JP4351938B2 - 原子炉 - Google Patents

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Description

本発明は、原子炉に係り、特に、炉心に沿って進退させ、炉心から中性子の漏洩を調整し、炉心の反応度を制御する中性子反射体等に改良を加えた原子炉に関する。
一般に、原子炉、例えば高速炉においては、炉心の反応度を制御する際、例えば特許第2892824号および特許第2835161号に見られるように、制御棒で行う手法と、中性子の漏れ量を制御する手法とがある。
これら手法のうち、中性子の漏れ量を制御する手法は、小型炉心を持つ原子炉にとって好適であり、その構成として、例えば図8、図9および図11に示すものがある。
原子炉は、原子炉容器1内の中央に炉心2を収容している。この炉心2は、外側が炉心バレル3によって囲われ、内部に多数の燃料ピンを配置する燃料集合体と、その中央部に装荷される中性子吸収体用チャンネルで構成されている。
炉心バレル3の外側には、隙間を介して隔壁4が設けられるとともに、この隔壁4と炉心バレル3との隙間に、炉心2に沿って進退する中性子反射体5と、この中性子反射体5を駆動する中性子反射体駆動装置6とが設けられている。
炉心バレル3と隔壁4との隙間は、炉心2の運転の際に使用する中性子反射体5の進退移動領域zであり、冷却材の流路にもなっている。
また、隔壁4と原子炉容器1との間には、数多くの中性子遮蔽材7が設けられている。これら中性子遮蔽体7は、原子炉容器1の中性子照射量を全プラントの寿命に亘って予め定められた値以下に制限するために設けられたものであり、複数の中性子遮蔽棒7aで構成されている。
中性子遮蔽体7は、ステンレス鋼で作製された構造体のほかに、中性子吸収能力の大きいボロンを含むBCセラミックスを収容するピンや、ハフニウム、タンタル等の金属、あるいはそれらの化合物を含むものが用いられる。
また、中性子反射体7の領域における環境負荷低減のための活用方策には、軽水炉使用済み燃料等から発生する長半減期のネプツニウム、アメリシウム、キュリウム等のマイナアクチニドを配置し、中性子を吸収させ、より短半減期の核種やプルトニウム等の有用核種に核変換させ、マイナアクチニドを消滅させる場合もある。この場合、マイナアクチニドを効果的に消滅させるために、水素化ジルコニウム等の減速材を混在させており、その混在割合は一様である。
炉心2、炉心バレル3、隔壁4、中性子反射体5および中性子遮蔽体7は、原子炉容器1の底部側に設けた支持構造物8上に設けられている。支持構造物8は、冷却材通流孔を数多く備える一方、支持構造物8と原子炉容器1との間に底部プレナム9を設けている。
また、隔壁4と原子炉容器1との間に設けられた中性子遮蔽体7の頭部側には、中間熱交換器10と電磁ポンプ11が設けられている。中間熱交換器10は、二次側冷却材通流配管12を備えている。
原子炉容器1の頭部開口は、遮蔽プラグ13で閉塞され、原子炉容器1内を液体ナトリウム等の液体金属の冷却材14で満たしている。冷却材14と遮蔽プラグ13の間は、頭部プレナム15を形成し、ここに不活性ガスを封入している。
原子炉容器1の中央に収容する炉心2は、図9に示すように、炉心バレル3に囲まれ、ハニカム状に配置された、例えば18本の燃料集合体16と、燃料集合体16の中央に装荷される中性子吸収チャンネル17とで構成されている。
中性子吸収チャンネル17は、炉心2の炉停止用に使用され、運転時、遮蔽プラグ13側に引き抜かれている。なお、符号18は、ガードベッセルであり、原子炉容器1を包囲する保護容器である。
一方、燃料集合体16は、図10に示すように、ステンレス鋼製の六角形状のラッパ管19内に燃料ピン20を収容する一方、ラッパ管18の頭部および底部のそれぞれに中性子遮蔽体21a,21bを備えている。
燃料ピン20は、燃料部20aと核分裂によって生じるガス成分を封じ込めるプレナム部20bとで構成されている。この燃料ピン20は、ワイヤラップまたはグリッド(ともに図示せず)で冷却材14の流入を促進するものであり、一端をラッパ管19に挿着している。
また、燃料集合体16は、頭部側に冷却材出口23を設けるとともに、底部側に冷却材入口24を設ける一方、冷却材入口24を備えるエントランスノズル23を炉心支持板26に固設する構成になっている。
このような構成を備える原子炉において、冷却材14は、図8に示すように、電磁ポンプ11の駆動力によって原子炉容器1内を矢印の方向に向って循環し、炉心2内に流入する。炉心2内に流入した冷却材14は、炉心2からの熱を奪っている。
炉心2から熱を奪う際の冷却材14は、隔壁4の内側を底部側から頭部側に向って流れ、その途中で炉心2に流入し、炉心2の核分裂によって生じた熱を吸収し、温度上昇する。温度上昇した冷却材14は、中間熱交換器10に流入し、ここで二次冷却材と熱交換し、冷却される。
冷却された冷却材14は、中間熱交換器10を出た後、電磁ポンプ11の駆動力によって昇圧し、隔壁4と中性子遮蔽体7との間を通り、支持構造物8に供給され、さらに底部プレナム9に供給された後、炉心2の底部側に廻り込み、再び炉心2に供給され、循環を繰り返している。
一方、中性子反射体5は、遮蔽プラグ13に設けた中性子反射体駆動装置6の駆動力によって炉心バレル3と隔壁4との隙間を炉心2に沿って進退移動し、炉心2からの中性子の漏洩を調整し、炉心2の燃焼に伴う反応度変化を補償していた。
特許第2892824号 特許第2835161号
ところで、小型原子炉としての高速炉においては、炉心寿命が長い場合、反射能力の大きい軽元素からなる減速材、例えばステンレス鋼で囲われたSiCで作製された中性子反射体5を使用することがある。
この場合、中性子は、中性子反射体5によって減速され、実効的に核分裂断面積が増加する。このため、中性子反射体5に臨む側の燃料ピン20にのみ出力が著しく増加し、出力分布の均一化を図る上で不都合、不具合を招いていた。この現象は、軽水炉で熱中性子により局所出力上昇と酷似しており、サーマルスパイクと称されている。
このため、原子炉は、燃料の健全性を確保する必要上、炉心全体の出力を下げざるを得なくなり、発電効率を低下させる要因になっていた。
また、サーマルスパイクが生じると、中性子反射体5に臨む側の燃料ピン20は、他の燃料ピンに較べて出力が著しく増加し、破損限界に近付く虞がある。破損限界を回避させるには、中性子反射体5に臨む側にのみより多くの冷却材を流すなどして熱的余裕を確保する手立てしかなく、運転上、不都合を来していた。
また、炉心寿命をより長く維持させる場合、炉心2の余剰反応度を増加させ、初期の余剰反応度を、例えばハフニウム等の金属で作製した固定吸収体で吸収させ、運転サイクル途中で余剰反応度が低下したときに炉停止後、固定吸収体を引き抜き、余剰反応度を回復させる炉心運用法もあるものの、固定吸収体を炉停止棒領域に配置すると、炉停止棒の設置場所の余裕もなく、さらに固定吸収体自身の反応度価値を調整することが難しくなっていた。
他方、中性子遮蔽体7でマイナアクチニドを消滅させるとき、マイナアクチニド消滅量をより多くさせるには、減速材をより多く投入させることが必要である。しかし、減速材をより多く投入させると、中性子遮蔽体7の外側の中性子束が低減し、結果的にマイナアクチニドの消滅量を増加させることができない等の不都合を生じさせていた。
本発明は、このような事情に基づいてなされたものであり、サーマルスパイクを抑制し、燃料の健全性の確保と相俟って炉心出力の平坦化を図った原子炉を提供することを目的とする。
また、本発明に係る他の目的は、固定吸収体を用いる場合、炉停止棒の配置調整を容易にする原子炉を提供することにある。
さらに、本発明に係る他の目的は、マイナアクチニドの消滅量を、容易により多くさせる原子炉を提供することにある。
本発明に係る原子炉は、上述の目的を達成するために、請求項1に記載したように、原子炉容器内に収容された燃料集合体の外側に中性子反射体を備え、この中性子反射体を駆動して前記燃料集合体からの中性子の漏洩を調整するとともに、前記燃料集合体の反応度を制御する原子炉において、前記中性子反射体に臨む燃料集合体における燃料ピンに充填する全重金属物質の核分裂性物質が占める割合を、前記中性子反射体から離れた位置の燃料集合体における燃料ピンに充填する全重金属物質の核分裂性物質が占める割合に較べて相対的に少なくする構成にしたものである。
また、本発明に係る原子炉は、上述の目的を達成するために、請求項2に記載したように、原子炉容器内に収容された燃料集合体の外側に中性子反射体を備え、この中性子反射体を駆動して前記燃料集合体からの中性子の漏洩を調整するとともに、前記燃料集合体の反応度を制御する原子炉において、前記中性子反射体に臨む燃料集合体における燃料ピンの燃料スミア密度を、前記中性子反射体から離れた位置の燃料集合体における燃料ピンの燃料スミア密度に較べて相対的に少なくする構成にしたものである。
また、本発明に係る原子炉は、上述の目的を達成するために、請求項3に記載したように、原子炉容器内に収容された燃料集合体の外側に中性子反射体を備え、この中性子反射体を駆動して前記燃料集合体からの中性子の漏洩を調整するとともに、前記燃料集合体の反応度を制御する原子炉において、前記中性子反射体に臨む燃料集合体における燃料ピンの燃料スミア密度を、軸方向に向って高くする構成にしたものである。
また、本発明に係る原子炉は、上述の目的を達成するために、請求項4に記載したように、前記中性子反射体は、燃料集合体に臨む側を構造体に構成するとともに、その外側を減速体に構成したものである。
また、本発明に係る原子炉は、上述の目的を達成するために、請求項5に記載したように、前記中性子反射体は、上昇方向頭部側を構造体に構成するとともに、残りの部分を減速体に構成したものである。
また、本発明に係る原子炉は、上述の目的を達成するために、請求項6に記載したように、原子炉容器内に収容された燃料集合体の外側に中性子反射体を備え、この中性子反射体を駆動して前記燃料集合体からの中性子の漏洩を調整するとともに、前記燃料集合体の反応度を制御する原子炉において、前記燃料集合体に中性子吸収集合体を備え、前記中性子吸収集合体は、筒体内に収容され、中央に配置される炉停止棒とその外側に配置される固定吸収体とで構成したものである。
また、本発明に係る原子炉は、上述の目的を達成するために、請求項7に記載したように、前記固定吸収体は、筒状に形成し、筒状を複数に区分けするセグメントに分割したものである。
また、本発明に係る原子炉は、上述の目的を達成するために、請求項8に記載したように、前記筒体は、多角形に構成したものである。
また、本発明に係る原子炉は、上述の目的を達成するために、請求項9に記載したように、複数に分割した幾つかの前記セグメントは、前記燃料集合体の反応度を調整する構造体に置換させる構成にしたものである。
また、本発明に係る原子炉は、上述の目的を達成するために、請求項10に記載したように、原子炉容器内に収容された燃料集合体の外側に中性子反射体を備え、この中性子反射体を駆動して前記燃料集合体からの中性子の漏洩を調整するとともに、前記燃料集合体の反応度を制御する原子炉において、前記燃料集合体の外側に前記中性子反射体を、さらにこの中性子反射体の外側にマイナアクチニド消滅用集合体を配置したものである。
また、本発明に係る原子炉は、上述の目的を達成するために、請求項11に記載したように、前記マイナアクチニド消滅用集合体は、燃料集合体に臨む側から外側に向って順に区分けした高濃度減速材・マイナアクチニド混合部、低濃度減速材・マイナアクチニド混合部、マイナアクチニド混合部で構成したものである。
本発明に係る原子炉は、中性子反射体に臨む燃料集合体に充填する全重金属物質の核分裂性物質が占める割合を、中性子反射体から離れた位置の燃料集合体に充填する全重金属燃料物質の核分裂性物質が占める割合に較べて相対的に少なくする構成にしたので、燃料集合体の局所的出力上昇を防止でき、サーマルスパイクを抑制することができる。
以下、本発明に係る原子炉の実施形態を図面および図面に付した符号を引用して説明する。
図1は、本発明に係る原子炉に適用する燃料集合体から抜き出した燃料ピンの第1実施形態を示す概念図である。
本実施形態に係る燃料ピンは、ラッパ管30に収容する燃料ピン束30aのうち、中性子反射体32に臨む側の燃料ピン31aに充填する全重金属燃料物質の核分裂性物質が占める割合を、中性子反射体32から離れた位置の燃料ピン33Cに充填する全重金属燃料物質の核分裂性物質が占める割合に較べて相対的に少なくさせる構成にしたものである。
一般に、減速材を含む中性子反射体を炉心の冷却材入口側(底部側)から冷却材出口側(頭部側)に向って上昇させると、炉心から漏洩する中性子が中性子反射体で減速され、炉心に戻される。このため、中性子反射体に臨む側の燃料ピンに充填する全重金属燃料物質に占める減速中性子の割合が大きくなり、中性子反射体から離れた他の燃料ピンに充填していた全重金属燃料物質に占める核分裂性物質の割合を同じにしていてもサーマルスパイクが発生する。
本実施形態は、このような点を考慮したものであり、ラッパ管30に収容する燃料ピン束30aのうち、中性子反射体32に臨む側の燃料ピン31aに充填する全重金属燃料物質の核分裂性物質が占める割合を、中性子反射体32から離れた位置の燃料ピン31cに充填する全重金属燃料物質の核分裂性物質が占める割合に較べて相対的に少なくさせる構成にしたものである。
したがって、本実施形態は、中性子反射体32に臨む側の燃料ピン束30aにおける燃料ピン31aに充填する全重金属燃料物質の核分裂性物質が占める割合を、中性子反射体32から離れた位置の燃料ピン31cに充填する全重金属燃料物質の核分裂性物質が占める割合に較べて相対的に少なくさせる構成にしたので、燃料ピン束30aの局所的な出力上昇を防止することができ、サーマルスパイクを抑制することができる。
また、中性子反射体32に臨む側の燃料ピン31aの隣り(内側)の燃料ピン32bも、全重金属燃料物質の核分裂性物質が占める割合を、中性子反射体32から離れた位置の燃料ピン31cの全重金属燃料物質の核分裂性物資が占める割合に較べて相対的に少なくさせると、より一層サーマルスパイクを抑制することができる。
さらにまた、本実施形態は、中性子反射体32に臨む側の燃料ピン31aに充填する全重金属燃料物質の核分裂性物質が占める割合を、中性子反射体32から離れた位置の燃料ピン32cに充填する全重金属燃料物質の核分裂性物質が占める割合に較べて相対的に少なくさせる構成にしたが、この例に限らず、中性子反射体32に臨む側の燃料ピン31a内の燃料スミア密度を、中性子反射体32から離れた位置の燃料ピン31c内の燃料スミア密度に較べて相対的に少なくさせてもよい。この場合も、燃料ピン束30aの局所的な出力上昇を防止でき、サーマルスパイクを抑制することができる。
ここで、燃料スミア密度とは、燃料密度を燃料ピン内面に薄めたとして定義される密度をいう。
図2は、本発明に係る原子炉に適用する燃料集合体から抜き出された燃料ピンの第2実施形態を示す概念図である。
本実施形態は、ラッパ管30に収容し、燃料ピン束30aを構成する燃料ピン31,31,…,の冷却材入口33側から冷却材出口39側に向う軸方向に沿い、冷却材入口33側(底部側)から順に、低核分裂性物質域40、中間核分裂性物質域41、高核分裂性物質域42を構成したものである。
一般に、ラッパ管30は、冷却材入口33側(底部側)から冷却材出口39(頭部側)に向って順に、冷却材入口33、ノズル34、冷却材入口プレナム35、複数の燃料ピン31,31,…,を一つに束ねた燃料ピン束30aを収容する燃料室36、冷却材出口プレナム37、ハンドリングヘッド38、冷却材出口39を備えている。
このような構成を備えるラッパ管30において、中性子反射体32が冷却材出口39側に向って上昇する際、ラッパ管30の燃料室36の冷却材入口33(底部側)に差し掛かると、サーマルスパイクが発生し、燃料ピン束30aの局所的出力上昇が起る。
本実施形態は、このような点を考慮したものであり、燃料ピン31の冷却材入口33側から冷却材出口39側に向って順に、低核分裂性物質域40、中間核分裂性物質域41、高核分裂性物質域42を構成したものである。
このように本実施形態は、燃料ピン31の冷却材入口33側から冷却材出口39側に向って順に、低核分裂性物質域40、中間核分裂性物質域41、高核分裂性物質域42を構成したので、中性子反射体32が、燃料ピン31の冷却材入口33側を通過する際、低核分裂性物質域40の作用を受けてサーマルスパイクを抑制し、軸方向の出力分布を平坦化させることができる。
なお、本実施形態は、燃料ピン31の冷却材入口33側から冷却材出口39側に向って順に、低核分裂性物質域40、中間核分裂性物質域41、高核分裂性物質域42を構成したが、この例に限らずスミア密度を、冷却材入口33側から冷却材出口39側に向って徐々に高くしてもよい。
図3は、本発明に係る原子炉に適用する中性子反射体の第1実施形態を示す概念図である。
本実施形態は、中性子反射体32の中性子反射効率を高める一方、燃料ピンのサーマルスパイクを抑制するためになされたものであり、中性子反射体32の燃料集合体(炉心)43に臨む側を、例えばステンレス鋼等の減速材を含まない構造体44で構成するとともに、その外側の部分を、例えばSiC等の減速材を含む減速体45で構成したものである。
このように、本実施形態は、中性子反射体32のうち、燃料集合体43に臨む側を構造体44で構成し、その外側の部分を減速材45で構成したので、中性子反射体32の反射効率を向上させるとともに、中性子反射体32の燃料ピン底部側通過の際に発生するサーマルスパイクを抑制することができる。
図4は、本発明に係る原子炉に適用する中性子反射体の第2実施形態を示す概念図である。
本実施形態は、燃料集合体43よりも底部側に位置させておいた中性子反射体32を、燃料集合体43の燃焼開始時、燃料集合体43の底部側からその頭部側に向って上昇させていくと、中性子反射体32の燃料集合体43の底部側通過時、サーマルスパイクが発生することを考慮したもので、中性子反射体32のうち、上昇方向頭部側の部分を、例えばステンレス鋼等の減速材を含まない構造体44で構成するとともに、残りの部分を、例えばSiC等の減速材を含む減速材45で構成したものである。
このように、本実施形態は、中性子反射体32のうち、上昇方向頭部側の部分を構造体44で構成し、残りの部分を減速材45で構成したので、中性子反射体32の燃料ピン底部側通過の際に発生するサーマルスパイクを抑制し、出力分布を平坦化させることができ、中性子反射体32の燃料ピン頭部側到達時、減速材45で中性子反射効率を高く維持させることができる。
図5は、本発明に係る原子炉に適用する中性子吸収集合体の第1実施形態を示す概念図である。
本実施形態に係る中性子吸収集合体46は、例えば六角形等の多角形の筒体47の燃料集合体の中央に配置される炉停止棒48とその外側に配置される筒状の固定吸収体49との両方を収容させる構成にしたものである。
従来、例えば、高速炉等の原子炉は、炉心の寿命をより長く維持させるために、上述したように、炉心の余剰反応度を大きくし、建設当初の初期運転の余剰反応度を固定吸収体で吸収させ、運転サイクル途中で余剰反応度が低下してくると、固定吸収体を引き抜き、中性子反射体のみの進退移動をさせることによって燃料集合体(炉心)の反応度を調整する運転を行っていた。
この場合、事故時にのみ燃料集合体に挿入する炉停止棒48と筒状の固定吸収体49とを別個に燃料集合体に収容させていたが、限られたスペース上、余裕がなく何らかの改善が求められていた。
本実施形態は、このような点を考慮してなされたもので、燃料集合体の中央に配置される中性子吸収集合体46を一つの、例えば六角形等の多角形で形成した筒体47にし、この筒体47に炉停止棒48と筒状の固定吸収体49との両方を収容する際、筒状の固定吸収体49の中央に炉停止棒48を挿通させる構成にしたものである。なお、符号50は冷却材である。
このように、本実施形態は、一つの、例えば六角形等の多角形で形成した筒体47に収容する中性子吸収集合体46を、炉停止棒48と筒状の固定吸収体49との両方を収容させる構成にし、限られたスペースの有効活用を図ったので、燃料集合体に余裕を持たせて安定運転を行わせることができる。
なお、本実施形態は、固定吸収体49を筒状に形成し、固定吸収体49の中央に炉停止棒48を挿通させたが、この例に限らず、例えば図6に示すように、筒状の固定吸収体49を、例えば6個に区分けしたセグメント51a,51b,…にし、セグメント51a,51b,…のうち、幾つかを、例えばステンレス鋼製の構造体44にしてもよい。
部分的にセグメント51a,51b,…を固定吸収体49から構造体44に置換し、燃料集合体に装荷すると、反応度を効果的に制御でき、運転計画に適した余剰反応度の調整を行うことができる。
図7は、本発明に係る原子炉に適用し、従来の中性子反射体をマイナアクチニド消滅用集合体に置き換えたマイナアクチニド消滅用集合体の実施形態を示す概念図である。
本実施形態に係るマイナアクチニド消滅用集合体52は、燃料集合体43に臨む側から外側に向って3つに区分けした高濃度減速材・マイナアクチニド混合部53、低濃度減速材・マイナアクチニド混合部54、マイナアクチニド部55で構成したものである。
従来、マイナアクチニド、特に、ネプツニウムを効果的に消滅させるには、中性子断面積の大きい低エネルギの中性子を増加させることが必要であり、水素化ジルコニウム等の減速材を混入させることが有効と考えられていた。
しかし、従来の中性子遮蔽体では、その外側が低エネルギの中性子で減速されているため、水素化ジルコニウム等を混入させてもマイナアクチニドの消滅を増加させることができない問題を抱えていた。
本実施形態は、このような事情に基づいてなされたもので、従来の中性子遮蔽体をマイナアクチニド消滅用集合体52に置き換え、置き換えたマイナアクチニド消滅用集合体52を燃料集合体43に臨む側から外側に向って3つに区分けした高濃度減速材・マイナアクチニド混合部53、低濃度減速材・マイナアクチニド混合部54、マイナアクチニド部55で構成したものである。
このように、本実施形態は、マイナアクチニド消滅用集合体52を燃料集合体43に臨む側から外側に向って高濃度減速材・マイナアクチニド混合部53、低濃度減速材・マイナアクチニド混合部54、マイナアクチニド部55で構成し、濃度分布を異ならしめたので、低エネルギスペクトルで高中性子束にすることができ、マイナアクチニドの消滅量をより一層増加させることができる。
本発明に係る原子炉に適用する燃料集合体から抜き出した燃料ピンの第1実施形態を示す概念図。 本発明に係る原子炉に適用する燃料集合体から抜き出した燃料ピンの第2実施形態を示す概念図。 本発明に係る原子炉に適用する中性子反射体の第1実施形態を示す概念図。 本発明に係る原子炉に適用する中性子反射体の第2実施形態を示す概念図。 本発明に係る原子炉に適用する中性子吸収集合体の第1実施形態を示す概念図。 本発明に係る原子炉に適用する中性子吸収集合体の第2実施形態を示す概念図。 本発明に係る原子炉に適用するマイナアクチニド消滅用集合体の実施形態を示す概念図。 従来の原子炉を示す概略縦断面図。 図8のA−A矢印方向から切断した概略横断面図。 従来の燃料集合体から抜き出した燃料ピンの概略縦断面図。 従来の原子炉を示す右半分概念図。
符号の説明
1 原子炉容器
2 炉心
3 炉心バレル
4 隔壁
5 中性子反射体
6 中性子反射体駆動装置
7 中性子遮蔽体
7a 中性子遮蔽棒
8 支持構造物
9 底部プレナム
10 中間熱交換器
11 電磁ポンプ
12 二次側冷却材通流配管
13 遮蔽プラグ
14 冷却材
15 頭部プレナム
16 燃料集合体
17 中性子吸収チャンネル
18 ガードベッセル
19 ラッパ管
20 燃料ピン
20a 燃料部
20b プレナム部
21a,21b 中性子遮蔽体
22 エントランスノズル
23 冷却材出口
24 冷却材入口
25 エントランスノズル
26 炉心支持板
30 ラッパ管
30a 燃料ピン束
31,31a,31b 燃料ピン
32 中性子反射体
33 冷却材入口
34 ノズル
35 冷却材入口プレナム
36 燃料室
37 冷却材出口プレナム
38 ハンドリングヘッド
39 冷却材出口
40 低核分裂性物質域
41 中間核分裂性物質域
42 高核分裂性物質域
43 燃料集合体
44 構造体
45 減速体
46 中性子吸収集合体
47 筒体
48 炉停止棒
49 固定吸収体
50 冷却材
51a,51b,51c セグメント
52 マイナアクチニド消滅用集合体
53 高濃度減速材・マイナアクチニド混合部
54 低濃度減速材・マイナアクチニド混合部
55 マイナアクチニド部

Claims (11)

  1. 原子炉容器内に収容された燃料集合体の外側に中性子反射体を備え、この中性子反射体を駆動して前記燃料集合体からの中性子の漏洩を調整するとともに、前記燃料集合体の反応度を制御する原子炉において、
    前記中性子反射体に臨む燃料集合体における燃料ピンに充填する全重金属物質の核分裂性物質が占める割合を、前記中性子反射体から離れた位置の燃料集合体における燃料ピンに充填する全重金属物質の核分裂性物質が占める割合に較べて相対的に少なくする構成にしたことを特徴とする原子炉。
  2. 原子炉容器内に収容された燃料集合体の外側に中性子反射体を備え、この中性子反射体を駆動して前記燃料集合体からの中性子の漏洩を調整するとともに、前記燃料集合体の反応度を制御する原子炉において、
    前記中性子反射体に臨む燃料集合体における燃料ピンの燃料スミア密度を、前記中性子反射体から離れた位置の燃料集合体における燃料ピンの燃料スミア密度に較べて相対的に少なくする構成にしたことを特徴とする原子炉。
  3. 原子炉容器内に収容された燃料集合体の外側に中性子反射体を備え、この中性子反射体を駆動して前記燃料集合体からの中性子の漏洩を調整するとともに、前記燃料集合体の反応度を制御する原子炉において、
    前記中性子反射体に臨む燃料集合体における燃料ピンの燃料スミア密度を、軸方向に向って高くする構成にしたことを特徴とする原子炉。
  4. 前記中性子反射体は、燃料集合体に臨む側を構造体に構成するとともに、その外側を減速体に構成したことを特徴とする請求項1〜3のうち、いずれか1項に記載の原子炉。
  5. 前記中性子反射体は、上昇方向頭部側を構造体に構成するとともに、残りの部分を減速体に構成したことを特徴とする請求項1〜3のうち、いずれか1項に記載の原子炉。
  6. 原子炉容器内に収容された燃料集合体の外側に中性子反射体を備え、この中性子反射体を駆動して前記燃料集合体からの中性子の漏洩を調整するとともに、前記燃料集合体の反応度を制御する原子炉において、
    前記燃料集合体に中性子吸収集合体を備え、
    前記中性子吸収集合体は、筒体内に収容され、中央に配置される炉停止棒とその外側に配置される固定吸収体とで構成したことを特徴とする原子炉。
  7. 前記固定吸収体は、筒状に形成し、筒状を複数に区分けするセグメントに分割したことを特徴とする請求項6に記載の原子炉。
  8. 前記筒体は、多角形に構成したことを特徴とする請求項6に記載の原子炉。
  9. 複数に分割した幾つかの前記セグメントは、前記燃料集合体の反応度を調整する構造体に置換させる構成にしたことを特徴とする請求項7に記載の原子炉。
  10. 原子炉容器内に収容された燃料集合体の外側に中性子反射体を備え、この中性子反射体を駆動して前記燃料集合体からの中性子の漏洩を調整するとともに、前記燃料集合体の反応度を制御する原子炉において、
    前記燃料集合体の外側に前記中性子反射体を、さらにこの中性子反射体の外側にマイナアクチニド消滅用集合体を配置したことを特徴とする原子炉。
  11. 前記マイナアクチニド消滅用集合体は、燃料集合体に臨む側から外側に向って順に区分けした高濃度減速材・マイナアクチニド混合部、低濃度減速材・マイナアクチニド混合部、マイナアクチニド混合部で構成したことを特徴とする請求項10に記載の原子炉。
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