JP2000176037A - 緊急用具収納箱 - Google Patents

緊急用具収納箱

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JP2000176037A
JP2000176037A JP10360323A JP36032398A JP2000176037A JP 2000176037 A JP2000176037 A JP 2000176037A JP 10360323 A JP10360323 A JP 10360323A JP 36032398 A JP36032398 A JP 36032398A JP 2000176037 A JP2000176037 A JP 2000176037A
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front cover
storage case
emergency
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opening
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JP10360323A
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English (en)
Inventor
Yoshihiro Yamada
由博 山田
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Tokai Riken Co Ltd
Original Assignee
Tokai Riken Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 救急用具、救出用具等の緊急用具を簡単に収
納し、かつ、緊急時に容易に使用することができると共
に、内部の緊急用具を外部から常時視認することがで
き、更に、必要に応じ、カバー自体を傷病者の救出作業
等、緊急の用途に使用することができるようにする。 【解決手段】 緊急用具収納箱は、内部に緊急用具を収
納自在とした保管ケース10の前面の開口11に対して
透明樹脂板からなるフロントカバー20を取付け及び取
外し自在とし、開口11から取外した状態でフロントカ
バー20の上に被救助者M等の運搬対象を載せて運搬自
在とした。また、フロントカバー20に衝撃吸集材から
なる枕状の頭部支持部26、体幹支持部28を設け、被
救助者Mの体を安定して支持固定した状態で救出する。
更に、フロントカバー20は、その左右に棒状体61,
62を取付けることにより、通常の布担架と同様にして
運搬作業に使用される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は緊急用具収納箱に関
し、特に、救急用具、救出用具等の緊急用具を簡単に収
納保管する緊急用具収納箱に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、自然災害による家屋倒壊等の緊急
時には、必要な緊急用具を有するレスキュー隊員等が、
被害者乃至傷病者等を災害現場から救出し、担架等によ
り安全な場所まで一旦運び出し、その後、救急車により
医療施設まで搬送する等、必要な処置を取っている。そ
の場合の緊急用具は、消防署等のレスキュー隊の所属部
署に格納保管され、緊急時にレスキュー隊員等が現場ま
で持参して、救助作業乃至救出作業等に使用している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、特に、大地
震、大型台風等の広域大規模災害時には、広範囲にわた
って家屋が倒壊することにより、広範囲に救出を要する
被害者が存在する。その一方で、災害による交通マヒ等
により、レスキュー隊が災害現場に到着できず、被害者
救出等の初動的レスキュー活動が円滑に進まない可能性
がある。このような場合は、災害現場における個々の緊
急救出能力を向上することが非常に有効である。即ち、
町内会、集合住宅等のエリア単位で、被害家屋等におい
て個々に緊急救出作業を行うことが非常に有効である。
よって、かかる個々の緊急救出作業に簡便に使用できる
よう、簡単で操作性の良い緊急救出機具の必要性が切望
されている。
【0004】そこで、本発明は、救急用具、救出用具等
の緊急用具を簡単に収納し、かつ、緊急時に容易に使用
することができると共に、内部の緊急用具を外部から常
時視認することができ、更に、必要に応じ、カバー自体
を傷病者の救出作業等、緊急の用途に使用することがで
きる緊急用具収納箱の提供を課題とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る緊急用具
収納箱は、前面に開口を有し、かつ、内部に緊急用具を
収納自在とした保管ケースと、前記保管ケースの前面の
開口に対して取付け及び取外し自在とされ、前記開口に
取付けた状態で前記開口を覆うと共に、取外した状態で
その上に運搬対象を載せて運搬自在な可撓性を有する透
明樹脂板からなるフロントカバーと、前記フロントカバ
ーの幅方向両側にそれぞれ取付け及び取外し自在とさ
れ、前記フロントカバーに取付けた状態で前記フロント
カバーを支持して前記運搬対象を運搬自在とする一対の
棒状体とを具備する。
【0006】この構成によれば、保管ケースがその内部
に各種必要な緊急用具を収納する手段として機能する。
また、フロントカバーが、保管ケースの開口に取付けた
状態で、保管ケースの前面を覆い、内部に収納した緊急
用具を外部から保護する。同時に、フロントカバーが透
明であるため、保管ケースの開口に取付けた状態でも、
保管ケース内部の視認を可能にする。
【0007】更に、フロントカバーを保管ケースから取
外した状態では、その上に運搬対象を載せて運搬自在で
ある。なお、フロントカバーによる運搬対象は、通常、
災害時の被救助者であるが、フロントカバーにより被救
助者以外の運搬対象を運搬することも無論可能であり、
必要に応じて適宜運搬対象が異なることもある。
【0008】即ち、フロントカバーの幅方向両側に一対
の棒状体を取付けた状態で、フロントカバーに運搬対象
を載せ、前後(フロントカバーの長さ方向両端)2人の
作業者により両棒状体の前端部及び後端部を把持してフ
ロントカバーを支持し、運搬対象を運搬することができ
る。このとき、フロントカバーが可撓性を有するため運
搬対象の重量に合わせてたわみ、運搬対象全体をまんべ
んなく支持する。例えば、災害時の被救助者を載せたと
きに、フロントカバーが被救助者の体型に合わせてたわ
み、被救助者の体を均等に支持する。
【0009】なお、棒状体を複数段に伸縮自在として、
非使用時は縮めた状態で保管ケースに収納すると共に、
使用時に伸ばした状態でフロントカバーに取付けるよう
にしても良い。また、2本の棒状部分を捩じ込み等によ
り連結して前記各棒状体を形成しても良い。
【0010】請求項2に係る緊急用具収納箱は、請求項
1の構成において、更に、前記フロントカバーの長さ方
向一端部に取付けられ、前記運搬対象としての被救助者
の頭部乃至頚部を支持及び固定自在な衝撃吸集材からな
る枕状の頭部支持部と、前記フロントカバーの前記頭部
支持部より長さ方向他端側に取付けられ、被救助者の体
幹を支持及び固定自在な体幹支持部とを具備する。
【0011】この構成は、フロントカバーを被救助者の
運搬に使用することを前提とする。そして、フロントカ
バーに被救助者を載せたときに、頭部支持部によりその
頭部乃至頚部を支持及び固定し、体幹支持部により体幹
を支持及び固定するようになっている。よって、被救助
者の運搬時に、頭部支持部が被救助者の頭部乃至頚部の
位置ずれを防止し、かつ、その衝撃吸収作用により頭部
乃至頚部を衝撃から保護する。また、体幹支持部が被救
助者の体幹の位置ずれを防止する。
【0012】なお、好ましくは、前記頭部支持部は、後
頭部乃至頚部の形状に対応した湾曲凹状の支持面を表面
側に有する枕状とし、その支持面に沿って後頭部乃至頚
部を支持するようにする。更に好ましくは、前記頭部支
持部の裏面上端(フロントカバーの長さ方向他端)側を
布ヒンジを介してフロントカバーの裏面に貼付ける。こ
うすると、フロントカバーを保管ケースに取付け、保管
ケースを起立して設置した状態では、頭部支持部が布ヒ
ンジを介して下方(収納位置)に倒れる。その結果、頭
部支持部の非使用時は、フロントカバー裏面からの突出
量を少なくして、保管ケース内部にコンパクトに収納す
ることができる。一方、フロントカバーを保管ケースか
ら取外して、被救助者を載せるために水平にしたとき
に、頭部支持部が布ヒンジを介して起立し、頭部支持部
により頭部乃至頚部を支持することができる。更に、体
幹支持部は、被救助者の体幹を緊結するベルト等の帯状
体により構成することが好ましい。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を説明
する。
【0014】図1は本発明の一実施の形態に係る緊急用
具収納箱を示す正面図である。図2は本発明の一実施の
形態に係る緊急用具収納箱の保管ケースからフロントカ
バーを取外した状態を示す側面図である。図3は本発明
の一実施の形態に係る緊急用具収納箱の保管ケースとフ
ロントカバーの下端側の係止手段を拡大して示す側面図
である。図4は本発明の一実施の形態に係る緊急用具収
納箱を図1のX−X線で切断して示す断面図である。図
5は本発明の一実施の形態に係る緊急用具収納箱を図2
のY−Y線で切断して示す端面図である。図6は本発明
の一実施の形態に係る緊急用具収納箱のフロントカバー
を裏面側から見て示す背面図である。図7は本発明の一
実施の形態に係る緊急用具収納箱のフロントカバーを頭
部支持部側から見て示す底面図である。
【0015】本実施の形態に係る緊急用具収納箱は、保
管ケース10と、フロントカバー20を備える。前記保
管ケース10は、図1及び図2に示すように、前面に開
口11を有し、かつ、内部に緊急用具を収納自在とした
上下に延びる四角箱状をなす。前記フロントカバー20
は透明板からなり、保管ケース10の前面の開口11に
対して取付け及び取外し自在とされている。また、フロ
ントカバー20は、前記保管ケース10の開口11に取
付けた状態で前記開口11を覆うよう、その端縁輪郭形
状を開口11の形状と合致する形状としている。そし
て、フロントカバー20を保管ケース10に取付けたと
きに、フロントカバー20の外周端縁が保管ケース10
の開口11に隙間なく嵌め込まれて固定されるようにな
っている。
【0016】具体的には、図7に示すように、フロント
カバー20は、長方形板状の主部21と、主部21の幅
方向両側(左右両側)を裏面側に略45度折り曲げて形
成した面取部21aと、面取部21aを更に折り曲げて
前記主部21と略直交する方向に延びるよう形成した係
合部22より構成される。また、図1に示すように、フ
ロントカバー20の主部21の長さ方向一端(図中下
端)表面側には、その幅方向に沿って延びるよう、板金
等からなる補強板23がリベット等により固着されてい
る。一方、図4及び図5に示すように、前記保管ケース
10の開口11の上側縁部及び左右側縁部には、フロン
トカバー10の上側縁部及び左右側縁部を嵌め込んで係
止するための係止溝12aが連続して設けられている。
より詳細には、保管ケース10の開口の上側縁部及び左
右側縁部に沿ってそれらの内側面に帯板状のフランジ1
2が固着されている。また、保管ケース10の開口11
上側縁部及び左右側縁部とフランジ12との間には所定
の間隙が形成され、これにより前記係止溝12aが構成
されている。なお、フランジ12は、保管ケース10の
開口11の上側縁及び左右側縁から若干突出している。
【0017】図3に示すように、フロントカバー20の
各係合部22の下端の角部には、傾斜状の案内部22a
が形成され、その若干内側には下方に開口する係止凹部
22bが形成されている。また、保管ケース10の開口
部11の左右側縁部の外側面の対応する位置には、前記
係止凹部22bに嵌合して係止自在な係止突起13が設
けられている。そして、フロントカバー20の上側縁部
を保管ケース10の開口11の上側縁部の係止溝12a
に下方から挿入して嵌め込むと共に、フロントカバー2
0の左右側縁部の係合部22を保管ケース10の開口1
1の左右側縁部の係止溝12aに前方から挿入して嵌め
込む。すると、フロントカバー20の案内部22aが保
管ケース10の係止突起13に接触して係止突起13を
乗り越え、係止凹部22b内に係止突起13が自動的に
進入して係止し、フロントカバー20を保管ケース10
に取付けて保持できるようになっている。また、フロン
トカバー20の上側縁部及び左右側縁部は、保管ケース
10の係止溝12aの上側縁部及び左右側縁部内にそれ
ぞれ係止保持されるようになっている。
【0018】また、フロントカバー20を上方に一旦引
き上げ、手前側に引張ることにより、フロントカバー2
0の下端が若干上方に浮き上がり、係止突起13による
係止凹部22bの係止が外れる。そして、フロントカバ
ー20を下方に移動すると、フロントカバー20を保管
ケース10から取外すことができるようになっている。
即ち、前記保管ケース10の係止溝12aの特に上側縁
部の幅は、かかるフロントカバー20の取付け及び取外
し時の上下移動を許容するよう、所定量の余裕を設けて
設定されている。なお、本発明は、上記構成による以外
にも、フロントカバー20を保管ケース10の開口11
に取付け及び取外し自在とする他の任意の構成を採用す
ることができる。
【0019】前記フロントカバー20は、更に、保管ケ
ース10の開口11から取外した状態で、その上に運搬
対象を載せて運搬自在となっている。この運搬対象とし
ては、通常は、災害時の傷病者等の救助を要する被救助
者を想定している。即ち、フロントカバー20は、PE
T樹脂等の透明合成樹脂材料より可撓性を有する長板状
に形成され、相当の重量の被救助者を載せて引張っても
壊れない強度を有している。
【0020】更に、フロントカバー20は、各種付属品
を設けている。即ち、フロントカバー20の表面側で
は、補強板23の左右両端に、引張り手段としての引張
りロープ24の両端がそれぞれ固着されている。この引
張りロープ24の中央部は、フロントカバー20の主部
21の上下左右の略中央部に設けた紐等からなる保持リ
ング25に脱着可能に取付けられている。なお、引張り
ロープ24は、図示の例のように伸ばした状態でフロン
トカバー20の保持リング25に取付ける構成とする以
外にも、フロントカバー20内に設けたリール等の収容
手段に巻き取って収容し、必要時に引き出すようにして
も良い。また、引張り手段は、上記引張りロープ24以
外にも、たるまない程度の長さを有するゴム紐により構
成する等、他の任意の構成としても良い。
【0021】一方、フロントカバー20の裏面側では、
主部21の下端に、被救助者Mの頭部乃至頚部を支持及
び固定自在な衝撃吸集材からなる枕状の頭部支持部26
が取付けられている。前記頭部支持部26は、被救助者
Mの後頭部乃至頚部の形状に対応した湾曲凹状の支持面
26aを表面側に有する枕状とし、その支持面26aに
沿って後頭部乃至頚部を支持するようにする。頭部支持
部26は、弾力性乃至衝撃緩衝機能を有するよう、発泡
ポリエチレン等の発泡樹脂材料により形成することが好
ましい。更に、頭部支持部26の裏面上端(フロントカ
バー20の長さ方向他端)側は、布ヒンジ27を介して
フロントカバー20の裏面に貼付けられている。具体的
には、図1、図2及び図6に示すように、頭部支持部2
6の側面26bにシート状の布ヒンジ27を一方の端部
27aを残した状態で貼付けると共に、その一方の端部
27aをフロントカバー20の裏面に貼付ける。そし
て、フロントカバー20を保管ケース10に取付け、保
管ケース10を起立した状態で、頭部支持部26が布ヒ
ンジ27を介して下方の収納位置(図1及び図2の位
置)に倒れるようになっている。また、必要時には、布
ヒンジ27を介して頭部支持部26を使用位置(図6及
び図7位置)に起こすことができる。
【0022】なお、布ヒンジ27を設けず、頭部支持部
26をフロントカバー20に前記使用位置の状態で固定
しても良い。また、頭部支持部26は、支持面26aを
設けない単なる枕状とする等、他の任意の構成を採用し
ても良い。
【0023】更に、前記フロントカバー20の下端側の
略中央部には、前記頭部支持部26より上側に、被救助
者の体幹を支持及び固定自在な体幹支持部28が取付け
られている。具体的には、図6に示すように、体幹支持
部28は、被救助者Mの体幹を緊結するベルト状の構成
とされ、帯状体28aと、帯状体28aの端部に設けら
れ、帯状体28aの端部同士を結合する締金具28bよ
り構成される。なお、体幹支持部28を単なる紐状また
は帯状として、被救助者Mの体幹を縛る構成とする等、
図示の例以外の任意の構成としても良い。
【0024】加えて、本実施の形態では、フロントカバ
ー20の幅方向(左右)両側に、それぞれ、通常の担架
の枠と同様の棒状体61,62を取付け及び取外し自在
とし、フロントカバー20に棒状体61,62を取付け
た状態で、フロントカバー20を支持して運搬対象を運
搬自在としている。即ち、フロントカバー20は、左右
両側の係合部23に、長さ方向に連通する略円筒状の袋
部51,52をそれぞれ一体形成している。そして、前
記棒状体61,62を袋部51,52にそれぞれ挿通し
て取付けた状態で、その棒状体61,62を介してフロ
ントカバー20を支持し、被救助者M等の運搬対象を運
搬自在としている。棒状体61,62は、複数段(図示
の例の場合2段)に伸縮自在として、非使用時は縮めた
状態で保管ケース10に収納すると共に、使用時に伸ば
した状態でフロントカバー20に取付けるようにしてい
る。なお、2本の棒状部分を捩じ込み等により連結して
各棒状体を形成しても良い。
【0025】次に、上記のように構成した本実施の形態
の緊急用具収納箱の使用方法並びに作用及び効果につい
て説明する。図8は本発明の一実施の形態に係る緊急用
具収納箱の内部に各種緊急用具を収納した状態を示す正
面図である。図9は本発明の一実施の形態に係る緊急用
具収納箱のフロントカバーを救出装置として使用する場
合の使用方法を示す斜視図である。図10は本発明の一
実施の形態に係る緊急用具収納箱のフロントカバーによ
り被救助者を救出する場合の救出方法を示す斜視図であ
る。
【0026】まず、通常は、図8に示すように、起立状
態とした保管ケース10内に、被救助者の救出に使用す
る折畳式三輪タンカ101、シャベル等を備えた救出用
具セット102、応急手当セット103、照明ランプや
電池等を備えた電池ボックス104等、各種、緊急用具
を定位置に収納する。そして、フロントカバー20を保
管ケース10の開口11に前方から嵌め込んで取付け、
開口11を遮蔽する。このとき、フロントカバー20
は、その上側縁部及び左右側縁部の係合部22が保管ケ
ース10の係止溝12aに嵌め込まれて保持されると共
に、係止凹部22bが係止突起13に係止され、保管ケ
ース10に保持される。これにより、保管ケース10内
部に各種緊急用具を保管した状態で、緊急用具収納箱を
所定の場所に設置することができる。
【0027】したがって、本実施の形態の構成によれ
ば、保管ケース10がその内部に各種必要な緊急用具を
収納する保管ケースとして機能する。また、フロントカ
バー20が、保管ケース10の開口11に取付けた状態
で、保管ケース10の前面を覆い、内部に収納した緊急
用具を外部から保護する。同時に、フロントカバー20
が透明であるため、保管ケース10の開口11に取付け
た状態でも、保管ケース10内部の視認を可能にする。
その結果、内部の緊急用具の保管状態を良好に維持する
ことができ、かつ、内部の緊急用具の種類等を外部から
常時、容易に確認することができる。
【0028】また、このとき、頭部支持部26は、自重
により布ヒンジ27を介して下方に倒れ、図1の収納位
置にあるため、フロントカバー20裏面からの突出量を
少なくして、保管ケース10内部にコンパクトに収納す
ることができる。なお、体幹支持部28は、帯状体28
aをまとめた状態で、その両端部を締金具28bにより
結合しておく。なお、棒状体61,62は、縮めた状態
で保管ケース10内に収納保管されるため、別個のスペ
ースを必要とすることはない。
【0029】一方、災害発生等の緊急時には、まず、保
管ケース10からフロントカバー20を取外す。このと
き、使用者は、フロントカバー20を上方に一旦引き上
げて手前側に引張ることにより、係止凹部22bと係止
突起13の係止を解除して、フロントカバー20を保管
ケース10から簡単に取外すことができる。このよう
に、保管ケース10の開口11を開放した状態では、保
管ケース10内部の各種緊急用具を所定の緊急用途に使
用することができる。
【0030】一方、保管ケース10から取外したフロン
トカバー20は、その上に運搬対象を載せて運搬自在で
あり、例えば、被救助者Mの救出作業等に使用すること
ができる。即ち、図9に示すように、まず、頭部支持部
26を起こして使用位置とし、体幹支持部28の締金具
28bによる帯状体28aの結合を解いてその両端を左
右に広げる。そして、図10に示すように、保管ケース
10から取出して伸ばした状態の棒状体61,62をフ
ロントカバー20の幅方向両側に取付けることにより、
フロントカバー20に被救助者Mを載せ、前後2人の作
業者により両棒状体61,62の前端部及び後端部を把
持してフロントカバー20を支持し、被救助者Mを運搬
することができる。このとき、フロントカバー20が可
撓性を有するため被救助者Mの重量及び体型に合わせて
たわみ、被救助者Mの体をまんべんなく均等に支持す
る。その結果、フロントカバー20を一般的な布製の担
架と同様にして取扱うことができ、被救助者Mを容易に
運搬することができる。
【0031】その結果、フロントカバー20を緊急救出
手段として被救助者Mの救出作業に使用することがで
き、簡単に救出作業を行うことができる。よって、例え
ば、災害時の負傷者等、災害現場からの救出を必要とす
る被救助者Mをフロントカバー20の上に載せて容易か
つ迅速に安全な場所に運び出し、医療施設まで搬送する
ことができる。
【0032】このとき、頭部支持部26の支持面26a
に被救助者Mの頭部乃至頚部を載せて支持及び固定す
る。また、体幹支持部28の帯状体28aにより被救助
者Mの体幹(図示の例の場合胸部)を縛り、帯状体28
aを締金具28bにより緊結状態で結合して、体幹を支
持及び固定する。よって、被救助者Mの運搬時に、頭部
支持部26が被救助者Mの頭部乃至頚部の位置ずれを防
止し、かつ、その衝撃吸収作用により頭部乃至頚部を衝
撃から保護する。また、体幹支持部28が被救助者Mの
体幹の位置ずれを防止する。その結果、フロントカバー
20に被救助者Mの体を安定して固定し、被救助者Mを
安全に運搬することができる。
【0033】上記のように、本実施の形態は、保管ケー
ス10とフロントカバー20という簡単な構成で、通常
は、各種緊急用具を内部に収納することができ、かつ、
緊急時には、フロントカバー20を担架と同様に機能す
る救助用具乃至緊急用具としても使用することができ
る。特に、フロントカバー20は、透明板という簡単な
構成であり、安価であることに加え、軽量かつ取扱が容
易で、災害時に民間等による個々の単位での救出作業に
簡便に使用することができ、災害救出活動に多大に貢献
することができる。
【0034】なお、フロントカバー20による運搬対象
は、通常、災害時の被救助者Mであるが、フロントカバ
ー20により被救助者M以外の運搬対象を運搬すること
も無論可能であり、必要に応じて適宜運搬対象が異なる
こともある。
【0035】ところで、上記実施の形態では、フロント
カバー20に頭部支持部26、体幹支持部28等の付属
品を設けたが、これらの付属品を省略し、フロントカバ
ー20を単なる板状に形成し、その左右両側の係合部2
2に袋部51及び52を設ける構成としても良い。この
場合も、フロントカバー20に被救助者M等の運搬対象
を載せる等、被救助者Mの救出用等の運搬作業に使用す
ることができる。
【0036】また、フロントカバー20の幅方向両側に
それぞれ取付け及び取外し自在とされ、フロントカバー
20に取付けた状態でフロントカバー20を両側で支持
して運搬対象を運搬自在とする一対の棒状体61,62
は、フロントカバー20の両側に一体に袋部51及び5
2を設けておき、そこに挿入して使用できるようにして
もよいし、フロントカバー20の両側に一体に一対の棒
状体61,62をモールドし、保管ケース10に取付け
た状態でデザインの一部として認識できるようにしても
よい。このとき、両側に4本の30〜40cmの延長用
棒状体を端部に螺合接続してもよいし、予め、移動機能
に一体に形成しておき、2本の60〜80cmの延長用
棒状体を端部に螺合接続し、それを棒状体61,62の
長さ方向に相対移動させて使用してもよい。または、フ
ロントカバー20の両側に金属またはベルトによって袋
部を形成し、そこに棒状体61,62を挿入する構成と
することもできる。
【0037】そして、フロントカバー20に運搬対象を
載せて搬送する搬送手段は、フロントカバー20を円筒
形に巻込み、その状態で位置決めした両側の棒状体6
1,62をで持上げることもできる。そのときの両側の
棒状体61,62の位置は、フロントカバー20の柔軟
性によって、両サイドまたは両サイドよりも下側或いは
両サイドよりも上側とすることができる。
【0038】更に、フロントカバー20は、重合せによ
り強度を強くしたもの或いは1枚もので繊維を入れて強
化したもの等の使用により安全性を高めることができ
る。
【0039】
【発明の効果】以上のように、請求項1の構成によれ
ば、保管ケース内に、救急用具、救出用具等の緊急用具
を簡単に収納することができ、かつ、フロントカバーに
より保管ケース内の緊急用具の保管状態を良好に維持す
ることができる。更に、フロントカバーを通して保管ケ
ース内の緊急用具の種類等を外部から常時視認すること
ができる。よって、例えば、災害時等の緊急時には、保
管ケース内の緊急用具を外部から迅速に確認及び把握
し、フロントカバーを取外したときに必要な緊急用具を
すばやく取出して使用することができる。その結果、災
害時に民間等による個々の単位での救出作業に簡便に使
用することができ、災害救出活動に多大に貢献すること
ができる。
【0040】また、必要に応じ、フロントカバー自体を
傷病者の救出作業等、緊急の用途に使用することができ
る。例えば、負傷者等、災害現場からの救出を必要とす
る被救助者をフロントカバーの上に載せて安全な場所に
運び出し、医療施設まで搬送することができる。このと
き、棒状体を介してフロントカバーを支持することによ
り、フロントカバーを一般的な布製の担架と同様にして
取扱うことができ、被救助者を容易に運搬することがで
きる。即ち、保管ケースとフロントカバーという簡単な
構成で、通常は、緊急用具を内部に収納することがで
き、かつ、緊急時には、フロントカバーを担架と同様に
機能する救助用具乃至緊急用具としても使用することが
できる。特に、フロントカバーは、透明板という簡単な
構成であり、安価であることに加え、軽量かつ取扱が容
易で、災害時に民間等による個々の単位での救出作業に
簡便に使用することができ、災害救出活動に多大に貢献
することができる。
【0041】請求項2の構成によれば、頭部支持部及び
体幹支持部によりフロントカバーに被救助者の体を安定
して固定し、被救助者を安全に運搬することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は本発明の一実施の形態に係る緊急用具
収納箱を示す正面図である。
【図2】 図2は本発明の一実施の形態に係る緊急用具
収納箱の保管ケースからフロントカバーを取外した状態
を示す側面図である。
【図3】 図3は本発明の一実施の形態に係る緊急用具
収納箱の保管ケースとフロントカバーの下端側の係止手
段を拡大して示す側面図である。
【図4】 図4は本発明の実施の形態1に係る緊急用具
収納箱を図1のX−X線で切断して示す断面図である。
【図5】 図5は本発明の実施の形態1に係る緊急用具
収納箱を図2のY−Y線で切断して示す端面図である。
【図6】 図6は本発明の一実施の形態に係る緊急用具
収納箱のフロントカバーを裏面側から見て示す背面図で
ある。
【図7】 図7は本発明の一実施の形態に係る緊急用具
収納箱のフロントカバーを頭部支持部側から見て示す底
面図である。
【図8】 図8は本発明の一実施の形態に係る緊急用具
収納箱の内部に各種緊急用具を収納した状態を示す正面
図である。
【図9】 図9は本発明の一実施の形態に係る緊急用具
収納箱のフロントカバーを救出装置として使用する場合
の使用方法を示す斜視図である。
【図10】 図10は本発明の一実施の形態に係る緊急
用具収納箱のフロントカバーにより被救助者を救出する
場合の救出方法を示す斜視図である。
【符号の説明】
10 保管ケース、 11 開口、 20 フロントカバー 26 頭部支持部、 28 体幹支持部 61,62 棒状体、 M 被救助者(運搬対象)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 前面に開口を有し、かつ、内部に緊急用
    具を収納自在とした保管ケースと、 前記保管ケースの前面の開口に対して取付け及び取外し
    自在とされ、前記開口に取付けた状態で前記開口を覆う
    と共に、取外した状態でその上に運搬対象を載せて運搬
    自在な可撓性を有する透明樹脂板からなるフロントカバ
    ーと、 前記フロントカバーの幅方向両側にそれぞれ取付け及び
    取外し自在とされ、前記フロントカバーに取付けた状態
    で前記フロントカバーを両側で支持して前記運搬対象を
    運搬自在とする一対の棒状体とを具備することを特徴と
    する緊急用具収納箱。
  2. 【請求項2】 更に、 前記フロントカバーの長さ方向一端部に取付けられ、前
    記運搬対象としての被救助者の頭部乃至頚部を支持及び
    固定自在な衝撃吸集材からなる枕状の頭部支持部と、 前記フロントカバーの前記頭部支持部より長さ方向他端
    側に取付けられ、被救助者の体幹を支持及び固定自在な
    体幹支持部とを具備することを特徴とする請求項1に記
    載の緊急用具収納箱。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002119569A (ja) * 2000-10-18 2002-04-23 Og Giken Co Ltd 改良式介護装置
KR102111756B1 (ko) * 2019-02-22 2020-05-15 김진용 항균처리된 일회용 조립식 구급용 들것
KR102132735B1 (ko) * 2019-02-22 2020-07-10 김진용 항균 골판지 보드로 이루어진 일회용 조립식 구급용 들것
CN111569303A (zh) * 2020-05-18 2020-08-25 潘显富 一种基于户外深井救援的安全防护装置
CN112623456A (zh) * 2021-01-08 2021-04-09 中国人民解放军空军军医大学 一种医学教育用紧急救护箱

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