JP7316232B2 - 燃料集合体 - Google Patents

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Description

本発明は、燃料集合体に関する。
沸騰水型原子炉であって、その炉心に装荷される燃料集合体内の燃料棒を三角格子に配置すると共に、運転中に四角筒状のチャンネルボックス内でボイドを発生させることにより、中性子スペクトルを硬化させた沸騰水型原子炉(以下、「低減速スペクトル沸騰水型原子炉」と称する)が存在する。
本技術分野の背景技術として、特開2018-66690号公報(特許文献1)がある。特許文献1には、運転中に中性子スペクトルを硬化させた沸騰水型原子炉におけるボイド反応度係数を改善し、原子炉の安全性を向上する燃料集合体が記載される(要約参照)。
特開2018-66690号公報
特許文献1には、低減速スペクトル沸騰水型原子炉の炉心に装荷される燃料集合体が記載される。
一般的に、低減速スペクトル沸騰水型原子炉の炉心に装荷される燃料集合体は、四角筒状のチャンネルボックスに、燃料棒を三角格子に配置するため、最外周の燃料棒とチャンネルボックスとの間に、必然的に、間隙が形成される。
一方、この間隙が形成されることにより、燃料棒を冷却する冷却水は、この間隙に偏在(集中)して流通する可能性がある。これにより、燃料集合体の中央領域に流通する冷却水が減少し、燃料集合体の中央領域に存在する燃料棒の除熱性能が低下する可能性がある。
つまり、低減速スペクトル沸騰水型原子炉の炉心に装荷される燃料集合体では、最外周の燃料棒とチャンネルボックスとの間に形成される間隙に、燃料棒を冷却する冷却水が偏在して流通する可能性があるため、この間隙に冷却水が偏在して流通することを抑制する必要がある。
しかし、特許文献1には、低減速スペクトル沸騰水型原子炉の炉心に装荷される燃料集合体において、最外周の燃料棒とチャンネルボックスとの間に形成される間隙に、燃料棒を冷却する冷却水が偏在して流通することを抑制することは、記載されていない。
そこで、本発明は、最外周の燃料棒とチャンネルボックスとの間に形成される間隙に、燃料棒を冷却する冷却水が偏在して流通することを抑制する、低減速スペクトル沸騰水型原子炉の炉心に装荷される燃料集合体を提供する。
上記した課題を解決するため、本発明の燃料集合体は、三角格子に配置される複数の燃料棒と四角筒状のチャンネルボックスとを有し、燃料棒は、中央領域のみに設置される第2燃料棒とその周囲のみに設置される第1燃料棒とを有し、第1燃料棒は、燃料棒の有効長方向において、一つの燃料濃縮度の燃料が使用され、第2燃料棒は、燃料棒の有効長方向において、上部を、発熱する燃料を使用する加熱領域である発熱領域とし、下部を、核分裂性のプルトニウムを含まず、発熱しない燃料を使用する非加熱領域である非発熱領域とし、第2燃料棒の上部の燃料の燃料濃縮度は、第1燃料棒の燃料の燃料濃縮度と同じであることを特徴とする。
本発明によれば、最外周の燃料棒とチャンネルボックスとの間に形成される間隙に、燃料棒を冷却する冷却水が偏在して流通することを抑制する、低減速スペクトル沸騰水型原子炉の炉心に装荷される燃料集合体を提供することができる。
なお、上記した以外の課題、構成及び効果については、下記する実施例の説明により、明らかにされる。
実施例1に記載する低減速スペクトル沸騰水型原子炉の概略構成を説明する説明図である。 実施例1に記載する燃料集合体200を説明する水平断面図である。 実施例1に記載する燃料集合体200の水平断面(A)及び燃料棒201の鉛直断面(B)の概略構成を説明する説明図である。 実施例1に記載する燃料集合体200の鉛直断面の概略構成を説明する説明図である。 実施例2に記載する燃料集合体500の鉛直断面の概略構成を説明する説明図である。 実施例3に記載する燃料集合体600の鉛直断面(A)及び円筒601(B)の概略構成を説明する説明図である。 実施例4に記載する燃料集合体700の鉛直断面の概略構成を説明する説明図である。
以下、本発明の実施例を、図面を使用して説明する。なお、実質的に同一又は類似の構成には同一の符号を付し、説明が重複する場合は、その説明を省略する場合がある。
本実施例において、沸騰水型原子炉には、冷却材として冷却水を使用し、再循環ポンプで冷却水を、原子炉圧力容器外へ流出させ、再び、原子炉圧力容器内へ流入させることにより、冷却水を循環させる沸騰水型原子炉(Boiling Water Reactor:BWR)、インターナルポンプを有し、冷却水を原子炉圧力容器の内部で循環させる改良型沸騰水型原子炉(Advanced Boiling Water Reactor:ABWR)、ABWRにおけるインターナルポンプを使用しない、高経済性単純化沸騰水型原子炉(Economic Simplified Boiling Water Reactor:ESBWR)などを含む。
まず、実施例1に記載する低減速スペクトル沸騰水型原子炉の概略構成を説明する
図1は、実施例1に記載する低減速スペクトル沸騰水型原子炉の概略構成を説明する説明図である。
実施例1では、低減速スペクトル沸騰水型原子炉を使用して説明する。特に、有効長が長尺燃料の半分である燃料集合体を炉心に装荷するABWRを使用して説明する。
ABWR100は、原子炉圧力容器101の内部に設置される円筒状の炉心シュラウド102と、炉心シュラウド102の内部に設置され、複数の燃料集合体が正方格子状に装荷される炉心103と、原子炉圧力容器101の内部に設置され、炉心103を覆うシュラウドヘッド104と、シュラウドヘッド104に設置され、上方へと延伸する気水分離器105と、気水分離器105の上方に設置される蒸気乾燥器106と、炉心シュラウド102の内部に設置され、シュラウドヘッド104の下方で、炉心シュラウド102に取り付けられ、炉心103の上端部に位置する上部格子板107と、炉心シュラウド102の内部に設置され、炉心シュラウド102に取り付けられ、炉心103の下端部に位置する炉心支持板108と、炉心支持板108に設置される複数の燃料支持金具109と、原子炉圧力容器101の内部に設置され、燃料集合体の核反応を制御するため、炉心103に複数の横断面十字状の制御棒(十字型制御棒)を挿入可能とする制御棒案内管110と、原子炉圧力容器101の底部(下鏡112)よりも下方に設置される制御棒駆動機構ハウジング(図示せず)の内部に設置され、制御棒と連結する制御棒駆動機構111と、原子炉圧力容器101の底部に、その下方から原子炉圧力容器101の内部へ貫通するように、設置される複数のインターナルポンプ113と、を有する。
複数のインターナルポンプ113は、複数の制御棒案内管110の最外周よりも外側であって、環状に相互に所定の間隔を形成して、設置される。これにより、インターナルポンプ113は、制御棒案内管110と干渉することはない。
インターナルポンプ113のインペラ117は、円筒状の炉心シュラウド102の外面と原子炉圧力容器101の内面との間に形成される環状のダウンカマ114に向けられて、設置される。
原子炉圧力容器101の内部の冷却水118は、インターナルポンプ113のインペラ117により、原子炉圧力容器101の底部側から、炉心103の内部に流入する。
炉心103の内部に流入する冷却水118は、燃料集合体の核反応により、加熱され、気液二相流となり、気水分離器105に流入する。気水分離器105に流入する気液二相流は、湿分を含む蒸気(気相)と水(液相)とに分離される。
水(液相)は、再び、冷却水118としてダウンカマ114に降下する。一方、蒸気(気相)は、蒸気乾燥器106に流入し、湿分が除去され、主蒸気配管115を介して、タービン(図示せず)に供給される。タービンに供給された蒸気は、復水器(図示せず)で水に戻され、この水は、給水配管116を介して、原子炉圧力容器101の内部に流入する。原子炉圧力容器101の内部に流入した水は、冷却水118としてダウンカマ114に降下する。
このように、インターナルポンプ113は、炉心103に装荷される燃料集合体の核反応により発生する熱を、効率良く冷却するため、冷却水118を、原子炉圧力容器101の底部側から、炉心103の内部に強制的に供給し、冷却水118を原子炉圧力容器101の内部で循環する。
次に、実施例1に記載する燃料集合体200を説明する。
図2は、実施例1に記載する燃料集合体200を説明する水平断面図である。
炉心103に正方格子状に装荷される複数の燃料集合体200は、水平断面で三角格子に配置される複数の燃料棒201と四角筒状(横断面が正方形状)のチャンネルボックス203とを有する。
チャンネルボックス203とチャンネルボックス203との間、つまり、燃料集合体200と燃料集合体200との間には、冷却水118が流通する水ギャップ224が形成される。また、チャンネルボックス203とチャンネルボックス203との間、つまり、燃料集合体200と燃料集合体200との間には、燃料集合体200の核反応を制御するため、横断面十字状の制御棒204が設置される。
チャンネルボックス203は、側壁部210、側壁部211、側壁部212及び側壁部213を有する。なお、説明の都合上、互いに向かい合う一対の側壁部212の内面と側壁部213の内面との間を第1内面と称し、互いに向かい合う一対の側壁部210の内面と側壁部211の内面との間を第2内面と称する。つまり、第1内面の方向(側壁部212⇔側壁部213)と第2内面の方向(側壁部210⇔側壁部211)とは直交する。
そして、四角筒状のチャンネルボックス203に、燃料棒201を三角格子に配置するため、最外周の燃料棒とチャンネルボックス203との間に、必然的に、間隙が形成される。
最外周の燃料棒とチャンネルボックス203との間に形成される間隙とは、具体的には、
(1)チャンネルボックス203の4つのコーナ部分に形成される間隙220、
(2)チャンネルボックス203の側壁部212と最外周の燃料棒とで形成される、又は、チャンネルボックス203の側壁部213と最外周の燃料棒とで形成される間隙221、
(3)チャンネルボックス203の側壁部210と最外周の燃料棒とで形成される、又は、チャンネルボックス203の側壁部211と最外周の燃料棒とで形成される間隙222、である。
また、3本の燃料棒で囲まれる間隙223(冷却水118の流路)も存在する。
なお、間隙220は、間隙223よりも、断面積が10倍以上大きい。また、冷却水118が流通する流路の代表直径を表現する熱的等価直径が、間隙220は、間隙223よりも、6倍以上大きい。また、間隙220の断面積及び間隙221の断面積は、間隙222の断面積よりも大きい。
この大きさが相違する4つの間隙が形成されることにより、燃料棒201を冷却する冷却水118は、特に、間隙220及び間隙221に偏在して流通する可能性がある。これにより、燃料集合体200の中央領域に流通する冷却水118が減少し、燃料集合体200の中央領域に存在する燃料棒201の除熱性能が低下する可能性がある。
なお、実施例1では、複数の燃料棒201の直径は、全て7.2mmであり、チャンネルボックス203には、本数が243本の燃料棒201が設置される。燃料棒201と燃料棒201との間隔(ピッチ)は、1.5mmである。
燃料棒201は、側壁部210や側壁部211に平行に、17列(側壁部210から側壁部211に(図中、上から下に)向かって、第1列から第17列まで)設置される。そして、第1列及び第17列は13本の燃料棒201(第1燃料棒配列231)が、第2列、第4列、第6列、第8列、第10列、第12列、第14列及び第16列は14本の燃料棒201(第2燃料棒配列232)が、第3列、第5列、第7列、第9列、第11列、第13列及び第15列は15本の燃料棒201(第3燃料棒配列233)が、設置される。つまり、燃料棒201は、第2内面に平行に、複数の燃料棒配列を有する。
このように、第1燃料棒配列231は、最外周に設置される。また、第2燃料棒配列232と第3燃料棒配列233とは、側壁部210や側壁部211に平行に、交互に設置される。
また、第2燃料棒配列232に含まれる燃料棒201よりも、第3燃料棒配列233に含まれる燃料棒201は、1本多い。なお、第1燃料棒配列231に含まれる燃料棒201は、第2燃料棒配列232に含まれる燃料棒201よりも1本少なく、第3燃料棒配列233に含まれる燃料棒201よりも2本少ない。これは、第1燃料棒配列231の両端部が、チャンネルボックス203のコーナ部分に位置するためである。
また、第2燃料棒配列232の一端部の燃料棒201A1とチャンネルボックス203の側壁部212との間の間隔は、第3燃料棒配列233の一端部の燃料棒201B1とチャンネルボックス203の側壁部212との間の間隔よりも、大きい。同様に、第2燃料棒配列232の他端部の燃料棒201A2とチャンネルボックス203の側壁部213との間の間隔は、第3燃料棒配列233の他端部の燃料棒201B2とチャンネルボックス203の側壁部213との間の間隔よりも、大きい。
これにより、チャンネルボックス203の4つのコーナ部分に、間隙220が形成される。また、チャンネルボックス203の側壁部212と最外周の燃料棒(201A1や201B1)とで、同様に、チャンネルボックス203の側壁部213と最外周の燃料棒(201A2や201B2)とで、間隙221が形成される。
つまり、間隙220の断面積は、間隙221の断面積よりも大きく、間隙221の断面積は、間隙222の断面積よりも大きく、
間隙222の断面積は、間隙223の断面積よりも大きい。
このように、断面積が大きい間隙220や間隙221が形成されることにより、燃料棒201を冷却する冷却水118は、間隙220及び間隙221に偏在して流通する可能性があり、燃料集合体200の中央領域に流通する冷却水118が減少し、燃料集合体200の中央領域に存在する燃料棒201の除熱性能が低下する可能性がある。
そこで、実施例1に記載する燃料集合体200は、燃料集合体200の中央領域に設置される第2燃料棒2012(斜線丸)とその周囲に設置される第1燃料棒2011(白丸)とを有する。
第1燃料棒2011は、燃料棒の有効長方向(上下方向)において、一つの燃料濃縮度の燃料(1種類の燃料ペレット)が使用され、第2燃料棒2012は、燃料棒の有効長方向(上下方向)において、二つの燃料濃縮度の燃料(2種類の燃料ペレット)が使用される。なお、燃料濃縮度とは、核燃料物質の濃縮度である。
なお、実施例1では、第1燃料棒2011の燃料の燃料濃縮度は、軸方向で一様であるが、軸方向に分布を有してもよい。また、実施例1では、第1燃料棒2011の熱出力は、一様であるが、第1燃料棒2011ごとに相違してもよい。つまり、燃料集合体200の下部において、第2燃料棒2012の熱出力よりも、第1燃料棒2011の熱出力が、高くなればよい。
つまり、第1燃料棒2011の燃料の燃料濃縮度を「A」とする場合、第2燃料棒2012の上部の燃料の燃料濃縮度は、第1燃料棒2011の燃料の燃料濃縮度と同様に、「A」となり、第2燃料棒2012の下部の燃料の燃料濃縮度は、第2燃料棒2012の上部の燃料の燃料濃縮度「A」や第1燃料棒2011の燃料の燃料濃縮度「A」よりも低い、「B」となる。
これら燃料棒に使用される燃料には、例えば、劣化ウラン、天然ウラン、減損ウラン、低濃縮ウランの少なくとも1つを含むウランに、プルトニウムを富化した核燃料、又は、プルトニウムとアクチノイド核種とを富化した核燃料が、使用される。
また、第1燃料棒2011の核分裂性プルトニウム富化度は、軸方向にAの一種類であり、第2燃料棒2012の核分裂性プルトニウム富化度は、軸方向にA及びBの二種類である。
第2燃料棒2012の上部の核分裂性プルトニウム富化度は、第1燃料棒2011の核分裂性プルトニウム富化度と同等であり、第2燃料棒2012の下部の核分裂性プルトニウム富化度は、第1燃料棒2011の核分裂性プルトニウム富化度や第2燃料棒2012の上部の核分裂性プルトニウム富化度よりも低い。
なお、燃料棒の核分裂性プルトニウム富化度が高いほど、燃料棒の熱出力が高い。
つまり、第1燃料棒2011の燃料には、高富化度燃料が使用され、第2燃料棒2012の上部の燃料には、高富化度燃料が使用され、第2燃料棒2012の下部の燃料には、低富化度燃料が使用される。
これにより、最外周の燃料棒とチャンネルボックスとの間に形成される間隙に、燃料棒を冷却する冷却水118が偏在して流通することを抑制することができる。
次に、実施例1に記載する燃料集合体200の水平断面(A)及び燃料棒201の鉛直断面(B)の概略構成を説明する。
図3は、実施例1に記載する燃料集合体200の水平断面(A)及び燃料棒201の鉛直断面(B)の概略構成を説明する説明図である。
図3(A)を使用して、燃料集合体200における、第1燃料棒2011と第2燃料棒2012との配置を具体的に説明する。
第2燃料棒2012は、燃料集合体200の中央領域に配置され、第1燃料棒2011は、その周囲に配置される。
そして、
(1)第1燃料棒配列231(第1列及び第17列)に配置される燃料棒は、13本全て、第1燃料棒2011であり、
(2)第2燃料棒配列232に配置され、第2列及び第16列に配置される燃料棒は、中央部の4本が第2燃料棒2012、その外側の左右5本づつ(合計10本)が第1燃料棒2011であり、
(3)第3燃料棒配列233に配置され、第3列及び第15列に配置される燃料棒は、中央部の5本が第2燃料棒2012、その外側の左右5本づつ(合計10本)が第1燃料棒2011であり、
(4)その他の第2燃料棒配列232に配置され、第4列、第6列、第8列、第10列、第12列、第14列に配置される燃料棒は、中央部の8本が第2燃料棒2012、その外側の左右3本づつ(合計6本)が第1燃料棒2011であり、
(5)その他の第3燃料棒配列233に配置され、第5列、第7列、第9列、第11列、第13列に配置される燃料棒は、中央部の9本が第2燃料棒2012、その外側の左右3本づつ(合計6本)が第1燃料棒2011である。
これにより、燃料集合体200の中央領域に、第2燃料棒2012が配置され、その周囲に、第1燃料棒2011が配置される。
つまり、実施例1では、第2燃料棒配列232の中央部及び第3燃料棒配列233の中央部が、燃料集合体200の中央領域であり、第1燃料棒配列231、第2燃料棒配列232の中央部の外側及び第3燃料棒配列233の中央部の外側が、燃料集合体200の中央領域の周囲である。
このように、図中、上下方向外側の第2燃料棒配列232及び第3燃料棒配列233(第2列、第3列、第15列、第16列)の第1燃料棒2011は、左右5本づつ(合計10本)であり、図中、上下方向内側の第2燃料棒配列232及び第3燃料棒配列233(第4列、第5列、第6列、第7列、第8列、第9列、第10列、第11列、第12列、第13列、第14列)の第1燃料棒2011は、左右3本づつ(合計6本)である。
また、第1燃料棒配列231(第1列及び第17列)は、図中、上下方向外側に設置される第2燃料棒配列232及び第3燃料棒配列233の、更に、図中、上下方向外側に1列づつ設置される。
また、第1燃料棒配列231(第1列及び第17列)並びに第2燃料棒配列232及び第3燃料棒配列233(第2列、第3列、第15列、第16列)の第1燃料棒2011は、左右5本づつ(合計10本)である。なお、第1燃料棒配列231(第1列及び第17列)は、中央部3本も第1燃料棒2011である。
これは、チャンネルボックス203の4つのコーナ部分に間隙220が形成されるため、第1燃料棒配列231を含め、図中、上下方向外側の第2燃料棒配列232及び第3燃料棒配列233の第1燃料棒2011の本数が、図中、上下方向内側の第2燃料棒配列232及び第3燃料棒配列233の第1燃料棒2011の本数よりも、多い。
このように、実施例1では、燃料集合体200の中央領域に略楕円形状を形成するように、その周囲に、第1燃料棒2011が配置される。つまり、第2燃料棒2012は、燃料集合体200の中央領域に略楕円形状に配置される。
そして、これは、図中、上下方向内側であって、第1内面の方向に配置される第1燃料棒2011の本数(6本)が、図中、左右方向の中央部3本に対応する、第2内面の方向に配置される第1燃料棒2011の本数(2本)よりも多いことを意味する。
このように、実施例1では、間隙221が形成される領域(側壁部212や側壁部213の近傍の領域)に配置される第1燃料棒2011の本数が、間隙222が形成される領域(側壁部210や側壁部211の近傍の領域。図中、左右方向の中央部3本に対応する領域)に配置される第1燃料棒2011の本数よりも、多い。
また、間隙220から4列分が、第1燃料棒2011であり、間隙221から3本分が、第1燃料棒2011であり、間隙222から1列分が、第1燃料棒2011である。このように必然的に形成される間隙に対応するように、第1燃料棒2011と第2燃料棒2012とを配置する。
つまり、間隙222の断面積よりも、間隙221の断面積が大きいため、第1燃料棒2012を多く配置し、間隙221の断面積よりも、間隙220の断面積が大きいため、第1燃料棒2012を多く配置する。
図3(B)を使用して、燃料棒201の鉛直断面の概略構成を説明する。
第1燃料棒2011(白丸)は、燃料棒の有効長方向(上下方向)において、一つの燃料濃縮度「A」の燃料(1種類(A)の燃料ペレット)が使用される。一方、第2燃料棒2012(斜線丸)は、燃料棒の有効長方向(上下方向)において、二つの燃料濃縮度「A」及び燃料濃縮度「B」の燃料(2種類(A及びB)の燃料ペレット)が使用される。なお、燃料濃縮度「B」は、燃料濃縮度「A」よりも、燃料濃縮度が低い。
なお、「A」を加熱領域(発熱する燃料を使用する領域)、「B」を非加熱領域(発熱しない燃料を使用する領域)とすることもできる。
つまり、第1燃料棒2011は、上下方向に一つの燃料濃縮度を有し、第2燃料棒2012は、上下方向に二つの燃料濃縮度(下の燃料濃縮度は上の燃料濃縮度よりも低い)を有する。
なお、第1燃料棒2011の直径と第2燃料棒2012の直径とは同等であり、第1燃料棒2011の軸方向長さと第2燃料棒2012の軸方向長さとは同等である。実施例1では、直径は7.2mm、軸方向長さは1.8mである。
そして、実施例1では、第1燃料棒2011の燃料濃縮度「A」の領域は1.8m、第2燃料棒2012の燃料濃縮度「A」の領域は1.5m及び燃料濃縮度「B」の領域は0.3mとする。
冷却水118は、原子炉圧力容器101の底部側から、つまり、炉心103の内部に、燃料集合体200の下部から上部に向かって、流入する。
そして、実施例1では、特に、燃料集合体200の下部において、燃料集合体200の中央領域では、燃料濃縮度が低く、その周囲では、燃料濃縮度が高い。このため、燃料集合体200の下部において、燃料集合体200の中央領域では、熱出力が低くなり、その周囲では、熱出力が高くなる。
つまり、燃料集合体200の下部において、冷却水118の沸騰は、燃料集合体200の中央領域よりも、その周囲のほうが早い。冷却水118の沸騰は、燃料集合体200の中央領域の周囲から開始する。
一方、蒸気を含む冷却水118は、蒸気を含まない冷却水118に比較して、圧力損失係数が高い。このため、燃料集合体200の中央領域の冷却水118の圧力損失係数は、その周囲の冷却水118の圧力損失係数よりも、小さくなる。
これにより、冷却水118が燃料集合体200の中央領域に流れ込み(燃料集合体200の中央領域に流通する冷却水118が増加し)、燃料集合体200の中央領域に存在する燃料棒201の除熱性能が向上する。
実施例1によれば、燃料集合体200の外周部(側壁部210、側壁部211、側壁部212及び側壁部213の近傍)に、冷却水118が偏在して流通することを抑制することができ、圧力損失を増加させることなく、燃料集合体200が浮き上がることもなく、燃料集合体200の中央領域に存在する燃料棒の除熱性能の低下を抑制することができる。また、実施例1によれば、間隙220や間隙221に、冷却水118が偏在して流通することを抑制することができる。
なお、実施例1では、所定の燃料棒201の直径及び所定の間隙を有する燃料集合体200を使用して説明したが、間隙220の断面積や間隙221の断面積が、間隙222の断面積や間隙223の断面積よりも大きい燃料集合体200であれば、実施例1に記載する技術を、使用することができる。
また、実施例1に記載する技術は、燃料集合体200に配置される燃料棒の本数や炉心103に装荷される燃料集合体200の体数は、限定されない。
また、冷却水118の流通は、燃料集合体200の外周部においても、均等ではない。つまり、側壁部210や側壁部211の近傍の冷却水の流通と側壁部212や側壁部213の近傍の冷却水の流通とで、均等ではない。実施例1によれば、このように冷却水118が偏在して流通することも抑制することができる。
次に、実施例1に記載する燃料集合体200の鉛直断面の概略構成を説明する。
図4は、実施例1に記載する燃料集合体200の鉛直断面の概略構成を説明する説明図である。
燃料集合体200は、第1燃料棒2011、第2燃料棒2012、チャンネルボックス203、タイロッド404、スペーサ405、下部タイプレート407、ハンドル408、上部タイプレート409を有する。
実施例1では、第1燃料棒2011の軸方向長さ及び第2燃料棒2012との軸方向長さは、1.8mである。そして、実施例1では、有効長が長尺燃料の半分であり、チャンネルボックス203(軸方向長さが3.6m)の半分の短尺の燃料棒を使用するが、長尺の燃料棒を使用することもできる。
第1燃料棒2011と第2燃料棒2012とは、軸方向に設置される複数の燃料スペーサ405により、これら燃料棒が、相互に所定の間隔を形成して、保持される。また、燃料棒とチャンネルボックス203とは、タイロッド404により、所定の間隔を形成して、保持される。
タイロッド404は、第1燃料棒2012及び第2燃料棒2012よりも長く(例えば、3.6m)、下部タイプレート407及び上部タイプレート409に固定される。そして、タイロッド404は、スペーサ405を保持する。
第1燃料棒2011及び第2燃料棒2012は、その下端が下部タイプレート407で固定され、その上端がスペーサ405で固定される。
また、第2燃料棒2012の下部406の燃料の燃料濃縮度は、同等の水平断面に配置される、第1燃料棒2011の下部410の燃料の燃料濃縮度よりも低い。なお、第1燃料棒2011の下部410を発熱領域、第2燃料棒2012の下部406を非発熱領域としてもよい。つまり、燃料集合体200の下部において、第2燃料棒2012の熱出力よりも、第1燃料棒2011の熱出力が、高くなればよい。
なお、第2燃料棒2012の下部406を非発熱領域とする場合には、第2燃料棒2012の下部406の燃料を、核分裂性のプルトニウムを含まない、例えば、劣化ウラン、天然ウラン、減損ウラン、低濃縮ウランの少なくとも1つを含むウラン(ブランケット)としてもよい。
実施例1では、燃料集合体200に配置される燃料棒201について、燃料集合体200の中央領域に、第2燃料棒2012を配置し、その周囲に、第1燃料棒2011を配置する。そして、燃料集合体200の下部において、第1燃料棒2011の熱出力よりも、第2燃料棒2012の熱出力を低くする。
これにより、燃料集合体200の下部から上部に向かって、冷却水118が流入する際に、燃料集合体200の下部において、燃料集合体200の中央領域では、燃料濃縮度が低く、その周囲では、燃料濃縮度が高いため、燃料集合体200の下部において、燃料集合体200の中央領域では、熱出力が低くなり、その周囲では、熱出力が高くなる。
つまり、燃料集合体200の下部において、冷却水118の沸騰は、燃料集合体200の中央領域よりも、その周囲のほうが早く、冷却水118の沸騰は、燃料集合体200の中央領域の周囲から開始する。
一方、蒸気を含む冷却水118は、蒸気を含まない冷却水118に比較して、圧力損失係数が高い。このため、燃料集合体200の中央領域の冷却水118の圧力損失係数は、その周囲の冷却水118の圧力損失係数よりも、小さくなる。
これにより、冷却水118が燃料集合体200の中央領域に流れ込み(燃料集合体200の中央領域に流通する冷却水118が増加し)、燃料集合体200の中央領域に存在する燃料棒201の除熱性能が向上する。
つまり、間隙220や間隙221に流入する冷却水118が減少し、燃料集合体200の中央領域に流通する冷却水118が増加し、燃料集合体200の中央領域に存在する燃料棒201の除熱性能が向上する。
また、第1燃料棒2011の熱出力と第2燃料棒2012の熱出力とを同等にした場合(Aの場合)と、実施例1のように、燃料集合体200の下部において、第2燃料棒2012の熱出力を第1燃料棒2011の熱出力よりも低くした場合(Bの場合)と、を比較した。なお、それぞれの場合の燃料集合体200の除熱性能を、冷却水流動評価手法を使用し、評価した。冷却水流動評価手法は、燃料集合体200の除熱性能を表す指標である。
この結果、Aの場合に比較してBの場合は、MCPR(最小限界出力比:Minimum Critical Power Ratio)が、約10%向上した。なお、MCPRとは、BWRの熱的余裕を評価するものであり、限界出力比(限界熱出力/燃料集合体200の発生熱出力)のうち、最小となるものである。
また、同様の評価手法を使用して、燃料集合体200の圧力損失を評価した。この結果、Aの場合に比較してBの場合は、圧力損失が約2%低下した。これは、蒸気と冷却水118とを含む流れの軸方向長さ(沸騰長)が、Aの場合に比較してBの場合は、短くなり、圧力損失係数が低下するためである。
また、同様の評価手法を使用して、燃料集合体200の冷却水118の単位面積当たりの質量速度を評価した。この結果、Aの場合に比較してBの場合は、この質量速度が、間隙220では9.2%減少し、間隙223では22.2%増加した。これにより、燃料集合体200の中央領域に流通する冷却水118が増加する。
このように実施例1によれば、燃料集合体200の外周部に、冷却水118が偏在して流通することを抑制することができ、燃料集合体200の中央領域に存在する燃料棒の除熱性能の低下を抑制することができる。
なお、実施例1では、低減速スペクトル沸騰水型原子炉の炉心103に装荷される燃料集合体200を使用して説明したが、間隙220や間隙221を有する燃料集合体200であれば、実施例1に記載する技術を、使用することができる。
なお、第1燃料棒2011は、燃料棒の有効長方向において、一つの燃料濃縮度の燃料が使用されるが、この燃料濃縮度が満足されれば、燃料棒の有効長方向において、任意の分布を有してもよい。また、第2燃料棒2012は、燃料棒の有効長方向において、二つの燃料濃縮度の燃料が使用されるが、それぞれの燃料濃縮度が満足されれば、燃料棒の有効長方向において、それぞれが任意の分布を有してもよい。
次に、実施例2に記載する燃料集合体500の鉛直断面の概略構成を説明する。
図5は、実施例2に記載する燃料集合体500の鉛直断面の概略構成を説明する説明図である。
実施例2に記載する燃料集合体500は、実施例1に記載する燃料集合体200に比較して、第2燃料棒2012が相違する。
つまり、実施例2に記載する第2燃料棒20125は、実施例1に記載する第2燃料棒2012に比較して短く、第2燃料棒20125は、第2燃料棒2012の下部406を短尺化するものである。
実施例1では、第2燃料棒2012の下部406は、燃料領域(燃料が配置される領域)である。一方、第2燃料棒20125の下部506は、燃料領域ではない。つまり、燃料領域である第2燃料棒20125は、燃料棒の軸方向長さが、第1燃料棒2011の5/6と短く、1.5mである。
第2燃料棒20125の下端は、スペーサ405Bにより固定され、第2燃料棒20125の上端は、スペーサ405Aにより固定される。また、スペーサ405A及びスペーサ405Bは、タイロッド404により固定される。
実施例1では、第2燃料棒2012の下部406にも、第2燃料棒2012が存在し、第2燃料棒2012の下端は、下部タイプレート407で固定される。一方、実施例2では、第2燃料棒20125の下部506には、第2燃料棒20125は存在せず、第2燃料棒20125の下端は、スペーサ405Bで固定される。
つまり、第2燃料棒20125の下部506では、冷却水118と第2燃料棒20125との摩擦により、圧力損失が発生することがない。このように、実施例2では、第2燃料棒20125の下部506において、冷却水118と第2燃料棒20125との摩擦による圧力損失を低減することができるため、燃料集合体500の圧力損失を低減することができる。
次に、実施例3に記載する燃料集合体600の鉛直断面(A)及び円筒601(B)の概略構成を説明する。
図6は、実施例3に記載する燃料集合体600の鉛直断面(A)及び円筒601(B)の概略構成を説明する説明図である。
実施例3に記載する燃料集合体600は、実施例2に記載する燃料集合体500に比較して、第2燃料棒2012が相違する。
つまり、実施例2に記載する第2燃料棒20125の下部506には、第2燃料棒20125は存在せず、第2燃料棒20125の下部506には、何も設置されない。一方、実施例3に記載する第2燃料棒20126の下部606には、円筒610が設置される。
円筒610は、直径が第2燃料棒20126と同等の7.2mmであり、軸方向長さが、第2燃料棒20125の下部506と同等の0.3mである。
ここで、円筒610の拡大図を図6(B)に示す。円筒610は、例えば、厚みが1.6mmであり、3つの縦240mm及び横5mmのスリット611を有する。なお、この厚み、スリット611の寸法やスリット611の数は、円筒610の強度を担保し、冷却水118との摩擦による圧力損失を低減することができるものであれば、特に、限定されない。
実施例2では、第2燃料棒20125の下端は、スペーサ405Bにより固定される。一方、実施例3では、第2燃料棒20126の下端と円筒610の上端とを接続し、円筒610の下端は、下部タイプレート407により固定される。
これにより、実施例3では、2燃料棒20126の下端を、スペーサ405Bにより固定する必要がなく、スペーサ405Bを、他のスペーサ405と同様の仕様にすることができ、実施例2に比較して、製造工程を削減することができる。
更に、円筒610は、複数のスリット611を有するため、燃料集合体200の下部から上部に向かって流入する冷却水118は、円筒610の内部にも、流入する。
これにより、燃料集合体600の中央領域の流路面積が増加し、冷却水118が燃料集合体600の中央領域に流れ込み(燃料集合体600の中央領域に流通する冷却水118が増加し)、燃料集合体600の中央領域に存在する燃料棒20126の除熱性能が向上する。
次に、実施例4に記載する燃料集合体700の鉛直断面の概略構成を説明する。
図7は、実施例4に記載する燃料集合体700の鉛直断面の概略構成を説明する説明図である。
実施例4に記載する燃料集合体700は、実施例1に記載する燃料集合体200に比較して、第2燃料棒2012が相違する。
つまり、実施例1では、第1燃料棒2011は、燃料棒の有効長方向において、一つの燃料濃縮度の燃料が使用され、第2燃料棒2012は、燃料棒の有効長方向において、二つの燃料濃縮度の燃料が使用される。一方、実施例4では、第1燃料棒2011の燃料の燃料濃縮度と第2燃料棒2012の燃料の燃料濃縮度とを同等にし、第1燃料棒2011と第2燃料棒2012とは、燃料棒の有効長方向において、一つの燃料濃縮度の燃料が使用される。
実施例4では、第1燃料棒2011と第2燃料棒2012とを、同等の形状とし、同等の燃料濃縮度とする。
そして、実施例4では、第2燃料棒2012を、燃料棒の軸方向長さで、第1燃料棒2011の1/6、つまり、0.3m、上方に移動させる。
第2燃料棒2012の下端は、スペーサ405Bにより固定され、第2燃料棒20125の上端は、スペーサ405Cにより固定される。また、スペーサ405A、スペーサ405B及びスペーサ405Cは、タイロッド404により固定される。
これにより、実施例4では、第1燃料棒2011と第2燃料棒2012とを統一して製造することができ、単一の燃料棒201を使用することができる。
更に、実施例4によれば、第2燃料棒2012を上方に移動させるため、燃料集合体700の中央領域の流路面積が増加し、冷却水118が燃料集合体700の中央領域に流れ込み(燃料集合体700の中央領域に流通する冷却水118が増加し)、燃料集合体700の中央領域に存在する燃料棒2012の除熱性能が向上する。
なお、炉心103には、複数の燃料集合体が装荷されるが、炉心103に装荷される全ての燃料集合体に、本発明を使用する必要はなく、除熱性能が低い燃料集合体のみに、これら実施例に記載する技術を、使用してもよい。
なお、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施例は本発明を分かりやすく説明するために、具体的に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を有するものに限定されるものではない。
また、ある実施例の構成の一部を、他の実施例の構成の一部に置換することもできる。また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を追加することもできる。また、各実施例の構成の一部について、それを削除し、他の構成の一部を追加し、他の構成の一部と置換することもできる。
100…ABWR、101…原子炉圧力容器、102…炉心シュラウド、103…炉心、104…シュラウドヘッド、105…気水分離器、106…蒸気乾燥器、107…上部格子板、108…炉心支持板、109…燃料支持金具、110…制御棒案内管、111…制御棒駆動機構、112…下鏡、113…インターナルポンプ、114…ダウンカマ、115…主蒸気配管、116…給水配管、117…インペラ、118…冷却水、200、500、600、700…燃料集合体、201…燃料棒、2011…第1燃料棒、2012…第2燃料棒、203…チャンネルボックス、204…制御棒、210、211、212、213…側壁部、220、221、222、223…間隙、224…水ギャップ、231…第1燃料棒配列、232…第2燃料棒配列、233…第3燃料棒配列、404…タイロッド、405…スペーサ、406…第2燃料棒2012の下部、407…下部タイプレート、408…ハンドル、409…上部タイプレート、410…第1燃料棒2011の下部、610…円筒、611…スリット。

Claims (6)

  1. 三角格子に配置される複数の燃料棒と四角筒状のチャンネルボックスとを有する燃料集合体であって、
    前記燃料棒は、中央領域のみに設置される第2燃料棒とその周囲のみに設置される第1燃料棒とを有し、
    前記第1燃料棒は、燃料棒の有効長方向において、一つの燃料濃縮度の燃料が使用され、前記第2燃料棒は、燃料棒の有効長方向において、上部を、発熱する燃料を使用する加熱領域である発熱領域とし、下部を、核分裂性のプルトニウムを含まず、発熱しない燃料を使用する非加熱領域である非発熱領域とし、
    前記第2燃料棒の上部の燃料の燃料濃縮度は、前記第1燃料棒の燃料の燃料濃縮度と同じであることを特徴とする燃料集合体。
  2. 請求項1に記載する燃料集合体であって、
    前記第2燃料棒の上部の核分裂性プルトニウム富化度は、前記第1燃料棒の核分裂性プルトニウム富化度と同じであることを特徴とする燃料集合体。
  3. 請求項1に記載する燃料集合体であって、
    前記第2燃料棒の下部が、ブランケットであることを特徴とする燃料集合体。
  4. 請求項1に記載する燃料集合体であって、
    前記第2燃料棒の下部に、スリットを有する円筒が設置されることを特徴とする燃料集合体。
  5. 請求項1に記載する燃料集合体であって、
    前記第2燃料棒は、前記中央領域に楕円形状に設置されることを特徴とする燃料集合体。
  6. 請求項1に記載する燃料集合体であって、
    前記燃料棒は、前記第1燃料棒と前記第2燃料棒との2種類で構成されることを特徴とする燃料集合体。
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