JP2016513169A - マンガン鋼材の熱処理方法およびマンガン鋼材 - Google Patents

マンガン鋼材の熱処理方法およびマンガン鋼材 Download PDF

Info

Publication number
JP2016513169A
JP2016513169A JP2015548288A JP2015548288A JP2016513169A JP 2016513169 A JP2016513169 A JP 2016513169A JP 2015548288 A JP2015548288 A JP 2015548288A JP 2015548288 A JP2015548288 A JP 2015548288A JP 2016513169 A JP2016513169 A JP 2016513169A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
steel material
steel
proportion
during
cooling
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2015548288A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6719903B2 (ja
Inventor
アレンホルツ,エノ
サメック,ルドヴィク
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Voestalpine Stahl GmbH
Original Assignee
Voestalpine Stahl GmbH
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Voestalpine Stahl GmbH filed Critical Voestalpine Stahl GmbH
Publication of JP2016513169A publication Critical patent/JP2016513169A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6719903B2 publication Critical patent/JP6719903B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C21METALLURGY OF IRON
    • C21DMODIFYING THE PHYSICAL STRUCTURE OF FERROUS METALS; GENERAL DEVICES FOR HEAT TREATMENT OF FERROUS OR NON-FERROUS METALS OR ALLOYS; MAKING METAL MALLEABLE, e.g. BY DECARBURISATION OR TEMPERING
    • C21D6/00Heat treatment of ferrous alloys
    • C21D6/005Heat treatment of ferrous alloys containing Mn
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C21METALLURGY OF IRON
    • C21DMODIFYING THE PHYSICAL STRUCTURE OF FERROUS METALS; GENERAL DEVICES FOR HEAT TREATMENT OF FERROUS OR NON-FERROUS METALS OR ALLOYS; MAKING METAL MALLEABLE, e.g. BY DECARBURISATION OR TEMPERING
    • C21D1/00General methods or devices for heat treatment, e.g. annealing, hardening, quenching or tempering
    • C21D1/18Hardening; Quenching with or without subsequent tempering
    • C21D1/185Hardening; Quenching with or without subsequent tempering from an intercritical temperature
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C21METALLURGY OF IRON
    • C21DMODIFYING THE PHYSICAL STRUCTURE OF FERROUS METALS; GENERAL DEVICES FOR HEAT TREATMENT OF FERROUS OR NON-FERROUS METALS OR ALLOYS; MAKING METAL MALLEABLE, e.g. BY DECARBURISATION OR TEMPERING
    • C21D1/00General methods or devices for heat treatment, e.g. annealing, hardening, quenching or tempering
    • C21D1/26Methods of annealing
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C21METALLURGY OF IRON
    • C21DMODIFYING THE PHYSICAL STRUCTURE OF FERROUS METALS; GENERAL DEVICES FOR HEAT TREATMENT OF FERROUS OR NON-FERROUS METALS OR ALLOYS; MAKING METAL MALLEABLE, e.g. BY DECARBURISATION OR TEMPERING
    • C21D6/00Heat treatment of ferrous alloys
    • C21D6/008Heat treatment of ferrous alloys containing Si
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C22METALLURGY; FERROUS OR NON-FERROUS ALLOYS; TREATMENT OF ALLOYS OR NON-FERROUS METALS
    • C22CALLOYS
    • C22C38/00Ferrous alloys, e.g. steel alloys
    • C22C38/02Ferrous alloys, e.g. steel alloys containing silicon
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C22METALLURGY; FERROUS OR NON-FERROUS ALLOYS; TREATMENT OF ALLOYS OR NON-FERROUS METALS
    • C22CALLOYS
    • C22C38/00Ferrous alloys, e.g. steel alloys
    • C22C38/04Ferrous alloys, e.g. steel alloys containing manganese
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C22METALLURGY; FERROUS OR NON-FERROUS ALLOYS; TREATMENT OF ALLOYS OR NON-FERROUS METALS
    • C22CALLOYS
    • C22C38/00Ferrous alloys, e.g. steel alloys
    • C22C38/06Ferrous alloys, e.g. steel alloys containing aluminium
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C21METALLURGY OF IRON
    • C21DMODIFYING THE PHYSICAL STRUCTURE OF FERROUS METALS; GENERAL DEVICES FOR HEAT TREATMENT OF FERROUS OR NON-FERROUS METALS OR ALLOYS; MAKING METAL MALLEABLE, e.g. BY DECARBURISATION OR TEMPERING
    • C21D1/00General methods or devices for heat treatment, e.g. annealing, hardening, quenching or tempering
    • C21D1/78Combined heat-treatments not provided for above

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Metallurgy (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Thermal Sciences (AREA)
  • Crystallography & Structural Chemistry (AREA)
  • Heat Treatment Of Sheet Steel (AREA)
  • Heat Treatment Of Steel (AREA)

Abstract

本発明はマンガン鋼材の熱処理方法に関し、この鋼材の合金が、‐ 0.09wt.%と0.15wt.%の間の炭素の割合(C)と、‐ 3.5wt.%≦Mn≦4.9wt.%の範囲のマンガンの割合(M)と、‐ ベイナイト微細構造の割合と、を含み、‐ 下記サブ工程を有する第1のアニールプロセス(S4.1)を実行する工程と、・ 前記鋼材を780℃を超える第1の保持温度(T1)に加熱し(E1);・ 第1の期間(Δ1)の間、前記鋼材を前記第1の保持温度(T1)に保持し(H1);・ 前記鋼材を冷却し(A1)、‐ 下記サブ工程を有する第2のアニールプロセス(S4.2)を実行する工程と、・ 前記鋼材を630℃を超え、且つ660℃未満の第2の保持温度(T2)に加熱し(E2);・ 第2の期間(Δ2)の間、前記鋼材を前記第2の保持温度(T2)に保持し(H2);・ 前記鋼材を冷却し(A2)、を有する。【選択図】図4A

Description

本発明は、本明細書では「中マンガン鋼材」とも呼ばれるマンガン鋼材の熱処理方法に関する。また、本発明は、特別な方法の枠内において熱処理できるマンガン鋼材の特殊合金を包含する。
組成または合金、および製造プロセスにおける熱処理はともに、鋼材の性質に対して著しい影響を有している。
したがって、ある熱処理の枠内において、加熱、保持および冷却が鋼材の最終的構造に影響することも知られている。また、既に示されたように、鋼材の合金組成も大きな役割を果たしている。また、合金鋼における熱力学的関係および材料工学的関係は非常に複雑であり、多くのパラメーターに依存している。
鋼材の構造において様々な相と微細構造を組み合わせることによって、その機械的性質および変形性が影響されることが示されている。
組成と熱処理によって、とりわけ、フェライト相、パーライト相、残留オーステナイト相、焼き戻しマルテンサイト相、マルテンサイト相およびベイナイト微細構造が鋼材において形成可能である。鋼合金の性質は、とりわけ、そのような様々な相や微細構造の割合、顕微鏡試験におけるそれらの構造的配置に依存している。
単純な形態の第一世代の改良型高強度鋼は、例えば、フェライトとマルテンサイトの二相組成を有している。そのような鋼は二相鋼とも称される。フェライト(配置に依存して、α‐Feまたはδ‐Feとも呼ばれる)が、比較的柔らかい母材を形成し、マルテンサイトが典型的には、この母材における介在物を形成している。
微細構造が、フェライト、ベイナイト、焼き戻しマルテンサイトおよびマルテンサイトを含む第一世代の複合相鋼(complex phase steel)も存在する。複合相鋼の均一な構造が、例えば、二相鋼と比較して、格別に良好な曲げ特性をもたらしている。
TWIP鋼等の第二世代の鋼の殆どが、オーステナイト系微細構造と、15wt.%を超える大きいマンガンの割合を有している。TWIPは双晶誘起塑性(TWinning Induced Plasticity)を意味している。
これらの鋼は夫々異なる性質を有している。具体的な要求プロフィルに依存して、種々の鋼が、例えば、自動車製造に使用できる。
そのような鋼の炭素成分(C)は、典型的には0.2wt.%〜1.2wt.%の範囲にある。通常、これは軟鋼である。
A.Arlazarov他による“Evolution of microstructure and mechanical properties of medium Mn steels during double annealing”, Materials Science and Engineering A, 2012(二重アニール中の中Mn鋼の微細構造の進化と機械的性質)から分かる通り、4.6wt.%のMnを有する合金の、フェライト、マルテンサイトおよび残留オーステナイトを含む構造体である。この構造体は、本発明の方法との直接比較で図4Aに示す二段階のアニールプロセスに供される。Arlazarov他による二段階のアニールプロセスが、図4Aでは、e1、h1、a1と、e2、h2、a2とによって示されている。Arlazarov他の構造体は、残留オーステナイト、マルテンサイトおよびフェライトの3つの相から構成される複雑な超微細な微細構造として記載されている。したがって、Arlazarov他の鋼は可鍛性の中マンガン鋼を構成している。
オーステナイト構造(「ガンマ‐混晶」、「γ‐混晶」、または「γ‐Fe」とも呼ばれる)は、鋼材において形成可能な混晶である。このオーステナイト構造は、bcc型結晶構造を有するとともに、高い熱安定性を有し、且つ良好な腐食特性を提供する。好適な加熱と、閾値温度を超える保持温度での保持によって、鋼材の構造を少なくとも部分的にはオーステナイトに変換することができる。オーステナイトの領域または体積割合を拡大する所謂オーステナイト形成元素が存在する。これらには、とりわけ、ニッケル(Ni)、クロム(Cr)およびマンガン(Mn)が含まれる。鋼材のオーステナイト範囲はあまり安定でないことが多く、冷却または焼入れの期間にマルテンサイトに変わる(これはマルテンサイト変態と呼ばれる)。マルテンサイトの形成および生じる析出物の結果として、望ましくない割れ形成が、その鋼材の熱間圧延期間に生じる可能性がある。
最初に述べた残留オーステナイトに加えて、所謂逆変態オーステナイト(reverted austenite (または“rev. austenite”))もまた存在する。この形態のオーステナイトを、MillerおよびGrangeに従った二段階の熱処理によって生じさせることができる。また、このプロセスはART熱処理として知られている。ARTは“Austenite Reverted Transformation”(オーステナイト逆変態)の略である。ART熱処理の期間に、逆変態オーステナイトへのマルテンサイトの逆戻りが起こる。
鋼には、既に説明されたオーステナイト相、マルテンサイト相およびフェライト相に加えて、パーライト相およびベイナイト微細構造も生じる。これらの相または構造は、夫々独自の特性を有している。したがって、鋼材の適用領域に応じで、どれが部分的に互いに競合するか、様々な性質の好適な妥協の問題である。したがって、例えば降伏強度および鋼材の強度の増加は、靭性を犠牲にしている。
フェライトは別の混晶の冶金学的呼称であり、炭素が格子間(すなわち、格子の中間位置に)に溶解している。純フェライト構造は、低い強度と大きい延性を有している。炭素を加えることによって強度が改善できるが、延性を犠牲にしている。図1に関連して記載される鋳鉄がそのような材料の一例である。
フェライトの領域または体積割合を拡大する所謂フェライト形成元素が存在する。これらには、とりわけ、クロム(Cr)、モリブデン(Mo)、バナジウム(V)、アルミニウム(Al)、チタン(Ti)、リン(P)、およびケイ素(Si)が含まれる。
図1は、鋳鉄(2.06wt.%を超える大きい炭素含有量を有する鉄‐炭素合金)の古典的な非常に概略的な図を示している。温度T[℃]と時間t[分]の関数としての2つの例示的な冷却曲線がこの略図にプロットされている。図1には、パーライト領域が参照数字“4”によって示され、ベイナイト領域が参照数字“5”によって示されている。Mはマルテンサイト開始温度を示している。図1には、対応する線が参照数字“3”によって示されている。マルテンサイト開始温度Mは合金組成に依存している。
パーライトは、α‐フェライトおよびセメンタイトの層状組織(セメンタイトは炭化鉄、FeCである)が存在する構造である。ベイナイト(ベイナイト鉄とも呼ばれる)はbcc型構造を有している。ベイナイトは実際の意味での相ではなく、ある特定の温度範囲において鋼中に形成される微細構造である。ベイナイトは主にオーステナイトとして形成される。
とりわけ、そのような鋳鉄製造物では、マルテンサイトが線3よりも低い温度で形成される。マルテンサイトは、細かい針状の、非常に硬くて脆い構造である。オーステナイトを、鋼の炭素の割合が格子から拡散する時間がないくらい大きい焼入れ速度で焼入れしたとき、マルテンサイトが典型的に形成される。図1の曲線1は、マルテンサイト構造の形成をもたらす大きい冷却速度での焼入れを示している。
図1の曲線2は、所謂ベイナイトの熱処理を示している。Mを超える温度に保持したとき、パーライト段階への転換が回避されるならば、オーステナイトをベイナイトに転換させることができる。
これらの関係は非常に複雑であることと、一方で目標が下げられるならば、他方でしばしば好都合な性質が達成され得ることが、導入説明から概略的に認められる。
現代の第三世代の鋼材では、主に形成時に様々な問題が生じる可能性がある。とりわけ、マルテンサイト含有鋼が冷間圧延期間に比較的大きい圧延荷重を必要とすることは不都合であると考えられる。また、マルテンサイト含有鋼では冷間圧延期間に割れが生じる可能性がある。
したがって、本願の目的は、冷間形成性と同様に良好な強度を伴い、溶接性と割れが生じる傾向の最適な組合せを有する鋼材と、その製造方法を提供することである。
好ましくは、本発明の鋼材は、700MPaを超える引張強さを有するべきである。好ましくは、1200MPaよりも一層大きい引張強さを有するべきである。
好ましくは、本発明の鋼材は、第一世代の鋼材よりも良好な延性と、良好なたわみ性を同時に有するべきである。
本発明によれば、鋼材、好ましくは超微細な多相構造および対応する形成性を有する冷間圧延ストリップ鋼材が、方法と合金の概念の組合せによって提供される。特に好ましい実施の形態は、対応して良好な形成性を有する超微細な多相ベイナイト構造を有している。
本発明によれば、本発明の鋼材の合金は、マンガンの割合が3.5wt.%≦Mn≦4.9wt.%の範囲にあることを意味する中程度のマンガン含有量を有している。
本発明の鋼材は、不均一系または不均一構造を形成する。
本発明によれば、本発明の鋼材は、好ましくは少なくとも比例してベイナイト微細構造を有している。ベイナイト微細構造の割合は鋼材の20wt.%まで可能である。
本発明によれば、本発明の鋼材は、好ましくは少なくとも比例してベイナイト微細構造とマルテンサイトを有する構造または領域を有する。
加えて、本発明によれば、炭素の割合は一般にかなり低い。すなわち、炭素の割合は0.1wt.%≦C≦0.14wt.%の範囲にある。したがって、本発明の合金鋼は、所謂可鍛性、亜共析鋼を構成する。
このような合金は、特許請求項1に従うプロセス工程による二段階の熱処理に供されるならば、所望の性質を有する鋼材をもたらす。この特別な形態の二段階熱処理は著しい影響を鋼材の多相構造の形成に対して有する。
本発明によれば、鋼材の構造または微細構造が、特別な二段階熱処理によって特に影響される。
冷却時の二段階熱処理は、好ましくは370℃〜400℃の範囲の温度での一時的な保持段階を含んでいる。この一時的な保持段階は5分の最大継続期間を有している。Mを超える温度での保持の結果として、オーステナイトは、パーライト段階への転換が回避されるならば、少なくとも部分的にベイナイトに転換させることができる。
本発明によれば、鋼材の合金は、Al成分とSi成分を含んでいる。他の鋼と比較してAlとSiの割合を減らすことによって、ベイナイト化、すなわちベイナイト微細構造の形成を強化することができる。すなわち、本発明によって指定されるようにAlとSiの割合を減らすことによって、ベイナイト変態の促進が引き起こされる。このことが、変態図のベイナイト領域の移動によって成し遂げられる。
大きすぎるクロムの割合は負の影響をベイナイト変態に及ぼし得ることが示されている。したがって、本発明の好ましい実施の形態では、クロムの割合は、最大値が0.4wt.%として指定される。
炭素の割合とマンガンの割合との関係を指定することによって、オーステナイト相の安定化を本発明に基づいて達成することができる。したがって、好ましい実施の形態において、炭素の割合とマンガンの割合との関係が下記のように指定される:
0.01≦C(wt.%)/Mn(wt.%)≦0.04
特に、0.02≦C(wt.%)/Mn(wt.%)≦0.04 の場合には、格別な性質がもたらされる。
ケイ素の割合と、アルミニウムの割合と、クロムの割合の関係を指定することによって、超微細な平均結晶粒度の有意でなくはない割合のフェライト相の安定化を達成することが可能である。したがって、好ましい実施の形態において、ケイ素の割合と、アルミニウムの割合と、クロムの割合の関係が下記のように指定される:
0.3wt.%≦Si+Al+Cr≦3wt.%
特に、0.3wt.%≦Si+Al+Cr≦2wt.%
本発明は、熱間圧延鋼、冷間圧延鋼、および対応する平鋼鋼材に対して適用することができる。
好ましくは、本発明は、冷間圧延ストリップ鋼材を冷間圧延された平坦な製造物(例えば、コイル)の形態で製造するために使用される。
多くの他のプロセスの方法と比較して、本発明はエネルギー消費がより小さく、より高速度であり、かつ、費用効果がより大きいことが、本発明の利点である。
非常に良好な形成性を有することが、本発明の合金から本発明の二段階法を使用して製造される鋼材の利点である。そのような鋼材の引張強さは700MPaよりも有意に大きく、1200MPa以上に達する。
二相鋼、TRIP鋼と比較して比較的均一な超微細な微細構造の結果として、優れた形成特性を曲げ加工時において有することが、本発明の合金から本発明の二段階法を使用して製造されている鋼材の利点である。ここで、TRIPは“Transformation Induced Plasticity”(変態誘起塑性)の略である。
本発明の好ましい実施の形態によれば、著しく良好な曲げ特性を有するとともに、より良好なHET値を有することが、ベイナイトを有する構造を含む鋼材の利点である(ここで、HETは“hole expansion test”(穴広げ試験)の略である)。
本発明の更なる好都合な実施の形態は従属請求項の主題を形成している。
本発明の例示的な実施の形態が、図面を参照し、本明細書中、以下に詳細に記載される。
図1は、基本的機構を説明するための例として理解されなければならない鋳鉄についての温度-時間図の概略図を示している。 図2は、結晶粒度の直径に従って鋼材の分類を可能にする物差しを示している。 図3は、本発明によるプロセス工程の概略図を示している。 図4Aは、本発明の(中間)鋼材の二段階熱処理のための例示的な温度-時間図の概略図を示している。この図には、(Arlazarov他による)これまでに知られている二段階法もまた、比較のために同じ略図において示される。 図4Bは、本発明の(中間)鋼材の別の二段階熱処理のための例示的な温度-時間図の概略図を示す。図では、一時的な保持が冷却期間に行われる。 図5は、本発明の鋼材の結晶粒径の分布関数の概略図を示している。 図6Aは、時間が対数スケールで示される溶融物MF232についての温度-時間図(連続ZTU図、(英語では「連続冷却変態図」)と呼ばれる)を示している。 図6Bは、溶融物MF233についての温度‐時間図を示している。 図6Cは、溶融物MF230についての温度‐時間図を示している。 図6Dは、溶融物MF231についての温度‐時間図を示している。
本発明は、マルテンサイト領域またはマルテンサイト相、フェライト領域またはフェライト相、および残留オーステナイト領域または残留オーステナイト相、ならびに必要な場合には同様にベイナイト微細構造を含む多相の中マンガン鋼材に関する。すなわち、本発明の実施の形態の鋼材は、多相構造として指定され、ベイナイトが存在するなら、多相ベイナイト構造としても指定される特別な構造配置によって特徴づけられる。特に、本発明は冷間圧延ストリップ鋼材に関する。
以下、(中間)鋼材が完成鋼材ではなく、多段階製造プロセスにおける準備的製造物または中間製造物であることを強調するか否かの疑問がある場合、(中間)鋼材が論じられる。そのような製造プロセスの開始点は、通常、溶融物である。以下に溶融物の合金組成が指定される。製造プロセスの側面では、合金組成が(例えば、ケイ素等の成分を加えることによって)比較的精密に影響されるからである。鋼材の合金組成は、通常、溶融物の合金組成とは僅かに異なるだけである。
用語「相」は、とりわけ成分の割合の構成、エンタルピー含有量と体積によって定義される。互いに異なる相は、鋼材の相境界によって隔てられている。
相の「組成」または「構成要素」は、化学元素(例えば、Mn、Ni、Al、Fe、C、…など)であるか、中性の分子凝集物(例えば、FeSi、FeC、SiOなど)、または荷電分子凝集物(例えば、Fe2+、Fe3+など)の何れも可能である。
以下、全ての量または割合情報は、別途述べられる場合を除き、重量百分率(略してwt.%)で与えられる。合金または鋼材の組成の情報が与えられるなら、明示的に列挙される材料または物質に加えて、組成は基本的材料として鉄(Fe)を含み、且つ溶融浴には常に存在し、得られた鋼材においてもまた示されるいわゆる不可避の不純物を含む。したがって、全てのwt.%情報は常に100wt.%になる。
本発明の可鍛性の中マンガン鋼材は全て、3.5wt.%と4.9wt.%の間のマンガンを含有し、但し、この場合、指定された限界はこの目的の範囲に属する。
本発明によれば、ベイナイト微細構造を比例的に含む鋼材が好ましい。ベイナイト微細構造は、図6A〜6Dを参照して詳しく説明されるように、パーライトまたはマルテンサイト形成のための温度との間における温度で典型的に形成されるあるタイプの中間段階構造である。ベイナイト微細構造への変態は、通常、パーライト構造への変態と競合している。
本発明によるベイナイト微細構造は、通常、フェライトと一緒になったあるタイプの集合体で存在する。
本発明は、鋼材の全体構造におけるベイナイト微細構造の割合を達成するために、(溶融物の)合金組成と、中間鋼材の熱処理のプロセスの工程との組合せに焦点を合わせる。
全実施の形態において、合金組成に関する情報と本発明のプロセスの工程は一緒に使用される。これは、最良の結果がこのように達成されるからである。しかしながら、合金組成に関する記載も考慮するとき、顕著な結果が、例えば、形成性(例えば、冷間圧延時の形成性)に関連して既に得られている。
本発明の鋼材は、任意の精錬方法を使用して製造することができる。これらの工程は本発明の主題ではない。精錬方法の詳細は当業者には十分に知られているので、本明細書では説明しない。開始点は、常に、本発明によれば下記基準を少なくとも満たす、すなわち、鉄と下記割合の溶融物の合金または中間鋼材の合金である。
・ 炭素の割合Cは、0.09wt.%と0.15wt.%の間にあり、
・ マンガンの割合Mnは、3.5wt.%≦Mn≦4.9wt.%の範囲にある。
本発明の全実施の形態におけるマンガンの割合Mnは、好ましくは4.1wt.%〜4.9wt.%の範囲にある。
本発明の全実施の形態におけるアルミニウムの割合Alは、好ましくは0.0005wt.%≦Al≦1wt.%の範囲にあり、特に0.0005≦Al≦0.0015の範囲にある。
好ましくは、本発明の全実施の形態は、
・ 所定のケイ素の割合Siと、
・ 所定のアルミニウムの割合Alと、
・ 所定のクロムの割合Cr、を含む。
ケイ素の割合Si、アルミニウムの割合Al、およびクロムの割合Crについて下記関係が当てはまることが重要である:
0.3wt.%≦Si+Al+Cr≦3wt.%、
特に、0.3wt.%≦Si+Al+Cr≦2wt.%
ケイ素の割合Siと、アルミニウムの割合Alと、クロムの割合Crの間の関係をこのように指定する結果として、鋼材におけるフェライト相の安定化が達成される。フェライト相は、鋼材の超微細な平均結晶粒度の重要な割合を有している。
好ましくは、本発明の全実施の形態が、0.4wt.%未満のクロムの割合Crを含んでいる。
クロムの割合Crに加えて、またはクロムの割合Crに対して本発明の全実施の形態が、0.25wt.%〜0.7wt.%の間のケイ素の割合Siを含んでいる。特に、ケイ素の割合は、0.3≦Si≦0.6の範囲にある。
本発明によれば、全実施の形態における鋼材の合金は、好ましくはケイ素の割合Siまたはアルミニウムの割合Alを含んでいる。既知の他の鋼と比較してケイ素の割合Siおよびアルミニウムの割合Alを減らすことによって、ベイトナイト化を強化することができる。すなわち、ケイ素の割合Siとアルミニウムの割合Alを本発明による指定のように減らすことにより、ベイナイト変態の促進が引き起こされる。このことが、変態図におけるベイナイト領域50を移動させることによって達成される(図5A〜6D参照)。
図6Aは、様々な加工工程に供されている本発明による第1の合金(これは溶融物MF232と呼ばれる)の連続ZTU図を示している。表2は、本発明の溶融物MF232および他の例示的な溶融物の具体的な合金組成を示す。
ZTU図は、材料依存的な時間‐温度変態図である。すなわち、ZTU図は、変態の程度を連続的に低下する温度について時間の関数として示す。全部で8つの曲線が、この略図と、図6B、6C、6Dの略図にプロットされている。これらのZTU図の曲線の合金は全て、表2の組成を有している。
図6Aによる溶融物232、図6Bによる溶融物233、図6Cによる溶融物230、および図6Dによる溶融物231は、全て下記の熱処理に供された:
加熱速度、加熱E1については270℃/分;
オーステナイト化温度T1=810℃;
保持時間Δ1=5分;
T2=650℃;
保持時間Δ2=4時間(例えば、図4A参照)。
図6A〜6Dの夫々の略図における8つの曲線の1つが左側にあるほど、冷却A1がより急速に行われる(例えば、図4A参照)。それよりも右側にある曲線は、よりゆっくり冷却される鋼材に関連する。これらの曲線の夫々の下端において、夫々の鋼材のビッカース硬度HV10についての値(HV10は、ビッカース硬度の測定が10kgの力により行われたことを意味する)が四角に囲まれて示される。加えて、ベイナイト領域50(図1におけるベイナイト領域5と同様に)、マルテンサイト開始温度M(図1における線3と同様に)および温度Mが、図6A〜6Dにおいて夫々の場合に示される。Mは、英語では“martensite finish temperature”(マルテンサイト終わり温度)として示されるマルテンサイト終了温度である。マルテンサイト終わり温度Mは、熱力学的に考慮されたとき、マルテンサイトへの変態が終了する温度である。温度閾値のAcとAcもまた示される(図4A、4B参照)。AcとAcとの間の領域が、α+γ相領域として示される。
これまでに知られている合金と比較して、ケイ素の割合Siとアルミニウムの割合Alにおける好適な減少の結果、既に示されたように、略図におけるベイナイト領域50が移動する。図6A〜6Dにおいて、左側に向いているブロック体矢印が略図のほぼ中央において夫々の場合に示される。このブロック体矢印は、(先行技術と比較して)ケイ素の割合Siとアルミニウムの割合Alにおける減少の結果、ベイナイト領域50が左側に移動することを概略的に示すことを意図している。典型的には、(例えば、水による)急速冷却の期間において、実質的にはマルテンサイトのみが形成される。ベイナイト領域50が左側に移動する結果、ベイナイト微細構造が、比較的急速な冷却により鋼材中に既に形成されている。
図6A〜6Dにおけるベイナイト領域50の下側の数字は、ベイナイトに変態させられる構造の体積百分率を示している。
とりわけ、図6A〜6Dから下記のことを推論することができる。但し、この場合、様々な影響が部分的に相殺し、または重なり合うことに留意する必要がある:
・ 本発明による合金での窒素の割合における僅かな増大は、より大きいビッカース硬度をもたらす;
・ 本発明による合金でのマンガンの割合の同時低下(例えば、4.900wt.%から4.000wt.%への低下)を伴う炭素の割合の僅かな増大(例えば、0.100wt.%から0.140wt.%への増大)は、より大きいビッカース硬度をもたらす(図6A、6Cの略図を比較参照のこと)。
本発明によれば、二段階アニールプロセスが、好ましくは全ての合金組成物について行われる。その結果、特に最初のアニール期間(図3、4A、4BのS4.1参照)に、(中間)鋼材の冷却曲線A1が、ベイナイト形成の領域50を通過するように進む。
好ましくは、合金組成の全ての実施の形態が、更に0.004wt.%と0.012wt.%との間の範囲(これは40ppm〜120ppmに対応する)にある窒素の割合Nを含む。特に、窒素の割合Nは、0.004wt.%と0.006wt.%との間の範囲(これは40ppm〜60ppmに対応する)にある。
前記段落の1つまたは複数に従う合金組成を有する(中間)鋼材は典型的には、ブロック体矢印によって図3に非常に概略的な形態で示されるように、下記のプロセス工程10に供される:
・ 熱間圧延(工程S1)と、
・ 酸素を伴う酸洗
(例えば、HNO等の酸の使用によるそのような酸洗)(工程S2)と、
・ 冷間圧延(工程3)と、
・ 本発明による二段階アニール
(図4Aまたは4Bに従うサブ工程S4.1およびサブ工程S4.2)。
必要な場合、全ての実施の形態において、予備アニール工程(例えば、約650℃のTおよび10時間〜24時間の継続期間による予備アニール工程)を、酸洗(工程S2)と冷間圧延(工程S3)との間における中間工程(図3には示されない)として入れることができる。この予備アニール工程は窒素雰囲気において行うことができる。
しかしながら、そのような予備アニール工程は、冷間圧延(工程3)の後、必要に応じて全ての実施の形態において入れることができる。
図4Aは、本発明の(中間)鋼材の第1の二段階熱処理の例示的な温度-時間図の概略図を示す。Arlazarov他によるこれまでに知られている二段階プロセスもまた、本質的な違いをより良く示すために、比較のために同じ略図において示される。
下記工程を有する二段階焼きなましプロセスが、好ましくは本発明におけるアニールの枠内で全ての実施の形態において使用される(参照数字は図4Aにおける略図および図4Bにおける略図に関連する):
1.下記のサブ工程を有する第1のアニールプロセスを実行すること:
a.(中間)鋼材を第1の保持温度T1に加熱すること(E1)、但し、この場合、T1は780℃を超えている(例えば、T1=810℃);
b.(中間)鋼材を、第1の期間Δ1の間、第1の保持温度T1に保持すること(例えば、Δ1=5分);
c.(中間)鋼材を冷却すること(A1);
2.下記のサブ工程を有する第2のアニールプロセスを実行すること:
a.(中間)鋼材を保持温度T2で加熱すること(E2)、但し、この場合、T2は630℃を超えており、かつ、660℃未満である(例えば、T2=650℃);
b.(中間)鋼材を、第2の期間Δ2の間、保持温度T2に保持すること(H2)(例えば、Δ2=4時間);
c.夫々の場合において鋼材として本明細書では示される鋼材をそのようにして得るために(中間)鋼材を冷却すること(A2)。
第1のアニールプロセスの期間における加熱E1、および/または第2のアニールプロセスの期間における加熱E2は、好ましくは4K/秒と50K/秒との間にある加熱速度で成し遂げられる。良好な結果が、特に5K/秒と15K/秒との間の範囲で達成される。
保持温度T1はこの場合、常に、温度閾値Acを超えている。すなわち、第1の保持温度T1は、加熱H1の期間の(中間)鋼材が、Ac=780℃を超える(γ結晶粒によって示される略図における右側)オーステナイト範囲に位置するように選択される。図6A〜6Dに示される例示的な実施の形態の場合には、次のことが当てはまる: T1=810℃。
保持温度T2はAc=630℃を超え、且つ660℃未満である。すなわち、第2の保持温度T2は、加熱H2の期間の(中間)鋼材が、(α+γ相領域によって示される略図における右側の)二相範囲に位置するように選択される。
好ましくは、保持H1の期間および/または保持H2の期間において、(中間)鋼材の温度は実質的に一定に保たれる。
好ましくは、全ての実施の形態において、保持H1は3分〜10分の間で続き、好ましくは4分〜5分の間で続く。すなわち、下記のことが当てはまる:3分≦Δ1≦10分、または4分≦Δ1≦5分。図6A〜6Dに示される例示的な実施の形態の場合には、次のことが当てはまる:Δ1=5分。
好ましくは、全ての実施の形態において、保持H2は3時間〜5時間の間で続き、好ましくは3.5時間〜4.5時間の間で続く。すなわち、下記のことが当てはまる:3時間≦Δ2≦5時間、または、3.5時間≦Δ2≦4.5時間。
T2≒650℃の保持温度におけるΔ2≒4時間の保持時間は、かなり特に成功していることが判明している。
(中間)鋼材の冷却が、全ての実施の形態において、第1のアニールプロセスの期間および/または第2のアニールプロセスの期間に、25ケルビン/秒と200ケルビン/秒との間にある冷却速度で成し遂げられる。好ましくは、全ての実施の形態において、冷却速度は40ケルビン/秒と150ケルビン/秒との間にある。図4A、4Bにおける曲線A1は夫々約150ケルビン/秒の大きい冷却速度により開始され、その冷却速度がその後は40ケルビン/秒に向かって低下する冷却プロセスを示す。したがって、曲線A1は直線プロフィルではなく、湾曲した曲線プロフィルを有する。図4A、4Bにおける曲線A1は夫々、約150ケルビン/秒の大きい冷却速度により行われる直線的冷却プロセスを示す。
第1のアニールプロセスの期間および/または第2のアニールプロセスの期間における冷却は、直線的に(例えば、150ケルビン/秒で)、または、湾曲した曲線に沿って(例えば、曲線A1に沿って)行うことができる。
第2のアニールプロセスの期間における冷却は、図4Bのように行うことができる。この冷却の場合、3つのサブ工程から構成される。工程A2.1において、迅速な(例えば、直線的な)冷却が、T2から、370℃と400℃との間の範囲にある保持温度T3にまで行われる。この保持温度T3は、好ましくは約380℃である。保持時間Δ3は、典型的には2分〜6分の間である。この保持時間は、好ましくはΔ3=5分である。
図4Bの方法が使用されるとき、保持温度T3は、好ましくは温度Mを超えるように全ての実施の形態において選択される。
本発明による第1の冷却(A1またはA1)の期間に、(合金組成およびプロセス制御に依存して)マルテンサイト相に加えて、所望のベイナイト微細構造が、合金が本発明に従って事前に規定され、且つ第1のアニールプロセスが本発明に従って行われるときには形成される。
先行技術として知られたプロセス(図4Aの曲線プロフィル(e1、h1、a1、および、e2、h2、a2)によって示される)では、第1の保持h1の期間の温度が、本発明による第1の保持H1の期間よりも著しく低いところにある。加えて、第1の保持継続期間δ1が著しく長くなっている。この具体例において、下記のことが第1の保持h1については当てはまる: T=750℃およびδ1=30分。先行技術による冷却a1の期間において、マルテンサイト相が形成されるが、ベイナイト微細構造は全く形成されない。第2の保持h2の期間の温度が、本発明による第2の保持H2の期間よりもやや高いところにある。加えて、第2の保持継続期間δ2が著しく長くなっている。この具体例において、下記のことが、第2の保持h2については当てはまる: T=670℃および1時間<δ2<30時間。
EBSD調査が、本発明の様々な合金の結晶粒配向と結晶粒度を求めるために行われた。EBSDは、“Electron BackScattered Diffraction”(電子後方散乱回折)の略である。EBSD法により、直径がほんの約0.1μmである結晶粒を特徴づけることが可能である。加えて、結晶の配向をEBSDによって高精度で求めることができる。加えて、さらなる空間分解法が、個々の結晶粒および結晶粒界を表面分析または電気化学により調べるために使用された。
これらの調査により、(合金組成およびプロセス制御に依存して)、マルテンサイト構造に加えて、明瞭に測定可能な割合のベイナイト微細構造が、本発明による合金を有し、且つ例えば図4A、4Bによる二段階アニールプロセスに供されたサンプルに存在していることが確認されている。
図5は、本発明の特殊鋼材のbcc‐α相の結晶粒直径の分布関数Fx(x)の概略図を示す。bccは、“body centered cubic”(体心立方)の略である。結晶粒直径の分布関数Fx(x)が図5に示される特殊鋼材は、本発明による下記の合金組成を有する(表1では、溶融物の所望される値が示される):
Figure 2016513169
図5における分布関数Fx(x)によって、合金構造の結晶粒の主要割合が0μm〜約3μmの間の結晶粒度を有することを推定することができる。使用されたEBSD調査は0.1μm前後のより低い解像度限界を有するので、bcc‐α相の結晶粒度の平均分布が約0.1μm〜約3μmの範囲に制限される。さらなるEBSD調査により、fcc‐γ相の結晶粒度の分布が約0.25μm〜約0.75μmの範囲に制限されることが明らかにされている。
図2は、鋼材が結晶粒度に従って分類されることを可能にする一般的な物差しを示す。したがって、本発明の鋼材(サンプル231)は、(構造全体の平均分布が考慮されるならば)超微細結晶粒の範囲にある。また、この分類は本発明の他の合金組成物にも適用することができる。したがって、本明細書では、超微細な多相構造、および例えばサンプル231では当てはまるように、検出可能なベイナイト微細構造が存在するならば、超微細な多相ベイナイト構造もまた論じられる。
全ての結晶粒度が分析に含まれるならば、本発明の鋼材は、0.1μm〜約3μmの範囲における全体的な結晶粒度分布(結晶粒の80%超が0.1μm〜約3μmの域にある)を明らかにすることができる。
好ましくは、全ての実施の形態における本発明の鋼材の全体構造は、溶融物MF231(サンプル231)に由来する鋼材に対する評価および測定によって求められるように、結晶粒度が1μm〜2μmの間にある。かなり特に好ましいものが、約1.5μmの結晶粒度を有する本発明の鋼材である。
本発明によれば、特にフェライト相およびベイナイト微細構造の結晶粒は非常に微細である。したがって、特に好ましいものが、フェライト相およびベイナイト微細構造の組合せを有する合金または鋼材である。
さらなる比較EBSD調査により、第2のアニールプロセスの保持継続期間Δ2が、超微細構造を形成するために、または安定化させるために重要であることが確認されている。下記の保持継続期間、3時間≦Δ2≦5時間は、特に好都合な結果をもたらす。
下記の表2は、本発明の様々なサンプルのwt.%での具体的な合金組成を示す。
Figure 2016513169
下記の表3は、(図4Aによる)二段階アニールプロセスを受けた後での、本発明のサンプル231とサンプル233の具体的な合金組成を有する冷間圧延ストリップの形態における鋼材の様々な特性値を示している。Rは引張強さ(MPa)であり、Atotalは極限伸び(%)であり(極限伸びは延性に比例する)、Rmxtotalは引張強さと極限伸びの積(MPa%)である。
EBSD調査とTEM調査(例えば、サンプル231のそのような調査)は、図4Aによる二段階アニールプロセスにより、約5%のベイナイトを含有する鋼材がもたらされることを示している。TEMはこの場合、透過型電子顕微鏡観察を意味する。
表3は、Rmxtotalの積に関連して引張強さの面での最良の結果を示している。具体的には、下記のパラメーターを(図4Aによる)二段階アニールプロセスのために事前に規定した:T1=810℃、Δ1=5分、T2=650℃、Δ2=4時間。従来の一段階アニールプロセスおよび従来の二段階アニールプロセスを使用する比較試験では、非常に良好な値が、特に積Rmxtotalが関連する限りでは、本発明の合金組成および方法により達成されることが示される。
Figure 2016513169
(図4A、4Bによる)二段階アニールプロセスを受け、且つR=750MPaを超えている引張強さを有し、および/または25000MPa%を超える積Rmxtotalを有する、本発明による合金組成のサンプルが特に好ましい。特に好ましいものが、サンプル231についてのように、R=900MPaを超えている引張強さを有し、および/または、25200MPa%を超えている積Rmxtotalを有する、特に27000MPa%を超えている積Rmxtotalを有する合金組成物である。
EBSD調査とTEM調査(例えば、サンプル231のそのような調査)は、図4Bによる二段階アニールプロセスにより、約20%のベイナイト含有量を有する鋼材がもたらされることを示している。
EBSD調査とTEM調査(例えば、サンプル231のそのような調査)は、残留オーステナイト領域または残留オーステナイト相の割合が体積比で5%〜15%の間であることを示している。

Claims (20)

  1. マンガン鋼材の熱処理方法であって、
    前記鋼材の合金が、
    ‐ 0.09wt.%と0.15wt.%の間の炭素の割合(C)と、
    ‐ 3.5wt.%≦Mn≦4.9wt.%の範囲のマンガンの割合(M)と、
    ‐ ベイナイト微細構造の割合と、を含み、
    ‐ 下記サブ工程を有する第1のアニールプロセス(S4.1)を実行し:
    ・ 前記鋼材を780℃を超える第1の保持温度(T1)に加熱し(E1);
    ・ 第1の期間(Δ1)の間、前記鋼材を前記第1の保持温度(T1)に保持し(H1);
    ・ 前記鋼材を冷却し(A1)、
    ‐ 下記サブ工程を有する第2のアニールプロセス(S4.2)を実行し:
    ・ 前記鋼材を630℃を超え、且つ660℃未満の第2の保持温度(T2)に加熱し(E2);
    ・ 第2の期間(Δ2)の間、前記鋼材を前記第2の保持温度(T2)に保持し(H2);
    ・ 前記鋼材を冷却し(A2)、
    を有し、
    前記第1のアニールプロセス(S4.1)の間および/または前記第2のアニールプロセス(S4.2)の間、前記鋼材の前記冷却(A1,A2)が25ケルビン/秒と200ケルビン/秒の間の冷却速度で実行される、熱処理方法。
  2. 前記鋼材の保持(H1)の間、前記鋼材が780℃を超えるオーステナイト領域(γ)に位置するように、前記第1の保持温度(T1)が選択されることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  3. 前記鋼材の冷却(A1,A2)は、前記鋼材が40度ケルビン/秒と150ケルビン/秒の間の冷却速度で実行されることを特徴とする、請求項1または2に記載の方法。
  4. 前記鋼材の保持(H2)の間、前記鋼材が630℃を超える二相範囲(α+γ)に位置するように、前記第2の保持温度(T2)が選択されることを特徴とする、請求項1、2、または3に記載の方法。
  5. 前記第1のアニールプロセス(S4.1)の間および/または前記第2のアニールプロセス(S4.2)の間、前記加熱(E1,E2)が4ケルビン/秒と50ケルビン/秒の間の加熱速度で実行されることを特徴とする、請求項1、2、または3に記載の方法。
  6. 前記合金が、
    ‐ シリコンの割合(Si)と、
    ‐ アルミニウムの割合(Al)と、
    ‐ クロムの割合(Cr)と、を付加的に含み、
    前記シリコンの割合(Si)と、前記アルミニウムの割合(Al)と、前記クロムの割合(Cr)の間には、0.3wt.%≦Si+Al+Cr≦3wt.%の関係、特に0.3wt.%≦Si+Al+Cr≦2wt.%が維持されることを特徴とする、請求項1〜5の何れか一つに記載の方法。
  7. 前記クロムの割合(Cr)が常に0.4wt.%未満、および/または前記シリコンの割合(Si)が0.25wt.%と0.7wt.%の間、好ましくは0.3≦Si≦0.6の範囲にあることを特徴とする、請求項6に記載の方法。
  8. 前記合金の組成が、0.004wt.%と0.012wt.%との間の範囲にある窒素の割合(N)を付加的に含み、特に窒素の割合(N)が0.004wt.%と0.006wt.%との間の範囲にあることを特徴とする、請求項6または7に記載の方法。
  9. 前記第1のアニールプロセス(S4.1)の間、時間(t)を通してプロットされた対応する冷却曲線の温度(T)の過程が、ベイナイト形成(50)の領域を通過するように、前記鋼材の冷却(A1)が実行されることを特徴とする、請求項1〜4の何れか一つに記載の方法。
  10. シリコン(Si)およびアルミニウム(Al)を加えることによって、前記鋼材の冷却(A1)の間のベイナイト形成(50)の領域が更に急激な冷却の方向にシフトされることを特徴とする、請求項1〜6の何れか一つに記載の方法。
  11. 前記第1の期間(Δ1)が、3分≦Δ1≦10分、好ましくは4分≦Δ1≦5分の範囲にあることを特徴とする、請求項1〜6の何れか一つに記載の方法。
  12. 前記第2の期間(Δ2)が、3時間≦Δ2≦5時間、好ましくは3.5時間≦Δ2≦4.5時間の範囲にあることを特徴とする、請求項1〜6の何れか一つに記載の方法。
  13. ‐ 0.09wt.%と0.15wt.%の間の炭素の割合(C)と、
    ‐ 4.0wt.%≦Mn≦4.9wt.%の範囲のマンガンの割合(M)と、
    ‐ 0.0005wt.%≦Al≦1wt.%の範囲、特に0.0005≦Al≦0.0015の範囲のアルミニウムの割合(Al)と、を含む合金の鋼材であって、
    ベイナイト微細構造の割合を含む鋼材。
  14. 前記合金が、
    ‐ シリコンの割合(Si)と、
    ‐ クロムの割合(Cr)と、を付加的に含み、
    シリコンの割合(Si)と、クロムの割合(Cr)と、アルミニウムの割合(Al)との間には、0.3wt.%≦Si+Al+Cr≦1.2wt.%が維持されることを特徴とする、請求項13に記載の鋼材。
  15. 前記クロムの割合(Cr)が常に0.4wt.%未満、および/または前記シリコンの割合(Si)が0.25wt.%と0.7wt.%の間、好ましくは0.3≦Si≦0.6の範囲にあることを特徴とする、請求項14に記載の鋼材。
  16. 前記鋼材が、マルテンサイト、フェライト、および残留オーステナイト領域の構造を有することを特徴とする、請求項13または14に記載の鋼材。
  17. 残留オーステナイト領域または相の体積割合が20%未満、好ましくは15%であることを特徴とする、請求項16に記載の鋼材。
  18. 20%以下の体積割合のベイナイト微細構造を含むことを特徴とする、請求項16または17に記載の鋼材。
  19. 3μm未満の平均粒度の粒度分布を有することを特徴とする、請求項13〜18の何れか一つに記載の鋼材。
  20. 約0.1μm〜約3μmの範囲に全体の粒度分布を有し、
    80%を超える粒子が約0.1μm〜約3μmのウインドウ内にあることを特徴とする、請求項13〜18の何れか一つに記載の鋼材。
JP2015548288A 2012-12-21 2013-12-20 マンガン鋼材の熱処理方法およびマンガン鋼材 Active JP6719903B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
EP12198817.4 2012-12-21
EP12198817.4A EP2746409A1 (de) 2012-12-21 2012-12-21 Verfahren zum Wärmebehandeln eines Mangan-Stahlprodukts und Mangan-Stahlprodukt mit einer speziellen Legierung
PCT/EP2013/003898 WO2014095082A1 (de) 2012-12-21 2013-12-20 Verfahren zum wärmebehandeln eines mangan-stahlprodukts und mangan-stahlprodukt

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016513169A true JP2016513169A (ja) 2016-05-12
JP6719903B2 JP6719903B2 (ja) 2020-07-08

Family

ID=47563085

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015548288A Active JP6719903B2 (ja) 2012-12-21 2013-12-20 マンガン鋼材の熱処理方法およびマンガン鋼材

Country Status (6)

Country Link
US (1) US10450622B2 (ja)
EP (2) EP2746409A1 (ja)
JP (1) JP6719903B2 (ja)
KR (1) KR102169850B1 (ja)
CN (1) CN104995317B (ja)
WO (1) WO2014095082A1 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019516857A (ja) * 2016-03-23 2019-06-20 フェストアルピネ シュタール ゲーエムベーハーVoestalpine Stahl Gmbh マンガン鋼中間材の熱処理方法およびそのような方法によって熱処理される鋼中間材
JP2022531250A (ja) * 2019-09-30 2022-07-06 ヒュンダイ スチール カンパニー 高強度および高成形性を有する鋼板およびその製造方法

Families Citing this family (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP3029162B1 (de) * 2014-12-01 2018-04-25 Voestalpine Stahl GmbH Verfahren zum Wärmebehandeln eines Mangan-Stahlprodukts
CN108474080B (zh) 2015-11-16 2021-09-21 本特勒尔钢管有限公司 具有高能量吸收能力的钢合金和钢管产品
DE102015119839A1 (de) * 2015-11-17 2017-05-18 Benteler Steel/Tube Gmbh Stahllegierung mit hohem Energieaufnahmevermögen und Stahlrohrprodukt
JP2017145485A (ja) * 2016-02-19 2017-08-24 株式会社神戸製鋼所 高強度高延性鋼板の製造方法
KR20180104513A (ko) * 2017-03-13 2018-09-21 엘지전자 주식회사 공기 조화기
EP3594368A1 (de) * 2018-07-13 2020-01-15 voestalpine Stahl GmbH Medium-mangan-kaltband-stahlzwischenprodukt mit reduziertem kohlenstoff-anteil und verfahren zum bereitstellen eines solchen stahlzwischenproduktes
KR102286889B1 (ko) 2019-08-30 2021-08-09 동남특수강(주) 망간강 제품의 열처리 시스템
CN110846577A (zh) * 2019-11-20 2020-02-28 南京钢铁股份有限公司 690MPa级高强度低屈强比中锰钢中厚钢及制造方法
KR102360396B1 (ko) * 2020-04-28 2022-02-08 현대제철 주식회사 고강도 및 고성형성을 가지는 강판 및 그 제조방법

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH01259121A (ja) * 1988-04-11 1989-10-16 Nisshin Steel Co Ltd 延性に優れた超高強度鋼材の製造方法
JP2006283130A (ja) * 2005-03-31 2006-10-19 Kobe Steel Ltd 塗膜密着性と延性に優れた高強度冷延鋼板および自動車用鋼部品
US20090053096A1 (en) * 2005-03-31 2009-02-26 Kabushiki Kaisha Kobe Seiko Sho (Kobe Steel, Ltd.) High-strength cold-rolled steel sheet excellent in coating adhesion, workability and hydrogen embrittlement resistance, and steel component for automobile
JP2010065307A (ja) * 2008-09-12 2010-03-25 Kobe Steel Ltd 伸びおよび伸びフランジ性に優れた高強度冷延鋼板
JP2010126787A (ja) * 2008-11-28 2010-06-10 Kobe Steel Ltd 耐水素脆化特性および加工性に優れた超高強度鋼板とその製造方法
JP2012237054A (ja) * 2011-04-25 2012-12-06 Jfe Steel Corp 加工性と材質安定性に優れた高強度鋼板およびその製造方法

Family Cites Families (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
AU5623773A (en) * 1972-05-30 1974-12-05 Commonwealth Aircraft Corporation Proprietary Limited IMPROVEMENTS IN OR RELATING Provisional TO MANGANESE STEEL Specification
US4047979A (en) * 1976-10-08 1977-09-13 United States Steel Corporation Heat treatment for improving the toughness of high manganese steels
JPS5935412B2 (ja) * 1980-03-19 1984-08-28 日新製鋼株式会社 析出硬化型ばね用ステンレス鋼素材の製法
JPH05148535A (ja) * 1991-06-07 1993-06-15 Kobe Steel Ltd 熱処理歪が少なく曲げ疲労強度の優れた表面硬化部品の製造方法
KR100985322B1 (ko) * 2002-12-28 2010-10-04 주식회사 포스코 가공성이 우수한 고강도 냉연강판과 그 제조방법
JP2005068453A (ja) * 2003-08-28 2005-03-17 Nissan Motor Co Ltd 耐高面圧部品及びその製造方法
JP5194878B2 (ja) * 2007-04-13 2013-05-08 Jfeスチール株式会社 加工性および溶接性に優れる高強度溶融亜鉛めっき鋼板およびその製造方法
JP5094272B2 (ja) * 2007-08-21 2012-12-12 株式会社日本製鋼所 耐高圧水素環境脆化特性に優れた低合金高強度鋼およびその製造方法
MX2010003835A (es) * 2007-10-10 2010-05-13 Nucor Corp Acero estructurado metalografico complejo y metodo para manufacturarlo.
KR101008117B1 (ko) * 2008-05-19 2011-01-13 주식회사 포스코 표면특성이 우수한 고가공용 고강도 박강판 및용융아연도금강판과 그 제조방법
BR112012018552B1 (pt) 2010-01-26 2019-01-22 Nippon Steel & Sumitomo Metal Corporation chapa de aço laminada a frio de alta resistência e método de produção da mesma
CN101892426B (zh) * 2010-06-21 2013-05-01 江油贝得力金属新材料有限公司 一种中高碳贝氏体钢及其制备方法
JP5699764B2 (ja) * 2011-04-11 2015-04-15 新日鐵住金株式会社 合金化溶融亜鉛めっき鋼板およびその製造方法

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH01259121A (ja) * 1988-04-11 1989-10-16 Nisshin Steel Co Ltd 延性に優れた超高強度鋼材の製造方法
JP2006283130A (ja) * 2005-03-31 2006-10-19 Kobe Steel Ltd 塗膜密着性と延性に優れた高強度冷延鋼板および自動車用鋼部品
US20090053096A1 (en) * 2005-03-31 2009-02-26 Kabushiki Kaisha Kobe Seiko Sho (Kobe Steel, Ltd.) High-strength cold-rolled steel sheet excellent in coating adhesion, workability and hydrogen embrittlement resistance, and steel component for automobile
JP2010065307A (ja) * 2008-09-12 2010-03-25 Kobe Steel Ltd 伸びおよび伸びフランジ性に優れた高強度冷延鋼板
JP2010126787A (ja) * 2008-11-28 2010-06-10 Kobe Steel Ltd 耐水素脆化特性および加工性に優れた超高強度鋼板とその製造方法
JP2012237054A (ja) * 2011-04-25 2012-12-06 Jfe Steel Corp 加工性と材質安定性に優れた高強度鋼板およびその製造方法
US20140050941A1 (en) * 2011-04-25 2014-02-20 Yoshiyasu Kawasaki High strength steel sheet having excellent formability and stability of mechanical properties and method for manufacturing the same

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019516857A (ja) * 2016-03-23 2019-06-20 フェストアルピネ シュタール ゲーエムベーハーVoestalpine Stahl Gmbh マンガン鋼中間材の熱処理方法およびそのような方法によって熱処理される鋼中間材
JP2022531250A (ja) * 2019-09-30 2022-07-06 ヒュンダイ スチール カンパニー 高強度および高成形性を有する鋼板およびその製造方法
JP7419401B2 (ja) 2019-09-30 2024-01-22 ヒュンダイ スチール カンパニー 高強度および高成形性を有する鋼板およびその製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP6719903B2 (ja) 2020-07-08
CN104995317A (zh) 2015-10-21
KR20150097722A (ko) 2015-08-26
WO2014095082A1 (de) 2014-06-26
KR102169850B1 (ko) 2020-10-27
US20160002746A1 (en) 2016-01-07
US10450622B2 (en) 2019-10-22
EP2746409A1 (de) 2014-06-25
EP2935635B1 (de) 2022-09-28
CN104995317B (zh) 2017-09-19
EP2935635A1 (de) 2015-10-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6719903B2 (ja) マンガン鋼材の熱処理方法およびマンガン鋼材
KR102466818B1 (ko) 냉간 압연되고 열처리된 강시트 및 그 제조 방법
JP5327106B2 (ja) プレス部材およびその製造方法
RU2502820C1 (ru) Толстолистовая сталь, характеризующаяся низким соотношением между пределом текучести и пределом прочности, высокой прочностью и высоким равномерным относительным удлинением, и способ ее изготовления
JP6583588B2 (ja) 浸炭用鋼板、及び、浸炭用鋼板の製造方法
JP2022160585A (ja) 冷間圧延鋼板及びその製造方法
CN110088332A (zh) 具有优异的可成形性的经回火和涂覆的钢板及其制造方法
KR20180099876A (ko) 고강도 강판 및 그 제조 방법
JP6583587B2 (ja) 浸炭用鋼板、及び、浸炭用鋼板の製造方法
CN110088326A (zh) 热轧扁钢产品及其生产方法
JP2017048412A (ja) 溶融亜鉛めっき鋼板、合金化溶融亜鉛めっき鋼板、およびそれらの製造方法
KR20210149145A (ko) 냉간압연된 마르텐사이트계 강 시트 및 그 제조 방법
KR20170107057A (ko) 고강도 냉연 강판 및 그의 제조 방법
CN106133173A (zh) 材质均匀性优异的高强度冷轧钢板及其制造方法
JP2021502484A (ja) 冷間圧延熱処理鋼板及びその製造方法
KR20180086443A (ko) 극저온 인성이 우수한 후강판
KR20160010579A (ko) 고탄소 열연 강판 및 그 제조 방법
KR20220005572A (ko) 냉간압연된 마르텐사이트계 강 시트 및 그 제조 방법
JP5958668B1 (ja) 高強度鋼板およびその製造方法
JPWO2019131099A1 (ja) 熱延鋼板およびその製造方法
JP6690792B1 (ja) 鋼板及びその製造方法、並びに成形体
JP6699711B2 (ja) 高強度鋼帯の製造方法
WO2017170439A1 (ja) 耐遅れ破壊特性に優れた鋼線
RU2784454C2 (ru) Холоднокатаная термообработанная листовая сталь и способ ее изготовления
Pacheco-Cedeño et al. THE USE OF TTT AND CCT PHASE TRANSFORMATION DIAGRAMS TO DESIGN PROCESSING ROUTES OF ADVANCED HIGH STRENGTH STEELS

Legal Events

Date Code Title Description
A529 Written submission of copy of amendment under article 34 pct

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A529

Effective date: 20150818

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20161005

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20171025

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20171107

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180207

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20180703

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20181102

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20181112

A912 Re-examination (zenchi) completed and case transferred to appeal board

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A912

Effective date: 20190104

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200402

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20200617

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6719903

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250