JP2009268661A - 救助用バッグ - Google Patents

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剛 杉田
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Abstract

【課題】災害場所での工具収納袋と担架とを兼ねた救助用バッグであって、工具収納袋と担架のいずれに使用する場合にも搬送性に優れ、またそれぞれの使い勝手を向上した工具収納袋と担架兼用の救助用バッグを提供する。
【解決手段】救助用バッグ1は、矩形シート2と救助工具袋用の背負いベルトと担架用の肩掛けベルトとに兼用の長さ調整が可能な吊下げベルトとを含む。矩形シート2の外周側を救助工具収容面2a側に折り返すことにより救助工具袋となす。矩形シート2の傷病者収容面長手方向中間部に固定ベルト15a,15bを傷病者の体幅に相当する間隔を置いて付設する。固定ベルト15a,15bのそれぞれに面ファスナを設けて固定ベルト15a,15bをリング状に連結することにより、救助工具袋と傷病者の胴部とを選択的に包持する。
【選択図】図1

Description

本発明は、一枚の矩形シートを、救助工具を収納するための救助工具袋と、傷病者を搬送するための担架とに兼用する救助用バッグに関する。
傷病者を搬送する担架として、一般に二本の平行な支え棒の間に布を張った構造のものが知られているが、階段やエレベータ内,非常階段,その他狭隘な場所では支え棒が支障となって、取り回しが困難であったり搬送が妨げられることが多い。
そこで、担架本体であるシートに傷病者の臀部が当接する座部と、該傷病者の背中部分が当接する背もたれ部とを形成し、これらシートの両側で座部の一側と背もたれ部の他側には、介護者が肩掛け支持する一対の肩掛け紐をそれぞれ対角線状に設け、前記シートの少なくとも足側端部には、前記背もたれ部の他側に設けられた肩掛け紐を肩掛け支持する頭側の介護者が握り持つ足側の手持ち紐と、傷病者の胴部を固定するための固定ベルトを備えた肩掛け式担架や(例えば、特許文献1参照)、略矩形に形成された布帛からなるシートと、少なくとも人の腰部に相当する位置を通過するように前記シートに固着された固定ベルトと、前記シートに付設され、シートを持ち上げて運ぶための肩掛けベルトとを備えた簡易担架(例えば、特許文献2参照)が提案されている。
しかし、上記特許文献1,2のような担架を人々の生活の多くの場所に用意しておくことはむずかしく、いつでも使用できるように実用に供される機会は少なかった。
そこで、特許文献1,2のような担架を必要とする機会は、地震や交通事故多発地域等の災害現場が多いことから、災害時に罹災者を救助するのに使用されるハンマーやバール,カッターといった救助工具を収納する工具収納袋を矩形状のシートの上面に形成した工具袋であって、両端を環状にした少なくとも2以上の帯を、前記シートの裏面長手方向の辺の両端から突出するように固着した把持帯とを備え、該把持帯を複数人で把持することにより前記シートは運搬対象を運ぶ担架として使用することを可能とした担架兼用の工具袋が提案されている(例えば、特許文献3参照)。
実用新案登録第3091690号 実用新案登録第3108190号 実用新案登録第3112568号
しかしながら、上記特許文献3の技術は、工具袋のシートの周囲に複数の担持帯を取り付けて、シート裏面を単に簡易担架として利用したにすぎず、シート上の傷病者は何の支えも受けないことから体を固定することができず、搬送の際に傷病者が移動してしまうという不安定さは免れない。また、この簡易担架を用いて傷病者を搬送する場合に、搬送荷重は担持帯を持つ搬送者の腕にかかるが、人が腕から吊り下げて支える荷重には限界があるため、例えば傷病者が大人の場合には3人〜4人の搬送者を必要とし、しかも搬送距離が長い場合には度々休まなくてはならない。
さらに、特許文献3を工具袋として被災現場に搬送するには、工具袋が小さくても搬送者が直接手で持つか脇に抱えるようになり、また工具袋が大きい場合には2人以上の搬送者が担持帯を握って運ばなければならず、搬送性がわるい。
これに対して、担架として専用品である特許文献1,2は、傷病者の体を支える固定ベルトを備えることから、特許文献3よりも安定した搬送が可能であり、またシートに付設した肩掛け紐や肩掛けベルトを搬送者の肩や首に掛けることから、傷病者の荷重を搬送者の体全体で支えるようになるから、2人程度の搬送者で容易に搬送ができるというメリットを有するが、特許文献1,2には以下のようなデメリットがある。
すなわち、特許文献1,2は担架として専用品であることから、人々が生活する多くの場所に常備しておくことはむずかしく、また罹災者を救出するための工具も持たない。固定ベルトは、シートの両側縁に取り付けられているため、シート上の傷病者の胴部左右に空隙を生じ、特許文献3ほどではないにしても傷病者が左右に揺れたり移動してしまう虞があり、ホールド性に欠ける。肩掛け紐や肩掛けベルトは、シートの長手方向側縁それぞれに設けられるため、2人の搬送者は担架を挟んで向き合う姿勢となり、この状態で傷病者を搬送するには蟹のような横歩きを余儀なくされ、このような歩き方では長い距離を搬送することはできず、殊に階段の昇降は足運びが不自然となって踏み外しの危険を伴う虞がある。
本発明は、かかる実情を背景にしてなされたもので、その目的とするところは、災害場所での罹災者を救助するための工具を収納する工具収納袋と、同じく災害時の狭隘な場所でも傷病者を搬送することのできる担架とを兼ねた救助用バッグであって、工具収納袋と担架のいずれに使用する場合にも搬送性に優れ、またそれぞれの使い勝手を向上した工具収納袋と担架兼用の救助用バッグを提供しようとするものである。
上述の目的を達成するため、本発明は、一枚の矩形シートを、救助工具を収納するための救助工具袋と、傷病者を搬送するための担架とに兼用する救助用バッグであって、該救助用バッグは、前記矩形シートと、該矩形シートへの取り付け位置を変えて、前記救助工具袋用の背負いベルトと前記担架用の肩掛けベルトとに兼用される長さ調整が可能な一対の吊下げベルトとを含み、前記矩形シートの一側面側を救助工具収容面となし、矩形シートの外周側を救助工具収容面側に折り返すことにより前記救助工具袋となすとともに、前記矩形シートの他側面側を前記担架の傷病者収容面となし、該傷病者収容面の長手方向中間部に一対の固定ベルトの一端部を前記傷病者の体幅に相当する間隔を置いて付設し、これら固定ベルトのそれぞれに面ファスナを設けて、該面ファスナの接合により両固定ベルトをリング状に連結することにより、前記救助工具を収容した救助工具袋と前記傷病者載置面上の傷病者の胴部とを選択的に包持し、前記矩形シートを前記救助工具袋として用いる場合には、前記吊下げベルトを前記背負いベルトとして、前記矩形シートを長手方向へ並行に跨いで該矩形シートの両端縁またはこれよりもやや内側位置に着脱自在に連結し、前記矩形シートを前記担架として用いる場合には、前記吊下げベルトを前記肩掛けベルトとして、前記矩形シートの一端縁と他端縁のそれぞれに着脱自在に連結することを特徴としている。
本発明の救助用バッグを救助工具袋として用いる場合には、矩形シートの救助工具収容面中央に各種の救助工具を収納して、矩形シートの外周側を救助工具収容面側に折り返し、その外側に固定ベルトを巻いて包持することにより、長方形の救助工具袋が完成する。
そして、一対の吊下げベルトを、矩形シートを長手方向へ並行に跨いで該矩形シートの両端縁またはこれよりもやや内側位置に着脱自在に連結することにより、一対の吊下げベルトを背負いベルトとして、1人の搬送者が救助工具袋を縦長に背負う形となる。
本発明の救助用バッグは、救助工具袋がこのように縦長に搬送されるため、内部の救助工具がバラつかないよう、他の補助的なベルトや留め具を併用して救助工具を固定することを妨げない。
また、本発明の救助用バッグを担架として用いる場合には、矩形シートの傷病者載置面上の傷病者の胴部を固定ベルトで包持する。固定ベルトは、傷病者の体幅に相当する間隔を置いて矩形シートに取り付けられているため、傷病者の胴部を包持した際に、固定ベルトと胴部との間に無駄な隙間がなく、このため傷病者が搬送時の振動で揺すられたり矩形シート上を移動する虞がない。
そして、一対の吊下げベルトを、それぞれ矩形シートの一端縁と他端縁のに連結し、2人の搬送者が各吊下げベルトを肩掛けベルトとして自身の肩に袈裟懸けに掛けることにより、担架としての搬送状態となる。この担架搬送では、担架前後の2人の搬送者が搬送方向に向き、また傷病者の荷重の1/2ずつが搬送者の体全体にかかるので、搬送者が受ける荷重負担は少ない。
固定ベルトは、救助工具袋と傷病者とを選択的に包持し、また吊下げベルトも、救助工具袋の背負いベルトと担架の肩掛けベルトとして選択的に使用されるので、本発明の救助用バッグが救助工具袋と担架との兼用であるにもかかわらず、構成部品点数が必要最小限に抑えられ、またこれらのベルトを紛失してしまう虞も極めて少ない。
また本発明は、上述の構成に加えて、前記矩形シートの外周側を前記救助工具袋として前記救助工具収容面側に折り返した際に、前記矩形シートの両端部に対向する一対の折り返し片をセンター連結ベルトにて連結してもよい。
救助工具袋にセンター連結ベルトを用いることにより、救助工具袋に相応の数と重量の救助工具を収納した場合にも、救助工具袋としての形状と強度をよく維持することができる。
さらに本発明は、前記矩形シートの中央部に、救助工具搬送者の背あてと傷病者の下敷きマットとを選択的に兼ねる中敷きを矩形シートの長手方向に沿って配設したり、前記矩形シートの両側縁と両端縁のいずれか一方または双方に提げ手を固着することもできる。
矩形シートの中央部に中敷きを配設することにより、救助用バッグを救助工具袋として用いた場合には、中敷きが救助工具袋を背負った搬送者の背あてクッションとなって搬送者の負担を軽減する。また、救助用バッグを担架として用いた場合には、中敷きが下敷きマットとなって傷病者に作用する搬送時の振動や外力を軽減する。
矩形シートの両側縁や両端縁に提げ手を設けることにより、救助用バッグを救助工具袋と担架のいずれに使用する場合にも、他の者が補助するのに役立つ。
本発明の救助用バッグに、救助工具袋の内部で救助工具を支承する背板と、救助工具と前記傷病者とを選択時に覆う毛布とを組み合わせしてもよい。本発明の救助用バッグに背板を併用した場合に、背板が救助工具を支承して救助工具の収納配置状態をよく維持し、また背板は救助工具袋の形状を維持するのにも役立つ。さらに本発明の救助用バッグに毛布を併用すると、毛布が救助工具を覆って救助工具の収納配置状態をよく維持し、また傷病者を覆って保温と保護するのに役立つ。さらに毛布は非常用具としても有益で、救助等の目的でガラスを割る際の防護やガラス片が散った路上を歩く際のカバー等しても役立つ。
本発明の救助工具袋と担架兼用の救助用バッグによれば、救助用バッグを救助工具袋として使用する場合には、一対の吊下げベルトを、所定形状に折り畳んだ救助工具袋を1人の搬送者が縦長に背負う背負いベルトとして使用するので、救助工具袋の持ち運びが容易で且つ機動性に富むものとなる。
また、救助用バッグを担架として使用する場合には、一対の吊下げベルトを、傷病者を載せた担架の前後に位置した2人の搬送者の肩掛けベルトとして使用するので、搬送者の負担を軽減しながら傷病者の搬送が可能で且つ機動性に富む。
さらに、固定ベルトが傷病者の体幅に相当する間隔で矩形シートに取り付けられていることから、固定ベルトで傷病者の胴部を包持した際に、固定ベルトと胴部との間に無駄な隙間がなく、このため傷病者が搬送時の振動でいたずらに揺すられたり矩形シート上を移動する虞がない。
また、固定ベルトと吊下げベルトを救助工具袋と担架のいずれにも選択的に使用するので、構成部品点数と製造コスト並びに製品としての重量を、いずれも必要最小限に抑えることができる。
さらに、矩形シートの両端部に対向する一対の折り返し片をセンター連結ベルトにて連結することにより、救助工具袋に相応の数と重量の救助工具を収納した場合にも、救助工具袋としての強度と形状をよく維持することができる。
また、矩形シートの中央部に中敷きを配設することにより、救助用バッグを救助工具袋として用いた場合には、中敷きが救助工具袋を背負った搬送者の背あてクッションとなって搬送者の負担を軽減する。また、救助用バッグを担架として用いた場合には、中敷きが下敷きマットとなって傷病者に作用する搬送時の振動や外力を軽減する。
また、矩形シートの両側縁にそれぞれ提げ手を設けることにより、救助用バッグを救助工具袋と担架のいずれに使用する場合にも、他の者が補助するのに役立つ。
本発明の救助用バッグに、背板や毛布を組み合わせしてもよく、背板は救助工具を支承して救助工具の収納配置状態をよく維持し、また救助工具袋の折り畳み形状を維持するのにも役立つ。さらに毛布は、救助工具を覆って救助工具の収納配置状態をよく維持し、傷病者を覆って保温と保護するのに役立つばかりか、毛布は非常用具としても有益で、救助等の目的でガラスを割る際の防護やガラス片が散った路上を歩く際のカバー等しても役立つ。
以下、本発明の救助用バッグを適用した一実施例を図面に基づいて説明する。
図中、図1は救助用バッグを救助工具袋として使用する態様を示す斜視図、図2は救助工具袋として使用する場合の矩形シートの正面図、図3はオプションとしての背板と毛布とを示す斜視図、図4は救助用バッグを担架として使用する態様を示す斜視図、図5は担架として使用する場合の矩形シートの背面図、図6は図5のVI−VI断面図、図7〜図10は救助用バッグを救助工具袋として使用する手順を示す説明図、図11は救助用バッグを担架として使用する手順を示す説明図、図12,図13,図14は、それぞれ担架の使用形態を示す説明図である。
図1〜図5に示す救助用バッグ1は、災害現場での罹災者を救助するための救助工具RTを収容する救助工具袋と、同じく災害現場での傷病者Sを搬送するための担架とのいずれにも転用可能とした兼用品で、一枚の矩形シート2と一対の吊下げベルト3,3と1本のセンター連結ベルト4とを備えており、さらに本実施例では背板5と毛布6とをオプションとして組み合わせしている。
図6の断面図に示すように、矩形シート2は、木綿や帆布あるいは合成樹脂等を材料に、各種の救助工具RTや傷病者Sの重量に堪え得る強度と防火並びに防水処理を施した2枚の長方形のシートを重合し、その一側面側を救助工具袋用の救助工具収容面2aとなすとともに、他側面側を担架用の傷病者収容面2bとなしたもので、具体的な大きさとして、例えば長さ1400cm×幅800cm程度のものが適当である。
救助工具収容面2aには救助工具袋の折り畳み時に用いる4つのフック10が設けられ、また傷病者収容面2bには背負いベルト連結用の4つのタッグ11が設けられている。矩形シート2の両側縁にはそれぞれ搬送用の提げ手12が複数個設けられ、矩形シート2の一端縁に上述のフック10またはセンター連結ベルト4と組み合わせされるタッグ13が複数個設けられるとともに、矩形シート2の他端縁に提げ手12とタッグ13の双方がそれぞれ複数個ずつ設けられている。
各提げ手12の先端側には、面ファスナの雌雄いずれか一方の小片が設けられており、矩形シート2を救助工具袋として折り畳んだり、あるいは矩形シート2を担架として使用するにあたって提げ手12を用いない場合に、矩形シート2側に設けた面ファスナの雌雄他方の小片に接合して提げ手12を不使用状態に貼り付けるようにしている。
なお、本実施例では、固定ベルト15a,15bの両側に位置する4つの提げ手12を、救助工具袋の形状を保持するのに補助的に用いるものとしている。
矩形シート2の中央には、長方形の中敷き14が傷病者収容面2b側へ突出しながら矩形シート2の長手方向に沿って配設されている。
この中敷き14は、例えば長さ950cm×幅320cm×厚さ5〜10mm程度のクッション材で、幅320cmは、救助用バッグ1を担架として使用する際に傷病者Sの体幅に略相当する。救助用バッグ1を救助工具袋として使用する場合に、中敷き14が救助工具袋を背負った搬送者Hの背あてクッションとなって搬送者Hの負担を軽減し、また救助用バッグ1を担架として使用する場合に、中敷き14が傷病者Sの下敷きマットとなって搬送時の振動や外力を軽減するようにしている。
矩形シート2の傷病者収容面2bには、中敷き14の両側縁中央に一対の幅広な固定ベルト15a,15bが付設されおり、また中敷き14の4つの角部外側位置に前述のタッグ11が相対向して設けられている。
固定ベルト15a,15bは、後述する面ファスナ16a,16bの接合により双方をリング状に連結して、救助工具RTを収容した救助工具袋の外側と傷病者載置面上の傷病者Sの胴部とを選択的に包持するためのもので、一方の固定ベルト15aは他方の固定ベルト15bよりもやや長く形成され、さらに一方の固定ベルト15aの上面と他方の固定ベルト15bの下面とに面ファスナ16a,16bの雌雄片がそれぞれ2つずつ大きさと位置とを変えて貼着されており、両面ファスナ16a,16bの接合位置を変えることによって、救助工具袋と傷病者Sの胴部の大小に追随できるようにしている。
前記吊下げベルト3,3は、救助用バッグ1を救助工具袋として使用する場合に救助工具袋の背負いベルトとして使用し、また救助用バッグ1を担架として使用する場合には担架の肩掛けベルトとして使用するもので、使用目的に応じて長さ調整が可能であるとともに、救助工具袋と担架のいずれの重量にも堪える強度を有している。
前記センター連結ベルト4は、救助用バッグ1を救助工具袋として使用する場合に、救助工具袋に相応の数と重量の救助工具を収納した場合にも、救助工具袋としての形状と強度をよく維持することができるように用いられ、吊下げベルト3,3と同様に長さ調整が可能であるとともに、救助工具袋の重量に堪える強度を有している。
図1,図3に示す前記背板5は、救助工具袋の内部に前記救助工具RTを収容する際に下敷きとして使用するもので、その大きさは、例えば矩形シート2内の中敷き14と同程度のものが用いられる。また、図3に示す前記毛布6は、前記救助工具RTと前記傷病者Sとを選択時に覆うために使用するもので、その大きさは、例えば矩形シート2よりやや小さいものが用いられる。
つぎに、本実施例の救助用バッグ1を、災害現場の救助工具袋として使用する手順を、図7〜図10に基づいて説明する。
まず図7(a)では、救助工具収容面2aを上にして矩形シート2を展開し、その上に毛布6を展開する。この状態において、フック10やタッグ11,提げ手12のうち、救助工具袋として使用しないものは内側に折り畳んでおく。
つぎに、毛布6の上に背板5を矩形シート2中央の中敷き14に重なるように配置し、さらに背板5に各種の救助工具RTを配置する。この救助工具RTは、背板5上に収容可能な、例えばジャッキ,ショベル,チェンソー,斧,カッター,ハンマーやバール,のこぎり,ツルハシ,ロープ等であり、その種類は救助用バッグ1を使用する場所や目的に応じて適宜選択される。
図7(b)では、背板5の外側に位置する毛布6の四片を背板5上に折り畳み、ついで中敷き14と背板5の両端部線T1,T1を境に、その外側に位置する矩形シート2の両外端部を順次内側に谷折りする。
つづく図8(a)では、毛布6に包まれた救助工具RTを挟んで相対向する矩形シート2両端縁中央のタッグ13,13を用いてセンター連結ベルト4を連結し、このセンター連結ベルト4の両側に位置するそれぞれ4つのフック10とタッグ13とを嵌合して救助工具袋としての形状と強度とを保持する。
図8(b)では、中敷き14と背板5の両側部線T2,T2を境に、その外側に位置する矩形シート2の両外側部を順次内側に谷折りし、図9(a)で、固定ベルト15a,15bを内外に重ねて面ファスナ16a,16bを接合することにより、両固定ベルト15a,15bをリング状に連結して救助工具袋の外側中央を包持する。さらに本実施例は、固定ベルト15a,15bの両側に位置する4つの提げ手12を接合して、搬送並びに保管状態の救助工具袋の形状保持を補助している。
救助工具袋の固定ベルト15a,15bで包持した面とは反対側の面では、4つの角部にそれぞれタッグ11が位置し、図9(b)では、このタッグ11を用いて吊下げベルト3,3を背負いベルトとして取り付けることにより、救助用バッグ1が図10に示す救助工具袋として変形を完成する。
つぎに、本実施例の救助用バッグ1を、災害現場の担架として使用する手順を、図11〜図14に基づいて説明する。
まず図11(a)において、担架用の傷病者収容面2bを上にして矩形シート2を展開し、固定ベルト15a,15bも矩形シート2の両側に開いておく。そして、矩形シート2両端縁外側のタッグ13,13を用いて、矩形シート2の端縁それぞれに吊下げベルト3,3を肩掛けベルトとして取り付ける。
つぎに、図11(b)で傷病者収容面2bの中央に傷病者Sを載せ、図11(c)で固定ベルト15a,15bの面ファスナ16a,16bを接合することにより、両固定ベルト15a,15bをリング状に連結して傷病者Sの胴部を包持する。
図12では、担架としての矩形シート2の前後部に2人の搬送者Hが位置し、固定ベルト15a,15bをそれぞれの搬送者Hの肩あるいは場合によっては首に引っ掛け、担架前後の搬送者Hがそれぞれ進行方向を向いて傷病者Sを搬送する。図13は、2人の搬送者Hで傷病者Sを階段を下って搬送する様子を示しており、このように前後の搬送者Hに高低差を生じても搬送者Hと傷病者Sのいずれも自然な姿勢が保たれていて危険性がない。図14は、担架の前後左右の4人の搬送者Hで傷病者Sを搬送する様子を示しており、左右の搬送者H2人は提げ手12を用いた補助的な役割を担うものとなっている。
本発明の一実施例を示す救助用バッグを救助工具袋として使用する態様を示す斜視図である。 本発明の一実施例を示す救助用バッグを救助工具袋として使用する場合の矩形シートの正面図である。 本発明の一実施例を示すオプションとしての背板と毛布の斜視図である。 本発明の一実施例を示す救助用バッグを担架として使用する態様を示す斜視図である。 本発明の一実施例を示す救助用バッグを担架として使用する場合の矩形シートの背面図である。 本発明の一実施例を示す図5のVI−VI断面図である。 本発明の一実施例を示す救助用バッグを救助工具袋として使用する手順の説明図である。 本発明の一実施例を示す救助用バッグを救助工具袋として使用する手順の説明図である。 本発明の一実施例を示す救助用バッグを救助工具袋として使用する手順の説明図である。 本発明の一実施例を示す救助用バッグを救助工具袋として使用した状態の説明図である。 本発明の一実施例を示す救助用バッグを担架として使用する手順を示す説明図である。 本発明の一実施例を示す担架を使用した状態の説明図である。 本発明の一実施例を示す担架を階段で使用した状態の説明図である。 本発明の一実施例を示す担架を搬送者H4人で搬送する状態の説明図である。
符号の説明
1…救助用バッグ
2…矩形シート
2a…救助工具収容面
2b…傷病者収容面
3…吊下げベルト
4…センター連結ベルト
5…背板
6…毛布
10…フック
11,13…タッグ
12…提げ手
14…中敷き
15a,15b…固定ベルト
16a,16b…面ファスナ

Claims (5)

  1. 一枚の矩形シートを、救助工具を収納するための救助工具袋と、傷病者を搬送するための担架とに兼用する救助用バッグであって、
    該救助用バッグは、前記矩形シートと、該矩形シートへの取り付け位置を変えて、前記救助工具袋用の背負いベルトと前記担架用の肩掛けベルトとに兼用される長さ調整が可能な一対の吊下げベルトとを含み、
    前記矩形シートの一側面側を救助工具収容面となし、矩形シートの外周側を救助工具収容面側に折り返すことにより前記救助工具袋となすとともに、
    前記矩形シートの他側面側を前記担架の傷病者収容面となし、該傷病者収容面の長手方向中間部に一対の固定ベルトの一端部を前記傷病者の体幅に相当する間隔を置いて付設し、これら固定ベルトのそれぞれに面ファスナを設けて、該面ファスナの接合により両固定ベルトをリング状に連結することにより、前記救助工具を収容した救助工具袋と前記傷病者載置面上の傷病者の胴部とを選択的に包持し、
    前記矩形シートを前記救助工具袋として用いる場合には、前記吊下げベルトを前記背負いベルトとして、前記矩形シートを長手方向へ並行に跨いで該矩形シートの両端縁またはこれよりもやや内側位置に着脱自在に連結し、
    前記矩形シートを前記担架として用いる場合には、前記吊下げベルトを前記肩掛けベルトとして、前記矩形シートの一端縁と他端縁のそれぞれに着脱自在に連結する
    ことを特徴とする救助用バッグ。
  2. 前記矩形シートの外周側を前記救助工具袋として前記救助工具収容面側に折り返した際に、前記矩形シートの両端部に対向する一対の折り返し片をセンター連結ベルトにて連結する
    ことを特徴とする請求項1に記載の救助用バッグ。
  3. 前記矩形シートの中央部に、救助工具搬送者の背あてと傷病者の下敷きマットとを選択的に兼ねる中敷きを矩形シートの長手方向に沿って配設した
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の救助用バッグ。
  4. 前記矩形シートの両側縁と両端縁のいずれか一方または双方に提げ手を固着した
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の救助用バッグ。
  5. 前記救助工具袋の内部で前記救助工具を支承する背板と、前記救助工具と前記傷病者とを選択時に覆う毛布とを組み合わせしてなる
    ことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の救助用バッグ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2011200513A (ja) * 2010-03-26 2011-10-13 Kokushikan 救助用バッグ
KR20200000107U (ko) * 2018-07-04 2020-01-14 경기도 환자 피난용 매트리스 들것
KR20200012230A (ko) * 2018-07-26 2020-02-05 박철은 신체 고정용 스트레쳐

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