JP4605100B2 - 高強度熱延鋼板およびその製造方法 - Google Patents
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(1)質量%で、C:0.02〜0.20%、Si:2.0%以下、Mn:0.5〜3.0%、P:0.05%以下、S:0.02%以下、sol.Al:0.005〜1.0%、N:0.01%以下を含有し、残部Feおよび不純物からなる化学組成を有し、板厚方向の1/4t位置におけるフェライト面積率α(1/4t)と1/2t位置におけるフェライト面積率α(1/2t)とがともに50%以上であり、かつこれらの面積率比α(1/4t)/α(1/2t)が95%以上であり、さらに鋼帯の幅方向位置1/8w〜7/8wの範囲における最大長さ5mm以上の島状スケール疵の面積率が10%以下であることを特徴とする引張強度480MPa以上の高強度熱延鋼板。
{(溶鋼温度−凝固開始温度)×([C]+0.03[Si]+0.05[Mn]
+0.07[S]+0.01[P]+0.02[A群元素の合計]
+0.02[B群元素の合計]+0.01[C群元素の合計])}0.2
×0.1・・・・・(式1)
ここで、
(A群)Ti:0.5%以下、Nb:0.5%以下、V:0.5%以下、W:0.5%以下
(B群)Cr:1.0%以下、Mo:1.0%以下、Cu:1.0%以下、Ni:1.0%以下、B:0.01%以下
(C群)REM:0.1%以下、Mg:0.01%以下、Ca:0.01%以下
である。
168.15×{(5×P+Al)/Si}2−245.12
×(5×P+Al)/Si+1170・・・・・(式2)
C:0.02%〜0.20%
Cは鋼の強度を確保するのに必要な元素であり、480MPa以上の引張強度を確保するためには重要な元素である。C含有量が0.02%未満であると、十分な第2相の析出ができなくなるため、480MPa以上の引張強度を確保できなくなる。そのため下限は0.02%とする。一方0.20%を超えると製品の溶接性が低下する。したがってCの含有量を0.02〜0.20%とした。
Si:2.0%以下
Siは固溶強化によってフェライト相を強化できるだけでなく、フェライトの生成を促進し、未変態オーステナイト中にCを濃縮させ、第2相をマルテンサイトとすることを容易にする。そのため、Siの含有は、高強度で高延性であるDP鋼をつくる場合には重要であり、その場合は、Si含有量を0.2%以上とする。特に、高強度で高延性型のDP鋼とするにはSiの含有量を0.4%以上とすることが望ましい。
Mnは、鋼の焼入性を高め強度を上昇させるのに有効な元素であるが、その含有量が0.5%未満では、必要量の第2相を生成させることができず、十分な強度と延性を得ることができない。一方3.0%を超えて、Mnを含有させてもその効果は飽和してしまうため、コストの増大をもたらす。容易に高強度の第2相を生成させるための焼き入れ性を確保するには、Mnを1.0%以上含有させることが望ましい。
Pは固溶強化に働く元素であり、高強度化のために有効である。しかし、Pは凝固時に偏析し易い元素であるため多量に添加した場合には、鋳片でのマクロおよびミクロ偏析が不均一となり、目的とする孔拡げ均一性を得ることができない。このため、P含有量は0.05%以下とする。偏析防止の観点からは0.025%以下とすることが望ましい。
Sは、各元素と硫化物を生成し、鋼板の加工性を悪化させるため、可能な限り低減する必要のある不純物である。またPと同様に凝固時に偏析し易い元素であるため多量に含有する場合には、鋳片でのマクロおよびミクロ偏析が不均一となり、目的とする孔拡げ均一性を得ることができない。そのため、含有量の上限を0.02%とした。望ましい上限は、0.01%である。
Alは、鋼の脱酸に有用な元素である。その効果を得るには、少なくとも0.005%の含有量が必要である。一方、その含有量が1.0%を超えると、粗大なアルミナ系介在物が増加して、加工性が著しく低下する。したがって、Al含有量を0.005〜1.0%とする。Alを0.1%超含有させることにより、フェライト生成が促進し、孔拡げ特性の更なる向上が図れ、さらに、FeO/Fe2SiO4の共晶温度が低下するため、脱スケール性が向上し、島状スケール疵が減少する。
Nは、各元素と結合して窒化物を形成する。窒化物は延性を劣化させる傾向を有するため、できるだけ低減するのが望ましいが、含有量が0.01%以下であれば、無害化できる。そのため、上限を0.01%とした。製鋼段階でのN低減コストと材料特性とのバランスから、N含有量は0.0005%〜0.0050%とするのが好ましい。
Ti、Nb、V、Wは析出強化によって強度を高める元素であり、強度を一層高める作用を有し、2種以上含有させても、それぞれの作用効果は失われない。但し、その作用効果は、Ti:0.5%、Nb:0.5%、V:0.5%およびW:0.5%をそれぞれ超えて含有させても飽和する。このためコストの観点から各元素の含有量をTi:0.5%以下、Nb:0.5%以下、V:0.5%以下およびW:0.5%以下として、これらの群から選ばれる1種または2種以上を含有させることが好ましい。またその作用効果は、Tiについては0.01%以上、Nbについては0.005%以上、Vについては0.01%以上、Wについては0.01%以上を含有させることにより確実に得られることから、それらを含有量の下限とすることが好ましい。
Cr、Mo、Cu、NiおよびBは固溶強化によって強度を高める元素であり、強度を一層高める作用を有し、2種以上含有させても、それぞれの作用効果は失われない。但し、その作用効果は、Cr:1.0%、Mo:1.0%、Cu:1.0%、Ni:1.0%およびB:0.01%をそれぞれ超えて含有させても飽和する。このためコストの観点から各元素の含有量をCr:1.0%以下、Mo:1.0%以下、Cu:1.0%以下、Ni:1.0%以下およびB:0.01%以下として、これらの群から選ばれる1種または2種以上を含有させることが好ましい。またその作用効果は、Crについては0.05%以上、Moについては0.05%以上、Cuについては0.05%以上、Niについては0.05%以上、Bについては0.0002%以上含有させることにより確実に得られることから、それらを含有量の下限とすることが好ましい。
REM、MgおよびCaは硫化物、酸化物などの介在物を球状化し無害化させることができ、2種以上含有させても、それぞれの作用効果は失われない。但し、その作用効果は、REM:0.1%、Mg:0.01%およびCa:0.01%をそれぞれ超えて含有させても飽和する。このためコストの観点から、各元素の含有量をREM:0.1%以下、Mg:0.01%以下およびCa:0.01%以下として、これらの群から選ばれる1種または2種以上を含有させることが好ましい。またその作用効果は、REMについては0.005%以上、Mgについては0.0005%以上およびCaについては0.0005%以上含有させることにより確実に得られることから、それらを下限とするのが好ましい。
したがって、本発明にかかる熱延鋼板の組織は一般にはフェライトを第1相としたDP鋼組織にあるが、実質上すべてがフェライト組織であってもよい。
鋼板の幅方向位置1/8w〜7/8wの範囲における最大長さ5mm以上の島状スケール疵を面積率で10%以下とする。ここに「島状スケール疵」とは、酸洗前の熱延鋼板においては、熱間圧延に供する前の高温状態にある段階で鋼材表面に生成するいわゆる一次スケールが、熱間圧延前の高圧水等によるデスケーラで除去しきれずに残存し、後続の熱間圧延時に鋼板表面に押込まれ伸ばされて島状となった赤スケールと称される部分を云い、酸洗後の熱延鋼板においては、前記赤スケールの部分が酸洗後において他の正常部に比して粗い表面状態を呈し疵部として認識される部分を云う。鋼板の幅方向位置1/8w〜7/8wの範囲における最大長さ5mm以上の島状スケール疵が面積率で10%超の場合、外観が美麗でないばかりか、鋼板表面の粗さの不均一性に起因して孔拡げ性の均一性の確保が困難になる。最大長さが5mm未満の島状スケール疵だけであれば、また最大長さ5mm以上の島状スケール疵の面積率が10%未満であればその悪影響が小さい。島状スケールの評価領域を鋼板の幅方向位置1/8w〜7/8wの範囲に規定するのは、端部を除く趣旨である。
(製鋼工程)
精錬段階では、特別な方法で成分調整を実施する必要はなく、現状技術で本発明において規定するような成分に調整すればよい。
{(溶鋼温度−凝固開始温度)×([C]+0.03[Si]+0.05[Mn]
+0.07[S]+0.01[P]+0.02[A群元素の合計]
+0.02[B群元素の合計]+0.01[C群元素の合計])}0.2
×0.1・・・・・(式1)
ここで、
(A群)Ti:0.5%以下、Nb:0.5%以下、V:0.5%以下、W:0.5%以下
(B群)Cr:1.0%以下、Mo:1.0%以下、Cu:1.0%以下、Ni:1.0%以下、B:0.01%以下
(C群)REM:0.1%以下、Mg:0.01%以下、Ca:0.01%以下
である。
(1)鋳片の冷却は通常、水冷銅鋳型を通して行われる一次冷却と、鋳型を出た鋳片に直接冷却水をかけて冷却する二次冷却とに分けられる。これらの冷却水量を調整することで冷却速度を変化させることができる。
(3)電磁攪拌装置等により、凝固中の溶鋼に駆動力を与えることで冷却速度を変化させることができる。
以上のような方法を使って最小冷却速度(V)以上で凝固させた鋳片の、鋳片厚1/4tの位置におけるデンドライト一次アーム間隔は0.1mm以下となっており、デンドライト樹間に発生するミクロ偏析は極めて小さくなっている。
(熱間圧延)
本発明にかかる鋼板を得るためには、上記連続鋳造により得られた鋳片を1100℃〜1300℃として粗熱間圧延を施して粗バーとなし、前記粗バーを下記式2で求められる限界温度T以上としてデスケーリングした後にAr3点〜Ar3+150℃で圧延を完了する仕上熱間圧延を施して熱延鋼板とし、前記仕上熱間圧延の完了後3秒以内に冷却を開始して平均冷却速度20〜150℃/秒で760〜600℃の温度域の所定温度まで冷却する1次冷却と、前記1次冷却後2〜20秒間の空冷と、前記空冷後10℃/秒以上の平均冷却速度で冷却する2次冷却とを前記熱延鋼板に施して、250℃以下で巻き取る。
168.15×{(5×P+Al)/Si}2−245.12
×(5×P+Al)/Si+1170(℃)・・・・・(式2)
(1)粗熱間圧延に供する連続鋳造鋳片温度
粗熱間圧延に供する連続鋳造鋳片温度は、1100℃以上である。前記温度が、1100℃未満であると、鋳片中にわずかに残存しているミクロ偏析が拡散できず、そのミクロ偏析から変態組織のバラツキが発生し、孔拡げ性が不均一となる。また、鋳片中に存在する粗大な析出物や硫化物、窒化物が再固溶せず、熱間圧延後の鋼板に残存し、著しく、延性と孔拡げ率を劣化させる。
なお、本発明においては、熱間圧延に供する連続鋳造鋳片温度が上記温度域にあればよく、1100℃未満の温度となった連続鋳造鋳片を加熱する場合のみならず、連続鋳造鋳片を1100℃未満の温度に低下させることなく熱間圧延に供する場合も含まれる。
粗熱間圧延により得られた粗バーを粗バーの表面に生成するFeO/Fe2SiO4の共晶温度以上、具体的には、T(℃)=168.15×{(5×P+Al)/Si}2−245.12×(5×P+Al)/Si+1170(℃)として規定される限界温度T(℃)以上とした後、デスケーリングを実施する。
デスケーリング装置は、公知のデスケーリング装置であればよい。例えば、粗バーの幅方向へ粗バーの表面へ高圧水を、高圧水吐出圧:10MPa以上100MPa以下及び粗バー単位幅当たり流量:0.01(m3/s/m)以上0.4(m3/s/m)以下の条件で噴射するための噴射用ノズルを複数個配置されたデスケーリング装置を用いることができる。また、スケール除去時の粗バーの移動速度は0.1(m/s)以上2.5(m/s)以下とすることができる。なお、仕上げ圧延前にデスケーリングを行う際の粗バーの温度も特に限定を要さない。
熱間圧延は、Ar3点〜Ar3点+150℃の温度範囲で完了する。
熱間圧延完了温度がAr3点未満では、フェライト域圧延となり加工フェライトが生成するため、相変態で生じるフェライトとの間に強度のバラツキが生じて、孔拡げ性の均一性が劣化する。あるいは、圧延時体積膨張が起こり、圧延トラブルが発生することが考えられる。
熱間圧延完了後、3秒以内に1次冷却を開始して平均冷却速度20〜150℃/秒で760〜600℃の温度域の所定温度まで1次冷却し、1次冷却後2〜20秒間空冷を行い、その後平均冷却速度10℃/秒以上で2次冷却して250℃以下の温度で巻き取りを実施することにより、所望の金属組織を得ることができる。
1次冷却完了温度が600℃未満であると、冷却が過大であるためフェライトの生成が抑制され、α(1/2t)とα(1/4t)がともに50%未満となる。一方、1次冷却停止温度が760℃超の場合、α(1/2t)がα(1/4t)よりも粗大化することによって面積率にバラツキが生じ、穴拡げ率の均一性が損なわれ、かつ、第2相の面積率減少によって所定の強度が得られない。
中間空冷時間が2秒未満であるとフェライトからオーステナイトへのカーボンの拡散が不十分であり、フェライト粒の周辺に多くの第2相が生成し、板厚方向におけるフェライトの面積率が変動しやすくなる。逆に、中間空冷時間が20秒超になると、カーボンの拡散が過剰になり、フェライト粒が粗大化して、板厚方向でのフェライトの面積率が変動しやすくなる。
中間空冷後の2次冷却における平均冷却速度が10℃/秒未満では、フェライト以外の第2相の板厚方向における生成が不安定となり、板厚方向におけるフェライト面積率が変動しやすい。
<スラブ厚1/4tでの実平均冷却速度>
得られたスラブの断面をピクリン酸にてエッチングし、鋳片厚1/4tの位置において、0.5mmピッチでデンドライト2次アーム間隔λ(μm)を測定し、次式に基づいて、実平均冷却速度A(℃/秒)を算出した。
<金属組織の評価>
鋼板の圧延方向に平行な断面について、光学顕微鏡または走査型電子顕微鏡を用いて、JISG0552に準拠して処理し、倍率500倍の画像から画像処理にてフェライト面積率をもとめた。
<鋼板の表面性状の評価>
鋼板表面における島状スケール疵の面積率は、得られた鋼板の外観写真を撮影し、画像処理にて鋼板の幅方向位置1/8w〜7/8wの範囲内における最大長さ5mm以上の島状スケール疵の面積率を算出した。
各鋼板の圧延直角方向からJIS5号引張試験片を採取した。試験方法はJIS Z2241に準じたものであった。これにより降伏点YP、引張強さTS、伸びElを測定した。
孔拡げ試験は、各供試材について、幅方向に150mm離れた5点を選び、初期孔径(d0:10mm)の打抜き孔を、60°円錐ポンチにて押し拡げ、クラックが板厚を貫通した時点での孔径(d)から孔拡げ率P(%)=(d−d0)/d0×100を求めて評価した。
鋼板の特性結果を表3に示す。
本発明例である供試材No.1〜15は強度が480MPa以上で、板厚方向1/4tと1/2tにおけるフェライト面積率α(1/4t)、α(1/2t)の最小値がともに50%以上であり、測定点におけるそれらの比率Rの最小値が95%であるため、孔拡げ率のバラツキΔP≦15%なっており、孔拡げ率の均一な鋼板となっている。
これらに対して、供試材No.16〜17は鋳片の冷却速度が、最小冷却速度を下回っており、鋳片内部にミクロ偏析があったため、熱延条件を本発明範囲内で実施してもミクロ偏析に起因すると考えられるフェライト面積率および板厚方向での比率のバラツキが生じ、結果としてΔPが20%以上の孔拡げ率の不均一な鋼板となった。
Claims (5)
- 質量%で、C:0.02〜0.20%、Si:2.0%以下、Mn:0.5〜3.0%、P:0.05%以下、S:0.02%以下、sol.Al:0.005〜1.0%、N:0.01%以下を含有し、残部Feおよび不純物からなる化学組成を有し、板厚方向の1/4t位置におけるフェライト面積率α(1/4t)と1/2t位置におけるフェライト面積率α(1/2t)とがともに50%以上であり、かつこれらの面積率比α(1/4t)/α(1/2t)が95%以上であり、さらに鋼帯の幅方向位置1/8w〜7/8wの範囲における最大長さ5mm以上の島状スケール疵の面積率が10%以下であることを特徴とする引張強度480MPa以上の高強度熱延鋼板。
- 前記化学組成が、Feの一部に代えて、質量%で、Ti:0.5%以下、Nb:0.5%以下、V:0.5%以下およびW:0.5%以下からなる群から選ばれる1種または2種以上を含有することを特徴とする請求項1に記載の高強度熱延鋼板。
- 前記化学組成が、Feの一部に代えて、質量%で、Cr:1.0%以下、Mo:1.0%以下、Cu:1.0%以下、Ni:1.0%以下およびB:0.01%以下からなる群から選ばれる1種または2種以上を含有することを特徴とする請求項1または2に記載の高強度熱延鋼板。
- 前記化学組成が、Feの一部に代えて、質量%で、REM:0.1%以下、Mg:0.01%以下およびCa:0.01%以下からなる群から選ばれる1種または2種以上を含有することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の高強度熱延鋼板。
- 請求項1〜4のいずれかに記載の化学組成の溶鋼を、鋳片厚みの1/4t位置での冷却速度を下記式1で求められる最小冷却速度V以上として連続鋳造法により鋳片となし、前記鋳片を1100℃〜1300℃として粗熱間圧延を施して粗バーとなし、前記粗バーを下記式2で求められる限界温度T以上としてデスケーリングした後にAr3点〜Ar3+150℃で圧延を完了する仕上熱間圧延を施して熱延鋼板とし、前記仕上熱間圧延の完了後3秒以内に冷却を開始して平均冷却速度20〜150℃/秒で760〜600℃の温度域の所定温度まで冷却する1次冷却と、前記1次冷却後2〜20秒間空冷する中間空冷と、前記中間空冷後10℃/秒以上の平均冷却速度で冷却する2次冷却とを前記熱延鋼板に施して、250℃以下で巻き取ることを特徴とする高強度熱延鋼板の製造方法。
最小冷却速度V(℃/秒)=
{(溶鋼温度−凝固開始温度)×([C]+0.03[Si]+0.05[Mn]
+0.07[S]+0.01[P]+0.02[A群元素の合計]
+0.02[B群元素の合計]+0.01[C群元素の合計])}0.2
×0.1・・・・・(式1)
ここで、
(A群)Ti:0.5%以下、Nb:0.5%以下、V:0.5%以下、W:0.5%以下
(B群)Cr:1.0%以下、Mo:1.0%以下、Cu:1.0%以下、Ni:1.0%以下、B:0.01%以下
(C群)REM:0.1%以下、Mg:0.01%以下、Ca:0.01%以下
である。
限界温度T(℃)=
168.15×{(5×P+Al)/Si}2−245.12
×(5×P+Al)/Si+1170・・・・・(式2)
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