JP2009256327A - シクロアルカンジカルボン酸モノエステルの製造方法 - Google Patents

シクロアルカンジカルボン酸モノエステルの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】高収率で、シクロアルカンジカルボン酸モノエステルを得るためのシクロアルカンジカルボン酸モノエステルの製造方法を提供する。
【解決手段】式(1)で表される化合物に含まれるカルボキシル基のうちいずれか1つをYで保護して、式(2)で表される化合物を得る第1工程と、式(2)で表される化合物に含まれるカルボキシル基をZで保護して、式(3)で表される化合物を得る第2工程と、式(3)で表される化合物のYを脱保護して、式(4)で表される化合物を得る第3工程とを含むシクロアルカンジカルボン酸モノエステルの製造方法。
Figure 2009256327

【選択図】なし

Description

本発明は、シクロアルカンジカルボン酸モノエステルの製造方法に関する。
近年、フラットパネル表示装置(FPD)に用いられる、偏光板、位相差板などの光学フィルムに適用され得る液晶材料として、シクロアルカンに由来する構造を含む化合物が注目されている。
たとえば該液晶材料を製造する際の中間体として、シクロアルカンジカルボン酸モノエステルが好ましく用いられる。
シクロアルカンジカルボン酸モノエステルの製造方法としては、アルコールと過剰のシクロヘキサンジカルボン酸クロリドとを反応させる方法、又はアルコールと過剰のシクロヘキサンジカルボン酸とを、例えばジシクロヘキシルカルボジイミドなどの縮合剤を用いて脱水縮合させる方法が挙げられる(特許文献1参照)。
特開昭62−289545号公報
従来の製造方法で得られるシクロアルカンジカルボン酸モノエステルは、モノアルキルエステル化合物、モノフェニルエステル化合物などの、酸性下で安定なエステル化合物に限られる。また、収率が低かった。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、高収率で、従来の製造方法では製造することができないシクロアルカンジカルボン酸モノエステルを得るためのシクロアルカンジカルボン酸モノエステルの製造方法を見出し、本発明に至った。
本発明は、式(1)で表される化合物に含まれるカルボキシル基のうちいずれか1つをYで保護して、式(2)で表される化合物を得る第1工程と、
式(2)で表される化合物に含まれるカルボキシル基をZで保護して、式(3)で表される化合物を得る第2工程と、
式(3)で表される化合物のYを脱保護して、式(4)で表される化合物を得る第3工程とを含むシクロアルカンジカルボン酸モノエステルの製造方法である。
Figure 2009256327
[式(1)〜式(4)中、Rは、メチル基を表す。
mは、0〜3の整数を表す。
Yは、−CHPh、−CHPh、−CPh、−SiHPh、−SiHPh又は−SiPhを表す。
Phは、メチル基、ニトロ基、メトキシ基、チオメチル基、ハロゲン原子、シアノ基、メチルスルフィニル基、アジド基及びトリフルオロメチル基からなる群から選ばれる少なくとも一つで置換されていてもよい芳香族炭化水素基又は芳香族複素環基を表す。
Zは、炭素数1〜20のアルキル基、−Ph、−SiR、−SiR Ph、−SiRPh、−CH−O−CH−CH、−CH−O−CH、−CH−S−CH、−CH−O−CH−CH−O−CH、−CH−CH−O−CH−CH、−CH−O−CH−Ph、−C(CH、−CH−O−C(CH、−CH−C(=O)−Ph、−CH−CCl、テトラヒドロピラニル基、テトラヒドロチオピラニル基、テトラヒドロフラニル基又はテトラヒドロチオフラニル基を表す。
、R及びRは、それぞれ独立に、水素原子、直鎖状又は分岐鎖状の炭素数1〜8のアルキル基、直鎖状又は分岐鎖状の炭素数1〜8のアルコキシ基或いは−CHPh基を表す。
は、それぞれ独立に、直鎖状又は分岐鎖状の炭素数1〜8のアルキル基或いは直鎖状又は分岐鎖状の炭素数1〜8のアルコキシ基を表す。
pは、0又は1の整数を表す。]
本発明のシクロアルカンジカルボン酸モノエステルの製造方法によれば、高収率でシクロアルカンジカルボン酸モノエステルを得ることができる。
本発明は、式(1)で表される化合物(以下「化合物(1)」という場合がある)に含まれるカルボキシル基のうちいずれか1つをYで保護して、式(2)で表される化合物(以下「化合物(2)」という場合がある)を得る第1工程と、化合物(2)に含まれるカルボキシル基をZで保護して、式(3)で表される化合物(以下「化合物(3)」という場合がある)を得る第2工程と、化合物(3)のYを脱保護して、式(4)で表される化合物(以下「化合物(4)」という場合がある)を得る第3工程とを含むシクロアルカンジカルボン酸モノエステルの製造方法である。
Figure 2009256327
[式(1)〜式(4)中、Rは、メチル基を表す。
mは、0〜3の整数を表す。
Yは、−CHPh、−CHPh、−CPh、−SiHPh、−SiHPh又は−SiPhを表す。
Phは、メチル基、ニトロ基、メトキシ基、チオメチル基、ハロゲン原子、シアノ基、メチルスルフィニル基、アジド基及びトリフルオロメチル基からなる群から選ばれる少なくとも一つで置換されていてもよい芳香族炭化水素基又は芳香族複素環基を表す。
Zは、炭素数1〜20のアルキル基、−Ph、−SiR、−SiR Ph、−SiRPh、−CH−O−CH−CH、−CH−O−CH、−CH−S−CH、−CH−O−CH−CH−O−CH、−CH−CH−O−CH−CH、−CH−O−CH−Ph、−C(CH、−CH−O−C(CH、−CH−C(=O)−Ph、−CH−CCl、テトラヒドロピラニル基、テトラヒドロチオピラニル基、テトラヒドロフラニル基又はテトラヒドロチオフラニル基を表す。
、R及びRは、それぞれ独立に、水素原子、直鎖状又は分岐鎖状の炭素数1〜8のアルキル基、直鎖状又は分岐鎖状の炭素数1〜8のアルコキシ基或いは−CHPh基を表す。
は、それぞれ独立に、直鎖状又は分岐鎖状の炭素数1〜8のアルキル基或いは直鎖状又は分岐鎖状の炭素数1〜8のアルコキシ基を表す。
pは、0又は1の整数を表す。]
化合物(1)〜化合物(4)は、それぞれ式(1−1)〜式(4−1)で表される化合物であることが好ましい。
Figure 2009256327
[式(1−1)〜式(4−1)中、R、m、Y、及びZは、上記と同じ意味を表す。]
Phの芳香族炭化水素基及び芳香族複素環基としては、下記の基が挙げられる。
Figure 2009256327
Phは、メチル基、ニトロ基、メトキシ基、チオメチル基、ハロゲン原子、シアノ基、メチルスルフィニル基、アジド基及びトリフルオロメチル基からなる群から選ばれる少なくとも一つで置換されていてもよい芳香族炭化水素基であることが好ましく、メチル基、ニトロ基、メトキシ基、チオメチル基、ハロゲン原子、シアノ基、メチルスルフィニル基、アジド基及びトリフルオロメチル基からなる群から選ばれる少なくとも一つで置換されていてもよいフェニル基であることがより好ましく、無置換フェニル基が特に好ましい。ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等が挙げられる。
炭素数1〜20のアルキル基としては、メチル基、エチル基、イソプロピル基、tert−ブチル基、ヘキシル基などが挙げられる。
炭素数1〜8のアルキル基としては、メチル基、エチル基、イソプロピル基、tert−ブチル基、ヘキシル基などが挙げられる。
炭素数1〜8のアルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基などが挙げられる。
mは、0であることが好ましく、pは、0であることが好ましい。
Yは、−CHPhであることが特に好ましい。
Zは、パラメトキシフェニル基、パラニトロフェニル基、トリメチルシリル基、イソプロピルジメチルシリル基、ターシャリーブチルジメチルシリル基、ターシャリーブチルジフェニルシリル基、トリベンジルシリル基、トリイソプロピルシリル基、ジターシャリーブチルメチルシリル基、−CH−O−CH−CH、−CH−O−CH、−CH−S−CH、−CH−O−CH−CH−O−CH、−CH−CH−O−CH−CH、−CH−O−CH−Ph、−C(CH、−CH−O−C(CH、テトラヒドロピラニル基、テトラヒドロチオピラニル基、テトラヒドロフラニル基又はテトラヒドロチオフラニル基であることが好ましい。
Zは、ターシャリーブチルジメチルシリル基、ターシャリーブチルジフェニルシリル基、トリイソプロピルシリル基、−CH−O−CH−CH、−CH−O−CH−CH−O−CH、−CH−CH−O−CH−CH、−CH−O−CH−Ph又はテトラヒドロピラニル基であることがより好ましい。
YとZとは、脱離条件が異なる基であることが好ましい。例えば、−COOZが酸性条件で安定であるとき、Yは酸性条件で容易に脱離する基であることが好ましく、また、−COOZが水素還元に不活性なとき、Yは水素還元で容易に脱離する基であることが好ましい。
化合物(4)は、トランス−1,4−シクロヘキサンジカルボン酸モノエステルであることが好ましい。
(第1工程)
Figure 2009256327
第1工程では、化合物(1)に含まれるカルボキシル基のうちいずれか1つをYで保護して化合物(2)を得る。たとえば化合物(1)と、Y−W又はY−OHとを反応させて化合物(2)を得る。
化合物(1)とY−Wとを反応させて化合物(2)を得る場合は、化合物(1)を溶媒中で加熱して、塩基性条件下でYに対応するハロゲン化物(Y−W)と反応させることにより、モノエステル化することが好ましい。
Y−WのWは、ハロゲン原子を表し、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、メシルオキシ基又はトシルオキシ基であることが好ましく、塩素原子、臭素原子又はヨウ素原子であることがより好ましく、塩素原子又は臭素原子であることが特に好ましい。Wが塩素原子又は臭素原子である場合、ヨウ化ナトリウム、ヨウ化カリウム又はヨウ化セシウムを触媒として添加してもよい。
Y−Wとしては、塩化ベンジル、臭化ベンジル、ヨウ化ベンジル、ジフェニルメチルクロライド、ジフェニルメチルブロマイド、トリチルクロライド、トリチルブロマイド、フェニルクロロシラン、フェニルブロモシラン、ジフェニルクロロシラン、ジフェニルブロモシラン、トリフェニルクロロシラン、トリフェニルブロモシラン等が挙げられる。
Y−Wは、通常市販されているものが用いられる。
溶媒としては、非プロトン性極性溶媒であることが好ましく、例えばアセトン等のケトン溶媒、テトラヒドロフラン、ジオキサン、エチレングリコールジメチルエーテル等のエーテル溶媒、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン等のアミド溶媒、ジメチルスルホキシド等のスルホキシド溶媒が挙げられる。エーテル溶媒、アミド溶媒及びスルホキシド溶媒が好ましく、アミド溶媒がより好ましい。これらの溶媒は、1種でも2種以上で用いてもよい。
化合物(1)とY−Wとは、モル比で好ましくは1:0.5〜1:1.2、より好ましくは1:0.75〜1:1.1、特に好ましくは1:0.75〜1:1.05の割合で反応させる。溶媒の量は、化合物(1)とY−Wとの合計量に対して、重量比で好ましくは100〜1500%、より好ましくは300〜1200%、特に好ましくは300〜800%である。
反応温度は、好ましくは40〜150℃、より好ましくは80〜150℃、特に好ましくは80〜120℃である。
反応時間は、好ましくは1〜72時間、より好ましくは1〜48時間、特に好ましくは1〜32時間である。
塩基としては、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジン、N−メチルモルホリンなどの有機塩基;水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化セシウム等のアルカリ金属水酸化物、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム等のアルカリ金属炭酸塩、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウムフッ化セシウム等のアルカリ金属炭酸水素塩などの無機塩基;が挙げられ、無機塩基が好ましく、アルカリ金属炭酸塩が特に好ましい。また、無機塩基を用いた場合には、18−クラウン−6等のクラウンエーテル、テトラブチルアンモニウムブロミド等の第四級アンモニウム塩などの相間移動触媒を併用することもできる。塩基の添加量は、化合物(1)に対して100〜300モル%であることが好ましい。
Y−OHとしては、ベンジルアルコール、ジフェニルメタノール、トリフェニルメタノール、フェニルヒドロキシシラン、ジフェニルヒドロキシシラン、トリフェニルヒドロキシシラン等が挙げられる。
Y−OHは、通常市販されているものが用いられる。
化合物(1)と、Y−OHとを反応させて化合物(2)を得る場合は、溶媒中で、化合物(1)とY−OHとの脱水縮合反応により、化合物(2)を得ることが好ましい。脱水縮合反応により生成した水は、ディーン・スターク装置、真空ポンプ等により除去することが好ましい。
脱水縮合反応は、酸触媒存在下で行うことが好ましく、酸触媒としては、パラトルエンスルホン酸、パラトルエンスルホン酸水和物、ピリジニウムパラトルエンスルホン酸、トリフルオロ酢酸等の有機酸、塩酸、硫酸等の無機酸が挙げられる。酸触媒の量は、化合物(1)に対して、好ましくは0.1〜30mol%、より好ましくは1〜30mol%、特に好ましくは5〜30mol%である。
溶媒は、特に制限されないが、アルコール以外の水溶性溶媒と疎水性溶媒との混合溶媒であることが好ましい。アルコール以外の水溶性溶媒として、たとえば、アセトンの水溶性ケトン溶媒、テトラヒドロフラン、ジオキサン、エチレングリコールジメチルエーテル等の水溶性エーテル溶媒、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン等の水溶性アミド溶媒、ジメチルスルホキシド等の水溶性スルホキシド溶媒が挙げられる。疎水性溶媒としては、例えば、トルエン、ベンゼン、キシレン等の芳香族炭化水素溶媒、メチルイソブチルケトン等の疎水性ケトン溶媒等が挙げられる。
アルコール以外の水溶性溶媒と疎水性溶媒との混合比は、好ましくは1:99〜90:10、より好ましくは1:99〜70:30、特に好ましくは20:80〜55:50である。
化合物(1)とY−OHとは、モル比で好ましくは1:0.5〜1:1.5、より好ましくは1:0.75〜1:1.2、特に好ましくは1:0.9〜1:1.2の割合で反応させる。溶媒の量は、化合物(1)とY−OHとの合計量に対して、重量比で好ましくは100〜1500%、より好ましくは200〜1200%、特に好ましくは300〜800%である。
反応温度は、好ましくは40〜160℃、より好ましくは60〜150℃、特に好ましくは80〜150℃である。
反応時間は、好ましくは1分〜72時間、より好ましくは1〜48時間、特に好ましくは8〜48時間である。
第1工程では、化合物(2)の他に、式(8)で表される化合物(以下「化合物(8)」という場合がある)が副生成物として生成する場合がある。また、未反応の化合物(1)が残る場合もある。
Figure 2009256327
第1工程で得られた反応混合物をそのまま後述する第2工程に用いてもよい。また、反応混合物から、化合物(2)を取り出し、第2工程に用いてもよい。例えば、反応混合物と水とを混合し、濾過することにより、化合物(2)を含む粗結晶を取り出すことができる。また、反応混合物とクロロホルムと飽和炭化水素溶媒とを混合し、化合物(1)を含む不溶分を濾過により除去し、得られた濾液を濃縮することにより、化合物(2)を含む粗結晶を取り出すこともできる。取り出した化合物(2)を含む粗結晶を、第2工程に用いてもよいが、該粗結晶には、副生物である化合物(8)が含まれている場合があり、該粗結晶を、例えば、メタノール等のアルコール溶媒を用いた抽出、再結晶等により精製して、化合物(8)を除去した後、第2工程に用いてもよい。また、反応混合物をクロロホルムに溶解させて、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、化合物(1)や化合物(8)を除去し、化合物(2)の結晶を得、第2工程に用いてもよい。
化合物(2)としては、1−カルボキシ−4−ベンジルオキシカルボニルシクロヘキサン、1−カルボキシ−4−ジフェニルメトキシカルボニルシクロヘキサン、1−カルボキシ−4−トリチルオキシカルボニルシクロヘキサン、1−カルボキシ−4−フェニルシリルオキシカルボニルシクロヘキサン、1−カルボキシ−4−ジフェニルシリルオキシカルボニルシクロヘキサン、1−カルボキシ−4−トリフェニルシリルオキシカルボニルシクロヘキサン、1−カルボキシ−3−ベンジルオキシカルボニルシクロヘキサン、1−カルボキシ−3−ジフェニルメトキシカルボニルシクロヘキサン、1−カルボキシ−3−トリチルオキシカルボニルシクロヘキサン、1−カルボキシ−3−フェニルシリルオキシカルボニルシクロヘキサン、1−カルボキシ−3−ジフェニルシリルオキシカルボニルシクロヘキサン、1−カルボキシ−3−トリフェニルシリルオキシカルボニルシクロヘキサン、1−カルボキシ−2−ベンジルオキシカルボニルシクロペンタン、1−カルボキシ−2−ジフェニルメトキシカルボニルシクロペンタン、1−カルボキシ−2−トリチルオキシカルボニルシクロペンタン、1−カルボキシ−2−フェニルシリルオキシカルボニルシクロペンタン、1−カルボキシ−2−ジフェニルシリルオキシカルボニルシクロペンタン、1−カルボキシ−2−トリフェニルシリルオキシカルボニルシクロペンタン等が挙げられる。
(第2工程)
Figure 2009256327
第2工程では、化合物(2)に含まれるカルボキシル基をZで保護して化合物(3)を得る。たとえば、化合物(2)とアルコール(Z−OH)とを反応させる方法(第1の方法)、塩基性条件で化合物(2)とハロゲン化物又はスルホン酸エステル(Z−W)とを反応させる方法(第2の方法)、化合物(2)とジヒドロピラン、ジヒドロチオピラン、ジヒドロフラン又はジヒドロチオフランとを反応させる方法(第3の方法)、などによって、化合物(2)から化合物(3)を得ることが好ましい。
第1の方法では、有機溶媒中で化合物(2)とZ−OHとを、脱水縮合すれば化合物(3)が得られる。脱水縮合反応においては、縮合剤を用いることが好ましい。
縮合剤としては、1−シクロヘキシル−3−(2−モルホリノエチル)カルボジイミドメト−パラ−トルエンスルホネート、ジシクロヘキシルカルボジイミド、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(水溶性カルボジイミド:WSCとして市販)、ビス(2、6−ジイソプロピルフェニル)カルボジイミド、ビス(トリメチルシリル)カルボジイミドなどのカルボジイミド、2−メチル−6−ニトロ安息香酸無水物、2,2’−カルボニルビス−1H−イミダゾール、1,1’−オキサリルジイミダゾール、ジフェニルホスフォリルアジド、1(4−ニトロベンゼンスルフォニル)−1H−1、2、4−トリアゾール、1H−ベンゾトリアゾール−1−イルオキシトリピロリジノホスホニウムヘキサフルオロホスフェート、1H−ベンゾトリアゾール−1−イルオキシトリス(ジメチルアミノ)ホスホニウムヘキサフルオロホスフェート、N,N,N’,N’−テトラメチル−O−(N−スクシンイミジル)ウロニウムテトラフルオロボレート、N−(1,2,2,2−テトラクロロエトキシカルボニルオキシ)スクシンイミド、N−カルボベンゾキシスクシンイミド、O−(6−クロロベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムテトラフルオロボレート、O−(6−クロロベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート、2−ブロモ−1−エチルピリジニウムテトラフルオロボレート、2−クロロ−1,3−ジメチルイミダゾリニウムクロリド、2−クロロ−1,3−ジメチルイミダゾリニウムヘキサフルオロホスフェート、2−クロロ−1−メチルピリジニウムアイオダイド、2−クロロ−1−メチルピリジニウム パラートルエンスルホネート、2−フルオロ−1−メチルピリジニウム パラートルエンスルホネート、トリクロロ酢酸ペンタクロロフェニルエステル、が挙げられる。縮合剤の添加量は、化合物(2)に対して90〜200モル%であることが好ましい。
縮合反応の溶媒としては特に制限はないが、具体的には、アセトン、メチルエチルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、メチルアミルケトン又はメチルイソブチルケトンなどのケトン系溶媒;ペンタン、ヘキサン又はヘプタンなどの脂肪族炭化水素溶媒;トルエン、キシレン、ベンゼン又はクロロベンゼンなどの芳香族炭化水素溶媒、アセトニトリルなどのニトリル系溶媒;テトラヒドロフラン、ジメトキシエタンなどのエーテル系溶媒;乳酸エチルなどのエステル系溶媒;クロロホルム、ジクロロメタンなどのハロゲン系溶媒;などが挙げられる。これら有機溶媒は、単独で用いてもよいし、複数を組み合わせて用いてもよい。
Z−OHとしては、p−メトキシフェノール、p−ニトロフェノール、トリメチルヒドロキシシラン、イソプロピルジメチルヒドロキシシラン、tert−ブチルジメチルヒドロキシシラン、tert−ブチルジフェニルヒドロキシシラン、トリベンジルヒドロキシシラン、トリイソプロピルヒドロキシシラン、ジ−tert−ブチルメチルヒドロキシシラン、メトキシメタノール、エトキシメタノール、メチルチオメタノール、2−メトキシエトキシメタノール、エトキシエタノール、HO−CH−O−CH−Ph、tert−ブタノール、tert−ブトキシメタノール等が挙げられる。かかるZ−OHは通常市販されているものが用いられる。
化合物(2)とZ−OHとは、モル比で好ましくは1:0.95〜1:4、より好ましくは1:0.97〜1:2、特に好ましくは1:0.99〜1:1.5の割合で反応させる。溶媒の量は、化合物(2)とY−OHとの合計量に対して、重量比で好ましくは100〜1500%、より好ましくは100〜800%、特に好ましくは100〜500%である。
反応温度は、好ましくは−20〜120℃、より好ましくは0〜80℃、特に好ましくは15〜45℃である。
反応時間は、好ましくは1分〜72時間、より好ましくは1〜48時間、特に好ましくは1〜24時間である。
第2の方法では、有機溶媒中、塩基性条件で化合物(2)又は化合物(2)のカルボン酸陰イオンと、Zに対応するハロゲン化物又はスルホン酸エステル(Z−W)とを反応させた後、生成する塩を除去することによって化合物(3)が得られる。
塩基としては、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジン、N−メチルモルホリン、ジメチルアミノピリジン、ジメチルアニリンなどの有機塩基;水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化セシウム等のアルカリ金属水酸化物、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム等のアルカリ金属炭酸塩、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウムム等のアルカリ金属炭酸水素塩、フッ化セシウムなどの無機塩基;が挙げられ、有機塩基が好ましく、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジン、N−メチルモルホリン、ジメチルアミノピリジンがより好ましい。また、無機塩基を用いた場合には、18−クラウン−6等のクラウンエーテル、テトラブチルアンモニウムブロミド等の第四級アンモニウム塩などの相間移動触媒を併用することもできる。塩基の添加量は、化合物(2)に対して100〜300モル%であることが好ましい。
Wは、ハロゲン原子を表し、塩素原子、臭素原子又はヨウ素原子であることがより好ましく、塩素原子又は臭素原子であることが特に好ましい。Wが塩素原子又は臭素原子である場合、ヨウ化ナトリウム、ヨウ化カリウム又はヨウ化セシウムを添加してもよい。
Z−Wとしては、p−メトキシフェニルクロリド、p−ニトロフェニルクロリド、トリメチルクロロシラン、イソプロピルジメチルクロロシラン、tert−ブチルジメチルクロロシラン、tert−ブチルジフェニルクロロシラン、トリベンジルクロロシラン、トリイソプロピルクロロシラン、ジ−tert−ブチルメチルクロロシラン、メトキシメチルクロリド、エトキシメチルクロリド、メチルチオメチルクロリド、2−メトキシエトキシメチルクロリド、エトキシエチルクロリド、Cl−CH−O−CH−Ph、tert−ブチルクロリド、tert−ブトキシメチルクロリド、p−メトキシフェニルブロミド、p−ニトロフェニルブロミド、トリメチルブロモシラン、イソプロピルジメチルブロモシラン、tert−ブチルジメチルブロモシラン、tert−ブチルジフェニルブロモシラン、トリベンジルブロモシラン、トリイソプロピルブロモシラン、ジ−tert−ブチルメチルブロモシラン、メトキシメチルブロミド、エトキシメチルブロミド、メチルチオメチルブロミド、2−メトキシエトキシメチルブロミド、エトキシエチルブロミド、Br−CH−O−CH−Ph、tert−ブチルブロミド、tert−ブトキシメチルブロミド等が挙げられる。かかるZ−Wは通常市販されているものが用いられる。
有機溶媒としては特に制限はないが、具体的には、アセトン、メチルエチルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、メチルアミルケトン又はメチルイソブチルケトンなどのケトン系溶媒;ペンタン、ヘキサン又はヘプタンなどの脂肪族炭化水素溶媒;トルエン、キシレン、ベンゼン又はクロロベンゼンなどの芳香族炭化水素溶媒、アセトニトリルなどのニトリル系溶媒;テトラヒドロフラン、ジメトキシエタンなどのエーテル系溶媒;乳酸エチルなどのエステル系溶媒;クロロホルム、ジクロロメタンなどのハロゲン系溶媒;などが挙げられる。これら有機溶媒は、単独で用いてもよいし、複数を組み合わせて用いてもよい。
化合物(2)とZ−Wとは、モル比で好ましくは1:0.95〜1:4、より好ましくは1:0.97〜1:2、特に好ましくは1:0.98〜1:1.5の割合で反応させる。溶媒の量は、化合物(2)とZ−Wとの合計量に対して、重量比で好ましくは100〜1500%、より好ましくは100〜1000%、特に好ましくは200〜600%である。
反応温度は、好ましくは−20〜140℃、より好ましくは0〜100℃、特に好ましくは15〜45℃である。
反応時間は、好ましくは1分〜72時間、より好ましくは1〜48時間、特に好ましくは1〜24時間である。
第3の方法では、溶媒中で、化合物(2)とジヒドロピラン、ジヒドロチオピラン、ジヒドロフラン又はジヒドロチオフランとの縮合反応により、化合物(3)が得られる。縮合反応は、酸触媒存在下で行うことが好ましい。
酸触媒としては、パラトルエンスルホン酸、ピリジニウムパラトルエンスルホン酸、塩酸水溶液、硫酸、トリフルオロ酢酸が用いられる。酸触媒の添加量は、化合物(2)に対して3〜20モル%であることが好ましい。
有機溶媒としては特に制限はないが、具体的には、アセトン、メチルエチルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、メチルアミルケトン又はメチルイソブチルケトンなどのケトン系溶媒;ペンタン、ヘキサン又はヘプタンなどの脂肪族炭化水素溶媒;トルエン、キシレン、ベンゼン又はクロロベンゼンなどの芳香族炭化水素溶媒、アセトニトリルなどのニトリル系溶媒;テトラヒドロフラン、ジメトキシエタンなどのエーテル系溶媒;乳酸エチルなどのエステル系溶媒;クロロホルム、ジクロロメタンなどのハロゲン系溶媒;などが挙げられる。これら有機溶媒は、単独で用いてもよいし、複数を組み合わせて用いてもよい。
化合物(2)とジヒドロピラン、ジヒドロチオピラン、ジヒドロフラン又はジヒドロチオフランとは、モル比で好ましくは1:1〜1:4、より好ましくは1:1.2〜1:4、特に好ましくは1:1.4〜1:3の割合で反応させる。溶媒の量は、化合物(2)とジヒドロピラン、ジヒドロチオピラン、ジヒドロフラン又はジヒドロチオフランとの合計量に対して、重量比で好ましくは100〜1200%、より好ましくは100〜800%、特に好ましくは200〜600%である。
反応温度は、好ましくは40〜160℃、より好ましくは60〜150℃、特に好ましくは80〜150℃である。
反応時間は、好ましくは1分〜72時間、より好ましくは1〜48時間、特に好ましくは8〜48時間である。
かくして得られた化合物(3)を含む反応混合物をそのまま後述する第3工程に用いてもよいし、化合物(3)を取り出し、第3工程に用いてもよい。例えば、反応混合物を、必要に応じて濾過して、不溶分を除去した後、濃縮することにより、化合物(3)を取り出すことができる。
化合物(3)としては、1−p−メトキシフェノキシカルボニル−4−ベンジルオキシカルボニルシクロヘキサン、1−p−ニトロフェノキシカルボニル−4−ベンジルオキシカルボニルシクロヘキサン、1−トリメチルシリルオキシカルボニル−4−ベンジルオキシカルボニルシクロヘキサン、1−イソプロピルジメチルシリルオキシカルボニル−4−ベンジルオキシカルボニルシクロヘキサン、1−tert−ブチルジメチルシリルオキシカルボニル−4−ベンジルオキシカルボニルシクロヘキサン、1−tert−ブチルジフェニルシリルオキシカルボニル−4−ベンジルオキシカルボニルシクロヘキサン、1−トリベンジルシリルオキシカルボニル−4−ベンジルオキシカルボニルシクロヘキサン、1−トリイソプロピルシリルオキシカルボニル−4−ベンジルオキシカルボニルシクロヘキサン、1−ジ−tert−ブチルメチルシリルオキシカルボニル−4−ベンジルオキシカルボニルシクロヘキサン、1−メトキシメトキシカルボニル−4−ベンジルオキシカルボニルシクロヘキサン、1−エトキシメトキシカルボニル−4−ベンジルオキシカルボニルシクロヘキサン、1−メチルチオメトキシカルボニル−4−ベンジルオキシカルボニルシクロヘキサン、1−(2−メトキシエトキシメトキシカルボニル)−4−ベンジルオキシカルボニルシクロヘキサン、1−エトキシエトキシカルボニル−4−ベンジルオキシカルボニルシクロヘキサン、1−ベンジルオキシメトキシカルボニル−4−ベンジルオキシカルボニルシクロヘキサン、1−tert−ブトキシカルボニル−4−ベンジルオキシカルボニルシクロヘキサン、1−tert−ブトキシメトキシカルボニル−4−ベンジルオキシカルボニルシクロヘキサン、1−エトキシメトキシカルボニル−4−ジフェニルメトキシカルボニルシクロヘキサン、1−エトキシメトキシカルボニル−4−ジフェニルメトキシカルボニルシクロヘキサン、1−エトキシメトキシカルボニル−4−トリチルオキシカルボニルシクロヘキサン、1−エトキシメトキシカルボニル−4−フェニルシリルオキシカルボニルシクロヘキサン、1−エトキシメトキシカルボニル−4−ジフェニルシリルオキシカルボニルシクロヘキサン、1−エトキシメトキシカルボニル−4−トリフェニルシリルオキシカルボニルシクロヘキサン、1−(2−テトラヒドロピラニル)オキシカルボニル−4−ベンジルオキシカルボニルシクロヘキサン等が挙げられる。
かかる化合物(3)のうち、式(3a)
Figure 2009256327
[式(3a)中、Rは、メチル基を表す。
は、0〜3の整数を表す。
は、−CHPh、−CHPh、−CPh、−SiHPh、−SiHPh又は−SiPhを表す。
Phは、メチル基、ニトロ基、メトキシ基、チオメチル基、ハロゲン原子、シアノ基、メチルスルフィニル基、アジド基又はトリフルオロメチル基で置換されていてもよい芳香族炭化水素基又は芳香族複素環基を表す。
は、−SiR5a6a7a、−CH−O−CH−CH、−CH−O−CH、−CH−S−CH、−CH−O−CH−CH−O−CH、−CH−CH−O−CH−CH、−CH−O−CH−Ph、−C(CH、−CH−O−C(CH、−CH−C(=O)−Ph、−CH−CCl、テトラヒドロピラニル基、テトラヒドロチオピラニル基、テトラヒドロフラニル基又はテトラヒドロチオフラニル基を表す。
5a、R6a及びR7aは、それぞれ独立に、水素原子、直鎖状又は分岐鎖状の炭素数1〜8のアルキル基、直鎖状又は分岐鎖状の炭素数1〜8のアルコキシ基或いは−CHPh基を表す。]
で示される化合物は新規な化合物であり、後述する重合性化合物の合成中間体として用いることができる。
(第3工程)
Figure 2009256327
第3工程では、化合物(3)のYを脱保護して、化合物(4)を得る。
Yの脱保護方法としては、ブレンステッド酸による脱保護、塩基による脱保護、フッ素イオンによる脱保護、接触水素還元による脱保護、電解による脱保護、ルイス酸による脱保護、熱をもちによる脱保護、酸化による脱保護等通常行われる脱保護方法が挙げられるが、簡便な操作で脱保護できることから、酸による脱保護、塩基による脱保護、フッ素イオンによる脱保護、接触水素還元による脱保護がより好ましい。さらに、化合物(3)のZが安定で、かつ全ての化合物(3)について副反応が少ないことから接触水素還元によるYの脱保護が最も好ましい。
脱保護は、例えば、「Protective Groups in Organic Synthesis−THIRD EDITION」(Greene Wuts著、 WILEY−INTERSCIENCE社)729頁に記載されている方法に準じて行う。
ブレンステッド酸を用いる方法におけるブレンステッド酸としては、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、硝酸、硫酸等の無機ブレンステッド酸、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、p−トルエンスルホン酸、ピリジニウムp−トルエンスルホン酸、トリフルオロ酢酸、トリクロロ酢酸、メタンスルホン酸等の有機ブレンステッド酸が挙げられ、塩酸、ギ酸、トリフルオロ酢酸、p−トルエンスルホン酸、ピリジニウムp−トルエンスルホン酸が好ましく、p−トルエンスルホン酸又はピリジニウムp−トルエンスルホン酸がより好ましい。ブレンステッド酸の添加量は、化合物(3)に対して100〜300モル%であることが好ましい。
例えば塩酸を用いる場合、塩酸ガスを吹き込む方法で行っても、塩酸水溶液を用いて行ってもよい。
脱保護に使用する塩基にはとくに制限はないが、例えば、ピリジン、ジエチルアミン、ピペリジンなどの有機塩基が好ましい。中でも、ジエチルアミン、ピペリジンがより好ましい。塩基の添加量は、化合物(3)に対して10〜200モル%であることが好ましい。
フッ素イオンによる脱保護は、化合物(3)を溶媒に溶解させた後、フッ素含有化合物を加え、氷温〜室温で行う。フッ素含有化合物の添加量は、フッ素イオン濃度で、化合物(3)に対して10〜200モル%であることが好ましい。
フッ素含有化合物としては特に制限は無いが、テトラブチルアンモニウムフルオリド、フッ化カリウム、フッ化水素酸トリエチルアミン塩などが挙げられ、テトラブチルアンモニウムフルオリド又はフッ化水素酸トリエチルアミン塩が好ましい。フッ素含有化合物の添加量は、化合物(3)に対して10〜200モル%であることが好ましい。
酸による脱保護、塩基による脱保護、フッ素イオンによる脱保護に用いられる溶媒としては特に制限はないが、具体的には、水、メタノール、エタノール、エチレングリコール、イソプロピルアルコール、プロピレングリコール、メチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、プロピレングリコールモノメチルエーテル、フェノールなどのアルコール系溶媒;アセトン、メチルエチルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、メチルアミルケトン、メチルイソブチルケトンなどのケトン系溶媒;ペンタン、ヘキサン、ヘプタンなどの脂肪族炭化水素溶媒;トルエン、キシレン、クロロベンゼンなどの芳香族炭化水素溶媒、テトラヒドロフラン、ジメトキシエタン、ジオキサンなどのエーテル系溶媒;乳酸エチルなどのエステル系溶媒;クロロホルムなどのハロゲン系溶媒;などが挙げられる。水溶性であり、脱保護反応が効率的に進行することから、水、メタノール、エタノール、エチレングリコール、イソプロピルアルコール、プロピレングリコール、メチルセロソルブ、ブチルセロソルブなどのアルコール、アセトン、テトラヒドロフラン、ジメトキシエタン、ジオキサンであることがより好ましい。テトラヒドロフラン、ジメトキシエタン、ジオキサン、テトラヒドロフラン、ジメトキシエタンであることが特に好ましい。これら有機溶媒は、単独で用いてもよいし、複数を組み合わせて用いてもよい。
溶媒の量は、化合物(3)に対して、重量比で好ましくは100〜1200%、より好ましくは100〜1000%、特に好ましくは200〜800%である。
反応温度は、好ましくは40〜160℃、より好ましくは60〜150℃、特に好ましくは80〜150℃である。
反応時間は、好ましくは1分〜72時間、より好ましくは1〜48時間、特に好ましくは8〜48時間である。
接触水素還元による脱保護は、例えば、化合物(3)を溶媒に溶解させた後、窒素雰囲気中で触媒を加えて、水素源を導入することにより行うことが好ましい。
触媒としては、アダムス触媒(白金)、ロジウム−炭素、パラジウム−炭素等が挙げられ、パラジウム−炭素が好ましい。触媒の添加量は、化合物(3)に対して1〜100重量%であることが好ましく、1〜10重量%であることがより好ましい。
水素源としては、水素、シクロヘキサジエン、ギ酸アンモニウム又はギ酸が好ましく、水素、シクロヘキサジエン又はギ酸アンモニウムがより好ましく、水素又はギ酸アンモニウムが特に好ましい。
水素分圧は特に制限はないが、1〜10気圧が好ましく、1〜2気圧がより好ましく、1〜1.2気圧が特に好ましい。
接触水素還元による脱保護に用いられる溶媒としては特に制限はないが、具体的には、水;メタノール、エタノール、エチレングリコール、イソプロピルアルコール、プロピレングリコール、メチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、プロピレングリコールモノメチルエーテル、フェノールなどのアルコール系溶媒;アセトン、メチルエチルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、メチルアミルケトン、メチルイソブチルケトンなどのケトン系溶媒;トルエン、キシレン、クロロベンゼンなどの芳香族炭化水素溶媒、テトラヒドロフラン、ジメトキシエタン、ジオキサンなどのエーテル系溶媒;乳酸エチルなどのエステル系溶媒が挙げられる。水溶性であり、脱保護反応が効率的に進行することから、メタノール、エタノール、エチレングリコール、イソプロピルアルコール、プロピレングリコール、メチルセロソルブ、ブチルセロソルブなどのアルコール、アセトン、テトラヒドロフラン、ジメトキシエタン、ジオキサンであることがより好ましい。反応速度が速いことから、テトラヒドロフラン、ジメトキシエタン、ジオキサン、テトラヒドロフラン、ジメトキシエタンであることが特に好ましい。これら有機溶媒は、単独で用いてもよいし、複数を組み合わせて用いてもよい。
さらに溶媒に触媒として少量の酢酸、塩酸、トリフルオロ酢酸、ギ酸などの酸を添加してもよい。加える酸の量は化合物(3)に対して0〜100モル%が好ましく、0〜30モル%がより好ましく、0〜5モル%が最も好ましい。
溶媒の量は、化合物(3)に対して、重量比で好ましくは100〜1200%、より好ましくは100〜1000%、特に好ましくは200〜800%である。
反応温度は、好ましくは0〜60℃、より好ましくは0〜50℃、特に好ましくは15〜50℃である。
反応時間は、好ましくは1分〜72時間、より好ましくは1〜48時間、特に好ましくは8〜48時間である。
かくして、化合物(4)を含む反応混合物が得られ、例えば、必要に応じて不溶分を濾過により除去した後、濃縮することにより、化合物(4)を取り出すことができる。
第2工程において、化合物(8)を含む化合物(2)の粗結晶を用いた場合には、第3工程において、化合物(8)の脱保護も同時に進行し、化合物(1)と化合物(4)の混合物が得られる。得られた混合物を、例えば、シリカゲルカラムクロマトグラフィー、メタノール等のアルコール溶媒を用いた再結晶等により精製することにより、化合物(1)を回収し、化合物(4)を取り出すことができる。回収した化合物(1)は、前記第1工程に再利用することができる。
化合物(4)としては、1−p−メトキシフェノキシカルボニル−4−カルボキシシクロヘキサン、1−p−ニトロフェノキシカルボニル−4−カルボキシシクロヘキサン、1−トリメチルシリルオキシカルボニル−4−カルボキシシクロヘキサン、1−イソプロピルジメチルシリルオキシカルボニル−4−カルボキシシクロヘキサン、1−tert−ブチルジメチルシリルオキシカルボニル−4−カルボキシシクロヘキサン、1−tert−ブチルジフェニルシリルオキシカルボニル−4−カルボキシシクロヘキサン、1−トリベンジルシリルオキシカルボニル−4−カルボキシシクロヘキサン、1−トリイソプロピルシリルオキシカルボニル−4−カルボキシシクロヘキサン、1−ジ−tert−ブチルメチルシリルオキシカルボニル−4−カルボキシシクロヘキサン、1−メトキシメトキシカルボニル−4−カルボキシシクロヘキサン、1−エトキシメトキシカルボニル−4−カルボキシシクロヘキサン、1−メチルチオメトキシカルボニル−4−カルボキシシクロヘキサン、1−(2−メトキシエトキシメトキシカルボニル)−4−カルボキシシクロヘキサン、1−エトキシエトキシカルボニル−4−カルボキシシクロヘキサン、1−ベンジルオキシメトキシカルボニル−4−カルボキシシクロヘキサン、1−tert−ブトキシカルボニル−4−カルボキシシクロヘキサン、1−tert−ブトキシメトキシカルボニル−4−カルボキシシクロヘキサン、1−エトキシメトキシカルボニル−4−カルボキシシクロヘキサン等が挙げられる。
かかる化合物(4)のうち、式(4b)
Figure 2009256327
[式(4b)中、Rは、メチル基を表す。
は、0〜3の整数を表す。
は、−SiR5b6b7b、−CH−O−CH−CH、−CH−O−CH、−CH−S−CH、−CH−O−CH−CH−O−CH、−CH−CH−O−CH−CH、−CH−O−CH−Ph、−C(CH、−CH−O−C(CH、−CH−CO−Ph、−CH−CCl、テトラヒドロピラニル基、テトラヒドロチオピラニル基、テトラヒドロフラニル基又はテトラヒドロチオフラニル基を表す。
5b、R6b及びR7bは、それぞれ独立に、水素原子、直鎖状又は分岐鎖状の炭素数1〜8のアルキル基、直鎖状又は分岐鎖状の炭素数1〜8のアルコキシ基或いは−CHPh基を表す。
Phは、メチル基、ニトロ基、メトキシ基、チオメチル基、ハロゲン原子、シアノ基、メチルスルフィニル基、アジド基又はトリフルオロメチル基で置換されていてもよい芳香族炭化水素基又は芳香族複素環基を表す。]
で示される化合物は新規な化合物であり、後述するように、重合性化合物の合成中間体として有用である。
本発明の重合性化合物の製造方法は、化合物(4)と、式(5)で表される化合物(以下、「化合物(5)」という場合がある)とを反応させて、式(6)で表される化合物(以下、「化合物(6)」という場合がある)を得る第4工程と、化合物(6)のZを脱保護して、式(7)で表される重合性化合物(以下、「重合性化合物(7)」という場合がある)を得る第5工程とを含む。
−(J−K−J−(B−A−X−H (5)
Figure 2009256327
[式(5)〜式(7)中、R、m、Z及びpは上記と同じ意味を表す。
Xは、−O−、−S−、−NH−又は−N(R17)−を表す。
は、2価のヘテロ原子を含んでもよい脂環式炭化水素基又は2価のヘテロ原子を含んでもよい芳香族炭化水素基を表す。該脂環式炭化水素基又は芳香族炭化水素基は、ハロゲン原子、ハロゲン原子を含んでいてもよい炭素数1〜4のアルキル基、ハロゲン原子を含んでいてもよい炭素数1〜4のアルコキシ基、シアノ基又はニトロ基で置換されていてもよい。
は、−CR1516−、−CH−CH−、−O−、−S−、−C(=O)−O−、−O−C(=O)−、−O−C(=O)−O−、−C(=S)−O−、−O−C(=S)−、−O−C(=S)−O−、−C(=O)−N(R17)−、−N(R17)−C(=O)−、−OCH−、−CHO−、−SCH−、−CHS−、−C(=S)−O−、−O−C(=S)−、−C(=O)−S−、−S−C(=O)−、−(C=S)−S−、−S−C(=S)−、−NH−C(=O)−O−、−O−C(=O)−NH−、−NH−C(=O)−NH−、−N(R17)−、−S(=O)−、−O−S(=O)−O−、−N=N−又は単結合を表す。
15及びR16は、それぞれ独立に、水素原子、フッ素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を表す。
17は、水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を表す。
及びJは、それぞれ独立に、炭素数1〜12のアルキレン基を表す。該アルキレン基は、さらに、炭素数1〜5のアルキル基、炭素数1〜5のアルコキシ基又はハロゲン原子を含んでいてもよい。
は、−O−、−C(=O)−O−、−O−C(=O)−、−C(=S)−O−、−O−C(=S)−、−C(=O)−S−、−S−C(=O)−、−(C=S)−S−、−S−C(=S)−、−NH−C(=O)−、−C(=O)−NH−、−NH−C(=O)−O−、−O−C(=O)−NH−、−NH−C(=O)−NH−、−O−C(=O)−O−、−N(R17)−、−S(=O)−、−O−S(=O)−O−、又は単結合を表す。
k及びlは、それぞれ独立に、1〜3の整数を表す。kが2以上の整数であるとき、複数のA及びBは、同一であっても異なっていてもよい。lが2以上の整数であるとき、複数のJ、J及びKは、同一であっても異なっていてもよい。
は、重合性基を表す。]
2価のヘテロ原子を含んでもよい脂環式炭化水素基としては、式(g−1)〜式(g−10)で示される基が挙げられる。5員環又は6員環の脂環式炭化水素基であることが好ましい。
Figure 2009256327
2価のヘテロ原子を含んでもよい脂環式炭化水素基は、フッ素原子、塩素原子、臭素原子等のハロゲン原子;メチル基、エチル基、イソプロピル基、tert−ブチル基等の炭素数1〜4のアルキル基;メトキシ基、エトキシ基等の炭素数1〜4のアルコキシ基;トリフルオロメチル基等の炭素数1〜4のフルオロアルキル基;トリフルオロメトキシ基等の炭素数1〜4のフルオロアルコキシ基;シアノ基;ニトロ基;で置換されていてもよい。
2価のヘテロ原子を含んでもよい脂環式炭化水素基としては、式(g−1)で表される6員環からなる脂環式炭化水素基であることが好ましく、1,4−シクロヘキシレン基であることがさらに好ましく、trans−1,4−シクロへキシレン基であることが特に好ましい。
2価のヘテロ原子を含んでもよい芳香族炭化水素基としては、式(a−1)〜式(a−8)で表される炭素数6〜20程度の2価の芳香族炭化水素基が挙げられる。
Figure 2009256327
2価のヘテロ原子を含んでもよい芳香族炭化水素基は、フッ素原子、塩素原子又は臭素原子などのハロゲン原子;メチル基、エチル基、i−プロピル基又はt−ブチル基などの炭素数1〜4程度のアルキル基;メトキシ基又はエトキシ基などの炭素数1〜4程度のアルコキシ基;トリフルオロメチル基;トリフルオロメチルオキシ基;シアノ基;ニトロ基;で置換されていてもよい。
2価のヘテロ原子を含んでもよい芳香族炭化水素基としては、1,4−フェニレン基又は1,4−シクロヘキシレン基であると好ましく、特に1,4−フェニレン基が好ましい。
ハロゲン原子とは、フッ素原子、塩素原子、臭素原子又はヨウ素原子をいう。
炭素数1〜12のアルキレン基としては、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ペンチレン基、ヘキシレン基、オクチレン基、デセン基等が挙げられる。
該アルキレン基は、さらに、メチル基、エチル基、プロピル基等の炭素数1〜5のアルキル基;メトキシ基、エトキシ基等の炭素数1〜5のアルコキシ基;フッ素原子、塩素原子、臭素原子等のハロゲン原子;で置換されていてもよい。
は、−CH−CH−、−C(=O)−O−、−O−C(=O)−、−C(=O)−NH−、−NH−C(=O)−、−O−CH−、−CH−O−又は単結合であることが好ましく、−C(=O)−O−又はO−C(=O)−がより好ましい。
及びJは独立して、炭素数1〜8のアルキレン基であることが好ましい。
は、−O−、−C(=O)−O−、−O−C(=O)−又は単結合であることが好ましい。
kは1また2であることが好ましく、1であることがより好ましい。lは1また2であることが好ましく、1であることがより好ましい。
は、重合性基である。重合性基とは、化合物(7)の重合反応に関与し得る基を含む基であり、具体的には、ビニル基、p−スチルベン基、アクリロイル基、アクリロイルオキシ基、メタクリロイル基、メタクリロイルオキシ基、カルボキシル基、メチルカルボニル基、水酸基、カルバモイル基、炭素数1〜4のアルキルアミノ基、アミノ基、ホルミル基、−N=C=O、−N=C=S、下記式
Figure 2009256327
で示される基等が挙げられる。かかる重合性基としては、上記した基、上記した基とBで示される基又はKで示される基とが結合した基が挙げられる。なかでも、光重合に適するという点で、ラジカル重合性基又はカチオン重合性基が好ましく、取り扱いが容易で、製造も容易であるという点で、アクリロイル基、アクリロイルオキシ基、メタクリロイル基又はメタクリロイルオキシ基が好ましく、重合性が高いという点で、アクリロイル基又はアクリロイルオキシ基がより好ましい。
(第4工程)
Figure 2009256327
第4工程では、化合物(4)と化合物(5)とを縮合剤を用いて縮合させ、化合物(6)を得ることが好ましい。
縮合剤としては、1−シクロヘキシル−3−(2−モルホリノエチル)カルボジイミドメト−パラ−トルエンスルホネート、ジシクロヘキシルカルボジイミド、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(水溶性カルボジイミド:WSCとして市販)、ビス(2、6−ジイソプロピルフェニル)カルボジイミド、ビス(トリメチルシリル)カルボジイミドなどのカルボジイミド、2−メチル−6−ニトロ安息香酸無水物、2,2’−カルボニルビス−1H−イミダゾール、1,1’−オキサリルジイミダゾール、ジフェニルホスフォリルアジド、1(4−ニトロベンゼンスルフォニル)−1H−1、2、4−トリアゾール、1H−ベンゾトリアゾール−1−イルオキシトリピロリジノホスホニウムヘキサフルオロホスフェート、1H−ベンゾトリアゾール−1−イルオキシトリス(ジメチルアミノ)ホスホニウムヘキサフルオロホスフェート、N,N,N’,N’−テトラメチル−O−(N−スクシンイミジル)ウロニウムテトラフルオロボレート、N−(1,2,2,2−テトラクロロエトキシカルボニルオキシ)スクシンイミド、N−カルボベンゾキシスクシンイミド、O−(6−クロロベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムテトラフルオロボレート、O−(6−クロロベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート、2−ブロモ−1−エチルピリジニウムテトラフルオロボレート、2−クロロ−1,3−ジメチルイミダゾリニウムクロリド、2−クロロ−1,3−ジメチルイミダゾリニウムヘキサフルオロホスフェート、2−クロロ−1−メチルピリジニウムアイオダイド、2−クロロ−1−メチルピリジニウム パラートルエンスルホネート、2−フルオロ−1−メチルピリジニウム パラートルエンスルホネート、トリクロロ酢酸ペンタクロロフェニルエステル、が挙げられる。
縮合剤としては、1−シクロヘキシル−3−(2−モルホリノエチル)カルボジイミドメト−パラ−トルエンスルホネート、ジシクロヘキシルカルボジイミド、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(水溶性カルボジイミド:WSCとして市販)、ビス(2、6−ジイソプロピルフェニル)カルボジイミド、2,2’−カルボニルビス−1H−イミダゾール、1,1’−オキサリルジイミダゾール、ジフェニルホスフォリルアジド、1H−ベンゾトリアゾール−1−イルオキシトリピロリジノホスホニウムヘキサフルオロホスフェート、1H−ベンゾトリアゾール−1−イルオキシトリス(ジメチルアミノ)ホスホニウムヘキサフルオロホスフェート、N,N,N’,N’−テトラメチル−O−(N−スクシンイミジル)ウロニウムテトラフルオロボレート、N−(1,2,2,2−テトラクロロエトキシカルボニルオキシ)スクシンイミド、O−(6−クロロベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート、2−クロロ−1,3−ジメチルイミダゾリニウムクロリド、2−クロロ−1,3−ジメチルイミダゾリニウムヘキサフルオロホスフェート、2−クロロ−1−メチルピリジニウムアイオダイド、2−クロロ−1−メチルピリジニウム パラートルエンスルホネートが好ましい。
また縮合剤としては、ジシクロヘキシルカルボジイミド、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(水溶性カルボジイミド:WSCとして市販)、ビス(2、6−ジイソプロピルフェニル)カルボジイミド、2,2’−カルボニルビス−1H−イミダゾール、1H−ベンゾトリアゾール−1−イルオキシトリピロリジノホスホニウムヘキサフルオロホスフェート、1H−ベンゾトリアゾール−1−イルオキシトリス(ジメチルアミノ)ホスホニウムヘキサフルオロホスフェート、N,N,N’,N’−テトラメチル−O−(N−スクシンイミジル)ウロニウムテトラフルオロボレート、O−(6−クロロベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート、2−クロロ−1,3−ジメチルイミダゾリニウムクロリド、2−クロロ−1−メチルピリジニウムアイオダイドがより好ましい。
ジシクロヘキシルカルボジイミド、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(水溶性カルボジイミド:WSCとして市販)、ビス(2、6−ジイソプロピルフェニル)カルボジイミド、2,2’−カルボニルビス−1H−イミダゾール、2−クロロ−1−メチルピリジニウムアイオダイドが特に好ましい。縮合剤の添加量は、化合物(4)に対して100〜300モル%であることが好ましい。
上記縮合剤に、N−ヒドロキシスクシンイミド、ベンゾトリアゾール、パラニトロフェノール等を添加剤として加えてもよい。添加剤の添加量は、縮合剤に対して3〜120モル%であることが好ましい。
さらに、N,N−ジメチルアミノピリジン、N,N−ジメチルアニリン、ジメチルアンモニウムペンタフルオロベンゼンスルフォナート等を触媒として加えてもよい。N,N−ジメチルアミノピリジン、N,N−ジメチルアニリンがより好ましく、N,N−ジメチルアミノピリジンが特に好ましい。触媒の添加量は、化合物(4)に対して1〜50モル%であることが好ましい。
縮合反応の溶媒としては特に制限はないが、具体的には、アセトン、メチルエチルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、メチルアミルケトン又はメチルイソブチルケトンなどのケトン系溶媒;ペンタン、ヘキサン又はヘプタンなどの脂肪族炭化水素溶媒;トルエン、キシレン、ベンゼン又はクロロベンゼンなどの芳香族炭化水素溶媒、アセトニトリルなどのニトリル系溶媒;テトラヒドロフラン、ジメトキシエタンなどのエーテル系溶媒;乳酸エチルなどのエステル系溶媒;クロロホルム、ジクロロメタンなどのハロゲン系溶媒;などが挙げられる。これら有機溶媒は、単独で用いてもよいし、複数を組み合わせて用いてもよい。
化合物(4)と化合物(5)とは、モル比で好ましくは1:0.8〜1:1.5、より好ましくは1:0.9〜1:1.2、特に好ましくは1:0.98〜1:1.1の割合で反応させる。溶媒の量は、化合物(4)と化合物(5)との合計量に対して、重量比で好ましくは100〜1400%、より好ましくは100〜900%、特に好ましくは100〜500%である。
反応温度は、好ましくは−20〜120℃、より好ましくは0〜80℃、特に好ましくは15〜45℃である。
反応時間は、好ましくは1分〜72時間、より好ましくは1〜48時間、特に好ましくは1〜24時間。
化合物(5)としては、下記式(5−1−a)〜(5−36−e)で示される化合物が挙げられる。
Figure 2009256327
Figure 2009256327
Figure 2009256327
Figure 2009256327
Figure 2009256327
Figure 2009256327
Figure 2009256327
Figure 2009256327
Figure 2009256327
化合物(6)としては、下記式(6−1−a)〜(6−20−e)で示される化合物が挙げられる。
Figure 2009256327
Figure 2009256327
Figure 2009256327
Figure 2009256327
Figure 2009256327
Figure 2009256327
Figure 2009256327
Figure 2009256327
Figure 2009256327
Figure 2009256327
(第5工程)
Figure 2009256327
第5工程では、化合物(6)のZを脱保護して、重合性化合物(7)を得る。
Zの脱保護方法としては、第3工程と同様の方法が挙げられ、ブレンステッド酸酸による脱保護が好ましい。脱保護に使用する酸としては、特に、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素、硝酸、硫酸、パラトルエンスルホン酸、ピリジニウムパラトルエンスルホン酸、トリフルオロ酢酸、トリクロロ酢酸及びメタンスルホン酸からなる群から選ばれる少なくとも1種が好ましい。
化合物(7)としては、下記式(7−1−a)〜(7−36−e)で示される化合物が挙げられる。
Figure 2009256327
Figure 2009256327
Figure 2009256327
Figure 2009256327
Figure 2009256327
Figure 2009256327
Figure 2009256327
Figure 2009256327
Figure 2009256327
Figure 2009256327
Figure 2009256327
Figure 2009256327
Figure 2009256327
Figure 2009256327
Figure 2009256327
Figure 2009256327
Figure 2009256327
Figure 2009256327
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明する。例中の「%」及び「部」は、特記ない限り、重量%及び重量部である。
(実施例1)
化合物(4−a)の製造を下記のスキームにしたがって行った。化合物(4−a)とは化合物(4)の一例であることを示す(以下同様)。
第1工程(1):
Figure 2009256327
第1工程(2):
Figure 2009256327
第2工程:
Figure 2009256327
第3工程:
Figure 2009256327
<第1工程(1)>
化合物(1−a)(トランス−1、4−シクロヘキサンジカルボン酸)200g(1.1616mol)及びジメチルアセトアミド600mLを混合した。得られた混合液を、窒素雰囲気下で、攪拌しながら80℃まで昇温して、得られた混合液に炭酸カリウム96.32g(0.6969mol)を加えた後、ベンジルブロミド188.73g(1.1035mol)を加え、80℃で4時間攪拌して反応させた。得られた反応溶液を室温まで放冷後、反応溶液を氷1500gに注ぎ攪拌した。生成した結晶を濾取して、水/メタノール1:1(v/v)、次いで水で洗浄した。真空乾燥により溶媒を除去し、残渣をクロロホルムに溶解させた。溶液をシリカゲルに吸着させ、これをシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて、最初はヘプタン/クロロホルム3:1(v/v)、次いでヘプタン/クロロホルム1:1(v/v)、最後にクロロホルムで溶離して、化合物(2−a)138gを得た。収率は化合物(1−a)基準で46%であった。
<第1工程(2)>
化合物(1−a)(トランス−1、4−シクロヘキサンジカルボン酸)200g(1.1616mol)及びジメチルアセトアミド1000mLを混合した。得られた混合液を窒素雰囲気下で、攪拌しながら80℃まで昇温して、得られた混合液に炭酸カリウム96.32g(0.6969mol)を加えた後、ベンジルクロリド139.68g(1.1035mol)及びヨウ化カリウム1.5gを加え、120℃で6時間攪拌して反応させた。得られた反応溶液を室温まで放冷後、反応溶液を氷1500gに注ぎ攪拌した。生成した結晶を濾取して、水/メタノール1:1(v/v)、次いで水で洗浄した。真空乾燥により溶媒を除去し、残渣をクロロホルムに溶解した。溶液をシリカゲルに吸着させ、これをシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて、最初はヘプタン/クロロホルム3:1(v/v)、次いでヘプタン/クロロホルム1:1(v/v)、最後にクロロホルムで溶離し、化合物(2−a)130gを得た。収率は化合物(1−a)基準で44%であった。
化合物(2−a)のH−NMR(CDCl):δ(ppm)1.43〜1.56(m、4H)、2.02〜2.10(m、4H)、2.25〜2.35(br、m、2H)、5.11(s、2H)、7.30〜7.37(m、5H)
<第2工程>
化合物(2−a)60g(0.2287mol)、パラトルエンスルホン酸一水和物0.44g(2.3mmol)及びクロロホルム200mLを混合した。得られた溶液を氷冷後、窒素雰囲気下で、得られた溶液にジヒドロピラン38.48g(0.458mol)を1時間かけて滴下した。反応溶液を室温、窒素雰囲気下で2時間攪拌して反応させた。溶液にトルエン600mLを加え、不溶成分を除去後、水1000mLで洗浄した。有機層を回収し、無水硫酸ナトリウムで乾燥、濾過後、溶媒を除去した。得られた粗生成物を真空乾燥させ、化合物(3−a)70gを得た。収率は化合物(2−a)基準で91%、化合物(1−a)基準で42%であった。
化合物(3−a)のH−NMR(CDCl):δ(ppm)1.43〜1.56(m、4H)、1.63〜1.67(m、3H)、1.68〜1.87(m、3H)、2.05〜2.10(m、4H)、2.29〜2.35(br、m、2H)、3.58〜3.62(tt、1H)、3.91〜3.99(dt、1H)、5.11(s、2H)、5.27〜5.29(t、1H)、7.30〜7.37(m、5H)
<第3工程>
化合物(3−a)70g及びテトラヒドロフラン(以下「THF」という場合がある)250mlを混合した。窒素雰囲気下で、得られた溶液に10%パラジウム−炭素(50%含水)3gを加えた。減圧後水素置換し、室温、常圧、水素雰囲気下で、得られた溶液を6時間攪拌して反応させた。窒素置換後、窒素雰囲気下で溶液を濾過し、触媒及び溶媒を除去した。得られた残渣を水/メタノール1:1(v/v)、次いで水で洗浄した。得られた結晶を濾別、真空乾燥することにより化合物(4−a)21gを得た。収率は化合物(2−a)基準で36%、化合物(1−a)基準で17%であった。
化合物(4−a)のH−NMR(CDCl):δ(ppm)1.43〜1.56(m、4H)、1.63〜1.67(m、3H)、1.68〜1.87(m、3H)、2.02〜2.10(m、4H)、2.25〜2.35(br、m、2H)、3.59〜3.62(m、1H)、3.90〜3.99(dt、1H)、5.25〜5.28(t、1H)、11.30(br、1H)
(実施例2)
化合物(4−b)の製造を下記のスキームにしたがって行った。
第1工程:実施例1と同様。
第2工程:
Figure 2009256327
第3工程:
Figure 2009256327
<第1工程>
実施例1と同様に行った。
<第2工程>
化合物(2−a)60g(0.2287mol)及びクロロホルム200mLを混合した。得られた溶液を氷冷し、窒素雰囲気下で、得られた溶液にエトキシクロロメタン43.25g(0.432mol)及びトリエチルアミン69.44g(0.6862mol)を滴下した。溶液を室温、窒素雰囲気下で4時間攪拌して反応させた。溶液にトルエン600mLを加え、析出したトリエチルアミン塩酸塩を濾別し、濾液を回収し、水で洗浄した。有機層を回収し、無水硫酸ナトリウムで乾燥、濾過後、溶媒を除去した。得られた粗生成物を真空乾燥して、化合物(3−b)74gを得た。収率は化合物(2−a)基準で95%、化合物(1−a)基準で(44)%であった。
化合物(3−b)のH−NMR(CDCl):δ(ppm)1.18〜1.23(t、3H)、1.37〜1.56(m、4H)、2.06〜2.09(m、4H)、2.30〜2.33(br、m、2H)、3.65〜3.71(q、2H)、5.10(s、2H)、5.27(s、2H)、7.29〜7.35(m、5H)
<第3工程>
化合物(3−b)64g及びTHF250mlを混合した。窒素雰囲気下で、得られた溶液に10%パラジウム−炭素(50%含水)3.2gを加えた。減圧後、水素置換し、室温、常圧、水素雰囲気下で得られた溶液を、室温で6時間攪拌して反応させた。窒素置換後、溶液を濾過し、触媒及び溶媒を除去した。残渣を水/メタノール1:1(v/v)、次いで水で洗浄した。得られた結晶を濾別し、真空乾燥することにより化合物(4−b)45gを得た。収率は化合物(2−a)基準で84%、化合物(1−a)基準で39%であった。
化合物(4−b)のH−NMR(CDCl):δ(ppm)1.20〜1.26(t、3H)、1.40〜1.56(dt、4H)、2.08〜2.11(br、d、4H)、3.64〜3.72(q、2H)、5.29(s、2H)
(実施例3)
化合物(4−b)の製造を下記のスキームにしたがって行った。
第1工程:
Figure 2009256327
第2工程:
Figure 2009256327
第3工程:
Figure 2009256327
<第1工程>
化合物(1−a)(トランス−1、4−シクロヘキサンジカルボン酸)200g(1.1616mol)及びジメチルアセトアミド1000mLを混合した。窒素雰囲気下、攪拌しながら80℃まで昇温して、得られた溶液に炭酸カリウム96.32g(0.6969mol)を加えた後、ベンジルクロリド139.68g(1.1035mol)を加え、溶液を120℃で6時間攪拌して反応させた。溶液を室温まで放冷後、氷1500gに注ぎ攪拌した。得られた結晶を濾取して、これを水/メタノール3:2(v/v)、次いで水で洗浄した。真空乾燥により溶媒を除去し、化合物(2−a)と化合物(8−a)とを含む粉末251gを得た。
<第2工程>
化合物(2−a)と化合物(8−a)とを含む混合物251g及びクロロホルム600mLを混合した。得られた溶液を氷冷し、窒素雰囲気下、得られた溶液にエトキシクロロメタン93.53g(0.7600mol)及びトリエチルアミン146.83g(1.4515mol)を滴下した。反応溶液を室温、窒素雰囲気下で3時間攪拌して反応させた。反応溶液にトルエン600mLを加え、析出したトリエチルアミン塩酸塩を濾別し、濾液を回収し、水で洗浄した。有機層を回収し、無水硫酸ナトリウムで乾燥、濾過後、溶媒を除去した。得られた粗生成物を真空乾燥して、化合物(3−b)と化合物(8−a)とを含む混合液体242gを得た。
<第3工程>
化合物(3−b)と化合物(8−a)とを含む混合物242g及びTHF250mlを混合した。窒素雰囲気下で、得られた溶液に10%パラジウム−炭素(50%含水)10.0gを加えた。減圧後、水素置換し、室温、常圧、水素雰囲気下で得られた溶液を6時間攪拌して反応させた。窒素置換後、得られた溶液を濾過し、触媒及び溶媒を除去した。残渣をクロロホルムに溶解した。得られた溶液をシリカゲル濾過した。シリカゲル上の不溶物を、シリカゲルからさらにクロロホルムにて抽出した。クロロホルム溶液を回収し、これを減圧濃縮し、これにヘプタンを加えて結晶化させた。得られた結晶を濾別、真空乾燥することにより化合物(4−b)106gを得た。収率は化合物(1−a)基準で39%であった。
(実施例4)
化合物(4−b)の製造を下記のスキームにしたがって行った。
第1工程:
Figure 2009256327
第2工程:
Figure 2009256327
第3工程:
Figure 2009256327
<第1工程>
化合物(1−a)(トランス−1、4−シクロヘキサンジカルボン酸)250g(1.452mol)及びジメチルアセトアミド400mLを混合した。窒素雰囲気下、攪拌しながら80℃まで昇温して、パラトルエンスルホン酸一水和物55.24g(0.290mmol)を加えて、96.32g(0.6969mol)を加えた後、ベンジルクロリド139.68g(1.1035mol)を加え、化合物(1−a)が析出しないように徐々にトルエン800mLを加えた。得られた溶液にベンジルアルコール(157.0g、1.452mol)を加えて、ディーン・スターク管を用いて生成する水を除去しながら130℃で24時間攪拌して反応させた。高速液体クロマトグラフィー分析によると、化合物(3−b)と化合物(8−a)が2:1の割合で生成したことがわかった。化合物を含む溶液を室温まで放冷後、減圧濃縮した。溶液を氷1500gに注ぎ攪拌した。析出した結晶を濾取し、純水で洗浄後真空乾燥することによって白色粉末を得た。白色粉末とメタノール1000mLとを混合し、一時間攪拌した。混合液から、白色の不溶成分を除去したのちこれを氷1500gに注ぎ結晶化させた。得られた結晶を濾過することにより、化合物(2−a)と化合物(8−a)とを4:1の割合で含む白色粉末240gを得た。
<第2工程>
化合物(2−a)と化合物(8−a)とを含む混合物240g及びトルエン600mLを混合した。得られた溶液を氷冷し、窒素雰囲気下、得られた溶液にエトキシクロロメタン129.55g(1.37mol)及びトリエチルアミン277.33g(2.74mol)を滴下した。反応溶液を室温、窒素雰囲気下で3時間攪拌して反応させた。反応溶液にトルエン1000mLを加え、析出したトリエチルアミン塩酸塩を濾別し、濾液を回収し、水で洗浄した。有機層を回収し、無水硫酸ナトリウムで乾燥、濾過後、溶媒を除去した。得られた粗生成物を真空乾燥して、化合物(3−b)と化合物(8−a)とを含む混合液体285gを得た。
<第3工程>
化合物(3−b)と化合物(8−a)とを含む混合物285g及びTHF1250mlを混合した。窒素雰囲気下で、得られた溶液に10%パラジウム−炭素(50%含水)28.5gを加えた。減圧後、水素置換し、室温、常圧、水素雰囲気下で得られた溶液を18時間攪拌して反応させた。窒素置換後、得られた溶液を濾過し、触媒及び溶媒を除去した。残渣をクロロホルムに溶解した。得られた溶液をシリカゲル濾過した。シリカゲル上の不溶物を、シリカゲルからさらにクロロホルムにて抽出した。クロロホルム溶液を回収し、これを減圧濃縮し、これにヘプタンを加えて結晶化させた。得られた結晶を濾別、真空乾燥することにより化合物(4−b)124gを得た。収率は化合物(1−a)基準で37%であった。
(実施例5)
化合物(4−c)の製造を下記のスキームにしたがって行った。
第1工程:
Figure 2009256327
第2工程:
Figure 2009256327
第3工程:
Figure 2009256327
<第1工程(1)>
化合物(1−c)(シス−1、4−シクロヘキサンジカルボン酸)50g(0.290mol)及びジメチルアセトアミド200mLを混合した。得られた混合液を、窒素雰囲気下で、攪拌しながら80℃まで昇温して、得られた混合液に炭酸カリウム24.08g(0.174mol)を加えた後、ベンジルクロリド34.92g(0.276mol)、ヨウ化カリウム2.5g、テトラブチルアンモニウムブロミド2gを加え、110℃まで昇温して2時間攪拌して反応させた。得られた反応溶液を室温まで放冷後、反応溶液を氷1500gに注ぎ攪拌した。生成した結晶を濾取して、水/メタノール1:1(v/v)、次いで水で洗浄した。真空乾燥により溶媒を除去し、残渣をクロロホルムに溶解させた。溶液をシリカゲルに吸着させ、これをシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて、最初はヘプタン/クロロホルム3:1(v/v)、次いでヘプタン/クロロホルム1:1(v/v)、最後にクロロホルムで溶離して、化合物(2−c)30gを得た。収率は化合物(1−c)基準で40%であった。
化合物(2−c)のH−NMR(CDCl):δ(ppm)1.69〜1.75(m、4H)、1.88〜1.99(m、4H)、2.51(br、m、2H)、5.11(s、2H)、7.30〜7.33(m、5H)
<第2工程>
化合物(2−c)29.25g(0.1115mol)及びクロロホルム100mLを混合した。得られた溶液を氷冷し、窒素雰囲気下で、得られた溶液にエトキシクロロメタン15.81g(0.167mol)及びトリエチルアミン24.82g(0.245mol)を滴下した。溶液を室温、窒素雰囲気下で4時間攪拌して反応させた。溶液にトルエン300mLを加え、析出したトリエチルアミン塩酸塩を濾別し、濾液を回収し、水で洗浄した。有機層を回収し、無水硫酸ナトリウムで乾燥、濾過後、溶媒を除去した。得られた粗生成物を真空乾燥して、化合物(3−c)33gを得た。収率は化合物(2−c)基準で97%、化合物(1−c)基準で39%であった。
化合物(3−c)のH−NMR(CDCl):δ(ppm)1.20〜1.23(t、3H)、1.68〜1.77(m、4H)、1.90〜1.98(m、4H)、2.50〜2.53(br、m、2H)、3.64〜3.72(q、2H)、5.12(s、2H)、5.30(s、2H)、7.30〜7.33(m、5H)
<第3工程>
化合物(3−c)33g及びTHF250mlを混合した。窒素雰囲気下で、得られた溶液に10%パラジウム−炭素(50%含水)3.2gを加えた。減圧後、水素置換し、室温、常圧、水素雰囲気下で得られた溶液を、室温で8時間攪拌して反応させた。窒素置換後、溶液を濾過し、触媒及び溶媒を除去した。残渣を水/メタノール1:1(v/v)、次いで水で洗浄した。得られた結晶を濾別し、真空乾燥することにより化合物(4−c)19.8gを得た。収率は化合物(2−c)基準で77%、化合物(1−c)基準で30%であった。
化合物(4−c)のH−NMR(CDCl):δ(ppm)1.20〜1.23(t、3H)、1.69〜1.77(m、4H)、1.92〜1.98(m、4H)、2.51〜2.53(br、m、2H)、3.64〜3.71(q、2H)、5.30(s、2H)、11.80(br、1H)
(化合物(6)の合成)
(実施例6)
化合物(6−a)の製造を下記のスキームにしたがって行った。
第4工程:
Figure 2009256327
第5工程:
Figure 2009256327
<化合物(A)の製造例>
尚、化合物(A)の合成方法は下記のスキームにしたがって行った。
Figure 2009256327
<化合物(A−I)の製造例>
化合物(A−I)は原料としてジヒドロキノンを用いて、酸触媒下でジヒドロピランと反応させて製造した。反応条件、精製方法は特許文献(特開2004−262884号公報)に記載されている方法に従った。
<化合物(A−II)の製造例>
化合物(A−I)100.1g(515mmol)、炭酸カリウム97.1g(703mmol)、6−クロロヘキサノール64g(468mmol)及びジメチルアセトアミドを混合した。窒素雰囲気下、90℃で、その後100℃で得られた溶液を撹拌した。得られた溶液を室温まで冷却し、得られた溶液に純水、メチルイソブチルケトンを加え、回収した有機層を水酸化ナトリウム水溶液及び純水で洗浄し、濾過後に減圧濃縮した。残渣にメタノールを加えて、生成した沈殿を濾過、真空乾燥して、化合物(A−II)を126g(428mmol)得た。収率は6−クロロヘキサノール基準で91%であった。
<化合物(A−III)の製造例>
化合物(A−II)126g(428mmol)、3、5−ジターシャリーブチル−4−ヒドロキシトルエン1.40g(6.42mmol)、N、N−ジメチルアニリン116.7g(963mmol)、1、3−ジメチル−2−イミダゾリジノン1.00g及びクロロホルムを混合した。窒素雰囲気、氷冷下で得られた溶液にアクイロイルクロリド58.1g(642mmol)を滴下し、さらに純水を加えて、得られた溶液を攪拌した。回収した有機層を塩酸水、飽和炭酸ナトリウム水溶液及び純水で洗浄した。有機層を乾燥し、濾過後、3、5−ジターシャリーブチル−4−ヒドロキシトルエン1gを加えて減圧濃縮して、化合物(A−III)を得た。
<化合物(A)の製造例>
化合物(A−III)にTHF200mlを加えクロロホルムを去留後、得られた溶液にTHF200mlを加えた。得られた溶液に塩酸水及び濃塩酸水を加えて、窒素雰囲気下60℃で攪拌した。反応溶液に飽和食塩水500mlを加えて攪拌し、回収した有機層を脱水し、濾過後減圧濃縮した。さらにヘキサンを加えて氷冷下攪拌し、析出した粉末を濾過後真空乾燥して、化合物(A)を90g(339mmol)得た。二工程の収率は化合物(A−II)基準で、79%であった。
<第4工程>
化合物(A)56.8g(215mmol)、ジメチルアミノピリジン2.65g(22mmol)、化合物(4−b)50g(217mmol)及びクロロホルム300mLを混合した。窒素雰囲気下、氷冷して攪拌し、得られた溶液にジシクロヘキシルカルボジイミド48.79g(237mol)の50mLクロロホルム溶液を滴下した。滴下終了後、得られた溶液を室温にて4時間攪拌して反応させた。反応溶液にクロロホルム200mL及びヘプタン200mLを加えて沈殿を濾過した。濾液を回収して、2N−塩酸水溶液で洗浄した。有機層を回収し、不溶成分を濾過後、無水硫酸ナトリウムで乾燥、濾過後、溶媒を除去、真空乾燥を経て、化合物(5−a)100gを得た。
<第5工程>
化合物(5−a)100g、純水3.64g(202mmol)、パラトルエンスルホン酸一水和物3.84g(20.2mmol)及びTHF200mLを混合した。窒素雰囲気下、50℃に加温後、3時間攪拌して反応させた。室温まで放冷後、THFを除去し、残渣にヘプタン200mLを加えた。析出した沈殿を濾取し、純水で洗浄後、真空乾燥した。得られた粉末をクロロホルムに溶解し、シリカゲルを通して濾過した。濾液を回収しクロロホルム400mLに溶解して、濃縮後、トルエンに溶解した。得られた溶液を減圧濃縮したのち、ヘプタンを加えて結晶化させた。得られた粉末を濾取、真空乾燥して、化合物(6−a)64.1gを得た。収率は化合物(A)基準、二工程で76%であった。高速液体クロマトグラフィーにて純度を定量した結果、純度は92%であり、不純物は検出されなかった。
(実施例7)
化合物(6−b)の製造を下記のスキームにしたがって行った。
第4工程:
Figure 2009256327
第5工程:
Figure 2009256327
<化合物(B)の製造例>
化合物(B)の合成は下記のスキームにしたがって行った。
Figure 2009256327
<化合物(B−I)の製造例>
化合物(A−I)16.9g(86.7mmol)、ジメチルアミノピリジン0.85g(7mmol)、コハク酸(2−エチルオキシアクリレート)15g(69.4mmol)、3,5−ジターシャリーブチル−4−ヒドロキシトルエン80mg及びクロロホルム100mLを混合した。窒素雰囲気下、得られた溶液を氷冷して攪拌し、溶液にジシクロヘキシルカルボジイミド19.68g(95.4mol)の20mLクロロホルム溶液を滴下した。滴下終了後、攪拌した。反応溶液にクロロホルム200mL及びヘプタン200mLを加えて沈殿を濾過した。濾液を回収して、2N−塩酸水溶液で洗浄した。有機層を回収し、不溶成分を濾過後、無水硫酸ナトリウムで乾燥、濾過後、溶媒を除去、真空乾燥を経て、化合物(B−I)21gを得た。
<化合物(B)の製造例>
化合物(B−I)21g、純水1.16g(64.2mmol)、パラトルエンスルホン酸一水和物1.02g(5.4mmol)、3,5−ジターシャリーブチル−4−ヒドロキシトルエン100mg及びTHF200mLを混合した。窒素雰囲気下、得られた溶液を30℃に加温後、攪拌した。室温まで放冷後、溶液にトルエン200mLを加えた。得られた溶液を純水で洗浄後、有機層を回収しヘプタン200mLを加えた。不溶成分を濾別した後、これを室温で減圧濃縮後、溶媒をクロロホルムで置換しシリカゲルを通して濾過した。濾液を回収し、減圧濃縮、真空乾燥を経て、化合物(B)16gを得た。収率は化合物(A−I)基準、二工程で75%であった。
<第4工程>
化合物(B)10.05g(32.6mmol)、ジメチルアミノピリジン0.40g(3.3mmol)、化合物(4−b)−b7.5g(32.6mmol)、3,5−ジターシャリーブチル−4−ヒドロキシトルエン20mg及びクロロホルム300mLを混合した。窒素雰囲気下、得られた溶液を氷冷して攪拌し、溶液にジシクロヘキシルカルボジイミド7.39g(35.8mol)の20mLクロロホルム溶液を滴下した。滴下終了後、溶液を室温で3時間攪拌して反応させた。反応溶液にクロロホルム200mL及びヘプタン200mLを加えて沈殿を濾過した。濾液を回収して、塩酸水溶液で洗浄した。有機層を回収し、不溶成分を濾過後、無水硫酸ナトリウムで乾燥、濾過後、溶媒を除去、真空乾燥を経て、化合物(5−b)14.2gを得た。
<第5工程>
化合物(5−b)14.2g、純水0.59g(32.6mmol)、パラトルエンスルホン酸一水和物0.62g(3.3mmol)、3,5−ジターシャリーブチル−4−ヒドロキシトルエン40mg及びTHF80mLを混合した。窒素雰囲気下、得られた溶液を50℃に加温後、3時間攪拌して反応させた。室温まで放冷後、THFを除去し、残渣にヘプタン200mLを加えた。析出した沈殿を濾取し、これを純水で洗浄後、真空乾燥した。得られた粉末をクロロホルムに溶解し、シリカゲルを通して濾過した。濾液を回収しクロロホルム400mLに溶解して、濃縮後、トルエンを加えた。得られた溶液を減圧濃縮したのち、ヘプタン500mLを加えて結晶化させた。得られた粉末を濾取、真空乾燥を経て、化合物(6−b)を10.1g得た。収率は化合物(B)基準、二工程で67%であった。高速液体クロマトグラフィーによって確認したところ、不純物は検出されなかった。
(実施例8)
化合物(6−c)の製造を下記のスキームにしたがって行う。
第4工程:
Figure 2009256327
第5工程:
Figure 2009256327
<化合物(C)の製造例>
化合物(C)の合成は、化合物(B)と同様に下記のスキームにしたがって行う。
Figure 2009256327
<化合物(C−I)の製造例>
化合物(A−I)、ジメチルアミノピリジン、カプロン酸6−(2−エチルオキシアクリレート)、ジシクロヘキシルカルボジイミドを同様にクロロホルム中で、適宜、重合禁止剤として3,5−ジターシャリーブチル−4−ヒドロキシトルエンを加えながら反応させると、化合物(B−I)と同様に、化合物(C−I)が得られる。
<化合物(C)の製造例>
化合物(C−I)を、THF中、適宜、重合禁止剤として3,5−ジターシャリーブチル−4−ヒドロキシトルエンを加えつつ、純水、パラトルエンスルホン酸一水和物にて、脱テトラヒドロピラニル化すると、化合物(B)と同様に、化合物(C)が得られる。
<第4工程>
化合物(C)と、ジメチルアミノピリジン、化合物(4−b)、ジシクロヘキシルカルボジイミドをクロロホルム中で適宜、重合禁止剤として3,5−ジターシャリーブチル−4−ヒドロキシトルエン加えながら反応させると、化合物(5−c)が得られる。
<第5工程>
重合禁止剤として3,5−ジターシャリーブチル−4−ヒドロキシトルエンを加えながら、化合物(5−c)を、純水、パラトルエンスルホン酸一水和物によって、窒素雰囲気下、50℃の条件で、脱保護すると、化合物(6−a)、化合物(6−b)と同様に、化合物(6−c)が得られる。
(実施例9)
化合物(6−d)の製造を下記のスキームにしたがって行う。
Figure 2009256327
Figure 2009256327
第4工程:
Figure 2009256327
第5工程:
Figure 2009256327
<化合物(D)の製造例>
トランス−4−ヒドロキシシクロヘキサンカルボン酸(125g(867mmol))、炭酸カリウム143.8g(1.04mol)、ベンジルブロミド140.87g(824mmol)及びジメチルアセトアミド700mlを混合した。窒素雰囲気下、80℃まで昇温して、攪拌した。反応溶液を室温まで放冷後、反応溶液を水1000g、メチルイソブチルケトン/ヘプタン(重量比3/2)500gに注いだ。この溶液を攪拌後、水層を除去、さらに有機層を純水で洗浄した。有機層を回収し、無水硫酸ナトリウムで乾燥、濾過後、溶媒を除去した。残渣にヘプタンを加えて結晶化させ、濾過、真空乾燥を経て、化合物(D)を150g得た。収率はトランス−4−ヒドロキシシクロヘキサンカルボン酸基準で75%であった。
<化合物(E)の製造例>
化合物(D)を30.5g(130mmol)、ジメチルアミノピリジン1.59g(13mmol)、化合物(1)−b30g(130mmol)及びクロロホルム200mLを混合した。窒素雰囲気下、得られた溶液を氷冷して攪拌し、溶液にジシクロヘキシルカルボジイミド29.57g(143mol)を一時間かけて滴下した。滴下終了後、攪拌した。反応溶液にクロロホルム200mL及びヘプタン200mLを加えて沈殿を濾過した。濾液を回収して、純水で3回洗浄した。有機層を回収し、無水硫酸ナトリウムで乾燥、濾過後、溶媒を除去した。残渣にメタノールを加えて攪拌し、得られた粉末を濾取後、さらにメタノールを加えて攪拌した。得られた粉末を濾取、真空乾燥を経て、化合物(E)を42g得た。収率は化合物(4−b)基準で90%であった。
<化合物(F)の製造例>
化合物(E)、23g及びTHF150mlを混合した。窒素雰囲気下で、得られた溶液に10%パラジウム−炭素(50%含水)1.2gを加えた。減圧後、水素置換し、室温、常圧、水素雰囲気下で溶液を攪拌した。窒素置換後、溶液を濾過し、触媒及び溶媒を除去した。残渣をトルエンに溶解し、不溶成分を濾過にて除去後、溶媒を除去した。残渣を水/メタノール1:1(v/v)、次いで水で洗浄した。得られた結晶を濾別、真空乾燥して化合物(F)17.8gを得た。収率は化合物(E)基準で97%であった。
<第4工程>
化合物(F)16g(44.9mmol)、ジメチルアミノピリジン0.55g(13mmol)、4−ヒドロキシブチルアクリレート6.47g(44.9mmol)及びクロロホルム100mLを混合した。窒素雰囲気下、氷冷して攪拌し、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩10.19g(49.4mmol)の50mLクロロホルム溶液を滴下した。滴下終了後、室温で2時間攪拌して反応させた。反応溶液にトルエン200mLを加えて沈殿を濾過した。濾液を回収して、減圧濃縮、クロロホルムを除去し、トルエン溶液とした。トルエン溶液を1N−塩酸水溶液で3回洗浄した。有機層を回収し、無水硫酸ナトリウムで乾燥、濾過後、溶媒を除去した。残渣の真空乾燥を経て、化合物(5−d)を18.5g得た。
<第5工程>
化合物(5−d)18.5g、純水0.97g(53.9mmol)、パラトルエンスルホン酸一水和物0.85g(4.5mmol)及びTHF100mLを混合した。窒素雰囲気下、得られた溶液を50℃に加温後、3時間攪拌して反応させた。室温まで放冷後、THFを除去し、残渣にヘプタン200mLを加えた。析出した沈殿を濾取し、これを純水で洗浄後、真空乾燥して、化合物(6−d)15.4gを得た。収率は化合物(F)基準、二工程で81%であった。
(比較例1、2)
化合物(6−a)の製造を下記のスキームにしたがって行った。
Figure 2009256327
(比較例1)
トランス−シクロヘキサンジカルボン酸24.68g(118mmol)及びトルエンを混合した。得られた溶液に二塩化オキサリル74.91g(590mmol)及びジメチルホルムアミド0.5mLを加えて、窒素雰囲気下で溶液を攪拌した。トルエン、二塩化オキサリルを減圧除去して得られた溶液(シクロヘキサンジカルボン酸ジクロリド粗精製物)及びクロロホルムを混合した。
一方、化合物(A)12g(45.4mmol)及びクロロホルムを混合した。化合物(A)を含む溶液と、ピリジン12.6g(159mmol)とを氷冷下で、シクロヘキサンジカルボン酸ジクロリド粗精製物を含む溶液に滴下した。反応溶液を窒素雰囲気下で攪拌して得られた沈殿を濾過により除去後、減圧濃縮した。これを水/メタノールの混合溶媒(体積比で1/1)に滴下し、生成した沈殿を粉砕後、純水で洗浄して、濾過後真空乾燥した。得られた粉末を再び粉砕後、n−ヘプタンを加えて、攪拌した後、生成した沈殿を取り出しトルエンに溶解した。不溶成分を濾過して、濾液を減圧濃縮後、濃縮した濾液にn−ヘプタンを加えて再沈殿させた。沈殿を真空乾燥して、化合物(6−a)を7.8g得た。収率は化合物(A)基準で40%であった。純度は70%であった。
比較例1では、得られた化合物(6−a)の他に以下の式(III)〜式(X)で表される不純物(以下「不純物(III)」〜「不純物(X)」という場合がある)を含むことが、高速液体クロマトグラフィー、質量スペクトル分析によって明らかとなった。
Figure 2009256327
Figure 2009256327
Figure 2009256327
(比較例2)
トランス−シクロヘキサンジカルボン酸24.68g(118mmol)、二塩化オキサリル74.91g(590mmol)及びジメチルホルムアミド0.5mLを混合した。窒素雰囲気下で得られた溶液を攪拌した。トルエン及び二塩化オキサリルを減圧除去して得られたシクロヘキサンジカルボン酸ジクロリド粗精製物及びクロロホルムを混合した。
一方、化合物(A)12g(45.4mmol)及びクロロホルムを混合した。化合物(A)を含む溶液と、ピリジン12.6g(159mmol)とを氷冷下で、シクロヘキサンジカルボン酸ジクロリド粗精製物を含む溶液に滴下した。反応溶液を窒素雰囲気下で攪拌して得られた沈殿を濾過により除去後、減圧濃縮した。これを水に滴下し、生成した沈殿を粉砕後、純水で攪拌し、沈殿を濾取後真空乾燥した。得られた粉末を再び粉砕後、水/メタノールの混合溶媒(体積比で1/1)に滴下し、生成した沈殿を粉砕、濾取後、n−ヘプタンを加え、得られた混合液を攪拌して不溶成分を濾取した。さらに粉末をトルエンに再溶解して、さらに不溶成分を濾過して、濾液を減圧濃縮後、濃縮した濾液にn−ヘプタンを加えて再沈殿させた。沈殿を真空乾燥して、化合物(6−a)を2.1g得た。収率は化合物(A)基準で12%であった。純度は85%であった。
(参考例1、2)
化合物(4−a)の製造を下記のスキームにしたがって行った。
Figure 2009256327
(参考例1)
トランス−1、4−シクロヘキサンジカルボン酸10g(57.9mmol)、パラトルエンスルホン酸一水和物0.11g(0.6mmol)及びTHFを混合した。得られた溶液を攪拌しながら、溶液にジヒドロピラン7.30g(86.8mmol)を滴下し、攪拌した。溶液を減圧濃縮して、溶媒をトルエンで置換した。トルエンに不溶の成分を濾過にて除去し、減圧乾燥し、化合物(4−a)を含む粗精製物6.0gを得た。収率は、ジヒドロピラン基準で40%であった。核磁気共鳴スペクトルより、化合物(4−a)と式(I)で表される不純物との比率は1:12(純度8%)であった。化合物(4−a)の収率は3%であったが、化合物が分解してしまうために分離不可能であった。
(参考例2)
トランス−1、4−シクロヘキサンジカルボン酸10g(57.9mmol)、パラトルエンスルホン酸一水和物0.11g(0.6mmol)及びTHFを混合した。反応溶媒を攪拌しながら、溶液にジヒドロピラン4.87g(57.9mmol)を室温で滴下し、攪拌した。反応溶液を減圧濃縮して、溶媒をトルエンで置換した。トルエンに不溶の成分を濾過にて除去し、減圧乾燥し、化合物(4−a)を含む粗精製物1.15gを得た。収率は、ジヒドロピラン基準で8%であった。核磁気共鳴スペクトルより、化合物(4−a)と式(I)で表される不純物との比率は1:1(純度50%)であった。化合物(4−a)の収率は4%であったが、化合物が分解してしまうために分離不可能であった。
(参考例3)
化合物(4−b)の製造を下記のスキームにしたがって行った。
Figure 2009256327
<化合物(4−b)の製造例>
トランス−1、4−シクロヘキサンジカルボン酸10g(57.9mmol)及びクロロホルム100mLを混合した。反応溶媒を攪拌しながら、混合液にクロロメチルエチルエーテル5.47g(57.9mol)及びトリエチルアミン11.71g(116mmol)を氷冷下で滴下し、攪拌した。反応溶液を減圧濃縮して、溶媒をトルエンで置換した。トルエンに不溶の成分を濾過にて除去し、減圧乾燥し、化合物(4−b)を含む粗精製物12gを得た。収率は、シクロヘキサンジカルボン酸基準で90%であった。核磁気共鳴スペクトルより、化合物(4−b)と式(II)で表される不純物との比率は1:7(純度13%)であった。化合物(4−b)の収率は12%であった。
本発明のシクロアルカンジカルボン酸モノエステルの製造方法によれば、高収率でシクロアルカンジカルボン酸モノエステルを得ることができる。

Claims (14)

  1. 式(1)で表される化合物に含まれるカルボキシル基のうちいずれか1つをYで保護して、式(2)で表される化合物を得る第1工程と、
    式(2)で表される化合物に含まれるカルボキシル基をZで保護して、式(3)で表される化合物を得る第2工程と、
    式(3)で表される化合物のYを脱保護して、式(4)で表される化合物を得る第3工程とを含むシクロアルカンジカルボン酸モノエステルの製造方法。
    Figure 2009256327
    [式(1)〜式(4)中、Rは、メチル基を表す。
    mは、0〜3の整数を表す。
    Yは、−CHPh、−CHPh、−CPh、−SiHPh、−SiHPh又は−SiPhを表す。
    Phは、メチル基、ニトロ基、メトキシ基、チオメチル基、ハロゲン原子、シアノ基、メチルスルフィニル基、アジド基及びトリフルオロメチル基からなる群から選ばれる少なくとも一つで置換されていてもよい芳香族炭化水素基又は芳香族複素環基を表す。
    Zは、炭素数1〜20のアルキル基、−Ph、−SiR、−SiR Ph、−SiRPh、−CH−O−CH−CH、−CH−O−CH、−CH−S−CH、−CH−O−CH−CH−O−CH、−CH−CH−O−CH−CH、−CH−O−CH−Ph、−C(CH、−CH−O−C(CH、−CH−C(=O)−Ph、−CH−CCl、テトラヒドロピラニル基、テトラヒドロチオピラニル基、テトラヒドロフラニル基又はテトラヒドロチオフラニル基を表す。
    、R及びRは、それぞれ独立に、水素原子、直鎖状又は分岐鎖状の炭素数1〜8のアルキル基、直鎖状又は分岐鎖状の炭素数1〜8のアルコキシ基或いは−CHPh基を表す。
    は、それぞれ独立に、直鎖状又は分岐鎖状の炭素数1〜8のアルキル基或いは直鎖状又は分岐鎖状の炭素数1〜8のアルコキシ基を表す。
    pは、0又は1の整数を表す。]
  2. 式(1)〜式(4)で表される化合物が、それぞれ式(1−1)〜式(4−1)で表される化合物である請求項1記載のシクロアルカンジカルボン酸モノエステルの製造方法。
    Figure 2009256327
    [式(1−1)〜式(4−1)中、R、m、Y、及びZは、上記と同じ意味を表す。]
  3. Zは、パラメトキシフェニル基、パラニトロフェニル基、トリメチルシリル基、イソプロピルジメチルシリル基、ターシャリーブチルジメチルシリル基、ターシャリーブチルジフェニルシリル基、トリベンジルシリル基、トリイソプロピルシリル基、ジターシャリーブチルメチルシリル基、−CH−O−CH−CH、−CH−O−CH、−CH−S−CH、−CH−O−CH−CH−O−CH、−CH−CH−O−CH−CH、−CH−O−CH−Ph、−C(CH、−CH−O−C(CH、テトラヒドロピラニル基、テトラヒドロチオピラニル基、テトラヒドロフラニル基又はテトラヒドロチオフラニル基である請求項1又は2記載のシクロアルカンジカルボン酸モノエステルの製造方法。
    [Phは上記と同じ意味を表す。]
  4. Zは、ターシャリーブチルジメチルシリル基、ターシャリーブチルジフェニルシリル基、トリイソプロピルシリル基、−CH−O−CH−CH、−CH−O−CH−CH−O−CH、−CH−CH−O−CH−CH、−CH−O−CH−Ph又はテトラヒドロピラニル基である請求項1〜3のいずれか記載のシクロアルカンジカルボン酸モノエステルの製造方法。
  5. mは、0である請求項1〜4のいずれか記載のシクロアルカンジカルボン酸モノエステルの製造方法。
  6. 式(4)で表される化合物は、トランス−1,4−シクロヘキサンジカルボン酸モノエステルである請求項1〜5のいずれか記載のシクロアルカンジカルボン酸モノエステルの製造方法。
  7. Yは、−CHPhである請求項1〜6のいずれか記載のシクロアルカンジカルボン酸モノエステルの製造方法。
  8. さらに、第3工程で不純物として生成する式(1)で表される化合物を回収して、次の第1工程で再利用する工程を含む請求項1〜7のいずれか記載のシクロアルカンジカルボン酸モノエステルの製造方法。
  9. 請求項1〜8のいずれか記載のシクロアルカンジカルボン酸モノエステルの製造方法によって製造される式(4)で表される化合物と、式(5)で表される化合物とを反応させて、式(6)で表される化合物を得る第4工程と、
    式(6)で表される化合物のZを脱保護して、式(7)で表される重合性化合物を得る第5工程とを含む重合性化合物の製造方法。
    −(J−K−J−(B−A−X−H (5)
    Figure 2009256327
    [式(5)〜式(7)中、R、m、Z及びpは上記と同じ意味を表す。
    Xは、−O−、−S−、−NH−又は−N(R17)−を表す。
    は、2価のヘテロ原子を含んでもよい脂環式炭化水素基又は2価のヘテロ原子を含んでもよい芳香族炭化水素基を表す。該脂環式炭化水素基又は芳香族炭化水素基は、さらに、ハロゲン原子、ハロゲン原子を含んでいてもよい炭素数1〜4のアルキル基、ハロゲン原子を含んでいてもよい炭素数1〜4のアルコキシ基、シアノ基又はニトロ基で置換されていてもよい。
    は、−CR1516−、−CH−CH−、−O−、−S−、−C(=O)−O−、−O−C(=O)−、−O−C(=O)−O−、−C(=S)−O−、−O−C(=S)−、−O−C(=S)−O−、−C(=O)−N(R17)−、−N(R17)−C(=O)−、−OCH−、−CHO−、−SCH−、−CHS−、−C(=S)−O−、−O−C(=S)−、−C(=O)−S−、−S−C(=O)−、−(C=S)−S−、−S−C(=S)−、−NH−C(=O)−O−、−O−C(=O)−NH−、−NH−C(=O)−NH−、−N(R17)−、−S(=O)−、−O−S(=O)−O−、−N=N−又は単結合を表す。
    15及びR16は、それぞれ独立に、水素原子、フッ素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を表す。
    17は、水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を表す。
    及びJは、それぞれ独立に、炭素数1〜12のアルキレン基を表す。該アルキレン基は、さらに、炭素数1〜5のアルキル基、炭素数1〜5のアルコキシ基又はハロゲン原子を含んでいてもよい。
    は、−O−、−C(=O)−O−、−O−C(=O)−、−C(=S)−O−、−O−C(=S)−、−C(=O)−S−、−S−C(=O)−、−(C=S)−S−、−S−C(=S)−、−NH−C(=O)−、−C(=O)−NH−、−NH−C(=O)−O−、−O−C(=O)−NH−、−NH−C(=O)−NH−、−O−C(=O)−O−、−N(R17)−、−S(=O)−、−O−S(=O)−O−、又は単結合を表す。
    k及びlは、それぞれ独立に、1〜3の整数を表す。kが2以上の整数であるとき、複数のA及びBは、同一であっても異なっていてもよい。lが2以上の整数であるとき、複数のJ、J及びKは、同一であっても異なっていてもよい。
    は、重合性基を表す。]
  10. は、アクリロイルオキシ基又はメタクリロイルオキシ基である請求項9記載の重合性化合物の製造方法。
  11. 第5工程が、酸性条件下で式(6)で表される化合物のZを脱保護する工程である請求項9又は10記載の重合性化合物の製造方法。
  12. 第5工程が、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素、硝酸、硫酸、パラトルエンスルホン酸、ピリジニウムパラトルエンスルホン酸、トリフルオロ酢酸、トリクロロ酢酸及びメタンスルホン酸からなる群から選ばれる少なくとも1種の酸の存在下で、式(5)で表される化合物のZを脱保護する工程である請求項9〜11のいずれか記載の重合性化合物の製造方法。
  13. 式(3a)で表される化合物。
    Figure 2009256327
    [式(3a)中、Rは、メチル基を表す。
    は、0〜3の整数を表す。
    は、−CHPh、−CHPh、−CPh、−SiHPh、−SiHPh又は−SiPhを表す。
    Phは、メチル基、ニトロ基、メトキシ基、チオメチル基、ハロゲン原子、シアノ基、メチルスルフィニル基、アジド基又はトリフルオロメチル基で置換されていてもよい芳香族炭化水素基又は芳香族複素環基を表す。
    は、−SiR5a6a7a、−CH−O−CH−CH、−CH−O−CH、−CH−S−CH、−CH−O−CH−CH−O−CH、−CH−CH−O−CH−CH、−CH−O−CH−Ph、−C(CH、−CH−O−C(CH、−CH−C(=O)−Ph、−CH−CCl、テトラヒドロピラニル基、テトラヒドロチオピラニル基、テトラヒドロフラニル基又はテトラヒドロチオフラニル基を表す。
    5a、R6a及びR7aは、それぞれ独立に、水素原子、直鎖状又は分岐鎖状の炭素数1〜8のアルキル基、直鎖状又は分岐鎖状の炭素数1〜8のアルコキシ基或いは−CHPh基を表す。]
  14. 式(4b)で表される化合物。
    Figure 2009256327
    [式(4b)中、Rは、メチル基を表す。
    は、0〜3の整数を表す。
    は、−SiR5b6b7b、−CH−O−CH−CH、−CH−O−CH、−CH−S−CH、−CH−O−CH−CH−O−CH、−CH−CH−O−CH−CH、−CH−O−CH−Ph、−C(CH、−CH−O−C(CH、−CH−CO−Ph、−CH−CCl、テトラヒドロピラニル基、テトラヒドロチオピラニル基、テトラヒドロフラニル基又はテトラヒドロチオフラニル基を表す。
    5b、R6b及びR7bは、それぞれ独立に、水素原子、直鎖状又は分岐鎖状の炭素数1〜8のアルキル基、直鎖状又は分岐鎖状の炭素数1〜8のアルコキシ基或いは−CHPh基を表す。
    Phは、メチル基、ニトロ基、メトキシ基、チオメチル基、ハロゲン原子、シアノ基、メチルスルフィニル基、アジド基又はトリフルオロメチル基で置換されていてもよい芳香族炭化水素基又は芳香族複素環基を表す。]
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