JP5555911B2 - 遊技機 - Google Patents
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Description
ここで、設定変更に関しては、例えば特許文献1に示すような、不正防止に関する発明が多々なされている。また、特許文献2には、設定値の表示を値に応じた色彩で表示させるようにしたものが開示されている。
さらに、遊技機の仕様によっては、常にボーナス内部中の状態となるような遊技状況を作り出すことも可能であり、このような場合には、ボーナスフラグが持ち越されたままになる可能性が非常に高くなる。
そこで、本願発明は、遊技店において設定変更時に遊技機の内部状態を知ることができ、遊技者に不当な利益や不当な不利益が及ばないようにすることができる遊技機を提供することを目的とする。
なお、括弧内の符号は、発明の実施の形態において用いた符号を示し、本願発明の技術的範囲を限定するものではない。
(特徴点)
(請求項1)
請求項1記載の発明は、次の点を特徴とする。
すなわち、請求項1記載の発明は、複数の図柄を変動表示及び停止表示可能な複数の図柄表示手段(回転リール40)と、前記図柄表示手段(40)の図柄を正面側から視認可能とする図柄表示窓(13)と、前記図柄表示手段(40)の図柄変動を開始させるためのスタートスイッチ(18)と、前記各図柄表示手段(40)の図柄変動をそれぞれ停止させるための複数のストップスイッチ(19)と、所定の図柄配列から構成される当選役について、抽選テーブル(71)を用いて当選か否かの当選判定の抽選を行うとともに、前記スタートスイッチ(18)の操作に基づいて前記図柄表示手段(40)の図柄を変動開始させ、前記当選判定の抽選結果及び前記各ストップスイッチ(19)の操作に基づいて、当該ストップスイッチ(19)に対応する前記図柄表示手段(40)の変動停止を制御する制御装置(20)とを少なくとも備え、遊技媒体の投入により前記スタートスイッチ(18)の操作が可能となり、前記当選判定の抽選の結果、当選役が当選し、かつ複数の前記図柄表示手段(40)をすべて変動停止させた状態で、前記図柄表示窓(13)から視認可能な前記各図柄表示手段(40)の当選役を構成する図柄が、所定の態様で停止することにより入賞となり、特定の当選役の入賞に応じて遊技媒体が払い出される遊技機であって、遊技媒体の想定払い出し量に関する設定を有する遊技機に係る。
前記「遊技媒体」は、遊技メダルやコイン、パチンコ玉などを含む。
また、「想定払い出し量に関する設定」とは、いわゆる出玉率の設定のことであり、具体的には、当選か否かの当選判定の抽選を行う際に用いる抽選テーブル(71)を変更して内部当選の当選確率を変更させることにより、一定期間中における平均的な入賞による払い出し遊技媒体量を多くしたり少なくしたりするものである。設定は複数段階に段階分けして設けることができ、例えば、設定値が低いと想定払い出し量が少なく、設定値が高いと想定払い出し量が多くなるようにすることができる。
ここで、「当選の権利を持ち越」すことには、当選フラグを持ち越すことが含まれる。
また、「特別役の当選以降の遊技」とは、当該特別役の当選の権利が持ち越されている遊技、特別役の入賞により開始される有利遊技、有利遊技の終了後の遊技を含むものであり、「遊技者に与える有利度が異なる」とは、当選に係る特別役を入賞させ易いか否か(特別役を構成する図柄を引き込めるか否か)、有利遊技において全期間中又は1回の遊技で入賞により払い出される設定遊技媒体数、あるいは当該特別役の入賞により開始される有利遊技終了後に他の有利遊技が付加されるか否か、などが異なることである。そして、結果として有利度が異なるならば、上記した特別遊技状態への移行の難易度、払い出し遊技媒体数、終了後の特典などが、どのような組み合わせで設定されていてもよい。
ここで、「設定変更操作部」は、設定変更を行うために操作する操作スイッチ類のことであり、遊技状態を設定変更モードに変更するためのスイッチや、設定値を変更するためのスイッチや、設定値を確定させるためのスイッチを含む。これらのスイッチは、遊技機において設定変更時以外の時には他の目的に使用されるもの(例えばスタートスイッチ)を含んでいてもよい。また、「設定値を参照」とは、遊技機の現在の設定値を所定の表示部に表示させて確認することであり、「設定値を変更」することには、同一の設定値を設定し直すことも含まれる。
本発明においては、特別役の当選の権利が持ち越されたまま遊技機の電源がOFFとなった場合、それだけでは当選の権利は消滅しないため、遊技店において閉店時や開店時に、設定参照を行うことにより内部状態を確認する。その結果、遊技者に非常に有利な特別役の当選の権利が持ち越されている場合や、逆に遊技者に非常に不利な特別役の当選の権利が持ち越されている場合には、設定変更操作を行うことにより持ち越されている当選の権利を消滅させ、遊技者に不当な利益や不当な不利益が及ばないようにすることができる。
本発明は、通常遊技において、特別役は必ず特定の小役又はリプレイとが同時に当選するように形成するとともに、特別役と小役又はリプレイが同時当選している場合には、特別役が入賞しないように形成し、当選の権利持ち越し中(内部中)は、抽選結果がハズレの場合のみ特別役の入賞を可能としたものである。
本発明によれば、通常遊技において特別役を高確率で当選させても、必ず特定の小役又はリプレイが入賞するので特別役は当選の権利を持ち越した状態となる。そして、特別役内部中においては、特別役が入賞する可能性はハズレの確率に依存することとなる。しかし、内部中は、ハズレの確率が小役又はリプレイの確率よりも低くなっているので、特別役はなかなか入賞しないまま、内部中状態が長期間にわたることとなる。なお、特定の小役の入賞による利益は、規定の投入遊技媒体数よりも少ない設定とすれば、特別役の入賞前に大量の遊技媒体を獲得することはできない。
(スロットマシン10)
スロットマシン10は、図1に示すように、正面側が開口する方形箱状の筐体11と、この筐体11の正面開口を開閉自在かつロック可能な前扉3を有している。
前記筐体11の内部において、開口上部には3個の回転リール40を有するリールユニット60が設置され、開口下部には、ホッパーユニット65と、電源ユニット5が設けられている。また、前記リールユニット60の上方には、スロットマシン10の全体の動作を制御するための制御装置20が配置されている。
(制御装置20)
制御装置20は、CPUを中心に構成され、ROM、RAM、I/O等を備えている。ここでCPUは、一個に限定されず、二個以上のCPUで制御するようにしてもよい。また、CPU、ROM、RAM及びI/O等は一体化されてワンチップを構成してもよい。そして、CPUがROMに記憶されたプログラムを読み込むことで、各種制御を行うものである。制御装置20としては、図2に示すように、遊技制御装置21及び演出御装置22が設けられている。
上記制御装置20の入力段には、図2に示すように、メダルセンサ15、ベットスイッチ16、精算スイッチ17、スタートスイッチ18、ストップスイッチ19、設定変更操作部50の各パーツが接続されている。
メダルセンサ15は、図1に示すように、メダルセレクター4に設けられた遮光センサなどの検知手段であって、メダル投入口14から投入されたメダルを検知するためのものである。
精算スイッチ17は、図1に示すように、前記ベットスイッチ16の左側に位置するスイッチであって、クレジットメダルを払い戻すためのものである。
ストップスイッチ19は、リールユニット60のリールモータの駆動を停止させるためのものである。具体的には、ストップスイッチ19は、図1に示すように、各回転リール40に対応した3個のスイッチから構成され、各回転リール40の下方に1個ずつ配置されているものである。そして、回転リール40に対応したストップスイッチ19の操作により、当該対応した回転リール40が回転を停止するように設定されているものである。
設定変更操作部50は、図3に示すように、電源ユニット5の正面に設けられた操作スイッチであり、前記スタートスイッチ18とともに、スロットマシン10の設定変更を行う場合の操作装置として機能するものである。そして、設定変更操作部50は、設定変更スイッチ51、設定キースイッチ52、電源スイッチ53を備えている。
設定変更スイッチ51は、押しボタン式のスイッチであって、スロットマシンの設定を変更するためのスイッチである。具体的には、スイッチを押圧する毎に設定値が変更されるように形成されている。なお、変更された設定値は、数値表示部30に表示される。
ここで、本実施の形態においては、設定変更スイッチ51により変更した設定値をスロットマシン10の設定として確定させるための設定変更確定スイッチを、スタートスイッチ18と兼用させている。すなわち、スロットマシン10が設定変更モードになっている場合には、設定変更スイッチ51の操作後、スタートスイッチ18を操作することにより、設定変更が確定するようになっているものである。
さて、前記制御装置20の出力段には、図2に示すように、リールユニット60、ホッパーユニット65、数値表示部30、報知ランプ35、演出表示装置66のパーツが接続されている。
ホッパーユニット65は、メダルタンクに貯留されているメダルを1枚ずつ払い出すためのメダル払い出し貯留装置である。ホッパーユニット65から排出されたメダルは、前扉3に設けられたメダル払い出し口から下皿に払い出される。
報知ランプ35は、遊技機の内部状態を報知するためのものである。
演出表示装置66は、後述する演出制御装置22の制御により、遊技者に入賞等を報知させるなど、種々の演出表示を行うためのものである。具体的には、演出表示装置66は、画像表示部としての液晶表示装置67及びランプ68及びスピーカ69から構成されている。
液晶表示装置67は、図1に示すように、上パネル12の図柄表示窓13の上方に設けられた窓部から液晶画面が表出するように配置されており、液晶画面に文字図形動画等を表示し、入賞の報知その他の演出を表示するためのものである。ランプ68は、図1に示すように、上パネル12の周囲に設けられた電飾であって、透光性を有するランプカバーの内部に設けられたLEDや電球などの発光体の点滅によって、入賞等を報知するためのものである。
遊技制御装置21は、スタートスイッチ18及びストップスイッチ19の操作により、回転リール40の回転及び停止を制御するためのものである。そして、この遊技制御装置21は、図2に示すように、当選抽選手段70、遊技状態フラグ設定手段80、リール制御手段90、入賞判定手段100、ホッパー制御手段110、設定変更手段120、内部状態報知手段130の各手段を備えている。
(当選抽選手段70)
当選抽選手段70は、当選か否かの当選判定の抽選を行うためのものである。具体的には、当選抽選手段70は、抽選テーブル71と、判定手段72と、抽選テーブル変更手段73の手段を備えている。そして、スタートスイッチ18の操作タイミングで、特に図示しないカウント抽出手段がループカウンターの数値を読み取り、判定手段72がこの数値と抽選テーブル71とを比較して、当選の有無を判定するものである。
ここで、当選役には、入賞により遊技メダルの払い出しを伴い、遊技者に利益を付与する小役と、入賞により遊技メダルの払い出しはないが、次遊技から特別遊技状態に移行する特別役と、入賞により遊技メダルの払い出しはないが、次遊技において遊技メダルを新たに投入することなく再度の遊技を行うことができる「リプレイ」とを備えている。本実施の形態においては、小役として、「ベル・ベル・ベル」の図柄配列からなる「ベル」と、「チェリー・any・any」の図柄配列(anyは何の図柄でもよい)からなる「チェリー」とが設けられている。また、特別役として、「赤7・赤7・赤7」の図柄配列からなる「BB1」と、「白7・白7・白7」の図柄配列からなる「BB2」とが設けられている。なお、「BB1」と「BB2」は、いずれも入賞により特別遊技状態であるビッグボーナスゲーム(BBゲーム)に移行するようになっている。
抽選テーブル変更手段73は、遊技状態及びスロットマシン10の設定値に応じて、複数設けられている抽選テーブル71の中から使用する抽選テーブル71を選択決定するためのものである。
そして、抽選テーブル71は、特に図示しないが、各々の設定毎設けられている。つまり、図4に示す抽選テーブル群(テーブルA〜D)が、設定値1〜6のそれぞれに対応して設けられている。従って、抽選テーブル変更手段73は、設定が変更されたときには、設定値ごとに設けられた前記複数の抽選テーブル71のグループをまるごと変更することになる。
遊技状態フラグ設定手段80は、前記当選抽選手段70の抽選結果及び後述する入賞判定手段100の判定結果、及び設定変更操作部50の操作信号に基づいて、遊技状態に応じたフラグを成立させ、遊技状態の変化を記憶しておくためのものである。
具体的には、遊技状態フラグ設定手段80は、当選フラグと、状態フラグを成立させることができる。当選フラグは上述したとおりである。状態フラグとして、特別遊技作動フラグと設定変更フラグが少なくとも設けられている。特別遊技作動フラグは、BBゲームの開始時に成立し、BBゲームの終了時にリセットされるものであり、BB1の入賞に基づくBBゲーム中に成立するBB1作動フラグと、BB2の入賞に基づくBBゲーム中に成立するBB2作動フラグがある。また、設定変更フラグは、スロットマシン10が設定変更モードになっているとき(設定キースイッチ52をONにして電源スイッチ53をONにしたとき)に成立し、スロットマシン10が遊技モードに戻ったとき(設定キースイッチ52をOFFにしたとき)にリセットされるものである。
(リール制御手段90)
リール制御手段90は、スタートスイッチ18及びストップスイッチ19の操作信号に基づいて、回転リール40の回転及び停止を制御するためのものである。
具体的には、スタートスイッチ18の有効な操作信号を受信した場合には、リールユニット60のリールモータを駆動させて回転リール40を回転させる。そして、定常回転している回転リール40の回転中にストップスイッチ19の操作信号を受信した場合には、回転リール40を停止させる。
ここで、本実施の形態においては、各回転リール40に表示されている図柄のうち、ベル図柄とチェリー図柄とリプレイ図柄については、ストップスイッチ19を、どのタイミングでどんな操作順で操作しても、必ず当該図柄を引き込み可能となるような配列に表示されている。すなわち、特に図示しないが、ベル図柄及び左リール41のチェリー図柄及びリプレイ図柄は、最大引き込み可能コマ数の4コマ以上離れずに配置されている。従って、リプレイが当選しているときには必ずリプレイが入賞し、ベル又はチェリーが当選しているときには必ずベル又はチェリーが入賞する(つまり目押しが必要ない)。
そして、BB1又はBB2とベルが重複当選している場合、あるいはBBフラグ持ち越し中にチェリーが当選した場合には、ベル図柄又はチェリー図柄が優先的に引き込まれるから、BB1又はBB2が入賞することは無いということになる。BB1又はBB2が入賞する場合があるのは、BB1又はBB2の内部中において、抽選結果がハズレであった場合のみである。しかし、図4に示すように、BB1の内部中に使用される抽選テーブルBに比べて、BB2の内部中に使用される抽選テーブルCのハズレ領域は狭く(22分の1)設定されているので、BB2は非常に入賞し難い設定となっている。
入賞判定手段100は、回転リール40が全て停止したときの停止図柄に基づいて入賞の有無を判定するものである。すなわち、所定の有効ライン上に当選役を構成する図柄が揃って停止したときには入賞と判定し、役に応じた入賞処理を行わせる。すなわち、小役入賞の場合には所定枚数のメダルを払い出させ、特別役入賞の場合には特別遊技状態に移行させ、リプレイ入賞の場合には次遊技のためのメダルが投入された扱いとする。
ここで、本実施の形態における小役入賞の場合の払い出しは、メダルの賭け枚数(規定数)に応じて定められている。具体的には、3枚賭けの遊技では、ベル入賞の払い出しは1枚、チェリー入賞の払い出しは3枚となっている。また、1枚賭け遊技では、ベル入賞の払い出しは12枚、チェリー入賞の払い出しは6枚となっている。
(ホッパー制御手段110)
ホッパー制御手段110は、精算スイッチ17の操作信号及び前記入賞判定手段110の判定結果に基づいてホッパーユニット65の作動を制御するためのものである。すなわち、精算スイッチ17が操作された場合にはホッパーユニット65を作動させてクレジットメダルを払い戻し、入賞判定手段100から所定枚数の払い出し指令を受けた場合にはホッパーユニット65を作動させて当該枚数のメダルを払い出す。
設定変更手段120は、設定変更操作部50からの操作信号に基づき、遊技の設定を変更するためのものである。そして、設定変更手段120は、特に図示しないが、設定変更許可手段、設定値変更手段、設定値確定手段の各手段を備えている。
設定変更許可手段は、設定キースイッチ52からの信号に基づき、設定変更操作や操作に基づく設定変更に関する制御を可能とさせるためのものである。具体的には、設定キースイッチ62がONである信号を受信した場合に、スロットマシン10の状態を遊技モードから設定変更モードに切り替え、設定変更スイッチ51の操作を有効化させる。また、設定値の数値表示部30への表示を可能とさせる。さらに、本実施の形態においては、内部状態報知手段130に、遊技機の内部状態、具体的には、成立している特別当選フラグの種類を報知させるようになっている。
設定値確定手段は、設定変更確定入力装置としてのスタートスイッチ18のからの信号に基づき、設定に係る数値を確定するためのものである。具体的には、スタートスイッチ18が操作され、その操作信号を受信した場合に、前記設定値変更手段が記憶している設定値を、設定に係る数値として決定し、当該数値データを当選抽選手段70に送出する。なお、この数値データに基づいて、抽選テーブル変更手段73が設定値に対応する抽選テーブル群を取得することにより、設定変更が行われたものとなる。
内部状態報知手段130は、設定キースイッチ52からの信号に基づき、報知ランプ35を用いて当選フラグの成立状態を報知するためのものである。具体的には、設定キースイッチ52が操作された場合、すなわち設定値の参照が行われた場合において、特別当選フラグが成立している場合には、成立している特別当選フラグの種類に応じて、報知ランプ35に所定の表示を行わせる。
例えば、BB1の当選フラグが成立している場合には報知ランプ35を赤色点滅させ、BB2の当選フラグが成立している場合には報知ランプ35を青色点滅させることにより、成立フラグの種類を報知することができる。あるいは、両者の場合の点灯色は変えずに、点滅速度を変化させるようにしてもよい。
また、内部状態報知は、報知ランプ35によるものに限られず、例えば数値表示部30のいずれかに、文字数字によって表示するようにしてもよい。
ここで、本実施の形態においては、報知ランプ35をスロットマシン10の設定参照時に用いられるものとして説明しているが、報知ランプ35は、遊技中において、例えば特別遊技状態に移行可能となったとき(内部当選中)や特別遊技状態中に点灯させて、遊技状態を報知することに用いてもよいものである。
上記構成を有するスロットマシン10の作動の概略を、図5及び図6のフローに基づき説明する。図5はスロットマシン10の1回の遊技の流れを示し、図6は特別遊技状態中の制御を示すものである。
まず、図5のステップ100において、BB内部中か否か、すなわちBB1又はBB2のいずれかの当選フラグが成立しているか否かを判断する。BB内部中の場合には、次のステップ101に進む。
ステップ101において、抽選テーブル変更手段73が、当該遊技に使用する抽選テーブルとしてテーブルB又はCを選択する。つまり、BB1の内部中ならばテーブルBを、BB2の内部中ならばテーブルCを選択する。なお、初期状態(最初の電源投入時又は設定変更後)においては、抽選テーブル変更手段73はテーブルAを選択している。すなわち、遊技状態は通常遊技状態である。そして、次のステップ102に進む。
ステップ104において、当選抽選手段70による当選抽選処理が行われる。抽選結果所定の役に当選した場合には、当選フラグがセットされる。そして、次のステップ105に進む。
ステップ105において、3個の回転リール40が回転開始する。そして次のステップ106に進む。
ステップ107において、操作されたストップスイッチ19に対応する回転リール40の回転停止処理が行われる。そして、次のステップ108に進む。
ステップ108において、3個全ての回転リール40が停止したか否かが判断される。全ての回転リール40が停止していない場合にはステップ106に戻り、全ての回転リール40が停止した場合には、次のステップ109に進む。
ステップ110において、入賞の種類に応じた入賞処理が行われる。具体的には、BB入賞の場合にはBBゲームへの移行処理が、リプレイ入賞の場合には次遊技のためのメダル投入処理(ベット表示部の表示を自動的に規定数まで表示させる)が行われる。また、小役入賞の場合には、入賞役に応じたメダルの払い出し処理が行われる。そして1回の遊技を終了する。
次に、特別遊技状態への移行処理及び特別遊技制御について、図6のフローに基づき説明する。
ステップ201において、遊技状態フラグ設定手段80が、入賞した特別当選役に応じたBB作動フラグをセットする。そして次のステップ202に進む。
ステップ202において、抽選テーブル変更手段73が、当該特別遊技に使用する抽選テーブルとしてテーブルDを選択する。そして、次のステップ203に進む。
ステップ203において、特に図示しないBBカウンタ(BBゲーム中の払い出し枚数計測手段)が作動を開始する。そして、次のステップ204に進む。
ステップ205において、入賞したか否かが判断される。入賞しない場合には、ステップ204に戻り、入賞した場合には次のステップ206に進む。
ステップ206において、入賞役に応じたメダルの払い出し処理が行われ、BBカウンタが払い出し枚数のカウントを加算する。そして、次のステップ207に進む。
ステップ207において、払い出し枚数の合計が一定値を超えたか否かが判断される。ここで、一定値は、特別入賞の種類によって定められている、具体的には、例えばBB1については200枚、BB2については100枚、というように定められている。払い出し枚数の合計が一定値を超えていない場合には、ステップ204に戻り、払い出し枚数の合計が一定値を超えた場合には、次のステップ208に進む。
ステップ209において、遊技状態フラグ設定手段80が、BB作動フラグをリセットする。これにより、特別遊技状態が終了する。そして次のステップ210に進む。
ステップ210において、抽選テーブル変更手段73が、次遊技で使用する抽選テーブルとしてテーブルAを選択する。これにより、遊技状態が通常遊技状態に戻る。そして、特別遊技制御を終了する。
さて、本実施の形態におけるスロットマシン10においては、図4に示すように、通常遊技中に用いられる抽選テーブルAは、小役ベルとBBとの重複当選領域が全領域の半分ほどを占めているので、BB1又はBB2のいずれかが当選する確率が非常に高い。しかし、前述したように、リール制御手段90は回転リール40の停止制御において、小役優先で引き込みを行うように設定されているとともに、回転リール40上の図柄配列によってベル図柄は必ず引き込み制御がされるので、ベルとBBとの重複当選時には、ベルが入賞してしまい、以後、BBフラグが持ち越されたBB内部中状態となる。そして、BB内部中には、図4に示すテーブルB又はCが用いられるのであるが、BB図柄について引き込みが行われるのはBBフラグのみが成立している抽選結果がハズレの場合だけであるところ、ハズレの領域は他の当選領域と比べて狭く設定されているので、結果としてBBが入賞する確率が低くなる。特に、BB2については、内部中であってもなかなか入賞しない(遊技者に不利)ということになる。こうして、常にBB1又はBB2の当選フラグが持ち越されたまま遊技が行われるといった状態が長く続き、そのまま閉店で遊技を終了してしまうという事象が頻繁に起こることが考えられる。そこで、電源投入時に成立しているフラグの種類を判別する必要性が生じてくるものである。
次に、スロットマシン10の設定変更時の制御について、図7のフローに基づき説明する。
まず、図7のステップ300において、電源スイッチ63をONにしたときに設定キースイッチ52がONになっているか否かが判断される。設定キースイッチ52がONでない場合にはステップ300に戻り、設定キースイッチ52がONとなっている場合には、遊技状態フラグ設定手段80が設定変更フラグをセットして、スロットマシン10が設定変更モードになる。そして次のステップ301に進む。
ステップ302において、内部状態の報知が行われる。具体的には、報知ランプ35の発光色又は点滅状態によって、成立している当選フラグの種類が報知される。そして、次のステップ303に進む。
ステップ303において、設定変更スイッチ51が操作されたか否かが判断される。設定変更スイッチ51が操作された場合には、次のステップ304に進む。
ステップ305において、数値表示部30に表示されている設定値が変更される。例えば、「−3−」が「−4−」になる。そして次のステップ306に進む。
前記ステップ303において、設定変更スイッチ51が操作されない場合には、ステップ304,305を飛び越してステップ306に進む。
ステップ306において、設定変更確定スイッチすなわちスタートスイッチ18が操作されたか否かが判断される。設定変更確定スイッチが操作されない場合にはステップ303に戻り、設定変更確定スイッチが操作された場合には、次のステップ307に進む。
ステップ308において、設定キースイッチ52がOFFとなったか否かが判断される。設定キースイッチ52がOFFにならない場合にはステップ308に戻り、設定キースイッチ52がOFFになった場合には、次のステップ309に進む。
ステップ309において、遊技状態フラグ設定手段80が設定変更フラグをリセットして、設定変更モードが遊技モードに切り替わり、数値表示部30の設定値の表示が消える。そして設定変更制御を終了する。
以上のように、本実施の形態によれば、設定キースイッチ52をONにして設定値を参照したときに、内部状態報知によっていずれかの当選フラグが成立していることが判明した場合には、設定変更スイッチ51を操作することによって成立フラグをリセットすることができる。この場合、例えば、成立しているのがBB1の当選フラグである場合には、遊技者に有利な台となるけれども、遊技台によってはそのままフラグリセットせずにおいて、例えば常連客にサービスすることも考えられる。一方、成立しているのがBB2の当選フラグだった場合には、新規の遊技者に不当な不利益を与える台となるので、フラグリセットするようにしてもよいし、場合によってはそのまま放置してもよい。これらは、店側の営業方針に応じて対応することができる。
なお、本実施の形態では、当選フラグが持ち越される特別役として、合計払い出し枚数の設定が異なる2種類のBBを設けた場合について述べたが、合計払い出し枚数の設定は同じものの、BB終了後に所定期間の有利状態、例えばリプレイ当選確率が高く設定されたリプレイタイム遊技(RT)や、特定の小役について当選報知が行われるアシストタイム遊技(AT)が付加されるか否かが異なる複数種類(2種類以上でもよい)のBBを設けてもよい。
なお、特別役を2種類以上設けた場合には、報知ランプ35により表示される内部状態報知のパターンを特別役の種類に応じて増やしてもよいことはいうまでもない。
また、図4に示す本実施の形態の抽選テーブル71の領域構成は一例であって、本発明においては、このような構成に限られるものではない。例えば、通常遊技用のテーブルAにおいては、ハズレの領域や小役の単独当選領域を設けなくてもよい。また、BB1、BB2の当選領域をリプレイとの重複当選領域としてもよい。要は、通常遊技においては特別役が高確率で当選するものの、小役又はリプレイを強制入賞させることにより特別役入賞を回避させ、特別役のフラグ持ち越し中に用いられる抽選テーブル71のハズレ領域の大きさによって、特別役の入賞の可能性が変わってくるような構成となっていればよい。
18 スタートスイッチ 19 ストップスイッチ
20 制御装置
21 遊技制御装置 22 演出制御装置
30 数値表示部 35 報知ランプ(内部状態報知部)
40 回転リール(図柄表示手段) 50 設定変更操作部
70 当選抽選手段 90 抽選テーブル変更手段
130 設定変更手段
Claims (1)
- 複数の図柄を変動表示及び停止表示可能な複数の図柄表示手段と、
前記図柄表示手段の図柄を正面側から視認可能とする図柄表示窓と、
前記図柄表示手段の図柄変動を開始させるためのスタートスイッチと、
前記各図柄表示手段の図柄変動をそれぞれ停止させるための複数のストップスイッチと、
所定の図柄配列から構成される当選役について、抽選テーブルを用いて当選か否かの当選判定の抽選を行うとともに、前記スタートスイッチの操作に基づいて前記図柄表示手段の図柄を変動開始させ、前記当選判定の抽選結果及び前記各ストップスイッチの操作に基づいて、当該ストップスイッチに対応する前記図柄表示手段の変動停止を制御する制御装置とを少なくとも備え、
遊技媒体の投入により前記スタートスイッチの操作が可能となり、前記当選判定の抽選の結果、当選役が当選し、かつ複数の前記図柄表示手段をすべて変動停止させた状態で、前記図柄表示窓から視認可能な前記各図柄表示手段の当選役に対応する図柄配列を構成する図柄が、所定の態様で停止することにより入賞となり、入賞に応じて遊技媒体が払い出される遊技機であって、遊技媒体の想定払い出し量に関する設定を有する遊技機において、
前記当選役として、入賞により遊技媒体が払い出される小役と、入賞により通常遊技から有利遊技に移行する複数の特別役と、入賞により次遊技の遊技媒体投入を免除されるリプレイとを備え、
前記特別役は、入賞するまで当選の権利を持ち越し可能に形成され、
前記特別役の当選以降の遊技において、特別役の種類に応じて遊技者に与える有利度が異なるように設定され、
前記抽選テーブルとして、通常遊技で用いられる通常遊技用テーブルと、前記特別役の当選の権利が持ち越されている特別役内部中遊技で用いられる内部中遊技用テーブルとを少なくとも備え、
前記通常遊技用テーブルは、少なくとも、小役の当選領域と、複数の特別役の当選領域と、リプレイの当選領域とを有し、前記複数の特別役の当選領域は、それぞれ、特定の小役又はリプレイの当選領域と全領域が重複するように設定され、
前記複数の特別役にそれぞれ対応する内部中遊技用テーブルが設けられ、各内部中遊技用テーブルは、前記特定の小役を含む小役の当選領域と、リプレイの当選領域と、ハズレの領域とを有し、前記小役の当選領域とリプレイの当選領域を合わせた当選領域は、前記ハズレの領域よりも広く設定され、
前記制御装置は、前記特別役と前記特定の小役を含む小役又はリプレイが同時に当選している場合には、前記ストップスイッチの操作態様にかかわらず、小役又はリプレイが必ず入賞するように前記図柄変動手段の変動停止を制御し、前記特別役の当選の権利が持ち越されている遊技において他の当選役が当選していない場合には、前記ストップスイッチの操作態様に基づいて、当該当選の権利を持ち越している特別役が入賞し得るように前記図柄変動手段の変動停止を制御し、
所定の設定変更操作部の操作によって前記想定払い出し量に関する設定の設定値を参照したときに、前記特別役の当選の権利が持ち越し状態となっている場合には、当該特別役の種類に応じてその旨を報知する内部状態報知部を設け、
所定の設定変更操作部の操作によって前記想定払い出し量に関する設定の設定値を変更することにより、当選の権利が持ち越し状態となっている前記特別役の当選の権利が消滅するように形成したことを特徴とする遊技機。
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