まず、以下の用語(特に、請求項の用語)の意味を定義する。
「通常遊技」とは、1回1回の遊技が通常の当選確率のもとで行われる遊技をいう。従って、通常遊技中において、遊技者は1回1回の遊技を通常の当選確率のもとで行うこととなる。
「内部抽せん」とは、遊技機内で行われる電子計算機によるくじをいう。
「第一種特別役物」とは、規定数ごとの入賞に係る図柄の組合せの数を増加させ、又は規定数ごとの入賞に係る条件装置が作動する確率を上昇させる役物で、あらかじめ定められた場合に作動し十二回を超えない回数の遊技の結果が得られるまで作動を継続することができるものをいう。
「第二種特別役物」とは、内部抽せんの結果にかかわらず入賞に係る条件装置を作動させることとなる役物で、あらかじめ定められた場合に作動し一回の遊技の結果が得られた場合に作動を終了するものをいう。
「役物連続作動装置」とは、第一種特別役物又は第二種特別役物を連続して作動させることができる装置で、特定の図柄の組合せが表示された場合に作動しあらかじめ定められた場合に作動を終了するものをいう。
「高確率再遊技状態」とは、今までハズレだった乱数値(置き数)を再遊技の当選とすることにより、ハズレとなりにくくして遊技メダルの消費を抑えることができる状態である。例えば、通常状態で再遊技が当選する確率を1/7.3とすると、高確率再遊技状態では4/7.3程度(4倍)となる。
「ボーナス」とは、役物連続作動装置をいう。
「特別遊技」とは、役物連続作動装置が作動した状態の遊技であって、通常遊技よりも高い当選確率のもとで行われる遊技をいう。
「確率変動ボーナス」とは、ボーナスであって、特別遊技が終了したら、通常遊技の内部抽せんで再遊技が当選する確率が所定の第1確率で且つハズレとなる確率が所定の第2確率の確率変動状態となるものをいう。
「普通ボーナス」とは、ボーナスであって、特別遊技が終了したら、再遊技が当選する確率が前記第1確率よりも高く且つハズレとなる確率が前記第2確率よりも低い高確率再遊技状態となるものをいう。
「パンク役」とは、高確率再遊技状態を終了させる入賞役である。
「トークン」とは、遊戯施設などで用いられる電子的な代用硬貨(Token coin)又は電子的なメダルをいう。
「入賞」とは、図柄について遊技媒体(遊技メダル等やトークン)を獲得するため必要な組合せとしてあらかじめ定められたものが表示されることをいう。
「出玉率」とは、パチスロ機に投入された遊技媒体の総数に対する遊技者に獲得された遊技媒体の総数の割合を示すものであり、ベース率ともいう。また、出球率とも書く場合もある。
「コイン単価」とは、所定期間(例えば1日)にメダルの貸し出しに支払われた有価価値の累計をパチスロ機に投入されたメダルの個数の累計で除して算出されるものであり、メダルの貸し出しに支払われた有価価値の累計に対するメダル1個当たりの単価である。遊技場(ホール)の収益を管理する際の尺度の1つとして、このコイン単価の値が用いられる。例えば、メダル貸出機であるサンドに5万円入っていたとし、遊技台のコインの投入枚数が2万枚だと仮定すれば、コイン単価は「5万円/2万枚=2.5(円/枚)」になる。
「再遊技」とは、1回の遊技の結果として特定の図柄の組合せ(入賞に係る図柄の組合せを除く。)が表示された場合における遊技メダルを投入することによらずに行うことができるものをいう。
「特殊リプレイ」とは、「再遊技」であって、新たな高確率再遊技状態を設定する入賞役である。
以下、本発明に係る遊技機をパチスロ機(回胴式遊技機又はスロットマシン)に適用した場合の一実施例を図面と共に詳細に説明する。なお、この遊技機の動作を真似たゲームソフト(シミュレーション・ソフト)によるテレビゲームやビデオゲーム等も本発明の技術的範囲に属する。また、従来技術で述べた構成も、本発明に係る遊技機の構成の一部である。
図1は、本発明に係る回胴式遊技機の正面模式図であり、図2はその右側面図である。
1は、一般に「パチスロ機」と称される回胴式遊技機本体であり、回転ドラム(ドラム部2)を内蔵する筐体1a(図2参照)と前扉1bに大別される。
前扉1bは、回胴式遊技機の顔とも言うべき主要部であり、高級感の創出やデザイン性の要求で独特の金属感が求められており、通常のクロムめっき、ダーククロムめっき、本物の硬質金めっき、メタライジング(めっき)やサテン調(めっき)などを樹脂素材に付加し華やかさが演出される。なお、前扉1bの前面には、透明パネル21が取り付けられている。また、透明パネル21よりも内側の前扉1bには、デザインパネル22が取り付けられている。
このデザインパネル22は、ゲーム状況に応じて各種演出を行う表示演出装置11(又は映像装置)が固定して設けられる上面部22aと、図柄表示窓が形成された中面部22bと、発光表示装置が取り付けられる下面部22cとによって筐体1aの内部方向に折れ曲がった底面部22dを形成し、底面部22dを繋ぐ左側面部22e及び右側面部22f(図示せず。なお、図3のデザインパネルの斜視図を参照。)とにより略箱型形状となって奥まった空間が形成され、底面部22d上には立体的に突出する装飾物23又はゲームの進行に応じて駆動される立体的な電動式駆動物24(例えば、内部当選役とは無関係で単なる演出に用いる電動式のおもちゃや開閉式の扉、上下動するバンパー又は揺動する船などがある。)が設けられている。
前扉1bやデザインパネル22は、樹脂素材を金型で一体成形されるのであるが、成形の方法としては一般に、射出成形、押出成形、発泡成形や真空成形などが用いられる。
その樹脂材料としては、汎用樹脂であるABS(アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン)、PE(ポリエチレン)、PP(ポリプロピレン)、PS(ポリスチレン)、エンプラのPA (ポリアミド[ナイロン])、PC(ポリカーボネート)、POM(ポリアセタール)、PPE(ポリフェニレンエーテル)、PET(ポリエチレンテレフタレート)、PBT(ポリブチレンテレフタレート)、PMMA(ポリメタクリル酸メチル)、スーパーエンプラのPPS(ポリフェニレンサルファイド)、LCP(液晶ポリマ)、PSF(ポリスルホン)、PES(ポリエーテルスルホン)、PAR(ポリアリレート)及び熱硬化性樹脂のフェノール樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリウレタン、ユリア樹脂が用いられる。
2は、筐体1aに内蔵されているドラム部であり、左ドラム2a、中ドラム2b及び右ドラム2cの3つのドラムで構成される。また、それぞれのドラム内部には、回胴部図柄表示LEDが設けられており、各種演出に応じて発光(点灯や点滅)又は消灯するようになっている。つまり、各ドラムが一列に複数の図柄を表示する図柄列であり、この場合には、3つの図柄列を変動させる変動表示ゲームを開始するようになっている。
3は、デザインパネル22の正面中央部に設けられた窓部であり、ドラム部2の外周に貼り付けられている図柄が透明パネル21を通して目視可能なようになっている。この窓部3には、横方向に延びる3本の有効ラインと斜め方向に交差する2本の有効ラインである合計5本の有効ラインが、左ドラム2aと中ドラム2b及び中ドラム2bと右ドラム2cを結ぶ線で目立つように表示されている。なお、この有効ラインの下側には、回胴部ライン表示LEDが埋め込まれており、入賞時に点灯又は点滅するようになっている。
4は、窓部3の下側で且つデザインパネル22の下面部に設けられた表示LEDブロックであり、後述するように投入枚数LED、メダル貯留枚数表示LED、メダル払出枚数表示LED及びナビゲーションLEDの表示LED群で構成される。
5は、メダル投入部であり、ドラム部2(回転ドラム)を回転及び停止させる変動表示ゲームを開始させるための遊技メダル(遊技媒体であり、コインという場合もある)を投入するメダル投入口が設けられている。なお、メダル投入部5の両サイドには左光透過部5a及び右光透過部5bが設けられており、下側左右に取り付けられた複数の光源(例えば、LED)からの光によって、メダルが投入不能な場合には赤色(第一の色)で、一方メダルが投入可能であって遊技用に加算表示されるときには青色(第二の色)で、メダル貯留装置に加算表示されるときには緑色(第三の色)で点灯する。但し、メダルが投入不能な場合には、消灯としてもよい。更に、ゲームソフトにおいて遊技媒体とは、遊技メダル又は遊技コインを意味するデータ(例えば、投入メダル数やクレジット数値データやトークン)であって、実際の遊技メダル又は遊技コインとは異なる。
また、メダル投入口5cから投入されたメダルは、メダル選別装置(図示せず)によってカウントされ、正常に投入されたメダルの数を加算して表示LEDブロック4の投入枚数LED又はメダル貯留枚数表示LEDに表示するようになっている。
6は、精算ボタンであり、メダル貯留装置(図示せず)の起動と解除及び投入メダルと貯留メダルの精算に使用する。
7は、1ベットボタンであり、遊技を行うためにメダル貯留装置の貯留メダルを1枚投入するときに使用する。なお、1ベットボタン7を設けない場合が多くなっている。
8は、マックスベットボタンであり、遊技を行うためにメダル貯留装置の貯留メダルを最大数である3枚投入するときに使用する。なお、マックスベットボタン3の内部には、LEDが設けられており、マックスベットボタン3が操作可能な状態のときに点灯するようになっている。
9は、スタートレバー(回胴回転始動装置の一部)であり、遊技を行うために所定数の遊技メダルを投入後、ドラム部2を一斉に始動させるときに使用する。スタートレバー9の周囲には、LEDが設けられており、スタート操作が可能な状態のときに点灯するようになっている。また、スタートレバー9は、出玉率の段階設定を行う場合、段階値1〜6(又は、1,3,5,7の4段階跳び番号)の中から選択された所望の設定値を確定させるときに使用する。なお、図70に、本願発明に関係するスタートレバー9の機能を備えるマックスベットボタン8a(図70(A)参照)及びマックスベットボタン8の機能を備えるスタートレバー9a(図70(B)参照)を示すが、詳細については後述する。
10は、停止ボタン部であり、回転しているドラム部2を停止させるときに使用する。この停止ボタン部10には、左停止ボタン10a、中停止ボタン10b及び右停止ボタン10cの3つのボタンが設けられており、ドラム部2が回転中に操作することにより、それぞれのボタンに対応する左ドラム2a、中ドラム2b及び右ドラム2c(複数の図柄を表示する複数の図柄列)を停止させることができる。なお、左ドラム2a、中ドラム2b及び右ドラム2cの3つのドラムの回転が所定速度(約80回転/分)に達して、停止ボタン部が操作可能になった場合には、停止ボタン10a、停止ボタン10b及び停止ボタン10cに内蔵されているLED(即ち、停止ボタンが操作可能になったことを表示する表示手段)が点灯するようになっている。更に、左停止ボタン10a、中停止ボタン10b及び右停止ボタン10cを方向入力手段として用いる場合、それぞれ左方向、上方向、右方向入力に対応させることができる。
11は、ブラウン管を利用したカラーディスプレイやLCD(液晶ディスプレイ)、PDP(プラズマ・ディスプレイ・パネル)又は有機EL(エレクトロ・ルミネッセンス)などのFPD(フラット・パネル・ディスプレイ)で実現される表示演出装置であり、回胴遊技に関する各種映像演出(複数の演出映像の中から選択された映像の演出)や所要の情報の告知等が行えるようになっている。なお、BBや大当り入賞が発生した後のBGM演奏に際して、表示演出装置11はROM161から読み出した映像データに基づいて、歌詞のテロップを表示するようになっている。
12は、スピーカ部であり、左上スピーカ12a、右上スピーカ12b、左下スピーカ12c及び右下スピーカ12dの4つのスピーカで構成され、各種演出に応じた効果音や段階設定値の変更中又は前扉1bが開いている状態において警告音を発生する。なお、図示していないが、実際には左下スピーカ12c及び右下スピーカ12dの上面全体を覆うように保護用のスピーカグリルが取り付けられる。
13は、遊技状態表示LED部であり、表示演出装置11の上部に設けられた上部状態表示LED13a及び両側面に設けられた左上状態表示LED13bと右上状態表示LED13c、左中状態表示LED13dと右中状態表示LED13e、及び左下状態表示LED13f、右下状態表示LED13gと中下状態表示LED13hで構成され、各種の光演出を効果的に行うことができる。また、段階設定値の変更中又は前扉1bが開いている状態において、警告表示として点滅を繰り返す。なお、遊技状態表示LED部13(13a〜13h)は、前扉1bの外周を略一周するように配置されているので、遊技者に対してカラフルな光が途切れなく外周をグルグル回るような光演出を効果的に行うことが可能となる。
14は、ドア鍵穴であり、ドアキーにより回胴式遊技機本体1の前扉1bを開けるときや、打ち止め状態(メダル式遊技の為の操作を不能にした状態)の解除及びエラーによる遊技中止の解除の際に使用される。
15は、受け皿であり、メダル払出装置(図示せず)から払い出された遊技メダルがメダル払出口16より排出され、その数として数百枚程度まで受けることができる。
17は、ロゴパネル部であり、メーカ名又は機種名など、各種商標を表示する為に使用される。
19は、スペシャルボタンであり、表示演出装置11に表示される各種ゲームやその映像演出に応じて要求される情報(例えば、戦闘機の機銃操作や爆弾投下、登場人物の移動方向等の入力情報)を遊技者自身が入力する。なお、このスペシャルボタン19によって入力される情報は、後述する副基板(サブブロック)に与えられ、あくまで各種映像や音響演出にのみ用いられるものであるから、遊技結果に影響を及ぼすものではない。
20は、ロゴ表示部であり、ロゴパネル部17と同様に、この部分全体を覆うようにシール又はフィルムを貼着して、メーカ名や遊技機名称などの各種商標表示を施すのに使用される。
28は、投入メダル詰まり返却ボタン(単に、「返却ボタン」とも言う)であり、メダル投入部5に続いて遊技メダルが通過する遊技メダルセレクター(図示せず)に詰まった遊技メダルをメダル払出口16から返却する時に使用する。
図3は、デザインパネルの斜視図である。
この図3(A)に示すデザインパネル22は、表示演出装置11を取り付ける表示演出装置取付部22jが形成された上面部22aと、図柄表示窓3が形成された中面部22bと、前述した表示LEDブロック4(発光表示装置)が取り付けられる下面部22cとによって底面部22dを形成しており、その上面に立体的に突出する装飾物又は立体的な電動式駆動物が設けられる。
また、底面部22dを繋ぐ左側面部22e及び右側面部22fとにより略箱型形状(又は略船型形状)となって内部に奥まった空間が形成され、その上部及び下部には前扉1bに取り付けるための複数の取付穴が形成された上部取付部22g及び下部取付部22hが設けられている。この底面部22d、左側面部22e及び右側面部22fからなる5つの内面に装飾用シールを貼ることにより、特に底面部22dでは3つの略平面を形成している。ただし、装飾物23や電動式駆動物24が設けられているので、凹凸があるのは当然である。
4aは、投入枚数LEDであり、遊技を行うためにメダル投入部5から又はマックスベットボタン8や1ベットボタン7によって投入された遊技メダルの枚数を表示する。
4bは、メダル貯留枚数表示LEDであり、遊技メダルの貯留枚数(クレジット数)を例えば所定最大数50枚の範囲で表示し、また、貯留メダルの精算時における払い出し演出表示を行う。
4cは、メダル払出枚数表示LEDであり、入賞時に払出メダルの枚数を表示し、また打止め中、出玉率の段階設定値及びエラー発生時のエラーコードを表示する。
4dは、ナビゲーションLEDであり、ゲーム状況に応じた各種演出表示を行う。例えば、登場人物のパワーレベルや戦闘機に配備されている機銃や爆弾の数又は破壊度や、効果音に対応した音量レベル表示(一般にはイコライザーとして知られている)を行う。なお、ナビゲーション用としては、小型の液晶表示装置でもよい。
図3(B)に示すデザインパネル22は、更に折れ曲がった面(淵)として最上面部22iが設けられている点で図3(A)のものと相違する。なお、この最上面部22iを設けることにより、取り付けた表示演出装置11を遊技者に見えやすくできる点と、デザインパネル自身が一層強固になる点で有利となる。
図4は、本発明に係るスロットマシン(遊技機)の制御回路系のブロック図であり、メインブロック(主基板:破線で囲っていない部分)とサブブロック(副基板:破線で囲った部分)とに大別される。なお、メインブロックは遊技結果に関する制御を、サブブロックは遊技経過や内部抽せん結果の告知・表示など様々な演出に関する制御を司る。
例えば、メインブロック(主制御部100)は、ボーナス入賞した後に行われる特別遊技を終了すると、その後の一般遊技で高確率再遊技状態とし、複数の当選役を同時に当選させ、停止操作により回転ドラムの回転を停止させたとき、入賞した図柄に応じて高確率再遊技状態とする一般遊技の継続ゲーム数を決める。また、メインブロックは、継続ゲーム数を決めた場合、遊技メダルの払い出し期待値を同じにして一般遊技の当選確率を制御する。
そして、後述するサブブロックの副制御部により、特別遊技が終了した後の一般遊技において、乱数抽選結果が当選である場合、所定の組み合わせで図柄が表示されるように回転ドラムの回転を停止させる為の補助情報を通知するのである。なお、メインブロックからの信号はサブブロックに出力されるが、逆にサブブロックからメインブロックへは一切信号が受信できないようになっている。これはゴト対策のためであり、風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律により規定されている。
この主制御部100は、後述するように(特に、図6及び図13参照)、遊技者のスタートレバー9の操作に伴って乱数抽選を実行し、複数種類の図柄を3列(複数の列状)になって変動表示するためのドラム部2(左回胴帯32a、中回胴帯32b及び右回胴帯32c)を回転させることにより図柄変動表示ゲームを開始する。この乱数抽選でベル、チェリー、スイカ、プラム等の配当のある小役が当選し、遊技者が停止ボタン部10の停止操作を行うと、主制御部100はドラム部2を停止させ、窓部3の5つの有効ライン上のいずれかに同一図柄が並んで表示されれば入賞となる。例えば、入賞の種類に応じて規定されている遊技媒体の配当数として、ベル7枚、チェリー2枚、スイカ5枚、プラム8枚とすると、第2ラインにベル図柄及び第3ラインにプラム図柄が並んで表示されれば、主制御部100は入賞分のベル7枚とプラム8枚を合計して15枚を払い出す。
そして、主制御部100は、図柄変動表示ゲームにおける一度の乱数抽選でベル図柄(第1当選図柄)及びプラム図柄(第2当選図柄)を同時に当選させ、遊技者の停止ボタン部10の停止操作の順番に従って、変動するドラム部2上の図柄を停止させる。主制御部100は、乱数抽選で例えばベル図柄及びプラム図柄を同時に当選させた場合、遊技者が停止ボタン部10の左停止ボタン10a、中停止ボタン10b又は右停止ボタン10cのいずれか一つを操作して図柄列(回胴帯)を停止させたとき、最初に停止した図柄列の窓部3の有効ライン上にベル図柄及びプラム図柄を共に表示する。そして、プラム図柄(第2当選図柄)に対して規定されている停止ボタン部10の停止操作の順序に応じて、ベル図柄(第1当選図柄)を有効ライン上に1つ又は2つ(複数)表示及び入賞させて、ベル図柄入賞に規定されている配当数7枚の遊技媒体を入賞分(つまり、1つ又は2つ)だけ合計(つまり、7枚又は14枚)して払い出す。
また、主制御部100は、メダル投入口5cから投入された遊技メダルをメダル選別装置(図示せず)によってカウントし、正常に投入されたメダルの数をメダル貯留装置(図示せず)に加算して表示LEDブロック4の投入枚数LED又はメダル貯留枚数表示LEDに表示する。そして、マックスベットボタン8の操作により所定数のメダルが投入された場合、メダル貯留装置に貯留する遊技メダルの貯留枚数から所定枚数の3枚を差し引いてメダル式遊技に使用する一方、精算ボタン6により払い出し操作が行われた場合、メダル貯留枚数表示LEDに表示している貯留枚数分の遊技メダルをメダル払出口16から排出すと共に、精算ボタン6の払い出し操作により遊技メダルを払い出した場合、メダル式遊技(変動表示ゲーム)の為の操作を不能状態(打ち止め状態)にする制御を行う。
主制御部100は、メダル式遊技の為の操作を不能状態にするか否かを設定する打ち止め設定部180(つまり、打ち止め設定スイッチ)のオン又はオフを確認し、オンのときに精算ボタン6の払い出し操作により遊技メダルを払い出すと、メダル式遊技の為の操作を不能状態にする一方、打ち止め設定スイッチがオフのとき、精算ボタン6の払い出し操作により遊技メダルを払い出すと、メダル式遊技の為の操作を可能状態にする(即ち、打ち止め状態にしない)。
主制御部100は、精算ボタン6の払い出し操作により払い出した遊技メダルの枚数を計数し、計数した遊技メダルの枚数が所定枚数(例えば、200枚程度)に達した場合、メダル式遊技の為の操作を不能状態にする。
主制御部100は、精算ボタン6の払い出し操作が行われると内蔵するタイマーをスタートさせて、最初の精算ボタン6の払い出し操作から次の払い出し操作までの時間を計測し、計測した時間が所定時間(例えば、30分程度)に達しない場合、メダル式遊技の為の操作を不能状態にする。なお、このタイマーは基本クロックを分集してRAM102に記憶させることにより容易に作成できるが、周知であるのでその説明を省略する。
また、主制御部100は、通常遊技においてスタートレバーの開始操作に連動して内部抽せんを行なって、少なくとも確率変動ボーナス、普通ボーナス、ベル図柄等の小役、リプレイ図柄の再遊技及び図柄が揃わないハズレを決定する。主制御部100は、通常遊技の内部抽せんで再遊技が当選する確率が所定の第1確率で且つハズレとなる確率が所定の第2確率の確率変動状態、及び再遊技が当選する確率が前記第1確率よりも高く且つハズレとなる確率が前記第2確率よりも低い高確率再遊技状態を、抽選テーブルの置き数の値を変えることにより変化させる。例えば、確率変動状態ではハズレとなる確率が4/7.3で再遊技が当選する確率が1/7.3とし、高確率再遊技状態ではハズレとなる確率が1/7.3で再遊技が当選する確率が4/7.3というように置き数を入れ替え、確率変動ボーナス、普通ボーナスや小役などの置き数はそのままとする。つまり、高確率再遊技状態では、今までハズレだった値を再遊技の当選とする。特に、前記制御手段は、いずれのボーナスも当選していない場合、通常遊技の内部抽せんでハズレとなったとき、有効ライン上に特定図柄を表示した後、その後の通常遊技を前記確率変動状態で行う。
そして、主制御部100は、確率変動ボーナス又は普通ボーナスのいずれかが当選中において、通常遊技の内部抽せんでハズレとなった場合、ボーナス図柄を表示可能状態にしてボーナスを放出すると共に、表示されたボーナス図柄が確率変動ボーナスの作動に係る図柄のとき、ボーナス後に行う特別遊技を終了した後に確率変動状態とする一方、表示されたボーナス図柄が普通ボーナスの作動に係る図柄のとき、特別遊技を終了した後に高確率再遊技状態とするのである。特に、主制御部100は、いずれのボーナスも当選していない場合、通常遊技の内部抽せんで特殊リプレイが当選したとき、有効ライン上に特殊リプレイ図柄を表示した後、その後の高確率再遊技状態での通常遊技を当選確率又は規定ゲーム数を変えて行う。
主制御部100は、所定枚数の遊技メダルを投入し、スタート操作により複数の図柄を変動表示させる通常遊技を開始して内部抽せんを行なって、複数種類のボーナス、小役、第1再遊技、第2再遊技及びハズレを決定すると共に、有効ライン上に停止した図柄が予め決められた図柄の組み合わせで表示されると入賞とする。また、主制御部100は、通常遊技の内部抽せん及び図柄の停止制御を行うと共に、通常遊技の内部抽せんで第1再遊技が当選した場合、有効ライン上に再遊技図柄を停止させて再遊技を行う一方、通常遊技の内部抽せんで第2再遊技が当選した場合、前記複数種類のボーナスの内、いずれか一つのボーナスを第2再遊技と同時に当選させて記憶し、有効ライン上に特定図柄を停止させて、記憶したボーナスに対応するゲーム数だけ高確率再遊技状態とし、その後の通常遊技でハズレとなったとき、記憶したボーナスに対応する図柄を有効ライン上に停止させて、ボーナスを放出する。
主制御部100は、すべての回胴(ドラム部2)の回転の速さが一定となった後、変動表示ゲームの経過時間である「30秒」を超えて遊技者による回転停止装置(停止ボタン部10)の操作がなされなかったとき、回胴の回転を停止させる機能(以下、「自動停止機能」という。)を有しており、この自動停止においては、条件装置が作動していても、その作動している条件装置の図柄を揃えない。例えば、ボーナスフラグが立っている時に自動停止させると、主制御部100はボーナス図柄だけではなく、リプレイや小役図柄が表示されないように停止させる。また、主制御部100は、ボーナス当選時に回胴の回転が所定時間(30秒)に達した場合、窓部3に記憶しているボーナスに応じた所定の図柄を表示するように自動停止させる。例えば、所定の図柄として、図13に示す第1ライン上に、左ドラム2aにはNo.4のスイカ図柄、中ドラム2bにはNo.18のチェリー図柄、及び右ドラム2cにはNo.14の十字架図柄を強制的且つ一義的に引き込んで停止させる(図7参照)。そして、次回の変動表示ゲームではこの停止状態からドラムの回転がスタートし、ステップモータ30のトルク性能が一定であるので、ドラム部2の回転の速さが所定の速さとなるまでの時間も一定となり、停止ボタンが操作可能になったことを表示する内蔵LEDが点灯した直後に、各停止ボタンを通常通りに左から順に操作すると、当選しているボーナス図柄は引き込み範囲内(5コマ以内)に常に存在するので、図柄表示部の有効ライン上にボーナス図柄が停止するのである。これが本願発明の特許性のポイントであり、従来技術には存在しない。
この主制御部100は、CPUを内蔵したマイクロプロセッサを搭載する一体型のワンチップマイコン(例えばエルイーテック社製LE4280B−PA−G1)であり、所定のデータテーブル領域や装置全体の制御手順を記述した制御プログラムを記憶するROM101と、カウンタやレジスタ等が形成され制御に必要な情報を一時的に記憶するRAM102(RWM:リライタブルメモリともいう。また、内蔵だけではなく、外付けRAMも含む。)とが設けられている。なお、このRAM102は、後述するように、電源スイッチ170cをオフ状態にしても又は電源コードを抜いても、電源コネクタを経由して供給されるRAMバックアップ用電源によって記憶する制御データは保持される一方、電源コネクタそのものがが抜かれると、電力が供給されないので制御データは消去(オールクリア又は0にリセット)される。
主制御部100には、I/0ポート(図示せず)やデータバスを介して、スタートSWセンサ110(スタート・スイッチ・センサ110)、停止ボタンセンサ120、メダル検出センサ130、ベットボタンセンサ140、段階設定部150及び打ち止め設定部180が接続され、主制御部100はこれらからの入力信号を受信可能に構成されている。
また、主制御部100には、I/0ポート(図示せず)やデータバスを介して、ドラム部2、メダル払出装置18及び表示LEDブロック4が接続されており、主制御部100はこれらの各装置を入出力信号によって制御可能に構成されている。さらに、主制御部100には、I/0ポート(図示せず)を介して副制御部160が接続されており、サブブロックの各種制御に必要な制御データ(例えば、コイン投入データや当選状況データ、段階設定部のスイッチ操作状態を示すデータ、段階設定値)を副制御部160に出力する。なお、副制御部160は、内蔵RAM162に段階設定値の履歴情報も併せて記憶しており、履歴情報は電池でバックアップされているので主電源を切っても消えることはない。
特に、この副制御部160は、(1)制御データ中の投入枚数データと払出枚数データから、特別遊技中に増加した遊技メダルの数をカウントし、(2)特別遊技が終了した後の一般遊技で、乱数抽選結果が当選である場合、所定の組み合わせで図柄が表示されるように回転ドラムの回転を停止させる為の補助情報を通知し、(3)特別遊技が終了した後の一般遊技において、補助情報の通知を開始させた場合、一般遊技で減少した遊技メダルの数がボーナスゲームでの遊技メダルの増加数を超えたとき、補助情報の通知を終了させる。
また、副制御部160は、主制御部100から送信される制御データ中の投入枚数データ、払出枚数データや変動表示ゲーム回数データに基づいて、初期化した後における差枚数や消化した変動表示ゲーム回数を計数しており、計数した差枚数や回数が所定数に達すると、選択ゲームを発動させる。この際、副制御部160は、表示演出装置11に「選択ゲームを開始しますか。開始する場合、スペシャルボタンを連打してください。」と表示して、スペシャルボタン19を点滅させる。
副制御部160は、遊技者がスペシャルボタンを連打すると、連打した回数に応じたパルス信号を受けとり、選択ゲーム抽選を行なって当たりとする数字(例えば、「0」又は「1」)を決定する。そして、表示演出装置11に、「○、×」や「左、右」などを左停止ボタン10aと右停止ボタン10cにそれぞれ対応させて表示して、遊技者に選択操作を促す。例えば、選択ゲーム抽選結果で「0」が当選している場合、遊技者が左停止ボタン10aを操作して対応する「○」や「左」を選択すると選択ゲームで当選となる。そして、副制御部160は、当選と判断すると、その後の変動表示ゲームにおいて、投入枚数や差枚数又は変動表示ゲームの回数に応じた数量の遊技媒体が増加するまでAT機能(補助情報通知手段により補助情報を通知する機能)を発動させる。例えば、差枚数がマイナス500枚であれば、1000枚増加するまで内部抽選での当選図柄や押し順を遊技者に通知する。つまり、遊技者は選択ゲームで当選すると1000枚の獲得が保証されるわけである。副制御部160は、所定枚数だけ増加(又は、所定枚数の払出し)すると、AT機能を終了させて、差枚数又は変動表示ゲームの回数を初期化して、スタートに戻る。
これに対して、遊技者が右停止ボタン10cを操作して対応する「×」や「右」を選択すると選択ゲームで落選となる。そして、副制御部160は、落選と判断すると、AT機能を発動させることなく、差枚数又は変動表示ゲームの回数を初期化して、スタートに戻る。結果的に、遊技者はハマリ状態となっていても、選択ゲームで当選すれば、今まで負けていた分以上を取り戻すことが可能となり、博打好きには堪らない一発逆転を期待できるのである。上記では、二択として当選で2倍返しとしたが、例えば五択であれば当選で5倍返しとすることも可能であり、その倍率を遊技者が選択できるようにすると更に趣向が増す。
この副制御部160は、主制御部100と同様に、CPUを内蔵したマイクロプロセッサを搭載する一体型のワンチップマイコンであり、サブブロック全体の制御手順を記述した制御プログラムを記憶するROM161と、カウンタ、タイマーやレジスタ等が形成され主制御部100から受信した制御に必要な情報を一時的に記憶するRAM162などが設けられている。なお、副制御部160は、段階設定部のスイッチ操作状態を示すデータに基づいてタイマーをスタートさせ、所定時間経過してもON又はOFFとならない場合には、音と光及び液晶表示で異常の発生を報知する。
特に、副制御部160は、RAM102に記憶する段階設定値が所定範囲になく、主制御部100が警告を発生させた後、店員の設定変更スイッチの操作に従って選択された段階設定値を送信してきた場合、RAM162に記憶する最新の段階設定値と送信されてきた段階設定値とが一致したとき、一致した旨を表示又は報知する。例えば、副制御部160は、表示演出装置11に「開店時の段階設定値と一致しました。」を表示し及びスピーカ部12からビープ音を発生させたり、音声で「開店時の段階設定値と一致しました。」の報知を繰り返す。その後、主制御部100は、副制御部160が一致した旨を表示又は報知している状態で、段階設定部150が操作された場合、送信した段階設定値を新たにRAM102に記憶させるとともに、新たに記憶した段階設定値を使用して変動表示ゲームの当落を決定する。
また、ROM161には複数のBGM(バック・グランド・ミュージック)データが記憶されており、特にビッグボーナスゲーム中において、遊技者の気持ちを高揚させる為に特別にアレンジされたBGMが選択及び演奏される。副制御部160は、大当り入賞が発生した後のBGM選択及び演奏に際して、主制御部100からゲームスタート信号を受け取って図柄変動表示ゲームの回数を計数するとともに、計数した図柄変動表示ゲームの回数が所定数(例えば、100ゲーム)を超える場合、楽曲のカラオケ伴奏としての第一楽曲を演奏する一方、所定数(例えば、100ゲーム)以下の場合、楽曲の歌詞の歌声及び伴奏を含む第二楽曲を演奏する。つまり、100ゲーム以内にBB又は大当りを獲得した場合には、歌手の歌声が入った楽曲が演奏される一方、101ゲーム以上では、歌手の歌声が入っていないカラオケのみが演奏される。その結果、歌声入りのBGMが流れた場合には、遊技者は少ないゲーム数でBB又は大当りを獲得したという達成感が味わえることに加え、そのBGMを聴いた他の遊技者もまた早期にBB又は大当りを獲得しようと発奮する、という効果がある。
更に、副制御部160には、表示演出装置11、スピーカ部12、遊技状態表示LED部13、入力SW部25(入力スイッチ部25)、計時部26、操作方向センサ111、スペシャルボタンセンサ112及び扉異常信号出力装置113が接続されており、副制御部160はこれら各装置からの入力信号を受け付けたり、必要なデータや信号を出力して各種制御を行うことが可能なように構成されている。
副制御部160は、スタートレバー9の開始操作に伴って、主制御部100が内部で乱数抽選を実行し、大当りや小当り又はハズレの結果通知を受けると、乱数抽選の結果を通知する以前に、表示演出装置11やスピーカ部12、遊技状態表示LED部13に演出を行うか否かの抽選を行う。副制御部160は、演出抽選で当選すると、ROM161に記憶する複数の演出映像の中から表示演出装置11に表示する演出映像を選択する。特に、激熱映像が表示されると50%以上〜100%未満の高確率で大当りとなるように映像抽選テーブルが決定されており、そのデータがROM161に記憶されている。
副制御部160は、乱数抽選でハズレが発生し且つ演出映像として激熱映像を選択した場合、後述する所定の映像破棄条件を満たしたときには、表示演出装置11に激熱映像を表示しないように制御する。これには、映像演出を行わない場合も含まれる。
また、副制御部160は、激熱映像を表示演出装置11に表示しなかった場合、激熱映像又は同様の他の激熱映像(同じ高確率で大当りとなる演出映像)を除外した複数の演出映像の中から再選択したり、激熱映像に対応付けられた代替演出映像の中から再選択するようになっている。
操作方向センサ111は、スタートレバー9が操作される上下左右の方向に対応する方向信号を出力し、副制御部160はこの方向信号を受信して、方向信号に応じた各種映像演出や当選告知等を表示演出装置11に表示し、更にスピーカ部12から効果音を発生させる。
スペシャルボタンセンサ112は、スペシャルボタン19が操作された時にON信号(例えば、HIGH信号)を出力し、副制御部160はこのON信号を受信したタイミングに応じて各種ゲーム及びその映像演出や当選告知等を表示演出装置11に表示し、更にスピーカ部12から爆弾投下や機銃操作などの効果音を発生させる。
扉異常信号出力装置113は、扉の開閉状態を検出して副制御部160に制御信号を出力する装置であり、主電源がONの状態においては前扉1bの開閉に応じてON/OFF信号を出力する一方、主電源がOFFの状態においては副電源から供給される電力によって駆動され、主電源断時の前扉1bの異常開閉を検出及び記憶し、その後、主電源がONとなった場合でも、主電源断時の異常開閉を副制御部160に通知する。これにより副制御部160は、前扉1bが閉まっていても、主電源が入れられた時に警告音を発生させるので、遊技ホールの管理者は異常事態を認識し、遊技機のチェックや点検等の適切な処置を施すことができる。
メダル検出センサ130は、上述したメダル通過センサ48と近接センサ49で構成され、メダル投入口5から投入されたメダル数に応じた数のパルス信号を出力し、主制御部100はこのパルス信号を受信し、及びパルス信号の立上りや立下りのカウンター処理をして、表示LEDブロック4中の投入枚数LED4a又はメダル貯留枚数表示LED4bにパルス数に応じた数だけ増加した投入枚数又はクレジット数を表示させるように制御する。
ベットボタン検出センサ140は、1ベットボタン7の操作に応じてパルス信号を出力する1ベットボタン検出センサ140a、及びマックスベットボタン8の操作に応じてパルス信号を出力するマックスベットボタン検出センサ140bの2つで構成され、主制御部100の2つのポートへ別々に接続されている(詳細図示せず)。主制御部100は、得られたパルス信号に対応するように投入枚数LED4aの枚数表示を制御する。
また、遊技者が所定数のメダルを投入後、スタートレバー9を操作すると、スタートSWセンサ110はスタート信号を出力し、主制御部100はこのスタート信号の受信を契機として乱数抽選等を行って変動表示ゲームを開始するとともに、ドラム部2に駆動パルス信号を出力するようになっている。なお、この1回のスタートレバー9の操作によって行われる遊技が1ゲームの変動表示ゲームとなっており、遊技者はボーナスゲーム(ビッグボーナス又はレギュラーボーナス)を獲得してメダルを増やすことを目的に遊技を繰り返す。
そして、主制御部100は、変動表示ゲーム中に停止ボタン10a、10b及び10cが操作されると、回転ドラムの回転を停止させ、所定の役が成立(各回転ドラムの図柄が予め定めた所定の組み合わせで表示されると入賞)してメダルの払い出しを行う場合、その払出し数を表示LEDブロック4中のメダル払出枚数表示LED4cに表示し、これをクレジット数に加えてメダル貯留枚数表示LED4bに表示させる。なお、精算ボタン6によって払い出し操作が行われた場合やクレジット数が例えば最大数の50枚を超えた場合には、主制御部100はメダル払出装置18を駆動制御し、必要数のメダルをメダル払出口16から排出させて受け皿15に蓄積させる。
さらに、主制御部100は、小役が成立した場合や、特にボーナスゲームが内部当選した場合には、副制御部160に内部当選等に関する制御データを出力する。そして、副制御部160は、主制御部100から制御データを受け取ると、遊技状態表示LED部13の点灯制御、スピーカ部12から効果音を発生させる為の音声合成LSI(図示せず)の制御、及び表示演出装置11の表示画面内におけるキャラクタや背景映像の表示制御等の各種演出動作を行うように構成されている。
150は、段階設定部であり、後述する出玉率の段階設定操作を行うことにより、ホール側は、イベントや新装オープンでの放出や収益改善のための回収状況に応じて、段階値1〜6(又は、飛び番号の1,3,5,7等)の中から所望の設定値を選択することができる。
25は、入力SW部(入力スイッチ部)であり、出玉率の段階設定操作が行われた場合の警告モードの設定や、警告を発生させる又は発生させない時間帯の設定を行う。この警告モードとしては、警告発生機能のオン状態又はオフ状態と、設定した時間帯のみ警告を発生させるタイマー状態の3つのモードがある。なお、入力SW部25は、サブブロックの初期化を行うための初期化スイッチとスピーカ部12の音量を切り替える際に使用する音量スイッチからなり、その両方を同時に押した場合に機能するようになっている。
26は、衛星などから絶対時間データを受け取り、正確な時間を刻む電波時計からなる計時部であり、計時した時間を副制御部160に出力する。
特に、主制御部100及び副制御部160の機能について詳述すると、主制御部100は、遊技者が遊技媒体のメダルを3枚投入し、スタートレバーを操作すると、そのタイミングで当落抽選を行なった後、抽選結果(当選役、リプレイ、ハズレ等)をRAM102に記憶すると共に、3つのドラム2a、2b、2cを所定速度で回転させる。主制御部100は、遊技者が停止ボタン10a、10b及び10cを操作すると、抽選結果に応じた引込制御または回避制御により、当選図柄が有効ライン上に停止及び表示されると、メダル払出装置18を駆動制御して、規定数のメダルをメダル払出口16から排出させて受け皿15に蓄積させる。この際に、主制御部100は、ゲーム演出に必要な各種データ(ゲーム回数、投入メダル数や払出し枚数)及び抽選結果などの制御コマンドを副制御部160に送信する。
副制御部160は、主制御装置から受信したデータ及び制御コマンドに基づいて、各種データを初期化した時点から後の、(1)メダルの投入枚数、(2)メダルの投入枚数から払出枚数を引いた差枚数、又は(3)変動表示ゲームの回数をカウントして、RAM162に順次記憶及び更新する。
副制御部160は、その値が所定数に達すると、RAM162に選択ゲームフラグをセット(ビットに1を立てる)すると共に、表示演出装置11に「選択ゲームを行うことができます。開始する場合は、スペシャルボタンを連打してください。」と表示して、スペシャルボタン19を点滅させる。なお、選択ゲームフラグをセットするのは、遊技者が見落としても複数回選択する余地を与える為(誤操作防止の為)であり、選択しない場合でも通常3度(又は、複数回)だけ選択ゲーム発動表示を繰り返す。
副制御部160は、遊技者がスペシャルボタンを連打した場合、選択ゲームフラグをリセットして(ビットを0に戻す)、選択ゲームを発動させる。
副制御部160は、遊技者の選択操作により、選択ゲームで当選したときには、その後の変動表示ゲームにおいて、数えた枚数や回数の計数値に応じた枚数のメダルが増加するまで、発動したAT機能により補助情報を遊技者に通知して、その後に計数値を初期化する。その一方、選択ゲームで落選したときには、AT機能を発動することなく単に計数値を初期化する。その一方、副制御部160は、選択ゲームで落選したときには、AT機能を発動することなく単に計数値を初期化して、通常ゲームに戻る。
これに対し、副制御部160は、遊技者がスペシャルボタンを連打せずに所定ゲーム数が経過した場合、選択ゲームを発動させずに、選択ゲームフラグをリセットし、計数値を初期化することなく、その後の変動表示ゲームの回数を加算して、その回数が所定数に達すると、遊技者に選択ゲームを行うか否かを確認することを繰り返す。
なお図71に、本願発明に関係する優先設置部190を示すが、詳細については後述する。
図5は、ドラム部を制御する制御回路系のブロック図である。
ドラム部2は、左ドラム2a、中ドラム2b及び右ドラム2cの3つのドラムを回転制御するためのステップモータ30a、30b及び30cを備えており、主制御部100からの駆動パルス信号に応答して各ステップモータ30a、30b及び30cが駆動され、駆動パルス信号を3相に供給し続けると吸引力が発生して停止するようになっている。
このステップモータ30a、30b及び30cは、4相1−2励磁方式でステップ数が252ステップ/回転(1.42度/ステップ)であり、主制御部100が駆動パルス信号を504パルス入力すると丁度1回転し、各ドラムに1つだけ設けられたフォトインタラプタからなる回胴センサ31a、31b及び31cからそれぞれのインデックス信号(基準信号又は基準位置信号)が1パルス返ってくるので、主制御部100は各ドラムの位置を正確に把握することができる。つまり、入力パルスによる分解能は0.714(度/パルス)ということである。なお、更に分解能を上げる場合には、入力パルスから次の入力パルスまでの時間と回転速度を管理することにより回転位置を細かく把握できる。
図6は、ドラム部の構成ブロック図である。
ステップモータ30a(図示せず)、30b(図示せず)及び30cの各回転軸には、厚肉の円盤状回転体である左ドラム2a、中ドラム2b及び右ドラム2cの中心部がそれぞれ連結されており、図示した矢印の方向(即ち、上から下方向)に回転する。また、各ドラムの外周部には複数種類の図柄が描かれた左回胴帯32a、中回胴帯32b及び右回胴帯32cが貼り付けられており、変動表示ゲームにおいて同一図柄が有効ライン上に並んで窓部3に表示されれば入賞となる。なお、同図の星マーク、+マーク、プラムマーク(黒丸マーク)や三角マークは便宜的に示したものであり、実際とは異なっている。
図7は、ドラムの図柄配置表である。
左ドラム2a、中ドラム2b及び右ドラム2cのそれぞれには、左ドラム図柄、中ドラム図柄及び右ドラム図柄が描かれた回胴帯(図示せず)が、各ドラムの外周部において一周するように張り付けられている。
各回胴帯には、それぞれ異なった並びの図柄が21個描かれており、ビッグボーナス図柄の「赤7」や「青7」及び各種小役図柄の十字架、チェリー、スイカ、ベル及びリプレイがある。なお、4号機では、十字架にはストックしているビッグボーナス又はレギュラーボーナス放出の契機となる機能、チェリー及びスイカには低確率状態から高確率状態へモード移行させるための抽選の契機となる機能、ベル及びリプレイには逆の機能を付与していたが、この特殊機能は5号機にはないので図柄に対応した配当数のメダルが払い出されることになる。
図6に示すように、ステップモータ30a、30b及び30cそれぞれに対して回胴センサ31a、31b及び31c(図示せず。)が設けられており、ステップモータの1回転に応じて各回胴センサからインデックス信号が1パルス返ってくるので、主制御部100は、インデックス信号と出力した駆動パルス信号の数により図柄番号と回転角度(24分割/図柄)を把握するとともに、図7に示す図柄配列を考慮して、各図柄がどの程度の時間経過で各ドラムの有効ライン上に到達するのかを常に認識可能となっている。
図8は、ドラム部の構成ブロック図であり、図8(A)及び図8(B)は右ドラム2cが引込制御される状態を時系列的に示している。
主制御部100は、変動表示ゲームのスタート信号を受信し、抽選結果が当選となって役が成立した場合には、有効ライン上にその役の図柄を揃えるように引き込むための引込制御を行う。
例えば、ビッグボーナス役が内部当選し、停止した左ドラム2aと中ドラム2bの右斜め下の有効ライン上に図柄「7、7」が揃っている状態において、この有効ラインから4コマ以内に図柄「7」が位置する状態で停止ボタン10cが操作されたとき(図8(A)参照)、主制御部100は、これを強制的に有効ライン上に揃えて「7、7、7」の組み合せとなるように引込制御を行う(図8(B)参照)。一方、抽選により内部当選して、いずれかの役が成立しているとしても、役に対応する所定の図柄が有効ライン上に表示されなければ遊技者に有利な状態とはならない。例えば、ビッグボーナスゲーム(BBゲーム)は、図8(B)のように表示されなければ開始されないようになっている。なお、この引込制御は、右ドラム2cだけではなく、左ドラム2aや中ドラム2bのいずれの図柄に対しても行うようになっている。
図8の例では、右ドラム2cの図柄「7」が丁度4コマだけ上にあり、引込制御の対象となって有効ライン上に並べられることになる。ただし、この引込制御は4コマに限定されるものではなく、設計仕様又は法規制に適応させるように引き込みコマ数をソフト制御で増減させることが可能である。なお、副制御部160は、一般遊技で乱数抽選結果が当選である場合、引込制御により所定の組み合わせで図柄が表示されるように、回転ドラムの回転を停止させる為の補助情報を通知するのである。
図9は、ドラム部の構成ブロック図であり、図9(A)及び図9(B)は右ドラム2cが回避制御(又は蹴飛ばし制御)される状態を時系列的に示している。
主制御部100は、変動表示ゲームのスタート信号を受信し、抽選結果がハズレとなって役が不成立の場合には、有効ライン上に当選役(ボーナスや小役)の図柄を揃えないための回避制御を行う。
例えば、ビッグボーナス役が内部当選しておらず、停止した左ドラム2aと中ドラム2bの右斜め下の有効ライン上に図柄「7、7」が揃っている場合(所謂、「リーチ状態」である。)において、遊技者が「目押し」により、この有効ラインから1コマ以内に図柄「7」が位置する状態で停止ボタン10cが操作されたとき(例えば、「ビタ押し」と呼ばれている。図9(A)参照)、主制御部100は、有効ライン上に「7、7、7」が揃わないように図柄「7」を一つ先まで移動させて強制的にハズレとする回避制御を行う(図9(B)参照)。なお、この回避制御は、右ドラム2cだけではなく、左ドラム2aや中ドラム2bのいずれの図柄に対しても行うようになっている。
図10は、インデックス信号、図柄位置データ(コマデータ)、駆動パルス信号及び停止ボタンセンサ信号との関係を示すタイミングチャートである。
図10(A)は、各回胴センサ31a、31b及び31cから出力されるインデックス信号を示しており、T1が0.751秒(つまり、79.9回転/分)で一定となるように主制御部100により制御される。
図10(B)は回転ドラムの図柄位置データ及び図10(C)は駆動パルス信号を示している。
図柄位置データは駆動パルス信号を分集することにより生成され、駆動パルス信号が24パルス毎にデータが1減算される。つまり、インデックス信号を基準とし、そこから駆動パルス信号が1パルス〜24パルスの範囲で図柄位置データは「21」、駆動パルス信号が25パルス〜48パルスの範囲で図柄位置データは「20」、駆動パルス信号が49パルス〜72パルスの範囲で図柄位置データは「19」、…、駆動パルス信号が481パルス〜504パルスの範囲で図柄位置データは「1」となり、図柄位置データは21〜1をターンアラウンドする。
駆動パルス信号は、回転ドラムを一定方向に回転させるためにモータコイルに入力される規定パターンの駆動パルスであり、図から分かるようにパターン0〜7の8つのパターン番号がある。この駆動パルス信号としてパターン番号0〜7をモータコイル1相〜4相に3度繰り返して加えると(つまり、24パルス入力すると)、1図柄(1コマ)分だけ回転ドラムが上から下へ回転する。
特に、ステップモータに入力した駆動パルスの入力パルス相データとは、回転ドラムを1コマ駆動させる0〜23の5ビットのデータであり、パターン番号0〜7はその下位3ビットの相データであって、パターン番号に対応する駆動パルスがモータコイル1相〜4相に実際に加わる。従って、ワークRAM(RAM102)にパターン番号のみを記憶した場合でも、入力パルス相データを記憶する相データ記憶手段に該当する。
図10(D)は、各停止ボタンが操作されたときに出力される停止ボタンセンサ信号を示している。この図の場合には、主制御部100は、停止ボタンセンサ信号の立ち上がり時点で、図柄位置データ「11」及び入力パルス相データ「10」(又は、パターン番号「2」)を認識する。
図11は、ドラム部に含まれる左ドラム2aの模式図である。
図11(A)に示す通り、この左ドラム2aは矢印の方向(上から下方向)へ回転しており、実線で示した3つの窓部3の上段、中段又は下段の何れかにチェリー図柄が停止すると入賞となって、所定数の遊技メダルが払い出される。なお、図11(A)は、窓部3の上段にチェリー図柄が停止した状態を示している。
主制御部100は、遊技者により変動表示ゲームの開始操作が行われると、内部抽選を行い、その結果、上段チェリー(チェリー1)が当選した場合には、停止ボタンが操作された位置(タイミング)により、チェリー図柄の引込制御(図8参照)又は回避制御(図9参照)を行う。
図11(B)は、引込制御の可能な範囲を示しており、主制御部100は、チェリー図柄が上段丁度の位置からその4コマ上の位置において停止ボタン10aが操作されると、窓部3の上段にチェリー図柄を停止させる。なお、実際には停止までに約36ms必要なのでその分だけ上に位置するが、説明の都合上このように記している。また、停止操作から190ms以内に停止することが規定されているので、4コマ滑らない場合もある。
一方、図11(C)及び図11(D)は回避制御等が行われる範囲を示しており、主制御部100は、上段チェリーが当選した場合であっても、チェリー図柄が上段位置から4コマより上の位置(つまり、図11(A)の4よりも上の位置)又は上段位置を少しでも過ぎた位置において停止ボタン10aが操作されると、上段位置の一つ上又は下段位置の一つ下にチェリー図柄を停止させハズレとする。つまり、中段チェリー(チェリー2)又は下段チェリー(チェリー3)が当選していないので、チェリー図柄を強制的に窓部3の外に停止させなければならないのである。
図12は、左ドラム2a、窓部3及び図柄位置データとの関係を示す模式図である。
図12(A)及び図12(B)に示す通り、左ドラム2a上のチェリー図柄はコマ番号8及びコマ番号19であるから(図7参照)、上段チェリーが内部当選している場合、窓部3の最下段位置を計測基準とすると、主制御部100は図柄位置データ「15」及び入力パルス相データ「0」〜図柄位置データ「11」及び入力パルス相データ「23」、又は、図柄位置データ「5」及び入力パルス相データ「0」〜図柄位置データ「1」及び入力パルス相データ「23」の範囲で停止ボタン10aが操作されるとチェリー図柄を上段に停止させて入賞とする。つまり、適当に停止ボタン10aを操作しても10/21の確率で入賞するだけではなく、当選告知を行うと熟練者であれば目押しを行って100%に近い確率で入賞させることができる。
図13は、図柄の組合せ表示判定図である。
主制御部100は、ドラムが3個すべて停止したときに、遊技メダルの投入枚数に応じた有効ライン上で入賞及び作動に係る図柄の組合せ表示判定を行う。例えば、左ドラム2aの2枚払い出しのチェリー図柄が窓部3に表示された場合、上段であれば4枚(2枚×2ライン:第2ライン及び第4ライン)、中段であれば2枚(2枚×1ライン:第1ライン)および下段であれば4枚(2枚×2ライン:第3ライン及び第5ライン)の遊技メダルを払い出す。
また、7枚払い出しのベル図柄が窓部3の有効ライン上に揃って表示された場合、中段のみであれば7枚(7枚×1ライン:第1ライン)および上段と右斜め下であれば14枚(7枚×2ライン:第2ライン及び第4ライン)の遊技メダルを払い出す。つまり、入賞の種類に応じて規定されている配当数の遊技媒体を入賞分だけ合計して払い出すようになっている。
図14は、表示演出装置の構成ブロック図である。
表示演出装置11は、コマンド受信部11a、表示演出制御部11b(ROM11c及びRAM11dを含む)及び表示パネル11eとを備えている。なお、この場合、表示演出制御部11bにROM11cを別途設けているが、映像データの全てをROM161に記憶するようにしても問題はない。従って、ROM11cは、ROM161の一部と考えてよい。
図15は、ROM11cに格納されている演出パターンデータテーブルの記憶状態を示す概念図である。
演出コマンドは、1バイト長のモードデータと1バイト長のイベントデータからなり、演出内容である演出パターンとが対応付けて記憶されている。
副制御部160は、主制御部100から各種制御に必要な制御データ(特に、乱数抽選結果の、大当り、小当り又はハズレを示すデータが含まれている。)を受信すると、乱数抽選の結果を通知する以前に、制御データに応じた適切な演出コマンドを表示演出装置11側に送信し、コマンド受信部11aがこの演出コマンドを受信して表示演出制御部11bに渡す。なお、この詳細は後に詳述する。
表示演出制御部11bは、演出コマンドを受け取ると、演出コマンドに対応する演出パターンをROM11cから読み出してRAM11dにデータ展開し、表示パネル11eに送信することにより、演出コマンドに応じた演出を表示画面上に表示するように構成されている。例えば、副制御部160が演出コマンドとして($Y0$00)を送信すると、表示パネル11eは「夜の演出パターン0」(4号機においては、低確率の第二状態にあることを主に示す第二表示ステージ)を表示するようになっている。その一方、副制御部160が演出コマンドとして($Z0$00)を送信すると、表示パネル11eは「昼の演出パターン0」(高確率の第一状態にあることを主に示す第一表示ステージ)を表示するようになっている。従って、遊技者は、遊技中に高確率状態を主に示す昼ステージが表示されることを切望するのである(但し、5号機ではこのような機能はないが、単なる演出としては使用可能である)。
図16は、抽選テーブルの概念図である。
抽選テーブルは、ROM101の所定のエリアに格納されており、入賞役と図柄抽選に使用する乱数値との関係を規定している。
例えば、本発明の回胴式遊技機の場合には、乱数値は0〜65535の値をランダムにとり、スタートレバー9が操作タイミングに合わせて図柄の抽選をしたとき、乱数値が0〜m1の範囲であればビッグボーナス(BB)図柄が当選となる。
同様に、乱数値がm2〜m3の範囲でレギュラーボーナス(RB)、乱数値がm4〜m5の範囲で十字架、乱数値がm6〜m7の範囲でチェリー、乱数値がm8〜m9の範囲でスイカ、乱数値がm10〜m11の範囲でベル、及び乱数値がm12〜m13の範囲でリプレイ図柄が当選となる一方、他の値で「はずれ」となる。
通常、これらのm1〜m13の数値は、法規制やゲーム性を考慮して適宜設定されるのであるが、BB当選確率は「1/300」程度、RB当選確率は「1/500」程度、十字架の当選確率は「1/100」程度、チェリー及びスイカの当選確率は「1/50」程度、ベル及びリプレイの当選確率は「1/7」程度となっている。特に、リプレイタイム(高確率再遊技状態)では、初期値のm13に替えてより大な値のm14に変更することにより、リプレイの当選確率を「1/2」程度とする一方、m14+1〜65535の値を「はずれ」とする。これにより、3枚配当に相当するリプレイ当選の確率が大幅に上がり、「はずれ」となる確率が下がるので、リプレイタイムにおいては結果的に遊技メダルの払い出し期待値が大幅に向上又は増大することになる。また、主制御部100が、この置数をm13<m14<m15…と増加させることにより、リプレイタイムの期待値を所望のものに設定できる。
抽選テーブルの詳細図は省略するが、出玉率の段階設定値1〜6及び投入メダル数に対応した6つの抽選テーブル1、抽選テーブル2…抽選テーブル6があり、主制御部は段階設定部150により設定された段階設定値及び投入メダル数に応じて抽選テーブルを選択し、変動表示ゲームにおいてボーナスゲームや複数の小役の内部抽選を実行する。なお、内部抽選でボーナスゲームが当選する期待値は、上記低確率状態及び高確率状態で説明した様に、抽選テーブル1<抽選テーブル2<…<抽選テーブル6となっているので、遊技者は高設定台を求めるのである。但し、3枚専用機であれば、メダル数1枚の抽選テーブルは不要である。
図17は、一般遊技における図柄の組み合わせと獲得メダル枚数との関係を示した配当表である。
BB(ビッグボーナス)とは、「赤7」又は「青7」のBB図柄が有効ライン上に揃った場合の役名であり、これが揃うと獲得メダル数は0で、対応するフラグエリアにフラグ1を立ててビッグボーナスゲーム(BBゲーム:役物連続作動装置の作動)に突入する。
RB(レギュラーボーナス)とは、変則的ではあるが「赤7、赤7、十字架」又は「青7、青7、十字架」のRB図柄が有効ライン上に揃った場合の役名であり、これが揃うと獲得メダル数は0で、対応するフラグエリアにフラグ1を立ててレギュラーボーナスゲーム(RBゲーム:第一種特別役物の作動)に突入する。
スイカ図柄又はチェリー図柄が有効ライン上に揃った場合には、それぞれ5枚又は2枚のメダルが獲得されるとともに、低確率状態にいる場合には、高確率状態へ移行させるための昇格抽選がおこなわれる。更に、低確率状態から高確率状態へ移行した場合、抽選で決定されたスイカ図柄又はチェリー図柄の一方で、夜画面(第二表示ステージ)から昼画面(第一表示ステージ)へ画面表示が切り替えられる。なお、低確率状態から高確率状態へ移行した場合でも、画面表示切り替えの抽選に当選した場合にのみ、第二表示ステージから第一表示ステージへ切り替えることもある。但し、5号機ではこのような低確率状態や高確率状態はないが、単なる演出としては使用できる。
ベル図柄が有効ライン上に揃った場合には、9枚のメダルが獲得されるとともに、高確率状態にいる場合には、低確率状態へ移行させるための降格抽選がおこなわれる。
リプレイとは、リプレイ図柄が有効ライン上に揃った場合の役名であり、これに対して通常はメダル獲得がされず、フラグエリアにフラグ1を立て、遊技者のスタートレバー9の操作によりリプレイ動作を行ってフラグを下げる(即ち、0とする)。つまり、次回のゲームはメダルを投入することなく行うことができる一方、4号機では高確率状態にいる場合には、低確率状態へ移行させるための降格抽選がおこなわれる。
更に、ベル図柄又はリプレイ図柄が揃って降格抽選した結果、高確率状態から低確率状態へ移行した場合、抽選で決定されたベル図柄又はリプレイ図柄の一方で、昼画面(第一表示ステージ)から夜画面(第二表示ステージ)へ画面表示が切り替えられる。また、高確率状態から低確率状態へ移行した場合でも、画面表示切り替えの抽選に当選した場合にのみ、第一表示ステージから第二表示ステージへ切り替えることもある。
なお、この図には十字架図柄が記載されていないが、演出などに関する特殊機能しかなく、十字架図柄が揃っても獲得メダル数は0だからである。
図18は、本発明に係る回胴式遊技機の内部構造模式図である。
回胴式遊技機本体1の筐体1aの中央部にドラム部2とその下にメダル払出装置18(メダルホッパー18)が配置されている。
また、筐体1aの右上部には反射板61及び前扉1bの左上部にはフォトセンサ60が設けられており、このフォトセンサ60と反射板61及び論理回路(図示せず)により扉異常信号出力装置113を構成する。前扉1bが閉じた状態では、フォトセンサ60から出射されたLED光が反射板61によって反射され、フォトトランジスタによって検出される一方、開いた状態では、反射光が検出されないので、前扉1bの開閉状態を認識することができる。なお、主電源が切られた状態では、扉異常信号出力装置113はバックアップ用二次電池(副電源)から供給される電力によって駆動され、主電源断時の前扉1bの異常開閉を検出及び記憶することが可能となる。
170は、電源部であり、電源スイッチ170cをオン状態にすると、各回路ブロックに電源が供給され、初期チェックや初期設定の後、変動表示ゲームを行うことができるようになる。
170aは、設定用キースイッチ(設定変更許可スイッチともいう)であり、出玉率の段階設定や段階確認を行うときに使用する。操作キーを鍵穴170dに差し込んで回転させることにより、OFFからONの状態又は逆のONからOFFの状態にすることができる。
170bは、エラー解除スイッチであり、出玉率の段階設定を行う時やエラーによる遊技の中止を解除する時に使用する。
4cは、メダル払出枚数表示LEDであり、出玉率の段階設定値を表示しており、エラー解除スイッチ170bを押すたびに値が+1され、「6」表示の次には「1」に戻り、ターンアラウンド表示する。
次に、上述の様に構成された本発明に係る遊技機の動作について、フローチャート等を参照して詳細に説明する。
まず、回胴式遊技機が工場出荷された状態では、デフォルトとして警告モードは「オン状態」、打ち止め設定部180(打ち止め設定スイッチ)も「オン」で、且つ段階設定値は最低の「1」が設定されているものと仮定する。
遊技ホール側は、遊技者にプレイさせる前に、回胴式遊技機本体1の前扉を開けて電源スイッチ170cをオン状態にすると、各回路ブロックに電源が供給され、主制御部100は初期チェックや初期設定(例えば、打ち止め設定フラグ「1」、ROM101が記憶する段階設定値「1」及び制御データの初期値をRAM102に書き込む)を実行し、副制御部160は警告モードを「オン状態」にセットし、前扉1bが閉められると変動表示ゲームを行うことができるようになる。なお、この遊技可能状態で、遊技ホール側が再び前扉1bを開けて、入力SW部25を操作(初期化スイッチと音量スイッチを同時に押す操作)したとしても、副制御部160は、主制御部100から出玉率の段階設定モードを意味する制御データを受信していないので、警告モードを「オン状態」から他の状態(「オフ状態」又は「タイマー状態」)へ変更しない。従って、ゴト師などが警告モードを容易に変更できないという特有の効果がある。なお、打ち止め設定フラグ「1」は打ち止め設定部180が「オン」に、「0」は「オフ」に対応する。
遊技ホール側は、この設定状態でグランドオープンや新装開店またはイベントの為に、出玉率の設定変更を行おうとしていると仮定する。
図19は、遊技機の主要動作処理手順を示すフローチャートである。
遊技ホールの従業員は、回胴式遊技機本体1の前扉を開けて電源スイッチ170cを一旦オフ状態にし、設定変更キーを設定用キースイッチ170aに差し込んで右に回してON状態(図18の設定用キースイッチ拡大図参照)にし、再び電源スイッチ170cをオン状態にすると、各回路ブロックに電源が供給され、初期設定や初期チェックが実行された後、主制御部100はステップS100で設定用キースイッチ170aがON状態であるか否かを判断する。
主制御部100は、設定用キースイッチ170aがON状態であれば、ステップS110で設定変更サブルーチンを呼び出した後にステップS111へ移行する一方、ON状態でなければそのままステップS111へ移行する。
ステップS110で、遊技ホール側が、遊技者にプレイさせる前に出玉率の段階設定値「6」を入力し、スタートレバー9を一度叩き設定値を確定させて、設定用キースイッチ170aをOFF状態にすると、主制御部100は、ステップS111で設定値を「6」に設定するとともに、ハードウェアの異常チェック(初期設定)及び小役機能の振り分け抽選などを実行する。
また、主制御部100は、同ステップで初期画面の表示設定を行うために、副制御部160に制御データを出力すると、例えば、副制御部160は演出コマンドとして($Y0$01)を表示演出装置11に送信する。その結果、表示パネル11eには、スタート画面として、夜空に満月とドラキュラ城と墓地の画面で構成される「夜の演出パターン1」を表示する(図示せず)。
次に、主制御部100は、ステップS112で設定用キースイッチ170a(2接点スイッチ)の2つの入力ポート(第一入力ポート及び第二入力ポート)の導通状態に異常があるか否かを判断し、異常がある場合には、ステップS120で異常処理サブルーチンを呼び出した後にステップS121へ移行する一方、異常がなければそのままステップS121へ移行する。
この異常処理サブルーチンにおいて、主制御部100は、ゲームが開始されていない状態で2つの設定用キースイッチ検出回路が共に非導通となった場合、コイン投入とスタートレバー操作を受け付けないようにする(遊技操作を不許可とする)と同時に、段階設定部のスイッチ操作状態を示すデータを副制御部160に送信する。
そして、副制御部160はデータを受信するとタイマーをスタートさせ、1〜3秒程度の所定時間が経過してもON又はOFFとならない場合、報知手段38により音と光及び液晶表示で異常の発生を報知し、店員の操作により異常を解除すると、異常報知を終了してステップS113へ移行する。つまり、ゴト師などが設定用キースイッチ170aを不正操作した場合には、常に警告報知を行うのである。
次に、主制御部100は、ステップS113で、遊技者が精算ボタン6により払い出し操作を行ったか否かを確認し、操作された場合には、ステップS114の精算処理サブルーチンを経由してステップS121へ移行する一方、操作されていなければステップS121へ移行する。なお、この精算処理については後ほど詳細に説明する。
主制御部100は、ステップS121に移行すると、メダル検出センサ130又はベットボタンセンサ140により、遊技者が遊技に必要な数量の遊技メダルを投入したか否かを確認し、所定数だけ投入した場合には、ステップS122に移行する一方、投入していなければステップS112を経由してステップS121に戻り、精算操作や投入操作があるまで待機する(即ち、ステップS112〜ステップS121をループする)。
主制御部100は、ステップS122において、遊技メダルが投入されたことを示す制御データを出力するか否かを判断し、制御データを1ゲームに1度だけ副制御部160に出力するようになっており、出力後にステップS130へ移行する。つまり、主制御部100は、一旦副制御部160に制御データを出力すると、その後は必ずステップS130へ移行する。
副制御部160は、この制御データを受信すると、ステップS123の方向表示処理でスタートレバー9を操作すべき方向の表示演出をするか否かを判断し、表示するのであれば、方向表示処理サブルーチンを呼び出す。
例えば、副制御部160は、このステップS123において、当選確率が5%〜10%程度の抽選を行い、当選すれば表示演出を行うと判断する。また、低確率状態では当選確率が1%〜2%程度で、高確率状態では当選確率が25%〜50%程度となるように、確率状態に応じ当選確率に差をつけて抽選を行うようにすれば(換言すると、低確率状態よりも高確率状態で表示演出が当選しやすくなるようにして抽選を行えば)、方向表示演出の頻度により高確率状態にあるのか又は低確率状態にあるのかを告知できるので、遊技者はその後の変動表示ゲームに対して非常に熱くなれるのである。
例えば、表示演出装置11に「昼の通常画面」表示し、更に左方向の矢印を追加表示することにより、スタートレバー9を左方向に操作すべきことを遊技者にアピールする。なお、左方向だけではなく、右方向や上下方向の矢印を適宜表示するようになっている。
また、既に抽選が終わってボーナスゲームが当選している場合(つまり、ボーナスフラグが立っている場合)には、通常の矢印とは異なる方向表示演出(例えば、方向表示の矢印に「BONUS」の文字を表示したり、プレミア・キャラクタのセーラ姫などが操作方向を示す演出)を行うようにすれば、遊技者に興奮と感動を与えることができる。
副制御部160は、その後ステップS124へ移行すると、主制御部100から同時に送信されてきた制御データ中の投入枚数データ、払出枚数データや変動表示ゲーム回数データに基づいて、選択ゲーム処理を実行する。
図20は、選択ゲーム処理サブルーチンを示すフローチャートである。
副制御部160は、主制御部100から制御データを受信すると、ステップS200で初期化した後における差枚数や消化した変動表示ゲーム回数を計数し、ステップS210で、計数した差枚数や回数が所定数に達したか否かを判断(計数値に基づいて、選択ゲームの発動条件が満足したかを判断)し、達していればステップS220に移行する一方、達していなければ、このサブルーチンを終了する。なお、この発動条件は、初期化後において副制御部160が内部抽選(例えば、100枚〜1000枚又は30ゲーム〜500ゲームを乱数で選ぶ)で予め差枚数や回数を決定している。
副制御部160は、ステップS220で、表示演出装置11に「選択ゲームを開始しますか。開始する場合、スペシャルボタンを連打してください。」と表示し及びスピーカ部12から音声でその旨を発声させ、スペシャルボタン19を点滅させることにより、選択ゲームを発動すると共に、スペシャルボタンが連打されたか否かを監視して、連打されていればステップS230に移行する。これと同時に、表示及び音声で10秒前、9秒前、…とカウントダウンを行なうので、遊技者に更に緊張感を与えることができる。一方、連打されなければ、計数データを初期化することなく次回の発動条件を新たに決定して、このサブルーチンを終了する。
副制御部160は、遊技者がスペシャルボタンを連打するとステップS230で、表示演出装置11に「選択ゲームの倍率を決めますか。左停止ボタン10aは2倍、中停止ボタン10bは3倍、右停止ボタン10cは5倍」と表示し及びスピーカ部12から音声でその旨を発声させ、停止ボタン部の操作を待つ。そしてこれと同時に、表示及び音声で10秒前、9秒前、…とカウントダウンを行ない、その間に操作されなければ自動的に最低倍率の2倍を選択する。なお、この倍率は、計数データ(差枚数又は変動表示ゲームの回数)が大きくなればなる程、つまり差枚数や回数に応じて高くなるようになっている。例えば、差枚数が100枚での選択ゲームの倍率は二択(50%の当選確率)であっても、当選したときにはAT機能は1.2倍程度しか増加しないので、選択ゲームを行なうメリットが少ない。また、差枚数が1000枚程度になると、二択だけではなく三択や五択で且つ倍率が3倍や5倍となるので、遊技者はできるだけ遅く選択ゲームを実行しようとする。この点は、進歩性を肯定する重要なポイントでもある。
副制御部160は、選択ゲームの倍率が決定されるとステップS240で、倍率に応じた確率で当選値を決定し、選択ゲームを実行する。例えば、遊技者が2倍を選択した場合には、まず当選値の「0」又は「1」を決定し、左停止ボタン10aと右停止ボタン10cにそれぞれ対応させて表示演出装置11に、「○、×」や「左、右」などを表示して、遊技者に選択操作を促す。なお、倍率が3倍や5倍とすると、3つの数字や5つの数字の中から当選値を1つだけ決め、三択や五択ゲームを実行する。
副制御部160は、遊技者が選択操作を実行すると、ステップS250で、選択ゲームが当選したか否かを判断(抽選値と選択された値の一致を判断)し、当選の場合には、その後の変動表示ゲーム(一般ゲーム)において、投入枚数や差枚数又は変動表示ゲームの回数及び当選倍率に応じた数量の遊技媒体が増加するまでAT機能(補助情報通知手段により補助情報を通知する機能)を発動させ、ステップS270で差枚数又は変動表示ゲームの回数を初期化して、このサブルーチンを終了する。つまり、投入枚数や差枚数が500枚と仮定すると、倍率が2倍であれば1000枚純増、倍率が5倍であれば2500枚純増するまでAT機能が発動する。なお、上述したとおり、計数値に応じて純増枚数が選択ゲームの期待値に近づくようになっている。換言すれば、二択ゲームであれば、期待値は二分の一であるから、純増枚数も計数値に応じて2倍に近づく。従って、負けが込んでいても取り戻せる可能性があるので、遊技者は大逆転に期待するのである。
これに対し、選択ゲームで落選すると、副制御部160はステップS270で計数データを初期化して、このサブルーチンを終了する。その結果、初期値に戻るので、一からやり直しとなるのである。
ここで図19に戻り、本発明に係る遊技機の主要動作処理手順の説明を続行する。
主制御部100は、ステップS130で、遊技者がスタートレバーを操作して、変動表示ゲームを開始させたか否か確認し、開始させた場合には、ステップS140に移行する一方、開始させていなければステップS112に戻り、開始操作があるまで待機する(即ち、ステップS112〜ステップS130をループする)。
次に、主制御部100は、ステップS140において、変動表示ゲームのメイン処理を実行する。例えば、遊技者が所定数のメダルを投入後、スタートレバー9を操作すると、スタートSWセンサ110からスタート信号が出力されるので、まずワークRAM領域に記憶している段階設定値のデータが0〜5(メダル払出枚数表示LED4cに表示される段階設定値は各々1〜6に対応する)の範囲内にあるか否かを確認する。
主制御部100は、段階設定値が所定の範囲内になければ、表示演出装置11、スピーカ部12及び遊技状態表示LED部13により警告(「EE」エラーの文字表示、発光及び警告音)を発生させてエラー処理を行わせる一方、所定の範囲内にあれば、以下で説明する乱数抽選を行って変動表示ゲームを続行する。
この「EE」エラーが発生した場合、パチンコホール等の店員は設定変更スイッチの操作を行って、段階設定値を所定範囲の中から1つ選択して新たにRAM102に記憶させると、その後主制御部100は、新たに記憶した段階設定値を使用して変動表示ゲームの当落を決定する。また、主制御部100は、段階設定値を新たにRAM102に記憶させる場合、段階設定値をメダル払出枚数表示LED4cに表示しない。その一方、段階設定値に応じた音や映像(例えば、段階設定値「1」の場合、「ピッ」という音又は1匹のコウモリが表示演出装置11に表示される。)により間接的に表示される。そして、RAM102に記憶している制御データは、ROM101が記憶する制御データの初期値に書き換えられてリセット(初期化)される。
他の実施例としては、「EE」エラーが発生した場合、パチンコホール等の店員が設定変更スイッチの操作を行って段階設定値を所定範囲の中から1つ選択したとき、副制御部160は主制御部100から受信した段階設定値と内蔵RAMに記憶する段階設定値とが一致した場合、一致した旨を表示又は報知する。例えば、副制御部160は、表示演出装置11に「開店時の段階設定値と一致しました。」を表示して、及びスピーカ部12からビープ音を発生させたり、音声で「開店時の段階設定値と一致しました。」の報知を繰り返す。その後、主制御部100は、副制御部160が一致した旨を表示又は報知している状態で、段階設定部150が操作された場合、送信した段階設定値を新たにRAM102に記憶させるとともに、新たに記憶した段階設定値を使用して変動表示ゲームの当落を決定する。この様にすることで、遊技者は安心して遊技を続行できる。
そして、主制御部100は、段階設定値が所定の範囲内にあれば、スタート信号の受信タイミングに合わせて乱数抽選を行い、乱数抽選した値と低確率状態の抽選テーブルとを比較して、入賞したか否かを判断する(図16の説明参照)。
次に、主制御部100は、副制御部160に抽選結果コマンドとゲームスタート信号を送信するとともに、ドラム部2を一斉に回転させて、左ドラム2a、中ドラム2b及び右ドラム2c上に表示された複数の図柄(本実施例の場合は、各ドラムには21個の図柄が表示されている)を変動させる変動表示ゲームを開始する。
副制御部160は、主制御部100から抽選結果コマンドとゲームスタート信号を受信すると、大当りや小当り又はハズレの抽選結果を遊技者に通知する以前に、表示演出装置11やスピーカ部12、遊技状態表示LED部13に演出表示等を行うか否かの演出抽選を行う。なお、この演出抽選処理については後ほど詳細に説明する。
また、副制御部160は、選択ゲームで当選している場合には、所定枚数のメダルが増加するまでAT機能を発動させて、停止ボタン部の操作をアシストする。例えば、遊技者に音声で「赤7図柄を狙え」とか、押し順として「中、右、左」というように操作方法を通知することにより、内部当選している図柄を揃えやすくする(つまり、取りこぼしを無くす)。そして、副制御部160は、所定枚数のメダルが純増した時点でアシストを終了する。
更に、副制御部160は、一般遊技でBBやRBのボーナスが入賞し、その後に開始する特別遊技(BBゲーム又はRBゲーム)で、例えば所定数である1枚の遊技メダルを投入し、入賞の種類に応じた枚数(例えば、10枚や15枚)の遊技メダルを連続して払い出し、その払い出し合計が所定枚数(120枚や360枚)に達すると、特別遊技を終了して一般遊技に戻るが、主制御部100から送信された制御データ(例えば、コイン投入データや当選状況データ、払出データ)により、その特別遊技中に増加した遊技メダルの純増枚数(遊技メダルの払い出し枚数−投入枚数)をカウントしてRAM162に記憶する。
そして、副制御部160は、特別遊技が終了した後の一般遊技で、主制御部100から乱数抽選結果を通知され、その抽選結果が当選である場合、上記したAT機能を発動させて、所定の組み合わせで図柄が表示されるように回転ドラムの回転を停止させる為の補助情報を通知する。
この特別遊技が終了した後の一般遊技では、AT機能が発動されるので当選役の取りこぼしが少なくなるが、一般遊技中の期待値が低く設計されているので、AT機能が発動しても手持ちの遊技メダルが1ゲーム毎に0.6枚だけ減少する。例えば、レギュラーボーナスゲームで120枚程度の純増があって、その後の一般遊技でAT機能が発動しても、200ゲーム消化すれば120枚減少(−200×0.6)することになる。
副制御部160は、各ゲーム毎に主制御部100から投入枚数と払い出し枚数の情報を通知されており、RAM162に記憶した特別遊技における遊技メダルの純増枚数から一般遊技で減少した遊技メダルの数を引き算し、マイナスになったときアシスト機能を終了する。つまり、副制御部160は、特別遊技が終了した後の一般遊技において、補助情報の通知を開始させた場合、一般遊技で減少した遊技メダルの数が遊技メダルの増加数を超えたとき、補助情報の通知を終了する。
そして、副制御部160は、主制御部100から受信した抽選結果コマンド、ゲームスタート信号とスタートレバー9が操作された際に操作方向センサ111から出力される上下左右の方向信号に基づいて、表示演出装置11に乱数抽選結果と操作方向に応じた告知表示を行って、遊技者に注意を喚起するとともに、抽選結果コマンドが「BB当選」の場合には、受信したゲームスタート信号の累積数に基づいて、前回から今回の「BB当選」までに要した図柄変動表示ゲームの回数を計数し、RAM162に記憶する。
例えば、告知表示では、方向表示演出が行われていない状態で、ビッグボーナス又はレ
ギュラーボーナスが当選した場合は、大当り前兆モードのドラキュラミッションをスター
トさせて、ドラキュラ城の門を拡大表示し、ドラキュラ城内部に侵入して閉まった扉を開けて、ドラキュラ城内の絢爛豪華な神殿を表示する。また、他のプレミア告知表示としては、キャラクタの執事が「オリャー」という叫び声及び「ティロロロローン」という効果音と共に、画面中央の墓穴から「BONUS」の文字やプレミア・キャラクタの「セーラ姫」を掘り起こして登場する。
更に、レア小役と呼ばれるチェリーやスイカ、又はベルやリプレイの告知表示を行う場合、停止ボタン部10が操作される以前に、それぞれ赤色や緑色、又は黄色や銀色のコウモリが「バサッ、バサッ、バサッ」という効果音と共に、画面中央に表示されているドラキュラ城から飛んでくる様子を表示する一方、ハズレの場合は特別な告知表示を全く行わない。但し、ハズレの場合でも、遊技者に緊張感を持たせてゲーム性を向上させるために、ボーナスやレア小役告知と同様に、必要に応じてハズレを意味する黒色のコウモリを画面上に飛ばしたり、執事が墓穴からドクロを掘り起こして登場することもある。
一方、副制御部160は、遊技者が変動表示ゲームの開始操作を行うより前に方向表示演出を行った状態で、且つ抽選結果コマンド、ゲームスタート信号と方向信号を受信すると、内部抽選の結果に関連する複数の映像演出の中から、方向信号によって示された方向に従って、表示する映像演出を選択して、表示演出装置11に表示する。
例えば、副制御部160は、入力すべき左方向を表示装置に表示し、遊技者がスタートレバー9を左方向に操作した場合(即ち、入力方向検出手段によって検出された方向が表示装置に表示した方向と一致する場合)、検出された方向に表示画面をスクロールさせ、抽選結果コマンドに基づいて、当選小役のチェリーやスイカ、又はベルやリプレイ図柄を表示して遊技者に告知する。なお、抽選結果コマンドによりボーナスゲームが当選したときには、検出された方向とは異なる方向(即ち、左以外の方向)に表示画面をスクロールさせたり、又は、表示画面をスクロールさせることなく、ボーナスゲームが当選したことを示す映像演出を表示演出装置11に表示する。
逆に、入力すべき左方向を表示装置に表示し、遊技者がスタートレバー9を左方向以外に操作した場合(即ち、入力方向検出手段によって検出された方向が表示装置に表示した方向と一致しない場合)、表示画面をスクロールさせることなく、抽選結果コマンドに基づいて、当選小役のチェリーやスイカ、又はベルやリプレイ図柄を表示して遊技者に告知する。なお、抽選結果コマンドによりボーナスゲームが当選したときには、検出された方向又は入力されるべき方向(即ち、左方向)に表示画面をスクロールさせ、ボーナスゲームが当選したことを示す映像演出を表示演出装置11に表示する。
また、副制御部160は、入力されるべき左方向を表示装置に表示して、遊技者がスタートレバー9を左方向に操作した場合(即ち、入力方向検出手段によって検出された方向が表示装置に表示した方向と一致する場合)、検出された方向に表示画面をスクロールさせ、ボーナスゲームが当選したことを示す映像演出を表示演出装置11に表示する。その一方、ボーナスゲームが当選し、入力すべき方向を表示装置に表示したにも拘わらず、遊技者がスタートレバー9を他の方向に操作した場合には、ボーナスゲームの当選を無効にするようにしてもよい。こうすることにより、遊技者に緊張感を与えることができる。なお、一旦ボーナスゲームの当選無効を表示して、その後、ボーナスゲームを再度当選させるようにしてもよい。
なお、方向表示演出は1方向だけではなく、上下左右の4方向から複数選択して同時に表示するようにしてもよい(例えば、矢印は2つから4つということである)。また、複数の矢印に抽選結果を表示し、遊技者に所望の結果を選択させるようにしてもよい。
この場合、左方向に操作すると「BONUS」、右方向に操作すると「NG」、上方向に操作すると「複数のQuestion Mark」、下方向に操作すると「PRESENT」であり、遊技者がそれぞれ矢印の方向に操作すると、抽選結果は「ボーナス」、「はずれ」、「不明」及び「何かが当る(例えば、高確率状態となる)」ことを意味している。
ここで図19に戻り説明を続行する。
主制御部100は、ステップS140において、図8及び図9で説明した通り、内部抽選の結果、当選となって役が成立した場合には、有効ライン上にその役の図柄を揃えるための引込制御や、逆にハズレとなって役が不成立の場合には、有効ライン上に当選役(ボーナスや小役)の図柄を揃えないための回避制御を行う。
また、主制御部100は、一般遊技の各変動表示ゲームにおいて、同一図柄が有効ライン上に並んで窓部3に表示されれば入賞とし、図18に示す配当表に従って、遊技メダルをメダル払出装置(一般に「メダルホッパー」と呼ばれている。)から払い出し、メダル払出口16より排出する。
なお、赤7又は青7が3つ揃ったビッグボーナスゲーム(BBゲーム)においては、直ちに6ゲームで1セットのRBゲーム(ジャックゲーム又は第一種特別役物)が繰り返し作動され、獲得枚数が375枚を超えた時点でBBゲームモードを終了する。また、レギュラーボーナスゲーム(RBゲーム)においては、6ゲームのジャックゲームを実行し、RBゲームモードを終了する。なお、副制御部160は、ROM161から読み出した映像データに基づいて、歌詞のテロップ及び背景映像(静止画又は動画のいずれでもよい)を表示演出装置11に表示するとともに、RAM162に記憶した「BB当選」までに要した図柄変動表示ゲームの回数が所定数を超える場合(例えば、101回以上の場合)、BGMとして歌手の歌声が入っていないカラオケ(第一楽曲)を演奏する一方、所定数以下の場合(例えば、100回以下の場合)、歌声入りのBGM(つまり、第二楽曲として歌手の歌声と当該カラオケ)を演奏する。当然ながら、通常のカラオケと同様に、この歌詞テロップの色替り表示とBGM演奏とは同期している。
そして、主制御部100は、ステップS140のゲームメイン処理を終了すると、ステップS112に戻り、順次処理を繰り返す。
一般遊技において、複数の図柄を表示する回転ドラムの回転を開始させるスタート操作に連動して抽選を行ない、抽選結果が当選である場合、停止操作により回転ドラムの回転を停止させたとき、当選役に応じた所定の組み合わせで図柄が表示されると入賞となり、入賞の種類に応じて、所定枚数の遊技メダルを払い出すか又は前記所定数の遊技メダルを投入することなく一般遊技を行うことができる再遊技状態になると共に、乱数抽選結果がボーナス当選でボーナス図柄が表示されるとボーナス入賞し、その後に特別遊技を行うスロットマシンについては、詳細に説明したので、同一部分についての説明を省略する。
本発明に係るスロットマシンの前提は、ボーナス入賞して、その後に行われる特別遊技を終了すると、自動的に高確率再遊技状態(再遊技役が当選する確率が向上した状態)になり、一般遊技を行うスロットマシンである。また、複数の当選役として左ドラム、中ドラム、右ドラムの順に赤リプレイ(赤7図柄、リプレイ図柄、リプレイ図柄)、青リプレイ(青7図柄、リプレイ図柄、リプレイ図柄)、黄リプレイ(黄7図柄、リプレイ図柄、リプレイ図柄)と仮定するが、フルーツ図柄(ベル、スイカ、チェリー)であっても問題ない。なお、赤リプレイは継続ゲーム数100ゲームで期待値70%、青リプレイは継続ゲーム数50ゲームで期待値100%、黄リプレイは継続ゲーム数20ゲームで期待値190%、通常の一般遊技の期待値40%であるとして説明する。
主制御部100は、図19に示したステップS140の変動表示ゲームのメイン処理において、特別遊技が終了すると、まずm13に替えてより大な値のm14に変更して高確率再遊技状態にすると共に、抽選結果がm12〜m14の乱数値であれば、複数の当選役として赤リプレイ、青リプレイ、黄リプレイを同時に当選させる。これにより、通常の一般遊技におけるリプレイ確率が約1/7に対して、高確率再遊技状態におけるリプレイ確率を約1/2程度に上昇させることができ、またこの時には停止ボタン部10の操作により、赤青黄リプレイのいずれでも停止させることができる。つまり、赤7を狙えば赤リプレイが、青7を狙えば青リプレイが、黄7を狙えば黄リプレイが必ず引き込まれて停止するようになっている。なお、自動停止した場合には、外れ図柄となる。
図21は、継続ゲーム数決定処理サブルーチンを示すフローチャートである。
主制御部100は、特別遊技終了後の高確率再遊技状態において、乱数値がm12〜m14であれば赤リプレイ、青リプレイ、黄リプレイを同時に当選させ、遊技者の停止ボタン部の停止操作により全ての回転ドラムが停止すると、ステップS300で入賞図柄が赤リプレイか否かを判断し、赤リプレイであれば(YES)ステップS310で継続ゲーム数を100ゲームで期待値70%として終了する一方、赤リプレイでなければ(NO)ステップS320へ移行する。なお、この期待値はリプレイの置数を適宜変更して行う。
主制御部100は、ステップS320へ移行すると、ステップS320で入賞図柄が青リプレイか否かを判断し、青リプレイであれば(YES)ステップS330で継続ゲーム数を50ゲームで期待値100%として終了する一方、青リプレイでなければ(NO)ステップS340へ移行し、残りの黄リプレイであるから継続ゲーム数を20ゲームで期待値190%として終了する。
その後、主制御部100は、設定した期待値で一般遊技を行い、継続ゲーム数だけ一般遊技を行ったら、設定した期待値を通常の一般遊技の期待値40%に戻して、高確率再遊技状態を終了する。
この結果、赤リプレイであれば、継続ゲーム数が100ゲームで期待値70%であるから、投入枚数3枚に対して1ゲームにつき2.1枚(3×0.7枚)払い出されるので、継続ゲーム数100ゲームが終了すると210枚のメダルが残ることになる。
また、青リプレイであれば、継続ゲーム数が50ゲームで期待値100%であるから、投入枚数3枚に対して1ゲームにつき3枚(3×1枚)払い出されるので、継続ゲーム数50ゲームが終了すると150枚のメダルが残ることになる。そして、その後に期待値40%の一般遊技を50ゲーム消化すると、60枚(3枚×0.4×50ゲーム)のメダルが残ることになり、その合計は210枚となる。
更に、黄リプレイであれば、継続ゲーム数が20ゲームで期待値190%であるから、投入枚数3枚に対して1ゲームにつき5.7枚(3×1.9枚)払い出されるので、継続ゲーム数20ゲームが終了すると114枚のメダルが残ることになる。そして、その後に期待値40%の一般遊技を80ゲーム消化すると、96枚(3枚×0.4×80ゲーム)のメダルが残ることになり、その合計は210枚となる。
つまり、特別遊技終了後の高確率再遊技状態において、赤リプレイ、青リプレイ、黄リプレイの何れを狙ってもトータルでの出玉率は同じとすることができる。
ここで、本発明の遊技機が実行する精算処理について、精算処理サブルーチン(1)〜精算処理サブルーチン(5)の5つの実施例に分けて詳細に説明する。
図22は、精算処理サブルーチン(1)を示すフローチャートである。
主制御部100は、図2のステップS113で、遊技者により精算ボタン6が操作されると、ステップS400に移行して、メダル貯留装置に遊技メダルが貯留されているか否かを確認し、貯留されていなければ終了する一方、貯留されていれば、ステップS410で貯留している遊技メダルの全てを払い出し、ステップS420でメダル式遊技の変動表示ゲームを行う為の操作を不能状態(打ち止め状態)にして、及びスピーカ部12から警告音を発生させて、精算処理サブルーチンを終了する。
図23は、精算処理サブルーチン(2)を示すフローチャートである。
主制御部100は、図2のステップS113で、遊技者により精算ボタン6が操作されると、ステップS500に移行して、メダル貯留装置に遊技メダルが貯留されているか否かを確認し、貯留されていなければ終了する一方、貯留されていれば、ステップS510で貯留している遊技メダルの全てを払い出し、ステップS520に移行する。
主制御部100は、ステップS520で、打ち止め設定スイッチ180がオンか否かを確認し、オンでなければ終了する一方、オンであれば、ステップS530でメダル式遊技の変動表示ゲームを行う為の操作を不能状態(打ち止め状態)にして、及びスピーカ部12から警告音を発生させて、精算処理サブルーチンを終了する。
図24は、精算処理サブルーチン(3)を示すフローチャートである。
主制御部100は、図2のステップS113で、遊技者により精算ボタン6が操作されると、ステップS600に移行して、メダル貯留装置に遊技メダルが貯留されているか否かを確認し、貯留されていなければ終了する一方、貯留されていれば、ステップS610で貯留している遊技メダルの全てを払い出し、ステップS620に移行する。
主制御部100は、ステップS620で、計数中の精算ボタン6の払い出し操作により払い出した遊技メダルの枚数が所定枚数(例えば、200枚程度)に達したか否かを確認し、達していなければ終了する一方、達していれば、ステップS630でメダル式遊技の変動表示ゲームを行う為の操作を不能状態(打ち止め状態)にして、及びスピーカ部12から警告音を発生させて、精算処理サブルーチンを終了する。
図25は、精算処理サブルーチン(4)を示すフローチャートである。
主制御部100は、図2のステップS113で、遊技者により精算ボタン6が操作されると、ステップS700に移行して、メダル貯留装置に遊技メダルが貯留されているか否かを確認し、貯留されていなければ終了する一方、貯留されていれば、ステップS710で貯留している遊技メダルの全てを払い出し、ステップS720に移行する。
主制御部100は、ステップS720で、既に精算ボタン6の払い出し操作が行われることにより内蔵タイマーがスタートしているか否かを確認し、スタートしていなければ、ステップS730で内蔵タイマーをスタートさせて終了する一方、スタートしていれば、ステップS740に移行する。
主制御部100は、ステップS740で、内蔵タイマーが計測した時間が所定時間(例えば、30分程度)経過しているか否かを確認し、所定時間経過していれば、ステップS730で内蔵タイマーを0秒から再スタートさせて終了する一方、所定時間経過していなければ、ステップS750でメダル式遊技の変動表示ゲームを行う為の操作を不能状態(打ち止め状態)にして、及びスピーカ部12から警告音を発生させて、精算処理サブルーチンを終了する。
図26は、精算処理サブルーチン(5)を示すフローチャートである。
主制御部100は、図2のステップS113で、遊技者により精算ボタン6が操作されると、ステップS800に移行して、メダル貯留装置に遊技メダルが貯留されているか否かを確認し、貯留されていなければ終了する一方、貯留されていれば、ステップS810で貯留している遊技メダルの全てを払い出し、ステップS820に移行する。
主制御部100は、ステップS820で、打ち止め設定スイッチ180がオンか否かを確認し、オンでなければ終了する一方、オンであれば、ステップS830に移行する。
主制御部100は、ステップS830で、計数中の精算ボタン6の払い出し操作により払い出した遊技メダルの枚数が所定枚数(例えば、200枚程度)に達したか否かを確認し、達していなければ終了する一方、達していればステップS840に移行する。
主制御部100は、ステップS840で、既に精算ボタン6の払い出し操作が行われることにより内蔵タイマーがスタートしているか否かを確認し、スタートしていなければ、ステップS850で内蔵タイマーをスタートさせて終了する一方、スタートしていれば、ステップS860に移行する。
主制御部100は、ステップS860で、内蔵タイマーが計測した時間が所定時間(例えば、30分程度)経過しているか否かを確認し、所定時間経過していれば、ステップS850で内蔵タイマーを0秒から再スタートさせて終了する一方、所定時間経過していなければ、ステップS870でメダル式遊技の変動表示ゲームを行う為の操作を不能状態(打ち止め状態)にして、及びスピーカ部12から警告音を発生させて、精算処理サブルーチンを終了する。
次に、本発明の遊技機が実行する演出抽選処理の実施例について、詳細に説明する。
図27は、演出抽選処理サブルーチン(1)を示すフローチャートである。
副制御部160は、主制御部100から大当りや小当り又はハズレのいずれかを示す抽選結果コマンドとゲームスタート信号を受信すると、一般遊技の抽選結果を遊技者に通知する以前に、表示演出装置11に演出表示を行うか否かの演出抽選を行って、ステップS900に移行する。
副制御部160は、ステップS900で演出抽選に当選しているか否かを確認し、当選していれば、ステップS910に移行する一方、当選していなければ、このサブルーチンを終了する。つまり、副制御部160は、表示演出装置11に演出映像を表示することなく、一般遊技(例えば、変動表示ゲーム)の抽選結果を遊技者に通知する。
副制御部160は、ステップS910で、抽選結果コマンドにより一般遊技の乱数抽選結果がハズレか否かを確認し、ハズレでなければステップS920で複数の当選演出映像(非ハズレ演出映像)の中から抽選で選択した演出映像を表示装置に表示して終了する一方、ハズレであれば、ステップS930に移行する。
一般遊技で、BBやRBなどのボーナス当選であれば、副制御部160はステップS920で、複数のボーナス当選演出映像の中から実際に表示装置に表示する演出映像を抽選により選択するが、激熱演出映像Aが抽選で選択される確率が10分の1、激熱演出映像Bの確率が10分の2、…というように、演出映像抽選テーブルによって選択比率が規定されている。例えば、BBやRBなどのボーナス当選確率が200分の1とすると、上記の場合には、ボーナス当選時に激熱演出映像Aが2000ゲームに一度だけ、また激熱演出映像Bが1000ゲームに一度だけ表示演出装置11に表示されることになる。但し、ボーナス当選時の演出抽選に当選する確率を便宜上100%としている。
そして、副制御部160は、ステップS930に移行すると、ハズレ演出映像の中から抽選により演出映像を選択し、ステップS940で、選択された演出映像が第一演出映像(激熱演出映像A、激熱演出映像B、…激熱演出映像N)か否かを確認し、第一演出映像でなければ、ステップS950で選択した演出映像を表示装置に表示して終了する一方、第一演出映像であれば、ステップS960に移行する。つまり、ハズレの場合には無条件で選択した演出映像を表示するのである。
一般遊技でハズレであれば、副制御部160はステップS930で、複数のハズレ演出映像の中から実際に表示装置に表示する演出映像を抽選により選択するが、激熱演出映像Aが抽選で選択される確率が2000分の1、激熱演出映像Bの確率が2000分の2、…というように、低確率ではあるが演出映像抽選テーブルによって選択比率が規定されている。例えば、ハズレの確率が200分の100とすると、上記の場合には、ハズレ時に激熱演出映像Aが4000ゲームに一度だけ、また激熱演出映像Bが2000ゲームに一度だけ選択されることになる。但し、ハズレ時の演出抽選に当選する確率を便宜上100%としている。
そして、副制御部160は、ステップS960で、後述する映像破棄条件を満たしているか否かを確認し、満たしていなければステップS950で選択した演出映像を表示装置に表示して終了する一方、満たしていれば、ステップS970に移行して、演出映像を表示しないで終了する。なお、ステップS970で演出映像を表示しない場合、予めROM11cに記憶している複数の代替演出映像の中から抽選により選択して表示することも可能である。
副制御部160が判断する映像破棄条件とは、例えば、遊技機の主電源がONとなってから最初の大当りが発生していないこと(島電源のONによる場合も含む)、管理している遊技者IDに対して同じ遊技機で最初の大当りが発生していないこと(換言すれば、遊技者に最初のボーナス当選が発生していないこと)、遊技機の主電源がONとなってから計時部26で計測した時間が所定時間経過していないこと、入力SW部25から入力された日から所定日数経過していないこと(例えば、遊技機を設置した日より1週間経過していないこと)、又は主電源がONとなってから所定ゲーム数が消化されていないこと(例えば、島電源のON後から100ゲーム消化していないこと)等である。
従って、本願発明の映像破棄条件を判断する副制御部160によれば、従来ならば第一演出映像が表示されると大当りとハズレの比率が2:1となり、約66.7%の割合で大当りとなっているのに対して、映像破棄条件を満足すれば第一演出映像が表示されないので、最初の激熱演出映像の期待感を失わせることがないという絶大なる効果がある。
図28は、演出抽選処理サブルーチン(2)を示すフローチャートである。なお、図27と同様の処理については簡略して説明する。
副制御部160は、主制御部100から抽選結果コマンドとゲームスタート信号を受信すると、一般遊技の抽選結果を遊技者に通知する以前に、表示演出装置11に演出表示を行うか否かの演出抽選を行って、ステップS1000に移行する。
副制御部160は、ステップS1000で演出抽選に当選しているか否かを確認し、当選していれば、ステップS1010に移行する一方、当選していなければ、このサブルーチンを終了する。
副制御部160は、ステップS1010で、一般遊技の乱数抽選結果がハズレか否かを確認し、ハズレでなければステップS1020で選択した演出映像を表示装置に表示して終了する一方、ハズレであれば、ステップS1030に移行する。
副制御部160は、ステップS1030でハズレ演出映像の中から抽選により演出映像を選択し、ステップS1040で選択された演出映像が第一演出映像(激熱演出映像A、激熱演出映像B、…激熱演出映像N)か否かを確認し、第一演出映像でなければ、ステップS1050で選択した演出映像を表示装置に表示して終了する一方、第一演出映像であれば、ステップS1060に移行する。
副制御部160は、ステップS1060で、映像破棄条件を満たしているか否かを確認し、満たしていなければステップS1050で選択した演出映像を表示装置に表示して終了する一方、満たしていれば、ステップS1070に移行して、第一演出映像を除外した複数の演出映像の中から再選択して表示する(つまり、第一演出映像は表示されない)。
また同様に、副制御部160は、ステップS1070において、第一演出映像を除外すると共に、第一演出映像と同じ高確率で大当りとなる演出映像(激熱演出映像B、激熱演出映像C、…激熱演出映像N)も同時に除外して、複数の演出映像の中から再選択するようになっている。副制御部160は、除外するに際して、激熱演出映像に付された激熱フラグを検索して、オフ(データ0)となっているものを認識することにより非激熱演出映像を識別する。逆に、熱フラグがオン(データ1)のものは激熱演出映像であるので、その映像は選択しないのである。
なお、副制御部160は、所定の映像破棄条件を満たした場合、抽選により複数の演出映像から再選択するか又は代替演出映像の中から再選択するかを決定する。
次に、本発明の遊技機が実行する遊技媒体払出処理手順について、詳細に説明する。
図29は、ドラム上の図柄配置と一括抽選仕様の説明図である。
図29(A)に示す通り、左ドラム2a、中ドラム2b及び右ドラム2cのそれぞれには、左ドラム図柄、中ドラム図柄及び右ドラム図柄が描かれた回胴帯が、各ドラムの外周部において一周するように張り付けられており、例示したように配置された図柄が窓部3の上から下へ移動する。なお、各図柄の入賞に対して規定されている配当数として、ベル7枚、スイカ3枚及びプラム3枚と仮定する。
図29(B)は、一括抽選グループと停止操作の順番に対する配当枚数を規定する設計仕様の一例を示している。
一括抽選グループとして、ベルとスイカ及びベルとプラムがある。これは、乱数値R1a〜R1bに対して、条件装置ベル及び条件装置スイカのフラグが共に立つこと、並びに乱数値R2a〜R2bに対して、条件装置ベル及び条件装置プラムのフラグが共に立つことを意味しており、遊技者が停止ボタン部10を適切に操作すると、フラグが立っている図柄を窓部3の有効ライン上のいずれかに並んで表示させることが可能である。ただし、条件装置ベル及び条件装置プラムのフラグが共に立っている状態で、ベルとプラムがいわゆるダブルリーチとなり、停止ボタン部10の操作が行われて、ベルとプラムのいずれでも引き込むことが可能な場合、主制御部100は配当枚数の多いベル図柄を強制的に引き込んで停止させる制御を行う。この停止制御は、主制御部100がROM161に記憶している停止テーブルを参照することにより行われ、停止ボタン部10の全ての操作に対して、一義的に図柄の停止位置が規定されている。
主制御部100は、条件装置ベル及び条件装置スイカのフラグが共に立った状態で、停止順の1−2−3(つまり、左停止ボタン10a→中停止ボタン10b→右停止ボタン10c)又は1−3−2(つまり、左停止ボタン10a→右停止ボタン10c→中停止ボタン10b)で停止ボタン部10が操作されると、ベル図柄を窓部3の有効ライン上に2つ揃えて、7枚の2倍である14枚の遊技メダルを配当として払い出す。一方、これ以外の操作順で停止ボタン部10が操作されると、主制御部100はベル図柄を窓部3の有効ライン上に1つだけ揃えて、7枚の遊技メダルを配当として払い出す。
また、主制御部100は、条件装置ベル及び条件装置プラムのフラグが共に立った状態で、停止順の1−2−3(つまり、左停止ボタン10a→中停止ボタン10b→右停止ボタン10c)又は1−3−2(つまり、左停止ボタン10a→右停止ボタン10c→中停止ボタン10b)で停止ボタン部10が操作されると、ベル図柄を窓部3の有効ライン上に1つだけ揃えて、7枚の遊技メダルを配当として払い出す。一方、これ以外の操作順で停止ボタン部10が操作されると、主制御部100はベル図柄を窓部3の有効ライン上に2つ揃えて、7枚の2倍である14枚の遊技メダルを配当として払い出すようになっている。
図30は、遊技媒体払出処理サブルーチン(1)を示すフローチャートである。また、図31〜図33は、窓部3に表示された変動図柄の停止状態遷移図である。
主制御部100は、図19のステップS140のゲームメイン処理において、遊技者のスタートレバー9の操作に伴って乱数抽選を実行し、ドラム部2を全て回転させることにより図柄変動表示ゲームを開始する。主制御部100は、この乱数抽選で配当小役が同時に複数当選(例えば、ベル図柄及びスイカ図柄が同時当選)し、自動停止するまでの所定時間内に遊技者により停止ボタン部10が操作されたら、遊技媒体払出処理サブルーチンを呼び出す。
主制御部100は、ステップS1100で、左停止ボタン10aが操作されたか否かを判断し、左停止ボタン10aであれば、ステップS1110で左ドラム2aのベル図柄を上段に、及びスイカ図柄を下段に表示(図31(A)参照)してステップS1130へ移行する一方、左停止ボタン10aでなければ、ステップS1120で中ドラム2b又は右ドラム2cのベル図柄を中段に、及びスイカ図柄を上段に表示(図32(A)及び図33(A)参照)してステップS1140へ移行する。つまり、主制御部100は、ベル図柄及びスイカ図柄を同時に当選させた場合、停止ボタン10aの停止操作により、変動しているドラム部2のいずれか一つのドラムを停止させたとき、いずれの停止ボタン操作であっても最初に操作及び停止したドラムの窓部3の有効ライン上には、引き込み制御によりベル図柄及びスイカ図柄を共に表示する。
主制御部100は、ステップS1130へ移行して停止ボタン(中停止ボタン10b又は右停止ボタン10c)が操作されると、配当枚数の多いベル図柄を第2ライン及び第4ライン上に引き込んで、2つの有効ラインをリーチ状態として表示する(図31(B)参照)。そして、最後の停止ボタンが操作されると、ステップS1150でリーチ状態となった2つの有効ライン(第2ライン及び第4ライン)上にベル図柄を共に引き込んで2ラインを入賞させ(図31(C)参照)、ステップS1170でベル図柄の入賞に規定されている配当数7枚の2ライン分を合計して、トータル14枚のメダルを払い出して終了する。なお、図31(B)は2番目に中停止ボタン10bが操作された場合であるが、2番目に右停止ボタン10cが操作された場合には、図31(C)に示す右回胴が停止したダブルリーチ状態(中回胴は回転している状態)となった後、最終的に中停止ボタン10bの操作により図31(C)の状態となる。
一方、主制御部100は、ステップS1100における最初の停止操作が左停止ボタン10aでなければ、ステップS1120へ移行するが、その操作が中停止ボタン10bの場合が図32(A)であり、右停止ボタン10cの場合が図33(A)である。
主制御部100は、図32(A)の停止状態でステップS1140へ移行して、左停止ボタン10aが操作されると、配当枚数の多いベル図柄を第1ライン上に引き込んで、1つの有効ラインだけをリーチ状態として表示する(図32(B)参照)。そして、右停止ボタン10cが操作されると、ステップS1160でリーチ状態となった有効ライン上(第1ライン上)にベル図柄を引き込んで1ラインを入賞させ(図32(C)参照)、ステップS1170でベル図柄の入賞に規定されている配当数7枚のメダルを払い出して終了する。なお、図32(B)は2番目に左停止ボタン10aが操作された場合であるが、2番目に右停止ボタン10cが操作された場合には図32(C)に示す右回胴が停止したリーチ状態となった後、左停止ボタン10aの操作により図32(C)の状態となる。
主制御部100は、図33(A)の停止状態でステップS1140へ移行して、中停止ボタン10bが操作されると、配当枚数の多いベル図柄を第1ライン上に引き込んで、1つの有効ラインだけをリーチ状態として表示する(図33(B)参照)。そして、左停止ボタン10aが操作されると、ステップS1160でリーチ状態となった有効ライン上(第1ライン上)にベル図柄を引き込んで1ラインを入賞させ(図33(C)参照)、ステップS1170でベル図柄の入賞に規定されている配当数7枚のメダルを払い出して終了する。なお、図33(B)は2番目に中停止ボタン10bが操作された場合であるが、2番目に左停止ボタン10aが操作された場合には図33(C)に示す左回胴が停止したリーチ状態となった後、中停止ボタン10bの操作により図33(C)の状態となる。
図34は、遊技媒体払出処理サブルーチン(2)を示すフローチャートである。また、図35〜図37は、窓部3に表示された変動図柄の停止状態遷移図である。
主制御部100は、図19のステップS140のゲームメイン処理において、遊技者のスタートレバー9の操作に伴って乱数抽選を実行し、ドラム部2を全て回転させることにより図柄変動表示ゲームを開始する。主制御部100は、この乱数抽選で配当小役が同時に複数当選(例えば、ベル図柄及びプラム図柄が当選)し、所定時間内に遊技者により停止ボタン部10が操作されたら、遊技媒体払出処理サブルーチンを呼び出す。
主制御部100は、ステップS1200で、左停止ボタン10aが操作されたか否かを判断し、左停止ボタン10aであれば、ステップS1210で左ドラム2aのベル図柄を中段に、及びプラム図柄を下段に表示(図35(A)参照)してステップS1230へ移行する一方、左停止ボタン10aでなければ(中停止ボタン10bであれば)、ステップS1220で中ドラムの上段と中段にベル図柄を、及び下段にプラム図柄を表示(図36(A)参照)してステップS1240へ移行する。これに対して、左停止ボタン10aでなければ(右停止ボタン10cであれば)、ステップS1220で右ドラムの上段と下段にベル図柄を、及び中段にプラム図柄を表示(図37(A)参照)してステップS1240へ移行する。つまり、主制御部100は、ベル図柄及びプラム図柄を同時に当選させた場合には、停止ボタン10aの停止操作により、変動しているドラム部2のいずれか一つのドラムを停止させたとき、いずれの停止ボタン操作であっても最初に操作及び停止したドラムの窓部3の有効ライン上には、引き込み制御によりベル図柄及びプラム図柄を共に表示する。
主制御部100は、ステップS1230へ移行して停止ボタン(中停止ボタン10b)が操作されると、配当枚数の多いベル図柄を第1ライン上に引き込んで、1つの有効ラインをリーチ状態として表示する(図35(B)参照)。そして、最後の停止ボタン(右停止ボタン10c)が操作されると、ステップS1250でリーチ状態となった1つの有効ライン(第1ライン)上にベル図柄を引き込んで入賞させ(図35(C)参照)、ステップS1270でベル図柄の入賞に規定されている配当数7枚のメダルを払い出して終了する。なお、図35(B)は2番目に中停止ボタン10bが操作された場合であるが、2番目に右停止ボタン10cが操作された場合には、図35(C)に示す右回胴が停止したリーチ状態(中回胴は回転している状態)となった後、最終的に中停止ボタン10bの操作により図35(C)の状態となる。
一方、主制御部100は、ステップS1200における最初の停止操作が左停止ボタン10aでなければ、ステップS1220へ移行するが、その操作が中停止ボタン10bの場合が図36(A)であり、右停止ボタン10cの場合が図37(A)である。
主制御部100は、図36(A)の停止状態でステップS1240へ移行して、左停止ボタン10aが操作されると、配当枚数の多いベル図柄を上段に引き込んで、2つの有効ライン(第2ライン及び第4ライン)をダブルリーチ状態として表示する(図36(B)参照)。そして、最後の停止ボタン(右停止ボタン10c)が操作されると、ステップS1260でリーチ状態となった2つの有効ライン(第2ライン及び第4ライン)上にベル図柄を共に引き込んで2ラインを入賞させ(図36(C)参照)、ステップS1270でベル図柄の入賞に規定されている配当数7枚の2ライン分を合計して、トータル14枚のメダルを払い出して終了する。なお、図36(B)は2番目に中停止ボタン10bが操作された場合であるが、2番目に右停止ボタン10cが操作された場合には、図36(C)に示す右回胴が停止したダブルリーチ状態(中回胴は回転している状態)となった後、最終的に中停止ボタン10bの操作により図36(C)の状態となる。
主制御部100は、図37(A)の停止状態でステップS1240へ移行して、中停止ボタン10bが操作されると、配当枚数の多いベル図柄を上段と中断に引き込んで、2つの有効ライン(第2ライン及び第4ライン)をダブルリーチ状態として表示する(図37(B)参照)。そして、最後の停止ボタン(左停止ボタン10a)が操作されると、ステップS1260で左ドラム2aの上段にベル図柄を引き込んで、リーチ状態となった2つの有効ライン(第2ライン及び第4ライン)を入賞させ(図37(C)参照)、ステップS1270でベル図柄の入賞に規定されている配当数7枚の2ライン分を合計して、トータル14枚のメダルを払い出して終了する。なお、図37(B)は2番目に中停止ボタン10bが操作された場合であるが、2番目に左停止ボタン10aが操作された場合には図37(C)に示す左回胴が停止したダブルリーチ状態となった後、中停止ボタン10bの操作により図37(C)の状態となる。
第1実施例:
図38は、抽選テーブル(疑似確変)の概念図である。
図38(A)の抽選テーブル(確率変動状態)及び図38(B)の抽選テーブル(高確率再遊技状態)は、ROM101の所定のエリアに格納されており、入賞役と図柄抽選に使用する乱数値との関係を規定している。
例えば、本発明の回胴式遊技機の場合には、確率変動状態において、乱数値は0〜65535の値をランダムにとり、スタートレバー9が操作タイミングに合わせて図柄の抽選(内部抽せん)をしたとき、乱数値が0〜m1の範囲であれば確率変動ボーナス(確変BB)が当選となる(図38(A)参照)。なお、確率変動ボーナスが当選すると、同時にリプレイも当選する。つまり、ボーナスフラグとリプレイフラグが共に立つようになっている。
同様に、乱数値がm1+1〜m2の範囲で普通ボーナス(普通BB)、乱数値がm2+1〜m3の範囲でチェリー、乱数値がm3+1〜m4の範囲でベル1、乱数値がm4+1〜m5の範囲でベル2、乱数値がm5+1〜m6の範囲でリプレイが当選となる一方、他の値(m6+1〜m7(65535))の範囲でハズレとなる。なお、普通ボーナスが当選すると、同時にリプレイも当選する。つまり、ボーナスフラグとリプレイフラグが共に立つようになっている。この点は、本願発明の進歩性のポイントでもある。何故ならば、リプレイを最優先で揃えるため、ボーナス放出のタイミングをパンク役入賞又はハズレや規定ゲーム数消化(天井又は底ゲーム数)時に限定できるからである。
一方、図38(B)の高確率再遊技状態では、乱数値がm5+1〜m6+αの範囲でリプレイが当選となる一方、他の値(m6+1+α〜m7(65535))の範囲でハズレとなる点が相違する。確率変動状態と高確率再遊技状態との違いは、抽選テーブルのリプレイの置き数とハズレの置き数が、高確率再遊技状態の方が数値α分だけ当りやすく且つハズレとなりにくくなっている。つまり、この特徴をもつ遊技機が、通常遊技で内部抽せんを行なって、少なくとも確率変動ボーナス、普通ボーナス、小役、再遊技及びハズレを決定すると共に、通常遊技の内部抽せんで再遊技が当選する確率が所定の第1確率で且つハズレとなる確率が所定の第2確率の確率変動状態、及び再遊技が当選する確率が前記第1確率よりも高く且つハズレとなる確率が前記第2確率よりも低い高確率再遊技状態が存在する遊技機ということである。
図39は、通常遊技(一般遊技)における図柄の組み合わせ、獲得メダル枚数と作動名称の関係を示した配当表(疑似確変)である。
確率変動ボーナス(確変BB)は、「赤7」図柄が有効ライン上に3つ揃った場合の役名であり、これが通常遊技の内部抽せんで当選すると、RAM102の記憶領域のフラグエリアに確率変動ボーナスフラグ1を立てる。そして、その後の通常遊技で「赤7」図柄が揃うと獲得メダル数は0で、ボーナスゲーム(2種BBゲーム:第2種特別役物の連続作動)に突入(ボーナス放出)し、作動が終了すると確率変動状態となって通常遊技を行うことができる。なお、第2種特別役物に替えて、第1種特別役物の連続作動でも構わない。
普通ボーナスは、「青7」図柄が有効ライン上に3つ揃った場合の役名であり、これが通常遊技の内部抽せんで当選すると、同様にRAM102の記憶領域のフラグエリアに普通ボーナスフラグ1を立てる。そして、その後の通常遊技で「青7」図柄が揃うと獲得メダル数は0で、ボーナスゲーム(2種BBゲーム:第2種特別役物の連続作動)に突入(ボーナス放出)し、作動が終了すると高確率再遊技状態となって通常遊技を行うことができる。なお、第2種特別役物に替えて、第1種特別役物の連続作動でも構わない。
パンク役は、チェリー図柄が左ドラムに表示された場合の役名であり、1つの有効ラインにつき5枚(上段又は下段で10枚、中段で5枚)のメダルが獲得されるとともに、高確率再遊技状態のときには確率変動状態へ移行させる機能を有する。
ベル1は、「赤7」「赤7」「ベル」図柄が有効ライン上に揃った場合の役名であり、10枚のメダルが獲得される。
ベル2は、「ベル」図柄が有効ライン上に3つ揃った場合の役名であり、1枚のメダルが獲得される。通常遊技は3枚のメダルを必要とするので、「ベル」図柄が揃っても差し引き2枚のマイナスとなる。
リプレイは、リプレイ図柄が有効ライン上に3つ揃った場合の役名であり、これに対して通常はメダル獲得がされず(実質、3枚のメダル獲得に相当する)、フラグエリア(リプレイフラグ)にフラグ1を立て、遊技者のスタートレバー9の操作によりリプレイ動作を行ってフラグを下げる(即ち、0とする)。つまり、次回のゲーム(通常遊技)は、メダルを投入することなく行うことができる再遊技となる。
図40は、遊技機の疑似確変機能を実現する主要動作処理手順を示すフローチャートである。
遊技ホールの従業員が、遊技者にプレイさせる前に出玉率の段階設定値を設定した初期状態がステップS1300であり、高確率再遊技状態からスタートする。なお、パチスロ機では電源のON/OFFでは初期状態とはならないが、ゲーム機等では電源操作で初期状態となる。
主制御部100は、ステップS1300で、遊技者がスタートレバーを操作して、変動表示ゲームを開始させた場合には、消化ゲーム数のデータ値を1つカウントアップして、通常ゲーム(RT)のメイン処理を実行する。そして、スタート信号の受信タイミングに合わせて乱数抽選(内部抽せん)を行い、乱数抽選した値と抽選テーブル(図38(B)参照)とを比較して、各種入賞役が当選したか否かを判断してフラグを立てる。
そして、主制御部100は、ドラム部2を一斉に回転させて、左ドラム2a、中ドラム2b及び右ドラム2c上に表示された複数の図柄(本実施例の場合は、各ドラムには21個の図柄が表示されている)を変動させる変動表示ゲームを開始して、内部抽選の結果、当選となって役が成立した場合には、有効ライン上にその役の図柄を揃えるための引込制御や、逆にハズレとなって役が不成立の場合には、有効ライン上に当選役(ボーナスや小役)の図柄を揃えないための回避制御を行う。
また、主制御部100は、通常遊技の各変動表示ゲームにおいて、同一図柄が有効ライン上に並んで窓部3に表示されれば入賞とし、図39に示す配当表に従って、遊技メダルをメダル払出装置から払い出し、メダル払出口16より排出する。そして、通常ゲーム(RT)処理を終了して、ステップS1310へ移行する。
主制御部100は、ステップS1310で、フラグによりいずれかのボーナスが当選しているか否かを判断し、当選していなければ(NO)ステップS1320でパンク役のチェリー図柄が入賞(左ドラムに表示)したか否かを判断し、入賞していなければステップS1330に移行する一方、入賞していればステップS1350の通常ゲーム(確変)のメイン処理に移行する。また、ステップS1310において、ボーナスが当選していれば(YES)ステップS1340でハズレ(一般に、「純ハズレ」ともいう)か否かを判断し、ハズレでなければステップS1330に移行する一方、ハズレであればステップS1380のボーナス放出処理に移行する。
主制御部100は、ステップS1330で、消化ゲーム数のデータ値が底ゲーム数の777回に達した(規定ゲーム消化した)か否かを判断し、達していなければステップS1300に移行して通常ゲーム(RT)のメイン処理を繰り返す一方、達していれば消化ゲーム数のデータ値をゼロにリセットしてステップS1350の通常ゲーム(確変)のメイン処理に移行する。
主制御部100は、ステップS1350では確変状態であることを各種表示装置やランプで煌びやかに報知するとともに、遊技者がスタートレバーを操作して、変動表示ゲームを開始させた場合には、通常ゲーム(確変)のメイン処理を実行する。そして、スタート信号の受信タイミングに合わせて乱数抽選(内部抽せん)を行い、乱数抽選した値と抽選テーブル(図38(A)参照)とを比較し、各種入賞役が当選したか否かを判断してフラグを立てる。
主制御部100は、ドラム部2を一斉に回転させて変動表示ゲームを開始し、内部抽選の結果、当選となって役が成立した場合には、引込制御や回避制御を行う。
また、主制御部100は、通常遊技の各変動表示ゲームにおいて、同一図柄が有効ライン上に並んで窓部3に表示されれば入賞とし、図39に示す配当表に従って、遊技メダルをメダル払出装置から払い出し、メダル払出口16より排出する。そして、通常ゲーム(確変)処理を終了して、ステップS1360へ移行する。
主制御部100は、ステップS1360で、フラグによりいずれかのボーナスが当選しているか否かを判断し、当選していなければ(NO)ステップS1350に移行して通常ゲーム(確変)のメイン処理を繰り返す一方、ボーナスが当選していれば(YES)ステップS1370でハズレか否かを判断し、ハズレでなければステップS1350に移行する一方、ハズレであればステップS1380に移行する。
主制御部100は、ステップS1380のボーナス放出処理において、ボーナス図柄を表示可能状態にしてボーナスを放出すると共に、ドラム部2に表示したボーナス図柄をRAM102に記憶し、その後のボーナスゲーム(特別遊技)で第2種特別役物を連続作動させて、純増枚数が221枚を超えた時点でステップS1390に移行する。
主制御部100は、ステップS1390でRAM102に記憶したボーナス図柄が確変ボーナス図柄(赤7図柄)か否かを判断し、確変ボーナス図柄であればステップS1350に移行する一方、確変ボーナス図柄でなければ(つまり、青7図柄)消化ゲーム数のデータ値をゼロにリセットしてステップS1300に移行する。
第2実施例(改良発明1):
本改良発明でも、図38の抽選テーブル(疑似確変)及び図39の配当表(疑似確変)については変わらないので、重複する説明を省略する。
図41は、遊技機の疑似確変機能を実現する主要動作処理手順を示すフローチャートである。
遊技ホールの従業員が、遊技者にプレイさせる前に出玉率の段階設定値を設定した初期状態がステップS1400であり、高確率再遊技状態からスタートする。なお、パチスロ機では電源のON/OFFでは初期状態とはならないが、ゲーム機等では電源操作で初期状態となる。
主制御部100は、ステップS1400で、遊技者がスタートレバーを操作して、変動表示ゲームを開始させた場合には、消化ゲーム数のデータ値を1つカウントアップして、通常ゲーム(RT)のメイン処理を実行する。そして、スタート信号の受信タイミングに合わせて乱数抽選(内部抽せん)を行い、乱数抽選した値と抽選テーブル(図38(B)参照)とを比較して、各種入賞役が当選したか否かを判断してフラグを立てる。
そして、主制御部100は、ドラム部2を一斉に回転させて、左ドラム2a、中ドラム2b及び右ドラム2c上に表示された複数の図柄(本実施例の場合は、各ドラムには21個の図柄が表示されている)を変動させる変動表示ゲームを開始して、内部抽選の結果、当選となって役が成立した場合には、有効ライン上にその役の図柄を揃えるための引込制御や、逆にハズレとなって役が不成立の場合には、有効ライン上に当選役(ボーナスや小役)の図柄を揃えないための回避制御を行う。
また、主制御部100は、通常遊技の各変動表示ゲームにおいて、同一図柄が有効ライン上に並んで窓部3に表示されれば入賞とし、図39に示す配当表に従って、遊技メダルをメダル払出装置から払い出し、メダル払出口16より排出する。そして、通常ゲーム(RT)処理を終了して、ステップS1410へ移行する。
主制御部100は、ステップS1410で、フラグによりいずれかのボーナスが当選しているか否かを判断し、当選していなければ(NO)、ステップS1411に移行するのに対し、ボーナスが当選していれば(YES)、ステップS1440でハズレ(一般に、「純ハズレ」ともいう)か否かを判断し、ハズレでなければ(NO)、ステップS1430に移行する一方、ハズレであれば(YES)、ステップS1480のボーナス放出処理に移行する。
主制御部100は、ステップS1411に移行すると、特殊リプレイ(例えば、リプレイ、リプレイ、ベル)が入賞したか否かを判断し、入賞していれば(YES)、ステップS1412で高確率再遊技状態の当選確率又は規定ゲーム数が設定可能か否かを判断し、可能であればステップS1413で特殊リプレイ図柄に応じた当選確率又は規定ゲーム数を設定してステップS1400へ移行する一方、不能であれば設定することなく単にステップS1400へ移行する。この当選確率の変更又は規定ゲーム数を設定変更することにより、ステップS1440におけるハズレ確率が上昇してステップS1480のボーナス放出となったり、ステップS1430における規定ゲーム数が例えば10ゲーム程度に減少してステップS1450の通常ゲーム(確変)に移行するので、遊技者にとって大変有利になる。
これに対し、主制御部100は、ステップS1411で特殊リプレイが入賞していなければステップS1420に移行し、パンク役のチェリー図柄が入賞(左ドラムに表示)したか否かを判断し、入賞していなければステップS1430に移行する一方、入賞していればステップS1450の通常ゲーム(確変)のメイン処理に移行する。
主制御部100は、ステップS1430で、消化ゲーム数のデータ値が底ゲーム数の777回に達した(規定ゲーム消化した)か否かを判断し、達していなければステップS1400に移行して通常ゲーム(RT)のメイン処理を繰り返す一方、達していれば消化ゲーム数のデータ値をゼロにリセットしてステップS1450の通常ゲーム(確変)のメイン処理に移行する。
主制御部100は、ステップS1450では確変状態であることを各種表示装置やランプで煌びやかに報知するとともに、遊技者がスタートレバーを操作して、変動表示ゲームを開始させた場合には、通常ゲーム(確変)のメイン処理を実行する。そして、スタート信号の受信タイミングに合わせて乱数抽選(内部抽せん)を行い、乱数抽選した値と抽選テーブル(図38(A)参照)とを比較し、各種入賞役が当選したか否かを判断してフラグを立てる。
主制御部100は、ドラム部2を一斉に回転させて変動表示ゲームを開始し、内部抽選の結果、当選となって役が成立した場合には、引込制御や回避制御を行う。
また、主制御部100は、通常遊技の各変動表示ゲームにおいて、同一図柄が有効ライン上に並んで窓部3に表示されれば入賞とし、図39に示す配当表に従って、遊技メダルをメダル払出装置から払い出し、メダル払出口16より排出する。そして、通常ゲーム(確変)処理を終了して、ステップS1460へ移行する。
主制御部100は、ステップS1460で、フラグによりいずれかのボーナスが当選しているか否かを判断し、当選していなければ(NO)ステップS1450に移行して通常ゲーム(確変)のメイン処理を繰り返す一方、ボーナスが当選していれば(YES)ステップS1470でハズレか否かを判断し、ハズレでなければステップS1450に移行する一方、ハズレであればステップS1480に移行する。
主制御部100は、ステップS1480のボーナス放出処理において、ボーナス図柄を表示可能状態にしてボーナスを放出すると共に、ドラム部2に表示したボーナス図柄をRAM102に記憶し、その後のボーナスゲーム(特別遊技)で第2種特別役物を連続作動させて、純増枚数が221枚を超えた時点でステップS1490に移行する。
主制御部100は、ステップS1490でRAM102に記憶したボーナス図柄が確変ボーナス図柄(赤7図柄)か否かを判断し、確変ボーナス図柄であればステップS1450に移行する一方、確変ボーナス図柄でなければ(つまり、青7図柄)消化ゲーム数のデータ値をゼロにリセットしてステップS1400に移行する。
第3実施例(改良発明2):
本願の国内優先主張の基礎出願である特願2008‐066684(出願日:平成20年3月14日)の図40に示す通り、通常遊技で内部抽せんを行なって、少なくともボーナス、小役、再遊技及びハズレを決定すると共に、ボーナスが当選した状態でハズレとなった場合、ボーナス図柄を表示してボーナス後の特別遊技(ボーナス放出)を行う遊技機を当該基礎出願で既に開示している。
本願改良発明では、図42に示す抽選テーブル及び図43に示す配当表(疑似確変対戦演出)を使用する。
図42は、対戦演出を可能にした抽選テーブルの概念図である。
図42(A)の抽選テーブル(高確率状態)、図42(B)の抽選テーブル(低確率状態)及び図42(C)の抽選テーブル(ストックタイム)は、ROM101の所定のエリアに格納されており、入賞役と図柄抽選に使用する乱数値との関係を規定している。
例えば、本発明の回胴式遊技機の場合には、高確率状態において、乱数値は0〜65535の値をランダムに取り、スタートレバー9が操作されたタイミングに合わせて図柄の抽選(内部抽せん)をしたとき、乱数値が0〜m1の範囲であればビッグボーナス(「BB」と称する)が当選となる(図42(A)参照)。
同様に、乱数値がm1+1〜m2の範囲でレギュラーボーナス(「RB」と称する)、乱数値がm2+1〜m3の範囲でチェリー、乱数値がm3+1〜m4の範囲でベル1、乱数値がm4+1〜m5の範囲でベル2、乱数値がm5+1〜m6の範囲で再遊技(リプレイ)、乱数値がm6+1〜m7の範囲で特殊リプレイ1、乱数値がm7+1〜m8の範囲で特殊リプレイ2が当選となる一方、他の値(m8+1〜m9(65535))の範囲でハズレとなる。なお、ビッグボーナス又はレギュラーボーナスが当選すると、同時にリプレイも当選する。つまり、各ボーナスフラグの一つとリプレイフラグが共に立ち、リプレイ図柄の引き込みが最優先であるので、ビッグボーナス図柄が表示されないようになっている。この点は、本願発明の進歩性のポイントでもある。何故ならば、リプレイを最優先で揃えるため、ボーナス放出のタイミングをハズレ又は規定ゲーム数(天井又は底ゲーム数)を消化した時に限定できるからである。
これに対し、図43(B)の低確率状態では、乱数値がm5+1〜m6+nの範囲で再遊技、乱数値がm6+n+1〜m7+2nの範囲で特殊リプレイ1、及び乱数値がm7+2n+1〜m8+3nの範囲で特殊リプレイ2が当選となる一方、他の値(m8+3n+1〜m9(65535))の範囲でハズレとなる。つまり、高確率状態よりもハズレとなる範囲が3nだけ減少しているので、ハズレと成り難く、遊技者にとって不利な状態である。また、再遊技、特殊リプレイ1及び特殊リプレイ2がそれぞれ数値nだけ当選範囲が広がっているのは、高確率状態と低確率状態で各リプレイの出現比率を合わせることにより、遊技者にどの状態にあるのかを見破られないようにするためである。
図43は、通常遊技(一般遊技)における図柄の組み合わせ、獲得メダル枚数と作動名称の関係を示した配当表(疑似確変対戦演出)である。
ビッグボーナス(BB)は、「赤7」図柄が有効ライン上に3つ揃った場合の役名であり、これが通常遊技の内部抽せんで当選すると、RAM102の記憶領域のフラグエリアにビッグボーナスフラグ1を立てる。そして、その後の通常遊技で「赤7」図柄が揃うと獲得メダル数は0で、ボーナスゲーム(2種BBゲーム:第2種特別役物の連続作動)に突入(ボーナス放出)し、作動が終了すると、通常遊技を特殊リプレイ1及び特殊リプレイ2を除外して内部抽せんを行なうストックタイム状態となるので、遊技者にとって興奮と感動を覚える至福の時間である。なお、第2種特別役物に替えて、第1種特別役物の連続作動でも構わない。
レギュラーボーナスは、「赤7」「赤7」「チェリー」図柄が有効ライン上に3つ揃った場合の役名であり、これが通常遊技の内部抽せんで当選すると、同様にRAM102の記憶領域のフラグエリアにレギュラーボーナスフラグ1を立てる。そして、その後の通常遊技で「赤7」「赤7」「チェリー」図柄が揃うと獲得メダル数は0で、ボーナスゲーム(2種BBゲーム:第2種特別役物の連続作動)に突入(ボーナス放出)し、作動が終了すると、通常遊技を特殊リプレイ1及び特殊リプレイ2を除外して内部抽せんを行なうストックタイム状態となる。なお、第2種特別役物に替えて、第1種特別役物の連続作動でも構わない。
チェリーは、チェリー図柄が左ドラムに表示された場合の役名であり、1つの有効ラインにつき1枚(上段又は下段で2枚、中段は非有効ラインなので0枚)のメダルが獲得される。
ベル1は、「ベル」「ベル」「赤7」図柄が有効ライン上に揃った場合の役名であり、5枚のメダルが獲得される。
ベル2は、「ベル」図柄が有効ライン上に3つ揃った場合の役名であり、1枚のメダルが獲得される。通常遊技は3枚のメダルを必要とするので、「ベル」図柄が揃っても差し引き2枚のマイナスとなる。
再遊技は、リプレイ図柄が有効ライン上に3つ揃った場合の役名であり、これに対して通常はメダル獲得がされず(実質、3枚のメダル獲得に相当する)、フラグエリア(リプレイフラグ)にフラグ1を立て、遊技者のスタートレバー9の操作によりリプレイ動作を行ってフラグを下げる(即ち、0とする)。つまり、次回のゲーム(通常遊技)は、メダルを投入することなく行うことができる再遊技となる。
特殊リプレイ1は、「リプレイ」「リプレイ」「赤7」図柄が有効ライン上に揃った場合の役名であり、再遊技と同様に、メダル投入なしに次回の通常遊技を行うことができると共に、ボーナスフラグが立っていない場合には、高確率再遊技状態1(RT1状態)を設定する。
特殊リプレイ2は、「リプレイ」「リプレイ」「チェリー」図柄が有効ライン上に揃った場合の役名であり、特殊リプレイ1と同様に、再遊技可能で高確率再遊技状態2(RT2状態)を設定する。なお、RT1状態及びRT2状態は、図43(B)の抽選テーブル(低確率状態)を使用するが、nの値が異なるのみで、RT2状態の方が遊技者には有利である。
図44は、遊技機の疑似確変(対戦演出)機能を実現する主要動作処理手順を示すフローチャートである。
遊技ホールの従業員が、遊技者にプレイさせる前に出玉率の段階設定値を設定した初期状態がステップS1500であり、ボーナス(1/20)及びハズレ(1/20)が高確率で当選する高確率ゾーンとなる。なお、パチスロ機では電源のON/OFFで初期状態とはならないが、ゲーム機等では電源操作で初期状態となる。
主制御部100は、ステップS1500で、遊技者がスタートレバーを操作して、変動表示ゲームを開始させると、通常ゲームのメイン処理を実行する。そして、スタート信号の受信タイミングに合わせて乱数抽選(内部抽せん)を行い、乱数抽選した値と抽選テーブル(図42(A)参照)とを比較して、各種入賞役が当選したか否かを判断してフラグを立てる。
そして、主制御部100は、ドラム部2を一斉に回転させて、左ドラム2a、中ドラム2b及び右ドラム2c上に表示された複数の図柄(本実施例の場合は、各ドラムには21個の図柄が表示されている)を変動させる変動表示ゲームを開始して、内部抽選の結果、当選となって役が成立した場合には、有効ライン上にその役の図柄を揃えるための引込制御や、逆にハズレとなって役が不成立の場合には、有効ライン上に当選役(ボーナスや小役)の図柄を揃えないための回避制御を行う。ただし、ボーナスフラグが立っている場合に、ハズレを引くとボーナス図柄を引き込んでボーナス入賞とする。
また、主制御部100は、通常遊技の各変動表示ゲームにおいて、同一図柄が有効ライン上に並んで窓部3に表示されれば入賞とし、図43に示す配当表に従って、遊技メダルをメダル払出装置から払い出し、メダル払出口16より排出する。そして、通常ゲーム処理を終了して、ステップS1510へ移行する。
主制御部100は、ステップS1510で、フラグによりいずれかのボーナスが当選しているか否かを判断し、当選していなければ(NO)、ステップS1520に移行するのに対し、ボーナスが当選していれば(YES)、ステップS1511でハズレ(一般に、「純ハズレ」ともいう)か否かを判断し、ハズレでなければ(NO)、ハズレを引くまで通常ゲーム(図示せず。以下、同じ。)を繰り返す。そして、ステップS1511でハズレを引くと、ステップS1540に移行する。
主制御部100は、ステップS1540のボーナス放出処理において、ボーナス図柄を表示可能状態にしてボーナスを放出すると共に、ドラム部2に表示したボーナス図柄をRAM102に記憶し、その後のボーナスゲーム(特別遊技)で第2種特別役物を連続作動させて、払い出し枚数が所定数(BBでは253枚、RBでは126枚)を超えた時点でステップS1541に移行する。
主制御部100は、ステップS1541でRAM102に記憶したボーナスがビッグボーナス(赤7図柄)か否かを判断し、ビッグボーナスであればステップS1542で第一継続ゲーム数(例えば、30ゲーム)を設定する一方、ビッグボーナスでなければ(つまり、レギュラーボーナスであれば)、ステップS1543で第二継続ゲーム数(例えば、10ゲーム)を設定して、ステップS1550に移行する。即ち、継続ゲーム数が長ければ長い程、遊技者には有利ということであり、ビッグボーナスを期待するのである。
主制御部100は、ステップS1550で通常ゲームがストックタイム状態であることを副制御部160に通知すると、副制御部160は各種表示装置やランプでその旨を煌びやかに報知する。また、主制御部100は、図42(C)の抽選テーブル(ストックタイム)を使用して、ボーナスを高確率(1/20)で当選させるのに対し、ハズレを低確率(1/300)で当選させることにより、ボーナスを放出することなく、設定した継続ゲーム数の全てを消化させるようにする。なお、この場合、特殊リプレイ1及び特殊リプレイ2を共に除外(又は、1/65000程度の超低確率に)して内部抽せんを行なう。なお、除外とは、確率0(ゼロ)のことをいう。
主制御部100は、ステップS1550の通常ゲーム(ストックタイム)を1ゲーム行うとステップS1551に移行してボーナスが当選して(フラグが立って)いるか否かを判断し、当選していればステップS1552でハズレであれば、ステップS1540のボーナス放出処理に移行する。一方、主制御部100は、ステップS1551でボーナスが当選していないか、又は、ステップS1552でハズレでなければ、ステップS1560へ移行し、継続ゲーム数を消化(天井に到達)したか否かを判断する。そして、主制御部100は、消化していなければステップS1550に移行する一方、消化していればストックタイム(RT)を終了し、抽選に関する内部状態を新たに設定し直して、ステップS1500に移行する。なお、この内部状態は上述した高確率ゾーンであり、図42(A)の抽選テーブル(高確率状態)を使用し、ボーナス(1/20)及びハズレ(1/20)が高確率で当選する。
仮に、ステップS1550のストックタイムでいずれかのボーナスが当選すると、ステップS1511でハズレを引きさえすれば、ステップS1540のボーナス放出処理になること、及びハズレが高確率で当選するゾーン(天国状態)であることにより、ギャンブラーである遊技者の射幸心を強烈に煽ることができる。また、ストックタイムとその後の高確率ゾーンでは、バトル演出や恋愛ゲーム演出など好適な映像を適時流すことで、遊技者に更なる興奮と感動を与えるができるのである。一方、ストックタイムでボーナスが当選していなくても、ボーナス確率が高確率(1/20)であるので、遊技者は気合いが入る。
これに対して、主制御部100は、ステップS1510でボーナスが当選していなければ(NO)、ステップS1520に移行して、特殊リプレイ1が当選しているか否かを判断する。また、特殊リプレイ1が当選していない場合(ステップS1520でNO)、同様にステップS1530に移行して、特殊リプレイ2が当選しているか否かを判断する。ここで、特殊リプレイ1又は特殊リプレイ2を引くと、以下に示す通り、ハマリモードのリプレイタイム1(RT1)又はリプレイタイム2(RT2)が設定されるので、遊技者は特殊リプレイが当選しないように念じるのである。もし、運よく特殊リプレイを引かなければ、高確率ゾーンのステップS1500に戻ることができる。
一方、主制御部100は、ステップS1520で特殊リプレイ1が当選していれば(YES)、ステップS1521で図42(B)の抽選テーブル(低確率状態)を使用して、内部状態をRT1に設定する。RT1は、例えばハズレを1/300の低確率で当選させることにより、ボーナスの放出を困難な状態にすると共に、天井ゲーム数(底ゲーム数であって、RT(高確率再遊技状態)としてあらかじめ定めれれた回数の1200ゲーム程度)を設定する。なお、ボーナスは高確率(1/20)で当選させるのであるが、ボーナスフラグが立っていてもハズレを引かないのでボーナス放出にはならない(つまり、ハマリゾーン)。
主制御部100は、ステップS1522に移行してボーナスが当選して(フラグが立って)いるか否かを判断し、当選していればステップS1523でハズレであれば、ステップS1540のボーナス放出処理に移行する一方、ステップS1522でボーナスが当選していないか、又は、ステップS1523でハズレでなければ、ステップS1524へ移行する。
主制御部100は、ステップS1524でハマリの継続ゲーム数を消化(天井に到達)したか否かを判断し、消化していなければステップS1522に移行しハマリ状態を継続する一方、消化していれば次の通常ゲームでハズレを必ず当選(100%当選)させて、ステップS1540のボーナス放出処理に移行する。つまり、ステップS1522からステップS1524のループにハマると地獄状態になるので、遊技者はこの状況から一早く抜けることを願うのである。
一方、主制御部100は、ステップS1520で特殊リプレイ1が当選していなければ(NO)、ステップS1530に移行し、特殊リプレイ2が当選しているか否かを判断する。
主制御部100は、特殊リプレイ2が当選していれば(YES)、同様にステップS1531で図42(B)の抽選テーブル(低確率状態)を使用して、内部状態をRT2に設定する。RT2は、例えばハズレを1/200の中確率で当選させることにより、ボーナスの放出をやや困難な状態にすると共に、天井ゲーム数として600ゲーム程度を設定する。なお、ボーナスは高確率(1/20)で当選させるのであるが、ボーナスフラグが立っていてもハズレを引かないのでボーナス放出にはならない。
主制御部100は、ステップS1532に移行してボーナスが当選して(フラグが立って)いるか否かを判断し、当選していればステップS1533でハズレであれば、ステップS1540のボーナス放出処理に移行する一方、ステップS1532でボーナスが当選していないか、又は、ステップS1533でハズレでなければ、ステップS1534へ移行する。
主制御部100は、ステップS1534でハマリの継続ゲーム数を消化(天井に到達)したか否かを判断し、消化していなければステップS1532に移行して、ハマリ状態を継続する一方、消化していれば次の通常ゲームでハズレを必ず当選(100%当選)させて、ステップS1540のボーナス放出処理に移行する。なお、2種類の特殊リプレイについて説明したが、更に増やして3つ以上の複数個を設けたり、減らして1つのハマリ状態にしてもよい。
第4実施例(改良発明3):
本願の国内優先主張の基礎出願である特願2008‐066684(出願日:平成20年3月14日)の図40に示す通り、通常遊技で内部抽せんを行なって、少なくとも第一ボーナス(確変ボーナス)、第二ボーナス(普通ボーナス)、小役、再遊技及びハズレを決定すると共に、いずれかのボーナスが当選した状態でハズレとなった場合、表示部にボーナス図柄を表示してボーナス後の特別遊技を行う遊技機を当該基礎出願で既に開示している。
本願改良発明でも、図43に示す配当表を使用するが、抽選テーブルは図42に示すものと多少異なっているものの、基本的には同じなので、重複説明を省略する。
図45は、遊技機の疑似確変(高確演出)機能を実現する主要動作処理手順を示すフローチャートである。
遊技ホールの従業員が、遊技者にプレイさせる前に出玉率の段階設定値を設定した初期状態がステップS1600であり、バックアップRAMにより直前の内部状態を記憶しており、そのまま引き継いでいる。ただし、ROMを交換したりバックアップ電源が切れた場合には、ハズレを高確率で引きやすい初期状態となる。つまり、この初期状態が、高確率再遊技状態ではない非リプレイタイム状態であり、後述するように天井ゲーム数に到達した場合、初期状態に戻るので高い確率でボーナスを放出するのである。
まず、ROM交換などが行われることにより、データバックアップ用のRAM102が初期化(クリア)されると、主制御部100は、内部状態をハズレ確率が1/30の非リプレイタイム状態とする。
主制御部100は、ステップS1600で、遊技者がスタートレバーを操作して、変動表示ゲームを開始させると、通常ゲームのメイン処理を実行する。そして、スタート信号の受信タイミングに合わせて乱数抽選(内部抽せん)を行い、乱数抽選した値と抽選テーブルとを比較して、各種入賞役が当選したか否かを判断してフラグを立てる。
そして、主制御部100は、ドラム部2を一斉に回転させて、左ドラム2a、中ドラム2b及び右ドラム2c上に表示された複数の図柄(本実施例の場合は、各ドラムには21個の図柄が表示されている)を変動させる変動表示ゲームを開始して、内部抽選の結果、当選となって役が成立した場合には、有効ライン上にその役の図柄を揃えるための引込制御や、逆にハズレとなって役が不成立の場合には、有効ライン上に当選役(ボーナスや小役)の図柄を揃えないための回避制御を行う。ただし、後述するように、ボーナスフラグが立っている場合、ハズレを引くとボーナス図柄を引き込んでボーナスを放出(入賞)する。
また、主制御部100は、通常遊技の各変動表示ゲームにおいて、同一図柄が有効ライン上に並んで窓部3に表示されれば入賞とし、図43に示す配当表に従って、遊技メダルをメダル払出装置から払い出し、メダル払出口16より排出する。そして、通常ゲーム処理を終了して、ステップS1610へ移行する。
主制御部100は、ステップS1610で、フラグによりいずれかのボーナスが当選しているか否かを判断し、当選していなければ(NO)、ステップS1612に移行する一方、ボーナスが当選していれば(YES)、ステップS1640へ移行する。
主制御部100は、ステップS1640に移行すると、当選したボーナスがビッグボーナス1(ボーナス1)か否かを判断し、ビッグボーナス1であればステップS1650で内部状態をRT1(リプレイタイム1)に設定する一方、ビッグボーナス1でなければ(必然的に、残りのビッグボーナス2となる。ただし、これをレギュラーボーナスと称しても何ら問題ない。)ステップS1660で内部状態をRT2(リプレイタイム2)に設定する。
主制御部100は、ステップS1650で内部状態をRT1に設定する場合、ハズレを引く確率を例えば1/30程度の高確率に設定するだけで、RT1の継続ゲーム数(天井ゲーム数)は設定しない。これにより、ステップS1652で平均30ゲームに一度の割合でハズレとなる(つまり、継続ゲーム数を設定するまでもない)ので、その後ステップS1654に移行してビッグボーナスを放出(入賞)する。なお、図示していないが、ステップS1652でハズレを引かなければ、通常ゲームを行ってハズレを引くまでステップS1652を繰り返す。
主制御部100は、ステップS1654に移行すると、ビッグボーナス1放出処理において、ボーナス図柄を表示可能状態にして、窓部3の有効ライン上に揃えてボーナスを放出すると共に、窓部3に表示したボーナス図柄をRAM102に記憶し、その後のボーナスゲーム(特別遊技)で第1種特別役物又は第2種特別役物を連続作動させて、払い出し枚数が所定数(BB1で253枚)を超えた時点でステップS1656に移行する。
主制御部100は、ステップS1656でRAM102に記憶したボーナスがビッグボーナス1(赤7図柄)であるから、ビッグボーナス1後の内部状態(RT3)として、ハズレ確率を例えば1/50程度の確率で、且つリプレイタイムの継続ゲーム数(天井ゲーム数)を例えば150ゲーム程度に設定する。通常ゲームを行って、その数が継続ゲーム数(天井ゲーム数)の150ゲームに到達すれば、リプレイタイムは終了となり、リプレイの確率が普通で(1/7.3)且つハズレの確率が非常に高い(例えば、1/5程度)状態の通常状態(非リプレイタイム状態)となるので、超高確率でハズレを引いて成立しているボーナスを放出するのである。
一方、主制御部100は、(ステップS1640においてNOで、)ステップS1660で内部状態をRT2に設定する場合、ハズレを引く確率及びRT2の継続ゲーム数(天井ゲーム数)を現状の値に固定する(つまり、BB2を放出するまで、現状値から全く変更しない。)。これにより、ステップS1662で現状固定されたハズレ確率でハズレを引くか又はステップS1663で継続ゲーム数を消化(天井ゲーム数に到達)すると、その後ステップS1664に移行してビッグボーナス2を放出(入賞)する。
主制御部100は、ステップS1664に移行すると、ビッグボーナス2放出処理において、ボーナス図柄を表示可能状態にして、窓部3の有効ライン上に揃えてボーナスを放出すると共に、窓部3に表示したボーナス図柄をRAM102に記憶し、その後のボーナスゲーム(特別遊技)で第1種特別役物又は第2種特別役物を連続作動させて、払い出し枚数が所定数(BB2で153枚)を超えた時点でステップS1666に移行する。
主制御部100は、ステップS1666でRAM102に記憶したボーナスがビッグボーナス2(赤7、赤7、チェリー図柄)であるから、ビッグボーナス2後の内部状態(RT4)として、ハズレ確率を例えば1/150程度の確率で、且つリプレイタイムの継続ゲーム数(天井ゲーム数)を例えば450ゲーム程度に設定する。ビッグボーナス1と同様に、通常ゲーム数が天井ゲーム数450ゲームに到達すれば、リプレイタイムは終了となり、リプレイの確率1/7.3且つハズレ確率が1/5程度の通常状態(非リプレイタイム状態)となるので、超高確率でハズレを引いて、成立しているボーナスを放出するのである。
この様にして、主制御部100は、ビッグボーナス1後の内部状態(RT3)として、ハズレ確率を1/50で、天井ゲーム数を150ゲームに設定する一方、ビッグボーナス2後の内部状態(RT4)として、ハズレ確率を1/150で、天井ゲーム数を450ゲームに設定するが、例えば、ビッグボーナス1とビッグボーナス2との中間的なビッグボーナスとしてビッグボーナス3を設けてもよい。その場合、ビッグボーナス3後の内部状態として、ハズレ確率を1/100で、天井ゲーム数を300ゲームというように、中間状態に設定すると趣向性や遊技性、ギャンブル性が増す。
主制御部100は、ステップS1656で内部状態RT3又はステップS1666で内部状態RT4のいずれかを設定し、ステップS1600に移行すると、上述した通常ゲームのメイン処理を実行する。例えば、内部状態がRT3又はRT4のいずれであっても、ここでビッグボーナス1が当選すれば、内部状態はRT1(天井ゲーム数は現状維持)となり、遊技者にとって大変有利で最も好ましい状態となる。一方、ビッグボーナス1放出後の内部状態がRT3で、ビッグボーナス2が当選すれば、内部状態はRT3で固定となり、遊技者にとって有利で好ましい状態となるのに対し、ビッグボーナス2放出後の内部状態がRT4で、ビッグボーナス2が当選すれば、内部状態はRT4で固定となり、遊技者にとって比較的好ましい普通状態となる。
ところが、ステップS1600に移行して、ビッグボーナスが当選しなかった場合、ステップS1612からステップS1620、ステップS1630に移行して、ボーナスを引くまでこれらのステップをループする。
主制御部100は、ステップS1612で、特殊リプレイ状態(特殊リプレイが入賞し既にRTを設定した状態)か否かを確認し、特殊リプレイ状態であればステップS1600に移行する一方、特殊リプレイ状態でなければステップS1620に移行する。
主制御部100は、内部状態がボーナス後のRT3又はRT4のいずれであっても、ステップS1620で、特殊RP1(特殊リプレイ1)が入賞していればステップS1622に移行して、特殊RP1後の内部状態としてRT5を設定する一方、入賞していなければステップS1630で、特殊RP2(特殊リプレイ2)が入賞していればステップS1632に移行して、特殊RP2後の内部状態としてRT6を設定して、ステップS1600に移行する。
主制御部100は、ステップS1622で特殊RP1後の内部状態(RT5)として、ハズレ確率を例えば1/400で、且つリプレイタイムの継続ゲーム数(天井ゲーム数)を例えば1200ゲームに設定する一方、ステップS1632で特殊RP2後の内部状態(RT6)として、ハズレ確率を例えば1/200で、且つリプレイタイムの継続ゲーム数(天井ゲーム数)を例えば600ゲームに設定する。なお、特殊RP1と特殊RP2との中間的な特殊リプレイとして特殊RP3を設けてもよい。その場合、特殊RP3後の内部状態として、ハズレ確率を1/300で、天井ゲーム数を900ゲームというように、中間状態に設定すると趣向性や遊技性、ギャンブル性が増す。
主制御部100は、ステップS1622で内部状態RT5又はステップS1632で内部状態RT6のいずれかを設定し、ステップS1600に移行すると、上述した通常ゲームのメイン処理を実行する。例えば、内部状態がRT5又はRT6のいずれであっても、ここでビッグボーナス1が当選すれば、内部状態はハズレを引きやすいRT1(天井ゲーム数は現状維持)となり、遊技者にとって大変有利で最も好ましい状態となる。一方、内部状態がRT5又はRT6で、ビッグボーナス2が当選すれば、内部状態はハズレを引きにくいRT5又はRT6のいずれかで固定となり、遊技者にとって好ましくないハマリ状態となる。
詳述すると、特殊RP1を引いて内部状態がRT5となり、ビッグボーナス2が当選してステップS1662で内部状態が現状固定されるので、非常に低い確率(1/400)でハズレを引くか、又はステップS1663で1200ゲームという天井ゲーム数に到達しなければ、ビッグボーナス2を放出(入賞)しないので、これが最悪のケース(大ハマリ状態)である。これに対し、特殊RP2を引いて内部状態がRT6となり、ビッグボーナス2が当選した場合、ステップS1662で内部状態は現状固定されるが、少しだけ低い確率(1/200)でハズレを引くか、又はステップS1663で600ゲームという浅い天井ゲーム数に到達すれば、ビッグボーナス2を放出(入賞)するので、これは小ハマリ状態である。
つまり、ビッグボーナス放出後に、好適なRT内部状態が設定された通常ゲームにおいて、まず特殊RPを引いて、その後最初に引いたビッグボーナスがビッグボーナス2である場合だけがハマリ状態となる。その一方、まず最初にビッグボーナスを引くか、又は最初に特殊RPを引いてもビッグボーナス1を引けば(ビッグボーナス2を引かなければ)チャンス状態(高確率状態)となる。
本発明に係る遊技機及び確率変動方法では、上述した通り、入賞図柄が窓部3に表示されるので、遊技者はいずれの特殊RPが入賞したかを知ることができる一方、複数のボーナスの内いずれがどのタイミングで内部当選したか(ボーナスフラグが立ったこと)を知ることはできない。このボーナスの内部当選のタイミングと種類は、遊技機のみが知っており、このことを利用して遊技機は、遊技者に対して効果的な演出が可能である。
例えば、ビッグボーナス2が終了後は内部状態(RT4)となるが、20ゲーム目に特殊RP1図柄が窓部3に表示されると、遊技者は落胆するであろうが、それより以前にビッグボーナスのいずれかが当選していること又は最初にビッグボーナス1の当選を願うはずである。この深層心理を利用して、巧みに射幸心を煽る演出を行うのである。
つまり、20ゲーム目に特殊RP1を引いて内部状態がRT5となり、25ゲーム目にビッグボーナス2が当選して大ハマリ状態となった場合、遊技機は、あたかもビッグボーナス1が内部当選したかのように約50ゲーム目に「高確率」という表示を表示演出装置11で行う。この「高確率」表示を見た遊技者は、内心熱く燃えるであろうが、遊技機は30ゲーム継続表示した約80ゲーム目に「高確率」表示を消すのである。同様に、遊技機は、あたかもビッグボーナス2が特殊RP1よりも前に内部当選したかのように約120ゲーム目に「高確率」という表示を表示演出装置11で行うと、遊技者は再び射幸心を燃え上がらせるのである。逆に、ビッグボーナス1が内部当選しているか、又はビッグボーナス2が特殊RP1よりも前に内部当選している場合には、「高確率」の表示演出をボーナスが放出されるまで続けることができる。また、遊技機がホールで仮に遊技されない状態で放置されていたとしても、特殊RPを複数設けているので、次に座る遊技者は天井ゲーム数を正確に知ることができないという独自の効果がある。
図46は、遊技機の疑似確変機能を実現する主要動作処理手順を示すフローチャートである(図40の改良発明)。
遊技ホールの従業員が、遊技者にプレイさせる前に出玉率の段階設定値を設定した初期状態がステップS1700であり、高確率再遊技状態からスタートする。なお、パチスロ機では電源のON/OFFでは初期状態とはならないが、ゲーム機等では電源操作で初期状態となる。
主制御部100は、ステップS1700で、遊技者がスタートレバーを操作して、変動表示ゲームを開始させた場合には、消化ゲーム数のデータ値を1つカウントアップして、通常ゲーム(RT)のメイン処理を実行する。そして、スタート信号の受信タイミングに合わせて乱数抽選(内部抽せん)を行い、乱数抽選した値と抽選テーブル(図38(B)参照)とを比較して、各種入賞役が当選したか否かを判断してフラグを立てる。
そして、主制御部100は、ドラム部2を一斉に回転させて、左ドラム2a、中ドラム2b及び右ドラム2c上に表示された複数の図柄(本実施例の場合は、各ドラムには21個の図柄が表示されている)を変動させる変動表示ゲームを開始して、内部抽選の結果、当選となって役が成立した場合には、有効ライン上にその役の図柄を揃えるための引込制御や、逆にハズレとなって役が不成立の場合には、有効ライン上に当選役(ボーナスや小役)の図柄を揃えないための回避制御を行う。
また、主制御部100は、通常遊技の各変動表示ゲームにおいて、同一図柄が有効ライン上に並んで窓部3に表示されれば入賞とし、図39に示す配当表に従って、遊技メダルをメダル払出装置から払い出し、メダル払出口16より排出する。そして、通常ゲーム(RT)処理を終了して、ステップS1710へ移行する。
主制御部100は、ステップS1710で、フラグによりいずれかのボーナスが当選しているか否かを判断し、当選していなければ(NO)、ステップS1711に移行するのに対し、ボーナスが当選していれば(YES)、ステップS1740でハズレ(一般に、「純ハズレ」ともいう)か否かを判断し、ハズレでなければ(NO)、ステップS1730に移行する一方、ハズレであれば(YES)、ステップS1780のボーナス放出処理に移行する。
主制御部100は、ステップS1711に移行すると、ハズレか否かを判断し、ハズレであれば(YES)、ステップS1712で特定図柄を窓部3の有効ライン上に表示してステップS1750の通常ゲーム(確変)のメイン処理に移行する一方、ハズレでなければ(NO)、ステップS1720に移行する。
主制御部100は、ステップS1720に移行すると、パンク役のチェリー図柄が入賞(左ドラムに表示)したか否かを判断し、入賞していなければステップS1730に移行する一方、入賞していればステップS1750の通常ゲーム(確変)のメイン処理に移行する。
主制御部100は、ステップS1730で、消化ゲーム数のデータ値が底ゲーム数の777回に達した(規定ゲーム消化した)か否かを判断し、達していなければステップS1700に移行して通常ゲーム(RT)のメイン処理を繰り返す一方、達していれば消化ゲーム数のデータ値をゼロにリセットしてステップS1750の通常ゲーム(確変)のメイン処理に移行する。
主制御部100は、ステップS1750では確変状態であることを各種表示装置やランプで煌びやかに報知するとともに、遊技者がスタートレバーを操作して、変動表示ゲームを開始させた場合には、通常ゲーム(確変)のメイン処理を実行する。そして、スタート信号の受信タイミングに合わせて乱数抽選(内部抽せん)を行い、乱数抽選した値と抽選テーブル(図38(A)参照)とを比較し、各種入賞役が当選したか否かを判断してフラグを立てる。
主制御部100は、ドラム部2を一斉に回転させて変動表示ゲームを開始し、内部抽選の結果、当選となって役が成立した場合には、引込制御や回避制御を行う。
また、主制御部100は、通常遊技の各変動表示ゲームにおいて、同一図柄が有効ライン上に並んで窓部3に表示されれば入賞とし、図39に示す配当表に従って、遊技メダルをメダル払出装置から払い出し、メダル払出口16より排出する。そして、通常ゲーム(確変)処理を終了して、ステップS1760へ移行する。
主制御部100は、ステップS1760で、フラグによりいずれかのボーナスが当選しているか否かを判断し、当選していなければ(NO)ステップS1750に移行して通常ゲーム(確変)のメイン処理を繰り返す一方、ボーナスが当選していれば(YES)ステップS1770でハズレか否かを判断し、ハズレでなければステップS1750に移行する一方、ハズレであればステップS1780に移行する。
主制御部100は、ステップS1780のボーナス放出処理において、ボーナス図柄を表示可能状態にしてボーナスを放出すると共に、ドラム部2に表示したボーナス図柄をRAM102に記憶し、その後のボーナスゲーム(特別遊技)で第2種特別役物を連続作動させて、純増枚数が221枚を超えた時点でステップS1790に移行する。
主制御部100は、ステップS1790でRAM102に記憶したボーナス図柄が確変ボーナス図柄(赤7図柄)か否かを判断し、確変ボーナス図柄であればステップS1750に移行する一方、確変ボーナス図柄でなければ(つまり、青7図柄)消化ゲーム数のデータ値をゼロにリセットしてステップS1700に移行する。
図47は、遊技機の疑似確変機能を実現する主要動作処理手順を示すフローチャートである(図46の改良発明)。
遊技ホールの従業員が、遊技者にプレイさせる前に出玉率の段階設定値を設定した初期状態がステップS1800であり、高確率再遊技状態からスタートする。なお、パチスロ機では電源のON/OFFでは初期状態とはならないが、ゲーム機等では電源操作で初期状態となる。
主制御部100は、ステップS1800で、遊技者がスタートレバーを操作して、変動表示ゲームを開始させた場合には、消化ゲーム数のデータ値を1つカウントアップして、通常ゲーム(RT)のメイン処理を実行する。そして、スタート信号の受信タイミングに合わせて乱数抽選(内部抽せん)を行い、乱数抽選した値と抽選テーブル(図38(B)参照)とを比較して、各種入賞役が当選したか否かを判断してフラグを立てる。
そして、主制御部100は、ドラム部2を一斉に回転させて、左ドラム2a、中ドラム2b及び右ドラム2c上に表示された複数の図柄(本実施例の場合は、各ドラムには21個の図柄が表示されている)を変動させる変動表示ゲームを開始して、内部抽選の結果、当選となって役が成立した場合には、有効ライン上にその役の図柄を揃えるための引込制御や、逆にハズレとなって役が不成立の場合には、有効ライン上に当選役(ボーナスや小役)の図柄を揃えないための回避制御を行う。
また、主制御部100は、通常遊技の各変動表示ゲームにおいて、同一図柄が有効ライン上に並んで窓部3に表示されれば入賞とし、図39に示す配当表に従って、遊技メダルをメダル払出装置から払い出し、メダル払出口16より排出する。そして、通常ゲーム(RT)処理を終了して、ステップS1810へ移行する。
主制御部100は、ステップS1810で、フラグによりいずれかのボーナスが当選しているか否かを判断し、当選していなければ(NO)、ステップS1811に移行するのに対し、ボーナスが当選していれば(YES)、ステップS1840でハズレ(一般に、「純ハズレ」ともいう)か否かを判断し、ハズレでなければ(NO)、ステップS1830に移行する一方、ハズレであれば(YES)、ステップS1880のボーナス放出処理に移行する。
主制御部100は、ステップS1811に移行すると、ハズレか否かを判断し、ハズレであれば(YES)、ステップS1812で特定図柄を窓部3の有効ライン上に表示してステップS1850の通常ゲーム(確変)のメイン処理に移行する一方、ハズレでなければ(NO)、ステップS1820に移行する。
主制御部100は、ステップS1820に移行すると、パンク役のチェリー図柄が入賞(左ドラムに表示)したか否かを判断し、入賞していなければステップS1830に移行する一方、入賞していればステップS1850の通常ゲーム(確変)のメイン処理に移行する。
主制御部100は、ステップS1830で、消化ゲーム数のデータ値が底ゲーム数の777回に達した(規定ゲーム消化した)か否かを判断し、達していなければステップS1800に移行して通常ゲーム(RT)のメイン処理を繰り返す一方、達していれば消化ゲーム数のデータ値をゼロにリセットしてステップS1850の通常ゲーム(確変)のメイン処理に移行する。
主制御部100は、ステップS1850では確変状態であることを各種表示装置やランプで煌びやかに報知するとともに、遊技者がスタートレバーを操作して、変動表示ゲームを開始させた場合には、通常ゲーム(確変)のメイン処理を実行する。そして、スタート信号の受信タイミングに合わせて乱数抽選(内部抽せん)を行い、乱数抽選した値と抽選テーブル(図38(A)参照)とを比較し、各種入賞役が当選したか否かを判断してフラグを立てる。
主制御部100は、ドラム部2を一斉に回転させて変動表示ゲームを開始し、内部抽選の結果、当選となって役が成立した場合には、引込制御や回避制御を行う。
また、主制御部100は、通常遊技の各変動表示ゲームにおいて、同一図柄が有効ライン上に並んで窓部3に表示されれば入賞とし、図39に示す配当表に従って、遊技メダルをメダル払出装置から払い出し、メダル払出口16より排出する。そして、通常ゲーム(確変)処理を終了して、ステップS1860へ移行する。
主制御部100は、ステップS1860で、フラグによりいずれかのボーナスが当選しているか否かを判断し、当選していなければ(NO)ステップS1850に移行して通常ゲーム(確変)のメイン処理を繰り返す一方、ボーナスが当選していれば(YES)ステップS1870でハズレか否かを判断し、ハズレでなければステップS1850に移行する一方、ハズレであればステップS1880に移行する。
主制御部100は、ステップS1880のボーナス放出処理において、ボーナス図柄を表示可能状態にしてボーナスを放出すると共に、ドラム部2に表示したボーナス図柄をRAM102に記憶し、その後のボーナスゲーム(特別遊技)で第2種特別役物を連続作動させて、純増枚数が221枚を超えた時点でステップS1890に移行する。
主制御部100は、ステップS1890でRAM102に記憶したボーナス図柄が確変ボーナス図柄(赤7図柄)か否かを判断し、確変ボーナス図柄であればステップS1850に移行する一方、確変ボーナス図柄でなければ(つまり、青7図柄)ステップS1891に移行する。
主制御部100は、ステップS1891に移行すると、昇格ゲームを実行する。この昇格ゲームは、例えば、遊技メダルの規定枚数を1枚に変更して1ゲームだけのRTゲーム(高確率再遊技状態)で、特殊リプレイ(確率1/2)かそれ以外(小役又はハズレの確率1/2)を抽選し、ステップS1892で、抽選結果が特殊リプレイでなければ、ステップS1850に移行する一方、特殊リプレイであればステップS1893でRTゲーム数(消化ゲーム数のデータ値で底ゲーム数の777回:規定ゲーム数)を設定してステップS1800に移行する。つまり、昇格ゲームで外れるとハマリ状態となるが、当選すると確変に昇格(又は引き戻し)するのである。この特殊リプレイの図柄によって、RTゲーム数を変更するようにしてもよい。又、普通ボーナス図柄によって昇格ゲームの回数や特殊リプレイの当選確率を変更するようにしてもよい。例えば、昇格ゲーム数を3ゲームにして、連続して特殊リプレイにハズレるか又はパンク図柄(チェリーなど)を途中で引くと、RTゲーム(高確率再遊技状態)を終了して、ステップS1850の通常ゲーム(確変)を行うのである。
図48は、遊技機の疑似確変(対戦演出2)機能を実現する主要動作処理手順を示すフローチャートである。図44で示した処理手順に、更に図46のステップS1710〜ステップS1712において、ボーナスが当選していない状態でハズレを引いた場合、特定図柄を窓部3の有効ライン上に表示して、遊技者にとって有利な状態に昇格させる技術思想を取り入れている。なお、図44で説明した内容で同一又は重複する部分については、各ステップ番号が相違するだけなので、その記載を援用(省略)する。
図44と同様に、段階設定値を設定した初期状態がステップS1900であり、ボーナス(1/20)及びハズレ(1/20)が高確率で当選する高確率ゾーンとなる。
主制御部100は、ステップS1900で通常ゲームのメイン処理を実行し、スタート信号の受信タイミングに合わせて乱数抽選を行い、乱数抽選した値と抽選テーブル(図42(A)参照)とを比較して、各種入賞役が当選したか否かを判断してフラグを立てる。
そして、主制御部100は、通常遊技の各変動表示ゲームにおいて、同一図柄が有効ライン上に並んで窓部3に表示されれば入賞とし、通常ゲーム処理を終了して、ステップS1910へ移行する。
主制御部100は、ステップS1910で、フラグによりいずれかのボーナスが当選しているか否かを判断し、当選していなければ(NO)、ステップS1920に移行するのに対し、ボーナスが当選していれば(YES)、ステップS1911に移行して、各ステップ処理を実行する(重複部分は省略)。
主制御部100は、ステップS1920に移行すると、特殊リプレイ1が当選しているか否かを判断する一方、特殊リプレイ1が当選していない場合、同様にステップS1930に移行して、特殊リプレイ2が当選しているか否かを判断する。
主制御部100は、ステップS1920において特殊リプレイ1が当選していれば(YES)、ステップS1921で図42(B)の抽選テーブル(低確率状態)を使用して、内部状態をRT1に設定する。
そして主制御部100は、ステップS1922に移行してボーナスが当選しているか否かを判断し、当選していればステップS1923でハズレであれば、ステップS1940のボーナス放出処理に移行する。
一方、主制御部100は、ステップS1922でボーナスが当選していない場合、ステップS1925でハズレか否かを判断し、ハズレでなければ(NO)、図44のステップS1524と同様にステップS1924でハマリの継続ゲーム数を消化(天井に到達)したか否かを判断して、その後は同じ処理を繰り返す。
これに対し、ハズレであれば(YES)、新たなリプレイタイムを開始させる特定図柄(パンク図柄)を窓部3の有効ライン上に表示した後にステップS1950へ移行して、例えば20ゲームのストックタイムを行う。なお、この際に表示されたパンク図柄に応じて、所定の継続ゲーム数を設定するようにしてもよい。これにより、ハマリ状態でハズレを引けば、必ず良い状態になるので遊技者にとって大変魅力的なゲーム性となる。更に、ハズレに替えてパンク図柄のチェリーを引けば、ステップS1900へ移行して高確率状態としてもよい。
主制御部100は、ステップS1930で特殊リプレイ2が当選した場合も、特殊リプレイ1と同様であるので説明を省略する。
図49は、本発明に係る回胴式遊技機の正面模式図である。なお、後述するように図1とはドラム数と有効ラインのみで相違するので、重複する説明を省略する。
2は、筐体1aに内蔵されているドラム部であり、子側左ドラム2d1と子側右ドラム2d2、及び親側左ドラム2e1と親側右ドラム2e2の4つのドラムで構成される。また、それぞれのドラム内部には、回胴部図柄表示LEDが設けられており、各種演出に応じて発光(点灯や点滅)又は消灯するようになっている。ここで、子側とは遊技者側を意味する一方、親側とは遊技機側を意味する。また、停止ボタン部10として、子側左停止ボタン10d、子側右停止ボタン10e、親側左停止ボタン10f及び親側右停止ボタン10gが対応して設けられている。
3は、デザインパネル22の正面中央部に設けられた窓部であり、中央横方向に延びる1本の有効ラインが子側左ドラム2d1、子側右ドラム2d2、親側左ドラム2e1及び親側右ドラム2e2を結ぶ線で目立つように表示され、その下側には左、中、右の3つの回胴部ライン表示LEDが埋め込まれており、入賞時に点灯又は点滅するようになっている。なお、本実施例では説明を簡略化する都合上、有効ラインを1本としたが複数本であってもよい。
図50は、ドラム(4リール)の図柄配置表である。
子側左ドラム2d1、子側右ドラム2d2、親側左ドラム2e1及び親側右ドラム2e2のそれぞれには、子側左ドラム図柄、子側右ドラム図柄、親側左ドラム図柄、及び親側右ドラム図柄が描かれた回胴帯(図示せず)が、各ドラムの外周部において一周するように張り付けられている。
各回胴帯には、それぞれ5種類の図柄が20個描かれており、ビッグボーナス図柄で且つ特別図柄の「A」や「J」及び数字図柄(非特別図柄)の「3」、「5」、「7」が各左ドラムに及び「2」、「4」、「6」が各右ドラムに配置されている。この場合、説明簡略化の都合上、子側左ドラム2d1と親側左ドラム2e1、及び子側右ドラム2d2と親側右ドラム2e2の図柄配置を同じにしているが、それぞれ異なる配置にしてもよい。なお、特別図柄の「A」(トランプのエース)は数値11に、特別図柄の「J」(トランプのジャック)は数値10に対応している。
図8で説明した通り、主制御部100は、4コマ以内の図柄に対して引込制御を行うので、通常遊技の内部抽せん結果に応じて、全ての変動図柄を有効ライン上に任意に停止させることが可能であり、液晶演出なども自由自在に行える。
図51は、完全確率機の一般遊技における図柄の組み合わせと獲得メダル枚数との関係を示した配当表である。
BB(ビッグボーナス)とは、「A」又は「J」のBB図柄が有効ライン上に揃った場合の役名である。ビッグボーナス「A」(大当りのBB1)が内部当選すると対応するフラグエリアにフラグ1を立て、「A」図柄が揃って表示されると獲得メダル数は0で、ビッグボーナスゲーム(2種BBゲーム:役物連続作動装置の作動)に突入して、360枚(15枚×24ゲーム)を払い出すと終了する。また、ビッグボーナス「J」(中当りのBB2)が内部当選すると対応するフラグエリアにフラグ1を立て、「J」図柄が揃って表示されると獲得メダル数は0で、ビッグボーナスゲーム(2種BBゲーム:役物連続作動装置の作動)に突入して、120枚(15枚×8ゲーム)を払い出すと終了する。
RB(レギュラーボーナス)とは、変則的ではあるがBB図柄の「A」及び「J」のペアが有効ライン上に子側と親側共に揃って表示された場合の役名である。レギュラーボーナス(RB)が内部当選すると、対応するフラグエリアにフラグ1を立て、子側と親側共に「A」「J」のペアが表示されると獲得メダル数は0で、レギュラーボーナスゲーム(2種BBゲーム:役物連続作動装置の作動)に突入して、30枚(15枚×24ゲーム)を払い出すと終了する。
再遊技とは、(子側左ドラム+子側右ドラム)の数値合計と(親側左ドラム+親側右ドラム)の数値合計とが等しい場合の役名であり、これに対して通常はメダル獲得がされず(実質、3枚のメダル獲得に相当する)、フラグエリア(リプレイフラグ)にフラグ1を立て、遊技者のスタートレバー9の操作によりリプレイ動作を行ってフラグを下げる(即ち、0とする)。つまり、次回のゲーム(通常遊技)は、メダルを投入することなく行うことができる再遊技となる。
小役とは、(子側左ドラム+子側右ドラム)の数値合計が(親側左ドラム+親側右ドラム)の数値合計より大きい場合の役名であり、6枚(規定枚数3枚×2倍)のメダルが獲得される。
ハズレとは、(子側左ドラム+子側右ドラム)の数値合計が(親側左ドラム+親側右ドラム)の数値合計より小さい場合の役名であり、無配当(0枚)である。
つまり、主制御部100は、数字に対応付けられた複数の図柄を変動表示させる通常遊技に連動して内部抽せんを行ない、ボーナス(BB1、BB2、RB)、小役(子側>親側)、再遊技(子側と親側が等しい値)及びハズレ(子側<親側)を決定する。主制御部100は、遊技者の停止ボタン部10の操作により、内部抽せん結果に従って有効ライン上に図柄を停止させ、予め決められた図柄の組み合わせで表示して入賞とする。主制御部100は、子側左ドラム2d1と子側右ドラム2d2、及び親側左ドラム2e1と親側右ドラム2e2の4つのドラムで構成された(親側と子側の2つに分けて変動表示させる)ドラム部2の変動図柄を有効ライン上に停止させる制御を行い、通常遊技の内部抽せん結果が、小役の場合には子側の数字図柄の合計が親側の数字図柄の合計よりも大きくして停止させ、ハズレの場合には子側の数字図柄の合計が親側の数字図柄の合計よりも小さくして停止させ及び再遊技の場合には子側と親側の数字図柄の合計を等しくして停止させる一方、ボーナスの場合には子側と親側の数字図柄の合計を等しくし且つ全ての図柄を特別図柄で停止させる。遊技機が完全確率機の場合、図51の配当表通り、内部抽せん結果に従って、ボーナス(BB1、BB2、RB)、小役、再遊技及びハズレ(無配当)の各図柄をドラム部2の有効ライン上に表示するだけなので、説明を省略する。
図52は、疑似確変機の一般遊技における図柄の組み合わせと獲得メダル枚数との関係を示した配当表である。なお、図51との相違点のみ説明する。
純ハズレとは、所謂ハズレであって、ボーナスが成立していない状態において、子側左ドラム「7」と子側右ドラム「A」、且つ、親側左ドラム「7」と親側右ドラム「A」とが有効ライン上に揃った場合の役名であり、高確率再遊技を終了(パンク)させる機能を有する。一方、ボーナスが成立している状態(ボーナスフラグが立っている状態)において、純ハズレを引くと、ボーナス図柄を揃えることが可能となる。
特殊リプレイ1とは、子側左ドラム「A」と子側右ドラム「A」、且つ、親側左ドラム「J」と親側右ドラム「J」とが有効ライン上に揃った場合の役名であり、再遊技と同様に、メダル投入なしに次回の通常遊技を行うことができると共に、ボーナスフラグが立っていない場合には、純ハズレと同様に高確率再遊技を終了(パンク)させたり、高確率再遊技状態1(RT1状態)などを設定する。
特殊リプレイ2とは、子側左ドラム「J」と子側右ドラム「J」、且つ、親側左ドラム「A」と親側右ドラム「A」とが有効ライン上に揃った場合の役名であり、再遊技と同様に、メダル投入なしに次回の通常遊技を行うことができると共に、ボーナスフラグが立っていない場合には、純ハズレと同様に高確率再遊技を終了(パンク)させたり、高確率再遊技状態1(RT2状態)などを設定する。ただし、特殊リプレイ1と特殊リプレイ2はこれに限定されるものではなく、予め任意に決定できる。
小役1とは、(子側左ドラム+子側右ドラム)の数値合計が(親側左ドラム+親側右ドラム)の数値合計より大きい場合の役名であり、6枚(規定枚数3枚×2倍)のメダルが獲得される。
小役2とは、(子側左ドラム+子側右ドラム)の数値合計が(親側左ドラム+親側右ドラム)の数値合計より小さい場合の役名であり、1枚のメダルが獲得される。ただし、通常ゲームの規定枚数が3枚なので、結果的に2枚のメダルが減少することになる。
つまり、主制御部100は、数字に対応付けられた複数の図柄を変動表示させる通常遊技に連動して内部抽せんを行ない、ボーナス(BB1、BB2、RB)、小役1(子側>親側)、小役2(子側<親側)、再遊技(子側と親側が等しい値)及び純ハズレを決定して、各図柄をドラム部2の有効ライン上に表示するが、疑似確変機の場合について以下に詳述する。
図53は、遊技機の疑似確変機能を実現する主要動作処理手順を示すフローチャートである。
この図は、図46とほぼ同じフローチャートであるが、これを用いて4リール遊技機の動作処理手順を説明する。なお、他の疑似確変機のリール停止及び表示動作は同様であるので説明を省略する。
遊技ホールの従業員が、遊技者にプレイさせる前に出玉率の段階設定値を設定した初期状態がステップS2000であり、高確率再遊技状態(RT)からスタートする。但し、初期状態としてステップS2050から開始してもよい。なお、パチスロ機では電源のON/OFFでは初期状態とはならないが、ゲーム機等では電源操作で初期状態となる。
主制御部100は、ステップS2000で、遊技者が所定の遊技メダル3枚を投入し、スタートレバーを操作して、変動表示ゲームを開始させた場合には、消化ゲーム数のデータ値を1つカウントアップして、通常ゲーム(RT)のメイン処理を実行する。そして、スタート信号の受信タイミングに合わせて乱数抽選(内部抽せん)を行い、乱数抽選した値と抽選テーブル(例えば、図38(B)等参照)とを比較して、各種入賞役が当選したか否かを判断してフラグを立てる。
そして、主制御部100は、ドラム部2を一斉に回転させて、子側左ドラム2d1、子側右ドラム2d2、親側左ドラム2e1及び親側右ドラム2e2上に表示された複数の図柄(本実施例の場合は、各ドラムには20個の図柄が表示されている)を変動させる変動表示ゲームを開始して、内部抽選の結果、当選となって役が成立した場合には、有効ライン上にその役の図柄を揃えるための引込制御や、逆にハズレとなって役が不成立の場合には、有効ライン上に当選役の図柄を揃えないための回避制御を行う。
また、主制御部100は、通常遊技の各変動表示ゲームにおいて、図51に示す配当表に従って、窓部3の有効ライン上に表示されれば入賞とし、遊技メダルをメダル払出装置から払い出し、メダル払出口16より排出する。
図54〜図56は、窓部3の有効ライン上に表示された変動図柄の停止状態遷移図である。
主制御部100は、内部抽選の結果が「小役2」で且つ4つのリールが全て回転している状態(図54(A)参照。但し、下矢印はリール回転を意味する。)で、遊技者が左から順に停止ボタンを押した場合、例えば子側左ドラム2d1を「7」図柄で停止させ(図54(B)参照)、子側右ドラム2d2を「6」図柄で停止させ(図54(C)参照)、比較的大きな数値で遊技者に期待感を持たせる。そして、親側左ドラム2e1を「3」図柄で停止させ(図54(D)参照)、小さな数値で遊技者に更なる勝利の期待感を持たせて、最後に親側右ドラム2e2を「A」図柄(数値は11)で停止させ(図54(E)参照)ると、子側合計13で親側合計14となり、ハズレであることを遊技者に通知して、遊技メダルを1枚だけ払い出す。なお、この場合、主制御部100は、負けた子側の回胴部図柄表示LED2つと回胴部ライン表示LED左と中央の2つを消灯させる一方、勝った親側の回胴部図柄表示LED2つと回胴部ライン表示LED右の1つを点灯させることにより、より明確に報知する。
主制御部100は、内部抽選の結果が「小役1」で且つ4つのリールが全て回転している状態(図55(A)参照)で、遊技者が左から順に停止ボタンを押した場合、例えば、子側左ドラム2d1を「5」図柄で停止させ(図55(B)参照)、子側右ドラム2d2を「2」図柄で停止させ(図55(C)参照)、比較的小さな数値で遊技者に落胆感を持たせる。そして、親側左ドラム2e1を「3」図柄で停止させ(図55(D)参照)、小さな数値で遊技者に少しの期待感を持たせて、最後に親側右ドラム2e2を「2」図柄で停止させ(図55(E)参照)ると、子側合計7で親側合計5となり、小役であることを遊技者に通知して、遊技メダルを6枚払い出す。なお、この場合、主制御部100は、勝った子側の回胴部図柄表示LED2つと回胴部ライン表示LED左を点灯させる一方、負けた親側の回胴部図柄表示LED2つと回胴部ライン表示LED右と中央の2つを消灯させることにより、より明確に報知する。
主制御部100は、内部抽選の結果が「再遊技」で且つ4つのリールが全て回転している状態(図56(A)参照)で、遊技者が左から順に停止ボタンを押した場合、例えば子側左ドラム2d1を「A」図柄で停止させ(図56(B)参照)、子側右ドラム2d2を「2」図柄で停止させる(図56(C)参照)。そして、親側左ドラム2e1を「7」図柄で停止させ(図56(D)参照)、最後に親側右ドラム2e2を「6」図柄で停止させ(図56(E)参照)ると、子側合計13で親側合計13の引き分けとなり、再遊技であることを遊技者に通知する。なお、この場合、主制御部100は、引き分けであるので回胴部図柄表示LED4つを消灯させる一方、回胴部ライン表示LED3つを点灯させることにより、より明確に報知する。
ここで図53に戻って説明を続ける。上述した通り、ステップS2000の通常ゲーム(RT)処理を終了して、ステップS2010へ移行する。なお、疑似確変ではボーナスが当選していても、再遊技や小役が成立している場合には、ボーナス図柄を有効ライン上に表示しないので、ボーナス入賞にはならない。つまり、純ハズレを引きやすい状態が高確とよばれる状態であり、引き難い状態が低確(通常)とよばれる状態である。
主制御部100は、ステップS2010で、フラグによりいずれかのボーナスが当選しているか否かを判断し、当選していなければ(NO)、ステップS2011に移行するのに対し、ボーナスが当選していれば(YES)、ステップS2040でハズレ(一般に、「純ハズレ」ともいう)か否かを判断し、ハズレでなければ(NO)、ステップS2030に移行する一方、ハズレであれば(YES)、ステップS2080のボーナス放出処理に移行する。
図57〜図58は、窓部3の有効ライン上に表示された変動図柄の停止状態遷移図である。
主制御部100は、ステップS2080のボーナス放出処理に移行すると、当選しているボーナスフラグがBB1の場合、リールが全て回転している状態(図57(A)参照)で、遊技者が左から順に停止ボタンを押した場合、例えば子側左ドラム2d1を「A」図柄で停止させ(図57(B)参照)、子側右ドラム2d2を「A」図柄で停止させる(図57(C)参照)。そして、親側左ドラム2e1を「A」図柄で停止させ(図57(D)参照)、遊技者に最大の期待感を持たせて、最後に親側右ドラム2e2を「A」図柄で停止させ(図57(E)参照)ると、全ての図柄が「A」となり、ビッグボーナスであることを遊技者に通知して、役物連続作動装置(2種BBゲーム)を作動させ、360枚(15枚×24ゲーム)を払い出すと終了する。なお、この場合、主制御部100は、効果音と共に、子側と親側の回胴部図柄表示LED4つと回胴部ライン表示LED左、中央、右の3つ全てを点灯させることにより、より明確に報知する。なお、BB2は「J」図柄と払い出し枚数が変わるだけなので、説明を省略する。
主制御部100は、ステップS2080のボーナス放出処理に移行すると、当選しているボーナスフラグがRB(レギュラーボーナス)の場合、リールが全て回転している状態(図58(A)参照)で、遊技者が左から順に停止ボタンを押した場合、例えば子側左ドラム2d1を「A」図柄で停止させ(図58(B)参照)、子側右ドラム2d2を「J」図柄で停止させる(図58(C)参照)。そして、親側左ドラム2e1を「A」図柄で停止させ(図58(D)参照)、遊技者に期待感を持たせて、最後に親側右ドラム2e2を「J」図柄で停止させ(図58(E)参照)ると、子側と親側共に図柄が「A」「J」となり、RBであることを遊技者に通知して、役物連続作動装置(2種BBゲーム)を作動させ、30枚(15枚×2ゲーム)を払い出すと終了する。なお、この場合、主制御部100は、効果音と共に、子側と親側の回胴部図柄表示LED4つと回胴部ライン表示LED左、中央、右の3つ全てを点灯させることにより、より明確に報知する。
ここで図53に戻って説明を続ける。主制御部100は、ステップS2011に移行すると、ハズレか否かを判断し、ハズレであれば(YES)、ステップS2012で特定図柄(子側と親側共に図柄が、「7」と「A」)を窓部3の有効ライン上に表示してステップS2050の通常ゲーム(確変)のメイン処理に移行する一方、ハズレでなければ(NO)、ステップS2020に移行する。
主制御部100は、ステップS2020に移行すると、パンク役の特殊リプレイ図柄1(子側図柄が「A」と「A」、親側図柄が「J」と「J」)又は特殊リプレイ図柄2(子側図柄が「J」と「J」、親側図柄が「A」と「A」)が入賞したか否かを判断し、入賞していなければステップS2030に移行する一方、入賞していればステップS2050の通常ゲーム(確変)のメイン処理に移行する。
主制御部100は、ステップS2030で、消化ゲーム数のデータ値が底ゲーム数の777回に達した(規定ゲーム消化した)か否かを判断し、達していなければステップS2000に移行して通常ゲーム(RT)のメイン処理を繰り返す一方、達していれば消化ゲーム数のデータ値をゼロにリセットしてステップS2050の通常ゲーム(確変)のメイン処理に移行する。
主制御部100は、ステップS2050では確変状態であることを各種表示装置やランプで煌びやかに報知するとともに、遊技者がスタートレバーを操作して、変動表示ゲームを開始させた場合には、通常ゲーム(確変)のメイン処理を実行する。そして、スタート信号の受信タイミングに合わせて乱数抽選(内部抽せん)を行い、乱数抽選した値と抽選テーブルとを比較し、各種入賞役が当選したか否かを判断してフラグを立てる。
主制御部100は、ステップS2000の通常ゲーム(RT)と同様に、ドラム部2を一斉に回転させて変動表示ゲームを開始し、内部抽選の結果、当選となって役が成立した場合には、引込制御や回避制御を行い、入賞すれば配当表に従って、遊技メダルをメダル払出装置から払い出し、メダル払出口16より排出する。そして、通常ゲーム(確変)処理を終了して、ステップS2060へ移行する。
主制御部100は、ステップS2060で、フラグによりいずれかのボーナスが当選しているか否かを判断し、当選していなければ(NO)ステップS2050に移行して通常ゲーム(確変)のメイン処理を繰り返す一方、ボーナスが当選していれば(YES)ステップS2070でハズレか否かを判断し、ハズレでなければステップS2050に移行する一方、ハズレであればステップS2080に移行する。
主制御部100は、ステップS2080のボーナス放出処理において、ボーナス図柄を表示可能状態にしてボーナスを放出すると共に、ドラム部2に表示したボーナス図柄をRAM102に記憶し、その後のボーナスゲーム(特別遊技)で第2種特別役物を連続作動させて、所定枚枚を払い出した時点でステップS2090に移行する。
主制御部100は、ステップS2090でRAM102に記憶したボーナス図柄が確変ボーナス図柄(A図柄又はJ図柄)か否かを判断し、確変ボーナス図柄であればステップS2050に移行する一方、確変ボーナス図柄でなければ(つまり、RB)消化ゲーム数のデータ値をゼロにリセットしてステップS2000に移行する。
なお、他の疑似確変の表示にも、この4リール遊技機は利用できる。
第5実施例(改良発明4):
本願の国内優先主張の基礎出願である特願2008‐066684(出願日:平成20年3月14日)の図40に示す通り、通常遊技でハズレとなったとき、記憶したボーナスに対応する図柄を有効ライン上に停止させて、ボーナスを放出する遊技機を当該基礎出願で既に開示している。
本願改良発明では、図59に示す抽選テーブル及び図60に示す配当表(RT:リプレイタイム)を使用する。
図59は、ボーナス隠しを可能にした抽選テーブルの概念図である。
図59(A)の抽選テーブル(通常状態)及び図59(B)の抽選テーブル(高確率再遊技状態)は、ROM101の所定のエリアに格納されており、当選役と図柄抽選に使用する乱数値との関係を規定している。
例えば、本発明の回胴式遊技機の場合には、通常状態において、乱数値は0〜65535の値(自然数)をランダムに取り、3枚(所定枚数)の遊技メダルを投入後、スタートレバー9が操作されたタイミングに合わせて乱数抽選(当選役の内部抽せん)を行ない、ドラム部2の左ドラム2a、中ドラム2b及び右ドラム2cを回転させて(複数の図柄を変動表示させて)通常遊技を開始する。
乱数値が0〜m1の範囲であればビッグボーナス1(「BB1」と称する)と再遊技2(第2再遊技)が同時に当選となる(図59(A)参照)。同様に、乱数値がm1+1〜m2の範囲でビッグボーナス2(「BB2」と称する)と再遊技2が、乱数値がm2+1〜m3の範囲でビッグボーナス3(「BB3」と称する)と再遊技2が、乱数値がm1+3〜m4の範囲でビッグボーナス4(「BB4」と称する)と再遊技2が、乱数値がm4+1〜m5の範囲でビッグボーナス5(「BB5」と称する)と再遊技2が、乱数値がm5+1〜m6の範囲でビッグボーナス6(「BB6」と称する)と再遊技2が、同時に当選となる。また、乱数値がm6+1〜m7の範囲でチェリーが、乱数値がm7+1〜m8の範囲でベルが、乱数値がm8+1〜m9の範囲で再遊技1が当選となる一方、乱数値がm9+1〜m10(この場合、65535)の範囲でハズレなる。
これに対して、図59(B)の高確率再遊技状態(BB1〜BB6のいずれか一つが当選している状態)では、乱数値が0〜m6の範囲で再遊技2(第2再遊技)だけが当選となり、ボーナスの再当選はない。つまり、図59(A)のBB1〜BB6が同時当選する範囲でビッグボーナスは当選せずに、再遊技2のみが当選する。また、チェリーとベルの当選範囲は、図59(A)及び図59(B)共に同じである。
一方、乱数値がm8+1〜m9+αの範囲で再遊技1が当選となり、その範囲が+αだけ広がっているが、乱数値がm9+1+α〜m10(この場合、65535)の範囲でハズレとなり、その範囲がα分だけ狭くなっている。つまり、高確率再遊技状態では、再遊技1が当選となる範囲がα分だけ広がり、ハズレとなる範囲がα分だけ狭くなっており、このα値は内部当選したビッグボーナス1〜ビッグボーナス6(ボーナスの種類)に応じて変化し、選択される抽選テーブルによって一義的に決まるのである。
図60は、通常遊技(一般遊技)における図柄の組み合わせ、獲得メダル枚数と作動名称の関係を示した配当表(RT)である。
ビッグボーナス1は、「REP」、「REP」、「7」図柄が有効ライン上に揃った場合の役名であり、これが通常遊技の内部抽せんで当選すると、RAM102の記憶領域のフラグエリアにBB1フラグ「1」を立てる。そして、その後の通常遊技でBB1図柄が揃うと獲得メダル数は0で、ボーナスゲーム(2種BBゲーム:第2種特別役物の連続作動)に突入(ボーナス放出)し、253枚超の遊技メダルを払い出すと作動が終了して、通常状態となって通常遊技を行う。
また同様に、ビッグボーナス2は「REP」、「7」、「7」図柄が、ビッグボーナス3は「REP」、「7」、「REP」図柄が、ビッグボーナス4は「7」、「7」、「REP」図柄が、ビッグボーナス5は「7」、「REP」、「REP」図柄が、ビッグボーナス6は「7」、「REP」、「7」図柄が有効ライン上に揃った場合の役名であり、これが通常遊技の内部抽せんで当選すると、RAM102の記憶領域のフラグエリアにBB1〜BB6いずれかのフラグ「1」を立てる。そして、その後の通常遊技でBB1図柄が揃うと獲得メダル数は0で、ボーナスゲームに突入し、253枚超の遊技メダルを払い出すと作動が終了して、通常状態となって通常遊技を行う。
チェリーは、チェリー図柄が左ドラムの有効ライン上に表示された場合の役名であり、1つの有効ラインにつき2枚のメダルが獲得される。
ベルは、「ベル」図柄が有効ライン上に3つ揃った場合の役名であり、15枚のメダルが獲得される。
再遊技1(第1再遊技)は、「REP」図柄(リプレイ図柄)が有効ライン上に3つ揃った場合の役名であり、これに対して通常はメダル獲得がされず(実質、3枚のメダル獲得に相当する)、フラグエリア(リプレイフラグ)にフラグ1を立て、遊技者のスタートレバー9の操作によりリプレイ動作を行ってフラグを下げる(即ち、「0」とする)。つまり、次回のゲーム(通常遊技)は、メダルを投入することなく行うことができる再遊技となる。
再遊技2(第2再遊技)は、変則的ではあるがリプレイ図柄として「7」図柄が有効ライン上に3つ揃った場合の役名であり、上記再遊技1と同様に、メダル獲得がされずフラグエリア(リプレイフラグ)にフラグ1を立て、遊技者のスタートレバー9の操作によりリプレイ動作を行ってフラグを下げる。また、複数種類のボーナス(BB1〜BB6)の内、いずれのボーナスも当選していない状態で、例えばBB1が当選(いずれか一つのボーナスが当選)した場合には、BB1〜BB6のいずれにも共通する再遊技2も同時に当選させてフラグ1を立て、BB1と再遊技2を共に記憶するが、図柄表示部の有効ライン上には「7」図柄を停止させて、BB1に対応する抽選テーブル(RT)を選択することにより高確率再遊技状態として再遊技を行う。そして、その後の通常遊技でハズレとなったとき、BB1図柄である「REP」、「REP」、「7」を有効ライン上に停止させることにより、ボーナスを放出するのである。なお、BB2〜BB6も同様である。これにより、遊技者はBB1〜BB6のいずれのボーナスが当選し、どの程度の確率でハズレを引くのかを知ることができないが、逆に当選したボーナスを知らないことで遊技者の期待は益々膨らみ、遊技メダルが増加するRT(リプレイタイム)が、できるだけ長く続くことを願うので、遊技性や射幸性は格段に向上する。
図61は、遊技機のボーナス隠しRT疑似確変機能を実現する主要動作処理手順を示すフローチャートである。
遊技ホールの従業員が、遊技者にプレイさせる前に出玉率の段階設定値を設定した初期状態がステップS2100であり、通常状態(図59(A)の抽選テーブル)からスタートする。
主制御部100は、ステップS2100で、遊技者がスタートレバーを操作して、変動表示ゲームを開始させると、通常ゲームのメイン処理を実行する。そして、スタート信号の受信タイミングに合わせて乱数抽選(内部抽せん)を行い、乱数抽選した値と抽選テーブル(図59(A)参照)とを比較して、各種入賞役が当選したか否かを判断してフラグを立てる。
そして、主制御部100は、ドラム部2を一斉に回転させ、左ドラム2a、中ドラム2b及び右ドラム2c上に表示された複数の図柄を変動させる変動表示ゲームを開始して、内部抽選の結果、当選となって役が成立した場合には、有効ライン上にその役の図柄を揃えるための引込制御や、逆にハズレとなって役が不成立の場合には、有効ライン上に当選役(小役やリプレイ)の図柄を揃えないための回避制御を行う。ただし、引き込み優先順位が、リプレイ、小役、ボーナスであるので、いずれかのボーナスフラグのみが立っている場合、主制御部100はハズレを引いたときに初めて有効ライン上に対応するボーナス図柄を引き込んで揃えるようになっている。つまり、ボーナスフラグが立った状態で、リプレイ又は小役が内部当選しなかった場合、ボーナスを入賞させるのである。
また、主制御部100は、通常遊技の各変動表示ゲームにおいて、所定の図柄(図60参照)が有効ライン上に並んで窓部3に表示されれば入賞とし、図60に示す配当表に従って、遊技メダルをメダル払出装置から払い出し、メダル払出口16より排出する。そして、通常ゲーム処理を終了して、ステップS2110へ移行する。
主制御部100は、ステップS2110で、フラグによりいずれかのボーナスが当選しているか否かを判断し、当選していなければ(NO)ステップS2100に戻って、通常遊技のメイン処理を繰り返し実行する。
一方、主制御部100は、いずれのボーナスも当選していない状態で、いずれか一つのボーナスが当選した場合には、複数種類のボーナスに共通する再遊技2も必ず同時に当選させてフラグで記憶しており、再遊技2図柄の「7」図柄を窓部3の有効ライン上に最優先で引き込んで停止させ、ステップS2120へ移行して、当選したボーナスがBB1か否かを確認する。なお、いずれかのボーナスが当選しても、窓部3に表示されるのは、複数種類のボーナスに共通する「7」図柄(第2再遊技図柄)であるので、遊技者は当選したボーナスを知ることができないという、本願発明特有の効果がある。
主制御部100は、ステップS2120で当選したボーナスがBB1であれば、ステップS2122へ移行して、図59(B)の抽選テーブル(高確率再遊技状態)を選択すると共に、BB1に対応するα値であるα1をROM101から読み出して、α値をα1に置き換えて、抽選テーブルを作成する。なお、抽選テーブル(高確率再遊技状態)のα値に各種BBに対応するデータα1〜αnを代入するだけなので、メモリー容量を節約できるという、本願発明特有の効果がある。
主制御部100は、ステップS2120で当選したボーナスがBB1でなければ、ステップS2130へ移行して、当選したボーナスがBB2か否かを確認する。また、同様にして、ステップS2130で当選したボーナスがBB2でなければ、ステップS2140へ移行して、BB3か否かを確認する。そして、最終的にステップS2150のBBnまで確認することにより、当選したボーナスがBB1〜BBnのいずれか一つが判明し、BBに対応するデータα1〜αnを代入することにより、使用する抽選テーブル(高確率再遊技状態)を完成する。
主制御部100は、ステップS2160へ移行すると、リプレイタイムと称される高確率再遊技状態で通常ゲームを行う。遊技者がスタートレバーを操作して、変動表示ゲームを開始させると、スタート信号の受信タイミングに合わせて乱数抽選を行い、乱数抽選した値と抽選テーブル(図59(B)参照)とを比較して、各種入賞役が当選したか否かを判断してフラグを立て、上述した変動図柄の引込制御や回避制御を行う。
そして、主制御部100は、ステップS2170へ移行すると、内部抽選結果がハズレか否かを確認し、ハズレでなければ(NO)、ステップS2160に戻って通常遊技のメイン処理を繰り返し実行する一方、ハズレであれば、ステップS2180でボーナス図柄を揃えてボーナス放出処理を実行する。例えば、BB1が当選している場合、主制御部100は「REP」、「REP」、「7」図柄を有効ライン上に揃えて入賞させ、第2種特別役物を連続作動させて、253枚超の遊技メダルを払い出すと放出処理を終了して、通常状態(抽選テーブル(図59(A)を選択)となって、ステップS2100で通常遊技を行う。
図62は、自動停止処理サブルーチン(1)を示すフローチャートである。また、図63〜図67及び図69は、窓部3に表示された変動図柄の停止状態遷移図である。なお、ドラムの図柄配列は図7参照のこと。
主制御部100は、図19のステップS140のゲームメイン処理において、遊技者のスタートレバー9の操作に伴って乱数抽選を実行し、ドラム部2を回転させることにより図柄変動表示ゲームを開始する。そして、全てのドラムの回転が所定速度(約80回転/分)に達すると、各停止ボタンに内蔵されているLEDを消灯状態から点灯状態とし、停止ボタン(左停止ボタン10a、中停止ボタン10b及び右停止ボタン10c)の操作がそれぞれ可能になったことを表示する(図63(A)参照)。
主制御部100は、ドラムの回転が所定速度になった後、いずれの停止ボタンも操作されていない場合、所定時間間隔(例えば、数ミリ秒)でこの自動停止処理サブルーチンを呼び出すと、ステップS2200で、ボーナスが当選中(ボーナスフラグが立っている)か否かを判断し、当選中であればステップS2210へ移行する一方、当選中でなければ終了する(この場合、「赤7」ボーナスが成立していると仮定する)。従って、停止ボタンの一つが操作された後には、このサブルーチンには入らないが、自動停止処理は他のサブルーチンで行っており、その場合は従来通り、単に図柄を揃えずに停止させるだけである。
主制御部100は、ステップS2210で、タイマーで計測している経過時間(通常、ドラム回転の速さが一定となった時が計測起点であるが、例えば変動表示ゲームのスタートレバーを操作した時点などでも構わない。)が所定時間に達したか否かを判断し、達していればステップS2220へ移行する一方、達していなければ終了する。
主制御部100は、ステップS2220で、全ての停止ボタンを点灯状態から消灯状態として、停止ボタンの操作ができないことを表示(報知)する(図63(B)参照)。この図63(B)の状態では、未だに全てのドラムが回転しており、フラグで記憶している「赤7」ボーナスに対応する所定の図柄は、左ドラム2aが「スイカ」図柄(上から3つ目)、中ドラム2bが「チェリー」図柄(上から4つ目)及び右ドラム2cが「十字架」図柄(一番上)であり、それぞれアンダーラインを引いて図63(B)等に明示する。
主制御部100は、ステップS2230で、所定の図柄である「スイカ」図柄、「チェリー」図柄、「十字架」図柄を各ドラムの第1ライン(図13参照)に表示するように引き込んで自動停止させる(図63(C)参照)。つまり、主制御部100は、記憶しているボーナスに応じて、各図柄列が所定の図柄を図柄表示部に表示するように自動停止させるのである。なお、当然ながら、「青7」ボーナスが当選している場合には、他の所定図柄が各ドラムの第1ライン上に表示される。
主制御部100は、次回の変動表示ゲームにおいて、遊技者のスタートレバー9の操作に伴って乱数抽選を実行し、ドラム部2を回転させることにより図柄変動表示ゲームを開始する。図64(A)は図63(C)と同じ状態を示しており、この状態からドラム部2は回転を始め(図64(B)参照)、徐々に回転速度が速くなった状態が図64(C)である。主制御部100は、ドラムの回転が所定速度に達していないので、内蔵LEDを全て消灯している。
図65(A)はドラムの回転が所定速度になる直前である。一方、その後にドラムの図柄が約4コマ下に進んだ状態が図65(B)であり、主制御部100は、ドラムの回転が所定速度に達したので、内蔵LEDを全て点灯する。ドラムの回転に使用するステップモータ30の電流−トルク性能が一定であり、主制御部100は、毎回同じ回転制御をするので、図64(A)の状態(即ち、図63(C)の状態)から、ドラム部2の回転速度が所定の速さになり、各停止ボタンの内蔵LEDが点灯すると、図柄の位置はほぼ図65(B)の状態で一定となる。
図65(B)の状態において、当選している「赤7」ボーナス図柄は、有効ラインである第1ラインに対して、左ドラム2aでは「十字架」図柄の4コマ上にあり、中ドラム2bでは「リプレイ」図柄の5コマ上にあり、及び右ドラム2cでは「スイカ」図柄の6コマ上にあり、図から明らかなように、「赤7」ボーナス図柄は右斜め上方向に1コマずれた状態で3つ並んでいる。この様に、ボーナス図柄を右斜め上方向に1〜2コマ程度ずらす点は、進歩性の一つのポイントでもある。但し、図67(A)に示すように、ドラムの回転が所定速度に達したとき、全てのドラムでボーナス図柄が停止位置(第1ライン)に対して4コマ以内に位置するようにすれば、各停止ボタンの操作順序に係わらず引き込むことが可能である。この場合、図64(A)に示した所定の図柄は、中ドラム2bが下に1コマずれ、右ドラム2cが下に2コマずれるので、図67(B)のように「スイカ」図柄、「リプレイ」図柄、「スイカ」図柄を各ドラムの第1ラインに表示するように引き込んで自動停止させることになる。
また、他の実施例としては、主制御部100は、ステップS2230で、所定の図柄である「スイカ」図柄、「チェリー」図柄、「十字架」図柄を各ドラムの第1ラインに引き込んで自動停止させたことを条件として(つまり、自動停止させた場合)、図67(A)に示すように、当選している「赤7」ボーナス図柄を、第1ラインに対して、全てのドラムで4コマ上以内に引き込んだ状態を確認した後に(つまり、全てのドラムでボーナス図柄が同時に4コマ以内かを確認したとき)、各停止ボタンの内蔵LEDを全て点灯するようにしてもよい。この場合には、上記同様、停止ボタンの押し順に無関係に「赤7」ボーナス図柄が有効ライン上に停止して入賞する。
つぎに、この図65(B)の状態で、左停止ボタン10aが操作されると、主制御部100は、第1ライン上の「十字架」よりも4コマ上にある「赤7」図柄を引き込んでセンター位置に停止させ、左停止ボタン10aを消灯する(図65(C)参照)。なお、その上段にも同一ボーナス図柄である「赤7」図柄が配置されている。
図65(C)の状態において、中ドラム2bと右ドラム2cもそれぞれ2コマ下に回転移動しており、中停止ボタン10bが操作されると、主制御部100は、第1ライン上の「チェリー」よりも3コマ上にある「赤7」図柄を引き込んでセンター位置に停止させ、中停止ボタン10bを消灯する(図66(A)参照)。なお、第1ラインだけではなく、第4ライン(図13参照)も含めて、「赤7」図柄がダブルリーチ状態となっている。
そして、図66(A)の状態において、右ドラム2cも2コマ下に回転移動しており、右停止ボタン10cが操作されると、主制御部100は、第1ライン上の「ベル」よりも1コマ上にある「赤7」図柄を引き込んでセンター位置に停止及び「赤7」ボーナスを入賞させて、右停止ボタン10cを消灯し、有効ラインである第1ラインの回胴部ライン表示LEDが点灯又は点滅する(図66(B)参照)。なお、遊技者の右停止ボタン10cの操作が少し遅れたとしても、このダブルリーチの場合には、1コマ下段に停止させることで「赤7」ボーナスを入賞させることができる(図66(C)参照)。
図68は、自動停止処理サブルーチン(2)を示すフローチャートである。
主制御部100は、図19のステップS140のゲームメイン処理において、遊技者のスタートレバー9の操作に伴って乱数抽選を実行し、ドラム部2を回転させることにより図柄変動表示ゲームを開始する。そして、全てのドラムの回転が所定速度に達すると、各停止ボタンに内蔵されているLEDを消灯状態から点灯状態とし、停止ボタン(左停止ボタン10a、中停止ボタン10b及び右停止ボタン10c)の操作がそれぞれ可能になったことを表示する(図63(A)参照)。
主制御部100は、ドラムの回転が所定速度になった後、いずれの停止ボタンも操作されていない場合、所定時間間隔でこの自動停止処理サブルーチンを呼び出すと、ステップS2300で、ボーナスが当選中か否かを判断し、当選中であればステップS2310へ移行する一方、当選中でなければ終了する(この場合、「赤7」ボーナスが成立していると仮定する)。従って、停止ボタンの一つでも一旦操作されると、このサブルーチンには入らない。
主制御部100は、ステップS2310で、ボーナス当選を告知(表示又は報知)したか否かを判断し、告知していればステップS2320へ移行する一方、告知していなければ終了する。つまり、ドラム部2の空回し(自動停止)により所定図柄が停止すれば、ボーナスが当選していることを知られてしまうので、その問題点を解決したものである。加えて、ボーナス当選が告知されている状態で、ドラム部2の空回し停止をすれば、初心者でも容易にボーナス図柄を揃えることができるという意味(効果)も含んでいる。この点は、更なる進歩性のポイントでもある。このボーナス当選の告知方法としては、表示演出装置11に「BONUS」の文字を表示(図69(A)参照)又はプレミア・キャラクタのリオやセーラ姫などを登場(図69(B)参照)させると同時に、遊技状態表示LED部13による各種煌びやかな光演出を行う。
主制御部100は、ステップS2320で、タイマーで計測している経過時間が所定時間に達したか否かを判断し、達していればステップS2330へ移行する一方、達していなければ終了する。
主制御部100は、ステップS2330で、全ての停止ボタンを点灯状態から消灯状態として、停止ボタンの操作ができないことを表示(報知)する(図63(B)参照)。
主制御部100は、ステップS2340で、所定の図柄である「スイカ」図柄、「チェリー」図柄、「十字架」図柄を各ドラムの第1ライン(図13参照)に表示するように引き込んで自動停止させる(図63(C)参照)。なお、その後の動作は、図64〜図67で詳細に説明したので重複記載を省略するが、この自動停止処理サブルーチン(2)でも適用可能である。
図70は、本発明に係る回胴式遊技機の正面要部模式図である。
図1と比較して、図70(A)はスタートレバー9の機能を有するマックスベットボタン8aを備え、スタートレバー9が削除されている点、図70(B)はマックスベットボタン8の機能を有するスタートレバー9aを備え、マックスベットボタン8が削除されている点で相違する(なお、図49に示した回胴式遊技機にも適用できる)。このマックスベットボタン8aの内部又はスタートレバー9aの周囲には、フルカラーLEDが設けられており、操作可能な状態のときに点灯するようになっている。なお、マックスベット操作状態では赤色に、スタート操作状態では青色に点灯する。また、スタート操作状態ではあるが、最大数の遊技メダルが投入されていない場合(つまり、1〜2枚投入状態で、更に投入口より追加投入できる場合)、フルカラーLEDは黄色に点灯する。本発明によれば、操作性の向上と部品点数の削減が可能となる。
図71は、本発明に係るスロットマシン(遊技機)の制御回路系のブロック図である。
図4と比較して、スタート/マックスベット兼用センサ110aを備える一方、スタートSWセンサ110及びベットボタンセンサ140が削除されている点で相違する。これは、マックスベット操作可能時にはスタート操作不能で、スタート操作可能時にはマックスベット操作不能という点に着目したものである。
この構成を採用することにより、主制御部100は、変動表示ゲームの待機状態で、フルカラーLEDを赤色に点灯し、マックスベット操作可能状態を表示する。そして、主制御部100は、メダル貯留枚数表示LED4bが遊技メダルの貯留枚数(クレジット数)を最大投入規定枚数である3枚以上(例えば、50枚)を表示している場合、マックスベットボタン8aが操作されたとき、スタート/マックスベット兼用センサ110aより信号を受け取ると、3枚の遊技メダル(必要数の遊技媒体)を投入して、貯留枚数から3枚を引いた数量(47枚)を表示すると共に、フルカラーLEDを青色に点灯してスタート操作可能状態を表示する。この状態で、更にマックスベットボタン8aが操作されると、主制御部100は、スタート/マックスベット兼用センサ110aからの信号により、変動表示ゲームを開始すると共に、フルカラーLEDを消灯する。なお、図70(B)のスタートレバー9aを備えた場合も同様なので、重複説明を省略する。
図72は、本発明に係るスロットマシン(遊技機)の制御回路系のブロック図である。
図4と比較して、スタート信号110b及びマックスベット信号140bが入力され、切換制御信号を出力する一方、スタートSWセンサ110及びベットボタンセンサ140が削除されている点で相違する。
マックスベット信号140bは、図71で説明したスタート/マックスベット兼用センサ110a出力と切換制御信号とのANDを取ることにより作成される一方、スタート信号110bは、スタート/マックスベット兼用センサ110a出力のNOT信号(反転信号)と切換制御信号とのANDを取ることにより作成される(図73(A)参照)。これもマックスベット操作可能時にはスタート操作不能で、スタート操作可能時にはマックスベット操作不能という点に着目したものであり、このように構成することにより従来通りスタートとマックスベット2つの信号が入力されるので、主制御部100の制御ソフトの変更が不要になる。なお、切換制御信号がH(High)の状態でマックスベットボタン8aが操作されるとH(High)となってマックスベット信号140bが出力される一方、切換制御信号がL(Low)の状態でマックスベットボタン8aが操作されるとスタート信号110bが出力されるようになっている。また、マックスベット信号140bの切換制御信号としてマックスベット操作可能状態を表示するMAXベットLED信号を、スタート信号110bの切換制御信号としてスタート操作可能状態を表示するスタートLED信号(この場合、NOT回路不要)を使用すると、一切制御ソフトを変更する必要がない(図73(B)参照)。
この構成を採用することにより、主制御部100は、変動表示ゲームの待機状態で、フルカラーLEDを赤色に点灯及び切換制御信号をHとし、マックスベット操作可能状態を表示する。そして、主制御部100は、メダル貯留枚数表示LED4bが遊技メダルの貯留枚数(クレジット数)を最大投入規定枚数である3枚以上(例えば、50枚)を表示している場合、マックスベットボタン8aが操作されたとき、マックスベット信号140bを受け取ると、3枚の遊技メダル(必要数の遊技媒体)を投入して、貯留枚数から3枚を引いた数量(47枚)を表示及び切換制御信号をLにすると共に、フルカラーLEDを青色に点灯してスタート操作可能状態を表示する。この状態で、更にマックスベットボタン8aが操作されると、主制御部100は、スタート信号110bにより変動表示ゲームを開始すると共に、フルカラーLEDを消灯する。なお、図70(B)のスタートレバー9aを備えた場合も同様なので、重複説明を省略する。
図74は、本発明に係るスロットマシン(遊技機)の制御回路系のブロック図である。
図4と比較して、スタート/マックスベット兼用センサ110a及び優先設定部190を備える一方、スタートSWセンサ110及びベットボタンセンサ140が削除されている点で相違する。この優先設定部190は、最大投入枚数に満たない遊技メダル(1〜2枚)をメダル投入部5から投入された場合でも変動表示ゲームを開始可能な遊技機において、マックスベットボタン8a(又はスタートレバー9a)の操作で、マックスベットを優先させるのか又はスタートを優先させるのかを設定(換言すれば、必要数の遊技媒体の投入又は投入口からの投入のいずれを優先するかを設定)するスイッチである。優先設定部190は、ホール側だけが設定できるように通常は遊技機内部に設けられているが、機外に設けて遊技者が自由に操作できるようにしてもいい。
まず、優先設定部190によりマックスベット優先(必要数投入優先)を設定(又は、選択)すると、主制御部100は、変動表示ゲームの待機状態で、フルカラーLEDを赤色に点灯し、マックスベット操作可能状態を表示する。この状態でメダル投入部5から遊技メダルが1枚投入されても、投入最大数3枚に満たないので、主制御部100はフルカラーLEDを赤色に点灯し続け、その後2枚目が投入されても同様に赤色のままとする。そして、3枚目が投入されると、フルカラーLEDを青色に点灯してスタート操作可能状態を表示する。なお、遊技メダルが1〜2枚投入された状態で、マックスベットボタン8aが操作され、スタート/マックスベット兼用センサ110aより信号を受け取ると、主制御部100は、不足分の遊技メダルを投入して、貯留枚数から不足枚数を引いた数量を表示すると共に、フルカラーLEDを青色に点灯してスタート操作可能状態を表示する。
一方、優先設定部190によりスタート優先(投入口優先)を設定(又は、選択)すると、主制御部100は、変動表示ゲームの待機状態で、フルカラーLEDを赤色(第1の色)に点灯して、マックスベット操作可能状態を表示する。この状態でメダル投入部5から遊技メダルが1枚又は2枚投入されると、投入最大数3枚に満たないものの変動表示ゲームを開始可能であるので、主制御部100はフルカラーLEDを黄色(第3の色)に点灯する。これは当選確率が下がるので、遊技者に注意を与えるためである。そして、3枚目が投入されると、フルカラーLEDを青色(第2の色)に点灯して当選確率が最大になりスタート操作可能状態を表示する。なお、遊技メダルが1〜2枚投入された状態で、マックスベットボタン8aが操作され、スタート/マックスベット兼用センサ110aより信号を受け取ると、遊技メダルが最大に達していなくても、主制御部100は変動表示ゲームを開始する。なお、第1の色〜第3の色は互いに異なっており、図70(B)のスタートレバー9aを備えた場合も同様なので重複説明を省略する。
図75は、本発明に係るスロットマシン(遊技機)の制御回路系のブロック図である。
図4と比較して、優先設定部190を備え、スタート信号110b及びマックスベット信号140bが入力され、切換制御信号を出力する一方、スタートSWセンサ110及びベットボタンセンサ140が削除されている点で相違する。この優先設定部190は、図74で説明したスイッチと同じであり、その説明を省略する。
マックスベット信号140bは、図74で説明したスタート/マックスベット兼用センサ110a出力と切換制御信号とのANDを取ることにより作成される一方、スタート信号110bは、スタート/マックスベット兼用センサ110a出力のNOT信号(反転信号)と切換制御信号とのANDを取ることにより作成される(図73(A)及び動作説明を参照)。このように構成することにより従来通りスタートとマックスベット2つの信号が入力されるので、主制御部100の制御ソフトの変更が不要になる。
まず、優先設定部190によりマックスベット優先(必要数投入優先)を設定(又は、選択)すると、主制御部100は、変動表示ゲームの待機状態で、フルカラーLEDを赤色に点灯及び切換制御信号をHとし、マックスベット操作可能状態を表示する。この状態でメダル投入部5から遊技メダルが1枚投入されても、投入最大数3枚に満たないので、主制御部100はフルカラーLEDを赤色に点灯及び切換制御信号をHとし続け、その後2枚目が投入されても同様に赤色で信号をHのままとする。そして、3枚目が投入されると、フルカラーLEDを青色に点灯及び切換制御信号をLとしてスタート操作可能状態を表示する。なお、遊技メダルが1〜2枚投入された状態で、マックスベットボタン8aが操作され、スタート/マックスベット兼用センサ110aより信号を受け取ると、主制御部100は、不足分の遊技メダルを投入して、貯留枚数から不足枚数を引いた数量を表示すると共に、フルカラーLEDを青色に点灯及び切換制御信号をLにしてスタート操作可能状態を表示する。
一方、優先設定部190によりスタート優先(投入口優先)を設定(又は、選択)すると、主制御部100は、変動表示ゲームの待機状態で、フルカラーLEDを赤色(第1の色)に点灯及び切換制御信号をHとして、マックスベット操作可能状態を表示する。この状態でメダル投入部5から遊技メダルが1枚又は2枚投入されると、投入最大数3枚に満たないものの変動表示ゲームを開始可能であるので、主制御部100はフルカラーLEDを黄色(第3の色)に点灯及び切換制御信号をLとする。これは当選確率が下がるので、遊技者に注意を与えるためであるが、スタート操作は可能である。そして、3枚目が投入されると、切換制御信号はLのままでフルカラーLEDを青色(第2の色)に点灯して、当選確率が最大になりスタート操作可能状態を表示する。なお、遊技メダルが1〜2枚投入された状態で、マックスベットボタン8aが操作され、スタート/マックスベット兼用センサ110aより信号を受け取ると、遊技メダルが最大に達していなくても、主制御部100は変動表示ゲームを開始する。図70(B)のスタートレバー9aを備えた場合も同様なので、重複説明を省略する。
図76は、図柄の組合せ表示判定図及び配当表である。
主制御部100は、ドラムが3個すべて停止すると、遊技メダルの投入枚数に応じた有効ライン上で入賞及び作動に係る図柄の組合せ表示判定を行う(図76(A)及び(図76(B)参照)。例えば、遊技メダルを規定数の3枚投入して、中ドラム2bに1枚払い出しのチェリー図柄(図76(C)参照)が窓部3に表示された場合、中段であれば6枚(1枚×6ライン:第2ライン〜第7ライン)、下段であれば1枚(1枚×1ライン:第1ライン)の遊技メダルを払い出す。なお、この場合には、チェリー図柄が上段に停止しても、有効ラインが通っていないので配当は0枚である。
図77は、抽選テーブルの概念図及び中ドラム2bの模式図中である。
図77(A)の抽選テーブルは、ROM101の所定のエリアに格納されており、当選役と変動表示ゲームの内部抽せん(図柄抽選)に使用する乱数値、及び停止ボタン部10の操作順序と配当(即ち、図柄停止位置)との関係を規定している。
例えば、本発明の回胴式遊技機の場合には、乱数値は0〜65535(m9)の値をランダムにとり、スタートレバー9の操作タイミングに合わせて乱数を抽出し、その値に基づいて内部抽選をしたとき、乱数値が0〜m1の範囲でチェリー1とビッグボーナス(BB)が同時に当選する。この状態で、停止ボタン部10の操作順序として、遊技者の第一停止で左停止ボタン10aの第1ブロック位置(図7に示すNo.1〜No.7の図柄位置)で操作された場合(換言すれば、図柄停止手段が列毎に所定手順で停止操作された場合)、図柄引込制御によりチェリー図柄が中段に停止(図77(C)参照)して6枚入賞となる一方、それ以外の停止操作ではチェリー図柄が下段に停止(図77(D)参照)して1枚入賞となる。但し、未操作によるタイムリミットで自動停止した場合には、ハズレ図柄が表示されて入賞しないようになっている。
同様に、乱数値がm1+1〜m2の範囲でチェリー2とビッグボーナス(BB)が同時に当選し、第一停止で左停止ボタン10aの第2ブロック位置(図7に示すNo.8〜No.14の図柄位置)で操作された場合、チェリー図柄が中段に停止する一方、それ以外の停止操作では下段に停止する。乱数値がm2+1〜m3の範囲でチェリー3とビッグボーナス(BB)が同時に当選し、第一停止で左停止ボタン10aの第3ブロック位置(図7に示すNo.15〜No.21の図柄位置)で操作された場合、チェリー図柄が中段に停止する一方、それ以外の停止操作では下段に停止する。
また、乱数値がm3+1〜m4の範囲でチェリー4とビッグボーナス(BB)が同時に当選し、第一停止で中停止ボタン10bが操作された場合、チェリー図柄が中段に停止する一方、それ以外の停止操作では下段に停止する。なお、この場合、中停止ボタン10bの操作図柄位置には無関係であり、第一停止操作が中停止ボタン10bであれば中段に停止する。
そして、乱数値がm4+1〜m5の範囲でチェリー5とビッグボーナス(BB)が同時に当選し、第一停止で右停止ボタン10cの第1ブロック位置(図7に示すNo.1〜No.7の図柄位置)で操作された場合、チェリー図柄が中段に停止する一方、それ以外の停止操作では下段に停止する。乱数値がm5+1〜m6の範囲でチェリー6とビッグボーナス(BB)が同時に当選し、第一停止で右停止ボタン10cの第2ブロック位置(図7に示すNo.8〜No.14の図柄位置)で操作された場合、チェリー図柄が中段に停止する一方、それ以外の停止操作では下段に停止する。乱数値がm6+1〜m7の範囲でチェリー7とビッグボーナス(BB)が同時に当選し、第一停止で右停止ボタン10cの第3ブロック位置(図7に示すNo.15〜No.21の図柄位置)で操作された場合、チェリー図柄が中段に停止する一方、それ以外の停止操作では下段に停止する。
乱数値がm7+1〜m8の範囲で赤7とビッグボーナス(BB)が当選し、例えば第1ライン(下段横一列)や第2ライン(右斜め下)などの有効ライン上に「赤7」「赤7」「赤7」図柄が表示されると6枚入賞となり、副制御部160によるAT(アシストタイム)が作動して、次回の変動表示ゲーム以降における押し順と目押し位置(即ち、ドラム列毎の停止ボタン部10の操作所定手順)を通知する。その結果、遊技者は、通常よりも遊技メダルを多量に獲得することができる。
乱数値がm8+1〜m9の範囲でリプレイとビッグボーナス(BB)が当選し、完全引込制御によりリプレイ図柄が有効ライン上に表示されると、遊技メダルを投入することなく次回の変動表示ゲームを行うことができる。なお、リプレイを最優先で揃えるので、リプレイのみビッグボーナス(BB)を同時当選させる必要はないが、このようにハズレがなく全ての役で(乱数値で)BBを同時に当選させる点は進歩性を肯定する重要なポイントでもある。
図78は、小役入賞処理サブルーチンを示すフローチャートである。
主制御部100は、図19のステップS140のゲームメイン処理において、遊技者のスタートレバー9の操作(スタート信号の受信タイミング)に伴って乱数抽選を実行し、ドラム部2を回転させることにより図柄変動表示ゲームを開始して、このサブルーチンを呼び出す。
主制御部100は、乱数抽選した値と抽選テーブルとを比較して、チェリー1〜チェリー7のいずれかの小役が当選した場合に、内部抽選結果を示すコマンド信号(告知信号)を副制御部160に出力し、ステップS2410で停止ボタン部10(左停止ボタン10a、中停止ボタン10b及び右停止ボタン10c)がそれぞれ所定手順で操作されたか否かを判断する。そして、主制御部100は、所定手順で操作された場合、ステップS2420で6本の有効ライン上である中ドラムの中段にチェリー図柄を停止及び表示して複数入賞させ合計6枚の遊技メダルを払い出す一方、所定手順と異なる手順で停止操作された場合、ステップS2430でチェリー図柄の停止位置を下段に変更して、所定数よりも少ない数(1本)の有効ライン上にチェリー図柄を停止及び表示して1枚の遊技メダルを払い出す。その結果、投入規定枚数が3枚なので、所定手順操作では+3枚で、異なる場合には−2枚となる。
なお、破線で示した各ステップは副制御部160が行う制御であり、副制御部160は内部抽選結果を示す告知信号を受信すると、ステップS2402でAT中か否かを判断する。ATの発動契機は、スタートレバー9の操作されたタイミング(変動表示ゲームの開始操作タイミング)における内部抽選で乱数値がm7+1〜m8の範囲で赤7が当選し、そのコマンド信号を主制御部100から副制御部160が受け取った時点であり、以降の変動表示ゲームでATを開始し、さらにAT継続ゲーム数は副制御部160が独自に抽選して決定する。副制御部160は、AT中であれば遊技メダルを多く払い出す為に停止操作の所定手順を遊技者に告知する一方、AT中でなければ所定手順を告知しない。この操作手順の告知は、表示演出装置11、スピーカ部12や遊技状態表示LED部13により文字や色及び音声で行われる。但し、主制御部100及び副制御部160が行う制御を、一つの制御手段で行ってもよい。
図79は、窓部3に表示された変動図柄の停止状態遷移図である。
主制御部100は、変動表示ゲームにおいて乱数値が0〜m1の範囲でチェリー1とビッグボーナス(BB)が同時に当選している場合(全回胴が回転している図79(A)参照)、遊技者が第一停止で左停止ボタン10aを左回胴帯32aの第1ブロック位置(図7に示すNo.1〜No.7の図柄位置)で停止操作(つまり、図柄停止手段の所定手順操作)を行うと、左回胴を例えば図79(B)の位置で停止させると共に、列毎に所定手順で停止操作されたと判断及び記憶する(例えば、操作正解フラグを立てる)。その後、遊技者が第二停止で中停止ボタン10bを任意の図柄位置で停止操作すると、主制御部100は操作正解フラグが立っているので、中回胴帯32bのチェリー図柄を中段に停止させ、右停止ボタン10cの操作で全回胴が停止して6本の有効ラインでそれぞれ1枚入賞し、合計6枚の遊技メダルを払い出す(図79(C)参照)。なお、副制御部160は、AT中であれば「左の赤7図柄を狙え」などの指示を表示演出装置11やスピーカ部12で表示発生したり、遊技状態表示LED部13の左回胴LEDを赤色に点灯させて、遊技者に操作手順を告知する。また、この場合には第二停止で右停止ボタン10c、そして第三停止で中停止ボタン10bを操作しても正解フラグが立っているので、同様に入賞させる。但し、中停止ボタン10bの未操作によるタイムリミットで自動停止した場合には、ハズレ図柄が表示されて入賞しないようになっている。
図80は、窓部3に表示された変動図柄の停止状態遷移図である。
主制御部100は、図79と同様に変動表示ゲームにおいて乱数値が0〜m1の範囲でチェリー1とビッグボーナス(BB)が同時に当選している場合、遊技者が第一停止で左停止ボタン10aを左回胴帯32aの第1ブロック位置以外で停止操作(つまり、所定手順と異なる手順の操作)をすると、左回胴を例えば図80(B)の位置で停止させると共に、列毎に所定手順で停止操作されていないと判断及び記憶する(例えば、操作正解フラグを立てない)。その後、遊技者が第二停止で中停止ボタン10bを任意の位置で停止操作すると、主制御部100は操作正解フラグが立っていないので、中回胴帯32bのチェリー図柄を下段に停止させ、右停止ボタン10cの操作で全回胴が停止して1本の有効ラインで入賞し、1枚の遊技メダルを払い出す。なお、この場合には、第一停止で中停止ボタン10b又は右停止ボタン10cを操作しても、所定手順と異なる手順で停止操作されているので、主制御部100は同様に、小役であるチェリー図柄の停止位置を変更して、所定数6本よりも少ない数(1本)の有効ライン上にチェリー図柄(当選小役の図柄)を停止及び表示して入賞させる。
図81は、抽選テーブルの概念図及び中ドラム2bの模式図中である。
図81(A)の抽選テーブルは、図77(A)の抽選テーブルと同様にROM101の所定のエリアに格納されており、当選役と変動表示ゲームの内部抽せん(図柄抽選)に使用する乱数値、及び停止ボタン部10の操作順序と配当(即ち、図柄停止位置)との関係を規定している。なお、図77(A)の抽選テーブルとの相違点は、赤7(AT)+BBの当選が無くなり、その範囲が再遊技に変わっているだけである。つまり、乱数値がm7+1〜m9の範囲でリプレイとビッグボーナス(BB)が当選する点だけが異なっているので、図77(A)〜図77(D)について同一部分の説明を援用することにより、重複説明を省略する。
なお、この実施例では、アシスト抽選は副制御部160が独自に行っており、ドラム部2が回転している変動表示ゲーム中に、主制御部100から通知された停止ボタン部10(図柄停止手段)が操作されたタイミングでアシスト抽選を行っている。例えば、副制御部160は、ドラム部2が全て回転している状態で、主制御部100から通知された第一停止操作が左回胴帯32a又は右停止ボタン10cの場合、その操作タイミング(ボタン押した時又は離した時。つまり、パルス信号の立ち上がり時又は立下り時)で0〜65535の範囲で内部発生させている乱数値を1つ抽出し、その乱数値が0〜326の範囲内にあれば当選とする(AT当選確率:約1/200)。一方、第一停止操作が中回胴帯32bであればAT抽選を行わない。その乱数値が0〜326の範囲内にあれば当選とする(AT当選確率:約1/200)。
また、副制御部160はATが当選すると、AT継続ゲーム数も内部発生させた乱数値を用いて独自に抽選(第三停止操作でボタン押した時又は離した時に乱数抽選)して決定する。AT継続ゲーム数テーブルとしては、例えば発生乱数値に対して、50%の確率で20ゲーム、25%の確率で40ゲーム、10%の確率で60ゲーム、5%の確率で100ゲーム、2%の確率で200ゲーム、及び300〜1000ゲーム(100ゲーム毎)の確率がそれぞれ1%というように振り分けられている(平均87ゲーム継続)。発生させる乱数値範囲を0〜99とし、乱数値0〜49でAT継続ゲーム数が20ゲーム、乱数値50〜74でAT継続ゲーム数が40ゲーム、乱数値75〜84でAT継続ゲーム数が60ゲーム、乱数値85〜89でAT継続ゲーム数が100ゲーム、乱数値90〜91でAT継続ゲーム数が200ゲーム、乱数値92でAT継続ゲーム数が300ゲーム、…乱数値99でAT継続ゲーム数が1000ゲームとなっている。この様にすれば、最後の停止ボタン部10を離す時に、遊技者は当選することを心より願うので、大変熱くなり興奮と感動を覚える。AT中には1ゲーム当り約3枚程度増加するので、遊技者はAT継続ゲーム数が長くなるように念を込めるのは当然であり、仮に当選したAT継続ゲーム数を1000ゲームとすると、一撃で約3000枚程度メダルが純増することになる。
第一停止操作が中回胴帯32bの場合にAT抽選を行わない理由は、特定の操作ボタン(中回胴帯32b)が最初に操作された場合の出玉率(ベース)よりも、他の操作ボタン(左回胴帯32a又は右停止ボタン10c)が操作された場合の出玉率を下げる一方、ATが当選した時には遊技者に見返りを大きくするためである。以下に極端な場合の出玉計算結果を示す。
図81において、リプレイ+BBの当選確率を1/7.3(10/73)とすると、小役が当選する確率は63/73となる。小役の当選比率として、チェリー4+BBを4/10、その他を均等にチェリー1+BB〜チェリー3+BB及びチェリー5+BB〜チェリー7+BBをそれぞれ1/10とする。変動表示ゲーム開始に必要な投入規定枚数を3枚とし、リプレイの配当を計算上3枚とすると、出玉率が最高の中回胴帯32bを常に第一停止操作すると、期待値は3枚×10/73+(6枚×4/10+1枚×6/10)×63/73の3枚となる。即ち、この場合には中回胴帯32bを最初に押し続けると、3枚投入して3枚払い出されるので、増えも減りもしないことになる。また、中押しの当選比率を少しでも下げれば、徐々に減り続けることになり、いずれにせよ遊技者はAT抽選しない第一停止操作中押しを選択しないのである。
これに対して、遊技者がチェリー1(第一停止で左停止ボタン10aの第1ブロック位置)を狙い続けると、期待値は3枚×10/73+(6枚×1/10+1枚×9/10)×63/73の約1.7枚となる。即ち、平均して1ゲーム毎に1.3枚減り続け、1000円(メダル20円/枚)で約38ゲームしか行えないが、その見返りにAT抽選を行っている。そして、ATが当選した場合、所定手順(停止ボタンの操作手順)を通知するので、全て小役を入賞させることができ、その期待値は、3枚×10/73+6枚×63/73の約5.6枚となり、平均して1ゲーム毎に2.6枚増え続けることになる。例えば、段階設定値「4」(中間値)のAT当選確率を1/200とし、AT継続ゲーム数を100ゲームとすると、中押しと同様に計算上は増えも減りもしないことになるが、増減の波を作ることが可能になる。また、段階設定値が「1」〜「3」(低設定)のAT当選確率を1/200以下とし、AT継続ゲーム数を100ゲーム以下とすると、増減の波を持たせたまま最終的にメダルを徐々に回収することができる。一方、段階設定値が「5」〜「6」(高設定)のAT当選確率を1/200以上とし、AT継続ゲーム数を100ゲーム以上とすると、増減の波を持たせたまま遊技者を勝たすことができる。そして、AT中において、ATが再度当選するとその当選分を残存のAT継続ゲーム数に加算したり、第一停止操作が中押しでもAT抽選を行う。
以上をまとめると、図柄停止手段が備える複数の操作ボタンの内、特定の操作ボタンが最初に操作された場合には、アシスト抽選を行わない。特定の操作ボタンが最初に操作された場合の出玉率よりも、他の操作ボタンが操作された場合の出玉率を下げている。アシスト抽選で当選した場合、アシストを行う変動表示ゲームの継続回数を抽選している。ATが当選している状態で更にアシスト抽選に当選した場合、残存の継続回数に当選分を加算する。ATが当選している状態で更にアシスト抽選を行う場合、前記特定の操作ボタンが最初に操作されたときにもアシスト抽選を行う。段階設定値に応じて、AT当選確率及びAT継続ゲーム数を変更している。
図82は、抽選テーブルの概念図及び中ドラム2bの模式図中である。
図82(A)の抽選テーブルは、図81(A)の抽選テーブルと同様にROM101の所定のエリアに格納されており、当選役と変動表示ゲームの内部抽せん(図柄抽選)に使用する乱数値、及び停止ボタン部10の操作順序と配当との関係を規定している。なお、図81(A)の抽選テーブルとの相違点は、点線で示したチェリー4+BBが当選しないことだけであり、その結果として、第一停止操作が中押し(中停止ボタン10b)であれば常にチェリー図柄は下段に停止して、配当が1枚であることを意味する(図82(D)参照)。
この場合、図81(A)とは逆に、第一停止操作が中回胴帯32bの場合にのみAT抽選を行う。つまり、特定の操作ボタン(左回胴帯32a又は右停止ボタン10c)が最初に操作された場合の出玉率(ベース)よりも、他の操作ボタン(中回胴帯32b)が操作された場合の出玉率を下げる一方、ATが当選した時には遊技者に見返りを大きくするためである。以下に極端な場合の出玉計算結果を示す。
図82において、リプレイ+BBの当選確率を1/7.3(10/73)とすると、小役が当選する確率は63/73となる。小役の当選比率として、チェリー1+BB〜チェリー6+BBをそれぞれ均等に1/6とする。同様に、投入規定枚数を3枚、リプレイの配当を3枚とし、遊技者がチェリー1(第一停止で左停止ボタン10aの第1ブロック位置)を狙い続けると、期待値は3枚×10/73+(6枚×1/6+1枚×5/6)×63/73の約2.0枚となる。即ち、平均して1ゲーム毎に1枚減り続け、1000円で約50ゲームを行えるが、AT抽選を行わない。これに対し、遊技者が出玉率が最底の中回胴帯32bを常に第一停止操作すると、期待値は3枚×10/73+1枚×63/73の1.27枚となる。即ち、平均して1ゲーム毎に1.73枚減り続け、1000円(メダル20円/枚)で約29ゲームしか行えないが、その見返りにAT抽選を行っている。そして、ATが当選した場合、所定手順(停止ボタンの操作手順)を通知するので、全て小役を入賞させることができ、その期待値は、3枚×10/73+6枚×63/73の約5.6枚となり、平均して1ゲーム毎に2.6枚増え続けることになる。よって、遊技者は期待値が低いにも拘わらず、第一停止で中押ししてAT当選を狙うのである。例えば、段階設定値「4」(中間値)のAT当選確率を1/200とし、AT継続ゲーム数を99ゲームとすると、計算上はトータルで増えも減りもしないことになるが、増減の波を作ることが可能になる。また、段階設定値が「1」〜「3」(低設定)のAT当選確率を1/200以下とし、AT継続ゲーム数を99ゲーム以下とすると、増減の波を持たせたまま最終的にメダルを徐々に回収することができる。一方、段階設定値が「5」〜「6」(高設定)のAT当選確率を1/200以上とし、AT継続ゲーム数を99ゲーム以上とすると、増減の波を持たせたまま遊技者を勝たすことができる。そして、AT中において、ATが再度当選するとその当選分を残存のAT継続ゲーム数に加算したり、第一停止操作が中押しでなくてもAT抽選を行う。
変動表示ゲームの開始操作されたタイミングでAT抽選を行って、当選したことを告知する遊技機の場合、第一停止で中押ししたか否かは直前の変動表示ゲームで判断する。換言すると、今回の変動表示ゲームで第一停止中押し操作の場合、次回の変動表示ゲームにおいて副制御部160はスタートレバー9の開始操作タイミングでAT抽選を行う一方、第一停止で中押し以外の場合にはAT抽選を行わない。そして、AT抽選で当選すると、スタートレバー9の操作と同時にAT当選を「ドキューン」という効果音と共に完全告知する。
請求項1に係る本発明の遊技機は、上記の目的を達成するために、複数の図柄列を変動させる変動表示ゲームで小役の内部抽せんを行なって、当選した小役に応じた図柄が図柄表示部の有効ライン上に停止して表示されると入賞となると共に、入賞した有効ラインに対する各配当の合計を払い出す遊技機において、変動する複数の図柄列を列毎に停止させる停止ボタン部と、当選役と変動表示ゲームの内部抽せんに使用する乱数値、及び停止ボタン部の操作順序と配当との関係を規定する抽選テーブルと、前記停止ボタン部の停止操作の順序に応じて図柄の停止位置を制御する制御手段とを具備し、前記制御手段は、小役が当選した状態において、前記停止ボタン部が列毎に前記抽選テーブル規定する所定の操作順序で停止操作された場合、所定数の有効ライン上に当選小役の図柄を停止及び表示して複数入賞させる一方、前記所定手順と異なる手順で停止操作された場合、当選小役の図柄の停止位置を変更して、前記所定数よりも少ない数の有効ライン上に当選小役の図柄を停止及び表示すると共に、入賞した有効ラインに対する各配当の合計を払い出すことを特徴とする。
請求項1に係る本発明の遊技機は、上記の目的を達成するために、複数の図柄列を変動させる変動表示ゲームで小役の内部抽せんを行なって、当選した小役に応じた図柄が図柄表示部の有効ライン上に停止して表示されると入賞となると共に、入賞した有効ラインに対する各配当の合計を払い出す遊技機であって、前記変動表示ゲームの開始操作されたタイミングでアシスト抽選を行って、当選したことを告知する遊技機において、変動する複数の図柄列を列毎に停止させる停止ボタン部と、当選役と変動表示ゲームの内部抽せんに使用する乱数値、及び停止ボタン部の操作順序と配当との関係を規定する抽選テーブルと、前記停止ボタン部の停止操作の順序に応じて図柄の停止位置を制御する制御手段とを具備し、前記制御手段は、小役が当選した状態において、前記停止ボタン部が列毎に前記抽選テーブルが規定する所定の操作順序で停止操作された場合、所定数の有効ライン上に当選小役の図柄を停止及び表示して複数入賞させる一方、前記所定の操作順序と異なる手順で停止操作された場合、当選小役の図柄の停止位置を変更して、前記所定数よりも少ない数の有効ライン上に当選小役の図柄を停止及び表示し、入賞した有効ラインに対する各配当の合計を払い出すと共に、直前の変動表示ゲームで前記停止ボタン部が所定手順で操作された場合、前記アシスト抽選で当選すると、開始操作と同時にアシストに当選をしたことを効果音と共に告知し、該アシストが当選している状態で更にアシスト抽選を行う場合、前記停止ボタン部が所定手順で操作されなくても該抽選を行うことを特徴とする。
請求項1に係る本発明の遊技機は、上記の目的を達成するために、複数の図柄列を変動させる変動表示ゲームで小役の内部抽せんを行なって、当選した小役に応じた図柄が図柄表示部の有効ライン上に停止して表示されると入賞となると共に、入賞した有効ラインに対する各配当の合計を払い出す遊技機において、変動する複数の図柄列を列毎に停止させる停止ボタン部と、当選役と変動表示ゲームの内部抽せんに使用する乱数値、及び停止ボタン部の操作順序と配当との関係を規定する抽選テーブルと、前記停止ボタン部の停止操作の順序に応じて図柄の停止位置を制御する制御手段と、今回の変動表示ゲームで、第一停止で所定の停止ボタンが操作された場合、次回の変動表示ゲームの開始操作されたタイミングで、停止ボタン部の操作順序を告知するアシストタイムを作動させる為のアシスト抽選を行う一方、第一停止で該所定の停止ボタン以外が操作された場合にはアシスト抽選を行わない副制御部とを具備し、前記制御手段は、小役が当選した状態において、前記停止ボタン部が列毎に前記抽選テーブルが規定する所定の操作順序で停止操作された場合、所定数の有効ライン上に当選小役の図柄を停止及び表示して複数入賞させる一方、前記所定の操作順序と異なる手順で停止操作された場合、当選小役の図柄の停止位置を変更して、前記所定数よりも少ない数の有効ライン上に当選小役の図柄を停止及び表示すると共に、入賞した有効ラインに対する各配当の合計を払い出し、前記副制御部は、アシスト抽選で当選すると、アシストタイムの継続ゲーム数も抽選で決定すると共に、アシストタイム中において、当選した小役を複数入賞させる所定の操作順序を告知する一方、第一停止で該所定の停止ボタンが操作されなくてもアシスト抽選を行って、再度当選すると当選分を残存のアシストタイムの継続ゲーム数に加算すること、を特徴とする。
請求項1に係る本発明の遊技機は、上記の目的を達成するために、複数の図柄列を変動させる変動表示ゲームで小役の内部抽せんを行なって、当選した小役に応じた図柄が図柄表示部の有効ライン上に停止して表示されると入賞となると共に、入賞した有効ラインに対する各配当の合計を払い出す遊技機において、変動する複数の図柄列を列毎に停止させる停止ボタン部と、当選役と変動表示ゲームの内部抽せんに使用する乱数値、及び該複数の図柄列に対する停止ボタン部の第一停止の操作順序と操作位置に従った配当との関係を規定する抽選テーブルと、前記停止ボタン部の停止操作の順序及び停止操作の位置に応じて、有効ライン上に一つの特定図柄が停止すると入賞となる単図柄小役の図柄の停止位置を制御する制御手段と、今回の変動表示ゲームで、第一停止で所定の停止ボタンが操作された場合、次回の変動表示ゲームの開始操作されたタイミングで、停止ボタン部の操作順序を告知するアシストタイムを作動させる為のアシスト抽選を行う一方、第一停止で該所定の停止ボタン以外が操作された場合にはアシスト抽選を行わない副制御部とを具備し、前記制御手段は、単図柄小役が当選した状態において、前記停止ボタン部が列毎に前記抽選テーブルが規定する所定の操作順序と操作位置で第一停止操作された場合、所定数の有効ライン上となる所定位置に当選した単図柄小役の図柄を停止及び表示して複数入賞させる一方、前記所定の操作順序と異なる手順で停止操作された場合、当選した単図柄小役の図柄の停止位置を該所定位置から変更して、前記所定数よりも少ない数の有効ライン上に当選した単図柄小役の図柄を停止及び表示すると共に、入賞した有効ラインに対する各配当の合計を払い出し、前記副制御部は、アシスト抽選で当選すると、アシストタイムの継続ゲーム数も抽選で決定すると共に、アシストタイム中において、当選した小役を複数入賞させる所定の操作順序を告知する一方、第一停止で該所定の停止ボタンが操作されなくてもアシスト抽選を行って、再度当選すると当選分を残存のアシストタイムの継続ゲーム数に加算することを特徴とする。
請求項1に係る本発明の遊技機は、上記の目的を達成するために、複数の図柄列を変動させる変動表示ゲームで小役の内部抽せんを行なって、当選した小役に応じた図柄が図柄表示部の有効ライン上に停止して表示されると入賞となり、入賞した有効ラインに対する各配当の合計を払い出すと共に、所定の図柄列の有効ライン上に一つの特定図柄が停止すると単図柄小役が入賞となる遊技機において、変動する複数の図柄列を列毎に停止させる停止ボタン部と、当選役と、変動表示ゲームの内部抽せんに使用する乱数値と、該複数の図柄列に対する停止ボタン部の第一停止の操作順序及び他の図柄列における複数に区分けされたブロック位置に対する該停止ボタン部の操作タイミングからなる操作手順と、単図柄小役の図柄停止位置との関係を規定する抽選テーブルと、前記停止ボタン部の停止操作の操作手順に応じて、該所定の図柄列における単図柄小役の図柄の停止位置を制御する制御手段と、今回の変動表示ゲームで、第一停止で所定の停止ボタンが操作された場合、次回の変動表示ゲームの開始操作されたタイミングで、停止ボタン部の操作手順を告知するアシストタイムを作動させる為のアシスト抽選を行う一方、第一停止で該所定の停止ボタン以外が操作された場合にはアシスト抽選を行わない副制御部とを具備し、前記制御手段は、単図柄小役が当選した状態において、前記停止ボタン部が列毎に前記抽選テーブルで抽選された操作手順で第一停止操作された場合、所定数の有効ライン上となる所定位置に当選した単図柄小役の図柄を停止及び表示して複数入賞させる一方、前記操作手順と異なる手順で停止操作された場合、当選した単図柄小役の図柄の停止位置を該所定位置から変更して、前記所定数よりも少ない数の有効ライン上に当選した単図柄小役の図柄を停止及び表示すると共に、入賞した有効ラインに対する各配当の合計を払い出し、前記副制御部は、アシスト抽選で当選すると、アシストタイムの継続ゲーム数も抽選で決定すると共に、アシストタイム中において、当選した小役を複数入賞させる所定の操作手順を告知する一方、第一停止で該所定の停止ボタンが操作されなくてもアシスト抽選を行って、再度当選すると当選分を残存のアシストタイムの継続ゲーム数に加算することを特徴とする。