JP2009264003A - 打設用定規および杭材の打設方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】支持部10の複数の第1受材13間に架設されるとともに、杭材2を、この杭材2の打設方向に沿って摺動可能に挟持する一対の第1導枠20と、支持部10の複数の第2受材14間に架設されるとともに、杭材2を、この杭材2の打設方向に沿って摺動可能に挟持する一対の第2導枠30とを備える打設用定規1を用いて、杭材2を鉛直方向にガイドしながら、バイブロハンマ等の振動式杭打機3によって地中に打設する。これにより、杭材の長さ方向に沿って2箇所で杭材を摺動可能に挟持できるので、振動式杭打機によって打設される際の杭材のブレを確実に防止できる。
【選択図】図1
Description
ところが、打設用定規を地表面に近い高さに設けると、振動式杭打機によって打設される際の杭材のブレを防止しにくい場合があるため、杭材のブレを確実に防止することが可能な技術の開発が望まれていた。
下端部が地中に打設される少なくとも一対の導杭と、これら少なくとも一対の導杭間に架設されるとともに地面に接する第1受材と、この第1受材よりも上方に位置するとともに前記少なくとも一対の導杭の上端部間に架設される第2受材とを有する支持フレームを、所定の間隔をあけて複数並設することによって形成される支持部と、
この支持部の複数の第1受材間に架設されるとともに、前記杭材を、この杭材の打設方向に沿って摺動可能に挟持する一対の第1導枠と、
前記支持部の複数の第2受材間に架設されるとともに、前記杭材を、この杭材の打設方向に沿って摺動可能に挟持する一対の第2導枠とを備えていることを特徴とする。
前記打設用定規を、前記杭材が打設される位置に設置しておき、
前記杭材を、前記一対の第1導枠および一対の第2導枠によって挟持するとともに、前記一対のストッパー部材によって、前記一対の第2導枠が互いに離間する方向にスライドすることを規制し、
前記杭材を、この杭材の上端部が前記一対の第2導枠の近傍まで達するように、前記振動式杭打機によって打設した後、前記一対のストッパー部材を前記第2受材から取り外してから、前記一対の第2導枠を、これら一対の第2導枠が互いに離間する方向にスライドさせ、
その後、前記杭材を、この杭材の上端部が前記一対の第1導枠の近傍まで達するように、前記振動式杭打機によって打設することを特徴とする。
また、鋼管矢板である前記杭材2は、この杭材2の両側に継手部2aが溶接にて取り付けられており、隣り合う杭材2の隣り合う継手部2a同士を噛み合わせることによって、鋼管矢板基礎や土留壁等を形成できる。
この振動式杭打機3は、図3および図4に示すように、下端部に、前記杭材2の上端部を把持する把持部3aを備えており、上端部が、クレーン等のワイヤー4に接続されて吊り下げられている。
また、このように前記導杭12を多数本ずつ打設する際は、前記第1受材13および第2受材14も、長さの長い鋼材を用いて対応することが好ましい。
そして、これら一対の第2導枠30は、図2,図5〜図7に示すように、これら一対の第2導枠30を、前記複数の第2受け材14の長さ方向に沿ってスライドさせるスライド手段31を備えている。
また、このスライド手段31としては、例えば小型搬送装置が用いられている。この小型搬送装置は、無端状の複数のローラーを備えており、これら複数のローラーによって荷重を均等に受けることができるようになっている。
このスライド手段31は、図5〜図7に示すように、H形鋼である前記第2受材14の両フランジからはみ出さないようにして、この第2受材14のウェブ上に設置されている。
また、このスライド手段31と前記高さ調整金物33とは、例えばボルト等によって接合されている。
これによって、例えば、前記杭材2を地中に深く打設したいという要望があった場合に、前記一対の第2導枠30を互いに離間させる方向にスライドさせておくことで、これら一対の第2導枠30と、前記杭材2の上端部を把持する振動式杭打機3とが接触することを確実に防ぐことができる。したがって、前記杭材2を、この杭材2の上端部が前記一対の第1導枠20の近傍まで達するように、地中に深く打設することができるようになっている。
なお、図5および図6では、前記一対の第2導枠30の内の一方の第2導枠30の付近に、前記ストッパー部材40が設けられている状態を表している。また、図示はしないが、前記一対の第2導枠30の内の他方の第2導枠30の付近にも、前記ストッパー部材40が設けられているものとする。
なお、このストッパー部材40とは別に、前記第2受材14には、前記スライド手段31に当接することによって前記一対の第2導枠30の前記杭材2方向へのスライドを規制するストッパー部材41が設置固定されている。このストッパー部材41は、溶接やボルト接合等によって前記第2受材14の前記杭材2に近接した位置に設置固定されている。
また、前記一対の第2導枠30を互いに接近させる方向にスライドさせた際は、図6に示すように、前記スライド手段31を、前記ストッパー部材40と、前記ストッパー部材41とで挟み込むようにして前記第2受材14に設置することで、前記第2導枠30のスライドを確実に防止できるようになっている。
この固定器具としては、例えば万力状の締結金具が用いられており、この締結金具は、略C型に形成された本体の一端部および他端部に、先端部同士が向き合うようにしてボルトが螺合されてなる。
そして、この締結金具の双方のボルトを締め付けることによって、前記ストッパー部材40の一端と第2受材14のフランジとを強固に挟持できるようになっている。前記ストッパー部材40の取り外し時は、前記ボルトを緩めて締結金具を取り外すだけで、前記ストッパー部材40を、前記第2受材14から容易に取り外すことができる。したがって、前記一対の第2導枠30を、容易にスライドさせたり、スライドを規制したりすることができるので、好ましい。
すなわち、鋼管矢板である前記杭材2は、前記一対の第1導枠20および一対の第2導枠30だけでなく、前記回転防止治具によっても、打設時の打設精度を確保できるので好ましい。
本実施の形態の挿入部10aは、5つの支持フレーム11と、前記一対の第1導枠20および一対の第2導枠30とで囲まれる位置に4つ形成されている。そして、これら挿入部10aには少なくとも1本の杭材2を挿入できるようになっている。
また、このような支持フレーム11を、所定の間隔をあけて複数並設することによって前記支持部10を形成する。
なお、前記一対の第2導枠30には、図5〜図7に示すように、予め前記スライド手段31を取り付けておき、さらに、前記第2受材14にも、前記一対のストッパー部材40,41を取付固定しておくことが望ましい。
このようにして、前記打設用定規1を、前記杭材2が打設される位置に設置しておく。
そして、前記杭材2を、前記一対の第1導枠20および一対の第2導枠30によって挟持するとともに、前記一対のストッパー部材40によって、前記一対の第2導枠30が互いに離間する方向にスライドすることを規制する。これによって、前記杭材2の打設時のブレを確実に防止でき、この杭材2の打設精度を向上させることが可能となる。
また、少なくとも基準杭となる杭材2は、トランシット等の測量機器によって直角二方向より鉛直精度を確認・修復しながら建て込み・打ち込み作業を行うものとする。
この場合は、前記一対の第1導枠20および一対の第2導枠30を、図示しない傾き調整部材等を、前記第1受材13および第2受材14との間に介在させることによって所定の角度に傾斜させ、さらに、前記一対の第1導枠20の位置と前記一対の第2導枠30の位置とを、前記杭材2を斜め方向に打設できるように配置する。
2 杭材
3 振動式杭打機
10 支持部
20 第1導枠
30 第2導枠
31 スライド手段
40 ストッパー部材
Claims (4)
- 鋼管矢板等の杭材を、バイブロハンマ等の振動式杭打機によって地中に打設する際に、この杭材を所定の打設方向にガイドする打設用定規において、
下端部が地中に打設される少なくとも一対の導杭と、これら少なくとも一対の導杭間に架設されるとともに地面に接する第1受材と、この第1受材よりも上方に位置するとともに前記少なくとも一対の導杭の上端部間に架設される第2受材とを有する支持フレームを、所定の間隔をあけて複数並設することによって形成される支持部と、
この支持部の複数の第1受材間に架設されるとともに、前記杭材を、この杭材の打設方向に沿って摺動可能に挟持する一対の第1導枠と、
前記支持部の複数の第2受材間に架設されるとともに、前記杭材を、この杭材の打設方向に沿って摺動可能に挟持する一対の第2導枠とを備えていることを特徴とする打設用定規。 - 前記一対の第2導枠は、これら一対の第2導枠を、前記複数の第2受材の長さ方向に沿ってスライドさせるスライド手段を備えていることを特徴とする請求項1に記載の打設用定規。
- 前記第2受材には、前記一対の第2導枠のスライドを規制するストッパー部材が、この第2受材の長さ方向の所定の位置に着脱可能に設けられていることを特徴とする請求項2に記載の打設用定規。
- 請求項3に記載の打設用定規を用いて、前記杭材を地中に鉛直に打設する杭材の打設方法であって、
前記打設用定規を、前記杭材が打設される位置に設置しておき、
前記杭材を、前記一対の第1導枠および一対の第2導枠によって挟持するとともに、前記一対のストッパー部材によって、前記一対の第2導枠が互いに離間する方向にスライドすることを規制し、
前記杭材を、この杭材の上端部が前記一対の第2導枠の近傍まで達するように、前記振動式杭打機によって打設した後、前記一対のストッパー部材を前記第2受材から取り外してから、前記一対の第2導枠を、これら一対の第2導枠が互いに離間する方向にスライドさせ、
その後、前記杭材を、この杭材の上端部が前記一対の第1導枠の近傍まで達するように、前記振動式杭打機によって打設することを特徴とする杭材の打設方法。
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