JP2019084135A - 担架 - Google Patents

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裕之 駒走
Hiroyuki Komabashiri
裕之 駒走
和志 近藤
Kazushi Kondo
和志 近藤
良太 谷尻
Ryota Tanijiri
良太 谷尻
雅也 山下
Masaya Yamashita
雅也 山下
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Abstract

【課題】急な階段等においても搬送可能な利便性の高い担架を提供する。【解決手段】略矩形の布状体2と、この布状体2の側部に横方向に引っ張り支持可能に取付けられた複数の取っ手3と、前記布状体2の四隅を含む側部に取付けられた複数の環状部4と、これら環状部4内に長手方向に移動可能な状態で挿通された環状ベルト5とを備える。【選択図】図3

Description

本発明は、病人や負傷者などの要救護者を搬送する場合に用いられる担架に関する。
従来より、要救護者を搬送する器具としてストレッチャーや担架を用いることがある。一般的にストレッチャーは要救護者を載せることができる程度の大きさを有する板状体に、持ち運びを容易とする取っ手または車輪付きの台を設けたものである。工場、工事現場、会館などの人が集まる場所には、急病人や負傷者などの要救護者が発生する可能性があるため、ストレッチャーや担架を常備していることが望ましい。
大がかりなストレッチャーは広い保管場所を必要とするために、小型化が望まれる。特許文献1のような担架兼用テーブルを用いることにより、日常的にはテーブルとして用いているものを、緊急時には担架として用いて要救護者を搬送することができる。しかしながら、平板状の板状体に要救護者を乗せた状態で板状体を傾けると、要救護者が板状体を滑り落ちる可能性があるため、階段などの昇降部がある通路を搬送することはできなかった。
他方、要救護者を搬送するためには、丈夫な二本の棒体を平行に配置した状態で、その間に麻布などを張った持ち手部分を備える器具からなる担架を用いることがある。しかしながら、この担架に用いられる棒体は、狭い通路や階段における搬送を難しくする。
図7は特許文献2に示される簡易担架90の例を示す図であり、この簡易担架90は、四隅部と長さ方向の略中央部で両側縁の位置にそれぞれ取っ手ベルト91を設けた矩形状シート92の裏面側で長さ方向の略中央部の位置に、その両端が両側縁の取っ手ベルト91に達する補強ベルトを設けたものであり、要救護者93の少なくとも両脇において2人以上の救護者94が各取っ手ベルト91、91をそれぞれ握って持ち上げることにより、要救護者93を吊り下げて包み込むように搬送することができるので、従来の板状体を用いたものに比べて廊下や階段などの狭い場所でも通過が容易となる。
特開2015−66204号公報 特開2005−279184号公報
しかしながら、従来の簡易担架では少なくとも2人の救護者94が要救護者93の両側に立って取っ手ベルト91を持ち上げる必要があるので、階段のように急激な上下移動がある狭い通路における搬送を容易に行なうことはできなかった。
本発明は上述の事柄を考慮に入れてなされたものであり、急な階段等においても搬送可能な利便性の高い担架を提供することを目的とする。
本発明は、略矩形の布状体と、この布状体の側部に横方向に引っ張り支持可能に取付けられた複数の取っ手と、前記布状体の四隅を含む側部に取付けられた複数の環状部と、これら環状部内に長手方向に移動可能な状態で挿通された環状ベルトとを備えることを特徴とする担架を提供する(請求項1)。
上記構成の担架を用いて、布状体の上に要救護者を載せた状態で、要救護者を中心に相対して立つ救護者が環状ベルトを肩から斜めにかけることにより、環状ベルトおよび環状部を介して布状体を引き上げることができるので、要救護者を布状体によって包み込むように支持して搬送することができる。このとき、救護者の腕にかかる負荷を小さくでき、担架から完全に手を離すことも可能であるので、要救護者に対する処置を施すことも、通路状の障害物を取り除くことも可能である。また、環状ベルトによって要救護者を持ち上げている状態で、さらに、環状部とは別途設けられた取っ手を救護者が任意の方向に引っ張ることにより、担架がふらつくことを防止でき、それだけ、安定した搬送を行なうことができる。
環状部が布状体の四隅を含む位置に取付けられているので、環状ベルトと環状部を用いて布状体の四隅を支持でき、要救護者の頭部あるいは脚部が垂れ下がることが無い。つまり、従来のように救護者が要救護者の両側部に立って取っ手を持ち上げるだけでは、重量物を搬送するときに手を広げられる角度に限界があるため布状体を十分に広げられないため頭部から腰部あたりまでしか保持できないが、前記環状ベルトおよび環状部と取っ手を用いてそれぞれを適切な方向に引っ張ることにより、布状体をほぼ水平を保った状態で要救護者を搬送することができる。
環状ベルトは環状部内に長手方向に移動可能な状態で挿通されているので、各救護者によって持ち上げられる環状ベルトにかかる張力が、各環状部に均等にかかるため、階段などの上下方向の移動の際にも、従来の板状体を用いた担架に比べて布状体の水平を保ちやすくなり、それだけ安定した搬送を行なうことができる。
平坦地において搬送する場合は、要救護者の左右両側(両脇)に立つ救護者が環状ベルトを使って抱えるような搬送を行なうことが好ましい。このとき、布状体の短手方向にベルトの余剰部分が短くなり、布状体が要救護者を圧迫するが、両側の救護者が取っ手を逆方向に広げる力を加えることにより要救護者に不要な力をかけないようにすることができる。
他方、救護者が要救護者の前後方向(頭側と足側)の両側に立って環状ベルトを持ち上げるときには、短手方向に余剰部分が短くなるが、短手方向の両端の取っ手を左右方向に広げる力を加えることにより要救護者に不要な力をかけないようにすることができる。なお、布状体の上に要救護者を乗せた状態で、布状体の長手方向両側すなわち要救護者の前後に位置する2人の救護者が、環状ベルトを肩から斜めにかけて持ち上げることにより、より狭い通路や階段における搬送を容易とすることができる。
さらに、要救護者の前後に立つ救護者が環状ベルトおよび環状部によって布状体を支持している状態において、別途形成されている取っ手を別の救護者によって持ち上げて、例えば、前後左右の合計4人の救護者によって分担して搬送してもよい。
つまり、本発明の担架は、環状ベルトにかける張力によって布状体を持ち上げて要救護者を持ち上げることを可能とするものであるから、従来のように板状体や棒体のような大型の部材を不要としている。従って、使用しないときには小さく折りたたむことが可能であり、折りたたんだ状態では省スペースであるから、人が集まる場所における非常用の担架として常備させることが容易となる。
前記布状体とは布のように可撓性を有する面によって要救護者を包み込むことができるものであることを意味し、その素材は布に限られず、樹脂シートであっても網であってもプレス加工による開口部が多数形成された布やシートであってもよい。しかしながら、布状体は熱に強く丈夫な布であることが好ましく、最適は帆布である。また、布状体の長さは一般的な成人の身長を覆う1800mm程度であることが好ましく、その幅は500〜600mm程度であることが好ましい。
前記取っ手は布状体の側部に横方向に引っ張り支持可能に取付けられた取っ手であれば任意の構成が考えられるが、例えば丈夫な帯を布状体に縫合することにより形成できる。なお、最適にはスリングベルトの材料として知られるナイロン、ポリエステル、ポリプロピレンなどの合成樹脂繊維からなるベルト材を略U字状に折り返すことにより、握り部分を形成するように布状体に縫合されたものであることが好ましい。
取っ手の数は布状体の側部に多数設ければ設けるほど布状体を安定して支持することができる。この取っ手の数は、少なくとも布状体の前後両端の左右にそれぞれ設けられた4つに加えて、長手方向の中間部において左右にそれぞれ1対(前後両端を含めて合計6つ)設けてあることにより、要救護者の体重が最もかかる中間部において布状体を引っ張り支持することができる。
加えて、布状体の中間部の左右にそれぞれ2対(前後両端を含めて合計8つ)の取っ手をそれぞれ間隔を開けて設けた場合には、要救護者の両側部にそれぞれ2人(合計4人)の救護者が立って両手に取っ手を持って要救護者を支持することができるので、各救護者にかかる負荷を小さくすることができる。
前記環状部は固定することなくフリーな状態で前記環状ベルトを挿通するものであり、布状体に例えば縫合によって取付けられる環状部分を有するものである。すなわち、連結環、O環、D環などの丈夫な金属または樹脂からなる環状部材を布状体に縫合して形成したものなどが考えられる。しかしながら、環状部は最適はスリングベルトの材料として知られるナイロン、ポリエステル、ポリプロピレンなどの合成樹脂繊維からなる帯を折り畳んだ状態で、布状体の四隅を含む側部に複数縫合してなるものであることが好ましい。
環状部は環状ベルトを通すことにより、環状ベルトを引っ張る力が各環状部を介して布状体の各部にかかってこれを持ち上げることができる。従って、環状部は布状体の少なくとも四隅に加えて、中間部において左右にそれぞれ1対(前後両端を含めて合計6つ)設けてあることにより、布状体をその四隅と中間部において支持することができる。しかしながら、環状部は中間部において左右にそれぞれ2対(前後両端を含めて合計8つ)設けてあることにより、布状体をさらに安定的に吊り下げることができる。
なお、環状部の取り付け位置は前記取っ手と干渉しないように、その取付位置をずらして形成してあることが好ましく、これによって環状部と取っ手の両方によって異なる位置の布状体を引っ張り支持することができるので、より安定した搬送を行うことができる。
前記環状ベルトの長さは要救護者の前後に救護者が立った状態で布状体を持ち上げることができる程度の長さであることが好ましい。また、環状ベルトにはこれを通すことにより救護者の身体に当接する部分に緩衝布を備えてなる筒状の肩パットを備えることが好ましい。
前記布状体はその長手方向の一端側を折り返した状態で保持する折り返し保持部を備え、この布状体の折り返し部分に挿入される枕体を備える場合(請求項2)には、折り返し保持部を用いて布状体の長手方向の一端側を折り返すことにより、布状体の長さを短くすることができ、要救護者の身長に合わせて調整することができる。また、折り返し部分に枕体を挿入することにより、搬送中の要救護者の頭部を枕体によって保護することができる。
なお、取っ手の位置は、前記折り返し部分を折り畳んだ状態で、布状体の一端側の取っ手が一端側の別の取っ手に重なるような位置に形成してあることが好ましく、これによって、一端側の取っ手内に重ねた別の取っ手を入れて纏めた状態で布状体を引っ張り支持することができる。
前記折り返し保持部は布状体の重ね合わせる部分に設けた面ファスナである場合(請求項3)には、布状体の長手方向の長さ調節を極めて容易に行うことができる。
前記布状体の重ね合わせ部及びこの重ね合わせ部に設けた開口部からなるポケット部と、このポケット部に挿入される補強板とを備える場合(請求項4)には、補強板をポケット部に挿入することによって布状体の底面の湾曲を制限することができ、この布状体に載置される要救護者の身体が布状体によって絞られることを防止できる。
ポケット部の位置は布状体の任意の位置に形成することが可能であるが、布状体の他端側に設けることにより、要救護者の脚部において布状体に締付けられることを阻止できるので好ましい。
前記環状ベルトはその長さを調節可能とする止め具を備える場合(請求項5)には、救護者と要救護者の体型、搬送時の救護者の配置に合せて環状ベルトの長さを丁度よい長さに調整することができる。なお、止め具は例えばベルトの長さを調節可能とするバックルであることにより、容易に長さ調整することができるので好ましい。
前述したように、本発明によれば要救護者の前後に立っている救護者が環状部内に長手方向に移動可能な状態で挿通された環状ベルトを持ち上げることにより、布状体によって要救護者を包み込むように支持することができる。したがって、細い通路や階段などの高低差のある通路においても容易に要救護者を搬送することができる。また、救護者が要救護者の左右に立って搬送を行なうときにも環状ベルトを付け替えることなく救護者の配置を変更することも可能である。
布状体に折り返し保持部を設けた場合には、布状体の長さを要救護者の身長に合わせて調節することができる。布状体にポケット部を設け、このポケット部に補強板を挿入する場合には、布状体による絞り込みを防止して要救護者を保護することができる。
本発明の実施形態に係る担架の布状体を含む一部構成を示す図である。 前記担架の環状ベルトの構成を示す平面図である。 組み付けた状態の担架の構成を示す平面図である。 前記担架を短く調整した状態を示す平面図である。 前記担架を用いて要救護者を搬送している状態を示す図である。 前記担架を用いて要救護者を搬送している別の状態を示す図である。 従来の担架の構成を説明する図である。
以下、図1〜図5は本発明の実施形態を示す図であり、図1は布状体とこれに縫合される担架本体の構成を示す平面図、図2は担架の環状ベルトの構成を示す平面図、図3は担架本体に環状ベルトを組み付けた状態を示す平面図である。これらの図を用いて、本発明の実施形態にかかる担架の構成を説明する。
図1〜図3において、担架1は、略矩形の布状体2と、この布状体2の側部に横方向に引っ張り支持可能に取付けられた複数の取っ手3と、前記布状体2の四隅を含む側部に取付けられた複数の環状部4と、これら環状部4内を順次通すことにより布状体2の側部に沿うように長手方向に移動可能な状態で配置された環状ベルト5とを備える。
前記布状体2は帆布(綿や麻や亜麻等の天然繊維やビニロンやポリプロピレンなどの合成繊維を平織りして形成した厚手の布)のように可撓性を有する面によって形成されるものであり、帆布に合成樹脂で加工したターポリンなどを使うことにより、防水性や対候性を持たせることができる。布状体の大きさは一般的な成人の要救護者を包み込むことができる程度であり、本実施形態では例えば1800mm×600mm(少なくとも幅500mm)の大きさの略長方形の帆布であり、その外周を折り返して縫合することによりほつれを防止すると共に、その縁部の強度を上げて張力を布状体の縁部にかけられるように構成している。
布状体2は、その長手方向の一端部にその裏面側の縁部に沿って縫合された第1面ファスナ10Aと、この第1面ファスナ10Aと平行になるように間隔を開けて配置させて布状体2の裏面側に縫合された第2面ファスナ10Bとを備える。これら第1面ファスナ10Aおよび第2面ファスナ10Bは折り返し保持部として機能する面ファスナ10を構成するものであり、第一面ファスナ10Aが雌面ファスナ、第2面ファスナ10Bが雄面ファスナである。なお、面ファスナ10の雄雌の関係は逆であってもよい。
布状体2の他端側には、布状体2を二重にするように幅が同程度の別の布状体2Aを裏面側に縫合させてなる重ね合わせ部11を形成しており、この重ね合わせ部11は布状体2の両側部11A,11Bおよび中間部11Cにおいて縫合され、布状体2の他端は縫合しないことにより開口部12を設ける。つまり、2枚の布状体2、2Aの間にポケット部2Pを形成してある。13は開口部12を介してポケット部2P内に挿入させた補強板である。なお、開口部12は布状体2の他端側に設けられることに限られるものではなく、前記中間部11Cにおいて縫合しないことにより形成してあってもよい。また、ポケット部2Pを形成する位置も布状体2の他端側のみならず中間部であっても、複数設けてあってもよい。
前記取っ手3は種々の構成が考えられるが、スリングベルトの材料として知られるナイロン、ポリエステル、ポリプロピレンなどの合成樹脂繊維からなるベルト材3Aを略U字状に折り返すと共にこの折り返し部に巻付けられる巻布を縫合して握り部分14を形成し、ベルト材3Aの両端部3B、3Cを布状体2の裏面側に並べて縫合させたものであることにより、握り部分14をつかみやすく十分な力をかけることができるので好ましい。
本実施形態に示すように布状体2の前後両端とその間の2箇所の左右両側に間隔を開けて8箇所の取っ手3を、左右方向に引っ張り支持可能に形成しており、これによって、布状体2の4箇所において左右方向に張力を調整してかけることにより、さらに安定した搬送を行なうことができる。
前記環状部4は固定することなくフリーな状態で前記環状ベルト5を挿通するものであり、布状体2の四隅を含む8点でかつ前記取っ手3とは干渉しない位置において、要救護者の体重を吊り下げるために十分な強度を備えた合成樹脂繊維からなる帯を折り畳んだ状態でその両端を布状体2の表と裏に重ね合わせるように縫合して形成されるものである。なお、環状部4の大きさは環状ベルト5を通すことができる必要十分な大きさであり、布状体2の四隅に位置する環状部4は斜め方向に取付けられることにより、張力を布状体2の中心部に対してかけることができるように構成している。
環状部4はそれぞれが布状体2の側部において布状体2を吊り下げるものであるから、各環状部4の取付位置はできるだけ等間隔に形成してあることが好ましい。他方、前記取っ手3の取り付け位置は救護者がつかみやすい位置で、布状体2の一端側および他端側から2つの環状部4の間に2つずつ配置されるように構成している。
図2,図3に示すように、前記環状ベルト5は帯状体5Aとこの帯状体5Aの一端部に形成されたバックル(止め具)15と、帯状体5Aの中間部には、救護者の身体に当接する部分にヒツジやラクダなどの動物の毛、あるいは合成繊維を薄く板状に圧縮して作る不織布(フエルト)からなる緩衝布を備えてなる複数の筒状の肩パット16とを備える。この肩パット16も帯状体5Aに縫合するのではなく、自在に位置変更可能に構成してある。なお、図2には帯状体5Aの長さを図示できる程度に短く示している。
図3に示すように、前記帯状体5Aの他端部を布状体2の外周に設けた各環状部4内に順次通して、布状体2の両側部に沿うように一周させた後に、前記バックル15に長さ調節可能に連結することにより、環状のベルトとすることができる。なお、前記肩パット16は布状体2の前後左右の4箇所に設けてある。
前記構成の担架1は布状体2と帯状体5を基本とするものであるから可撓性があり、未使用時には小さく折り畳んで収容することが可能である。したがって、工場、工事現場、会館などの人が集まる場所に常備させるのに適している。
図4は前記面ファスナ(折り返し保持部)10を用いて担架1の長さを短く調整した状体を示す図である。面ファスナ10を貼り合わせるように布状体2の一端部を折り返すとともに、この折り返しによって形成された布状体2の環状部内に弾性を備えるスペーサとして袋体内に緩衝材を充填させた枕体17を挿入可能である。また、折り返し部分をさらに表側に折り返すことにより、布状体2の一端側の2つの取っ手3を一端側から2番目の取っ手3に重ね合わせ、一方の取っ手3に他方の取っ手3を挿入するように絡ませた状態でまとめて支持できるように構成している。
図5は上記構成の担架1を用いて要救護者20を矢印Xに示す前後方向の両側に立った2人の救護者21,22によって搬送している状態を示す図である。本発明の担架1は布状体2の側部に分散して設けた環状部4内にフリーな状態で環状ベルト5を挿通させているので、前後の救護者21,22の肩から首にかけた環状ベルト5の長さをバックル15によって適宜調節することにより、両救護者21,22が環状ベルト5に張力を作用させることにより担架1を支持することができる。
このとき、環状ベルト5にかかった張力はこの環状ベルト5をフリーな状態で挿通させる環状部4に作用し、矢印V1に示すように布状体2の複数の点において略上方向に布状体2を引っ張り上げることができる。さらに、環状部4とは別に設けた取っ手3を救護者21,22が持つことにより、布状体2を任意の方向V2,V3に引っ張ることが可能となる。
すなわち、布状体2を吊り下げるための上方向V1の力と、布状体2を広げて、要救護者の身体に無理な力がかからないようにするための任意の方向V2,V3の力を、互いに干渉しないでかけることができる。また、布状体2に設けたポケット部2P内に補強板13を挿入した場合には、この部分における布状体2の折り曲げを制限することが可能であるから、要救護者20の身体が締付けられることを防止できる。
本発明の担架1は、要救護者20の前後方向Xの両側に立った救護者21、22による搬送を可能としているので、とりわけ細い通路や上下移動のある階段Sを通って、要救護者20を搬送することが容易となる。
図6は前記担架1を用いて要救護者20を矢印Yに示す左右方向の両側部に立った2人の救護者21,22によって搬送している状態を示す図である。救護者21,22が布状体2の左右両側の環状ベルト5を肩から首にかけて支持することにより、環状ベルト5にかかる張力が前後方向Xの中間部の2つの環状部4を介して布状体2を引っ張り上げることができる。
他方、担架2の前後方向Xの両端の環状部4は環状ベルト5の張力によって前後方向の中心に向かって引っ張られるようになるが、布状体2の前後方向両端部に設けた取っ手3を救護者21,22がつかんで前後方向に適度に広げることにより、要救護者20を包み込むように支持することができる。なお、環状部4に挿通させた環状ベルト5は固定されることなく、その長手方向に移動可能(フリー)に連結されていると共に、これらの環状部4とは別に設けた取っ手3が環状部4の近傍に配置されているので、各環状部4にかかる張力の方向を適宜調節できる。
つまり、要救護者20を搬送する通路の広さや、階段などの上下移動の必要性に合せて、救護者21,22の意志によって任意のフォーメーションで搬送を継続できるので、従来の担架に比べて自由度が増す。また、救護者の肩から首にかけられた環状ベルト5は両救護者21,22にかかる負荷をできるだけ軽くすることができ、要救護者20を優しく包み込む形状の保型は取っ手3を用いて行なうことができる。
さらに、救護者21,22が多数存在するときには環状ベルト5による要救護者20の吊り下げと、取っ手3を用いた布状体2の保型を別々の救護者が行なうことも可能であり、この場合にも、各救護者による操作が互いに干渉することによる扱いにくさを感じることがない。なお、救護者が多ければ多いほど各救護者にかかる負荷を小さくすることができることはいうまでもない。
加えて、図4に示すように、面ファスナ10を用いて布状体2の一端側を折り返した場合には、布状体2の長さを調整して、小柄な人や子供を搬送するのに適した大きさとすることができるだけでなく、折り返した部分に枕体17を挿入することにより、要搬送者20の頭部を支えることができるので、搬送時におけるストレスの軽減を図ることができる。このとき、重なった一つの取っ手3に他方の取っ手3を挿入するように絡ませることにより、折り畳んだ状態を安定させて支持することができる。
折り返し保持部が面ファスナ10であるから、布状体2の伸縮切り換えを極めて容易に行なうことができ、また、金属や硬質樹脂を用いる必要が無いので、柔らかい触感を保つことができるので、要救護者20の身体に当たることによる不快感を与えることがない。
上述の各実施形態において、布状体2は帆布で形成することにより熱的にも構造的にも十分な強度を備えることができると共に、可撓性を備えるものであるが、本発明は布状体2が帆布であることに限定されるものではなく、可撓性を備える布、シート、網を用いたものなど、種々の変形が考えられる。
前記取っ手3はベルト材3Aに巻布を縫合した握り部分14を設けてあることにより、救護者21,22がこれを持つときに手が痛くなることを防止できるように構成してある。しかしながら、取っ手3の形状も布状体2に任意の方向の力を十分に伝えることができるものであればよい。
同様に、前記環状部4は丈夫な帯を折り返して布状体2に縫合したものであるから、柔らかさを備えると共に環状ベルト5に加えられた張力を確実に布状体2に加えることができるが、この環状部4として布状体2に取付けられたD環などの環を形成したものであってもよい。
1 担架
2 布状体
2P ポケット部
3 取っ手
4 環状部
5 環状ベルト
10 折り返し保持部(面ファスナ)
11 重ね合わせ部
12 開口部
13 補強板
15 止め具
16 肩パット
17 枕体
20 要救護者
21,22 救護者

Claims (5)

  1. 略矩形の布状体と、
    この布状体の側部に横方向に引っ張り支持可能に取付けられた複数の取っ手と、
    前記布状体の四隅を含む側部に取付けられた複数の環状部と、
    これら環状部内に長手方向に移動可能な状態で挿通された環状ベルトとを備えることを特徴とする担架。
  2. 前記布状体はその長手方向の一端側を折り返した状態で保持する折り返し保持部を備え、この布状体の折り返し部分に挿入される枕体を備える請求項1に記載の担架。
  3. 前記折り返し保持部は布状体の重ね合わせる部分に設けた面ファスナである請求項2に記載の担架。
  4. 前記布状体の重ね合わせ部及びこの重ね合わせ部に設けた開口部からなるポケット部と、このポケット部に挿入される補強板とを備える請求項1〜請求項3の何れかに記載の担架 。
  5. 前記環状ベルトはその長さを調節可能とする止め具を備える請求項1〜請求項4の何れかに記載の担架。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR102421735B1 (ko) * 2021-10-19 2022-07-15 대한민국 다용도 구조장비 기능을 갖는 레스큐 백

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