JP2004313625A - 遊技機 - Google Patents
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Abstract
【課題】遊技者間の平等性を担保しつつ、面白みのある遊技機を提供する。
【解決手段】遊技機は、遊技者に所定の遊技価値が付与される停止ボタンの操作態様を決定する許可順序決定手段102と、停止ボタンの操作態様を報知する表示手段5と、補助期間においては許可順序決定手段102の決定結果を報知するように表示手段5を制御し、通常期間においては許可順序決定手段102の決定結果とは異なる操作態様を報知するように表示手段5を制御する報知制御手段122と、通常期間において表示手段5により報知された操作態様と操作された停止ボタンの操作態様が異なる回数を計数するペナルティ回数格納手段117と、ペナルティ回数格納手段117により計数された回数又はその回数が所定回数と比べて大きい場合には所定回数に基づいて補助期間の発生に関する条件を決定する補助期間ゲーム回数更新手段113と、を備える。
【選択図】 図12
【解決手段】遊技機は、遊技者に所定の遊技価値が付与される停止ボタンの操作態様を決定する許可順序決定手段102と、停止ボタンの操作態様を報知する表示手段5と、補助期間においては許可順序決定手段102の決定結果を報知するように表示手段5を制御し、通常期間においては許可順序決定手段102の決定結果とは異なる操作態様を報知するように表示手段5を制御する報知制御手段122と、通常期間において表示手段5により報知された操作態様と操作された停止ボタンの操作態様が異なる回数を計数するペナルティ回数格納手段117と、ペナルティ回数格納手段117により計数された回数又はその回数が所定回数と比べて大きい場合には所定回数に基づいて補助期間の発生に関する条件を決定する補助期間ゲーム回数更新手段113と、を備える。
【選択図】 図12
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、遊技に必要な識別情報を変動表示する変動表示手段と、その変動表示を制御するマイクロコンピュータ等の制御手段と、を備えたスロットマシン、パチンコ機その他の遊技機に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、停止ボタンを備えたスロットマシン、いわゆるパチスロ機は、正面の表示窓内に複数の図柄を変動表示する回転リールを複数配列して構成した機械的変動表示装置、或いはリール上の図柄を画面に表示する電気的変動表示装置を有する。ここで、機械的変動表示装置を備えるものにおいては、遊技者のスタート操作に応じて、制御手段が変動表示装置を駆動制御して各リールを回転させることにより、図柄を変動表示させ、一定時間後自動的に或いは遊技者の停止操作により、各リールの回転を順次停止させる。このとき、表示窓内に現れた各リールの図柄が特定の組合せ(入賞図柄)になった場合にメダル、又はコイン等の遊技媒体を払出す。
【0003】
現在主流の機種は、複数種類の入賞態様を有するものである。特に、ある役の入賞が成立したときは、1回のメダルの払出しに終わらず、所定期間、通常の状態よりも条件の良い遊技状態となる。このような役として、遊技者に相対的に大きい利益を与えるゲームを所定回数行える役(「ビッグボーナス」と称し、以下「BB」と略記する)と、遊技者に相対的に小さい利益を与えるゲームを所定回数行える役(「レギュラーボーナス」と称し、以下「RB」と略記する)がある。
【0004】
また、現在主流の機種においては、有効化された入賞ライン(以下「有効ライン」という)に沿って所定の図柄の組合せが並んでメダルやコイン等が払出される入賞が成立するためには、内部的な抽選処理(以下「内部抽選」という)により役に当選(以下「内部当選」という)し、且つその内部当選した役(以下「内部当選役」という)の入賞成立を示す図柄組合せを有効ラインに停止できるタイミングで遊技者が停止操作を行うことが要求される。つまり、いくら内部当選したとしても、遊技者の停止操作のタイミングが悪いと内部当選役の入賞を成立させることができない。すなわち、停止操作をタイミングよく行う技術が要求される(「目押し」といわれる技術介入性の比重が高い)遊技機が現在の主流である。
【0005】
これに対し、「目押し」ができない遊技者であっても、興味を持って遊技を行うことができる遊技機が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。この遊技機によれば、内部当選役が決定された後、停止制御手段は、所定の入賞役の入賞成立を許可することとなる停止操作の順番を決定する。演出制御手段は、その順番を報知するように演出手段を制御する。演出手段による報知が行われないと、遊技者は、所定の入賞役の入賞成立が許可されている停止操作の順番を知ることができないので、所定の入賞役に内部当選しているにも拘らず、その入賞を成立させることができない場合がある。一方、演出手段による報知が行われると、遊技者は、報知された停止操作の順番に従って停止操作を行うことにより確実に所定の入賞役の入賞成立を実現することができる。
【0006】
また、所定の開始条件が成立した後、所定の終了条件が成立するまでの間、演出制御手段は、所定の入賞役(特定の内部当選役)の入賞成立を許可することとなる停止操作の順番を報知するように演出手段を制御する。従って、遊技者は所定の開始条件が成立すると演出手段での報知が行われることを期待するという面白さが遊技に付加される。所定の開始条件としては、例えば、特定の遊技状態が終了し且つ所定の抽選において当選したこととする。
【0007】
このような遊技機において、所定の開始条件が成立した後、所定の終了条件が成立するまでの間の期間において遊技者が一のゲームを行うために用いた単位遊技価値(例えば”1枚”のメダル)に対して遊技者に付与される遊技価値の期待値(いわゆる「出玉率」)を上記期間以外の期間よりも高くすることにより、上記期間の発生に対する遊技者の期待感が高まり、遊技の面白みが増す。その期待感を増大させるためには、所定の入賞役に内部当選する確率をある程度高く設定する必要があるが、この確率を高く設定すると上記期間以外の期間における出玉率も高くなってしまい、例えば、遊技店側が所望する出玉率を実現できない場合などがある。他方、所定の入賞役に内部当選する確率をある程度低く設定した場合には、上記期間以外の期間における出玉率を低くすることができるが、上記期間における出玉率も低くなり、上記期待感を増大させることができない場合がある。
【0008】
そこで、例えば、複数の停止順序のうち、特定の停止順序が所定の入賞役の入賞成立が許可されることとなる停止順序として選択される確率を他の停止順序の選択確率よりも低く設定する。当該他の停止順序で停止操作が行われた場合には、上記所定の開始条件などが成立した場合であっても、上記報知が行われる期間を発生させないようにすることが考えられる。これにより、出玉率(上記報知が行われる期間以外のもの)の低い特定の停止順序で停止操作を行う動機を遊技者に対して与え、上記報知の行われない期間における実際の出玉率をある程度低くすることが考えられる。
【0009】
【特許文献1】
特開2002−85629号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のような遊技機では、遊技者間の平等性を担保しつつ、別の観点からのアプローチにより、面白みのある遊技機が望まれている。
【0011】
本発明の目的は、遊技者間の平等性を担保しつつ、面白みのある遊技機を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明は、以上のような問題点に鑑みてなされたものであり、遊技機において、別遊技区間において報知手段により報知された操作態様と操作された操作手段の操作態様が異なる回数を計数する計数手段と、計数手段により計数された回数又は該回数が所定回数と比べて大きい場合には所定回数に基づいて所定の遊技区間の発生に関する条件又は終了に関する条件の少なくともいずれか一方を決定する区間条件決定手段と、を備えたことを特徴とする。
【0013】
より具体的には、本発明では、以下のようなものを提供する。
【0014】
(1) 遊技に必要な識別情報(例えば、図柄)を変動表示する変動表示手段(例えば、後述のリール3L,3C,3R)と、遊技者が操作するための操作手段(例えば、後述の、停止ボタン7L,7C,7R、スタートレバー6など)と、前記変動表示が所定の停止態様(例えば、後述の「黄7の小役」に対応する図柄組合せが有効ラインに沿って並ぶ態様)となることを許可する前記操作手段の操作態様(例えば、後述の黄7入賞許可順序)を決定する操作態様決定手段(例えば、後述の黄7入賞許可順序決定手段102)と、前記操作態様決定手段の決定結果及び操作された前記操作手段の操作態様(例えば、遊技者の操作態様)に基づいて前記変動表示を停止制御する停止制御手段(例えば、後述の停止制御手段103、停止テーブル決定手段106、及び滑りコマ数決定手段107)と、前記変動表示が前記所定の停止態様となった場合に、遊技者に所定の遊技価値(例えば、”15枚”のメダル)を付与する遊技価値付与手段(例えば、後述の主制御回路71及びホッパー40)と、前記操作手段の操作態様を報知する報知手段(例えば、後述の液晶表示装置5)と、所定の遊技区間(例えば、後述の補助期間)においては前記操作態様決定手段の決定結果を報知するように前記報知手段を制御し、前記所定の遊技区間とは別の別遊技区間(例えば、後述の通常期間)においては前記操作態様決定手段の決定結果とは異なる前記操作態様を報知するように前記報知手段を制御する報知制御手段(例えば、後述の黄7入賞許可順序報知決定手段120、特定操作順序報知決定手段121及び報知制御手段122)と、前記別遊技区間において前記報知手段により報知された操作態様と操作された前記操作手段の操作態様が異なる回数を計数する計数手段(例えば、後述のペナルティ回数更新手段116及びペナルティ回数格納手段117)と、前記計数手段により計数された回数又は該回数が所定回数(例えば、”10回”)と比べて大きい場合には所定回数に基づいて前記所定の遊技区間の発生に関する条件又は終了に関する条件(例えば、後述の補助期間ゲーム回数として決定される回数の期待値)の少なくともいずれか一方を決定する区間条件決定手段(例えば、後述の補助期間ゲーム回数更新手段113及び補助期間ゲーム回数格納手段114)と、を備えたことを特徴とする遊技機。
【0015】
(1)の発明によれば、計数手段は、別遊技区間において報知手段により報知された操作態様と操作された操作手段の操作態様が異なる回数を計数する。また、区間条件決定手段は、計数手段により計数された回数又は該回数が所定回数と比べて大きい場合には所定回数に基づいて所定の遊技区間の発生に関する条件又は終了に関する条件の少なくともいずれか一方を決定する。遊技者にとってみれば、操作態様決定手段の決定結果が報知され、所定の遊技価値を獲得しうる所定の遊技区間の発生に関する条件又は終了に関する条件の少なくともいずれか一方の決定に関与しうるので、遊技の興趣が増大し、従来にない面白みのある遊技機を提供することができる。また、区間条件決定手段は、計数手段により計数された回数又は該回数が所定回数と比べて大きい場合には所定回数に基づいて所定の遊技区間の発生に関する条件又は終了に関する条件の少なくともいずれか一方を決定するので、例えば、計数手段に計数された回数が異なることに起因して遊技者間の遊技における有利さの度合いが著しく異なるという事態を防止し、遊技者間の平等性を担保した遊技機を提供することができる場合がある。
【0016】
(2) (1)記載の遊技機において、前記区間条件決定手段は、前記計数手段により計数された回数が大きいほど、遊技者にとって不利な条件(例えば、後述の補助期間ゲーム回数として決定される回数の期待値が小さい条件)を決定することを特徴とする遊技機。
【0017】
(2)の発明によれば、区間条件決定手段は、計数手段により計数された回数が大きいほど、遊技者にとって不利な条件を決定する。従って、例えば、遊技者に対し、別遊技区間において報知された操作態様(操作態様決定手段の決定結果とは異なる操作態様)で操作手段を操作する動機を与えることができる場合がある。また、例えば、別遊技区間において報知された操作態様とは別の操作態様で操作手段を操作することにより所定の遊技価値を獲得したために、計数手段により計数された回数が大きくなり、遊技者にとって不利な条件が決定される場合には、別遊技区間において報知された操作態様で操作手段を操作した遊技者と、報知された操作態様とは別の操作態様で操作手段を操作した遊技者との間の平等性を担保することができる場合がある。また、区間条件決定手段は、計数手段により計数された回数又は該回数が所定回数と比べて大きい場合には所定回数に基づいて所定の遊技区間の発生に関する条件又は終了に関する条件の少なくともいずれか一方を決定する。例えば、特に初心者が計数手段により計数された回数が大きいほど、遊技者にとって不利な条件が設定されることを知らないで遊技を行い、計数手段に計数された回数が所定回数と比べて大きくなった場合でも、所定回数に基づいて所定の遊技区間の発生に関する条件又は終了に関する条件の少なくともいずれか一方が決定されるので、初心者であっても安心して遊技を行うことができる。
【0018】
(3) (1)又は(2)記載の遊技機において、前記操作手段の操作態様の各々が前記所定の停止態様となることを許可する操作態様として前記操作態様決定手段により決定される確率は、略同一(例えば、抽出されうる乱数値の数を分母とした場合に、各々の分子が2以上異ならない場合など)であることを特徴とする遊技機。
【0019】
(3)の発明によれば、操作手段の操作態様の各々が所定の停止態様となることを許可する操作態様として操作態様決定手段により決定される確率は、略同一である。従って、従来にない別の観点からのアプローチにより、面白みのある遊技機を提供することができる。また、例えば、所定の遊技区間では操作態様決定手段の決定結果を報知し、別遊技区間では操作態様決定手段の決定結果とは異なる操作態様を報知することにより、上記期待値を略同一としながらも所定の遊技区間であるときと別遊技区間であるときとの出玉率の差を大きくし、遊技の興趣を増大させることができる場合がある。また、例えば、別遊技区間において報知された操作態様で操作手段を操作した場合における遊技を行うために用いた単位遊技価値に対して遊技者に付与される遊技価値の期待値(全遊技区間の期待値)を、報知された操作態様で操作手段を操作しない場合の期待値と比べて高く構成した場合には、上記期待値を略同一としながらも所定の遊技区間であるときと別遊技区間であるときとの出玉率の差を大きくし、遊技の興趣を増大させることができる場合がある。
【0020】
(4) (1)乃至(3)のいずれか記載の遊技機において、前記別遊技区間において、前記報知手段により報知された前記操作態様決定手段の決定結果とは異なる操作態様で前記操作手段を操作した場合に、遊技を行うために用いた単位遊技価値(例えば、”1枚”のメダル)に対して遊技者に付与される遊技価値の期待値(例えば、出玉率)は、特定値(例えば、”0.35”)以上であることを特徴とする遊技機。
【0021】
(4)の発明によれば、報知手段により報知された操作態様決定手段の決定結果とは異なる操作態様で操作手段を操作した場合に、遊技を行うために用いた単位遊技価値に対して遊技者に付与される遊技価値の期待値は、特定値以上である。従って、例えば、遊技機に関する法令を遵守し、遊技者の射幸心を煽ることのない遊技機を提供することができる。また、遊技者が安心して利用することができる遊技機を提供することができる。
【0022】
(5) (1)乃至(4)のいずれか記載の遊技機において、前記別遊技区間において、前記報知手段により報知された操作態様に拘らず所定の操作態様(例えば、後述の「左中右」)で前記操作手段を操作した場合に、遊技を行うために用いた単位遊技価値(例えば、”1枚”のメダル)に対して遊技者に付与される遊技価値の期待値(例えば、出玉率)は、所定値(例えば、”0.9”、”1.0”など)以下であることを特徴とする遊技機。
【0023】
(5)の発明によれば、別遊技区間において、報知手段により報知された操作態様に拘らず所定の操作態様で操作手段を操作した場合に、遊技を行うために用いた単位遊技価値に対して遊技者に付与される遊技価値の期待値は、所定値以下である。従って、遊技店側が安心して利用できる遊技機を提供することができる。また、例えば、遊技店側が安心して利用できる範囲内において、所定の遊技区間であるときと別遊技区間であるときと出玉率の差を大きくし、遊技の興趣を増大させることができる場合がある。また、遊技機に関する法令を遵守し、遊技者の射幸心を煽ることのない遊技機を提供することができる。
【0024】
(6) (1)乃至(5)のいずれか記載の遊技機において、内部当選役を決定する内部当選役決定手段(例えば、後述の内部当選役決定手段101)を備え、前記操作態様決定手段は、前記内部当選役決定手段の決定結果が所定の結果(例えば、内部当選役を後述の「黄7の小役」と決定すること)である場合に、前記変動表示が前記所定の停止態様となることを許可する前記操作手段の操作態様を決定することを特徴とする遊技機。
【0025】
(6)の発明によれば、内部当選役決定手段の決定結果に基づいて上記操作態様の決定を行うことができる。
【0026】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の一実施例の遊技機1の外観を示す斜視図である。遊技機1は、いわゆる「パチスロ機」である。この遊技機1は、コイン、メダル、遊技球又はトークンなどの他、遊技者に付与された、もしくは付与される遊技価値の情報を記憶したカード等の遊技媒体を用いて遊技する遊技機であるが、以下ではメダルを用いるものとして説明する。
【0027】
遊技機1の全体を形成しているキャビネット2の正面には、略垂直面としてのパネル表示部2aが形成され、その中央には縦長矩形の表示窓4L,4C,4Rが設けられる。表示窓4L,4C,4Rには、入賞ラインとして水平方向にトップライン8b,センターライン8c及びボトムライン8d、斜め方向にクロスアップライン8a及びクロスダウンライン8eが設けられている。これらの入賞ラインは、後述の1−BETスイッチ11、2−BETスイッチ12、最大BETスイッチ13を操作すること、或いはメダル投入口22にメダルを投入することにより、それぞれ1本、3本、5本が有効化される。どの入賞ラインが有効化されたかは、後で説明するBETランプ9a,9b,9cの点灯で表示される。
【0028】
キャビネット2の内部には、各々の外周面に複数種類の図柄によって構成される図柄列が描かれた3個のリール3L,3C,3Rが回転自在に横一列に設けられ、変動表示手段を形成している。各リールの図柄は表示窓4L,4C,4Rを通して観察できるようになっている。各リールは、定速回転(例えば80回転/分)で回転する。
【0029】
表示窓4L,4C,4Rの左側には、1−BETランプ9a、2−BETランプ9b、最大BETランプ9c、情報表示部18が設けられる。1−BETランプ9a、2−BETランプ9b及び最大BETランプ9cは、一のゲームを行うために賭けられたメダルの数(以下「BET数」という)に応じて点灯する。ここで、この実施形態においては、一のゲームは、全てのリールが停止したときに終了する。1−BETランプ9aは、BET数が”1”で1本の入賞ラインが有効化されたときに点灯する。2−BETランプ9bは、BET数が”2”で3本の入賞ラインが有効化されたときに点灯する。最大BETランプ9cは、BET数が”3”で全て(5本)の入賞ラインが有効化されたときに点灯する。情報表示部18は、7セグメントLEDから成り、貯留(クレジット)されているメダルの枚数、入賞成立時のメダルの払出枚数等を表示する。
【0030】
表示窓4L,4C,4Rの下方には水平面の台座部10が形成され、その台座部10と表示窓4L,4C,4Rとの間には液晶表示装置5が設けられている。この液晶表示装置5の表示画面5aには、例えば、後述の「黄7入賞許可順序」など、遊技に関連する情報が表示される。液晶表示装置5の右側にはメダル投入口22が設けられ、液晶表示装置5の左側には、1−BETスイッチ11、2−BETスイッチ12、及び最大BETスイッチ13が設けられる。1−BETスイッチ11は、1回の押し操作により、クレジットされているメダルのうちの1枚がゲームに賭けられ、2−BETスイッチ12は、1回の押し操作により、クレジットされているメダルのうちの2枚がゲームに賭けられ、最大BETスイッチ13は、1回のゲームに賭けることが可能な最大枚数のメダルが賭けられる。これらのBETスイッチを操作することで、前述のとおり、所定の入賞ラインが有効化される。
【0031】
台座部10の前面部の左寄りには、遊技者がゲームで獲得したメダルのクレジット/払出しを押しボタン操作で切り換えるC/Pスイッチ14が設けられている。このC/Pスイッチ14の切り換えにより、正面下部のメダル払出口15からメダルが払出され、払出されたメダルはメダル受け部16に溜められる。C/Pスイッチ14の右側には、遊技者の操作により上記リールを回転させ、表示窓4L,4C,4R内での図柄の変動表示を開始するためのスタートレバー6が所定の角度範囲で回動自在に取り付けられている。台座部10の前面部中央で、液晶表示装置5の下方位置には、3個のリール3L,3C,3Rの回転をそれぞれ停止させるための3個の停止ボタン(停止操作手段)7L,7C,7Rが設けられている。メダル受け部16の上方の左右には、スピーカ21L,21Rが設けられている。
【0032】
ここで、本実施例では、全てのリールが回転しているときに行われるリールの停止操作(停止ボタンの操作)を「第1停止操作」、次に行われる停止操作を「第2停止操作」、「第2停止操作」の後に行われる停止操作を「第3停止操作」という。また、「第1停止操作」として左の停止ボタン7Lを操作することを「順押し」という。「第1停止操作」として中央の停止ボタン7Cを操作することを「中押し」という。「第1停止操作」として右の停止ボタン7Rを操作することを「逆押し」という。
【0033】
実施例の遊技機1には、3つの停止ボタン7L,7C,7Rが設けられているので、これらの操作順序は”6種類”ある。そこで、これらの操作順序を次のように区別する。左の停止ボタン7Lを「左」、中央の停止ボタン7Cを「中」、右の停止ボタン7Rを「右」と略記する。そして、操作順序を示すとき、各停止ボタン7L,7C,7Rの略を、操作順序された順番などで左から並べることとする。例えば、「第1停止操作」として左の停止ボタン7L、「第2停止操作」として中央の停止ボタン7C、「第3停止操作」として右の停止ボタン7Rが操作されたとき、操作順序を「左中右」と示す。なお、実施例の操作順序には、「左中右」、「左右中」、「中左右」、「中右左」、「右左中」及び「右中左」の”6種類”がある。
【0034】
図2は、各リール3L,3C,3Rに表わされた複数種類の図柄が21個配列された図柄列を示している。各図柄には”00”〜”20”のコードナンバーが付され、データテーブルとして後で説明するROM32(図14)に格納(記憶)されている。各リール3L,3C,3R上には、”GOD(図柄91)”、”赤7(図柄92)”、”黄7(図柄93)”、”Replay(図柄94)”、”上ミリ(図柄95)”及び”下ミリ(図柄96)”の図柄で構成される図柄列が表わされている。各リール3L,3C,3Rは、図柄列が図2の矢印方向に移動するように回転駆動される。
【0035】
図3は、入賞図柄組合せに対応する役及び払出枚数を示す。
【0036】
「GODの小役」(以下「GOD」と略記する)の入賞は、”GOD−GOD−GOD”が有効ラインに沿って並ぶことにより成立する。「GOD」の入賞が成立することにより”15枚”のメダルが払い出される。
【0037】
「赤7の小役」(以下「赤7」と略記する)の入賞は、”ANY−ANY−赤7”が有効ラインに沿って並ぶ、すなわち右の表示窓4R内に”赤7”が停止表示することにより成立する。「赤7」の入賞が成立することにより”1枚”のメダルが払い出される。
【0038】
「再遊技」の入賞は、”Replay−Replay−Replay”が有効ラインに沿って並ぶことにより成立する。「再遊技」の入賞が成立することにより、メダルの自動投入が行われ、遊技者はメダルの投入などを行うことなくその次のゲームを行うことができる。
【0039】
「なし(ハズレ)」に対応する図柄及び図柄組合として特別なものは設けられていない。内部当選役が「なし(ハズレ)」の場合にも特別な図柄組合せは設けられていないが、停止ボタンの操作態様に応じて内部当選役が「なし(ハズレ)」の場合にのみ停止表示されるリールの停止態様を設けるようにしてもよい。
【0040】
「黄7の小役」の入賞は、”黄7−黄7−黄7”が有効ラインに沿って並ぶことにより成立する。「黄7の小役」の入賞が成立することにより”15枚”のメダルが払い出される。
【0041】
「黄7の小役」に内部当選した場合には、「黄7の小役」の入賞成立を許可する停止ボタン7L,7C,7Rの操作順序(以下「黄7入賞許可順序」という)が決定される。具体的には、内部当選役が「黄7の小役」と決定された場合に、”6種類”の操作順序のうちのいずれか一の操作順序が「黄7入賞許可順序」として決定される。各操作順序が選択される確率は、ほぼ等しくなっている(略同一)。
【0042】
実施例では、「黄7の小役」に内部当選したとき、「黄7入賞許可順序」が報知される期間(以下「補助期間」という)を設けるようにしている。この期間において「黄7の小役」に内部当選したとき、遊技者は、報知に従って停止ボタンを操作することにより、確実にその入賞成立を実現することができる。この補助期間は、基本的に、連続する複数回(実施例では、”10回”、”30回””100回”又は”300回”)のゲームにより構成される。補助期間は、情報報知に従うことにより「黄7の小役」の入賞成立を実現可能な期間であり、遊技者にとって有利な状況である。補助期間が継続するゲームの回数を、以下「補助期間ゲーム回数」という。また、「補助期間」以外の期間を、以下「通常期間」という。
【0043】
補助期間の発動(発生)条件(複数のゲームにわたり操作順序の報知が行われうる条件)は、「GOD」の入賞が成立すること(後述の図29のステップS132の判別が”YES”)、又は補助期間発動回数が”1”以上の状況において補助期間の発動に当選すること(後述の図24のステップS82の判別が”YES”)である。補助期間発動回数は、複数のゲームにより構成される補助期間が発動しうる回数である。補助期間の発動回数の決定は、連続する”3回”のゲームの夫々において「再遊技」の入賞が成立し、その”3回目”のゲームにおいて後述の「ストップ用セレクトデータ」として”3”が選択されること(後述の図30のステップS145の判別が”YES”)、「赤7」の入賞が成立すること(後述の図31のステップS151の判別が”YES”)、又は「なし(ハズレ)」に内部当選し、所定の抽選に当選すること(後述の図31のステップS155の判別が”YES”)を契機として行われる。ここで、通常期間において「補助期間発動回数」が”1”以上である期間を、以下「潜伏期間」という。
【0044】
「通常期間」では、「黄7の小役」に内部当選し、「黄7入賞許可順序」として「左中右」が選択され、後述の図13(1)に示すテーブルに基づく抽選に当選した場合、又は内部当選役の決定において「黄7の小役」(黄7入賞許可順序が「左中右」)以外が決定され、後述の図13(2)に示すテーブルに基づく抽選に当選した場合に、操作順序として「右中左」の報知が行われる。
【0045】
「通常期間」において、操作順序の報知が行われないゲームにおいて操作順序が「左中右」でない場合、又は操作順序の報知が行われたゲームにおいて操作順序が「右中左」でない場合には、ペナルティ回数に”1”が加算される(後述の図28のステップS127)。ペナルティ回数は、補助期間ゲーム回数の決定に用いられる(後述の図25のステップS93、図29のステップS134)。基本的に、ペナルティ回数が大きいほど、決定される補助期間ゲーム回数が小さくなるようになっている。ペナルティ回数に”1”が加算されるような停止ボタンの操作を、以下「違反操作」という。
【0046】
また、「通常期間」において、操作順序の報知が行われないゲームにおいて操作順序が「左中右」でない場合、又は操作順序の報知が行われたゲームにおいて操作順序が「右中左」でない場合には、ペナルティゲーム回数が”5”にセットされる(後述の図28のステップS128)。ペナルティゲーム回数が”1”以上である場合、「GOD」の入賞が成立しても補助期間は発生しない(後述の図29のステップS131の判別が”YES”)。また、「赤7」の入賞が成立するなどしても補助期間の発動回数の決定(抽選)が行われない(図31のステップS156の判別が”YES”)。ペナルティゲーム回数が”1”以上である期間を、以下「ペナルティ期間」という。
【0047】
ここで、「通常期間」における操作順序の報知には、「黄7の小役」の入賞が不成立となる操作順序(入賞成立が許可されない操作順序)の報知が含まれる。従って、「補助期間」の発生を考慮しない「通常期間」中のみにおける「出玉率」の期待値は、「違反操作」を行う場合のほうが「違反操作」を行わない場合と比べて高い。これに対し、「補助期間」の発生を考慮すると、「違反操作」を行わない場合の「出玉率」の期待値は、「違反操作」を行う場合のものと比べて高くなるように構成されている。このため、遊技者は、「違反操作」を行わないように注意して遊技を進めるようになる。また、「通常期間」における「出玉率」を、報知を行わない場合と比べて低くすることができる。
【0048】
次に、図4を参照して、BET数が”3”の場合に内部当選役を決定する際(後述の図18のステップS15)に使用する確率抽選テーブルを示す。この確率抽選テーブルでは、「黄7の小役」に内部当選する確率が最も高くなるように構成されている。「黄7の小役」に内部当選する確率は、”13451/16384”である。
【0049】
次に、図5を参照して、黄7入賞許可順序抽選テーブルについて説明する。このテーブルは、「黄7の小役」に内部当選した場合に、「黄7入賞許可順序」を決定するために使用される(後述の図18のステップS16)。各操作順序が「黄7入賞許可順序」として選択(決定)される確率は、”42/256”又は”43/256”であり、ほぼ等しい(略同一)。
【0050】
次に、図6〜図10を参照して、「黄7の小役」、「再遊技」に内部当選した場合に使用される停止テーブルについて説明する。
【0051】
「停止テーブル」には、各リール3L,3C,3Rの「停止操作位置」と「停止制御位置」とが示されている。「停止操作位置」は、各リール3L,3C,3Rに対応して設けられた停止ボタン7L,7C,7Rが操作されたとき、センターライン8cに位置していた図柄(具体的には、図柄の中心がセンターライン8cの上方に位置し、その中心がセンターライン8cの位置に最も近い図柄)のコードナンバーを表わす。「停止制御位置」とは、停止操作が行われたリールが停止したとき、センターライン8cの位置に停止表示される図柄のコードナンバーを表わす。ここで、本実施例では、いわゆる「滑りコマ数」を最大”4コマ”としている。例えば、右のリール3Rの回転中において、コードナンバー”11”の”GOD”がセンターライン8cの位置に到達したとき、停止ボタン7Rが操作された場合、コードナンバー”07”の”GOD”をセンターライン8cの位置に停止表示するように右のリール3Rを停止制御することができる。
【0052】
ここで、各停止テーブルは、いずれかの停止テーブル群に含まれる。停止テーブル群は、複数の停止テーブルの集合であり、基本的に内部当選役及びストップ用セレクトデータに対応して設けられている。ストップ用セレクトデータは、停止テーブル群の選択などに用いられ、”1”〜”3”が設けられている。
【0053】
図6は、黄7入賞成立停止テーブルを示す。このテーブルは、「黄7の小役」に内部当選した場合に、停止ボタンの操作タイミングに応じて”黄7−黄7−黄7”がボトムライン8dに沿って並び、「黄7の小役」の入賞が成立するようにリールを停止制御する際に使用される。具体的には、遊技者の停止ボタンの操作順序が「黄7入賞許可順序」と一致する場合に使用される。
【0054】
図6において、左のリール3Lの「停止制御位置」は、コードナンバー”00”,”05”,”09”,”13”又は”17”のいずれかである。図2に示す図柄列において、これらに対応する図柄の1つ下の図柄は、”黄7”である。
【0055】
図6において、中央のリール3Cの「停止制御位置」は、コードナンバー”02”,”07”,”11”,”15”又は”19”のいずれかである。図2に示す図柄列において、これらに対応する図柄の1つ下の図柄は、”黄7”である。
【0056】
図6において、右のリール3Rの「停止制御位置」は、コードナンバー”00”,”04”,”07”,”11”,”14”又は”18”のいずれかである。図2に示す図柄列において、これらに対応する図柄の1つ下の図柄は、”黄7”である。
【0057】
以上のように、図6に示す黄7入賞成立停止テーブルが各リール3L,3C,3Rの停止制御に使用された場合には、ボトムライン8dの位置に”黄7−黄7−黄7”が並んで停止表示され、「黄7の小役」の入賞が成立する。
【0058】
図7は、黄7順押し・中押し入賞不成立停止テーブルを示す。このテーブルは、「黄7の小役」に内部当選した後、”黄7−黄7−黄7”が有効ラインに沿って並ばないように(「黄7の小役」の入賞が不成立となるように)リールを停止制御する際に使用される。ここで、左のリール3L及び中央のリール3Cの停止操作位置に対する停止制御位置は、図6に示すものと同じである。
【0059】
図7において、右のリール3Rの「停止制御位置」は、コードナンバー”03”,”06”,”10”,”13”,”17”又は”20”のいずれかである。図2に示す図柄列において、これらに対応する図柄の1つ下の図柄は、”GOD”である。
【0060】
以上のように、図7に示す黄7順押し・中押し入賞不成立停止テーブルが各リール3L,3C,3Rの停止制御に使用された場合には、ボトムライン8dに沿って”黄7−黄7−GOD”が並び、「黄7の小役」の入賞が不成立となる。
【0061】
図8は、黄7逆押し入賞不成立停止テーブルを示す。このテーブルは、「黄7の小役」に内部当選した後、”黄7−黄7−黄7”が有効ラインに沿って並ばないように(「黄7の小役」の入賞が不成立となるように)リールを停止制御する際に使用される。ここで、中央のリール3C及び右のリール3Rの停止操作位置に対する停止制御位置は、図6に示すものと同じである。
【0062】
図8において、左のリール3Lの「停止制御位置」は、コードナンバー”04”,”08”,”12”,”16”又は”20”のいずれかである。図2に示す図柄列において、これらに対応する図柄の1つ下の図柄は、”GOD”である。
【0063】
以上のように、図8に示す黄7逆押し入賞不成立停止テーブルが各リール3L,3C,3Rの停止制御に使用された場合には、ボトムライン8dに沿って”GOD−黄7−黄7”が並び、「黄7の小役」の入賞が不成立となる。
【0064】
図9は、再遊技入賞成立停止テーブルAを示す。このテーブルは、「再遊技」に内部当選した場合に、停止ボタンの操作タイミングに応じて”Replay−Replay−Replay”がトップライン8bに沿って並び、「再遊技」の入賞が成立するようにリールを停止制御する際に使用される。具体的には、「ストップ用セレクトデータ」として”1”又は”2”が選択された場合に使用される。また、この停止テーブルAでは、「再遊技」の入賞成立を実現し、且つ「滑りコマ数」が後述の停止テーブルBと比べて相対的に小さくなるように構成されている。「再遊技」に内部当選した場合に停止テーブルAが選択される確率は、”15/16”である。
【0065】
図9において、左のリール3Lの「停止制御位置」は、コードナンバー”03”,”08”,”12”,”16”又は”20”のいずれかである。図2に示す図柄列において、これらに対応する図柄の1つ上の図柄は、”Replay”である。
【0066】
図9において、中央のリール3Cの「停止制御位置」は、コードナンバー”03”,”08”,”12”,”16”又は”20”のいずれかである。図2に示す図柄列において、これらに対応する図柄の1つ上の図柄は、”Replay”である。
【0067】
図9において、右のリール3Rの「停止制御位置」は、コードナンバー”00”,”04”,”07”,”11”,”14”又は”18”のいずれかである。図2に示す図柄列において、これらに対応する図柄の1つ上の図柄は、”Replay”である。
【0068】
以上のように、図9に示す再遊技入賞成立停止テーブルAが各リール3L,3C,3Rの停止制御に使用された場合には、トップライン8bの位置に”Replay”が停止表示され、「再遊技」の入賞が成立する。
【0069】
図10は、再遊技入賞成立停止テーブルBを示す。このテーブルは、「再遊技」に内部当選した場合に、停止ボタンの操作タイミングに応じて”Replay−Replay−Replay”がトップライン8bに沿って並び、「再遊技」の入賞が成立するようにリールを停止制御する際に使用される。具体的には、「ストップ用セレクトデータ」として”3”が選択された場合に使用される。また、この停止テーブルBでは、「再遊技」の入賞成立を実現し、且つ「滑りコマ数」が停止テーブルAと比べて相対的に大きくなるように構成されている。「再遊技」に内部当選した場合に停止テーブルBが選択される確率は、”1/16”である。
【0070】
ここで、連続する”3回”のゲームの夫々において「再遊技」に内部当選し、その”3回目”のゲームにおいて停止テーブルBを用いたリール3L,3C,3Rの停止制御が行われた場合(「滑りコマ数」が相対的に大きくなる場合)に、補助期間の発動回数の決定が行われる。
【0071】
図10において、左のリール3Lの「停止操作位置」”03”、”12”、”16”、”20”に対応する「停止制御位置」が停止テーブルAのものと異なる。これらに対応する「停止操作位置」は、夫々”20”、”08”、”12”、”16”である。図2に示す図柄列において、これらに対応する図柄の1つ上の図柄は、”Replay”である。「停止制御位置」が”03”、”12”、”16”、”20”である場合の「滑りコマ数」は、停止テーブルBのものと比べて大きくなっている。
【0072】
図10において、中央のリール3Cの「停止操作位置」”03”、”12”、”16”、”20”に対応する「停止制御位置」が停止テーブルAのものと異なる。これらに対応する「停止操作位置」は、夫々”20”、”08”、”12”、”16”である。図2に示す図柄列において、これらに対応する図柄の1つ上の図柄は、”Replay”である。「停止制御位置」が”03”、”12”、”16”、”20”である場合の「滑りコマ数」は、停止テーブルBのものと比べて大きくなっている。
【0073】
図10において、右のリール3Rの「停止操作位置」”00”、”01”、”04”、”07”、”08”、”11”、”14”、”15”、”18”に対応する「停止制御位置」が停止テーブルAのものと異なる。これらに対応する「停止操作位置」は、夫々”18”、”18”、”00”、”04”、”04”、”07”、”11”、”11”、”14”である。図2に示す図柄列において、これらに対応する図柄の1つ上の図柄は、”Replay”である。「停止制御位置」が”00”、”01”、”04”、”07”、”08”、”11”、”14”、”15”、”18”である場合の「滑りコマ数」は、停止テーブルBのものと比べて大きくなっている。
【0074】
図11は、補助期間の発動回数の決定及び発動の決定に用いるテーブルを示す。
【0075】
図11(1)は、補助期間発動回数決定テーブルを示す。このテーブルでは、補助期間の発動回数である”1回”、”2回”、”5回”、”10回”及び”30回”に当選となる乱数範囲が定められている。この補助期間発動回数決定テーブルは、後述の図30のステップS147、図31のステップS157で使用される。
【0076】
図11(2)は、補助期間発動抽選テーブルを示す。このテーブルでは、補助期間の「発動」及び「潜伏」に当選となる乱数範囲が定められている。補助期間の「発動」に当選した場合には、そのゲームにおいて「補助期間」が発動する。他方、「潜伏」に当選した場合には、「潜伏期間」が発生又は継続することとなる。この補助期間発動抽選テーブルは、後述の図24のステップS83で使用される。
【0077】
図12は、補助期間ゲーム回数決定テーブルを示す。ここで、「補助期間ゲーム回数」は、補助期間の発動時に決定される(後述の図25のステップS93、図29のステップS134)。「GOD」の入賞成立を契機として発動する補助期間の「補助期間ゲーム回数」は、”300回”又は”100回”のいずれかが選択される。また、補助期間発動回数が”1”以上である場合に行われる補助期間発動抽選に当選することを契機として発動する補助期間の「補助期間ゲーム回数」は、”30回”又は”10回”のいずれかが選択される。
【0078】
補助期間ゲーム回数決定テーブルでは、「ペナルティ回数」に応じて「補助期間ゲーム回数」として「30回、300回」又は「10回、100回」の各々に当選となる乱数範囲、及びその選択確率が示されている。「ペナルティ回数」が”0”の場合には、必ず”30回”又は”300回”のいずれかが選択される。また、基本的に「ペナルティ回数」が大きくなるほど、”30回”又は”300回”のいずれかが選択される確率が低くなり(補助期間ゲーム回数として決定される回数の期待値が低くなり)、遊技者にとって不利になる。ここで、ペナルティ回数に対応して補助期間ゲーム回数毎に示された乱数範囲は、補助期間の終了に関する条件に含まれる。また、「ペナルティ回数」が”10以上”の場合には、「30回、300回」又は「10回、100回」の各々の選択確率が変化することはない。すなわち、後述の補助期間ゲーム回数更新手段113は、ペナルティ回数が”10回”(所定回数)と比べて大きい場合には、その”10回”に基づいて補助期間の発生に関する条件を決定する。なお、所定回数は、”10回”に限られず、任意の回数を用いることができる。
【0079】
ここで、「ペナルティ回数」に基づく「補助期間ゲーム回数」の決定が行われた後、基本的に「ペナルティ回数」が”0”に更新される(後述の図32のステップS163)。ただし、「ペナルティ回数」が”11”以上であった場合には、その回数から”10”を減算した値が新たな「ペナルティ回数」となる(後述の図32のステップS162)。すなわち、「ペナルティ回数」の一部が次の「補助期間ゲーム回数」の決定のために持ち越される。
【0080】
図13は、報知決定テーブルを示す。このテーブルは、「通常期間」において操作順序として「右中左」の報知を行うか否かの決定に用いられる。
【0081】
図13(1)は、右中左報知決定テーブルAを示す。このテーブルは、「通常期間」において内部当選役として「黄7の小役」が決定され、許可順序として「左中右」が決定された場合に使用される。このような場合、操作順序として「右中左」が報知される確率は、”80/128”(第1の確率)である。
【0082】
図13(2)は、右中左報知決定テーブルBを示す。このテーブルは、「通常期間」において「黄7の小役」に内部当選しなかった場合、又は「黄7の小役」に内部当選し、許可順序として「左中右」が決定されなかった場合に使用される。このような場合、操作順序として「右中左」が報知される確率は、”16/128”(第1の確率と比べて低い第2の確率)である。
【0083】
ここで、「通常期間」において報知の有無に拘らず「左中右」で停止ボタンを操作した場合に、「通常期間」において遊技のために賭けた”1枚”のメダル(単位遊技価値)に対して遊技者に付与されるメダルの枚数の期待値は、基本的に、Σ(内部当選確率)×(払出枚数)÷(BET数)により算出できる。「黄7の小役」の入賞成立に基づく期待値は、Σ(内部当選確率)×(「左中右」の選択確率)×(払出枚数)÷(BET数)により算出できる。「通常期間」において報知の有無に拘らず「左中右」で停止ボタンを操作した場合に、遊技のために賭けた”1枚”のメダル(単位遊技価値)に対して遊技者に付与されるメダルの枚数の期待値は、”0.827”(第1の期待値)となる。なお、BET数を”3”、再遊技の払出枚数を”3”として算出している。
【0084】
次に、「通常期間」において報知が行われたときは報知に従って停止ボタンを操作し、報知が行われなかったときは「左中右」で停止ボタンを操作した場合に、「通常期間」において遊技のために賭けた一枚のメダル(単位遊技価値)に対して遊技者に付与されるメダルの枚数の期待値(「黄7の小役」以外の役の入賞成立に基づく期待値)は、Σ(内部当選確率)×(払出枚数)÷(BET数)により算出できる。
【0085】
これに対し、許可順序として「左中右」が選択された「黄7の小役」の入賞成立に基づく期待値は、右中左報知決定テーブルAなどに基づいて(内部当選確率)×(「左中右」の選択確率)×(報知無しの当選確率)×(払出枚数)÷(BET数)により算出できる。また、許可順序として「右中左」が選択された「黄7の小役」の入賞成立に基づく期待値は、右中左報知決定テーブルBなどに基づいて(内部当選確率)×(「右中左」の選択確率)×(報知無しの当選確率)×(払出枚数)÷(BET数)により算出できる。従って、「通常期間」において報知が行われたときは報知に従って停止ボタンを操作(「右中左」で操作)し、報知が行われなかったときは「左中右」で停止ボタンを操作した場合に、「通常期間」において遊技のために賭けた”1枚”のメダル(単位遊技価値)に対して遊技者に付与されるメダルの枚数の期待値は、”0.480”(第1の期待値と比べて低い第2の期待値)となる。
【0086】
図14は、遊技機1における遊技処理動作を制御する主制御回路71と、主制御回路71に電気的に接続する周辺装置(アクチュエータ)と、主制御回路71から送信される制御指令に基づいて液晶表示装置5及びスピーカ21L,21Rを制御する副制御回路72とを含む回路構成を示す。
【0087】
主制御回路71は、回路基板上に配置されたマイクロコンピュータ30を主たる構成要素とし、これに乱数サンプリングのための回路を加えて構成されている。マイクロコンピュータ30は、予め設定されたプログラムに従って制御動作を行うCPU31と、記憶手段であるROM32及びRAM33を含む。
【0088】
CPU31には、基準クロックパルスを発生するクロックパルス発生回路34及び分周器35と、サンプリングされる乱数を発生する乱数発生器36及びサンプリング回路37とが接続されている。なお、乱数サンプリングのための手段として、マイクロコンピュータ30内で、すなわちCPU31の動作プログラム上で乱数サンプリングを実行するように構成してもよい。その場合、乱数発生器36及びサンプリング回路37は省略可能であり、或いは、乱数サンプリング動作のバックアップ用として残しておくことも可能である。
【0089】
マイクロコンピュータ30のROM32には、スタートレバー6を操作(スタート操作)する毎に行われる乱数サンプリングの判定に用いられる確率抽選テーブル、停止ボタンの操作に応じてリールの停止態様を決定するための停止テーブル群、副制御回路72へ送信するための各種制御指令(コマンド)等が格納されている。このコマンドには、「デモ表示コマンド」、「スタートコマンド」、「全リール停止コマンド」、「入賞役コマンド」等がある。これらのコマンドについては後で説明する。なお、副制御回路72が主制御回路71へコマンド、情報等を入力することはなく、主制御回路71から副制御回路72への一方向で通信が行われる。RAM33には、種々の情報が格納される。
【0090】
図14の回路において、マイクロコンピュータ30からの制御信号により動作が制御される主要なアクチュエータとしては、各種ランプ(1−BETランプ9a、2−BETランプ9b、最大BETランプ9c)と、情報表示部18と、メダルを収納し、ホッパー駆動回路41の命令により所定枚数のメダルを払出す遊技価値付与手段としてのホッパー(払出しのための駆動部を含む)40と、リール3L,3C,3Rを回転駆動するステッピングモータ49L,49C,49Rとがある。
【0091】
更に、ステッピングモータ49L,49C,49Rを駆動制御するモータ駆動回路39、ホッパー40を駆動制御するホッパー駆動回路41、各種ランプを駆動制御するランプ駆動回路45、及び各種表示部を駆動制御する表示部駆動回路48がCPU31の出力部に接続されている。これらの駆動回路は、それぞれCPU31から出力される駆動指令などの制御信号を受けて、各アクチュエータの動作を制御する。
【0092】
また、マイクロコンピュータ30が制御指令を発生するために必要な入力信号を発生する主な入力信号発生手段としては、スタートスイッチ6S、1−BETスイッチ11、2−BETスイッチ12、最大BETスイッチ13、C/Pスイッチ14、メダルセンサ22S、リール停止信号回路46、リール位置検出回路50、払出完了信号回路51がある。
【0093】
スタートスイッチ6Sは、スタートレバー6の操作を検出する。メダルセンサ22Sは、メダル投入口22に投入されたメダルを検出する。リール停止信号回路46は、各停止ボタン7L,7C,7Rの操作に応じて停止信号を発生する。リール位置検出回路50は、リール回転センサからのパルス信号を受けて各リール3L,3C,3Rの位置を検出するための信号をCPU31へ供給する。払出完了信号回路51は、メダル検出部40Sの計数値(ホッパー40から払出されたメダルの枚数)が指定された枚数データに達した時、メダル払出完了を検知するための信号を発生する。
【0094】
図14の回路において、乱数発生器36は、一定の数値範囲に属する乱数を発生し、サンプリング回路37は、スタートレバー6が操作された後の適宜のタイミングで1個の乱数をサンプリングする。こうしてサンプリングされた乱数及びROM32内に格納されている確率抽選テーブルに基づいて、内部当選役が決定される。
【0095】
リール3L,3C,3Rの回転が開始された後、ステッピングモータ49L,49C,49Rの各々に供給される駆動パルスの数が計数され、その計数値はRAM33の所定エリアに書き込まれる。リール3L,3C,3Rからは一回転毎にリセットパルスが得られ、これらのパルスはリール位置検出回路50を介してCPU31に入力される。こうして得られたリセットパルスにより、RAM33で計数されている駆動パルスの計数値が”0”にクリアされる。これにより、RAM33内には、各リール3L,3C,3Rについて一回転の範囲内における回転位置に対応した計数値が格納される。
【0096】
上記のようなリール3L,3C,3Rの回転位置とリール外周面上に描かれた図柄とを対応づけるために、図柄テーブルが、ROM32内に格納されている。この図柄テーブルでは、前述したリセットパルスが発生する回転位置を基準として、各リール3L,3C,3Rの一定の回転ピッチ毎に順次付与されるコードナンバーと、それぞれのコードナンバー毎に対応して設けられた図柄を示す図柄コードとが対応づけられている。
【0097】
更に、ROM32内には、入賞図柄組合せテーブルが格納されている。この入賞図柄組合せテーブルでは、入賞となる図柄の組合せと、入賞のメダル配当枚数と、その入賞を表わす入賞判定コードとが対応づけられている。上記の入賞図柄組合せテーブルは、左のリール3L,中央のリール3C,右のリール3Rの停止制御時、及び全リール停止後の入賞確認を行うときに参照される。
【0098】
上記乱数サンプリングに基づく抽選処理(確率抽選処理)により内部当選した場合には、CPU31は、遊技者が停止ボタン7L,7C,7Rを操作したタイミングでリール停止信号回路46から送られる操作信号、及び選択された「停止テーブル」に基づいて、リール3L,3C,3Rを停止制御する信号をモータ駆動回路39に送る。
【0099】
内部当選した役の入賞成立を示す停止態様となれば、CPU31は、払出し指令信号をホッパー駆動回路41に供給してホッパー40から所定個数のメダルの払出しを行う。その際、メダル検出部40Sは、ホッパー40から払出されるメダルの枚数を計数し、その計数値が指定された数に達した時に、メダル払出完了信号がCPU31に入力される。これにより、CPU31は、ホッパー駆動回路41を介してホッパー40の駆動を停止し、「メダル払出処理」を終了する。
【0100】
図15は、副制御回路72の構成を示す。副制御回路72は、主制御回路71からの制御指令(コマンド)に基づいて液晶表示装置5の表示制御及びスピーカ21L,21Rからの音の出力制御を行う。この副制御回路72は、主制御回路71を構成する回路基板とは別の回路基板上に構成され、マイクロコンピュータ(以下「サブマイクロコンピュータ」という)73を主たる構成要素とし、液晶表示装置5の表示制御手段としての画像制御回路81、スピーカ21L,21Rにより出音される音を制御する音源IC78、及び増幅器としてのパワーアンプ79で構成されている。
【0101】
サブマイクロコンピュータ73は、主制御回路71から送信された制御指令に従って制御動作を行うサブCPU74と、記憶手段としてのプログラムROM75と、ワークRAM76とを含む。副制御回路72は、クロックパルス発生回路、分周器、乱数発生器及びサンプリング回路を備えていないが、サブCPU74の動作プログラム上で乱数サンプリングを実行するように構成されている。この乱数サンプリングにより、補助期間の発動等が決定される。プログラムROM75は、サブCPU74で実行する制御プログラムを格納する。ワークRAM76は、上記制御プログラムをサブCPU74で実行するときの一時記憶手段として構成される。
【0102】
画像制御回路81は、画像制御CPU82、画像制御ワークRAM83、画像制御プログラムROM84、画像ROM86、ビデオRAM87及び画像制御IC88で構成される。画像制御CPU82は、サブマイクロコンピュータ73で設定されたパラメータに基き、画像制御プログラムROM84内に格納する画像制御プログラムに従って液晶表示装置5での表示内容を決定する。画像制御プログラムROM84は、液晶表示装置5での表示に関する画像制御プログラムや各種選択テーブルを格納する。画像制御ワークRAM83は、上記画像制御プログラムを画像制御CPU82で実行するときの一時記憶手段として構成される。画像制御IC88は、画像制御CPU82で決定された表示内容に応じた画像を形成し、液晶表示装置5に出力する。画像ROM86は、画像を形成するためのドットデータを格納する。ビデオRAM87は、画像制御IC88で画像を形成するときの一時記憶手段として構成される。
【0103】
次に、図16を参照して、遊技機1の機能を実現するために必要な主制御回路71及び副制御回路72の機能実現手段(動作部)を含むブロック図について説明する。
【0104】
主制御回路71は、次のような各手段を備えている。
【0105】
スタートスイッチ6Sからの入力信号、乱数値、及び確率抽選テーブルに基づいて内部当選役を決定(後述の図18のステップS14)する内部当選役決定手段101、
内部当選役決定手段101の決定結果、乱数値などに基づいて「黄7入賞許可順序」を決定(図18のステップS16)する黄7入賞許可順序決定手段102、
後述の滑りコマ数決定手段107の決定結果に基づいてリール3L,3C,3Rを停止制御(後述の図18のステップS21)する停止制御手段103、
リール3L,3C,3Rの停止態様に基づいて入賞役(入賞が成立した役)を識別(後述の図19のステップS24)する入賞検索手段104、
内部当選役決定手段101の決定結果に基づいて停止テーブル群(ストップ用セレクトデータ)を選択(後述の図18のステップS15)する停止テーブル群選択手段105、
停止ボタン7L,7C,7R(リール停止信号回路46)からの入力信号(第1停止操作であるか否か、操作順序などを示す情報)、黄7入賞許可順序決定手段102の決定結果、及び停止テーブル群選択手段105の選択結果に基づいてリールの停止制御に用いる停止テーブルを決定(後述の図20のステップS35、図21のステップS43、ステップS45、ステップS46、図22のステップS52、ステップS53)する停止テーブル決定手段106、
停止ボタン7L,7C,7R(リール停止信号回路46)からの入力信号(停止操作位置)及び停止テーブル決定手段106の決定結果(選択結果)に基づいて「滑りコマ数」を決定(後述の図20のステップS35、図21のステップS43、ステップS45、ステップS46、図22のステップS52、ステップS53)する滑りコマ数決定手段107、及び
停止ボタン7L,7C,7R(リール停止信号回路46)からの入力信号に基づいて停止ボタンの操作順序(停止順序)を判別する操作順序判別手段108。
【0106】
副制御回路72は、次のような各手段を備えている。
【0107】
内部当選役決定手段101の決定結果、入賞検索手段104の検索結果、停止テーブル群選択手段105の選択結果、後述の再遊技連続入賞成立回数カウンタ119に格納(計数)された情報、及び後述のペナルティゲーム回数格納手段124に格納された情報に基づいて後述の補助期間発動回数格納手段112に格納された情報の更新等(後述の図25のステップS98、図30のステップS147、ステップS148、図31のステップS157、ステップS158)を行う補助期間発動回数更新手段111、
補助期間発動回数の情報を格納する補助期間発動回数格納手段112、
入賞検索手段104の検索結果、後述の補助期間発動抽選手段115の抽選結果、後述のペナルティ回数格納手段117に格納された情報、及び後述のペナルティゲーム回数格納手段124に格納された情報に基づいて後述の補助期間ゲーム回数格納手段114に格納された情報を更新(後述の図25のステップS93、ステップS95〜ステップS97、図26のステップS104、図29のステップS134、ステップS136〜ステップS138)する補助期間ゲーム回数更新手段113、
補助期間ゲーム回数の情報を格納する補助期間ゲーム回数格納手段114、
補助期間発動回数格納手段112に格納された情報、及び補助期間ゲーム回数格納手段114に格納された情報に基づいて補助期間を発動するか否かを抽選により決定(後述の図23のステップS62)する補助期間発動抽選手段115、
操作順序判別手段108の判別結果、補助期間ゲーム回数格納手段114に格納された情報、後述のペナルティ回数格納手段117に格納された情報、及び後述の特定操作順序報知決定手段121の決定結果に基づいて後述のペナルティ回数格納手段117に格納された情報を更新(後述の図28、図32)するペナルティ回数更新手段116、
ペナルティ回数の情報を格納するペナルティ回数格納手段117、
入賞検索手段104の検索結果に基づいて後述の再遊技連続入賞成立回数カウンタ119に格納(計数)された情報を更新(後述の図30のステップS142、ステップS143)する連続入賞成立回数カウンタ更新手段118、
連続する複数のゲームにおいて再遊技の入賞が連続して成立した回数の情報を格納する再遊技連続入賞成立回数カウンタ119、
内部当選役決定手段101の決定結果、黄7入賞許可順序決定手段102の決定結果、及び補助期間ゲーム回数格納手段114に格納された情報に基づいて「黄7許可順序」を報知するか否かを決定(後述の図26)する黄7入賞許可順序報知決定手段120、
内部当選役決定手段101の決定結果、黄7入賞許可順序決定手段102の決定結果、及び補助期間ゲーム回数格納手段114に格納された情報に基づいて操作順序として「右中左」を報知するか否かを決定(後述の図27)する特定操作順序報知決定手段121、
黄7入賞許可順序報知決定手段120の決定結果、及び特定操作順序報知決定手段121の決定結果に基づいて操作順序を報知するように液晶表示装置5を制御(後述の図26のステップS103、図27のステップS117)する報知制御手段122、
操作順序判別手段108の判別結果、補助期間ゲーム回数格納手段114に格納された情報、特定操作順序報知決定手段121の決定結果、及び後述のペナルティゲーム回数格納手段124に格納された情報に基づいて後述のペナルティゲーム回数格納手段124に格納された情報を更新(後述の図28のステップS122、ステップS128)するペナルティゲーム回数更新手段123、及び
ペナルティゲーム回数の情報を格納するペナルティゲーム回数格納手段124。
【0108】
次に、図17〜図19に示す主制御回路用メインフローチャートを参照して、主制御回路71のCPU31の制御動作について説明する。
【0109】
初めに、CPU31は、遊技開始時の初期化を行う(ステップS1)。具体的には、RAM33の記憶内容の初期化、通信データの初期化等を行う。続いてゲーム終了時のRAM33の所定の記憶内容を消去する(ステップS2)。具体的には、前回のゲームに使用されたRAM33の書き込み可能エリアのデータの消去、RAM33の書き込みエリアへの次のゲームに必要なパラメータの書き込み、次のゲームのシーケンスプログラムの開始アドレスの指定等を行う。次に、前回のゲーム終了後、すなわち全リール3L,3C,3R停止後から”30秒”経過したか否かを判別する(ステップS3)。この判別が”YES”であれば、副制御回路72に対し、「デモ画像」の表示を要求する「デモ表示コマンド」を送信する(ステップS4)。
【0110】
次に、CPU31は、メダルの自動投入の要求があるか、すなわち前回のゲームで再遊技の入賞が成立したか否かを判別する(ステップS5)。この判別が”YES”のときは、投入要求分のメダルを自動投入し(ステップS6)、ステップS8に移る。ステップS5の判別が”NO”のときは、メダルセンサ22S又はBETスイッチ11,12,13からの入力があるか否かを判別する(ステップS7)。この判別が”YES”のときは、ステップS8に移り、”NO”のときは、ステップS3に移る。
【0111】
次に、CPU31は、スタートレバー6の操作に基づくスタートスイッチ6Sからの入力があるか否かを判別する(ステップS8)。この判別が”YES”のときは前回のゲームが開始してから”4.1秒”経過しているか否かを判別し(ステップS9)、この判別が”YES”のときはステップS11に移り、”NO”のときはステップS10に移る。ステップS10では、「ゲーム開始待ち時間消化処理」を行う。具体的には、前回のゲームが開始してから”4.1秒”経過するまでの間、遊技者のゲームを開始する操作に基づく入力を無効にする処理を行う。
【0112】
次に、CPU31は、リールの回転処理を行い(ステップS11)、同時に抽選用の乱数を抽出し(ステップS12)、1ゲーム監視用タイマをセットする(ステップS13)。ステップS12の処理で抽出した乱数は、後で説明する確率抽選処理において使用される。ステップS13の処理の1ゲーム監視用タイマには、遊技者の停止ボタンの停止操作によらずに自動的にリールを停止させるための自動停止タイマが含まれる。
【0113】
図18のステップS14では、内部当選役を決定するための確率抽選処理を行い、ステップS15に移る。ステップS15では、ストップ用セレクトデータを選択し、内部当選役に応じて停止テーブル群選択処理を行い、ステップS16に移る。ステップS16では、内部当選役が「黄7の小役」である場合には、「黄7入賞許可順序」を決定するための黄7入賞許可順序決定処理を行い、ステップS17に移る。ステップS17では、ゲーム開始時の送信処理を行う。具体的には、内部当選役(なし(ハズレ)を含む)の情報、ストップ用セレクトデータの情報、黄7入賞許可順序の情報などを含む「スタートコマンド」を副制御回路72へ送信する。続いて、ステップS18に移る。「スタートコマンド」には、「内部当選役」、「ストップ用セレクトでデータ」などの情報が含まれる。
【0114】
次に、CPU31は、停止ボタンが”オン”であるかどうかを判別する(ステップS18)。具体的には、いずれかの停止ボタンが操作されたかどうかを判別する。この判別が”YES”のときは、ステップS20に移り、”NO”のときは、ステップS19に移る。ステップS19では、自動停止タイマの値が”0”であるか否かを判別し、この判別が”YES”のときは、ステップS20に移り、”NO”のときは、ステップS18に移る。
【0115】
ステップS20では、CPU31は、滑りコマ数を決定するための滑りコマ数決定処理(後述の図20)を行う。続いて、決定した滑りコマ数分、対応するリールを回転させた後、停止させる(ステップS21)。次に、全てのリールが停止したかどうかを判別する(ステップS22)。この判別が”YES”のときは、ステップS23に移り、”NO”のときは、ステップS18に移る。ステップS23では、遊技者による停止ボタンの操作順序の情報を含む全リール停止コマンドを副制御回路72へ送信し、図19のステップS24に移る。
【0116】
図19のステップS24では、CPU31は入賞検索を行う。入賞検索とは、表示窓4L,4C,4Rの図柄の停止態様に基づいて入賞役(入賞が成立した役)を識別するための入賞フラグをセットすることである。具体的には、センターライン8cに沿って並ぶ図柄のコードナンバー及び入賞判定テーブルに基づいて入賞役を識別する。続いて、入賞フラグが正常であるか否かを判別する(ステップS25)。この判別が”NO”のときはイリーガルエラーの表示を行う(ステップS26)。この場合、遊技は中止となる。ステップS25の判別が”YES”のときは、入賞役コマンドを副制御回路72へ送信し(ステップS27)、ステップS28に移る。入賞役コマンドは、入賞検索の結果、すなわち入賞の成否及び入賞が成立した役の種類などの情報を副制御回路72へ送信する。ステップS28では、入賞役に応じてメダルのクレジット又は払出しを行い、図17のステップS2に移る。
【0117】
次に、図20を参照して、滑りコマ数決定処理について説明する。
【0118】
初めに、CPU31は、内部当選役が「黄7の小役」であるか否かを判別する(ステップS31)。この判別が”YES”のときは、ステップS32に移り、”NO”のときは、ステップS33に移る。ステップS32では、後で図21を参照して説明する黄7用滑りコマ数決定処理を行い、図18のステップS21に移る。
【0119】
ステップS33では、内部当選役が「再遊技」であるか否かを判別する。この判別が”YES”のときは、ステップS34に移り、”NO”のときは、ステップS35に移る。ステップS34では、後で図22を参照して説明する再遊技用滑りコマ数決定処理を行い、図18のステップS21に移る。ステップS35では、内部当選役、停止操作位置などに基づいて滑りコマ数を決定し、図18のステップS21に移る。
【0120】
次に、図21を参照して、黄7用滑りコマ数決定処理について説明する。
【0121】
初めに、CPU31は、図18のステップS18の停止操作(停止ボタンの操作)が第1停止操作であるか否かを判別する(ステップS41)。この判別が”YES”のときは、ステップS42に移り、”NO”のときは、ステップS47に移る。ステップS42では、図18のステップS16で決定した黄7入賞許可順序及び第1停止操作が行われた停止ボタンに基づいて、「黄7の小役」の入賞成立の可能性があるかどうかを判別する。例えば、黄7入賞許可順序として「左中右」が選択されている場合、第1停止操作として左の停止ボタン7Lが操作された場合には、ステップS42の判別は、”YES”となる。他方、第1停止操作として中央又は右の停止ボタン7C、7Rが操作された場合には、ステップS42の判別は、”NO”となる。ステップS42の判別が”YES”のときは、ステップS43に移り、”NO”のときは、ステップS44に移る。
【0122】
ステップS43では、黄7入賞成立停止テーブル(図6)、操作された停止ボタンに対応するリール、及び停止操作位置に基づいて滑りコマ数を決定する。例えば、左の停止ボタン7Lが操作され、停止操作位置が”04”であるとき、滑りコマ数は、”4”と決定される。ここで、黄7入賞成立停止テーブルを使用して停止制御を行うのは、ステップS42の判別が”YES”であり、黄7の小役の入賞成立の可能性があるためである。なお、黄7の小役の入賞の成否が確定するのは、第2停止操作が行われたときである。従って、ステップS43の後、黄7入賞不成立用の停止テーブル(図7、図8)が使用される場合がある。続いて、図18のステップS21に移る。
【0123】
ステップS44では、第1停止操作により、順押し又は中押しが行われたかどうかを判別する。この判別が”YES”のときは、ステップS45に移り、”NO”のときは、ステップS46に移る。ステップS45では、黄7順押し・中押し入賞不成立停止テーブル(図7)、操作された停止ボタンに対応するリール、及び停止操作位置に基づいて滑りコマ数を決定する。ステップS46では、黄7逆押し入賞不成立停止テーブル(図8)、操作された停止ボタンに対応するリール、及び停止操作位置に基づいて滑りコマ数を決定する。続いて、図18のステップS21に移る。
【0124】
図18のステップS18の操作が第1停止操作でない場合(ステップS41の判別が”NO”)、すなわち第2又は第3停止操作の場合には、ステップS47において、「黄7の小役」の入賞成立が確定しているかどうかを判別する。「黄7の小役」の入賞成立が確定している場合とは、ステップS42の判別が”YES”であり、且つ黄7入賞許可順序が「左中右」、「右中左」で、第2停止操作として中央の停止ボタン7Cが操作された場合、黄7入賞許可順序が「左右中」、「中右左」で、第2停止操作として右の停止ボタン7Rが操作された場合、又は黄7入賞許可順序が「中左右」、「右左中」で、第2停止操作として左の停止ボタン7Lが操作された場合である。ステップS47の判別が”YES”のときは、ステップS43に移り、”NO”のときは、ステップS44に移る。
【0125】
次に、図22を参照して、再遊技用滑りコマ数決定処理について説明する。
【0126】
初めに、CPU31は、ストップ用セレクトデータが”3”であるか否かを判別する(ステップS51)。この判別が”YES”のときは、ステップS52に移り、”NO”のときは、ステップS53に移る。ステップS52では、再遊技入賞成立停止テーブルB(図10)、対応するリール、及び停止操作位置に基づいて滑りコマ数を決定し、図18のステップS21に移る。ステップS53では、再遊技入賞成立停止テーブルA(図9)、対応するリール、及び停止操作位置に基づいて滑りコマ数を決定し、図18のステップS21に移る。
【0127】
ここで、前述のように、連続する”3回”のゲームの夫々において「再遊技」の入賞が成立し、その”3回目”のゲームにおいて「ストップ用セレクトデータ」として”3”が選択されること(再遊技入賞成立停止テーブルBが停止制御に使用されること)により補助期間の発動回数の決定が行われる。この決定は、副制御回路72が行うものである。主制御回路71では、「再遊技」の入賞が連続しているか否かに拘らず、「再遊技」に内部当選した場合に図22に示す処理を行うようにしている。
【0128】
次に、図23に示す副制御回路用メインフローチャートを参照して、副制御回路72のサブCPU74の制御動作について説明する。
【0129】
初めに、サブCPU74は、スタートコマンドを受信したか否かを判別する(ステップS61)。この判別が”YES”のときは、ステップS62に移る。ステップS62では、後で図24を参照して説明する補助期間発動抽選処理を行い、ステップS63に移る。ステップS63では、後で図25を参照して説明する補助期間ゲーム回数決定処理を行い、ステップS64に移る。ステップS64では、後で図26を参照して説明する補助期間実行処理を行い、ステップS65に移る。ステップS65では、後で図27を参照して説明する右中左報知処理を行い、ステップS66に移る。
【0130】
ステップS66では、全リール停止コマンドを受信したか否かを判別する。この判別が”YES”のときは、後で図28を参照して説明する操作順序違反処理を行い(ステップS67)、ステップS68に移る。ステップS68では、入賞役コマンドを受信したか否かを判別する。この判別が”YES”のときは、ステップS69に移る。ステップS69では、後で図29を参照して説明するGOD成立用補助期間関連処理を行い、ステップS70に移る。ステップS70では、後で図30を参照して説明する再遊技連続入賞成立用補助期間関連処理を行い、ステップS71に移る。ステップS71では、後で図31を参照して説明する通常用補助期間関連処理を行い、ステップS61に移る。
【0131】
次に、図24を参照して、補助期間発動抽選処理について説明する。
【0132】
初めに、サブCPU74は、補助期間ゲーム回数が”1”以上であるか否か、すなわち「補助期間」であるか否かを判別する(ステップS81)。この判別が”NO”のとき、すなわち「通常期間」であるときは、ステップS82に移る。ステップS81の判別が”YES”のとき、すなわち「補助期間」であるときは、図23のステップS63に移る。ステップS82では、補助期間発動回数が”1”以上であるか否かを判別する。この判別が”YES”のとき、すなわち「潜伏期間」であるときは、ステップS83に移り、”NO”のときは、図23のステップS63に移る。ステップS83では、補助期間発動抽選を行う。具体的には、図11(2)の補助期間発動抽選テーブル及び乱数値に基づいて補助期間を発動させるか否かを決定する。続いて、図23のステップS63に移る。
【0133】
次に、図25を参照して、補助期間ゲーム回数決定処理について説明する。
【0134】
初めに、サブCPU74は、図24のステップS83の補助期間発動抽選処理で「発動」に当選したか否かを判別する(ステップS91)。この判別が”YES”のときは、ステップS92に移り、”NO”のときは、図23のステップS64に移る。ステップS92では、ペナルティ回数が”1”以上であるか否かを判別する。この判別が”YES”のときは、ステップS93に移り、”NO”のときは、ステップS96に移る。
【0135】
ステップS93では、ペナルティ回数、補助期間ゲーム回数決定テーブル(図12)、及び乱数値に基づいて補助期間ゲーム回数を決定し、ステップS94に移る。ステップS94では、後で図32を参照して説明するペナルティ回数減算処理を行い、ステップS95に移る。ステップS95では、補助期間ゲーム回数として”30”に当選したか否かを判別する。この判別が”YES”のときは、ステップS96に移り、”NO”のときは、ステップS97に移る。ステップS96では、補助期間ゲーム回数として”30”をセットし、ステップS98に移る。ステップS97では、補助期間ゲーム回数として”10”をセットし、ステップS98に移る。ステップS98では、補助期間発動回数を”1”減算し、図23のステップS64に移る。
【0136】
次に、図26を参照して、補助期間実行処理について説明する。
【0137】
初めに、サブCPU74は、補助期間ゲーム回数が”1”以上であるか否か、すなわち「補助期間」であるか否かを判別する(ステップS101)。この判別が”YES”のときは、ステップS102に移り、”NO”のときは、図23のステップS65に移る。ステップS102では、「黄7の小役」に内部当選したか否かを判別する。この判別が”YES”のときは、ステップS103に移り、”NO”のときは、ステップS104に移る。ステップS103では、「黄7入賞許可順序」を報知するように液晶表示装置5を制御し、ステップS104に移る。ステップS104では、補助期間ゲーム回数を”1”減算し、図23のステップS65に移る。
【0138】
次に、図27を参照して、右中左報知処理について説明する。
【0139】
初めに、サブCPU74は、補助期間ゲーム回数が”1”以上であるか否かを判別する(ステップS111)。この判別が”YES”のときは、図23のステップS66に移り、”NO”のときは、すなわち「通常期間」のときは、ステップS112に移る。ステップS112では、「黄7の小役」に内部当選したか否かを判別する。この判別が”YES”のときは、ステップS113に移り、”NO”のときは、ステップS115に移る。ステップS113では、黄7入賞許可順序が「左中右」であるか否かを判別する。この判別が”YES”のときは、ステップS114に移り、”NO”のときは、ステップS115に移る。
【0140】
ステップS114では、「右中左」の操作順序の報知を行うか否かを右中左報知決定テーブルA(図13(1))に基づいて抽選により決定し、ステップS116に移る。ステップS115では、「右中左」の操作順序の報知を行うか否かを右中左報知決定テーブルB(図13(2))に基づいて抽選により決定し、ステップS116に移る。ステップS116では、「右中左」の操作順序の報知に当選したか否かを判別する。この判別が”YES”のときは、ステップS117に移り、”NO”のときは、図23のステップS66に移る。ステップS117では、操作順序として「右中左」を報知するように液晶表示装置5を制御し、図23のステップS66に移る。
【0141】
次に、図28を参照して、操作順序違反処理について説明する。
【0142】
初めに、サブCPU74は、ペナルティゲーム回数が”1”以上であるか否か、すなわち「ペナルティ期間」であるか否かを判別する(ステップS121)。この判別が”YES”のときは、ステップS122に移り、”NO”のときは、ステップS123に移る。ステップS122では、ペナルティ回数を”1”減算し、ステップS123に移る。ステップS123では、補助期間ゲーム回数が”0”であるか否か、すなわち「通常期間」であるか否かを判別する。この判別が”YES”のときは、図23のステップS68に移り、”NO”のとき(「補助期間」であるとき)は、ステップS124に移る。ステップS124では、操作順序として「右中左」の報知が行われたか否かを判別する。この判別が”NO”のときは、ステップS125に移り、”YES”のときは、ステップS126に移る。
【0143】
ステップS125では、遊技者による操作順序が「左中右」であるか否かを判別する。この判別が”YES”のときは、図23のステップS68に移り、”NO”のときは、ステップS127に移る。ステップS126では、遊技者による操作順序が「右中左」であるか否かを判別する。この判別が”YES”のときは、図23のステップS68に移り、”NO”のときは、ステップS127に移る。ステップS127では、ペナルティ回数に”1”を加算し、ステップS128に移る。ステップS128では、ペナルティゲーム回数を”5”にセットし、図23のステップS68に移る。ここで、ペナルティ回数は、例えば最大”512回”まで計数することができる。
【0144】
次に、図29を参照して、GOD成立用補助期間関連処理について説明する。
【0145】
初めに、サブCPU74は、ペナルティゲーム回数が”1”以上であるか否かを判別し(ステップS131)、この判別が”YES”のときは、図23のステップS70に移り、”NO”のときは、ステップS132に移る。ステップS132では、「GOD」の入賞が成立したか否かを判別する。この判別が”YES”のときは、ステップS133に移り、”NO”のときは、図23のステップS70に移る。ステップS133では、ペナルティ回数が”1”以上であるか否かを判別する。この判別が”YES”のときは、ステップS134に移り、”NO”のときは、ステップS137に移る。ステップS134では、ペナルティ回数及び補助期間ゲーム回数決定テーブル(図12)に基づいて補助期間ゲーム回数を決定し、ステップS135に移る。
【0146】
ステップS135では、後で図32を参照して説明するペナルティ回数減算処理を行い、ステップS136に移る。ステップS136では、補助期間ゲーム回数として”300回”に当選したか否かを判別する。この判別が”YES”のときは、ステップS137に移り、”NO”のときは、ステップS138に移る。ステップS137では、補助期間ゲーム回数を”300回”とし、図23のステップS70に移る。ステップS138では、補助期間ゲーム回数を”100回”とし、図23のステップS70に移る。ここで、ステップS132〜ステップS138の処理は、「通常期間」及び「補助期間」のいずれの場合にも行われうる。「補助期間」においてステップS137又はステップS138が行われた場合には、その補助期間ゲーム回数に”300”又は”100”が加算される(いわゆる「上乗せ」)。
【0147】
次に、図30を参照して、再遊技連続入賞成立用補助期間関連処理について説明する。
【0148】
初めに、サブCPU74は、「再遊技」の入賞が成立したか否かを判別する(ステップS141)。この判別が”YES”のときは、ステップS142に移り、”NO”のときは、ステップS143に移る。ステップS142では、再遊技連続入賞成立回数に”1”加算し、ステップS144に移る。ステップS143では、再遊技連続入賞成立回数を”0”に更新し、図23のステップS71に移る。ステップS144では、再遊技連続入賞成立回数が”3”であるか否かを判別する。この判別が”YES”のときは、ステップS145に移り、”NO”のときは、図23のステップS71に移る。
【0149】
ステップS145では、ストップ用セレクトデータが”3”であるか否か、すなわちリール3L,3C,3Rの停止制御に再遊技入賞成立停止テーブルB(図10)が用いられたか否かを判別する。この判別が”YES”のときは、ステップS146に移り、”NO”のときは、図23のステップS71に移る。ステップS146では、ペナルティゲーム回数が”1”以上であるか否かを判別する。この判別が”YES”のときは、図23のステップS71に移り、”NO”のときは、ステップS147に移る。ステップS147では、補助期間発動回数決定テーブル(図11(1))に基づいて補助期間発動回数を抽選により決定し、ステップS148に移る。ステップS148では、決定した回数を補助期間発動回数に加算し、図23のステップS71に移る。
【0150】
次に、図31を参照して、通常用補助期間関連処理について説明する。
【0151】
初めに、サブCPU74は、「赤7」の入賞が成立したか否かを判別する(ステップS151)。この判別が”YES”のときは、ステップS156に移り、”NO”のときは、ステップS152に移る。ステップS152では、入賞が無いか否かを判別する。この判別が”YES”のときは、ステップS153に移り、”NO”のときは、図23のステップS61に移る。ステップS153では、今回のゲームの内部当選役が「なし(ハズレ)」であるか否かを判別する。この判別が”YES”のときは、ステップS154に移り、”NO”のときは、図23のステップS61に移る。
【0152】
ステップS154では、”1”以上の値を補助期間発動回数に加算するか否かを乱数抽選に基づいて決定し、ステップS155に移る。ステップS155では、ステップS154の抽選に当選したか否かを判別する。この判別が”YES”のときは、ステップS156に移り、”NO”のときは、図23のステップS61に移る。ステップS156では、ペナルティゲーム回数が”1”以上であるか否かを判別する。この判別が”YES”のときは、図23のステップS61に移り、”NO”のときは、ステップS157に移る。ステップS157では、補助期間発動回数決定テーブル(図11(1))に基づいて補助期間発動回数を抽選により決定し、ステップS158に移る。ステップS158では、決定した回数を補助期間発動回数に加算し、図23のステップS61に移る。
【0153】
次に、図32を参照して、ペナルティ回数減算処理について説明する。
【0154】
初めに、サブCPU74は、ペナルティ回数が”11”以上であるか否かを判別する(ステップS161)。この判別が”YES”のときは、ステップS162に移り、”NO”のときは、ステップS163に移る。ステップS162では、ペナルティ回数から”10”減算した値をペナルティ回数とし、図25のステップS95、又は図29のステップS136に移る。ステップS163では、ペナルティ回数を”0”とし、図25のステップS95、又は図29のステップS136に移る。
【0155】
ここで、補助期間ゲーム回数の決定において、ペナルティ回数が”10”以上の場合には、補助期間ゲーム回数の選択確率が変化することはない(図12)。これに対し、図32では、ペナルティ回数が”11”以上の場合には、ペナルティ回数から”10”減算し(ステップS162)、”11”未満の場合には、ペナルティ回数を”0”としている(ステップS163)。従って、実施例では、補助期間ゲーム回数の決定に用いる最大のペナルティ回数を超えた分については次の補助期間ゲーム回数の決定に持ち越す。ペナルティ回数がその最大の回数よりも小さい場合には、その回数は補助期間ゲーム回数の決定に用いたものとしてペナルティ回数を”0”にするようにしている。
【0156】
以上、実施例について説明したが、本発明はこれに限られるものではない。
【0157】
実施例では、操作手段の操作態様として”6種類”の操作順序を採用するようにしているが、これに限られるものではない。例えば、「順押し」、「中押し」、及び「逆押し」の”3種類”の操作順序を採用することもできる。
【0158】
また、操作態様決定手段は、変動表示が所定の停止態様(例えば、黄7の小役の入賞成立を示す態様)となることを許可する操作手段の操作態様として、一の操作態様(例えば、黄7入賞許可順序)を決定するようにしているが、これに限られるものではない。”2”以上の操作態様を所定の停止態様となることを許可する操作態様として決定することもできる。このような場合、各操作態様が所定の停止態様となることを許可する操作態様として決定される確率が略同一となるようにするのが好ましい。
【0159】
また、停止ボタン(操作手段)の操作態様として「操作順序」を採用するようにしているが、これに限られるものではない。例えば、「操作タイミング」、「操作順序」と「操作タイミング」との組合せ、所定の時点(例えば、スタートレバー6の操作時)から操作手段が操作されるまでの時間などを採用することもできる。なお、有効ラインに沿って並ぶことを許可された図柄組合せなどを報知することにより、間接的に上記「操作タイミング」を報知することもできる。
【0160】
また、操作手段として停止ボタン7L,7C,7Rを採用するようにしているが、これに限られるものではない。例えば、操作手段としてスタートレバー6を採用し、その操作態様として「操作方向」、「操作回数」、「操作時間」等を用いることもできる。
【0161】
実施例では、通常期間において操作順序の報知が行われない場合に、遊技者による停止ボタン7L,7C,7Rの操作順序が「左中右」(所定の操作順序)でない場合には、遊技不利状態を発生させるようにしているが、これに限られるものではない。上記報知が行われない場合には、遊技者の操作順序に拘らず遊技不利状態を発生させないようにすることもできる。
【0162】
実施例では、遊技者にとって不利な遊技不利状態としてペナルティ回数が”1”以上の状態、及びペナルティ期間を採用するようにしているが、これに限られるものではなく、任意の状態、状況、期間を遊技不利状態として採用することもできる。また、複数の状態などを組み合わせて遊技不利状態とすることもできる。
【0163】
実施例では、役としてBB、RB、シングルボーナスなどを設けていないが、これらを設けるようにすることもできる。
【0164】
実施例では、ペナルティ回数(計数手段により計数された回数)に基づいて補助期間(所定の遊技区間)の補助期間ゲーム回数を決定するための条件(図12において参照する情報(乱数範囲))を決定するようにしているが、これに限られるものではない。例えば、補助期間の発生に関する条件、上記条件とは別の終了に関する条件、或いはそれらの組合せを決定することもできる。
【0165】
例えば、補助期間の発生又は発動回数の決定のために乱数抽選を行うとともに、その発生又は発動回数の抽選に用いる複数の抽選テーブル(各々当選する確率が異なるテーブル)を設け、「発生に関する条件」として上記決定に用いる抽選テーブルを採用することもできる。この場合、ペナルティ回数が大きいほど、発生する確率が低い抽選テーブル、或いは決定される発動回数の期待値が小さい抽選テーブルを用いる確率が高くなるように構成することもできる。また、ペナルティ回数が大きいほど、決定されるペナルティゲーム回数の期待値を高くすることもできる。
【0166】
また、例えば、補助期間の終了条件として「所定回数のゲームが行われること」、「特定の役に所定回数内部当選すること」、「特定の役の入賞が所定回数成立すること」、「補助期間が発生してから所定時間経過すること」、或いは「所定の終了抽選に当選すること」などを採用する。上記所定回数の決定、上記所定時間の決定、或いは上記終了抽選に用いる複数の抽選テーブル(各々決定される所定回数の期待値が異なるテーブル、決定される所定時間の期待値が異なるテーブル、或いは当選する確率が異なるテーブル)を設け、「終了に関する条件」として上記決定に用いる抽選テーブルを採用することもできる。この場合、ペナルティ回数が大きいほど、遊技者に不利な抽選テーブルを用いる確率を高くするようにしてもよい。例えば、ペナルティ回数が大きいほど、所定回数の期待値が低い抽選テーブル、所定時間の期待値が短い抽選テーブル、終了に当選する確率が高い抽選テーブルを用いる確率が高くなるように構成することもできる。
【0167】
更に、本実施例のようなスロットマシンの他、パチンコ遊技機等の他の遊技機にも本発明を適用できる。さらに、上述のスロットマシンでの動作を家庭用ゲーム機用として擬似的に実行するようなゲームプログラムにおいても、本発明を適用してゲームを実行することができる。その場合、ゲームプログラムを記録する記録媒体は、CD−ROM、FD(フレキシブルディスク)、その他任意の記録媒体を利用できる。
【0168】
【発明の効果】
本発明によれば、計数手段に計数された回数が異なることに起因して遊技者間の遊技における有利さの度合いが著しく異なるという事態を防止し、平等性を担保した遊技機を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例のスロットマシンの斜視図である。
【図2】リール上に配列された図柄の例を示す図である。
【図3】役と図柄組合せと払出枚数との関係を示す図である。
【図4】確率抽選テーブルの例を示す図である。
【図5】黄7入賞許可順序抽選テーブルを示す図である。
【図6】黄7入賞成立停止テーブルを示す図である。
【図7】黄7順押し・中押し入賞不成立停止テーブルを示す図である。
【図8】黄7逆押し入賞不成立停止テーブルを示す図である。
【図9】再遊技入賞成立停止テーブルAを示す図である。
【図10】再遊技入賞成立停止テーブルBを示す図である。
【図11】補助期間発動回数決定テーブル等を示す図である。
【図12】補助期間ゲーム回数決定テーブル等を示す図である。
【図13】右中左報知決定テーブル等を示す図である。
【図14】実施例の電気回路の構成を示すブロック図である。
【図15】実施例の副制御回路の構成を示すブロック図である。
【図16】機能実現手段(動作部)を含むブロック図である。
【図17】主制御回路用メインフローチャートである。
【図18】図17に続くフローチャートである。
【図19】図18に続くフローチャートである。
【図20】滑りコマ数決定処理を示すフローチャートである。
【図21】黄7用滑りコマ数決定処理を示すフローチャートである。
【図22】再遊技用滑りコマ数決定処理を示すフローチャートである。
【図23】副制御回路用メインフローチャートである。
【図24】補助期間発動抽選処理を示すフローチャートである。
【図25】補助期間ゲーム回数決定処理を示すフローチャートである。
【図26】補助期間実行処理を示すフローチャートである。
【図27】右中左報知処理を示すフローチャートである。
【図28】操作順序違反処理を示すフローチャートである。
【図29】GOD成立用補助期間関連処理を示すフローチャートである。
【図30】再遊技連続入賞成立用補助期間関連処理を示すフローチャートである。
【図31】通常用補助期間関連処理を示すフローチャートである。
【図32】ペナルティ回数減算処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 遊技機
2 キャビネット
3L,3C,3R リール
6 スタートレバー
7L,7C,7R 停止ボタン
30 マイクロコンピュータ
31 CPU
32 ROM
33 RAM
71 主制御回路
72 副制御回路
101 内部当選役決定手段
102 黄7入賞許可順序決定手段
103 停止制御手段
104 入賞検索手段
【発明の属する技術分野】
本発明は、遊技に必要な識別情報を変動表示する変動表示手段と、その変動表示を制御するマイクロコンピュータ等の制御手段と、を備えたスロットマシン、パチンコ機その他の遊技機に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、停止ボタンを備えたスロットマシン、いわゆるパチスロ機は、正面の表示窓内に複数の図柄を変動表示する回転リールを複数配列して構成した機械的変動表示装置、或いはリール上の図柄を画面に表示する電気的変動表示装置を有する。ここで、機械的変動表示装置を備えるものにおいては、遊技者のスタート操作に応じて、制御手段が変動表示装置を駆動制御して各リールを回転させることにより、図柄を変動表示させ、一定時間後自動的に或いは遊技者の停止操作により、各リールの回転を順次停止させる。このとき、表示窓内に現れた各リールの図柄が特定の組合せ(入賞図柄)になった場合にメダル、又はコイン等の遊技媒体を払出す。
【0003】
現在主流の機種は、複数種類の入賞態様を有するものである。特に、ある役の入賞が成立したときは、1回のメダルの払出しに終わらず、所定期間、通常の状態よりも条件の良い遊技状態となる。このような役として、遊技者に相対的に大きい利益を与えるゲームを所定回数行える役(「ビッグボーナス」と称し、以下「BB」と略記する)と、遊技者に相対的に小さい利益を与えるゲームを所定回数行える役(「レギュラーボーナス」と称し、以下「RB」と略記する)がある。
【0004】
また、現在主流の機種においては、有効化された入賞ライン(以下「有効ライン」という)に沿って所定の図柄の組合せが並んでメダルやコイン等が払出される入賞が成立するためには、内部的な抽選処理(以下「内部抽選」という)により役に当選(以下「内部当選」という)し、且つその内部当選した役(以下「内部当選役」という)の入賞成立を示す図柄組合せを有効ラインに停止できるタイミングで遊技者が停止操作を行うことが要求される。つまり、いくら内部当選したとしても、遊技者の停止操作のタイミングが悪いと内部当選役の入賞を成立させることができない。すなわち、停止操作をタイミングよく行う技術が要求される(「目押し」といわれる技術介入性の比重が高い)遊技機が現在の主流である。
【0005】
これに対し、「目押し」ができない遊技者であっても、興味を持って遊技を行うことができる遊技機が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。この遊技機によれば、内部当選役が決定された後、停止制御手段は、所定の入賞役の入賞成立を許可することとなる停止操作の順番を決定する。演出制御手段は、その順番を報知するように演出手段を制御する。演出手段による報知が行われないと、遊技者は、所定の入賞役の入賞成立が許可されている停止操作の順番を知ることができないので、所定の入賞役に内部当選しているにも拘らず、その入賞を成立させることができない場合がある。一方、演出手段による報知が行われると、遊技者は、報知された停止操作の順番に従って停止操作を行うことにより確実に所定の入賞役の入賞成立を実現することができる。
【0006】
また、所定の開始条件が成立した後、所定の終了条件が成立するまでの間、演出制御手段は、所定の入賞役(特定の内部当選役)の入賞成立を許可することとなる停止操作の順番を報知するように演出手段を制御する。従って、遊技者は所定の開始条件が成立すると演出手段での報知が行われることを期待するという面白さが遊技に付加される。所定の開始条件としては、例えば、特定の遊技状態が終了し且つ所定の抽選において当選したこととする。
【0007】
このような遊技機において、所定の開始条件が成立した後、所定の終了条件が成立するまでの間の期間において遊技者が一のゲームを行うために用いた単位遊技価値(例えば”1枚”のメダル)に対して遊技者に付与される遊技価値の期待値(いわゆる「出玉率」)を上記期間以外の期間よりも高くすることにより、上記期間の発生に対する遊技者の期待感が高まり、遊技の面白みが増す。その期待感を増大させるためには、所定の入賞役に内部当選する確率をある程度高く設定する必要があるが、この確率を高く設定すると上記期間以外の期間における出玉率も高くなってしまい、例えば、遊技店側が所望する出玉率を実現できない場合などがある。他方、所定の入賞役に内部当選する確率をある程度低く設定した場合には、上記期間以外の期間における出玉率を低くすることができるが、上記期間における出玉率も低くなり、上記期待感を増大させることができない場合がある。
【0008】
そこで、例えば、複数の停止順序のうち、特定の停止順序が所定の入賞役の入賞成立が許可されることとなる停止順序として選択される確率を他の停止順序の選択確率よりも低く設定する。当該他の停止順序で停止操作が行われた場合には、上記所定の開始条件などが成立した場合であっても、上記報知が行われる期間を発生させないようにすることが考えられる。これにより、出玉率(上記報知が行われる期間以外のもの)の低い特定の停止順序で停止操作を行う動機を遊技者に対して与え、上記報知の行われない期間における実際の出玉率をある程度低くすることが考えられる。
【0009】
【特許文献1】
特開2002−85629号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のような遊技機では、遊技者間の平等性を担保しつつ、別の観点からのアプローチにより、面白みのある遊技機が望まれている。
【0011】
本発明の目的は、遊技者間の平等性を担保しつつ、面白みのある遊技機を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明は、以上のような問題点に鑑みてなされたものであり、遊技機において、別遊技区間において報知手段により報知された操作態様と操作された操作手段の操作態様が異なる回数を計数する計数手段と、計数手段により計数された回数又は該回数が所定回数と比べて大きい場合には所定回数に基づいて所定の遊技区間の発生に関する条件又は終了に関する条件の少なくともいずれか一方を決定する区間条件決定手段と、を備えたことを特徴とする。
【0013】
より具体的には、本発明では、以下のようなものを提供する。
【0014】
(1) 遊技に必要な識別情報(例えば、図柄)を変動表示する変動表示手段(例えば、後述のリール3L,3C,3R)と、遊技者が操作するための操作手段(例えば、後述の、停止ボタン7L,7C,7R、スタートレバー6など)と、前記変動表示が所定の停止態様(例えば、後述の「黄7の小役」に対応する図柄組合せが有効ラインに沿って並ぶ態様)となることを許可する前記操作手段の操作態様(例えば、後述の黄7入賞許可順序)を決定する操作態様決定手段(例えば、後述の黄7入賞許可順序決定手段102)と、前記操作態様決定手段の決定結果及び操作された前記操作手段の操作態様(例えば、遊技者の操作態様)に基づいて前記変動表示を停止制御する停止制御手段(例えば、後述の停止制御手段103、停止テーブル決定手段106、及び滑りコマ数決定手段107)と、前記変動表示が前記所定の停止態様となった場合に、遊技者に所定の遊技価値(例えば、”15枚”のメダル)を付与する遊技価値付与手段(例えば、後述の主制御回路71及びホッパー40)と、前記操作手段の操作態様を報知する報知手段(例えば、後述の液晶表示装置5)と、所定の遊技区間(例えば、後述の補助期間)においては前記操作態様決定手段の決定結果を報知するように前記報知手段を制御し、前記所定の遊技区間とは別の別遊技区間(例えば、後述の通常期間)においては前記操作態様決定手段の決定結果とは異なる前記操作態様を報知するように前記報知手段を制御する報知制御手段(例えば、後述の黄7入賞許可順序報知決定手段120、特定操作順序報知決定手段121及び報知制御手段122)と、前記別遊技区間において前記報知手段により報知された操作態様と操作された前記操作手段の操作態様が異なる回数を計数する計数手段(例えば、後述のペナルティ回数更新手段116及びペナルティ回数格納手段117)と、前記計数手段により計数された回数又は該回数が所定回数(例えば、”10回”)と比べて大きい場合には所定回数に基づいて前記所定の遊技区間の発生に関する条件又は終了に関する条件(例えば、後述の補助期間ゲーム回数として決定される回数の期待値)の少なくともいずれか一方を決定する区間条件決定手段(例えば、後述の補助期間ゲーム回数更新手段113及び補助期間ゲーム回数格納手段114)と、を備えたことを特徴とする遊技機。
【0015】
(1)の発明によれば、計数手段は、別遊技区間において報知手段により報知された操作態様と操作された操作手段の操作態様が異なる回数を計数する。また、区間条件決定手段は、計数手段により計数された回数又は該回数が所定回数と比べて大きい場合には所定回数に基づいて所定の遊技区間の発生に関する条件又は終了に関する条件の少なくともいずれか一方を決定する。遊技者にとってみれば、操作態様決定手段の決定結果が報知され、所定の遊技価値を獲得しうる所定の遊技区間の発生に関する条件又は終了に関する条件の少なくともいずれか一方の決定に関与しうるので、遊技の興趣が増大し、従来にない面白みのある遊技機を提供することができる。また、区間条件決定手段は、計数手段により計数された回数又は該回数が所定回数と比べて大きい場合には所定回数に基づいて所定の遊技区間の発生に関する条件又は終了に関する条件の少なくともいずれか一方を決定するので、例えば、計数手段に計数された回数が異なることに起因して遊技者間の遊技における有利さの度合いが著しく異なるという事態を防止し、遊技者間の平等性を担保した遊技機を提供することができる場合がある。
【0016】
(2) (1)記載の遊技機において、前記区間条件決定手段は、前記計数手段により計数された回数が大きいほど、遊技者にとって不利な条件(例えば、後述の補助期間ゲーム回数として決定される回数の期待値が小さい条件)を決定することを特徴とする遊技機。
【0017】
(2)の発明によれば、区間条件決定手段は、計数手段により計数された回数が大きいほど、遊技者にとって不利な条件を決定する。従って、例えば、遊技者に対し、別遊技区間において報知された操作態様(操作態様決定手段の決定結果とは異なる操作態様)で操作手段を操作する動機を与えることができる場合がある。また、例えば、別遊技区間において報知された操作態様とは別の操作態様で操作手段を操作することにより所定の遊技価値を獲得したために、計数手段により計数された回数が大きくなり、遊技者にとって不利な条件が決定される場合には、別遊技区間において報知された操作態様で操作手段を操作した遊技者と、報知された操作態様とは別の操作態様で操作手段を操作した遊技者との間の平等性を担保することができる場合がある。また、区間条件決定手段は、計数手段により計数された回数又は該回数が所定回数と比べて大きい場合には所定回数に基づいて所定の遊技区間の発生に関する条件又は終了に関する条件の少なくともいずれか一方を決定する。例えば、特に初心者が計数手段により計数された回数が大きいほど、遊技者にとって不利な条件が設定されることを知らないで遊技を行い、計数手段に計数された回数が所定回数と比べて大きくなった場合でも、所定回数に基づいて所定の遊技区間の発生に関する条件又は終了に関する条件の少なくともいずれか一方が決定されるので、初心者であっても安心して遊技を行うことができる。
【0018】
(3) (1)又は(2)記載の遊技機において、前記操作手段の操作態様の各々が前記所定の停止態様となることを許可する操作態様として前記操作態様決定手段により決定される確率は、略同一(例えば、抽出されうる乱数値の数を分母とした場合に、各々の分子が2以上異ならない場合など)であることを特徴とする遊技機。
【0019】
(3)の発明によれば、操作手段の操作態様の各々が所定の停止態様となることを許可する操作態様として操作態様決定手段により決定される確率は、略同一である。従って、従来にない別の観点からのアプローチにより、面白みのある遊技機を提供することができる。また、例えば、所定の遊技区間では操作態様決定手段の決定結果を報知し、別遊技区間では操作態様決定手段の決定結果とは異なる操作態様を報知することにより、上記期待値を略同一としながらも所定の遊技区間であるときと別遊技区間であるときとの出玉率の差を大きくし、遊技の興趣を増大させることができる場合がある。また、例えば、別遊技区間において報知された操作態様で操作手段を操作した場合における遊技を行うために用いた単位遊技価値に対して遊技者に付与される遊技価値の期待値(全遊技区間の期待値)を、報知された操作態様で操作手段を操作しない場合の期待値と比べて高く構成した場合には、上記期待値を略同一としながらも所定の遊技区間であるときと別遊技区間であるときとの出玉率の差を大きくし、遊技の興趣を増大させることができる場合がある。
【0020】
(4) (1)乃至(3)のいずれか記載の遊技機において、前記別遊技区間において、前記報知手段により報知された前記操作態様決定手段の決定結果とは異なる操作態様で前記操作手段を操作した場合に、遊技を行うために用いた単位遊技価値(例えば、”1枚”のメダル)に対して遊技者に付与される遊技価値の期待値(例えば、出玉率)は、特定値(例えば、”0.35”)以上であることを特徴とする遊技機。
【0021】
(4)の発明によれば、報知手段により報知された操作態様決定手段の決定結果とは異なる操作態様で操作手段を操作した場合に、遊技を行うために用いた単位遊技価値に対して遊技者に付与される遊技価値の期待値は、特定値以上である。従って、例えば、遊技機に関する法令を遵守し、遊技者の射幸心を煽ることのない遊技機を提供することができる。また、遊技者が安心して利用することができる遊技機を提供することができる。
【0022】
(5) (1)乃至(4)のいずれか記載の遊技機において、前記別遊技区間において、前記報知手段により報知された操作態様に拘らず所定の操作態様(例えば、後述の「左中右」)で前記操作手段を操作した場合に、遊技を行うために用いた単位遊技価値(例えば、”1枚”のメダル)に対して遊技者に付与される遊技価値の期待値(例えば、出玉率)は、所定値(例えば、”0.9”、”1.0”など)以下であることを特徴とする遊技機。
【0023】
(5)の発明によれば、別遊技区間において、報知手段により報知された操作態様に拘らず所定の操作態様で操作手段を操作した場合に、遊技を行うために用いた単位遊技価値に対して遊技者に付与される遊技価値の期待値は、所定値以下である。従って、遊技店側が安心して利用できる遊技機を提供することができる。また、例えば、遊技店側が安心して利用できる範囲内において、所定の遊技区間であるときと別遊技区間であるときと出玉率の差を大きくし、遊技の興趣を増大させることができる場合がある。また、遊技機に関する法令を遵守し、遊技者の射幸心を煽ることのない遊技機を提供することができる。
【0024】
(6) (1)乃至(5)のいずれか記載の遊技機において、内部当選役を決定する内部当選役決定手段(例えば、後述の内部当選役決定手段101)を備え、前記操作態様決定手段は、前記内部当選役決定手段の決定結果が所定の結果(例えば、内部当選役を後述の「黄7の小役」と決定すること)である場合に、前記変動表示が前記所定の停止態様となることを許可する前記操作手段の操作態様を決定することを特徴とする遊技機。
【0025】
(6)の発明によれば、内部当選役決定手段の決定結果に基づいて上記操作態様の決定を行うことができる。
【0026】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の一実施例の遊技機1の外観を示す斜視図である。遊技機1は、いわゆる「パチスロ機」である。この遊技機1は、コイン、メダル、遊技球又はトークンなどの他、遊技者に付与された、もしくは付与される遊技価値の情報を記憶したカード等の遊技媒体を用いて遊技する遊技機であるが、以下ではメダルを用いるものとして説明する。
【0027】
遊技機1の全体を形成しているキャビネット2の正面には、略垂直面としてのパネル表示部2aが形成され、その中央には縦長矩形の表示窓4L,4C,4Rが設けられる。表示窓4L,4C,4Rには、入賞ラインとして水平方向にトップライン8b,センターライン8c及びボトムライン8d、斜め方向にクロスアップライン8a及びクロスダウンライン8eが設けられている。これらの入賞ラインは、後述の1−BETスイッチ11、2−BETスイッチ12、最大BETスイッチ13を操作すること、或いはメダル投入口22にメダルを投入することにより、それぞれ1本、3本、5本が有効化される。どの入賞ラインが有効化されたかは、後で説明するBETランプ9a,9b,9cの点灯で表示される。
【0028】
キャビネット2の内部には、各々の外周面に複数種類の図柄によって構成される図柄列が描かれた3個のリール3L,3C,3Rが回転自在に横一列に設けられ、変動表示手段を形成している。各リールの図柄は表示窓4L,4C,4Rを通して観察できるようになっている。各リールは、定速回転(例えば80回転/分)で回転する。
【0029】
表示窓4L,4C,4Rの左側には、1−BETランプ9a、2−BETランプ9b、最大BETランプ9c、情報表示部18が設けられる。1−BETランプ9a、2−BETランプ9b及び最大BETランプ9cは、一のゲームを行うために賭けられたメダルの数(以下「BET数」という)に応じて点灯する。ここで、この実施形態においては、一のゲームは、全てのリールが停止したときに終了する。1−BETランプ9aは、BET数が”1”で1本の入賞ラインが有効化されたときに点灯する。2−BETランプ9bは、BET数が”2”で3本の入賞ラインが有効化されたときに点灯する。最大BETランプ9cは、BET数が”3”で全て(5本)の入賞ラインが有効化されたときに点灯する。情報表示部18は、7セグメントLEDから成り、貯留(クレジット)されているメダルの枚数、入賞成立時のメダルの払出枚数等を表示する。
【0030】
表示窓4L,4C,4Rの下方には水平面の台座部10が形成され、その台座部10と表示窓4L,4C,4Rとの間には液晶表示装置5が設けられている。この液晶表示装置5の表示画面5aには、例えば、後述の「黄7入賞許可順序」など、遊技に関連する情報が表示される。液晶表示装置5の右側にはメダル投入口22が設けられ、液晶表示装置5の左側には、1−BETスイッチ11、2−BETスイッチ12、及び最大BETスイッチ13が設けられる。1−BETスイッチ11は、1回の押し操作により、クレジットされているメダルのうちの1枚がゲームに賭けられ、2−BETスイッチ12は、1回の押し操作により、クレジットされているメダルのうちの2枚がゲームに賭けられ、最大BETスイッチ13は、1回のゲームに賭けることが可能な最大枚数のメダルが賭けられる。これらのBETスイッチを操作することで、前述のとおり、所定の入賞ラインが有効化される。
【0031】
台座部10の前面部の左寄りには、遊技者がゲームで獲得したメダルのクレジット/払出しを押しボタン操作で切り換えるC/Pスイッチ14が設けられている。このC/Pスイッチ14の切り換えにより、正面下部のメダル払出口15からメダルが払出され、払出されたメダルはメダル受け部16に溜められる。C/Pスイッチ14の右側には、遊技者の操作により上記リールを回転させ、表示窓4L,4C,4R内での図柄の変動表示を開始するためのスタートレバー6が所定の角度範囲で回動自在に取り付けられている。台座部10の前面部中央で、液晶表示装置5の下方位置には、3個のリール3L,3C,3Rの回転をそれぞれ停止させるための3個の停止ボタン(停止操作手段)7L,7C,7Rが設けられている。メダル受け部16の上方の左右には、スピーカ21L,21Rが設けられている。
【0032】
ここで、本実施例では、全てのリールが回転しているときに行われるリールの停止操作(停止ボタンの操作)を「第1停止操作」、次に行われる停止操作を「第2停止操作」、「第2停止操作」の後に行われる停止操作を「第3停止操作」という。また、「第1停止操作」として左の停止ボタン7Lを操作することを「順押し」という。「第1停止操作」として中央の停止ボタン7Cを操作することを「中押し」という。「第1停止操作」として右の停止ボタン7Rを操作することを「逆押し」という。
【0033】
実施例の遊技機1には、3つの停止ボタン7L,7C,7Rが設けられているので、これらの操作順序は”6種類”ある。そこで、これらの操作順序を次のように区別する。左の停止ボタン7Lを「左」、中央の停止ボタン7Cを「中」、右の停止ボタン7Rを「右」と略記する。そして、操作順序を示すとき、各停止ボタン7L,7C,7Rの略を、操作順序された順番などで左から並べることとする。例えば、「第1停止操作」として左の停止ボタン7L、「第2停止操作」として中央の停止ボタン7C、「第3停止操作」として右の停止ボタン7Rが操作されたとき、操作順序を「左中右」と示す。なお、実施例の操作順序には、「左中右」、「左右中」、「中左右」、「中右左」、「右左中」及び「右中左」の”6種類”がある。
【0034】
図2は、各リール3L,3C,3Rに表わされた複数種類の図柄が21個配列された図柄列を示している。各図柄には”00”〜”20”のコードナンバーが付され、データテーブルとして後で説明するROM32(図14)に格納(記憶)されている。各リール3L,3C,3R上には、”GOD(図柄91)”、”赤7(図柄92)”、”黄7(図柄93)”、”Replay(図柄94)”、”上ミリ(図柄95)”及び”下ミリ(図柄96)”の図柄で構成される図柄列が表わされている。各リール3L,3C,3Rは、図柄列が図2の矢印方向に移動するように回転駆動される。
【0035】
図3は、入賞図柄組合せに対応する役及び払出枚数を示す。
【0036】
「GODの小役」(以下「GOD」と略記する)の入賞は、”GOD−GOD−GOD”が有効ラインに沿って並ぶことにより成立する。「GOD」の入賞が成立することにより”15枚”のメダルが払い出される。
【0037】
「赤7の小役」(以下「赤7」と略記する)の入賞は、”ANY−ANY−赤7”が有効ラインに沿って並ぶ、すなわち右の表示窓4R内に”赤7”が停止表示することにより成立する。「赤7」の入賞が成立することにより”1枚”のメダルが払い出される。
【0038】
「再遊技」の入賞は、”Replay−Replay−Replay”が有効ラインに沿って並ぶことにより成立する。「再遊技」の入賞が成立することにより、メダルの自動投入が行われ、遊技者はメダルの投入などを行うことなくその次のゲームを行うことができる。
【0039】
「なし(ハズレ)」に対応する図柄及び図柄組合として特別なものは設けられていない。内部当選役が「なし(ハズレ)」の場合にも特別な図柄組合せは設けられていないが、停止ボタンの操作態様に応じて内部当選役が「なし(ハズレ)」の場合にのみ停止表示されるリールの停止態様を設けるようにしてもよい。
【0040】
「黄7の小役」の入賞は、”黄7−黄7−黄7”が有効ラインに沿って並ぶことにより成立する。「黄7の小役」の入賞が成立することにより”15枚”のメダルが払い出される。
【0041】
「黄7の小役」に内部当選した場合には、「黄7の小役」の入賞成立を許可する停止ボタン7L,7C,7Rの操作順序(以下「黄7入賞許可順序」という)が決定される。具体的には、内部当選役が「黄7の小役」と決定された場合に、”6種類”の操作順序のうちのいずれか一の操作順序が「黄7入賞許可順序」として決定される。各操作順序が選択される確率は、ほぼ等しくなっている(略同一)。
【0042】
実施例では、「黄7の小役」に内部当選したとき、「黄7入賞許可順序」が報知される期間(以下「補助期間」という)を設けるようにしている。この期間において「黄7の小役」に内部当選したとき、遊技者は、報知に従って停止ボタンを操作することにより、確実にその入賞成立を実現することができる。この補助期間は、基本的に、連続する複数回(実施例では、”10回”、”30回””100回”又は”300回”)のゲームにより構成される。補助期間は、情報報知に従うことにより「黄7の小役」の入賞成立を実現可能な期間であり、遊技者にとって有利な状況である。補助期間が継続するゲームの回数を、以下「補助期間ゲーム回数」という。また、「補助期間」以外の期間を、以下「通常期間」という。
【0043】
補助期間の発動(発生)条件(複数のゲームにわたり操作順序の報知が行われうる条件)は、「GOD」の入賞が成立すること(後述の図29のステップS132の判別が”YES”)、又は補助期間発動回数が”1”以上の状況において補助期間の発動に当選すること(後述の図24のステップS82の判別が”YES”)である。補助期間発動回数は、複数のゲームにより構成される補助期間が発動しうる回数である。補助期間の発動回数の決定は、連続する”3回”のゲームの夫々において「再遊技」の入賞が成立し、その”3回目”のゲームにおいて後述の「ストップ用セレクトデータ」として”3”が選択されること(後述の図30のステップS145の判別が”YES”)、「赤7」の入賞が成立すること(後述の図31のステップS151の判別が”YES”)、又は「なし(ハズレ)」に内部当選し、所定の抽選に当選すること(後述の図31のステップS155の判別が”YES”)を契機として行われる。ここで、通常期間において「補助期間発動回数」が”1”以上である期間を、以下「潜伏期間」という。
【0044】
「通常期間」では、「黄7の小役」に内部当選し、「黄7入賞許可順序」として「左中右」が選択され、後述の図13(1)に示すテーブルに基づく抽選に当選した場合、又は内部当選役の決定において「黄7の小役」(黄7入賞許可順序が「左中右」)以外が決定され、後述の図13(2)に示すテーブルに基づく抽選に当選した場合に、操作順序として「右中左」の報知が行われる。
【0045】
「通常期間」において、操作順序の報知が行われないゲームにおいて操作順序が「左中右」でない場合、又は操作順序の報知が行われたゲームにおいて操作順序が「右中左」でない場合には、ペナルティ回数に”1”が加算される(後述の図28のステップS127)。ペナルティ回数は、補助期間ゲーム回数の決定に用いられる(後述の図25のステップS93、図29のステップS134)。基本的に、ペナルティ回数が大きいほど、決定される補助期間ゲーム回数が小さくなるようになっている。ペナルティ回数に”1”が加算されるような停止ボタンの操作を、以下「違反操作」という。
【0046】
また、「通常期間」において、操作順序の報知が行われないゲームにおいて操作順序が「左中右」でない場合、又は操作順序の報知が行われたゲームにおいて操作順序が「右中左」でない場合には、ペナルティゲーム回数が”5”にセットされる(後述の図28のステップS128)。ペナルティゲーム回数が”1”以上である場合、「GOD」の入賞が成立しても補助期間は発生しない(後述の図29のステップS131の判別が”YES”)。また、「赤7」の入賞が成立するなどしても補助期間の発動回数の決定(抽選)が行われない(図31のステップS156の判別が”YES”)。ペナルティゲーム回数が”1”以上である期間を、以下「ペナルティ期間」という。
【0047】
ここで、「通常期間」における操作順序の報知には、「黄7の小役」の入賞が不成立となる操作順序(入賞成立が許可されない操作順序)の報知が含まれる。従って、「補助期間」の発生を考慮しない「通常期間」中のみにおける「出玉率」の期待値は、「違反操作」を行う場合のほうが「違反操作」を行わない場合と比べて高い。これに対し、「補助期間」の発生を考慮すると、「違反操作」を行わない場合の「出玉率」の期待値は、「違反操作」を行う場合のものと比べて高くなるように構成されている。このため、遊技者は、「違反操作」を行わないように注意して遊技を進めるようになる。また、「通常期間」における「出玉率」を、報知を行わない場合と比べて低くすることができる。
【0048】
次に、図4を参照して、BET数が”3”の場合に内部当選役を決定する際(後述の図18のステップS15)に使用する確率抽選テーブルを示す。この確率抽選テーブルでは、「黄7の小役」に内部当選する確率が最も高くなるように構成されている。「黄7の小役」に内部当選する確率は、”13451/16384”である。
【0049】
次に、図5を参照して、黄7入賞許可順序抽選テーブルについて説明する。このテーブルは、「黄7の小役」に内部当選した場合に、「黄7入賞許可順序」を決定するために使用される(後述の図18のステップS16)。各操作順序が「黄7入賞許可順序」として選択(決定)される確率は、”42/256”又は”43/256”であり、ほぼ等しい(略同一)。
【0050】
次に、図6〜図10を参照して、「黄7の小役」、「再遊技」に内部当選した場合に使用される停止テーブルについて説明する。
【0051】
「停止テーブル」には、各リール3L,3C,3Rの「停止操作位置」と「停止制御位置」とが示されている。「停止操作位置」は、各リール3L,3C,3Rに対応して設けられた停止ボタン7L,7C,7Rが操作されたとき、センターライン8cに位置していた図柄(具体的には、図柄の中心がセンターライン8cの上方に位置し、その中心がセンターライン8cの位置に最も近い図柄)のコードナンバーを表わす。「停止制御位置」とは、停止操作が行われたリールが停止したとき、センターライン8cの位置に停止表示される図柄のコードナンバーを表わす。ここで、本実施例では、いわゆる「滑りコマ数」を最大”4コマ”としている。例えば、右のリール3Rの回転中において、コードナンバー”11”の”GOD”がセンターライン8cの位置に到達したとき、停止ボタン7Rが操作された場合、コードナンバー”07”の”GOD”をセンターライン8cの位置に停止表示するように右のリール3Rを停止制御することができる。
【0052】
ここで、各停止テーブルは、いずれかの停止テーブル群に含まれる。停止テーブル群は、複数の停止テーブルの集合であり、基本的に内部当選役及びストップ用セレクトデータに対応して設けられている。ストップ用セレクトデータは、停止テーブル群の選択などに用いられ、”1”〜”3”が設けられている。
【0053】
図6は、黄7入賞成立停止テーブルを示す。このテーブルは、「黄7の小役」に内部当選した場合に、停止ボタンの操作タイミングに応じて”黄7−黄7−黄7”がボトムライン8dに沿って並び、「黄7の小役」の入賞が成立するようにリールを停止制御する際に使用される。具体的には、遊技者の停止ボタンの操作順序が「黄7入賞許可順序」と一致する場合に使用される。
【0054】
図6において、左のリール3Lの「停止制御位置」は、コードナンバー”00”,”05”,”09”,”13”又は”17”のいずれかである。図2に示す図柄列において、これらに対応する図柄の1つ下の図柄は、”黄7”である。
【0055】
図6において、中央のリール3Cの「停止制御位置」は、コードナンバー”02”,”07”,”11”,”15”又は”19”のいずれかである。図2に示す図柄列において、これらに対応する図柄の1つ下の図柄は、”黄7”である。
【0056】
図6において、右のリール3Rの「停止制御位置」は、コードナンバー”00”,”04”,”07”,”11”,”14”又は”18”のいずれかである。図2に示す図柄列において、これらに対応する図柄の1つ下の図柄は、”黄7”である。
【0057】
以上のように、図6に示す黄7入賞成立停止テーブルが各リール3L,3C,3Rの停止制御に使用された場合には、ボトムライン8dの位置に”黄7−黄7−黄7”が並んで停止表示され、「黄7の小役」の入賞が成立する。
【0058】
図7は、黄7順押し・中押し入賞不成立停止テーブルを示す。このテーブルは、「黄7の小役」に内部当選した後、”黄7−黄7−黄7”が有効ラインに沿って並ばないように(「黄7の小役」の入賞が不成立となるように)リールを停止制御する際に使用される。ここで、左のリール3L及び中央のリール3Cの停止操作位置に対する停止制御位置は、図6に示すものと同じである。
【0059】
図7において、右のリール3Rの「停止制御位置」は、コードナンバー”03”,”06”,”10”,”13”,”17”又は”20”のいずれかである。図2に示す図柄列において、これらに対応する図柄の1つ下の図柄は、”GOD”である。
【0060】
以上のように、図7に示す黄7順押し・中押し入賞不成立停止テーブルが各リール3L,3C,3Rの停止制御に使用された場合には、ボトムライン8dに沿って”黄7−黄7−GOD”が並び、「黄7の小役」の入賞が不成立となる。
【0061】
図8は、黄7逆押し入賞不成立停止テーブルを示す。このテーブルは、「黄7の小役」に内部当選した後、”黄7−黄7−黄7”が有効ラインに沿って並ばないように(「黄7の小役」の入賞が不成立となるように)リールを停止制御する際に使用される。ここで、中央のリール3C及び右のリール3Rの停止操作位置に対する停止制御位置は、図6に示すものと同じである。
【0062】
図8において、左のリール3Lの「停止制御位置」は、コードナンバー”04”,”08”,”12”,”16”又は”20”のいずれかである。図2に示す図柄列において、これらに対応する図柄の1つ下の図柄は、”GOD”である。
【0063】
以上のように、図8に示す黄7逆押し入賞不成立停止テーブルが各リール3L,3C,3Rの停止制御に使用された場合には、ボトムライン8dに沿って”GOD−黄7−黄7”が並び、「黄7の小役」の入賞が不成立となる。
【0064】
図9は、再遊技入賞成立停止テーブルAを示す。このテーブルは、「再遊技」に内部当選した場合に、停止ボタンの操作タイミングに応じて”Replay−Replay−Replay”がトップライン8bに沿って並び、「再遊技」の入賞が成立するようにリールを停止制御する際に使用される。具体的には、「ストップ用セレクトデータ」として”1”又は”2”が選択された場合に使用される。また、この停止テーブルAでは、「再遊技」の入賞成立を実現し、且つ「滑りコマ数」が後述の停止テーブルBと比べて相対的に小さくなるように構成されている。「再遊技」に内部当選した場合に停止テーブルAが選択される確率は、”15/16”である。
【0065】
図9において、左のリール3Lの「停止制御位置」は、コードナンバー”03”,”08”,”12”,”16”又は”20”のいずれかである。図2に示す図柄列において、これらに対応する図柄の1つ上の図柄は、”Replay”である。
【0066】
図9において、中央のリール3Cの「停止制御位置」は、コードナンバー”03”,”08”,”12”,”16”又は”20”のいずれかである。図2に示す図柄列において、これらに対応する図柄の1つ上の図柄は、”Replay”である。
【0067】
図9において、右のリール3Rの「停止制御位置」は、コードナンバー”00”,”04”,”07”,”11”,”14”又は”18”のいずれかである。図2に示す図柄列において、これらに対応する図柄の1つ上の図柄は、”Replay”である。
【0068】
以上のように、図9に示す再遊技入賞成立停止テーブルAが各リール3L,3C,3Rの停止制御に使用された場合には、トップライン8bの位置に”Replay”が停止表示され、「再遊技」の入賞が成立する。
【0069】
図10は、再遊技入賞成立停止テーブルBを示す。このテーブルは、「再遊技」に内部当選した場合に、停止ボタンの操作タイミングに応じて”Replay−Replay−Replay”がトップライン8bに沿って並び、「再遊技」の入賞が成立するようにリールを停止制御する際に使用される。具体的には、「ストップ用セレクトデータ」として”3”が選択された場合に使用される。また、この停止テーブルBでは、「再遊技」の入賞成立を実現し、且つ「滑りコマ数」が停止テーブルAと比べて相対的に大きくなるように構成されている。「再遊技」に内部当選した場合に停止テーブルBが選択される確率は、”1/16”である。
【0070】
ここで、連続する”3回”のゲームの夫々において「再遊技」に内部当選し、その”3回目”のゲームにおいて停止テーブルBを用いたリール3L,3C,3Rの停止制御が行われた場合(「滑りコマ数」が相対的に大きくなる場合)に、補助期間の発動回数の決定が行われる。
【0071】
図10において、左のリール3Lの「停止操作位置」”03”、”12”、”16”、”20”に対応する「停止制御位置」が停止テーブルAのものと異なる。これらに対応する「停止操作位置」は、夫々”20”、”08”、”12”、”16”である。図2に示す図柄列において、これらに対応する図柄の1つ上の図柄は、”Replay”である。「停止制御位置」が”03”、”12”、”16”、”20”である場合の「滑りコマ数」は、停止テーブルBのものと比べて大きくなっている。
【0072】
図10において、中央のリール3Cの「停止操作位置」”03”、”12”、”16”、”20”に対応する「停止制御位置」が停止テーブルAのものと異なる。これらに対応する「停止操作位置」は、夫々”20”、”08”、”12”、”16”である。図2に示す図柄列において、これらに対応する図柄の1つ上の図柄は、”Replay”である。「停止制御位置」が”03”、”12”、”16”、”20”である場合の「滑りコマ数」は、停止テーブルBのものと比べて大きくなっている。
【0073】
図10において、右のリール3Rの「停止操作位置」”00”、”01”、”04”、”07”、”08”、”11”、”14”、”15”、”18”に対応する「停止制御位置」が停止テーブルAのものと異なる。これらに対応する「停止操作位置」は、夫々”18”、”18”、”00”、”04”、”04”、”07”、”11”、”11”、”14”である。図2に示す図柄列において、これらに対応する図柄の1つ上の図柄は、”Replay”である。「停止制御位置」が”00”、”01”、”04”、”07”、”08”、”11”、”14”、”15”、”18”である場合の「滑りコマ数」は、停止テーブルBのものと比べて大きくなっている。
【0074】
図11は、補助期間の発動回数の決定及び発動の決定に用いるテーブルを示す。
【0075】
図11(1)は、補助期間発動回数決定テーブルを示す。このテーブルでは、補助期間の発動回数である”1回”、”2回”、”5回”、”10回”及び”30回”に当選となる乱数範囲が定められている。この補助期間発動回数決定テーブルは、後述の図30のステップS147、図31のステップS157で使用される。
【0076】
図11(2)は、補助期間発動抽選テーブルを示す。このテーブルでは、補助期間の「発動」及び「潜伏」に当選となる乱数範囲が定められている。補助期間の「発動」に当選した場合には、そのゲームにおいて「補助期間」が発動する。他方、「潜伏」に当選した場合には、「潜伏期間」が発生又は継続することとなる。この補助期間発動抽選テーブルは、後述の図24のステップS83で使用される。
【0077】
図12は、補助期間ゲーム回数決定テーブルを示す。ここで、「補助期間ゲーム回数」は、補助期間の発動時に決定される(後述の図25のステップS93、図29のステップS134)。「GOD」の入賞成立を契機として発動する補助期間の「補助期間ゲーム回数」は、”300回”又は”100回”のいずれかが選択される。また、補助期間発動回数が”1”以上である場合に行われる補助期間発動抽選に当選することを契機として発動する補助期間の「補助期間ゲーム回数」は、”30回”又は”10回”のいずれかが選択される。
【0078】
補助期間ゲーム回数決定テーブルでは、「ペナルティ回数」に応じて「補助期間ゲーム回数」として「30回、300回」又は「10回、100回」の各々に当選となる乱数範囲、及びその選択確率が示されている。「ペナルティ回数」が”0”の場合には、必ず”30回”又は”300回”のいずれかが選択される。また、基本的に「ペナルティ回数」が大きくなるほど、”30回”又は”300回”のいずれかが選択される確率が低くなり(補助期間ゲーム回数として決定される回数の期待値が低くなり)、遊技者にとって不利になる。ここで、ペナルティ回数に対応して補助期間ゲーム回数毎に示された乱数範囲は、補助期間の終了に関する条件に含まれる。また、「ペナルティ回数」が”10以上”の場合には、「30回、300回」又は「10回、100回」の各々の選択確率が変化することはない。すなわち、後述の補助期間ゲーム回数更新手段113は、ペナルティ回数が”10回”(所定回数)と比べて大きい場合には、その”10回”に基づいて補助期間の発生に関する条件を決定する。なお、所定回数は、”10回”に限られず、任意の回数を用いることができる。
【0079】
ここで、「ペナルティ回数」に基づく「補助期間ゲーム回数」の決定が行われた後、基本的に「ペナルティ回数」が”0”に更新される(後述の図32のステップS163)。ただし、「ペナルティ回数」が”11”以上であった場合には、その回数から”10”を減算した値が新たな「ペナルティ回数」となる(後述の図32のステップS162)。すなわち、「ペナルティ回数」の一部が次の「補助期間ゲーム回数」の決定のために持ち越される。
【0080】
図13は、報知決定テーブルを示す。このテーブルは、「通常期間」において操作順序として「右中左」の報知を行うか否かの決定に用いられる。
【0081】
図13(1)は、右中左報知決定テーブルAを示す。このテーブルは、「通常期間」において内部当選役として「黄7の小役」が決定され、許可順序として「左中右」が決定された場合に使用される。このような場合、操作順序として「右中左」が報知される確率は、”80/128”(第1の確率)である。
【0082】
図13(2)は、右中左報知決定テーブルBを示す。このテーブルは、「通常期間」において「黄7の小役」に内部当選しなかった場合、又は「黄7の小役」に内部当選し、許可順序として「左中右」が決定されなかった場合に使用される。このような場合、操作順序として「右中左」が報知される確率は、”16/128”(第1の確率と比べて低い第2の確率)である。
【0083】
ここで、「通常期間」において報知の有無に拘らず「左中右」で停止ボタンを操作した場合に、「通常期間」において遊技のために賭けた”1枚”のメダル(単位遊技価値)に対して遊技者に付与されるメダルの枚数の期待値は、基本的に、Σ(内部当選確率)×(払出枚数)÷(BET数)により算出できる。「黄7の小役」の入賞成立に基づく期待値は、Σ(内部当選確率)×(「左中右」の選択確率)×(払出枚数)÷(BET数)により算出できる。「通常期間」において報知の有無に拘らず「左中右」で停止ボタンを操作した場合に、遊技のために賭けた”1枚”のメダル(単位遊技価値)に対して遊技者に付与されるメダルの枚数の期待値は、”0.827”(第1の期待値)となる。なお、BET数を”3”、再遊技の払出枚数を”3”として算出している。
【0084】
次に、「通常期間」において報知が行われたときは報知に従って停止ボタンを操作し、報知が行われなかったときは「左中右」で停止ボタンを操作した場合に、「通常期間」において遊技のために賭けた一枚のメダル(単位遊技価値)に対して遊技者に付与されるメダルの枚数の期待値(「黄7の小役」以外の役の入賞成立に基づく期待値)は、Σ(内部当選確率)×(払出枚数)÷(BET数)により算出できる。
【0085】
これに対し、許可順序として「左中右」が選択された「黄7の小役」の入賞成立に基づく期待値は、右中左報知決定テーブルAなどに基づいて(内部当選確率)×(「左中右」の選択確率)×(報知無しの当選確率)×(払出枚数)÷(BET数)により算出できる。また、許可順序として「右中左」が選択された「黄7の小役」の入賞成立に基づく期待値は、右中左報知決定テーブルBなどに基づいて(内部当選確率)×(「右中左」の選択確率)×(報知無しの当選確率)×(払出枚数)÷(BET数)により算出できる。従って、「通常期間」において報知が行われたときは報知に従って停止ボタンを操作(「右中左」で操作)し、報知が行われなかったときは「左中右」で停止ボタンを操作した場合に、「通常期間」において遊技のために賭けた”1枚”のメダル(単位遊技価値)に対して遊技者に付与されるメダルの枚数の期待値は、”0.480”(第1の期待値と比べて低い第2の期待値)となる。
【0086】
図14は、遊技機1における遊技処理動作を制御する主制御回路71と、主制御回路71に電気的に接続する周辺装置(アクチュエータ)と、主制御回路71から送信される制御指令に基づいて液晶表示装置5及びスピーカ21L,21Rを制御する副制御回路72とを含む回路構成を示す。
【0087】
主制御回路71は、回路基板上に配置されたマイクロコンピュータ30を主たる構成要素とし、これに乱数サンプリングのための回路を加えて構成されている。マイクロコンピュータ30は、予め設定されたプログラムに従って制御動作を行うCPU31と、記憶手段であるROM32及びRAM33を含む。
【0088】
CPU31には、基準クロックパルスを発生するクロックパルス発生回路34及び分周器35と、サンプリングされる乱数を発生する乱数発生器36及びサンプリング回路37とが接続されている。なお、乱数サンプリングのための手段として、マイクロコンピュータ30内で、すなわちCPU31の動作プログラム上で乱数サンプリングを実行するように構成してもよい。その場合、乱数発生器36及びサンプリング回路37は省略可能であり、或いは、乱数サンプリング動作のバックアップ用として残しておくことも可能である。
【0089】
マイクロコンピュータ30のROM32には、スタートレバー6を操作(スタート操作)する毎に行われる乱数サンプリングの判定に用いられる確率抽選テーブル、停止ボタンの操作に応じてリールの停止態様を決定するための停止テーブル群、副制御回路72へ送信するための各種制御指令(コマンド)等が格納されている。このコマンドには、「デモ表示コマンド」、「スタートコマンド」、「全リール停止コマンド」、「入賞役コマンド」等がある。これらのコマンドについては後で説明する。なお、副制御回路72が主制御回路71へコマンド、情報等を入力することはなく、主制御回路71から副制御回路72への一方向で通信が行われる。RAM33には、種々の情報が格納される。
【0090】
図14の回路において、マイクロコンピュータ30からの制御信号により動作が制御される主要なアクチュエータとしては、各種ランプ(1−BETランプ9a、2−BETランプ9b、最大BETランプ9c)と、情報表示部18と、メダルを収納し、ホッパー駆動回路41の命令により所定枚数のメダルを払出す遊技価値付与手段としてのホッパー(払出しのための駆動部を含む)40と、リール3L,3C,3Rを回転駆動するステッピングモータ49L,49C,49Rとがある。
【0091】
更に、ステッピングモータ49L,49C,49Rを駆動制御するモータ駆動回路39、ホッパー40を駆動制御するホッパー駆動回路41、各種ランプを駆動制御するランプ駆動回路45、及び各種表示部を駆動制御する表示部駆動回路48がCPU31の出力部に接続されている。これらの駆動回路は、それぞれCPU31から出力される駆動指令などの制御信号を受けて、各アクチュエータの動作を制御する。
【0092】
また、マイクロコンピュータ30が制御指令を発生するために必要な入力信号を発生する主な入力信号発生手段としては、スタートスイッチ6S、1−BETスイッチ11、2−BETスイッチ12、最大BETスイッチ13、C/Pスイッチ14、メダルセンサ22S、リール停止信号回路46、リール位置検出回路50、払出完了信号回路51がある。
【0093】
スタートスイッチ6Sは、スタートレバー6の操作を検出する。メダルセンサ22Sは、メダル投入口22に投入されたメダルを検出する。リール停止信号回路46は、各停止ボタン7L,7C,7Rの操作に応じて停止信号を発生する。リール位置検出回路50は、リール回転センサからのパルス信号を受けて各リール3L,3C,3Rの位置を検出するための信号をCPU31へ供給する。払出完了信号回路51は、メダル検出部40Sの計数値(ホッパー40から払出されたメダルの枚数)が指定された枚数データに達した時、メダル払出完了を検知するための信号を発生する。
【0094】
図14の回路において、乱数発生器36は、一定の数値範囲に属する乱数を発生し、サンプリング回路37は、スタートレバー6が操作された後の適宜のタイミングで1個の乱数をサンプリングする。こうしてサンプリングされた乱数及びROM32内に格納されている確率抽選テーブルに基づいて、内部当選役が決定される。
【0095】
リール3L,3C,3Rの回転が開始された後、ステッピングモータ49L,49C,49Rの各々に供給される駆動パルスの数が計数され、その計数値はRAM33の所定エリアに書き込まれる。リール3L,3C,3Rからは一回転毎にリセットパルスが得られ、これらのパルスはリール位置検出回路50を介してCPU31に入力される。こうして得られたリセットパルスにより、RAM33で計数されている駆動パルスの計数値が”0”にクリアされる。これにより、RAM33内には、各リール3L,3C,3Rについて一回転の範囲内における回転位置に対応した計数値が格納される。
【0096】
上記のようなリール3L,3C,3Rの回転位置とリール外周面上に描かれた図柄とを対応づけるために、図柄テーブルが、ROM32内に格納されている。この図柄テーブルでは、前述したリセットパルスが発生する回転位置を基準として、各リール3L,3C,3Rの一定の回転ピッチ毎に順次付与されるコードナンバーと、それぞれのコードナンバー毎に対応して設けられた図柄を示す図柄コードとが対応づけられている。
【0097】
更に、ROM32内には、入賞図柄組合せテーブルが格納されている。この入賞図柄組合せテーブルでは、入賞となる図柄の組合せと、入賞のメダル配当枚数と、その入賞を表わす入賞判定コードとが対応づけられている。上記の入賞図柄組合せテーブルは、左のリール3L,中央のリール3C,右のリール3Rの停止制御時、及び全リール停止後の入賞確認を行うときに参照される。
【0098】
上記乱数サンプリングに基づく抽選処理(確率抽選処理)により内部当選した場合には、CPU31は、遊技者が停止ボタン7L,7C,7Rを操作したタイミングでリール停止信号回路46から送られる操作信号、及び選択された「停止テーブル」に基づいて、リール3L,3C,3Rを停止制御する信号をモータ駆動回路39に送る。
【0099】
内部当選した役の入賞成立を示す停止態様となれば、CPU31は、払出し指令信号をホッパー駆動回路41に供給してホッパー40から所定個数のメダルの払出しを行う。その際、メダル検出部40Sは、ホッパー40から払出されるメダルの枚数を計数し、その計数値が指定された数に達した時に、メダル払出完了信号がCPU31に入力される。これにより、CPU31は、ホッパー駆動回路41を介してホッパー40の駆動を停止し、「メダル払出処理」を終了する。
【0100】
図15は、副制御回路72の構成を示す。副制御回路72は、主制御回路71からの制御指令(コマンド)に基づいて液晶表示装置5の表示制御及びスピーカ21L,21Rからの音の出力制御を行う。この副制御回路72は、主制御回路71を構成する回路基板とは別の回路基板上に構成され、マイクロコンピュータ(以下「サブマイクロコンピュータ」という)73を主たる構成要素とし、液晶表示装置5の表示制御手段としての画像制御回路81、スピーカ21L,21Rにより出音される音を制御する音源IC78、及び増幅器としてのパワーアンプ79で構成されている。
【0101】
サブマイクロコンピュータ73は、主制御回路71から送信された制御指令に従って制御動作を行うサブCPU74と、記憶手段としてのプログラムROM75と、ワークRAM76とを含む。副制御回路72は、クロックパルス発生回路、分周器、乱数発生器及びサンプリング回路を備えていないが、サブCPU74の動作プログラム上で乱数サンプリングを実行するように構成されている。この乱数サンプリングにより、補助期間の発動等が決定される。プログラムROM75は、サブCPU74で実行する制御プログラムを格納する。ワークRAM76は、上記制御プログラムをサブCPU74で実行するときの一時記憶手段として構成される。
【0102】
画像制御回路81は、画像制御CPU82、画像制御ワークRAM83、画像制御プログラムROM84、画像ROM86、ビデオRAM87及び画像制御IC88で構成される。画像制御CPU82は、サブマイクロコンピュータ73で設定されたパラメータに基き、画像制御プログラムROM84内に格納する画像制御プログラムに従って液晶表示装置5での表示内容を決定する。画像制御プログラムROM84は、液晶表示装置5での表示に関する画像制御プログラムや各種選択テーブルを格納する。画像制御ワークRAM83は、上記画像制御プログラムを画像制御CPU82で実行するときの一時記憶手段として構成される。画像制御IC88は、画像制御CPU82で決定された表示内容に応じた画像を形成し、液晶表示装置5に出力する。画像ROM86は、画像を形成するためのドットデータを格納する。ビデオRAM87は、画像制御IC88で画像を形成するときの一時記憶手段として構成される。
【0103】
次に、図16を参照して、遊技機1の機能を実現するために必要な主制御回路71及び副制御回路72の機能実現手段(動作部)を含むブロック図について説明する。
【0104】
主制御回路71は、次のような各手段を備えている。
【0105】
スタートスイッチ6Sからの入力信号、乱数値、及び確率抽選テーブルに基づいて内部当選役を決定(後述の図18のステップS14)する内部当選役決定手段101、
内部当選役決定手段101の決定結果、乱数値などに基づいて「黄7入賞許可順序」を決定(図18のステップS16)する黄7入賞許可順序決定手段102、
後述の滑りコマ数決定手段107の決定結果に基づいてリール3L,3C,3Rを停止制御(後述の図18のステップS21)する停止制御手段103、
リール3L,3C,3Rの停止態様に基づいて入賞役(入賞が成立した役)を識別(後述の図19のステップS24)する入賞検索手段104、
内部当選役決定手段101の決定結果に基づいて停止テーブル群(ストップ用セレクトデータ)を選択(後述の図18のステップS15)する停止テーブル群選択手段105、
停止ボタン7L,7C,7R(リール停止信号回路46)からの入力信号(第1停止操作であるか否か、操作順序などを示す情報)、黄7入賞許可順序決定手段102の決定結果、及び停止テーブル群選択手段105の選択結果に基づいてリールの停止制御に用いる停止テーブルを決定(後述の図20のステップS35、図21のステップS43、ステップS45、ステップS46、図22のステップS52、ステップS53)する停止テーブル決定手段106、
停止ボタン7L,7C,7R(リール停止信号回路46)からの入力信号(停止操作位置)及び停止テーブル決定手段106の決定結果(選択結果)に基づいて「滑りコマ数」を決定(後述の図20のステップS35、図21のステップS43、ステップS45、ステップS46、図22のステップS52、ステップS53)する滑りコマ数決定手段107、及び
停止ボタン7L,7C,7R(リール停止信号回路46)からの入力信号に基づいて停止ボタンの操作順序(停止順序)を判別する操作順序判別手段108。
【0106】
副制御回路72は、次のような各手段を備えている。
【0107】
内部当選役決定手段101の決定結果、入賞検索手段104の検索結果、停止テーブル群選択手段105の選択結果、後述の再遊技連続入賞成立回数カウンタ119に格納(計数)された情報、及び後述のペナルティゲーム回数格納手段124に格納された情報に基づいて後述の補助期間発動回数格納手段112に格納された情報の更新等(後述の図25のステップS98、図30のステップS147、ステップS148、図31のステップS157、ステップS158)を行う補助期間発動回数更新手段111、
補助期間発動回数の情報を格納する補助期間発動回数格納手段112、
入賞検索手段104の検索結果、後述の補助期間発動抽選手段115の抽選結果、後述のペナルティ回数格納手段117に格納された情報、及び後述のペナルティゲーム回数格納手段124に格納された情報に基づいて後述の補助期間ゲーム回数格納手段114に格納された情報を更新(後述の図25のステップS93、ステップS95〜ステップS97、図26のステップS104、図29のステップS134、ステップS136〜ステップS138)する補助期間ゲーム回数更新手段113、
補助期間ゲーム回数の情報を格納する補助期間ゲーム回数格納手段114、
補助期間発動回数格納手段112に格納された情報、及び補助期間ゲーム回数格納手段114に格納された情報に基づいて補助期間を発動するか否かを抽選により決定(後述の図23のステップS62)する補助期間発動抽選手段115、
操作順序判別手段108の判別結果、補助期間ゲーム回数格納手段114に格納された情報、後述のペナルティ回数格納手段117に格納された情報、及び後述の特定操作順序報知決定手段121の決定結果に基づいて後述のペナルティ回数格納手段117に格納された情報を更新(後述の図28、図32)するペナルティ回数更新手段116、
ペナルティ回数の情報を格納するペナルティ回数格納手段117、
入賞検索手段104の検索結果に基づいて後述の再遊技連続入賞成立回数カウンタ119に格納(計数)された情報を更新(後述の図30のステップS142、ステップS143)する連続入賞成立回数カウンタ更新手段118、
連続する複数のゲームにおいて再遊技の入賞が連続して成立した回数の情報を格納する再遊技連続入賞成立回数カウンタ119、
内部当選役決定手段101の決定結果、黄7入賞許可順序決定手段102の決定結果、及び補助期間ゲーム回数格納手段114に格納された情報に基づいて「黄7許可順序」を報知するか否かを決定(後述の図26)する黄7入賞許可順序報知決定手段120、
内部当選役決定手段101の決定結果、黄7入賞許可順序決定手段102の決定結果、及び補助期間ゲーム回数格納手段114に格納された情報に基づいて操作順序として「右中左」を報知するか否かを決定(後述の図27)する特定操作順序報知決定手段121、
黄7入賞許可順序報知決定手段120の決定結果、及び特定操作順序報知決定手段121の決定結果に基づいて操作順序を報知するように液晶表示装置5を制御(後述の図26のステップS103、図27のステップS117)する報知制御手段122、
操作順序判別手段108の判別結果、補助期間ゲーム回数格納手段114に格納された情報、特定操作順序報知決定手段121の決定結果、及び後述のペナルティゲーム回数格納手段124に格納された情報に基づいて後述のペナルティゲーム回数格納手段124に格納された情報を更新(後述の図28のステップS122、ステップS128)するペナルティゲーム回数更新手段123、及び
ペナルティゲーム回数の情報を格納するペナルティゲーム回数格納手段124。
【0108】
次に、図17〜図19に示す主制御回路用メインフローチャートを参照して、主制御回路71のCPU31の制御動作について説明する。
【0109】
初めに、CPU31は、遊技開始時の初期化を行う(ステップS1)。具体的には、RAM33の記憶内容の初期化、通信データの初期化等を行う。続いてゲーム終了時のRAM33の所定の記憶内容を消去する(ステップS2)。具体的には、前回のゲームに使用されたRAM33の書き込み可能エリアのデータの消去、RAM33の書き込みエリアへの次のゲームに必要なパラメータの書き込み、次のゲームのシーケンスプログラムの開始アドレスの指定等を行う。次に、前回のゲーム終了後、すなわち全リール3L,3C,3R停止後から”30秒”経過したか否かを判別する(ステップS3)。この判別が”YES”であれば、副制御回路72に対し、「デモ画像」の表示を要求する「デモ表示コマンド」を送信する(ステップS4)。
【0110】
次に、CPU31は、メダルの自動投入の要求があるか、すなわち前回のゲームで再遊技の入賞が成立したか否かを判別する(ステップS5)。この判別が”YES”のときは、投入要求分のメダルを自動投入し(ステップS6)、ステップS8に移る。ステップS5の判別が”NO”のときは、メダルセンサ22S又はBETスイッチ11,12,13からの入力があるか否かを判別する(ステップS7)。この判別が”YES”のときは、ステップS8に移り、”NO”のときは、ステップS3に移る。
【0111】
次に、CPU31は、スタートレバー6の操作に基づくスタートスイッチ6Sからの入力があるか否かを判別する(ステップS8)。この判別が”YES”のときは前回のゲームが開始してから”4.1秒”経過しているか否かを判別し(ステップS9)、この判別が”YES”のときはステップS11に移り、”NO”のときはステップS10に移る。ステップS10では、「ゲーム開始待ち時間消化処理」を行う。具体的には、前回のゲームが開始してから”4.1秒”経過するまでの間、遊技者のゲームを開始する操作に基づく入力を無効にする処理を行う。
【0112】
次に、CPU31は、リールの回転処理を行い(ステップS11)、同時に抽選用の乱数を抽出し(ステップS12)、1ゲーム監視用タイマをセットする(ステップS13)。ステップS12の処理で抽出した乱数は、後で説明する確率抽選処理において使用される。ステップS13の処理の1ゲーム監視用タイマには、遊技者の停止ボタンの停止操作によらずに自動的にリールを停止させるための自動停止タイマが含まれる。
【0113】
図18のステップS14では、内部当選役を決定するための確率抽選処理を行い、ステップS15に移る。ステップS15では、ストップ用セレクトデータを選択し、内部当選役に応じて停止テーブル群選択処理を行い、ステップS16に移る。ステップS16では、内部当選役が「黄7の小役」である場合には、「黄7入賞許可順序」を決定するための黄7入賞許可順序決定処理を行い、ステップS17に移る。ステップS17では、ゲーム開始時の送信処理を行う。具体的には、内部当選役(なし(ハズレ)を含む)の情報、ストップ用セレクトデータの情報、黄7入賞許可順序の情報などを含む「スタートコマンド」を副制御回路72へ送信する。続いて、ステップS18に移る。「スタートコマンド」には、「内部当選役」、「ストップ用セレクトでデータ」などの情報が含まれる。
【0114】
次に、CPU31は、停止ボタンが”オン”であるかどうかを判別する(ステップS18)。具体的には、いずれかの停止ボタンが操作されたかどうかを判別する。この判別が”YES”のときは、ステップS20に移り、”NO”のときは、ステップS19に移る。ステップS19では、自動停止タイマの値が”0”であるか否かを判別し、この判別が”YES”のときは、ステップS20に移り、”NO”のときは、ステップS18に移る。
【0115】
ステップS20では、CPU31は、滑りコマ数を決定するための滑りコマ数決定処理(後述の図20)を行う。続いて、決定した滑りコマ数分、対応するリールを回転させた後、停止させる(ステップS21)。次に、全てのリールが停止したかどうかを判別する(ステップS22)。この判別が”YES”のときは、ステップS23に移り、”NO”のときは、ステップS18に移る。ステップS23では、遊技者による停止ボタンの操作順序の情報を含む全リール停止コマンドを副制御回路72へ送信し、図19のステップS24に移る。
【0116】
図19のステップS24では、CPU31は入賞検索を行う。入賞検索とは、表示窓4L,4C,4Rの図柄の停止態様に基づいて入賞役(入賞が成立した役)を識別するための入賞フラグをセットすることである。具体的には、センターライン8cに沿って並ぶ図柄のコードナンバー及び入賞判定テーブルに基づいて入賞役を識別する。続いて、入賞フラグが正常であるか否かを判別する(ステップS25)。この判別が”NO”のときはイリーガルエラーの表示を行う(ステップS26)。この場合、遊技は中止となる。ステップS25の判別が”YES”のときは、入賞役コマンドを副制御回路72へ送信し(ステップS27)、ステップS28に移る。入賞役コマンドは、入賞検索の結果、すなわち入賞の成否及び入賞が成立した役の種類などの情報を副制御回路72へ送信する。ステップS28では、入賞役に応じてメダルのクレジット又は払出しを行い、図17のステップS2に移る。
【0117】
次に、図20を参照して、滑りコマ数決定処理について説明する。
【0118】
初めに、CPU31は、内部当選役が「黄7の小役」であるか否かを判別する(ステップS31)。この判別が”YES”のときは、ステップS32に移り、”NO”のときは、ステップS33に移る。ステップS32では、後で図21を参照して説明する黄7用滑りコマ数決定処理を行い、図18のステップS21に移る。
【0119】
ステップS33では、内部当選役が「再遊技」であるか否かを判別する。この判別が”YES”のときは、ステップS34に移り、”NO”のときは、ステップS35に移る。ステップS34では、後で図22を参照して説明する再遊技用滑りコマ数決定処理を行い、図18のステップS21に移る。ステップS35では、内部当選役、停止操作位置などに基づいて滑りコマ数を決定し、図18のステップS21に移る。
【0120】
次に、図21を参照して、黄7用滑りコマ数決定処理について説明する。
【0121】
初めに、CPU31は、図18のステップS18の停止操作(停止ボタンの操作)が第1停止操作であるか否かを判別する(ステップS41)。この判別が”YES”のときは、ステップS42に移り、”NO”のときは、ステップS47に移る。ステップS42では、図18のステップS16で決定した黄7入賞許可順序及び第1停止操作が行われた停止ボタンに基づいて、「黄7の小役」の入賞成立の可能性があるかどうかを判別する。例えば、黄7入賞許可順序として「左中右」が選択されている場合、第1停止操作として左の停止ボタン7Lが操作された場合には、ステップS42の判別は、”YES”となる。他方、第1停止操作として中央又は右の停止ボタン7C、7Rが操作された場合には、ステップS42の判別は、”NO”となる。ステップS42の判別が”YES”のときは、ステップS43に移り、”NO”のときは、ステップS44に移る。
【0122】
ステップS43では、黄7入賞成立停止テーブル(図6)、操作された停止ボタンに対応するリール、及び停止操作位置に基づいて滑りコマ数を決定する。例えば、左の停止ボタン7Lが操作され、停止操作位置が”04”であるとき、滑りコマ数は、”4”と決定される。ここで、黄7入賞成立停止テーブルを使用して停止制御を行うのは、ステップS42の判別が”YES”であり、黄7の小役の入賞成立の可能性があるためである。なお、黄7の小役の入賞の成否が確定するのは、第2停止操作が行われたときである。従って、ステップS43の後、黄7入賞不成立用の停止テーブル(図7、図8)が使用される場合がある。続いて、図18のステップS21に移る。
【0123】
ステップS44では、第1停止操作により、順押し又は中押しが行われたかどうかを判別する。この判別が”YES”のときは、ステップS45に移り、”NO”のときは、ステップS46に移る。ステップS45では、黄7順押し・中押し入賞不成立停止テーブル(図7)、操作された停止ボタンに対応するリール、及び停止操作位置に基づいて滑りコマ数を決定する。ステップS46では、黄7逆押し入賞不成立停止テーブル(図8)、操作された停止ボタンに対応するリール、及び停止操作位置に基づいて滑りコマ数を決定する。続いて、図18のステップS21に移る。
【0124】
図18のステップS18の操作が第1停止操作でない場合(ステップS41の判別が”NO”)、すなわち第2又は第3停止操作の場合には、ステップS47において、「黄7の小役」の入賞成立が確定しているかどうかを判別する。「黄7の小役」の入賞成立が確定している場合とは、ステップS42の判別が”YES”であり、且つ黄7入賞許可順序が「左中右」、「右中左」で、第2停止操作として中央の停止ボタン7Cが操作された場合、黄7入賞許可順序が「左右中」、「中右左」で、第2停止操作として右の停止ボタン7Rが操作された場合、又は黄7入賞許可順序が「中左右」、「右左中」で、第2停止操作として左の停止ボタン7Lが操作された場合である。ステップS47の判別が”YES”のときは、ステップS43に移り、”NO”のときは、ステップS44に移る。
【0125】
次に、図22を参照して、再遊技用滑りコマ数決定処理について説明する。
【0126】
初めに、CPU31は、ストップ用セレクトデータが”3”であるか否かを判別する(ステップS51)。この判別が”YES”のときは、ステップS52に移り、”NO”のときは、ステップS53に移る。ステップS52では、再遊技入賞成立停止テーブルB(図10)、対応するリール、及び停止操作位置に基づいて滑りコマ数を決定し、図18のステップS21に移る。ステップS53では、再遊技入賞成立停止テーブルA(図9)、対応するリール、及び停止操作位置に基づいて滑りコマ数を決定し、図18のステップS21に移る。
【0127】
ここで、前述のように、連続する”3回”のゲームの夫々において「再遊技」の入賞が成立し、その”3回目”のゲームにおいて「ストップ用セレクトデータ」として”3”が選択されること(再遊技入賞成立停止テーブルBが停止制御に使用されること)により補助期間の発動回数の決定が行われる。この決定は、副制御回路72が行うものである。主制御回路71では、「再遊技」の入賞が連続しているか否かに拘らず、「再遊技」に内部当選した場合に図22に示す処理を行うようにしている。
【0128】
次に、図23に示す副制御回路用メインフローチャートを参照して、副制御回路72のサブCPU74の制御動作について説明する。
【0129】
初めに、サブCPU74は、スタートコマンドを受信したか否かを判別する(ステップS61)。この判別が”YES”のときは、ステップS62に移る。ステップS62では、後で図24を参照して説明する補助期間発動抽選処理を行い、ステップS63に移る。ステップS63では、後で図25を参照して説明する補助期間ゲーム回数決定処理を行い、ステップS64に移る。ステップS64では、後で図26を参照して説明する補助期間実行処理を行い、ステップS65に移る。ステップS65では、後で図27を参照して説明する右中左報知処理を行い、ステップS66に移る。
【0130】
ステップS66では、全リール停止コマンドを受信したか否かを判別する。この判別が”YES”のときは、後で図28を参照して説明する操作順序違反処理を行い(ステップS67)、ステップS68に移る。ステップS68では、入賞役コマンドを受信したか否かを判別する。この判別が”YES”のときは、ステップS69に移る。ステップS69では、後で図29を参照して説明するGOD成立用補助期間関連処理を行い、ステップS70に移る。ステップS70では、後で図30を参照して説明する再遊技連続入賞成立用補助期間関連処理を行い、ステップS71に移る。ステップS71では、後で図31を参照して説明する通常用補助期間関連処理を行い、ステップS61に移る。
【0131】
次に、図24を参照して、補助期間発動抽選処理について説明する。
【0132】
初めに、サブCPU74は、補助期間ゲーム回数が”1”以上であるか否か、すなわち「補助期間」であるか否かを判別する(ステップS81)。この判別が”NO”のとき、すなわち「通常期間」であるときは、ステップS82に移る。ステップS81の判別が”YES”のとき、すなわち「補助期間」であるときは、図23のステップS63に移る。ステップS82では、補助期間発動回数が”1”以上であるか否かを判別する。この判別が”YES”のとき、すなわち「潜伏期間」であるときは、ステップS83に移り、”NO”のときは、図23のステップS63に移る。ステップS83では、補助期間発動抽選を行う。具体的には、図11(2)の補助期間発動抽選テーブル及び乱数値に基づいて補助期間を発動させるか否かを決定する。続いて、図23のステップS63に移る。
【0133】
次に、図25を参照して、補助期間ゲーム回数決定処理について説明する。
【0134】
初めに、サブCPU74は、図24のステップS83の補助期間発動抽選処理で「発動」に当選したか否かを判別する(ステップS91)。この判別が”YES”のときは、ステップS92に移り、”NO”のときは、図23のステップS64に移る。ステップS92では、ペナルティ回数が”1”以上であるか否かを判別する。この判別が”YES”のときは、ステップS93に移り、”NO”のときは、ステップS96に移る。
【0135】
ステップS93では、ペナルティ回数、補助期間ゲーム回数決定テーブル(図12)、及び乱数値に基づいて補助期間ゲーム回数を決定し、ステップS94に移る。ステップS94では、後で図32を参照して説明するペナルティ回数減算処理を行い、ステップS95に移る。ステップS95では、補助期間ゲーム回数として”30”に当選したか否かを判別する。この判別が”YES”のときは、ステップS96に移り、”NO”のときは、ステップS97に移る。ステップS96では、補助期間ゲーム回数として”30”をセットし、ステップS98に移る。ステップS97では、補助期間ゲーム回数として”10”をセットし、ステップS98に移る。ステップS98では、補助期間発動回数を”1”減算し、図23のステップS64に移る。
【0136】
次に、図26を参照して、補助期間実行処理について説明する。
【0137】
初めに、サブCPU74は、補助期間ゲーム回数が”1”以上であるか否か、すなわち「補助期間」であるか否かを判別する(ステップS101)。この判別が”YES”のときは、ステップS102に移り、”NO”のときは、図23のステップS65に移る。ステップS102では、「黄7の小役」に内部当選したか否かを判別する。この判別が”YES”のときは、ステップS103に移り、”NO”のときは、ステップS104に移る。ステップS103では、「黄7入賞許可順序」を報知するように液晶表示装置5を制御し、ステップS104に移る。ステップS104では、補助期間ゲーム回数を”1”減算し、図23のステップS65に移る。
【0138】
次に、図27を参照して、右中左報知処理について説明する。
【0139】
初めに、サブCPU74は、補助期間ゲーム回数が”1”以上であるか否かを判別する(ステップS111)。この判別が”YES”のときは、図23のステップS66に移り、”NO”のときは、すなわち「通常期間」のときは、ステップS112に移る。ステップS112では、「黄7の小役」に内部当選したか否かを判別する。この判別が”YES”のときは、ステップS113に移り、”NO”のときは、ステップS115に移る。ステップS113では、黄7入賞許可順序が「左中右」であるか否かを判別する。この判別が”YES”のときは、ステップS114に移り、”NO”のときは、ステップS115に移る。
【0140】
ステップS114では、「右中左」の操作順序の報知を行うか否かを右中左報知決定テーブルA(図13(1))に基づいて抽選により決定し、ステップS116に移る。ステップS115では、「右中左」の操作順序の報知を行うか否かを右中左報知決定テーブルB(図13(2))に基づいて抽選により決定し、ステップS116に移る。ステップS116では、「右中左」の操作順序の報知に当選したか否かを判別する。この判別が”YES”のときは、ステップS117に移り、”NO”のときは、図23のステップS66に移る。ステップS117では、操作順序として「右中左」を報知するように液晶表示装置5を制御し、図23のステップS66に移る。
【0141】
次に、図28を参照して、操作順序違反処理について説明する。
【0142】
初めに、サブCPU74は、ペナルティゲーム回数が”1”以上であるか否か、すなわち「ペナルティ期間」であるか否かを判別する(ステップS121)。この判別が”YES”のときは、ステップS122に移り、”NO”のときは、ステップS123に移る。ステップS122では、ペナルティ回数を”1”減算し、ステップS123に移る。ステップS123では、補助期間ゲーム回数が”0”であるか否か、すなわち「通常期間」であるか否かを判別する。この判別が”YES”のときは、図23のステップS68に移り、”NO”のとき(「補助期間」であるとき)は、ステップS124に移る。ステップS124では、操作順序として「右中左」の報知が行われたか否かを判別する。この判別が”NO”のときは、ステップS125に移り、”YES”のときは、ステップS126に移る。
【0143】
ステップS125では、遊技者による操作順序が「左中右」であるか否かを判別する。この判別が”YES”のときは、図23のステップS68に移り、”NO”のときは、ステップS127に移る。ステップS126では、遊技者による操作順序が「右中左」であるか否かを判別する。この判別が”YES”のときは、図23のステップS68に移り、”NO”のときは、ステップS127に移る。ステップS127では、ペナルティ回数に”1”を加算し、ステップS128に移る。ステップS128では、ペナルティゲーム回数を”5”にセットし、図23のステップS68に移る。ここで、ペナルティ回数は、例えば最大”512回”まで計数することができる。
【0144】
次に、図29を参照して、GOD成立用補助期間関連処理について説明する。
【0145】
初めに、サブCPU74は、ペナルティゲーム回数が”1”以上であるか否かを判別し(ステップS131)、この判別が”YES”のときは、図23のステップS70に移り、”NO”のときは、ステップS132に移る。ステップS132では、「GOD」の入賞が成立したか否かを判別する。この判別が”YES”のときは、ステップS133に移り、”NO”のときは、図23のステップS70に移る。ステップS133では、ペナルティ回数が”1”以上であるか否かを判別する。この判別が”YES”のときは、ステップS134に移り、”NO”のときは、ステップS137に移る。ステップS134では、ペナルティ回数及び補助期間ゲーム回数決定テーブル(図12)に基づいて補助期間ゲーム回数を決定し、ステップS135に移る。
【0146】
ステップS135では、後で図32を参照して説明するペナルティ回数減算処理を行い、ステップS136に移る。ステップS136では、補助期間ゲーム回数として”300回”に当選したか否かを判別する。この判別が”YES”のときは、ステップS137に移り、”NO”のときは、ステップS138に移る。ステップS137では、補助期間ゲーム回数を”300回”とし、図23のステップS70に移る。ステップS138では、補助期間ゲーム回数を”100回”とし、図23のステップS70に移る。ここで、ステップS132〜ステップS138の処理は、「通常期間」及び「補助期間」のいずれの場合にも行われうる。「補助期間」においてステップS137又はステップS138が行われた場合には、その補助期間ゲーム回数に”300”又は”100”が加算される(いわゆる「上乗せ」)。
【0147】
次に、図30を参照して、再遊技連続入賞成立用補助期間関連処理について説明する。
【0148】
初めに、サブCPU74は、「再遊技」の入賞が成立したか否かを判別する(ステップS141)。この判別が”YES”のときは、ステップS142に移り、”NO”のときは、ステップS143に移る。ステップS142では、再遊技連続入賞成立回数に”1”加算し、ステップS144に移る。ステップS143では、再遊技連続入賞成立回数を”0”に更新し、図23のステップS71に移る。ステップS144では、再遊技連続入賞成立回数が”3”であるか否かを判別する。この判別が”YES”のときは、ステップS145に移り、”NO”のときは、図23のステップS71に移る。
【0149】
ステップS145では、ストップ用セレクトデータが”3”であるか否か、すなわちリール3L,3C,3Rの停止制御に再遊技入賞成立停止テーブルB(図10)が用いられたか否かを判別する。この判別が”YES”のときは、ステップS146に移り、”NO”のときは、図23のステップS71に移る。ステップS146では、ペナルティゲーム回数が”1”以上であるか否かを判別する。この判別が”YES”のときは、図23のステップS71に移り、”NO”のときは、ステップS147に移る。ステップS147では、補助期間発動回数決定テーブル(図11(1))に基づいて補助期間発動回数を抽選により決定し、ステップS148に移る。ステップS148では、決定した回数を補助期間発動回数に加算し、図23のステップS71に移る。
【0150】
次に、図31を参照して、通常用補助期間関連処理について説明する。
【0151】
初めに、サブCPU74は、「赤7」の入賞が成立したか否かを判別する(ステップS151)。この判別が”YES”のときは、ステップS156に移り、”NO”のときは、ステップS152に移る。ステップS152では、入賞が無いか否かを判別する。この判別が”YES”のときは、ステップS153に移り、”NO”のときは、図23のステップS61に移る。ステップS153では、今回のゲームの内部当選役が「なし(ハズレ)」であるか否かを判別する。この判別が”YES”のときは、ステップS154に移り、”NO”のときは、図23のステップS61に移る。
【0152】
ステップS154では、”1”以上の値を補助期間発動回数に加算するか否かを乱数抽選に基づいて決定し、ステップS155に移る。ステップS155では、ステップS154の抽選に当選したか否かを判別する。この判別が”YES”のときは、ステップS156に移り、”NO”のときは、図23のステップS61に移る。ステップS156では、ペナルティゲーム回数が”1”以上であるか否かを判別する。この判別が”YES”のときは、図23のステップS61に移り、”NO”のときは、ステップS157に移る。ステップS157では、補助期間発動回数決定テーブル(図11(1))に基づいて補助期間発動回数を抽選により決定し、ステップS158に移る。ステップS158では、決定した回数を補助期間発動回数に加算し、図23のステップS61に移る。
【0153】
次に、図32を参照して、ペナルティ回数減算処理について説明する。
【0154】
初めに、サブCPU74は、ペナルティ回数が”11”以上であるか否かを判別する(ステップS161)。この判別が”YES”のときは、ステップS162に移り、”NO”のときは、ステップS163に移る。ステップS162では、ペナルティ回数から”10”減算した値をペナルティ回数とし、図25のステップS95、又は図29のステップS136に移る。ステップS163では、ペナルティ回数を”0”とし、図25のステップS95、又は図29のステップS136に移る。
【0155】
ここで、補助期間ゲーム回数の決定において、ペナルティ回数が”10”以上の場合には、補助期間ゲーム回数の選択確率が変化することはない(図12)。これに対し、図32では、ペナルティ回数が”11”以上の場合には、ペナルティ回数から”10”減算し(ステップS162)、”11”未満の場合には、ペナルティ回数を”0”としている(ステップS163)。従って、実施例では、補助期間ゲーム回数の決定に用いる最大のペナルティ回数を超えた分については次の補助期間ゲーム回数の決定に持ち越す。ペナルティ回数がその最大の回数よりも小さい場合には、その回数は補助期間ゲーム回数の決定に用いたものとしてペナルティ回数を”0”にするようにしている。
【0156】
以上、実施例について説明したが、本発明はこれに限られるものではない。
【0157】
実施例では、操作手段の操作態様として”6種類”の操作順序を採用するようにしているが、これに限られるものではない。例えば、「順押し」、「中押し」、及び「逆押し」の”3種類”の操作順序を採用することもできる。
【0158】
また、操作態様決定手段は、変動表示が所定の停止態様(例えば、黄7の小役の入賞成立を示す態様)となることを許可する操作手段の操作態様として、一の操作態様(例えば、黄7入賞許可順序)を決定するようにしているが、これに限られるものではない。”2”以上の操作態様を所定の停止態様となることを許可する操作態様として決定することもできる。このような場合、各操作態様が所定の停止態様となることを許可する操作態様として決定される確率が略同一となるようにするのが好ましい。
【0159】
また、停止ボタン(操作手段)の操作態様として「操作順序」を採用するようにしているが、これに限られるものではない。例えば、「操作タイミング」、「操作順序」と「操作タイミング」との組合せ、所定の時点(例えば、スタートレバー6の操作時)から操作手段が操作されるまでの時間などを採用することもできる。なお、有効ラインに沿って並ぶことを許可された図柄組合せなどを報知することにより、間接的に上記「操作タイミング」を報知することもできる。
【0160】
また、操作手段として停止ボタン7L,7C,7Rを採用するようにしているが、これに限られるものではない。例えば、操作手段としてスタートレバー6を採用し、その操作態様として「操作方向」、「操作回数」、「操作時間」等を用いることもできる。
【0161】
実施例では、通常期間において操作順序の報知が行われない場合に、遊技者による停止ボタン7L,7C,7Rの操作順序が「左中右」(所定の操作順序)でない場合には、遊技不利状態を発生させるようにしているが、これに限られるものではない。上記報知が行われない場合には、遊技者の操作順序に拘らず遊技不利状態を発生させないようにすることもできる。
【0162】
実施例では、遊技者にとって不利な遊技不利状態としてペナルティ回数が”1”以上の状態、及びペナルティ期間を採用するようにしているが、これに限られるものではなく、任意の状態、状況、期間を遊技不利状態として採用することもできる。また、複数の状態などを組み合わせて遊技不利状態とすることもできる。
【0163】
実施例では、役としてBB、RB、シングルボーナスなどを設けていないが、これらを設けるようにすることもできる。
【0164】
実施例では、ペナルティ回数(計数手段により計数された回数)に基づいて補助期間(所定の遊技区間)の補助期間ゲーム回数を決定するための条件(図12において参照する情報(乱数範囲))を決定するようにしているが、これに限られるものではない。例えば、補助期間の発生に関する条件、上記条件とは別の終了に関する条件、或いはそれらの組合せを決定することもできる。
【0165】
例えば、補助期間の発生又は発動回数の決定のために乱数抽選を行うとともに、その発生又は発動回数の抽選に用いる複数の抽選テーブル(各々当選する確率が異なるテーブル)を設け、「発生に関する条件」として上記決定に用いる抽選テーブルを採用することもできる。この場合、ペナルティ回数が大きいほど、発生する確率が低い抽選テーブル、或いは決定される発動回数の期待値が小さい抽選テーブルを用いる確率が高くなるように構成することもできる。また、ペナルティ回数が大きいほど、決定されるペナルティゲーム回数の期待値を高くすることもできる。
【0166】
また、例えば、補助期間の終了条件として「所定回数のゲームが行われること」、「特定の役に所定回数内部当選すること」、「特定の役の入賞が所定回数成立すること」、「補助期間が発生してから所定時間経過すること」、或いは「所定の終了抽選に当選すること」などを採用する。上記所定回数の決定、上記所定時間の決定、或いは上記終了抽選に用いる複数の抽選テーブル(各々決定される所定回数の期待値が異なるテーブル、決定される所定時間の期待値が異なるテーブル、或いは当選する確率が異なるテーブル)を設け、「終了に関する条件」として上記決定に用いる抽選テーブルを採用することもできる。この場合、ペナルティ回数が大きいほど、遊技者に不利な抽選テーブルを用いる確率を高くするようにしてもよい。例えば、ペナルティ回数が大きいほど、所定回数の期待値が低い抽選テーブル、所定時間の期待値が短い抽選テーブル、終了に当選する確率が高い抽選テーブルを用いる確率が高くなるように構成することもできる。
【0167】
更に、本実施例のようなスロットマシンの他、パチンコ遊技機等の他の遊技機にも本発明を適用できる。さらに、上述のスロットマシンでの動作を家庭用ゲーム機用として擬似的に実行するようなゲームプログラムにおいても、本発明を適用してゲームを実行することができる。その場合、ゲームプログラムを記録する記録媒体は、CD−ROM、FD(フレキシブルディスク)、その他任意の記録媒体を利用できる。
【0168】
【発明の効果】
本発明によれば、計数手段に計数された回数が異なることに起因して遊技者間の遊技における有利さの度合いが著しく異なるという事態を防止し、平等性を担保した遊技機を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例のスロットマシンの斜視図である。
【図2】リール上に配列された図柄の例を示す図である。
【図3】役と図柄組合せと払出枚数との関係を示す図である。
【図4】確率抽選テーブルの例を示す図である。
【図5】黄7入賞許可順序抽選テーブルを示す図である。
【図6】黄7入賞成立停止テーブルを示す図である。
【図7】黄7順押し・中押し入賞不成立停止テーブルを示す図である。
【図8】黄7逆押し入賞不成立停止テーブルを示す図である。
【図9】再遊技入賞成立停止テーブルAを示す図である。
【図10】再遊技入賞成立停止テーブルBを示す図である。
【図11】補助期間発動回数決定テーブル等を示す図である。
【図12】補助期間ゲーム回数決定テーブル等を示す図である。
【図13】右中左報知決定テーブル等を示す図である。
【図14】実施例の電気回路の構成を示すブロック図である。
【図15】実施例の副制御回路の構成を示すブロック図である。
【図16】機能実現手段(動作部)を含むブロック図である。
【図17】主制御回路用メインフローチャートである。
【図18】図17に続くフローチャートである。
【図19】図18に続くフローチャートである。
【図20】滑りコマ数決定処理を示すフローチャートである。
【図21】黄7用滑りコマ数決定処理を示すフローチャートである。
【図22】再遊技用滑りコマ数決定処理を示すフローチャートである。
【図23】副制御回路用メインフローチャートである。
【図24】補助期間発動抽選処理を示すフローチャートである。
【図25】補助期間ゲーム回数決定処理を示すフローチャートである。
【図26】補助期間実行処理を示すフローチャートである。
【図27】右中左報知処理を示すフローチャートである。
【図28】操作順序違反処理を示すフローチャートである。
【図29】GOD成立用補助期間関連処理を示すフローチャートである。
【図30】再遊技連続入賞成立用補助期間関連処理を示すフローチャートである。
【図31】通常用補助期間関連処理を示すフローチャートである。
【図32】ペナルティ回数減算処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 遊技機
2 キャビネット
3L,3C,3R リール
6 スタートレバー
7L,7C,7R 停止ボタン
30 マイクロコンピュータ
31 CPU
32 ROM
33 RAM
71 主制御回路
72 副制御回路
101 内部当選役決定手段
102 黄7入賞許可順序決定手段
103 停止制御手段
104 入賞検索手段
Claims (6)
- 遊技に必要な識別情報を変動表示する変動表示手段と、
遊技者が操作するための操作手段と、
前記変動表示が所定の停止態様となることを許可する前記操作手段の操作態様を決定する操作態様決定手段と、
前記操作態様決定手段の決定結果及び操作された前記操作手段の操作態様に基づいて前記変動表示を停止制御する停止制御手段と、
前記変動表示が前記所定の停止態様となった場合に、遊技者に所定の遊技価値を付与する遊技価値付与手段と、
前記操作手段の操作態様を報知する報知手段と、
所定の遊技区間においては前記操作態様決定手段の決定結果を報知するように前記報知手段を制御し、前記所定の遊技区間とは別の別遊技区間においては前記操作態様決定手段の決定結果とは異なる前記操作態様を報知するように前記報知手段を制御する報知制御手段と、
前記別遊技区間において前記報知手段により報知された操作態様と操作された前記操作手段の操作態様が異なる回数を計数する計数手段と、
前記計数手段により計数された回数又は該回数が所定回数と比べて大きい場合には前記所定回数に基づいて前記所定の遊技区間の発生に関する条件又は終了に関する条件の少なくともいずれか一方を決定する区間条件決定手段と、
を備えたことを特徴とする遊技機。 - 請求項1記載の遊技機において、前記区間条件決定手段は、前記計数手段により計数された回数が大きいほど、遊技者にとって不利な条件を決定することを特徴とする遊技機。
- 請求項1又は2記載の遊技機において、
前記操作手段の操作態様の各々が前記所定の停止態様となることを許可する操作態様として前記操作態様決定手段により決定される確率は、略同一であることを特徴とする遊技機。 - 請求項1乃至3のいずれか記載の遊技機において、
前記別遊技区間において、前記報知手段により報知された前記操作態様決定手段の決定結果とは異なる操作態様で前記操作手段を操作した場合に、遊技を行うために用いた単位遊技価値に対して遊技者に付与される遊技価値の期待値は、特定値以上であることを特徴とする遊技機。 - 請求項1乃至4のいずれか記載の遊技機において、
前記別遊技区間において、前記報知手段により報知された操作態様に拘らず所定の操作態様で前記操作手段を操作した場合に、遊技を行うために用いた単位遊技価値に対して遊技者に付与される遊技価値の期待値は、所定値以下であることを特徴とする遊技機。 - 請求項1乃至5のいずれか記載の遊技機において、
内部当選役を決定する内部当選役決定手段を備え、
前記操作態様決定手段は、前記内部当選役決定手段の決定結果が所定の結果である場合に、前記変動表示が前記所定の停止態様となることを許可する前記操作手段の操作態様を決定することを特徴とする遊技機。
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2003
- 2003-04-18 JP JP2003114936A patent/JP2004313625A/ja active Pending
Cited By (2)
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