JP2009245628A - 固体電解質及び平板型の固体酸化物形燃料電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】全体的な亀裂や破断が生じることを防止でき、導電率が低下することのない固体電解質及びそれを用いた固体酸化物形燃料電池を提供する。
【解決手段】
一方の表面に燃料極層12が形成され、他方の表面に酸化剤極層13が形成されることにより発電セル10を構成する固体酸化物形燃料電池用の固体電解質11を、直径が0.1μm以上10μm以下であって、アスペクト比が5以上1000以下のセラミックスまたはその前駆体のファイバーfを固体電解質の原料粉に混合して、原料粉とともに焼結させたものとした。また、固体電解質を平板状に形成して、固体電解質の一方の表面に上記燃料極層を、他方の表面に上記酸化剤極層をそれぞれ形成した発電セルを、板厚方向にセパレータ2を介して複数積層した平板型の固体酸化物形燃料電池とした。
【選択図】図1

Description

本発明は、燃料極層と空気極層とに挟まれて配置されることにより発電セルを構成する固体酸化物形燃料電池用の固体電解質及びそれを用いた固体酸化物形燃料電池に関するものである。
近年、燃料の有する化学エネルギーを直接電気エネルギーに変換する燃料電池は、高効率でクリーンな発電装置として注目されており、実用化された固体高分子形燃料電池(PEFC)の他にも、現在、第1世代としてリン酸形燃料電池(PAFC)、第2世代として溶融炭酸塩形燃料電池(MCFC)、そして第3世代として固体酸化物形燃料電池(SOFC)の開発が期待されている。中でも、固体酸化物形燃料電池(SOFC)は、作動温度が600℃〜1000℃と高く、排熱の効率的な利用が可能であって、大規模発電用途にも適しており、1kw〜10kwの家庭用、業務用などから火力発電所の代替用までの幅広い分野での利用が可能となる。
この固体酸化物形燃料電池は、一般的に、ランタンガレート系酸化物などのセラミックス製の酸化物イオン導電体から成る平板状の固体電解質層が空気極層(カソード)と燃料極層(アノード)とに挟まれて構成された発電セルを、板厚方向にセパレータを介して複数積層した燃料電池スタックを有している。
そして、発電時には、反応用ガスとして空気極層側に酸化剤ガス(酸素) が供給されるとともに、燃料極層側に燃料ガス(CH4等を含有する都市ガス)を改質器によって改質した改質ガス (H2、CO、CO2、H2O等) が供給される。これらの空気極層および燃料極層は、反応用ガスが固体電解質層との界面に到達することができるよう、何れも多孔質の層とされている。
これにより、発電セル内において、空気極層側に供給された酸素は、空気極層内の気孔を通って固体電解質層との界面近傍に到達し、この部分で空気極層から電子を受け取って酸化物イオン(O2-)にイオン化される。この酸化物イオンは、燃料極層に向かって固体電解質層内を拡散移動する。燃料極層との界面近傍に到達した酸化物イオンは、この部分で改質ガスと反応して反応生成物(H2O、CO2等)を生じ、燃料極層に電子を放出する。これによって、電極反応で生じた電子が別ルートの外部負荷にて起電力として取り出される。
ところが、この発電セルを構成する固体電解質は、上述の酸化物イオンの移動のために600℃〜1000℃の高い作動温度が必要になることから、熱膨張などの熱歪みによって一部の割れや欠けから全体的な亀裂や破断が生じ得る。このため、上述の電極反応が阻害されてしまうことがあり、結果として、一部の発電セルから所望量の起電力を取り出すことができないために燃料電池全体としての発電量の減少を招いてしまうことがある。
これに対して、特許文献1には、ランタンガレート系酸化物の原料粉にアルミナ粒子を添加混合して焼結させたアルミナ粒子添加の固体電解質が提案されており、このアルミナ粒子添加の固体電解質は、焼結時に原料粉の粒成長を抑制して、グレインサイズの拡大による強度の低下を防止できる。
特開2000−44340号公報
しかしながら、この固体電解質は、グレインサイズの拡大による強度の低下を防止できても、万が一、部分的な割れや欠けが生じた場合に全体的に亀裂や破断が生じることを防止できるとは限らないという欠点がある。
さらに、アルミナの粒子の比表面積が大きい分だけ、アルミナ粒子がランタンガレート系酸化物の原料粉と反応してMgOが多く析出してしまうため、作動時の導電率の低下、すなわち、上記酸化物イオンの移動量の減少により燃料電池全体としての発電量の減少を引き起こてしまうことがある。
そこで、強度低下の防止だけでなく、万が一、部分的な割れや欠けが生じた場合にも全体的な亀裂や破断が生じることを防止でき、かつ導電率が低下することのない固体電解質及びそれを用いた固体酸化物形燃料電池を提供することを課題とする。
すなわち、請求項1に記載の発明に係る固体酸化物形燃料電池用の固体電解質は、一方の表面に燃料極層が形成され、かつ他方の表面に酸化剤極層が形成されることにより発電セルを構成する固体酸化物形燃料電池用の固体電解質であって、直径が0.1μm以上10μm以下であって、この直径に対する長さのアスペクト比が5以上1000以下のセラミックスまたはその前駆体のファイバーが、固体電解質の原料粉と混合されて、上記原料粉とともに焼結されてなることを特徴としている。
ここで、このファイバーとしては、好ましくは、例えば、1400℃で6時間の焼成などによって、原料粉とともに焼結される際に、燃焼灰となって原形を大きく損ねることなく、上記大きさの範囲内に保たれたまま固体電解質に混入可能な耐熱性を有するセラミックスまたはその前駆体のファイバーが用いられる。また、セラミックスファイバーとその前駆体ファイバーとの両者を用いてもよい。
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の固体電解質において、上記ファイバーは、アルミナもしくはジルコニアまたはそれらの前駆体によって形成され、かつ上記原料粉に対して0.1wt%以上10wt%以下の割合で加えられていることを特徴としている。
ここで、「上記ファイバーは、上記原料粉に対して0.1wt%以上10wt%以下の割合」とは、原料粉に対するファイバーの割合が重量換算で0.1wt%以上であって10wt%以下であることを意味している。
また、請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の固体電解質において、上記原料粉は、上記焼結によって、上記ファイバーが混入された組成式La1-xSrxGa1-yMgy3(X=0.05〜0.3、Y=0.025〜0.3)、またはLa1-xSrxGa1-y-zMgyCoz3(X=0.05〜0.3、Y=0〜0.29、Z=0.01〜0.3、Y+Z=0.025〜0.3)で表されるランタンガレート系セラミックス板が形成されるように調製されていることを特徴としている。
さらに、請求項4に記載の発明に係る平板型の固体酸化物形燃料電池は、請求項1ないし3のいずれかに記載の固体電解質が平板状に形成されて、この固体電解質の一方の表面に上記燃料極層が、他方の表面に上記酸化剤極層がそれぞれ形成された発電セルが、上記板厚方向にセパレータを介して複数積層されていることを特徴としている。
請求項1〜3に記載の発明によれば、固体電解質は、直径0.1μm以上10μm以下であって、この直径に対する長さのアスペクト比が5以上1000以下のセラミックスまたはその前駆体のファイバーが固体電解質の原料粉に混合されて原料粉とともに焼結されたものであるため、焼結時の粒成長を抑制して、グレインサイズの拡大による剛性などの強度低下を防止できるだけでなく、ファイバーのブリッジング作用によって靭性をも向上させることができる。このため、部分的な割れや欠けが生じうる場合にも全体的な亀裂や破断に繋がることを防止できる。従って、発電セルから取り出される電力の減少を抑制できる。
さらに、アルミナ粒子と比べて比表面積が小さいために、ファイバーがアルミナ製などの固体電解質の原料粉と反応するものであったとしても、多くの反応生成物が析出して導電率が低下することを抑制でき、反応生成物による燃料電池の発電量の低下を抑制できる。
その際、請求項2に記載の発明によれば、アルミナもしくはジルコニアまたはそれらの前駆体のファイバーを原料粉に対して0.1wt%以上10wt%以下の割合で加えて焼結することによって、効果的に強度の低下を防止できるとともに、靭性を高めることができる。
特に、この原料粉を、請求項3に記載の発明のように、上記ファイバーが混入された組成式La1-xSrxGa1-yMgy3(X=0.05〜0.3、Y=0.025〜0.3)、またはLa1-xSrxGa1-y-zMgyCoz3(X=0.05〜0.3、Y=0〜0.29、Z=0.01〜0.3、Y+Z=0.025〜0.3)で表されるランタンガレート系セラミックス板が形成されるように調製することによって、固体電解質は、より低温での酸化物イオンの拡散移動が可能となるため、燃料電池の作動温度を低く設定することができ、その結果、熱歪みを抑制することができる。
従って、請求項4に記載の平板型の固体酸化物形燃料電池によれば、固体電解質の熱歪みによる部分的な割れや欠けが全体的な亀裂や破断に繋がることによって、各発電セルから取り出される電力が減少することを防止できる。
以下、本発明に係る平板積層型の固体酸化物形燃料電池の実施形態を、図1〜図6を用いて説明する。
本実施形態に係る燃料電池は、図1に示すように、円形平板状の固体電解質11の一方の表面に燃料極層12が形成されるとともに、他方の表面に空気極層(酸化剤極層)13が形成された発電セル10を、板厚方向に矩形板状のセパレータ2を介して複数積層した外観視略矩形柱状の燃料電池スタック1を有して構成されている。
また、発電セル10の燃料極層12とセパレータ2との間には、円形平板状の燃料極集電体14が配置されるとともに、酸化剤極層13とセパレータ2との間には、円形平板状の空気極集電体15が配置されている。
ここで、この固体電解質11は、ファイバーfが混入されている酸化物イオン伝導体からなり、このファイバーfとしては、固体電解質の原料粉に混合して、原料粉とともに焼結する際に原形を大きく損ねることのない耐熱性を有するセラミックスまたはその前駆体のファイバーfが用いられる。
この固体電解質11の具体的な製造方法としては、固体電解質の原料粉を仮焼成して、得られた仮焼体を粉砕した後に、この粉体にセラミックスまたはその前駆体のファイバーfをバインダーや溶剤などとともに加えて、ボールミルで粉砕混合することにより、スラリーを作製する。次いで、このスラリーを用いてドクターブレード法によって上記ファイバーfを寝かせるようにしてグリーンシートを成形した後に、空気中にて充分に乾燥させ、次いで、所定の円形平板状に切り出して1450℃で焼結することにより得られる。
その際、ファイバーfとしては、直径0.1μm以上10μm以下であって、この直径に対する長さのアスペクト比が5以上1000以下の大きさのものが用いられ、好ましくは、上記焼結の際に原形を大きく損ねずに上記大きさの範囲内に保たれたまま固体電解質11に混入可能な耐熱性を有するものが用いられ、より好ましくは、アルミナもしくはジルニアまたはそれらの前駆体のファイバーfが用いられる。特に、アルミナもしくはジルコニアまたはそれらの前駆体のファイバーfを用いた場合には、上記原料粉に対して0.1wt%以上であって10wt%以下の割合で混合する。
これは、アルミナもしくはジルコニアまたはそれらの前駆体のファイバーfの添加割合が0.1wt未満の場合には靭性向上の効果が得られず、10wt%を超えた場合には固体電解質の原料粉の割合が小さ過ぎて導電率が低下してしまうためである。
また、ファイバーfの直径0.1μm未満の場合には、ファイバーfによるブリッジング作用が得られず、直径10μmを超える場合には、固体電解質11の焼成に悪影響を及ぼすためである。
他方、原料粉としては、好ましくは、上記焼結によって組成式La1-xSrxGa1-yMgy3(X=0.05〜0.3、Y=0.025〜0.3(以下、LSGMと略す))、またはLa1-xSrxGa1-y-zMgyCoz3(X=0.05〜0.3、Y=0〜0.29、Z=0.01〜0.3、Y+Z=0.025〜0.3(以下、LSGMCと略す))で表されるランタンガレート系セラミックス板が形成されるようにLaO2、SrCO3、Ga2O、MgO、CoOの各成分の粉末割合が調製して用いられる。
また、固体電解質11として、最も好ましくは、上記LSGMCの原料粉に対して0.1wt%以上10wt%以下のアルミナ製ファイバーfを用意して、上述のように仮焼成、粉砕、混合および焼結の工程を経て得られたものが用いられる。そこで、参考までに、アルミナ製ファイバーfを上記LSGMCの原料粉に対して2wt%の割合で混合した固体電解質11の表面のSEM写真を図2に示すとともに、同様にアルミナ製ファイバーfを10wt%の割合で混合した固体電解質11のSEM写真を図3に示した。なお、図2および図3のSEM写真は、倍率などの条件を同一にして撮影したものである。
上記燃料極層12は、Ni等の金属あるいはNi−YSZ等のサーメットで固体電解質11の外周より一回り小さい円状に形成され、酸化剤極層13は、LaMnO3、LaCoO3等で固体電解質11の外周より一回り小さい円状に形成されている。また、燃料極集電体14は、Ni等のスポンジ状の多孔質焼結金属板で固体電解質11と同径の円形平板状に構成され、空気極集電体15はAg等のスポンジ状の多孔質焼結金属板で固体電解質11と同径の円形平板状に構成されている。
さらに、セパレータ2は、厚さ数mmの略方形状のステンレス製の板材で構成されており、上述した発電セル10、各集電体14、15が積層される中央のセパレータ本体20と、このセパレータ本体20より面方向に延設されて、当セパレータ本体20の対向縁部を2箇所で支持する一対のセパレータアーム21、22とで構成されている。
そして、セパレータ本体20は、集電体14、15を介して発電セル10間を電気的に接続するとともに、発電セル10に対して反応用ガスを供給する機能を有し、その内部に燃料ガスをセパレータ2の縁部から導入してセパレータ2の燃料極集電体14に対向する面の中央部の吐出口2xから噴出させる燃料ガス通路23と、酸化剤ガス(空気)をセパレータ2の縁部から導入してセパレータ2の空気極集電体15に対向する面の中央部の吐出口2yから噴出させる酸化剤ガス通路24とを有する。
また、各セパレータアーム21、22は、それぞれセパレータ本体20の外周辺に沿って僅かな隙間を持って対向角隅部に延設される細長帯状として積層方向に可撓性を持たせた構造とされると共に、これらセパレータアーム21、22の端部26、27に板厚方向に貫通する一対のガス孔28x、28yが設けてある。
一方のガス孔28xはセパレータ2の燃料ガス通路23に連通し、他方のガス孔28yはセパレータ2の酸化剤ガス通路24に連通し、各々のガス孔28x、28yからこれらのガス通路23、24を通して各発電セル10の各電極12、13面に燃料ガスや酸化剤ガスを供給するようになっている。
そして、各セパレータ2の本体20間にそれぞれ発電セル10および集電体14、15を介在させるとともに、各セパレータ2のガス孔28x、28y間に各々絶縁性のマニホールドリング29x、29yを介在させることによって、ガス孔28xおよびマニホールドリング29xによって構成された燃料ガスマニホールドと、ガス孔28yおよびマニホールドリング29yによって構成された空気マニホールドとを有する外観視略矩形柱状の燃料電池スタック1が構成される。
この燃料電池スタック1の上部および下部には、図4に示すように、セパレータ2より外法の大きいフランジ3が設けられており、これらのフランジ3のマニホールドに対応する2箇所には、それぞれ2本ずつボルト31が挿通されて、その両端部にナット32が螺合されている。このフランジ3と、両端部にナット32を螺合したボルト31とによって、上述のマニホールドリング29x、29yを介装したマニホールドのガスシール性が担保されている。
そして、上部のフランジ3には、中央部に発電セル10の外法より大きい穴30が設けられており、この穴30には、最上段のセパレータ2上に載置された発電セル10と略同一の大きさの錘39が配置されている。この錘39により、集電体14、15に挟まれた発電セル10とセパレータ2との相互密着性が担保されている。
このようにして構成された燃料電池スタック1は、4枚の側板からなる矩形筒体と天板と底板とを有する内部缶体5内の中央部に、架台51に載置された状態で、平面的に縦横方向に複数行(本実施形態においては2行)複数列(本実施形態においては2列)に並べて多数配置され、上下高さ方向にも複数(本実施形態においては4個)配置されている。また、各燃料電池スタック1は、起動時に酸化剤ガスと改質ガスとの反応によって生成される反応ガスや未反応ガスをそのまま外部に放出するシールレス構造を採用しており、これらの放出された反応ガスなどによって内部缶体5内は昇温するようになっている。
さらに、この内部缶体5は、その外周が断熱材50で覆われており、内部缶体5内には、上述の平板積層形燃料電池スタック1の燃料ガスマニホールドに燃料ガスを改質した改質ガスを供給する燃料ガス供給ラインに介装の水蒸気発生器(図示を略す)、燃料熱交換器62や改質器61が配設されている。さらに、内部缶体5内には、空気マニホールドに酸素などの酸化剤ガスを供給する酸化剤ガス供給ラインに介装の空気熱交換器72が配設されており、内部缶体5の各側板には、それぞれ起動時に内部温度を上昇させる赤外線バーナ55が配置されている。これによって、平板積層形燃料電池は、燃料ガスマニホールドに供給された改質ガスが各スタック1の発電セル10の燃料極層12に、空気マニホールドに供給された酸化剤ガスが各スタック1の発電セル10の酸化剤極層13にそれぞれ供給されるようになっている。
本実施形態の固体酸化物形燃料電池によれば、固体電解質11は、直径0.1m以上10μm以下であって、この直径に対する長さのアスペクト比が5以上1000以下の大きさのセラミックスまたはその前駆体のファイバーfが仮焼体の粉砕後の粉体に混合されて、粉体とともに焼結されたものであるため、焼結時の粒成長を効果的に抑制して強度の低下を防止できるだけでなく、靭性も向上して部分的な割れや欠けが生じうる場合にも全体的な亀裂や破断に繋がることを防止できる。加えて、燃料電池スタック1の上部に錘39を載置しているため、発電セル10の相互密着性を高めて、熱歪みによる固体電解質11の部分的な割れなどが全体的な亀裂や破断に繋がることを効果的に防止して、発電量の減少を効果的に抑制できる。
さらに、ファイバーfは、アルミナ粒子と比べて比表面積が小さいために、アルミナ製ファイバーfなど仮焼体の粉体と反応するものであったとしても、多くの反応生成物が析出して導電率が低下することを抑制できる。
なお、本発明は、上述の実施形態に何ら限定されるものでなく、例えば、ランタンガレート系の原料粉でなく、YSZの原料粉を用いてもよいものである。
本発明に係る燃料電池スタック1の構成を説明するための斜視図である。 アルミナ製ファイバーfをLSGMCの原料粉に対して2wt%の割合で混合した固体電解質11の表面のSEM写真図である。 アルミナ製ファイバーfをLSGMCの原料粉に対して10wt%の割合で混合した固体電解質11の表面のSEM写真図である。。 本発明に係る平板型の固体酸化物形燃料電池を構成する各燃料電池スタック1の概略説明図であって、(a)は平面図であり、(b)は側面図である。 本発明に係る平板型の固体酸化物形燃料電池の横断面図である。 同固体酸化物形燃料電池の縦断面図である。
符号の説明
1 平板積層形燃料電池スタック
2 セパレータ
2x、2y 吐出口
3 フランジ
10 発電セル
11 固体電解質
12 燃料極層
13 酸化剤極層
14 燃料極集電体
15 空気極集電体
20 セパレータ本体
21 22 セパレータアーム
23 燃料ガス通路
24 酸化剤ガス通路
26 端部
28x、28y ガス孔
29x、29y マニホールドリング
30 穴
31 ボルト
32 ナット
39 錘
f ファイバー

Claims (4)

  1. 一方の表面に燃料極層が形成され、かつ他方の表面に酸化剤極層が形成されることにより発電セルを構成する固体酸化物形燃料電池用の固体電解質であって、
    直径が0.1μm以上10μm以下であって、この直径に対する長さのアスペクト比が5以上1000以下のセラミックスまたはその前駆体のファイバーが、固体電解質の原料粉と混合されて、上記原料粉とともに焼結されてなることを特徴とする固体電解質。
  2. 上記ファイバーは、アルミナもしくはジルコニアまたはそれらの前駆体によって形成され、かつ上記原料粉に対して0.1wt%以上10wt%以下の割合で加えられていることを特徴とする請求項1に記載の固体電解質。
  3. 上記原料粉は、上記焼結によって、上記ファイバーが混入された組成式La1-xSrxGa1-yMgy3(X=0.05〜0.3、Y=0.025〜0.3)、またはLa1-xSrxGa1-y-zMgyCoz3(X=0.05〜0.3、Y=0〜0.29、Z=0.01〜0.3、Y+Z=0.025〜0.3)で表されるランタンガレート系セラミックス板が形成されるように調製されていることを特徴とする請求項1または2に記載の固体電解質。
  4. 請求項1ないし3のいずれかに記載の固体電解質が平板状に形成されて、この固体電解質の一方の表面に上記燃料極層が、他方の表面に上記酸化剤極層がそれぞれ形成された発電セルが、上記板厚方向にセパレータを介して複数積層されていることを特徴とする平板型の固体酸化物形燃料電池。
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