JP2009252683A - 非水電解質二次電池用正極体の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】正極活物質粒子の粒径が微細な場合であっても十分な電気容量を引き出すことができ、電気容量の改善された非水電解質二次電池を得ることができる非水電解質二次電池用正極体の製造方法を提供する。
【解決手段】高速せん断型分散機を用いて、正極活物質粉末、導電材および結着剤を溶媒中に分散させて分散液を得る工程と、高圧分散機を用いて、該分散液にさらに分散処理を施すことにより、正極合剤を得る工程と、該正極合剤を集電体の片面または両面に塗布することにより、正極体を得る工程と、を含む非水電解質二次電池用正極体の製造方法である。
【選択図】なし
【解決手段】高速せん断型分散機を用いて、正極活物質粉末、導電材および結着剤を溶媒中に分散させて分散液を得る工程と、高圧分散機を用いて、該分散液にさらに分散処理を施すことにより、正極合剤を得る工程と、該正極合剤を集電体の片面または両面に塗布することにより、正極体を得る工程と、を含む非水電解質二次電池用正極体の製造方法である。
【選択図】なし
Description
本発明は、非水電解質二次電池用正極体の製造方法に関し、より詳しくは、正極活物質、導電材、結着剤および溶媒を含む正極合剤を用いて非水電解質二次電池用正極体を製造する方法に関する。
リチウム二次電池などの非水電解質二次電池は、携帯電話やノートパソコン等の電源として既に実用化されており、さらに自動車用途や電力貯蔵用途などの中・大型用途においても、適用が試みられている。
従来、非水電解質二次電池に用いられる正極は、通常、正極活物質、導電材、結着剤および溶媒を含む正極合剤スラリーを正極集電体上に塗布する方法などにより作製されている(たとえば、特許文献1参照)。
特開2002−100356号公報
上記特許文献1には、電極材料(正極活物質、導電材および結着剤)と溶媒とをボールミルを用いて混合、分散させてスラリーを得ることが記載されている。しかし、ボールミルあるいは乳鉢を用いて電極材料を溶媒に分散させる場合には、得られる非水電解質二次電池において、十分な電気容量を引き出せない場合があった。これは、正極活物質と、他の電極材料、特には導電材との混合が不十分であるために、スラリー中の正極活物質の一部が導電材と接触することなく凝集し、結果、得られる正極中の一部の正極活物質が電気的に孤立するためであると考えられる。この問題は、正極活物質の粒径が小さい(たとえば、ナノレベル)ほど顕著である。
また、湿式ビーズミルを用いて電極材料を分散させる方法は、ビーズ同士またはビーズとベッセル(容器)内壁との摩擦によるコンタミネーション、ビーズと正極活物質との衝突による正極活物質の損傷などの問題があるため、正極合剤スラリーを調製する手段として、必ずしも好適であるとはいえない。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、正極活物質粒子の粒径が微細な場合であっても十分な電気容量を引き出すことができ、電気容量の改善された非水電解質二次電池を得ることができる非水電解質二次電池用正極体の製造方法および当該方法により得られる非水電解質二次電池用正極体を提供することである。
本発明は、高速せん断型分散機を用いて、正極活物質粉末、導電材および結着剤を溶媒中に分散させて分散液を得る工程と、高圧分散機を用いて、該分散液にさらに分散処理を施すことにより、正極合剤を得る工程と、該正極合剤を集電体の片面または両面に塗布することにより、正極体を得る工程と、を含む非水電解質二次電池用正極体の製造方法を提供する。
本発明において、高圧分散機を用いた分散処理の処理圧力は、10MPa以上300MPa以下であることが好ましい。
また、高圧分散機を用いた分散処理は、得られる正極合剤の粘度が、上記分散液の粘度の1.2〜10倍となるように、1回または複数回行なわれることが好ましい。上記分散液の粘度は、1000cP以上3000cP以下であることが好ましい。
本発明の方法は、BET比表面積が3m2/g以上100m2/g以下である正極活物質粉末に対しても好ましく適用される。
また、本発明は、上記いずれかに記載の方法により得られる非水電解質二次電池用正極体を提供する。
本発明によれば、非水電解質二次電池としたときに、同じ正極活物質を用いた従来の正極体と比較して、より効果的に電気容量を引き出すことができる正極体を得ることが可能である。かかる本発明の正極体を用いることにより、電気容量特性に優れる非水電解質二次電池を提供することが可能となる。
本発明の非水電解質二次電池用正極体の製造方法は、下記の工程を含む。
(1)高速せん断型分散機を用いて、正極活物質粉末、導電材および結着剤を溶媒中に分散させて分散液を得る工程(分散液調製工程)。
(2)高圧分散機を用いて、該分散液にさらに分散処理を施すことにより、正極合剤を得る工程(正極合剤調製工程)。
(3)該正極合剤を集電体の片面または両面に塗布し、正極体を得る工程(正極体作製工程)。
(1)高速せん断型分散機を用いて、正極活物質粉末、導電材および結着剤を溶媒中に分散させて分散液を得る工程(分散液調製工程)。
(2)高圧分散機を用いて、該分散液にさらに分散処理を施すことにより、正極合剤を得る工程(正極合剤調製工程)。
(3)該正極合剤を集電体の片面または両面に塗布し、正極体を得る工程(正極体作製工程)。
(1)分散液調製工程
本工程では、高速せん断型分散機を用いて、正極活物質粉末、導電材および結着剤を溶媒中に分散させて分散液を得る。正極活物質としては、非水電解質二次電池用正極に従来用いられている正極活物質であってよく、正極活物質粉末として、ニッケル、マンガン、コバルトおよび鉄からなる群から選択される一種以上の元素とリチウムとを含有するリチウム複合金属酸化物を用いると、電気容量等、非水電解質二次電池の性能を高めることができるので好ましい。かかるリチウム複合金属酸化物としては、たとえば、下記式(I)および下記式(II)で表される組成を有するものを挙げることができる。
本工程では、高速せん断型分散機を用いて、正極活物質粉末、導電材および結着剤を溶媒中に分散させて分散液を得る。正極活物質としては、非水電解質二次電池用正極に従来用いられている正極活物質であってよく、正極活物質粉末として、ニッケル、マンガン、コバルトおよび鉄からなる群から選択される一種以上の元素とリチウムとを含有するリチウム複合金属酸化物を用いると、電気容量等、非水電解質二次電池の性能を高めることができるので好ましい。かかるリチウム複合金属酸化物としては、たとえば、下記式(I)および下記式(II)で表される組成を有するものを挙げることができる。
Lix1Ni1-y1M1 y1O2 (I)
(式(I)中、x1は0.9以上1.2以下であり、y1は0以上0.5以下であり、M1はCoである。)
ここで、放電容量をより高くできることから、x1は1.0以上1.1以下が好ましく、より好ましくは1.0以上1.05以下である。また、同様の理由から、y1は0.05以上0.3以下が好ましく、より好ましくは0.1以上0.2以下である。
(式(I)中、x1は0.9以上1.2以下であり、y1は0以上0.5以下であり、M1はCoである。)
ここで、放電容量をより高くできることから、x1は1.0以上1.1以下が好ましく、より好ましくは1.0以上1.05以下である。また、同様の理由から、y1は0.05以上0.3以下が好ましく、より好ましくは0.1以上0.2以下である。
Lix2Ni1-y2M2 y2O2 (II)
(式(II)中、x2は0.9以上1.2以下であり、y2は0.3以上0.9以下であり、M2はMn、CoおよびFeより選ばれる一種以上の元素である。)
ここで、放電容量をより高くできることから、x2は1.0以上1.1以下が好ましく、より好ましくは1.0以上1.05以下である。また、同様の理由から、y2は0.4以上0.8以下が好ましく、より好ましくは0.5以上0.7以下である。M2がCoおよびMnからなる場合、そのモル比Co:Mnは、50:50〜20:80の範囲であることが好ましく、より好ましくは40:60〜30:70の範囲である。
(式(II)中、x2は0.9以上1.2以下であり、y2は0.3以上0.9以下であり、M2はMn、CoおよびFeより選ばれる一種以上の元素である。)
ここで、放電容量をより高くできることから、x2は1.0以上1.1以下が好ましく、より好ましくは1.0以上1.05以下である。また、同様の理由から、y2は0.4以上0.8以下が好ましく、より好ましくは0.5以上0.7以下である。M2がCoおよびMnからなる場合、そのモル比Co:Mnは、50:50〜20:80の範囲であることが好ましく、より好ましくは40:60〜30:70の範囲である。
上記式(I)および(II)における金属元素M1、M2はそれぞれ、その一部がB、Al、Ga、In、Si、Ge、Sn、Mg、Sc、Y、Ti、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Cr、Mo、W、Tc、Ru、Rh、Ir、Pd、Cu、Ag、Zn等の元素で置換されてもよい。
上記のような組成からなる正極活物質は、たとえば、正極活物質となり得る金属化合物の混合物を焼成することにより製造することができる。すなわち、この場合、対応する金属元素を含有する化合物を、所定の組成となるように秤量し、混合して得られる金属化合物混合物を焼成することにより正極活物質を得ることができる。
上記対応する金属元素を含有する化合物としては、たとえばLi、Al、Ni、Mn、CoまたはFeなどの金属元素を含有する化合物を挙げることができる。当該金属元素を含有する化合物は、酸化物であってもよく、あるいは、水酸化物、オキシ水酸化物、炭酸塩、硝酸塩、酢酸塩、ハロゲン化物、シュウ酸塩、アルコキシドなどの、高温下で分解および/または酸化され、酸化物となり得るものであってもよい。これらのなかでも、Liを含有する化合物としては、水酸化物および/または炭酸塩が好ましく、Alを含有する化合物としては、水酸化物および/または酸化物が好ましく、Niを含有する化合物としては、水酸化物および/または酸化物が好ましく、Mnを含有する化合物としては、炭酸塩および/または酸化物が好ましく、Coを含有する化合物としては、酸化物および/または水酸化物が好ましく、Feを含有する化合物としては、水酸化物および/または酸化物が好ましい。また、対応する金属元素を含有する化合物として、2種以上の金属元素を含有する複合化合物を用いてもよい。
上記金属元素を含有する化合物の混合は、乾式混合、湿式混合のいずれであってもよいが、より簡便な乾式混合が好ましく、乾式混合装置としては、V型混合機、W型混合機、リボン混合機、ドラムミキサー、乾式ボールミル等を用いることができる。
上記金属化合物混合物の焼成は、該混合物を必要に応じて圧縮成形した後、たとえば700℃以上1200℃以下の温度範囲にて、2〜30時間保持することにより行なうことができる。焼成の際には、金属化合物混合物を入れた焼成容器が破損しない範囲で、急速に保持温度まで到達させることが好ましい。また、焼成の雰囲気としては、組成にもよるが、空気、酸素、窒素、アルゴンまたはそれらの混合ガスを用いることが好ましく、なかでも酸素が含まれる雰囲気下で焼成を行なうことがより好ましい。
正極活物質粉末は、焼成により得られた焼成品を、粉砕機を用いて粉砕することにより得ることができる。粉砕機としては、ジェットミル、振動ミル、乾式ボールミルなどを挙げることができる。
また、本発明においては、正極活物質として、次の工程を含む方法により得られる、Li、NiおよびM(MはMn、CoおよびFeより選ばれる一種以上の元素。)を含有するリチウム複合金属酸化物を好適に用いることができる。
(a)NiおよびMを含有する水溶液とアルカリ(A)とを混合することにより、沈殿を生成させる工程。
(b)該沈殿と酸化剤と、LiOHを含むアルカリ(B)とを含有する液状混合物を150℃〜350℃の温度範囲で水熱処理し、水熱処理品を得る工程。
(c)該水熱処理品を洗浄し、洗浄品を得る工程。
(a)NiおよびMを含有する水溶液とアルカリ(A)とを混合することにより、沈殿を生成させる工程。
(b)該沈殿と酸化剤と、LiOHを含むアルカリ(B)とを含有する液状混合物を150℃〜350℃の温度範囲で水熱処理し、水熱処理品を得る工程。
(c)該水熱処理品を洗浄し、洗浄品を得る工程。
このリチウム複合金属酸化物を正極活物質として用いることにより、非水電解質二次電池の容量維持率を向上させ得る。
工程(a)におけるNiおよびM(Mn、CoおよびFeより選ばれる一種以上の元素。)を含有する水溶液は、水溶液中にNiおよびMを含有していればよく、原料として、Ni、Mを含有する塩化物、硝酸塩、硫酸塩、シュウ酸塩、酢酸塩などの水溶性化合物を用いる場合には、該化合物を水に溶解させることにより調製することができる。これらの水溶性化合物は、無水物および水和物のいずれであってもよい。また、原料として、Ni、Mの金属材料や、Ni、Mを含有する水酸化物、酸水酸化物、酸化物などの水への溶解が困難な化合物を用いる場合には、これらを塩酸などの酸に溶解させることにより、NiおよびMを含有する水溶液を調製することができる。また、Ni、Mそれぞれについて、上述の水溶性化合物、水への溶解が困難な化合物、金属材料のうち2種以上を併用してもよい。
工程(a)におけるアルカリ(A)としては、LiOH(水酸化リチウム)、NaOH(水酸化ナトリウム)、KOH(水酸化カリウム)、NH3(アンモニア)、Na2CO3(炭酸ナトリウム)、K2CO3(炭酸カリウム)および(NH4)2CO3(炭酸アンモニウム)からなる群より選ばれる1種以上の無水物および/または該1種以上の水和物を用いることができ、通常、これらを水に溶解させて、水溶液として用いる。該水溶液におけるアルカリ(A)の濃度は、通常0.1〜20M程度、好ましくは0.5〜10M程度である。リチウム複合金属酸化物における不純物を減らす観点から、アルカリ(A)として、LiOHの無水物および/または水和物を用いることが好ましい。また、製造コストの面からは、アルカリ(A)としてKOHの無水物および/または水和物を用いることが好ましい。また、これらのアルカリ(A)として、2種以上のアルカリを併用してもよい。
工程(a)において、上記のNiおよびMを含有する水溶液とアルカリ(A)とを混合することにより、沈殿を生成させるときには、たとえば、NiおよびMを含有する水溶液にアルカリ(A)を添加する。このとき、NiおよびMを含有する水溶液を攪拌しておくことが好ましい。粒径が均一な沈殿を得るためには、NiおよびMを含有する水溶液を攪拌しながら、アルカリ(A)の水溶液を滴下することがより好ましい。この場合、NiおよびMを含有する水溶液を攪拌しながら、該水溶液のpHの計測を開始し、計測pHが11以上となるまで、アルカリ(A)の水溶液を滴下するのがよい。また、添加するアルカリ(A)の量を予め把握しているときには、アルカリ(A)の水溶液に、NiおよびMを含有する水溶液を添加することにより、沈殿を生成させてもよい。
また、沈殿生成を均一に行なうために、NiおよびMを含有する水溶液および/またはアルカリ(A)の水溶液を冷却して用いてもよい。冷却温度は、10℃以下が好ましく、より好ましくは−15℃以上5℃以下程度である。冷却の温度を0℃以下とする場合には、不凍液としてメタノール、エタノール、エチレングリコールなど、水100重量部に対し、不凍液1〜50重量部の割合でNiおよびMを含有する水溶液および/またはアルカリ(A)の水溶液に添加してもよい。
上記のNiおよびMを含有する水溶液中に、空気等の酸素含有ガスを導入する操作をしながら、アルカリ(A)を添加してもよい。このような操作を行なうことにより、容量維持率をさらに向上させることができる場合がある。アルカリ(A)の水溶液中に、NiおよびMを含有する水溶液を添加する場合には、アルカリ(A)の水溶液中に、ガスを導入することが好ましい。また、混合後に、ガス導入操作を行なってもよい。ガス導入操作の時間としては、1時間〜5日程度、温度としては、0〜100℃程度である。
生成された沈殿を有する混合液について、ろ過等の固液分離を行なう場合には、混合液を固液分離し得られる沈殿を再度水に分散させて得られる分散液を、工程(b)で用いる。固液分離し得られる沈殿について、洗浄を行なってもよい。また、生成された沈殿を有する混合液を、固液分離を行なうことなしに、そのまま工程(b)で用いてもよい。
工程(b)における液状混合物は、工程(a)で得られた沈殿と酸化剤とLiOHを含むアルカリ(B)とを含有するものである。酸化剤としては、NaClO(次亜塩素酸ナトリウム)、HNO3(硝酸)、KClO3(塩素酸カリウム)およびH2O2(過酸化水素)からなる群より選ばれる1種以上を挙げることができ、製造コスト、酸化反応性の面では、H2O2および/またはKClO3が好ましく、酸化反応制御をし易くする意味でより好ましいのはKClO3である。また、LiOHを含むアルカリ(B)としては、LiOHの無水物および/または水和物のみからなっていてもよく、あるいは、さらにNaOHの無水物および/または水和物、KOHの無水物および/または水和物、好ましくはKOHの無水物および/または水和物を含有してもよい。これらの酸化剤およびアルカリ(B)を、上記の混合液または分散液に添加して、液状混合物を調製することができる。液状混合物中の酸化剤の濃度は、通常0.1〜10M程度、好ましくは0.3〜5M程度であり、液状混合物中のアルカリ(B)の濃度は、通常0.1〜30M程度、好ましくは、1〜20M程度であり、液状混合物中の沈殿の含有量は、液体混合物1Lあたり、通常1〜200g程度である。また、液状混合物におけるLiの濃度は、0.1〜10Mとしておくことが好ましく、0.5〜5Mとしておくことがより好ましい。液状混合物は、必要に応じて、塩化リチウム、硝酸リチウム、炭酸リチウムなどを含有してもよい。また、液状混合物のpHは、水熱処理における反応を促進させる意味で、11以上であることが好ましく、13以上であることがより好ましい。
工程(b)において、上記液状混合物を150℃〜350℃の温度範囲で水熱処理し、水熱処理品を得る。この温度範囲における圧力は、通常、0.4MPa〜17MPa程度である。水熱処理装置としては、オートクレーブを用いることができる。水熱処理の好ましい温度範囲としては、180℃〜250℃である。水熱処理の時間としては、通常0.1〜150時間程度であり、好ましくは0.5〜50時間である。
工程(c)において、上記水熱処理品を洗浄する。この洗浄により、水熱処理品中の、たとえば水酸化リチウム、塩化リチウム、硝酸リチウム、炭酸リチウム、酸化剤等の不純物を除去することができる。洗浄は、通常、水熱処理品をろ過等の固液分離して得られる固形分を、水、水−アルコール、アセトンなどにより洗浄し、再度、固液分離する。固液分離後の固形分が、洗浄品である。
工程(c)の後、洗浄品を乾燥し、乾燥品を得てもよい。この乾燥は、通常、熱処理によって行なうが、送風乾燥、真空乾燥等によってもよい。熱処理温度は、通常50〜300℃であり、好ましくは100℃〜200℃程度である。当該乾燥品を、本発明における正極活物質として好ましく用いることができる。
また、本発明においては、上記乾燥品または洗浄品を焼成し、当該焼成品を正極活物質として用いてもよい。焼成を行なうことにより、リチウム複合金属化合物の結晶性が向上し、初期放電容量が大きくなる場合がある。
焼成の温度は、300℃以上1000℃以下であることが好ましく、より好ましくは500℃以上900℃以下である。上記焼成温度で保持する時間は、通常0.1〜20時間であり、好ましくは0.5〜8時間である。上記焼成温度までの昇温速度は、通常50℃〜400℃/時間であり、上記焼成温度から室温までの降温速度は、通常10℃〜400℃/時間である。また、焼成の雰囲気としては、空気、酸素、窒素、アルゴンまたはそれらの混合ガスを用いることができるが、酸素が含まれている雰囲気が好ましい。
また、本発明においては、上記乾燥品または洗浄品とリチウム塩とを混合して得られる混合物を焼成し、当該焼成品を正極活物質として用いてもよい。リチウム塩としては、水酸化リチウム、塩化リチウム、硝酸リチウムおよび炭酸リチウムからなる群より選ばれる1種以上の無水物および/または該1種以上の水和物を挙げることができる。
以上のような水熱処理を施して得られるリチウム複合金属化合物(以下、水熱処理リチウム複合金属化合物という。)を、本発明における正極活物質粉末として使用する場合には、ボールミルやジェットミルなどを用いて粉砕しておくことが好ましい。
水熱処理リチウム複合金属化合物の結晶構造は、通常、層状岩塩型結晶構造、すなわち、NaFeO2型結晶構造である。該結晶構造は、粉末X線回折測定により、測定することができる。
また、Li、NiおよびMを含有する水熱処理リチウム複合金属化合物を、本発明における正極活物質として用いる場合、容量維持率をより大きくするためには、次のような組成を有していることが好ましい。すなわち、NiおよびMの合計量(モル)に対し、Mの量(モル)が0を超え0.9以下であることが好ましい。また、Coの組成としては、Mの量(モル)に対し、Coの量(モル)が0以上0.4以下であることが好ましい。また、Li、NiおよびMの組成としては、(Ni+M)との合計量(モル)に対し、Liの量(モル)が0.6以上1.5以下であることが好ましく、より好ましくは1.0以上1.4以下である。
本発明において用いられる正極活物質粉末のBET比表面積は、特に制限されないが、たとえば、3m2/g以上100m2/g以下程度であってよく、好ましくは10m2/g以上70m2/g以下程度である。本発明の方法によれば、たとえば粒径がナノオーダーの微細な正極活物質粉末を用いる場合であっても、該粉末と他の電極材料とが均一に分散された正極合剤を得ることができ、もって電気容量が向上された非水電解質二次電池を得ることができる。
次に、分散液の調製に用いられる導電材について説明する。導電材としては、炭素質材料を用いることができ、当該炭素質材料としては、黒鉛粉末、非黒鉛炭素材料、繊維状炭素材料を挙げることができる。導電材として、2種以上の炭素質材料が用いられてもよいが、少なくとも黒鉛粉末を用いることが好ましい。黒鉛粉末としては、特に制限されないが、鱗片状黒鉛粒子からなる黒鉛粉末を好ましく用いることができる。これにより、正極内部の導電性を高めることができる。
黒鉛粉末における黒鉛粒子の平均粒径は、1μm以上6μm以下であることが好ましい。これにより、非水電解質二次電池の放電容量をより高めることができる。また、黒鉛粒子の平均粒径を1μm以上4μm以下とすれば、高い電流レートにおいてより高出力を示すことが可能な非水電解質二次電池を提供し得る。ここで、本発明において、黒鉛粒子の平均粒径とは、黒鉛粉末について撮影された走査型電子顕微鏡写真から任意に50個の黒鉛粒子を抽出し、それぞれの粒子が示す最大の粒径(粒子の最大径)を測定したときの、これら50個の粒子の最大径の平均値と定義される。
導電材として黒鉛粉末を使用する場合、その使用量は、たとえば、正極活物質粉末100重量部に対して、5重量部以上20重量部以下とすることができる。
上記非黒鉛炭素材料としては、カーボンブラック、アセチレンブラックなどを挙げることができる。カーボンブラック、アセチレンブラックなどの非黒鉛炭素材料は、微粒で表面積が大きいため、これらを導電材として使用した場合、正極内部の導電性を高め、充放電効率およびレート特性を向上させることができるが、あまりに多く添加すると、結着剤による正極合剤と正極集電体との結着性を低下させ、かえって内部抵抗を増加させる原因となる。したがって、黒鉛粉末に加えて非黒鉛炭素材料を併用する場合には、その使用量は、正極活物質粉末100重量部に対して、黒鉛粉末と非黒鉛炭素材料との合計が5重量部以上20重量部以下となるように調整されることが好ましい。
上記繊維状炭素材料としては、黒鉛化炭素繊維、カーボンナノチューブを挙げることができる。カーボンナノチューブは、シングルウォール、マルチウォールのいずれであってもよい。繊維状炭素材料は、市販されているものを、適宜、粉砕して用いてもよい。粉砕は、乾式、湿式のいずれであってもよい。乾式粉砕としては、ボールミル、ロッキングミル、遊星ボールミルによる粉砕が挙げられ、湿式粉砕としては、ボールミル、ディスパーマットによる粉砕が挙げられる。
本発明において用い得る繊維状炭素材料の長さをa、その長さ方向に垂直な断面の直径をbとしたときの、断面直径に対する長さの比a/bは、たとえば20〜1000程度である。
繊維状炭素材料を使用する場合、その電気伝導度は高いことが好ましい。具体的には、繊維状炭素材料の電気伝導度は、たとえば、1S/cm以上であり、好ましくは2S/cm以上である。なお、繊維状炭素材料の電気伝導度は、繊維状炭素材料をその密度が1.0〜1.5g/cm3となるように成形した試料について測定される。
導電材として繊維状炭素材料を使用する場合、その使用量は、たとえば、正極活物質粉末100重量部に対して、0.1重量部以上10重量部以下とすることができる。
分散液の調製に用いられる結着剤としては、熱可塑性樹脂を用いることができ、具体的には、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、四フッ化エチレン・六フッ化プロピレン・フッ化ビニリデン系共重合体、六フッ化プロピレン・フッ化ビニリデン系共重合体、四フッ化エチレン・パーフルオロビニルエーテル系共重合体などのフッ素樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン樹脂等が挙げられる。これらの二種以上を混合して用いてもよい。たとえば、結着剤としてフッ素樹脂およびポリオレフィン樹脂を用い、分散液中の正極活物質粉末および導電材の合計量100重量部に対して、フッ素樹脂の含有量が1〜15重量部、ポリオレフィン樹脂の含有量が0.1〜5重量部となるように含有させることにより、正極集電体と結着性に優れた正極合剤を得ることができる。
分散液の調製に用いられる溶媒としては、N,N−ジメチルアミノプロピルアミン、ジエチレントリアミン等のアミン系溶媒、テトラヒドロフラン等のエーテル系溶媒、メチルエチルケトン等のケトン系溶媒、酢酸メチル等のエステル系溶媒、ジメチルアセトアミド、1−メチル−2−ピロリドン等のアミド系溶媒、水等を挙げることができる。
本工程においては、上記正極活物質粉末、導電材および結着剤(これらを総称して電極材料ともいう。)を、高速せん断型分散機を用いて、溶媒中に分散させて分散液を調製する。高速せん断型分散機を用いた分散処理において、正極活物質粉末、導電材、結着剤および溶媒の混合・分散は、一度に(すなわち、一回の高速せん断型分散機による分散処理で)行なわれてもよいし、複数回の分散処理を行ない、当該複数回の分散処理によって、すべての電極材料が最終的に溶媒中に混合・分散されるようにしてもよい。後者の場合、たとえば、電極材料の一部と溶媒の一部とを、高速せん断型分散機を用いて混合・分散した後、得られたスラリーに電極材料の残部と溶媒の残部とを添加して、再度、高速せん断型分散機を用いて混合・分散を行なうことにより分散液を得ることができる。分散処理は、必要に応じて3回以上行なうことも可能である。
高速せん断型分散機による分散処理条件は特に制限されず、たとえば、撹拌翼の回転数は、1000〜10000rpm程度、1回の処理時間は、1〜30分間程度とすることができる。
高速せん断型分散機を用いた分散処理により得られる分散液の粘度は、通常、1000〜3000cPである。ここで、本発明において、分散液および後述する正極合剤の粘度は、B型粘度計により測定される。なお、結着剤は、分散液中に溶解されていてもよく、その一部または全部が溶解されることなく分散していてもよい。
(2)正極合剤調製工程
次に、本工程において、上記分散液に対して、さらに分散処理を施すことにより正極合剤を得る。本工程における分散処理には高圧分散機が用いられる。高圧分散機による分散処理を施すことにより、微粒の正極活物質粉末を用いた場合であっても、正極活物質粉末が凝集することなく、正極活物質と他の電極材料とが均一に分散された正極合剤を得ることができる。これにより、正極中で導電材に接触することなく電気的に孤立する正極活物質の量が低減されるため、非水電解質二次電池の電気容量特性の向上を図ることが可能となる。一方、高速せん断型分散機を用いた分散処理のみを行ない、高圧分散機による分散処理を行なわない場合には、正極活物質粉末と、他の電極材料との均一分散が不十分となり、結果、正極中で電気的に孤立する正極活物質の存在により電気容量特性が十分でない。
次に、本工程において、上記分散液に対して、さらに分散処理を施すことにより正極合剤を得る。本工程における分散処理には高圧分散機が用いられる。高圧分散機による分散処理を施すことにより、微粒の正極活物質粉末を用いた場合であっても、正極活物質粉末が凝集することなく、正極活物質と他の電極材料とが均一に分散された正極合剤を得ることができる。これにより、正極中で導電材に接触することなく電気的に孤立する正極活物質の量が低減されるため、非水電解質二次電池の電気容量特性の向上を図ることが可能となる。一方、高速せん断型分散機を用いた分散処理のみを行ない、高圧分散機による分散処理を行なわない場合には、正極活物質粉末と、他の電極材料との均一分散が不十分となり、結果、正極中で電気的に孤立する正極活物質の存在により電気容量特性が十分でない。
ここで、高圧分散機は、通常、処理液(本発明においては上記分散液)を加圧する加圧手段と、該加圧手段から吐出された高加圧化した処理液の分散および/または粉砕が行なわれる分散部とを備える。図1は、本発明において好適に用いられる高圧分散機の一例を示す概略図であり、図2は、図1に示される高圧分散機の分散部を拡大して示す断面模式図である。図1に示される高圧分散機100は、処理液を導入するための処理液投入部101と、処理液を加圧するための高圧ポンプ102と、処理液の分散処理および/または粉砕処理を行なうための分散部104と、加圧された処理液を分散部104に導入するための導入管103とを備える。分散部104は、分散部104に導入される際の処理液の圧力(以下、処理圧力ともいう。)を制御するための圧力調整バルブ105および分散処理がなされた分散体(本発明における正極合剤)を排出するための吐出部106を有している。処理液の圧力は、導入管103に接続された圧力計107により測定可能である。
図2を参照して、分散部104は、その内部に、導入管103に連結された略U字状の流路201を有しており、その一端が吐出部106に接続されている。かかる構造の高圧分散機100においては、加圧された分散液が導入管103を通過する際に溶媒中に発生するキャビティが消滅するときの衝撃力や、加圧された分散液が衝突部202に衝突する際の衝撃などにより、該分散液の分散および/または粉砕がなされると考えられる。
上記のような高圧分散機の使用によれば、ビーズなどの媒体を用いないため、媒体に起因するコンタミネーションや媒体の衝突による正極活物質の形状・特性変化を防ぐことができる。
本発明における高圧分散機を用いた分散処理において、分散液の処理圧力は、10MPa以上300MPa以下であることが好ましく、より好ましくは、10MPa以上150MPa以下である。処理圧力が10MPa未満である場合には、十分な分散効果が得られず、非水電解質二次電池の電気容量特性を向上させることが困難な傾向にある。また、処理圧力が300MPaを越える場合には、分散液中の正極活物質において、結晶の歪み、変質が生じ、電気容量が低下する傾向にある。
高圧分散機を用いた分散処理は、1回のみ行なわれてもよく、2回以上繰り返して行なわれてもよい。複数回行なうことにより、正極合剤中における正極活物質および導電材の均一分散性が向上し、放電容量がさらに改善される傾向がある。ただし、高圧分散機による分散処理が1回のみ行なわれる場合、複数回繰り返される場合のいずれの場合においても、最終的に得られる正極合剤の粘度は、上記分散液の粘度の1.2〜10倍程度となるように分散処理が行なわれることが好ましい。正極合剤の粘度が上記分散液の粘度の1.2倍未満である場合には、高圧分散機による分散が十分でない可能性がある。また、正極合剤の粘度が上記分散液の粘度の10倍を越える場合には、塗布性に欠ける傾向にある。集電体への塗布性を考慮すると、正極合剤の粘度は、100,000cP以下であることが好ましく、50,000cP以下であることがより好ましい。
なお、集電体への塗布性などを考慮して、本工程において、または本工程後に、分散液または正極合剤に溶媒を添加してもよい。
(3)正極体作製工程
本工程において、上記正極合剤を正極集電体の片面または両面に塗布し、正極体を得る。正極集電体としては、Al、Ni、ステンレスなどを用いることができるが、薄膜に加工しやすく、安価であるという点でAlが好ましい。正極合剤を正極集電体に塗布する方法としては、たとえば、スリットダイ塗工法、スクリーン塗工法、カーテン塗工法、ナイフ塗工法、グラビア塗工法、静電スプレー法などが挙げられる。
本工程において、上記正極合剤を正極集電体の片面または両面に塗布し、正極体を得る。正極集電体としては、Al、Ni、ステンレスなどを用いることができるが、薄膜に加工しやすく、安価であるという点でAlが好ましい。正極合剤を正極集電体に塗布する方法としては、たとえば、スリットダイ塗工法、スクリーン塗工法、カーテン塗工法、ナイフ塗工法、グラビア塗工法、静電スプレー法などが挙げられる。
正極合剤を塗布した後、溶媒を除去するために、乾燥処理が施されてもよい。乾燥は、熱処理によって行なってもよく、送風乾燥、真空乾燥等によってもよい。熱処理温度は、通常50〜200℃程度である。また、正極合剤と正極集電体との結着性を向上させるとともに、正極合剤層の圧密化のために、プレス処理することが好ましい。以上のような方法により、リチウム二次電池などの非水電解質二次電池用正極体を製造することができる。
次に、上記正極体を用いた非水電解質二次電池の作製について、リチウム二次電池を例に挙げて説明する。リチウム二次電池は、セパレータ、負極集電体に負極合剤が担持されてなる負極体、および上記正極体を、積層および巻回することにより得られる電極群を、電池缶内に収納した後、電解質を含有する有機溶媒からなる電解液を含浸させて製造することができる。
上記電極群の形状としては、たとえば、該電極群を巻回の軸と垂直方向に切断したときの断面が、円、楕円、長方形、角がとれたような長方形等となるような形状を挙げることができる。また、電池の形状としては、たとえば、ペーパー型、コイン型、円筒型、角型などの形状を挙げることができる。
上記負極体としては、リチウムイオンをドープ・脱ドーブ可能な材料を含む負極合剤を負極集電体に担持したもの、リチウム金属またはリチウム合金などを用いることができる。リチウムイオンをドープ・脱ドーブ可能な材料としては、具体的には、天然黒鉛、人造黒鉛、コークス類、カーボンブラック、熱分解炭素類、炭素繊維、有機高分子化合物焼成体などの炭素質材料が挙げられ、正極よりも低い電位でリチウムイオンのドープ・脱ドープを行なうことができる酸化物、硫化物等のカルコゲン化合物を用いることもできる。炭素質材料としては、電位平坦性が高い点、平均放電電位が低い点などから、天然黒鉛、人造黒鉛等の黒鉛を主成分とする炭素質材料を用いればよい。炭素質材料の形状としては、たとえば、天然黒鉛のような薄片状、メソカーボンマイクロビーズのような球状、黒鉛化炭素繊維のような繊維状、または微粉末の凝集体などのいずれでもよい。電解液が後述のエチレンカーボネートを含有しない場合において、ポリエチレンカーボネートを含有した負極合剤を用いると、得られる電池のサイクル特性と大電流放電特性が向上することがある。
負極合剤は、必要に応じて、結着剤を含有してもよい。結着剤としては、熱可塑性樹脂を挙げることができ、具体的には、PVDF、熱可塑性ポリイミド、カルボキシメチルセルロース、ポリエチレン、ポリプロピレンなどを挙げることができる。
また、負極合剤に含有されるリチウムイオンをドープ・脱ドーブ可能な材料として用いられる上記の酸化物、硫化物等のカルコゲン化合物としては、周期率表の13、14、15族の元素を主体とした結晶質または非晶質の酸化物、硫化物等のカルコゲン化合物が挙げられ、具体的には、スズ酸化物を主体とした非晶質化合物等が挙げられる。これらは必要に応じて導電材としての炭素質材料を含有することができる。
上記負極集電体としては、Cu、Ni、ステンレスなどを挙げることができ、リチウムと合金を作り難い点、薄膜に加工しやすいという点で、Cuを用いることが好ましい。該負極集電体に負極合剤を担持させる方法としては、加圧成型による方法や、正極と同様に、溶媒などを用いてペースト化し負極集電体上に塗布、乾燥後プレスし圧着する方法等が挙げられる。
上記セパレータとしては、たとえば、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン樹脂、フッ素樹脂、含窒素芳香族重合体などの材質からなる、多孔質膜、不織布、織布などの形態を有する材料を用いることができ、また、これらの材質を2種以上用いたセパレータとしてもよい。セパレータとしては、たとえば特開2000−30686号公報、特開平10−324758号公報等に記載のセパレータを挙げることができる。セパレータの厚みは電池の体積エネルギー密度が上がり、内部抵抗が小さくなるという点で、機械的強度が保たれる限り薄くした方がよく、通常10〜200μm程度、好ましくは10〜30μm程度である。
上記電解液において、電解質としては、LiClO4、LiPF6、LiAsF6、LiSbF6、LIBF4、LiCF3SO3、LiN(SO2CF3)2、LiC(SO2CF3)3、Li2B10Cl10、低級脂肪族カルボン酸リチウム塩、LiAlCl4などが挙げられ、これらの2種以上の混合物を使用してもよい。通常、これらの中でもフッ素を含むLiPF6、LiAsF6、LiSbF6、LiBF4、LiCF3SO3、LiN(SO2CF3)2およびLiC(SO2CF3)3からなる群から選ばれた少なくとも1種を含むものを用いる。
また、上記電解液において、有機溶媒としては、たとえばプロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、エチルメチルカーボネート、4−トリフルオロメチル−1,3−ジオキソラン−2−オン、1,2−ジ(メトキシカルボニルオキシ)エタンなどのカーボネート類;1,2−ジメトキシエタン、1,3−ジメトキシプロパン、ペンタフルオロプロピルメチルエーテル、2,2,3,3−テトラフルオロプロピルジフルオロメチルエーテル、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフランなどのエーテル類;ギ酸メチル、酢酸メチル、γ−ブチロラクトンなどのエステル類;アセトニトリル、ブチロニトリルなどのニトリル類;N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドなどのアミド類;3−メチル−2−オキサゾリドンなどのカーバメート類;スルホラン、ジメチルスルホキシド、1,3−プロパンサルトンなどの含硫黄化合物、または上記の有機溶媒にさらにフッ素置換基を導入したものを用いることができる。通常は、これらのうちの二種以上を混合して用いる。中でもカーボネート類を含む混合溶媒が好ましく、環状カーボネートと非環状カーボネート、または環状カーボネートとエーテル類の混合溶媒がさらに好ましい。環状カーボネートと非環状カーボネートの混合溶媒としては、動作温度範囲が広く、負荷特性に優れ、かつ負極の活物質として天然黒鉛、人造黒鉛等の黒鉛材料を用いた場合でも難分解性であるという点で、エチレンカーボネート、ジメチルカーボネートおよびエチルメチルカーボネートを含む混合溶媒が好ましい。また、特に優れた安全性向上効果が得られる点で、LiPF6等のフッ素を含むリチウム塩およびフッ素置換基を有する有機溶媒を含む電解液を用いることが好ましい。ペンタフルオロプロピルメチルエーテル、2,2,3,3−テトラフルオロプロピルジフルオロメチルエーテル等のフッ素置換基を有するエーテル類とジメチルカーボネートとを含む混合溶媒は、大電流放電特性にも優れており、さらに好ましい。
上記の電解液の代わりに固体電解質を用いてもよい。固体電解質としては、例えばポリエチレンオキサイド系の高分子化合物、ポリオルガノシロキサン鎖もしくはポリオキシアルキレン鎖の少なくとも一種以上を含む高分子化合物などの高分子電解質を用いることができる。また、高分子に非水電解質溶液を保持させた、いわゆるゲルタイプのものを用いることもできる。またLi2S−SiS2、Li2S−GeS2、Li2S−P2S5、Li2S−B2S3などの硫化物電解質、またはLi2S−SiS2−Li3PO4、Li2S−SiS2−Li2SO4などの硫化物を含む無機化合物電解質を用いると、安全性をより高めることができることがある。
次に、本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
<実施例1>
(A)正極活物質粉末の製造
蒸留水990mlが入ったポリエチレン製ビーカー内に、水酸化リチウム一水和物220.0gを加え攪拌し、水酸化リチウム一水和物を完全に溶解させ、水酸化リチウム水溶液を調製した。一方、蒸留水980mlが入ったガラス製ビーカー内に、塩化ニッケル(II)六水和物102.0g、塩化マンガン(II)四水和物102.3g、硝酸コバルト(II)六水和物32.0g(Ni:Mn:Coのモル比は0.41:0.49:0.10である。)を加え攪拌し、塩化ニッケル(II)六水和物、塩化マンガン(II)四水和物および硝酸コバルト(II)六水和物を完全に溶解させ、ニッケル−マンガン−コバルト含有水溶液を得た。このニッケル−マンガン−コバルト含有水溶液を、上記水酸化リチウム水溶液に、滴下し、沈殿を生成させた。
(A)正極活物質粉末の製造
蒸留水990mlが入ったポリエチレン製ビーカー内に、水酸化リチウム一水和物220.0gを加え攪拌し、水酸化リチウム一水和物を完全に溶解させ、水酸化リチウム水溶液を調製した。一方、蒸留水980mlが入ったガラス製ビーカー内に、塩化ニッケル(II)六水和物102.0g、塩化マンガン(II)四水和物102.3g、硝酸コバルト(II)六水和物32.0g(Ni:Mn:Coのモル比は0.41:0.49:0.10である。)を加え攪拌し、塩化ニッケル(II)六水和物、塩化マンガン(II)四水和物および硝酸コバルト(II)六水和物を完全に溶解させ、ニッケル−マンガン−コバルト含有水溶液を得た。このニッケル−マンガン−コバルト含有水溶液を、上記水酸化リチウム水溶液に、滴下し、沈殿を生成させた。
ついで、生成した沈殿を含む混合液を、室温で空気を吹き込む操作(バブリング)を1日行なった。バブリング後に得られた混合液について、ろ過・蒸留水洗浄し、沈殿物を得た。
次に、ポリテトラフルオロエチレン製ビーカー内で、水酸化リチウム一水和物220.0g、塩素酸カリウム220.0g、水酸化カリウム679.8gおよび蒸留水1100mlを攪拌、混合し、これに上記で得た沈殿物を添加して、さらに攪拌して沈殿を分散させ、液状混合物を得た。
上記の液状混合物入りのポリテトラフルオロエチレン製ビーカーをオートクレーブ中に静置し、220℃の温度で5時間水熱処理した後、自然冷却し、水熱処理品を得た。この水熱処理品をオートクレーブから取出し、ろ過および蒸留水洗浄を行ない、洗浄品を得た。この洗浄品を100℃で、8時間熱風乾燥した後、乳鉢を用いて粉砕することにより、正極活物質粉末92.8gを得た。得られた正極活物質粉末のBET比表面積は48.8m2/gであった。以上の操作を複数行ない、必要量の正極活物質粉末を得た。
(B)正極合剤の調製
結着剤としてのポリフッ化ビニリデン(PVDF)と、溶媒の1−メチル−2−ピロリドン(NMP)とを、重量比3:55で混合することにより、PVDFのNMP溶液を得た。ついで、高速せん断型分散機(グッツマン社(VMA−GETZMANN GMBH)製、ディスパーマット(型式:D−51580 Reichshof)、撹拌翼の回転数3000rpm)を用いて、このPVDF/NMP溶液299.39gと、導電材であるアセチレンブラック11.32gおよび黒鉛(SECカーボン(株)製、SNO−3、平均粒径3μm)26.97gとを、混合・分散し、導電材を溶媒中に分散させた。分散処理時間は10分間とした。次に、この導電材分散液に、上記で得られた正極活物質粉末333.22gおよびNMP499.93gを添加し、同じ条件下(撹拌翼の回転数3000rpm、処理時間10分間)で、高速せん断型分散機による分散処理を行ない、分散液を得た。得られた分散液の粘度は、2400cPであった。
結着剤としてのポリフッ化ビニリデン(PVDF)と、溶媒の1−メチル−2−ピロリドン(NMP)とを、重量比3:55で混合することにより、PVDFのNMP溶液を得た。ついで、高速せん断型分散機(グッツマン社(VMA−GETZMANN GMBH)製、ディスパーマット(型式:D−51580 Reichshof)、撹拌翼の回転数3000rpm)を用いて、このPVDF/NMP溶液299.39gと、導電材であるアセチレンブラック11.32gおよび黒鉛(SECカーボン(株)製、SNO−3、平均粒径3μm)26.97gとを、混合・分散し、導電材を溶媒中に分散させた。分散処理時間は10分間とした。次に、この導電材分散液に、上記で得られた正極活物質粉末333.22gおよびNMP499.93gを添加し、同じ条件下(撹拌翼の回転数3000rpm、処理時間10分間)で、高速せん断型分散機による分散処理を行ない、分散液を得た。得られた分散液の粘度は、2400cPであった。
次に、図1に示されるような高圧分散機(APV社製、ゴーリン(型式:15MR−8TA LAB.HOMOGENIZER))を用いて、処理圧力60MPaで、上記分散液の分散処理を1回行ない、正極合剤を得た。得られた正極合剤の粘度は、3230cPであった。
(C)正極体の作製
上記で得られた正極合剤を、正極集電体(厚さ40μmのAl箔)上に、バーコーターを用いて塗布し、熱風乾燥機を用いて、50℃で1時間乾燥させた。ついで、ロールプレスにて圧密化処理(プレス圧0.25MPa)を行ない、150℃で8時間真空乾燥を行なうことにより正極体を得た。
上記で得られた正極合剤を、正極集電体(厚さ40μmのAl箔)上に、バーコーターを用いて塗布し、熱風乾燥機を用いて、50℃で1時間乾燥させた。ついで、ロールプレスにて圧密化処理(プレス圧0.25MPa)を行ない、150℃で8時間真空乾燥を行なうことにより正極体を得た。
(D)充放電試験用平板型電池の作製
1.5cm×2cmのサイズに切り出した上記正極体と、電解液としてのエチレンカーボネート(EC)とジメチルカーボネート(DMC)とエチルメチルカーボネート(EMC)との30:35:35(体積比)混合液にLiPF6が1モル/リットルの濃度となるように溶解されたものと、セパレータとしてのポリエチレン多孔質膜と、対極および参照極電極としての金属リチウムと組み合わせて平板型電池を作製した。
1.5cm×2cmのサイズに切り出した上記正極体と、電解液としてのエチレンカーボネート(EC)とジメチルカーボネート(DMC)とエチルメチルカーボネート(EMC)との30:35:35(体積比)混合液にLiPF6が1モル/リットルの濃度となるように溶解されたものと、セパレータとしてのポリエチレン多孔質膜と、対極および参照極電極としての金属リチウムと組み合わせて平板型電池を作製した。
<実施例2>
高圧分散処理の回数を合計2回としたこと以外は、実施例1と同様にして正極合剤を調製し、正極体および平板型電池を作製した。2回の高圧分散処理後における正極合剤の粘度は、14830cPであった。なお、一回目および2回目の高圧分散処理条件は同じとした。
高圧分散処理の回数を合計2回としたこと以外は、実施例1と同様にして正極合剤を調製し、正極体および平板型電池を作製した。2回の高圧分散処理後における正極合剤の粘度は、14830cPであった。なお、一回目および2回目の高圧分散処理条件は同じとした。
<比較例1>
高圧分散処理を行なわず、高速せん断型分散機による分散により得られた分散液を正極合剤として用いたこと以外は、実施例1と同様にして正極体および平板型電池を作製した。
高圧分散処理を行なわず、高速せん断型分散機による分散により得られた分散液を正極合剤として用いたこと以外は、実施例1と同様にして正極体および平板型電池を作製した。
上記実施例1、2および比較例1で得られた平板型電池について、25℃保持下、以下の充放電条件で、定電流定電圧充電、定電流放電による充放電試験を実施した。結果を表1に示す。
(充放電条件)
充電最大電圧:4.3V、充電時間:8時間、充電電流:0.2mA/cm2
放電最小電圧:3.0V、放電電流:0.2、1.0、3.0および5.0mA/cm2。
(充放電条件)
充電最大電圧:4.3V、充電時間:8時間、充電電流:0.2mA/cm2
放電最小電圧:3.0V、放電電流:0.2、1.0、3.0および5.0mA/cm2。
表1に示されるように、高速せん断型分散機による分散処理の後に、さらに高圧分散機による分散処理を行なうことにより、たとえば、放電電流が5.0mA/cm2の場合には、放電容量は2倍程度まで向上しており、特に放電電流が高い場合において、放電容量の向上が顕著に認められる。
今回開示された実施の形態および実施例はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
100 高圧分散機、101 処理液投入部、102 高圧ポンプ、103 導入管、104 分散部、105 圧力調整バルブ、106 吐出部、107 圧力計、201 流路、202 衝突部、203 高圧シール。
Claims (6)
- 高速せん断型分散機を用いて、正極活物質粉末、導電材および結着剤を溶媒中に分散させて分散液を得る工程と、
高圧分散機を用いて、前記分散液にさらに分散処理を施すことにより、正極合剤を得る工程と、
前記正極合剤を集電体の片面または両面に塗布することにより、正極体を得る工程と、
を含む非水電解質二次電池用正極体の製造方法。 - 前記高圧分散機を用いた分散処理の処理圧力は、10MPa以上300MPa以下である請求項1に記載の非水電解質二次電池用正極体の製造方法。
- 前記高圧分散機を用いた分散処理は、得られる正極合剤の粘度が、前記分散液の粘度の1.2〜10倍となるように、1回または複数回行なわれる請求項1または2に記載の非水電解質二次電池用正極体の製造方法。
- 前記分散液の粘度は、1000cP以上3000cP以下である請求項1〜3のいずれかに記載の非水電解質二次電池用正極体の製造方法。
- 前記正極活物質粉末のBET比表面積は、3m2/g以上100m2/g以下である請求項1〜4のいずれかに記載の非水電解質二次電池用正極体の製造方法。
- 請求項1〜5のいずれかに記載の方法により得られる非水電解質二次電池用正極体。
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