JP2009235405A - ポリオレフィン系樹脂組成物 - Google Patents

ポリオレフィン系樹脂組成物 Download PDF

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Abstract

【課題】 ハロゲン及びリンを含まず、また金属水酸化物の配合量を抑制して難燃特性を有するとともに、優れた耐酸性をも有する難燃性ポリオレフィン系樹脂組成物を提供する。
【解決手段】 (A)結晶性ポリオレフィン系樹脂、(B)層状複水酸化物、及び、(C
)炭素微粒子を含む難燃性ポリオレフィン系樹脂組成物に存する。
【選択図】 なし

Description

本発明は、難燃性ポリオレフィン系樹脂組成物に関するものであり、難燃性及び耐酸性にもすぐれた特性を得ることのできる難燃性ポリオレフィン樹脂組成物に関するものである。
ポリオレフィン系樹脂は、一般に耐衝撃性、耐水性、耐薬品性に優れ、かつ熱可塑性であるためリサイクル性にも優れ、種々の用途に広く使用されており、特に、化学的、機械的特性に優れるため、自動車部品、建材、包装用資材家電製品等に幅広く用いられている。しかし、ポリオレフィン系樹脂は可燃性であり、用途によっては難燃性を付与する必要がある。難燃化の手段として一般的に用いられているのはハロゲン化合物、リン又はリン化合物の添加である。特にハロゲン化合物に加え、難燃助剤として三酸化アンチモンなどのアンチモン化合物を添加した系は難燃効果に優れており、現在幅広く用いられている。しかし、ハロゲン化合物を含有する樹脂は燃焼時または成形時等にハロゲン系ガスを発生することがある。また、リンまたはリン化合物を含有する樹脂は燃焼時または成形時等にフォスフィンガスを発生することがある。
燃焼時に有害ガスの発生がなく、低煙性の難燃剤として水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム等の金属水酸化物を配合する方法も知られている。これらの金属水酸化物は、脱水吸熱反応による燃焼抑制と、チャー(燃焼残渣中に生成するグラファイト状のカーボン)や酸化金属層による断熱効果、酸素遮断効果による燃焼抑制効果により難燃化していると考えられている。しかしながら金属水酸化物は、大量に配合しないと十分な難燃効果を発揮することができないため、難燃効果を発揮させるために大量に配合された結果ポリオレフィン系樹脂の成型性や機械的特性が低下するという課題がある。
また特許文献1には、金属水酸化物難燃剤とある種の亜燐酸エステルを配合することで、金属水酸化物の配合量を減じても難燃性を示すことが記載されているが、この場合、樹脂の燃焼時または成形時等にフォスフィンガスが発生することが懸念される。
一方、樹脂被覆フレキシブル鋼管の外層を、非ハロゲン系熱可塑性エラストマーと無機充填剤とある種の金属水酸化物を含む非ハロゲン系難燃剤で構成することが提案されているが(特許文献2)、剛性が不足し、射出成型用途には用いることができない。
また建材、電線用途等に使用される際は、難燃性に加え、主に屋外で使用されるため酸性雨等に対する耐久性が要求されるため、耐酸性も要求されている。ポリオレフィン自身は薬品耐久性を有するが、上記のような難燃剤は酸により溶出するという課題もあった。
特開平11−335570号公報 特開2001−219500号公報
本発明は、多量の金属水酸化物を配合することなく優れた難燃効果を有し、特に耐酸性にも優れたノンハロゲン、ノンリン系の難燃性ポリオレフィン系樹脂組成物を提供することを課題とする。
本発明者はかかる現状に鑑み検討した結果、層状複水酸化物及び炭素微粒子を結晶性ポリオレフィン樹脂に配合することにより、優れた難燃性が発揮されるとともに耐酸性にも優れることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明の要旨は、(A)結晶性ポリオレフィン系樹脂、(B)層状複水酸化物、及び、(C)炭素微粒子を含む難燃性(かつ耐酸性)ポリオレフィン系樹脂組成物に存する。
また本発明の第二の要旨は、(A)ポリオレフィン系樹脂、(B))層状複水酸化物、及び、(C)炭素微粒子を含む難燃性ポリオレフィン系樹脂組成物において、前記組成物の成形体(40mmx10mmx4mm)を35%塩酸に浸漬し、60℃で16時間攪拌した際の重量減少率が10%以下であるポリオレフィン系樹脂組成物に存する。
本発明のポリオレフィン系樹脂組成物は、ポリオレフィン系樹脂に、層状複水酸化物と炭素微粒子を配合することにより、ノンハロゲン、ノンリン系のポリオレフィン系樹脂組成物でありながら、優れた難燃性、機械的特性及び耐酸性を有するとの効果を有する。
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明するが、以下に記載する構成要件の説明は、本発明の実施態様の一例(代表例)であり、これらの内容に特定はされない。
本発明のポリオレフィン系樹脂組成物は、上記のとおり、(A)ポリオレフィン系樹脂、(B)層状複水酸化物、及び、(C)炭素微粒子を含むポリオレフィン系樹脂組成物である。
先ず本発明のポリオレフィン系樹脂組成物を構成する各成分について順次説明する。
本発明に用いられるポリオレフィン系樹脂とは、結晶性ポリオレフィン系樹脂、非結晶性ポリオレフィン系樹脂を含むものであり特に限定されるものではない。具体的にはポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリ(1−ブテン)系樹脂、ポリペンテン系樹脂等が挙げられる。
また具体的にはポリエチレン、ポリプロピレンのようなオレフィンの単独重合体、2種類以上のオレフィンの共重合体などが挙げられ、単独で用いても併用してもよい。
ポリオレフィン系樹脂が、例えばエチレン−α−オレフィン共重合体といったエチレン系共重合体や、プロピレン−α−オレフィン共重合体といったプロピレン系共重合体の場合、主成分と共重合成分であるα−オレフィンとの共重合比率は特に限定されないが、機械物性の面で共重合成分が少ない方が好ましい。
上記ポリオレフィン系樹脂は、それ自体既知の通常用いられているものであり、市販品を購入することができるし、公知の方法によっても製造することもできる。
このうち結晶性ポリオレフィンが好ましい。
本発明に用いられる(A)結晶性ポリオレフィン系樹脂としては、結晶性を有するポリオレフィンであれば特に限定されるものではない。具体的にはポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリ(1−ブテン)系樹脂、ポリペンテン系樹脂等が挙げられる。
上記結晶性ポリオレフィン系樹脂は、それ自体既知の通常用いられているものであり、市販品を購入することができるし、公知の方法によっても製造することができる。
結晶性ポリエチレン系樹脂としては、エチレンの単独重合体(低密度、中密度、高密度)及びエチレンを主成分とする共重合体が挙げられ、これらは、単独で用いても併用しても良い。共重合体としては、例えばエチレンを主成分とするエチレン−αオレフィン共重合体を挙げることができ、α−オレフィンとしては、炭素数3から20のα―オレフィンが好ましい。具体的には、プロピレン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−オクテン、1−ブテン、1−ペンテン等を挙げることができる。更にα−オレフィン以外の共重合体として、エチレン−酢酸ビニル共重合体;エチレン−エチルアクリレート共重合体、エチレン−ブチルアクリレート共重合体等のエチレン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体等を用いてもよい。
結晶性ポリプロピレン系樹脂としては、プロピレンの単独重合体又は結晶性を失わない範囲でのプロピレンを主成分とする共重合体が挙げられ、これらは、単独で用いても併用しても良い。共重合体としては、例えばプロピレン成分を主成分とするプロピレン−α−オレフィン共重合体を挙げることができる。α−オレフィンとしては、エチレン、および炭素数4から20のα―オレフィンが好ましく、具体的には、エチレン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−オクテン、1−ブテン、1−ペンテン等を挙げることができる。
本発明に用いられる(B)層状複水酸化物は、天然品、合成品のいずれも良く、具体的には、ハイドロタルサイト、ハイドロカルマイト、パイロオーライト等が挙げられ、これらは単独で用いても、又は2種以上の混合物として用いても良い。層状複水酸化物の中でも、特に好ましくは、ハイドロタルサイトである。層状複水酸化物としては、通常、粉末状のものが用いられ、レーザー回折法による平均粒子径が10μm以下であることが好ましく、更に好ましくは5μm以下である。平均粒子径が大きすぎると樹脂中での分散が不十分となり層状水酸化物の添加効果が低減することがある。層状複水酸化物の平均粒子系の下限は特に限定されないが、通常、10nm以上である。通常、小さければ小さいほど良い。
尚、層状複水酸化物は、高級脂肪酸、高級脂肪酸金属塩、高級脂肪酸エステルやシランカップリング剤等で表面処理してあっても良い。上記層状複水酸化物はそれ自体既知の通常用いられているものであり、市販品を購入しても、公知の方法で製造することもできる。
本発明に用いる(C)炭素微粒子としては、アセチレンブラック、ケッチュンブラックなどのファーネスブラック、チャンネルブラック等のカーボンブラック、カーボンナノチューブ、フラーレン等が挙げられ、特に好ましくは、カーボンブラックである。これらの炭素微粒子の粒子径は、レーザー回折法による平均粒子径が、通常、50μm以下であり、10μm以下であることが好ましく、更に好ましくは5μm以下である。平均粒子径が大きすぎると樹脂中での分散が不十分となり炭素微粒子の添加効果が低減することがある。炭素微粒子の平均粒子系の下限は特に限定されないが、通常、10nm以上である。通常、小さければ小さいほど良い。上記炭素微粒子はそれ自体既知の通常用いられているものであり、市販品を購入しても、公知の方法で製造することもできる。
本発明のポリオレフィン系樹脂組成物は(A)結晶性ポリオレフィン系樹脂100重量部に対して、(B)層状複水酸化物を、通常25重量部以上、好ましくは30重量部以上、一方、通常50重量部以下、好ましくは40重量部以下含有する。含有量が少なすぎる場合、ポリオレフィン系樹脂組成物の難燃性が不十分となる場合があり、多すぎると得られる難燃性ポリオレフィン系樹脂組成物から成形された各種製品の機械的強度が低下する場合がある。
また、(A)結晶性ポリオレフィン系樹脂100重量部に対して、(C)炭素微粒子を、通常25重量部以上、好ましくは30重量部以上、一方、通常50重量部以下、好ましくは40重量部以下含有する。上記含有量が少なすぎる場合、十分な相乗効果が得られないことがあり、多すぎると成形性が悪化する恐れがある。
また、(B)層状複水酸化物に対する(C)炭素微粒子の重量比[成分(C)/成分(B)]は、上記範囲内であれば、特に限定されない。
本発明のポリオレフィン系樹脂組成物が高い難燃性を有する理由の詳細は不明であるが、(A)結晶性ポリオレフィン系樹脂に対し、(B)層状複水酸化物、(C)炭素微粒子を併用することにより、結晶性ポリオレフィンの燃焼時に、(B)層状複水酸化物から水や二酸化炭素のガスが発生し、そのガス発生によって生成する気泡が(C)炭素微粒子によって保護されるため、結晶性ポリオレフィン成形体表面に気泡による断熱層かつ酸素遮断層が生じ、成形体の燃焼の継続を妨げ、燃焼を停止させると考えられる。
本発明は、従来考えられている機構とは異なる機構を発現することにより消火するものと考えられる。具体的には燃焼部周辺が発泡、膨張する現象を伴いながら消火することが観察される。すなわち、本願の層状複水酸化物と炭素微粒子を用いた組成物では、層状複水酸化物から放出されるガスが炭素微粒子で覆われることにより、気泡となり、これが断熱層および酸素遮断層を形成し、消火に寄与する。従来技術における脱水吸熱反応による燃焼抑制と、チャー、酸化金属による燃焼抑制による難燃化とは異なり、本質的に異なる作用で難燃化を達成しているものである。
本発明の難燃性ポリオレフィン系樹脂組成物の製造は、公知の方法に準じて行うことができ、特に限定はされないが、結晶性ポリオレフィン系樹脂に対し、層状複水酸化物、炭素微粒子を混練して製造することが好ましい。具体的には、層状複水酸化物、炭素微粒子を樹脂とともに加熱し、樹脂を溶融させた状態で混練する。具体的には、例えば、一軸混練機、二軸混練機、バンバリーミキサー、加圧ニーダー、ヘンシェルミキサー、熱ロール等で混合処理する方法等が挙げられるが、特に二軸混練機で混合処理する方法が好ましい。
本発明の難燃性ポリオレフィン系樹脂組成物は、その使用目的に応じて、本発明の効果を損なわない範囲で、酸化防止剤、安定剤、充填剤、着色剤、滑剤等を含むことができる。
本発明のポリオレフィン系樹脂組成物の難燃性評価の詳細は、後述の実施例に記載の通りであるが、該燃焼試験において自消性を示すことが望ましく、さらに自消に至るまでの時間が短い方が望ましく、好ましくは10秒以下が好ましい。当該試験において自消性を示さないものは難燃性とは言えず、また自消に至るまでの時間が10秒を超えるものも延焼の可能性がある点で難燃性のレベルが高いとはいえないためである。たとえば、電気機器の筐体、内部に取りつけられる電気絶縁体シート、回路基盤等はUL−94の20mm垂直燃焼試験においてV−0に適合する(自消に至る時間が10秒以内である)ことが求められている。
また、本発明のポリオレフィン系樹脂組成物の耐酸性としては、60℃の35 %塩酸
に当該組成物のプレス成形片(40mmx10mmx4mm)を16時間浸漬した際の重量減により測定した。当該評価において重量減は小さければ小さいほど耐酸性が強いため好ましいが、重量減が元の重量に対して10重量%以下が好ましく、5重量%以下がより好ましい。
本発明のポリオレフィン系樹脂組成物は、合成樹脂の分野において一般に実施されている射出成形、押し出し成形、圧縮成形、中空成形等の各種成形方法により成形体にして利用することができる。中でも、優れた難燃性及び耐酸性を有するため、特に、難燃性及び耐酸性の要求される用途に用いるのが好ましい。
また、本発明の樹脂組成物を用いて得られた成形体は、自動車部品、電気・電子部品、機械部品、建築内装材、家具材料部品、玩具材料部品、電線被覆等に用いることができる。
以下、実施例によって本発明を詳細に示す。ただし、本発明は以下の実施例により何ら制限されるものではない。
(実施例1〜4及び比較例1〜6)
下記表1及び表2に記載の割合のポリオレフィン樹脂、層状複水酸化物及び炭素微粒子を東洋精機製ラボプラストミルを用いて、190 ℃で、100rpmで4分間混練し、
各コンパウンドを得た。得られたコンパウンドを粉砕機で粉砕した後、熱プレスにより、80 mm × 10 mm × 4mmの短冊状に成型した。得られた樹脂成型物について、下記の方法
で、難燃性、曲げ弾性率及び曲げ強度を測定した。また当該成型品を40mmx10mm
x4mmに切断し、耐酸性を測定した。
各実施例及び比較例の評価結果を表1及び2に示す。
尚、各実施例及び比較例で使用した成分は、以下の通りである。
ポリエチレン系樹脂:日本ポリエチレン株式会社製 商品名:「ノバテック(登録商標)HD HJ560」
ポリプロピレン系樹脂:日本ポリプロ株式会社製 商品名:「ノバテック(登録商標)PP
MA1B」
ハイドロタルサイト:協和化学株式会社製「DHT-4A」(平均粒子径:0.4μm)
アセチレンブラック:電気化学工業株式会社製「デンカブラックFX-35」(平均粒子径:
26nm)
カーボンナノチューブ:ハイペリオン社製「BN type (38 μm pass)」
ケッチェンブラック:ケッチェン・ブラック・インターナショナル株式会社製「ケッチェンブラックEC−600JD」(平均粒子径:34nm)
水酸化マグネシウム:協和化学工業株式会社製:商品名「キスマ5」
(1)難燃性試験
試験片を垂直に立て、その上端部にブタンガスのトーチで10秒間接炎することにより実施した。この際、炎は黄色チップのない青色炎とし、高さが2cmになるように調節した。炎を離してから自消(試験片が燃え尽きる前に消火)もしくは試験片が燃え尽きて燃焼が終了するまでの時間を燃焼継続時間とした。
(2)曲げ弾性率(MPa)及び曲げ強度(MPa)は、ASTM−D−790に準拠し、曲げ速度2mm/分、23℃の条件で測定した。
(3)耐酸性
前記条件に基づいて得られた試験片を35%塩酸に浸漬し、60 ℃で16時間攪拌し
た際の重量減少率によって耐酸性を判断した。
Figure 2009235405
Figure 2009235405
表1、2の比較から明らかなように、実施例1〜4は比較例1〜6よりも優れた難燃性を示し、かつ実施例1は比較例1に対し優れた耐酸性を示している。実施例1〜4で燃焼試験に供した成型品は、燃焼後に炎と接した部分およびその周辺に膨らみが観察された。一方、比較例1、3、4で燃焼試験に供した成型品は、燃焼時に燃焼箇所の内部からガスが放出され、そのガスが燃焼しているような挙動が見られた。
本願発明の組成物においては、層状複水酸化物から放出されるガスが炭素微粒子で覆われることにより、気泡となり発泡断熱層を形成し、自消したことが示唆された。
本願発明によれば、難燃性を有し、かつ耐酸性も良好なポリオレフィン樹脂を得ることができるため、リンやハロゲンを含まない難燃性、かつ耐酸性を有する建材や電線への利用が期待できる。

Claims (6)

  1. (A) 結晶性ポリオレフィン系樹脂、(B)層状複水酸化物、(C)炭素微粒子を含
    む難燃性ポリオレフィン系樹脂組成物。
  2. (A) 結晶性ポリオレフィン系樹脂100重量部に対し、(B)層状複水酸化物25
    〜50重量部、及び(C)炭素微粒子25〜50重量部を含む請求項1に記載の難燃性ポリオレフィン系樹脂組成物。
  3. (B)層状複水酸化物がハイドロタルサイト、ハイドロカルマイト及びパイロオーライトからなる群より選ばれる一種以上である請求項1または2に記載の難燃性ポリオレフィン系樹脂組成物。
  4. (C)炭素微粒子がアセチレンブラック、ファーネスブラック、カーボンナノチューブ及びフラーレンからなる群より選ばれる一種以上である請求項1から3のいずれか1項に記載の難燃性ポリオレフィン系樹脂組成物。
  5. 射出成型用途である請求項1〜4のいずれか1項に記載の難燃性ポリオレフィン系樹脂組成物。
  6. (A)ポリオレフィン系樹脂、(B)層状複水酸化物、(C)炭素微粒子を含む難燃性ポリオレフィン系樹脂組成物であって、組成物の成形体(40mmx10mmx4mm)を35%塩酸に浸漬し、60℃で16時間攪拌した際の重量減少率が10%以下である難燃性ポリオレフィン樹脂組成物。
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