JP2009242476A - エポキシ樹脂硬化促進用マイクロカプセル及びエポキシ樹脂硬化促進用マイクロカプセルの製造方法 - Google Patents

エポキシ樹脂硬化促進用マイクロカプセル及びエポキシ樹脂硬化促進用マイクロカプセルの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 高い硬化性と貯蔵安定性とを両立することができるとともに、高密度化した電子機器等にも好適に使用することが可能なエポキシ樹脂硬化促進用マイクロカプセル及びエポキシ樹脂硬化促進用マイクロカプセルの製造方法を提供する。
【解決手段】樹脂からなるシェルに、コア剤として側鎖に第1級アミノ基を有する樹脂が内包されたエポキシ樹脂硬化促進用マイクロカプセルであって、前記側鎖に第1級アミノ基を有する樹脂は、重量平均分子量が5千〜15万であるエポキシ樹脂硬化促進用マイクロカプセル。
【選択図】 なし

Description

本発明は、高い硬化性と貯蔵安定性とを両立することができるとともに、高密度化した電子機器等にも好適に使用することが可能なエポキシ樹脂硬化促進用マイクロカプセル及びエポキシ樹脂硬化促進用マイクロカプセルの製造方法に関する。
エポキシ樹脂は、その硬化物が、機械的特性、電気的特性、熱的特性、耐薬品性、接着性等の点で優れた性能を有することから、塗料、電気電子用絶縁材料、接着剤等の幅広い用途に利用されている。現在、一般に使用されているエポキシ樹脂組成物は、使用時にエポキシ樹脂と硬化剤の二液を混合する、いわゆる二液性のものである。
二液性エポキシ樹脂組成物は室温で硬化させることが可能であるが、その反面、エポキシ樹脂と硬化剤とを別々に保管し、必要に応じて両者を計量、混合した後、使用する必要があるため、保管や取り扱いが煩雑になるという問題点があった。
また、二液性エポキシ樹脂組成物は、可使用時間が限られているため、予め大量に混合しておくことができず、配合頻度が多くなってしまうため、作業効率の低下を招いていた。
こうした二液性エポキシ樹脂組成物の問題を解決するため、これまでいくつかの一液性エポキシ樹脂組成物が提案されており、具体的には例えば、ジシアンジアミド、BF3−アミン錯体、アミン塩、変性イミダゾール化合物等の潜在性硬化剤をエポキシ樹脂に配合したものが提案されている。
しかしながら、このような潜在性硬化剤は、貯蔵安定性に優れているものは硬化性が低く、硬化するために高温での加熱や長時間の放置が必要となり、一方で、硬化性が高いものは貯蔵安定性が低く、例えば、−20℃等の低温で貯蔵する必要があるため、高い硬化性と優れた貯蔵安定性を両立することが可能なエポキシ樹脂組成物が強く求められていた。
これに対して、特許文献1には、イソシアネート化合物の反応物により表面が被覆されたエポキシ樹脂用硬化剤が記載されている。
しかしながら、近年では、特に電子機器分野において、回路の高密度化、接続信頼性の向上に対応するため、硬化剤の貯蔵安定性を損なわずに、低温での硬化性の一層向上させることが強く求められるようになっており、特許文献1に記載の技術ではその達成は困難であった。
一方、特許文献2には、アミンアダクトと低分子アミン化合物とを主成分とするエポキシ樹脂用硬化剤からなるコアの表面を合成樹脂等からなるシェルで被覆したマイクロカプセル型エポキシ樹脂用硬化剤が開示されている。
しかしながら、このような方法で用いられるマイクロカプセルでは、電子機器分野において必要とされる、平均粒子径が小さく、粒子径のバラツキの少ないマイクロカプセルを得ることは非常に困難であった。
また、特許文献3には、疎水性のアミン系硬化剤からなるコア成分が、ラジカル重合性単量体を重合させた重合体からなるシェル成分に内包されたマイクロカプセルが開示されている。
しかしながら、このような技術では、ラジカル重合性単量体がアミン系硬化剤と比較して高い親水性を有する場合は、シェルが形成されるものの、ラジカル重合性単量体が疎水性モノマーである場合には、コア成分とシェル成分とが入れ代わり、アミン系硬化剤がシェル成分となってしまう現象が起きていた。また、シェルが形成された場合であっても、得られるマイクロカプセルは粒子としての親水性が高いものとなるため、エポキシ樹脂中にマイクロカプセルを分散させる際にゲル化したり、凝集したりして樹脂中に均一に分散させることが困難となり、結果的に貯蔵安定性に劣るものとなっていた。
特開平1−70523号公報 特開2007−204670号公報 特許第2801312号公報
本発明は、上記現状に鑑み、高い硬化性と貯蔵安定性とを両立することができるとともに、高密度化した電子機器等にも好適に使用することが可能なエポキシ樹脂硬化促進用マイクロカプセル及びエポキシ樹脂硬化促進用マイクロカプセルの製造方法を提供することを目的とする。
本発明のエポキシ樹脂硬化促進用マイクロカプセルは、樹脂からなるシェルに、コア剤として側鎖に第1級アミノ基を有する樹脂が内包されたエポキシ樹脂硬化促進用マイクロカプセルであって、前記側鎖に第1級アミノ基を有する樹脂は、重量平均分子量が5千〜15万である。
以下に本発明を詳述する。
本発明のエポキシ樹脂硬化促進用マイクロカプセルは、樹脂からなるシェルを有する。
上記樹脂としては特に限定されず、例えば、エポキシ樹脂、ポリエステル、ポリエチレン、ナイロン、ポリスチレン、ウレタン樹脂、フェノール樹脂等が挙げられる。なかでも、膜の安定性と加熱時の破壊しやすさの観点から、エポキシ樹脂が好ましい。
上記シェルにエポキシ樹脂を用いることで、本発明のエポキシ樹脂硬化促進用マイクロカプセルをエポキシ樹脂に分散させた場合に、親和性が向上し、均一に分散させることが可能となる。特に、シェルは、コア剤である側鎖に第1級アミノ基を有する樹脂と、多官能エポキシ樹脂とを反応させることによって形成されたものであってもよい。
上記シェルを構成する樹脂としては、例えば、単量体をラジカル重合させることで得られる樹脂や、単量体とコア剤とを界面反応で反応させることで得られる樹脂を用いることができる。上記単量体としては、通常、アクリロニトリル、アクリルアミド、メタクリルアミド、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、酢酸ビニル、スチレン、ビニルトルエン、ジビニルベンゼン、エチレンジアクリレート等が用いられる。なお、上記単量体は単独で用いてもよく、所望の特性を得るために2種以上併用してもよい。
また、上記シェルを構成する樹脂は、上記コア剤よりも重量平均分子量が低いものであることが好ましい。
上記シェルの厚みの好ましい下限は10nm、好ましい上限は1000nmである。上記シェルの厚みが10nm未満であると、シェルの強度が低下して、貯蔵安定性が低下することがあり、上記シェルの厚みが1000nmを超えると、シェルの強度が高くなりすぎ、破壊しににくくなることがある。
上記シェルは、更に必要に応じて、安定剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、帯電防止剤、難燃剤、シランカップリング剤、色剤等を含有していてもよい。
本発明のエポキシ樹脂硬化促進用マイクロカプセルは、上記シェルにコア剤として側鎖に第1級アミノ基を有する樹脂が内包されている。上記側鎖に第1級アミノ基を有する樹脂を用いることで、低分子アミンを使用する場合と比較して、保存時のコア剤の漏出を抑制し、貯蔵安定性を大幅に向上させることができる。
上記側鎖に第1級アミノ基を有する樹脂として特に限定されず、例えば、アミノ変性ポリ(メタ)アクリレート系ポリマー、アミノ変性ビニル系ポリマー、アミノ変性ポリエステル、アミノ変性ポリカーボネート、ポリアリルアミン、ポリエチレンイミン等の樹脂;鎖状脂肪族ポリアミン、環状脂肪族ポリアミン、脂芳香族ポリアミン等が挙げられる。
また、上記側鎖に第1級アミノ基を有する樹脂の主鎖は共重合体であってもよい。具体的には例えば、(メタ)アクリル酸と(メタ)アクリル酸エステルとの共重合体等が挙げられる。
これらの側鎖に第1級アミノ基を有する樹脂は、単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記側鎖に第1級アミノ基を有する樹脂のガラス転移温度の好ましい上限は150℃である。150℃以下とすることで、エポキシ樹脂と混合してエポキシ樹脂組成物とした場合に、加熱時における硬化反応が迅速に進行するため、硬化性が大幅に向上する。
上記ガラス転移温度が150℃を超えると、エポキシ樹脂組成物とした場合に、シェルが破壊されても、コア剤の粘度が高いことで、コア剤とエポキシ樹脂とが容易に混合せず、エポキシ樹脂の硬化性が低下することがある。好ましい上限は120℃である。
また、下限については特に限定されないが、保存安定性の観点から好ましい下限は10℃であり、更に好ましくは40℃である。
上記側鎖に第1級アミノ基を有する樹脂の重量平均分子量の下限は5千、上限は15万である。上記重量平均分子量が5千未満であると、コア剤の粘度が低くなって貯蔵安定性が低下し、上記重量平均分子量が15万を超えると、コア剤の粘度が高くなってエポキシ樹脂組成物とした場合に、硬化性が低下することがある。好ましい下限は1万、好ましい上限は10万である。
上記側鎖に第1級アミノ基を有する樹脂のアミン水素当量の好ましい下限は50g−solid/eq、好ましい上限は2000g−solid/eqである。上記アミン水素当量が50g−solid/eq未満であると、アルカリが強くなり過ぎて、単量体とコア剤とを界面反応で反応させることでシェルを形成する場合に、シェルを構成できなくなることがあり、上記アミン水素当量が2000g−solid/eqを超えると、エポキシ樹脂組成物とした場合に、硬化性に劣るものとなることがある。
上記アミン水素当量は、アミン1molに相当する固形分重量(g)のことをいい、重量平均分子量を1分子あたりの第1級アミノ基の平均モル数で割った値である。
本発明のエポキシ樹脂硬化促進用マイクロカプセルは、平均粒子径の好ましい下限が30nm、好ましい上限が20μmである。平均粒子径が30nm未満であると、コアシェル構造のマイクロカプセルを形成することが困難となったり、コア剤の体積割合が小さくなり、内包量が極端に減ってしまったりする。平均粒子径が20μmを超えると、高密度化が要求される電子機器用途に使用することができない。より好ましい下限は80nm、より好ましい上限は10μmである。
なお、本明細書において、エポキシ樹脂硬化促進用マイクロカプセルの平均粒子径は光学顕微鏡、電子顕微鏡を用いて無作為に選んだ50個の粒子の直径を計測した平均値を意味する。また、コールタカウンター等の粒径測定装置を用い測定結果を統計的に処理することによっても平均粒子径を求めることができる。
本発明のエポキシ樹脂硬化促進用マイクロカプセルは、CV値の好ましい上限が10%である。CV値が10%を超えると、電子機器用途に用いた場合に接続信頼性が低下することがある。
本発明のエポキシ樹脂硬化促進用マイクロカプセルを製造する方法としては特に限定されないが、例えば、側鎖に第1級アミノ基を有する樹脂と多官能エポキシ樹脂とを界面重合法により反応させることにより、シェルを形成する工程を有する方法により製造することができる。このようなエポキシ樹脂硬化促進用マイクロカプセルの製造方法もまた本発明の1つである。
本発明のエポキシ樹脂硬化促進用マイクロカプセルの製造方法では、側鎖に第1級アミノ基を有する樹脂を用いることで、低分子アミンを使用する場合と比較して、保存時のコア剤の漏出を抑制し、貯蔵安定性を大幅に向上させることができる。また、多官能エポキシ樹脂を用いることで、架橋した樹脂からなるシェルが得られ、エポキシ樹脂硬化促進用マイクロカプセルの強度が向上する。
従って、このような方法を用いることで、高い硬化性と貯蔵安定性とを両立することができるとともに、高密度化した電子機器等にも好適に使用することが可能なエポキシ樹脂硬化促進用マイクロカプセルを好適に製造することができる。
本発明のエポキシ樹脂硬化促進用マイクロカプセルの製造方法では、上記側鎖に第1級アミノ基を有する樹脂と多官能エポキシ樹脂とを界面重合法により反応させることにより、シェルを形成する工程を行う。具体例には例えば、上記側鎖に第1級アミノ基を有する樹脂を有機溶剤中に添加し、得られた溶液を水系媒体中に投入して、上記側鎖に第1級アミノ基を有する樹脂を含有する液滴が分散した分散液を調製する。次いで、多官能エポキシ樹脂を含有する溶液を加熱しながら分散液中に滴下して、第1級アミノ基と多官能エポキシ樹脂とを界面重合法により反応させることで、シェルを形成する方法等が挙げられる。
上記側鎖に第1級アミノ基を有する樹脂としては、本発明のエポキシ樹脂硬化促進用マイクロカプセルと同様のものを用いることができる。
上記多官能エポキシ樹脂としては、2価以上であり、第1級アミノ基と反応してシェルを形成できるものであれば特に限定されず、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールAD型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、1,4−ブタンジオールのジグリシジルエーテル、フタル酸ジグリシジルエステル、トリグリシジルイソシアヌレート等が挙げられる。
本発明のエポキシ樹脂硬化促進用マイクロカプセルをエポキシ樹脂に添加することで、高い硬化性と貯蔵安定性とを両立することができるとともに、高密度化した電子機器等にも好適に使用することが可能となる。また、本発明のエポキシ樹脂硬化促進用マイクロカプセルの製造方法によれば、好適に本発明のエポキシ樹脂硬化促進用マイクロカプセルを製造することができる。
以下に本発明の実施例を挙げて更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるものではない。
(実施例1)
コア成分として第1級アミノ基を有するアミノエチル化アクリルポリマー(Tg=40℃、重量平均分子量:12万、アミン水素当量:1600g−solid/eq)14重量部をトルエン14重量部に添加した後、撹拌することにより、アミノ基含有樹脂溶液を調製した。
次いで、得られたアミノ基含有樹脂溶液を、イオン交換水500重量部にカチオン性界面活性剤5重量部を添加した水溶液に投入した後、ホモジナイザーにて1時間以上攪拌乳化して、第1級アミノ基を有する樹脂を含有する液滴が分散した分散液を調製した。
撹拌機、ジャケット、還流冷却器及び温度計を備えた20L容の重合器を用い、得られた分散液を添加し、重合器内を窒素置換して内部を窒素雰囲気とした後、重合器を80℃まで昇温した。その後、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(JER828、ジャパンエポキシレジン社製)5重量部をエタノール15重量部で希釈して滴下し、重合を開始させた。そして、20時間重合させることにより、シェルを形成させた。その後1時間の熟成期間をおいた後、重合器を室温まで冷却して、第1級アミノ基を有する樹脂を内包するマイクロカプセル(平均粒子径:2.8μm)を含有するスラリーを得た。
(実施例2)
コア成分として第1級アミノ基を有するアミノエチル化アクリルポリマー(Tg=100℃、重量平均分子量:12万、アミン水素当量:1200g−solid/eq)14重量部をメチルイソブチルケトン (MIBK)5重量部に添加した後、撹拌することにより、アミノ基含有樹脂溶液を調製した。
次いで、得られたアミノ基含有樹脂溶液を、イオン交換水500重量部にカチオン性界面活性剤5重量部を添加した水溶液に滴下した後、ホモジナイザーにて1時間以上攪拌乳化して、第1級アミノ基を有する樹脂を含有する液滴が分散した分散液を調製した。
撹拌機、ジャケット、還流冷却器及び温度計を備えた20L容の重合器を用い、得られた分散液を添加し、窒素置換して内部を窒素雰囲気とした後、重合器を80℃まで昇温した。その後、2価のジビニルベンゼン5重量部にAIBNを0.3重量部溶解させたものを投入し、重合を開始させた。そして、20時間重合させることにより、シェルを形成させた。
その後1時間の熟成期間をおいた後、重合器を室温まで冷却して、第1級アミノ基を有する樹脂を内包するマイクロカプセル(平均粒子径:2.4μm)を含有するスラリーを得た。
(実施例3)
コア成分として第1級アミノ基を有するアミノエチル化アクリルポリマー(Tg=13℃、重量平均分子量:8千、アミン水素当量:400g−solid/eq)14重量部をトルエン14重量部に添加した後、撹拌することにより、アミノ基含有樹脂溶液を調製した。
次いで、得られたアミノ基含有樹脂溶液を、イオン交換水500重量部にカチオン性界面活性剤5重量部を添加した水溶液に投入した後、ホモジナイザーにて1時間以上攪拌乳化して、第1級アミノ基を有する樹脂を含有する液滴が分散した分散液を調製した。
撹拌機、ジャケット、還流冷却器及び温度計を備えた20L容の重合器を用い、得られた分散液を添加し、窒素置換して内部を窒素雰囲気とした後、重合器を80℃まで昇温した。その後、4価のエポキシ樹脂(三菱ガス化学社製、TETRAD−C、1,3−ビス(N,N−ジグリシジルアミノメチル)シクロヘキサン)5重量部をエタノール15重量部で希釈して滴下し、重合を開始させた。そして、20時間重合させることにより、シェルを形成させた。その後1時間の熟成期間をおいた後、重合器を室温まで冷却して、第1級アミノ基を有する樹脂を内包するマイクロカプセル(平均粒子径:200nm)を含有するスラリーを得た。
(実施例4)
コア成分として第1級アミノ基を有するアミノエチル化アクリルポリマー(Tg=16℃、重量平均分子量:8千、アミン水素当量:370g−solid/eq)14重量部をトルエン14重量部に添加した後、撹拌することにより、アミノ基含有樹脂溶液を調製した。
次いで、得られたアミノ基含有樹脂溶液を、イオン交換水500重量部にカチオン性界面活性剤5重量部を添加した水溶液に投入した後、ホモジナイザーにて1時間以上攪拌乳化して、第1級アミノ基を有する樹脂を含有する液滴が分散した分散液を調製した。
撹拌機、ジャケット、還流冷却器及び温度計を備えた20L容の重合器を用い、得られた分散液を添加し、窒素置換して内部を窒素雰囲気とした後、重合器を80℃まで昇温した。その後、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(JER828、ジャパンエポキシレジン社製)5重量部をエタノール15重量部で希釈して滴下し、重合を開始させた。そして、20時間重合させることにより、シェルを形成させた。その後1時間の熟成期間をおいた後、重合器を室温まで冷却して、第1級アミノ基を有する樹脂を内包するマイクロカプセル(平均粒子径:400nm)を含有するスラリーを得た。
(実施例5)
コア成分として第1級アミノ基を有するポリアリルアミン(Tg=80℃、重量平均分子量:5千、アミン水素当量:60g−solid/eq)14重量部をトルエン14重量部に添加した後、撹拌することにより、アミノ基含有樹脂溶液を調製した。
次いで、得られたアミノ基含有樹脂溶液を、イオン交換水500重量部にカチオン性界面活性剤5重量部を添加した水溶液に投入した後、ホモジナイザーにて1時間以上攪拌乳化して、第1級アミノ基を有する樹脂を含有する液滴が分散した分散液を調製した。
撹拌機、ジャケット、還流冷却器及び温度計を備えた20L容の重合器を用い、重合器内を減圧して容器内の脱酸素を行った後、窒素置換して内部を窒素雰囲気とした後、得られた分散液を添加し、重合器を80℃まで昇温した。その後、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(JER828、ジャパンエポキシレジン社製)5重量部をエタノール15重量部で希釈して滴下し、重合を開始させた。そして、20時間重合させることにより、シェルを形成させた。その後1時間の熟成期間をおいた後、重合器を室温まで冷却して、第1級アミノ基を有する樹脂を内包するマイクロカプセル(平均粒子径:300nm)を含有するスラリーを得た。
(比較例1)
コア成分として1−シアノエチル−2−ウンデシルイミダゾール(mp(融点)=52℃、重量平均分子量:275)14重量部をトルエン14重量部に添加した後、撹拌することにより、アミノ基含有樹脂溶液を調製した。
次いで、得られたアミノ基含有樹脂溶液を、イオン交換水500重量部にカチオン性界面活性剤5重量部を添加した水溶液に投入した後、ホモジナイザーにて1時間以上攪拌乳化して、第1級アミノ基を有する樹脂を含有する液滴が分散した分散液を調製した。
撹拌機、ジャケット、還流冷却器及び温度計を備えた20L容の重合器を用い、重合器内を減圧して容器内の脱酸素を行った後、窒素置換して内部を窒素雰囲気とした後、得られた分散液を添加し、重合器を80℃まで昇温した。その後、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(JER828、ジャパンエポキシレジン社製)5重量部をエタノール15重量部で希釈して滴下し、重合を開始させた。そして、20時間重合させることにより、シェルを形成させた。その後1時間の熟成期間をおいた後、重合器を室温まで冷却して、第1級アミノ基を有する樹脂を内包するマイクロカプセル(平均粒子径:20μm)を含有するスラリーを得た。
(比較例2)
コア成分として第1級アミノ基を有するポリアリルアミン(Tg=82℃、重量平均分子量:3千、アミン水素当量:60g−solid/eq)14重量部を用いた以外は比較例1と同様にして、第1級アミノ基を有する樹脂を内包するマイクロカプセル(平均粒子径:300nm)を含有するスラリーを得た。
(比較例3)
コア成分として第1級アミノ基を有するヘキサメチレンジアミン(mp=42℃、重量平均分子量:116、アミン水素当量:58g−solid/eq)14重量部を用いた以外は比較例1と同様にして、第1級アミノ基を有する樹脂を内包するマイクロカプセル(平均粒子径:200nm)を含有するスラリーを得た。
(比較例4)
コア成分として第1級アミノ基を有するアミノエチル化アクリルポリマー(Tg=100℃、重量平均分子量:18万、アミン水素当量:1200g−solid/eq)14重量部を用いた以外は比較例1と同様にして、第1級アミノ基を有する樹脂を内包するマイクロカプセル(平均粒子径:3.6μm)を含有するスラリーを得た。
(評価)
(貯蔵安定性試験)
得られたマイクロカプセルとビスフェノールA型エポキシ樹脂(JER828、ジャパンエポキシレジン社製)とを5:10の重量割合で混合し、マイクロカプセル含有樹脂組成物を調製した後、得られたマイクロカプセル含有樹脂組成物の25℃における粘度をB型粘度計により測定した。その後、得られたマイクロカプセル含有樹脂組成物を25℃で30日間放置し、30日後の粘度を測定した。
得られた貯蔵前後の粘度の差を算出して貯蔵安定性を評価した。結果を表1に示す。
(硬化性評価試験)
得られたマイクロカプセルとビスフェノールA型エポキシ樹脂(JER828、ジャパンエポキシレジン社製)とを5:10の重量割合で混合し、マイクロカプセル含有樹脂組成物を調製した後、140℃で30分硬化させることにより、厚さ200μmのフィルム状の測定サンプルを作製した。
得られた測定サンプルについて、テンシロン試験機(RTC−1310A、オリエンテック社製)を用いてJIS K−6911に準拠して引っ張り速度5mm/minにより引張強度を測定した。
Figure 2009242476
本発明によれば、高い硬化性と貯蔵安定性とを両立することができるとともに、高密度化した電子機器等にも好適に使用することが可能なエポキシ樹脂硬化促進用マイクロカプセル及びエポキシ樹脂硬化促進用マイクロカプセルの製造方法を提供できる。

Claims (4)

  1. 樹脂からなるシェルに、コア剤として側鎖に第1級アミノ基を有する樹脂が内包されたエポキシ樹脂硬化促進用マイクロカプセルであって、
    前記側鎖に第1級アミノ基を有する樹脂は、重量平均分子量が5千〜15万であることを特徴とするエポキシ樹脂硬化促進用マイクロカプセル。
  2. 側鎖に第1級アミノ基を有する樹脂は、ガラス転移温度が150℃以下であることを特徴とする請求項1記載のエポキシ樹脂硬化促進用マイクロカプセル。
  3. シェルは、エポキシ樹脂からなることを特徴とする請求項1又は2記載のエポキシ樹脂硬化促進用マイクロカプセル。
  4. 請求項1、2又は3記載のエポキシ樹脂硬化促進用マイクロカプセルを製造する方法であって、
    側鎖に第1級アミノ基を有する樹脂と多官能エポキシ樹脂とを界面重合法により反応させることにより、シェルを形成する工程を有する
    ことを特徴とするエポキシ樹脂硬化促進用マイクロカプセルの製造方法。
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