JP2009236565A - 複数成分の自動連続定量分析方法およびその装置 - Google Patents

複数成分の自動連続定量分析方法およびその装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 赤外線の吸収領域、吸収曲線の形状が類似している既知の複数成分からなる測定試料について、各成分の濃度を正確かつ迅速に定量することができ複数成分の自動連続定量分析方法およびその装置を提供すること。
【解決手段】 複数成分それぞれの単独の赤外吸光度スペクトルに存在する吸光ピークの中で他成分の赤外吸光度スペクトルにおける吸光ピークと可及的に重ならない吸光ピークとして選択される特定吸光ピークの尖端の波数を当該成分の定量波数とし、測定試料のスペクトルまたは直前に作成された差スペクトルにおける所定順位の成分の定量波数に相当する波数における吸光ピークの吸光度と予め作成した当該成分についての検量線とから当該成分の濃度を定量し、続いて測定試料のスペクトルまたは直前に作成された差スペクトルから、定量波数において上記吸光度と同一の強度を示す当該成分の赤外吸光度スペクトルを除して差スペクトルを作成する操作を繰り返す。
【選択図】 図4

Description

本発明は試料中に含まれる複数成分の濃度を分析するための自動連続定量分方法およびその装置に関する。
試料中に含まれる複数の成分の定量分析には、図1に概略的に示すような構成のフーリエ変換赤外分光光度計(FT‐IR)が一般的に使用される。すなわち、フーリエ変換赤外分光光度計1は、赤外線ビームを発生する光源10と、ビームスプリッタ12、固定ミラー14、可動ミラー16からなるインターフェログラムを作成するための干渉機構17と、試料を収容し光源10から干渉機構17を介して赤外ビームが照射されるセル18と、検知器20とからなる分析部分2と、AD変換器22、フーリエ変換器、メモリーを含むコンピュータ24、ディスプレイ26とからなるデータ処理部分3によって構成されている。
FT‐IRは分散型IRと比較して、感度が高い、分解能が高い、測定時間が短いことのほかに、フーリエ変換用にコンピュータ24を備えているので、そのコンピュータ24を利用して、各種のプログラムを追加することにより、得られる赤外吸光度スペクトルのベースラインの補正、多くの化学品の既知スペクトルとの照合、差スペクトルの演算等を容易に行うことができると言う長所がある。
そして化学品の定量分析に際しては、分析部分2のセル18に測定試料または参照試料を収容し、光源10からの赤外ビームをセル18に照射して測定試料または参照試料のインターフェログラムを作成する。検知器20で検出されるインターフェログラムは処理部分3へ送られ、AD変換器22でデジタル化された後、フーリエ変換のためにコンピュータ24へ送られる。コンピュータ24は送信されたデータをフーリエ変換してパワースペクトルとし、参照試料のパワースペクトルに対する測定試料のパワースペクトルの比を求め、これを吸光度スケールに変換して吸光度スペクトルを得るが、この吸光度スペクトル中の複数の波数ポイントにおける吸光度に基づいて測定試料に含まれる複数の成分を同時に定量分析することが行われる。
そして測定試料中の複数成分を同時に定量する場合には、CLS(Classical Least Square、最小二乗法)、PLS(Partial Least Square、部分最小二乗法)、またはPCR(Principal Component Regression、主成分分析法)などの多変量解析の手法が広く採用されている(例えば特許文献1を参照)。
然しながら、有機化合物はその化学構造に応じて特定の波数領域に吸収を持っており、その分子量が大きくなるほど吸収はブロードになり、化学構造が類似し、かつ分子量が大きい有機化合物は吸収領域の位置だけでなく吸収曲線の形状も似てくる。従って、上記のような吸収領域の位置および吸収曲線の形状が似ている複数の有機化合物については、それらの吸光度スペクトルを正確に分離して精度の高い定量分析の結果を得ることは困難である。分解能およびS/N比が高い干渉機構を備えたフーリエ変換赤外分光光度計を利用すれば分離は容易化されようが、その場合でも測定試料が複数成分からなる場合には、濃度計算で扱うデータ量が多くなるのでデータ処理速度が遅くなり、特に連続して分析するような場合には不都合であるとされている(特許文献2、特許文献3を参照)。
特開平7−55565号公報 特開平4−265842号公報 特開平9−101259号公報
上記のような吸収領域の位置だけでなく吸収曲線の形状も似ている有機化合物の具体例として、地球温暖化ガスとされているパーフルオロカーボン(PFC)の5成分、オゾン層破壊ガスとされているハイドロフルオロカーボン(HFC)の8成分がある。図2にはパーフルオロカーボン5成分それぞれ単独の赤外吸光度スペクトルを示し、図3にはハイドロフルオロカーボン8成分それぞれ単独の赤外吸光度スペクトルを示した。図2、図3において、縦軸は一定のスケールで示した吸光度、横軸は波数(cm−1)である。なお、図2に示す括弧付きの数字(I)、(II)、・・・、(V)、図3に示す括弧付きの数字(1)、(2)、・・・・、(8)については後述する。
図2に示すパーフルオロカーボンの5成分は類似の成分であり、何れの成分も波数1200〜1300cm−1の範囲に大きい吸光ピークを持っており、各成分の大きい吸光ピークに着目して各成分を定量分析しても高い精度の分析値は得られない。更には、パーフルオロメタンの赤外吸光度スペクトルにおける唯一の吸光ピーク(波数1280cm−1)は強度が小さいので、後述の図4の上段に示す5成分が混在している測定試料の吸光度スペクトル[S]では他の成分による大きい吸光ピークに隠れてしまい、従来の多変量解析によって同時に定量する手法では定量できない。
図3に示すハイドロフルオロカーボンの8成分についても、1,1,1トリフルオロエタン、1,1,1,3,3,3ヘキサフルオロプロパン、1,1,3,3,3ペンタフルオロプロペン、3,3,3トリフルオロプロピンは波数1200〜1400cm−1の範囲内に大きい吸光ピークを持っているので、これらの8成分が混在している測定試料について、従来の多変量解析によって同時に定量する手法を適用しても、定量分析で扱うデータ量が多くなってデータ処理速度が低下し連続的な定量は出来ないほか、測定試料に含まれる成分をそれぞれ高精度で定量することは図2のパーフルオロカーボンの場合よりも一層困難である。
本発明は上述の課題に鑑みてなされたものであり、その第1の目的は、吸収領域の位置だけでなく吸収曲線の形状も似ている複数の成分からなる測定試料について、各成分の濃度を正確に測定することができる定量方法およびその装置を提供することにある。
また第2の目的は、上述の複数の成分が共存している測定試料において、特定成分の濃度が小であり測定試料の赤外吸光度スペクトルに吸光ピークが観測されないような場合であっても、当該特定成分の濃度を測定することができる定量分析方法およびその装置を提供することにある。
また第3の目的は、上述の複数の成分が共存している測定試料における各成分の濃度の定量を短時間に、すなわち成分組成の定量を連続して自動的に行うことができる定量分析方法およびその装置を提供することにある。
上記の目的を達成するための定量方法である本発明の請求項1に係る複数成分の自動連続定量分析方法は、既知の複数成分からなる測定試料の赤外吸光度スペクトルから複数成分それぞれ単独の赤外吸光度スペクトルを順に差し引いて複数成分の数に応じた差スペクトルを作成する過程において複数成分それぞれの濃度を自動的に連続して定量する自動連続定量分析方法であって、
複数成分それぞれ単独の赤外吸光度スペクトルに存在する多数の吸光ピークの中で他の成分単独の赤外吸光度スペクトルにおける吸光ピークと可及的に重ならない一つの吸光ピークを任意に選択した各成分の特定吸光ピークの尖端の波数を各成分の定量波数として設定すると共に、差スペクトルを作成するに際しての差し引く順位を各成分について任意に設定し、かつ各成分それぞれの定量波数における吸光度と濃度との関係を示す検量線を作成する工程と、採取した測定試料の赤外吸光度スペクトル[S]上の順位が最も高い成分の定量波数に相当する波数における吸光ピークの吸光度aと、順位が最も高い成分についての検量線とから測定試料中における順位が最も高い成分の濃度を定量し、かつ測定試料の赤外吸光度スペクトル[S]から、順位が最も高い成分の定量波数における吸光度を上記吸光度aと同一の強度に描いた順位が最も高い成分単独の赤外吸光度スペクトルを差し引いて差スペクトル[A]を作成する工程と、差スペクトル[A]上の順位が2番目に高い成分の定量波数に相当する波数における吸光ピークの吸光度bと、順位が2番目に高い成分についての検量線とから測定試料中における順位が2番目に高い成分の濃度を定量し、かつ差スペクトル[A]から、順位が2番目に高い成分の定量波数にける吸光度を上記吸光度bと同一の強度に描いた順位が2番目に高い成分単独の赤外吸光度スペクトルを差し引いて差スペクトル[B]を作成する工程と、以下同様にして、直前の工程で作成した差スペクトル[Ni+1]上の所定順位の成分の定量波数に相当する波数における吸光ピークの吸光度niと、所定順位の成分についての検量線とから前記測定試料中における所定順位の成分の濃度を分析し、かつ差スペクトル[Ni+1]から、所定順位の成分の定量波数における吸光度を上記吸光度niと同一の強度に描いた所定順位の成分単独の赤外吸光度スペクトルを差し引いて次の差スペクトル[N]を作成する工程の繰り返しと、最終的に残る差スペクトル上の順位が最も低い成分の定量波数に相当する波数における吸光ピークの吸光度wと、順位が最も低い成分についての検量線とから測定試料中における順位が最も低い成分の濃度を定量する工程を自動的に連続して実行するようにプログラムされていることを特徴とする複数成分の自動連続定量分析方法である。
また、上記の目的を達成するための装置である本発明の請求項4に係るフーリエ変換赤外分光光度計は、赤外線ビームを発生する光源と、ビームスプリッタ、固定ミラー、可動ミラーからなる干渉機構と、測定試料または参照試料を収容し光源から干渉機構を介して赤外線ビームが照射されるセルと、検知器とからなる分析部分、及びAD変換器と、フーリエ変換器、メモリーを含むコンピュータと、ディスプレイとを備えたデータ処理部分からなり、測定試料に含まれる既知の複数成分の濃度を定量するためのフーリエ変換赤外分光光度計であって、
複数成分の濃度の定量を開始する前に、コンピュータ内のメモリーに、少なくとも複数成分それぞれ単独の赤外吸光度スペクトルと、複数成分それぞれ単独の赤外吸光度スペクトルに存在する多数の吸光ピークの中で、他成分単独の赤外吸光度スペクトルにおける吸光ピークと可及的に重ならない一つの吸光ピークとして任意に選択した特定吸光ピークの尖端の波数に基づいて設定される各成分についての定量波数と、測定試料の赤外吸光度スペクトルから各成分単独の赤外吸光度スペクトルを順に差し引いて成分の数に応じた差ベクトルを作成するに際しての各成分について任意に設定した差し引く順位と、複数成分それぞれについての定量波数における吸光度と濃度との関係を示す検量線とを、あらかじめ記憶させておき、
複数成分の濃度の定量に際しては、採取した測定試料の赤外吸光度スペクトル[S]上の順位が最も高い成分の定量波数に相当する波数における吸光ピークの吸光度aと、順位が最も高い成分についての検量線とから測定試料中における順位が最も高い成分の濃度を定量し、かつ測定試料の赤外吸光度スペクトル[S]から、順位が最も高い成分の定量波数における吸光度を上記吸光度aと同一の強度に描いた順位が最も高い成分単独の赤外吸光度スペクトルを差し引いて差スペクトル[A]を作成するステップと、差スペクトル[A]上の順位が2番目に高い成分の定量波数に相当する波数における吸光ピークの吸光度bと、順位が2番目に高い成分についての検量線とから測定試料中における順位が2番目に高い成分の濃度を定量し、かつ差スペクトル[A]から、順位が2番目に高い成分の定量波数における吸光度を上記吸光度bと同一の強度に描いた順位が2番目に高い成分単独の赤外吸光度スペクトルを差し引いて差スペクトル[B]を作成するステップと、以下同様にして、直前のステップで作成した差スペクトル[Ni+1]上の所定順位の成分の定量波数に相当する波数における吸光ピークの吸光度niと、所定順位の成分についての検量線とから測定試料中における所定順位の成分の濃度を定量し、かつ差スペクトル[Ni+1]から、所定順位の成分の定量波数における吸光度を上記吸光度niと同一の強度に描いた所定順位の成分単独の赤外吸光度スペクトルを差し引いて差スペクトル[N]を作成するステップの繰り返しと、最終的に残る差スペクトル上の優先順位が最も低い成分の定量波数に相当する波数における吸光ピークの吸光度wと、優先順位が最も低い成分についての検量線とから測定試料中における前記順位が最も低い成分の濃度を定量するステップとを連続して実行するプログラムが組み込まれており、測定試料に含まれる複数成分それぞれの濃度を連続して自動的に定量することが可能とされていることを特徴とするフーリエ変換赤外分光光度計である。
本発明の請求項1に係る複数成分の自動連続定量分析方法は、既知の複数成分からなる測定試料についての定量分析に際して、一成分の赤外吸光度スペクトルに存在する多数の吸光ピークの中で他の成分単独の赤外吸光度スペクトルにおける吸光ピークと可及的に重ならない一つの特定吸光ピークを選択して当該特定吸光ピークの尖端の波数を当該成分の定量波数として設定すると共に、差スペクトルを作成するに際しての差し引く順位を各成分について設定し、かつ各成分についてその定量波数における吸光度と濃度との関係を示す検量線を作成する工程と、測定試料の赤外吸光度スペクトルまたは直前の工程で作成した差スペクトル上の所定順位の成分の定量波数に相当する波数における吸光ピークの吸光度と、所定順位の成分についての検量線とから測定試料中の当該成分の濃度を分析し、かつ測定試料の赤外吸光度スペクトルまたは直前の工程で作成した差スペクトルから所定順位の成分の定量波数における吸光度を上記の測定試料の赤外吸光度スペクトルまたは差スペクトル上の吸光ピークの吸光度と同一の強度に描いた所定順位の成分単独の赤外吸光度スペクトルを差し引いて次の差スペクトルを作成する工程を自動的に繰り返すことによって測定試料に含まれている各成分を定量するようにプログラムされているので、複数成分について自動で連続的な定量が可能であるほか、測定試料の赤外吸光度スペクトルでは隠れてしまうような吸光ピークを有する成分も定量することができ、従来の多変量解析の手法による定量分析方法では得られない効果を奏する。
本発明の請求項4に係るフーリエ変換赤外分光光度計は、既知の複数成分からなる測定試料についての定量分析に際して、与えられたプログラムに従って、測定試料の赤外吸光度スペクトルまたは直前のステップで作成された差スペクトル上の所定順位の成分の定量波数に相当する波数における吸光度と、予め作成され記憶されている当該成分の定量波数における吸光度と濃度の検量線とから測定試料中の当該成分の濃度を分析すると共に、複数成分の赤外吸光度スペクトルまたは直前のステップで作成された差スペクトルから、所定順位の成分の定量波数における吸光度を、上記の測定試料の赤外吸光度スペクトルまたは差スペクトル上の吸光ピークの吸光度と同一の強度に描いた所定順位の成分単独の赤外吸光度スペクトルを差し引いて次の差スペクトルを作成するステップを繰り返すので、測定試料中の複数成分の濃度の定量を自動的に連続して行うことができるほか、測定試料の赤外吸光度スペクトルでは隠れてしまうような吸光ピークを有する成分も定量することができ、従来の多変量解析の手法を使用するフーリエ変換赤外分光光度計では得られない効果を奏する。
図2は所定濃度のパーフルオロカーボン5成分それぞれ単独の赤外吸光度スペクトルであり、縦軸は任意スケールの吸光度、横軸は波数(cm−1)である。これら5成分それぞれ単独の赤外吸光度スペクトルに存在する多数の吸光ピークの中で他成分の赤外吸光度スペクトルにおける吸光ピークと可及的に重なりが少ない一つの吸光ピークを任意に選択して特定吸光ピークとする。特定吸光ピークの選択は可及的に重なりが少ないという条件を満たす限りにおいて、どの吸光ピークであってもよく、その特定吸光ピークの吸光度の大きさや、存在する波数範囲は限定されない。即ち、図2には5成分単独の赤外吸光度スペクトルについてそれぞれ選択した一つの吸光ピークである特定吸光ピーク(I)から特定吸光ピーク(V)までを矢印で示しているが、勿論、これらは選択例の一例であって、他の吸光ピークを特定吸光ピークとしてもよい。
そして、特定吸光ピーク(I)ないしは特定吸光ピーク(V)の尖端の波数を各成分の定量時に使用する波数、すなわち定量波数とする。すなわち、図2において、パーフルオロブタンについては特定吸光ピーク(I)の波数901cm−1を定量波数とした。パーフルオロペンタンについては特定吸光ピーク(II)の波数834cm−1を定量波数とし、パーフルオロプロパンについては特定吸光ピーク(III)の波数1006cm−1を定量波数とした。またパーフルオロエタンについては特定吸光ピーク(IV)の波数11145cm−1を、パーフルオロメタンについては特定吸光ピーク(V)の波数1282cm−1を定量波数とした。
なお、上記の(I)から(V)までの数字は、後述するが、測定試料の赤外吸光度スペクトルを出発スペクトルとして、各成分単独の赤外吸光度スペクトルを順に差し引いて成分の数に見合う数の差スペクトルを作成するに際しての各成分に付与した差し引く順位(順番)を示す。この順位の設定も任意であるが、選択した特定吸光ピークが測定試料の赤外吸光度スペクトルにおいて隠れてしまうような成分については順位を低くすることが望まれる。
以下に、上記図2に示す5成分が混在しているパーフルオロカーボンを測定試料として、各成分の濃度を定量する本発明の方法および装置を実施の形態によって図面と共に説明する。
[定量分析前の準備]
先ず、図2に示した5成分それぞれ単独の赤外吸光度スペクトルと、図2における各成分について一つ選択した特定吸光ピーク(I)、・・・、(V)によって定まる各成分の定量波数と、測定試料の赤外吸光度スペクトルから各成分の赤外吸光度スペクトルを順に差し引いて成分の数に相当する数の差スペクトルを作成するに際しての各成分に与えた差し引く順位(順番)と、あらかじめ作成した各成分の定量波数における吸光度と濃度についての検量線とを、図1に示したフーリエ変換赤外分光光度計1におけるコンピュータ24のメモリーに記憶させる。
[ステップ1]
次いで、5成分が混在する測定試料について、各成分の濃度の定量を開始する。図4の上段に示したスペクトルはフーリエ変換赤外分光光度計によって取得した測定試料の赤外吸光度スペクトル[S]である。図4は図2と同様に横軸は波数であり縦軸は吸光度であるが、縦軸の吸光度は図2とは異なったスケールで示している。そして、測定試料のスペクトル[S]における矢印で示した吸光ピーク(I’)は、図2に示したパーフルオロブタンの定量波数901cm−1における吸光ピーク(I)に対応する吸光ピークである。この吸光ピーク(I’)の吸光度aと、コンピュータのメモリーに保存されているパーフルオロブタンについての定量波数901cm−1における吸光度と濃度の検量線とから、測定試料中におけるパーフルオロブタンの濃度が定量される。
なお、吸光ピークの吸光度の値は吸光ピークの面積強度で示す方法、ピーク強度(高さ)で示す方法があり、かつそれぞれについてのベースラインの取り方にも当該ピークの立ち上がり点と立ち下り点とを傾斜線で結ぶ方法、当該ピークと近傍のピークを含むやや広い波数範囲での立ち上がり点と立ち下り点とをやや弱い傾斜で結ぶ方法、一層広い波数範囲で立ち上がり点と立ち下り点とをほぼ水平線で結ぶ方法等があるが、ベースラインの取り方を含む吸光度の示し方は、上述した検量線の作成時に使用した方法と同一である限りにおいて、その示し方は限定されない。すなわち、検量線の作成時、および測定試料から順に差スペクトルを作成して行く時に、プログラムによってコンピュータに同一の方法を指示しておけばよい。図4では、吸光ピーク(I’)単独の立ち上がり点と立ち下がり点を結んでベースラインとし、そのベースラインからの高さを吸光度aとした。以降においても同様である。
次に、測定試料のスペクトル[S]から順位1のパーフルオロブタンのスペクトルを差し引く。図4の中段に示したスペクトルは、パーフルオロブタンの定量波数901cm−1における吸光度を上記吸光ピーク(I’)の吸光度aと同一の強度に描いたパーフルオロブタン単独の赤外吸光度スペクトルであり、コンピュータのメモリーに保存されているパーフルオロブタン単独の赤外吸光度スペクトルからコンピュータによって作成される。
その次に、コンピュータによって測定試料のスペクトル[S]から中段の吸光度を整合させたパーフルオロブタンのスペクトルを差し引くことにより、下段に示した差スペクトル[A]、即ち、[測定試料−パーフルオロブタン]の差スペクトル[A]が作成される。
[ステップ2]
図5の上段のスペクトルは図4に示した差スペクトル[A]である。そして、差スペクトル[A]における矢印で示した吸光ピーク(II’)は、図2に示したパーフルオロペンタンの定量波数834cm−1における吸光ピーク(II)に対応する吸光ピークである。この吸光ピーク(II’)の吸光度bと、コンピュータのメモリーに保存されている定量波数834cm−1におけるパーフルオロペンタンについての吸光度と濃度の検量線とから、測定試料中におけるパーフルオロペンタンの濃度が定量される。
次に、図5の差スペクトル[A]から順位2のパーフルオロペンタンのスペクトルを差し引く。図5の中段に示したスペクトルは、パーフルオロペンタンの定量波数834cm−1における吸光度を上記吸光ピーク(II’)の吸光度bと同一の強度に描いたパーフルオロペンタン単独の赤外吸光度スペクトルであり、コンピュータのメモリーに保存されているパーフルオロペンタン単独の赤外吸光度スペクトルからコンピュータによって作成される。
続いて、コンピュータによって上段の差スペクトル[A]から中段の吸光度を整合させたパーフルオロペンタンのスペクトルを差し引くことにより、下段に示した差スペクトル[B]、即ち[測定試料−(パーフルオロブタン+パーフルオペンタン)]の差スペクトル[B]が作成される。
[ステップ3]
図6の上段のスペクトルは図5に示した差スペクトル[B]である。そして、差スペクトル[B]における矢印で示した吸光ピーク(III’)は、図2に示したパーフルオロプロパンの定量波数1006cm−1における吸光ピーク(III)に対応する吸光ピークである。この吸光ピーク(III’)の吸光度cと、コンピュータのメモリーに保存されている定量波数1006cm−1におけるパーフルオロプロパンについての吸光度と濃度の検量線とから、測定試料中におけるパーフルオロペンタンの濃度が定量される。
次に、図6の差スペクトル[B]から順位3のパーフルオロプロパンのスペクトルを差し引く。図6の中段に示したスペクトルは、パーフルオロプロパンの定量波数1006cm−1における吸光度を上記吸光ピーク(III’)の吸光度cと同一の強度に描いたパーフルオロプロパン単独の赤外吸光度スペクトルであり、コンピュータに保存されているパーフルオロプロパン単独の赤外吸光度スペクトルから作成される。
続いて、コンピュータによって上段の差スペクトル[B]から中段の吸光度を整合させたパーフルオロプロパンのスペクトルを差し引くことにより、下段の差スペクトル[C]、即ち[測定試料−(パーフルオロブタン+パーフルオロペンタン+パーフルオロプロパン)]の差スペクトル[C]が作成される。
[ステップ4]
図7の上段のスペクトルは図6に示した差スペクトル[C]である。そして、差スペクトル[C]における矢印で示した吸光ピーク(IV’)は、図2に示したパーフルオロエタンの定量波数1114cm−1における吸光ピーク(IV)に対応する吸光ピークである。この吸光ピーク(IV’)の吸光度dと、コンピュータのメモリーに保存されている定量波数1114cm−1におけるパーフルオロエタンについての吸光度と濃度の検量線とから、測定試料中におけるパーフルオロエタンの濃度が定量される。
次に、図7の差スペクトル[C]から、順位4のパーフルオロエタンのスペクトルを差し引く。図7の中段に示したスペクトルは、パーフルオロエタンの定量波数1114cm−1における吸光度を上記吸光ピーク(IV’)の吸光度dと同一の強度に描いたパーフルオロエタン単独の赤外吸光度スペクトルであり、コンピュータのメモリーに保存されているパーフルオロエタン単独の赤外吸光度スペクトルからコンピュータによって作成される。
続いて、コンピュータによって上段の差スペクトル[C]から中段の吸光度を整合させたパーフルオロエタンのスペクトルを差し引くことにより、下段の差スペクトル[D]、即ち、[測定試料−(パーフルオロブタン+パーフルオロペンタン+パーフルオロプロパン+パーフルオロエタン)]の差スペクトル[D]が作成される。
[ステップ5]
図7における差スペクトル[D]は、測定試料から4成分を差し引いたものであるから、残っているパーフルオロメタンの赤外吸光度スペクトルである。差スペクトル[D]における矢印で示す吸光ピーク(V’)は、図2に示したパーフルオロメタンの定量波数1282cm−1における吸光ピーク(V)に対応する吸光ピークである。この吸光ピーク(V’)の吸光度wと、コンピュータのメモリーに保存されている波数1282cm−1におけるパーフルオロメタンについての吸光度と濃度の検量線とから、測定試料中におけるパーフルオロメタンの濃度が定量される。
そして得られた5成分についての濃度は一括してコンピュータのディスプレイに表示される。
なお、上記の実施の形態においては、コンピュータで行われるステップ毎の成分の定量および差スペクトルの作成を図4から図7までの赤外吸光度スペクトルの図によって説明したが、これらの図をコンピュータのディスプレイに表示することは必ずしも必要としない。勿論、各ステップにおける赤外吸光度スペクトルを表示してもよく、測定試料のスペクトルまたは直前に作成された差スペクトルと、所定順位の成分のスペクトルを差し引いた後の差スペクトルとを表示するようにしてもよい。
以上においては、既知の5成分が混在しているパーフルオロカーボンについて、各成分の濃度を差スペクトル手法によって定量する場合を述べたが、上記のような自動定量連続分析方法およびその装置は、図3に示した既知の8成分が混在しているハイドロフルオロカーボンについても同様に適用することができる。8成分のそれぞれについて選択される吸光ピークの一例として図3に示した特定吸光ピーク(1)から(8)までの定量波数を表1に示した。
Figure 2009236565
本発明の自動定量連続分析方法およびその装置は、上記のパーフルオロカーボンやハイドロフルオロカーボンに限らず、これらに二酸化炭素、窒素、酸素等のガスが含まれている系や、脂肪族炭化水素であるメタン、エタン、プロパン、ブタンの二種の異性体等が混在する系や、芳香族炭化水素であるベンゼン、トルエン、キシレンの3種の異性体等が混在する系についても各成分の濃度の定量に適用することができる。また自動車の排ガスに含まれる二酸化炭素、一酸化炭素、窒素酸化物、および酸素の各成分の濃度の定量にも有効に適用することができる。
本発明に使用するフーリエ変換赤外分光光度計の構成の概略図である。 パーフルオロカーボンの5成分単独の赤外吸光度スペクトルであり、各成分のスペクトルには選択した特定吸光ピークを示している。 ハイドロフルオロカーボンの8成分単独の赤外吸光度スペクトルであり、各成分のスペクトルには選択した特定吸光ピークを示している。 5成分が混在するパーフルオロカーボンを測定試料として、各成分の濃度の定量と差スペクトルの作成の操作を赤外吸光度スペクトルによって示す図であり、実施の形態のステップ1に対応する図である。 図4に続くステップ2に対応する図である。 図5に続くステップ3に対応する図である。 図6に続くステップ4とステップ5に対応する図である。
符号の説明
1 フーリエ変換赤外分光光度計
2 分析部分
3 処理部分
10 光源
12 ビームスプリッタ
14 固定ミラー
16 可動ミラー
17 干渉機構
18 セル
20 検出器
22 AD変換器
24 コンピュータ
26 ディスプレイ

Claims (6)

  1. 既知の複数成分からなる測定試料の赤外吸光度スペクトルから前記複数成分それぞれ単独の赤外吸光度スペクトルを順に差し引いて前記複数成分の数に応じた差スペクトルを作成する過程において前記複数成分それぞれの濃度を自動的に連続して定量する自動連続定量分析方法であって、
    前記複数成分それぞれ単独の赤外吸光度スペクトルに存在する多数の吸光ピークの中で他の成分単独の赤外吸光度スペクトルにおける吸光ピークと可及的に重ならない一つの吸光ピークを任意に選択した各成分の特定吸光ピークの尖端の波数を各成分の定量波数として設定すると共に、前記差スペクトルを作成するに際しての差し引く順位を前記各成分について任意に設定し、かつ前記各成分それぞれの前記定量波数における吸光度と濃度との関係を示す検量線を作成する工程と、
    採取した前記測定試料の赤外吸光度スペクトル[S]上の順位が最も高い成分の定量波数に相当する波数における吸光ピークの吸光度aと、前記順位が最も高い成分についての検量線とから前記測定試料中における前記順位が最も高い成分の濃度を定量し、かつ前記測定試料の赤外吸光度スペクトル[S]から、前記順位が最も高い成分の定量波数における吸光度を前記吸光度aと同一の強度に描いた前記順位が最も高い成分単独の赤外吸光度スペクトルを差し引いて差スペクトル[A]を作成する工程と、
    前記差スペクトル[A]上の順位が2番目に高い成分の定量波数に相当する波数における吸光ピークの吸光度bと、前記順位が2番目に高い成分についての検量線とから前記測定試料中における前記順位が2番目に高い成分の濃度を定量し、かつ前記差スペクトル[A]から、前記順位が2番目に高い成分の定量波数にける吸光度を前記吸光度bと同一の強度に描いた前記順位が2番目に高い成分単独の赤外吸光度スペクトルを差し引いて差スペクトル[B]を作成する工程と、
    以下同様にして、直前の工程で作成した差スペクトル[Ni+1]上の所定順位の成分の定量波数に相当する波数における吸光ピークの吸光度niと、前記所定順位の成分についての検量線とから前記測定試料中における前記所定順位の成分の濃度を定量し、かつ前記差スペクトル[Ni+1]から、前記所定順位の成分の定量波数における吸光度を前記吸光度niと同一の強度に描いた前記所定順位の成分単独の赤外吸光度スペクトルを差し引いて次の差スペクトル[N]を作成する工程の繰り返しと、
    最終的に残る差スペクトル上の前記順位が最も低い成分の定量波数に相当する波数における吸光ピークの吸光度wと、前記順位が最も低い成分についての検量線とから前記測定試料中における前記順位が最も低い成分の濃度を定量する工程を、
    自動的に連続して実行するようにプログラムされていることを特徴とする複数成分の自動連続定量分析方法。
  2. 請求項1の複数成分の自動連続定量分析方法において、定量された前記複数成分それぞれの濃度についての定量結果が一括して表示または記録されることを特徴とする複数成分の自動連続定量分析方法。
  3. 請求項1の複数成分の自動連続定量分析方法において、前記測定試料の赤外吸光度スペクトルまたは直前のステップで作成された差スペクトルから前記優先順位に従い前記各成分単独の赤外吸光度スペクトルを差し引いて差スペクトルを作成する各工程において、少なくとも差し引く前のスペクトルと差し引いた後の差スペクトルが表示または記録されることを特徴とする複数成分の自動連続定量分析方法。
  4. 赤外線ビームを発生する光源と、ビームスプリッタ、固定ミラー、可動ミラーからなる干渉機構と、測定試料または参照試料を収容し前記光源から前記干渉機構を介して赤外線ビームが照射されるセルと、検知器とからなる分析部分、及びAD変換器と、フーリエ変換器、メモリーを含むコンピュータと、ディスプレイとを備えたデータ処理部分からなり、前記測定試料に含まれる既知の複数成分の濃度を定量するためのフーリエ変換赤外分光光度計であって、
    前記複数成分の濃度の定量を開始する前に、前記コンピュータ内のメモリーに、少なくとも複数成分それぞれ単独の赤外吸光度スペクトルと、前記複数成分それぞれ単独の赤外吸光度スペクトルに存在する多数の吸光ピークの中で、他成分単独の赤外吸光度スペクトルにおける吸光ピークと可及的に重ならない一つの吸光ピークとして任意に選択した特定吸光ピークの尖端の波数に基づいて設定される前記各成分についての定量波数と、前記測定試料の赤外吸光度スペクトルから前記各成分単独の赤外吸光度スペクトルを順に差し引いて成分の数に応じた差ベクトルを作成するに際しての前記各成分について任意に設定した差し引く順位と、前記複数成分それぞれについての前記定量波数における吸光度と濃度との関係を示す検量線とを、あらかじめ記憶させておいた状態で、
    前記複数成分の濃度の定量に際しては、
    採取した前記測定試料の赤外吸光度スペクトル[S]上の前記順位が最も高い成分の定量波数に相当する波数における吸光ピークの吸光度aと、前記順位が最も高い成分についての検量線とから前記測定試料中における前記順位が最も高い成分の濃度を定量し、かつ前記測定試料の赤外吸光度スペクトル[S]から、前記順位が最も高い成分の定量波数における吸光度を前記吸光度aと同一の強度に描いた前記順位が最も高い成分単独の赤外吸光度スペクトルを差し引いて差スペクトル[A]を作成するステップと、
    前記差スペクトル[A]上の前記順位が2番目に高い成分の定量波数に相当する波数における吸光ピークの吸光度bと、前記順位が2番目に高い成分についての検量線とから前記測定試料中における前記順位が2番目に高い成分の濃度を定量し、かつ前記差スペクトル[A]から、前記順位が2番目に高い成分の定量波数における吸光度を前記吸光度bと同一の強度に描いた前記順位が2番目に高い成分単独の赤外吸光度スペクトルを差し引いて差スペクトル[B]を作成するステップと、
    以下同様にして、直前のステップで作成した差スペクトル[Ni+1]上の所定順位の成分の定量波数に相当する波数における吸光ピークの吸光度niと、前記所定順位の成分についての検量線とから前記測定試料中における前記所定順位の成分の濃度を定量し、かつ前記差スペクトル[Ni+1]から、前記所定順位の成分の定量波数における吸光度を前記吸光度niと同一の強度に描いた前記所定順位の成分単独の赤外吸光度スペクトルを差し引いて差スペクトル[N]を作成するステップの繰り返しと、
    最終的に残る差スペクトル上の前記優先順位が最も低い成分の定量波数に相当する波数における吸光ピークの吸光度wと、前記優先順位が最も低い成分についての検量線とから前記測定試料中における前記順位が最も低い成分の濃度を定量するステップと、
    を連続して実行するプログラムが組み込まれており、
    前記測定試料に含まれる複数成分それぞれの濃度を連続して自動的に定量することが可能とされていることを特徴とするフーリエ変換赤外分光光度計。
  5. 請求項4のフーリエ変換赤外分光光度計において、前記測定試料に含まれる複数成分それぞれの濃度についての定量結果が前記ディスプレイに一括して表示されることを特徴とするフーリエ変換赤外分光光度計。
  6. 請求項4のフーリエ変換赤外分光光度計において、前記測定試料の赤外吸光度スペクトルまたは直前のステップで作成された差スペクトルから前記優先順位に従い前記各成分単独の赤外吸光度スペクトルを差し引いて差スペクトルを作成する各ステップにおいて、少なくとも差し引く前のスペクトルと差し引いた後の差スペクトルが前記ディスプレイに表示されることを特徴とするフーリエ変換赤外分光光度計。
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