JP2009270998A - 制御棒 - Google Patents
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Abstract
【課題】機械的寿命を長くすることができ、かつ、制御棒価値を高めることができる制御棒を提供する。
【解決手段】制御棒1はタイロッド3から四方に伸びる4枚のブレード2を備える。各ブレード2は、横断面がU字状をしているシース4の両端部をタイロッド3に接合し、B4C粉末を充填した複数の中性子吸収棒9が一列にシース4内に配置して構成される。複数の中性子吸収棒9は、複数の中性子吸収棒9A及び複数の中性子吸収棒9Bを含む。各ブレード2内の先端に1本の中性子吸収棒9Bが配置され、中性子吸収棒9の残りが中性子吸収棒9Aである。中性子吸収棒9A,9Bは、仕切り球で仕切られた被覆管内の各仕切り領域にB4C粉末を充填している。中性子吸収棒9Bは最も下方に位置する仕切り球の下方に気体収容空間を有する。中性子吸収棒9Bの中性子吸収材充填領域の軸方向の長さは中性子吸収棒9Aのそれよりも短い。
【選択図】図1
【解決手段】制御棒1はタイロッド3から四方に伸びる4枚のブレード2を備える。各ブレード2は、横断面がU字状をしているシース4の両端部をタイロッド3に接合し、B4C粉末を充填した複数の中性子吸収棒9が一列にシース4内に配置して構成される。複数の中性子吸収棒9は、複数の中性子吸収棒9A及び複数の中性子吸収棒9Bを含む。各ブレード2内の先端に1本の中性子吸収棒9Bが配置され、中性子吸収棒9の残りが中性子吸収棒9Aである。中性子吸収棒9A,9Bは、仕切り球で仕切られた被覆管内の各仕切り領域にB4C粉末を充填している。中性子吸収棒9Bは最も下方に位置する仕切り球の下方に気体収容空間を有する。中性子吸収棒9Bの中性子吸収材充填領域の軸方向の長さは中性子吸収棒9Aのそれよりも短い。
【選択図】図1
Description
本発明は、制御棒に係り、特に、沸騰水型原子炉に適用するのに好適な制御棒に関する。
沸騰水型原子炉に用いられる制御棒は、原子炉圧力容器の下部に設置された制御棒駆動機構によって操作される。この制御棒は、原子炉圧力容器内に配置された炉心から引き抜かれ、及びこの炉心に挿入されることによって原子炉出力を制御する。
沸騰水型原子炉に設けられる制御棒は、軸心に配置されたタイロッドから四方の伸びる4枚のブレードを有している。各ブレードには横断面がU字状をしたシースが設けられ、このシース内に複数の中性子吸収棒が配置される。中性子吸収棒は、両端部が密封され、内部に中性子吸収材であるB4Cの粉末を充填している。B4C粉末は、中性子吸収棒内でステンレス鋼製の仕切り球によって仕切られた複数の領域内に存在する。
寿命が来た制御棒は、沸騰水型原子炉の定期検査の期間(原子炉の運転が停止)で原子炉から取り出され、新しい制御棒と交換される。制御棒の寿命には、核的寿命及び機械的寿命がある。核的寿命及び機械的寿命のいずれか早い方が制御棒の寿命を決定する。核的寿命は、制御棒の高さ方向の有効長を4等分したいずれかの区間で制御棒の相対価値が10%減少した時点である。機械的寿命は、中性子吸収棒の内圧が許容限界圧力に達した時点である。B4Cに含まれるの核種であるボロン10と中性子との反応によりHeが発生する。このため、B4Cを収納している中性子吸収棒内の圧力は中性子照射に伴って上昇し、中性子吸収棒の内圧が許容限界圧力に達した時点で機械的寿命となる。一般に、B4Cを用いた制御棒では、核的寿命が機械的寿命より長く、核的寿命が制御棒の寿命となる。
沸騰水型原子炉の制御棒は、下方から炉心に挿入されるため、一般に、上部ほど中性子照射量が多くなる。従って、核的寿命は、一般に制御棒の上部に存在する中性子吸収材の量によって決まる。また、制御棒のブレード内で先端に位置する中性子吸収棒は、炉心内で冷却水に面する面積が大きいため、中性子照射量が多くなり、ボロンが中性子を吸収することによって発生するHeの量が増大する。これにより、制御棒のブレード内で先端に位置する中性子吸収棒の内圧が、他の中性子吸収棒のそれよりも高くなる。従って、制御棒の機械的寿命は、一般にブレード内で最も先端に位置する中性子吸収棒で決まる。
制御棒の核的寿命及び機械的寿命を増大させる制御棒の一例が、特開平1−148997号公報に記載されている。この制御棒は、中性子吸収材であるハフニウムをB4Cと併用している。すなわち、特開平1−148997号公報に記載された制御棒は、ブレードの上端部(挿入端部)でシース内にハフニウム板を配置し、ハフニウム板より下方の領域ではブレード内の先端にB4Cを含まないハフニウム棒を配置し、この先端以外でブレード内にはB4C粉末を充填した中性子吸収棒を配置している。さらに、ブレード内で先端に配置されたハフニウム棒の真下には、軸方向の長さが短いB4C粉末を充填した中性子吸収棒が配置されている。
特開平1−148997号公報の制御棒は、制御棒の挿入端部にハフニウムを配置しているので核的寿命が長くなる。これはハフニウムが中性子を吸収したときに他の中性子吸収物質に変わるためである。天然に存在するハフニウム核種はHf176,Hf177,Hf178,Hf179及びHf180であり、制御棒に用いられるハフニウムにはこれらの核種が含まれる。これらのハフニウム核種は、中性子を吸収することによって、Hf176→Hf177→Hf178→Hf179→Hf180と変化する。これらの核種のうち、Hf176,Hf177,Hf178及びHf179が中性子を吸収する。なお、ボロンは中性子を吸収することによって中性子を吸収しないHe及びLiに変化する。さらに、その従来の制御棒は、ブレード内の先端で軸方向における大部分の領域にハフニウム(ハフニウム板及びハフニウム棒)を配置している。ハフニウムは中性子を吸収してもHeを発生しなく、沸騰水型原子炉では、ブレード内の先端においてハフニウム棒の下方に配置されたB4C粉末を充填した中性子吸収棒は、炉心から早い段階で引き抜かれるために中性子照射量が少なく、内圧もあまり増大しない。したがって、特開平1−148997号公報の制御棒は、核的寿命及び機械的寿命とも長くなる。
しかしながら、ハフニウムの制御棒価値はB4Cのそれよりも小さいという問題がある。すなわち、制御棒価値に影響を与える熱中性子吸収断面積は、B4Cに含まれる中性子を吸収するボロン10よりもハフニウムが小さくなっている。ボロン10の熱中性子吸収断面積が3837barnで、Hf177の熱中性子吸収断面積が373.5barnである。このため、制御棒価値を高めるためには、中性子吸収材としてB4Cを使用することが望ましい。B4Cを充填した複数の中性子吸収棒を備えた制御棒の核的寿命を長くするためには、例えば、中性子吸収棒内のB4C粉末の充填密度を高めるとよい。
B4C粉末の充填密度の増大は、中性子吸収棒内でB4C粉末の間に形成される気体収容空間の容積の減少、すなわち、中性子吸収棒の内圧上昇をもたらす。特に、ブレード内の先端に位置する中性子吸収棒の内圧上昇が大きくなる。B4C粉末の充填密度の増大による制御棒の核的寿命の延長は、制御棒の機械的寿命を短縮させることになる。このような機械的寿命の短縮は好ましいことではない。
本発明の目的は、機械的寿命を延ばすことができ、かつ、制御棒価値を高めることができる制御棒を提供することにある。
上記した目的を達成する本発明の特徴は、横断面がU字状であるシース内に配置されてB4Cが充填された複数の中性子吸収棒が、複数の第1中性子吸収棒、及びB4C充填領域の軸方向の長さが第1中性子吸収棒のB4C充填領域のそれよりも短くなっており、かつ、内部の気体収容空間の容積が第1中性子吸収棒内のその容積よりも大きくなっている少なくとも1本の第2中性子吸収棒を含んでおり、
1本の第2中性子吸収棒が、シース内における最も先端の中性子吸収棒の位置に配置されることにある。
1本の第2中性子吸収棒が、シース内における最も先端の中性子吸収棒の位置に配置されることにある。
第1中性子吸収棒及び第2中性子吸収棒がB4Cを充填しているので、ハフニウムを有する制御棒よりも制御棒価値を高めることができる。さらに、内部の気体収容空間の容積が第1中性子吸収棒内のその容積よりも大きくなっている1本の第2中性子吸収棒が、シース内における最も先端の中性子吸収棒の位置に配置されているので、この第2中性子吸収棒の内圧の上昇が抑制される。このため、制御棒の機械的寿命が延びる。
好ましくは、第2中性子吸収棒が気体収容空間をB4C充填領域よりも制御棒の引き抜き端部側に形成されることが望ましい。制御棒の引き抜き端部側に気体収容空間を形成することによって、気体収容空間が制御棒価値に影響する度合いが小さい。なお、制御棒の引き抜き端部は、制御棒の炉心から最初に引き抜かれる端部である。制御棒の挿入端部とは、制御棒の炉心に最初に挿入される端部である。
本発明によれば、制御棒の機械的寿命を伸ばすことができ、かつ、制御棒価値を高めることができる。
以下、本発明の実施例である制御棒を以下に説明する。
本発明の好適な一実施例である、沸騰水型原子炉に用いられる実施例1の制御棒を、図1から図4を用いて以下に説明する。本実施例の制御棒1は、4枚のブレード2を備えている。各ブレード2は、制御棒1の横断面において、タイロッド3から四方に伸びている。これらのブレード2は、横断面がU字状をしているシース4の両端部がタイロッド3に溶接にて接合され、中性子吸収材であるB4Cの粉末を充填した複数の中性子吸収棒9が一列にシース4内に配置されて構成される。ハンドル5がタイロッド3の上端部、すなわち、挿入端部に溶接にて取り付けられ、下部支持部材6がタイロッド3の下端部、すなわち、引き抜き端部に溶接にて取り付けられる。各中性子吸収棒9がハンドル5と下部支持部材6の間に配置される。ボール8が、ハンドル5の四面にそれぞれ回転可能に取り付けられる。速度リミッタ7が下部支持部材6に設けられる。
複数の中性子吸収棒9は、複数の中性子吸収棒9A及び複数の中性子吸収棒9Bを含んでいる。それぞれのブレード2では、ブレード2内の先端に1本の中性子吸収棒9Bが配置され、残りの中性子吸収棒9が中性子吸収棒9Aとなっている。中性子吸収棒9A,9Bは、いずれも内部にB4C粉末を充填している。
中性子吸収棒9Aは、図3に示すように、両端部が端栓12A,12Bにより密封されたステンレス鋼管製の細長い被覆管10内を、被覆管10内に配置された複数の仕切り球14によって軸方向に複数の仕切り領域を形成している。上記したB4C粉末13がこれらの仕切り領域内に充填されている。各仕切り球14は、被覆管10を内側に絞って形成された一対の突出部11の間に配置されてこれらの突出部11によって保持される。仕切り球14の軸方向への移動は、仕切り球14の上下に位置する一対の突出部11によって阻止される。各仕切り球14は、隣り合う仕切り領域間におけるB4C粉末13の移動を防止する。中性子吸収棒9Aは、被覆管10の両端部で被覆管10内にスチールウール16A,16Bを挿入している。スチールウール16Aは端栓12AとB4C粉末13に接触している。スチールウール16Bは端栓12BとB4C粉末13に接触している。スチールウール16A,16Bは、端栓12A,12Bを被覆管10に溶接する際に、被覆管10内のB4C粉末13がそれらの溶接部に接触することを防止している。
中性子吸収棒9Bも、中性子吸収棒9Aと同様に、両端部が端栓12A,12Bにより密封されたステンレス鋼管製の細長い被覆管10内の、複数の仕切り球14によって仕切られた複数の仕切り領域内に、上記したB4C粉末13を充填して構成されている。各仕切り球14は、被覆管10に形成された突出部11によって保持される。中性子吸収棒9Bは、最も下方に位置する仕切り球14よりも下方で被覆管10内に、B4C粉末13が充填されていない気体収容空間15を形成している。中性子吸収棒9Bの中性子吸収材充填領域の軸方向の長さは、この気体収容空間15の形成によって、中性子吸収棒9Aにおける中性子吸収材充填領域のその長さよりも短くなっている。中性子吸収棒9Aの中性子吸収材充填領域の軸方向の長さは約3.6mであり、中性子吸収棒9Bの中性子吸収材充填領域の軸方向の長さは約3.5mである。ちなみに、中性子吸収棒9B内に形成された気体収容空間15の軸方向の長さは約12cmである。中性子吸収棒9Bも、被覆管10の両端部にスチールウール16A,16Bを挿入している。
中性子吸収棒9A,9Bは、B4C粉末13の間に気体収容空間を形成している。中性子吸収棒9Bは、B4C粉末13の間に形成された気体収容空間以外に気体収容空間15を形成している。このため、中性子吸収棒9B内に形成される気体収容空間の容積は、中性子吸収棒9A内に形成されるその容積よりも大きい。
ハンドル5は、寿命になった制御棒1を炉心から取り出して原子炉圧力容器外に搬出するときに、燃料交換機によって把持される。
ある運転サイクルにおいて沸騰水型原子炉が起動されると、予め定められた制御棒シーケンスに基づいて炉心に挿入されている制御棒1が順次炉心から引き抜かれる。この制御棒の引き抜き操作によって、沸騰水型原子炉は、未臨界状態から臨界状態になり、核加熱を生じて昇温昇圧工程を経て原子炉出力が上昇される。沸騰水型原子炉が定格出力運転状態になったとき、炉心には半径方向の所定位置に存在する所定本の制御棒1が炉心に挿入されており、これらの制御棒1以外の残りの制御棒1は全て炉心から全引き抜きされている。定格出力運転状態において炉心に挿入されている制御棒1は、原子炉出力調整用の制御棒である。定格出力運転状態になったときに炉心から引き抜かれている制御棒1は原子炉停止用制御棒である。
制御棒1の挿入端部は、炉心内に最初に挿入される、制御棒1の端部であり、制御棒1の上端部、すなわち、ハンドル5側の端部である。制御棒1の引き抜き端部は、炉心内から最初に引き抜かれる、制御棒1の端部であり、制御棒1の下端部、すなわち、速度リミッタ7側の端部である。中性子吸収棒9A内の気体収容空間15は、制御棒1の引き抜き端部側に位置している。
炉心に挿入されている制御棒1、例えば、原子炉出力調整用制御棒では、中性子吸収棒9A,9B内に存在するボロン(例えば、ボロン10)は中性子を吸収することによってHeを発生する。特に、中性子照射量が多いブレード2の先端部に位置する中性子吸収棒9Bでは、発生したHeが、B4C粉末13の間に形成された気体収容空間、及び中性子吸収材充填領域の軸方向長さを短くすることによって形成された気体収容空間15に収容される。このHeは、仕切り球14によって区切られた仕切り領域間を移動して気体収容空間15内に達する。制御棒1の機械的寿命に大きな影響を与える中性子吸収棒9BのHeによる内圧上昇は、気体収容空間15の形成によって緩和される。このため、制御棒1の機械的寿命を延ばすことができる。なお、中性子吸収棒9Aでは、内部で発生したHeが、B4C粉末13の間に形成された気体収容空間内に収容される。
沸騰水型原子炉では、運転時に炉心内で蒸気が発生するので、炉心の軸方向にボイド率分布が生じる。炉心におけるボイド率は、炉心上部で高くなり、炉心下部で低くなる。このため、炉心上部では、出力密度が相対的に低下し、U−235などの核分裂性核種が比較的多く残存する。さらに、炉心上部ではボイド率が高くて中性子スペクトルが硬くなるので、炉心に装荷された燃料集合体に含まれるウラン238の中性子吸収によるプルトニウムの生成が炉心上部で促進される。したがって、沸騰水型原子炉をある程度運転した後では、炉心上部の核分裂性核種の濃度が相対的に高くなる。このため、炉停止時における制御棒価値は、制御棒1の上部でほぼ決まり、制御棒1の下部の制御棒価値への寄与は小さい。さらに、制御棒1の引き抜き端部は炉心から早い時期に引き抜かれるので、気体収容空間15が存在する制御棒1の引き抜き端部側の部分が制御棒価値に貢献する度合いは小さくなる。
本実施例は、中性子吸収棒9A,9Bにハフニウムよりも中性子吸収断面積が大きいボロン10を含むB4C粉末13を充填しているので、特開平1−148997号公報に記載された制御棒よりも炉停止時における制御棒価値が増大する。本実施例は、ブレード2の先端部に位置する中性子吸収棒9B内に気体収容空間15を形成しているので、中性子吸収棒9Bの内圧の増大を抑制することができる。このため、制御棒1の機械的寿命を延ばすことができる。気体収容空間15が制御棒1の引き抜き端部(下端部)側に形成されているので、気体収容空間15は制御棒1の制御棒価値及び核的寿命にほとんど影響しない。さらに、本実施例は、最も下方に位置する仕切り球14よりも下方に気体収容空間15を形成するので、従来のB4C粉末を充填した制御棒のハード構造を変更する必要もない。
本発明の他の実施例である実施例2の制御棒を、図5を用いて以下に説明する。本実施例の制御棒1Aも、沸騰水型原子炉に適用される。制御棒1Aも、実施例1の制御棒1と同様に、中性子吸収棒9A,9Bを有している。制御棒1は1本の中性子吸収棒9Bを各ブレード2の最も先端に配置しているのに対し、本実施例の制御棒1Aは3本の中性子吸収棒9Bを各ブレード2の先端部に配置している。制御棒1Aの他の構造は制御棒1と同じである。
本実施例は、実施例1で生じる効果を得ることができる。さらに、本実施例は、各ブレード2内の先端に位置する中性子吸収棒9からタイロッド3に向って3本の中性子吸収棒9が中性子吸収棒9Bであるので、気体収容空間15を有する、その先端から1本目及び2本目に配置されたそれぞれの中性子吸収棒9Bの内圧の上昇を抑制することができる。従って、制御棒1Aは制御棒1よりも機械的寿命をさらに延ばすことができる。
本発明の他の実施例である実施例3の制御棒を、図6を用いて以下に説明する。本実施例の制御棒1Bは、制御棒1Aにおいて各ブレード2内に配置された3本の中性子吸収棒9Bのうち1本を中性子吸収棒9Cに替えた構成を有する。この中性子吸収棒9Cは、各ブレード2内の中性子吸収棒9の配列のうちで最も先端に配置される。中性子吸収棒9Bは最も下方に位置する仕切り球14の下方に気体収容空間15を形成しているのに対して、中性子吸収棒9Cでは、下から二番目に位置する仕切り球14よりも下方が気体収容空間15となっている。中性子吸収棒9C内の気体収容空間15の容積は、中性子吸収棒9B内の気体収容空間15のそれよりも大きくなっている。中性子吸収棒9C内の気体収容空間15の軸方向の長さは、約50cmである。中性子吸収棒9Cは、中性子吸収棒9A,9Bと同様に、B4C粉末13を仕切り球14で仕切られた被覆管10内の各仕切り領域に充填している。
本実施例は、実施例2で生じる効果を得ることができる。さらに、本実施例は、容積の大きな気体収容空間15を形成した中性子吸収棒9Cを各ブレード2内の先端に配置しているので、機械的寿命を制御棒1Aよりも延ばすことができる。
1,1A,1B…制御棒、2…ブレード、3…タイロッド、4…シース、5…ハンドル、6…下部支持部材、9,9A,9B,9C…中性子吸収棒、10…被覆管、13…B4C粉末、14…仕切り球、15…気体収容空間。
Claims (5)
- タイロッドと、前記タイロッドの、挿入端部側の第1端部に取り付けられたハンドルと、前記タイロッドの、引き抜き端部側の第2端部に取り付けられた支持部材と、前記ハンドル、前記支持部材及び前記タイロッドに取り付けられて横断面がU字状であるシース、及び前記シース内に配置されてB4Cが充填された複数の中性子吸収棒を有し、かつ前記タイロッドから四方にそれぞれ伸びる4つのブレードとを備え、
前記複数の中性子吸収棒は、複数の第1中性子吸収棒、及びB4C充填領域の軸方向の長さが前記第1中性子吸収棒のB4C充填領域のそれよりも短くなっており、かつ、内部の気体収容空間の容積が前記第1中性子吸収棒内のその容積よりも大きくなっている少なくとも1本の第2中性子吸収棒を含んでおり、
1本の前記第2中性子吸収棒が、前記シース内における最も先端の前記中性子吸収棒の位置に配置されることを特徴とする制御棒。 - 前記第2中性子吸収棒は前記気体収容空間を前記B4C充填領域よりも前記引き抜き端部側に形成している請求項1に記載の制御棒。
- 前記第1中性子吸収棒及び第2中性子吸収棒は、他の気体収容空間を前記B4Cの粉末の間に形成している請求項2に記載の制御棒。
- 他の前記第2中性子吸収棒が、前記最も先端に位置する前記第2中性子吸収棒に、前記タイロッド側で隣接して配置される請求項1ないし3のいずれか1項に記載の制御棒。
- 前記最も先端に位置する前記第2中性子吸収棒内に形成される前記気体収容空間の容積は、前記他の第2中性子吸収棒内に形成されるそれの容積よりも大きくなっている請求項4に記載の制御棒。
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Legal Events
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Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20100428 |
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Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20120904 |
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A02 | Decision of refusal |
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