JP2006204799A - 遊技機 - Google Patents
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Abstract
【課題】 遊技機に関する規定を遵守しつつ、面白みのある遊技機を提供する。
【解決手段】 遊技機(1)の主制御回路(71)は、ベルの小役及びいずれかの特殊小役が当選役として決定された場合に、操作された停止ボタン(7L,7C,7R)の操作順序に対応する特殊小役が当選役であるときは、その特殊小役に対応する図柄組合せをラインに沿って並べて停止させるための停止テーブルを決定する。操作された停止ボタン(7L,7C,7R)の操作順序に対応する特殊小役が当選役でないときは、ベルの小役に対応する図柄組合せをラインに沿って並べて停止させるための停止テーブルを決定する。
【選択図】 図10
【解決手段】 遊技機(1)の主制御回路(71)は、ベルの小役及びいずれかの特殊小役が当選役として決定された場合に、操作された停止ボタン(7L,7C,7R)の操作順序に対応する特殊小役が当選役であるときは、その特殊小役に対応する図柄組合せをラインに沿って並べて停止させるための停止テーブルを決定する。操作された停止ボタン(7L,7C,7R)の操作順序に対応する特殊小役が当選役でないときは、ベルの小役に対応する図柄組合せをラインに沿って並べて停止させるための停止テーブルを決定する。
【選択図】 図10
Description
本発明は、遊技機に関する。
例えば、停止ボタンを備えたスロットマシン、いわゆるパチスロ機は、正面の表示窓内に複数の図柄を表示する機械的回転リールを複数配列して構成した変動表示装置、或いはリール上の図柄を画面に表示する電気的変動表示装置を有する。遊技者のスタート操作に応じて、制御手段が変動表示装置を駆動して各リールを回転させることにより、図柄を変動表示させ、一定時間後自動的に或いは遊技者の停止操作により、各リールの回転を順次停止させる。このとき、表示窓内に現れた各リールの図柄が特定の組合せ(入賞図柄)になった場合にコイン、メダル等の遊技媒体を払出すことで遊技者に利益を付与するものである。
現在主流の機種は、複数種類の入賞態様を有するものである。特に、所定の役の入賞が成立したときは、1回のコインの払出しに終わらず、所定期間、通常の状態よりも条件の良い遊技状態となる。このような役として、遊技者に相対的に大きい利益を与えるゲームが所定回数行える役(「ビッグボーナス」と称し、以下「BB」と略記する)と、遊技者に相対的に小さい利益を与える遊技を所定ゲーム数行える役(「レギュラーボーナス」と称し、以下「RB」と略記する)がある。
また、現在主流の機種においては、有効化された入賞ライン(以下「有効ライン」という)に沿って所定の図柄の組合せが並び、コイン、メダル等が払出される入賞が成立するには、内部的な抽選処理(以下、「内部抽選」という)により役に当選(以下、「内部当選」という)し、且つその内部当選した役(以下、「内部当選役」という)の入賞成立を示す図柄の組合せを有効ラインに停止できるタイミングで遊技者が停止操作を行うことが要求される。つまり、いくら内部当選したとしても、遊技者の停止操作のタイミングが悪いと入賞を成立させることができない。すなわち、停止操作のタイミングに熟練した技術が要求される(「目押し」といわれる技術介入性の比重が高い)遊技機が現在の主流である。
このような遊技機では、面白味のある遊技機を提供することを目的とした遊技機が提案されている(例えば、特許文献1参照)。この遊技機によれば、複数の図柄を変動表示する変動表示手段(例えば、後述のリール3L,3C,3R)と、ゲーム毎に内部当選役を決定する内部当選役決定手段(例えば、後述のCPU31)と、内部当選役決定手段の決定結果と遊技者の停止操作とに基づいて変動表示手段の変動表示動作を停止制御する停止制御手段(例えば、後述の主制御回路71)と、内部当選役決定手段が増加役(例えば、BB又はRB)を内部当選役として決定したとき、増加役の入賞成立を示す複数設けられた図柄組合せのうち、所定のライン(例えば、後述の有効ライン)に沿って並ぶことを許可する図柄組合せを一つ以上決定(例えば、後述の停止制御テーブル選択処理(図17))する組合せ決定手段(例えば、後述のCPU31)と、内部当選役決定手段が増加役を内部当選役として決定したとき、増加役が内部当選役に決定したことを報知する発光手段(例えば、後述するWINランプ)とを備えている。
特開2005−694号公報
しかしながら、上記のような遊技機では、遊技機に関する規定により、停止ボタンの操作タイミングによって引き込むことが可能な内部当選役に対応する図柄組合せを停止ボタンの操作順序に応じて引き込まないようにすることが禁止されている。また、リールの停止制御に関しては抽選を行うことはできない。
本発明の目的は、遊技機に関する規定を遵守しつつ、面白みのある遊技機を提供することである。
本発明は、以上のような問題点に鑑みてなされたものであり、遊技機において、停止制御情報決定手段は、第1特定当選フラグ及び一又は二以上の第2特定当選フラグが成立した場合に、停止指令信号が検出された順序に対応する第2特定当選フラグが成立しているときは、当該第2特定当選フラグに対応する図柄組合せをラインに沿って並べて停止させるための停止制御情報を決定し、停止指令信号が検出された順序に対応する第2特定当選フラグが成立していないときは、第1特定当選フラグに対応する図柄組合せをラインに沿って並べて停止させるための停止制御情報を決定することを特徴とする。
より具体的には、本発明では、以下のようなものを提供する。
(1) 遊技者による操作(例えば、後述のスタート操作など)に応じて、単位遊技(例えば、後述の一のゲームなど)の開始を指令する遊技開始指令信号を出力する遊技開始指令手段(例えば、後述のスタートスイッチ6S、後述の図13のステップS3を行う手段、後述の主制御回路71など)と、複数種類の図柄を一定方向に移動表示すること及び前記図柄を停止表示することが可能な複数の表示部(例えば、後述の表示窓4L,4C,4Rなど)を有する図柄表示手段(例えば、後述のリール3L,3C,3R、後述の表示窓4L,4C,4Rなど)と、前記複数の表示部夫々に対応して設けられ、遊技者による操作(例えば、後述の停止ボタン7L,7C,7Rの操作など)に応じて、対応する表示部における図柄の移動表示の停止を指令する停止指令信号を出力する停止指令手段(例えば、後述のリール停止信号回路46など)と、前記遊技開始指令信号を検出したことに基づいて抽選を行う抽選手段(例えば、後述の当選番号を抽選する手段、後述の図16のステップS41〜ステップS48を行う手段、後述の主制御回路71など)と、前記抽選手段の抽選結果(例えば、後述の当選番号など)に基づいて複数の当選フラグ(例えば、後述の複数の役など)のうちから当選フラグを決定(例えば、後述の内部当選役を決定、後述の当選役を決定など)する当選フラグ決定手段(例えば、後述の図16のステップS49を行う手段、後述の主制御回路71など)と、前記当選フラグ決定手段が決定した当選フラグを成立(例えば、フラグを立てるなど)させる当選フラグ成立手段(例えば、後述の図16のステップS52を行う手段、後述の当選役格納領域に内部当選役に対応するフラグを格納する手段、後述の当選役に対応するビットを1に更新する手段、後述の主制御回路71など)と、前記複数の当選フラグ(例えば、後述の当選役など)の各々に対応する図柄組合せの情報を格納する図柄情報格納手段(例えば、後述の停止制御態様テーブル(図10)、後述のROM32、後述のRAM33、後述の主制御回路71など)と、前記図柄組合せに対応して遊技者に付与される利益(例えば、後述のメダルの払出し、遊技状態の移行など)の情報を格納する利益情報格納手段(例えば、後述の図柄組合せテーブル(図5)、後述のROM32、後述のRAM33、後述の主制御回路71など)と、前記表示部毎に予め定めた図柄停止位置(例えば、後述の各表示窓4L,4C,4R毎に3個設けた図柄停止位置など)を結ぶライン(例えば、後述の表示ライン、後述の有効ライン、入賞ラインなど)に沿って、前記複数の図柄組合せの各々を並べて停止させるため(例えば、後述の滑りコマ数の決定のため)の停止制御情報(例えば、後述の停止テーブル、後述の停止テーブルを構成する情報など)を格納する停止制御情報格納手段(例えば、後述のROM32、後述のRAM33、後述の主制御回路71、後述の停止テーブルなど)と、前記当選フラグ成立手段が成立させた当選フラグ(例えば、後述の当選役、後述の当選役であるリプレイなど)に対応する図柄組合せを前記ラインに沿って並べて停止させるための停止制御情報(例えば、後述の停止テーブルA〜停止テーブルEなど)を、前記停止制御情報格納手段に格納された停止制御情報のうちから決定する停止制御情報決定手段(例えば、後述の図13のステップS7を行う手段、後述の図17を行う手段、後述の主制御回路71など)と、前記停止指令信号を検出したこと(例えば、後述の図14のステップS14の判別がYESであることなど)に基づいて、当該停止指令信号に対応する表示部の移動表示を、前記停止制御情報決定手段により決定された停止制御情報に基づいて停止させる停止制御手段(例えば、後述の図17のステップS72を行う手段、後述の図14のステップS16〜ステップS18の処理を行う手段、後述の主制御回路71など)と、前記複数の表示部が前記図柄を停止表示した場合に、前記利益情報格納手段に格納された前記利益のうちから前記ラインに沿って並ぶ図柄組合せに対応する利益を遊技者に付与する利益付与手段(例えば、後述の図15のステップS21を行う手段、後述の図15のステップS25〜ステップS29を行う手段など)と、を備え、前記複数の当選フラグは、第1特定当選フラグ(例えば、後述のベルの小役など)と一又は複数の第2特定当選フラグ(例えば、後述の特殊小役1〜特殊小役5など)とを含み、前記当選フラグ決定手段は、前記抽選手段の抽選結果が特定結果(例えば、後述の当選番号が1〜5のいずれかなど)であることを条件(例えば、後述の当選番号が1〜5のいずれかであるという条件など)に、前記複数の当選フラグのうちから前記第1特定当選フラグ及び一又は二以上の第2特定当選フラグ(例えば、後述の特殊小役1〜特殊小役5のうちの1つ又は2つ以上など)を当選フラグとして決定し、前記当選フラグ成立手段は、前記当選フラグ決定手段が決定した第1特定当選フラグ及び一又は二以上の第2特定当選フラグを成立させ(例えば、入賞に関わる条件装置を複数作動させ、或いは後述の当選役格納領域のビットを複数1に更新し)、前記複数の当選フラグに含まれる第2特定当選フラグに対応して、前記複数の表示部夫々に対応して設けられた停止指令手段が出力する停止指令信号が検出される順序(例えば、後述の停止ボタンの操作順序など)の情報を格納する順序情報格納手段(例えば、後述の停止態様決定テーブル(図10)、後述のROM32、後述のRAM33、後述の主制御回路71など)を有し、前記停止制御情報決定手段は、前記第1特定当選フラグ及び前記一又は二以上の第2特定当選フラグが成立した場合に、前記停止指令信号が検出された順序(例えば、操作された停止ボタンの操作順序など)に対応する第2特定当選フラグが成立しているときは、当該第2特定当選フラグに対応する図柄組合せを前記ラインに沿って並べて停止させるための停止制御情報を決定し、前記停止指令信号が検出された順序(例えば、遊技者による停止ボタン7L,7C,7Rの操作順序など)に対応する第2特定当選フラグが成立していないときは、前記第1特定当選フラグに対応する図柄組合せを前記ラインに沿って並べて停止させるための停止制御情報を決定することを特徴とする遊技機。
(1)記載の遊技機によれば、順序情報格納手段は、複数の当選フラグに含まれる第2特定当選フラグに対応して、複数の表示部夫々に対応して設けられた停止指令手段が出力する停止指令信号が検出される順序の情報を格納する。停止制御情報決定手段は、第1特定当選フラグ及び一又は二以上の第2特定当選フラグが成立した場合に、停止指令信号が検出された順序に対応する第2特定当選フラグが成立しているときは、当該第2特定当選フラグに対応する図柄組合せをラインに沿って並べて停止させるための停止制御情報を決定し、停止指令信号が検出された順序に対応する第2特定当選フラグが成立していないときは、第1特定当選フラグに対応する図柄組合せをラインに沿って並べて停止させるための停止制御情報を決定する。よって、図柄の移動表示を停止させる際に抽選を行わず、且つ停止指令信号が検出される順序に拘らず当選フラグ成立手段が成立させた当選フラグに対応する図柄組合せを必ず表示させるという条件の下、停止指令信号が検出される順序に応じて、ラインに沿って並べて停止させる図柄組合せの種類を変化させることができる場合がある。したがって、遊技の面白みを増大させることができる。
(2) (1)記載の遊技機において、前記複数の当選フラグは、複数の第2特定当選フラグ(例えば、後述の特殊小役1〜特殊小役5など)を含み、前記順序情報格納手段は、前記複数の第2特定当選フラグの各々に対応して、互いに異なる前記順序の情報を格納し、前記抽選手段の抽選結果として決定されることのある複数の特定の結果(例えば、後述の当選番号1〜5など)の各々に対応して、前記第1特定当選フラグ及び前記第2特定当選フラグにより構成される組合せ(例えば、後述のベル・特殊小役など)の情報を複数格納する組合せ情報格納手段(例えば、後述の内部当選役決定テーブル(図9)、後述のROM32、後述のRAM33、後述の主制御回路71など)を有し、前記当選フラグ決定手段は、前記抽選手段の抽選結果が前記複数の特定結果のうちのいずれかの特定結果であることを条件に、当該特定結果に対応する組合せを構成する第1特定当選フラグ及び第2特定当選フラグを当選フラグとして決定することを特徴とする遊技機。
(2)記載の遊技機によれば、抽選手段の抽選結果が複数の特定結果のうちのいずれかの特定結果である場合に、その特定結果に応じて第2特定当選フラグに対応する図柄組合せがラインに沿って並んで停止することになる上記順序が変化するとともに、第1特定当選フラグに対応する図柄組合せがラインに沿って並んで停止することになる上記順序が変化するので、遊技の多様性が増大し、遊技の興趣を向上させることができる。
(3) (2)記載の遊技機において、前記複数の第2特定当選フラグに対応する図柄組合せ(例えば、後述の“ベル−Replay−ベル”)の各々に対応する利益は同じであり(例えば、各々に対応する利益はいずれもメダル1枚であり)、前記第1特定当選フラグの図柄組合せ(例えば、後述の“ベル−ベル−ベル”)に対応する利益(例えば、メダル15枚)は、前記複数の第2特定当選フラグに対応する図柄組合せの各々に対応する利益よりも大きく、前記抽選手段の抽選結果が前記複数の特定結果のうちのいずれかの特定結果であり(例えば、後述の当選番号1〜5のいずれかであり)、前記当選フラグ決定手段が当該特定結果に対応する組合せを構成する第1特定当選フラグ及び第2特定当選フラグを当選フラグとして決定したことを条件に(例えば、後述のベルの小役及び特殊小役1を当選役として決定したことを条件に)、当該組合せを構成する第2特定当選フラグ(例えば、後述の特殊小役1)に対応する前記順序(例えば、順押し)以外の順序(例えば、後述のベルの小役が成立する順序など)を報知する報知手段を備えたことを特徴とする遊技機。
(3)記載の遊技機によれば、報知手段は、抽選手段の抽選結果が複数の特定結果のうちのいずれかの特定結果であり、当選フラグ決定手段が当該特定結果に対応する組合せを構成する第1特定当選フラグ及び第2特定当選フラグを当選フラグとして決定したことを条件に、当該組合せを構成する第2特定当選フラグに対応する順序以外の順序を報知する。よって、図柄の移動表示を停止させる際に抽選を行わず、且つ停止指令信号が検出される順序に拘らず当選フラグ成立手段が成立させた当選フラグに対応する図柄組合せを必ず表示させるという条件の下、報知手段の情報報知の有無のみによって遊技者に付与される利益の大きさを変化させることができるので、遊技の興趣を向上させることができる。
本発明によれば、図柄の移動表示を停止させる際に抽選を行わず、且つ停止指令信号が検出される順序に拘らず当選フラグ成立手段が成立させた当選フラグに対応する図柄組合せを必ず表示させるという条件の下、停止指令信号が検出される順序に応じて、ラインに沿って並べて停止させる図柄組合せの種類を変化させることができる場合があるので、遊技の面白みを増大させることができる。
図1は、本発明の一実施例の遊技機1の外観を示す斜視図である。遊技機1は、いわゆる「パチスロ機」である。この遊技機1は、コイン、メダル、遊技球又はトークンなどの他、遊技者に付与された、もしくは付与される遊技価値の情報を記憶したカード等の遊技媒体を用いて遊技する遊技機であるが、以下ではメダルを用いるものとして説明する。
遊技機1の全体を形成しているキャビネット2の正面には、略垂直面としてのパネル表示部2aが形成され、その中央には縦長矩形の表示窓4L,4C,4Rが設けられる。表示窓4L,4C,4Rには、表示ラインとして水平方向にトップライン8b、センターライン8c及びボトムライン8d、斜め方向にクロスアップライン8a及びクロスダウンライン8eが設けられている。
これらの表示ラインは、後述の1−BETスイッチ11、2−BETスイッチ12、最大BETスイッチ13を操作すること(以下「BET操作」という)、或いはメダル投入口22にメダルを投入することにより、それぞれ1本、3本、5本が有効化される。どの表示ラインが有効化されたかは、後で説明するBETランプ9a,9b,9cの点灯で表示される。
ここで、表示ライン8a〜8eは、役の成否に関わる。具体的には、所定の役に対応する図柄組合せを構成する図柄がいずれかの有効ライン(有効化された表示ライン)に対応する所定の位置に並んで停止表示されることにより、所定の役が成立することとなる。
また、各表示窓4L,4C,4R内には、夫々縦方向(垂直方向)に3箇所(上段、中段、下段)の図柄停止位置が設けられている。各表示窓4L,4C,4R内の図柄の変動表示(移動表示)が停止した場合には、夫々3個の図柄が停止表示される。各表示ラインは、各表示窓4L,4C,4R内の図柄停止位置を結んでいる。
キャビネット2の内部には、各々の外周面に複数種類の図柄によって構成される図柄列が描かれた3個のリール3L,3C,3Rが回転自在に横一列に設けられ、変動表示手段を形成している。各リールの図柄は表示窓4L,4C,4Rを透して観察できるようになっている。各リールは、定速回転(例えば80回転/分)で回転する。すなわち、各表示窓4L,4C,4R及び各リール3L,3C,3Rは、複数種類の図柄を一定方向に移動表示すること及び図柄を停止表示することが可能な複数の表示部(各表示窓4L,4C,4Rなど)を有する図柄表示手段の一例である。
表示窓4L,4C,4Rの左側には、1−BETランプ9a、2−BETランプ9b、最大BETランプ9c、情報表示部18が設けられる。1−BETランプ9a、2−BETランプ9b及び最大BETランプ9cは、一のゲームを行うために賭けられたメダルの数(以下「BET数」という)に応じて点灯する。
1−BETランプ9aは、BET数が“1”で1本の表示ラインが有効化されたとき(1本の有効ラインが設定されたとき)に点灯する。2−BETランプ9bは、BET数が“2”で3本の表示ラインが有効化されたとき(3本の有効ラインが設定されたとき)に点灯する。最大BETランプ9cは、BET数が“3”で全て(5本)の表示ラインが有効化されたとき(全て(5本)の有効ラインが設定されたとき)に点灯する。情報表示部18は、7セグメントLEDから成り、貯留(クレジット)されているメダルの枚数、メダルの払出枚数などを表示する。
表示窓4L,4C,4Rの下方には水平面の台座部10が形成され、その台座部10と表示窓4L,4C,4Rとの間には液晶表示装置5が設けられている。この液晶表示装置5の表示画面5aでは、種々の演出表示が行われる。液晶表示装置5の右側にはメダル投入口22が設けられ、液晶表示装置5の左側には、1−BETスイッチ11、2−BETスイッチ12、及び最大BETスイッチ13が設けられる。
1−BETスイッチ11は、1回の押し操作により、クレジットされているメダルのうちの1枚がゲームに賭けられ、2−BETスイッチ12は、1回の押し操作により、クレジットされているメダルのうちの2枚がゲームに賭けられ、最大BETスイッチ13は、1回のゲームに賭けることが可能な最大枚数のメダルが賭けられる。これらのBETスイッチ11,12,13を操作することで、前述のとおり、所定の表示ラインが有効化される。
台座部10の前面部の左寄りには、遊技者がゲームで獲得したメダルのクレジット/払出しを押しボタン操作で切り換えるC/Pスイッチ14が設けられている。このC/Pスイッチ14の切り換えにより、正面下部のメダル払出口15からメダルが払出され、払出されたメダルはメダル受け部16に溜められる。C/Pスイッチ14の右側には、遊技者の操作により上記リールを回転させ、表示窓4L,4C,4R内での図柄の変動表示を開始するためのスタートレバー6が所定の角度範囲で回動自在に取り付けられている。
台座部10の前面部中央で、液晶表示装置5の下方位置には、3個のリール3L,3C,3Rの回転をそれぞれ停止させるための3個の停止ボタン(停止操作手段)7L,7C,7Rが設けられている。メダル受け部16の上方の左右には、スピーカ21L,21Rが設けられている。なお、一のゲーム(単位遊技)は、基本的に、スタートレバー6が操作されることにより開始し、全てのリール3L,3C,3Rが停止したときに終了する。
実施例では、全てのリールが回転しているときに行われるリールの停止操作(停止ボタンの操作)を「第1停止操作」、「第1停止操作」の後に行われる停止操作を「第2停止操作」、「第2停止操作」の後に行われる停止操作を「第3停止操作」という。
また、実施例の遊技機1には、“3つ”の停止ボタン7L,7C,7Rが設けられているので、これらの操作順序は“6種類”ある。そこで、操作順序を次のように区別する。左の停止ボタン7Lを「左」、中央の停止ボタン7Cを「中」、右の停止ボタン7Rを「右」と略記する。操作順序を示すとき、各停止ボタン7L,7C,7Rの略を、操作された順番で左から並べることとする。
例えば、「第1停止操作」として左の停止ボタン7L、「第2停止操作」として中央の停止ボタン7C、「第3停止操作」として右の停止ボタン7Rが操作されたとき、操作順序を「左中右」と表す。なお、実施例の操作順序には、「左中右」、「左右中」、「中左右」、「中右左」、「右左中」及び「右中左」の“6種類”がある。「左中右」及び「左右中」を総称して、以下「順押し」という。
図2は、各リール3L,3C,3Rに表わされた複数種類の図柄が21個配列された図柄列を示している。各図柄には“00”〜“20”のコードナンバーが付され、データテーブルとして後で説明するROM32(図3)に格納(記憶)されている。各リール3L,3C,3R上には、“赤7(図柄91)”、“白7(図柄92)”、“ベル(図柄93)”、“Replay(図柄94)”、及び“ブランク図柄(図柄95)”の図柄で構成される図柄列が表わされている。各リール3L,3C,3Rは、図柄列が図2の矢印方向に移動するように回転駆動される。
ここで、実施例の役には、RB、リプレイ、ベルの小役、及び複数の特殊小役が設けられている。RBは、第1種特別役物である。ベルの小役と特殊小役の両方が一のゲームにおける当選役となる場合がある。ベルの小役と特殊小役には、それぞれ一のコンビネーション(例えば、図柄組合せ、図柄組合せと付与される利益の組合せなど)が対応付けられている。役(役データ)は、基本的に、遊技者に付与される利益と図柄組合せとが対応付けられた制御情報であり、リール3L,3C,3Rの停止制御、遊技状態の切り換え(移行)、遊技価値の付与などに用いられる制御情報である。
“ブランク図柄(図柄98)”は、基本的に、役の成立に直接関係のない図柄である。すなわち、“ブランク図柄”がいずれかの表示ラインに沿って並んで表示された場合でも、メダルの払出し、メダルの自動投入、後述の遊技状態の移行などの利益が遊技者に付与されることはない。
図3は、遊技機1における遊技処理動作を制御する主制御回路71と、主制御回路71に電気的に接続する周辺装置(アクチュエータ)と、主制御回路71から送信される制御指令に基づいて液晶表示装置5、スピーカ21L,21R、LED類101及びランプ類102を制御する副制御回路72とを含む回路構成を示す。
主制御回路71は、回路基板上に配置されたマイクロコンピュータ30を主たる構成要素とし、これに乱数サンプリングのための回路を加えて構成されている。マイクロコンピュータ30は、予め設定されたプログラムに従って制御動作を行うCPU31と、記憶手段であるROM32及びRAM33を含む。
CPU31には、基準クロックパルスを発生するクロックパルス発生回路34及び分周器35と、サンプリングされる乱数を発生する乱数発生器36及びサンプリング回路37とが接続されている。尚、乱数サンプリングのための手段として、マイクロコンピュータ30内で、即ちCPU31の動作プログラム上で、乱数サンプリングを実行するように構成してもよい。その場合、乱数発生器36及びサンプリング回路37は省略可能であり、或いは、乱数サンプリング動作のバックアップ用として残しておくことも可能である。
マイクロコンピュータ30のROM32には、スタートレバー6を操作(スタート操作)する毎に行われる乱数サンプリングの判定に用いられる確率抽選テーブル(図8)、停止ボタンの操作に応じてリールの停止態様を決定するための停止テーブル群、副制御回路72へ送信するための各種制御指令(コマンド)等が格納されている。副制御回路72が主制御回路71へコマンド、情報等を入力することはなく、主制御回路71から副制御回路72への一方向で通信が行われる。RAM33には、種々の情報が格納される。例えば、フラグ、遊技状態の情報等が格納される。
図3の回路において、マイクロコンピュータ30からの制御信号により動作が制御される主要なアクチュエータとしては、BETランプ(1−BETランプ9a、2−BETランプ9b、最大BETランプ9c)と、情報表示部18と、メダルを収納し、ホッパー駆動回路41の命令により所定枚数のメダルを払い出すホッパー(払出しのための駆動部を含む)40と、リール3L,3C,3Rを回転駆動するステッピングモータ49L,49C,49Rとがある。
更に、ステッピングモータ49L,49C,49Rを駆動制御するモータ駆動回路39、ホッパー40を駆動制御するホッパー駆動回路41、BETランプ9a,9b,9cを駆動制御するランプ駆動回路45、及び情報表示部18を駆動制御する表示部駆動回路48がCPU31の出力部に接続されている。これらの駆動回路は、それぞれCPU31から出力される駆動指令などの制御信号を受けて、各アクチュエータの動作を制御する。
また、マイクロコンピュータ30が制御指令を発生するために必要な入力信号を発生する主な入力信号発生手段としては、スタートスイッチ6S、1−BETスイッチ11、2−BETスイッチ12、最大BETスイッチ13、C/Pスイッチ14、メダルセンサ22S、リール停止信号回路46、リール位置検出回路50、及び払出完了信号回路51がある。
スタートスイッチ6Sは、スタートレバー6の操作を検出し、遊技開始指令信号を出力する。すなわち、スタートスイッチ6Sは、遊技者による操作に応じて、単位遊技の開始を指令する遊技開始指令信号を出力する遊技開始指令手段の一例である。メダルセンサ22Sは、メダル投入口22に投入されたメダルを検出する。リール停止信号回路46は、各停止ボタン7L,7C,7Rの操作に応じて停止信号(停止指令信号)を発生する。すなわち、リール停止信号回路46は、複数の表示部夫々に対応して設けられ、遊技者による操作に応じて、対応する表示部における図柄の移動表示の停止を指令する停止指令信号を出力する停止指令手段の一例である。ここで、停止ボタン7L,7C,7Rの各々に停止指令信号を出力するスイッチを内蔵するようにしてもよい。
リール位置検出回路50は、リール回転センサからのパルス信号を受けて各リール3L,3C,3Rの位置を検出するための信号をCPU31へ供給する。払出完了信号回路51は、メダル検出部40Sの計数値(ホッパー40から払出されたメダルの枚数)が指定された枚数データに達した時、メダル払出完了を検知するための信号を発生する。
図3の回路において、乱数発生器36は、一定の数値範囲に属する乱数を発生し、サンプリング回路37は、スタートレバー6が操作された後の適宜のタイミングで1個の乱数をサンプリングする。こうしてサンプリングされた乱数及びROM32内に格納されている確率抽選テーブルに基づいて、当選役が決定される。
リール3L,3C,3Rの回転が開始された後、ステッピングモータ49L,49C,49Rの各々に供給される駆動パルスの数が計数され、その計数値はRAM33の所定エリアに書き込まれる。リール3L,3C,3Rからは一回転毎にリセットパルスが得られ、これらのパルスはリール位置検出回路50を介してCPU31に入力される。こうして得られたリセットパルスにより、RAM33で計数されている駆動パルスの計数値が“0”にクリアされる。これにより、RAM33内には、各リール3L,3C,3Rについて一回転の範囲内における回転位置に対応した計数値が格納される。
上記のようなリール3L,3C,3Rの回転位置とリール外周面上に描かれた図柄とを対応づけるために、図柄テーブル(図示せず)が、ROM32内に格納されている。この図柄テーブルでは、前述したリセットパルスが発生する回転位置を基準として、各リール3L,3C,3Rの一定の回転ピッチ毎に順次付与されるコードナンバーと、それぞれのコードナンバー毎に対応して設けられた図柄を示す図柄コードとが対応づけられている。
更に、ROM32内には、図柄組合せテーブル(図示せず)が格納されている。この図柄組合せテーブルでは、役に対応する図柄の組合せと、図柄の組合せに対応するメダル配当枚数と、その判定コードとが対応づけられている。上記の図柄組合せテーブルは、左のリール3L,中央のリール3C,右のリール3Rの停止制御時、及び全リール3L,3C,3Rの停止後の表示役(入賞役)の確認を行う場合に参照される。
表示役(表示役データ)は、基本的に、有効ラインに沿って並ぶ図柄組合せに対応する役(成立役)である。遊技者には、表示役に対応する利益が付与される。
上記乱数サンプリングに基づく抽選処理(確率抽選処理)に基づいて、CPU31は、遊技者が停止ボタン7L,7C,7Rを操作したタイミングでリール停止信号回路46から送られる操作信号、及び選択された「停止テーブル」に基づいて、リール3L,3C,3Rを停止制御する信号をモータ駆動回路39に送る。
当選した役を示す停止態様となれば、CPU31は、払出指令信号をホッパー駆動回路41に供給してホッパー40から所定個数のメダルの払出を行う。その際、メダル検出部40Sは、ホッパー40から払出されるメダルの枚数を計数し、その計数値が指定された数に達した時に、メダル払出完了信号がCPU31に入力される。これにより、CPU31は、ホッパー駆動回路41を介してホッパー40の駆動を停止し、「メダル払出処理」を終了する。
図4は、各遊技状態の発生条件、移行条件、及び移行条件が充足された場合の移行先の遊技状態を示す。各遊技状態では、基本的に、内部当選する役の種類或いはその当選確率が異なる。
実施例の遊技状態には、一般遊技状態、RB遊技状態、及び内部当選状態(持越状態)がある。また、この内部当選状態中において持ち越された役(RB)を、以下「持越役」という。
一般遊技状態は、基本的に、いわゆる「出玉率」(遊技に賭けられた単位遊技価値に対して遊技者に付与される遊技価値)の期待値が“1”よりも小さい遊技状態である。また、後述の持越役がない遊技状態であり、他の遊技状態と比べて遊技者にとって最も不利な遊技状態である。
RB遊技状態は、基本的に、「第1種特別役物」が作動しているゲームにより構成される遊技状態である。
内部当選状態は、基本的に、RBに対応する図柄組合せが表示ラインに沿って並ぶこと(RBの成立)が一又は複数のゲームにわたり許容された遊技状態である。
図4に示すように、RB遊技状態の発生条件は、RBの成立である。所定回数(例えば、12回)のゲームが終了すること、所定回数(例えば、8回)の成立が実現することという条件のうちのいずれかが成立することにより移行条件が成立し、遊技状態が一般遊技状態へ移行する。
内部当選状態の発生条件は、RBに内部当選することである。RBが成立することにより移行条件が成立し、遊技状態がRB遊技状態へ移行する。
図5を参照して、図柄組合せと表示役との関係について説明する。
有効ラインに沿って“赤7−赤7−赤7”又は“白7−白7−白7”が並ぶと表示役がRBになり、遊技状態がRB遊技状態に移行する。有効ラインに沿って“ベル−ベル−ベル”が並ぶと(入賞すると)表示役がベルの小役(小役)になり、15枚のメダルが払出される。有効ラインに沿って“ベル”及び“Replay”の組合せのうち、所定のものが並ぶと表示役が特殊小役1〜特殊小役5(小役)のいずれかになり、1枚のメダルが払出される。
有効ラインに沿って“Replay−Replay−Replay”が並ぶと表示役がリプレイになる。リプレイが成立すると、投入したメダルの枚数と同数のメダルが自動投入されるので、遊技者はメダルを消費することなく次のゲームを行うことができる。すなわち、リプレイは、成立することにより遊技価値の投入をすることによらずに遊技を行うことができる役である。
図6を参照して、持越役、及び当選役の格納領域(記憶領域)について説明する。
図6の(1)に示すように、持越役の情報は、1バイトからなる持越役格納領域に記憶(格納)されている。図6の(2)に示すように、当選役の情報は、1バイトからなる当選役格納領域に記憶されている。当選役の情報は、スタートコマンドに含まれる。
当選役(当選役データ)は、基本的に、停止制御の態様を識別したり、表示役となりうる役(表示役として許容されうる役)を識別したりするための情報である。内部当選状態以外の遊技状態では、内部当選役は当選役である。内部当選状態では、内部当選役及び持越役が当選役になる。その内部当選役と持越役のいずれを優先してリールを停止制御するかは、表示役優先テーブル(後述の図11)に従う。当選役は、その当選役に対応する停止制御の態様、或いは表示役などを介して、対応する図柄組合せと遊技者に付与される利益とが間接的に対応付けられているといえる。
ここで、当選役格納領域には、持越役格納領域に記憶された情報と内部当選役(当選役を決定するために用いる情報)に対応するフラグ(1バイトの情報)との論理和が記憶される(後述の図16のステップS52)。内部当選役に対応するフラグについては、後で図9を参照して説明する。この論理和の結果、当選役格納領域において、持越役に対応するビットと内部当選役(例えば、リプレイなど)に対応するビットの両方が1になり、当選役が複数(2つ)になる場合がある。この場合、後述の表示役優先テーブル(図11)に基づいていずれか一方が優先される。
当選役格納領域において、ビット0(第1ビット)は、ベルの小役に対応する記憶領域である。ビット1(第2ビット)は、特殊小役1に対応する記憶領域である。ビット2(第3ビット)は、特殊小役2に対応する記憶領域である。ビット3(第4ビット)は、特殊小役3に対応する記憶領域である。ビット4(第5ビット)は、特殊小役4に対応する記憶領域である。ビット5(第6ビット)は、特殊小役5に対応する記憶領域である。ビット6(第7ビット)は、リプレイに対応する記憶領域である。ビット7(第8ビット)は、RBに対応する記憶領域である。当選役格納領域のビットを条件装置という。
当選役格納領域において、1であるビット(条件装置の作動)に対応するもの(役)が当選役となる。一般遊技状態では、後述の当選番号が1〜5のいずれかである場合、ビット0が1、且つビット1〜ビット5のうちのいずれか一つのビットが1になる場合がある。すなわち、ベルの小役及び特殊小役の両方が当選役になる場合がある。すなわち、入賞に関わる条件装置について、一回の遊技(ゲーム)で2つ(2つ以上)の条件装置を作動させている。当選役格納領域に格納された情報(当選役の情報)に対応する図柄組合せ、及びリールの停止制御の態様については、後で図10を参照して説明する。
図7を参照して、抽選回数決定テーブルについて説明する。
抽選回数決定テーブルは、遊技状態毎に抽選回数の情報を備えている。抽選回数は、当選番号を決定するために必要な処理(後述の図16のステップS44)をする回数である。具体的には、後述のX−Dを計算する回数である。当選番号は、遊技状態に応じて内部当選役を識別するための情報である。この当選番号には1〜6の6種類があり、この種類の数は抽選回数の最大数と同じである。
図8を参照して、確率抽選テーブルについて説明する。
確率抽選テーブルは、遊技状態毎に当選番号に対応する抽選値の情報を備えている。確率抽選テーブルに基づく当選番号の決定(抽選)では、当選番号1から順番にX−Dを計算する。X−Dが負になった場合、対応する当選番号に当選となる。Xは、抽出した乱数値である。Dは、当選番号1から現在の当選番号までの抽選値を累積した累積抽選値である。X−Dを計算する回数は、遊技状態毎に定められた抽選回数と同じである。当選した当選番号、遊技状態、及び内部当選役テーブル(後述の図9)に基づいて内部当選役が決定される。
例えば、一般遊技状態において、0〜65535の範囲から抽出した乱数値Xが5100である場合、初めに当選番号1についてX(5100)−D(5095)を計算する。この計算結果は正になり当選番号1に不当選となる。次に、当選番号2についてX(5100)−D(5095+5095)を計算する。この計算結果は負である。したがって、一般遊技状態において抽出した乱数値Xが5100である場合、当選番号2に当選となる。
図9を参照して、内部当選役テーブルについて説明する。
内部当選役テーブルは、当選番号に対応する内部当選役、及び内部当選役に対応するフラグの情報を備えている。フラグは2進数で表されている。確率抽選テーブルに基づいて決定された抽選値に対応するフラグ(情報)は、後述の図16のステップS52において、持越役格納領域(図6の(1))に格納された情報との論理和に用いられる。その論理和は、当選役格納領域(図6の(2))に格納される。すなわち、その論理和により当選役を識別できる。したがって、フラグは、当選役を決定するための情報である。
当選番号1〜当選番号5の場合には、ベルの小役及び特殊小役の両方が内部当選役(ベル・特殊小役)となる。当選番号1〜当選番号5に対応するフラグは、ベルの小役に対応するビット、及び特殊小役に対応するビットのうちの一つが1になっている。したがって、当選番号1〜当選番号5の場合には、ベルの小役及び特殊小役の両方が当選役となる。ベルの小役及び特殊小役の両方が当選役の場合におけるリールの停止制御の態様については、後で図10を参照して説明する。なお、実施例では、ベルの小役、特殊小役の各々が単独で当選役になる場合はない。
内部当選役(内部当選役データ)は、基本的に、当選役を決定(識別、選択)するための情報である。内部当選役は、その内部当選役により識別される当選役、その当選役に対応する停止制御の態様、或いは表示役などを介して、対応する図柄組合せと遊技者に付与される利益とが間接的に対応付けられているといえる。
図10を参照して、停止制御態様テーブルについて説明する。
停止制御態様テーブルは、当選役格納領域のビットの態様に応じた当選役、その当選役に対応する図柄組合せ、及び停止制御の態様の情報(停止制御情報)を有する。
ベルの小役、特殊小役1〜特殊小役5には、それぞれ1つの図柄組合せ、及び各図柄組合せが表示される停止ボタンの操作順序の情報(複数の特殊小役の各々に対応して、互いに異なる順序)が対応付けられている。図9に示すように、ベルの小役及びいずれかの特殊小役(特定結果に対応する組合せ)の両方が当選役になる。
当選役がベルの小役である場合、もう一つの当選役である特殊小役に対応する停止ボタンの操作順序以外の順序で停止操作が行われた場合に表示役がベルの小役になる。
当選役が特殊小役1の場合には、特殊小役1は、停止ボタンの操作順序が順押し以外のときに優先して引き込まれる(特殊小役1が表示役になる)。順押しのときにはベルの小役が優先して引き込まれる(ベルの小役が表示役になる)。
当選役が特殊小役2の場合には、特殊小役2は、停止ボタンの操作順序が中左右以外のときに優先して引き込まれる(特殊小役2が表示役になる)。中左右のときにはベルの小役が優先して引き込まれる(ベルの小役が表示役になる)。
当選役が特殊小役3の場合には、特殊小役3は、停止ボタンの操作順序が中右左以外のときに優先して引き込まれる(特殊小役3が表示役になる)。中右左のときにはベルの小役が優先して引き込まれる(ベルの小役が表示役になる)。
当選役が特殊小役4の場合には、特殊小役4は、停止ボタンの操作順序が右左中以外のときに優先して引き込まれる(特殊小役4が表示役になる)。右左中のときにはベルの小役が優先して引き込まれる(ベルの小役が表示役になる)。
当選役が特殊小役5の場合には、特殊小役5は、停止ボタンの操作順序が右中左以外のときに優先して引き込まれる(特殊小役5が表示役になる)。右中左のときにはベルの小役が優先して引き込まれる(ベルの小役が表示役になる)。
以上のように、ベルの小役及び特殊小役の両方が当選役になった場合に、遊技者の停止ボタンの操作順序に対応する特殊小役が当選役であるとき(当選役である特殊小役に対応する操作順序と遊技者の操作順序とが一致するとき)は、その特殊小役に対応する図柄組合せを有効ラインに沿って並べて停止させるための停止テーブルを決定する。遊技者の停止ボタンの操作順序に対応する特殊小役が当選役でないときは、ベルの小役に対応する図柄組合せを有効ラインに沿って並べて停止させるための停止テーブルを決定する。
すなわち、ベルの小役が表示役となる停止ボタンの操作順序と、特殊小役が表示役となる停止ボタンの操作順序と、を当選番号に基づいて予め定めておく。このようにすることで、ベルの小役及びいずれかの特殊小役の両方が当選役になった場合に、リールの停止制御において抽選を行わず、且つ停止ボタンの操作順序に拘らず当選役に対応する図柄組合せが表示されるという条件を充足させつつ、停止ボタンの操作順序に応じて有効ラインに沿って並ぶ図柄組合せを変化させる(表示役を変化させる)ことができる。
一般遊技状態では、ベルの小役と特殊小役とが当選役として決定された場合に、ベルの小役に対応する図柄組合せが優先して表示される(表示役がベルの小役になる)停止ボタンの操作順序が報知される遊技区間(以下「報知区間」という)が設けられる。この報知区間では、報知された操作順序で停止ボタンを操作することにより、必ずベルの小役を成立させ、15枚のメダルを獲得することができる。一般遊技状態の報知区間以外の遊技区間を、以下「通常区間」という。
「通常区間」においてベル・特殊小役に内部当選し、当選役がベルの小役及び特殊小役の両方である場合、ベル・特殊小役1〜ベル・特殊小役5の各々でベルの小役に対応する図柄組合せが優先して引き込まれる操作順序が異なるので、表示役をベルの小役にすることができる確率は、1/5である。一方、「報知区間」では、報知に従って停止ボタンを操作することを条件に、その確率が1になる。「報知区間」の発生条件は、所定の抽選に当選することであり、終了条件は、所定回数(例えば、50回)分のゲームが終了することである。報知区間を継続させることが可能な回数を、以下「報知区間ゲーム回数」という。
なお、「報知区間」と「通常区間」とは、上記報知が行われるか否かのみによって区別でき、内部当選役、当選役の決定などは同じ処理によりに行われる。また、遊技区間は、一又は連続する複数のゲームにより構成される区間である。
ここで、一般遊技状態においてベルの小役及び特殊小役の両方が当選役として決定された場合、ベルの小役(払出枚数が15枚)に対応する図柄組合せ又は特殊小役(払出枚数が1枚)に対応する図柄組合せのいずれか一方が必ず表示されるので、全ての役は、いかなる押し順でも引き込みが1である。すなわち、停止ボタンを押したポジション(停止操作位置)に拘らず成立役(ベルの小役又は特殊小役)を最大に引き込んでいる。
図11を参照して、表示役優先テーブルについて説明する。
表示役優先テーブルは、複数の当選役が決定された場合(持越役がある場合)、いずれの当選役に基づいてリールを停止制御するか(いずれの当選役を優先して表示役とするか)を規定する優先順位(引き込み制御を行う優先順位)の情報を備えている。リプレイ、RB、及び小役では、リプレイの優先順位が最も高く、小役の優先順位が最も低い。
例えば、リプレイ及びRBの両方が当選役である場合、相対的にリプレイの優先順位が高いので、基本的にリプレイが表示役になる。また、例えば、RB及び小役の両方が当選役である場合、相対的にRBの優先順位が高いので、基本的にRBが表示役になる。
図12を参照して、当選役がベルの小役及び特殊小役5である場合に使用される停止テーブルについて説明する。
停止テーブルには、各リール3L,3C,3Rの停止操作位置と停止制御位置とが示されている。停止操作位置は、各リール3L,3C,3Rに対応して設けられた停止ボタン7L,7C,7Rが操作された場合に、センターライン8cに位置していた図柄(具体的には、図柄の中心がセンターライン8cの上方に位置し、その中心がセンターライン8cの位置に最も近い図柄)のコードナンバーを表わす。停止制御位置は、停止操作が行われたリールが停止したとき、センターライン8cの位置に停止表示される図柄のコードナンバーを表わす。
ここで、実施例では、いわゆる滑りコマ数を最大“4コマ”としている。例えば、右のリール3Rの回転中において、コードナンバー“10”の“ベル”がセンターライン8cの位置に到達したとき、停止ボタン7Rが操作された場合、コードナンバー“06”の“Replay”をセンターライン8cの位置に停止表示するように右のリール3Rを停止制御することができる。
図12の(1)に示す停止テーブルAは、左のリール3Lの停止制御に用いる。
左のリール3Lの「停止制御位置」は、コードナンバー“03”,“08”,“11”,“15”又は“19”のいずれかである。図2に示す図柄列において、これらに対応する図柄は、“ベル”である。停止テーブルAを用いた場合には、左の表示窓4Lの中段の図柄停止位置に“ベル”が停止表示され、下段の図柄停止位置に“Replay”が停止表示される。
図12の(2)に示す停止テーブルBは、左のリール3Lの停止制御に用いる。
左のリール3Lの「停止制御位置」は、コードナンバー“04”,“09”,“12”,“17”又は“20”のいずれかである。図2に示す図柄列において、これらに対応する図柄は、“Replay”である。停止テーブルBを用いた場合には、左の表示窓4Lの中段の図柄停止位置に“Replay”が停止表示される。
図12の(3)に示す停止テーブルCは、中央のリール3Cの停止制御に用いる。
中央のリール3Cの「停止制御位置」は、コードナンバー“03”,“07”,“11”,“15”又は“19”のいずれかである。図2に示す図柄列において、これらに対応する図柄は、“ベル”である。停止テーブルCを用いた場合には、中央の表示窓4Cの中段の図柄停止位置に“ベル”が停止表示される。
図12の(4)に示す停止テーブルDは、右のリール3Rの停止制御に用いる。
右のリール3Rの「停止制御位置」は、コードナンバー“01”,“05”,“10”,“14”又は“18”のいずれかである。図2に示す図柄列において、これらに対応する図柄は、“ベル”である。停止テーブルDを用いた場合には、右の表示窓4Rの中段の図柄停止位置に“ベル”が停止表示される。
図12の(5)に示す停止テーブルEは、右のリール3Rの停止制御に用いる。
右のリール3Rの「停止制御位置」は、コードナンバー“02”,“06”,“11”,“15”又は“19”のいずれかである。図2に示す図柄列において、これらに対応する図柄は、“Replay(図柄94)”である。そして、この“Replay”の1つ上には、必ず“ベル”が配置されている。停止テーブルEを用いた場合には、右の表示窓4Rの上段の図柄停止位置に“ベル”が停止表示される。
図13〜図15に示すメインフローチャートを参照して、主制御回路71の制御動作について説明する。
初めに、CPU31は、遊技開始時の初期化を行う(ステップS1)。具体的には、RAM33の記憶内容の初期化、通信データの初期化等を行う。続いてゲーム終了時のRAM33の所定の記憶内容(所定の記憶領域(例えば、内部当選役を記憶する領域)の情報)を消去し(ステップS2)、ステップS3に移る。具体的には、前回のゲームに使用されたRAM33の書き込み可能エリアのデータの消去、RAM33の書き込みエリアへの次のゲームに必要なパラメータの書き込み、次のゲームのシーケンスプログラムの開始アドレスの指定等を行う。
ステップS3では、メダル投入・スタートチェック処理を行い、ステップS4に移る。この処理では、スタートスイッチ6S、メダルセンサ22S、又はBETスイッチ11〜13からの入力に基づいて、BET数の更新などの処理を行う。ステップS4では、抽選用の乱数を抽出し、ステップS5に移る。この処理で抽出した乱数は、後で説明する確率抽選処理において使用される。
ステップS5では、遊技状態監視処理を行い、ステップS6に移る。ステップS6では、後で図16を参照して説明する確率抽選処理を行い、ステップS7に移る。すなわち、ステップS6の処理は、遊技開始指令信号を検出したことに基づいて当選役を決定する当選役決定手段の処理の一例である。ステップS7では、内部当選役などに基づいて停止テーブルを選択するための停止テーブル選択処理を行い、ステップS8に移る。停止テーブル選択処理では、内部当選役に対応する停止テーブル、停止ボタンの操作タイミングに応じて使用することがある一又は複数の停止テーブルなどを選択する。
ステップS8では、スタートコマンドをセットし、ステップS9に移る。スタートコマンドは、遊技状態、内部当選役などの情報を含み、副制御回路72に送信される。ステップS9では、前回のゲームが開始してから“4.1秒”経過しているか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS11に移り、NOのときは、ステップS10に移る。ステップS10では、ゲーム開始待ち時間消化の処理(ウェイト処理)を行い、ステップS11に移る。具体的には、前回のゲームが開始してから所定時間(例えば、所定秒(“4.1秒”など))経過するまでの間、遊技者のゲームを開始する操作に基づく入力を無効にする処理を行う。
ステップS11では、ゲーム監視用タイマをセットし、ステップS12に移る。このゲーム監視用タイマには、遊技者の停止ボタン7L,7C,7Rの停止操作によらずに自動的にリール3L,3C,3Rを停止させるための自動停止タイマが含まれる。ステップS12では、全リールの回転開始を要求し、ステップS13に移る。ステップS13では、リール停止許可コマンドをセットし、図14のステップS14に移る。
図14のステップS14では、ストップスイッチが“オン”か否か、すなわちいずれかの停止ボタン7L,7C,7Rが操作されたかどうかを判別する。この判別がYESのときは、ステップS16に移り、NOのときは、ステップS15に移る。ステップS15では、自動停止タイマの値が“0”であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS16に移り、NOのときは、ステップS14に移る。
ステップS16では、後で図17を参照して説明する滑りコマ数決定処理を行い、ステップS17に移る。ステップS17では、ステップS16で決定された滑りコマ数分、停止操作された停止ボタン7L,7C,7Rに対応するリール3L,3C,3Rが回転するのを待ち、ステップS18に移る。
ステップS18では、リールの回転停止を要求し、ステップS19に移る。ステップS19では、リール停止コマンドをセットし、ステップS20に移る。ステップS20では、全てのリールが停止したか否かを判別する。この判別がYESのときは、図15のステップS21に移り、NOのときは、ステップS14に移る。
ここで、ステップS16〜ステップS18の処理は、停止指令信号を検出したこと(図14のステップS14の判別がYESであることなど)に基づいて、当該停止指令信号に対応する表示部の移動表示を、停止制御情報決定手段により決定された停止制御情報に基づいて停止させる停止制御手段の処理の一例である。
図15のステップS21では、表示役検索処理を行い、ステップS22に移る。表示役検索処理では、表示窓4L,4C,4Rの図柄の停止態様に基づいて表示役(成立役)を識別するためのフラグをセットすることである。すなわち、ステップS21の処理は、複数の表示部が図柄を停止表示した場合に、表示部毎に予め定めた図柄停止位置(各表示窓4L,4C,4R毎に3個設けた図柄停止位置など)を結ぶ複数のライン(表示ラインなど)に沿って並ぶ図柄の種類に基づいて、遊技者の利益(メダルの払出し、遊技状態の移行など)と対応付けられた役(ベルの小役、RBなど)の図柄組合せが並んでいるか否かを判定する役判定手段の処理の一例である。
ステップS22では、イリーガルヒットであるか否か、すなわち内部当選役と表示役との間で不整合があるかどうかを判別する。この判別がYESのときは、ステップS23に移り、NOのときは、ステップS24に移る。ステップS23では、イリーガルエラーの表示を行う。この場合、遊技は中止となる。
ステップS24では、表示役の情報を含む表示役コマンドをセットし、ステップS25に移る。ステップS25では、表示役に対応する払出枚数が0であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS27に移り、NOのときは、ステップS26に移る。ステップS26では、メダルの貯留(クレジット)又は払い出しを行い、ステップS27に移る。すなわち、ステップS26は、役判定手段が判定した役に対応する利益を遊技者に付与する利益付与手段の処理の一例である。ステップS27では、払出終了コマンドをセットし、ステップS28に移る。
ステップS28では、RB作動中フラグが“オン”であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS30に移り、“NO”のときは、ステップS29に移る。RB作動中フラグは、RB遊技状態であるか否かを識別するための情報であり、RB遊技状態であるときに“オン”であり、RB遊技状態でないときに“オフ”である。
ステップS29では、RB作動チェック処理を行い、図13のステップS2に移る。ステップS30では、RB終了チェック処理を行い、図13のステップS2に移る。
図16を参照して、確率抽選処理について説明する。
初めに、CPU31は、抽選回数決定テーブル(図7)を参照し、遊技状態に基づいて抽選回数を決定し(ステップS41)、ステップS42に移る。ステップS42では、0〜65535の範囲から乱数を取得し、ステップS43に移る。ステップS43では、当選番号の初期値として1をセットし、ステップS44に移る。ステップS44では、確率抽選テーブル(図8)を参照し、遊技状態と当選番号とに基づいて抽選値を取得し、ステップS45に移る。
ステップS45では、セットされている当選番号に当選であるか否かを判別する。具体的には、X−Dを計算し、その計算結果が負であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS49に移り、NOのときは、ステップS46に移る。ステップS46では、セットされている当選番号に不当選になったことか当選番号に1を加算し、ステップS47に移る。ステップS47では、抽選回数が満たされたか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS48に移り、NOのときは、ステップS44に移る。ステップS48では、当選番号を0にセットし、ステップS49に移る。
ステップS49では、内部当選役テーブル(図9)を参照し、当選番号に基づいて内部当選役を決定し、ステップS50に移る。ステップS50では、内部当選役にRBが含まれるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS51に移り、NOのときは、ステップS52に移る。ステップS51では、内部当選役に基づいて持越役をセットし、ステップS52に移る。ステップS52では、内部当選役(フラグ)と持越役(持越役格納領域に格納された情報)との論理和をとり、当選役を決定し、図13のステップS7に移る。
図17を参照して、滑りコマ数決定処理について説明する。
初めに、CPU31は、当選役がベルの小役及び特殊小役であるかを判別する(ステップS61)。この判別がYESのときは、ステップS63に移り、NOのときは、ステップS62に移る。ステップS62では、当選役の種別に応じて停止テーブルを選択し、ステップS72に移る。ステップS62では、持越役がある場合に、必要に応じて表示役優先テーブル(図11)を参照する。
ステップS63では、当選役がベルの小役及び特殊小役1であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS64に移り、NOのときは、ステップS65に移る。ステップS64では、ベル・特殊小役1用停止テーブル選択処理を行い、ステップS72に移る。ステップS65では、当選役がベルの小役及び特殊小役2であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS66に移り、NOのときは、ステップS67に移る。ステップS66では、ベル・特殊小役2用停止テーブル選択処理を行い、ステップS72に移る。
ステップS67では、当選役がベルの小役及び特殊小役3であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS68に移り、NOのときは、ステップS69に移る。ステップS68では、ベル・特殊小役3用停止テーブル選択処理を行い、ステップS72に移る。ステップS69では、当選役がベルの小役及び特殊小役4であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS70に移り、NOのときは、ステップS71に移る。ステップS70では、ベル・特殊小役4用停止テーブル選択処理を行い、ステップS72に移る。
ステップS71では、当選役がベルの小役及び特殊小役5であるとき、後で図18を参照して説明するベル・特殊小役5用停止テーブル選択処理を行い、ステップS72に移る。ステップS72では、セットされた停止テーブルと停止操作位置に応じて滑りコマ数を決定し、図14のステップS17に移る。例えば、停止テーブルA(図12の(1))がセットされ、停止操作位置が“10”の場合、滑りコマ数は2と決定される。
ここで、ベル・特殊小役1用〜ベル・特殊小役5用の停止テーブル選択処理では、ベルの小役に対応する図柄組合せ又は特殊小役に対応する図柄組合せのいずれか一方が必ず表示される。すなわち、一般遊技状態においてベルの小役及び特殊小役が当選役として決定された場合には、ベルの小役又は特殊小役のいずれか一方が必ず成立し、15枚のメダル又は1枚のメダルのいずれか一方が必ず付与される。一般遊技状態においてベルの小役及び特殊小役が当選役として決定されたにも拘らず付与される利益がなし(表示役がなし(ハズレ))の場合はない。
図18を参照して、ベル・特殊小役5用滑りコマ数決定処理について説明する。
ベル・特殊小役5用滑りコマ数決定処理では、停止ボタン7L,7C,7Rの操作順序が「右中左」の場合、ベルの小役に対応する図柄組合せ“ベル−ベル−ベル”がセンターライン8cに沿って並ぶように、停止テーブルA,C,D(図12)を用いて制御する。
停止ボタン7L,7C,7Rの操作順序が「右左中」の場合、特殊小役5に対応する図柄組合せ“Replay−ベル−ベル”がセンターライン8cに沿って並ぶように、停止テーブルB,C,D(図12)を用いて制御する。
停止ボタン7L,7C,7Rの操作順序が「右中左」及び「右左中」以外の場合、特殊小役5に対応する図柄組合せ“Replay−ベル−ベル”がクロスアップライン8aに沿って並ぶように、停止テーブルA,C,E(図12)を用いて制御する。
初めに、CPU31は、今回の停止ボタンの操作が第1停止操作であるか否かを判別する(ステップS81)。この判別がYESのときは、ステップS82に移り、NOのときは、ステップS86に移る。ステップS82では、右の停止ボタン7Rが操作されたか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS85に移り、NOのときは、ステップS83に移る。
ステップS83では、ベル表示不可能フラグをセットし、ステップS84に移る。ベル表示不可能フラグは、第1停止操作の段階でベルの小役が表示役とならないことが確定したことを示すフラグである。このベル表示不可能フラグは、操作順序が「右中左」及び「右左中」以外の場合にセットされる。ステップS84では、停止テーブルA,Cのうち、操作された停止ボタン(停止制御の対象であるリール)に対応する停止テーブルをセットし、図17のステップS72に移る。ステップS85では、操作順序が「右中左」又は「右左中」のいずれかであることから停止テーブルDをセットし、図17のステップS72に移る。
ステップS86では、今回の停止ボタンの操作が第2停止操作であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS87に移り、NOのときは、ステップS91に移る。ステップS87では、ベル表示不可能フラグがセットされているか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS91に移り、NOのときは、ステップS88に移る。
ステップS88では、中央の停止ボタン7Cが操作されたか否か、すなわち操作順序が「右中左」であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS89に移り、NOのときは、ステップS90に移る。ステップS89では、停止テーブルCをセットし、図17のステップS72に移る。ステップS90では、停止テーブルBをセットし、図17のステップS72に移る。ステップS91では、停止テーブルA,C,Eのうち、操作された停止ボタンに対応する停止テーブルをセットし、図17のステップS72に移る。
図19を参照して、副制御回路側制御処理について説明する。
初めに、副制御回路72は、スタートコマンドを受信したか否かを判別する(ステップS101)。この判別がYESのときは、ステップS102に移る。ステップS102では、現在の遊技状態が一般遊技状態であるか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS103に移り、NOのときは、ステップS101に移る。
ステップS103では、報知区間ゲーム回数が1以上であるか否か(報知区間であるか否か)を判別する。この判別がYESのときは、ステップS104に移り、NOのときは、ステップS107に移る。ステップS104では、当選役がベルの小役を含むか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS105に移り、NOのときは、ステップS106に移る。
ステップS105では、当選役である特殊小役の種別に応じてベルの小役に対応する図柄組合せの表示(ベルの小役の成立)が優先される操作順序を報知するように液晶表示装置5を制御し、ステップS106に移る。ステップS106では、報知区間ゲーム回数を1減算し、ステップS101に移る。
ステップS107では、通常区間であることから報知区間発生抽選を行い、ステップS108に移る。報知区間発生抽選に当選する確率は、任意に設定することが可能である。ステップS108では、抽選に当選したか否かを判別する。この判別がYESのときは、ステップS109に移り、NOのときは、ステップS101に移る。
以上、実施例について説明したが、本発明はこれに限られるものではない。
実施例では、当選役としてベルの小役(第1特定当選フラグ)と一つの特殊小役(第2特定当選フラグ)を当選役(当選フラグ)として決定するようにしているが、これに限られるものではない。例えば、当選役としてベルの小役と2以上の特殊小役を当選役として決定するようにしてもよい。また、ベルの小役とともに当選役として決定される特殊小役の数は、常に予め定めた数(実施例では一つ)になるようにしてもよいし、決定された当選番号に応じてその数(決定される特殊小役の数)が変化するようにしてもよい。なお、実施例では、特殊小役(第2特定当選フラグ)を複数設けるようにしているが、特殊小役を一つ設けるようにしてもよい。
また、報知区間の発生条件、終了条件は、実施例のものに限られず、任意のものを採用することができる。
実施例では、リールを停止制御する際に停止テーブルを用いるようにしているが、これに限られるものではない。例えば、リールの停止制御に「コントロール方式」を採用し、このコントロール方式に用いる制御情報を停止制御情報として用いることができる。
実施例では、役としてビッグボーナス、一の表示窓内の図柄の停止態様によって入賞の成否が定まる役(チェリーの小役)などを設けていないが、適宜設けることができる。
更に、本実施例のような遊技機1の他、パチンコ遊技機、パチロット等の他の遊技機にも本発明を適用できる。さらに、上述の遊技機1での動作を家庭用ゲーム機用として擬似的に実行するようなゲームプログラムにおいても、本発明を適用してゲームを実行することができる。その場合、ゲームプログラムを記録する記録媒体は、CD−ROM、FD(フレキシブルディスク)、その他任意の記録媒体を利用できる。
1 遊技機
2 キャビネット
3L,3C,3R リール
6 スタートレバー
7L,7C,7R 停止ボタン
30 マイクロコンピュータ
31 CPU
32 ROM
33 RAM
71 主制御回路
72 副制御回路
2 キャビネット
3L,3C,3R リール
6 スタートレバー
7L,7C,7R 停止ボタン
30 マイクロコンピュータ
31 CPU
32 ROM
33 RAM
71 主制御回路
72 副制御回路
Claims (3)
- 遊技者による操作に応じて、単位遊技の開始を指令する遊技開始指令信号を出力する遊技開始指令手段と、
複数種類の図柄を一定方向に移動表示すること及び前記図柄を停止表示することが可能な複数の表示部を有する図柄表示手段と、
前記複数の表示部夫々に対応して設けられ、遊技者による操作に応じて、対応する表示部における図柄の移動表示の停止を指令する停止指令信号を出力する停止指令手段と、
前記遊技開始指令信号を検出したことに基づいて抽選を行う抽選手段と、
前記抽選手段の抽選結果に基づいて複数の当選フラグのうちから当選フラグを決定する当選フラグ決定手段と、
前記当選フラグ決定手段が決定した当選フラグを成立させる当選フラグ成立手段と、
前記複数の当選フラグの各々に対応する図柄組合せの情報を格納する図柄情報格納手段と、
前記図柄組合せに対応して遊技者に付与される利益の情報を格納する利益情報格納手段と、
前記表示部毎に予め定めた図柄停止位置を結ぶラインに沿って、前記複数の図柄組合せの各々を並べて停止させるための停止制御情報を格納する停止制御情報格納手段と、
前記当選フラグ成立手段が成立させた当選フラグに対応する図柄組合せを前記ラインに沿って並べて停止させるための停止制御情報を、前記停止制御情報格納手段に格納された停止制御情報のうちから決定する停止制御情報決定手段と、
前記停止指令信号を検出したことに基づいて、当該停止指令信号に対応する表示部の移動表示を、前記停止制御情報決定手段により決定された停止制御情報に基づいて停止させる停止制御手段と、
前記複数の表示部が前記図柄を停止表示した場合に、前記利益情報格納手段に格納された前記利益のうちから前記ラインに沿って並ぶ図柄組合せに対応する利益を遊技者に付与する利益付与手段と、
を備え、
前記複数の当選フラグは、第1特定当選フラグと一又は複数の第2特定当選フラグとを含み、
前記当選フラグ決定手段は、前記抽選手段の抽選結果が特定結果であることを条件に、前記複数の当選フラグのうちから前記第1特定当選フラグ及び一又は二以上の第2特定当選フラグを当選フラグとして決定し、
前記当選フラグ成立手段は、前記当選フラグ決定手段が決定した第1特定当選フラグ及び一又は二以上の第2特定当選フラグを成立させ、
前記複数の当選フラグに含まれる第2特定当選フラグに対応して、前記複数の表示部夫々に対応して設けられた停止指令手段が出力する停止指令信号が検出される順序の情報を格納する順序情報格納手段を有し、
前記停止制御情報決定手段は、前記第1特定当選フラグ及び前記一又は二以上の第2特定当選フラグが成立した場合に、前記停止指令信号が検出された順序に対応する第2特定当選フラグが成立しているときは、当該第2特定当選フラグに対応する図柄組合せを前記ラインに沿って並べて停止させるための停止制御情報を決定し、前記停止指令信号が検出された順序に対応する第2特定当選フラグが成立していないときは、前記第1特定当選フラグに対応する図柄組合せを前記ラインに沿って並べて停止させるための停止制御情報を決定することを特徴とする遊技機。 - 請求項1記載の遊技機において、
前記複数の当選フラグは、複数の第2特定当選フラグを含み、
前記順序情報格納手段は、前記複数の第2特定当選フラグの各々に対応して、互いに異なる前記順序の情報を格納し、
前記抽選手段の抽選結果として決定されることのある複数の特定の結果の各々に対応して、前記第1特定当選フラグ及び前記第2特定当選フラグにより構成される組合せの情報を複数格納する組合せ情報格納手段を有し、
前記当選フラグ決定手段は、前記抽選手段の抽選結果が前記複数の特定結果のうちのいずれかの特定結果であることを条件に、当該特定結果に対応する組合せを構成する第1特定当選フラグ及び第2特定当選フラグを当選フラグとして決定することを特徴とする遊技機。 - 請求項2記載の遊技機において、前記複数の第2特定当選フラグに対応する図柄組合せの各々に対応する利益は同じであり、
前記第1特定当選フラグの図柄組合せに対応する利益は、前記複数の第2特定当選フラグに対応する図柄組合せの各々に対応する利益よりも大きく、
前記抽選手段の抽選結果が前記複数の特定結果のうちのいずれかの特定結果であり、前記当選フラグ決定手段が当該特定結果に対応する組合せを構成する第1特定当選フラグ及び第2特定当選フラグを当選フラグとして決定したことを条件に、当該組合せを構成する第2特定当選フラグに対応する前記順序以外の順序を報知する報知手段を備えたことを特徴とする遊技機。
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