JP2009254959A - 排水処理方法及び排水処理装置 - Google Patents

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【課題】排水に含まれるシアン化合物を効率的且つ十分高度に低減できる排水処理方法及び排水処理装置を提供すること。
【解決手段】本発明に係る排水処理方法は、シアン化合物を含有する被処理水と酸化剤とを混合し、シアン化物イオンを無害化するシアン化物イオン無害化工程と、酸化剤が残存する被処理水と還元剤とを混合し、当該酸化剤を分解する酸化剤分解工程と、この酸化剤分解工程を経た被処理水にpH調整用の酸を添加する酸添加工程と、この酸添加工程を経て得られた酸性の被処理水と第一鉄塩とを混合し、被処理水に含まれるシアノ錯体から不溶性の鉄シアノ錯体を得る不溶錯体形成工程と、この不溶錯体形成工程を経た被処理水にpH調整用のアルカリを添加し、鉄シアノ錯体を凝集させる凝集処理工程とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、シアン化合物を含有する排水を処理するための排水処理方法及び排水処理装置に関する。
シアン化合物を含有する被処理水の処理方法として、次のような2段階の処理を行う方法が知られている。まず、第1段階の処理として、被処理水のpHを10以上に維持し、これに酸化剤として、例えば次亜塩素酸ナトリウムを添加することによって、下記式(1)に示す反応を生じさせ、シアン化物をシアン酸塩に変換する。次に、第2段階の処理として、第1段階の処理を経た被処理水のpHを7〜8程度に調整し、これに再度、次亜塩素酸ナトリウムを添加することによって、下記式(2)に示す反応を生じさせ、シアン酸塩を無害な窒素に分解する。
NaCN+NaOCl→NaCNO+NaCl…(1)
2NaCNO+3NaOCl+HO→N+3NaCl+2NaHCO…(2)
しかし、上記のような2段階の処理方法にあっては、排水が鉄イオンなどを含有するものであると、鉄イオンとシアン化物イオンとが安定な鉄シアノ錯体を形成するため、シアン化合物を十分に分解処理できないという問題があった。そこで、上述の2段階の処理を行った後、更に以下の処理を施すことによってシアン化合物を除去することが知られている。すなわち、まず、上述の2段階の処理を経た被処理水中に残存する次亜塩素酸ナトリウムを分解するため、被処理水に還元剤(例えば、亜硫酸ナトリウム)を添加する。次いで、被処理水に第一鉄塩(例えば、硫酸第一鉄)を添加することによって、下記式(3)、(4)に示す反応を生じさせ、可溶性のシアノ錯体を不溶性の鉄シアノ錯体に変換し、この鉄シアノ錯体(固体)を含有する処理水を固液分離するといった方法がとられる。
2[Fe(CN)3−+3Fe2+→Fe[Fe(CN)…(3)
[Fe(CN)4−+2Fe2+→Fe[Fe(CN)]…(4)
上述の2段階の処理と、その後の第一鉄塩による処理とを組み合わせた処理方法の一例として、例えば、下記特許文献1に記載された方法が知られている。特許文献1には、シアン化物イオンを含有する排水をアルカリ性にして酸化剤を作用させた後、過剰の酸化剤を無効化し、次いで、この排水に第一鉄塩を粉末状態で添加することが記載されている(特許文献1の「特許請求の範囲」を参照)。
特開昭57−127487号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載の処理方法では、排水中のシアン化合物を十分高度に除去することができず、未だ改善の余地があった。
本発明は、このような実情に鑑みてなされたものであり、排水に含まれるシアン化合物を効率的且つ十分高度に低減できる排水処理方法及び排水処理装置を提供することを目的とする。
本発明に係る排水処理方法は、シアン化合物を含有する被処理水と酸化剤とを混合し、シアン化物イオンを無害化するシアン化物イオン無害化工程と、酸化剤が残存する被処理水と還元剤とを混合し、当該酸化剤を分解する酸化剤分解工程と、この酸化剤分解工程を経た被処理水にpH調整用の酸を添加する酸添加工程と、この酸添加工程を経て得られた酸性の被処理水と第一鉄塩とを混合し、被処理水に含まれるシアノ錯体から不溶性の鉄シアノ錯体を得る不溶錯体形成工程と、この不溶錯体形成工程を経た被処理水にpH調整用のアルカリを添加し、鉄シアノ錯体を凝集させる凝集処理工程とを備える。
本発明者らは、上記式(3)、(4)に示す反応によって不溶性の鉄シアノ錯体を生成した後、この鉄シアノ錯体を含む被処理水をアルカリ性にすると、被処理水に含まれる金属イオン(例えば、Feイオン)とともに鉄シアノ錯体が凝集体(フロック)を形成することを見出した。このため、凝集体を含む固形分を分離除去することで効率的にシアン化合物を十分に取り除くことができる。このように本発明に係る排水処理方法によれば、被処理水に含まれるシアン化合物を効率的且つ十分高度に低減できる。
本発明の排水処理方法は、凝集処理工程を経た被処理水に高分子凝集剤を添加する凝集剤添加工程を更に備えることが好ましい。かかる構成を採用することにより、鉄シアノ錯体をより十分に凝集させることができ、シアン化合物をより一層高度に除去することができる。
また、不溶錯体形成工程において、酸性の被処理水と第一鉄塩の水溶液とを混合することが好ましい。第一鉄塩の水溶液は、粉末状の第一鉄塩と比較し、取り扱い性に優れるため、特殊な添加装置を使用しなくても、被処理水に対して第一鉄塩を安定的に供給できる。その結果、被処理水中のシアン化合物を十分安定的に除去することができる。
また、本発明に係る排水処理装置は、シアン化合物を含有する被処理水と酸化剤とを混合し、シアン化物イオンを無害化するシアン化物イオン無害化槽と、酸化剤が残存する被処理水と還元剤とを混合し、当該酸化剤を分解する酸化剤分解槽と、酸化剤分解槽からの被処理水にpH調整用の酸を添加する酸添加手段と、pH調整用の酸が添加された酸性の被処理水と第一鉄塩とを混合し、当該被処理水に含まれるシアノ錯体から不溶性の鉄シアノ錯体を得る不溶錯体形成槽と、この不溶錯体形成槽からの被処理水にpH調整用のアルカリを添加するアルカリ添加手段と、アルカリが添加された被処理水を収容し、鉄シアノ錯体を凝集させる凝集処理槽とを備える。
本発明に係る排水処理装置は、上記の通り、不溶性の鉄シアノ錯体を含む被処理水にアルカリを添加する手段及び鉄シアノ錯体を凝集させる凝集処理槽を備えるものであるため、上述の本発明に係る排水処理方法を好適に実施することができ、被処理水に含まれるシアン化合物を効率的且つ十分高度に低減できる。
本発明によれば、排水に含まれるシアン化合物を効率的且つ十分高度に低減できる。
以下、図面を参照しつつ本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。
図1は、本実施形態に係る排水処理装置を示す概略構成図である。同図に示す排水処理装置10は、シアン化合物を含有する被処理水が配管L1を通じて供給される第1酸化反応槽1から、配管L8を通じて処理水を排出する沈殿槽7に至るまで、直列に接続された計7個の処理槽を備える。具体的には、排水処理装置10は、第1酸化反応槽1、第2酸化反応槽2、酸化剤分解槽3、pH調整槽4、不溶錯体形成槽5、凝集処理槽6、沈殿槽7及びこれらの処理槽に接続された配管L1〜L8を備える。本実施形態においては、シアン化物イオン無害化槽は、第1酸化反応槽1及び第2酸化反応槽2の2槽によって構成される。
排水処理装置10が備える処理槽は、図1に示すように、収容する被処理水に対して各種の薬剤を添加するための薬剤添加手段をそれぞれ備える。具体的には、第1酸化反応槽1は、被処理水に酸化剤及びpH調整用のアルカリを添加する手段を有する。第2酸化反応槽2は、被処理水に酸化剤及びpH調整用の酸を添加する手段を有する。酸化剤分解槽3は、被処理水に還元剤を添加する手段を有する。pH調整槽4は、被処理水にpH調整用の酸を添加する手段を有する。不溶錯体形成槽5は、被処理水に第一鉄塩を添加する手段を有する。凝集処理槽6は、被処理水にpH調整用のアルカリを添加する手段を有する。凝集処理槽6と沈殿槽7と連結する配管L7は、この中を流れる被処理水に高分子凝集剤を添加する手段を有し、沈殿槽7に高分子凝集剤が添加された被処理水が導入されるようになっている。これらの処理槽は、添加された薬剤と被処理水とを十分に混合するための攪拌機(図示せず)を有する。
次に、排水処理装置10によるシアン含有排水の処理方法について説明する。
まず、シアン化物イオン及びシアノ錯体を含有する排水(被処理水)を、配管L1を通じて第1酸化反応槽1に導入する。第1酸化反応槽1に収容した被処理水に含まれるシアン化物をシアン酸に変換するため、酸化剤として次亜塩素酸ナトリウムを添加する(上記反応式(1)を参照)。このとき、第1酸化反応槽1内の被処理水のpHを10程度とするため、pH調整用のアルカリとして、水酸化ナトリウム(苛性ソーダ)、水酸化カルシウム(消石灰)などを添加する。酸化還元電位(ORP)は350mV程度以上とすることが好ましい。なお、酸化剤として添加する次亜塩素酸ナトリウムによって被処理液のpHを十分に調整できる場合は、必ずしもpH調整用のアルカリは添加しなくてもよい。
次に、シアン酸を含有する被処理水を、配管L2を通じて第2酸化反応槽2に導入する。第2酸化反応槽2では、pH調整用の酸とともに、次亜塩素酸ナトリウムを再度添加し、シアン酸を無害な窒素に分解する(上記反応式(2)を参照)。このとき、第2酸化反応槽2内の被処理水のpHは7〜8程度とすることが好ましく、酸化還元電位(ORP)は650mV程度以上とすることが好ましい。pH調整用の酸として、硫酸、塩酸などを使用することができる。
上記の第1及び第2酸化反応槽1,2における酸化剤による酸化処理によって被処理水に含まれるシアン化物イオンを十分に無害化することができる(シアン化物イオン無害化工程)。ここでは、酸化剤として次亜塩素酸ナトリウムを使用する場合を例示したが、過酸化水素、さらし粉などを使用してもよい。
シアン化物イオンが十分に除去された被処理水を、配管L3を通じて酸化剤分解槽3に導入する。酸化剤分解槽3では、被処理水に還元剤(例えば、亜硫酸ナトリウム)を添加することで、被処理水中に残留する次亜塩素酸ナトリウム(酸化剤)を分解する(酸化剤分解工程)。このとき、酸化剤分解槽3内の被処理水のpHは7〜8程度であればよい。
シアン化物イオンは十分に除去されたものの、シアノ錯体が残存する被処理水を配管L4を通じてpH調整槽4に導入する。pH調整槽4では、pH調整用の酸(例えば、硫酸、塩酸など)を添加し、槽内の被処理水のpHを弱酸性に調整する(酸添加工程)。具体的には、槽内の被処理水のpHを3〜7の範囲内とすることが好ましく、5〜6の範囲内とすることがより好ましい。pH調整槽4で被処理水を弱酸性にすることで、後述する不溶錯体形成槽5において、被処理水に対して第一鉄塩を添加した際、鉄の水酸化物の生成が抑制され、鉄シアノ錯体を効率よく生成させることができる。
pHを弱酸性に調整後の被処理水を不溶錯体形成槽5に導入する。不溶錯体形成槽5では、被処理水に第一鉄塩(例えば、硫酸第一鉄)を添加し、上記反応式(3),(4)に表される反応を生じさせ、可溶性のシアノ錯体を不溶性の鉄シアノ錯体に変換する(不溶錯体形成工程)。このとき、不溶錯体形成槽5内の被処理水のpHは5〜6程度とすることが好ましい。また、被処理水と混合する第一鉄塩は水溶液であることが好ましい。第一鉄塩の水溶液は、粉末状の第一鉄塩と比較し、取り扱い性に優れるため、特殊な添加装置を使用しなくても、被処理水に対して安定的に供給できるという利点がある。
不溶錯体形成槽5において、被処理水に含まれるシアノ錯体を不溶性の鉄シアノ錯体に変換する反応を十分に行った後、不溶錯体形成槽5から配管L6を通じて被処理水を凝集処理槽6に導入する。凝集処理槽6では、槽内の被処理水にpH調整用のアルカリ(例えば、水酸化ナトリウム)を添加し、被処理水に含まれる金属イオンの存在下、被処理水のpHを弱アルカリ性に調整することによって、上記金属イオンともに鉄シアノ錯体を凝集させる(凝集処理工程)。このとき、凝集処理槽6内の被処理水のpHは8〜10とすることが好ましく、9〜10とすることがより好ましい。
ここで、鉄シアノ錯体の凝集体の形成に寄与する金属イオンとしては、鉄イオン、銅イオン、亜鉛イオンなどが挙げられる。この金属イオンは、被処理水が元来含むものであってもよく、上記の処理過程において添加された薬剤に由来するものであってもよい。例えば、不溶錯体形成工程において、第一鉄塩を過剰に添加しておけば、別途金属イオンを添加しなくても、被処理水中に残存する鉄イオンとともに鉄シアノ錯体を凝集させることができる。
その後、被処理水を凝集処理槽6から配管L7を通じて沈殿槽7に移送する過程で被処理水に高分子凝集剤を添加する(凝集剤添加工程)。高分子凝集剤が添加された被処理水を沈殿槽7に導入し、槽内で凝集沈殿又は高速凝集沈殿を行う。沈殿槽7において固液分離がなされ、固形分が十分に低減された上澄み水を配管L8から排出し、他方、固形分は沈殿槽7の底部に接続された配管L9から排出する。
上記実施形態によれば、凝集処理槽6において、pH調整用のアルカリを添加して被処理水のpHを8〜10程度にすることで、被処理水に含まれる鉄シアノ錯体の凝集体(フロック)を形成することができる。このため、凝集体を含む固形分を分離除去することで効率的に鉄シアノ錯体を十分に取り除くことができる。このように本実施形態よれば、被処理水に含まれるシアン化合物を効率的且つ十分高度に低減できる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明の上記実施形態に限定されるものではない。例えば、上記実施形態においては、処理槽にpH調整用のアルカリや酸、あるいは酸化剤や還元剤を添加する場合を例示したが、配管内を流れる被処理水にこれらの薬剤を添加し、その後、所定の処理槽において被処理水と薬剤との混合を行なってもよい。
また、上記実施形態では、配管L7を流れる被処理水に高分子凝集剤を添加する場合を例示したが、高分子凝集剤と被処理水とを混合するための槽を別途設けてもよい。なお、凝集処理槽6におけるpH調整によって十分に凝集体を形成できる場合は、必ずしも高分子凝集剤を被処理水に添加しなくてもよい。ただし、凝集体を強固なものとするとともに凝集体の沈降性を向上させるなどの点から、高分子凝集剤の添加を行うことが好ましい。
更に、凝集処理槽6からの被処理水を固液分離する手段として沈殿槽7を例示したが、被処理水に含まれる凝集体を分離できる装置であれば、これに限定されることはなく、沈殿槽7の代わりにフィルタプレス機などを用いてもよい。
以下、実施例を挙げて本発明について更に詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
シアン化物イオン及びシアノ錯体を含有する被処理水(全シアンの含有量:395mg/リットル)を以下のようにして処理した。すなわち、まず、被処理水1リットルに対して次亜塩素酸ナトリウムを水溶液の状態で2000mg添加した。その後、被処理水に水酸化ナトリウムを添加し、被処理水のpHを約10.5に調整した。この被処理水を10分間攪拌することによって、被処理水に含まれるシアン化物をシアン酸に変換した。
次いで、シアン酸及びシアノ錯体を含有する被処理水1リットルに対し、再度次亜塩素酸ナトリウムを水溶液の状態で2000mg添加した。その後、被処理水に硫酸を添加し、被処理水のpHを約7.5に調整した。この被処理水を30分間攪拌することによって、被処理水に含まれるシアン酸を無害化する処理を行った(シアン化物イオン無害化工程)。
シアン化物イオンを無害化した後、被処理水に亜硫酸ナトリウム(還元剤)を添加し、過剰の次亜塩素酸ナトリウムを分解除去した(酸化剤分解工程)。次亜塩素酸ナトリウムを除去した後、被処理水に硫酸を添加し、被処理水のpHを約5.5に調整した(酸添加工程)。この被処理水1リットルに対して硫酸第一鉄を水溶液の状態で500mg添加し、30分間攪拌して不溶性の鉄シアノ錯体を形成させた(不溶錯体形成工程)。なお、硫酸第一鉄の水溶液として、水100質量部に対して硫酸第一鉄10質量部を溶解させたものを使用した。
その後、被処理水に水酸化ナトリウムを添加し、被処理水のpHを約9.0に調整することで、鉄シアノ錯体を凝集させた(凝集処理工程)。この被処理水に高分子凝集剤を更に添加した後(凝集剤添加工程)、被処理水を固液分離して最終的に処理水を得た。
本実施例の排水処理の各過程の条件及び最終的に得られた処理水の残留シアン濃度を表1に示す。表1に示すように、全シアン濃度395mg/リットルの排水を本実施例の条件で処理することにより、残留シアン濃度を0.05mg/リットル以下にまで低減できることが確認された。本実施例におけるシアン濃度の測定は、JIS K0102に準じ、吸光光度計を用いて行った。
Figure 2009254959
本発明に係る排水処理装置の好適な実施形態を示す概略構成図である。
符号の説明
1…第1酸化反応槽(シアン化物イオン無害化槽)、2…第2酸化反応槽(シアン化物イオン無害化槽)、3…酸化剤分解槽、4…pH調整槽、5…不溶錯体形成槽、6…凝集処理槽、7…沈殿槽、10…排水処理装置。

Claims (4)

  1. シアン化合物を含有する被処理水と酸化剤とを混合し、シアン化物イオンを無害化するシアン化物イオン無害化工程と、
    前記酸化剤が残存する被処理水と還元剤とを混合し、当該酸化剤を分解する酸化剤分解工程と、
    前記酸化剤分解工程を経た被処理水にpH調整用の酸を添加する酸添加工程と、
    前記酸添加工程を経て得られた酸性の被処理水と第一鉄塩とを混合し、被処理水に含まれるシアノ錯体から不溶性の鉄シアノ錯体を得る不溶錯体形成工程と、
    前記不溶錯体形成工程を経た被処理水にpH調整用のアルカリを添加し、前記鉄シアノ錯体を凝集させる凝集処理工程と、
    を備えることを特徴とする排水処理方法。
  2. 前記凝集処理工程を経た被処理水に高分子凝集剤を添加する凝集剤添加工程を更に備えることを特徴とする、請求項1に記載の排水処理方法。
  3. 前記不溶錯体形成工程において、前記酸性の被処理水と第一鉄塩の水溶液とを混合することを特徴とする、請求項1又は2に記載の排水処理方法。
  4. シアン化合物を含有する被処理水と酸化剤とを混合し、シアン化物イオンを無害化するシアン化物イオン無害化槽と、
    前記酸化剤が残存する被処理水と還元剤とを混合し、当該酸化剤を分解する酸化剤分解槽と、
    前記酸化剤分解槽からの被処理水にpH調整用の酸を添加する酸添加手段と、
    前記pH調整用の酸が添加された酸性の被処理水と第一鉄塩とを混合し、当該被処理水に含まれるシアノ錯体から不溶性の鉄シアノ錯体を得る不溶錯体形成槽と、
    前記不溶錯体形成槽からの被処理水にpH調整用のアルカリを添加するアルカリ添加手段と、
    前記アルカリが添加された被処理水を収容し、前記鉄シアノ錯体を凝集させる凝集処理槽と、
    を備えることを特徴とする排水処理装置。
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