JP2009242753A - 新規な含フッ素化合物および含フッ素架橋性化合物 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 酸素原子と直接連結した末端含フッ素ビニル基を分子中に2つ有する化合物(A)と、−XH(Xは酸素原子または硫黄原子を示す)で表される基を分子中に2つ有する化合物(B)および−XH(Xは酸素原子または硫黄原子を示す)で表される基を分子中に3つ以上有する化合物(C)を付加反応させて得られる含フッ素化合物、及び該含フッ素化合物に架橋性基を導入して得られる架橋性含フッ素化合物。
【選択図】なし
Description
2.酸素原子と直接連結した末端含フッ素ビニル基を分子中に2つ有する化合物(A)と、−XH(Xは酸素原子または硫黄原子を示す)で表される基を分子中に2つ有する化合物(B)を1<化合物(A)のモル数/化合物(B)のモル数の条件で付加反応させた後、−XH(Xは酸素原子または硫黄原子を示す)で表される基を分子中に3つ以上有する化合物(C)をさらに付加反応させて得られる含フッ素化合物。
3.酸素原子と直接連結した末端含フッ素ビニル基を分子中に2つ有する化合物(A)が、下記一般式(I)で示される化合物であることを特徴とする前記1または2に記載の含フッ素化合物。
4.酸素原子と直接連結した末端含フッ素ビニル基を分子中に2つ有する化合物(A)が、下記一般式(I’)で示される化合物であることを特徴とする前記3に記載の含フッ素化合物。
5.酸素原子と直接連結した末端含フッ素ビニル基を分子中に2つ有する化合物(A)が、下式(I”)で示される化合物であることを特徴とする前記4に記載の含フッ素化合物。
7.一般式(II)で示される化合物および一般式(III)で示される化合物が、それぞれ一般式(II’)で示される化合物および一般式(III’)で示される化合物であることを特徴とする前記6に記載の含フッ素化合物。
8.前記1〜7のいずれかに記載の含フッ素化合物に架橋性基を導入して得られる架橋性含フッ素化合物。
9.架橋性基が下記G1〜G6のいずれかであることを特徴とする前記8に記載の架橋性含フッ素化合物。
10.前記1〜7のいずれかに記載の含フッ素化合物に下記一般式(IV)で示される化合物を反応させて得られることを特徴とする前記8記載の架橋性含フッ素化合物。
11.前記1〜7のいずれかに記載の含フッ素化合物に下記一般式(V)で示される化合物を反応させて得られることを特徴とする前記8記載の架橋性含フッ素化合物。
本発明の含フッ素化合物は、酸素原子と直接連結した末端含フッ素ビニル基を分子中に2つ有する化合物(A)と、−XH(Xは酸素原子または硫黄原子を示す)で表される基を分子中に2つ有する化合物(B)および−XH(Xは酸素原子または硫黄原子を示す)で表される基を分子中に3つ以上有する化合物(C)とを付加反応させて得られる。以下、それぞれの化合物を、化合物(A)、化合物(B)、化合物(C)と略称する。
一般式(I)において、Rf11はペルフルオロアルキレン基を表し、Rf12、およびRf13はそれぞれ独立にフッ素原子、ペルフルオロアルキル基、またはペルフルオロアルコキシ基を表し、Rf11、Rf12、Rf13はそれぞれ結合して環を形成してもよい。
Rf12およびRf13で示されるペルフルオロアルキル基は、好ましくは炭素数1〜30のペルフルオロアルキル基であり、直鎖状、分岐状、環状のいずれであってもよく、また、鎖中にエーテル性酸素原子を有していてもよい。さらに好ましい炭素数としては1〜20であり、より好ましくは1〜10である。
Rf12およびRf13で示されるペルフルオロアルコキシ基は、好ましくは炭素数1〜30のペルフルオロアルコキシ基であり、直鎖状、分岐状、環状のいずれであってもよく、また、鎖中にエーテル性酸素原子を有していてもよい。さらに好ましい炭素数としては1〜20であり、より好ましくは1〜10である。
一般式(I’)で示される化合物において、Rf14は4価のペルフルオロ連結基を示す。Rf14で示される4価のペルフルオロ連結基は、好ましくは、炭素数1〜30のペルフルオロアルキレン基であり、直鎖状、分岐状、環状のいずれであってもよく、また、鎖中にエーテル性酸素原子を有していてもよい。さらに好ましい炭素数としては4〜20であり、より好ましくは5〜10である。
一般式(I’)で示される化合物は好ましくは、一般式(I”)で示される化合物である。
以下に一般式(I)で表される化合物の具体例を挙げるが、本発明はこれらに限定されるものではない。
一般式(II)で示される化合物において、Xは酸素原子または硫黄原子を示し、R1はアルキレン基、アリーレン基またはアラルキレン基を示す。
R1で示されるアルキレン基は、好ましくは炭素数1〜30の置換または無置換のアルキレン基であり、直鎖状、分岐状、環状のいずれであってもよい。好ましい炭素数としては1〜20であり、より好ましくは1〜10である。R1で示されるアルキレン基の置換基としては、例えば以下の置換基が挙げられる。
(置換基)
ハロゲン原子(例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子)、炭素数20以下のアルキル基(例えば、メチル、エチル)、炭素数30以下のアリール基(例えば、フェニル、ナフチル)、シアノ基、カルボキシル基、炭素数20以下のアルコキシカルボニル基(例えば、メトキシカルボニル)、炭素数30以下のアリールオキシカルボニル基(例えば、フェノキシカルボニル)、カルバモイル基(例えば、カルバモイル、N−フェニルカルバモイル、N,N−ジメチルカルバモイル)、炭素数20以下のアルキルカルボニル基(例えば、アセチル)、炭素数30以下のアリールカルボニル基(例えば、ベンゾイル)、ニトロ基、アミノ基(例えば、アミノ、ジメチルアミノ、アニリノ)、炭素数20以下のアシルアミノ基(例えば、アセトアミド、エトキシカルボニルアミノ)、スルホンアミド基(例えば、メタンスルホンアミド)、イミド基(例えば、スクシンイミド、フタルイミド)、イミノ基(例えば、ベンジリデンアミノ)、
これらの置換基は更に置換されていても良く、置換基が複数ある場合は、同じでも異なっても良い。また置換基同士で結合して環を形成しても良い。
R1で示されるアラルキレン基は、好ましくは炭素数7〜30の置換または無置換のアラルキレン基であり、好ましい炭素数としては7〜20であり、より好ましくは7〜10である。
R1で示される2価のアリーレン基またはアラルキレン基の置換基としては、R1で表されるアルキレン基の置換基の例と同様のものが挙げられる。
R1で示されるアルキレン基、アリーレン基またはアラルキレン基はエーテル結合、チオエーテル結合またはスルホニル基等の2価の連結基を含んでいてもよい。
以下に一般式(II)で示される化合物の具体例を挙げるが、本発明はこれらに限定されるものではない。
一般式(III)で示される化合物において、Xは酸素原子または硫黄原子を示し、nは3以上の整数を表し、R2はn価のアルキレン基、アリーレン基またはアラルキレン基を示す。ここで、「〜レン基」は本来2価の基を表す語であるが、本明細書において「n価の〜レン基」という場合は、n価の基を表すものとする。
R2で示されるアルキレン基は、好ましくは炭素数1〜30の置換または無置換のアルキレン基であり、直鎖状、分岐状、環状のいずれであってもよい。好ましい炭素数としては1〜20であり、より好ましくは1〜10である。
R2で示されるn価のアラルキレン基は、好ましくは炭素数7〜30の置換または無置換のアラルキレン基であり、好ましい炭素数としては7〜20であり、より好ましくは7〜10である。
R2で示されるn価のアルキレン基、アリーレン基またはアラルキレン基の置換基としては、R1で表されるアルキレン基の置換基の例と同様のものが挙げられる。
R2で示されるアルキレン基、アリーレン基またはアラルキレン基はエーテル結合、チオエーテル結合またはスルホニル基等の2価の連結基を含んでいてもよい。
以下に一般式(III)で示される化合物の具体例を挙げるが、本発明はこれらに限定されるものではない。
用いる塩基の当量数としては、反応させる−XHに対して0.1当量〜10当量が好ましく、より好ましくは0.5当量〜5当量である。
溶媒量はモノマーに対して質量比で0.1倍〜100倍用いるのが好ましく、より好ましくは1倍〜50倍、さらに好ましくは2倍〜20倍である。
化合物(A)と化合物(B)との反応時間及びさらに化合物(C)を添加した後の反応時間は、用いる触媒、基質、溶媒の種類や量、反応温度、攪拌効率等に依存するが、これらを制御して、それぞれ10分〜96時間で行うのが好ましく、より好ましくは30分〜48時間、さらに好ましくは1時間〜24時間である。
G1〜G6において、Zは単結合または2価の連結基を示し、前記含フッ素化合物中の末端のXと結合する。2価の連結基としては、−(Y)c−Q−で示される連結基が好ましい。ここで、cは0または1を示し、Yはカルボニル基、カルボニルアミノ基、カルボニルオキシ基、スルホニル基、スルホニルオキシ基、スルホニルアミノ基(いずれもカルボニルまたはスルホニル側でXと連結)等を示し、好ましくはカルボニル基またはカルボニルアミノ基を示す。Qはアルキレン基、フェニレンキ基、アラルキレン基(アルキレン基、フェニレンキ基、アラルキレン基の詳細はR1で述べたものと同義)を示し、好ましくは炭素数1〜10(より好ましくは1〜3)のアルキレン基を示す。
G2において、R21は水酸基、イソシアネート基または加水分解される基を示し、R22は水素原子または炭化水素基を示し、aは1〜3の整数を示す。R21において、加水分解される基は加水分解反応により水酸基に変換される基をいい、例えば、ハロゲン原子(例えばフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等)、アルコキシ基(例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基等)、アシルオキシ基(アセチルオキシ基、プロピオニルオキシ基等)などが挙げられる。R21として好ましくは、水酸基またはアルコキシ基であり、特に好ましくは、水酸基、メトキシ基またはエトキシ基である。
R22で表される炭化水素基は好ましくは炭素数1〜10の置換または無置換の直鎖、分岐鎖または環状のアルキル基、炭素数1〜10の置換または無置換の直鎖、分岐鎖または環状のアルケニル基、炭素数1〜10の置換または無置換の直鎖、分岐鎖または環状のアルキニル基、または炭素数6〜10の置換または無置換のアリール基で、より好ましくは、メチル基、エチル基、ビニル基、アリル基、フェニル基である。aは好ましくは3である。
G4においてR41、R42、R43、R44およびR45はそれぞれ独立に水素原子または炭化水素基を示し、それぞれが結合して環を形成してもよい。炭化水素基は、好ましくは炭素数1〜10の置換または無置換の直鎖、分岐鎖または環状のアルキル基または炭素数6〜10の置換または無置換のアリール基で、より好ましくは炭素数1〜4の無置換のアルキル基である。R41、R42、R43、R44およびR45は好ましくは水素原子である。
G6において、R61は、水素原子または炭化水素基を示す。炭化水素基は、好ましくは炭素数1〜10の置換または無置換の直鎖、分岐鎖または環状のアルキル基または炭素数6〜10の置換または無置換のアリール基で、より好ましくは炭素数1〜4の無置換のアルキル基およびフェニル基である。R61は好ましくは水素原子である。
以下にG1〜G6の具体例を挙げるが、本発明はこれらに限定されるものではない。
W−Z’−の好ましい例としては、Hal-Q-、Hal-CO-Q-、Hal-CO2-Q-、Hal-SO2-Q-、OCN-Q-などを挙げることができる。ここで、Halはハロゲン原子(例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等)であり、Qは上述と同義を示す。
W−Z’−Gで示される化合物は化合物(A)と化合物(B)および化合物(C)を付加反応させて得られる含フッ素化合物の末端のXHに対して、0.5当量〜2.0当量用いるのが好ましく、0.9当量〜1.1当量用いるのがより好ましい。
反応温度は、好ましくは0℃〜100℃であり、より好ましくは10℃〜50℃である。反応時間は、用いる基質、塩基、溶媒の種類、量及び反応温度等により左右されるため一概には決められないが、好ましくは10分〜12時間であり、より好ましくは30分〜6時間である。
後処理および精製方法としては、通常の分液操作の後、濃縮を行い、残留物を蒸留、カラムあるいは再結晶により精製を行ってもよいが、炭酸カリウムや炭酸セシウム等の固体塩基を用い、反応後濾過によりこれらの固体塩基を除去し、濾液またはその濃縮物を目的物として用いることもできる。
〔実施例1〕
ペルフルオロジエン(I−29)(0.800g, 2.0mmol)、含フッ素ジオール(II−7)(0.741g, 1.8mmol)および炭酸カリウム(0.83g, 6.0mmol)をメチルエチルケトン(10ml)中、室温にて24時間撹拌した。上澄み液を少量濃縮してNMRを測定したところ、=CF2に由来するシグナルを有し、かつ、−CH2OHに由来するシグナルのないポリマー(P1-1)が生成していることを確認した。
1H NMR[CO(CD3)2] δ a:4.75(t, J=13.2), b:6.28(bs), c:6.38(bs) a:(b+c)≒ 2.0:1
19F NMR(CDCl3) δ d:−67.81〜−73.40(m),e:−88.42(s),f:−88.60(s), g:−112.67(s), h:−119.96(s), i:−120.46(s),j:−122.56(s), k:−123.58(s) d:(e+f):g:(h+i):j:k ≒ 2.21:0.95:0.085:0.98:1.5:1
1H NMR[CO(CD3)2] δ a:3.99〜4.13(dd, J=14.1, 6.60), b:4.75(t, J=13.2), c: (t, J=13.2), d:5.14(t, J=6.60),e:6.42(s),
a:(b+c):d:e ≒ :2.0:16.0:1:8.0
19F NMR(CDCl3) δ f:−66.35(s), g:−67.85〜−73.34(m),h:−86.11(m),i:−88.00〜−89.25(m), j:−119.93(s) k:−120.47(s), l:−122.55(s), m:−123.58(s), n:−124.30(t, J=14.1), o: −126.24〜126.38(m)
f:g:h:i:(j+k):l:m:n:o≒ 0.22:2.20:0.22:1.05:0.98:
1.51:1:0.10:0.12
1H NMR[CO(CD3)2] δ a:0.62(m),b:1.18(t,J=7.05Hz),c:1.63(m), d:3.16(m), e:3.81(q,J=7.05Hz), f:4.63(t, J=14.4), g:4.89(t, J=13.2),h:6.42(bs),i:6.75(bs) a:b:c:d:e : f:g:h:i ≒ 1:4.5:1.0:1.0:3.0:1.0:8.2:4.1:0.48
19F NMR(CDCl3) δ j:−66.36, k:−67.84〜−73.30(m),l:−85.97(s),m:−86.39(s),n:−88.07〜−89.13(m), o:−119.95(s), p:−120.47(s), q:−122.55(s), r:−123.58(s), s:−124.28(m)
j:k:(l+m):n:(o+p):q:r:s≒ 1:10.2:1.1:4.7:4.5:6.9:4.6:1.0
実施例1において、含フッ素ジオール(II−7)の代りに含フッ素ジオール(II−4)を等量用いた以外は同様にして=CF2に由来するシグナルを有し、かつ、−CH2OHに由来するシグナルのないポリマー(P2-1)、−CH2OHに由来するシグナルを有し、かつ、=CF2に由来するシグナルのないポリマー(P2-2)および、−CH2OHに由来するシグナルが消失し、ポリマーにウレタン結合を介してシランカップリング剤が導入されたポリマー(P2-3)を合成した。
実施例1において、含フッ素ジオール(II−7)の代りに含フッ素ジオール(II−10)を等モル用いた以外は同様にして=CF2に由来するシグナルを有し、かつ、−CH2OHに由来するシグナルのないポリマー(P3-1)、−CH2OHに由来するシグナルを有し、かつ、=CF2に由来するシグナルのないポリマー(P3-2)および、−CH2OHに由来するシグナルが消失し、ポリマーにウレタン結合を介してシランカップリング剤が導入されたポリマー(P3-3)を合成した。
実施例1において、イソシアン酸3-(トリエトキシシリル)プロピルの代りに、一般式(IV)で示される化合物としてアクリル酸クロリドを等モル用いた以外は同様にして、−CH2OHに由来するシグナルが消失し、ポリマーにアクリロイルが導入されたポリマー(P1-4)を合成した。
ペルフルオロジエン(I−29)(0.800g, 2.0mmol)、含フッ素ジオール(II−7)(0.907g, 2.2mmol)および炭酸カリウム(0.69g, 5.0mmol)をメチルエチルケトン(10ml)中、室温にて50時間撹拌した。上澄み液を少量濃縮してNMRを測定したところ、下記(RP1-1)の構造を有すること、およびxの平均値は8.1であることを確認した。
参考合成例1において、イソシアン酸3-(トリエトキシシリル)プロピルの代りにアクリル酸クロリドを等モル用いた以外は同様にして、ポリマーにアクリロイルが導入されたポリマー(RP1-4)を合成した。
2,2,3,3,4,4,5,5,6,6,6ウンデカフルオロ−1−ヘキサノール(0.30g, 1.00mmol)のメチルエチルケトン(5ml)溶液にイソシアン酸−3−(トリエトキシシリル)プロピル(0.25g, 1.01mmol)および炭酸カリウム(0.18g, 1.30mmol)加え、室温で4時間撹拌した。不溶物をセライト濾過により除去し、濾液を減圧にて濃縮することにより含フッ素ケイ素化合物(RM-1)(0.55 g)を得た。この化合物(RM-1)のNMRを測定したところ、下記構造の化合物が得られていることを確認した。
〔ゾル溶液の調製〕
オルトチタン酸エチル(0.1g)およびアセチルアセトン(0.088g)のエタノール(50ml)溶液を室温にて10分間撹拌した後、水(0.05ml)を加え、さらに室温にて1時間撹拌し、触媒液を調製した。
ポリマー(P1-3)(0.40g)にメチルエチルケトン(50ml)及び水(1.0ml)を加えて室温にて4時間撹拌し、さらに室温にて一晩静置することにより溶液(P1-3)を作成した。また、ポリマー(P1-3)の代わりにポリマー(P2-3)、(P3-3)、(RP1-3)および(RM-1)を用いた以外は同様の方法で溶液(P2-3)、(P3-3)、(RP1-3)および(RM-1)を作成した。
水およびアセトンで洗浄した5cm×5cmのガラス板上に溶液(P1-3)をバー塗布し、150℃で30分間加熱することにより、処理基材(P1-3)を作製した。また、溶液(P1-3)の代わりに溶液((P2-3)、(P3-3)、(RP1-3)および(RM-1)を用いた以外は同様の方法により処理基板(P2-3)、(P3-3)、(RP1-3)および(RM-1)を作製した。また、何も処理していないガラス板を基板0とした。
(撥水性の評価)
基板表面の水接触角を、全自動接触角計(協和界面科学株式会社製DM700)を用いて測定した。
(耐擦傷性の評価)
基板表面を、日本スチールウール社製スチールウール#0000を用いて、200gの荷重で20往復擦った後、傷の付き方(1:傷無し、2:傷10本以下、3:傷10〜30本、4:傷30本以上)を目視で判定した。
基板表面を、旭化学化成社製不織布を用いて、200gの荷重で1000往復擦った後、水接触角を測定した。
(耐アルカリ性の評価)
処理基板を1%水酸化ナトリウム溶液に24時間浸漬した後の水接触角を測定した。
以上の評価の結果を表1に示す。
〔処理基板の作製〕
ポリマー(P1-4)/光重合開始剤(チバ・スペシャルティー・ケミカルズ(株)製Irg907)(=97/3)のメチルエチル溶液(20wt%)を調製し、孔径0.25μmのポリテトラフルオロエチレン製フィルターでろ過した。この溶液をガラス基板上にバー塗布した。90℃で乾燥した後、窒素雰囲気化下で紫外線1Jの量を照射し、さらに120℃で10分加熱し、室温まで冷却することにより、処理基板(P1-4)を得た。
また、ポリマー(P1-4)の代わりにポリマー(RP1-4)を用いた以外は同様の方法で処理基材(RP1-4)を得た。
(撥水性の評価)
基板表面の水接触角を、全自動接触角計(協和界面科学株式会社製DM700)を用いて測定した。
(屈折率の評価)
アッベ屈折計(アタゴ株式会社製)により測定した。
(耐擦傷性の評価)
基板表面を、日本スチールウール社製スチールウール#0000を用いて100gの荷重で20往復擦った後、傷の付き方(1:傷無し、2:傷10本以下、3:傷10〜30本、4:傷30本以上)を目視で判定した。
基板表面を、旭化学化成社製不織布を用いて100gの荷重で1000往復擦った後、水接触角を測定した。
(鉛筆硬度の評価)
JIS K 5400に記載方法に従って測定した。
Claims (11)
- 酸素原子と直接連結した末端含フッ素ビニル基を分子中に2つ有する化合物(A)と、−XH(Xは酸素原子または硫黄原子を示す)で表される基を分子中に2つ有する化合物(B)、および、−XH(Xは酸素原子または硫黄原子を示す)で表される基を分子中に3つ以上有する化合物(C)を付加反応させて得られる含フッ素化合物。
- 酸素原子と直接連結した末端含フッ素ビニル基を分子中に2つ有する化合物(A)と、−XH(Xは酸素原子または硫黄原子を示す)で表される基を分子中に2つ有する化合物(B)を1<化合物(A)のモル数/化合物(B)のモル数の条件で付加反応させた後、−XH(Xは酸素原子または硫黄原子を示す)で表される基を分子中に3つ以上有する化合物(C)をさらに付加反応させて得られる含フッ素化合物。
- 請求項1〜7のいずれかに記載の含フッ素化合物に架橋性基を導入して得られる架橋性含フッ素化合物。
- 架橋性基が下記G1〜G6のいずれかであることを特徴とする請求項8に記載の架橋性含フッ素化合物。
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