JP4367091B2 - 耐疲労特性に優れ、かつ強度−延性バランスに優れた高強度熱延鋼板およびその製造方法 - Google Patents

耐疲労特性に優れ、かつ強度−延性バランスに優れた高強度熱延鋼板およびその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、自動車部品、機械構造部品等の用途に好適な、強度−延性バランスに優れた高強度熱延鋼板に係り、とくに耐疲労特性の向上に関する。なお、本発明でいう「高強度」とは引張強さ:440MPa以上の熱延鋼板をいうものとする。また、「強度−延性バランスに優れた」とは、(引張強さTS)×(伸びEl)が20000MPa%以上である熱延鋼板をいうものとする。さらに、熱延鋼板は熱延鋼帯をも含むものとする。
自動車部品、機械構造部品などに用いられる鋼板には、高い強度や優れた加工性、さらに優れた耐疲労特性を有することが要求されている。強度、加工性、耐疲労特性などの機械的特性を向上させるためには、鋼板の結晶粒を細かくすることが有効であることは従来から良く知られていることであり、鋼板の結晶粒微細化方法が種々検討されている。その代表的なものとして、例えば、特許文献1に記載された、いわゆる制御圧延法がある。
制御圧延法の特徴は、オーステナイト再結晶温度域の高温側で圧延を開始し、動的再結晶、あるいは静的再結晶を利用して、オーステナイト( 以下、単にγともいう) 粒を微細化すること、および、γ域の低温側であるγ未再結晶温度域で再び圧延し、γ粒内に転位などの格子欠陥を導入し、そこを起点としγ→α変態を促進させること、の2点により、フェライト( 以下、単にαともいう) 粒の微細化を実現することにある。すなわち、γ→α変態時のα核生成サイトであるγ粒界を増加すること、及び、転位などの格子欠陥をより多量に導入することにより、α粒を数多く生成し、結晶粒の微細化を図ろうとするものである。
また、特許文献2には、鋳片を再加熱後の圧延開始前および/または圧延途中で水冷し、表層を(γ+α)2相域またはαの単相状態にしたのち、累積圧下率20%以上の圧延を行い、復熱によりAC3変態点以上まで上昇した後圧延を終了して、引き続きAr3変態点以上の温度域で繰返し曲げ加工により表層に所定量以上の歪を付与することにより表層の結晶粒を微細化して、脆性亀裂伝播停止特性を向上させる厚鋼板の製造方法が提案されている。
特開昭63-223124 号公報 特開平7-76726 号公報
γ粒の微細化や格子欠陥の多量導入のためには、できるだけ多くの歪を鋼板に付与することが必要となる。しかし、スラブ厚、シートバー厚や製品厚は決定されているため、圧延プロセスで付与できる歪量には限界がある。このため、一般の制御圧延法により得られる結晶粒は、平均結晶粒径で5μm 程度までの微細化が限界であると言われている。
一般的に、結晶粒の微細化に伴う強度等の機械的特性の改善効果は、結晶粒径の平方根に逆比例する。したがって、一般の制御圧延法におけるような50〜5μm までの領域における結晶粒微細化では、機械的特性の改善効果は小さい。更なる機械的特性の向上のために、5μm 以下となるような結晶粒の更なる微細化が熱望されている。
また、特許文献2に記載された技術は、厚鋼板を対象にし、表層のみを(γ+α)の2相またはα単相まで冷却した後、復熱により、再びγ単相とする必要がある。この技術を薄鋼板である熱延鋼板に適用する場合、鋼板が薄いため、内部からの復熱により、α→γ変態させることは非常に困難であり、実質的に不可能である。また、さらに特許文献2に記載された技術では、脆性亀裂伝播停止特性の改善を目的としており、耐疲労特性の改善についてはなんの配慮もなされていない。
本発明は、上記した従来技術の問題を有利に解決し、平均結晶粒径が細かく、かつ表層部の平均結晶粒径が中央部に比べ微細であり、高強度で強度−延性バランスに優れ、かつ耐疲労特性に優れた高強度熱延鋼板およびその製造方法を提供することを目的とする。本発明では、鋼板組成が同一でも従来の強度レベルに比べ1ランク上の強度を有する高強度熱延鋼板を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記した課題を解決するために、強度・加工性とともに耐疲労特性を向上させる方策について、鋭意検討した。その結果、本発明者らは、強度、加工性とともに耐疲労特性を向上させるには、板厚平均結晶粒径が細かく、かつ表層部の平均結晶粒径が中央部に比べ微細な鋼板とすることが重要であることに想到した。具体的には、鋼板の平均結晶粒径を6μm 以下と細かくし、さらに表層部の平均結晶粒径を中心部のそれに比べ小さくし、表層部平均結晶粒径を板厚全体の平均結晶粒径の90%〜30%まで細かくすることが重要であることを知見した。
本発明者らは、鋼板の耐疲労特性は、鋼板の平均結晶粒径よりも、表層近傍の結晶粒径に依存しており、仕上圧延後の鋼板を所定の温度域まで冷却し、ついで繰返し曲げ・曲げ戻し加工を施し、再び冷却することにより、鋼板表層の結晶粒が鋼板中心にくらべ細かくなり、耐疲労特性が顕著に向上することを見出した。
所定温度域に冷却し、鋼板に繰返し曲げ・曲げ戻し加工を施すと、鋼板の板厚を変更することなく、鋼板表層部に曲げ・曲げ戻し歪を蓄積させることができる。とくに、板厚中心から表層に向かうほど、蓄積される曲げ歪が大きくなる。そのため、その後のγ→α変態時に、最表層により多くのα粒の核を生成でき、その後冷却することにより、板厚平均結晶粒径を細かくできるとともに、とくに鋼板表層の結晶粒微細化が有効に図れる。これにより、高強度で強度−延性バランスに優れるとともに、耐疲労特性が顕著に向上した熱延鋼板とすることができることを知見した。
本発明は、このような知見に基づき、さらに検討を加えて完成されたものである。すなわち、本発明の要旨はつぎのとおりである。
(1)mass%で、C:0.05〜0.3 %、Si:0.01〜2.5 %、Mn:0.5 〜3.0 %を含み、残部Feおよび不可避的不純物からなる組成と、主相としてポリゴナルフェライトを体積分率で70%以上、ポリゴナルフェライト以外の第二相を体積分率で5%以上含み、さらに、前記ポリゴナルフェライトの平均結晶粒径が板厚中心から表層に向かい漸次小さくなる結晶粒径傾斜組織を有し、強度−延性バランスが20000MPa%以上であることを特徴とする耐疲労特性に優れ、かつ強度−延性バランスに優れた高強度熱延鋼板。
(2)(1)において、前記強度−延性バランスが、21000MPa%以上であることを特徴とする高強度熱延鋼板。
(3)(1)または(2)において、前記ポリゴナルフェライトの表層における平均結晶粒径が1μm以下、前記ポリゴナルフェライトの板厚全域を対象とする板厚平均結晶粒径が1.8μm以下であることを特徴とする高強度熱延鋼板。
(4)mass%で、C:0.05〜0.3 %、Si:0.01〜2.5 %、Mn:0.5 〜3.0 %を含み、残部Feおよび不可避的不純物からなる組成の鋼素材を加熱し、 仕上圧延を含む熱間圧延を施す熱間圧延工程と、該仕上圧延後の熱延鋼板に5℃/s以上500 ℃/s以下の冷却速度で650 ℃以上950 ℃以下の温度域まで冷却する一次冷却工程と、前記温度域まで冷却された熱延鋼板にレベラによる繰返し曲げ・曲げ戻し加工を施し、熱延鋼板最表部に0.05以上2.0 以下の歪を付与する歪付与工程と、前記歪付与工程を経た熱延鋼板に10℃/s以上300 ℃/s以下の冷却速度で650 ℃以下の温度まで冷却する二次冷却工程と、を順次施すことを特徴とする、耐疲労特性に優れ、かつ強度−延性バランスに優れた高強度熱延鋼板の製造方法。
(5)(4)において、前記一次冷却工程における冷却を停止する温度域を800℃以下とし、前記歪付与工程における歪を1.0超えとすることを特徴とする高強度熱延鋼板の製造方法。
(6)(4)または(5)において、前記組成に加えてさらに、mass%で、Ti:0.005 〜0.25%、Nb:0.005 〜0.2 %のうちから選ばれた1種または2種を含有することを特徴とする高強度熱延鋼板の製造方法。
(7)(4)ないし(6)のいずれかにおいて、前記組成に加えてさらに、mass%で、Cu:0.2 %以下、Ni:0.2 %以下、Cr:0.2 %以下、Mo:0.2 %以下、B:0.2 %以下、V:0.2 %以下のうちから選ばれた1種または2種以上を、合計で1.0 %以下含有することを特徴とする高強度熱延鋼板の製造方法。
本発明によれば、強度−延性バランスに優れるうえ、耐疲労特性にも優れた高強度熱延鋼板を容易にしかも安価に提供することができ、産業上格段の効果を奏する。本発明の高強度熱延鋼板は自動車部品用、機械構造部品用など、種々の用途に適した鋼板である。
本発明の熱延鋼板は、mass%で、C:0.05〜0.3%、Si:0.01〜2.5 %、Mn:0.5 〜3.0 %を含み、好ましくはS:0.02%以下、P:0.03%以下、Al:0.2 %以下、N:0.02%以下を含み、残部Feおよび不可避的不純物からなる組成を有する。
まず、本発明の熱延鋼板の組成限定理由について説明する。なお、以下、組成におけるmass%は単に%と記す。
C:0.05〜0.3 %
Cは、鋼の固溶強化、および組織強化に有効な元素であり、このような効果を得るために本発明では0.05%以上の含有を必要とする。0.05%未満では、十分な強度が得られない。一方、0.3 %を超えると、延性が低下する。このため、本発明では、Cは0.05〜0.3 %に限定した。
Si:0.01〜2.5 %
Siは、鋼の固溶強化に有効に作用する元素であり、本発明では0.01%以上の含有を必要とする。一方、2.5 %を超えて含有すると、スケールの剥離性が低下し、表面品質が悪化する。このため、Siは0.01〜2.5 %に限定した。なお、好ましくは0.1 〜1.5 %である。
Mn:0.5 〜3.0 %
Mnは、鋼板冷却時の変態点を低下させる作用を有する元素であり、本発明では0.5 %以上の含有を必要とする。一方、3.0 %を超えて含有すると、延性が低下する。このため、Mnは0.5 〜3.0 %の範囲に限定した。なお、強度−延性バランスを高くする観点から、好ましくは0.7〜2.5%である。
S:0.02%以下
Sは、硫化物として存在し、鋼の清浄度を低下させるとともに、鋼の延性および耐疲労特性を低下させる。このため、Sは0.02%以下に限定することが望ましい。なお、好ましくは0.01%以下である。
P:0.03%以下
Pは、固溶して鋼の強度を増加させる元素であるが、結晶粒界に偏析しやすく、多量の含有は鋼の靭性劣化を招く。このため、Pは0.03%以下に限定することが好ましい。なお、より好ましくは0.02%以下である。
Al:0.2 %以下
Alは、酸素との結合力が強く、通常脱酸剤として用いられる元素であるが、0.2 %を超えて含有すると、鋼板の延性が低下する。このため、Alは0.2 %以下に限定することが望ましい。なお、好ましくは0.05%以下である。
N:0.02%以下
Nは、固溶して鋼の強度を増加させる元素であるが、多量に含有すると鋼板の成形性の低下を招く。このため、Nは0.02%以下に限定することが好ましい。
本発明では、上記した基本組成に加えてさらに、Ti:0.005 〜0.25%、Nb:0.005 〜0.2 %のうちから選ばれた1種または2種を含有することができる。
Ti、Nbは、いずれも、炭化物あるいは窒化物、炭窒化物を形成し、結晶粒の粒成長を抑制し結晶粒の微細化に有効に作用するとともに、析出強化にも寄与し、鋼板の強度向上に有効に作用する元素であり、必要に応じ選択して含有できる。このような効果を得るためには、それぞれTi:0.005 %以上、Nb:0.005 %以上を含有することが望ましい。一方、Ti:0.25%、Nb:0.2%を超えて含有しても、効果が飽和し、含有量に見合う効果が期待できなくなる。このため、Ti:0.005 〜0.25%、Nb:0.005 〜0.2 %の範囲に限定することが好ましい。
本発明では、上記した各組成に加えてさらに、Cu:0.2 %以下、Ni:0.2 %以下、Cr:0.2 %以下、Mo:0.2 %以下、B:0.2 %以下、V:0.2 %以下のうちから選ばれた1種または2種以上を、合計で1.0 %以下含有することができる。
Cu、Ni、Cr、Mo、B、Vはいずれも、鋼の強度を増加させる元素であり、必要に応じ1種または2種以上を選択して含有できる。Cu:0.2 %、Ni:0.2 %、Cr:0.2 %、Mo:0.2 %、B:0.2 %、V:0.2 %をそれぞれ超えて含有すると、また、合計で1.0 %を超えて含有すると、加工性が低下する。このため、Cu:0.2 %以下、Ni:0.2 %以下、Cr:0.2 %以下、Mo:0.2 %以下、B:0.2 %以下、V:0.2 %以下のうちから選ばれた1種または2種以上を、合計で1.0 %以下に限定することが好ましい。
なお、上記した成分以外の残部は、Feおよび不可避的不純物である。不可避的不純物としては、Ca:0.01%以下、O:0.01%以下等が許容できる。
次に、本発明の熱延鋼板における金属組織について説明する。
本発明の熱延鋼板は、上記した組成を有するとともに、ポリゴナルフェライトを主相として、ポリゴナルフェライト以外を第二相とし、ポリゴナルフェライトの平均結晶粒径が板厚中心から表層に向かい漸次小さくなる結晶粒径傾斜組織を有する。
主相であるポリゴナルフェライトは、体積分率で70%以上とする。ポリゴナルフェライトが70%未満では、延性(伸び)が大きく低下し強度−延性バランスが低下する。なお、ポリゴナルフェライトは強度確保の観点から体積分率で95%以下とすることが好ましい。本発明の熱延鋼板では、主相であるポリゴナルフェライトの粒径が、板厚中心から表層に向かい漸次小さくなる、結晶粒径傾斜組織を有する。表層部のポリゴナルフェライトが中央部に比べ細かい結晶粒径を有することにより、耐疲労特性が顕著に向上する。本発明の熱延鋼板では、板厚方向全域を対象とする板厚平均結晶粒径は、6μm 以下であり、表層部の平均結晶粒径が板厚平均結晶粒径の90〜30%であることが好ましい。
表層部の平均結晶粒径が板厚平均結晶粒径に比べて90%を超えて大きくなると耐疲労特性の改善が顕著でなくなる。また、板厚平均結晶粒径が6μm を超えて大きくなると、結晶粒微細化による、強度向上効果が小さくなる。なお、本発明でいう表層部とは、 最表層から板厚方向(深さ方向)に200 μm までの領域をいうものとする。より好ましくは、板厚平均結晶粒径が1.8μm以下、表層部の平均結晶粒径が1μm以下である。
本発明で第二相とは、主相であるポリゴナルフェライト以外の組織をいうものとする。第二相は、体積分率で合計5%以上とする。第二相の体積分率が5%未満では、鋼板の強度が大きく低下し、強度−延性バランスが低下する。なお、第二相は延性確保の観点から体積分率で30%以下とすることが好ましい。第二相としては、パーライト、ベイナイト、マルテンサイト、残留オーステナイトのうちの1種または2種以上とすることが好ましい。とくに、強度向上を図る場合には、マルテンサイト量を多くすることが好ましく、延性向上を図る場合には、残留オーステナイト量を多くすることが好ましい。
つぎに、本発明の熱延鋼板の好ましい製造方法について説明する。
上記した組成の溶鋼を、転炉、 電気炉等の公知の溶製方法で溶製し、連続鋳造法等の公知の鋳造方法でスラブ等の鋼素材とする。本発明では鋼素材の製造方法はとくに限定されない。通常公知の方法がいずれも好適である。
ついで、鋼素材は、好ましくは1000℃以上、1200℃以下の温度に加熱され、 熱間圧延工程を経て、熱延鋼板とされる。この熱間圧延における加熱は、鋼素材が圧延可能温度以上である場合には、加熱することなく、 あるいはわずかに加熱する程度の直送圧延としてもよい。
加熱された鋼素材は、粗圧延によりシートバーとされ、ついで仕上圧延を施されて所定板厚の熱延鋼板とされる。なお、シートバーあるいは薄スラブを素材とする場合には、粗圧延を省略してもよいことはいうまでもない。
本発明の製造方法では、 熱間圧延条件はとくに限定されないが、鋼板の板厚平均結晶粒径を6μm 以下とするためには、粗圧延を、900 〜1150℃の温度域で累積圧下率70〜90%とし、さらに仕上圧延を、800 〜1050℃の温度域で累積圧下率70〜98%とし、仕上圧延機出側温度:800 〜1000℃とすることが好ましい。
仕上圧延を施された熱延鋼板は、仕上圧延終了後、直ちに、所定温度域に冷却される一次冷却工程を施される。一次冷却工程では、熱延鋼板は、5℃/s以上500 ℃/s以下の冷却速度で650 ℃以上950 ℃以下の温度域まで冷却される。
一次冷却工程における冷却速度が、5 ℃/s未満では冷却中にγ粒が粗大化し、結晶粒微細化が十分に図れない。一方、500 ℃/sを超える冷却速度は現在の冷却設備能力では実現し難いため、一次冷却工程における冷却速度を5〜500 ℃/sに限定することが好ましい。なお、冷却速度が大きいほど、仕上圧延後のγ粒の粒成長を抑制できるため、30℃/s以上とすることがより好ましい。
また、一次冷却工程における冷却停止温度が650 ℃未満ではγ→α変態が大部分で完了しており、その後の加工(繰返し曲げ・曲げ戻し加工)によりγ粒に歪を蓄積することができず、γ→α変態時の変態核を増加させることができなくなり、結晶粒の微細化が十分に図れなくなる。一方、一次冷却工程における冷却停止温度が950 ℃を超えて高くなると、その後の加工(繰返し曲げ・曲げ戻し加工)により付与された歪の回復が顕著に起こり、十分に歪を蓄積することができず、結晶粒の微細化が十分に図れなくなる。なお、冷却停止温度は、その後に付与した歪の回復が起こり難い温度域である、700 〜800 ℃とすることが好ましい。
一次冷却工程により所定温度域に冷却された熱延鋼板は、ついでレベラによる繰返し曲げ・曲げ戻し加工を施され、鋼板最表部に0.05以上2.0 以下の歪を付与する歪付与工程が施される。
レベラによる繰返し曲げ・曲げ戻し加工により鋼板最表部に付与される歪εは、(1) 式により、近似的に表される。
ε=(N−2) ×(2t)δ/ L2 ……… (1)
ここで、ε:歪、t:板厚、δ:レベラ締め込み量、2L:レベラワークロール(以下、単にWR)中心軸間隔、N:レベラWR数
なお、レベラ締め込み量δは、上下のレベラWRで鋼板を挟んだ状態から、レベラWRを締め込んだ距離で定義される。図2に、レベラによる1回の曲げ加工における鋼板1の曲げ加工状況を示す。ここで、δはレベラ締め込み量、rはレベラワークロール半径、2Lはレベラワークロール中心軸間隔である。
レベラでの曲げ加工により付与される鋼板最表部の歪εが0.05未満では、蓄積される歪量が少なく、結晶粒の微細化を図ることができない。一方、2.0 を超える歪の付与は現実的に困難である。例えば、(1)式からNを109 本以上に大きくすると歪εは2.0 を超えて大きくできる(なお、δ=19mm、2L=180 mm、t=4mmとした)が、設備長が9.9 m超と長くなりすぎ現実的でなくなる。また、図2からも明らかなように、ワークロールの配置上、レベラ締め込み量には限界があり、歪εを2.0 を超えて大きくすることは困難である。また、(1)式からレベラWR中心軸間隔2Lを5.5 mm未満に小さくすることにより(なお、δ=7mm、N=29、t=4mmとした)、歪εは2.0 を超えて大きくできるが、WR直径を極度に小さくせねばならないことになるので、WRのたわみが大きくなり、鋼板形状が悪化する。
また、レベラによる繰返し曲げ・曲げ戻し加工では、板厚1/4 の位置で考えても、板厚最表層の半分の歪を付与でき、板厚の1/4 の位置およびその他の部位でも、付与される歪量に応じて結晶粒の微細化が図れる。すなわち、レベラによる繰返し曲げ・曲げ戻し加工による歪付与により、板厚中心から板厚最表部に向かって、ポリゴナルフェライトの粒径が漸次小さくなる結晶粒径傾斜組織を得ることができるのである。なお、鋼板最表部に付与される歪εは、結晶粒微細化の観点から0.2 以上、設備的条件からは1.0 以下とすることがより好ましい。
なお、熱延鋼板の板厚平均結晶粒径を1.8μm以下、表層部の平均結晶粒径を1μm以下とするためには、一次冷却工程における冷却停止温度を800℃以下、歪付与工程において付与する歪を1.0超えとすることが好ましい。一次冷却工程における冷却停止温度が800℃超え、あるいは歪付与工程において付与する歪が1.0以下では、上記したような微細組織とすることができない。また、Ti:0.05〜0.15%、Nb:0.05〜0.15%含有する組成とすることにより、より微細な組織を得ることができる。
ついで、歪付与された熱延鋼板は、10〜300 ℃/sの冷却速度で650 ℃以下の温度まで冷却する二次冷却工程を施される。
二次冷却工程の冷却速度が、10℃/s未満では、変態後のα粒の粒成長を招き、結晶粒径が大きくなってしまう。また、化学成分、熱延条件にもよるが、冷却中にγ→α変態が大幅に進行し、第二相の生成量が少なくなる。いずれの場合も強度が低下する。一方、二次冷却工程の冷却速度が、300 ℃/sを超えて大きくなると、主相であるポリゴナルフェライトの生成量が少なくなり、延性が低下する。このため、二次冷却工程の冷却速度を10〜300 ℃/sの範囲に限定することが好ましい。なお、より好ましくは30℃/s以上である。
また、二次冷却工程における冷却停止温度を650 ℃を超える高い温度とすると、α粒が粗大化しやすく、板厚平均結晶粒径で6μm 以下という微細結晶粒を得ることができない。このため、二次冷却工程における冷却停止温度を650℃以下とした。しかし、化学成分、熱延条件にもよるが、二次冷却工程における冷却停止温度を600 ℃を超えて高い温度とすると、冷却停止後もγ→α変態が進行し、第二相の生成量が減少し強度の低下が問題となる場合がある。一方、300℃を下回ると熱延鋼板が著しく硬質化しコイル状に巻取りにくくなるという問題が生じる。このため、二次冷却停止工程における冷却停止温度は300℃以上600℃以下とするのがより好ましい。なお、二次冷却工程における冷却停止温度は、第二相の種類、 生成量を制御するうえで重要であり、化学成分、熱延条件、冷却条件にもよるが、強度−延性バランスをより確保するためには、パーライト、ベイナイト等の顕著に生成する温度領域に冷却するのが好ましい。この観点から二次冷却工程における冷却停止温度は450℃以上600℃以下とするのがさらに好ましい。
二次冷却工程を経た熱延鋼板は、ついでコイル状に巻き取られ、製品とされる。
本発明の熱延鋼板は、図1に示す熱間圧延ラインを使用して製造することが好ましい。鋼素材Sは、 図示しない加熱炉で加熱され、あるいは上流工程から直接熱間状態で直送され、粗圧延機列2によりシートバーSBとされたのち、仕上圧延機列3により仕上圧延されて所定寸法の熱延鋼板1とされる。仕上圧延機列3における3aはワークロール、3bはバックアップロールである。仕上圧延機列3の出側には、第一の冷却装置4と、その下流にレベラ5、および第二の冷却装置6がその順に配列され、さらに巻取装置7が設けられ、仕上圧延後の熱延鋼板1をコイル状に巻き取っている。このほか、以上述べた主要な設備間には、図示しない多数のテーブルローラが設置されており、圧延中の鋼素材Sを搬送する。
レベラ5は、千鳥状に配列された3本以上のワークロール5a、あるいはさらにワークロール5aをバックアップするバックアップロール5bを備えている。なお、このレベラのワークロール直径は300mm 以下とすることが、レベラによる繰返し曲げ・曲げ戻し加工により付与できる歪を大きくできることから好ましい。
つぎに、本発明を実施例に基づきさらに詳細に説明する。
(実施例1)
表1に示す組成の鋼素材(スラブ厚:260mm )を用いた。これらスラブを1100℃に加熱し、次いで、加熱後のスラブに対し、1000〜1100℃の温度範囲にて7パスで累積圧下率85%の粗圧延を施してシートバーとし、ついで、950 〜1050℃の温度範囲にて7パスで累積圧下率90%、仕上圧延機出側温度を950 ℃とする仕上圧延を行う熱間圧延工程を施して、板厚4mm の熱延鋼板とした。なお、仕上圧延後の熱延鋼板をコイル状に巻き取ったものを以下、コイルと呼ぶ。
熱間圧延工程における仕上圧延後、 直ちに冷却速度:30℃/secの条件で、熱延鋼板の前半部分(コイル前半部分)は450 ℃まで冷却し、巻き取り、 比較例とした。一方、熱延鋼板の後半部分(コイル前半部分)は、熱間圧延工程における仕上圧延後、直ちに冷却速度:30℃/secの条件で、冷却停止温度:850 ℃まで冷却する一次冷却工程を施し、ついでその温度で、鋼板最表部の歪が0.5 となるように、レベラによる繰返し曲げ・曲げ戻し加工を施す歪付与工程を経るようにした。歪付与工程を経た熱延鋼板には、ついで、再び冷却速度:30℃/secの条件で450 ℃まで冷却する二次冷却工程を経るようにし、ついで巻き取り、本発明例とした。なお、歪付与工程で使用したレベラは、レベラWR直径2r:170mm φ、レベラWR中心軸間隔2L:180mm、レベラWR数N:29本であり、レベラ締め込み量δ:19mmとした。
得られた熱延鋼板から試験片を採取して、組織調査、引張試験、疲労試験を実施した。
(1)組織調査
得られた熱延鋼板の板幅中央から試験片を採取し、C方向断面について、走査型電子顕微鏡を用いて、最表部から板厚方向に0.1mm 位置から0.2mm の間隔で3.9 mm位置まで各位置を中心とし、それぞれ板幅方向に100 μm (中心振分各50μm )板厚方向に75μm (中心振分各37.5μm )の視野を計20視野、倍率1000倍で観察し、それぞれについて画像解析装置を用いて、ポリゴナルフェライトの体積分率、第二相の体積分率、ポリゴナルフェライトの平均結晶粒径を測定し、それぞれ各視野内で平均値を求め、板厚方向の各中心位置における値とし、それらをさらに板厚方向で平均して、ポリゴナルフェライトの体積分率Vα(%)、第二相の体積分率V2(%)、ポリゴナルフェライトの板厚平均結晶粒径D2(μm)とした。なお、各視野内で面積率を測定し、体積分率に換算した。また、ポリゴナルフェライトの平均結晶粒径は、JIS G 0552の規定に準拠して、結晶粒の平均断面積を求め、それを円形と仮定し、結晶粒径に換算し、 平均結晶粒径とした。表層部を対象とした平均結晶粒径D1は、最表部から板厚方向に0.1 mmの位置を中心とし、板幅方向に100 μm (中心振分各50μm )板厚方向に75μm (中心振分各37.5μm )の視野を倍率1000倍で観察し、前述と同様にJIS G 0552の規定に準拠し、視野内で結晶粒の平均断面積を求め、円形と仮定し、それを結晶粒径に換算して求めた。
(2)引張試験
得られた熱延鋼板から、JIS Z 2201の規定に準拠してL方向(圧延長手方向)を試験片長手方向とするJIS 5号試験片を採取し、JIS Z 2241の規定に準拠して引張試験を実施し、引張強さTS、伸びElを測定した。
(3)疲労試験
得られた熱延鋼板から、JIS Z 2275の規定に準拠して、試験片長手方向を鋼板のL方向とする1号試験片を採取し、JIS Z 2275の規定に準拠して、両振り平面曲げ疲労試験を行い、疲労限FLを求めた。
得られた結果を表2に示す。
Figure 0004367091
Figure 0004367091
Figure 0004367091
なお、鋼No. Aについて、板厚方向の結晶粒径分布を図3に示す。レベラでの繰返し曲げ・曲げ戻し加工を施していない比較例(コイル前半部分)では、板厚方向でほぼ均一な粒径を有している。一方、レベラでの繰返し曲げ・曲げ戻し加工を施した本発明例(コイル後半部分)では、表層部を対象とした平均結晶粒径D1 の方が板厚方向全域を対象とした板厚平均結晶粒径D2 よりも小さく、板厚中心から板厚表層に向かい漸次粒径が小さくなる結晶粒径傾斜組織となっている。
本発明例はいずれも、ポリゴナルフェライトを主相とし、平均結晶粒径にくらべ表層の結晶粒径が75%以下と細かくなる結晶粒径傾斜組織であり、440MPa以上の引張強さTSを有し、かつ強度−延性バランスTS×Elが20000MPa%以上と強度−延性バランスに優れ、かつ疲労限FLも高く、強度−延性バランスに優れ、かつ耐疲労特性に優れた高強度熱延鋼板となっている。一方、本発明の範囲を外れる比較例は、強度−延性バランスが低いか、疲労限FLが低く耐疲労特性が不足するか、あるいは引張強さが440MPa未満であり高強度が得られていないかして、強度−延性バランスに優れ、かつ耐疲労特性に優れた高強度熱延鋼板が得られていない。
表2に示す結果について、引張強さと伸びの関係で図4に、疲労限と引張強さの関係で図5にそれぞれ示す。図4から、本発明例は比較例に比べ強度−延性バランスが優れていることがわかる。また図5から、同一引張強さで比較して、本発明例は高い疲労限を示しており、耐疲労特性に優れていることがわかる。本発明例であるレベラでの繰返し曲げ・曲げ戻し加工により結晶粒が微細化され、同一引張強さで比較すると、顕著な疲労限の上昇が認められる。
(実施例2)
表1に示す、鋼No. A〜Dの鋼素材(スラブ厚:260mm )を用いた。これらスラブを1100℃に加熱し、次いで、加熱後のスラブに対し1000〜1100℃の温度範囲にて7パスで累積圧下率85%の粗圧延を施してシートバーとし、ついで、950 〜1050℃の温度範囲にて7パスで累積圧下率90%、仕上圧延機出側温度を950 ℃とする仕上圧延を行う熱間圧延工程を施して、板厚4mm の熱延鋼板とした。熱間圧延工程における仕上圧延後、直ちに表3に示す条件の、一次冷却工程、歪付与工程、二次冷却工程を施し、巻き取った。なお、歪付与工程で使用したレベラは、レベラWR直径2r:100mm φ、レベラWR中心軸間隔2L:120mm、レベラWR数N:49本であり、レベラの締め込み量δを変化させることにより、歪付与量を調整した。また、一次冷却工程、 二次冷却工程における冷却速度の変更は、冷却水量密度と、熱間圧延ラインにおける鋼素材Sの搬送方向の、冷却水を噴射するゾーンの長さの変更とにより行った。
得られた熱延鋼板について、実施例1と同様に組織調査、引張試験、疲労試験を実施した。得られた結果を表3に併記した。
Figure 0004367091
Figure 0004367091
本発明例はいずれも、ポリゴナルフェライトを主相とし、表層部の平均結晶粒径D1 が板厚方向全域を対象とした板厚平均結晶粒径D2 にくらべ75%以下と細かくなる結晶粒径傾斜組織であり、440MPa以上の引張強さと、20000MPa%を超える高い強度−延性バランスと高い疲労限とを有する高強度熱延鋼板となっている。本発明の範囲を外れる比較例は、上記した組織、機械的特性のいずれかを満足することができない。
本発明例では、Ti、Nbを含有しない場合でも板厚平均結晶粒径が2.0μm未満、表層部の平均結晶粒径が1.2μm以下とポリゴナルフェライトが微細化しており、本発明によれば、高価な合金元素を含有することなく、高価な合金元素を含有した場合と同等以上の優れた機械的特性を保持する熱延鋼板とすることができる。さらにTi、Nbを含有すれば、表層部の平均結晶粒径が1.0μm以下、板厚平均結晶粒径が1.8μm以下とすることができる。なお、本発明の高強度熱延鋼板は、リサイクル性にも優れた材料であるといえる。
本発明の実施に好適な熱間圧延ラインの一例を模式的に示す説明図である。 レベラを用いた鋼板への歪付与の概略を模式的に示す説明図である。 実施例における板厚方向の粒径分布を示すグラフである。 実施例における引張強さと伸びの関係を示すグラフである。 実施例における引張強さと疲労限の関係を示すグラフである。
符号の説明
1 鋼板
2 粗圧延機列
3 仕上圧延機列
3a ワークロール
3b バックアップロール
4 第一の冷却装置
5 レベラ
6 第二の冷却装置
7 巻取装置

Claims (7)

  1. mass%で、
    C:0.05〜0.3 %、 Si:0.01〜2.5 %、
    Mn:0.5 〜3.0 %
    を含み、残部Feおよび不可避的不純物からなる組成と、主相としてポリゴナルフェライトを体積分率で70%以上、ポリゴナルフェライト以外の第二相を体積分率で5%以上含み、さらに、前記ポリゴナルフェライトの平均結晶粒径が板厚中心から表層に向かい漸次小さくなる結晶粒径傾斜組織を有し、強度−延性バランスが20000MPa%以上であることを特徴とする耐疲労特性に優れ、かつ強度−延性バランスに優れた高強度熱延鋼板。
  2. 前記強度−延性バランスが、21000MPa%以上であることを特徴とする請求項1に記載の高強度熱延鋼板。
  3. 前記ポリゴナルフェライトの表層における平均結晶粒径が1μm以下、前記ポリゴナルフェライトの板厚全域を対象とする板厚平均結晶粒径が1.8μm以下であることを特徴とする請求項1または2に記載の高強度熱延鋼板。
  4. mass%で、
    C:0.05〜0.3 %、 Si:0.01〜2.5 %、
    Mn:0.5 〜3.0 %
    を含み、残部Feおよび不可避的不純物からなる組成の鋼素材を加熱し、 仕上圧延を含む熱間圧延を施す熱間圧延工程と、該仕上圧延後の熱延鋼板に5℃/s以上500 ℃/s以下の冷却速度で650 ℃以上950 ℃以下の温度域まで冷却する一次冷却工程と、前記温度域まで冷却された熱延鋼板にレベラによる繰返し曲げ・曲げ戻し加工を施し、熱延鋼板最表部に0.05以上2.0以下の歪を付与する歪付与工程と、前記歪付与工程を経た熱延鋼板に10℃/s以上300℃/s以下の冷却速度で650 ℃以下の温度まで冷却する二次冷却工程と、を順次施すことを特徴とする、耐疲労特性に優れ、かつ強度−延性バランスに優れた高強度熱延鋼板の製造方法。
  5. 前記一次冷却工程における冷却を停止する温度域を800℃以下とし、前記歪付与工程における歪を1.0超とすることを特徴とする請求項4に記載の高強度熱延鋼板の製造方法。
  6. 前記組成に加えてさらに、mass%で、Ti:0.005 〜0.25%、Nb:0.005 〜0.2 %のうちから選ばれた1種または2種を含有することを特徴とする請求項4または5に記載の高強度熱延鋼板の製造方法。
  7. 前記組成に加えてさらに、mass%で、Cu:0.2 %以下、Ni:0.2 %以下、Cr:0.2 %以下、Mo:0.2 %以下、B:0.2 %以下、V:0.2 %以下のうちから選ばれた1種または2種以上を、合計で1.0 %以下含有することを特徴とする請求項4ないし6のいずかに記載の高強度熱延鋼板の製造方法。
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