JP2009270171A - 熱間圧延鋼板およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】引張強さ、形状凍結性、延性、伸びフランジ性及び表面性状に優れる熱間圧延鋼板とその製造方法を提供する。
【解決手段】質量%で、C:0.01〜0.15%、Si:0.2〜1.5%、Mn:0.5〜2.5%、P:0.003〜0.03%、S:0.02%以下、Al:0.005〜1.0%およびN:0.01%以下を含有するとともに下記式(1)を満足し(式中の元素記号は、鋼中における各元素の含有量(単位:質量%)を表す。)、残部がFeおよび不純物からなる化学組成を有し、面積%で、75〜90%のポリゴナルフェライト、5〜15%のマルテンサイトおよび5〜20%のベイナイトを含有し、残部が5%未満からなるとともに、前記ポリゴナルフェライトの平均結晶粒径が3〜20μmである鋼組織を有し、鋼板表面における最大長さ5mm以上のSiスケール疵が10面積%以下である表面性状を有し、引張強度が590MPa以上、降伏比が70%以下、TS×El値が18000MPa・%以上、かつTS×λ値が50000MPa・%以上である機械特性を有する。
0.39×Si−5×P≦Al (1)
【選択図】なし

Description

本発明は、熱間圧延鋼板およびその製造方法に関する。特に、本発明は、自動車や各種の産業機械に用いられる構造部材の素材、なかでも自動車の足廻り部品やバンパー等の補強材に代表される構造部材の素材、またはホイール用の素材として好適な、形状凍結性、延性および伸びフランジ性に優れるとともに表面性状にも優れる、590MPa以上の引張強度を有する高強度熱間圧延鋼板およびその製造方法に関する。
近年、省エネルギー、省資源思想の浸透を背景に自動車産業界などの分野においては車両などの軽量化傾向が一段と進んでおり、その軽量化の一環として設計強度の変更なしに素材鋼板の薄肉化を達成することが望まれている。また、素材鋼板の用途にはプレス加工により成形されて使用される部材が多い。したがって、近年の素材鋼板には、高強度と良好な加工性とを両立することが要求されている。
このような高強度と良好な加工性が両立している鋼板としては、これまで、例えば特許文献1に記載されているようなDP鋼(Dual Phase鋼:フェライト+マルテンサイト二相組織鋼)が開発されている。このDP鋼の特徴は降伏比が低く延性が高い点にある。しかし、上記DP鋼は、加工性にとって重要な要件の1つである“伸びフランジ性”が低く、そのため例えば自動車用足廻り材等として考えた場合には満足できるものではなかった。
そこで、DP鋼の伸びフランジ性を改善する試みとして、例えば特許文献2に開示されているように、鋼板組織をフェライト、マルテンサイトおよびベイナイトの三相組織とする提案がなされている。これは、DP鋼のマルテンサイトの一部をベイナイトに置き換えることで高延性を保ちつつ伸びフランジ性の改善を図ったものである。
しかしながら、上記の三相組織の鋼板では、高強度、高延性およびすぐれた伸びフランジ性を兼ね備えるために、延性、伸びフランジ性を劣化させることなく高強度化を図ることができるSiが添加されるが、Siを含有する熱間圧延鋼板にはSiスケールと呼ばれるスケールが鋼板表面に生じる。Siスケールは、熱間圧延後の鋼板表面に赤褐色の島状模様となって現れ、鋼板の外観品質を著しく低下させる。
この島状模様の発生低減を図るために、島状模様の原因であるSiスケールを低減することを目的として、鋼中のSi含有量を可及的に低減して熱間圧延前の加熱温度を下げる手段が採用されていた。
例えば、特許文献3ではSiの含有量が0.25%(以下、本明細書においては、鋼の成分元素の含有量を示す「%」は特にことわりがない限り「質量%」を意味するものとする。)より多いと鋼板の表面性状が劣化することから、Si含有量の上限を0.25%にしている。
また、特許文献4には、スラブを加熱炉にて表面温度1170〜1250℃に100〜150分間加熱保持し、Siスケールをスラブ表面に均一に発生させ、その後の熱間圧延工程で1回以上デスケーリングを行い、熱間圧延の際に生成したスケールをまとめて除去することにより島状模様の発生を抑制した表面性状に優れる高強度熱間圧延鋼板の製造方法が提案されている。
特開昭55−44551号公報 特開昭57−70257号公報 特開昭58−6937号公報 特開平5−279734号公報
しかしながら、特許文献3に開示される技術では、通常の熱間圧延においてSiスケールを安定して皆無にするにはSi含有量を0.04%以下程度にまで低減せざるを得ないのが実状である。この程度のSi含有量では、延性、伸びフランジ性を劣化させることなく高強度化を図るという目的を達成することは不可能である。
また、特許文献4に開示される技術について本発明者らが確認試験を行ったところ、この技術により加熱段階で生成する1次スケールは加熱直後のデスケーリングにより除去できるものの、その後の圧延過程において2次スケールが生成し、熱間圧延終了後のSiスケールとなることが判明した。
このように、上記の特許文献に開示される技術では、高い機械特性(引張強度、延性、伸びフランジ性など)を維持しつつ良好な表面性状を有する熱間圧延鋼板を実現できていない。
そこで、本発明の目的は、590MPa以上の高い引張強さを有しつつ、優れた形状凍結性、延性および伸びフランジ性を有するとともに、さらに優れた表面性状を有する高強度熱間圧延鋼板とその製造方法を提供することにある。
上記の目的を達成すべく鋭意研究した結果、高強度で優れた延性をもつSi含有量が0.2%以上である複相組織鋼の鋼組織を最適化することにより、高強度で高延性を保ちつつ、伸びフランジ性に優れた熱間圧延鋼板が得られることを、本発明者等は知見した。
また、本発明者等は、粗バーの表面に生成するFeSiOが溶融化する温度、換言すれば、粗バーの表面に生成するFeOとFeSiOとの共晶温度(以下、「FeO/FeSiO共晶温度」ともいう。)以上に粗バーの温度を高めれば、高Si含有鋼からなる粗バーであってもFeSiOの強い酸化抑制効果を消失させて酸化スケール(FeO)を十分に生成させることができ、これによってデスケーリング性を著しく向上させることができること、および上記共晶温度すなわち限界温度Tが下記式(2)により得られることから、粗バーの化学組成を下記式(1)を満足させることにより実際の製造ラインにおいても粗バーの温度をFeO/FeSiO共晶温度以上とすることを実施可能にできることをも知見した。
0.39×Si−5×P≦Al (1)
限界温度T(℃)=168.15×((5×P+Al)/Si)
−245.12×(5×P+Al)/Si+1170 (2)
ここで、式中の元素記号は、鋼中における各元素の含有量(単位:質量%)を表す。
上記新知見に基づいて完成された本発明は、以下のとおりである。
(1)質量%で、C:0.01〜0.15%、Si:0.2〜1.5%、Mn:0.5〜2.5%、P:0.003〜0.03%、S:0.02%以下、Al:0.005〜1.0%およびN:0.01%以下を含有するとともに下記式(1)を満足し、残部がFeおよび不純物からなる化学組成を有し、面積%で、75〜90%のポリゴナルフェライト、5〜15%のマルテンサイトおよび5〜20%のベイナイトを含有し、残部が5%未満からなるとともに、前記ポリゴナルフェライトの平均結晶粒径が3〜20μmである鋼組織を有し、鋼板表面における最大長さ5mm以上のSiスケール疵が10面積%以下である表面性状を有し、引張強度が590MPa以上、降伏比が70%以下、引張強度と全伸びとの積であるTS×El値が18000MPa・%以上、かつ引張強度と穴拡げ率との積であるTS×λ値が50000MPa・%以上である機械特性を有することを特徴とする熱間圧延鋼板。
0.39×Si−5×P≦Al (1)
ここで、式中の元素記号は、鋼中における各元素の含有量(単位:質量%)を表す。
また、「穴拡げ率」とは、JFS T1001で規定される穴拡げ試験によって得られた穴拡げ率(λ)をいい、この穴拡げ率により伸びフランジ性を定量的に評価することができる。
鋼組織に関し、鋼組織の面積%および平均結晶粒径の計測は、鋼板の圧延方向断面について光学顕微鏡および/または電子顕微鏡により観察した場合の視野における各組織について行う。また、鋼組織における「残部」とは、ポリゴナルフェライト、マルテンサイトおよびベイナイト以外の相または組織をいい、この残部が「5%未満」とは、鋼組織が上記の三相のみで構成される場合も含むものとする。
(2)前記化学組成が、Feの一部に代えて、質量%で、Ti:0.2%以下、Nb:0.1%以下、V:0.5%以下およびW:0.5%以下からなる群から選ばれた1種または2種以上を含有することを特徴とする上記(1)に記載の熱間圧延鋼板。
(3)前記化学組成が、Feの一部に代えて、質量%で、Cr:0.5%以下、Mo:0.5%以下、Cu:0.5%以下、Ni:0.5%以下およびB:0.01%以下からなる群から選ばれた1種または2種以上を含有することを特徴とする上記(1)または(2)に記載の熱間圧延鋼板。
(4)前記化学組成が、Feの一部に代えて、質量%で、REM:0.1%以下、Mg:0.01%以下およびCa:0.01%以下からなる群から選ばれた1種または2種以上を含有することを特徴とする上記(1)〜(3)のいずれかに記載の熱間圧延鋼板。
(5)下記工程(A)〜(F)を有することを特徴とする熱間圧延鋼板の製造方法:
(A)請求項1から4のいずれかに記載の化学組成を備える鋼塊または鋼片を1200℃以上としたのちに粗熱間圧延を施して粗バーとする粗熱間圧延工程;
(B)前記粗バーを下記式(2)で規定する限界温度T以上としたのちにデスケーリングを施すデスケーリング工程;
(C)前記デスケーリングを施した粗バーにAr点〜(Ar点+150℃)の温度範囲で圧延を完了する仕上熱間圧延を施して熱間圧延鋼板とする仕上熱間圧延工程;
(D)前記熱間圧延鋼板に前記仕上熱間圧延後3.0秒間以内に冷却を開始し、600〜780℃の温度域まで20〜200℃/秒の平均冷却速度で1次冷却する1次冷却工程;
(E)前記1次冷却により得られた熱間圧延鋼板に前記1次冷却の完了後5〜15秒間の中間空冷を施す中間空冷工程;および
(F)前記中間空冷により得られた熱間圧延鋼板に10℃/秒以上の平均冷却速度で100〜250℃の温度範囲まで2次冷却して巻取る2次冷却・巻取工程。
限界温度T(℃)=168.15×((5×P+Al)/Si)
−245.12×(5×P+Al)/Si+1170 (2)
ここで、式中の元素記号は、鋼中における各元素の含有量(単位:質量%)を表す。
本発明の鋼板は、高強度でありながら、良好な形状凍結性、延性および伸びフランジ性を有するとともに表面性状に優れている。そのため、自動車や各種の産業機械に用いられる構造部材の素材、特に自動車のメンバーや足廻り部品に代表される構造部材の素材として最適である。また安価に製造できるので産業上格段の効果を奏する。
以下に、本発明の最良の形態や製造条件の範囲およびこれらの設定理由について説明する。
1.化学組成
(1)C
Cは、鋼板の強度を高める元素であり、延性に優れた高強度鋼板を製造するためには特に重要な元素である。すなわち、Cの含有量が、0.01%未満では、十分なマルテンサイトの量が確保できず、590MPa以上の強度を有する高強度鋼板を製造することが困難となる。一方、0.15%を超えると溶接性が低下する。
したがって、C含有量を0.01〜0.15%とする。なお、590MPa以上の高強度を容易に得るにはC含有量を0.03%以上とすることが好ましく、780MPa以上の高強度を得るにはC含有量を0.04%以上とすることが望ましい。
(2)Si
Siは固溶強化によって主相(複合組織における体積率が最大の相または組織)であるフェライトを強化するのみならず、フェライトの生成を促進し、未変態オーステナイト中にCを濃縮させ、第二相(主相以外の相および組織)にマルテンサイトを生成させることを容易にする。そのため、Siの含有は、高強度で高延性である複合組織鋼を製造するために重要であり、上記作用効果を得るには、Si含有量を0.2%以上とする。特に、高強度で高延性型の複合組織鋼とするにはSi含有量を0.4%以上とすることが好ましい。一方、Si含有量が1.5%を超えると溶接性や靱性の劣化を招くようになる。したがって、Si含有量を0.2〜1.5%とする。
(3)Mn
Mnは、鋼の焼入性を高め強度を上昇させるのに有効な元素であるが、その含有量が0.5%未満では、マルテンサイトを生成させることができず、十分な強度と延性を得ることができない。一方、2.5%を超えてMnを含有させてもその効果は飽和する。
したがって、Mn含有量を0.5〜2.5%とする。マルテンサイトの生成を容易にする程度の焼き入れ性を確保するには、Mn含有量を1.0%以上とすることが好ましい。
(4)P
Pは安価な固溶強化元素であり、高強度化に有効である。しかし、その含有量が0.003%未満では上記の効果が得難い。一方、Pは偏析し易い元素であるため多量に添加した場合には、溶接性の低下を招き、特に、その含有量が0.03%以上になると偏析が著しくなって溶接性の低下が極めて大きくなる。したがって、Pの含有量を0.003〜0.03%とする。
更に望ましい下限は、製造コストの観点から0.005%以上であり、更に望ましい上限は、溶接性の観点から0.025%以下である。
(5)S
Sは、不純物元素であり、伸びフランジ性を低下させる硫化物を形成するため、少なければ少ないほど好ましい。本発明においては、S含有量を0.02%以下とする。好ましくは、0.01%以下である。
(6)Al
AlはFeO/FeSiO共晶温度を低下させる作用を有し、Siスケール疵の発生を抑制するのに非常に重要な元素である。Al含有量を、Si含有量とP含有量とで表される下記式(1)を満たすようにすることで、通常の熱間圧延プロセス、具体的には、粗熱間圧延により得られる粗バーの温度を1100℃以上とし、その粗バーに高圧水吹きつけなど一般的な手法によりデスケーリングを行うことにより、Siスケールが安定的に除去される。このため、Si含有量が0.2〜1.5%であっても、Siスケール疵が抑制された表面性状に優れた熱間圧延鋼板を安定的に得ることが実現される。
0.39×Si−5×P≦Al (1)
ただし、Al含有量が0.005%未満の場合には上記のFeO/FeSiO共晶温度を低下させる作用はほとんど見られなくなり、一方、1.0%を超えると、粗大なアルミナ系介在物が増加して延性と曲げ加工性が著しく低下する。したがって、Al含有量は、0.005〜1.0%としつつ上記式(1)を満たすようにする。
(7)N
Nは、不純物元素であり、AlやTiと結合して延性を低下させる窒化物を形成するため、少なければ少ないほど好ましい。本発明においては、N含有量を0.01%以下とする。好ましくは0.0050%以下である。一方、過剰なN含有量の低減は著しい製造コストの増加を招くため、N含有量は0.0005%以上とすることが好ましい。
(8)Ti、Nb、V、W
Ti、Nb、VおよびWは、析出強化元素であり、鋼板の強度を一層高める作用を有する。したがって、これらの元素の1種または2種以上を含有させてもよい。ただし、過剰に含有させても上記作用による効果が飽和し、いたずらにコストの増加を招くので、それぞれの元素の含有量は、Ti:0.2%以下、Nb:0.1%以下、V:0.5%以下およびW:0.5%以下とする。上記作用による効果をより確実に得るには、Ti:0.01%以上、Nb:0.005%以上、V:0.01%以上またはW:0.01%以上とすることが好ましい。
(9)Cr、Mo、Cu、Ni、B:
Cr、Mo、Cu、NiおよびBは、固溶強化元素であり、鋼板の強度を一層高める作用を有する。したがって、これらの元素の1種または2種以上を含有させてもよい。ただし、過剰に含有させても上記作用による効果が飽和し、いたずらにコストの増加を招くので、それぞれの元素の含有量は、Cr:0.5%以下、Mo:0.5%以下、Cu:0.5%以下、Ni:0.5%以下およびB:0.01%以下とする。上記作用による効果をより確実に得るには、Cr:0.05%以上、Mo:0.05%以上、Cu:0.05%以上、Ni:0.05%以上またはB:0.0002%以上とすることが好ましい。
(10)REM、Mg、Ca:
REM、MgおよびCaは、硫化物や酸化物などの介在物を球状化して、加工性を向上させる作用を有する。したがって、これらの元素の1種または2種以上を含有させてもよい。ただし、過剰に含有させても上記作用による効果が飽和し、いたずらにコストの増加を招くので、それぞれの元素の含有量は、REM:0.1%以下、Mg:0.01%以下およびCa:0.01%以下とする。上記作用による効果をより確実に得るには、REM:0.005%以上、Mg:0.0005%以上またはCa:0.0005%以上とすることが好ましい。
ここで、REMとは、Sc、Yおよびランタノイドの合計17元素を指し、ランタノイドの場合、工業的にはミッシュメタルの形で添加される。なお、本発明では、REMの含有量はこれらの元素の合計含有量を指す。
2.鋼組織
引張強度が590MPa以上の領域で、良好な延性と伸びフランジ性を得るためには、鋼板の圧延方向断面について光学顕微鏡または電子顕微鏡により観察した場合の視野における各相の面積率(単位:面積%)で、75〜90%のポリゴナルフェライト、5〜15%のマルテンサイトおよび5〜20%のベイナイトを含有し、残部が5%未満からなるとともに、前記ポリゴナルフェライトの平均結晶粒径が3〜20μmである鋼組織とすることが必要である。以下、ベイナイトやパーライト等の「組織」を便宜上「相」ともいい、鋼組織における各相の存在割合を表す「%」は、上記の計測方法による「面積%」の意味である。
(1)ポリゴナルフェライト
鋼組織に占めるポリゴナルフェライトの割合が75%未満であると、軟質なポリゴナルフェライトの割合が過小となり、マルテンサイトやベイナイトといった硬質相の割合が過大となるため、鋼板の加工性が劣化する。一方、鋼組織に占めるポリゴナルフェライトの割合が90%を超えると、軟質なポリゴナルフェライトの割合が過大となり、マルテンサイトやベイナイトといった硬質相の割合が過小となるため、590MPa以上の引張強度を確保することが困難となる。
また、ポリゴナルフェライトの平均結晶粒径(上記の鋼組織の面積率の計測に用いた観察視野で計測した結晶粒径の平均値)が3μm未満であると、降伏点が上昇して形状凍結性が劣化する。一方、ポリゴナルフェライトの平均結晶粒径が20μm超であると、590MPa以上の引張強度を確保することが困難となる。さらに、ポリゴナルフェライトの平均結晶粒径が粗大であると、マルテンサイトおよびベイナイトの平均粒径も粗大となり、伸びフランジ加工の際にボイドが発生しやすくなり、伸びフランジ性が劣化する。このため、ポリゴナルフェライトの平均結晶粒径が20μm超の場合には引張強度と伸びフランジ性とを両立させることが困難となる。
したがって、鋼組織に占めるポリゴナルフェライトの割合は75〜90%とし、その平均結晶粒径は3〜20μmとする。
(2)マルテンサイト
マルテンサイトは、鋼板の強度を向上させるとともに、降伏比を低下させて良好な形状凍結性を得るために必要な組織である。したがって、本発明においては、鋼組織に占めるマルテンサイトの割合を5%以上とする。
一方、鋼組織に占めるマルテンサイトの割合が過大であると伸びフランジ性の劣化を招く。したがって、本発明においては、鋼組織に占めるマルテンサイトの割合を15%以下とする。
(3)ベイナイト
ベイナイトは、ポリゴナルフェライトとマルテンサイトとの相間の硬度差に起因する伸びフランジ性の劣化を抑制するために必要である。したがって、本発明においては、鋼組織に占めるベイナイトの割合を5%以上とする。
一方、鋼組織に占めるベイナイトの割合が過大であると延性の劣化を招く。したがって、本発明においては、鋼組織に占めるべイナイトの割合を20%以下とする。
なお、ここでいうベイナイトにはベイニティックフェライトが含まれる。
(4)その他
本発明に係る鋼板の鋼組織は、上記のポリゴナルフェライト、マルテンサイトおよびベイナイトにより構成されていてもよいし、上記の三相以外の相を含有していてもよい。ただし、上記の三相以外の相を含有する場合は、その合計面積率は5%未満とする。ポリゴナルフェライト、マルテンサイトおよびベイナイト以外の相とは、パーライト、セメンタイトおよび残留オーステナイトである。パーライトおよびセメンタイトの面積率が5%以上である場合には、均一伸びが減少し、結果的に延性が劣化する。また、残留オーステナイトの面積率が5%以上である場合には、均一伸びは向上するが、伸びフランジ性が劣化する。
3.表面性状
鋼板表面における最大長さ5mm以上のSiスケール疵の面積率は10面積%以下とする。
鋼板表面における最大長さ5mm以上のSiスケール疵の面積率が10面積%超となると、外観が美麗でないばかりか、不均一なSiスケールの存在に起因して、熱間圧延後の冷却過程において同一鋼板内における温度ムラが顕著となり、同一鋼板内における材質の変動が大きくなる。
4.機械特性
本発明の鋼板は、良好な形状凍結性、延性および伸びフランジ性を備えた高強度熱間圧延鋼板を提供することを目的とするものであるから、引張強度が590MPa以上、降伏比が70%以下、引張強度と全伸びとの積であるTS×El値が18000MPa・%以上、引張強度と穴拡げ率との積であるTS×λ値が50000MPa・%以上である機械特性を有するものとする。なお、引張強度を780MPa以上とすれば、特に部材の薄肉化に効力が発揮されるので好ましい。
5.製造方法
本発明の熱間圧延鋼板は、例えば、下記工程(A)〜(F)を有する熱間圧延鋼板の製造方法により効率的に製造することができる。
(A)本発明に係る上記の化学組成を備える鋼塊または鋼片を1100℃以上としたのちに粗熱間圧延を施して粗バーとする粗熱間圧延工程;
(B)前記粗バーを下記式(2)で規定する限界温度T以上としたのちにデスケーリングを施すデスケーリング工程;
(C)前記デスケーリングを施した粗バーにAr点〜(Ar点+150℃)の温度範囲で圧延を完了する仕上熱間圧延を施して熱間圧延鋼板とする仕上熱間圧延工程;
(D)前記熱間圧延鋼板に前記仕上熱間圧延後3.0秒間以内に冷却を開始し、600〜780℃の温度域まで20〜200℃/秒の平均冷却速度で1次冷却する1次冷却工程;
(E)前記1次冷却により得られた熱間圧延鋼板に前記1次冷却の完了後5〜15秒間の中間空冷を施す中間空冷工程;および
(F)前記中間空冷により得られた熱間圧延鋼板に10℃/秒以上の平均冷却速度で100〜250℃の温度範囲まで2次冷却して巻取る2次冷却・巻取工程。
限界温度T(℃)=168.15×((5×P+Al)/Si)
−245.12×(5×P+Al)/Si+1170 (2)
以下に各工程について説明する。
(1)粗熱間圧延工程
粗熱間圧延に供する鋼塊または鋼片の温度は1100℃以上とする。前記温度が1100℃未満では、鋼塊または鋼片の中に存在する粗大な硫化物や窒化物などが再固溶せずに、熱間圧延後の鋼板にまで残存し、延性を著しく劣化させる場合がある。また、オーステナイトが粗大化しないため、ポリゴナルフェライトの生成が過剰となり、所望のポリゴナルフェライト面積率が得られなくなる場合がある。なお、鋼塊または鋼片を粗熱間圧延に供する態様は、1100℃未満の温度にある鋼塊または鋼片を再加熱したものを供するものであってもよく、連続熱間圧延後または分塊圧延後の高温状態にある鋼塊または鋼片をそのままあるいは保温を行って供するものであってもよい。
前記温度の上限は特に規定する必要はないが、1300℃超ではスラブが自重で変形して圧延トラブルに繋がる危険性があるので、1300℃以下とすることが好ましい。
(2)デスケーリング工程
粗熱間圧延により得られた粗バーを下記式(2)で規定する限界温度T以上としたのちにデスケーリングを施す。
限界温度T(℃)=168.15×((5×P+Al)/Si)
−245.12×(5×P+Al)/Si+1170 (2)
スケールは、その生成量が大きくなるほど、スケールの内部に圧縮応力が発生するとともに、母材とスケールとの界面に生成するボイドの生成量も増加する。このようにして発生した圧縮応力と生成したボイドとの相互作用によりデスケーリング性が向上する。したがって、粗熱間圧延完了後デスケーリング開始前におけるスケール生成が進行するほど、粗バーの表面に生成するスケールは剥離し易いものとなる。
しかしながら、Si含有量が0.2%以上であるSi含有鋼では、粗熱間圧延工程において鋼塊または鋼片を高温かつ長時間の加熱を施すことによって、SiのFeとの複合酸化物(FeSiO)が生成する。このFeSiOは母材および酸化スケール(FeO)の界面に形成されるため、母材からのさらなるスケールの生成は抑制され、デスケーリングされにくいSiスケールが母材の表面に形成されてしまう。
一般に、スケールの生成量を増加させるには粗熱間圧延工程における鋼板温度を高くすればよいが、Si含有鋼ではFeSiOによる上記のスケール生成抑制効果が顕著であるため、鋼板温度を多少高めた程度では十分なスケールの生成量を得ることができない。
ところが、FeO/FeSiO共晶温度まで鋼板温度を高めると、母材と酸化スケール(FeO)との界面に形成されたFeSiOが溶融するため、Si含有量が高いSi含有鋼についても母材からのスケール生成を安定的に促進させることが可能となる。その結果スケールは剥離しやすくなり、Siスケール疵は発生しにくくなる。
このFeO/FeSiO共晶温度は、FeOおよびFeSiOのみの純粋な系では約1177℃以上であり、実設備において粗バーのこの温度に設定することは困難である。しかしながら、不純物が存在する場合にはその影響でFeO/FeSiO共晶温度(以下、「限界温度T」という。)は低下する。
この限界温度Tを効率的に低下させることが可能な元素としてP、Alが挙げられる。前述の化学組成を有する鋼について、これらの元素およびSiの含有量と限界温度Tとの関係を調査したところ、上記式(2)が得られた。そこで、本発明に係るデスケーリング工程では、デスケーリングの前にこの下限温度T以上に粗バーを加熱することとしている。
なお、粗バーの温度を限界温度T以上とする方法は常法でよく、例えば、粗熱間圧延機列と仕上熱間圧延機列との間に誘導加熱、通電加熱、炉加熱等の装置を設けて行えばよい。温度の制御性の観点からは誘導加熱装置が好ましい。また、粗熱間圧延後の粗バーの温度が限界温度T以上である場合には特に粗バーを加熱する必要はない。例えば、粗熱間圧延に供する鋼塊または鋼片の温度を高温とすることにより、粗熱間圧延後の粗バーの温度を限界温度T以上としてもよい。但し、鋼塊または鋼片の加熱に要するコスト、スケールロスによる歩留り低下、粗バーの温度制御性の観点からは、粗バーを加熱する方法を採用することが好ましい。
デスケリーング装置は、公知のデスケーリング装置でよく、例えば、高圧水吐出圧:10MPa以上100MPa以下および粗バー単位幅当たり流量:0.01m/秒/m以上0.4m/秒/m以下の条件で高圧水を噴射する噴射用ノズルが複数個配置されたデスケーリング装置を用いて、粗バーの表面へ高圧水を噴射すればよい。また、スケール除去時の粗バーの移動速度も特に制限されず、例えば、0.1m/秒以上2.5m/秒以下とすればよい。なお、デスケーリングを行う際の粗バーの温度は特に限定を要さない。
(3)仕上熱間圧延工程
上記デスケーリングを施した粗バーにAr点〜(Ar点+150℃)の温度範囲で圧延を完了する仕上熱間圧延を施して熱間圧延鋼板とする。
圧延完了温度がAr点未満では、フェライト域圧延となって加工フェライトが生成し、鋼板の加工性が劣化する。程度が著しい場合には圧延時に体積膨張が起こり、圧延トラブルが発生する。一方、圧延完了温度が(Ar点+150℃)超では、ポリゴナルフェライトの生成が抑制され、ポリゴナルフェライトの面積率が75%未満となる。
(4)1次冷却工程
上記熱間圧延鋼板に仕上熱間圧延後3.0秒間以内に冷却を開始し、600〜780℃の温度域まで20〜200℃/秒の平均冷却速度で1次冷却する。ここで、1次冷却とは、連続的な一つの水冷却設備により水冷却を施すことであり、上記水冷却設備の途中で生じる空冷過程を含むが、上記水冷却設備の前後における空冷過程は含まない。この水冷却設備は、例えば、通常の冷却設備はいわゆる「前段バンク」と「後段バンク」という2つの連続した冷却バンク群からなるが、この場合における「前段バンク」のことであり、この場合には、1次冷却の平均冷却速度は前段バンクの入側温度と出側温度と通板速度とから求めることができる。
仕上熱間圧延後に冷却を開始するまでの時間が3.0秒間超の場合、または、1次冷却の平均冷却速度が20℃/秒未満の場合には、ポリゴナルフェライトの平均結晶粒径が20μm超となる場合がある。一方、1次冷却の平均冷却速度が200℃/秒超の場合には、ポリゴナルフェライトの平均結晶粒径が3μm未満となる場合がある。
1次冷却完了温度が780℃超の場合には、ポリゴナルフェライトの生成が促進されて、ポリゴナルフェライトの面積率が90%超となる場合がある。一方、1次冷却完了温度が600℃未満の場合には、ポリゴナルフェライトの生成が抑制されて、ポリゴナルフェライトの面積率が75%未満となる場合がある。
(5)中間空冷工程
上記の1次冷却により得られた熱間圧延鋼板に1次冷却の完了後5〜15秒間の中間空冷を施す。
中間空冷時間が5秒間未満では、所望の面積率のポリゴナルフェライトの確保が困難となる。中間空冷時間が15秒間超では、パ−ライト面積率が5%超となってしまう。
(6)2次冷却・巻取工程
上記の中間空冷により得られた熱間圧延鋼板に10℃/秒以上の平均冷却速度で100〜250℃の温度範囲まで2次冷却して巻取る。このようにすることにより、マルテンサイト面積率を5%〜15%かつベイナイト面積率を5%〜20%にすることが安定的に実現される。
ここで、2次冷却とは、1次冷却と同様に連続的な一つの水冷却設備により水冷却を施すことであり、上記水冷却設備の途中で生じる空冷過程を含むが、上記水冷却設備の前後における空冷過程は含まない。この水冷却設備は、例えば、通常の冷却設備はいわゆる「前段バンク」と「後段バンク」という2つの連続した冷却バンク群からなるが、この場合における「後段バンク」のことであり、この場合には、2次冷却の平均冷却速度は後段バンクの入側温度と出側温度と通板速度とから求めることができる。
2次冷却の平均冷却速度が10℃/秒未満の場合、または、巻取温度が250℃超の場合には、冷却が不十分となるので、マルテンサイトを5面積%以上確保することが困難となるとともに、ベイナイトの面積率を20%以下とすることも困難となる。
これに対し、巻取温度が150℃未満の場合には、冷却が過剰となり、マルテンサイトの面積率が増加して、ベイナイトを5面積%以上確保することが困難となる。なお、2次冷却の平均冷却速度の上限は特に規定する必要はないが、実設備の制約上200℃/秒以下とすることが好ましい。
(7)その他の工程
上記の工程により得られた熱間圧延鋼板に対して、酸洗を行ってもよいし、スキンパスによる平坦矯正を行ってもよい。酸洗もスキンパスもその条件は公知の方法に基づき設定すればよく、酸洗前にスキンパスで平坦矯正を行ってもその効果は失われない。
以下に実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例により制限されるものではない。
1.熱間圧延鋼板の製造
表1に示す化学成分を有する鋼を転炉で溶製し、連続鋳造機にて連続鋳造を実施し、巾1000mmで厚み250mmのスラブとした。
Figure 2009270171
得られたスラブを表2に示す条件にて加熱した後、粗圧延を実施し厚み35mmの粗バーとし、誘導加熱装置で粗バーを加熱した(加熱温度は表2参照。)。その後、高圧水を噴射する噴射用ノズルが複数個配置されたデスケーリング装置を用いてデスケーリングを行った。その条件は次のとおりである:
高圧水吐出圧:10MPa以上100MPa以下
粗バー単位幅当たり流量:0.01m/秒/m以上0.4m/秒/m以下
スケール除去時の粗バーの移動速度:0.1m/秒以上2.5m/秒以下
デスケーリングされた粗バーに対して仕上げ圧延、冷却、巻き取りを実施し、板厚3.5mmの熱間圧延鋼板を製造した。各工程の条件は表2に示されるとおりである。得られた熱間圧延鋼板をアンコイルして、スキンパスでの平坦矯正および酸洗によるスケール除去を実施した。
Figure 2009270171
2.評価方法
(1)鋼組織の評価
鋼板の圧延方向に平行な断面について、光学顕微鏡または走査型電子顕微鏡を用いて、JIS G 0552に準拠してポリゴナルフェライトの平均結晶粒径を測定した。ポリゴナルフェライトの面積率は、得られた顕微鏡画像に対して画像処理することにより求めた。第2相の同定ならびに平均粒径は、走査型電子顕微鏡を用いて調査した。
(2)鋼板の表面性状の評価
鋼板表面における最大長さ5mm以上のSiスケール面積率の算出は、得られた鋼板の外観写真を撮影し、画像処理にて実施した。
(3)引張試験
各鋼板の圧延直角方向からJIS5号引張試験を採取した。試験方法はJIS Z2241に準じた。降伏点YP、引張強さTS、伸びElを測定した。
(4)穴拡げ試験
各鋼板から縦横それぞれ150mmの正方形の試験片を採取し、JFS T1001で規定される穴拡げ試験によって得られた穴拡げ率(λ)によって伸びフランジ加工性を評価した。
3.評価結果
上記の評価方法に基づき得られた鋼板の特性結果を表3に示した。
Figure 2009270171
本発明である供試材No.1〜10は、引張強度(TS)が590MPa以上で降伏比(YR)が70%以下、TS×El値が18000MPa・%以上かつTS×λ値が50000MPa・%以上であり、形状凍結性、延性および伸びフランジ性に優れていた。加えて、最大長さ5mm以上のSiスケール疵が面積率で10%以内であり鋼板の表面性状にも優れていた。
これに対して、供試材No.11の材質Iは粗バー加熱限界温度が約1150℃と高いため、粗バー加熱温度が限界温度を上回ることができず、Siスケール疵の面積率が40%となり表面性状が劣化した。
供試材No.12は、巻取温度が60℃と低かったため、マルテンサイト面積率が多く、ベイナイト面積率が少なくなり、伸びフランジ性が劣化した。このため、TS×λ値が不芳であった。
供試材No.13は、巻取温度が280℃と高かったため、マルテンサイトが生成せず、TSが590MPa未満となり、延性が劣化した。このため、TS×El値が不芳であった。
供試材No.14は、仕上熱間圧延完了から1次冷却開始までの時間が3.2秒と本発明外であった。そのため、ポリゴナルフェライト粒の成長が促進され、ポリゴナルフェライトの平均結晶粒径が20μm超となり、TSが590MPa未満となり、伸びフランジ性が劣化した。このため、TS×λ値が不芳であった。
供試材No.15は、1次冷却の冷却速度が205℃/秒と本発明外であった。そのため、ポリゴナルフェライトの粒成長が抑制され、ポリゴナルフェライトの平均結晶粒径が3μm未満となり、降伏比が70%超となった。
供試材No.16は、1次冷却の冷却速度が15℃/秒と本発明外であった。そのため、ポリゴナルフェライト粒の成長が促進し、ポリゴナルフェライトの平均結晶粒径が20μm超となり、TSが590MPa未満となった。
供試材No.17は、2次冷却の冷却速度が8℃/秒と本発明外であった。そのため、マルテンサイト面積率が5%未満、ベイナイト面積率が20%超となり、延性および形状凍結性が劣化した。このため、TS×El値および降伏比が不芳であった。
供試材No.18は、スラブの加熱温度が1080℃と本発明外であるため、ポリゴナルフェライトの生成が促進されポリゴナルフェライトの面積率が90%超となった。スラブ中に存在した粗大な析出物や硫化物、窒化物が再固溶せず、延性および伸びフランジ性が劣化した。このため、TS×El値およびTS×λ値が不芳であった。
供試材No.19は、1次冷却完了温度が790℃と本発明外であった。そのため、ポリゴナルフェライトの生成が促進され、ポリゴナルフェライトの面積率が90%超となりTSが590MPa未満となった。
供試材No.20は、1次冷却完了温度が590℃と本発明外であった。そのため、ポリゴナルフェライトの生成が抑制されポリゴナルフェライトの面積率が75%未満となり,延性が劣化した。このため、TS×El値が不芳であった。
供試材No.21は、熱間圧延時の仕上温度が960℃と(Ar点+150℃)を上回り、本発明外であった。そのため、ポリゴナルフェライトの生成が抑制され、ポリゴナルフェライトの面積率が75%未満となり、延性が劣化した。このため、TS×El値が不芳であった。
供試材No.22は、熱間圧延時の仕上温度が790℃とAr点を下回り、本発明外であるため、圧延時にフェライト生成による体積変動が起こり、正常な圧延ができなかった。そのため、鋼板の評価ができなかった。
供試材No.23は、1次冷却完了後の中間空冷時間が20秒間と本発明外であった。そのため、パーライト面積率が5%以上となり、延性および伸びフランジ性が劣化した。このため、TS×El値およびTS×λ値が不芳であった。
供試材No.24は、1次冷却完了後の中間空冷時間が2秒間と本発明外であった。そのため、ポリゴナルフェライト面積率が75%未満となり、延性が劣化した。このため、TS×El値が不芳であった。

Claims (5)

  1. 質量%で、C:0.01〜0.15%、Si:0.2〜1.5%、Mn:0.5〜2.5%、P:0.003〜0.03%、S:0.02%以下、Al:0.005〜1.0%およびN:0.01%以下を含有するとともに下記式(1)を満足し、残部がFeおよび不純物からなる化学組成を有し、
    面積%で、75〜90%のポリゴナルフェライト、5〜15%のマルテンサイトおよび5〜20%のベイナイトを含有し、残部が5%未満からなるとともに、前記ポリゴナルフェライトの平均結晶粒径が3〜20μmである鋼組織を有し、
    鋼板表面における最大長さ5mm以上のSiスケール疵が10面積%以下である表面性状を有し、
    引張強度が590MPa以上、降伏比が70%以下、引張強度と全伸びとの積であるTS×El値が18000MPa・%以上、かつ引張強度と穴拡げ率との積であるTS×λ値が50000MPa・%以上である機械特性を有することを特徴とする熱間圧延鋼板。
    0.39×Si−5×P≦Al (1)
    ここで、式中の元素記号は、鋼中における各元素の含有量(単位:質量%)を表す。
  2. 前記化学組成が、Feの一部に代えて、質量%で、Ti:0.2%以下、Nb:0.1%以下、V:0.5%以下およびW:0.5%以下からなる群から選ばれた1種または2種以上を含有することを特徴とする請求項1に記載の熱間圧延鋼板。
  3. 前記化学組成が、Feの一部に代えて、質量%で、Cr:0.5%以下、Mo:0.5%以下、Cu:0.5%以下、Ni:0.5%以下およびB:0.01%以下からなる群から選ばれた1種または2種以上を含有することを特徴とする請求項1または2に記載の熱間圧延鋼板。
  4. 前記化学組成が、Feの一部に代えて、質量%で、REM:0.1%以下、Mg:0.01%以下およびCa:0.01%以下からなる群から選ばれた1種または2種以上を含有することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の熱間圧延鋼板。
  5. 下記工程(A)〜(F)を有することを特徴とする熱間圧延鋼板の製造方法:
    (A)請求項1から4のいずれかに記載の化学組成を備える鋼塊または鋼片を1200℃以上としたのちに粗熱間圧延を施して粗バーとする粗熱間圧延工程;
    (B)前記粗バーを下記式(2)で規定する限界温度T以上としたのちにデスケーリングを施すデスケーリング工程;
    (C)前記デスケーリングを施した粗バーにAr点〜(Ar点+150℃)の温度範囲で圧延を完了する仕上熱間圧延を施して熱間圧延鋼板とする仕上熱間圧延工程;
    (D)前記熱間圧延鋼板に前記仕上熱間圧延後3.0秒間以内に冷却を開始し、600〜780℃の温度域まで20〜200℃/秒の平均冷却速度で1次冷却する1次冷却工程;
    (E)前記1次冷却により得られた熱間圧延鋼板に前記1次冷却の完了後5〜15秒間の中間空冷を施す中間空冷工程;および
    (F)前記中間空冷により得られた熱間圧延鋼板に10℃/秒以上の平均冷却速度で100〜250℃の温度範囲まで2次冷却して巻取る2次冷却・巻取工程。
    限界温度T(℃)=168.15×((5×P+Al)/Si)
    −245.12×(5×P+Al)/Si+1170 (2)
    ここで、式中の元素記号は、鋼中における各元素の含有量(単位:質量%)を表す。
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