JP2009269933A - 電子部品用接着剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】塗布性に優れており、半導体チップ又は基板の線膨張率が低い場合や、半導体チップと基板の線膨張率の差が大きいときでも、例えば半導体チップ、基板等の電子部品の接合に用いられた場合に、電子部品の厚みが薄くても、電子部品に反りが生じるのを抑制することができる電子部品用接着剤を提供することを目的とする。
【解決手段】式(1)で表されるエポキシ化合物(A)と、フェニル基を表面に有するシリカ粒子(B)と、酸無水物硬化剤(C)とを含有することを特徴とする電子部品用接着剤。
【化1】
Figure 2009269933

【選択図】なし

Description

本発明は、電子部品の接着に用いられる電子部品用接着剤に関する。
基板上に、接着剤を用いて半導体チップが接合された半導体装置が知られている。この種の半導体装置では、高集積化が進行しており、それに伴って基板や半導体チップの厚みが薄くされてきている。
上記接着剤の一例として、下記の特許文献1には、エポキシ樹脂と、硬化剤と、エポキシ基含有アクリル共重合体と、潜在性硬化促進剤とを含む接着剤が開示されている。また、特許文献1には、接着剤の取扱性及び熱伝導率を向上させたり、溶融粘度を調製したりするために、アルミナやシリカ等の無機フィラーを用いてもよいことが記載されている。
特開2001−220565号公報
しかしながら、特許文献1に記載の接着剤を用いて、例えば線膨張率が大きく異なる半導体チップと基板とを接合した場合には、線膨張率差によって応力が発生し、基板もしくは半導体チップが反りがちであった。特に半導体チップと基板の厚みが薄い場合に、大きな反りが生じ易かった。
さらに、特許文献1に記載の接着剤が無機フィラーを含む場合には、粘度が高くなりすぎて、塗布性が低下することがあった。そのため、接着剤を所望とする形状に塗布することが困難であったり、接合後の接着剤層の厚みが厚くなりすぎたりすることがあった。
本発明の目的は、上述した従来技術の現状に鑑み、塗布性に優れており、かつ線膨張率が充分に低く、電子部品の接合に用いられた場合に、電子部品の厚みが薄くても、電子部品に反りが生じるのを抑制することができる電子部品用接着剤を提供することにある。
すなわち、本発明は、
式(1)で表されるエポキシ化合物(A)と、フェニル基を表面に有するシリカ粒子(B)と、酸無水物硬化剤とを含有することを特徴とする電子部品用接着剤
Figure 2009269933
(一般式(1)中、R1は、水素又は炭素数1〜3のアルキル基を表し、nは、置換基の数で、1〜4の整数を表す。)に関する。
本発明の電子部品用接着剤は、塗布性に優れており、半導体チップ又は基板の線膨張率が低い場合や、半導体チップと基板の線膨張率の差が大きいときでも、例えば半導体チップ、基板等の電子部品の接合に用いられた場合に、電子部品の厚みが薄くても、電子部品に反りが生じるのを抑制することができる。
本発明の電子部品用接着剤は、式(1)で表されるエポキシ化合物(A)と、フェニル基を表面に有するシリカ粒子(B)と、酸無水物硬化剤とを含有する。以下、これらの成分を含め本発明の接着剤について説明する。
(エポキシ化合物(A))
本発明の電子部品用接着剤は、下記式(1)で表されるエポキシ化合物(A)を含有する。
Figure 2009269933
このようなエポキシ化合物は、結晶性が崩れることによって急激に粘度が低下するため、フェニル基を表面に有するシリカ粒子(B)を配合することの効果とあいまって、非常に優れた塗布性を示す。
上記式(1)で表されるエポキシ化合物(A)のうち、市販品としては、EX−201(ナガセケムテックス社製)等が挙げられる。
上記エポキシ化合物(A)の配合量としては特に限定されないが、エポキシ化合物(A)及びその他のエポキシ化合物と、硬化剤、硬化促進剤を含めた硬化性組成物(シリカ粒子は除く)合計100重量部に対して、好ましい下限が20重量部、好ましい上限が60重量部である。20重量部未満であると、得られるスクリーン印刷用接着剤組成物の硬化反応が十分に到達しないことがあり、また、硬化物の高温における貯蔵弾性率が、充分に高くならないことがある。60重量部を超えると、得られる電子部品接合体において、接合信頼性が悪くなる場合がある。より好ましい下限は、30重量部、より好ましい上限は50重量部、更に好ましい上限は40重量部である。
本発明の電子部品用接着剤は、上記式(1)で表されるエポキシ化合物(A)以外のエポキシ化合物を含有してもよい。
その他のエポキシ化合物としては特に限定されず、従来公知の、例えば、ビスフェノールA型、ビスフェノールF型、ビスフェノールAD型、ビスフェノールS型等のビスフェノール型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型、クレゾールノボラック型等のノボラック型エポキシ樹脂、トリスフェノールメタントリグリシジルエーテル等のような芳香族エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ、フルオレン型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、及び、これらの水添化物等が挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
中でも、粘度が比較的低く、かつ吸水率が低下することから、ビスフェノールA型エポキシ、 ビフェニル型エポキシ、ナフタレン型エポキシが望ましい。
上記エポキシ化合物としては、更に、NBR、CTBN、ポリブタジエン、アクリルゴム等のゴム成分を有するゴム変性エポキシ化合物、可撓性エポキシ化合物等のエポキシ化合物を用いることができる。このようなエポキシ化合物を用いた場合、硬化後に柔軟性を付与することができ、接合信頼性に優れたものとなる。また、従来公知のエポキシ化合物を用いてもよい。
また、上記エポキシ化合物としては、更に、繰り返し単位中に脂肪族環状骨格を有する10量体以下のエポキシ化合物(以下、エポキシ化合物(D)という場合がある)を併用してもよく、このような分子構造のエポキシ化合物(D)は、常温(25℃)で液状であるので、希釈剤として機能する。エポキシ化合物(D)を含有することによって、本発明の電子部品用接着剤は、25℃での塗布性を確保しつつ、高い耐湿性を有するものとなる。本発明においては、他の希釈剤を含有していてもよい。希釈剤としては特に限定されず、例えば、反応性希釈剤や非反応性希釈剤等が挙げられるが、なかでも、反応性希釈剤が好適に用いられる。
上記エポキシ化合物(D)は、10量体を超えるものであると、本発明の電子部品用接着剤の25℃における粘度が高くなり、電子部品に対する塗布性が不充分となることがある。上記エポキシ化合物(D)は、5量体以下であることがより好ましい。
上記エポキシ化合物(D)としては、上述した分子構造を有する化合物であれば特に限定されず、例えば、ジシクロペンタジエン型エポキシ、シクロヘキサン型エポキシ等が挙げられる。このようなエポキシ化合物(D)の市販品としては、例えば、EP−4088S(アデカ社製)、ZX−1658(東都化成社製)、HP−7200(大日本インキ化学工業社製)等が挙げられる。
(反応性高分子)
また、本発明の電子部品用接着剤は、上記反応性希釈剤として上述したエポキシ化合物(B)等のエポキシ基と反応し得る反応性官能基を有する反応性高分子を含有されていてもよい。このような重合性化合物を含有することにより、本発明の電子部品用接着剤の接合信頼性を向上させることができる。
上記反応性高分子としては特に限定されないが、なかでもエポキシ基を有するアクリル系高分子化合物が好適に用いられ、具体的には、例えば、エポキシ基含有アクリルゴム、エポキシ基含有ブタジエンゴム、ビスフェノール型高分子量エポキシ樹脂、エポキシ基含有フェノキシ樹脂、エポキシ基含有アクリル樹脂、エポキシ基含有ウレタン樹脂、エポキシ基含有ポリエステル樹脂等が挙げられる。
(フェニル基を表面に有するシリカ粒子)
本発明の接着剤組成物は、フェニル基を表面に有するシリカ粒子を含有する。このようなシリカ粒子は、上記エポキシ化合物(A)と併用すると、高充填しても接着剤が増粘しにくいため、粘度や塗布性を犠牲にすることなく低線膨張率及び低吸水率を達成することができる。フェニル基を表面に有するとは、本発明の効果に有効となる程度に有していればよく、特に限定はされないが、全表面の8割程度以上有していることが好ましい。尚、上記フェニル基を表面に有するシリカ粒子を上記エポキシ化合物(A)と併用した場合に、高充填しても増粘しにくいのは、エポキシの極性とシリカ表面の極性が近い値であるためと推察される。
フェニル基を表面に有するシリカ粒子は、表面処理されていないシリカ粒子の表面を、フェニル基を有するカップリング剤で表面処理することにより、得ることができる。フェニル基を有するカップリング剤としては特に限定はされず、本発明の目的達成を阻害しない範囲でフェニル基が他の置換基によって置換されていてもよい。その具体例としては、フェニルトリメトキシシラン、3−(N−フェニル)アミノプロピルトリメトキシシラン等が挙げられる。
上記有機シランカップリング剤で上記シリカ粒子の表面を処理する方法としては特に限定されず、例えば、ヘンシェルミキサー、V型ミキサー等の高速攪拌可能なミキサー中にシリカ粒子を添加し、攪拌しながら有機シランカップリング剤を、直接、又は、アルコール水溶液、有機溶媒溶液若しくは水溶液として添加する乾式法、シリカ粒子のスラリー中に有機シランカップリング剤を添加するスラリー法、及び、シリカ粒子の乾燥工程後に有機シランカップリング剤をスプレー付与するスプレー法等の直接処理法;本発明の接着剤組成物の調製時において、シリカ粒子とエポキシ化合物との混合時に有機シランカップリング剤を直接添加するインテグレルブレンド法等が挙げられる。
上記シリカ粒子に対する上記カップリング剤の割合としては特に限定されないが、上記シリカ粒子100重量部に対して、好ましい下限は0.1重量部、好ましい上限は15重量部である。0.1重量部未満であると、上記有機シランカップリング剤によるシリカ粒子の表面処理が不充分となり、上記微粉シリカの本発明の接着剤組成物中での分散性が低下し、硬化物の機械的強度及び透明性が不充分となることがある。15重量部を超えると、上記微粉シリカ表面と反応しない有機ケイ素化合物が多量に残存することがあり、耐熱性を悪化させたり膜減りの原因になったりする。
尚、上記表面にフェニル基を有するシリカ粒子は市販品を購入することも可能であり、そのような市販品としては例えば、SE−4050−SPE(アドマテックス社製)が挙げられる。
上記表面にフェニル基を有するシリカ粒子の配合量は、少ないと線膨張率の低下が充分に得られない場合があり、多すぎると、特定の骨格を有するエポキシ化合物と配合しても充分な低粘度性が得られないことから、本発明の接着剤組成物中、40〜80重量%である。好ましくは50〜70重量%である。
(非反応性希釈剤)
また、本発明の目的を阻害しない範囲で、例えば、芳香族炭化水素類、塩化芳香族炭化水素類、塩化脂肪族炭化水素類、アルコール類、エステル類、エーテル類、ケトン類、グリコールエーテル(セロソルブ)類、脂環式炭化水素類、脂肪族炭化水素類等、非反応性希釈剤である有機溶剤、を配合してもよい。これらの中でも沸点が80℃以上のものが好ましい。沸点が80℃以下の場合、塗布中に非反応性希釈剤が揮発して塗布不安定になる場合がある。
上記非反応性希釈剤の含有量としては特に限定されないが、好ましい下限は1重量%、好ましい上限は50重量%である。1重量%未満であると、上記非反応性希釈剤を添加する効果が殆ど得られず、50重量%を超えると、本発明の電子部品用接着剤の硬化物にボイドが生じることがある。
(酸無水物硬化剤)
本発明の電子部品用接着剤は、酸無水物硬化剤を含有する。硬化剤として酸無水物を含有することによって、接合材の接合信頼性を高めることができる。
酸無水物としては特に限定はされず、ポリアゼライン酸無水物、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸無水物、ノルボルナン−2,3−ジカルボン酸無水物、メチル−5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸無水物、メチル−ノルボルナン−2,3−ジカルボン酸無水物、シクロヘキサン−1,2,3−トリカルボン酸−1,2無水物、シクロヘキサン−1,2,4−トリカルボン酸−1,2無水物等の脂環式酸無水物類、3−メチルグルタル酸無水物等の分岐していてもよい炭素数1〜8のアルキル基を有する3−アルキルグルタル酸無水物、2−エチル−3−プロピルグルタル酸無水物等の分岐していてもよい炭素数1〜8のアルキル基を有する2,3−ジアルキルグルタル酸無水物、2,4−ジエチルグルタル酸無水物、2,4−ジメチルグルタル酸無水物等の分岐していてもよい炭素数1〜8のアルキル基を有する2,4−ジアルキルグルタル酸無水物等のアルキル置換グルタル酸無水物類、無水フタル酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸等の芳香族酸無水物類、トリアルキルテトラヒドロ無水フタル酸、コハク酸無水物等が挙げられる。
コハク酸無水物を用いると、さらに柔軟性を付与できるため、得られる電子部品接合体において、電子部品のソリの発生を極めて効果的に低減することができる。
上記硬化剤の配合量としては特に限定されないが、上述したエポキシ化合物等の硬化性化合物の官能基と等量反応する硬化剤を用いる場合、上記硬化性化合物の官能基量に対して、好ましい下限が70当量、好ましい上限が110当量である。また、上記エポキシ化合物及び必要に応じて添加されるその他の硬化性化合物の合計100重量部に対し、好ましい下限が20重量部、好ましい上限が200重量部である。
(硬化促進剤)
本発明の電子部品用接着剤においては、硬化速度や硬化物の物性等を調整するために、上記硬化剤に加えて硬化促進剤を添加してもよい。硬化促進剤の種類は特に限定されず、例えば、イミダゾール系硬化促進剤、3級アミン系硬化促進剤等が挙げられ、なかでも、硬化速度や硬化物の物性等の調整をするための反応系の制御をしやすいことから、イミダゾール系硬化促進剤が好適に用いられる。これらの硬化促進剤は、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
上記イミダゾール系硬化促進剤としては特に限定されず、例えば、イミダゾールの1位をシアノエチル基で保護した1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾールや、イソシアヌル酸で塩基性を保護したもの(商品名「2MA−OK」、四国化成工業社製)等が挙げられる。これらのイミダゾール系硬化促進剤は、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
上記硬化促進剤の配合量としては特に限定はされず、上記エポキシ化合物等を含む硬化性化合物の合計100重量部に対して好ましい下限が1重量部、好ましい上限が10重量部である。
(その他の添加剤)
本発明の電子部品用接着剤は、必要に応じて、無機イオン交換体を含有してもよい。上記無機イオン交換体のうち、市販品としては、例えば、IXEシリーズ(東亞合成社製)等が挙げられる。上記無機イオン交換体の配合量の好ましい下限は1重量%、好ましい上限は10重量%である。
本発明の電子部品用接着剤は、その他必要に応じて、ブリード防止剤、イミダゾールシランカップリング剤等の接着性付与剤等の添加剤を含有してもよい。
更に、本発明の電子部品用接着剤は、粘度調整や、硬化物の線膨張率を調整する目的で、無機充填材を配合してもよい。
(接着剤の製造)
本発明の電子部品用接着剤は、例えば、上述したエポキシ化合物等の硬化性化合物、及び、硬化剤、硬化促進剤、並びに、必要に応じて希釈剤、その他の添加剤等を所定量配合して混合する方法により製造することができる。上記混合の方法としては特に限定されないが、例えば、ホモディスパー、万能ミキサー、バンバリーミキサー、ニーダー等などの分散機を、必要により適宜組み合せて、使用する方法を挙げることができる。
(塗布方法)
本発明の電子部品用接着剤は、特定のエポキシ化合物と特定のシリカ粒子とを含有するため、増粘することなく低線膨張率が得られる。増粘しないため、非常に塗布性に優れたものとなり、ディスペンス法や、スクリーン印刷法など、種々の塗布法を好適に適用することができる。
本発明の電子部品用接着剤の用途としては特に限定はされないが、電子部品基板(回路基板やプリント配線板等を含む)に電子部品を積層する用途に広く用いることができ、表面実装タイプの装置や電子部品内蔵タイプの基板を製造する際に好適に用いることができる。
(実施例1〜2、比較例1〜4)
表1の組成に従って、下記に示す各材料(重量部)をホモディスパーを用いて攪拌混合し、実施例及び比較例に係る接着剤を調製した。
(1)式(1)で表わされるエポキシ化合物
・レゾルシノール型エポキシ(EX−201、ナガセケムテックス社製、単量体、式(1)においてR1がH、nが1である。表1にはエポキシ化合物(1)と表示した)
(2)その他のエポキシ化合物
ビスフェノールA型エポキシ(YL−980、ジャパンエポキシレジン社製)
ビフェニル型エポキシ(YX−4000、ジャパンエポキシレジン社製)
(3)硬化剤
・酸無水物硬化剤(YH−307、ジャパンエポキシレジン社製)
(4)硬化促進剤
イミダゾール化合物(2MZA、四国化成工業社製)
(5)シリカフィラー
・表面にフェニル基を有するシリカ粒子(SE−4050−SPE、アドマテックス社製)
・表面にエポキシ基を有するシリカ粒子(SE−4050−SEE、アドマテックス社製)
・表面無処理シリカ粒子(SE−4050、アドマテックス社製)
(評価)
上記実施例及び比較例で調製した接着剤について、以下の評価(粘度の測定を含む)を行い、結果を表1に示した。
(1)粘度特性
(1−1)粘度の測定
E型粘度測定装置(商品名:VISCOMETER TV−22、TOKI SANGYO CO.LTD社製、使用ローター:φ15mm、設定温度:25℃)を用いて、回転数0.5rpm、および10rpmにおける粘度を測定した。
(1−2)高温における粘度の測定
E型粘度測定装置(商品名:VISCOMETER TV−22、TOKI SANGYO CO.LTD社製、使用ローター:φ15mm、設定温度:60℃)を用いて回転数0.5rpmにおける粘度を測定した。
(1−3)描線特性
内径0.4mmのノズルを用いて塗布圧100kPa、塗布速度50mm/sec、で塗布を行い塗布重量40ug/m(塗布線幅600μm、塗布高さ60um)で線状の接着剤層を形成した。
長さ10cmの線を10本の描線を途切れなく作製できたものを○、途中で途切れたもの(線幅が50%以下になってしまった部分がある場合を含む)を×として評価した。
(2)硬化物信頼性試験
(2−1)線膨張係数
得られた接着剤組成物の硬化物(硬化条件:170℃×30分)の線膨張係数をTMA(セイコーインスツルメンツ社製)を用いて昇温速度5℃/min測定した。50〜100℃までの平均線膨張係数を線膨張係数α1とした。
(2−2)耐リフロー性試験
10mm×10mm、厚さ80μmの半導体チップと、20mm×20mm、厚さ170μmの大昌電子社製基板との間に実施例及び比較例で調製した接着剤組成物を50μmの厚みに塗布し、溶剤を含有する場合は溶剤を揮発させた後、完全に硬化させ、半導体チップ接合体を作製した。
作製した半導体チップ接合体(20個)を120℃、85RH%に96時間放置し、吸湿させた半導体チップ接合体を半田リフロー炉(プレヒート150℃×100秒+リフロー[最高温度260℃])に3回通過させた後の半導体チップの基板からの剥離の個数を確認した(耐湿熱性試験)。なお、表1中、剥離の個数が0の場合を「○」とし、1〜20の場合を「×」とした。
Figure 2009269933

Claims (1)

  1. 式(1)で表されるエポキシ化合物(A)と、フェニル基を表面に有するシリカ粒子(B)と、酸無水物硬化剤(C)とを含有することを特徴とする電子部品用接着剤。
    Figure 2009269933
    (一般式(1)中、R1は、水素又は炭素数1〜3のアルキル基を表し、nは、置換基の数で、1〜4の整数を表す。)
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