対してなされてきた(K.D. Budd、 S.K.
DeyおよびD.A. Payne、 Br. Ceram. Proc.、 36、 1985、 1
07; R.A. Lipeles、 D.J. Colemen、 およびM.S. Leung、
Mat. Res. Soc. Symp. Proc.、 73、 1986、 665; G. Yi、
Z. Wu、 およびM. Sayer、 J. Appl. Phys.、 64(5)、 198
8、 2717; S.L. Swartz、 P.J. Melling、 およびC.S.Gran
t、 Mat. Res. Soc. Symp. Proc.、 152、 1989、 227-232;
ならびにG.H. Haertling、 J. Vac. Sci. Technol.、 A9
(3)、 1991、 414を参照)。しかしながら、この方法によ
る層状構造強誘電体薄膜の製造は成功していない。本発
明は、強誘電体層状構造酸化物薄膜の製造方法を提供す
るものである。強誘電体層状構造酸化物薄膜を製造する
本発明のプロセスの有効性を、特定のクラスの強誘電体
層状構造物質(即ち、SrBi2Ta29−SrBi2
29の固溶体)を用いた特定の強誘電体素子(即ち、
不揮発メモリに適用される強誘電体キャパシタ)の製造
に関連して述べる本発明の特定の実施態様(即ち、MO
Dおよびスピンコート)により実証する。添付の図面な
らびに本明細書中に示す本発明の特定の実施態様はあく
までも実施例に過ぎず、特許請求の範囲に述べた発明を
限定するものと解釈されるべきではないことは強調して
おきたい。
【0037】図2は、強誘電体物質が層状構造酸化物で
ある強誘電体キャパシタを示す模式図である。強誘電体
キャパシタは、シリコン、シリコンチップ上に積層され
た二酸化シリコン層、ガリウム砒素、MgO、サファイ
アなどを用いることができる基板材料10の頂面上に形
成される。もちろん、基板10は、二酸化シリコン層、
ポリシリコン層、イオン注入されたシリコン層などを有
するシリコンチップ上に形成された各種回路素子を有す
る多層構造とすることができ、それによって複雑な集積
回路を形成できる。基板10の頂面上には、標準的なP
VDプロセスまたは前述した薄膜堆積用の化学的プロセ
スのいずれかを用いて薄い下部電極層12を堆積する。
下部電極の材料は、Pt、Au、AlまたはPdなどの
金属、MOx(0<x<2)などの導電性酸化物(ここ
で、M=Ru、Rh、Ir、OsあるいはRe)、Ti
NおよびZrNなどの導電性窒化物、またはYBa2
37- x、Bi2Sr2Ca2Cu310などの超電導性酸
化物を用いることができる。必要な場合は、中間接着層
11を設けて下部電極12と基板材料10との間の接着
度を改善することができる。例えば、Si/SiO2
板の上にPtを堆積する場合には、PtとSiO2との
接着度を高めるために薄いTi中間層を設ける。その
後、層状構造酸化物である強誘電体物質13を、後述す
る本発明のプロセスに従って下部電極12上に堆積す
る。上部電極14の材料は、その後、シャドウマスクを
介して堆積することによって必要な領域上に直接電極を
形成するか、あるいは、この材料をいったん強誘電体膜
全面上に堆積し、適切にマスキングを施した後に、反応
性イオンエッチング、ウエットエッチング、イオンミリ
ング、プラズマエッチングなどの標準的VLSIエッチ
ングプロセスのいずれかを用いてエッチングすることに
よって、ウエハ上にキャパシタをいくつか形成する。上
部電極14の材料は、ここでも下部電極12に用いたも
のと同一でもよいし、あるいはそれらを組み合わせたも
のでもよい。必要な場合には、図3に示すように、バッ
ファ層15および16を、強誘電体層13と下部電極1
2との間、および強誘電体層13と上部電極14との間
にそれぞれ追加して積層することもできる。
【0038】本発明の特定の実施態様においては、有機
金属分解(MOD)プロセスを用いて出発物質を調製
し、スピンコートプロセスを用いてSi/SiO2/T
i/Pt基板上に溶液を塗布した。この基板を選んだの
は、不揮発ランダムアクセスメモリ用に普及しているた
めである。この目的のためにx=0〜2の組成を有する
SrBi2(TaxNb2-x)O9固溶体を層状構造酸化物
として選択した。これらの化合物からなる薄膜を製造す
るための前駆体として、ストロンチウム−2−エチルヘ
キサノエート(Sr(C715COO)2、99.8%)、ビ
スマス−2−エチルヘキサノエート(Bi(C715
OO)3、99%)、タンタルエトキシド(Ta(OC2
55、99.95%)、ニオブエトキシド(Nb(OC
255、99.95%)および2−エチルヘキサン酸(C7
15COOH、99%)を用い、キシレンを溶媒として用
いた。これらの出発物質を調製するためのフローチャー
トを図4に示す。
【0039】最終的化合物中の金属のモルパーセントに
基づき、各金属について前駆体の必要な重さを測定する
ことによりこのプロセスを開始した。ある場合、例えば
ビスマス前駆体を用いる場合には、熱分解中のビスマス
酸化物の気化を補償するために過剰な重量の前駆体を加
えた。2−エチルヘキサン酸を加えてTaエトキシドお
よびNbエトキシドをエチルヘキサノエートに変換し、
これらの前駆体のストロンチウムエチルヘキサノエート
およびビスマスエチルヘキサノエートに対する溶解度を
高めた。この酸をタンタルエトキシドおよびニオブエト
キシド中に十分な量だけ加えて、この変換を完成させ
た。加える溶媒(キシレン)の重量/体積は最終段階の
前駆体の必要な濃度に従って定めた。溶媒としては、キ
シレンなどの芳香族炭化水素やアルコール及びエステル
を用いることができる。第1の工程(図4を参照)で
は、所定量のタンタルエトキシドおよびニオブエトキシ
ドを予め測定した量の2−エチルヘキサン酸に加えた。
この溶液を100〜120℃で30分間攪拌し、金属エトキシド
から金属ヘキサノエートへの変換を達成した。冷却後、
化学量論量のストロンチウム−2−エチルヘキサノエー
トを加え、この溶液を125〜140℃で30分間攪拌した。こ
の後、ビスマス−2−エチルヘキサノエート前駆体を加
えた。このセクションで後に述べるように、50%過剰
の前駆体を加えると膜に良好な強誘電特性が与えられる
ことが判明した。得られた溶液を130〜150℃で10〜20時
間の間攪拌し、上記前駆体の完全な混和性を確認した。
その後、0.45μmのフィルターを用いてこの混合物を濾
過し、溶液中に不純物として存在している可能性のある
すべての種類の粒子を除去した。この濃縮された前駆体
溶液中に溶媒であるキシレンを加え、この溶液の濃度を
0.1モル/リットルにした。
【0040】その後、0.1モル/リットル溶液を3イン
チのSi/SiO2/Ti/Ptウエハ上へスピンコー
トすることによって、これらの固溶体からなる薄膜を調
製した。このプロセスでは、コート毎に形成される膜厚
を、前駆体の濃度、回転速度および回転時間により制御
する。また、スピンコート・焼成プロセスを数回繰り返
して行い、所望の膜厚を得ることもできる。この特定の
実施態様においては、1分につき1500〜2000回転(rp
m)の速度で回転させた基板に前駆体溶液の小滴を滴下
した。ウエハは常温・常圧で合計20〜40秒の間回転
させた。その後、このウエハを220〜250℃で1〜3分間
焼成し、これらの膜から有機物を確実に除去した。この
スピンコート・焼成プロセスを数回繰り返して行い、異
なる厚さを有する膜を得た。これらの膜厚は、走査型電
子顕微鏡法(SEM)および角度可変分光エリプソメト
リー法(VASE)により別々に決定した。一例とし
て、各種スピンコート・焼成サイクルを行って得られた
SrBi2Ta29(SBT)膜およびSrBi2Nb2
9(SBN)膜の厚さを表1および表2に示す。その
後、酸素雰囲気下、温度750℃で3時間の間、従来のチ
ューブ型炉を用いてこれらの薄膜を含有するウエハをア
ニールした。この熱処理により膜中のすべての種類の溶
媒および構成元素を除去し、密度の高い膜を生成した。
このアニール工程は膜の結晶化のために行った。このプ
ロセスにおける結晶化は、膜中の細孔がつぶれる焼結メ
カニズムにより達成され、このようにして密度の高い膜
が得られる。この熱処理工程は、空気中、または、窒
素、アルゴンや他の不活性ガス中で行ってもよい。
【0041】
【表1】
【0042】
【表2】
【0043】強誘電体膜のミクロ構造、組成、および結
晶相は、素子の特性を制御する決定的要素である。した
がって、Si/SiO2/Ti/Pt基板上に堆積した
SrBi2(TaxNb2-x)O9(SBTN)膜の特性
を、まずその光学的特性、ミクロ構造、組成および結晶
相のそれぞれについて、分光エリプソメトリー法、走査
型電子顕微鏡(SEM)法、x線光電子分光(XPS)
法、エネルギー分散型分光(EDS)法、およびx線回
折(XRD)法といった方法を用いることによって決定
した。角度可変分光エリプソメトリー法を用いて、堆積
した膜の厚さおよび光学定数を決定した。エリプソメト
リー角デルタおよびプサイを、入射角70°、75°お
よび80°における波長(250nm〜1000nm)の関数とし
て測定した。コーシーの分散関係を推定し、膜厚および
膜の屈折率を計算するのに用いた。750℃で3時間ア
ニールしたSBT膜およびSBN膜に対する波長の関数
としての屈折率および消光係数のプロットを図5および
図6に示す。これらの膜の厚さをおよそ200nmに決
定した。得られた屈折率は、対応するバルク化合物の観
察した屈折率に近接していたので、非常に良好な膜充填
密度を表示している。このことを、走査型電子顕微鏡法
を用い、膜の表面モルフォロジーを観察することによっ
てさらに確認した。図7および図8はそれぞれ、750
℃で3時間アニールしたSBT膜およびSBN膜から得
られたSEM顕微鏡写真の典型例を示している。これら
の膜には亀裂がなく、高密度で分子レベルが均一なミク
ロ構造を示した。以上のような条件の下にアニールした
SBT膜およびSBN膜の平均粒子サイズは、約0.2
μmであった。これらの膜の組成は、EDS法(膜のバ
ルク)およびXPS法(膜の表面)を用いて決定した。
50%過剰なビスマスを加え、温度750℃で3時間ア
ニールしたSBT膜上に得られた結果を表3に示す。こ
れらの結果から明らかなように、得られた結果と予想し
た組成の間には十分な一致が見られる。これは、多成分
系膜の堆積にMODプロセスを用いる主要な利点の一つ
である。これらの膜の最終的組成は、前駆体の化学量論
量および化学量論特性に密接に関わっている。この特定
の実施態様において用いた出発物質は、組成制御上の要
件を十分に満たしているものである。
【0044】
【表3】
【0045】X線回折分析を行い、このような堆積条件
下で形成された相を決定した。図9は、400℃、600℃、
650℃および750℃で3時間アニールしたSBT膜から得
られた回折パターンを示している。このXRDデータか
らわかるように、400℃でアニールしたこれらの膜は非
晶質であった。結晶相の形成は、600℃に近い温度で開
始し、750℃に近い温度で完了した。このデータから観
察できるように、750℃でアニールした膜は、(115)、
(200)、(00・10)、(220)、(20・10)および(31
5)面の強い回折ピークを示している。アニール温度が7
50℃の場合、1時間アニールすることによって、3時間
アニールすることによって得られた膜と同様の膜が得ら
れる。
【0046】最終的には、膜の強誘電特性および劣化特
性が膜の実用的適用性を決定する。この特定の実施態様
においては、強誘電体キャパシタの不揮発メモリへの適
用性を試験した。Pt電極を備えた膜のヒステリシス特
性を標準的RT66A強誘電体試験装置(ラジアンテク
ノロジー製)を用いて測定した。上部電極は、シャドウ
マスクを用い、RFスパッタリングによって面積2.1
×10-4cm2に堆積した。図10は、SBN膜の、電
圧5V印加時のヒステリシス特性を示している。ヒステ
リシスループはこの電圧で十分に飽和されており、9μ
C/cm2の2Pr値を得た。これらの膜に対する疲労試
験は、パルスジェネレータから入力した周波数1MHz
の5V方形波a.c.信号を用いて行った。図11は、1
9サイクルまで行われた疲労試験の結果を示してい
る。これらの膜は、このサイクルを行うまで疲労を全く
示しておらず、109サイクルを行った後も分極の損失
はわずか4%にすぎず無視できる値である。図12に示
すように、疲労試験を行った後の膜のヒステリシス特性
を測定することによりこのことを確認した。これらの膜
のヒステリシス特性は、疲労試験を行う前と行った後と
で類似している。これらの膜に対する漏れ電流密度の値
を、印加電圧の関数として測定した。5Vの電圧を印加
した時に、これらの膜は2×10-8A/cm2の漏れ電
流密度を示した。
【0047】本発明による層状構造酸化物が、先行技術
により製造した物質よりもはるかに優れていることをこ
れらの結果は明確に示している。本発明のプロセスによ
り、素子に適用できるほど質の高い強誘電性を有する層
状構造酸化物薄膜を製造できる新規な方法が提供でき
る。以上、図面を参照しながら記載した特定の実施態様
は、あくまでも例示を目的としたものであり、添付の請
求の範囲に記載する発明を限定するものと解釈されるべ
きものではない。例えば、本発明のプロセスは、強誘電
体不揮発性ランダムアクセスメモリに適用するための、
質の高い層状構造酸化物による薄膜の製造にも用いるこ
とができる。このプロセスを、圧電性、焦電性、電気光
学的装置などのための他の用途で、これらの物質を製造
するためにも適用しうる。このプロセスは、本発明で特
定的に記載した(キャパシタ)以外の構造(異なる大き
さのものでありうる)にこれらの物質を堆積させるため
にも適用しうる。また、このプロセスを修正してさらに
追加的工程を行うこともできる。しかしながら、本発明
の基本概念はその場合も同じである。
【0048】
【発明の効果】本発明の強誘電体薄膜の製造方法は、低
温で気化しやすい成分を含まない層状構造酸化物からな
る強誘電体薄膜を製造する信頼性の高い化学溶液に基づ
くプロセスを提供する。従って、本発明の製造方法によ
って得られる強誘電体薄膜を用いることによって、不揮
発メモリにおける疲労、時間依存性の誘電破壊およびエ
ージングなどの劣化の問題を克服することが可能とな
る。
【0049】本発明の製造方法によって得られる強誘電
体薄膜は優れた特性と信頼性を有しており、キャパシ
タ、不揮発メモリ素子、焦電赤外線センサ、光学表示素
子、光学スイッチ、圧電トランスデューサ、および表面
弾性波素子などの各種素子に適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】強誘電体物質の典型的なヒステリシスループを
示す図である。
【図2】典型的な強誘電体キャパシタを示す模式図であ
る。
【図3】バッファ層を備えた強誘電体キャパシタを示す
模式図である。
【図4】本発明の特定の実施態様を用いてSrBi
2(TaxNb2-x)O9(0<x<2)膜を調製するため
のフローチャートを示す模式図である。
【図5】SBT膜の屈折率および消光係数を波長の関数
として示す図である。
【図6】SBN膜の屈折率および消光係数を波長の関数
として示す図である。
【図7】Pt電極上に750℃で3時間アニールしたS
BT膜のミクロ構造を示す図である。
【図8】Pt電極上に750℃で3時間アニールしたS
BN膜のミクロ構造を示す図である。
【図9】アニール温度の関数としてSBT膜上に得られ
たXRDパターンを示す図である。
【図10】疲労サイクルを行う前のPt/SBN/Pt
キャパシタのヒステリシス特性を示す図である。
【図11】印加電圧5V、周波数1MHz(バイポーラ
方形波)でのPt/SBN/Ptキャパシタの疲労のふ
るまいを示す図である。
【図12】疲労サイクルを行った後のPt/SBN/P
tキャパシタのヒステリシス特性を示す図である。
【符号の説明】
10 基板 11 中間接着層 12 下部電極層 13 強誘電体層 14 上部電極
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成7年6月28日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図7
【補正方法】変更
【補正内容】
【図7】Pt電極上に750℃で3時間アニールしたS
BT膜のミクロ構造を示すSEM顕微鏡写真である。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図8
【補正方法】変更
【補正内容】
【図8】Pt電極上に750℃で3時間アニールしたS
BN膜のミクロ構造を示すSEM顕微鏡写真である。

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 化学溶液堆積により基板上に強誘電体層
    状構造酸化物からなる薄膜を堆積する方法であって、 アルコキシド、カルボキシレート、あるいはアセチルア
    セトネート、またはこれらの組み合わせの形状である層
    状構造酸化物の金属元素の混合物と、溶媒とを含有する
    前駆体溶液を調製する工程と、 該前駆体溶液を該基板上に付与し、薄膜を形成する工程
    と、 該膜を有する該基板を一定の時間焼成し、該溶媒を該膜
    から除去する工程と、 該膜を有する該基板を加熱し、結晶性薄膜層状構造酸化
    物を形成する工程と、を包含する方法。
  2. 【請求項2】 前記強誘電体層状構造酸化物が以下に示
    す化合物の少なくとも一つであり、 AnBi3Tin+1RO3n+9 ABi229 Bi2n+2Ti4-n12-nn+1Bi4Tin+415+3n ここで、AはCa、Pb、Sr、またはBaであり、R
    はNbまたはTaであり、かつn=0または1である請
    求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 TaのNbに対する比がおよそ0.4で
    ある請求項2に記載の方法。
  4. 【請求項4】 前記基板が、Si、SiO2被覆のS
    i、あるいはGaAsの少なくとも一つから構成される
    半導体、サファイア、ZrO2、MgO、SrTiO3
    BaTiO3、あるいはPbTiO3の少なくとも一つか
    ら構成される単結晶絶縁体、および複雑な集積回路の少
    なくとも一つである請求項1に記載の方法。
  5. 【請求項5】 前記前駆体の調製は、加水分解プロセス
    および縮合プロセスを包含する請求項1に記載の方法。
  6. 【請求項6】 前記溶媒は、アルコール、芳香族炭化水
    素およびエステルの少なくとも一つである請求項1に記
    載の方法。
  7. 【請求項7】 前記前駆体は、前記層状構造酸化物の一
    つ以上の金属元素を1%から80%だけ過剰な量含有す
    る請求項1に記載の方法。
  8. 【請求項8】 スピンコートプロセス、ディッピングプ
    ロセス、スプレープロセス、あるいは塗布プロセスの少
    なくとも一つを用いて前記前駆体を前記基板に付与する
    請求項4に記載の方法。
  9. 【請求項9】 前記焼成は、50℃から250℃の間の
    温度で行われる請求項1に記載の方法。
  10. 【請求項10】 前記加熱は、500℃から850℃の
    間の温度で行われる請求項1に記載の方法。
  11. 【請求項11】 空気中、または、酸素、窒素、アルゴ
    ン、あるいはその他の不活性ガスの少なくとも一つから
    なる制御された雰囲気中で前記加熱が行われる請求項1
    に記載の方法。
  12. 【請求項12】 前記一定の時間が1秒から20時間ま
    での間である請求項1に記載の方法。
  13. 【請求項13】 前記層状構造物質はSrBi2(Tax
    Nb2-x)O9(0<x<2)の固溶体に属しており、前
    記前駆体は、ストロンチウム−2−エチルヘキサノエー
    ト(Sr(C715COO)2、およそ99.8%)、50%過
    剰なビスマス−2−エチルヘキサノエート(Bi(C7
    15COO)3、およそ99%)、タンタルエトキシド
    (Ta(OC255、およそ99.95%)、ニオブエトキ
    シド(Nb(OC255、およそ99.95%)および2−
    エチルヘキサン酸(C715COOH、およそ99%)で
    あり、前記溶媒はキシレンであり、前記基板はSi/S
    iO2/Ti/Ptであり、該前駆体を該基板に付与す
    る前記工程はスピンコート法であり、かつ前記焼成温度
    は250℃であり、かつ前記焼成時間は3分であり、か
    つ前記加熱温度は750℃であり、かつ前記加熱時間は
    1時間である請求項1に記載の方法。
  14. 【請求項14】 前記強誘電体薄膜の疲労速度が遅く、
    漏れ電流の量が少ない請求項13に記載の方法。
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