JP4338149B1 - スロットマシン - Google Patents

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Abstract

【課題】遊技者の意思で高確率再遊技の継続ゲーム数を決めることが可能なスロットマシンを提供することにある。
【解決手段】主制御部100は、乱数値がm11+1〜m12−1であれば赤ベル、青ベル、黄ベルを同時に当選させ、全ての回転ドラムが停止すると、ステップS400で入賞図柄が赤ベルか否かを判断し、赤ベルであれば、ステップS410で継続ゲーム数を100ゲームで期待値70%として終了する一方、赤ベルでなければステップS420へ移行する。主制御部100は、青ベルであればステップS430で継続ゲーム数を50ゲームで期待値100%として終了する一方、青ベルでなければステップS440へ移行し継続ゲーム数を20ゲームで期待値190%として終了する。その後、継続ゲーム数だけ一般遊技を行ったら、期待値40%に戻して、高確率再遊技状態を終了する。
【選択図】図24

Description

本発明は、パチスロと称されるスロットマシンに係り、更に詳しくは、一般遊技において、複数の図柄を表示する回転ドラムの回転を開始させるスタート操作に連動して抽選を行ない、前記抽選結果が当選である場合、停止操作により前記回転ドラムの回転を停止させたとき、当選役に応じた所定の組み合わせで図柄が表示されると入賞となり、前記入賞の種類に応じて、所定枚数の遊技メダルを払い出すか又は前記所定数の遊技メダルを投入することなく前記一般遊技を行うことができる再遊技状態になると共に、前記乱数抽選結果がボーナス当選でボーナス図柄が表示されるとボーナス入賞し、その後に行われる特別遊技を終了すると、再遊技役が当選する確率が向上した高確率再遊技状態で前記一般遊技を行うスロットマシンに関する。
また、本発明は当該スロットマシンの制御装置で用いる制御方法及びそれを実現する為のステップ又は手順を、半導体メモリー、LD(レーザー・ディスク)、HD(ハード・ディスク)、FD(フレキシブル・ディスク)、MD(ミニ・ディスク)、CD(コンパクト・ディスク)、DVD(デジタル・バーサタイル・ディスク若しくはデジタル・ビデオ・ディスク)又はブルー・レイ・ディスクなどの情報記憶媒体に記録したプログラム(例えば、ゲームソフトウェア)そのものにも関係する。
近年、パチンコ機だけではなく、パチスロ機(回胴式遊技機)と称される遊技機を用い
た遊技が、従来のパチンコホールやパチスロ専用ホールで盛んに行われている。また、こ
の遊技機を真似たゲームソフトによるテレビゲームも存在する。
例えば、回胴式遊技機における遊技では、遊技者がメダル(遊技媒体)を所定枚数投入
した後、スタートレバーを操作すると、そのタイミングでボーナスゲームや複数の小役の
内部当り抽選を実行し、複数(多くの場合、3つ)の回胴を回転させて、回胴上に表示さ
れた複数の図柄(通常、この複数の図柄は3つのドラム上に貼り付けられている。)を変
動させる変動表示ゲームを開始するとともに、特定図柄(例えば、赤7図柄や青7図柄)
が有効ライン上に揃った場合に、遊技者にとって最も有利なゲームモードであるビッグボ
ーナスゲームモード(BBゲームモード:役物連続作動装置)に突入する。
そして、このビッグボーナスゲーム(BBゲーム)においては、小役ゲームが所定数回
(例えば、30回)消化されるか又はレギュラーボーナスゲーム(RBゲーム又はジャッ
クゲーム)が所定数回(例えば、3回)実行されると、BBゲームモードが終了するよう
になっており、その結果、300枚〜500枚程度のメダルが払い出される。なお、BB
ゲームでは、所定枚数のメダルが払い出された時点で終了するものも存在する。
さらに、特定図柄としてバー図柄が有効ライン上に揃った場合には、RBゲーム(第一
種特別役物)が1回だけ実行され、BBゲームには及ばないものの、100数十枚程度の
メダルを獲得できるようになっており、遊技者にとってボーナスゲームを獲得することが
回胴式遊技における最大の関心事である。なお、内部抽選を実行した結果、ボーナスゲー
ムが当選した場合や放出する場合には、ボーナスフラグを立てることにより、特定図柄が
揃うまで当該フラグは以降の変動表示ゲームに持ち越されるようになっている。
また、内部抽選の結果、複数の小役(ベル、スイカ、チェリー及びリプレイ)が当選すると、所定の組み合わせで図柄が表示されると入賞となる。そして、ベル、スイカやチェリーなど、所定の組み合わせで図柄が表示されると入賞となり、1枚〜15枚程度の遊技メダルを払い出す一方、リプレイが入賞すると、遊技メダルを投入することなく一般遊技を行うことができる再遊技状態になる。
つまり、一般遊技において、複数の図柄を表示する回転ドラムの回転を開始させるスタート操作に連動して抽選を行ない、前記抽選結果が当選である場合、停止操作により前記回転ドラムの回転を停止させたとき、当選役に応じた所定の組み合わせで図柄が表示されると入賞となり、前記入賞の種類に応じて、所定枚数の遊技メダルを払い出すか又は前記所定数の遊技メダルを投入することなく前記一般遊技を行うことができる再遊技状態になると共に、前記乱数抽選結果がボーナス当選でボーナス図柄が表示されるとボーナス入賞し、その後に行われる特別遊技を終了すると、再遊技役が当選する確率が向上した高確率再遊技状態で前記一般遊技を行う遊技機は、スロットマシン(5号機と称される回胴式遊技機)として周知である。
なお、この高確率再遊技状態は単にリプレイの確率が向上しただけであって、大当り確率は変わっていないので、パチンコでいう確率変動状態とは全く異なり、遊技者にとって然程喜ばしいものとは言えない。
特開2007−312852 特開2007−267909 特開2007−229024 特開2007−111242 特開2007−143740 特開2007−068743 特開2005−143843
ところで、上記の5号機スロットマシンでは、ボーナス入賞した後に行われる特別遊技を終了すると、高確率再遊技状態で一般遊技を開始するが、例えば、高確率再遊技状態の継続ゲーム数を100ゲーム〜ボーナスが当選するまでというように、スロットマシン自身が継続ゲーム数を所定条件に従って自動的に決めるようになっており、遊技者が関与する余地はなかった。
その結果、高確率再遊技状態がだらだらと続くだけで、遊技者にとっては何ら刺激のない状態となり、ゲームに対する興味をそぐ結果となっていた。
そして遊技者は、高確率再遊技状態のスロットマシンをそのまま放置して、他の遊技機に移動するようになり、遊技ホールにとって好ましくない状態になっていた。
本発明は、上記の問題点を解決する為になされたものであり、遊技者の意思で高確率再遊技の継続ゲーム数を決めることが可能なスロットマシンを提供することを課題としている。
なお、本発明に関係する第1従来技術(特許文献1)としては、「リプレイタイムの作動を行う遊技機に関して、遊技者が抱く期待感が単調なものとなってしまうことを防止することが可能な遊技機を提供する。」ことを課題とし、「リプレイタイムの作動に係る第2の図柄の組合せ及び第3の図柄の組合せの両方を図柄表示手段により表示可能とし、図柄表示手段により表示される複数の図柄の組合せの中から予め定められた順序にて特定される図柄の組合せが、第2の図柄の組合せであるときには所定の数値情報を決定する一方、第3の図柄の組合せであるときには所定の数値情報とは異なる数値情報を決定するようにして、図柄の組合せが特定され、リプレイタイムの作動に係る図柄の組合せと一致すると判定される順序によって、リプレイタイムの作動が継続する遊技数を変化させるようにした。」という遊技機が出願公開されている。
第2従来技術(特許文献2)としては、「新規性の高い遊技性を備え、遊技者に期待感を持って遊技を進行させることができる遊技台を提供する。」ことを課題とし、「比較的長い期間、RTが継続されるRT1又はRT5において、チェリーの小役(赤チェリー、青チェリー、又は黒チェリーの小役のいずれか)に内部当選すると、最大報知回数まではチェリーに当選したことを報知するので、遊技者は、自らの選択で、チェリー入賞を狙うことも、チェリー入賞を外すことも可能である。すなわち、リプレイタイムを継続させたいときには、チェリー入賞(チェリーに入賞すると、RT1又はRT5遊技状態は終了し、RT2、RT3、又はRT4遊技状態が開始される)を外すように停止操作し、また、メダル獲得を狙うときは、チェリー入賞となるように停止操作する。」という遊技台が出願公開されている。
第3従来技術(特許文献3)としては、「リプレイタイム(RT)遊技の興趣を向上させることが可能な回胴式遊技機を提供する。」ことを課題とし、「BB遊技が終了すると、RT遊技が所定回数(例えば200ゲーム)設定される。RT遊技では、CT役(青セブン)の当選確率が約1/60なので、理論的には200ゲームのRT遊技中に3回程度は、RT+CT遊技となる。RT+CT遊技中に「チェリー小役」が成立すると、15枚の遊技メダルが払い出され、払出枚数が上限値(例えば40枚)に達するまで、RT+CT遊技が継続される。RT遊技中にRT+CT遊技が3回開始されるので、遊技者は、40枚×3回で、120枚の遊技メダルを獲得することができる。よって、遊技者は、RT遊技中に遊技メダルを増加させる機会、すなわちCT遊技に当選することを期待して遊技を行なうため、RT遊技が単調に感じられることはなく、RT遊技の興趣を向上させることが可能となる。」という回胴式遊技機が出願公開されている。
第4従来技術(特許文献4)としては、「特定遊技状態と再遊技高確率状態とを共存させることによって特定遊技状態中の遊技に変化を与え、再遊技高確率状態がもたらす利益によって特定遊技状態中に獲得し得る遊技媒体の数に変化を生じさせ、特定遊技状態のバリエーションを増加させる」ことを課題とし、「図柄組み合わせゲームにおいて、所定の条件が成立(チャンス目が停止)した場合、再遊技役を高確率で決定するリプレイタイムに突入するようにした。また、リプレイタイムは終了条件(100回の図柄組み合わせゲームが行われる)の成立のみを契機に終了されるようにした。このため、一旦、リプレイタイムに突入すると、終了条件が成立するまでリプレイタイムは継続される。すなわち、リプレイタイム中は、その間にボーナスゲームが開始される場合でも、終了されることがなくなる。したがって、リプレイタイムとボーナスゲームを同時に行わせることが可能となる。」という遊技機が出願公開されている。
また、他に3件の同様の従来技術(特許文献5〜特許文献7)が出願公開されている。
請求項1に係る本発明のスロットマシンは、上記の目的を達成するために、一般遊技において、複数の図柄を表示する回転ドラムの回転を開始させるスタート操作に連動して抽選を行ない、前記抽選結果が当選である場合、停止操作により前記回転ドラムの回転を停止させ、窓部の有効ライン上に当選役に応じた所定の組み合わせで図柄が表示されたとき、所定枚数の遊技メダルを払い出す小役入賞か、前記所定数の遊技メダルを投入することなく次回の一般遊技を行うことができる再遊技入賞か、又はボーナスゲームを付与するボーナス入賞のいずれかとなるスロットマシンにおいて、前記一般遊技で、複数の特殊小役図柄の当選役又は複数の特殊リプレイ図柄の当選役を同時に当選させる同時当選手段と、前記同時当選手段が、複数の特殊小役図柄の当選役又は複数の特殊リプレイ図柄の当選役を同時に当選させた場合に、停止操作により前記回転ドラムの回転を停止させたとき、前記有効ライン上に表示された特殊小役図柄又は特殊リプレイ図柄に応じて、再遊技が当選となる範囲を、通常の一般遊技における再遊技の当選範囲よりも大きな値に変更することにより高確率再遊技状態とする一般遊技の継続ゲーム数を決める継続ゲーム数決定手段と、前記継続ゲーム数決定手段が継続ゲーム数を決めた場合、所定ゲーム数を終了したときのトータルでの出玉率を、複数の特殊小役図柄の当選役の何れにおいても又は複数の特殊リプレイ図柄の当選役の何れにおいて同じになるように、再遊技が当選する範囲の置数を適宜変更して前記一般遊技の当選確率を制御する確率制御手段とを具備することを特徴とする。
本発明に係るスロットマシンによれば、前記一般遊技で、特殊小役図柄又は特殊リプレイ図柄の複数の当選役を同時に当選させる同時当選手段と、前記同時当選手段が、複数の特殊小役図柄の当選役又は複数の特殊リプレイ図柄の当選役を同時に当選させた場合に、停止操作により前記回転ドラムの回転を停止させたとき、前記有効ライン上に表示された特殊小役図柄又は特殊リプレイ図柄に応じて、再遊技が当選となる範囲を大きな値に変更することにより高確率再遊技状態とする一般遊技の継続ゲーム数を決める継続ゲーム数決定手段と、前記継続ゲーム数決定手段が継続ゲーム数を決めた場合、所定ゲーム数を終了したときのトータルでの出玉率を同じになるようにリプレイが当選する範囲の置数を適宜変更して前記一般遊技の当選確率を制御する確率制御手段とを具備する。従って、停止操作という遊技者の意思で高確率再遊技の継続ゲーム数を決めることが可能となる。
回胴式遊技機の正面模式図である。 回胴式遊技機の側面図である。 デザインパネルの斜視図である。 遊技機の制御回路系のブロック図である。 ドラム部を制御する制御回路系のブロック図である。 ドラム部の構成ブロック図である。 ドラムの図柄配置表である。 ドラム部の構成ブロック図である。 ドラム部の構成ブロック図である。 各信号の関係を示すタイミングチャートである。 左ドラムの模式図である。 左ドラム、窓部及び図柄位置データとの関係を示す模式図である。 図柄の組合せ表示判定図である。 表示演出装置の構成ブロック図である。 演出パターンデータテーブルの記憶状態を示す概念図である。 抽選テーブルの概念図である。 抽選テーブルの詳細概念図である。 一般遊技における図柄の組み合わせと獲得メダル枚数との関係を示した配当表である。 回胴式遊技機の内部構造模式図である。 遊技機の主要動作処理手順を示すフローチャートである。 選択ゲーム処理サブルーチンを示すフローチャートである。 継続ゲーム数決定処理サブルーチンを示すフローチャートである。 抽選テーブルの概念図である。 継続ゲーム数決定処理サブルーチンを示すフローチャートである。
以下、本発明に係るスロットマシンをパチスロ機(回胴式遊技機)に適用した場合の一実施例を図面と共に詳細に説明する。なお、このスロットマシンの動作を真似たゲームソフト(シミュレーション・ソフト)によるテレビゲームやビデオゲーム等も本発明の技術的範囲に属する。特に、本発明に係るスロットマシンの特徴については、実施例2で詳細に説明する。
図1は、本発明に係る回胴式遊技機の正面模式図であり、図2はその右側面図である。
1は、一般に「パチスロ機」と称される回胴式遊技機本体であり、回転ドラム(ドラム
部2)を内蔵する筐体1a(図2参照)と前扉1bに大別される。
前扉1bは、回胴式遊技機の顔とも言うべき主要部であり、高級感の創出やデザイン性
の要求で独特の金属感が求められており、通常のクロムめっき、ダーククロムめっき、本
物の硬質金めっき、メタライジング(めっき)やサテン調(めっき)などを樹脂素材に付
加し華やかさが演出される。なお、前扉1bの前面には、透明パネル21が取り付けられ
ている。また、透明パネル21よりも内側の前扉1bには、デザインパネル22が取り付
けられている。
このデザインパネル22は、ゲーム状況に応じて各種演出を行う表示演出装置11(又
は映像装置)が固定して設けられる上面部22aと、図柄表示窓が形成された中面部22
bと、発光表示装置が取り付けられる下面部22cとによって筐体1aの内部方向に折れ
曲がった底面部22dを形成し、底面部22dを繋ぐ左側面部22e及び右側面部22f
(図示せず。なお、図3のデザインパネルの斜視図を参照。)とにより略箱型形状となっ
て奥まった空間が形成され、底面部22d上には立体的に突出する装飾物23又はゲーム
の進行に応じて駆動される立体的な電動式駆動物24(例えば、内部当選役とは無関係で
単なる演出に用いる電動式のおもちゃや開閉式の扉、又は大当たりや小当たりなど特定の
条件が成立すると開き、多くの玉の払い出しにつながる役物で、大入賞口とも呼ばれる。
羽根型、箱型、チューリップ型などさまざまな形がある。)が設けられている。
前扉1bやデザインパネル22は、樹脂素材を金型で一体成形されるのであるが、成形
の方法としては一般に、射出成形、押出成形、発泡成形や真空成形などが用いられる。
その樹脂材料としては、汎用樹脂であるABS(アクリロニトリル・ブタジエン・スチレ
ン)、PE(ポリエチレン)、PP(ポリプロピレン)、PS(ポリスチレン)、エンプラのPA
(ポリアミド[ナイロン])、PC(ポリカーボネート)、POM(ポリアセタール)、PPE(ポリフェ
ニレンエーテル)、PET(ポリエチレンテレフタレート)、PBT(ポリブチレンテレフタレート
)、PMMA(ポリメタクリル酸メチル)、スーパーエンプラのPPS(ポリフェニレンサルファイ
ド)、LCP(液晶ポリマ)、PSF(ポリスルホン)、PES(ポリエーテルスルホン)、PAR(ポリアリ
レート)及び熱硬化性樹脂のフェノール樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、不飽和ポリ
エステル樹脂、ポリウレタン、ユリア樹脂が用いられる。
2は、筐体1aに内蔵されているドラム部であり、左ドラム2a、中ドラム2b及び右
ドラム2cの3つのドラムで構成される。また、それぞれのドラム内部には、回胴部図柄
表示LEDが設けられており、各種演出に応じて発光(点灯や点滅)又は消灯するように
なっている。
3は、デザインパネル22の正面中央部に設けられた窓部であり、ドラム部2の外周に
貼り付けられている図柄が透明パネル21を通して目視可能なようになっている。この窓
部3には、横方向に延びる3本の有効ラインと斜め方向に交差する2本の有効ラインであ
る合計5本の有効ラインが、左ドラム2aと中ドラム2b及び中ドラム2bと右ドラム2
cを結ぶ線で目立つように表示されている。なお、この有効ラインの下側には、回胴部ラ
イン表示LEDが埋め込まれており、入賞時に点灯又は点滅するようになっている。
4は、窓部3の下側で且つデザインパネル22の下面部に設けられた表示LEDブロッ
クであり、後述するように投入枚数LED、メダル貯留枚数表示LED、メダル払出枚数
表示LED及びナビゲーションLEDの表示LED群で構成される。
5は、メダル投入部であり、ドラム部2(回転ドラム)を回転及び停止させる変動表示
ゲームを開始させるための遊技メダル(遊技媒体であり、コインという場合もある)を投
入するメダル投入口が設けられている。なお、メダル投入部5の両サイドには左光透過部
5a及び右光透過部5bが設けられており、下側左右に取り付けられた複数の光源(例え
ば、LED)からの光によって、メダルが投入不能な場合には赤色(第一の色)で、一方
メダルが投入可能であって遊技用に加算表示されるときには青色(第二の色)で、メダル
貯留装置に加算表示されるときには緑色(第三の色)で点灯する。但し、メダルが投入不
能な場合には、消灯としてもよい。なお、ゲームソフトにおいて遊技媒体とは、遊技メダル又は遊技コインを意味するデータ(例えば、投入メダル数やクレジット数値データ)であって、実際の遊技メダル又は遊技コインとは異なる。
また、メダル投入口5cから投入されたメダルは、メダル選別装置(図示せず)によっ
てカウントされ、正常に投入されたメダルの数を加算して表示LEDブロック4の投入枚
数LED又はメダル貯留枚数表示LEDに表示するようになっている。
6は、精算ボタンであり、メダル貯留装置(図示せず)の起動と解除及び投入メダルと
貯留メダルの精算に使用する。
7は、1ベットボタンであり、遊技を行うためにメダル貯留装置の貯留メダルを1枚投
入するときに使用する。
8は、マックスベットボタンであり、遊技を行うためにメダル貯留装置の貯留メダルを
最大数である3枚投入するときに使用する。なお、マックスベットボタン3の内部には、
LEDが設けられており、マックスベットボタン3が操作可能な状態のときに点灯するよ
うになっている。
9は、スタートレバー(回胴回転始動装置の一部)であり、遊技を行うために所定数の
遊技メダルを投入後、ドラム部2を一斉に始動させるときに使用する。また、スタートレ
バー9は、出玉率の段階設定を行う場合、段階値1〜6(又は、1,3,5,7の4段階
跳び番号)の中から選択された所望の設定値を確定させるときに使用する。なお、このス
タートレバー9は、上下左右の方向に操作できるように構成されており、スタートSWセンサ及び操作方向センサ(共に図示せず)から、それぞれスタート信号と4つの操作方向(上下、左右)を示す操作方向信号が出力される。即ち、スタートレバー9は、遊技者が所望の方向を入力する方向入力手段に、また、操作方向センサは、方向入力手段によって入力された方向を検出する入力方向検出手段に該当する。
10は、停止ボタン部であり、回転しているドラム部2を停止させるときに使用する。
この停止ボタン部10には、左停止ボタン10a、中停止ボタン10b及び右停止ボタン
10cの3つのボタンが設けられており、ドラム部2が回転中に操作することにより、そ
れぞれのボタンに対応する左ドラム2a、中ドラム2b及び右ドラム2cを停止させるこ
とができる。なお、停止ボタン部が操作可能の場合には、停止ボタン10a、停止ボタン
10b及び停止ボタン10cに内蔵されているLEDが点灯するようになっている。尚、
左停止ボタン10a、中停止ボタン10b及び右停止ボタン10cを方向入力手段として
用いる場合、それぞれ左方向、上方向、右方向入力に対応させることができる。
11は、ブラウン管を利用したカラーディスプレイやLCD(液晶ディスプレイ)、P
DP(プラズマ・ディスプレイ・パネル)又は有機EL(エレクトロ・ルミネッセンス)
などのFPD(フラット・パネル・ディスプレイ)で実現される表示演出装置であり、回
胴遊技に関する各種映像演出や所要の情報の告知等が行えるようになっている。なお、B
Bや大当り入賞が発生した後のBGM演奏に際して、表示演出装置11はROM161か
ら読み出した映像データに基づいて、歌詞のテロップを表示するようになっている。
12は、スピーカ部であり、左上スピーカ12a、右上スピーカ12b、左下スピーカ
12c及び右下スピーカ12dの4つのスピーカで構成され、各種演出に応じた効果音や
段階設定値の変更中又は前扉1bが開いている状態において警告音を発生する。なお、図
示していないが、実際には左下スピーカ12c及び右下スピーカ12dの上面全体を覆う
ように保護用のスピーカグリルが取り付けられる。
13は、遊技状態表示LED部であり、表示演出装置11の上部に設けられた上部状態
表示LED13a及び両側面に設けられた左上状態表示LED13bと右上状態表示LE
D13c、左中状態表示LED13dと右中状態表示LED13e、及び左下状態表示L
ED13f、右下状態表示LED13gと中下状態表示LED13hで構成され、各種の
光演出を効果的に行うことができる。また、段階設定値の変更中又は前扉1bが開いてい
る状態において、警告表示として点滅を繰り返す。なお、遊技状態表示LED部13(1
3a〜13h)は、前扉1bの外周を略一周するように配置されているので、遊技者に対
してカラフルな光が途切れなく外周をグルグル回るような光演出を効果的に行うことが可
能となる。
14は、ドア鍵穴であり、ドアキーにより回胴式遊技機本体1の前扉1bを開けるとき
や、打ち止めの解除及びエラーによる遊技中止の解除の際に使用される。
15は、受け皿であり、メダル払出装置(図示せず)から払い出された遊技メダルがメ
ダル払出口16より排出され、その数として数百枚程度まで受けることができる。
17は、ロゴパネル部であり、メーカ名又は機種名など、各種商標を表示する為に使用される。
19は、スペシャルボタンであり、表示演出装置11に表示される各種ゲームやその映
像演出に応じて要求される情報(例えば、戦闘機の機銃操作や爆弾投下、登場人物の移動
方向等の入力情報)を遊技者自身が入力する。なお、このスペシャルボタン19によって
入力される情報は、後述する副基板(サブブロック)に与えられ、あくまで各種映像や音
響演出にのみ用いられるものであるから、遊技結果に影響を及ぼすものではない。
20は、ロゴ表示部であり、ロゴパネル部17と同様に、この部分全体を覆うようにシール又はフィルムを貼着して、メーカ名や遊技機名称などの各種商標表示を施すのに使用される。
28は、投入メダル詰まり返却ボタン(単に、「返却ボタン」とも言う)であり、メダ
ル投入部5に続いて遊技メダルが通過する遊技メダルセレクター(図示せず)に詰まった
遊技メダルを返却する時に使用する。
図3は、デザインパネルの斜視図である。
この図3(A)に示すデザインパネル22は、表示演出装置11を取り付ける表示演出
装置取付部22jが形成された上面部22aと、図柄表示窓3が形成された中面部22b
と、前述した表示LEDブロック4(発光表示装置)が取り付けられる下面部22cとに
よって底面部22dを形成しており、その上面に立体的に突出する装飾物又は立体的な電
動式駆動物が設けられる。
また、底面部22dを繋ぐ左側面部22e及び右側面部22fとにより略箱型形状(又
は略船型形状)となって内部に奥まった空間が形成され、その上部及び下部には前扉1b
に取り付けるための複数の取付穴が形成された上部取付部22g及び下部取付部22hが
設けられている。この底面部22d、左側面部22e及び右側面部22fからなる5つの
内面に装飾用シールを貼ることにより、特に底面部22dでは3つの略平面を形成してい
る。ただし、装飾物23や電動式駆動物24が設けられているので、凹凸があるのは当然
である。
4aは、投入枚数LEDであり、遊技を行うためにメダル投入部5から又はマックスベ
ットボタン8や1ベットボタン7によって投入された遊技メダルの枚数を表示する。
4bは、メダル貯留枚数表示LEDであり、遊技メダルの貯留枚数(クレジット数)を
例えば所定最大数50枚の範囲で表示し、また、貯留メダルの精算時における払い出し演
出表示を行う。
4cは、メダル払出枚数表示LEDであり、入賞時に払出メダルの枚数を表示し、また
打止め中、出玉率の段階設定値及びエラー発生時のエラーコードを表示する。
4dは、ナビゲーションLEDであり、ゲーム状況に応じた各種演出表示を行う。例え
ば、登場人物のパワーレベルや戦闘機に配備されている機銃や爆弾の数又は破壊度や、効
果音に対応した音量レベル表示(一般にはイコライザーとして知られている)を行う。な
お、ナビゲーション用としては、小型の液晶表示装置でもよい。
図3(B)に示すデザインパネル22は、更に折れ曲がった面(淵)として最上面部2
2iが設けられている点で図3(A)のものと相違する。なお、この最上面部22iを設
けることにより、取り付けた表示演出装置11を遊技者に見えやすくできる点と、デザイ
ンパネル自身が一層強固になる点で有利となる。
図4は、本発明に係るスロットマシン(遊技機)の制御回路系のブロック図であり、メインブロック(主基板:破線で囲っていない部分)とサブブロック(副基板:破線で囲った部分)とに大別される。なお、メインブロックは遊技結果に関する制御を、サブブロックは遊技経過や結果告知・表示の様々な演出に関する制御を司る。
つまり、メインブロックは、ボーナス入賞した後に行われる特別遊技を終了すると、その後の一般遊技で高確率再遊技状態とし、複数の当選役を同時に当選させ、停止操作により回転ドラムの回転を停止させたとき、入賞した図柄に応じて高確率再遊技状態とする一般遊技の継続ゲーム数を決める。また、メインブロックは、継続ゲーム数を決めた場合、遊技メダルの払い出し期待値を同じにして一般遊技の当選確率を制御する。
そして、後述するサブブロックの副制御部により、特別遊技が終了した後の一般遊技において、乱数抽選結果が当選である場合、所定の組み合わせで図柄が表示されるように回転ドラムの回転を停止させる為の補助情報を通知するのである。また、メインブロックからの信号はサブブロックに出力されるが、逆にサブブロックからメインブロックへは一切信号が受信できないようになっている。これはゴト対策のためであり、風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律により規定されている。
主制御部100は、CPUを内蔵したマイクロプロセッサを搭載する一体型のワンチッ
プマイコン(エルイーテック社製LE4280B−PA−G1)であり、所定のデータテ
ーブル領域や装置全体の制御手順を記述した制御プログラムを記憶するROM101と、
カウンタやレジスタ等が形成され制御に必要な情報を一時的に記憶するRAM102(R
WM:リライタブルメモリともいう。また、内蔵だけではなく、外付けRAMも含む。)
とが設けられている。なお、このRAM102は、後述するように、電源スイッチ170
cをオフ状態にしても又は電源コードを抜いても、電源コネクタを経由して供給されるR
AMバックアップ用電源によって記憶する制御データは保持される一方、電源コネクタそ
のものがが抜かれると、電力が供給されないので制御データは消去(オールクリア又は0
にリセット)される。
主制御部100には、I/0ポート(図示せず)やデータバスを介して、スタートSW
センサ110(スタート・スイッチ・センサ110)、停止ボタンセンサ120、メダル
検出センサ130、ベットボタンセンサ140及び段階設定部150が接続され、主制御
部100はこれらからの入力信号を受信可能に構成されている。
また、主制御部100には、I/0ポート(図示せず)やデータバスを介して、ドラム
部2、メダル払出装置18及び表示LEDブロック4が接続されており、主制御部100
はこれらの各装置を入出力信号によって制御可能に構成されている。さらに、主制御部1
00には、I/0ポート(図示せず)を介して副制御部160が接続されており、サブブ
ロックの各種制御に必要な制御データ(例えば、コイン投入データや当選状況データ、段
階設定部のスイッチ操作状態を示すデータ、段階設定値)を副制御部160に出力する。
なお、副制御部160は、内蔵RAM162に段階設定値の履歴情報も併せて記憶してお
り、履歴情報は電池でバックアップされているので主電源を切っても消えることはない。
特に、この副制御部160は、(1)制御データ中の投入枚数データと払出枚数データから、特別遊技中に増加した遊技メダルの数をカウントし、(2)特別遊技が終了した後の一般遊技で、乱数抽選結果が当選である場合、所定の組み合わせで図柄が表示されるように回転ドラムの回転を停止させる為の補助情報を通知し、(3)特別遊技が終了した後の一般遊技において、補助情報の通知を開始させた場合、一般遊技で減少した遊技メダルの数がボーナスゲームでの遊技メダルの増加数を超えたとき、補助情報の通知を終了させる。
また、副制御部160は、主制御部100から送信される制御データ中の投入枚数デー
タ、払出枚数データや変動表示ゲーム回数データに基づいて、初期化した後における差枚
数や消化した変動表示ゲーム回数を計数しており、計数した差枚数や回数が所定数に達す
ると、選択ゲームを発動させる。この際、副制御部160は、表示演出装置11に「選択
ゲームを開始しますか。開始する場合、スペシャルボタンを連打してください。」と表示
して、スペシャルボタン19を点滅させる。
副制御部160は、遊技者がスペシャルボタンを連打すると、連打した回数に応じたパ
ルス信号を受けとり、選択ゲーム抽選を行なって当たりとする数字(例えば、「0」又は
「1」)を決定する。そして、表示演出装置11に、「○、×」や「左、右」などを左停
止ボタン10aと右停止ボタン10cにそれぞれ対応させて表示して、遊技者に選択操作
を促す。例えば、選択ゲーム抽選結果で「0」が当選している場合、遊技者が左停止ボタ
ン10aを操作して対応する「○」や「左」を選択すると選択ゲームで当選となる。そし
て、副制御部160は、当選と判断すると、その後の変動表示ゲームにおいて、投入枚数
や差枚数又は変動表示ゲームの回数に応じた数量の遊技媒体が増加するまでAT機能(補
助情報通知手段により補助情報を通知する機能)を発動させる。例えば、差枚数がマイナ
ス500枚であれば、1000枚増加するまで内部抽選での当選図柄や押し順を遊技者に
通知する。つまり、遊技者は選択ゲームで当選すると1000枚の獲得が保証されるわけ
である。副制御部160は、所定枚数だけ増加(又は、所定枚数の払出し)すると、AT
機能を終了させて、差枚数又は変動表示ゲームの回数を初期化して、スタートに戻る。
これに対して、遊技者が右停止ボタン10cを操作して対応する「×」や「右」を選択
すると選択ゲームで落選となる。そして、副制御部160は、落選と判断すると、AT機
能を発動させることなく、差枚数又は変動表示ゲームの回数を初期化して、スタートに戻
る。結果的に、遊技者はハマリ状態となっていても、選択ゲームで当選すれば、今まで負
けていた分以上を取り戻すことが可能となり、博打好きには堪らない一発逆転を期待でき
るのである。上記では、二択として当選で2倍返しとしたが、例えば五択であれば当選で
5倍返しとすることも可能であり、その倍率を遊技者が選択できるようにすると更に趣向
が増す。
この副制御部160は、主制御部100と同様に、CPUを内蔵したマイクロプロセッ
サを搭載する一体型のワンチップマイコンであり、サブブロック全体の制御手順を記述し
た制御プログラムを記憶するROM161と、カウンタ、タイマーやレジスタ等が形成さ
れ主制御部100から受信した制御に必要な情報を一時的に記憶するRAM162などが
設けられている。なお、副制御部160は、段階設定部のスイッチ操作状態を示すデータ
に基づいてタイマーをスタートさせ、所定時間経過してもON又はOFFとならない場合
には、音と光及び液晶表示で異常の発生を報知する。
特に、副制御部160は、RAM102に記憶する段階設定値が所定範囲になく、主制
御部100が警告を発生させた後、店員の設定変更スイッチの操作に従って選択された段
階設定値を送信してきた場合、RAM162に記憶する最新の段階設定値と送信されてき
た段階設定値とが一致したとき、一致した旨を表示又は報知する。例えば、副制御部16
0は、表示演出装置11に「開店時の段階設定値と一致しました。」を表示し及びスピー
カ部12からビープ音を発生させたり、音声で「開店時の段階設定値と一致しました。」
の報知を繰り返す。その後、主制御部100は、副制御部160が一致した旨を表示又は
報知している状態で、段階設定部150が操作された場合、送信した段階設定値を新たに
RAM102に記憶させるとともに、新たに記憶した段階設定値を使用して変動表示ゲー
ムの当落を決定する。
また、ROM161には複数のBGM(バック・グランド・ミュージック)データが記
憶されており、特にビッグボーナスゲーム中において、遊技者の気持ちを高揚させる為に
特別にアレンジされたBGMが選択及び演奏される。副制御部160は、大当り入賞が発
生した後のBGM選択及び演奏に際して、主制御部100からゲームスタート信号を受け
取って図柄変動表示ゲームの回数を計数するとともに、計数した図柄変動表示ゲームの回
数が所定数(例えば、100ゲーム)を超える場合、楽曲のカラオケ伴奏としての第一楽
曲を演奏する一方、所定数(例えば、100ゲーム)以下の場合、楽曲の歌詞の歌声及び
伴奏を含む第二楽曲を演奏する。つまり、100ゲーム以内にBB又は大当りを獲得した
場合には、歌手の歌声が入った楽曲が演奏される一方、101ゲーム以上では、歌手の歌
声が入っていないカラオケのみが演奏される。その結果、歌声入りのBGMが流れた場合
には、遊技者は少ないゲーム数でBB又は大当りを獲得したという達成感が味わえること
に加え、そのBGMを聴いた他の遊技者もまた早期にBB又は大当りを獲得しようと発奮
する、という効果がある。
更に、副制御部160には、表示演出装置11、スピーカ部12、遊技状態表示LED部13、入力SW部25(入力スイッチ部25)、計時部26、操作方向センサ111、スペシャルボタンセンサ112及び扉異常信号出力装置113が接続されており、副制御部160はこれら各装置からの入力信号を受け付けたり、必要なデータや信号を出力して各種制御を行うことが可能なように構成されている。
操作方向センサ111は、スタートレバー9が操作される上下左右の方向に対応する方
向信号を出力し、副制御部160はこの方向信号を受信して、方向信号に応じた各種映像
演出や当選告知等を表示演出装置11に表示し、更にスピーカ部12から効果音を発生さ
せる。
スペシャルボタンセンサ112は、スペシャルボタン19が操作された時にON信号(
例えば、HIGH信号)を出力し、副制御部160はこのON信号を受信したタイミング
に応じて各種ゲーム及びその映像演出や当選告知等を表示演出装置11に表示し、更にス
ピーカ部12から爆弾投下や機銃操作などの効果音を発生させる。
扉異常信号出力装置113は、扉の開閉状態を検出して副制御部160に制御信号を出
力する装置であり、主電源がONの状態においては前扉1bの開閉に応じてON/OFF
信号を出力する一方、主電源がOFFの状態においては副電源から供給される電力によっ
て駆動され、主電源断時の前扉1bの異常開閉を検出及び記憶し、その後、主電源がON
となった場合でも、主電源断時の異常開閉を副制御部160に通知する。これにより副制
御部160は、前扉1bが閉まっていても、主電源が入れられた時に警告音を発生させる
ので、遊技ホールの管理者は異常事態を認識し、遊技機のチェックや点検等の適切な処置
を施すことができる。
メダル検出センサ130は、上述したメダル通過センサ48と近接センサ49で構成さ
れ、メダル投入口5から投入されたメダル数に応じた数のパルス信号を出力し、主制御部
100はこのパルス信号を受信し、及びパルス信号の立上りや立下りのカウンター処理を
して、表示LEDブロック4中の投入枚数LED4a又はメダル貯留枚数表示LED4b
にパルス数に応じた数だけ増加した投入枚数又はクレジット数を表示させるように制御す
る。
ベットボタン検出センサ140は、1ベットボタン7又はマックスベットボタン8の操
作に応じてパルス信号を出力し、主制御部100は得られたパルス信号に対応するように
投入枚数LED4aの枚数表示を制御する。
また、遊技者が所定数のメダルを投入後、スタートレバー9を操作すると、スタートS
Wセンサ110はスタート信号を出力し、主制御部100はこのスタート信号の受信を契
機として乱数抽選等を行って変動表示ゲームを開始するとともに、ドラム部2に駆動パル
ス信号を出力するようになっている。なお、この1回のスタートレバー9の操作によって
行われる遊技が1ゲームの変動表示ゲームとなっており、遊技者はボーナスゲーム(ビッ
グボーナス又はレギュラーボーナス)を獲得してメダルを増やすことを目的に遊技を繰り
返す。
そして、主制御部100は、変動表示ゲーム中に停止ボタン10a、10b及び10c
が操作されると、回転ドラムの回転を停止させ、所定の役が成立(各回転ドラムの図柄が
予め定めた所定の組み合わせで表示されると入賞)してメダルの払い出しを行う場合、そ
の払出し数を表示LEDブロック4中のメダル払出枚数表示LED4cに表示し、これを
クレジット数に加えてメダル貯留枚数表示LED4bに表示させる。なお、精算ボタン6
によって払い出し操作が行われた場合やクレジット数が例えば最大数の50枚を超えた場
合には、主制御部100はメダル払出装置18を駆動制御し、必要数のメダルをメダル払
出口16から排出させて受け皿15に蓄積させる。
さらに、主制御部100は、小役が成立した場合や、特にボーナスゲームが内部当選し
た場合には、副制御部160に内部当選等に関する制御データを出力する。そして、副制
御部160は、主制御部100から制御データを受け取ると、遊技状態表示LED部13
の点灯制御、スピーカ部12から効果音を発生させる為の音声合成LSI(図示せず)の
制御、及び表示演出装置11の表示画面内におけるキャラクタや背景映像の表示制御等の
各種演出動作を行うように構成されている。
150は、段階設定部であり、後述する出玉率の段階設定操作を行うことにより、ホー
ル側は、イベントや新装オープンでの放出や収益改善のための回収状況に応じて、段階値
1〜6(又は、飛び番号の1,3,5,7等)の中から所望の設定値を選択することがで
きる。
25は、入力SW部(入力スイッチ部)であり、出玉率の段階設定操作が行われた場合
の警告モードの設定や、警告を発生させる又は発生させない時間帯の設定を行う。この警
告モードとしては、警告発生機能のオン状態又はオフ状態と、設定した時間帯のみ警告を
発生させるタイマー状態の3つのモードがある。なお、入力SW部25は、サブブロック
の初期化を行うための初期化スイッチとスピーカ部12の音量を切り替える際に使用する
音量スイッチからなり、その両方を同時に押した場合に機能するようになっている。
26は、衛星などから絶対時間データを受け取り、正確な時間を刻む電波時計からなる
計時部であり、計時した時間を副制御部160に出力する。
特に、主制御部100及び副制御部160の機能について詳述すると、主制御部100
は、遊技者が遊技媒体のメダルを3枚投入し、スタートレバーを操作すると、そのタイミ
ングで当落抽選を行なった後、抽選結果(当選役、リプレイ、ハズレ等)をRAM102
に記憶すると共に、3つのドラム2a、2b、2cを所定速度で回転させる。主制御部100は、遊技者が停止ボタン10a、10b及び10cを操作すると、抽選結果に応じた引込制御または回避制御により、当選図柄が有効ライン上に停止して表示されると、メダル払出装置18を駆動制御して、規定数のメダルをメダル払出口16から排出させて受け皿15に蓄積させる。この際に、主制御部100は、ゲーム演出に必要な各種データ(ゲーム回数、投入メダル数や払出し枚数)及び抽選結果などの制御コマンドを副制御部160に送信する。
副制御部160は、主制御装置から受信したデータ及び制御コマンドに基づいて、各種
データを初期化した時点から後の、(1)メダルの投入枚数、(2)メダルの投入枚数か
ら払出枚数を引いた差枚数、又は(3)変動表示ゲームの回数をカウントして、RAM1
62に順次記憶及び更新する。
副制御部160は、その値が所定数に達すると、RAM162に選択ゲームフラグをセ
ット(ビットに1を立てる)すると共に、表示演出装置11に「選択ゲームを行うことが
できます。開始する場合は、スペシャルボタンを連打してください。」と表示して、スペ
シャルボタン19を点滅させる。なお、選択ゲームフラグをセットするのは、遊技者が見
落としても複数回選択する余地を与える為(誤操作防止の為)であり、選択しない場合で
も通常3度(又は、複数回)だけ選択ゲーム発動表示を繰り返す。
副制御部160は、遊技者がスペシャルボタンを連打した場合、選択ゲームフラグをリ
セットして(ビットを0に戻す)、選択ゲームを発動させる。
副制御部160は、遊技者の選択操作により、選択ゲームで当選したときには、その後
の変動表示ゲームにおいて、数えた枚数や回数の計数値に応じた枚数のメダルが増加する
まで、発動したAT機能により補助情報を遊技者に通知して、その後に計数値を初期化す
る。その一方、選択ゲームで落選したときには、AT機能を発動することなく単に計数値
を初期化する。その一方、副制御部160は、選択ゲームで落選したときには、AT機能
を発動することなく単に計数値を初期化して、通常ゲームに戻る。
これに対し、副制御部160は、遊技者がスペシャルボタンを連打せずに所定ゲーム数
が経過した場合、選択ゲームを発動させずに、選択ゲームフラグをリセットし、計数値を
初期化することなく、その後の変動表示ゲームの回数を加算して、その回数が所定数に達
すると、遊技者に選択ゲームを行うか否かを確認することを繰り返す。
図5は、ドラム部を制御する制御回路系のブロック図である。
ドラム部2は、左ドラム2a、中ドラム2b及び右ドラム2cの3つのドラムを回転制
御するためのステップモータ30a、30b及び30cを備えており、主制御部100か
らの駆動パルス信号に応答して各ステップモータ30a、30b及び30cが駆動され、
駆動パルス信号を3相に供給し続けると吸引力が発生して停止するようになっている。
このステップモータ30a、30b及び30cは、4相1−2励磁方式でステップ数が
252ステップ/回転(1.42度/ステップ)であり、主制御部100が駆動パルス信
号を504パルス入力すると丁度1回転し、各ドラムに1つだけ設けられたフォトインタ
ラプタからなる回胴センサ31a、31b及び31cからそれぞれのインデックス信号(
基準信号又は基準位置信号)が1パルス返ってくるので、主制御部100は各ドラムの位
置を正確に把握することができる。つまり、入力パルスによる分解能は0.714(度/
パルス)ということである。なお、更に分解能を上げる場合には、入力パルスから次の入
力パルスまでの時間と回転速度を管理することにより回転位置を細かく把握できる。
図6は、ドラム部の構成ブロック図である。
ステップモータ30a(図示せず)、30b(図示せず)及び30cの各回転軸には、
厚肉の円盤状回転体である左ドラム2a、中ドラム2b及び右ドラム2cの中心部がそれ
ぞれ連結されており、図示した矢印の方向(即ち、上から下方向)に回転する。また、各
ドラムの外周部には複数種類の図柄が描かれた左回胴帯32a、中回胴帯32b及び右回
胴帯32cが貼り付けられており、変動表示ゲームにおいて同一図柄が有効ライン上に並
んで窓部3に表示されれば入賞となる。なお、同図の星マーク、+マーク、プラムマーク
(黒丸マーク)や三角マークは便宜的に示したものであり、実際とは異なっている。
図7は、ドラムの図柄配置表である。
左ドラム2a、中ドラム2b及び右ドラム2cのそれぞれには、左ドラム図柄、中ドラム図柄及び右ドラム図柄が描かれた回胴帯(図示せず)が、各ドラムの外周部において一周するように張り付けられている。
各回胴帯には、それぞれ異なった並びの図柄が21個描かれており、ビッグボーナス図
柄の「赤7」や「青7」及び各種小役図柄の十字架、チェリー、スイカ、ベル及びリプレ
イがある。なお、4号機では、十字架にはストックしているビッグボーナス又はレギュラ
ーボーナス放出の契機となる機能、チェリー及びスイカには低確率状態から高確率状態へ
モード移行させるための抽選の契機となる機能、ベル及びリプレイには逆の機能を付与し
ていたが、この特殊機能は5号機にはないので図柄に対応した配当数のメダルが払い出さ
れることになる。
図6に示すように、ステップモータ30a、30b及び30cそれぞれに対して回胴センサ31a、31b及び31c(図示せず。)が設けられており、ステップモータの1回転に応じて各回胴センサからインデックス信号が1パルス返ってくるので、主制御部100は、インデックス信号と出力した駆動パルス信号の数により図柄番号と回転角度(24分割/図柄)を把握するとともに、図7に示す図柄配列を考慮して、各図柄がどの程度の時間経過で各ドラムの有効ライン上に到達するのかを常に認識可能となっている。
図8は、ドラム部の構成ブロック図であり、図8(A)及び図8(B)は右ドラム2cが引込制御される状態を時系列的に示している。
主制御部100は、変動表示ゲームのスタート信号を受信し、抽選結果が当選となって
役が成立した場合には、有効ライン上にその役の図柄を揃えるように引き込むための引込
制御を行う。
例えば、ビッグボーナス役が内部当選し、停止した左ドラム2aと中ドラム2bの右斜
め下の有効ライン上に図柄「7、7」が揃っている状態において、この有効ラインから4
コマ以内に図柄「7」が位置する状態で停止ボタン10cが操作されたとき(図8(A)参照)、主制御部100は、これを強制的に有効ライン上に揃えて「7、7、7」の組み合せとなるように引込制御を行う(図8(B)参照)。一方、抽選により内部当選して、いずれかの役が成立しているとしても、役に対応する所定の図柄が有効ライン上に表示されなければ遊技者に有利な状態とはならない。例えば、ビッグボーナスゲーム(BBゲーム)は、図8(B)のように表示されなければ開始されないようになっている。なお、この引込制御は、右ドラム2cだけではなく、左ドラム2aや中ドラム2bのいずれの図柄に対しても行うようになっている。
図8の例では、右ドラム2cの図柄「7」が丁度4コマだけ上にあり、引込制御の対象となって有効ライン上に並べられることになる。ただし、この引込制御は4コマに限定されるものではなく、設計仕様又は法規制に適応させるように引き込みコマ数をソフト制御で増減させることが可能である。なお、副制御部160は、一般遊技で乱数抽選結果が当選である場合、引込制御により所定の組み合わせで図柄が表示されるように、回転ドラムの回転を停止させる為の補助情報を通知するのである。
図9は、ドラム部の構成ブロック図であり、図9(A)及び図9(B)は右ドラム2cが回避制御(又は蹴飛ばし制御)される状態を時系列的に示している。
主制御部100は、変動表示ゲームのスタート信号を受信し、抽選結果がハズレとなっ
て役が不成立の場合には、有効ライン上に当選役(ボーナスや小役)の図柄を揃えないた
めの回避制御を行う。
例えば、ビッグボーナス役が内部当選しておらず、停止した左ドラム2aと中ドラム2
bの右斜め下の有効ライン上に図柄「7、7」が揃っている場合(所謂、「リーチ状態」
である。)において、遊技者が「目押し」により、この有効ラインから1コマ以内に図柄
「7」が位置する状態で停止ボタン10cが操作されたとき(例えば、「ビタ押し」と呼
ばれている。図9(A)参照)、主制御部100は、有効ライン上に「7、7、7」が
揃わないように図柄「7」を一つ先まで移動させて強制的にハズレとする回避制御を行う
(図9(B)参照)。なお、この回避制御は、右ドラム2cだけではなく、左ドラム2
aや中ドラム2bのいずれの図柄に対しても行うようになっている。
図10は、インデックス信号、図柄位置データ(コマデータ)、駆動パルス信号及び停
止ボタンセンサ信号との関係を示すタイミングチャートである。
図10(A)は、各回胴センサ31a、31b及び31cから出力されるインデックス
信号を示しており、T1が0.751秒(つまり、79.9回転/分)で一定となるよう
に主制御部100により制御される。
図10(B)は回転ドラムの図柄位置データ及び図10(C)は駆動パルス信号を示し
ている。
図柄位置データは駆動パルス信号を分集することにより生成され、駆動パルス信号が2
4パルス毎にデータが1減算される。つまり、インデックス信号を基準とし、そこから駆
動パルス信号が1パルス〜24パルスの範囲で図柄位置データは「21」、駆動パルス信
号が25パルス〜48パルスの範囲で図柄位置データは「20」、駆動パルス信号が49
パルス〜72パルスの範囲で図柄位置データは「19」、…、駆動パルス信号が481パ
ルス〜504パルスの範囲で図柄位置データは「1」となり、図柄位置データは21〜1
をターンアラウンドする。
駆動パルス信号は、回転ドラムを一定方向に回転させるためにモータコイルに入力され
る規定パターンの駆動パルスであり、図から分かるようにパターン0〜7の8つのパター
ン番号がある。この駆動パルス信号としてパターン番号0〜7をモータコイル1相〜4相
に3度繰り返して加えると(つまり、24パルス入力すると)、1図柄(1コマ)分だけ
回転ドラムが上から下へ回転する。
特に、ステップモータに入力した駆動パルスの入力パルス相データとは、回転ドラムを
1コマ駆動させる0〜23の5ビットのデータであり、パターン番号0〜7はその下位3
ビットの相データであって、パターン番号に対応する駆動パルスがモータコイル1相〜4
相に実際に加わる。従って、ワークRAM(RAM102)にパターン番号のみを記憶し
た場合でも、入力パルス相データを記憶する相データ記憶手段に該当する。
図10(D)は、各停止ボタンが操作されたときに出力される停止ボタンセンサ信号を
示している。この図の場合には、主制御部100は、停止ボタンセンサ信号の立ち上がり
時点で、図柄位置データ「11」及び入力パルス相データ「10」(又は、パターン番号
「2」)を認識する。
図11は、ドラム部に含まれる左ドラム2aの模式図である。
図11(A)に示す通り、この左ドラム2aは矢印の方向(上から下方向)へ回転して
おり、実線で示した3つの窓部3の上段、中段又は下段の何れかにチェリー図柄が停止す
ると入賞となって、所定数の遊技メダルが払い出される。なお、図11(A)は、窓部3
の上段にチェリー図柄が停止した状態を示している。
主制御部100は、遊技者により変動表示ゲームの開始操作が行われると、内部抽選を
行い、その結果、上段チェリー(チェリー1)が当選した場合には、停止ボタンが操作さ
れた位置(タイミング)により、チェリー図柄の引込制御(図8参照)又は回避制御(図9参照)を行う。
図11(B)は、引込制御の可能な範囲を示しており、主制御部100は、チェリー図
柄が上段丁度の位置からその4コマ上の位置において停止ボタン10aが操作されると、
窓部3の上段にチェリー図柄を停止させる。なお、実際には停止までに約36ms必要な
のでその分だけ上に位置するが、説明の都合上このように記している。また、停止操作か
ら190ms以内に停止することが規定されているので、4コマ滑らない場合もある。
一方、図11(C)及び図11(D)は回避制御等が行われる範囲を示しており、主制
御部100は、上段チェリーが当選した場合であっても、チェリー図柄が上段位置から4
コマより上の位置(つまり、図11(A)の4よりも上の位置)又は上段位置を少しでも
過ぎた位置において停止ボタン10aが操作されると、上段位置の一つ上又は下段位置の
一つ下にチェリー図柄を停止させハズレとする。つまり、中段チェリー(チェリー2)又
は下段チェリー(チェリー3)が当選していないので、チェリー図柄を強制的に窓部3の
外に停止させなければならないのである。
図12は、左ドラム2a、窓部3及び図柄位置データとの関係を示す模式図である。
図12(A)及び図12(B)に示す通り、左ドラム2a上のチェリー図柄はコマ番号
8及びコマ番号19であるから(図7参照)、上段チェリーが内部当選している場合、窓部3の最下段位置を計測基準とすると、主制御部100は図柄位置データ「15」及び入力パルス相データ「0」〜図柄位置データ「11」及び入力パルス相データ「23」、又は、図柄位置データ「5」及び入力パルス相データ「0」〜図柄位置データ「1」及び入力パルス相データ「23」の範囲で停止ボタン10aが操作されるとチェリー図柄を上段に停止させて入賞とする。つまり、適当に停止ボタン10aを操作しても10/21の確率で入賞するだけではなく、当選告知を行うと熟練者であれば目押しを行って100%に近い確率で入賞させることができる。
図13は、図柄の組合せ表示判定図である。
主制御部100は、ドラムが3個すべて停止したときに、遊技メダルの投入枚数に応じ
た有効ライン上で入賞及び作動に係る図柄の組合せ表示判定を行う。例えば、2枚払い出
しのチェリー図柄(左ドラム2a)が窓部3に表示された場合、上段であれば4枚(2枚
×2ライン:第1ライン〜第7ライン)、中段であれば14枚(2枚×7ライン:第8ラ
イン及び第9ライン)および下段であれば2枚(2枚×1ライン:第10ライン)の遊技
メダルを払い出す。
図14は、表示演出装置の構成ブロック図である。
表示演出装置11は、コマンド受信部11a、表示演出制御部11b(ROM11c及
びRAM11dを含む)及び表示パネル11eとを備えている。
図15は、ROM11cに格納されている演出パターンデータテーブルの記憶状態を示
す概念図である。
演出コマンドは、1バイト長のモードデータと1バイト長のイベントデータからなり、
演出内容である演出パターンとが対応付けて記憶されている。
副制御部160は、主制御部100から各種制御に必要な制御データを受信すると、制
御データに応じた適切な演出コマンドを表示演出装置11側に送信し、コマンド受信部1
1aがこの演出コマンドを受信して表示演出制御部11bに渡す。
表示演出制御部11bは、演出コマンドを受け取ると、演出コマンドに対応する演出パ
ターンをROM11cから読み出してRAM11dにデータ展開し、表示パネル11eに
送信することにより、演出コマンドに応じた演出を表示画面上に表示するように構成され
ている。例えば、副制御部160が演出コマンドとして($Y0$00)を送信すると、
表示パネル11eは「夜の演出パターン0」(4号機においては、第二状態にあることを主に示す第二表示ステージ)を表示するようになっている。その一方、副制御部160が演出コマンドとして($Z0$00)を送信すると、表示パネル11eは「昼の演出パターン0」(第一状態にあることを主に示す第一表示ステージ)を表示するようになっている。従って、遊技者は、遊技中に高確率状態を主に示す昼ステージが表示されることを切望するのである(但し、5号機ではこのような機能はないが、単なる演出としては使用できる)。
図16は、抽選テーブルの概念図である。
抽選テーブルは、ROM101の所定のエリアに格納されており、入賞役と図柄抽選に
使用する乱数値との関係を規定している。
例えば、本発明の回胴式遊技機の場合には、乱数値は0〜65535の値をランダムに
とり、スタートレバー9が操作タイミングに合わせて図柄の抽選をしたとき、乱数値が0
〜m1の範囲であればビッグボーナス(BB)図柄が当選となる。
同様に、乱数値がm2〜m3の範囲でレギュラーボーナス(RB)、乱数値がm4〜m
5の範囲で十字架、乱数値がm6〜m7の範囲でチェリー、乱数値がm8〜m9の範囲で
スイカ、乱数値がm10〜m11の範囲でベル、及び乱数値がm12〜m13の範囲でリ
プレイ図柄が当選となる一方、他の値で「はずれ」となる。
通常、これらのm1〜m13の数値は、法規制やゲーム性を考慮して適宜設定されるの
であるが、BB当選確率は「1/300」程度、RB当選確率は「1/500」程度、十
字架の当選確率は「1/100」程度、チェリー及びスイカの当選確率は「1/50」程
度、ベル及びリプレイの当選確率は「1/7」程度となっている。特に、リプレイタイム(高確率再遊技状態)では、初期値のm13に替えてより大な値のm14に変更することにより、リプレイの当選確率を「1/2」程度とする一方、m14+1〜65535の値を「はずれ」とする。これにより、3枚配当に相当するリプレイ当選の確率が大幅に上がり、「はずれ」となる確率が下がるので、リプレイタイムにおいては結果的に遊技メダルの払い出し期待値が大幅に向上することになる。また、主制御部100が、この置数をm13<m14<m15…と増加させることにより、リプレイタイムの期待値を所望のものに設定できる。
図17は、抽選テーブルの詳細概念図である。
抽選テーブルとしては、出玉率の段階設定値1〜6(この図では、設定1〜設定6と標
記している。)及び投入メダル数に対応した6つの抽選テーブル1、抽選テーブル2…抽
選テーブル6があり、主制御部は段階設定部150により設定された段階設定値及び投入
メダル数に応じて抽選テーブルを選択し、変動表示ゲームにおいてボーナスゲームや複数
の小役の内部抽選を実行する。なお、内部抽選でボーナスゲームが当選する期待値は、上
記低確率状態及び高確率状態で説明した様に、抽選テーブル1<抽選テーブル2<…<抽
選テーブル6となっているので、遊技者は高設定台を求めるのである。ただし、3枚専用
機であれば、メダル数1枚の抽選テーブルは不要である。
図18は、一般遊技における図柄の組み合わせと獲得メダル枚数との関係を示した配当
表である。
BB(ビッグボーナス)とは、「赤7」又は「青7」のBB図柄が有効ライン上に揃っ
た場合の役名であり、これが揃うと15枚のメダルが獲得されるとともに、対応するフラ
グエリアにフラグ1を立ててビッグボーナスゲーム(BBゲーム:役物連続作動装置の作
動)に突入する。
RB(レギュラーボーナス)とは、変則的ではあるが「赤7、赤7、十字架」又は「青
7、青7、十字架」のRB図柄が有効ライン上に揃った場合の役名であり、これが揃うと
15枚のメダルが獲得されるとともに、対応するフラグエリアにフラグ1を立ててレギュ
ラーボーナスゲーム(RBゲーム:第一種特別役物の作動)に突入する。
スイカ図柄又はチェリー図柄が有効ライン上に揃った場合には、それぞれ5枚又は2枚
のメダルが獲得されるとともに、低確率状態にいる場合には、高確率状態へ移行させるた
めの昇格抽選がおこなわれる。更に、低確率状態から高確率状態へ移行した場合、抽選で
決定されたスイカ図柄又はチェリー図柄の一方で、夜画面(第二表示ステージ)から昼画
面(第一表示ステージ)へ画面表示が切り替えられる。なお、低確率状態から高確率状態
へ移行した場合でも、画面表示切り替えの抽選に当選した場合にのみ、第二表示ステージ
から第一表示ステージへ切り替えることもある。但し、5号機ではこのような低確率状態
や高確率状態はないが、単なる演出としては使用できる。
ベル図柄が有効ライン上に揃った場合には、9枚のメダルが獲得されるとともに、高確
率状態にいる場合には、低確率状態へ移行させるための降格抽選がおこなわれる。
リプレイとは、リプレイ図柄が有効ライン上に揃った場合の役名であり、これに対して
通常はメダル獲得がされず、フラグエリアにフラグ1を立て、遊技者のスタートレバー9
の操作によりリプレイ動作を行ってフラグを下げる(即ち、0とする)。つまり、次回の
ゲームはメダルを投入することなく行うことができる一方、高確率状態にいる場合には、
低確率状態へ移行させるための降格抽選がおこなわれる。
更に、ベル図柄又はリプレイ図柄が揃って降格抽選した結果、高確率状態から低確率状
態へ移行した場合、抽選で決定されたベル図柄又はリプレイ図柄の一方で、昼画面(第一
表示ステージ)から夜画面(第二表示ステージ)へ画面表示が切り替えられる。また、高
確率状態から低確率状態へ移行した場合でも、画面表示切り替えの抽選に当選した場合に
のみ、第一表示ステージから第二表示ステージへ切り替えることもある。
なお、この図には十字架図柄が記載されていないが、演出などに関する特殊機能しかなく、十字架図柄が揃っても獲得メダル数は0だからである。
図19は、本発明に係る回胴式遊技機の内部構造模式図である。
回胴式遊技機本体1の筐体1aの中央部にドラム部2とその下にメダル払出装置18(
メダルホッパー18)が配置されている。
また、筐体1aの右上部には反射板61及び前扉1bの左上部にはフォトセンサ60が
設けられており、このフォトセンサ60と反射板61及び論理回路(図示せず)により扉
異常信号出力装置113を構成する。前扉1bが閉じた状態では、フォトセンサ60から
出射されたLED光が反射板61によって反射され、フォトトランジスタによって検出さ
れる一方、開いた状態では、反射光が検出されないので、前扉1bの開閉状態を認識する
ことができる。なお、主電源が切られた状態では、扉異常信号出力装置113はバックア
ップ用二次電池(副電源)から供給される電力によって駆動され、主電源断時の前扉1b
の異常開閉を検出及び記憶することが可能となる。
170は、電源部であり、電源スイッチ170cをオン状態にすると、各回路ブロック
に電源が供給され、初期チェックや初期設定の後、変動表示ゲームを行うことができるよ
うになる。
170aは、設定用キースイッチ(設定変更許可スイッチともいう)であり、出玉率の
段階設定や段階確認を行うときに使用する。操作キーを鍵穴170dに差し込んで回転さ
せることにより、OFFからONの状態又は逆のONからOFFの状態にすることができ
る。
170bは、エラー解除スイッチであり、出玉率の段階設定を行う時やエラーによる遊
技の中止を解除する時に使用する。
4cは、メダル払出枚数表示LEDであり、出玉率の段階設定値を表示しており、エラ
ー解除スイッチ170bを押すたびに値が+1され、「6」表示の次には「1」に戻り、
ターンアラウンド表示する。
次に、上述の様に構成された本発明に係る遊技機の動作について、フローチャート等を
参照して詳細に説明する。
まず、回胴式遊技機が工場出荷された状態では、デフォルトとして警告モードは「オン
状態」で、段階設定値は最低の「1」が設定されている。
遊技ホール側は、遊技者にプレイさせる前に、回胴式遊技機本体1の前扉を開けて電源
スイッチ170cをオン状態にすると、各回路ブロックに電源が供給され、主制御部10
0は初期チェックや初期設定(例えば、ROM101が記憶する段階設定値「1」及び制
御データの初期値をRAM102に書き込む)を実行し、副制御部160は警告モードを
「オン状態」にセットし、前扉1bが閉められると変動表示ゲームを行うことができるよ
うになる。なお、この遊技可能状態で、遊技ホール側が再び前扉1bを開けて、入力SW
部25を操作(初期化スイッチと音量スイッチを同時に押す操作)したとしても、副制御
部160は、主制御部100から出玉率の段階設定モードを意味する制御データを受信し
ていないので、警告モードを「オン状態」から他の状態(「オフ状態」又は「タイマー状
態」)へ変更しない。従って、ゴト師などが警告モードを容易に変更できないという特有
の効果がある。
遊技ホール側は、この設定状態でグランドオープンや新装開店またはイベントの為に、出玉率の設定変更を行おうとしていると仮定する。
図20は、遊技機の主要動作処理手順を示すフローチャートである。
遊技ホールの従業員は、回胴式遊技機本体1の前扉を開けて電源スイッチ170cを一
旦オフ状態にし、設定変更キーを設定用キースイッチ170aに差し込んで右に回してO
N状態(図19の設定用キースイッチ拡大図参照)にし、再び電源スイッチ170cをオ
ン状態にすると、各回路ブロックに電源が供給され、初期設定や初期チェックが実行され
た後、主制御部100はステップS100で設定用キースイッチ170aがON状態であ
るか否かを判断する。
主制御部100は、設定用キースイッチ170aがON状態であれば、ステップS110で設定変更サブルーチンを呼び出した後にステップS111へ移行する一方、ON状態でなければそのままステップS111へ移行する。
ステップS110で、遊技ホール側が、遊技者にプレイさせる前に出玉率の段階設定値「6」を入力し、スタートレバー9を一度叩き設定値を確定させて、設定用キースイッチ170aをOFF状態にすると、主制御部100は、ステップS111で設定値を「6」に設定するとともに、ハードウェアの異常チェック(初期設定)及び小役機能の振り分け抽選などを実行する。
また、主制御部100は、同ステップで初期画面の表示設定を行うために、副制御部1
60に制御データを出力すると、例えば、副制御部160は演出コマンドとして($Y0
$01)を表示演出装置11に送信する。その結果、表示パネル11eには、スタート画面として、夜空に満月とドラキュラ城と墓地の画面で構成される「夜の演出パターン1」を表示する(図示せず)。
次に、主制御部100は、ステップS112で設定用キースイッチ170a(2接点ス
イッチ)の2つの入力ポート(第一入力ポート及び第二入力ポート)の導通状態に異常が
あるか否かを判断し、異常がある場合には、ステップS120で異常処理サブルーチンを
呼び出した後にステップS121へ移行する一方、異常がなければそのままステップS1
21へ移行する。
この異常処理サブルーチンにおいて、主制御部100は、ゲームが開始されていない状
態で2つの設定用キースイッチ検出回路が共に非導通となった場合、コイン投入とスター
トレバー操作を受け付けないようにする(遊技操作を不許可とする)と同時に、段階設定
部のスイッチ操作状態を示すデータを副制御部160に送信する。
そして、副制御部160はデータを受信するとタイマーをスタートさせ、1〜3秒程度
の所定時間が経過してもON又はOFFとならない場合、報知手段38により音と光及び
液晶表示で異常の発生を報知し、店員の操作により異常を解除すると、異常報知を終了し
てステップS121へ移行する。つまり、ゴト師などが設定用キースイッチ170aを不
正操作した場合には、常に警告報知を行うのである。
次に、主制御部100は、ステップS121で、メダル検出センサ130又はベットボ
タンセンサ140により、遊技者が遊技に必要な数量の遊技メダルを投入したか否かを確
認し、所定数だけ投入した場合には、ステップS122に移行する一方、投入していなけ
ればステップS112を経由してステップS121に戻り、投入操作があるまで待機する
(即ち、ステップS112とステップS121をループする)。
主制御部100は、ステップS122において、遊技メダルが投入されたことを示す制御データを出力するか否かを判断し、制御データを1ゲームに1度だけ副制御部160に出力するようになっており、出力後にステップS130へ移行する。つまり、主制御部100は、一旦副制御部160に制御データを出力すると、その後は必ずステップS130へ移行する。
副制御部160は、この制御データを受信すると、ステップS123の方向表示処理でスタートレバー9を操作すべき方向の表示演出をするか否かを判断し、表示するのであれば、方向表示処理サブルーチンを呼び出す。
例えば、副制御部160は、このステップS123において、当選確率が5%〜10%
程度の抽選を行い、当選すれば表示演出を行うと判断する。また、低確率状態では当選確
率が1%〜2%程度で、高確率状態では当選確率が25%〜50%程度となるように、確
率状態に応じ当選確率に差をつけて抽選を行うようにすれば(換言すると、低確率状態よ
りも高確率状態で表示演出が当選しやすくなるようにして抽選を行えば)、方向表示演出
の頻度により高確率状態にあるのか又は低確率状態にあるのかを告知できるので、遊技者
はその後の変動表示ゲームに対して非常に熱くなれるのである。
例えば、表示演出装置11に「昼の通常画面」表示し、更に左方向の矢印を追加表示することにより、スタートレバー9を左方向に操作すべきことを遊技者にアピールする。なお、左方向だけではなく、右方向や上下方向の矢印を適宜表示するようになっている。
また、既に抽選が終わってボーナスゲームが当選している場合(つまり、ボーナスフラグが立っている場合)には、通常の矢印とは異なる方向表示演出(例えば、方向表示の矢印に「BONUS」の文字を表示したり、プレミア・キャラクタのセーラ姫などが操作方向を示す演出)を行うようにすれば、遊技者に興奮と感動を与えることができる。
副制御部160は、その後ステップS124へ移行すると、主制御部100から同時に送信されてきた制御データ中の投入枚数データ、払出枚数データや変動表示ゲーム回数データに基づいて、選択ゲーム処理を実行する。
図21は、選択ゲーム処理サブルーチンを示すフローチャートである。
副制御部160は、主制御部100から制御データを受信すると、ステップS200で
初期化した後における差枚数や消化した変動表示ゲーム回数を計数し、ステップS210
で、計数した差枚数や回数が所定数に達したか否かを判断(計数値に基づいて、選択ゲー
ムの発動条件が満足したかを判断)し、達していればステップS220に移行する一方、
達していなければ、このサブルーチンを終了する。なお、この発動条件は、初期化後にお
いて副制御部160が内部抽選(例えば、100枚〜1000枚又は30ゲーム〜500
ゲームを乱数で選ぶ)で予め差枚数や回数を決定している。
副制御部160は、ステップS220で、表示演出装置11に「選択ゲームを開始しま
すか。開始する場合、スペシャルボタンを連打してください。」と表示し及びスピーカ部
12から音声でその旨を発声させ、スペシャルボタン19を点滅させることにより、選択
ゲームを発動すると共に、スペシャルボタンが連打されたか否かを監視して、連打されて
いればステップS230に移行する。これと同時に、表示及び音声で10秒前、9秒前、
…とカウントダウンを行なうので、遊技者に更に緊張感を与えることができる。一方、連
打されなければ、計数データを初期化することなく次回の発動条件を新たに決定して、こ
のサブルーチンを終了する。
副制御部160は、遊技者がスペシャルボタンを連打するとステップS230で、表示
演出装置11に「選択ゲームの倍率を決めますか。左停止ボタン10aは2倍、中停止ボ
タン10bは3倍、右停止ボタン10cは5倍」と表示し及びスピーカ部12から音声で
その旨を発声させ、停止ボタン部の操作を待つ。そしてこれと同時に、表示及び音声で1
0秒前、9秒前、…とカウントダウンを行ない、その間に操作されなければ自動的に最低
倍率の2倍を選択する。なお、この倍率は、計数データ(差枚数又は変動表示ゲームの回
数)が大きくなればなる程、つまり差枚数や回数に応じて高くなるようになっている。例
えば、差枚数が100枚での選択ゲームの倍率は二択(50%の当選確率)であっても、
当選したときにはAT機能は1.2倍程度しか増加しないので、選択ゲームを行なうメリ
ットが少ない。また、差枚数が1000枚程度になると、二択だけではなく三択や五択で
且つ倍率が3倍や5倍となるので、遊技者はできるだけ遅く選択ゲームを実行しようとす
る。この点は、進歩性を肯定する重要なポイントでもある。
副制御部160は、選択ゲームの倍率が決定されるとステップS240で、倍率に応じ
た確率で当選値を決定し、選択ゲームを実行する。例えば、遊技者が2倍を選択した場合
には、まず当選値の「0」又は「1」を決定し、左停止ボタン10aと右停止ボタン10
cにそれぞれ対応させて表示演出装置11に、「○、×」や「左、右」などを表示して、
遊技者に選択操作を促す。なお、倍率が3倍や5倍とすると、3つの数字や5つの数字の
中から当選値を1つだけ決め、三択や五択ゲームを実行する。
副制御部160は、遊技者が選択操作を実行すると、ステップS250で、選択ゲーム
が当選したか否かを判断(抽選値と選択された値の一致を判断)し、当選の場合には、そ
の後の変動表示ゲーム(一般ゲーム)において、投入枚数や差枚数又は変動表示ゲームの
回数及び当選倍率に応じた数量の遊技媒体が増加するまでAT機能(補助情報通知手段に
より補助情報を通知する機能)を発動させ、ステップS270で差枚数又は変動表示ゲー
ムの回数を初期化して、このサブルーチンを終了する。つまり、投入枚数や差枚数が50
0枚と仮定すると、倍率が2倍であれば1000枚純増、倍率が5倍であれば2500枚
純増するまでAT機能が発動する。なお、上述したとおり、計数値に応じて純増枚数が選
択ゲームの期待値に近づくようになっている。換言すれば、二択ゲームであれば、期待値
は二分の一であるから、純増枚数も計数値に応じて2倍に近づく。従って、負けが込んで
いても取り戻せる可能性があるので、遊技者は大逆転に期待するのである。
これに対し、選択ゲームで落選すると、副制御部160はステップS270で計数デー
タを初期化して、このサブルーチンを終了する。その結果、初期値に戻るので、一からや
り直しとなるのである。
ここで図20に戻り、本発明に係る遊技機の主要動作処理手順の説明を続行する。
主制御部100は、ステップS130で、遊技者がスタートレバーを操作して、変動表示ゲームを開始させたか否か確認し、開始させた場合には、ステップS140に移行する一方、開始させていなければステップS112に戻り、開始操作があるまで待機する(即ち、ステップS112〜ステップS130をループする)。
次に、主制御部100は、ステップS140において、変動表示ゲームのメイン処理を
実行する。例えば、遊技者が所定数のメダルを投入後、スタートレバー9を操作すると、
スタートSWセンサ110からスタート信号が出力されるので、まずワークRAM領域に
記憶している段階設定値のデータが0〜5(メダル払出枚数表示LED4cに表示される
段階設定値は各々1〜6に対応する)の範囲内にあるか否かを確認する。
主制御部100は、段階設定値が所定の範囲内になければ、表示演出装置11、スピー
カ部12及び遊技状態表示LED部13により警告(「EE」エラーの文字表示、発光及
び警告音)を発生させてエラー処理を行わせる一方、所定の範囲内にあれば、以下で説明
する乱数抽選を行って変動表示ゲームを続行する。
この「EE」エラーが発生した場合、パチンコホール等の店員は設定変更スイッチの操
作を行って、段階設定値を所定範囲の中から1つ選択して新たにRAM102に記憶させ
ると、その後主制御部100は、新たに記憶した段階設定値を使用して変動表示ゲームの
当落を決定する。また、主制御部100は、段階設定値を新たにRAM102に記憶させ
る場合、段階設定値をメダル払出枚数表示LED4cに表示しない。その一方、段階設定
値に応じた音や映像(例えば、段階設定値「1」の場合、「ピッ」という音又は1匹のコ
ウモリが表示演出装置11に表示される。)により間接的に表示される。そして、RAM
102に記憶している制御データは、ROM101が記憶する制御データの初期値に書き
換えられてリセット(初期化)される。
他の実施例としては、「EE」エラーが発生した場合、パチンコホール等の店員が設定
変更スイッチの操作を行って段階設定値を所定範囲の中から1つ選択したとき、副制御部
160は主制御部100から受信した段階設定値と内蔵RAMに記憶する段階設定値とが
一致した場合、一致した旨を表示又は報知する。例えば、副制御部160は、表示演出装
置11に「開店時の段階設定値と一致しました。」を表示して、及びスピーカ部12から
ビープ音を発生させたり、音声で「開店時の段階設定値と一致しました。」の報知を繰り
返す。その後、主制御部100は、副制御部160が一致した旨を表示又は報知している
状態で、段階設定部150が操作された場合、送信した段階設定値を新たにRAM102
に記憶させるとともに、新たに記憶した段階設定値を使用して変動表示ゲームの当落を決
定する。この様にすることで、遊技者は安心して遊技を続行できる。
そして、主制御部100は、段階設定値が所定の範囲内にあれば、スタート信号の受信
タイミングに合わせて乱数抽選を行い、乱数抽選した値と低確率状態の抽選テーブルとを
比較して、入賞したか否かを判断する(図16の説明参照)。
次に、主制御部100は、副制御部160に抽選結果コマンドとゲームスタート信号を
送信するとともに、ドラム部2を一斉に回転させて、左ドラム2a、中ドラム2b及び右
ドラム2c上に表示された複数の図柄(本実施例の場合は、各ドラムには21個の図柄が
表示されている)を変動させる変動表示ゲームを開始する。
副制御部160は、選択ゲームで当選している場合、所定枚数のメダルが増加するまで
AT機能を発動させて、停止ボタン部の操作をアシストする。例えば、遊技者に音声で「
赤7図柄を狙え」とか、押し順として「中、右、左」というように操作方法を通知するこ
とにより、内部当選している図柄を揃えやすくする(つまり、取りこぼしを無くす)。そして、副制御部160は、所定枚数のメダルが純増した時点でアシストを終了する。
また、副制御部160は、一般遊技でBBやRBのボーナスが入賞し、その後に開始する特別遊技(BBゲーム又はRBゲーム)で、例えば所定数である1枚の遊技メダルを投入し、入賞の種類に応じた枚数(例えば、10枚や15枚)の遊技メダルを連続して払い出し、その払い出し合計が所定枚数(120枚や360枚)に達すると、特別遊技を終了して一般遊技に戻るが、主制御部100から送信された制御データ(例えば、コイン投入データや当選状況データ、払出データ)により、その特別遊技中に増加した遊技メダルの純増枚数(遊技メダルの払い出し枚数−投入枚数)をカウントしてRAM162に記憶する。
そして、副制御部160は、特別遊技が終了した後の一般遊技で、主制御部100から乱数抽選結果を通知され、その抽選結果が当選である場合、上記したAT機能を発動させて、所定の組み合わせで図柄が表示されるように回転ドラムの回転を停止させる為の補助情報を通知する。
この特別遊技が終了した後の一般遊技では、AT機能が発動されるので当選役の取りこぼしが少なくなるが、一般遊技中の期待値が低く設計されているので、AT機能が発動しても手持ちの遊技メダルが1ゲーム毎に0.6枚だけ減少する。例えば、レギュラーボーナスゲームで120枚程度の純増があって、その後の一般遊技でAT機能が発動しても、200ゲーム消化すれば120枚減少(−200×0.6)することになる。
副制御部160は、各ゲーム毎に主制御部100から投入枚数と払い出し枚数の情報を通知されており、RAM162に記憶した特別遊技における遊技メダルの純増枚数から一般遊技で減少した遊技メダルの数を引き算し、マイナスになったときアシスト機能を終了する。つまり、副制御部160は、特別遊技が終了した後の一般遊技において、補助情報の通知を開始させた場合、一般遊技で減少した遊技メダルの数が遊技メダルの増加数を超えたとき、補助情報の通知を終了する。
そして、副制御部160は、主制御部100から受信した抽選結果コマンド、ゲームスタート信号とスタートレバー9が操作された際に操作方向センサ111から出力される上下左右の方向信号に基づいて、表示演出装置11に乱数抽選結果と操作方向に応じた告知表示を行って、遊技者に注意を喚起するとともに、抽選結果コマンドが「BB当選」の場合には、受信したゲームスタート信号の累積数に基づいて、前回から今回の「BB当選」までに要した図柄変動表示ゲームの回数を計数し、RAM162に記憶する。
例えば、告知表示では、方向表示演出が行われていない状態で、ビッグボーナス又はレ
ギュラーボーナスが当選した場合は、大当り前兆モードのドラキュラミッションをスター
トさせて、ドラキュラ城の門を拡大表示し、ドラキュラ城内部に侵入して閉まった扉を開けて、ドラキュラ城内の絢爛豪華な神殿を表示する。また、他のプレミア告知表示としては、キャラクタの執事が「オリャー」という叫び声及び「ティロロロローン」という効果音と共に、画面中央の墓穴から「BONUS」の文字やプレミア・キャラクタの「セーラ姫」を掘り起こして登場する。
更に、レア小役と呼ばれるチェリーやスイカ、又はベルやリプレイの告知表示を行う場
合、停止ボタン部10が操作される以前に、それぞれ赤色や緑色、又は黄色や銀色のコウ
モリが「バサッ、バサッ、バサッ」という効果音と共に、画面中央に表示されているドラ
キュラ城から飛んでくる様子を表示する一方、ハズレの場合は特別な告知表示を全く行わない。但し、ハズレの場合でも、遊技者に緊張感を持たせてゲーム性を向上させるために、ボーナスやレア小役告知と同様に、必要に応じてハズレを意味する黒色のコウモリを画面上に飛ばしたり、執事が墓穴からドクロを掘り起こして登場することもある。
一方、副制御部160は、遊技者が変動表示ゲームの開始操作を行うより前に方向表示
演出を行った状態で、且つ抽選結果コマンド、ゲームスタート信号と方向信号を受信する
と、内部抽選の結果に関連する複数の映像演出の中から、方向信号によって示された方向
に従って、表示する映像演出を選択して、表示演出装置11に表示する。
例えば、副制御部160は、入力すべき左方向を表示装置に表示し、遊技者がスタートレバー9を左方向に操作した場合(即ち、入力方向検出手段によって検出された方向が表示装置に表示した方向と一致する場合)、検出された方向に表示画面をスクロールさせ、抽選結果コマンドに基づいて、当選小役のチェリーやスイカ、又はベルやリプレイ図柄を表示して遊技者に告知する。なお、抽選結果コマンドによりボーナスゲームが当選したときには、検出された方向とは異なる方向(即ち、左以外の方向)に表示画面をスクロールさせたり、又は、表示画面をスクロールさせることなく、ボーナスゲームが当選したことを示す映像演出を表示演出装置11に表示する。
逆に、入力すべき左方向を表示装置に表示し、遊技者がスタートレバー9を左方向以外に操作した場合(即ち、入力方向検出手段によって検出された方向が表示装置に表示した方向と一致しない場合)、表示画面をスクロールさせることなく、抽選結果コマンドに基づいて、当選小役のチェリーやスイカ、又はベルやリプレイ図柄を表示して遊技者に告知する。なお、抽選結果コマンドによりボーナスゲームが当選したときには、検出された方向又は入力されるべき方向(即ち、左方向)に表示画面をスクロールさせ、ボーナスゲームが当選したことを示す映像演出を表示演出装置11に表示する。
また、副制御部160は、入力されるべき左方向を表示装置に表示して、遊技者がスタートレバー9を左方向に操作した場合(即ち、入力方向検出手段によって検出された方向が表示装置に表示した方向と一致する場合)、検出された方向に表示画面をスクロールさせ、ボーナスゲームが当選したことを示す映像演出を表示演出装置11に表示する。その一方、ボーナスゲームが当選し、入力すべき方向を表示装置に表示したにも拘わらず、遊技者がスタートレバー9を他の方向に操作した場合には、ボーナスゲームの当選を無効にするようにしてもよい。こうすることにより、遊技者に緊張感を与えることができる。なお、一旦ボーナスゲームの当選無効を表示して、その後、ボーナスゲームを再度当選させるようにしてもよい。
なお、方向表示演出は1方向だけではなく、上下左右の4方向から複数選択して同時に表示するようにしてもよい(例えば、矢印は2つから4つということである)。また、複数の矢印に抽選結果を表示し、遊技者に所望の結果を選択させるようにしてもよい。
この場合、左方向に操作すると「BONUS」、右方向に操作すると「NG」、上方向
に操作すると「複数のQuestion Mark」、下方向に操作すると「PRESE
NT」であり、遊技者がそれぞれ矢印の方向に操作すると、抽選結果は「ボーナス」、「
はずれ」、「不明」及び「何かが当る(例えば、高確率状態となる)」ことを意味してい
る。
ここで図20に戻り説明を続行する。
主制御部100は、ステップS140において、図8及び図9で説明した通り、内部抽選の結果、当選となって役が成立した場合には、有効ライン上にその役の図柄を揃えるための引込制御や、逆にハズレとなって役が不成立の場合には、有効ライン上に当選役(ボーナスや小役)の図柄を揃えないための回避制御を行う。
そして、主制御部100は、一般遊技の各変動表示ゲームにおいて、同一図柄が有効ラ
イン上に並んで窓部3に表示されれば入賞とし、図18に示す配当表に従って、遊技メダ
ルをメダル払出装置(一般に「メダルホッパー」と呼ばれている。)から払い出し、メダ
ル払出口16より排出して、ステップS150に移行する。なお、赤7又は青7が3つ揃
ったビッグボーナスゲーム(BBゲーム)においては、直ちに6ゲームで1セットのRB
ゲーム(ジャックゲーム又は第一種特別役物)が繰り返し作動され、獲得枚数が375枚
を超えた時点でBBゲームモードを終了する。また、レギュラーボーナスゲーム(RBゲ
ーム)においては、6ゲームのジャックゲームを実行し、RBゲームモードを終了する。
なお、副制御部160は、ROM161から読み出した映像データに基づいて、歌詞のテ
ロップ及び背景映像(静止画又は動画のいずれでもよい)を表示演出装置11に表示する
とともに、RAM162に記憶した「BB当選」までに要した図柄変動表示ゲームの回数
が所定数を超える場合(例えば、101回以上の場合)、BGMとして歌手の歌声が入っ
ていないカラオケ(第一楽曲)を演奏する一方、所定数以下の場合(例えば、100回以
下の場合)、歌声入りのBGM(つまり、第二楽曲として歌手の歌声と当該カラオケ)を
演奏する。当然ながら、通常のカラオケと同様に、この歌詞テロップの色替り表示とBG
M演奏とは同期している。
そして、主制御部100は、ステップS140のゲームメイン処理を終了すると、ステップS112に戻り、順次処理を繰り返す。
一般遊技において、複数の図柄を表示する回転ドラムの回転を開始させるスタート操作に連動して抽選を行ない、抽選結果が当選である場合、停止操作により回転ドラムの回転を停止させたとき、当選役に応じた所定の組み合わせで図柄が表示されると入賞となり、入賞の種類に応じて、所定枚数の遊技メダルを払い出すか又は前記所定数の遊技メダルを投入することなく一般遊技を行うことができる再遊技状態になると共に、乱数抽選結果がボーナス当選でボーナス図柄が表示されるとボーナス入賞し、その後に特別遊技を行うスロットマシンについては、実施例1で詳細に説明したので、同一部分についての説明を省略する。
本発明に係るスロットマシンの前提は、ボーナス入賞して、その後に行われる特別遊技を終了すると、自動的に高確率再遊技状態(再遊技役が当選する確率が向上した状態)になり、一般遊技を行うスロットマシンである。また、複数の当選役として左ドラム、中ドラム、右ドラムの順に赤リプレイ(赤7図柄、リプレイ図柄、リプレイ図柄)、青リプレイ(青7図柄、リプレイ図柄、リプレイ図柄)、黄リプレイ(黄7図柄、リプレイ図柄、リプレイ図柄)と仮定するが、フルーツ図柄(ベル、スイカ、チェリー)であっても問題ない。なお、赤リプレイは継続ゲーム数100ゲームで期待値70%、青リプレイは継続ゲーム数50ゲームで期待値100%、黄リプレイは継続ゲーム数20ゲームで期待値190%、通常の一般遊技の期待値40%であるとして説明する。
主制御部100は、図20に示したステップS140の変動表示ゲームのメイン処理において、特別遊技が終了すると、まずm13に替えてより大な値のm14に変更して高確率再遊技状態にすると共に、抽選結果がm12〜m14の乱数値であれば、複数の当選役として赤リプレイ、青リプレイ、黄リプレイを同時に当選させる。これにより、通常の一般遊技におけるリプレイ確率が約1/7に対して、高確率再遊技状態におけるリプレイ確率を約1/2程度に上昇させることができ、またこの時には停止ボタン部10の操作により、赤青黄リプレイのいずれでも停止させることができる。つまり、赤7を狙えば赤リプレイが、青7を狙えば青リプレイが、黄7を狙えば黄リプレイが必ず引き込まれて停止するようになっている。なお、自動停止した場合には、外れ図柄となる。
図22は、継続ゲーム数決定処理サブルーチンを示すフローチャートである。
主制御部100は、特別遊技終了後の高確率再遊技状態において、乱数値がm12〜m14であれば赤リプレイ、青リプレイ、黄リプレイを同時に当選させ、遊技者の停止ボタン部の停止操作により全ての回転ドラムが停止すると、ステップS300で入賞図柄が赤リプレイか否かを判断し、赤リプレイであれば(YES)ステップS310で継続ゲーム数を100ゲームで期待値70%として終了する一方、赤リプレイでなければ(NO)ステップS320へ移行する。なお、この期待値はリプレイの置数を適宜変更して行う。
主制御部100は、ステップS320へ移行すると、ステップS320で入賞図柄が青リプレイか否かを判断し、青リプレイであれば(YES)ステップS330で継続ゲーム数を50ゲームで期待値100%として終了する一方、青リプレイでなければ(NO)ステップS340へ移行し、残りの黄リプレイであるから継続ゲーム数を20ゲームで期待値190%として終了する。
その後、主制御部100は、設定した期待値で一般遊技を行い、継続ゲーム数だけ一般遊技を行ったら、設定した期待値を通常の一般遊技の期待値40%に戻して、高確率再遊技状態を終了する。
この結果、赤リプレイであれば、継続ゲーム数が100ゲームで期待値70%であるから、投入枚数3枚に対して1ゲームにつき2.1枚(3×0.7枚)払い出されるので、継続ゲーム数100ゲームが終了すると210枚のメダルが残ることになる。
また、青リプレイであれば、継続ゲーム数が50ゲームで期待値100%であるから、投入枚数3枚に対して1ゲームにつき3枚(3×1枚)払い出されるので、継続ゲーム数50ゲームが終了すると150枚のメダルが残ることになる。そして、その後に期待値40%の一般遊技を50ゲーム消化すると、60枚(3枚×0.4×50ゲーム)のメダルが残ることになり、その合計は210枚となる。
更に、黄リプレイであれば、継続ゲーム数が20ゲームで期待値190%であるから、投入枚数3枚に対して1ゲームにつき5.7枚(3×1.9枚)払い出されるので、継続ゲーム数20ゲームが終了すると114枚のメダルが残ることになる。そして、その後に期待値40%の一般遊技を80ゲーム消化すると、96枚(3枚×0.4×80ゲーム)のメダルが残ることになり、その合計は210枚となる。
つまり、特別遊技終了後の高確率再遊技状態において、赤リプレイ、青リプレイ、黄リプレイの何れを狙ってもトータルでの出玉率は同じとすることができる。
本実施例は、一般遊技において、複数の図柄を表示する回転ドラムの回転を開始させるスタート操作に連動して抽選を行ない、前記抽選結果が当選である場合、停止操作により前記回転ドラムの回転を停止させた場合、図柄表示の有効ライン上に当選役に応じた所定の組み合わせで図柄が表示されると、表示された図柄の組み合わせに応じて、所定枚数の遊技メダルを払い出す小役入賞か、前記所定数の遊技メダルを投入することなく前記一般遊技を行うことができる再遊技か又はボーナス図柄の組み合わせが表示されると、ボーナスゲームを行って、それらの後に前記一般遊技に戻るスロットマシンであるが、当該スロットマシンについては、実施例1及び実施例2で詳細に説明したので、同一部分についての説明を省略する。
本発明に係るスロットマシンの前提は、複数の特殊小役図柄の当選役又は複数の特殊リプレイ図柄の当選役を同時に当選させた場合に、停止操作により前記回転ドラムの回転を停止させたとき、前記有効ライン上に表示された特殊小役図柄又は特殊リプレイ図柄に応じて、再遊技が当選となる範囲を大きな値に変更することにより、高確率再遊技状態(再遊技役が当選する確率が向上した状態になって、一般遊技を行うスロットマシンである。
また、複数の当選役として左ドラム、中ドラム、右ドラムの順に、赤ベル(赤7図柄、ベル図柄、ベル図柄)、青ベル(青7図柄、ベル図柄、ベル図柄)、黄ベル(黄7図柄、ベル図柄、ベル図柄)、及び赤リプレイ(赤7図柄、リプレイ図柄、リプレイ図柄)、青リプレイ(青7図柄、リプレイ図柄、リプレイ図柄)、黄リプレイ(黄7図柄、リプレイ図柄、リプレイ図柄)と仮定する。なお、赤ベルと赤リプレイは継続ゲーム数100ゲームで期待値70%、青ベルと青リプレイは継続ゲーム数50ゲームで期待値100%、黄ベルと黄リプレイは継続ゲーム数20ゲームで期待値190%、通常の一般遊技の期待値40%であるとして説明するが、特殊リプレイについては図22で説明したので、特殊小役について詳細に説明する。
主制御部100は、図20に示したステップS140の変動表示ゲームのメイン処理において、抽選結果がm11+1〜m12−1の乱数値であれば、複数の当選役(特殊小役図柄)として赤ベル、青ベル、黄ベルを同時に当選させる(図23参照)。この時には、停止ボタン部10の操作により、赤青黄ベルのいずれでも停止させることができる。つまり、赤7を狙えば赤ベルが、青7を狙えば青ベルが、黄7を狙えば黄ベルが必ず引き込まれて停止するようになっている。なお、自動停止した場合には、外れ図柄となる。
図24は、継続ゲーム数決定処理サブルーチンを示すフローチャートである。
主制御部100は、特別遊技終了後の高確率再遊技状態において、乱数値がm11+1〜m12−1であれば、赤ベル、青ベル及び黄ベル(複数の特殊小役図柄)を同時に当選させ、遊技者の停止ボタン部の停止操作により全ての回転ドラムが停止すると、ステップS400で入賞図柄が赤ベルか否かを判断し、赤ベルであれば(YES)ステップS410で継続ゲーム数を100ゲームで期待値70%として終了する一方、赤ベルでなければ(NO)ステップS420へ移行する。なお、この期待値はベルの置数を適宜変更して行う。
主制御部100は、ステップS420へ移行すると、ステップS420で入賞図柄が青ベルか否かを判断し、青ベルであれば(YES)ステップS430で継続ゲーム数を50ゲームで期待値100%として終了する一方、青ベルでなければ(NO)ステップS440へ移行し、残りの黄ベルであるから継続ゲーム数を20ゲームで期待値190%として終了する。
その後、主制御部100は、m13に替えてより大な値のm14に変更して高確率再遊技状態にすると共に、通常の一般遊技におけるリプレイ確率が約1/7に対して、高確率再遊技状態におけるリプレイ確率を約1/2程度に上昇させることができる。また、この時には、停止ボタン部10の操作により、赤青黄ベルのいずれでも停止させることができる。
この結果、赤ベルであれば、継続ゲーム数が100ゲームで期待値70%であるから、投入枚数3枚に対して1ゲームにつき2.1枚(3×0.7枚)払い出されるので、継続ゲーム数100ゲームが終了すると210枚のメダルが残ることになる。
また、青ベルであれば、継続ゲーム数が50ゲームで期待値100%であるから、投入枚数3枚に対して1ゲームにつき3枚(3×1枚)払い出されるので、継続ゲーム数50ゲームが終了すると150枚のメダルが残ることになる。そして、その後に期待値40%の一般遊技を50ゲーム消化すると、60枚(3枚×0.4×50ゲーム)のメダルが残ることになり、その合計は210枚となる。
更に、黄ベルであれば、継続ゲーム数が20ゲームで期待値190%であるから、投入枚数3枚に対して1ゲームにつき5.7枚(3×1.9枚)払い出されるので、継続ゲーム数20ゲームが終了すると114枚のメダルが残ることになる。そして、その後に期待値40%の一般遊技を80ゲーム消化すると、96枚(3枚×0.4×80ゲーム)のメダルが残ることになり、その合計は210枚となる。
つまり、特別遊技終了後の高確率再遊技状態において、赤ベル、青ベル、黄ベルの何れを狙ってもトータルでの出玉率は同じとすることができる。
1 回胴式遊技機本体
1a 筐体
1b 前扉
2 ドラム部
2a 左ドラム
2b 中ドラム
2c 右ドラム
3 窓部
4 表示LEDブロック
4a 投入枚数LED
4b メダル貯留枚数表示LED
4c メダル払出枚数表示LED
4d ナビゲーションLED
4e エラー表示LED
5 メダル投入部
6 精算ボタン
7 1ベットボタン
8 マックスベットボタン
9 スタートレバー(回胴回転始動装置)
10 停止ボタン部
10a 左停止ボタン
10b 中停止ボタン
10c 右停止ボタン
11 表示演出装置
12 スピーカ部
12a 左上スピーカ
12b 右上スピーカ
12c 左下スピーカ
12d 右下スピーカ
13 遊技状態表示LED部
14 ドア鍵穴
15 受け皿
16 メダル払出口
17 ロゴパネル部
18 メダル払出装置
19 スペシャルボタン
20 ロゴ表示部
21 透明パネル
22 デザインパネル
23 装飾物
24 電動式駆動物
25 入力SW部
26 計時部
28 投入メダル詰まり返却ボタン
100 主制御部
101 ROM
102 RAM
110 スタートSWセンサ
120 停止ボタンセンサ
130 メダル検出センサ
140 ベットボタンセンサ
150 段階設定部
160 副制御部
161 ROM
162 RAM
170 電源部
170a 設定用キースイッチ
170b エラー解除スイッチ
170c 電源スイッチ
170d 鍵穴

Claims (1)

  1. 一般遊技において、複数の図柄を表示する回転ドラムの回転を開始させるスタート操作に連動して抽選を行ない、前記抽選結果が当選である場合、停止操作により前記回転ドラムの回転を停止させ、窓部の有効ライン上に当選役に応じた所定の組み合わせで図柄が表示されたとき、所定枚数の遊技メダルを払い出す小役入賞か、前記所定数の遊技メダルを投入することなく次回の一般遊技を行うことができる再遊技入賞か、又はボーナスゲームを付与するボーナス入賞のいずれかとなるスロットマシンにおいて、
    前記一般遊技で、複数の特殊小役図柄の当選役又は複数の特殊リプレイ図柄の当選役を同時に当選させる同時当選手段と、
    前記同時当選手段が、複数の特殊小役図柄の当選役又は複数の特殊リプレイ図柄の当選役を同時に当選させた場合に、停止操作により前記回転ドラムの回転を停止させたとき、前記有効ライン上に表示された特殊小役図柄又は特殊リプレイ図柄に応じて、再遊技が当選となる範囲を、通常の一般遊技における再遊技の当選範囲よりも大きな値に変更することにより高確率再遊技状態とする一般遊技の継続ゲーム数を決める継続ゲーム数決定手段と、
    前記継続ゲーム数決定手段が継続ゲーム数を決めた場合、所定ゲーム数を終了したときのトータルでの出玉率を、複数の特殊小役図柄の当選役の何れにおいても又は複数の特殊リプレイ図柄の当選役の何れにおいて同じになるように、再遊技が当選する範囲の置数を適宜変更して前記一般遊技の当選確率を制御する確率制御手段と、
    を具備することを特徴とするスロットマシン。
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