JP2010065307A - 伸びおよび伸びフランジ性に優れた高強度冷延鋼板 - Google Patents

伸びおよび伸びフランジ性に優れた高強度冷延鋼板 Download PDF

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Abstract


【課題】伸びフランジ性のバラツキを低減することにより、引張強度が980MPa以上、伸びが13%以上で、かつ、伸びフランジ性が平均値で90%以上を確実に満たす、より成形性に優れた高強度冷延鋼板を提供する。
【解決手段】質量%で、C:0.03〜0.30%、Si:3.0%(0%を含む)、Mn:0.5〜5.0%、P:0.1%以下、S:0.005%以下、N:0.01%以下、Al:0.01〜0.3%を含み、残部が鉄および不可避的不純物からなる成分組成を有し、硬さ330〜450Hvの焼戻しマルテンサイトが面積率で40〜70%、残部がフェライトからなる組織を有し、前記フェライトはその平均粒径が円相当直径8μm以下で、鋼板の厚さ方向断面における、Mn濃度の上限値C1(単位:質量%)と下限値C2(単位:質量%)の比C1/C2が2.0以下である冷延鋼板。
【選択図】なし

Description

本発明は、加工性に優れた高強度鋼板に関し、詳細には、伸び(全伸び)および伸びフランジ性の高められた高強度鋼板に関する。
例えば自動車の骨格部品などに使用される鋼板には、衝突安全性や車体軽量化による燃費軽減などを目的として高強度が求められるとともに、形状の複雑な骨格部品に加工するために優れた成形加工性も要求される。
このため、引張強度980MPa級以上で伸び(本明細書では全伸び;Elのことを指す。)と穴拡げ率(λ)で評価される伸びフランジ性がともに高められた高強度鋼板の提供が切望されている。
上記のようなニーズを受けて、種々の組織制御の考え方に基づき、伸びと伸びフランジ性のバランスを改善した高強度鋼板が多数提案されているものの、近年、上記バランス改善に対する要望がさらに強くなってきており、引張強度980MPa以上で伸び13%以上、穴拡げ率90%以上を満たす高強度鋼板に対するニーズが顕在化している。しかしならが、この要望レベルを満足するものはいまだ完成に至っていないのが現状である。
例えば、特許文献1には、Mn、CrおよびMoの少なくとも1種を合計で1.6〜2.5質量%含有し、実質的にマルテンサイトの単相組織からなる高張力冷延鋼板が開示されており、その穴広げ率(伸びフランジ性)は100%以上が得られているものの、フェライト相がほとんど存在しないため、伸びは10%に達していない(同文献の表6の本発明例参照)。
また、特許文献2には、フェライトが面積率で65〜85%で残部が焼戻しマルテンサイトの二相組織からなる高張力鋼板が開示されており、その伸びは13%以上が得られているものの、フェライト面積率が高すぎるため穴拡げ率は90%に達していない(同文献の表2の発明例参照)。
また、特許文献3には、フェライトおよびマルテンサイトの平均結晶粒径がともに2μm以下であり、マルテンサイトの体積率が20%以上60%未満の二相組織からなる高張力鋼板が開示されている。しかしながら、マルテンサイト面積率が50%未満のものは、伸びは13%以上が確保されているものの、穴拡げ率は90%に満たず、マルテンサイト面積率が50%以上のものは、穴拡げ率は90%に満たないことに加えて、伸びも13%に満たない(同文献の表1、2の実施例参照)。このようにマルテンサイト面積率が高いもので伸びが低くなる理由は、オーステナイト単相域から冷却中にフェライトを形成させる製造方法から類推するにフェライト粒の長手方向が一定の方向に集積しているためと考えられる。
そこで本出願人は、引張強度が980MPa以上で、伸び 13%以上と伸びフランジ性90%以上をともに満たす、成形性に優れた高強度冷延鋼板を提供することを目的として、鋭意研究開発を進めた結果、以下の高強度冷延鋼板を完成するに至り、既に特許出願を行った(特願2008−97411参照)。
本出願人が特願2008−97411にて提案した高強度冷延鋼板は、
質量%で(以下、化学成分について同じ。)、
C:0.03〜0.30%、
Si:3.0%以下(0%含む)
Mn:0.5〜5.0%、
P:0.1%以下、
S:0.005%以下、
N:0.01%以下、
Al:0.01〜1.00%
を含み、残部が鉄および不可避的不純物からなる成分組成を有し、硬さ330Hv以上450Hv以下の焼戻しマルテンサイトが面積率で50%以上70%以下、残部がフェライトからなる組織を有し、
前記フェライトはその最大粒径が円相当直径12μm以下で、C方向(圧延方向と直角な方向)とフェライト粒長手方向とのなす角度の10度刻みでの度数分布の最大値が18%以下、最小値が6%以上である
伸びおよび伸びフランジ性に優れた高強度冷延鋼板である。
ここで、鋼板はその機械的特性にバラツキを有するため、実用上は機械的特性の平均値だけでなく、バラツキの下限値が問題になる場合が多い。伸びフランジ性に関しては、上記高強度冷延鋼板により、平均値は上昇するものの、依然としてバラツキは残る。例えば鋼板をプレス成形した際には、バラツキの範囲で下限値付近の特性を有する部分で割れが発生するというトラブルが生じる。したがって、プレス成形等における実用的な伸びフランジ性の向上のためには、平均値の上昇に加えてバラツキの低減、すなわちバラツキの下限値の上昇が必要である。
特開2002−161336号公報 特開2004−256872号公報 特開2004−232022号公報
そこで本発明の目的は、伸びフランジ性のバラツキを低減することにより、引張強度が980MPa以上、伸びが13%以上で、かつ、伸びフランジ性が平均値で90%以上を確実に満たす、より成形性に優れた高強度冷延鋼板を提供することにある。
請求項1に記載の発明は、
質量%で(以下、化学成分について同じ。)、
C:0.03〜0.30%、
Si:3.0%以下(0%含む)
Mn:0.5〜5.0%、
P:0.1%以下、
S:0.005%以下、
N:0.01%以下、
Al:0.01〜0.3%
を含み、残部が鉄および不可避的不純物からなる成分組成を有し、硬さ330Hv以上450Hv以下の焼戻しマルテンサイトが面積率で40%以上70%以下、残部がフェライトからなる組織を有し、
前記フェライトはその平均粒径が円相当直径8μm以下であり、
鋼板の厚さ方向断面における、Mn濃度の上限値C1(単位:質量%)と下限値C2(単位:質量%)の比C1/C2が2.0以下である
ことを特徴とする伸びおよび伸びフランジ性に優れた高強度冷延鋼板である。
請求項2に記載の発明は、
成分組成が、更に、
Cr:0.01〜1.0%、
Mo:0.01〜1.0%、
Cu:0.05〜1.0%、
Ni:0.05〜1.0%、
の1種または2種以上を含むものである
請求項1に記載の伸びおよび伸びフランジ性に優れた高強度冷延鋼板である。
請求項3に記載の発明は、
成分組成が、更に、
B:0.0001〜0.0050%、
Ca:0.0005〜0.01%、
Mg:0.0005〜0.01%、
の1種または2種以上を含むものである
請求項1または2に記載の伸びおよび伸びフランジ性に優れた高強度冷延鋼板である。
本発明によれば、フェライトと焼戻しマルテンサイトからなる二相組織において、焼戻しマルテンサイトの硬さとその面積率、フェライト粒径および鋼板中のMn濃度分布とを適正に制御することで、引張強度と伸びを確保したうえで、さらに伸びフランジ性のバラツキを低減することにより、伸びフランジ性の平均値を確実に向上することが可能となり、より成形性に優れた高強度鋼板を提供できるようになった。
本発明者らは、上記鋼板の伸びフランジ性のバラツキの原因について種々調査を行った結果、スラブ鋳造時に生じたMnの偏析が、製品である鋼板の段階まで残存するためであることを突き止めた。
すなわち、スラブ鋳造時における凝固の際にMnが偏析し、スラブ中にMn濃度分布が生じる。このMn濃度分布は、製品である鋼板まで残りやすい。そうすると、鋼板中において、Mn濃度が高い部分と低い部分とでマルテンサイトの面積率およびその硬さが異なっつてくる。伸びフランジ成形の際には、マルテンサイト粒の境界部から優先的にクラックが発生するため、マルテンサイトの面積率およびその硬さが異なると伸びフランジ性も変化する。したがって、鋼板中のMn濃度分布(Mn偏析)が伸びフランジ性のバラツキの原因であると考えた。
そこで、上記仮説に基づいて調査を行った結果、Mn濃度の高い部分(Mnが偏析した部分)で伸びフランジ性が悪化し、このようなMn濃度の高い部分(Mnが偏析した部分)で、伸びフランジ性のバラツキの範囲における下限値を示すことがわかった。そして、Mn偏析の度合いが種々異なる鋼板の伸びフランジ性を測定したところ、鋼板中におけるMn濃度の最高値C1と最低値C2の差C1/C2を2.0以下にすることで、伸びフランジ性のバラツキが大幅に低減し、伸びフランジ性の平均値を確実に上昇しうることを見出し、該知見に基づいて本発明を完成するに至った。
以下、まず本発明鋼板を特徴づける組織について説明する。
〔本発明鋼板の組織〕
本発明鋼板は、上記特願2008−97411にて提案した高強度冷延鋼板(以下、「先行発明鋼板」という。)と同様に、二相組織(フェライト+焼戻しマルテンサイト)をベースとし、焼戻しマルテンサイトの硬さの範囲も上記先行発明と同じ範囲とするものであるが、特に、焼戻しマルテンサイトの面積率の範囲がその下限側で広くなった点、フェライト粒の微細化を最大粒径でなく平均粒径で規定した点、フェライト粒の配向性を等方化することに代えて、鋼板中におけるMn濃度分布を均一化する点で、上記先行発明鋼板とは相違している。
<硬さ330Hv以上450Hv以下の焼戻しマルテンサイト>
焼戻しマルテンサイトを一定以上の硬さにすることで引張強度を確保しつつ、一定以下の硬さに制限して該焼戻しマルテンサイトの変形能を高めることで、フェライトと該焼戻しマルテンサイトの界面への応力集中を抑制し、該界面での亀裂の発生を防止して伸びフランジ性を確保する。
上記作用を有効に発揮させるには、焼戻しマルテンサイトの硬さは330Hv以上450Hv以下(より好ましくは430Hv以下)とする。
<焼戻しマルテンサイトが面積率で40%以上70%以下>
焼戻しマルテンサイト主体の組織にすることで、焼戻しマルテンサイトの硬さを低下させても高い引張強度を確保できる。同時にフェライト面積率をある程度確保し、フェライトとマルテンサイトの間でひずみを配分させることで、伸びを確保する。
上記作用を有効に発揮させるには、焼戻しマルテンサイトは、面積率で40%以上70%以下(より好ましくは60%以下)とする。なお、残部はフェライトである。
ここで、焼戻しマルテンサイトの面積率の下限値を、先行発明鋼板では50%としていたのに対し、本発明鋼板では40%としたのは、下記フェライト粒の微細化のみによる伸びフランジ性向上作用により、焼戻しマルテンサイトの面積率が緩和されたためである。
<前記フェライトはその平均粒径が円相当直径8μm以下>
フェライト粒径を小さくすることにより、マトリックス組織中に面積率で30〜60%ものフェライトを導入しても、フェライトとマルテンサイトの界面への応力集中を抑制し、該界面での亀裂の発生を防止して伸びフランジ性を確保する。
上記作用を有効に発揮させるには、フェライト粒の最大径を円相当直径で8μm以下(より好ましくは7μm以下、特に好ましくは6μm以下)とする。
ここで、フェライト粒の微細化の規定としては、先行発明鋼板では「最大粒径を12μm以下」と規定していたのに対し、本発明鋼板では「平均粒径で8μm以下」と規定することとしたのは、先行発明鋼板ではフェライト粒の配向性の等方化との相乗作用により、伸びフランジ性(平均値としてのλ)を確保していたものを、本発明鋼板ではフェライト粒の配向性に拠らずフェライト粒の微細化のみで伸びフランジ性(平均値としてのλ)を確保するためである。
<鋼板の厚さ方向断面における、Mn濃度の上限値C1(単位:質量%)と下限値C2(単位:質量%)の比C1/C2が2.0以下>
鋼板中におけるMnの偏析を抑制することで、伸びフランジ性のバラツキが低減できる。
上記作用を有効に発揮させるには、C1/C2が2.0以下(より好ましくは1.8以下)とする。
C1/C2が2.0を超えると、鋼板中におけるMn偏析が大きくなって伸びフランジ性のバラツキが過大になり、平均値としての伸びフランジ性が低下する。
以下、焼戻しマルテンサイトの面積率およびその硬さ、フェライト粒の最大径(円相当直径)、ならびに、Mnの偏析度合いの各測定方法について説明する。
まず、各供試鋼板についてその圧延方向が法線方向となる面を観察できるように調整した後、鏡面研磨し、ナイタール液で腐食して金属組織を顕出させた後、走査型電子顕微鏡にて倍率1000倍で3視野観察した。マルテンサイト面積率については、走査型電子顕微鏡像中の白い粒状コントラストが含まれる領域をマルテンサイトとして、その領域が全体に占める割合を画像解析によって測定し、マルテンサイト面積率とした。
次に、マルテンサイトの硬さについては、JIS Z 2244の試験方法に従って各供試鋼板表面のビッカース硬さ(98.07N)Hvを測定し、下記式(1)を用いてマルテンサイトの硬さHvMに換算を行った。
HvM=(100×Hv-VF×HvF)/VM …式(1)
ただし、HvF=102+209[%P]+27[%Si]+10[%Mn]+4[%Mo]−10[%Cr]+12[%Cu](藤田利夫ら訳:「鉄鋼材料の設計と理論」(丸善株式会社)、昭和56年9月30日発行、p.10の図2.1から、低Cフェライト鋼の降伏応力の変化に及ぼす各合金元素量の影響の度合い(直線の傾き)を読み取って定式化を行った。なお、Al、Nなどその他の元素はフェライトの硬さに影響しないとした。)
ここに、HvF:フェライトの硬さ、VF:フェライトの面積率(%)、VM:マルテンサイトの面積率(%)、[%X]:成分元素Xの含有量(質量%)である。
フェライトの平均粒径(円相当直径)については、画像解析により、200個の粒子について、個々の粒子の面積を画像解析により測定した後、下記式(2)で円相当直径に換算し、その算術平均を平均粒径とした。
[円相当直径]=2×(A/π)0.5・・・式(2)
ここに、A:個々の粒子の面積である。
Mnの偏析度合いについては、各供試鋼板についてその圧延方向が法線方向となる面を観察できるように調整した後、鏡面研磨し、EPMA装置により、該鋼板の厚さ方向断面において鋼板の両表面からそれぞれ25μmの部分を除いた範囲について、鋼板厚さ方向に沿って片面側から他面側に向かって1μm間隔でMn濃度を測定する。鋼板断面内のほぼ全領域をカバーする5ライン上で同様な測定を行い、全5ライン上で測定されたMn濃度の中で、最高値をMn濃度の上限値C1(単位:質量%)とし、最低値をMn濃度の下限値C2(質量%)とし、比C1/C2を算出した。
次に、本発明鋼板を構成する成分組成について説明する。以下、化学成分の単位はすべて質量%である。
〔本発明鋼板の成分組成〕
C:0.03〜0.30%
Cは、マルテンサイトの面積率およびマルテンサイト硬さに影響し、引張強度および伸びフランジ性に影響する重要な元素である。0.03%未満ではマルテンサイトの面積率が不足するため引張強度が確保できず、一方、0.30%超ではマルテンサイトの硬さが高くなりすぎて伸びフランジ性が確保できない。C含有量の範囲は、好ましくは0.05〜0.25%、さらに好ましくは0.07〜0.20%である。
Si:3.0%以下(0%を含む)
Siは、固溶強化により伸びと伸びフランジ性を低下させずに引張強度を高められる有用な元素である。3.0%超では加熱時におけるオーステナイトの形成を阻害するため、マルテンサイトの面積率を確保できず、伸びフランジ性を確保できない。Si含有量の範囲は、好ましくは0.3〜2.5%、さらに好ましくは0.5〜2.0%である。
Mn:0.5〜5.0%
Mnは、固溶強化によって鋼板の引張強度を高くするとともに、鋼板の焼入れ性を向上させ、低温変態相の生成を促進する効果を有し、マルテンサイト面積率を確保するために有用な元素である。0.5%未満では十分な焼入れ性が確保できず急冷時に十分なマルテンサイト面積率を確保できないため、引張強度が得られない。一方、5.0%超とするとオーステナイトが残存し、伸びフランジ性を低下させる。Mn含有量の範囲は、好ましくは0.7〜4.0%、さらに好ましくは1.0〜3.0%である。
P:0.1%以下
Pは不純物元素として不可避的に存在し、固溶強化により引張強度の上昇に寄与するが、旧オーステナイト粒界に偏析し、粒界を脆化させることで伸びフランジ性を劣化させるので、0.1%以下とする。好ましくは0.05%以下、さらに好ましくは0.03%以下である。
S:0.005%以下
Sも不純物元素として不可避的に存在し、MnS介在物を形成し、穴拡げ時に亀裂の起点となることで伸びフランジ性を低下させるので、0.005%以下とする。より好ましくは0.003%以下である。
N:0.01%以下
Nも不純物元素として不可避的に存在し、ひずみ時効により伸びと伸びフランジ性を低下させるので、低い方が好ましく、0.01%以下とする。
Al:0.01〜0.3%
AlはNと結合してAlNを形成し、ひずみ時効の発生に寄与する固溶Nを低減させることで伸びフランジ性の劣化を防止するとともに、固溶強化により引張強度向上に寄与する。0.01%未満では鋼中に固溶Nが残存するため、ひずみ時効が起こり、伸びと伸びフランジ性を確保できず、一方、0.3%超ではAr3点が900℃を超えるので、オーステナイト粒微細化のために必要な熱間仕上げ圧延の終了温度:Ar点以上900℃以下(後記[熱間圧延条件]の項参照)が実現できなくなる。
本発明の鋼は上記成分を基本的に含有し、残部が実質的に鉄及び不純物であるが、その他、本発明の作用を損なわない範囲で、以下の許容成分を添加することができる。
Cr:0.01〜1.0%、
Mo:0.01〜1.0%、
Cu:0.05〜1.0%、
Ni:0.05〜1.0%、
の1種または2種以上
これらの元素は、固溶強化により伸びと伸びフランジ性を低下させずに引張強度を高められる有用な元素である。各元素とも、上記各下限値未満の添加では上記のような作用を有効に発揮しえず、一方、各元素とも1.0%を超える添加では焼入れ時にオーステナイトが残存し、伸びフランジ性を低下させる。
B:0.0001〜0.0050%、
Ca:0.0005〜0.01%、
Mg:0.0005〜0.01%、
の1種または2種以上
これらの元素は、介在物を微細化し、破壊の起点を減少させることで、伸びフランジ性を向上させるのに有用な元素である。各元素とも下限値未満の添加では上記のような作用を有効に発揮しえず、一方、上限値を超える添加では、BはB炭化物を形成し、CaとMgは上記と逆に介在物を粗大化し、いずれも伸びフランジ性が低下する。
次に、本発明鋼板を得るための好ましい製造方法を以下に説明する。
〔本発明鋼板の好ましい製造方法〕
上記のような冷延鋼板を製造するには、まず、上記成分組成を有する鋼を溶製し、造塊または連続鋳造によりスラブとしてから熱間圧延を行う。熱間圧延終了後は酸洗してから冷間圧延を行うが、冷間圧延率は30%程度以上とするのがよい。そして、上記冷間圧延後、引き続き、2回焼鈍を繰り返し、さらには焼戻しを行う。
[熱間圧延条件]
熱間圧延条件としては、熱延前加熱温度:1200〜1300℃に加熱し、熱延前加熱保持時間:0.5〜5h保持した後に熱間圧延を行い、仕上げ圧延の終了温度をAr点以上900℃以下に設定し、適宜冷却を行った後、450〜700℃の範囲で巻き取る。
従来鋼板では、熱間圧延前における加熱温度は1200℃未満で、保持時間も0.25h前後と短時間であり、生産効率を優先した条件で加熱されていた。これに対し本発明鋼板では従来鋼板より高温でかつ長時間保持することでMn元素の拡散が促進され、凝固時に生じたMn元素の偏析が緩和される。加熱温度が1200℃未満または保持時間が0.5h未満では、Mn元素の拡散が不十分となるため十分なMn偏析緩和効果が得られない。一方、加熱温度が1300℃超または保持時間が5hを超えると、Mn偏析緩和効果が飽和するため加熱用燃料の無駄や生産効率の低下を来たすので好ましくない。
また、仕上げ圧延の終了温度がAr点未満では、二相域での圧延となるため圧延荷重が安定せず、適正な鋼板形状を保てなくなる。一方、仕上げ圧延の終了温度が900℃を超えると、熱間圧延直後のオーステナイト粒が粗大化するため、熱延材の組織はもとより、冷間圧延、焼鈍、焼戻しを経た後の鋼板の組織も粗大化し、引張強度や伸びフランジ性が低下するので好ましくない。
[1回目の焼鈍条件]
1回目の焼鈍条件としては、焼鈍加熱温度:Ac〜1000℃に加熱し、焼鈍保持時間:3600s以下保持した後、焼鈍加熱温度から直接Ms点以下の温度まで 50℃/s以上の冷却速度で急冷する。
<焼鈍加熱温度:Ac〜1000℃、焼鈍保持時間:3600s以下>
1回目の焼鈍加熱時に十分にオーステナイトに変態させることで、その後の冷却時にオーステナイトから変態生成するマルテンサイトの面積率をできるだけ高く確保するためである。
焼鈍加熱温度がAc℃未満では、焼鈍加熱時においてオーステナイトへの変態量が不足するため、その後の冷却時にオーステナイトから変態生成するマルテンサイトの量が減少して十分な面積率を確保できなくなり、一方、1000℃を超えると、オーステナイト組織が粗大化して、2回目の焼鈍、焼戻しを施した後のフェライト粒径が粗大になるため、伸びフランジ性が得られなくなるとともに、焼鈍設備の劣化をもたらすため好ましくない。
また、焼鈍保持時間が3600sを超えると、生産性が極端に悪化するので好ましくない。
<Ms点以下の温度まで50℃/s以上の冷却速度で急冷>
冷却中にオーステナイトからフェライトやベイナイト組織が形成されることを抑制し、マルテンサイト組織を得るためである。
Ms点より高い温度で急冷を終了させたり、冷却速度が50℃/s未満になると、ベイナイトが形成されるようになり、最終組織でフェライト粒径が粗大になり伸びフランジ性が得られない。
[2回目の焼鈍条件]
2回目の焼鈍条件としては、焼鈍温度:(Ac+Ac)/2以上Ac未満に加熱し、加熱保持時間:600s以下保持した後、焼鈍加熱温度から直接Ms点以下の温度まで 50℃/s以上の冷却速度で急冷する。
なお、先行発明鋼板では、フェライト粒の配向性の等方化を図るため、焼鈍温度まで15℃/s以上の昇温速度で加熱することとしたが、本発明鋼板ではフェライト粒の配向性等方化の必要がないので、昇温速度は特に規定する必要がない。
<焼鈍加熱温度:(Ac+Ac)/2以上Ac未満、焼鈍保持時間:600s以下>
2回目の焼鈍加熱時に適量のオーステナイトに変態させ、その後の冷却時にオーステナイトから変態生成するマルテンサイトの面積率を40%以上70%以下とするためである。
焼鈍加熱温度が(Ac+Ac)/2未満では、2回目の焼鈍加熱時においてオーステナイトへの変態量が不足するため、その後の冷却時にオーステナイトから変態生成するマルテンサイトの量が減少して面積率40%以上を確保できなくなり、一方、Ac以上になると、オーステナイトへの変態量が過剰になり残部であるフェライトの面積率が減少するので、十分な伸びを確保できない。焼鈍加熱温度のより好ましい上限は(0.3Ac+0.7Ac)である。
また、焼鈍保持時間が600sを超えると、生産性が悪化するので好ましくない。
<Ms点以下の温度まで50℃/s以上の冷却速度で急冷>
上記[1回目の焼鈍条件]の項で述べたのと同様、冷却中にオーステナイトからフェライトやベイナイト組織が形成されることを抑制し、マルテンサイト組織を得るためである。
Ms点より高い温度で急冷を終了させたり、冷却速度が50℃/s未満になると、ベイナイトが形成されるようになり、鋼板の引張強度が確保できなくなる。
[焼戻し条件]
焼鈍ままのマルテンサイトは非常に硬質であり、伸びフランジ性が低下する。引張強度を確保しつつ伸びフランジ性を確保するためにはマルテンサイト硬さを330Hv以上450Hv以下にする必要があり、そのためには300〜550℃の温度範囲に60s以上1200s以下保持するような焼戻し(再加熱処理)を行う必要がある。
この焼戻し工程での保持温度が300℃未満では、マルテンサイトの軟質化が十分でないので、伸びフランジ性が低下することになる。一方、保持温度が550℃よりも高くなると、マルテンサイト硬さが低下し過ぎて、引張強度が得られなくなる。
また焼戻し工程での保持時間が60s未満では、マルテンサイトの軟質化が十分でないので、鋼板の伸びおよび伸びフランジ性が低下することになる。一方、保持時間が1200sよりも長くなると、マルテンサイトが軟質化し過ぎて引張強度の確保が困難になる。この保持時間は好ましくは90s以上、900s以下であり、より好ましくは120s以上、600s以下である。
下記表1および表2に示す成分の鋼を溶製し、厚さ120mmのインゴットを作成した。
なお、同表1および表2に各鋼種のAc点、Ac点、Ms点などを併記した。Ac点、Ac点、Ar点、Ms点は以下の式で求めた。
Ac(℃)=723+29.1・[Si]−10.7・[Mn]+16.9・[Cr]−16.9[Ni] …式(2)
Ac(℃)=910−203・√[C]−15.2・[Ni]+44.7・[Si]+31.5・[Mo]−(10・[Mn]+11・[Cr]+20・[Cu]+700・[P]−400[Al]) …式(3)
Ar(℃)=739−222・[C]+31・[Si]−5・[Mn]−697・[P]+423[Al]−1904[N]+5・[Cr]+75・[Mo]−8・[Cu]+14・[Ni] …式(4)
Ms(℃)=550−361・[C]−39・[Mn]−20・[Cr]−17・[Ni]−10・[Cu]−5・[Mo]+30・[Al] …式(5)
ただし、[C]、[Ni]、[Si]、[Mo]、[Mn]、[Cr]、[Cu]、[P]、[Al]、[N]は、それぞれC、Ni、Si、Mo、Mn、Cr、Cu、P、Al、Nの含有量(質量%)を示す。
これを、加熱温度:1150〜1350℃、保持時間:1〜10hの条件にて均熱処理した後、熱間圧延し厚さ3.2mmとした。そして、これを酸洗した後、厚さ1.6mmに冷間圧延して供試材とし、熱処理(焼鈍・焼戻し)を施した。
なお、本実施例はラボ試験装置を用いて実施したため、熱間圧延のための加熱操作の前に均熱処理を行うようにしたが、実機装置においては、上記〔本発明鋼板の好ましい製造方法〕の項にて説明したように、この均熱処理は省略することができる。
Figure 2010065307
Figure 2010065307
〔試験1〕製造条件の影響調査
まず、製造条件の影響、すなわち、熱間圧延条件および熱処理条件の各影響を調査するため、本発明鋼板の成分組成を満たす、上記表1の鋼種S−5を代表鋼種として用い、下記表3に示す各熱間圧延条件と下記表4に示す各熱処理条件とを種々組み合わせた製造条件にて試験鋼板を作製した。
〔試験2〕鋼の成分組成の影響調査
ついで、鋼の成分組成の影響を調査するため、上記表1および表2に示した各鋼種を用い、下記表5に示す各製造条件(熱間圧延条件および熱処理条件)にて試験鋼板を作製した。
Figure 2010065307
Figure 2010065307
Figure 2010065307
上記試験1および試験2による熱処理後の各鋼板について、上記[発明を実施するための最良の形態]の項で説明した測定方法により、マルテンサイトの面積率およびその硬さ、フェライトの平均粒径、ならびに、Mnの偏析度合いを測定した。
また、上記各鋼板について、引張強度TS、伸びEl、および伸びフランジ性λを測定した。なお、引張強度TSと伸びElは、圧延方向と直角方向に長軸をとってJIS Z 2201に記載の5号試験片を作成し、JIS Z 2241に従って測定を行った。また、伸びフランジ性λは、鉄連規格JFST1001に則り、穴拡げ試験を実施して穴拡げ率の測定を行い、これを伸びフランジ性とした。
上記試験1の各鋼板についての測定結果を下記表6に、上記試験2の各鋼板についての測定結果を下記表7に、それぞれ分けて示す。
これらの表に示すように、発明鋼である鋼No.1〜5、9〜20、31〜49は、いずれも、引張強度TSが980MPa以上、伸びElが13%以上で、かつ、伸びフランジ性(穴広げ率)λが平均値で確実に90%以上を満足し、上記[背景技術]の項で述べた要望レベルをより確実に満足する、伸びと伸びフランジ性を兼備した高強度冷延鋼板が得られた。
これに対して、下記表6に示す、比較鋼である鋼No.6〜8、21〜29は、製造条件、すなわち、熱間圧延条件、焼鈍条件または焼戻し条件が推奨範囲を外れていることにより、本発明の組織を規定する要件のうち少なくとも一つを満たさず、引張強度、伸び、および、平均値としての伸びフランジ性のうち少なくとも一つが劣っている。
すなわち、鋼No.6、7は、熱間圧延前の加熱温度、加熱保持時間がそれぞれ推奨範囲を下回ったため、Mn偏析の緩和が不十分となり、引張強度と伸びには優れているものの、平均値としての伸びフランジ性が劣っている。
また、鋼No.8は、熱間圧延における仕上げ圧延の終了温度が推奨範囲を上回ったため、フェライト粒が粗大化し、引張強度と伸びには優れているものの、平均値としての伸びフランジ性が劣っている。
一方、鋼No.21は、1回目の焼鈍の際における加熱温度が推奨範囲を下回ったため、この段階で粗大なフェライト粒が生成し、伸びおよび伸びフランジ性が劣っている。
また、鋼No.22は、2回目の焼鈍の際における加熱温度が推奨範囲を下回ったため、フェライトの面積率が過大(すなわち、マルテンサイトの面積率が過小)となり、引張強度が劣っている。
また、鋼No.23は、上記鋼No.22と逆に、2回目の焼鈍の際における加熱温度が推奨範囲を上回ったため、フェライトの面積率が過小(すなわち、マルテンサイトの面積率が過大)となり、伸びが劣っている。
また、鋼No.24は、2回目の焼鈍の際における加熱保持時間が推奨範囲を上回ったため、フェライト粒が粗大化し、伸びフランジ性が劣っている。
また、鋼No.25は、2回目の焼鈍後における冷却速度が推奨範囲を下回ったため、該冷却中にフェライト変態が進みすぎてフェライトの面積率が過大(すなわち、マルテンサイトの面積率が過小)となり、引張強度が劣っている。
一方、鋼No.26は、焼戻しの際における加熱温度が推奨範囲を下回ったため、伸びが劣っている。
また、鋼No.27は、上記鋼No.26と逆に、焼戻しの際における加熱温度が推奨範囲を上回ったため、引張強度が劣っている。
また、鋼No.28は、焼戻しの際における加熱保持時間が推奨範囲を下回ったため、伸びが劣っている。
また、鋼No.29は、上記鋼No.28と逆に、焼戻しの際における加熱保持時間が推奨範囲を上回ったため、引張強度と伸びフランジ性が劣っている。
これに対し、下記表7に示す、比較鋼である鋼No.50〜63は、鋼の成分組成が本発明鋼板の規定範囲を外れるため、機械的性質のいずれかが劣っている。
すなわち、鋼No.50、51は、鋼中のP、Sがそれぞれ過多のため、伸びフランジ性が劣っている。
一方、鋼No.52は、鋼中のAlが過多のため、マルテンサイトの面積率が過小となり、伸びフランジ性が劣っている。
また、鋼No.53は、鋼中のNが過多のため、伸びと伸びフランジ性が劣っている。
また、鋼No.54、55は、鋼中のSi、Mnがそれぞれ過多のため、マルテンサイトの面積率が過小となり、伸びフランジ性が劣っている。
また、鋼No.56〜59は、鋼中のCr、Mo、Cu、Niがそれぞれ過多のため、焼入れ時に残留オーステナイトが形成され、マルテンサイトの面積率が過小となり、伸びフランジ性が劣っている。
また、鋼No.60は、鋼中のBが過多のため、B炭化物が形成され、伸びフランジ性が劣っている。
また、鋼No.61、62は、鋼中のCa、Mgがそれぞれ過多のため、介在物が粗大化し、伸びフランジ性が劣っている。
また、鋼No.61は、鋼中のCが過多のため、マルテンサイトの硬さが過大となり、伸びフランジ性が劣っている。
Figure 2010065307
Figure 2010065307
ちなみに、発明鋼(鋼No.2)と比較鋼(鋼No.7)の、鋼板厚さ方向断面におけるMn濃度の分布状態を図1に例示する。同図に見られるように、比較鋼(鋼No.7)に比べ、発明鋼(鋼No.2)の方が、Mn濃度のバラツキが大幅に低減しているのが明らかである。
鋼板厚さ方向断面におけるMn濃度の分布状態を示す図であり、(a)は発明鋼、(b)は比較鋼である。

Claims (3)

  1. 質量%で(以下、化学成分について同じ。)、
    C:0.03〜0.30%、
    Si:3.0%以下(0%含む)
    Mn:0.5〜5.0%、
    P:0.1%以下、
    S:0.005%以下、
    N:0.01%以下、
    Al:0.01〜0.3%
    を含み、残部が鉄および不可避的不純物からなる成分組成を有し、硬さ330Hv以上450Hv以下の焼戻しマルテンサイトが面積率で40%以上70%以下、残部がフェライトからなる組織を有し、
    前記フェライトはその平均粒径が円相当直径8μm以下であり、
    鋼板の厚さ方向断面における、Mn濃度の上限値C1(単位:質量%)と下限値C2(単位:質量%)の比C1/C2が2.0以下である
    ことを特徴とする伸びおよび伸びフランジ性に優れた高強度冷延鋼板。
  2. 成分組成が、更に、
    Cr:0.01〜1.0%、
    Mo:0.01〜1.0%、
    Cu:0.05〜1.0%、
    Ni:0.05〜1.0%、
    の1種または2種以上を含むものである
    請求項1に記載の伸びおよび伸びフランジ性に優れた高強度冷延鋼板。
  3. 成分組成が、更に、
    B:0.0001〜0.0050%、
    Ca:0.0005〜0.01%、
    Mg:0.0005〜0.01%、
    の1種または2種以上を含むものである
    請求項1または2に記載の伸びおよび伸びフランジ性に優れた高強度冷延鋼板。
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