JP2015139555A - マットレス用シーツ - Google Patents

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Kosei Arai
孝正 荒井
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Abstract

【課題】作業者がマットレス用シーツの表裏面を目視で確認する必要がなく、マットレスに対して着脱可能に容易に装着することができるマットレス用シーツを提供する。【解決手段】マットレス用シーツ1は、直方体形状のマットレス100の少なくとも上面102を着脱可能に覆うように装着され、マットレス100の上面102と、マットレス100の長手方向に沿った側面103,104とを少なくとも覆うシーツ本体部2と、シーツ本体部2の端部に対して重ねあわせてフラットシーマによる縫製部分70.80により接合され、マットレス100に装着された状態では、マットレス100の短手方向の側部105,106からマットレス100の下面107の一部分を覆う伸縮部3,4を有し、マットレス100を出し入れするための開口部90を有し、開口部90は、シーツ本体部2と伸縮部3,4により形成されている。【選択図】図2

Description

本発明は、病院用ベッド等で使用されているマットレスや、マットレスの一形態であるエアーマット等を覆うように着脱可能に装着されるボックス状タイプのマットレス用シーツに関する。
病院用ベッド等で使用されている直方体形状のマットレスには、マットレス用シーツが、このマットレスを覆うようにして着脱可能に装着されている。このマットレス用シーツには、シート状タイプのものと、袋状に形成されたボックス状タイプのものがある。
シート状タイプのマットレス用シーツは、マットレス用シーツの前後・左右の側部をマットレスの下側に押し込んで保持するようになっており、その装着作業には手間がかかる。しかも、シート状タイプのマットレス用シーツを用いると、使用者(就寝者、患者)の寝返り等によってマットレス用シーツがずれ易いという問題がある。
一方、ボックス状タイプのマットレス用シーツは、ボックス状の織物布地の一面にマットレスを出し入れする開口部を形成し、この開口部の周囲にゴムを取り付けた構造のものが多い。このように、ボックス状タイプのマットレス用シーツには、開口部の周囲にゴムが有るために折り畳みにくく、業務用クリーニングを繰り返して行うことに伴って薬品によりゴムが劣化するという問題がある。
そこで、特許文献1には、この開口部の周囲にはゴムを設けない着脱自在のボックス状タイプのマットレス用シーツが提案されている。このマットレス用シーツは、自動畳み機に確実にセットできるものであり、マットレスの上面のほぼ全面と長手方向に沿った両側面とを覆うシーツ本体部と、マットレスに装着した時には少なくとも四隅上下8箇所とマットレスの長手方向両端部の下面とを覆う伸縮部と、を有している。
特開2013−52072号公報
ところが、上述した特許文献1に記載のマットレス用シーツでは、シーツ本体部と伸縮部が縫製により接合されているので、マットレス用シーツの表面と裏面では、縫製部分における凹凸の大きさが異なるので、マットレス用シーツには表面と裏面の区別がある。このため、マットレス用シーツをマットレスに装着する場合には、作業者がマットレス用シーツの表面であるかあるいは裏面であるかを、目視で確認する必要があり、もしマットレス用シーツが裏面になっている場合には、作業者はマットレス用シーツを表面になるように引っくり返してから、マットレス用シーツをマットレスに装着する必要がある。このため、マットレス用シーツの装着作業に手間が掛かってしまう。
本発明は、上記に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、マットレス用シーツをマットレスに装着する際に、作業者がマットレス用シーツの表裏面を目視で確認する必要がなく、マットレスに対して着脱可能に容易に装着することができるマットレス用シーツを提供することにある。
上記課題を達成するため、請求項1に記載のマットレス用シーツは、直方体形状のマットレスの少なくとも上面を着脱可能に覆うように装着されるマットレス用シーツであって、
前記マットレスの前記上面と、前記マットレスの長手方向に沿った側面とを少なくとも覆うシーツ本体部と、前記シーツ本体部の端部に対して、表裏面がほぼ同一となる性状の縫製を施されて接合され、前記マットレスに装着された状態では、前記マットレスの短手方向の側部から前記マットレスの下面の一部分を覆う伸縮部を有し、前記マットレスを出し入れするための開口部を有し、前記開口部は、前記シーツ本体部と前記伸縮部により形成されていることを特徴とする。
請求項1のマットレス用シーツでは、伸縮部は、シーツ本体部に対して表裏面がほぼ同一となる性状の縫製を施されて接合されているので、表裏面においてフラット(平ら)に縫合できるので、マットレス用シーツの表裏面における縫製部分における凹凸の大きさの差が無くなる。このため、マットレス用シーツをマットレスに装着する際に、作業者がマットレス用シーツの表裏面を目視で確認する必要がなく、マットレス用シーツはリバーシブル可能に使用できるので、マットレスに対して着脱可能に容易に装着することができる。
請求項2に記載のマットレス用シーツでは、前記伸縮部は、前記マットレスの短手方向の一方の前記側部を覆う第1伸縮部と、前記マットレスの短手方向の他方の前記側部を覆う第2伸縮部を有し、前記第1伸縮部は、前記マットレスの前記短手方向の一方の前記側部に向かう方向に凹状になる内側曲線部を有し、前記第2伸縮部は、前記マットレスの前記短手方向の他方の前記側部に向かう方向に凹状になる内側曲線部を有することを特徴とする。
請求項2のマットレス用シーツでは、マットレス用シーツを、業務用クリーニングにおいてアイロナー等のアイロン掛け専用機を用いて自動的にアイロン掛けをする場合に、マットレス用シーツを吊り下げる。この場合に、第1伸縮部の内側部分には直線部ではなく凹状の内側曲線部を形成し、第2伸縮部の内側部分には直線部ではなく凹状の内側曲線部を形成していることから、吊り下げたマットレス用シーツにおいて第1伸縮部の内側部分と第2伸縮部の内側部分が垂れ下がってしまうのを防ぐことができ、アイロン掛け専用機を用いて自動的にアイロン掛けすることができる。
請求項3に記載のマットレス用シーツでは、前記マットレス用シーツの少なくとも一部分の色は、前記マットレス用シーツの残部の色とは異なることを特徴とする。
請求項3のマットレス用シーツでは、マットレス用シーツのサイズに応じて予め色の設定を変えることができ、作業者は、設定されている色を確認するだけでマットレスのサイズに合ったマットレス用シーツであるかどうかを目視で確認でき、間違ったサイズのマットレス用シーツをマットレスに装着する誤った作業を行うことを防止できる。このため、マットレスに対するマットレス用シーツ作業性が向上する。
請求項4に記載のマットレス用シーツでは、前記マットレスの4つの角部をそれぞれ覆う前記マットレス用シーツの4つの隅部は、湾曲して形成されていることを特徴とする。
請求項4のマットレス用シーツでは、マットレス用シーツの4つの隅部がそれぞれマットレスの角部を収納した状態で、マットレス用シーツの隅部が外側に出にくいので、マットレス用シーツの装着時の外観が良くなる。
請求項5に記載のマットレス用シーツでは、前記縫製は、切れ目なく連続して形成されていることを特徴する。
請求項5に記載のマットレス用シーツでは、縫製は、連続して一工程で形成することができ、縫製作業が容易にできる。
本発明によれば、マットレス用シーツをマットレスに装着する際に、作業者がマットレス用シーツの表裏面を目視で確認する必要がなく、マットレスに対して着脱可能に容易に装着することができるマットレス用シーツを提供できる。
本発明のマットレス用シーツの実施形態とマットレスの例を示す斜視図である。 図1に示すマットレス用シーツの一方の面側(裏面側)を示す平面図である。 図1に示すマットレス用シーツの他方の面側(表面側)を示す平面図である。 マットレス用シーツを構成する縫製前のシーツ本体部と、第1伸縮部と第2伸縮部の形状例を示す図である。 マットレス用シーツを、病院用ベッド等で使用されている直方体形状のマットレスを覆うようにして着脱可能に装着した例を示す裏面側の斜視図である。 マットレス用シーツを、病院用ベッド等で使用されている直方体形状のマットレスを覆うようにして着脱可能に装着した例を示す表面側の斜視図である。
以下、図面を用いて、本発明を実施するための形態(以下、実施形態と称する)を説明する。
図1は、本発明のマットレス用シーツの実施形態とマットレスの例を示す斜視図である。図2は、図1に示すマットレス用シーツ1の一方の面側(裏面側)を示す平面図であり、図3は、図1に示すマットレス用シーツ1の他方の面側(表面側)を示す平面図である。
図1から図3に示すマットレス用シーツ1は、例えば図1に例示する病院用ベッドで使用されている直方体形状のマットレス100に対して、このマットレス100を覆うようにして着脱可能に装着されるボックス状タイプのものである。このマットレス用シーツ1は、1枚の伸びない織物布地により形成されたシーツ本体部2と、伸長性を有するニット材(織物布地)により形成されている第1伸縮部3と第2伸縮部4と、を有している。マットレス用シーツ1は、表面と裏面の区別をしなくても使用できる、いわゆるリバーシブルタイプのシーツである。
シーツ本体部2は、マットレス100の少なくとも上面102の全面と、マットレス100の長手方向に沿った左右の側部103,104と、マットレス100の一方の側部105の一部分とマットレス100の他方の側部106の一部分とマットレス100の下面107の一部分を、着脱自在に覆う。
第1伸縮部3は、マットレス100の一方の側部105の一部分とマットレス100の下面107の一部分を覆う。第2伸縮部4は、第1伸縮部3とは反対側に配置されており、第2伸縮部4は、マットレス100の他方の側部106の一部分とマットレス100の下面107の一部分を覆う。
図4は、マットレス用シーツ1を構成する縫製前のシーツ本体部2と、第1伸縮部3と第2伸縮部4の形状例を示す図である。
図1から図4に示すシーツ本体部2は、1枚の伸びない織物布地の素材、好ましくは布帛(ふはく)により形成されている。この布帛とは、棉、麻、絹、またはそれらを混合したものを原糸とする布、織物といった線製品の総称であり、一般的には織機を用いて縦糸と横糸を交互に通して織上げた生地のことである。シーツ本体部2としては、例えば綿、ポリエステル、綿とポリエステルの混合等が用いられる。
これに対して、図1から図3の例では、第1伸縮部3と第2伸縮部4は、同じ形状に形成されており、伸長性を有するニット材であり、このニット材は基本的には1本の糸を編み上げて作ったものである。第1伸縮部3と第2伸縮部4は、全方向に伸縮性を有しており、図2において、例えばT方向に関する伸びが、S方向に関する伸びに比べて大きくなっているが、特に限定されない。このT方向は、マットレス用シーツ1は長手方向であり、S方向は、マットレス用シーツ1の短手方向である。
次に、図4を参照して、シーツ本体部2と、第1伸縮部3と第2伸縮部4の形状例を説明する。
図4に示すように、シーツ本体部2は、2つの短手方向縁部5,6と、左右の内側縁部7,8と、4つの円弧状の隅部9,10,11,12と、4つの曲線部13,14,15,16を有しており、概ね長方形状の部材である。
2つの短手方向縁部5,6は、S方向に沿って平行になるように直線状に形成され、左右の内側縁部7,8は、T方向に沿って平行になるように直線状に形成されている。2つの円弧状の隅部9,10は、一方の短手方向縁部5の両端部に形成されており、例えば1/4円弧形状に形成されている。同様にして、残りの2つの円弧状の隅部11,12は、他方の短手方向縁部6の両端部に形成されており、例えば1/4円弧形状に形成されている。このように、4つの円弧状の隅部9,10,11,12は、例えば1/4円弧形状に形成されているが、特に限定されない。
図4に示すように、曲線部13は、隅部9と一方の内側縁部7の一端部との間に凹状に形成され、曲線部14は、隅部10と他方の内側縁部8の一端部との間に凹状に形成されている。同様にして、曲線部15は、隅部11と他方の内側縁部8の他端部との間に凹状に形成され、曲線部16は、隅部12と一方の内側縁部7の他端部との間に凹状に形成されている。これらの曲線部13,14,15,16は、例えば1/4円弧形状に形成されているが、特に形状は限定されない。
なお、隅部9と隅部12との間は、左の内側縁部7を折り返すための折り目線21となっており、隅部10と隅部11との間は、右の内側縁部8を折り返すための折り目線22となっていて、折り目線21,22は左右の内側縁部7,8と平行である。
図4に示すように、第1伸縮部3と第2伸縮部4は、同じ形状に形成されている。第1伸縮部3は、直線状の外側縁部30と、2つの曲線状の隅部31,32と、2つの曲線拡張部33,34と、凹状の内側曲線部40を有している。同様にして、第2伸縮部4は、直線状の外側縁部45と、2つの曲線状の隅部41,42と、2つの曲線拡張部43,44と、凹状の内側曲線部50を有している。
図4に示す第1伸縮部3の直線状の外側縁部30の長さは、シーツ本体部2の短手方向縁部5の長さと同じであり、外側縁部30は短手方向縁部5に重ねあわせて縫製により接合される部分である。第1伸縮部3の曲線状の隅部31,32は、例えば1/4円弧形状に凸状に形成されている。隅部31,32は、シーツ本体部2の円弧状の隅部9,10に重ねあわせてそれぞれ縫製により接合される部分である。
第1伸縮部3の曲線拡張部33,34は、例えば好ましくは円弧形状に凸状に形成されている。このため、曲線拡張部33,34が、直線状に形成される場合に比べて、第1伸縮部3の形成領域を増やしている。これにより、第1伸縮部3が伸長する範囲を増やして、図1に示すマットレス100の2つの角部101,101の形状に対応して、第1伸縮部3が伸びるようになっている。この曲線拡張部33,34は、シーツ本体部2の曲線部13,14に対して重ねるようにしてそれぞれ縫製により接合される部分である。
一方、第2伸縮部4の直線状の外側縁部45の長さは、シーツ本体部2の短手方向縁部6の長さと同じであり、外側縁部45は短手方向縁部6に対して縫製により接合される部分である。第2伸縮部4の曲線状の隅部41,42は、例えば1/4円弧形状に凸状に形成されている。隅部41,42は、シーツ本体部2の円弧状の隅部11,12に対してそれぞれ縫製により接合される部分である。
第2伸縮部4の曲線拡張部43,44は、例えば好ましくは円弧形状に凸状に形成されている。このため、曲線拡張部43,44が、直線状に形成される場合に比べて、第2伸縮部4の形成領域を増やしている。これにより、第2伸縮部4が伸長する範囲を増やして、図1に示すマットレス100の残りの2つの角部101,101の形状に対応して、第2伸縮部4が伸びるようになっている。この曲線部43,44は、シーツ本体部2の曲線部15,16に対して重ねるようにしてそれぞれ縫製により接合される部分である。
第1伸縮部3の内側曲線部40と、第2伸縮部4の内側曲線部50は、共に例えば楕円形状の一部分であり、内側曲線部40は外側縁部30に近づく方向に凹状になっており、内側曲線部50は外側縁部45に近づく方向に凹状になっている。
図1に示すように、シーツ本体部2の左右の内側縁部7,8と、第1伸縮部3の内側曲線部40と第2伸縮部4の内側曲線部50は、マットレス100を入れ込むためのほぼ長方形状の開口部90を形成している。この開口部90は、マットレス用シーツ1の裏面に配置されている。
このように、第1伸縮部3の内側部分には直線部ではなく凹状の内側曲線部40を形成し、第2伸縮部4の内側部分には直線部ではなく凹状の内側曲線部50を形成しているのは、次の理由からである。すなわち、マットレス用シーツ1を、業務用クリーニングにおいてアイロナー等のアイロン掛け専用機を用いて自動的にアイロン掛けをする場合に、マットレス用シーツ1を吊り下げてアイロン掛けを行う。
この場合に、第1伸縮部3の内側部分には直線部ではなく凹状の内側曲線部40を形成し、第2伸縮部4の内側部分には直線部ではなく凹状の内側曲線部50を形成していることから、吊り下げたマットレス用シーツ1において第1伸縮部3の内側部分と第2伸縮部4の内側部分が垂れ下がってしまうのを防ぐことができる。これにより、吊り下げたマットレス用シーツ1に対する自動的なアイロン掛け作業が容易にしかも確実に行える。
これに対して、もし第1伸縮部3の内側部分が直線部であり、第2伸縮部4の内側部分が直線部である場合には、マットレス用シーツを吊り下げると、第1伸縮部3の内側部分の直線部と第2伸縮部4の内側部分の直線部の内の下側になった内側部分の直線部が自重で垂れ下がってしまうので、吊り下げた状態における自動的なアイロン掛け作業が難しい。
図4に示す第1伸縮部3と第2伸縮部4は、ニット材(織物布地)製であるが、縦方向と横方向とでは、伸長率に差が有るのが一般的である。本発明の実施形態の第1伸縮部3と第2伸縮部4では、どの方向にも伸びを有する素材であり、すでに説明したように、好ましくは伸びのある(伸び量が大である)方向は、T方向(マットレス用シーツ1の長手方向)であり、伸びの少ない方向は、S方向(マットレス用シーツ1の短手方向)である。これにより、マットレス用シーツ1内に、直方体形状のマットレス100を入れて装着する作業がし易い。
次に、図1から図3に示すマットレス用シーツ1を、図4を参照して説明したシーツ本体部2と第1伸縮部3と第2伸縮部4を用いて縫製して接合する様子を説明する。
図4に示すシーツ本体部2と、第1伸縮部3と第2伸縮部4を用意する。図2と図4に示すように、シーツ本体部2の左右の内側縁部7,8には、例えば三つ折り縫い部分55が設けられている。また、第1伸縮部3の内側曲線部40と、第2伸縮部4の内側曲線部50には、それぞれ例えば三つ折りの縫い部分60が設けられている。
そして、シーツ本体部2は、折り目線21,22において左右の内側縁部7,8を内側に折り曲げる。
図2と図3に示すように、シーツ本体部2と第1伸縮部3は、フラットシーマによる縫製部分70により、矢印Mで示すように一筆書きのようにして縫製される。
フラットシーマによる縫製部分70は、例えば4本の針と糸(下糸を入れると5本)によって縫製されたものである。生地裏面に縫い代がないために、肌に縫製箇所が当たらず着心地がいい。
詳細に説明すると、第1伸縮部3の曲線拡張部34とシーツ本体部2の曲線部14の位置を合わせて重ねあわせして、第1伸縮部3の隅部32とシーツ本体部2の隅部10の位置を合わせて重ねあわせして、第1伸縮部3の外側縁部30とシーツ本体部2の短手方向縁部5の位置を合わせて重ねあわせして、第1伸縮部3の隅部31とシーツ本体部2の隅部9の位置を合わせて重ねあわせして、そして第1伸縮部3の曲線拡張部33とシーツ本体部2の曲線部13の位置を合わせて重ねあわせする。
このようにシーツ本体部2と第1伸縮部3の位置を合わせて重ねあわせした後に、シーツ本体部2と第1伸縮部3は、フラットシーマによる縫製部分70により、矢印Mで示すように一筆書きのようにして縫製される。このような縫製を行った場合には、2箇所の端末部分E,Eについて、縫製の端末処理を行うだけで良いので、その分シーツ本体部2と第1伸縮部3の縫製部分はきれいに仕上がる。
同様にして、シーツ本体部2と第2伸縮部4は、縫製部分80、好ましくはフラットシーマによる縫製部分80により、矢印Nで示すように一筆書きのようにして縫製される。詳細に説明すると、第2伸縮部4の曲線拡張部43とシーツ本体部2の曲線部15の位置を合わせて重ねあわせして、第2伸縮部4の隅部41とシーツ本体部2の隅部11の位置を合わせて重ねあわせして、第2伸縮部4の外側縁部45とシーツ本体部2の短手方向縁部6の位置を合わせて重ねあわせして、第2伸縮部4の隅部42とシーツ本体部2の隅部12の位置を合わせて重ねあわせして、そして第2伸縮部4の曲線拡張部44とシーツ本体部2の曲線部16の位置を合わせて重ねあわせする。
このようにシーツ本体部2と第2伸縮部4の位置を合わせて重ねあわせした後に、シーツ本体部2と第2伸縮部4は、好ましくはフラットシーマによる縫製部分80により、矢印Nで示すように一筆書きのようにして縫製される。このような縫製を行った場合には、2箇所の端末部分F,Fについて、縫製の端末処理を行うだけで良いので、その分シーツ本体部2と第2伸縮部4の縫製部分はきれいに仕上がる。
このフラットシーマによる縫製部分70,80は、フラットシーママシンにより形成される縫い目の裏側が膨らまずに、表面と裏面ともにフラット(平ら)な状態の縫い部分を実現できる。このようにシーツ本体部2と第1伸縮部3と第2伸縮部4は、フラットシーマによる縫製部分70,80を用いて縫製されるので、マットレス用シーツ1は縫い部分の表裏面をフラットにできる。このため、作業者は、マットレス用シーツ1は表面と裏面の区別をしなくても使用できる、いわゆるリバーシブルなシーツとして用いることができる。
これにより、作業者が、マットレス用シーツ1を、病院用ベッド等で使用されている直方体形状のマットレス100を覆うようにして着脱可能に装着する際に、マットレス用シーツ1の表裏面の表裏面の目視による判別作業を行う必要が無く、マットレス用シーツを引っくり返す作業も不要である。このように、表裏面においてフラット(平ら)に縫合できるので、マットレス用シーツ1の表裏面における縫製部分70.80における凹凸の大きさの差が無くなる。このため、マットレス用シーツ1をマットレス100に装着する際に、作業者がマットレス用シーツ1の表裏面を目視で確認する必要がなく、マットレス用シーツ1はリバーシブル可能に使用できるので、マットレス100に対して着脱可能に容易に装着することができ、マットレス用シーツ1の装着作業が容易になる。
図5は、マットレス用シーツ1を、病院用ベッド等で使用されている直方体形状のマットレス100を覆うようにして着脱可能に装着した例を示す裏面側の斜視図である。図6は、マットレス用シーツ1を、病院用ベッド等で使用されている直方体形状のマットレス100を覆うようにして着脱可能に装着した例を示す表面側の斜視図である。
図1に示すマットレス100は、マットレス用シーツ1の開口部90を通じてマットレス用シーツ1のシーツ本体部2の左右の内側縁部7,8と、第1伸縮部3の内側曲線部40と第2伸縮部4の内側に入れ込む。この際に、マットレス100の4つの角部101は、マットレス用シーツ1の4つの隅部31(9)、32(10)、41(11)、42(12)にそれぞれ入れ込んで、図5と図6に示すように、マットレス用シーツ1をマットレス100にフィッティングさせる。
このようにマットレス100の4つの角部101は、マットレス用シーツ1の4つの隅部31(9)、32(10)、41(11)、42(12)にそれぞれ入れ込むのであるが、すでに説明したように、第1伸縮部3と第2伸縮部4は伸縮できるニット材であり、隅部31(9)、32(10)、41(11)、42(12)は、例えば1/4円形状の袋状に、湾曲してなるように予め形成されている。
このため、隅部31(9)、32(10)、41(11)、42(12)は4つの角部101にそれぞれうまくなじむようにマットレス100の厚みを吸収することができる。このことから、隅部31(9)、32(10)、41(11)、42(12)は、しわが少なく角部101から離れてマットレス用シーツ1の一部分が外に出てしまうような不都合を生じることがない。従って、マットレス用シーツ1をマットレス100に対して、外観的にきれいになるように装着することができる。
マットレス用シーツ1では、シーツ本体部2と第1伸縮部3との縫製と、シーツ本体部2と第2伸縮部4との縫製が、フラットシーマによる縫製部分70,80となっているので、ミシンによる縫い方が、表裏面で同じになっていてフラット(平ら)であることから、マットレス用シーツ1の表裏面の区別は無い。従って、作業者が、マットレス用シーツ1を、病院用ベッド等で使用されている直方体形状のマットレス100を覆うようにして着脱可能に装着する際に、マットレス用シーツ1の表裏面の表裏面の目視による判別作業を行う必要が無いリバーシブル仕様であり、マットレス用シーツを引っくり返す作業が不要である。このため、マットレス用シーツ1の装着作業が容易になる。
図5と図6に示すように、シーツ本体部2は、マットレス100の少なくとも上面102の全面と、マットレス100の長手方向に沿った左右の側部103,104と、マットレス100の一方の側部105の一部分とマットレス100の他方の側部106の一部分とマットレス100の下面107の一部分を覆う。第1伸縮部3は、マットレス100の一方の側部105の一部分とマットレス100の下面107の一部分を覆う。第2伸縮部4は、マットレス100の他方の側部106の一部分とマットレス100の下面107の一部分を覆う。
ところで、作業者が、マットレス用シーツ1のサイズの大小を、目視で区別できるようにするために、マットレス用シーツ1の少なくとも一部分を予め着色しておくことができる。
例えば、シーツ本体部2と第1伸縮部3と第2伸縮部4は、「白色」にしておき、三つ折りの縫い部分60だけを「白色」以外の例えば「水色」に着色しておくことで、サイズが「大」、三つ折りの縫い部分60だけを例えば「ピンク色」に着色しておくことで、サイズが「中」、三つ折りの縫い部分60だけを例えば「緑色」に着色しておくことで、サイズが「小」等に予め決めておく。これにより、作業者が、マットレス用シーツ1のサイズの大小を、色を目視で確認することで区別できるので、マットレス用シーツ1の装着の際に、マットレス100のサイズに合ったマットレス用シーツ1を確実に装着することができ、装着作業性が向上する。また、誤ったサイズのマットレス用シーツ1をマットレス100に装着することがなくなる。
あるいは、例えば、シーツ本体部2は、「白色」にしておき、第1伸縮部3と第2伸縮部4の少なくとも一方を、「白色」以外の例えば「水色」に着色しておくことで、サイズが「大」、第1伸縮部3と第2伸縮部4の少なくとも一方を例えば「ピンク色」に着色しておくことで、サイズが「中」、第1伸縮部3と第2伸縮部4の少なくとも一方を例えば「緑色」に着色しておくことで、サイズが「小」等に予め決めておく。これにより、作業者が、マットレス用シーツ1のサイズの大小を、色を目視で確認することで区別できるので、マットレス用シーツ1の装着の際に、マットレス100のサイズに合ったマットレス用シーツ1を確実に装着することができ、装着作業性が向上する。また、誤ったサイズのマットレス用シーツ1をマットレス100に装着することがなくなる。
さらに、シーツ本体部2と第1伸縮部3と第2伸縮部4の全てを、例えば「水色」に着色しておくことでサイズが「大」、例えば「ピンク色」に着色しておくことでサイズが「中」、例えば「緑色」に着色しておくことでサイズが「小」等に予め決めておく。これにより、作業者が、マットレス用シーツ1のサイズの大小を、色を目視で確認することで区別できるので、マットレス用シーツ1の装着の際に、マットレス100のサイズに合ったマットレス用シーツ1を確実に装着することができ、装着作業性が向上する。また、誤ったサイズのマットレス用シーツ1をマットレス100に装着することがなくなる。
上述したようにシーツ本体部2と第1伸縮部3と第2伸縮部4は、「白色」にしておき、三つ折りの縫い部分60だけを「白色」以外の色に設定することは、一例であり、色の選択は、任意に行える。マットレス用シーツ1の色は、「白色」以外の任意の色を採用することができる。
本発明の実施形態のマットレス用シーツ1は、直方体形状のマットレスの少なくとも上面を着脱可能に覆うように装着されるマットレス用シーツであって、マットレスの上面と、マットレスの長手方向に沿った側面とを少なくとも覆うシーツ本体部と、前記シーツ本体部の端部に対して、表裏面がほぼ同一となる性状の縫製を施されて接合され、マットレスに装着された状態では、マットレスの短手方向の側部からマットレスの下面の一部分を覆う伸縮部を有し、マットレスを出し入れするための開口部を有し、開口部は、シーツ本体部と伸縮部により形成されている。
これにより、伸縮部は、シーツ本体部に対して表裏面がほぼ同一となる性状の縫製を施されて接合されているので、表裏面においてフラット(平ら)に縫合できるので、マットレス用シーツの表裏面における縫製部分における凹凸の大きさの差が無くなる。このため、マットレス用シーツをマットレスに装着する際に、作業者がマットレス用シーツの表裏面を目視で確認する必要がなく、マットレス用シーツはリバーシブル可能に使用できるので、マットレスに対して着脱可能に容易に装着することができる。
マットレス用シーツ1では、伸縮部は、マットレスの短手方向の一方の側部を覆う第1伸縮部と、マットレスの短手方向の他方の側部を覆う第2伸縮部を有し、第1伸縮部は、マットレスの短手方向の一方の側部に向かう方向に凹状になる内側曲線部を有し、第2伸縮部は、マットレスの短手方向の他方の側部に向かう方向に凹状になる内側曲線部を有する。
これにより、マットレス用シーツ1を、業務用クリーニングにおいてアイロナー等のアイロン掛け専用機を用いて自動的にアイロン掛けをする場合に、マットレス用シーツを吊り下げる。この場合に、第1伸縮部の内側部分には直線部ではなく凹状の内側曲線部を形成し、第2伸縮部の内側部分には直線部ではなく凹状の内側曲線部を形成している。このことから、吊り下げたマットレス用シーツにおいて第1伸縮部の内側部分と第2伸縮部の内側部分が垂れ下がってしまうのを防ぐことができ、アイロン掛け専用機を用いて自動的にアイロン掛けすることができる。
マットレス用シーツ1では、マットレス用シーツの少なくとも一部分の色は、マットレス用シーツの残部の色とは異なる。これにより、マットレス用シーツのサイズに応じて予め色の設定を変えることができ、作業者は、設定されている色を確認するだけでマットレスのサイズに合ったマットレス用シーツであるかどうかを目視で確認でき、間違ったサイズのマットレス用シーツをマットレスに装着する誤った作業を行うことを防止できる。このため、マットレスに対するマットレス用シーツ作業性が向上する。
マットレス用シーツでは、マットレスの4つの角部をそれぞれ覆うマットレス用シーツの4つの隅部は、湾曲して形成されている。これにより、マットレス用シーツの4つの隅部がそれぞれマットレスの角部を収納した状態で、マットレス用シーツの隅部が外側に出にくいので、マットレス用シーツの装着時の外観が良くなる。
マットレス用シーツでは、縫製は、切れ目なく連続して形成されている。このため、縫製は、連続して一工程で形成することができ、縫製作業が容易にできる。
以上、実施形態を挙げて本発明を説明したが、各実施形態は一例であり、特許請求の範囲に記載される発明の範囲は、発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々変更できるものである。
1 マットレス用シーツ
2 シーツ本体部
3 第1伸縮部
4 第2伸縮部
7 左の内側縁部
8 右の内側縁部
31 第1伸縮部の曲線状の隅部
32 第1伸縮部の曲線状の隅部
40 内側曲線部
41 第2伸縮部の曲線状の隅部
42 第2伸縮部の曲線状の隅部
50 内側曲線部
70 フラットシーマによる縫製部分
80 フラットシーマによる縫製部分
90 開口部
100 マットレス
103 マットレスの長手方向の一方の側部
104 マットレスの長手方向の他方の側部
105 マットレスの短手方向の一方の側部
106 マットレスの短手方向の他方の側部

Claims (5)

  1. 直方体形状のマットレスの少なくとも上面を着脱可能に覆うように装着されるマットレス用シーツであって、
    前記マットレスの前記上面と、前記マットレスの長手方向に沿った側面とを少なくとも覆うシーツ本体部と、
    前記シーツ本体部の端部に対して、表裏面がほぼ同一となる性状の縫製を施されて接合され、前記マットレスに装着された状態では、前記マットレスの短手方向の側部から前記マットレスの下面の一部分を覆う伸縮部を有し、
    前記マットレスを出し入れするための開口部を有し、前記開口部は、前記シーツ本体部と前記伸縮部により形成されていることを特徴とするマットレス用シーツ。
  2. 前記伸縮部は、前記マットレスの短手方向の一方の前記側部を覆う第1伸縮部と、前記マットレスの短手方向の他方の前記側部を覆う第2伸縮部を有し、
    前記第1伸縮部は、前記マットレスの前記短手方向の一方の前記側部に向かう方向に凹状になる内側曲線部を有し、
    前記第2伸縮部は、前記マットレスの前記短手方向の他方の前記側部に向かう方向に凹状になる内側曲線部を有することを特徴とする請求項1に記載のマットレス用シーツ。
  3. 前記マットレス用シーツの少なくとも一部分の色は、前記マットレス用シーツの残部の色とは異なることを特徴とする請求項1または2に記載のマットレス用シーツ。
  4. 前記マットレスの4つの角部をそれぞれ覆う前記マットレス用シーツの4つの隅部は、湾曲して形成されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のマットレス用シーツ。
  5. 前記縫製は、切れ目なく連続して形成されていることを特徴する請求項1乃至4のいずれかに記載のマットレス用シーツ。
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