JP2009273787A - パチンコ機 - Google Patents
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Abstract
【課題】板状部材と土台部材とのガタ付きを防止するために、ピン部材を用いてガタ付きを防止するとともに、温度変化による板状部材の歪みを抑制可能としたパチンコ機を提供する。
【解決手段】板状部材31と土台部材32から成る合成樹脂製のパチンコ遊技盤10において、板状部材31を土台部材32に嵌合した際のガタ付きを防止するために、板状部材31と土台部材32との隙間にピン部材40を差し込むことにより、ガタ付きを防止するとともに、板状部材31の温度変化による歪みを効果的に解消することが可能となった。
【選択図】 図2
【解決手段】板状部材31と土台部材32から成る合成樹脂製のパチンコ遊技盤10において、板状部材31を土台部材32に嵌合した際のガタ付きを防止するために、板状部材31と土台部材32との隙間にピン部材40を差し込むことにより、ガタ付きを防止するとともに、板状部材31の温度変化による歪みを効果的に解消することが可能となった。
【選択図】 図2
Description
本発明は、ガタ付きを防止した遊技盤を有するパチンコ機に関するものである。
遊技機の一例であるパチンコ機として、例えば特許文献1に開示されているようなものが従来から使用されている。特許文献1に開示されているパチンコ機は、透明な熱可塑性の合成樹脂で形成された板状部材と、板状部材と略同形に形成され着脱可能な嵌合段部を備えた土台部材とから成る遊技盤を有しており、板状部材と土台部材とが嵌合した状態で固定されるものである。
しかしながら、上記特許文献1に記載の遊技盤において、板状部材と土台部材の嵌合段部とのサイズを厳密に同じに形成すると、何らかの物理的影響で板状部材または土台部材が僅かにでも変形してしまうと、両者を嵌合させることができなくなるため、運搬や組み立て時に不良品が発生しやすいという問題がある。また、両者を嵌合した後においても、例えば温度変化により板状部材が膨張しようとした場合に、板状部材の周面が強固に拘束されていることから、板状部材の形状変化は抑制されるものの、残留応力によって遊技盤全体が大きく歪むといった問題が生じる。
ここで、上記問題を解消するために、嵌合段部を板状部材よりも若干大型に形成し、板状部材を土台部材に嵌合した際、板状部材の周面と土台部材の嵌合段部内面との間にあそびを設ける構成の採用が考えられる。しかしながら、ただ単にあそびを設けただけでは、嵌合状態にある板状部材がガタ付き、位置ズレを起こしかねないといった新たな問題が生じる。
ここで、上記問題を解消するために、嵌合段部を板状部材よりも若干大型に形成し、板状部材を土台部材に嵌合した際、板状部材の周面と土台部材の嵌合段部内面との間にあそびを設ける構成の採用が考えられる。しかしながら、ただ単にあそびを設けただけでは、嵌合状態にある板状部材がガタ付き、位置ズレを起こしかねないといった新たな問題が生じる。
そこで本発明は、上記問題に鑑みなされたものであって、板状部材と土台部材との間にあそびを設けてはいるものの、板状部材を土台部材に嵌合した際のガタ付きを防止可能とした遊技盤を有するパチンコ機を提供しようとするものである。
かかる本発明のうち請求項1に記載された発明は、遊技球が流下する遊技領域が前面に形成される板状部材と、前記板状部材を嵌合状態で支持するための嵌合段部を備えた土台部材とからなる合成樹脂製の遊技盤を有するパチンコ機であって、前記嵌合段部を前記板状部材より大型に形成し、嵌合状態において前記板状部材の周面と前記土台部材との間に隙間が生じるようにするとともに、嵌合状態にある前記板状部材の上部と前記土台部材との隙間にピン部材を差し込んで、前記土台部材に前記板状部材を固定させたことを特徴とする。
請求項2に記載された発明は、遊技球が流下する遊技領域が前面に形成される板状部材と、前記板状部材を嵌合状態で支持するための嵌合段部を備えた土台部材とからなる合成樹脂製の遊技盤を有するパチンコ機であって、前記板状部材の周縁に、正面視が上下方向に垂直となる垂直部を形成する一方、前記嵌合段部を前記板状部材より大型に形成し、嵌合状態において前記板状部材の周縁と前記土台部材との間に隙間が生じるようにするとともに、嵌合状態にある前記板状部材の垂直部と前記土台部材との隙間にピン部材を差し込んで、前記土台部材に前記板状部材を固定させたことを特徴とする。
請求項3に記載された発明は、請求項1又は2に記載された発明において、前記ピン部材が弾性素材によって形成されていることを特徴とする。
請求項1又は2に記載の発明によれば、土台部材の嵌合段部を板状部材よりやや大型に形成し、嵌合状態において板状部材の周面と土台部材との間に隙間が生じるようにしているため、板状部材の土台部材への設置作業が容易であるし、たとえば板状部材が僅かに変形したとしても使用可能で、不良品の低減を図ることができる。また、板状部材の周面と土台部材との隙間にピン部材を差し込むことで、土台部材に板状部材を固定するようにしているため、嵌合状態において板状部材がガタ付いたり、位置ズレを起こしたりするおそれがない。
さらに、ピン部材による固定後であっても、ピン部材が差し込まれていない箇所においては、板状部材の周面と土台部材との間に隙間が生じているため、板状部材が温度変化によって膨張した場合でも、当該膨張が無理矢理押さえ込まれることがなく、板状部材に歪みが生じにくい。
加えて、板状部材と土台部材との隙間にピン部材を差し込むにあたり、板状部材の上部と土台部材との隙間(請求項1)に、又は板状部材の垂直部と土台部材との隙間(請求項2)に夫々ピン部材を差し込むようにしている。そのため、ピン部材を差し込むことで、板状部材に対し上方へ持ち上げるような外力はかからない。したがって、板状部材を浮き上がらせることがなく、安定して固定することができる。
さらに、ピン部材による固定後であっても、ピン部材が差し込まれていない箇所においては、板状部材の周面と土台部材との間に隙間が生じているため、板状部材が温度変化によって膨張した場合でも、当該膨張が無理矢理押さえ込まれることがなく、板状部材に歪みが生じにくい。
加えて、板状部材と土台部材との隙間にピン部材を差し込むにあたり、板状部材の上部と土台部材との隙間(請求項1)に、又は板状部材の垂直部と土台部材との隙間(請求項2)に夫々ピン部材を差し込むようにしている。そのため、ピン部材を差し込むことで、板状部材に対し上方へ持ち上げるような外力はかからない。したがって、板状部材を浮き上がらせることがなく、安定して固定することができる。
請求項3に記載の発明によれば、ピン部材を弾性素材を用いて成形することで、摩擦の生じやすい性質によって、ピン部材が当接している板状部材と土台部材とのずれを生じにくくする。また、弾性素材を用いたピン部材は、板状部材が温度変化によって膨張した際に、その板状部材の膨張による押圧に従って変形することが可能なため、板状部材を無理に拘束せず、その結果板状部材に歪みが生じにくくなる。
以下、本発明のパチンコ機の一実施形態について、図面に基いて詳細に説明する。
(本体の説明)
図1におけるパチンコ機1は、パチンコ機1本体を支持する機枠2に、金属製のフレーム部材であるミドル枠(図示せず)を介して遊技盤10を設置すると共に、該遊技盤10の前方を閉塞可能な前扉3を片開き自在に取り付けてなるものである。そして、該前扉3により閉塞される遊技盤10の前方空間(遊技盤10の前面)を、遊技球が流下する略円形の遊技領域11としている。
図1におけるパチンコ機1は、パチンコ機1本体を支持する機枠2に、金属製のフレーム部材であるミドル枠(図示せず)を介して遊技盤10を設置すると共に、該遊技盤10の前方を閉塞可能な前扉3を片開き自在に取り付けてなるものである。そして、該前扉3により閉塞される遊技盤10の前方空間(遊技盤10の前面)を、遊技球が流下する略円形の遊技領域11としている。
遊技領域11は、円弧状に配設された外レール12や内レール13等により囲まれており、当該遊技領域11へは、外レール12と内レール13との間に形成される発射通路を介して遊技球を打ち込み可能となっている。また、遊技領域11の略中央には、「0」〜「9」の数字や絵柄等からなる「図柄」を表示する図柄表示領域22や、遊技球を左右へ揺動させるステージ部材20が設置されていると共に、当該ステージ部材20上へ遊技球を導くための誘導部材(図示せず)、及びステージ部材20の上方に形成される図柄表示領域22への遊技球の進入を防止する庇部材21等を組み付けてなるセンター部材が設置されている。
また、遊技領域には、多数の遊技釘(図示せず)、遊技球が通過可能なゲート部材14、一対の爪片を開閉動作可能に備えたチューリップ式電動役物15、開閉可能な扉部材を有する大入賞装置16、遊技球が入賞可能な入賞部材17、17・・、風車18等が設置されている。
また、遊技領域には、多数の遊技釘(図示せず)、遊技球が通過可能なゲート部材14、一対の爪片を開閉動作可能に備えたチューリップ式電動役物15、開閉可能な扉部材を有する大入賞装置16、遊技球が入賞可能な入賞部材17、17・・、風車18等が設置されている。
遊技盤10の下方には、遊技球を発射装置(図示せず)へ供給するための供給皿4、及び該供給皿4から溢れた遊技球を貯留するための貯留皿5が機枠2に対して片開き可能に取り付けられている。また、貯留皿5の近傍には、発射装置を作動させるための発射ハンドル6、音声や効果音による演出を行うためのスピーカ7等が設置されている。
さらに、遊技盤10の後面には、「図柄」を図柄表示領域22内に表示させるための液晶表示装置(表示装置)、遊技に係る制御(例えば、所謂「大当たり抽選」や液晶表示装置における表示制御等)を行う制御装置等が設置されている。
さらに、遊技盤10の後面には、「図柄」を図柄表示領域22内に表示させるための液晶表示装置(表示装置)、遊技に係る制御(例えば、所謂「大当たり抽選」や液晶表示装置における表示制御等)を行う制御装置等が設置されている。
以上のようなパチンコ機1では、遊技者によって発射ハンドル6が回動操作されると、発射装置が作動して遊技球が遊技領域11内へ打ち込まれる。そして、遊技領域を流下する遊技球がチューリップ式電動役物15へ入賞すると、制御装置にて所謂「大当たり抽選」を行い、「大当たり」である場合には、図柄表示領域22に所定態様の図柄を確定表示した後、大入賞装置16の扉部材を所定回数にわたって断続的に開成させるといった所謂「大当たり状態」を生起させる。
次に本発明の遊技盤10について、図2〜7をもとに説明する。
図2は、板状部材31と土台部材32とを、係止片36とピン部材(以下防止ピンという)40,40・・とで固定した遊技盤10を前面側から示した説明図であり、図3は、板状部材31を示した説明図である。図4は、土台部材32を示した説明図であり、図5は、図2に示した遊技盤10の上部を拡大した説明図である。図6(a)は、本実施例で使用した防止ピン40を正面及び側面から拡大した図であり、(b)は、防止ピン40の挿通状態を示した断面図である。図7(a)は、防止ピンが挿通された板状部材と土台部材との隙間の拡大図である。
図2は、板状部材31と土台部材32とを、係止片36とピン部材(以下防止ピンという)40,40・・とで固定した遊技盤10を前面側から示した説明図であり、図3は、板状部材31を示した説明図である。図4は、土台部材32を示した説明図であり、図5は、図2に示した遊技盤10の上部を拡大した説明図である。図6(a)は、本実施例で使用した防止ピン40を正面及び側面から拡大した図であり、(b)は、防止ピン40の挿通状態を示した断面図である。図7(a)は、防止ピンが挿通された板状部材と土台部材との隙間の拡大図である。
図2に示されるように、遊技盤10は、一枚板状に形成された板状部材31と、該板状部材31の後面側で、該板状部材31全体を嵌め込んで固着される土台部材32と、板状部材31と土台部材32との隙間に差し込まれて、板状部材31を土台部材32へ固着する防止ピン40,40・・とからなる。
図3に示すように、板状部材31は、アクリル樹脂から成形された透明な略円形の板状体であって、その前面には、複数の障害釘が植設されるとともに、その上部左側には、土台部材32への嵌合状態において、土台部材32に設けられた係止片36が係止する係止溝37が凹設されている。また、板状部材31の下部左右側縁には、正面視が上下方向へ垂直であり、少なくとも一部が左右方向において重なり合う垂直部44,44が設けられている。
さらに、板状部材31の上部の左右端縁であって、正面視が傾斜状となっている箇所と、垂直部44を含む周縁とには、板状部材31と嵌合段部33との隙間に防止ピン40を差し込んだ際、防止ピン40の頭部が埋入する扇状のピン受け43a〜43dが凹設されている。尚、各垂直部44周縁に設けられたピン受け43c及び43dは、上下方向でほぼ同じ高さ位置とされている。
さらに、板状部材31の上部の左右端縁であって、正面視が傾斜状となっている箇所と、垂直部44を含む周縁とには、板状部材31と嵌合段部33との隙間に防止ピン40を差し込んだ際、防止ピン40の頭部が埋入する扇状のピン受け43a〜43dが凹設されている。尚、各垂直部44周縁に設けられたピン受け43c及び43dは、上下方向でほぼ同じ高さ位置とされている。
土台部材32は、ポリカーボネートを用いて成形され、略円弧状の一辺を持つ略三角形状の格子部材を4つ連結してなっている。各格子部材は、厚さ略2mmの底板部分から高さ略12mmのリブ片を突出させ、また上下方向及び左右方向に直交させた格子構造を備えている。また、土台部材32の前面側の内周縁には、板状部材31よりわずかに大型の凹状の嵌合段部33が、面上から約9mmの深さで形成されている。土台部材32は、各格子部材の端部に設けられた各凸部を、隣り合う格子部材の対応する凹部に嵌入させた後、ネジ止めして一体化することで、リング状に形成されている。
なお、各格子部材の凸部および凹部には、両者を連結状態で固定するためのネジ(図示せず)を挿入可能なネジ孔が穿設されている。
なお、各格子部材の凸部および凹部には、両者を連結状態で固定するためのネジ(図示せず)を挿入可能なネジ孔が穿設されている。
土台部材32の嵌合段部33縁で、板状部材31を嵌合した際にピン受け43a〜43dと対向する部分には、扇状で、且つピン受け43a〜43dとにより円形となる、ピン受け41a〜41dが凹設されている(図2,図4)。また、そのピン受け41a〜41dの近傍には、防止ピン40の掛止部40xを掛止するために掛止ピン42a〜42dが植設されている。さらに、土台部材32の上部左側の位置には、略半円形で、土台部材32に板状部材31を起立状態に保持するための係止片36が下向きに突設されている。加えて、土台部材32の右側縁の上下部には、遊技盤10をミドル枠に設置するための切り欠きが形成されている。
また、土台部材前面に形成された嵌合段部33の下辺部には、突起部80,80・・が一定間隔で設けられている。当該突起部80,80・・は、板状部材31に接する先端部分が基端部分より幅狭且つ丸みを帯びて形成されており、板状部材31と土台部材32とを嵌合させた際に、その突起部80,80・・の先端で板状部材31を支持可能としている(図4)。
一方、防止ピン40は、板状部材31を土台部材32に嵌合した際、板状部材31と土台部材32との隙間に差し込んで、板状部材31のガタ付きを防止するためのものであって、弾性素材であるエラストマーを用いて形成されている。防止ピン40は、図6(a)に示すが如く、左右方向及び厚み方向ともに先細りするくさび形に形成されている。そして、当該防止ピン40は、その左右方向を板状部材31と土台部材32との隙間に沿わせて、すなわち、幅広となる面が板状部材31の周面及び土台部材32の嵌合段部33内面に当接するように差し込まれる。尚、ピン受け41c、43c及びピン受け41d、43d内に防止ピン40を差し込む場合、左右の防止ピン40、40の差し込み位置をほぼ同じ高さとする。
さらに、防止ピン40の頭部には、リング状の掛止部40xが取り付けられており、掛止ピン42a〜42dに掛止可能となっている。
さらに、防止ピン40の頭部には、リング状の掛止部40xが取り付けられており、掛止ピン42a〜42dに掛止可能となっている。
以上のように構成される遊技盤10は、以下のようにして組み立てられる。
まず、板状部材31に設けられた係止溝37を土台部材32の係止片36に係止させて、板状部材31を起立保持させる。次に、板状部材31及び土台部材32の上部において、ピン受け41a、43a及び41b、43b内に頭部が埋設されるよう、板状部材31の上部31の上部周面と嵌合段部33の内面との隙間に防止ピン40を夫々差し込む。また、板状部材31及び土台部材32の下部においては、ピン受け41c、43c及び41d、43d内に頭部が埋設されるよう、板状部材31の垂直部44周面と嵌合段部33の内面との隙間に防止ピン40を夫々差し込むことによって、遊技盤10は組み立て完了となる。尚、防止ピン40は、板状部材31と嵌合段部33との隙間に差し込まれた後、その掛止部40xを、近傍にある掛止ピン42a〜42dに掛止する(図5)。
まず、板状部材31に設けられた係止溝37を土台部材32の係止片36に係止させて、板状部材31を起立保持させる。次に、板状部材31及び土台部材32の上部において、ピン受け41a、43a及び41b、43b内に頭部が埋設されるよう、板状部材31の上部31の上部周面と嵌合段部33の内面との隙間に防止ピン40を夫々差し込む。また、板状部材31及び土台部材32の下部においては、ピン受け41c、43c及び41d、43d内に頭部が埋設されるよう、板状部材31の垂直部44周面と嵌合段部33の内面との隙間に防止ピン40を夫々差し込むことによって、遊技盤10は組み立て完了となる。尚、防止ピン40は、板状部材31と嵌合段部33との隙間に差し込まれた後、その掛止部40xを、近傍にある掛止ピン42a〜42dに掛止する(図5)。
(実施例のパチンコ機の効果)
上記実施例のパチンコ機1においては、嵌合段部33を板状部材31よりやや大型に形成し、嵌合状態において板状部材31の周面と土台部材32との間に隙間が生じるようにしているため、板状部材31の組み付け及び取り外しを容易に行うことができる。また、板状部材31の周面と土台部材32との隙間に防止ピン40,40・・を差し込むことで、土台部材32に板状部材31を固定するようにしているため、嵌合状態において板状部材31がガタ付いたり、位置ズレを起こしたりするおそれがない。
上記実施例のパチンコ機1においては、嵌合段部33を板状部材31よりやや大型に形成し、嵌合状態において板状部材31の周面と土台部材32との間に隙間が生じるようにしているため、板状部材31の組み付け及び取り外しを容易に行うことができる。また、板状部材31の周面と土台部材32との隙間に防止ピン40,40・・を差し込むことで、土台部材32に板状部材31を固定するようにしているため、嵌合状態において板状部材31がガタ付いたり、位置ズレを起こしたりするおそれがない。
さらに、防止ピン40,40・・による固定後であっても、防止ピン40,40・・が差し込まれていない箇所においては、板状部材31の周面と土台部材32との間に隙間が生じているため、板状部材31が温度変化によって膨張した場合でも、当該膨張が無理矢理押さえ込まれることがなく、板状部材31に歪みが生じにくい。
加えて、板状部材31及び土台部材32の上部においては、ピン受け41a、43a及びピン受け41b、43b内に頭部が埋設されるよう、板状部材31の上部周面と嵌合段部33の内面との隙間に防止ピン40を夫々差し込む。さらに、板状部材31及び土台部材32の下部においては、ピン受け41c、43c及びピン受け41d、43d内に頭部が埋設されるよう、板状部材31の垂直部44周面と嵌合段部33の内面との隙間に防止ピン40を夫々差し込む。そのため、防止ピン40,40・・を差し込むことで、板状部材31に対し上方へ持ち上げるような外力はかからない(図7(a))。したがって、板状部材31を、上方へ浮き上がらせることなく、安定して固定することができる。
加えて、板状部材31及び土台部材32の上部においては、ピン受け41a、43a及びピン受け41b、43b内に頭部が埋設されるよう、板状部材31の上部周面と嵌合段部33の内面との隙間に防止ピン40を夫々差し込む。さらに、板状部材31及び土台部材32の下部においては、ピン受け41c、43c及びピン受け41d、43d内に頭部が埋設されるよう、板状部材31の垂直部44周面と嵌合段部33の内面との隙間に防止ピン40を夫々差し込む。そのため、防止ピン40,40・・を差し込むことで、板状部材31に対し上方へ持ち上げるような外力はかからない(図7(a))。したがって、板状部材31を、上方へ浮き上がらせることなく、安定して固定することができる。
また、垂直部44のピン受け41c、43c及びピン受け41d、43d内には、防止ピン40,40がほぼ同じ高さ位置に差し込まれているため、嵌合している板状部材31が温度変化によって膨張したとしても、板状部材31の変形が防止ピン40、40によって左右対称に位置留めされるため、結果として位置ズレが起きにくくなる。
さらに、上記実施例のパチンコ機1においては、各防止ピン40をエラストマーにより形成しているため、板状部材31が温度変化によって膨張したとしても、膨張した板状部材31に押されて変形することが可能であり、そのため板状部材31は膨張を無理に押さえ込まれることがなく、歪みが生じにくい。
またさらに、エラストマーにより形成された各防止ピン40は、その摩擦の生じやすい性質によって、防止ピン40が当接している板状部材31と土台部材32との間にズレが生じにくい。
またさらに、エラストマーにより形成された各防止ピン40は、その摩擦の生じやすい性質によって、防止ピン40が当接している板状部材31と土台部材32との間にズレが生じにくい。
また、上記実施例のパチンコ機1においては、防止ピン40が頭部側にリング状の掛止部40xを有しており、該掛止部40xを土台部材32に設けた掛止ピン42a〜42dに掛止するため、例え防止ピン40が板状部材31と土台部材32との隙間から外れたとしても、紛失することがない。
加えて、上記実施例のパチンコ機1においては、土台部材32の嵌合段部33の下辺部に、複数の突起部80,80・・が設けられており、板状部材31の下辺をその突起80,80・・のわずかな領域で支持しているため、土台部材32に対して板状部材31の下辺全面が当接しているパチンコ機と比較して、摩擦が生じにくく、左右方向へ膨張しやすいため、膨張が抑制されず歪みが生じにくい。
加えて、上記実施例のパチンコ機1においては、土台部材32の嵌合段部33の下辺部に、複数の突起部80,80・・が設けられており、板状部材31の下辺をその突起80,80・・のわずかな領域で支持しているため、土台部材32に対して板状部材31の下辺全面が当接しているパチンコ機と比較して、摩擦が生じにくく、左右方向へ膨張しやすいため、膨張が抑制されず歪みが生じにくい。
(パチンコ機の変更例)
なお、本発明のパチンコ機1の構成は、上記実施形態の態様に何ら限定されるものではなく、防止ピン40,40・・、ピン受け41a〜41dと43a〜43d、及び掛止ピン42a〜42dの形状・構造等の構成を、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することができる。
なお、本発明のパチンコ機1の構成は、上記実施形態の態様に何ら限定されるものではなく、防止ピン40,40・・、ピン受け41a〜41dと43a〜43d、及び掛止ピン42a〜42dの形状・構造等の構成を、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することができる。
たとえば本実施例においては、防止ピン40の掛止部40xは防止ピン40と一体成形されているが、防止ピン40から外れないように強固に固着されるならば、別成形でもかまわない。
また、本実施例において、防止ピン40,40・・の素材には、エラストマーのような弾性素材を採用しているが、土台部材32と同じポリカーボネート樹脂を採用したり、耐熱性プラスチックを採用することも可能である。
さらに、エポキシ系樹脂、フェノール系樹脂、メラミン系樹脂、尿素系樹脂等のいずれかを用いることも可能である。
さらに、エポキシ系樹脂、フェノール系樹脂、メラミン系樹脂、尿素系樹脂等のいずれかを用いることも可能である。
さらに、防止ピン及び各ピン受けの個数は、4個に限定されるものではない。板状部材31と土台部材32とを嵌合させた際に、板状部材31のガタ付きを防止し、かつ板状部材31の温度変化による膨張を妨げない機能を確保できるのであれば、個数は減少させても、もしくは増加させてもかまわない。その場合には、防止ピン40,40・・を掛止するための掛止ピン42a〜42dを併せて増加もしくは減少させる必要がある。
なお、防止ピン受け41a〜41dと43a〜43dとの組み合わせの全てに対し、防止ピン40を差し込む必要はなく、板状部材31と土台部材32との嵌合状態、もしくは板状部材31の膨張の状態に合わせて、任意に選択したピン受けの組み合わせにのみ、防止ピン40を嵌め込んでも構わない。
尚、本実施例においては、ピン受け41c、43c及びピン受け41d、43dは上下方向においてほぼ同じ高さに凹設され、そのピン受けに対する防止ピン40、40もほぼ同じ高さ位置に差し込まれているが、望ましくは、垂直部44周縁の各ピン受けは同じ高さ位置に凹設され、その防止ピン40,40も同じ高さ位置に差し込まれるのがよい。
なお、防止ピン受け41a〜41dと43a〜43dとの組み合わせの全てに対し、防止ピン40を差し込む必要はなく、板状部材31と土台部材32との嵌合状態、もしくは板状部材31の膨張の状態に合わせて、任意に選択したピン受けの組み合わせにのみ、防止ピン40を嵌め込んでも構わない。
尚、本実施例においては、ピン受け41c、43c及びピン受け41d、43dは上下方向においてほぼ同じ高さに凹設され、そのピン受けに対する防止ピン40、40もほぼ同じ高さ位置に差し込まれているが、望ましくは、垂直部44周縁の各ピン受けは同じ高さ位置に凹設され、その防止ピン40,40も同じ高さ位置に差し込まれるのがよい。
加えて、本実施例では、土台部材32の正面側に植設した掛止ピン42a〜42dを、防止ピン40の掛止手段として採用しているが、これに限定せず、図7(b)に示すように、土台部材32の正面側からその嵌合段部33の側面にかけて吊り下げ孔46を穿設し、防止ピン40の掛止部40xを吊り下げ孔46内に挿入し、続いて防止ピン40本体を掛止部40xの中にくぐらせる吊り下げる方法を採用しても良い。
そして、本発明においては、サイズの異なる防止ピン40を複数作製しておくことで、板状部材31と土台部材32との隙間が狭まったり、もしくは拡がった場合においても、任意に選択した防止ピン40と交換することで対応することができる。
なお、本実施例では、まず板状部材31上部に設けた係止溝37を土台部材32上部に設けた係止片36に係止させ、次に防止ピン40,40・・によって、板状部材31を土台部材32へ固定する遊技盤10について記載している。その他の実施例として、板状部材31を土台部材32のいずれかの位置に、何らかの方法で着脱可能に取り付けた後、防止ピン40,40・・で土台部材32に固定することで遊技盤10を形成することも可能である。
また、突起部80、80・・は、上記実施例の如く、突起部80、80・・を土台部材32に一体的に成形したものに限定されず、別個に形成された突起部80、80・・を接着する方法等の、一体成形とは別の方法によって土台部材に突起部を設けたものでもよい。さらに、突起部80、80・・の材質は、土台部材32と同じ材質(ポリカーボネート)である必要はなく、土台部材32の材質と異ならせることも可能である。加えて、その様に突起部80、80・・の材質を土台部材32と異ならせる場合には、突起部80、80・・の材質を、突起部と接する板状部材32との間に摩擦が生じにくいような素材(すなわち、合成ゴムや天然ゴム等の摩擦係数が高い弾性材料を除く)とすることが好ましい。かかる構成を採用することによって、板状部材31は、横方向に膨張する際に、板状部材31と突起部80、80・・との間に生じる摩擦によって、板状部材31の横方向への動きが抑制されることなく、歪みが生じにくい。
またさらに、突起部80、80・・は、上記実施形態の如く、突起部80を等間隔で設けたものに限定されず、突起部80同士の間隔及び配置や、突起部80の数を必要に応じて適宜変更することができる。加えて、突起部80の形状は、上記実施形態の如く、半球状のものでもよいが、それに限定されず、四角形状のもの、もしくは三角形、あるいは円柱状のベース部の先端に半球状の当節部分を設けたU字形ものを用いることも可能で、必要に応じて適宜変更することができる。
1・・パチンコ機、10・・遊技盤、11・・遊技領域、31・・板状部材、32・・土台部材、33・・嵌合段部、40・・防止ピン(ピン部材)、44・・垂直部。
Claims (3)
- 遊技球が流下する遊技領域が前面に形成される板状部材と、前記板状部材を嵌合状態で支持するための嵌合段部を備えた土台部材とからなる合成樹脂製の遊技盤を有するパチンコ機であって、
前記嵌合段部を前記板状部材より大型に形成し、嵌合状態において前記板状部材の周面と前記土台部材との間に隙間が生じるようにするとともに、
嵌合状態にある前記板状部材の上部と前記土台部材との隙間にピン部材を差し込んで、
前記土台部材に前記板状部材を固定させたことを特徴とするパチンコ機。 - 遊技球が流下する遊技領域が前面に形成される板状部材と、前記板状部材を嵌合状態で支持するための嵌合段部を備えた土台部材とからなる合成樹脂製の遊技盤を有するパチンコ機であって、
前記板状部材の周縁に、正面視が上下方向に垂直となる垂直部を形成する一方、
前記嵌合段部を前記板状部材より大型に形成し、嵌合状態において前記板状部材の周縁と前記土台部材との間に隙間が生じるようにするとともに、
嵌合状態にある前記板状部材の垂直部と前記土台部材との隙間にピン部材を差し込んで、前記土台部材に前記板状部材を固定させたことを特徴とするパチンコ機。 - 前記ピン部材が弾性素材によって形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のパチンコ機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008130046A JP2009273787A (ja) | 2008-05-16 | 2008-05-16 | パチンコ機 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2008130046A JP2009273787A (ja) | 2008-05-16 | 2008-05-16 | パチンコ機 |
Publications (1)
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ID=41439747
Family Applications (1)
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Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6290684U (ja) * | 1985-11-25 | 1987-06-10 | ||
JPH0762868A (ja) * | 1993-08-30 | 1995-03-07 | Mineichi Iwamoto | 棒鋼材接合工法、接合金具の保持具及び接合用楔ピン |
JP2008000403A (ja) * | 2006-06-23 | 2008-01-10 | Daiichi Shokai Co Ltd | 遊技機 |
-
2008
- 2008-05-16 JP JP2008130046A patent/JP2009273787A/ja active Pending
Patent Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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