JP2009269776A - 単結晶成長装置及び単結晶成長方法 - Google Patents

単結晶成長装置及び単結晶成長方法 Download PDF

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Abstract

【課題】容易かつ確実に単結晶インゴットにオリエンテーション・フラットを付与できる単結晶成長装置及び単結晶成長方法を提供する。
【解決手段】単結晶を種結晶として、種結晶を基に成長する単結晶の成長に用いられる昇華用原料を収容する坩堝と、坩堝の内部に配設され、単結晶の成長範囲をガイドする開口部61Aが形成されたガイド部材60とを備える単結晶成長装置であって、ガイド部材60には、単結晶が成長した単結晶インゴットの外周面と当接し、単結晶インゴットに所定の形状による目印(オリエンテーション・フラット)を付与する目印付与部62A,62Bが形成され、目印付与部62A,62Bが、開口部61Aに沿って形成され、単結晶インゴットの結晶方位の基準位置に所定の形状を付与する。
【選択図】図3

Description

本発明は、半導体ウエハーの材料となる単結晶インゴットの製造に用いられる単結晶成長装置及び単結晶成長方法に関し、特に、単結晶インゴットにオリエンテーション・フラットを付与する技術に関する。
従来、半導体ウエハーの材料となる単結晶インゴットを製造するため、炭化珪素などの単結晶を成長させる単結晶成長装置が広く用いられている(例えば、特許文献1)。具体的には、黒鉛製の坩堝の上部に種結晶を配設し、種結晶に昇華用原料を再結晶させる。単結晶は開口部が形成されたガイド部材に沿って成長し、単結晶インゴットが形成される。
また、このような単結晶成長装置を用いて製造された単結晶インゴットには、一般的に、結晶方位の基準位置を示す目印、いわゆるオリエンテーション・フラットが付与される。例えば、単結晶成長装置から取り出された単結晶インゴットの外周面における結晶方位の基準位置を、研削装置を用いて研削することによってオリエンテーション・フラットを付与する方法が知られている(例えば、特許文献2)。
特開2002−60297号公報(第5頁、第1図) 特開平6−166600号公報(第4−5頁、第1図)
しかしながら、上述した従来のオリエンテーション・フラットの付与方法には、次のような問題があった。すなわち、単結晶インゴットの基準位置を求めてから、研削装置によって研削されることによって単結晶インゴットにオリエンテーション・フラットが付与されるため、一定の作業工数が掛かる問題があった。また、結晶方位の基準位置と異なる位置にオリエンテーション・フラットを付与してしまう間違いが発生するおそれもあった。
そこで、本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、容易かつ確実に単結晶インゴットにオリエンテーション・フラットを付与できる単結晶成長装置及び単結晶成長方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決するため、本発明は、次のような特徴を有している。まず、第1の特徴は、単結晶を種結晶(種結晶10)として、単結晶の成長に用いられる昇華用原料(昇華用原料20)を収容する坩堝(坩堝50)と、坩堝の内部に配設され、種結晶を基に成長する単結晶の成長範囲をガイドする開口部(開口部61)が形成されたガイド部材(ガイド部材60)とを備える単結晶成長装置(単結晶成長装置1)であって、ガイド部材には、単結晶が成長した単結晶インゴット(単結晶インゴット100)の外周面と当接し、単結晶インゴットに所定の形状による目印(オリエンテーション・フラット)を付与する目印付与部(目印付与部62)が形成され、目印付与部が、開口部に沿って形成され、単結晶インゴットの結晶方位の基準位置に所定の形状を付与することを要旨とする。
かかる特徴によれば、ガイド部材に目印付与部が形成されていることによって、目印付与部が単結晶インゴットの結晶方位の基準位置に所定の形状(いわゆる、オリエンテーション・フラット)を容易かつ確実に付与することができる。つまり、単結晶インゴット100全体にオリフラを形成する際に、X線などを用いて単結晶インゴットの結晶方位の基準位置を求める必要がなくなるとともに、単結晶インゴットの結晶方位の区別が可能となるため、単結晶インゴットの結晶方位を間違えてしまうことを防止することができる。
その他の特徴に係る発明は、開口部が、円形状であり、目印付与部が、直線状であることを要旨とする。
その他の特徴に係る発明は、目印付与部が、主目印付与部分(主目印付与部分62A)と、主目印付与部分と異なる位置に形成される少なくとも1つの副目印付与部分とを有し、開口部が、開口部の中心(中心C)を通るとともに主目印付与部分を二等分する直線(直線L)を基準として非対称に形成されることを要旨とする。
その他の特徴に係る発明は、坩堝の内部には、単結晶の成長方向に沿って複数のガイド部材が備えられ、ガイド部材が、所定の距離を隔てて配設されることを要旨とする。
その他の特徴に係る発明は、種結晶には、種結晶の結晶方位の基準位置に所定の形状が付与されていることを要旨とする。
その他の特徴に係る発明は、単結晶の種結晶として、単結晶の成長に用いられる昇華用原料を収容する坩堝と、坩堝の内部に配設され、種結晶を基に単結晶の成長範囲をガイドする開口部が形成されたガイド部材とを備える単結晶成長装置を用いて単結晶を成長させる単結晶成長方法であって、坩堝を加熱し、昇華用原料を昇華させる工程と、単結晶を成長させるとともに、ガイド部材に形成された目印付与部によって、単結晶が成長した単結晶インゴットの外周面に所定の形状を付与させる工程とを備え、目印付与部が、開口部に沿って形成され、単結晶インゴットの結晶方位の基準位置に所定の形状を付与することを要旨とする。
本発明によれば、容易かつ確実に単結晶インゴットにオリエンテーション・フラットを付与できる単結晶成長装置及び単結晶成長方法を提供することができる。
次に、本実施の形態に係る単結晶成長装置及び単結晶成長方法の一例について、図面を参照しながら説明する。なお、以下の図面の記載において、同一または類似の部分には、同一又は類似の符号を付している。
ただし、図面は模式的なのものであり、各寸法の比率などは現実のものとは異なることを留意すべきである。従って、具体的な寸法などは以下の説明を参酌して判断すべきものである。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることは勿論である。
(1)単結晶成長装置全体の概略構成
まず、本発明に係る単結晶成長装置の構成について、図1及び図2を参照しながら説明する。図1は、本実施の形態に係る単結晶成長装置(種結晶が初期状態)を示す坩堝断面図あり、図2は、本実施の形態に係る単結晶成長装置(単結晶を成長させている状態)を示す坩堝断面図ある。
図1及び図2に示すように、単結晶成長装置1は、単結晶を種結晶10として、単結晶の成長に用いられる昇華用原料20を収容する反応容器30と、該反応容器30に螺合することにより着脱する蓋部40とを有する円筒状の黒鉛製坩堝(以下、坩堝50)を備えている。
蓋部40の底部41には、昇華用原料20と略対向する位置に種結晶10が配設されている。また、種結晶10と昇華用原料20との間には、筒状のガイド部材60が1つ設けられている。なお、ガイド部材60の詳細については、後述する。
坩堝50は、断熱材(不図示)で覆われている。また、坩堝50は、支持棒70を介して石英管80の内部に固定されている。石英管80の外周には、坩堝50(すなわち、反応容器30及び蓋部40)を加熱する加熱コイル90が設けられてる。
(2)ガイド部材の構成
次に、上述したガイド部材60の構成について、図1〜図4を参照しながら説明する。なお、図3は、本実施の形態に係るガイド部材を示す斜視図であり、図4は、本実施の形態に係るガイド部材を示す上面図である。
図1及び図2に示すように、ガイド部材60は、昇華用原料20上部の空間を覆って、昇華用原料20及び蓋部40の底部41を遮断し、昇華用原料の昇華ガスを種結晶10の表面に向かって誘導する。
具体的には、図3及び図4に示すように、ガイド部材60は、坩堝50の内部に配設され、種結晶10を基に成長する単結晶の成長範囲をガイドする円形状の開口部61が形成されている。
開口部61は、種結晶10の近傍に開口する上端開口部61Aと、昇華用原料20に向けて開口するとともに、反応容器30の内側壁に支持される下端開口部61Bとを有している。つまり、ガイド部材60は、種結晶10側から昇華用原料20側に向けて除々に拡大するテーパ形状である。
ガイド部材60には、単結晶が成長した成長結晶を示す単結晶インゴット100(図2参照)の外周面と当接し、単結晶インゴット100に所定の形状による目印、いわゆる、オリエンテーション・フラット(以下、オリフラ)を付与する目印付与部62が形成されている。
目印付与部62は、上端開口部61Aに沿って形成され、単結晶インゴット100の結晶方位の基準位置に所定の形状を付与する。
具体的には、目印付与部62は、直線状である。また、目印付与部62は、主目印付与部分62Aと、主目印付与部分62Aと異なる位置に形成される少なくとも1つの副目印付与部分62Bとを有している。
上端開口部61Aは、上端開口部61Aの中心Cを通るとともに主目印付与部分62Aを二等分する直線Lを基準として非対称に形成されている。すなわち、単結晶が成長してオリフラが付与された単結晶インゴット100の一方の端部側から見た場合と、他方の端部側から見たい場合とでは、該単結晶インゴット100の形状が異なる。このため、単結晶インゴット100の結晶方位を区別することができる。
ここで、種結晶10には、種結晶10の結晶方位の基準位置に所定の形状が付与されていることが好ましい。これにより、種結晶10の結晶方位の基準位置と、ガイド部材60の目印付与部62(主目印付与部分62A及び副目印付与部分62B)とを位置合わせすることができる。
(3)ガイド部材の変更例
(3−1)変更例1
上述した実施の形態では、ガイド部材60は、種結晶10側から昇華用原料20側に向けて除々に拡大するテーパ形状であるものとして説明したが、以下のように変更してもよい。なお、上述した実施の形態に係る単結晶成長装置1と同一部分には同一の符号を付して、相違する部分を主として説明する。
図5は、変更例(3−1)に係る単結晶成長装置を示す坩堝断面図あり、図6は、変更例(3−1)に係るガイド部材を示す斜視図であり、図7は、変更例(3−1)に係るガイド部材を示す上面図である。
図5〜図7に示すように、ガイド部材60は、坩堝50の内部に配設され、種結晶10を基に成長する単結晶の成長範囲をガイドする円形状の開口部61が形成されている。
開口部61は、ガイド部材60の内側端に位置し、かつ種結晶10の近傍に開口する内側端開口部61Cと、ガイド部材60の外側端に位置し、かつ反応容器30の内側壁に向けて開口するとともに、反応容器30の内側壁に支持される外側端開口部61Dとを有している。つまり、ガイド部材60は、板状である。
ガイド部材60に設けられる目印付与部62(主目印付与部分62A及び副目印付与部分62B)は、上内側端開口部61Cに沿って形成されている。
(3−2)変更例2
上述した実施の形態では、ガイド部材60は、1つであるものとして説明したが、以下のように変更してもよい。なお、上述した実施の形態に係る単結晶成長装置1と同一部分には同一の符号を付して、相違する部分を主として説明する。
図8は、変更例(3−2)に係る単結晶成長装置を示す坩堝断面図(テーパ形状のガイド部材)あり、図9は、変更例(3−2)に係る単結晶成長装置を示す坩堝断面図(板状のガイド部材)ある。
図8に示すように、坩堝50の内部、すなわち、種結晶10と昇華用原料20との間には、種結晶10を基に成長する単結晶の成長方向に沿って複数のガイド部材60が設けられている。このガイド部材60は、所定の距離(D)を隔てて配設されている。これにより、単結晶が成長しても、確実に成長方向に沿って単結晶インゴット100にオリフラを付与することが可能となる。
ガイド部材60は、種結晶10側から昇華用原料20側に向けて除々に拡大するテーパ形状である。なお、ガイド部材60は、必ずしもテーパ形状である必要はなく、例えば、図9に示すように、板状であっても勿論よい。
(3−3)変更例3
上述した実施の形態では、目印付与部62は、直線状であるものとして説明したが、以下のように変更してもよい。なお、上述した実施の形態に係る単結晶成長装置1と同一部分には同一の符号を付して、相違する部分を主として説明する。
図10は、変更例(3−3)に係るガイド部材を示す斜視図であり、図11は、変更例(3−3)に係るガイド部材を示す上面図である。
図10及び図11に示すように、目印付与部62は、上端開口部61Aの中心側に向けて突出する。この目印付与部62は、主目印付与部分62Aと、主目印付与部分62Aと異なる位置に形成される副目印付与部分62Bとを有している。
この場合であっても、上端開口部61Aは、上端開口部61Aの中心Cを通るとともに主目印付与部分62Aを二等分する直線Lを基準として非対称に形成されている。
(4)製造方法の説明
(4−1)昇華用原料の作製
次に、昇華用原料について説明する。
昇華用原料としては、一例として、高純度の炭化珪素粉体を使用することが好ましい。昇華用原料は、珪素含有原料と炭素含有原料とから作製される。珪素含有原料と炭素含有原料とを混合し、混合された原料混合物を架橋又は重合させると、炭化珪素前駆体が得られる。得られた炭化珪素前駆体を乾燥させると、高純度の炭化珪素粉体(いわゆる、高純度プリカーサ法粉体という)が得られる。
珪素含有原料は、液状の珪素化合物、加水分解性珪素化合物より合成された珪素質固体とを含む群より選ばれる少なくとも1種の珪素含有原料である。
珪素含有原料としては、加水分解性珪酸化合物をトリメチル化して得られる1群のポリマー、加水分解性珪酸化合物と1価もしくは多価アルコール(例えば、ジオール、トリオール)とのエステル(例えば、四塩化珪素とエタノールとの反応で合成されるエチルシリケート)、加水分解性珪素化合物と有機化合物との反応で得られたエステル以外の反応生成物(例えば、テトラメチルシラン、ジメチルジフェニルシラン、ポリジメチルシラン)等の珪素化合物が挙げられる。
珪素化合物は、製造工程で有害元素を含まない原料と、有害元素を含まない触媒とを用いて合成された化合物である。この珪素化合物の有害元素の含有量は、各1ppm以下であることが好ましい。
ここで、半導体製造に有害な元素(以下、有害元素という)とは、ウエハーの熱処理工程でーに不純物として取り込まれることにより、ウエハーの電気特性の低下を引き起こす元素のことである。
有害元素の一例としては、Fe、Ni、Cu、Cr、V、W等の重金属元素、Li、Na、K等のアルカリ金属元素、並びにBe、Mg、Ca、B、Al、Ga等のアルカリ土類若しくは両性金属元素などが挙げられる。
加水分解性珪素化合物より合成された珪素質固体も同様に、有害元素の含有量が各1ppm以下であることが好ましい。この珪素質固体は、高温の非酸化性雰囲気中で炭素と反応して炭化珪素を生成するものであればよい。珪素質固体の好ましい例は、四塩化珪素の加水分解により得られる無定型シリカ微粉末である。
炭素含有原料は、有害元素を含まない触媒を用いて合成され、加熱及び/又は触媒、若しくは架橋剤により重合又は架橋して硬化しうる任意の1種もしくは2種以上の有機化合物から構成されるモノマー、オリゴマー及びポリマーである。
炭素含有原料の好適な具体例としては、有害元素を含まない触媒を用いて合成されたフェノール樹脂、フラン樹脂、尿素樹脂、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリイミド樹脂、ポリウレタン樹脂などの硬化性樹脂が挙げられる。特に、残炭率が高く、作業性に優れているレゾール型またはノボラック型フェノール樹脂が好ましい。
本実施形態に有用なレゾール型フェノール樹脂は、有害元素を含まない触媒(具体的には、アンモニアまたは有機アミン)の存在下において、フェノール、クレゾール、キシレノール、レゾルシン、ビスフェノールAなどの1価または2価のフェノール類と、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、ベンズアルデヒド等のアルデヒド類とを反応させて製造する。
触媒として用いる有機アミンは、第一級、第二級、および第三級アミンのいずれでもよい。有機アミンとしては、ジメチルアミン、トリメチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、ジメチルモノエタノールアミン、モノメチルジエタノールアミン、N−メチルアニリン、ピリジン、モルホリン等を用いることができる。
フェノール類とアルデヒド類とをアンモニアまたは有機アミンの存在下に反応させてレゾール型フェノール樹脂を合成する方法は、使用触媒が異なる以外は、従来公知の方法を採用できる。
本実施形態に有用なノボラック型フェノール樹脂は、上記と同様の1価または2価フェノール類とアルデヒド類とを混合し、有害元素を含まない酸類(具体的には、塩酸、硫酸、p−トルエンスルホン酸またはシュウ酸など)を触媒として反応させて製造することができる。
(4−2)炭化珪素単結晶の製造方法
次に、本実施の形態に係る炭化珪素単結晶の製造方法について、図12を参照しながら説明する。図12は、本実施の形態に係る炭化珪素粉体の製造方法を説明する図である。
図12に示すように、本実施形態に係る炭化珪素単結晶の製造方法は、工程S1乃至工程S5を有する。なお、工程S3及び工程S4は、本発明に係る単結晶成長方法を示す。
工程S1は、上述した昇華用原料が準備される工程である。
工程S2は、工程S1で作製された昇華用原料20、種結晶10及びガイド部材60等が単結晶成長装置1に配置される工程である。
工程S3は、坩堝50(反応容器30及び蓋部40)が加熱され、昇華用原料20を昇華させる工程である。つまり、単結晶成長装置1の加熱コイル90に電流を通電させて、昇華用原料20が加熱される。
工程S4は、種結晶10を基に炭化珪素単結晶を成長させるとともに、ガイド部材60に形成された目印付与部62によって、該単結晶が成長した単結晶インゴット100に所定の形状を付与させる工程である。つまり、昇華用原料20から昇華した炭化珪素は、種結晶10に再結晶化する。
これにより、炭化珪素単結晶(いわゆる、単結晶インゴット100)が成長する。このとき、ガイド部材60の目印付与部62に対応する場所では、ガイド部材60に規制された領域のみ炭化珪素の再結晶化が進行する。結果として、炭化珪素単結晶が成長した単結晶インゴット100に所定の形状、つまりオリフラが付与される。
工程S5は、単結晶インゴット100に外周研削加工が施される工程である。工程S5では、単結晶インゴット100の外周に研削加工が施されるとともに、単結晶インゴット100の結晶方位(例えば、Si面やC面)を示すオリフラが形成される。つまり、オリフラが形成されたインゴットが製造される。
このとき、単結晶インゴット100の一部に所定の形状(オリフラ)が付与されているため、単結晶インゴット100の結晶方位を間違えてしまうことなく、単結晶インゴット100全体にオリフラを形成することができる。この結果、X線などを用いて単結晶インゴット100の結晶方位の基準位置を求める必要がなくなる。
工程S6は、工程S5で製造されたインゴットにスライス加工が施される工程である。つまり、オリフラが形成された半導体ウエハーが製造される。
(作用・効果)
以上説明した本実施の形態に係る単結晶成長装置1及び単結晶成長方法によれば、ガイド部材60に目印付与部62が形成されていることによって、目印付与部62が単結晶インゴット100の結晶方位の基準位置に所定の形状(いわゆる、オリエンテーション・フラット)を容易かつ確実に付与することができる。つまり、単結晶インゴット100全体にオリフラを形成する際に、X線などを用いて単結晶インゴット100の結晶方位の基準位置を求める必要がなくなるとともに、単結晶インゴット100の結晶方位の区別が可能となるため、単結晶インゴット100の結晶方位(例えば、Si面やC面)を間違えてしまうことを防止することができる。
また、開口部61が円形状であり、かつ目印付与部62が直線状であることによって、単結晶インゴット100の結晶方位の区別が可能であるとともに、ガイド部材60の製造が容易となる。
また、上端開口部61Aが、上端開口部61Aの中心Cを通るとともに主目印付与部分62Aを二等分する直線Lを基準として非対称に形成されていることによって、単結晶が成長してオリフラが付与された単結晶インゴット100の一方の端部側から見た場合と、他方の端部側から見たい場合とでは、該単結晶インゴット100の形状が異なる。このため、単結晶インゴット100の結晶方位を区別することができ、外周研削加工が施されたインゴットにを製造するときや、スライス加工を施して半導体ウエハーを製造するときなど、単結晶インゴット100の結晶方位を間違えてしまうことをさらに防止することができる。
また、ガイド部材60が単結晶の成長方向に沿って所定の距離(D)を隔てて配設されていることによって、単結晶インゴット1に所定の形状(オリフラ)を確実に付与することができる。
さらに、種結晶10の結晶方位の基準位置に所定の形状(いわゆる、オリフラ)が付与されていることによって、種結晶10の結晶方位の基準位置と、ガイド部材60の目印付与部62(主目印付与部分62A及び副目印付与部分62B)とを位置合わせすることができるため、単結晶インゴット100の結晶方位を間違えてしまうことを確実に防止することができる。
[その他の実施の形態]
上述したように、本発明の実施の形態を通じて本発明の内容を開示したが、この開示の一部をなす論述及び図面は、本発明を限定するものであると理解すべきではない。
具体的には、昇華用原料20は、高純度の炭化珪素粉体として説明したが、これに限定されるものではなく、炭化珪素であればよい。結晶の多型、使用量、純度、製造方法等は、適宜選択可能である。
また、坩堝50及びガイド部材60の材料としては、特に制限はなく、目的(昇華用原料及び種結晶の種類)に応じて適宜選択することができる。特に、坩堝50及びガイド部材60は、耐久性や耐熱性、伝熱性等に優れた材料で形成されることが好ましく、これらに加えてさらに不純物の発生による多結晶や多型の混入等が少なく、昇華用原料の昇華と再結晶の制御が容易である等の点で黒鉛製であることが好ましい。
この開示から当業者には様々な代替実施の形態、実施例及び運用技術が明らかとなろう。したがって、本発明の技術的範囲は、上述の説明から妥当な特許請求の範囲に係る発明特定事項によってのみ定められるものである。
本実施の形態に係る単結晶成長装置(種結晶が初期状態)を示す坩堝断面図である。 本実施の形態に係る単結晶成長装置(単結晶を成長させている状態)を示す坩堝断面図である。 本実施の形態に係るガイド部材を示す斜視図である。 本実施の形態に係るガイド部材を示す上面図である。 変更例(3−1)に係る単結晶成長装置の初期状態を示す坩堝断面図である。 変更例(3−1)に係るガイド部材を示す斜視図である。 変更例(3−1)に係るガイド部材を示す上面図である。 変更例(3−2)に係る単結晶成長装置の初期状態を示す坩堝断面図(テーパ形状のガイド部材)である。 変更例(3−2)に係る単結晶成長装置の初期状態を示す坩堝断面図(板状のガイド部材)である。 変更例(3−3)に係るガイド部材を示す斜視図である。 変更例(3−3)に係るガイド部材を示す上面図である。 本実施の形態に係る炭化珪素粉体の製造方法を説明する図である。
符号の説明
1…単結晶成長装置、10…種結晶、20…昇華用原料、30…反応容器、40…蓋部、41…底部、50…坩堝、60…ガイド部材、61…開口部、61A…上端開口部、61B…下端開口部、61C…内側端開口部、61D…外側端開口部、62…目印付与部、62A…主目印付与部分、62B…副目印付与部分、70…支持棒、80…石英管、90…加熱コイル、91…第1誘導加熱コイル、92…第2誘導加熱コイル、93…干渉防止コイル、100…単結晶インゴット

Claims (6)

  1. 単結晶を種結晶として、前記単結晶の成長に用いられる昇華用原料を収容する坩堝と、
    前記坩堝の内部に配設され、前記種結晶を基に成長する前記単結晶の成長範囲をガイドする開口部が形成されたガイド部材と
    を備える単結晶成長装置であって、
    前記ガイド部材には、前記単結晶が成長した単結晶インゴットの外周面と当接し、前記単結晶インゴットに所定の形状による目印を付与する目印付与 部が形成され、
    前記目印付与部は、前記開口部に沿って形成され、前記単結晶インゴットの結晶方位の基準位置に前記所定の形状を付与する単結晶成長装置。
  2. 前記開口部は、円形状であり、
    前記目印付与部は、直線状である請求項1に記載の単結晶成長装置。
  3. 前記目印付与部は、
    主目印付与部分と、
    前記主目印付与部分と異なる位置に形成される少なくとも1つの副目印付与部分と
    を有し、
    前記開口部は、前記開口部の中心を通るとともに前記主目印付与部分を二等分する直線を基準として非対称に形成される請求項1または2に記載の単結晶成長装置。
  4. 前記坩堝の内部には、前記単結晶の成長方向に沿って複数の前記ガイド部材が備えられ、
    前記ガイド部材は、所定の距離を隔てて配設される請求項1乃至3の何れか一項に記載の単結晶成長装置。
  5. 前記種結晶には、前記種結晶の結晶方位の基準位置に前記所定の形状が付与されている請求項1乃至4の何れか一項に記載の単結晶成長装置。
  6. 単結晶を種結晶として、前記単結晶の成長に用いられる昇華用原料を収容する坩堝と、
    前記坩堝の内部に配設され、前記種結晶を基にを成長する前記単結晶の成長範囲をガイドする開口部が形成されたガイド部材と
    を備える単結晶成長装置を用いて前記単結晶を成長させる単結晶成長方法であって、
    前記坩堝を加熱し、前記昇華用原料を昇華させる工程と、
    前記単結晶を成長させるとともに、前記ガイド部材に形成された目印付与部によって、前記単結晶が成長した単結晶インゴットの外周面に前記所定の形状を付与させる工程と
    を備え、
    前記目印付与部は、前記開口部に沿って形成され、前記単結晶インゴットの結晶方位の基準位置に前記所定の形状を付与する単結晶成長方法。
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