JP2009269354A - サーマルプリンタ及びその駆動方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】1ラインあたりの印字密度が高く、サーマルヘッドの温度が低い場合には、用紙がサーマルヘッドに貼り付き、印字品質が低下するという問題が生じていた。
【解決手段】本発明のサーマルプリンタは、ライン状に配置された複数の発熱素子を備えたサーマルヘッドと、各発熱素子に選択的にエネルギを投入するヘッド駆動回路と、発熱素子を接触させることにより印字を行なう用紙を移動させるモータと、各発熱素子にエネルギを投入することにより1ラインを描画する期間において複数のステップで前記モータを駆動するモータ駆動回路と、印字データから印字密度を算出する印字密度算出手段と、サーマルヘッドの温度を検出する温度検出手段と、印字密度と温度とに基づく設定条件に従って、各ステップにおけるサーマルヘッドの発熱素子への投入エネルギを決定する投入エネルギ決定手段と、を有することを特徴とする。
【選択図】図2
【解決手段】本発明のサーマルプリンタは、ライン状に配置された複数の発熱素子を備えたサーマルヘッドと、各発熱素子に選択的にエネルギを投入するヘッド駆動回路と、発熱素子を接触させることにより印字を行なう用紙を移動させるモータと、各発熱素子にエネルギを投入することにより1ラインを描画する期間において複数のステップで前記モータを駆動するモータ駆動回路と、印字データから印字密度を算出する印字密度算出手段と、サーマルヘッドの温度を検出する温度検出手段と、印字密度と温度とに基づく設定条件に従って、各ステップにおけるサーマルヘッドの発熱素子への投入エネルギを決定する投入エネルギ決定手段と、を有することを特徴とする。
【選択図】図2
Description
本発明はサーマルプリンタ及びその駆動方法に関し、特に、プリントヘッドに温度センサを有するサーマルプリンタ及びその駆動方法に関する。
サーマルプリンタは、家庭用FAXや、業務用のPOS端末、チケット発券機等に広く利用されている。サーマルプリンタは、複数の発熱端子をライン状に配置したプリントヘッドを備えており、用紙をプリントヘッドに接触させてモータで移動させながら、所望の発熱端子にエネルギを投入することにより、感熱紙やインクリボンを加熱し、画像を形成している。
印字可能な用紙サイズはサーマルヘッドの長尺方向の長さで決まり、サイズが大きい用紙に印字する場合には、長尺のサーマルヘッドが必要となる。このとき、罫線を印字する場合などサーマルヘッドに配置された全ての発熱端子を同時に加熱する場合には多くのエネルギが必要となる。そこで、サーマルヘッドを複数のブロックに分けて、タイミングをずらして各ブロックに順次エネルギを投入する方法が採られている。図1は、サーマルヘッドを8個のブロックに分割した場合のエネルギの投入のタイミングを表したものである。同図では、モータにステッピングモータを用い、1ラインを描画する際に4つのパルス信号を印加し、各パルスに応じて第1ステップから第4ステップまでの4ステップで1ライン分の用紙送りを行ないながら、用紙と接触させた発熱端子を加熱して感熱紙等へ印字を行なう場合の印字タイミングを示している。図1(a)は、第1ステップで全ブロックに一括してエネルギを投入する場合を表しており、斜線の部分の幅がエネルギ量を表している。このとき、罫線など印字密度が高い場合には一度に大きなエネルギを要し、大容量の電源が必要となるため、装置の小型化や低消費電力化が困難になる等の問題が生じる。そこで、図1(b)のように一度に投入するエネルギの量を2分割したり、図1(c)のように一度に投入するエネルギの量を4分割したり、図1(d)のように一度に投入するエネルギの量を8分割したりする方法がある。
しかしながら、このような方法で一度に投入するエネルギを低減させても、各ステップにおける投入エネルギの量は依然として大きく、サーマルヘッドの温度が低い場合には、用紙がサーマルヘッドに貼り付き、印字品質が低下するという問題が生じていた。これは、一般にスティッキングと呼ばれ、用紙が停止した状態でサーマルヘッドに大きなエネルギを投入した後、次に用紙が移動する前にサーマルヘッドの温度が低下すると顕著に発生する。サーマルヘッドが多くのブロックに分割されると、全ブロックについて印字が終了するまでに長時間を要し、サーマルヘッドの温度が低下しやすくなり、また、サーマルプリンタが置かれた環境の温度が低いと、スティッキングはさらに顕著に生じる。さらに、印字密度が高い場合は、多くの発熱端子で用紙との貼り付きが生じ、スティッキングが生じやすい。
そこで、このようなサーマルヘッドが低温の場合に生じるスティッキングを防止する方法として、サーマルヘッド表面に貼り付いたインクを溶融するためにサーマルヘッドへ微小なエネルギを加える方法が提案されている(特許文献1)。
しかし、このような方法では一旦固まったインクを溶融するために余計なエネルギを消費することとなり、消費電力が増加するという問題が生じる。
本発明のサーマルプリンタは、ライン状に配置された複数の発熱素子を備えたサーマルヘッドと、サーマルヘッドの各発熱素子に選択的にエネルギを投入するヘッド駆動回路と、発熱素子を接触させることにより印字を行なう用紙を移動させるモータと、サーマルヘッドの各発熱素子にエネルギを投入することにより1ラインを描画する期間において複数のステップでモータを駆動するモータ駆動回路と、発熱素子を用いて印字を行なうための印字データから印字密度を算出する印字密度算出手段と、サーマルヘッドの温度を検出する温度検出手段と、算出した印字密度と検出した温度とに基づく設定条件に従って、各ステップにおけるサーマルヘッドの発熱素子への投入エネルギを決定する投入エネルギ決定手段と、を有することを特徴とする。
また、本発明のサーマルプリンタは、サーマルヘッドの発熱素子に接触させて印字を行なうための用紙の種類を選択する用紙種類選択手段をさらに有し、投入エネルギ決定手段は、用紙種類を設定条件に含めて投入エネルギを決定してもよい。
また、本発明のサーマルプリンタは、サーマルヘッドの周囲の温度を検出するための周囲温度検出手段をさらに有し、投入エネルギ決定手段は、周囲温度を設定条件に含めて投入エネルギを決定してもよい。
さらに、本発明のサーマルプリンタは、サーマルヘッドが複数のブロックに分割され、各ブロックの温度を検出するブロック温度検出手段をさらに有し、投入エネルギ決定手段は、検出したブロック温度に基づいて、各ブロック毎に投入エネルギを決定してもよい。
さらに、本発明のサーマルプリンタは、1ラインあたりの印字密度が閾値密度より高く、かつ、サーマルヘッドの検出温度が閾値温度より低い場合に、前記印字密度が閾値密度より低いか、または、前記検出温度が閾値温度より高い場合に比べて、少なくとも1つのステップにおいて前記発熱素子に投入するエネルギを減少させることが好ましい。
また、本発明のサーマルプリンタにおいて、印字密度算出手段は、1ラインあたりの印字密度を算出する代わりに、各ブロックあたりの印字密度を算出し、算出した各ブロックあたりの印字密度とサーマルヘッドの検出温度とに基づいて、各ブロック毎に投入エネルギを決定してもよい。
本発明のサーマルプリンタの駆動方法は、ライン状に配置された複数の発熱素子を備えたサーマルヘッドと、サーマルヘッドの各発熱素子に選択的にエネルギを投入するヘッド駆動回路と、サーマルヘッドの各発熱素子にエネルギを投入することにより1ラインを描画する期間において、複数のステップでモータを駆動するモータ駆動回路と、発熱素子を接触させることにより印字する用紙を前記モータ駆動回路の命令に基づいて移動させるモータと、を備えたサーマルプリンタの駆動方法であって、発熱素子を用いて印字を行なうための印字データからサーマルヘッドの1ライン当たりの印字密度を算出し、サーマルヘッドの温度を検出し、印字密度と温度とに基づく設定条件に従って、各ステップにおけるサーマルヘッドの発熱素子への投入エネルギを決定し、決定した投入エネルギを各発熱素子に投入して印字を行なうことを特徴とする。
また、本発明のサーマルプリンタの駆動方法は、投入エネルギ決定前に、サーマルヘッドの発熱素子に接触させて印字を行なうための用紙の種類を選択し、用紙種類を設定条件に含めて投入エネルギを決定してもよい。
また、本発明のサーマルプリンタの駆動方法は、投入エネルギ決定前に、サーマルヘッドの周囲温度を検出し、周囲温度を設定条件に含めて投入エネルギを決定してもよい。
さらに、本発明のサーマルプリンタの駆動方法は、サーマルヘッドが複数のブロックに分割され、サーマルヘッドの各ブロックのブロック温度を検出し、投入エネルギの決定において、ブロック温度に基づいて、各ブロック毎に投入エネルギを決定してもよい。
さらに、本発明のサーマルプリンタの駆動方法は、1ラインあたりの印字密度が閾値密度より高く、かつ、サーマルヘッドの検出温度が閾値温度より低い場合に、印字密度が閾値密度より低いか、または、検出温度が閾値温度より高い場合に比べて、少なくとも1つのステップにおいて発熱素子に投入するエネルギを減少させることが好ましい。
さらに、本発明のサーマルプリンタの駆動方法において、印字密度算出手段は、1ラインあたりの印字密度を算出する代わりに、各ブロックあたりの印字密度を算出し、算出した各ブロックあたりの印字密度とサーマルヘッドの検出温度とに基づいて、各ブロック毎に投入エネルギを決定してもよい。
本発明のサーマルプリンタ及びその駆動方法によれば、スティッキングが生じる条件に当てはまる場合にのみ、モータのステップに合わせて投入エネルギを分割しているため、スティッキングを抑制しながら、高速印字を実現することができる。
以下図面を参照して、本発明に係るサーマルプリンタについて説明する。ただし、本発明の技術的範囲はそれらの実施の形態には限定されず、特許請求の範囲に記載された発明とその均等物に及ぶ点に留意されたい。
図2は、本発明の第1の実施例に係るサーマルプリンタのブロック図を示している。サーマルプリンタ1は、POS端末等のホストシステム2からのデータをCPU3で受信し、印字動作を開始する。まず、受信したデータから印字密度を算出するために、各ライン毎の印字データをCPU3内の印字密度算出手段4に送り、印字密度を算出する。また、サーマルヘッド5にはサーミスタ等の温度センサ6が搭載されており、サーミスタの温度データがCPU3に送られる。サーマルヘッド5に配置された複数の発熱端子(図示せず)には、ヘッド駆動回路7により制御されたエネルギが投入される。サーマルヘッド5の所定の発熱端子を加熱しながら、モータ駆動回路9によりステッピングモータ等のモータ8を駆動して、用紙を移動させて印字を行なう。ここで、サーマルヘッドに投入されるエネルギは、上述の印字密度とサーマルヘッド5の温度とに基づく設定条件に従って、CPU3内の投入エネルギ決定手段10によって決定される。その決定に従って、ヘッド駆動回路7は所定のエネルギをサーマルヘッド5の発熱端子に投入する。また、この決定手順を実行するプログラムは、CPU3に接続されたメモリ14に格納されている。
次に、本発明の実施例1に係るサーマルプリンタの動作について、図3を用いて説明する。以下の動作手順はメモリ14に格納したプログラムを実行することによって実現可能である。まず、ステップ101において、CPU3(図2参照)がホストシステム2から受信した画像データのうち、1ライン分のデータを印字密度算出手段4に渡し、印字密度算出手段4は印字密度を算出する。次に、ステップ102において、サーマルヘッド5に搭載した温度センサ6がサーマルヘッド5の温度を検出し、CPU3に送信する。
以下のステップにおいて、算出した印字密度と、検出したサーマルヘッド5の温度とに基づく設定条件に従って、サーマルヘッド5に配置した発熱端子に投入するエネルギを決定する。まず、ステップ103において、印字密度が所定の閾値密度より高いか否かを判断する。印字密度が所定の閾値密度より低い場合は、加熱される発熱端子数が少なく、用紙と貼り付く発熱端子の数が少ないため、スティッキングは生じないと判断し、ステップ106において通常モード(後述)で印刷される。なお、閾値密度は予め種々の印字密度で用紙に印字を行なうことにより求めることができ、メモリ14に格納することができる。
次に、ステップ104において、サーマルヘッドの温度が所定の閾値温度より低いか否かを判断する。サーマルヘッドの温度が所定の閾値温度よりも高い場合には、発熱端子の温度は高いまま維持され、発熱端子と用紙とが貼り付く可能性は低く、スティッキングは生じないと判断されるため、ステップ106で通常モード(後述)で印刷される。なお、閾値温度は予め種々の温度で用紙に印字を行なうことにより求めることができ、メモリ14に格納することができる。また、閾値温度は上記の閾値密度とも関連するため、種々の印字密度について閾値温度を求め、対応データを作成しておくことが好ましい。
一方、印字密度が閾値密度より高く、かつ、サーマルヘッド5の温度が閾値温度よりも低い場合は、冷却された多くの発熱端子が用紙と貼り付く可能性があるため、スティッキングが生じる恐れがあると判断できる。そこで、本発明では、以下に説明するように、スティッキングが生じる恐れがあると判断した場合には、用紙と発熱端子との貼り付きを抑制するように発熱端子への投入エネルギを分割し、スティッキングを抑制している。
図4〜7を用いてサーマルヘッドの発熱端子に投入するエネルギを分割する方法について説明する。まず、図4(a)は、一例としてサーマルヘッドが8個のブロックを有しており、ステッピングモータが4つのステップで1ラインを描画する場合について、全ブロックを一括印字する印字モードを示している。斜線部分が投入可能なエネルギ量を表しており、図4(a)では、全てのブロックにおいて第1ステップで印字に必要なエネルギの投入が可能であることを示している。このモードで印字を行なう場合において、印字密度が閾値密度より高く、サーマルヘッドの温度が閾値温度より低いと判断された場合には、投入エネルギを複数のステップに分割する。投入エネルギの分割方法は種々の方法を採りうるが、一例として、4つのステップに分割した場合の例を図4(b)に示す。図4(a)に示した、1つのステップで全エネルギを投入するモード(通常モード)において、個々のブロックに投入するエネルギの量をEとする。図4(b)では、まず第1ステップにおいて全ブロック一括で個々のブロックにE/4のエネルギを投入する。次に、第2ステップにおいて全ブロック一括で個々のブロックにE/4のエネルギを投入する。第3、4ステップにおいても同様にE/4のエネルギを投入する。このように、投入エネルギを4分割するモードを、ここでは「クォーターピッチモード」と呼ぶことにする。
クォーターピッチモードでは各ステップに投入するエネルギの合計量は通常モードとほぼ同一であり、したがって用紙への発色もほぼ同一となる。一方、各ステップで投入するエネルギが小さいので各エネルギ投入時のインクの溶融を少なくすることができ、また、複数回にわたるエネルギの投入の時間間隔が短く、発熱端子の冷却時間が短いのでインクの再溶融が起こり、サーマルヘッドと用紙との貼り付き(スティッキング)を抑制することができる。しかしながら、印字面の全範囲について、クォーターピッチモードで印刷することとなると、印字速度が遅くなる恐れもある。そこで、本発明では、印字密度とサーマルヘッド温度とに基づく設定条件に従って、スティッキングが生じると判断される場合にのみ、クォーターピッチモードで印刷している。その結果、本発明によれば、印字速度をある程度維持しながらスティッキングを抑制できるサーマルプリンタを提供することができる。
次に、図5を用いて、8個の印字ブロック全体を2分割して印字する場合について説明する。図4のように全ブロックを一括して印字するのではなく、印字ブロック全体を2分割することにより、サーマルヘッドが長尺でも消費電力を抑えることができる。図5(a)に、印字ブロックを2分割し、1つのステップで印字に必要な全エネルギを投入する通常モードの例を示す。図4の場合と同様に、印字ブロックは8個であり、1ラインを4ステップで印字する。まず、第1ステップで、第1、2、5、6の4個のブロックにエネルギを投入し、次に、第3ステップで、第3、4、7、8の4個のブロックにエネルギを投入する。このようにしてエネルギを分割して投入しても、ブロック単位に着目すれば上記の一括印字と同様に大きなエネルギが投入されている。そのため、印字密度が高く、サーマルヘッドの温度が低い場合には、スティッキングが生じる恐れがある。そこで、本発明では、図5(b)に示すように、スティッキングが生じる恐れがあると判断した場合には、ブロックを2分割するモードにおいて、一括印字の場合と同様にエネルギを4分割して投入するクォーターピッチモードに切り替える。この場合は、全ブロックのうち同時にエネルギを投入するブロックを4個とし、かつ、印字に必要なエネルギEを4つに分けて投入している。エネルギの投入のタイミングについて説明すると、まず第1ステップで、第1、2、5、6ブロックにエネルギをE/4だけ投入し、次に、同一ステップ内で時間差を持たせて第3、4、7、8ブロックにエネルギをE/4だけ投入する。以下、第2〜4ステップでも第1ステップと同様にエネルギを投入する。
このようにすることで、一括印字の場合よりさらに消費電力を下げることができ、スティッキングを抑制することができる。さらに、本発明では、印字密度とサーマルヘッドの温度とに基づいて、スティッキングが生じる恐れがある場合にのみ、クォーターピッチモードで印字するようにしているため、印字速度の低下を最小限に抑えつつ、スティッキングを抑制することができる。
次に、図6を用いて、8個の印字ブロック全体を4分割して印字する場合について説明する。図4のように全ブロックを一括して印字するのではなく、印字ブロック全体を4分割することにより、サーマルヘッドが長尺でも消費電力を抑えることができる。図6(a)に、印字ブロックを4分割し、1つのステップで印字に必要な全エネルギを投入する通常モードの例を示す。図4の場合と同様に、印字ブロックは8個であり、1ラインを4ステップで印字する。まず、第1ステップで、第1、5の2個のブロックにエネルギを投入し、次に、第2ステップで、第2、6の2個のブロックにエネルギを投入し、第3ステップで、第3、7の2個のブロックにエネルギを投入し、第4ステップで、第4、8の2個のブロックにエネルギを投入する。このようにしてエネルギを分割して投入しても、ブロック単位に着目すれば上記の一括印字と同様に大きなエネルギが投入されている。そのため、印字密度が高く、サーマルヘッドの温度が低い場合には、スティッキングが生じる恐れがある。そこで、本発明では、図6(b)に示すように、スティッキングが生じる恐れがあると判断した場合には、ブロックを4分割するモードにおいて、一括印字の場合と同様に投入エネルギを4分割して投入するクォーターピッチモードに切り替える。この場合は、全ブロックのうち同時にエネルギを投入するブロックを2個とし、かつ、印字に必要なエネルギEを4つに分けて投入している。エネルギの投入のタイミングについて説明すると、まず第1ステップで、第1、5ブロックにエネルギをE/4だけ投入し、次に、同一ステップ内で時間差を持たせて第2、6ブロックにエネルギをE/4だけ投入し、次に、同一ステップ内で時間差を持たせて第3、7ブロックにエネルギをE/4だけ投入し、次に、同一ステップ内で時間差を持たせて第4、8ブロックにエネルギをE/4だけ投入している。以下、第2〜4ステップでも同様にエネルギを投入する。
このようにすることで、ブロックを2分割する場合よりさらに消費電力を下げることができ、スティッキングを抑制することができる。さらに、本発明では、印字密度とサーマルヘッドの温度とに基づいて、スティッキングが生じる恐れがある場合にのみ、クォーターピッチモードで印字するようにしているため、印字速度の低下を最小限に抑えつつ、スティッキングを抑制することができる。
このようにすることで、ブロックを2分割する場合よりさらに消費電力を下げることができ、スティッキングを抑制することができる。さらに、本発明では、印字密度とサーマルヘッドの温度とに基づいて、スティッキングが生じる恐れがある場合にのみ、クォーターピッチモードで印字するようにしているため、印字速度の低下を最小限に抑えつつ、スティッキングを抑制することができる。
次に、図7を用いて、8個の印字ブロック全体を8分割して印字する場合について説明する。図4のように全ブロックを一括して印字するのではなく、印字ブロック全体を8分割することにより、サーマルヘッドが長尺でも消費電力のピーク値を抑えることができる。図7(a)に、印字ブロックを8分割し、1つのステップで印字に必要な全エネルギを投入する通常モードの例を示す。図4の場合と同様に、印字ブロックは8個であり、1ラインを4ステップで印字する。この場合、第1ステップで、第1、2の2個のブロックに時間差を持たせてエネルギを投入し、次に、第2ステップで、第3、4の2個のブロックに時間差を持たせてエネルギを投入し、第3ステップで、第5、6の2個のブロックに時間差を持たせてエネルギを投入し、第4ステップで、第7、8の2個のブロックに時間差を持たせてエネルギを投入する。このようにしてエネルギを分割して投入しても、ブロック単位に着目すれば上記の一括印字と同様に大きなエネルギが投入されている。そのため、印字密度が高く、サーマルヘッドの温度が低い場合には、スティッキングが生じる恐れがある。そこで、本発明では、図7(b)に示すように、スティッキングが生じる恐れがあると判断した場合には、ブロックを8分割するモードにおいて、同様に投入エネルギを4分割して投入するクォーターピッチモードに切り替える。この場合は、全ブロックのうち同時にエネルギを投入するブロックを1個とし、かつ、印字に必要なエネルギEを4つに分けて投入している。エネルギの投入のタイミングについて説明すると、第1ステップ内で第1ブロックから第8ブロックまで1ブロックずつ時間差を持たせてエネルギを投入する。第2〜4ステップにおいても同様にエネルギを投入する。
このようにすることで、ブロックを4分割する場合よりさらに消費電力を下げることができ、スティッキングを抑制することができる。さらに、本発明では、印字密度とサーマルヘッドの温度とに基づいて、スティッキングが生じる恐れがある場合のみ、クォーターピッチモードで印字するようにしているため、印字速度の低下を最小限に抑えつつ、スティッキングを抑制することができる。
このようにすることで、ブロックを4分割する場合よりさらに消費電力を下げることができ、スティッキングを抑制することができる。さらに、本発明では、印字密度とサーマルヘッドの温度とに基づいて、スティッキングが生じる恐れがある場合のみ、クォーターピッチモードで印字するようにしているため、印字速度の低下を最小限に抑えつつ、スティッキングを抑制することができる。
以上の説明では、印字に必要なエネルギを4分割するクォーターピッチモードについて説明したが、エネルギの分割方法はこれには限られず、種々の分割方法を採ることができる。一例として、図8に、投入エネルギを2分割するモードであるハーフピッチモードの例を示す。図8(a)は、図7と同様に8個の印字ブロック全体を8分割して印字する場合の例を示す。各ブロックに投入するエネルギを2分割する場合、図8(b)に示すようなハーフピッチモードを採ることができる。通常モードで各ブロックに投入するエネルギをEとした場合、ハーフピッチモードでは各ブロックに投入するエネルギはE/2となる。ハーフピッチモードは、通常モードに比べてスティッキングを抑制でき、クォーターピッチモードに比べて印字速度を高めることができる。
以上のように、消費電力や電源の出力を考慮してブロックの分割数を決定することができ、スティッキングの抑制効果と印字速度とを勘案して投入エネルギの分割数を決定することができる。
以上のように、消費電力や電源の出力を考慮してブロックの分割数を決定することができ、スティッキングの抑制効果と印字速度とを勘案して投入エネルギの分割数を決定することができる。
次に、本発明の第2の実施例について説明する。第2実施例に係るサーマルプリンタは、用紙種類選択手段を備えており、選択した用紙種類に従って、投入エネルギを決定するために必要な印字閾値密度及びサーマルヘッド閾値温度を設定する点を特徴としている。図9に実施例2に係るサーマルプリンタのブロック図を示す。サーマルプリンタ1は、POS端末等のホストシステム2からのデータをCPU3で受信し、印字動作を開始する。このCPU3には用紙種類選択手段11が接続されており、用紙種類選択手段11を操作して印字しようとする用紙の種類を選択する。
次に、受信したデータから印字密度を算出するために、各ライン毎の印字データをCPU3内の印字密度算出手段4に渡し、印字密度を算出する。また、サーマルヘッド5にはサーミスタ等の温度センサ6が搭載されており、サーミスタの温度データがCPU3に送られる。サーマルヘッド5に配置された複数の発熱端子(図示せず)には、ヘッド駆動回路7により制御されたエネルギが投入される。サーマルヘッド5の所定の発熱端子を加熱しながら、モータ駆動回路9によりステッピングモータ等のモータ8を駆動して、用紙を移動させて印字を行なう。ここで、ヘッドに投入されるエネルギは、上述の印字密度とサーマルヘッド5の温度と選択した用紙種類とに基づいて、CPU3内の投入エネルギ決定手段10によって決定され、その決定に従って、ヘッド駆動回路7は所定のエネルギをサーマルヘッド5の発熱端子に投入する。また、この決定手順を実行するプログラムを格納したメモリ14がCPU3に接続されている。
次に、本発明の実施例2に係るサーマルプリンタの動作について、図10を用いて説明する。以下の動作手順はメモリ14に格納したプログラムを実行することによって実現可能である。まず、ステップ108において、用紙種類選択手段によって印字しようとする用紙の種類を選択する。
次に、ステップ109において、選択した用紙種類に応じて、投入エネルギを分割するか否かを決定する印字閾値密度及びサーマルヘッドの閾値温度を設定する。設定方法としては、予め種々の用紙種類に対応した閾値密度及び閾値温度に関するデータをメモリ14に保存しておき、選択した用紙種類に応じて、閾値密度及び閾値温度を選択する方法が考えられる。次に、ステップ101において、CPU3(図9参照)がホストシステム2から受信した画像データのうち、1ライン分のデータをCPU3内の印字密度算出手段4に渡し、印字密度算出手段4は印字密度を算出する。次に、ステップ102において、サーマルヘッド5に搭載した温度センサ6がサーマルヘッドの温度を検出し、CPU3に送信する。
次に、ステップ109において、選択した用紙種類に応じて、投入エネルギを分割するか否かを決定する印字閾値密度及びサーマルヘッドの閾値温度を設定する。設定方法としては、予め種々の用紙種類に対応した閾値密度及び閾値温度に関するデータをメモリ14に保存しておき、選択した用紙種類に応じて、閾値密度及び閾値温度を選択する方法が考えられる。次に、ステップ101において、CPU3(図9参照)がホストシステム2から受信した画像データのうち、1ライン分のデータをCPU3内の印字密度算出手段4に渡し、印字密度算出手段4は印字密度を算出する。次に、ステップ102において、サーマルヘッド5に搭載した温度センサ6がサーマルヘッドの温度を検出し、CPU3に送信する。
以下のステップでは、選択した用紙種類に応じて、算出した印字密度と、検出したサーマルヘッドの温度とに基づいて、サーマルヘッドに配置した発熱端子に投入するエネルギを決定する。まず、ステップ103において、印字密度が所定の閾値密度より高いか否かを判断する。印字密度が所定の閾値密度より低い場合は、加熱される発熱端子数が少なく、用紙と貼り付く発熱端子の数が少ないため、スティッキングは生じないと判断され、ステップ106で通常モードで印刷される。なお、閾値密度は予め種々の印字密度で用紙に印字を行なうことにより求めることができる。
次に、ステップ104において、サーマルヘッドの温度が所定の閾値温度より低いか否かを判断する。サーマルヘッドの温度が所定の閾値温度よりも高い場合には、発熱端子の温度は高いまま維持され、発熱端子と用紙とが貼り付く可能性は低く、スティッキングは生じないと判断されるため、ステップ106で通常モードで印刷される。なお、閾値温度は予め種々の温度で用紙に印字を行なって求めることができる。また、閾値温度は上記の閾値密度とも関連するため、個々の用紙種類に関して、種々の印字密度条件について閾値温度を求め、対応データを作成しておくことが好ましい。
一方、印字密度が閾値密度より高く、かつ、サーマルヘッドの温度が閾値温度よりも低い場合は、冷却された多くの発熱端子が用紙と貼り付く可能性があるため、スティッキングが生じる恐れがあると判断できる。そこで、本発明では、ステッピングモータの動作に合わせて、投入するエネルギを実施例1と同様に複数のステップに分割している。
実施例2に係るサーマルプリンタによれば、スティッキングの起こりやすさは用紙の種類によって異なる場合があり、用紙種類に応じてスティッキングが発生する印字閾値密度及びサーマルヘッド閾値温度をきめ細かく設定することにより、スティッキングを抑制しながら高速印字を実現することができる。
次に、本発明の第3の実施例について説明する。第3実施例に係るサーマルプリンタは、サーマルプリンタの周囲の温度を検出する周囲温度検出手段12を備えており、検出した周囲温度に従って、投入エネルギを決定するために必要な印字閾値密度及びサーマルヘッド閾値温度を選択する点を特徴としている。図11に実施例3に係るサーマルプリンタのブロック図を示す。サーマルプリンタ1は、POS端末等のホストシステム2からのデータをCPU3で受信し、印字動作を開始する。このCPU3には周囲温度検出手段12が接続されており、サーマルプリンタの周囲の温度を検出する。
次に、受信したデータから印字密度を算出するために、各ライン毎の印字データをCPU3内の印字密度算出手段4に渡し、印字密度を算出する。また、サーマルヘッド5にはサーミスタ等の温度センサ6が搭載されており、サーミスタの温度データがCPU3に送られる。サーマルヘッド5に配置された複数の発熱端子(図示せず)には、ヘッド駆動回路7により制御されたエネルギが投入される。サーマルヘッド5の所定の発熱端子を加熱しながら、モータ駆動回路9によりステッピングモータ等のモータ8を駆動して、用紙を移動させて印字を行なう。ここで、ヘッドに投入されるエネルギは、上述の印字密度と、サーマルヘッド5の温度と、検出した周囲温度とに基づいて、CPU3内の投入エネルギ決定手段10によって決定され、その決定に従って、ヘッド駆動回路7は所定のエネルギをサーマルヘッド5の発熱端子に投入する。また、この決定手順を実行するプログラムを格納したメモリ14がCPU3に接続されている。
次に、本発明の実施例3に係るサーマルプリンタの動作について、図12を用いて説明する。以下の動作手順はメモリ14に格納したプログラムを実行することによって実現可能である。まず、ステップ110において、周囲温度検出手段によってサーマルプリンタの周囲温度を検出する。次に、ステップ111において、検出した周囲温度に応じて投入エネルギを分割するか否かを決定する印字閾値密度及びサーマルヘッドの閾値温度を設定する。設定方法としては、予め種々の周囲温度に対応した閾値密度及び閾値温度に関するデータをメモリ14に保存しておき、検出した周囲温度に応じて、閾値密度及び閾値温度を選択する方法が考えられる。次に、ステップ101において、CPU3(図11参照)がホストシステム2から受信した画像データのうち、1ライン分のデータをCPU3内の印字密度算出手段4に渡し、印字密度算出手段4は印字密度を算出する。次に、ステップ102において、サーマルヘッド5に搭載した温度センサ6がサーマルヘッドの温度を検出し、CPU3に送信する。
以下のステップにおいて、検出した周囲温度に応じて、算出した印字密度と、検出したサーマルヘッドの温度とに基づいて、サーマルヘッドに配置した発熱端子に投入するエネルギを決定する。まず、ステップ103において、印字密度が所定の閾値密度より高いか否かを判断する。印字密度が所定の閾値密度より低い場合は、加熱される発熱端子数が少なく、用紙と貼り付く発熱端子の数が少ないため、スティッキングは生じないと判断され、ステップ106で通常モードで印刷される。なお、閾値密度は予め種々の印字密度で用紙に印字を行なうことにより求めることができる。
次に、ステップ104において、サーマルヘッドの温度が所定の閾値温度より低いか否かを判断する。サーマルヘッドの温度が所定の閾値温度よりも高い場合には、発熱端子の温度は高いまま維持され、発熱端子と用紙とが貼り付く可能性は低く、スティッキングは生じないと判断されるため、ステップ106で通常モードで印刷される。なお、閾値温度は予め種々の温度で用紙に印字を行なって求めることができる。また、閾値温度は上記の閾値密度とも関連するため、種々の印字条件について閾値温度を求め、対応データを作成しておくことが好ましい。
一方、印字密度が閾値密度より高く、かつ、サーマルヘッドの温度が閾値温度よりも低い場合は、冷却された多くの発熱端子が用紙と貼り付く可能性があるため、スティッキングが生じる恐れがあると判断できる。そこで、本発明では、ステッピングモータの動作に合わせて、投入するエネルギを実施例2と同様に複数のステップに分割している。
実施例3に係るサーマルプリンタによれば、スティッキングの起こりやすさはサーマルプリンタの周囲温度によって異なる場合があり、周囲温度に応じてスティッキングが発生する印字閾値密度及びサーマルヘッド閾値温度をきめ細かく設定することにより、スティッキングを抑制しながら高速印字を実現することができる。
次に、本発明の第4の実施例について説明する。第4実施例に係るサーマルプリンタは、用紙種類選択手段11と、サーマルプリンタの周囲の温度を検出する周囲温度検出手段12とを備えており、選択した用紙種類及び検出した周囲温度に従って、投入エネルギを決定するために必要な印字閾値密度及びサーマルヘッド閾値温度を選択する点を特徴としている。図13に実施例4に係るサーマルプリンタのブロック図を示す。サーマルプリンタ1は、POS端末等のホストシステム2からのデータをCPU3で受信し、印字動作を開始する。このCPU3には用紙種類選択手段11と周囲温度検出手段12が接続されており、用紙種類選択手段11で用紙種類を選択し、周囲温度検出手段12でサーマルプリンタの周囲の温度を検出する。
まず、受信したデータから印字密度を算出するために、各ライン毎の印字データをCPU3内の印字密度算出手段4に渡し、印字密度算出手段4は印字密度を算出する。また、サーマルヘッド5にはサーミスタ等の温度センサ6が搭載されており、サーミスタの温度データがCPU3に送られる。サーマルヘッド5に配置された複数の発熱端子(図示せず)には、ヘッド駆動回路7により制御されたエネルギが投入される。サーマルヘッド5の所定の発熱端子を加熱しながら、モータ駆動回路9によりステッピングモータ等のモータ8を駆動して、用紙を移動させて印字を行なう。ここで、ヘッドに投入されるエネルギは、上述の印字密度とサーマルヘッド5の温度と選択した用紙種類に基づいて、CPU3内の投入エネルギ決定手段10によって決定され、その決定に従って、ヘッド駆動回路7は所定のエネルギをサーマルヘッド5の発熱端子に投入する。また、この決定手順を実行するプログラムを格納したメモリ14がCPU3に接続されている。
次に、本発明の実施例4に係るサーマルプリンタの動作について、図14を用いて説明する。以下の動作手順はメモリ14に格納したプログラムを実行することによって実現可能である。まず、ステップ108において、用紙種類選択手段によって印字しようとする用紙の種類を選択する。次に、ステップ110において、周囲温度検出手段によってサーマルプリンタの周囲温度を検出する。次に、ステップ112において、選択した用紙種類及び検出した周囲温度に応じて投入エネルギを分割するか否かを決定する印字閾値密度及びサーマルヘッドの閾値温度を設定する。設定方法としては、予め種々の用紙種類及び周囲温度に対応した閾値密度及び閾値温度に関するデータをメモリ14に保存しておき、選択した用紙種類及び検出した周囲温度に応じて、閾値密度及び閾値温度を選択する方法が考えられる。次に、ステップ101において、CPU3(図13参照)がホストシステム2から受信した画像データのうち、1ライン分のデータを印字密度算出手段4に送信し、印字密度算出手段4は印字密度を算出する。次に、ステップ102において、サーマルヘッド5に搭載した温度センサ6がサーマルヘッドの温度を検出し、CPU3に送信する。
以下のステップにおいて、検出した周囲温度に応じて、算出した印字密度と、検出したサーマルヘッドの温度とに基づいて、サーマルヘッドに配置した発熱端子に投入するエネルギを決定する。まず、ステップ103において、印字密度が所定の閾値密度より高いか否かを判断する。印字密度が所定の閾値密度より低い場合は、加熱される発熱端子数が少なく、用紙と貼り付く発熱端子の数が少ないため、スティッキングは生じないと判断され、ステップ106で通常モードで印刷される。なお、閾値密度は予め種々の印字密度で用紙に印字を行なって求めることができる。
次に、ステップ104において、サーマルヘッドの温度が所定の閾値温度より低いか否かを判断する。サーマルヘッドの温度が所定の閾値温度よりも高い場合には、発熱端子の温度は高いまま維持され、発熱端子と用紙とが貼り付く可能性は低く、スティッキングは生じないと判断されるため、ステップ106で通常モードで印刷される。なお、閾値温度は予め用紙に印字を行なって求めることができる。また、閾値温度は上記の閾値密度とも関連するため、種々の印字条件について閾値温度を求め、対応データを作成しておくことが好ましい。
一方、印字密度が閾値密度より高く、かつ、サーマルヘッドの温度が閾値温度よりも低い場合は、冷却された多くの発熱端子が用紙と貼り付く可能性があるため、スティッキングが生じる恐れがあると判断できる。そこで、本発明では、ステッピングモータの動作に合わせて、投入するエネルギを実施例2と同様に複数のステップに分割している。
実施例4に係るサーマルプリンタによれば、スティッキングの起こりやすさは、印字しようとする用紙の種類及びサーマルプリンタの周囲温度によって異なる場合があり、用紙種類及び周囲温度に応じてスティッキングが発生する印字閾値密度及びサーマルヘッド閾値温度をきめ細かく設定することにより、スティッキングを抑制しながら高速印字を実現することができる。
上記の実施例においては、サーマルヘッドの温度を検出する温度センサを1個搭載した例を示したが、これに限られず、サーマルヘッドが複数ある場合に各ブロックに温度センサを有していてもよい。図15は、第5の実施例に係るサーマルプリンタのブロック図である。実施例5に係るサーマルプリンタは、サーマルヘッドが8個のブロックに分割され、各ブロックのサーマルヘッドの温度を検出する8個の第1〜8ブロック温度検出手段131〜138を有している点を特徴とする。投入エネルギ決定手段は、実施例1〜4に示したように1個の温度センサの温度を利用する代わりに、各ブロック温度を用いて、各ブロック毎に投入エネルギを決定することができる。即ち、ブロック毎に投入エネルギを分割するか否かを決定できるので、ブロック毎の印字パターンにばらつきが有る場合であっても、スティッキングを抑制しながら、印字速度の向上を図ることができる。
以上の実施例1乃至5においては、サーマルヘッドが8個のブロックを有する場合を例にとって説明したが、これに限られるものではなく、ブロック数に関係なく本発明を適用することができる。また、ステッピングモータのピッチは4ステップで1ラインを描画する例を示したが、これに限られるものではなく、ステップ数が複数であれば、ステップ数に関係なく本発明を適用することができる。
また、上記の実施例においては、投入するエネルギを複数のステップに等しい割合で分割する例を示したが、これには限られず、スティッキングが生じない範囲で種々の変更が可能である。
1 サーマルプリンタ
2 ホストシステム
3 CPU
4 印字密度算出手段
5 サーマルヘッド
6 温度センサ
7 ヘッド駆動回路
8 モータ
9 モータ駆動回路
10 投入エネルギ決定手段
11 用紙種類選択手段
12 周囲温度検出手段
131 第1ブロック温度検出手段
132 第2ブロック温度検出手段
133 第3ブロック温度検出手段
134 第4ブロック温度検出手段
135 第5ブロック温度検出手段
136 第6ブロック温度検出手段
137 第7ブロック温度検出手段
138 第8ブロック温度検出手段
14 メモリ
2 ホストシステム
3 CPU
4 印字密度算出手段
5 サーマルヘッド
6 温度センサ
7 ヘッド駆動回路
8 モータ
9 モータ駆動回路
10 投入エネルギ決定手段
11 用紙種類選択手段
12 周囲温度検出手段
131 第1ブロック温度検出手段
132 第2ブロック温度検出手段
133 第3ブロック温度検出手段
134 第4ブロック温度検出手段
135 第5ブロック温度検出手段
136 第6ブロック温度検出手段
137 第7ブロック温度検出手段
138 第8ブロック温度検出手段
14 メモリ
Claims (12)
- ライン状に配置された複数の発熱素子を備えたサーマルヘッドと、
前記サーマルヘッドの各発熱素子に選択的にエネルギを投入するヘッド駆動回路と、
前記発熱素子を接触させることにより印字を行なう用紙を移動させるモータと、
前記サーマルヘッドの各発熱素子にエネルギを投入することにより1ラインを描画する期間において、複数のステップで前記モータを駆動するモータ駆動回路と、
前記発熱素子を用いて印字を行なうための印字データから印字密度を算出する印字密度算出手段と、
前記サーマルヘッドの温度を検出する温度検出手段と、
前記印字密度と前記温度とに基づく設定条件に従って、前記各ステップにおけるサーマルヘッドの発熱素子への投入エネルギを決定する投入エネルギ決定手段と、
を有することを特徴とするサーマルプリンタ。 - 前記サーマルヘッドの発熱素子に接触させて印字を行なうための用紙の種類を選択する用紙種類選択手段をさらに有し、
前記投入エネルギ決定手段は、前記用紙種類を前記設定条件に含めて投入エネルギを決定することを特徴とする請求項1に記載のサーマルプリンタ。 - 前記サーマルヘッドの周囲の温度を検出するための周囲温度検出手段をさらに有し、
前記投入エネルギ決定手段は、前記周囲温度を前記設定条件に含めて投入エネルギを決定することを特徴とする請求項1または2に記載のサーマルプリンタ。 - 前記サーマルヘッドは複数のブロックに分割され、
サーマルヘッドの各ブロックのブロック温度を検出するブロック温度検出手段をさらに有し、
前記投入エネルギ決定手段は、前記ブロック温度に基づいて、各ブロック毎に投入エネルギを決定することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載のサーマルプリンタ。 - 1ラインあたりの印字密度が閾値密度より高く、かつ、サーマルヘッドの検出温度が閾値温度より低い場合に、前記印字密度が閾値密度より低いか、または、前記検出温度が閾値温度より高い場合に比べて、少なくとも1つのステップにおいて前記発熱素子に投入するエネルギを減少させることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載のサーマルプリンタ。
- 前記印字密度算出手段は、1ラインあたりの印字密度を算出する代わりに、各ブロックあたりの印字密度を算出し、算出した各ブロックあたりの印字密度とサーマルヘッドの検出温度とに基づいて、各ブロック毎に投入エネルギを決定することを特徴とする請求項4または5に記載のサーマルプリンタ。
- ライン状に配置された複数の発熱素子を備えたサーマルヘッドと、
前記サーマルヘッドの各発熱素子に選択的にエネルギを投入するヘッド駆動回路と、
前記サーマルヘッドの各発熱素子にエネルギを投入することにより1ラインを描画する期間において、複数のステップでモータを駆動するモータ駆動回路と、
前記発熱素子を接触させることにより印字する用紙を前記モータ駆動回路の命令に基づいて移動させるモータと、
を備えたサーマルプリンタの駆動方法であって、
前記発熱素子を用いて印字を行なうための印字データからサーマルヘッドの1ライン当たりの印字密度を算出し、
前記サーマルヘッドの温度を検出し、
前記印字密度と前記温度とに基づく設定条件に従って、前記各ステップにおけるサーマルヘッドの発熱素子への投入エネルギを決定し、
決定した前記投入エネルギを前記各発熱素子に投入して印字を行なうことを特徴とするサーマルプリンタの駆動方法。 - 前記投入エネルギ決定前に、前記サーマルヘッドの発熱素子に接触させて印字を行なうための用紙の種類を設定し、
前記用紙種類を前記設定条件に含めて投入エネルギを決定することを特徴とする請求項7に記載のサーマルプリンタの駆動方法。 - 前記投入エネルギ決定前に、前記サーマルヘッドの周囲温度を検出し、
前記周囲温度を前記設定条件に含めて投入エネルギを決定することを特徴とする請求項7または8に記載のサーマルプリンタの駆動方法。 - 前記サーマルヘッドは複数のブロックに分割され、
前記サーマルヘッドの各ブロックのブロック温度を検出し、
前記投入エネルギの決定において、前記ブロック温度を用いて、各ブロック毎に投入エネルギを決定することを特徴とする請求項7乃至9のいずれか一項に記載のサーマルプリンタの駆動方法。 - 1ラインあたりの印字密度が閾値密度より高く、かつ、サーマルヘッドの検出温度が閾値温度より低い場合に、前記印字密度が閾値密度より低いか、または、前記検出温度が閾値温度より高い場合に比べて、少なくとも1つのステップにおいて前記発熱素子に投入するエネルギを減少させることを特徴とする請求項6乃至9のいずれか一項に記載のサーマルプリンタの駆動方法。
- 前記印字密度算出手段は、1ラインあたりの印字密度を算出する代わりに、各ブロックあたりの印字密度を算出し、算出した各ブロックあたりの印字密度とサーマルヘッドの検出温度とに基づいて、各ブロック毎に投入エネルギを決定することを特徴とする請求項10または11に記載のサーマルプリンタの駆動方法。
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