JP2009245762A - 電極材料に用いる粒子の炭素コーティング方法および二次電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】電極材料の粒子表面に加熱処理によって炭素コーティングをするに際して、電極材料粒子の粒径を大きくすることがなく、更に不純物を生成する虞のない炭素コーティング方法および二次電池を提供することにある。
【解決手段】本発明に係る電極材料に用いる粒子の炭素コーティング方法は、ベンゼン環4個からなる有機化合物と該有機化合物の誘導体の群から選ばれる一種又は2種以上の化合物と、電極材料に用いる粒子とを混合し、加熱処理して前記化合物を炭化させることにより前記粒子の表面に導電性炭素を生成させることを特徴とするものである。
【選択図】図1

Description

本発明は、二次電池等の電極材料に用いる粒子の炭素コーティング方法および二次電池に関するものである。
この種、電極材料に用いる粒子の炭素コーティング方法の従来技術として、特許文献1及び特許文献2に記載された方法が挙げられる。いずれも粒子に対して熱分解により導電性炭素を生じ得る有機先駆材料を接触させ、該有機先駆材料を熱分解して前記粒子の表面に導電性炭素(グラファイト)の層を形成するというものである。ここで、有機先駆材料としてポリオレフィン類、ポリブタジエン類、ポリビニルアルコール、糖類等、多くのものが列挙されている。
特開2001−15111号公報 特開2004−63386号公報
上記従来の有機先駆材料は、いずれも加熱処理により前記粒子表面で炭化させて導電性の良いグラファイト状態にするには、かなりの高温で加熱する必要があった。具体的には700℃以上の高温加熱が必要であり、好ましくは800℃以上にする必要があった。
しかしながら、このような高温に晒すと電極材料の粒子が成長したり、該粒子同士が固溶結合して粒径が大きくなる問題がある。前記粒子の粒径が大きくなると比表面積が減少し、またペーストにして集電体に塗工する際に均一な面ができにくくなり、電極性能(放電特性)を低下する。
また、電極材料の種類によっては、上記高温に晒されると前記粒子が分解し、不純物を生成する問題がある。電極材料がリン酸鉄リチウムの場合について不純物生成の有無を確認した結果を以下に示す。
400℃以下の温度領域で原料を焼成して合成した電極材料のリン酸鉄リチウム(LiFePO)に対して、400℃〜800℃までの温度範囲で50℃間隔で、非酸化雰囲気にしてそれぞれ2時間加熱処理を行った。各温度で加熱処理した後のリン酸鉄リチウムに対して、X線回折像撮影によって不純物の生成有無の確認を行った結果を表1に示す。その結果、リン化鉄(FeP)が不純物として生成することが確認された。すなわち、表1から明らかなように、650℃以下の加熱温度領域ではリン化鉄は生成していないが、750℃以上の加熱温度領域においては不純物のリン化鉄の生成が確認された。700℃では不純物有無の判定が不可能な結果となった。
Figure 2009245762
本発明の目的は、電極材料の粒子表面に加熱処理によって炭素コーティングをするに際して、電極材料粒子の粒径を大きくすることがなく、更に不純物を生成する虞のない炭素コーティング方法および二次電池を提供することにある。
本発明の第1の態様に係る電極材料に用いる粒子の炭素コーティング方法は、ベンゼン環4個からなる有機化合物と該有機化合物の誘導体の群から選ばれる一種又は2種以上の化合物と、電極材料に用いる粒子とを混合し、500℃〜675℃の範囲内で加熱処理を行い前記化合物を炭化させることにより前記粒子の表面に導電性炭素を生成させることを特徴とするものである。
本態様によれば、導電性炭素を生成する先駆有機材料として、ベンゼン環4個からなる有機化合物と該有機化合物の誘導体の群から選ばれる一種又は2種以上の化合物を用いるので、不純物生成の虞がある700℃以上の高温加熱をしなくても、すなわちそれよりも加熱温度が低い500℃〜675℃の範囲内での低温加熱によって、導電性の良い導電性炭素(グラファイト)の層を当該粒子表面に生成させることができる。これにより、電極材料の粒子表面に炭素コーティングをするに際して、電極材料粒子の粒径を大きくすることがなく、更に不純物を生成する虞がないので、電極性能(放電特性)の向上を実現することができる。
本発明の第2の態様は、前記第1の態様に係る電極材料に用いる粒子の炭素コーティング方法において、前記ベンゼン環4個からなる有機化合物と該有機化合物の誘導体の群から選ばれる一種又は2種以上の化合物を有機溶剤に溶解し、前記粒子と混練した後前記有機溶剤を蒸発させて当該粒子を前記化合物でコーティングし、その後に前記加熱処理を行うことを特徴とするものである。
本態様によれば、ピレンなどの先駆有機材料を有機溶媒に溶解し、前記粒子と混練した後前記有機溶剤を蒸発させて当該粒子を前記化合物でコーティングし、その後に前記加熱処理を行うので、ムラの少ない均質な炭素コーティングを実現することができる。例えば、アセトン等の有機溶剤に溶解させて用いると極めて少量のピレンでもよく分散させることができ、当該粒子に対して低い濃度の炭素をコーティングすることができる。
一例として、2wt%、1wt%、0.5wt%の含有量にすることによって、炭素コーティング層の厚さを簡単に制御することができる。これにより電極を構成する際に、電極材料粒子の充填量を炭素量を減らした分、増加させることが可能である。
本発明の第3の態様は、前記第1又は第2の態様に係る電極材料に用いる粒子の炭素コーティング方法において、前記有機化合物はピレン又はピレンの誘導体であることを特徴とするものである。
ピレンはベンゼン環が4個、ひし形のような形に結合した平面構造を有している。この物質は化学式がC1610で表され、分子量が比較的大きく且つ安定な構造をしている。そのため、昇華もしにくく、400℃以上で熱分解が始まり、700℃に昇温する以前に充分に炭化グラファイト化させることができる。これはピレンが有する大きな物性的特徴である。
有効な加熱温度として、好ましくは500℃から675℃の間にすることができ、これにより電極材料粒子が成長して粒径が大きくなる虞を低減でき、更に不純物も生成すること無くグラファイト化して導電率を良好ならしめることができる。このように、先駆有機材料としてピレン又はピレンの誘導体を用いると、本発明における上記作用効果は顕著である。
本発明の第4の態様は、前記第1から第3の態様のいずれか一つに係る電極材料に用いる粒子の炭素コーティング方法において、前記電極材料に用いる粒子は金属リチウム電池、リチウムイオン電池、リチウムポリマー電池等の二次電池用の粒子であることを特徴とするものである。本発明に係る方法は、この種の二次電池用の電極材料に適用すると、その効果は顕著である。
本発明の第5の態様は、前記第4の態様に係る電極材料に用いる粒子の炭素コーティング方法において、前記粒子は、オリビン型LiFePO、オリビン型LiVPO、オリビン型LiMnPO、スピネル型リチウムチタン酸化物のいずれかであることを特徴とするものである。
これらの粒子はいずれも絶縁性であり、また、高温加熱によって不純物を生成する虞があるので、本発明を適用する効果は大である。
本発明の第6の態様は、前記第4の態様に係る電極材料に用いる粒子の炭素コーティング方法において、前記粒子は、オリビン型構造の化合物、スピネル型構造の化合物、ニッケル酸リチウム、コバルト酸リチウム、マンガン−コバルト−ニッケル三元系酸化物リチウムのいずれかであることを特徴とするものである。本発明は、これらの粒子に対して適用することにより、一層電極性能(放電特性)を向上することができる。
本発明の第7の態様は、前記第1から第6の態様のいずれか一つに係る電極材料に用いる粒子の炭素コーティング方法において、前記有機化合物は、ナフタセン、クリセンの一方又は両方であることを特徴とするものである。本発明は、先駆有機材料として、これらの有機化合物も用いることが可能である。
本発明の第8の態様は、前記第3の態様に係る電極材料に用いる粒子の炭素コーティング方法において、前記ピレンの誘導体は、ピレンにアミノ基、ブロモ基、塩化メチル基、アルキル基、ニトロ基が結合した誘導体、ベンゾピレン、1,2,3,6,7,8-ヘキサヒドロピレンであることを特徴とするものである。本発明は、先駆有機材料であるピレンの誘導体として、これらの有機化合物も用いることが可能である。
本発明の第9の態様は、前記第1の態様から第8の態様のいずれか一つに係る電極材料に用いる粒子の炭素コーティング方法によって製造された電極材料を構成要素にもつ二次電池である。
本発明によれば、導電性炭素を生成する先駆有機材料として、ベンゼン環4個からなる有機化合物と該有機化合物の誘導体の群から選ばれる一種又は2種以上の化合物を用いるので、従来(700℃以上の高温加熱)よりも低い低温加熱によって、導電性の良い導電性炭素(グラファイト)の層を当該粒子表面に生成させることができる。従って、電極材料の粒子表面に炭素コーティングをするに際して、電極材料粒子の粒径を大きくすることがなく、更に不純物を生成する虞がないので、電極性能(放電特性)の向上を実現することができる。
以下、本発明を実施例に基づいて詳細に説明する。
[実施例1]
公知の製造方法(例えば特許文献2に記載された方法)で、400℃以下の温度域で合成した比表面積が20m/g以上、超微粒子粒径(100nm以下)の燐酸鉄リチウム(LiFePO)を20g秤量し、ピレンを炭素成分で燐酸鉄リチウムの10wt%(ピレンの炭素成分は192(炭素分子量)/202.25(全体の分子量)=0.95で95wt%)に相当する2.1g混合し、さらアセトンを燐酸鉄リチウムの約2倍重量添加し、ボールミルにて3時間混合した。その後、アセトンを真空乾燥によって除去した後、窒素雰囲気炉にて400〜800℃まで50℃間隔(650〜750℃の間は25℃間隔)
の各温度(11ヶ所)でそれぞれ2時間加熱処理を行った。そして、炭素をコーティングした測定用の粒子の集合物を得た。
次に、内径10mm、深さ50mmの粉末収容部を有する圧縮抵抗率測定器に、得られた粒子集合物2gを入れ、均等にならした後、100kg/cmの一定の加圧下で直流抵抗を測定し、圧縮粉末の面積および高さから抵抗率(Ω/cm)を算出した。
そして、各粒子集合物における抵抗率の比較とX線回折像撮影の解析を行い、不純物であるリン化鉄(Fe2P)の有無の確認を行った。
また、得られた粒子集合物にバインダーとしてポリフッ化ビニリデン(PVDF)5wt%、外部添加導電剤としてアセチレンブラック5wt%をそれぞれ加え、適量のN-メチル-2-ピロリドン(MNP)で希釈してペーストを作成し、これを厚さ20μmのアルミ集電体に塗工して、乾燥加圧後の合計の厚みが50μmとなるようにシートを作成した。
このシートを5cmに切り取り、シート状正極電極とした。一方、シート状負極電極として同面積で厚さ150μmの金属リチウム箔電極を用意した。これらの電極を用いて多孔性セパレータを挟んでラミネートセルを構成した。電解液として六フッ化燐酸リチウム(LiPF6)を1モル溶解したエチレンカーボネート(EC):エチルメチルカーボネート(EMC)=3:7の混合溶媒を使用した。
400〜800℃まで50℃間隔の各温度(9ヶ所)で加熱処理を行って得られた粒子集合物を使用して作成した上記それぞれのラミネートセルを用いて、1クーロン(C)の電流密度における放電特性の比較を行った。
図1には、400℃で加熱処理を行った粉末の抵抗率を100としたときに、各温度で加熱処理を行った粉末の抵抗率の値が、400℃で加熱処理を行った粉末の抵抗率に対して相対値として示されている。
図1より、400℃では抵抗率がかなり高い。理由は400℃付近で炭化が始まったばかりでグラファイト化がほとんど進んでいないためと推定される。抵抗率は、450℃以上になると急激に下がり始め、500℃付近から緩やかに下がるようになり、600℃以上になるとほぼ同じ値になる。これは、グラファイト化がかなり進み、導電率が向上・安定化するためと推定される。以上から、粉末を加熱処理する温度は400℃以上から可能であるが500℃以上であることが好ましいと言える。
次に、X線回折像撮影によってリン化鉄(Fe2P)の生成の有無の確認した結果を表2に示す。
Figure 2009245762
表2から本発明に係る炭素コーティング方法においては、675℃までの温度ではリン化鉄が生成しておらず、725℃以上の加熱温度領域において不純物であるリン化鉄の生成が確認された。700℃では不純物有無の判定が不可能な結果となった。従って、加熱温度は400℃〜675℃の範囲であれば、不純物である燐化鉄の生成は確実に防止できることが解る。
なお、ピレンと同様の効果を有するものとしては、ピレンの誘導体があるが、ベンゾピレン、1,2,3,6,7,8-ヘキサヒドロピレン、ピレンにアミノ基が1個又は2個結合したものや、ブロモ基、塩化メチル基、メチル基、ニトロ基が結合したものなど用いることができる。さらに、ピレンの類似物質としてベンゼン環4個が結合したナフタセン、クリセンなども可能である。
次に、表3に、作成した前記各ラミネートセルを用いて放電容量の測定を行った結果を示す。なお、放電容量の値は、ラミネートセルのサンプル数(n)を3個(n=3)とした時の平均値である。
Figure 2009245762
表3より、400℃で加熱処理された前記粒子を使用した場合での電気容量は小さいが、処理温度が600℃までのものは、処理温度が上昇するとともに徐々に電気容量の値が大きくなっている。これは、グラファイト化が良好に進み粒子間同士の導電性が向上したためと思われる。
一方、処理温度が700℃以上になると電気容量は低下傾向になる。理由は粒子が成長して比表面積が徐々に小さくなってきていること、粒径の増大によって数十μmレベルの二次粒子がかなり生成し、粉体粒子表面に充分に均一な炭素コートが行えず、一部活物質の脱落や剥がれが発生するためと推定される。以上から、ある程度の電気容量を得るには、粉末の加熱処理温度は400℃〜800℃まで可能であるが、電極性能向上の観点からは500℃〜700℃であるのが良いと言える。
この電極性能の観点(表3)と前記不純物の生成防止の観点(表2)から、本発明における炭化処理工程における加熱温度は500℃〜675℃の範囲となる。
[実施例2]
スピネル型のリチウムチタン酸化物(LiTi12)20g及びピレンを炭素成分の重量比で10wt%(炭化後約1wt%強)として適量のアセトンに溶解したものをボールミルでよく混合し、アセトンを乾燥除去した後、650℃で2時間加熱処理を行って炭素をコーティングした粒子の集合物を得た。
この粒子集合物を使用して、実施例1と同様の方法でラミネートセルを作成した。
また、比較例として同じくスピネル型のリチウムチタン酸化物20gの粒子集合物を炭素コーティングしないまま使用してラミネートセルを作成した。
そして、作成したラミネートセルを用い5クーロン(C)でのハイレート放電を行い、0.7ボルト(V)カットオフでの電気容量の比較を行った。
[実施例3]
スピネル型のリチウムチタン酸化物に代えて、マンガンスピネル(LiMn)あるいはニッケル、コバルト、マンガンの三元リチウム酸化物(LiNi1/3Co1/3Mn1/3)を用いた以外は、実施例2と同様の方法でそれぞれのラミネートセルを作成した。
また比較例として、マンガンスピネル(LiMn)あるいはニッケル、コバルト、マンガンの三元リチウム酸化物(LiNi1/3Co1/3Mn1/3)各20gの粉末を炭素コーティングしないまま使用してそれぞれのラミネートセルを作成した。
そして、作成したラミネートセルを用い5クーロン(C)でのハイレート放電を行い、2ボルト(V)カットオフでのそれぞれの電気容量の比較を行った。
表4に実施例2及び実施例3のそれぞれの比較例に対する電気容量比を示した。
Figure 2009245762
表4から明らかなように、炭素コーティングした電極材料粒子を使用して作成されたラミネートセルは炭素コ−ティングしないものに比べ充分に大きな電気容量が得られた。すなわち、上記低温加熱によっても、導電率の良好なグラファイト化が実現されていることが解る。
なお、スピネル型のリチウムチタン酸化物(LiTi12)は、本実施例では正極として用いたが、最近では負極としても用いられている。この場合であっても効果は本実施例の場合と同様であることは言うまでもない。
本実施例で正極の材料として、燐酸鉄リチウム(LiFePO)、スピネル型のリチウムチタン酸化物(LiTi12)、マンガンスピネル(LiMn)及びマンガン−コバルト−ニッケルの三元系リチウム酸化物(LiNi1/3Co1/3Mn1/3)の粉末に炭素コーティングしたものを用いたが、炭素コーティングする化合物が、燐酸バナジウムリチウム、燐酸マンガンリチウム、ニッケル酸リチウム、コバルト酸リチウムなどであっても同様の効果が得られた。
また、本実施例中、ピレンの溶剤としてアセトンを用いたがピレンが溶解する有機溶媒であれば特に種類は限定されない。
本願発明は、電極材料となる粒子に炭素をコーティングする際に、不純物や粒子成長を抑制しながら、比較的低温度で炭素コーティングを行う方法として産業上利用可能である。
400℃で加熱処理を行った粒子の抵抗率を100としたときに、各温度で加熱処理を行った粉末の抵抗率の値を、400℃で加熱処理を行った粉末の抵抗率に対して相対値として示した図。

Claims (9)

  1. ベンゼン環4個からなる有機化合物と該有機化合物の誘導体の群から選ばれる一種又は2種以上の化合物と、電極材料に用いる粒子とを混合し、500℃〜675℃の範囲内で加熱処理を行い前記化合物を炭化させることにより前記粒子の表面に導電性炭素を生成させることを特徴とする電極材料に用いる粒子の炭素コーティング方法。
  2. 請求項1に記載された電極材料に用いる粒子の炭素コーティング方法において、
    前記ベンゼン環4個からなる有機化合物と該有機化合物の誘導体の群から選ばれる一種又は2種以上の化合物を有機溶剤に溶解し、前記粒子と混練した後前記有機溶剤を蒸発させて当該粒子を前記化合物でコーティングし、その後に前記加熱処理を行うことを特徴とする電極材料に用いる粒子の炭素コーティング方法。
  3. 請求項1又は2に記載された電極材料に用いる粒子の炭素コーティング方法において、前記有機化合物はピレン又はピレンの誘導体であることを特徴とする電極材料に用いる粒子の炭素コーティング方法。
  4. 請求項1から3のいずれか1項に記載された電極材料に用いる粒子の炭素コーティング方法において、前記電極材料に用いる粒子は金属リチウム電池、リチウムイオン電池、リチウムポリマー電池等の二次電池用の粒子であることを特徴とする電極材料に用いる粒子の炭素コーティング方法。
  5. 請求項4に記載された電極材料に用いる粒子の炭素コーティング方法において、前記粒子は、オリビン型LiFePO、オリビン型LiVPO、オリビン型LiMnPO、スピネル型リチウムチタン酸化物のいずれかであることを特徴とする電極材料に用いる粒子の炭素コーティング方法。
  6. 請求項4に記載された電極材料に用いる粒子の炭素コーティング方法において、前記粒子は、オリビン型構造の化合物、スピネル型構造の化合物、ニッケル酸リチウム、コバルト酸リチウム、マンガン−コバルト−ニッケル三元系酸化物リチウムのいずれかであることを特徴とする電極材料に用いる粒子の炭素コーティング方法。
  7. 請求項1から請求項6のいずれか1項に記載された電極材料に用いる粒子の炭素コーティング方法において、前記有機化合物は、ナフタセン、クリセンの一方又は両方であることを特徴とする電極材料に用いる粒子への炭素コーティング方法。
  8. 請求項3に記載された電極材料に用いる粒子の炭素コーティング方法において、前記ピレンの誘導体は、ピレンにアミノ基、ブロモ基、塩化メチル基、アルキル基、ニトロ基が結合した誘導体、ベンゾピレン、1,2,3,6,7,8-ヘキサヒドロピレンであることを特徴とする電極材料に用いる粒子の炭素コーティング方法。
  9. 請求項1から8のいずれか1項に記載された電極材料に用いる粒子の炭素コーティング方法によって製造された電極材料を構成要素にもつ二次電池。
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