JP2009273520A - マットレス用シーツ - Google Patents
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Abstract
【課題】繰り返しクリーニングしてシーツ主体が縮んでもマットレスに対してフィット性が優れ、さらに平面的で業務用アイロンに挿入することが容易で、アイロン掛けの作業性を向上できるマットレス用シーツを提供する。
【解決手段】マットレス10の表地部及び周側部14を有する1枚の織物布地によって形成されたシーツ主体11と、シーツ主体11の表地部及び周側部14と縫着されて袋状に形成され、シーツ主体11の長手方向の両端部を覆うニット素材によって形成された袋状ニット素材部12と、シーツ主体11の周側部14及び袋状ニット素材部12によって囲まれた開口部18とから扁平状のマットレス用シーツを構成し、マットレス10を前記開口部18から潜らせてマットレス10をシーツ主体11と袋状ニット素材部12で覆ったとき、袋状ニット素材部12が持つ伸縮性によってシーツ主体11にテンションを付与させたことを特徴とする。
【選択図】図1
【解決手段】マットレス10の表地部及び周側部14を有する1枚の織物布地によって形成されたシーツ主体11と、シーツ主体11の表地部及び周側部14と縫着されて袋状に形成され、シーツ主体11の長手方向の両端部を覆うニット素材によって形成された袋状ニット素材部12と、シーツ主体11の周側部14及び袋状ニット素材部12によって囲まれた開口部18とから扁平状のマットレス用シーツを構成し、マットレス10を前記開口部18から潜らせてマットレス10をシーツ主体11と袋状ニット素材部12で覆ったとき、袋状ニット素材部12が持つ伸縮性によってシーツ主体11にテンションを付与させたことを特徴とする。
【選択図】図1
Description
この発明は、例えば、病院用ベッドのマットレスに着脱可能に装着されるマットレス用シーツに関する。
病院用ベッドのマットレスに敷設されるシーツには、1枚のシート状タイプのものと、袋状でマットレスを包むように覆い被せるタイプのものがある。前者のものは、シーツの前後・左右両側部をマットレスの下側に挿し込んで保持するようになっているが、就寝者の寝返り等によってシーツがずれ易いという問題がある。また、後者のものは、前述のようなシーツのずれ等は防止できるものの、マットレスに対する着脱が面倒である。
そこで、マットレスを包むように覆い被せる袋状のシーツの裏地部に、マットレスを挿通させるために設けられる開口部の開口縁部を筒状に縫合し、この筒部にゴム紐を挿通してゴム紐の弾性によって開口部を広げることができ、しかもゴム紐の弾性によってシーツを緊張できるようにしたものがある。
また、下敷きマットレスと上敷きマットレスに被せるシーツを袋状に形成するとともに、シーツの裏面部にマットレスを挿通させるために設けられた開口部のコーナ部の角度を約80°にし、皺の発生を防止したマットレス用シーツも知られている(例えば、特許文献1参照。)。
さらに、シーツ布地の少なくとも一端側を裏面側に折り返してシーツ部と折り返し部とを形成し、シーツ部と折り返し部とを剥離自在な係着体によって係着してマットレス挿入部を形成したものも知られている(例えば、特許文献2参照。)。
特開2004−33555号公報
特開2002−360400号公報
しかしながら、病院用ベッドのマットレス用シーツは、汚れの有無に拘らず、マットレスから取り外して定期的にクリーニング業者にクリーニングを依頼されるものであり、また病院ではクリーニングされたシーツを看護師あるいは看護助士の手によってベッドメーキングされる。
したがって、看護師あるいは看護助士の負担を軽減するためマットレスに対する着脱が容易であることが望ましい。この点、前述したように、シーツの裏地部に設けられた開口縁部にゴム紐を入れたものは、開口部の開口幅が伸縮するため、マットレスに対する着脱が容易であるが、繰り返しクリーニングされると、ゴム紐の伸縮性が損なわれてシーツがマットレスにフィットしなくなる。また、シーツにゴム紐が入っていると、アイロン掛けもし難く作業性が悪いとともに、ゴム紐に無理な張力が加わってゴム紐の伸縮性が早期に損なわれるという問題がある。
また、特許文献1のものは、シーツの裏面部に設けられた開口部のコーナ部の角度を約80°にして皺の発生を防止するものは、シーツが新しいうちは、その効果が期待できるが、繰り返しクリーニングされると、型崩れしてコーナ部の角度が80°以上に広がり、シーツがマットレスにフィットしなくなるという問題がある。
さらに、特許文献2のものは、洗濯によってシーツが縮むことを想定し、シーツが縮んでも係着体を外してマットレスの下側に敷き込むようにしたものであり、係着体の着脱が面倒である。
そこで、本出願人は、前述のような問題点を解消したマットレス用シーツを、特願2007−18533号として既に出願している。この先願は、1枚の織物布地によって形成されたシーツ主体を、マットレスの長手方向の両端部の上面部、下面部及び左右両側部を覆うように袋状に形成し、このシーツ主体の長手方向の両端部とニット素材によって形成された両端袋状部とを縫着した構成である。
したがって、マットレス用シーツの長手方向の両端部は、表地部と裏地部がニット素材によって形成されている。一方、業務用クリーニングにおいては、シーツを洗濯、脱水した後、シーツを乾燥工程→アイロン工程→たたみ工程に移す際に、天井に沿って架設されたレールに洗濯バサミが走行自在に設けられており、シーツの長手方向の一端部の両隅を洗濯バサミで挟んで吊下げながら搬送するようになっている。
しかし、シーツの洗濯バサミで挟まれる部分は表地部と裏地部の両方が滑りやすいニット素材によって形成されているため、洗濯バサミからシーツが滑り落ちやすく、シーツを吊下げてレールに沿って移動する際の取り扱いに注意を要するという問題がある。
この発明は、前記事情に着目してなされたもので、その目的とするところは、マットレスに対する着脱が容易であるとともに、繰り返しクリーニングしてシーツ主体が縮んでもマットレスに対してフィット性が優れている。さらに扁平状で業務用アイロンに挿入することが容易であるとともに、シーツを洗濯バサミで吊下げて乾燥工程→アイロン工程→たたみ工程に移す際にもシーツが滑り落ちることはないマットレス用シーツを提供することにある。
この発明は、前記目的を達成するために、請求項1は、長方形状のマットレス10の上面部に覆うように装着されるマットレス用シーツにおいて、前記マットレス10の長手方向の両端部を含む上面部10c及び左右両側部10dを覆う、表地部13及び周側部14を有する1枚の織物布地によって形成されたシーツ主体11と、前記マットレス10の長手方向の両端部における下面部10e及び左右両側部10dを覆い、前記シーツ主体11の両端表地部12及び周側部14と縫着されて袋状に形成され、前記シーツ主体11の長手方向の両端部を覆うニット素材によって形成された袋状ニット素材部12と、前記シーツ主体11の周側部14及び袋状ニット素材部12によって囲まれた開口部18とから扁平状のマットレス用シーツを構成し、前記マットレス10を前記開口部18から潜らせて該マットレス10を前記シーツ主体11と袋状ニット素材部12で覆ったとき、袋状ニット素材部12が持つ伸縮性によって前記シーツ主体11にテンションを付与させたことを特徴とする。
請求項2は、請求項1の前記シーツ主体11の袋状ニット素材部12の周縁部12aは、前記開口部18を拡張する方向に円弧状に形成されていることを特徴とする。
この発明によれば、シーツ主体の縮みを袋状ニット素材部の伸縮で吸収することができ、さらにシーツ主体の皺を袋状ニット素材部の弾力性で取り除くことができ、マットレスに対するフィット性が優れているとともに、マットレスに対するシーツの着脱が容易である。さらに、全体が偏平状であるため、業務用アイロンに挿入すること及び折り畳みの作業性の向上を図ることができ、またシーツを洗濯バサミで吊下げて乾燥工程→アイロン工程→たたみ工程に移す際にもシーツが滑り落ちることはないという効果がある。
以下、この発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1〜図3に示すように、例えば、病院用ベッドの長方形状のマットレス10の上面部に覆うように装着されるマットレス用シーツは、1枚の織物布地によって形成されたシーツ主体11とニット素材によって形成された袋状ニット素材部12とから構成されている。シーツ主体11は、例えば綿、ポリエステル等の混紡で安価であるが、繰り返しクリーニングすると、5〜10%程度縮む布地である。袋状ニット素材部12は、ニット(編物)であるため、伸縮性、弾力性、柔軟性に富んだ素材である。
前記シーツ主体11は、1枚の布地でマットレス10の長手方向の両端部10a,10b(頭部側と足部側)を除き、マットレス10の上面部10cを覆う表地部13及びマットレス10の左右両側部10dを覆う周側部14が形成されている。袋状ニット素材部12は、マットレス10の長手方向の両端部10a,10bの下面部10c及び左右両側部10dの下半分を覆うように下地部15によって形成されている。
そして、袋状ニット素材部12の下地部15の両端部はシーツ主体11の表地部13の両端部に、下地部15の両側部はシーツ主体11の周側部14にそれぞれ縫着(縫着部17)されている。したがって、シーツ主体11と下地部15は一体的に連結され、袋状ニット素材部12が形成されている。さらに、シーツ主体11の周側部14及び袋状ニット素材部12の下地部15によって囲まれた開口部18が形成されている。また、シーツ主体11の袋状ニット素材部12の周縁部12aは開口部18を拡張する方向に円弧状に形成されている。
そして、マットレス10を開口部18から潜らせてマットレス10をシーツ主体11と袋状ニット素材部12で覆ったとき、袋状ニット素材部12の下地部15が持つニット素材の伸縮性によってシーツ主体11にテンションを付与させることができる。さらに、マットレス10を開口部18から潜らせる際に、袋状ニット素材部12が伸長するため、マットレス10の対しての着脱が容易であり、同時にシーツ主体11の縮みを袋状ニット素材部12の伸縮で吸収することができるとともに、シーツ主体11の皺を袋状ニット素材部12の弾力性で取り除くことができる。
また、袋状ニット素材部12の周縁部12aは開口部18を拡張する方向に円弧状に形成すると、マットレス10を開口部18から潜らせる際に開口部18が大きく開口するため、マットレス10の対しての着脱が一層容易となる。さらに、業務用クリーニングの際に、シーツ主体11の長手方向の一端側(上部)の両隅を洗濯バサミで挟んで吊下げたときでも、シーツ主体11の下端側(下部)に位置する袋状ニット素材部12の周縁部12aが外側に大きく捲れることはないため、アイロン工程に支障を来たすことがない。
また、シーツ主体11の周側部14及び袋状ニット素材部12の周縁部には1本の連続した縫着部17が形成され、この縫着部17がシーツ輪郭を形成しており、シーツ全体が扁平状である。したがって、シーツを洗濯した後、シーツを業務用アイロン(複数本の熱ロールとプレートとの間)に挿入するが、シート主体11は、縫着部17が基準となって表地部13と周側部14とが扁平状に二つ折りとなり、袋状ニット素材部12は、縫着部17が基準となって表地部13と下地部15とが扁平状に二つ折りとなるため、アイロン掛け・折り畳みの作業性が容易となる。
このように構成されたマットレス用シーツによれば、シーツ主体11は繰り返しクリーニングすると、5〜10%程度縮む布地であるが、袋状ニット素材部12の下地部15は、ニット(編物)であるため、伸縮性、弾力性、柔軟性に富んだ素材である。したがって、袋状ニット素材部12の伸縮でシーツ主体11の縮みを吸収することができ、さらにシーツ主体11の皺を袋状ニット素材部12の弾力性で取り除くことができる。
また、病院等においては、ベッドのマットレスに対するシーツの交換作業は看護師や看護助手が行っているが、ベッド数の多い病院等においては、シーツの交換作業に多くの時間を費やし、看護師や看護助手の負担になっている。一般的にはマットレスに対するシーツの交換作業に要する時間は、1枚当たり、二人で3分と言われているが、この発明のシーツによれば、マットレス10を開口部18から潜らせる際に、袋状ニット素材部12が伸長するため、マットレス10の対しての着脱が容易であり、一人でも1分前後で行えるため、看護師や看護助手の労力を大幅に軽減できる。
なお、この発明は、前記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、前記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組合せにより種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態に亘る構成要素を適宜組み合わせてもよい。
10…マットレス、11…シーツ主体、12…袋状ニット素材部、13…表地部、14…周側部、15…下地部、17…縫着部、18…開口部
Claims (2)
- 長方形状のマットレス10の上面部に覆うように装着されるマットレス用シーツにおいて、
前記マットレス10の長手方向の両端部を含む上面部10c及び左右両側部10dを覆う、表地部13及び周側部14を有する1枚の織物布地によって形成されたシーツ主体11と、
前記マットレス10の長手方向の両端部における下面部10e及び左右両側部10dを覆い、前記シーツ主体11の表地部13及び周側部14と縫着されて袋状に形成され、前記シーツ主体11の長手方向の両端部を覆うニット素材によって形成された袋状ニット素材部12と、
前記シーツ主体11の周側部14及び袋状ニット素材部12によって囲まれた開口部18とから扁平状のマットレス用シーツを構成し、
前記マットレス10を前記開口部18から潜らせて該マットレス10を前記シーツ主体11と袋状ニット素材部12で覆ったとき、袋状ニット素材部12が持つ伸縮性によって前記シーツ主体11にテンションを付与させたことを特徴とするマットレス用シーツ。 - 前記シーツ主体11の袋状ニット素材部12の周縁部は、前記開口部18を拡張する方向に円弧状に形成されていることを特徴とする請求項1記載のマットレス用シーツ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008125214A JP2009273520A (ja) | 2008-05-12 | 2008-05-12 | マットレス用シーツ |
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JP2008125214A JP2009273520A (ja) | 2008-05-12 | 2008-05-12 | マットレス用シーツ |
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JP2009273520A true JP2009273520A (ja) | 2009-11-26 |
Family
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JP2008125214A Withdrawn JP2009273520A (ja) | 2008-05-12 | 2008-05-12 | マットレス用シーツ |
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JP (1) | JP2009273520A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014158615A (ja) * | 2013-02-20 | 2014-09-04 | Univ Of Occupational & Environmental Health Japan | マットレスシーツ |
JP2015139555A (ja) * | 2014-01-29 | 2015-08-03 | 株式会社グリフ | マットレス用シーツ |
-
2008
- 2008-05-12 JP JP2008125214A patent/JP2009273520A/ja not_active Withdrawn
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Legal Events
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