JP5435323B2 - パチンコ機 - Google Patents
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Description
そのため、合成樹脂の材質を改善することによって遊技盤の強度を向上させる試みや、
また、特許文献2のパチンコ機のように、遊技盤の各辺に沿って剛性を有する(金属のような)枠状の補強部材によって、遊技盤に発生しやすい熱や外力による変形、もしくは経時変化による変形を強制的に押さえ込むとともに、衝撃による変形を防止する方法が考えられている。
また、遊技領域には、多数の遊技釘19、19・・(図2に示す)、遊技球が通過可能なゲート部材14、一対の爪片を開閉動作可能に備えたチューリップ式電動役物15、開閉可能な扉部材を有する大入賞装置16、遊技球が入賞可能な入賞部材17、17・・、風車18等が設置されている。
さらに、遊技盤10の後面には、「図柄」を図柄表示領域22内に表示させるための液晶表示装置(表示装置)41、遊技に係る制御(例えば、所謂「大当たり抽選」や液晶表示装置41における表示制御等)を行う制御装置42等が後述するような状態で設置されている。
図2は、パチンコ機1の後面を示した説明図であり、図3は、遊技盤10の裏打ち機構部32を後面側から示した説明図である。また、図4は、裏打ち機構部32を構成する格子部材51〜54を後面側から示した説明図である。
板状部材31は、アクリル樹脂から成形された透明な板状体であって、その前面には、複数の障害釘19,19・・が植設されている。また、板状部材31の略中央部には、ステージ部材20を設置するための開口部23が設けられている。さらに、板状部材31の図2における左上隅部と左下隅部とには、後面に固着される裏打ち機構部32の一部を露出させるための切り欠き49a、50aが設けられている。尚、板状部材31の外周面及び開口部23内周面には、疎水性を有するシール部材によるコーティングが施されている。
板状部材31と裏打ち機構部32との固着方法は、図2のように板状部材31と裏打ち機構部32を2つを重ね合わせた状態で遊技領域11の周囲に配置し、板状部材31の前面側から裏打ち機構部32までを挿通させるように、ピンもしくは螺子により固定されている。この際、複数の格子部材51〜54の各々全てが板状部材31と固着された状態となっている。
右上隅部の格子部材52は、上記格子部材51同様の略三角形状で、左上隅部の格子部材51と接する左端部には、凹部51a内へ嵌入可能な凸部52aを、右下隅部の格子部材54と接する下端部には凹部52bをそれぞれ有している。
右下隅部の格子部材54も、上記格子部材51同様の略三角形状体で、右上隅部の格子部材52と接する上端部には、凹部52a内へ嵌入可能な凸部54aを、左下隅部の格子部材53と接する左端部には、凹部53b内へ嵌入可能な凸部54bをそれぞれ有している。
さらに、各格子部材51〜54の凸部および凹部において、凸部には両者を連結状態で固定するためのネジを挿入可能なネジ孔A,A・・を穿設し、凹部には凸部の嵌入方向へ長い長円状のネジ孔B2,B2・・を穿設している(図7)。
液晶表示装置41は、前面に開口を有する箱状の液晶支持部材(支持部材)41aに支持されており、その前面開口から表示部を露出させた状態で図柄表示領域22の後方に位置されている。遊技盤後方は、比較的温度が上がりやすいが、その中でも液晶表示装置41が最も熱を発しており、この液晶表示装置からの発熱が生じさせる板状部材の変形が問題となっている。該液晶表示部41は、その後面が金属板で形成されており、該金属板にはさらに後方へ突出する突起部41c、41cが設けられている。そのため、液晶支持部材41aによる支持状態において、液晶表示部装置41の後面(金属板)と液晶支持部材41aの後面との間に隙間44が形成されることになる。さらに、液晶支持部材41aの後面上部には、誘導壁41bが図4における制御装置42のスリット42d、42d・・の上方へ突出するように切り起こし形成されて(液晶支持部材41a内と連通する開口が設けられて)おり、下方から吹き付けられた風を隙間44内へ導くようになっている。尚、液晶支持部材41aには、隙間44と連通する図示しない複数のスリットも開設されている。
したがって、裏打ち機構部が板状部材に比べ温度変化に強くなり、且つ複数の格子部材の構成を採用することにより、軽量で頑丈な部材を実現できる。
さらに、該格子部材51〜54を設置する構成を採用することで、板状部材31として比較的安価なアクリル樹脂を用いることができ、遊技盤10全体の低コスト化を図ることができる。
さらに、裏打ち機構部が有している略円状の開口部は、一体成形の場合は、上下もしくは左右方向へ過度の負担がかかると破損することがあるが、複数の格子部材で構成している場合は、個々の部材が一体成形されたものに比べてサイズが小さく、また解体して運ぶことが可能な為、損傷を受けにくくなる。
さらに、格子部材51〜54の凹部のネジ孔B2,B2を凸部の嵌入方向へ長い長円状に形成し、ネジ孔B2,B2の長径方向に遊びを設けている。したがって、温度変化等により板状部材31が膨張した際に、板状部材31に歪みが発生しにくくなるし、格子部材51〜54の何れかが熱変形する際にも、格子部材51〜54同士の連結部において格子部材間を伝播する熱変形を緩和することができ、遊技盤10全体の熱変形防止効果を一層高めることができる。
したがって、板状部材31をも固定するような構成の場合は、板状部材31が温度変化により熱膨張を起こした際に、固定部によって熱膨張による形状変化が強制的に抑えられることになり、遊技盤の歪みの原因となってしまう。
しかしながら、裏打ち機構部32でのみ固定する構成だと、遊技盤3に余計な歪みを生じることがなく、さらに、ミドル枠への固定部に負荷がかかり遊技盤3に割れが生じてしまうといった事態も起こらない。
加えて、板状部材31や裏打ち機構部32の外周面及び内周面(すなわち、加工面)を疎水性のシール部材によりコーティングしているため、加工面が湿気等を吸収することにより生じる変形をも防止することができ、遊技盤10の変形防止効果を更に高めることができる。
したがって、温度上昇による遊技盤10の熱変形を防止することができる。
遊技盤は上下方向に長い略長方形であることが多く、熱膨張や収縮の割合が左右方向より上下方向の方が大きくなる場合がある。その場合においては、上下方向への2つの格子部材の配置が、より板部材の膨張に伴う変化に対応出来るので、左右方向に配置した場合より反りや歪みの抑制に適している。
しかしながら、遊技盤の左右方向に膨張が生じ、横方向の遊技釘の間隔が変化することによって、遊技領域内での球詰まりや、入賞口への入賞確率の変化などの不具合をもたらす場合がある。特に、命釘と呼ばれる始動入賞口(所謂スタート)の上方近傍に位置する2本の遊技釘の間隔の変化は、ホール営業にも深刻な影響を及ぼすことがある。したがって、本場合においては、左右方向に2つの格子部材を配置し、互いの連結部を裏打ち機構部の上辺側と下辺側に位置させた方が、板状部材31の横方向への膨張に伴う変化に対応可能となり、横方向への反りや歪みを解消できる。
なお、格子部材を4つ以上設置した場合、格子部材を2つ設置した場合と比較して、格子部材間の連結部の数が増えることで遊びの割合が多くなる為、板状部材の変形に適応可能な範囲が広がり、板状部材31を押さえ込むことによって生じる反りや歪みが生じにくくなる。
Claims (2)
- 板状部材と、前記板状部材の後方に取り付けられるリブ片を直交状に備えた格子構造を有する複数の格子部材とからなり、前記板状部材の前面を遊技球が流下する遊技領域とした合成樹脂製の遊技盤を備えてなるパチンコ機であって、
隣接する前記格子部材同士を、一方の格子部材に設けられた凹部に他方の格子部材に設けられた凸部を嵌入させて連結し、該連結された複数の前記格子部材の少なくとも格子構造を、前記板状部材の裏面において前記遊技領域を囲むように位置させている一方、
前記凸部及び前記凹部の両者をネジ止めするためのネジ孔を設け、前記凹部のネジ孔を前記凸部の嵌入方向に長い長円状に形成するとともに、前記凹部の嵌入口における開口周縁部で前記他方の格子部材に対向する端面と、前記凸部の根元部で前記一方の格子部材に対向する端面とが当接するまで前記凸部を前記凹部へ嵌入させて、前記格子部材同士を連結した際に、前記凸部の嵌入方向での先端と前記凹部の嵌入方向での底面との間に隙間が形成されるようにしたことを特徴とするパチンコ機。 - 格子部材の周縁部に切り欠きを設け、該切り欠き内に格子部材を露出させるとともに、該格子部材の露出部に、遊技盤をパチンコ機本体に設置するための設置部材を取り付けたことを特徴とする請求項1に記載のパチンコ機。
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2008
- 2008-07-18 JP JP2008187789A patent/JP5435323B2/ja not_active Expired - Fee Related
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