JPH10288688A - 原子炉用制御棒 - Google Patents

原子炉用制御棒

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JPH10288688A
JPH10288688A JP9097094A JP9709497A JPH10288688A JP H10288688 A JPH10288688 A JP H10288688A JP 9097094 A JP9097094 A JP 9097094A JP 9709497 A JP9709497 A JP 9709497A JP H10288688 A JPH10288688 A JP H10288688A
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JP
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neutron absorbing
absorbing material
control rod
region
neutron
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JP9097094A
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Inventor
Tomoko Tajima
智子 田嶋
Isamu Toyokichi
勇 豊吉
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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  • Monitoring And Testing Of Nuclear Reactors (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】中性子吸収材の量を軸方向及び周方向に分布を
もたせて、MOX燃料による炉心に対しても十分な反応
度価値を有し、安定した炉心運用が行える原子炉用制御
棒を提供する。 【解決手段】上部に先端構造材のハンドル3、下部に末
端構造材のスピードリミッタ4を結合したタイロッド2
の径方向にU字状の金属製シース5を接合して複数のブ
レード6を形成すると共に、このブレード6内に中性子
吸収材のB4 C粉末14を充填した金属製鋼管あるいはH
f9を配置した原子炉用制御棒において、前記中性子吸
収材が充填されている領域で、上部の領域a又は領域b
をそれ以下の領域より、高濃縮度の中性子吸収材にて高
反応度としたことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、沸騰水型原子炉の
炉出力を制御する原子炉用制御棒に係り、特に原子炉停
止余裕を高めると共に、高反応度化した原子炉用制御棒
に関する。
【0002】
【従来の技術】沸騰水型原子炉の炉心においては、制御
棒の配置に関して2種類のセルである、コントロールセ
ル(制御セル)及びノン−コントロールセル(非制御セ
ル)とからなり、前記コントロールセルに配置される制
御棒は、原子炉運転中の炉心に挿入されると共に、出力
調整・反応度制御用として使用される。他方のノン−コ
ントロールセルに配置される制御棒は、原子炉運転中は
炉心より引抜かれていて(全引抜き状態)、原子炉停止
時にのみ炉心に挿入される原子炉停止用の制御棒として
使用されている。
【0003】前記コントロールセルの運用開始に伴い、
このコントロールセルに配置される制御棒は、ハフニウ
ム等の長寿命中性子吸収材を用いた新しく開発された長
寿命型制御棒が採用されている。また、他方のノン−コ
ントロールセルについては、従来より使用されているボ
ロンカーバイド(以下、B4 Cと呼称する)粉末を中性
子吸収材としたB4 C型制御棒が使用されている。
【0004】沸騰水型原子力発電プラントは、原子燃料
の核反応を利用して軽水を熱して沸騰させ、蒸気を発生
してその蒸気を蒸気タービンに導いて発電機を駆動する
ことにより発電を行っている。
【0005】通常、原子核燃料としては、低濃度のウラ
ン酸化物の燃料棒からなり、この燃料棒を束にして燃料
集合体を形成している。また、この燃料集合体を一定間
隔で配列して炉心を構成し、この炉心は原子炉圧力容器
内に設置されている。前記炉心においては、中性子によ
るウランの核分裂反応が行われているが、原子炉の出力
を制御するためには、この中性子の量を制御すればよ
い。従って、従来から中性子を吸収する材料を用いて制
御棒を作成し、この制御棒を前記炉心内に所定の間隔で
挿入することにより、反応中性子量を制御している。
【0006】図12の一部切り欠き斜視図に示すように、
制御棒1としては中心部に断面が十字状のタイロッド2
を配置し、上部に先端構造材であるハンドル3を、下部
には末端構造材のスピードリミッタ4を接合する。ま
た、前記タイロッド2における十字状の突出部に対して
それぞれに、断面がU字状の金属製のシース5を接合し
て複数のブレード6とすると共に、このブレード6の内
部に中性子吸収材を充填した金属製鋼管によるポイズン
チューブ7を複数並べて収納して構成されている。
【0007】前記ポイズンチューブ7に充填する中性子
を吸収する材料としては、前記B4Cが代表的であり、
このB4 Cの粉末を用いて製作された制御棒をB4 C型
制御棒と呼んでいる。さらに、図13の一部切り欠き斜視
図に示すような制御棒8として、ブレード6におけるシ
ース5内に、中性子吸収材として板状のハフニウム(以
下、Hfと称す)9を配置した制御棒も採用されてい
る。なお、現在使用されている制御棒1,8は、いずれ
も前記ウラン燃料に対して十分な反応度価値を有してい
る。
【0008】一方、炉心における燃料中には、ウランの
核反応によって生成したプルトニウムが発生するが、近
年、この生成されたプルトニウムを回収して、ウラン酸
化物だけでなく、プルトニウム酸化物を最初から混合さ
せた燃料である、混合酸化物(Mixed-oxide ,以下、M
OXと略称する)燃料が、沸騰水型原子炉に使用される
可能性が高まっている。
【0009】しかしながら、このMOX燃料について
は、ウラン酸化物と共にプルトニウムが装荷されること
から中性子吸収量が増加し、従来の制御棒1,8による
中性子吸収量が減少するために、現在使用されている制
御棒1,8における反応度価値では不十分となる。この
反応度価値が不十分となる現象は、勿論ウラン酸化物燃
料において、ウランの濃縮度を増して行った場合におい
ても生ずる現象である。
【0010】なお、前記制御棒における反応度価値が不
十分となる現象については、勿論中性子吸収材の充填量
を増加させることで解決するものであり、B4 C型制御
棒1においてはB4 Cの濃縮率を増加させることによ
り、また、Hf型制御棒8の場合はHfの重量を増加さ
せることにより達成できるが、いずれもコスト高になる
ことが欠点である。
【0011】従来の沸騰水型原子炉における運転中の中
性子束分布は、いわゆる玉ねぎ型と呼ばれるように、燃
料集合体の軸方向において、下方が膨らむように形成さ
れている。
【0012】これは、炉心下部においては、サブクール
(未飽和)の状態で冷却材(水)が流入し、燃料集合体
から発せられる熱によって飽和状態になり、ボイド(気
泡)が発生することにより、冷却材の密度が減少して中
性子の減速が不十分となり熱中性子とならないので、ウ
ラン燃料の核反応が起こり難くなるためである。なお、
ボイドが発生する点以下においては中性子束が高くな
り、ボイドの発生が大きくなっている燃料集合体の上部
ほど中性子束は減少する。
【0013】従って、図14の特性曲線図で(a)の核分
裂核濃度の軸方向分布による曲線10で示すように、燃料
集合体においては軸方向にウランの濃縮率を変化させ
て、運転時の中性子束分布が平坦化されるように工夫さ
れており、ウラン濃縮率は概ね上部ほど高い。ここで、
図14における縦軸の 1/4L, 2/4L, 3/4Lは、燃料集
合体の下端と上端間の軸方向距離の4等分の位置を示し
ている。
【0014】一方、原子炉は1年に1度定期検査に供さ
れるため、その時には原子炉停止が行われるが、この原
子炉停止時に制御棒は全挿入された状態とする。しか
し、上記のような燃料集合体が装荷された状態の炉心に
おいては、図14(b)の中性子増倍率の軸方向分布で曲
線11に示すように、その上部ほど中性子増倍率が大きな
状態となる。
【0015】なお炉停止余裕については、中性子増倍率
が高いほど小さくなることから、原子炉停止時に制御棒
が全挿入された場合の炉停止余裕は上部ほど小さくな
る。従って、制御棒の反応度価値を高めるためには、こ
の上部の反応度価値を高めることによって、最も効果的
に達成することができる。
【0016】また、制御棒の軸方向の中性子照射量につ
いては、図14(c)の中性子照射量の軸方向分布で曲線
12に示すように、制御棒は通常運転時にほぼ全引き抜き
状態となっているため、炉心下部からの中性子束によっ
て上部が照射されてピークが発生するが、下部になるに
したがって次第に中性子照射量は減少している。
【0017】さらに、制御棒の径方向については、図15
の特性曲線図で曲線13に示すように、径方向の中性子照
射量は、制御棒の中心にあるタイロッド側より、ブレー
ド外側に向かって増加している。このことは、ブレード
外側においては、内側よりも減速材(水)が豊富にあ
り、これにより中性子が減速され易いことから、核燃料
が燃焼し易く中性子束も豊富であるためである。
【0018】以上のように、制御棒1,8における中性
子に関する特性を考慮すると、制御棒1,8における中
性子吸収材は、上部のB4 Cにおけるボロン10B(以
下、10Bと略称する)の濃縮度を高めたり、あるいは、
Hf板厚等を増すことにより、Hf9の量を多くするこ
とが有効であることが分かる。
【0019】また図16の縦断面図は、中性子吸収材にB
4 C粉末14を用いたB4 C型制御棒におけるポイズンチ
ューブ7を示したもので、この金属製鋼管内にはB4
粉末14を封入して、上下の端部をエンドプラグ15で密封
して構成されている。なお、このB4 C粉末14が、ポイ
ズンチューブ7の下部に移動して溜まることのないよう
に、所々にボール16を挿入すると共に、その上下にディ
ンプル17を形成して、前記ボール16の軸方向の移動を規
制することにより、B4 C粉末14が移動して下部に溜ま
ることを防止している。
【0020】以上のようにB4 C型制御棒1は、内部に
前記した構造のポイズンチューブ7を設けているため
に、このポイズンチューブ7の内部に充填するB4 Cに
おける10Bの濃縮度を変化させたものを製作することが
容易に可能である。
【0021】
【発明が解決しようとする課題】従来より使用されてい
る制御棒1,8は、ウラン燃料に対しては十分な反応度
価値を有している。しかしながら、近年の回収プルトニ
ウムを有効活用する観点で、最初からウラン燃料にプル
トニウムを混入したMOX燃料の採用が検討されてい
る。
【0022】このMOX燃料を炉心で使用した場合に
は、燃料中のプルトニウムにより燃料における中性子吸
収量が増加して、制御棒による中性子吸収量が減少する
ために、従来の制御棒1,8における反応度価値では炉
心運用に不十分となる支障があった。
【0023】本発明の目的とするところは、中性子吸収
材の量を軸方向及び周方向に分布をもたせて、MOX燃
料による炉心に対しても十分な高反応度価値を有し、安
定した炉心運用が行える原子炉用制御棒を提供すること
にある。
【0024】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
請求項1記載の発明に係る原子炉用制御棒は、上部に先
端構造材を下部に末端構造材を結合したタイロッドの径
方向にU字状の金属製シースを接合して複数のブレード
を形成すると共にこのブレード内に中性子吸収材を充填
した金属製鋼管を複数配列した原子炉用制御棒におい
て、前記中性子吸収材が充填されている領域の上部にお
いてそれ以下の領域より高反応度としたことを特徴とす
る。
【0025】炉停止余裕については、制御棒全挿入時の
炉心の未臨界度はウラン炉心と同等となるため、臨界に
対しての余裕は大きくなる。また、スクラム反応度につ
いては、高反応度価値とした制御棒の使用により、MO
X燃料においてもウラン燃料炉心と同等のスクラム反応
度が確保される。
【0026】さらに、再循環ポンプトリップ時の選択制
御棒の挿入に際して、選択制御棒の挿入本数が多くて
も、MOX燃料に対する適切な反応度価値を有する高反
応度価値制御棒であることから、挿入位置選択のフレキ
シビリティが低下しない。従って、原子炉の出力運転に
おいて、今までの実績に基づいた制御棒本数による挿入
及び挿入深さにより安定した炉心運用が行える。
【0027】請求項2記載の発明に係る原子炉用制御棒
は、請求項1において、金属製鋼管に充填している中性
子吸収材は、ブレード内で径方向の反応度分布をもって
配置したことを特徴とする。特に制御棒の径方向におい
て、上記請求項1記載の発明に係る制御棒と同様の作用
が得られる。
【0028】請求項3記載の発明に係る原子炉用制御棒
は、請求項1において、金属製鋼管に充填している中性
子吸収材は、ブレード内で軸方向の反応度分布をもって
充填したことを特徴とする。特に制御棒の軸方向におい
て、上記請求項1記載の発明に係る制御棒と同様の作用
が得られる。
【0029】請求項4記載の発明に係る原子炉用制御棒
は、請求項1乃至請求項3において、ブレード内に配置
した中性子吸収材の反応度変化を、金属製鋼管内に充填
された中性子吸収材の濃縮度を変化させることを特徴と
する。上記請求項1記載の発明に係る制御棒と同様の作
用が得られる。
【0030】請求項5記載の発明に係る原子炉用制御棒
は、請求項1乃至請求項4において、ブレード内に配置
した中性子吸収材の領域で、軸方向先端部の約30cm以
内の領域で金属製鋼管内に金属製中性子吸収材を充填し
たことを特徴とする。制御棒上部で特に高反応度となる
領域に長寿命の金属製中性子吸収材を採用したことか
ら、金属製中性子吸収材からのHeガス生成がなく経済
性も高い。さらに、上記請求項1記載の発明に係る制御
棒とほぼ同様の作用が得られる。
【0031】請求項6記載の発明に係る原子炉用制御棒
は、請求項1乃至請求項4において、ブレード内に配置
した中性子吸収材の領域で、軸方向先端部の約30cm以
内の領域を金属製中性子吸収棒又は金属製中性子吸収板
とすると共に、その分中性子吸収材を充填した金属製鋼
管の長さを短くしたことを特徴とする。制御棒上部で特
に高反応度の領域に長寿命の金属製中性子吸収材を採用
したことから、中性子吸収材からのHeガス生成がなく
経済性も高い。また、上記請求項5記載の発明に係る制
御棒と同様の作用が得られる。
【0032】請求項7記載の発明に係る原子炉用制御棒
は、上部に先端構造材を下部に末端構造材を結合したタ
イロッドの径方向にU字状の金属製シースを接合して複
数のブレードを形成すると共にこのブレード内に板状の
中性子吸収材を配置した原子炉用制御棒において、前記
中性子吸収材が配置されている領域の上部においてそれ
以下の領域より高反応度としたことを特徴とする。
【0033】金属製中性子吸収材を採用すると共に、制
御棒上部で高反応度の領域における中性子吸収材量を増
加したので、長寿命で中性子吸収材からのHeガス生成
がない。また、上記請求項1記載の発明に係る制御棒と
同様の作用が得られる。
【0034】請求項8記載の発明に係る原子炉用制御棒
は、請求項5又は請求項6において、金属製シースを接
合してブレードを形成するタイロッド幅を上部領域にお
いてそれ以下の領域より細くして、上部領域の中性子吸
収材の充填量を大きくして高反応度としたことを特徴と
する。制御棒上部の領域における中性子吸収材量を増加
したことから、高反応度となり中性子吸収材からのHe
ガス生成がない。また、上記請求項1記載の発明に係る
制御棒と同様の作用が得られる。
【0035】請求項9記載の発明に係る原子炉用制御棒
は、上部に先端構造材を下部に末端構造材を結合したブ
レードに中性子吸収材を埋設した原子炉用制御棒におい
て、前記中性子吸収材が充填されている領域のうちで上
部領域においてそれ以下の領域より高反応度としたこと
を特徴とする。なお、上記請求項1記載の発明に係る制
御棒と同様の作用が得られる。
【0036】請求項10記載の発明に係る原子炉用制御棒
は、請求項8又は請求項9において、ブレードに埋設し
た中性子吸収材の領域で、軸方向先端部の約30cm以内
の領域を金属製中性子吸収材としたことを特徴とする。
【0037】金属製中性子吸収材を採用すると共に、制
御棒上部で特に高反応度の領域における中性子吸収材量
を増加したことから、長寿命で中性子吸収材からのHe
ガス生成がない。また、上記請求項1記載の発明に係る
制御棒とほぼ同様の作用が得られる。
【0038】請求項11記載の発明に係る原子炉用制御棒
は、請求項1乃至請求項10において、中性子吸収材が配
置されている領域の上部領域が、中性子吸収材が配置さ
れた軸方向全長の1/2以下の長さであることを特徴と
する。制御棒における中性子吸収材の領域で上部1/2
以下を高反応度としているので、MOX燃料炉心に対し
て軸方向の広範囲において適切な運用ができる。
【0039】
【発明の実施の形態】本発明の一実施の形態について図
面を参照して説明する。なお、上記した従来技術と同じ
構成部分については詳細な説明を省略する。第1実施の
形態は請求項1に係り、図1の一部切り欠き要部拡大正
面図に示すように、制御棒18は中心部に断面が十字状の
タイロッド2を配置し、上部に先端構造材であるハンド
ル3が、下部には末端構造材のスピードリミッタ4が接
合されている。
【0040】また、前記タイロッド2の十字状の突出部
には、断面がU字状の金属製のシース5を接合してブレ
ード6とすると共に、このブレード6の内部に金属製鋼
管であるステンレス鋼管内に中性子吸収材であるB4
粉末14を充填した、ポイズンチューブ19を複数本連続的
に並べて収納している。前記ポイズンチューブ19につい
ては、制御棒18として炉心内において中性子照射量が大
きい上部の領域aにおける反応度を高くして構成する。
【0041】前記反応度を高くする領域aとしては、中
性子吸収材であるB4 Cが充填されている軸方向全長の
上部約1/4 の範囲であり、この範囲のB4 Cにおける10
Bの濃縮度を高くすることにより達成される。また、こ
の高い濃縮度については、各種検討の結果から天然10
の20%に対して、50%〜90%が有効で、最も効果的なも
のは90%以上の場合であった。
【0042】次に、上記構成による作用について説明す
る。沸騰水型原子炉では、燃焼がある程度進んだ炉心の
軸方向に対する核分裂核種濃度分布は、炉心下端部で一
旦減少した後に緩やかに増加して上端で最大となる。炉
心の下端では燃焼時に燃焼の進行が遅れるために、核分
裂核種濃度値が大きくなっており、炉心の軸方向長さを
Lとした場合に、中央部( 2/4L)から上端にかけて
は、周囲の冷却材において発生するボイドによって、中
性子スペクトルの硬化現象が生じる。
【0043】その結果から、発生したボイドにより熱中
性子束が低下し、燃焼遅れが生じるために、核分裂核種
濃度の軸方向分布は、上記図14(a)で説明したように
曲線10のようになる。炉心において曲線10に示す核分裂
核種濃度分布が存在すると、原子炉停止時の中性子増倍
率は、上記図14(b)の曲線11で示したように、炉心下
端部で一旦減少後に緩やかに増加し、 3/4L〜上端にか
けてピークを持つ。
【0044】この中性子増倍率は値が大きくなるほど、
炉停止余裕が小さく、未臨界度が浅くなることを意味す
る。また、炉心の軸方向における中性子照射量について
は、上記図14(c)の曲線12で示したように、上端に近
付くほど増加し、その先端では局部的に上昇することが
分かっている。
【0045】従って制御棒18の採用によれば、中性子照
射量が大きい上部の領域aにおける反応度を高くしてあ
ることから、MOX燃料による原子炉の出力運転中にお
いても、従来の実績に基づいた制御棒本数による挿入及
び挿入深さにより、炉心を安定して運用することができ
る。即ち、炉停止余裕の観点からは、制御棒18の全挿入
時の炉心における未臨界度はウラン燃料炉心と同等とな
るために、臨界に対しての余裕は大きくなる方向とな
る。
【0046】また、スクラム反応度については、MOX
燃料において高反応度価値の制御棒18を使用することに
より、ウラン燃料炉心と同等のスクラム反応度が確保さ
れるために、スクラム反応度として重要な50%深さまで
の投入反応度もウラン燃料の場合と同等となる。さらに
スクラム反応度は、どれくらい早く入るかが重要である
が、MOX燃料の遅発中性子発生割合がウラン燃料より
15〜20%程度小さいため、動特性上の反応度はウラン燃
料炉心と同等である。
【0047】なお、原子炉の再循環ポンプトリップ時に
は、炉心の安定性を維持するために、予め設定された選
択制御棒を挿入して、炉出力を一定の出力以下に抑制す
る必要がある。この際に、MOX燃料炉心において従来
の制御棒1,8を使用すると、制御棒価値が低下するた
めに、選択制御棒の挿入本数をウラン燃料炉心より若干
多くする必要があった。
【0048】しかし、前記選択制御棒の挿入本数が多く
なると、挿入位置選択のフレキシビリティが低下するた
めに安定した運用上は好ましくなかった。しかしなが
ら、本制御棒18のように、MOX燃料に対して適切な反
応度価値を有する高反応度価値の制御棒であることか
ら、選択制御棒挿入時においても特別な策を講じる必要
はない。
【0049】第2実施の形態は請求項2に係り、なお、
上記第1実施の形態と同様の構成部分及び作用と効果に
ついては詳細な説明を省略する。図2(a)の一部切り
欠き要部拡大正面図に示すように、制御棒20は上記第1
実施の形態と同様の形状であるが、ブレード6の内部に
収納したポイズンチューブ21については、その中に充填
したB4 Cにおける10Bの濃縮度を、上部の領域aにて
ブレード6の径方向に対して、図2(b)の特性図にお
ける曲線22で示す濃縮度分布のように、反応度に分布を
もたせた構成としている。
【0050】上記構成による作用としては、制御棒20の
径方向における中性子照射量は、上記図15の曲線13で示
すように、ブレード6の外側(タイロッド2側を内側と
した場合)で急激に上昇することが分かっている。
【0051】従って、ブレード6の外側に、より10Bの
濃縮度を高めた中性子吸収材であるB4 C粉末14を充填
することにより、MOX燃料による原子炉の出力運転中
においても、従来の実績に基づいた制御棒本数による挿
入及び挿入深さにより、炉心を安定して運用することが
できる。なお、この場合にブレード6の外側に位置する
ポイズンチューブ21(例えば約3本)について、90%以
上の濃縮度とすることにより良好な効果が得られる。
【0052】第3実施の形態は請求項3に係り、なお、
上記第1実施の形態と同様の構成部分及び作用と効果に
ついては詳細な説明を省略する。図3(a)の一部切り
欠き要部拡大正面図に示すように、制御棒23は上記第1
実施の形態と同様の形状であるが、ブレード6の内部に
収納したポイズンチューブ24については、その中に充填
したB4 Cにおける10Bの濃縮度を、ブレード6の軸方
向に対して、図3(b)の特性図における曲線25で示す
濃縮度分布のようにして、反応度に分布をもたせた構成
としている。
【0053】上記構成による作用としては、制御棒23の
軸方向における中性子照射量は、上記図14(c)の曲線
12で示すように、制御棒24の上部で領域aの範囲が最も
多くなる。従って、ポイズンチューブ24の上部の領域a
において、軸方向に反応度の分布布を持たせることによ
り、MOX燃料による原子炉の出力運転中においても、
従来の実績に基づいた制御棒本数による挿入及び挿入深
さにより、炉心を安定して運用することができる。
【0054】なお、この場合に最も上端部においては90
%以上の濃縮度とすることが、良好な効果が得るために
望ましいが、上記図16に示すように、ポイズンチューブ
24に充填されているB4 C粉末14は、ステンレスのボー
ル16とディンプル17により、ある間隔で区切ることによ
り、その軸方向の間隔毎に10Bの濃縮度を変えることが
容易に可能である。
【0055】第4実施の形態は請求項1乃至請求項3に
係り、上記第1実施の形態において第2実施の形態と第
3実施の形態を共に適用したもので、これら実施の形態
と同様の構成部分及び作用と効果については詳細な説明
を省略する。
【0056】図4(a)の一部切り欠き要部拡大正面図
に示すように、制御棒26は上記第1実施の形態と同様の
形状であるが、ブレード6の内部に収納したポイズンチ
ューブ27については、その中に充填したB4 Cにおける
10Bの濃縮度を変化させて、ブレード6の径方向に対す
る反応度を、図4(b)の特性図における曲線28のよう
にする。
【0057】また、ブレード6の軸方向に対しては、ポ
イズンチューブ27の上部で領域aの範囲において、図4
(c)の特性図における曲線29で示すように変化させ
て、反応度に分布をもたせた構成としている。なお、前
記B4 C粉末14における10Bの濃縮度としては50%〜90
%が好ましい。上記の構成とすることにより、制御棒26
における上部及びブレード6の径方向で外側にて、最高
反応度が得られることから、上記した第1実施の形態に
おいて説明したと同様の作用と効果が得られる。
【0058】第5実施の形態は請求項5に係り、なお、
上記第1実施の形態と同様の構成部分及び作用と効果に
ついては詳細な説明を省略する。図5の一部切り欠き要
部拡大正面図に示すように、制御棒30は上記第1実施の
形態と同様の形状であるが、ブレード6の内部に収納し
たポイズンチューブ31については、その上部で領域bで
示すように上部から約30cm以内において、金属製中性子
吸収材である金属製中性子吸収棒32を挿入し、その下部
にはB4 C粉末14を充填した構成としている。
【0059】また、前記金属製中性子吸収棒32として
は、原子炉運転に際してヘリウム(以下、Heと呼称す
る)ガスを発生せず、ステンレス鋼管に負担を与えない
金属製中性子吸収材で、Hfを使用するのが一般的であ
るが、この外にHf−ジルコニウム(以下、Zrと呼称
する)合金やユーロピウム及び銀等がある。
【0060】上記構成による作用としては、一般に制御
棒における中性子照射量は、軸方向に4分割して管理さ
れており、上記図14(c)で示したように最も上部(3/
4 L〜上端(全長の約1/4 )が最大となる。しかし、詳
細にはその先端で約30cmの範囲(領域b)においては、
中性子吸収材の端部であることから、炉心内での中性子
束が最も高照射となる。
【0061】従って、高反応度及び長寿命金属製中性子
吸収材をノン−コントロールセル用制御棒に使用する場
合には、これを前記領域bの範囲に配置することが特に
有効であり、かつ高価な金属製中性子吸収材の使用量
が、少ないことから経済的にも効果的である。
【0062】第6実施の形態は請求項6に係り、上記第
5実施の形態の変形例である。図6の一部切り欠き要部
拡大正面図に示すように、制御棒33は上記第1実施の形
態と同様の形状であるが、ブレード6の内部に収納した
ポイズンチューブ34については、その上部で領域bで示
す上部から約30cmだけ短縮されていて、この領域b部分
には金属製中性子吸収板35を配置した構成としている。
【0063】この金属製中性子吸収板35は、板状の金属
製中性子吸収材で、これにはHfの外にHf−Zr合金
や、ユーロピウム及び銀等がある。上記構成による作用
としては、上記第5実施の形態に比べて、領域bにおけ
る中性子吸収材に金属製中性子吸収板35を採用したこと
により、構造が簡易で強度及び加工性に優れている。な
お、制御棒33による作用と効果については、上記第5実
施の形態と同様のものが得られる。
【0064】第7実施の形態は請求項7に係り、なお、
上記第1実施の形態と同様の構成部分及び作用と効果に
ついては詳細な説明を省略する。図7の一部切り欠き要
部拡大正面図に示すように、制御棒36は上記第1実施の
形態と同様の形状であるが、ブレード6の内部に金属製
中性子吸収材である金属製中性子吸収板37を配置してい
る。
【0065】また、前記金属製中性子吸収板37は、上記
第1実施の形態と同等の理由から、上部の領域aの範囲
における高反応度化を図るために、タイロッド38の幅を
領域aに位置する部分のタイロッド38aのように極力小
さくし、その分だけ金属製中性子吸収板37aの幅を大き
くして、中性子吸収材量を多く構成する。
【0066】上記構成による作用としては、制御棒36の
強度部材はタイロッド38及びシース6であり、原子炉ス
クラム時に制御棒36が受ける荷重条件を考慮すると、応
力的に最も厳しくなるのは下端であることから、下端部
のタイロッド38の幅を小さくして、中性子吸収材をより
多く配置するのは不可能であるが、上端部については応
力的に余裕がある。
【0067】例えば、タイロッド38a部の幅を現状より
最大10mm程度まで小さくすることが可能であり、また、
金属製中性子吸収板37,37aとしては、Hfの外にHf
−Zr合金や、ユーロピウム及び銀等がある。さらに、
ブレード6におけるタイロッド38,38a部分は、構造が
簡易で強度及び加工性に優れている。
【0068】第8実施の形態は請求項8に係り、なお、
上記第5実施の形態乃至第7実施の形態と同様の構成部
分及び作用と効果については詳細な説明を省略する。図
8の一部切り欠き要部拡大正面図に示すように、制御棒
39は上記第6実施の形態と同様に、ブレード6の内部で
上部の約30cm以内の領域bに金属製中性子吸収材である
金属製中性子吸収板35aを配置する。なお、前記金属製
中性子吸収板35aに代わり、金属製中性子吸収棒32を採
用してもよい。
【0069】また、上記第7実施の形態と同様に、タイ
ロッド38の幅を上部の領域aに位置する部分について、
タイロッド38a部のように極力小さくしている。これに
より、タイロッド38a部分を小さくした分だけ、ブレー
ド6の内部に配置した前記金属製中性子吸収板35aの幅
が大きくしている。なお、前記金属製中性子吸収板35a
の下部に収納したポイズンチューブ34については、その
上部で領域bで示す約30cmだけ短縮されていると共に、
タイロッド38a部分との隣接部には短いポイズンチュー
ブ34aを配置した構成とする。
【0070】上記構成による作用としては、上記第5実
施の形態及び第7実施の形態のように、軸方向上部の領
域aにおいてタイロッド38a幅を極力小さくしたので、
金属製中性子吸収板35aは、特に炉心内で中性子束が最
も高照射となる上部約30cmの領域bの範囲において、ま
た、ポイズンチューブ34aにおいても高反応度化するこ
とができる。
【0071】なお例えば、タイロッド38aの幅は現状よ
り最大10mm程度まで小さくすることが可能であり、ま
た、金属製中性子吸収板35aとしては、Hfの外にHf
−Zr合金や、ユーロピウム及び銀等がある。これによ
り、上記第5実施の形態の場合と同様に、高価な金属製
中性子吸収材の使用量が、少ないことから経済的にも効
果的である。
【0072】第9実施の形態は請求項9に係り、なお、
上記した第1実施の形態と同様の構成部分及び作用と効
果については詳細な説明を省略する。図9の一部切り欠
き要部拡大正面図に示すように、制御棒40においてはブ
レード6に、中性子吸収材を充填する複数の充填孔41を
あけると共に、この充填孔41に例えば金属製中性子吸収
棒32及びB4 C粉末14を充填して構成する。
【0073】なお、上部の領域aの範囲に対しては、高
反応度化を図るために高反応度及び長寿命中性子吸収材
である金属製中性子吸収材を充填する外、それ以下の領
域の充填孔41より長い充填孔41aをあけることにより、
中性子吸収材の充填量を増して反応度を高めることがで
きる。また、中性子吸収材としては全て金属製中性子吸
収棒32とする外に、金属製中性子吸収板35や10Bを濃縮
したB4 C粉末14としてもよく。金属製中性子吸収材に
はHfの外に、Hf−Zr合金やユーロピウム及び銀等
がある。
【0074】上記構成による作用としては、第1実施の
形態と同様であるが、特に上部の領域aの範囲で高反応
度を図る場合は、その領域aに10Bを濃縮したB4 C粉
末14や、金属製中性子吸収材を使用し、それ以下の領域
では通常のB4 C粉末14を使用すると、反応度の分布変
化が容易で効果的であり、かつ経済的である。
【0075】第10実施の形態は請求項10に係り、なお、
上記第1実施の形態及び第5実施の形態と同様の構成部
分及び作用と効果については詳細な説明を省略する。図
10の一部切り欠き要部拡大正面図に示すように、制御棒
42においてはブレード6に、中性子吸収材を充填する複
数の充填孔41をあけると共に、この充填孔41に例えば金
属製中性子吸収棒32及びB4 C粉末14を充填して構成す
る。
【0076】なお、特に炉心内で中性子束が最も高照射
となる、上部の約30cmの領域bの範囲に対しては、それ
以下の領域の充填孔41より長い充填孔41aをあけること
により、中性子吸収材の充填量を増して反応度を高める
ことができる。また、中性子吸収材としては10Bを濃縮
したB4 C粉末14や高反応度及び長寿命中性子吸収材で
ある金属製中性子吸収棒32の外に、金属製中性子吸収板
35としてもよく。金属製中性子吸収材にはHfの外に、
Hf−Zr合金やユーロピウム及び銀等がある。
【0077】上記構成による作用としては、第1実施の
形態及び第5実施の形態と同様であるが、上部約30cmの
領域bの範囲において、高反応度及び長寿命中性子吸収
材である金属製中性子吸収棒32を充填したものである。
また、高価な金属製中性子吸収材の使用量が、少ないこ
とから経済的にも効果的である。
【0078】第11実施の形態は請求項11に係り、なお、
上記第1実施の形態乃至第10実施の形態と同様の構成部
分及び作用と効果については詳細な説明を省略する。図
11の一部切り欠き要部拡大正面図に示すように、制御棒
43についてはブレード6において、中性子吸収材が充填
されている軸方向全長の上部1/2の領域cを高反応度
化するものである。
【0079】従って、ブレード6内で上部1/2の領域
cの範囲に対して、上記第1実施の形態乃至第10実施の
形態と同様の構成とするものである。これにより、上記
第1実施の形態乃至第10実施の形態と同様の作用によ
り、それぞれの効果が得られる。
【0080】
【発明の効果】以上本発明によれば、制御棒の上端及び
ブレードの外側で中性子照射量の多い部位に対して、反
応度を高めた分布特性の高反応度価値制御棒としたこと
から、ウラン燃料のみならずMOX燃料炉心において、
炉停止余裕やスクラム反応度、挿入位置選択のフレキシ
ビリティが低下せず、制御棒により実績のある従来のウ
ラン燃料炉心と同様の炉心運用を行うことができる。ま
た、高価な中性子吸収材を効率的に配分して採用するこ
とにより、経済的効果にも優れている。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る第1実施の形態の制御棒の一部切
り欠き要部拡大正面図。
【図2】本発明に係る第2実施の形態の制御棒で、
(a)は一部切り欠き要部拡大正面図、(b)は径方向
の特性図。
【図3】本発明に係る第3実施の形態の制御棒で、
(a)は一部切り欠き要部拡大正面図、(b)は軸方向
の特性図。
【図4】本発明に係る第4実施の形態の制御棒で、
(a)は一部切り欠き要部拡大正面図、(b)は軸方向
の特性図、(c)は軸方向の特性図。
【図5】本発明に係る第5実施の形態の制御棒の一部切
り欠き要部拡大正面図。
【図6】本発明に係る第6実施の形態の制御棒の一部切
り欠き要部拡大正面図。
【図7】本発明に係る第7実施の形態の制御棒の一部切
り欠き要部拡大正面図。
【図8】本発明に係る第8実施の形態の制御棒の一部切
り欠き要部拡大正面図。
【図9】本発明に係る第9実施の形態の制御棒の一部切
り欠き要部拡大正面図。
【図10】本発明に係る第10実施の形態の制御棒の一
部切り欠き要部拡大正面図。
【図11】本発明に係る第11実施の形態の制御棒の一
部切り欠き要部拡大正面図。
【図12】従来のB4 C型制御棒の一部切り欠き斜視
図。
【図13】従来のHf型制御棒の一部切り欠き斜視図。
【図14】燃料集合体の軸方向分布特性曲線図で、
(a)は核分裂核種濃度、(b)は中性子増倍率、
(c)は中性子照射量を示す。
【図15】制御棒の径方向における中性子照射量特性曲
線図。
【図16】ポイズンチューブの縦断面図。
【符号の説明】
1,8,18,20,23,26,30,33,36,39,40,42,43
…制御棒、2,38,38a…タイロッド、3…ハンドル、
4…スピードリミッタ、5…シース、6…ブレード、
7,19,21,24,27,31,34,34a…ポイズンチュー
ブ、9…ハフニウム、10〜13,22,25,28,29…特性曲
線、14…B4 C粉末、15…エンドプラグ、16…ボール、
17…ディンプル、32…金属製中性子吸収棒、35,35a,
37,37a…金属製中性子吸収板、41…充填孔。

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上部に先端構造材を下部に末端構造材を
    結合したタイロッドの径方向にU字状の金属製シースを
    接合して複数のブレードを形成すると共にこのブレード
    内に中性子吸収材を充填した金属製鋼管を複数配列した
    原子炉用制御棒において、前記中性子吸収材が充填され
    ている領域の上部においてそれ以下の領域より高反応度
    としたことを特徴とする原子炉用制御棒。
  2. 【請求項2】 前記金属製鋼管に充填している中性子吸
    収材は、ブレード内で径方向の反応度分布をもって配置
    したことを特徴とする請求項1記載の原子炉用制御棒。
  3. 【請求項3】 前記金属製鋼管に充填している中性子吸
    収材は、ブレード内で軸方向の反応度分布をもって充填
    したことを特徴とする請求項1記載の原子炉用制御棒。
  4. 【請求項4】 前記ブレード内に配置した中性子吸収材
    の反応度変化を、金属製鋼管内に充填された中性子吸収
    材の濃縮度を変化させることを特徴とする請求項1乃至
    請求項3記載の原子炉用制御棒。
  5. 【請求項5】 前記ブレード内に配置した中性子吸収材
    の領域で、軸方向先端部の約30cm以内の領域で金属製
    鋼管内にヘリウムガスを生成しない金属製中性子吸収材
    を充填したことを特徴とする請求項1乃至請求項4記載
    の原子炉用制御棒。
  6. 【請求項6】 前記ブレード内に配置した中性子吸収材
    の領域で、軸方向先端部の約30cm以内の領域を金属製
    中性子吸収棒又は金属製中性子吸収板とすると共に、そ
    の分中性子吸収材を充填した金属製鋼管の長さを短くし
    たことを特徴とする請求項1乃至請求項4記載の原子炉
    用制御棒。
  7. 【請求項7】 上部に先端構造材を下部に末端構造材を
    結合したタイロッドの径方向にU字状の金属製シースを
    接合して複数のブレードを形成すると共にこのブレード
    内に板状の中性子吸収材を配置した原子炉用制御棒にお
    いて、前記中性子吸収材が配置されている領域の上部に
    おいてそれ以下の領域より高反応度としたことを特徴と
    する原子炉用制御棒。
  8. 【請求項8】 前記金属製シースを接合してブレードを
    形成するタイロッド幅を上部領域においてそれ以下の領
    域より細くして、上部領域の中性子吸収材の充填量を大
    きくして高反応度としたことを特徴とする請求項5又は
    請求項6記載の原子炉用制御棒。
  9. 【請求項9】 上部に先端構造材を下部に末端構造材を
    結合したブレードに中性子吸収材を埋設した原子炉用制
    御棒において、前記中性子吸収材が充填されている領域
    のうちで上部領域においてそれ以下の領域より高反応度
    としたことを特徴とする原子炉用制御棒。
  10. 【請求項10】 前記ブレードに埋設した中性子吸収材
    の領域で、軸方向先端部の約30cm以内の領域を金属製
    中性子吸収材としたことを特徴とする請求項8又は請求
    項9記載の原子炉用制御棒。
  11. 【請求項11】 前記中性子吸収材が配置されている領
    域で上部領域が、中性子吸収材が配置された軸方向全長
    の1/2以下の長さであることを特徴とする請求項1乃
    至10記載の原子炉用制御棒。
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