JP2009233114A - 内視鏡洗浄消毒装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】稼動時や使用時には、適切な温度の消毒液を用いて、内視鏡の十分な消毒殺菌ができると共に、消毒液槽内の消毒液の劣化を十分に抑制し、消毒液の使用コストや消毒液槽からの消毒液の臭気の漏れなどを低減することができる内視鏡洗浄消毒装置を提供することを目的とする。
【解決手段】内視鏡を収容する洗浄槽と、これに収容された内視鏡を消毒する消毒液を貯留し、消毒液を洗浄槽に供給するための消毒液槽と、消毒液槽を覆う断熱材と、消毒液槽に取り付けられ、消毒液槽内の消毒液をその使用温度未満の温度にまで冷却可能な冷却手段と、内視鏡洗浄消毒装置の非稼動時または非使用時に冷却手段を動作させるように制御し、消毒液槽内の消毒液をその使用温度未満の温度に冷却する動作制御手段とを有することにより、上記課題を解決する。
【選択図】図6

Description

本発明は、内視鏡を自動的に洗浄消毒する内視鏡洗浄消毒装置に関する。
周知のように、内視鏡は、人体等の生体内に挿入されて、臓器の診断や治療、標本の採取等に使用される。
内視鏡は、基本的に、人体に挿入される挿入部、挿入部の操作や送気/送水などの内視鏡の操作を行なう操作部、送気源や吸引ポンプ等と接続されるコネクタ(LG(Light Guide)コネクタ)、および、コネクタと操作部および挿入部を接続するユニバーサルコード(供給ホース)等から構成される。
内視鏡は、複数の患者に共通して、かつ、繰り返し使用される。そのため、使用後は徹底した衛生管理を行なって、内視鏡を媒介とする細菌の感染等を完全に防止するために、1回使用する毎に、入念な洗浄および消毒を行なう必要がある。
ところが、軟性内視鏡は、その構造が複雑であり、耐熱性の低い材料で構成されていることから、オートクレープによる殺菌に適していないため、消毒液を用いて内視鏡を自動的に洗浄消毒する内視鏡洗浄消毒装置が、各種、実用化されている(例えば、特許文献1等参照)。
このような内視鏡洗浄消毒装置においては、一般的に、高水準消毒剤(以下、単に「消毒液」ともいう)を用いた内視鏡の消毒が行われている。
具体的には、洗浄槽に設置した内視鏡を洗浄するとともに、消毒液槽に貯留した消毒液をその洗浄槽や内視鏡のチャンネル内に供給することにより、消毒が行われている。
また、消毒液を再利用する方式の内視鏡洗浄消毒装置にあっては、一般的に、消毒後の消毒液が再び消毒液槽に回収され再利用に供されるが、消毒液の劣化を考慮して適宜、使用限度が決められている。
高水準消毒剤としては、グルタラール、フタラール、過酢酸等が知られており、中でも過酢酸は、消毒能力が高く、人体に対する毒性も比較的低い等の優れた特性を有していることが知られている。
しかしながら、過酢酸には、臭気が強い、経時による劣化が早い、使用コストが高い等の欠点があり、特に、使用コストについては過酢酸自体のコストが高いばかりではなく、経時による劣化が早いという欠点により、消費量が増大することで更に助長されるという問題がある。特に、1日の症例数が少ない中小病院や一般のクリニック等においては、消毒液を使用することによる消費よりも、単に保管していることにより、経時劣化で過酢酸の消毒殺菌力が低下してしまい、過酢酸の使用コストを実質的に増大させてしまうという問題があった。
また、不必要に消毒液の消費量を増大させることは、消毒液の処理、例えば廃棄処理に伴うコストも増大させるという問題がある。
これらの問題に対して、使用前は濃縮液(濃縮消毒液)として保存し、使用直前に希釈して消毒液、いわゆる実用消毒液として調製することで保管時の劣化防止をする方法が一般的に知られている。
ところが、過酢酸を始めとして消毒液は、使用直前に希釈して調製した消毒液であっても、一般に、消毒液の温度を低温にすれば、劣化は防止されるが、消毒液の消毒殺菌力は低下し、消毒殺菌ができなくなるため、使用環境温度が低下しても、消毒液の消毒殺菌力を考慮した適切な使用温度で使用できるようにするために、消毒液槽をヒータで加温するように構成されている(例えば、特許文献2参照)。
しかしながら、消毒液槽をヒータで加温して、高温にすればするほど消毒殺菌力は高まるが、劣化が促進され、寿命、すなわち再利用の使用回数も短くなる。このため、ヒータでの加温による過剰な高温により、消毒液の劣化を極力防止するために、内視鏡の洗浄に用いる洗浄水を用いて、消毒液槽に貯溜した消毒液を適切な使用温度まで冷却する熱交換器を備えた内視鏡用消毒装置が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
特開2006−68095号公報 特開平5−305056号公報
しかしながら、特許文献2に記載の内視鏡用消毒装置は、消毒液を用いて内視鏡を消毒している間はもちろん、消毒液を用いて内視鏡を消毒していない間、あるいは装置が使用されていない間(非使用時)または待機中も含め、装置が稼動している間(装置の電源スイッチが入っている間)であっても、消毒液槽をヒータで加温して消毒液を適切な使用温度に維持しているため、あるいは、消毒液槽をヒータで加温していない場合であっても、消毒液槽内の消毒液の温度が使用温度であると、もしくは、さらに非稼動時(装置の電源スイッチが入っていない間)であっても装置の使用環境温度が、消毒液の使用温度であると、消毒液槽内の消毒液の劣化が生じ、寿命、すなわち再利用の使用回数を短縮してしまうという問題があった。
このような問題は、消毒液として、上述したように、高い消毒能力などの優れた特性を持つ一方、劣化が早く、コストが高いなどの不利な点も持つ過酢酸を使用する場合は、顕著である。
そこで、本発明は、上記従来技術の問題点を解決すべく、使用時には、適切な温度の消毒液を用いて、内視鏡の十分な消毒殺菌ができると共に、消毒液槽内の消毒液の劣化を十分に抑制し、消毒液の使用コストや消毒液槽からの消毒液の臭気の漏れなどを低減することができ、例えば消毒液として過酢酸を使用した場合であっても、その劣化を十分に抑制し、使用コストおよび臭気の漏れなどの低減を図ることができる内視鏡洗浄消毒装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、内視鏡を洗浄消毒する内視鏡洗浄消毒装置であって、前記内視鏡を収容する洗浄槽と、該洗浄槽に収容された前記内視鏡を消毒する消毒液を貯留し、貯留する前記消毒液を前記洗浄槽に供給するための消毒液槽と、該消毒液槽を覆う断熱材と、前記消毒液槽に取り付けられ、前記消毒液槽内の前記消毒液をその使用温度未満の温度にまで冷却可能な冷却手段と、前記内視鏡洗浄消毒装置の非稼動時または非使用時に前記冷却手段を動作させるように制御し、前記消毒液槽内の前記消毒液をその使用温度未満の温度に冷却する動作制御手段とを有することを特徴とする内視鏡洗浄消毒装置を提供するものである。
ここで、前記動作制御手段が、前記消毒液の使用温度未満の温度であって前記内視鏡洗浄消毒装置の外部温度より所定温度低い温度に、前記消毒液槽内の前記消毒液を冷却するように、前記冷却手段を動作させるのが好ましい。
また、前記動作制御手段が、更に、前記冷却手段の動作と非動作とを強制的に切り替える切替スイッチを備えるのが好ましい。
また、更に、前記内視鏡洗浄消毒装置の稼動と非稼動とを強制的に切り替える電源スイッチを有し、前記動作制御手段が、前記電源スイッチが遮断された時に前記冷却手段を自動的に動作させるのが好ましい。
また、前記動作制御手段が、更に、前記内視鏡洗浄消毒装置の非稼働時間または非使用時間を計測するタイマを備え、前記タイマによる計測結果に応じて前記冷却手段の動作と非動作とを自動的に制御するのが好ましい。
また、前記動作制御手段が、更に、前記消毒液槽内の前記消毒液の温度を計測する温度センサと、前記温度センサによる計測結果に応じて前記冷却手段を制御し、前記消毒液の温度をその使用温度未満の所定温度に保持する温度制御手段とを備えるのが好ましい。
また、前記動作制御手段が、更に、前記温度制御手段の動作と非動作とを強制的に切り替えるスイッチを備えるのが好ましい。
また、前記動作制御手段が、更に、前記内視鏡洗浄消毒装置の非稼働時間または非使用時間を計測するタイマを備え、前記タイマによる計測結果に応じて前記温度制御手段の動作と非動作とを制御するのが好ましい。
また、前記消毒液槽は、密閉構造であり、更に、前記消毒液槽内の前記消毒液を加圧する加圧手段を有するのが好ましい。
また、前記冷却手段が、前記消毒液槽内の前記消毒液と伝熱可能な前記消毒液槽の外壁に取り付けられたペルチェ素子と、前記ペルチェ素子に取り付けられ、前記ペルチェ素子の発熱を放熱するためのヒートシンクおよびファン、および/または、ヒートパイプとを備えるのが好ましい。
また、更に、前記冷却手段からの放熱を前記洗浄槽に導入する導入手段を有し、前記放熱を前記洗浄槽内の乾燥に用いるのが好ましい。
また、前記導入手段が、前記冷却手段と前記洗浄槽内との間に取り付けられるダクトまたはヒートパイプであるのが好ましい。
以下に示すように、本発明によれば、従来、劣化防止に対して何ら特別な工夫がなされていなかった実用消毒液(実用液)、すなわち濃縮液(濃縮消毒液)からの調製後のいわゆる消毒液を使用して内視鏡の消毒を行うに際し、内視鏡洗浄消毒装置の稼動時や使用時には、適切な温度の消毒液を用いて、内視鏡の十分な消毒殺菌ができると共に、消毒液槽内の消毒液の劣化を十分に抑制し、消毒液の使用コストを低減し、消毒液槽からの消毒液の臭気の漏れなどを低減することができ、例えば消毒液として過酢酸を使用した場合であっても、消毒液の劣化の十分な抑制、使用コストおよび臭気の漏れなどの低減を図ることができる内視鏡洗浄消毒装置を提供することができる。
以下に、本発明の内視鏡洗浄消毒装置について、添付の図面に示される好適実施例を基に詳細に説明する。
なお、内視鏡洗浄消毒装置としては、以下に説明する内視鏡洗浄消毒装置や上記特許文献1に開示される内視鏡洗浄消毒装置のような、洗浄槽内に内視鏡の全ての構成部位を収容して洗浄や、消毒や、洗浄消毒を行なう構成の装置以外にも、各種の構成の装置が知られているが、本発明は、消毒液を用いて消毒を行なうものであれば、何れの構成の内視鏡洗浄装置、内視鏡消毒装置、内視鏡消毒装置にも利用可能である。
図1(A)および(B)は、それぞれ本発明の内視鏡洗浄消毒装置の一実施例の概略概観を示す斜視図および側面図である。また、図2は、図1(A)に示す内視鏡洗浄消毒装置の(蓋体が省略された)概略上面図である。
なお、図1(A)、(B)および図2では、消毒装置10の構成を明瞭に示すために省略しているが、洗浄槽14の内部には、内視鏡50(図2参照)の鉗子チャンネルや送気/送水チャンネル等の各チャンネル(その口金や接続部)を接続するためのポート、および、洗浄液や消毒液等の処理液を洗浄槽14内に導入するための導入口等が設けられる。これらに関しては、後に詳述する。
図1(A)および(B)に示す内視鏡洗浄消毒装置(以下、洗浄機ともいう)10は、公知の内視鏡50(図2参照)を自動的に洗浄および消毒(以下、洗浄で代表させる場合もある)を行なう装置である。
この洗浄機10は、内視鏡50を収容して洗浄を行なう洗浄槽として、第1洗浄槽14aおよび第2洗浄槽14bの2つの洗浄槽(以下、両者を総称して洗浄槽14ともいう)を有し、2台の内視鏡50を、同時に、かつ非同期(独立して)で洗浄することが可能な装置である。
なお、図2示す内視鏡50は、体内に挿入する挿入部52、内視鏡50の操作、特に挿入部52の操作を行なう操作部56、送気送水および吸引を行うための気体供給源や水洗水供給源等が接続されるコネクタ部58、操作部56とコネクタ58とを接続するユニバーサルコード54等を有する。
ところで、洗浄機10において、洗浄槽14(14aおよび14b)は、内視鏡50を収容して、洗浄液による洗浄(洗浄工程)、洗浄後の水道水による濯ぎ(水洗;洗浄後のすすぎ工程)、消毒液による消毒(消毒工程)、消毒後の水道水による濯ぎ(水洗;消毒後のすすぎ工程)等の処理を施して、内視鏡50の洗浄を行なうものである。なお、洗浄工程の後、洗浄後および消毒後の濯ぎ(水洗)工程の後には、内視鏡50の各チャンネル内に残存する洗浄液や水を排出するためのエアの導入が行われる。
洗浄槽14は、一例として、図1(A)および(B)に示すように、長方形の平面(上面)形状を有し、短手方向に2槽の洗浄槽14を配列してなるものである。
この洗浄槽14の長手方向の1端側(図1(B)中紙面左側、図2中紙面下方側)が、洗浄機10の前面側となっている。洗浄機10においては、この前面側に、洗浄機10の操作を行なう操作パネル26、内視鏡洗浄の開始を指示するスタートボタン28、蓋体20の開放/閉塞を行なうフットペダル30(30aおよび30b)等が配置される。
図示例の洗浄機10は、基本的に、1つの洗浄槽14に1台の内視鏡50を収容して、内視鏡50の洗浄を行なうものであるが、本発明の内視鏡洗浄消毒装置は、これに限定されず、1つの洗浄槽14に2台等の複数の内視鏡50を収容可能な構成として、複数の内視鏡を同時に洗浄可能であってもよい。
しかしながら、1つの洗浄槽に複数の内視鏡50を収容すると、内視鏡50同士が重なって洗浄性能が落ちてしまう可能性がある。そのため、本発明の内視鏡洗浄消毒装置は、1つの洗浄槽には1台の内視鏡50のみを収容する構成であるのが好ましい。
また、図示例の洗浄機10は、2つの洗浄槽14を有するが、本発明の内視鏡洗浄消毒装置は、これに限定されず、洗浄槽14は1つでもよく、あるいは、3以上の洗浄槽14を有してもよい。
また、洗浄槽14の配列方向は、図示例の短手方向に限定はされず、長手方向に複数の洗浄槽14を配列してもよい。
図2に示すように、通常、内視鏡50は、挿入部52やユニバーサルコード54を二つ折り(長い内視鏡の場合にはつづら折り)にされて、洗浄槽14の底面(床面)22に載置されるように、洗浄槽14に収容される。
洗浄槽14の底面22(底面22が好ましいが、洗浄槽14の内側面でも可)には、内視鏡50の操作部56、コネクタ58、ユニバーサルコード54、挿入部52等の各部の位置決め手段を有するのが好ましい。特に、洗浄槽14内の前面側(上記操作手段が配置される側)に、内視鏡50の操作部56およびコネクタ58の位置決め手段を有するのが好ましい。
図示例の洗浄層14においては、上部側の底面22に立設するように、内視鏡50の操作部56に係合して位置決めする係合部34(34aおよび34b)と、同じく、コネクタ58に係合して位置決めする係合部材36(36aおよび36b)を有する。従って、内視鏡50は、係合部材34によって操作部56が位置決めされ、係合部材36によってコネクタ58が位置決めされて、洗浄機10すなわち洗浄槽14(底面22)の所定位置にセットされる。
このような内視鏡の位置決め手段を有することにより、より簡易かつ迅速に、洗浄機10(洗浄槽14)に内視鏡50を適正にセットすることが可能になる。
また、操作部56およびコネクタ58は、内視鏡50の中でも重量がある部材である。従って、このように、前面側に操作部56およびコネクタ58の位置決め手段を有する構成、すなわち、長手方向の前面側に操作部56およびコネクタ58を配置して、洗浄槽14に内視鏡を収容(洗浄機10にセット)する構成とすることにより、洗浄槽14に内視鏡50を収容する際におけるオペレータの負担を低減できる。
なお、底面22等に設ける、操作部やコネクタなどの内視鏡50の各部の位置決め手段は、公知の各種の手段が利用可能である。
一例として、操作部等が有する所定部位を遊嵌あるいは収容する凹部、内視鏡50の各部と係合する係合部材等が例示される。
また、この位置決め手段が、内視鏡50の各部の固定手段を兼ねていてもよく、あるいは、位置決め手段とは別に、内視鏡50の各部を固定する固定手段を有してもよい。
なお、洗浄槽14への挿入部52やユニバーサルコード54の収容を円滑に行なうために、底面22には、これらの内視鏡50の位置決め手段や固定手段以外には、凸部を有さないのが好ましい。
洗浄機10において、洗浄槽14の蓋体20は、図1(B)に示すように、洗浄槽14の前面と逆側(長手方向の一方)の端部近傍に設けられた支点24を中心に回動(揺動)することで、洗浄槽14(その上面)を開閉する。すなわち、洗浄機10において、蓋体20は、前面側の端部が上下動するように回動して、洗浄槽14を開閉する。
このように、蓋体20が、洗浄機10の前面側から開閉する構成とすることにより、洗浄槽14への内視鏡50の収容を、容易に行なうことが可能となる。
なお、本発明の内視鏡洗浄消毒装置において、蓋体の開閉は、洗浄槽14の長手方向に行なうのに限定はされず、洗浄槽の短手方向に蓋体の開閉を行なう構成であってもよい。
また、蓋体も、支点を中心として回動して開閉する構成に限定はされず、スライド式の蓋体(シャッタ)であってもよい。なお、この際において、シャッタが洗浄槽14の長手方向に開閉する場合には、洗浄槽14の底面の上部側からシャッタが開く構成とするのが好ましく、同様に、こちら側を各種の操作を行なう側(前面)とするのが好ましい。
洗浄機10において、洗浄槽14の蓋体20の形状は特に限定されず、洗浄槽14(槽内)を閉塞、好ましくは略気密(特に好ましくは気密)に閉塞できるものであれば、洗浄槽14の形状に応じた、各種の構成や形状のものが利用可能である。
なお、図示例の洗浄機10においては、蓋体20の開閉は、各種の内視鏡洗浄消毒装置と同様に、洗浄機10の前面側に設けられたフットペダル30によって行なう。フットペダル30による蓋体20の開閉は、各種の内視鏡洗浄消毒装置で行なわれている公知の手段を利用すればよい。
ここで、洗浄機10では、洗浄槽14に導入する処理液の量を減らして、ランニングコストの低減、環境汚染の防止を図るのが好ましい。
そのために、洗浄機10では、蓋体20の下面(洗浄槽14の底面22と対面する側)に凸部を設けて(形成して)、洗浄槽14内の余分な空間(内視鏡50が存在しない空間)を蓋体の凸部で埋めてしまい、洗浄槽14に導入する処理液の量を低減するのも、好ましい。
蓋体20は、洗浄液や消毒液等の処理液に対して十分な耐性を有するものであれば、各種の材料で形成することができる。ここで、蓋体20は、透明で、洗浄槽14の蓋をした状態で、オペレータが洗浄槽14の内部を目視できるようにするのが好ましい。
後述するように、洗浄機10では、内視鏡50の各チャンネルに孔等の損傷が無いことを確認するための漏水検査を行なうことができる。ここで、漏水検査の好ましいタイミングは、一例として、洗浄する内視鏡50を洗浄機10(洗浄槽14)にセットして、洗浄工程を行なうための水道水を洗浄槽14に導入した時点である。また、漏水検査は、内視鏡50の各チャンネルを外部から空気によって加圧して、挿入部の先端から気泡が発生するか否かを確認することで行なう。従って、蓋体20を透明にすることにより、洗浄のために内視鏡50をセットして、蓋体20を閉めたまま、漏水検査を行なうことが可能になる。また、蓋体30を透明にすることで、洗浄中も、内視鏡50の状態が確認できる。
図示例の洗浄機10は、好ましい態様として、洗浄機10の前面(前面側のハウジングの形状)が、図1(A)および(B)に示されるように凹状になっている。
上述したように、洗浄機10は、通常、内視鏡50を折り畳んだ状態で、前面側から洗浄槽14内に収容して、内視鏡50をセットする。このような動作を行なう場合に、人間は、無意識のうちに膝を曲げることが多い。従って、図示例の洗浄機10のように、前面を凹状の形状とすることにより、洗浄機10の前面に膝が当たることを抑え、かつ、膝を折り曲げる動作の邪魔になることを好適に防止でき、より良好な操作性で洗浄機10に内視鏡50をセットすることが可能になる。
この洗浄機10の前面の凹状の形状には、特に限定は無いが、本発明者の検討によれば、凹みの量(凹みが無いと想定した場合の最前の平面から、最も凹んでいる面(位置)までの距離)が40〜60cm程度で、装置の設置面から最も凹んでいる位置までの高さが40〜70cm程度となるような凹状が好ましく、特に、この条件を満たす滑らかな凹状が好ましい。なお、この洗浄機10においては、前面は上下方向に凹状であれば好適な効果が得られるので、横方向は同一面であってもよい。
本発明の内視鏡洗浄消毒装置は、ICタグリーダ(ICタグの読取手段)を有するのが好ましい。特に、洗浄槽14が、底面22等の前面側に内視鏡50の位置決め手段を有する構成の場合には、好適である。
近年では、内視鏡50の洗浄履歴や検査履歴の管理等を行なうために、内視鏡50に、自身の識別情報等の記録したICタグを取り付ける場合が有る。このように、ICタグを内視鏡50に取り付ける際には、多くの場合、操作部56に取り付けられるが、洗浄槽14が内視鏡50の位置決め手段を有する場合には、操作部56すなわちICタグも洗浄槽14内(洗浄機10)の所定領域内に位置する。
従って、内視鏡50の操作部56の位置決め手段の位置に応じて、洗浄機10にICタグリーダを設けておくことにより、特に、内視鏡50のICタグをICタグリーダにかざすことなく、必要な情報のやり取りを行なうことができる。
本発明において、ICタグリーダの取付位置は特に限定されず、内視鏡50の操作部の位置決め手段の位置に応じて、適宜、設定すればよいが、蓋体20に取り付けるのが好ましい。
上述したように、本発明においては、操作部56が洗浄槽14内の所定の位置となるように、底面22に載置して内視鏡50をセットするのが好ましい。したがって、洗浄槽14の蓋体20にICタグリーダを設けることにより、確実に内視鏡50に取り付けられたICタグの情報を読み取ることができる。また、最近では、オペレータもICタグを携帯して、内視鏡50の洗浄を行なったオペレータの情報も管理することも考えられるが、蓋体20にICタグリーダを設けることにより、内視鏡50洗浄の操作時に、オペレータのICタグも、ICタグリーダに近接することができ、オペレータのICタグも、かざす等の作業を行なうことなく読みとることが可能になる。
上述したように、本発明の内視鏡洗浄消毒装置は、その洗浄槽14の下部に、洗浄液や消毒液等の各種処理液を貯留する処理液槽、各種処理液の供給や循環等を行なう液体ポンプおよび空気(エア)の供給等を行うエアポンプ、これらを所定の経路で供給、循環、排出(廃液)するための配管が配置される。
図3は、図1(A)に示す内視鏡洗浄消毒装置およびこれに配置される各種の処理液槽等を概念的に示す斜視図である。図4は、図1(A)に示す内視鏡洗浄消毒装置の配管系統の概略図である。図5は、図3に示す冷却ユニットを備える消毒液槽の一実施例を示す模式的な断面図である。図6は、図5に示す消毒液槽の冷却ユニットの動作制御部の一実施例を示す模式的なブロック図である。
具体的には、図3に示すように、洗浄機10は、洗浄槽14の下部には、洗浄液を貯留し、貯留する洗浄液を洗浄槽14に供給するための洗浄液槽100、消毒液を貯留し、貯留する消毒液を洗浄槽14に供給するための消毒液槽102、およびアルコールフラッシュ用のアルコールを貯留するアルコール槽104の3つの処理液槽(液体タンク)を有する。なお、後述するが、消毒液槽102には、本発明の特徴とする冷却ユニット70が取り付けられている(図4、図5および図6参照)。
また、詳細は後述するが、洗浄機10は、さらに、図4に示すように、洗浄槽14に洗浄液を供給するための洗浄液ポンプ106、洗浄槽14に消毒液を供給するための消毒液ポンプ108、洗浄槽14にアルコールを供給するためのアルコールポンプ110等を有する。本発明では、アルコールフラッシュを行わない場合には、アルコール槽104およびアルコールポンプ110ならびにアルコールフラッシュ用配管などは設けなくても良いが、乾燥促進や仕上げのアルコール消毒のためには設けるのが好ましい。
更に、図4に示すように、第1洗浄槽14aには、循環ポンプ182aが、第2洗浄槽14bには、循環ポンプ182bが、それぞれ、設けられる。
また、洗浄機10は、図4に示すように、内視鏡50の漏水検知を行なうために内視鏡50内に導入する加圧エアを供給する第1エアポンプ114および内視鏡50の各チャンネル内の処理液を排出するための(チャンネル送気用)加圧エアを供給する第2エアポンプ116を有する。第1および第2エアポンプ114および116には、それぞれエア(内視鏡50の各チャンネル内に供給するチャンネル送気用エアおよび内視鏡50内に導入する漏水検知用エア)を清浄化するためのエアフィルタ120が設けられる。
更に、洗浄機10には、洗浄機10内に導入する水道水を清浄化するためのフィルタ166が設けられる。
なお、本発明の洗浄機10は、第1洗浄槽14aおよび第2洗浄槽14bの2つの洗浄槽14を有し、2台の内視鏡50を同時かつ非同期に洗浄可能な装置であるが、洗浄液および消毒液等の処理液を貯留する処理液槽100、102、104や、処理液を供給する液体ポンプ106、108、110やエアポンプ114、116などは、2つの洗浄槽14で共用する。
また、洗浄機10においては、好ましい態様として、オペレータが直接的にメンテナンスを行なう必要があるエアフィルタ120およびフィルタ166等の各種のフィルタ、ならびに、オペレータが処理液の補充を行なう必要がある洗浄液槽100、消毒液槽102およびアルコール槽104等の処理液槽は、図3に概念的に示すように、洗浄機10の前面側(操作手段が配置される側)に配置される。
第1および第2エアポンプ114、116が供給する空気を清浄化するためのエアフィルタ120、および、洗浄液の調製や濯ぎに用いられる水道水を清浄化するフィルタ166等の各種のフィルタは、定期的あるいは所定の状態以上に汚れた時点で、洗浄あるいは交換する必要がある。
また、各処理液の消費に応じて、洗浄液槽100およびアルコール槽104には、洗浄液およびアルコールを貯留(補充)する必要があり、更に、後に詳述するが、消毒液による洗浄機10の自己洗浄を行なった際には、消毒液の原液を消毒液槽102に貯留する必要がある。
ここで、上述したように、洗浄機10は、内視鏡室等の設置位置において、部屋の縁に配置されることが多く、当然、洗浄機10は、前面側が部屋の縁(壁)とは逆になるように、配置される。従って、このように、エアフィルタ120やフィルタ166などのように所定の頻度でメンテナンスが必要な部品や、洗浄液槽100やアルコール槽104等の直接的に処理液の補充が必要なタンク等、すなわち、オぺレータによるアクセスが必要な部位を前面側に配置することにより、メンテナンスや補充等を容易に行なうことが可能になり、作業性にも優れる洗浄機10を実現することができる。
なお、洗浄機10においては、有する処理液槽は、洗浄液槽100、消毒液槽102、およびアルコール槽104に限定されない。例えば、水道水を貯留する水槽を設け、断水時などであっても、内視鏡50の洗浄が可能なようにしてもよい。
また、洗浄機10の洗浄槽14の下部領域は、二重パン構造のような二重構造としておき、洗浄槽14や各処理液槽から処理液が漏れた場合であっても、洗浄機10の外部への処理液の漏洩を、より好適に防止できるようにするのが好ましい。
本発明の内視鏡洗浄消毒装置10は、上述したように、消毒液槽102に、更に、本発明の特徴とする冷却ユニット70(図5および図6参照)と、冷却ユニット70の動作を制御する動作制御ユニット80(図6参照)とを具備するものである。
図5は、図3に示す本発明の内視鏡洗浄消毒装置10の消毒液槽の一実施例を示す模式的な断面図である。
図5に示すように、消毒液槽102は、内部に消毒液を貯留する空間を有し、加圧可能な密閉構造の筐体103aと、筐体103aの図中右側の側板に設けられ、その一部を形成している伝熱板103bと、伝熱板103bを除き、筐体103aの全体を覆う断熱材103cとから形成される。
なお、消毒液槽102には、消毒液ポンプ108が配管102aを介して接続され、また、洗浄槽14(14a、14b)からの消毒液の回収ラインを構成する配管102bが接続され、第2エアポンプ116からの加圧エア(チャンネル送気用エア)を洗浄層14aおよび14bに供給するエア供給ラインから分岐して、第2エアポンプ116からの加圧エアをバルブ102cを介して消毒液槽102に導入する配管102dが接続される。なお、バルブ102cを開放して配管102dを介して第2エアポンプ116からの加圧エアを消毒液槽102内に導入して消毒液槽102内を加圧することにより、消毒液槽102内の消毒液の蒸発を抑制し、劣化を抑制し、低減することができる。
また、消毒液槽102には、消毒液槽102内の消毒液の温度を計測する温度センサ102Tと、消毒液槽102内の消毒液の温度や濃度の均一化を測るための攪拌翼102Sと、消毒液槽102内の消毒液の量を測定するためのレベルセンサ102Lと、消毒液の匂いが消毒液槽102から外部に漏れるのを防止するための消臭フィルタ102Fとが設けられている。なお、消毒液槽102は、さらに、消毒液槽102への埃や雑菌等の異物の混入を防止するためのエアフィルタを有してもよい。
さらに、消毒液槽102には、消毒液を消毒液槽102に供給する、消毒液が充填された消毒液ボトル102Bのボトル取付部102Aが設けられている。図示例においては、一例として、2つのボトル取付部102Aを有している。
洗浄機10においては、次の消毒液の補充まで、消毒液ボトル102Bを取り付けた状態にできる構成とし、この消毒液ボトル102Bをボトル取付部102Aの蓋体、すなわち、消毒液槽102の蓋体として作用させてもよい。
なお、図示例では、ボトル取付部102Aには、実用液として調製された消毒液を供給する消毒液ボトル102Bが取り付けられ、消毒液ボトル102B内の消毒液が消毒液槽102内に補充されるように構成されているが、2つのボトル取付部102Aの内の1つには、消毒液原液を詰めた消毒液ボトル102Bを取り付け、他方のボトル取付部102Aには、その希釈液を詰めた消毒液ボトル102Bを取り付けておき、両者から消毒液原液と希釈液とを供給して消毒液を実用液として調液しても良い。
また、消毒液槽102は、本発明の特徴とする冷却ユニット70を備えている。
冷却ユニット70は、消毒液槽102の伝熱板102bに直接取り付けられ、ペルチェ効果を利用して消毒液槽102内の消毒液を冷却するペルチェ素子72と、ペルチェ素子72による消毒液槽102内の消毒液からの吸熱を放熱するヒートシンク74と、ヒートシンク74によるペルチェ素子72からの放熱を促進して排熱するためのファン76とを有する。更に、図示例の冷却ユニット70のように、ファン76による排熱を洗浄槽14の乾燥に利用するために、ファン76の出口と各洗浄槽14aおよび14bと結ぶダクト78とを有する。
本発明において、冷却ユニット70は、内視鏡洗浄消毒装置10の非稼動時または非使用時に、消毒液槽102内の消毒液をその使用温度未満に強制冷却するためのもので、図6に示す動作制御部80を備えている。冷却ユニット70は、内視鏡洗浄消毒装置10の非稼動時または非使用時に、動作制御部80によって、消毒液槽102内の消毒液をその使用温度未満の温度に冷却するように、その動作が制御される。
本発明においては、このような冷却ユニット70と動作制御部80とを具備することにより、消毒液の劣化(特に、濃度低下)を抑制することができ、劣化防止によりコストの低減を図り、更に、消毒液の蒸気の漏れによる臭気が装置使用環境を悪化させることを防止することができる。
ここで、本発明において使用することができる消毒液としては、具体的には、例えば、グルタラール、フタラール、過酢酸等が挙げられる。
一般に、消毒液は、使用温度が上がるほど消毒効果も高くなり、20℃以上で使用することが推奨されている。
しかしながら、高温で使用すると内視鏡にダメージを与える危険があることから、20〜60℃の温度範囲で使用するのが好ましい。また、高温では消毒液の劣化が早まることや消毒剤蒸気の増大による作業者への健康被害が懸念されることから、20〜40℃の温度範囲で使用するのがより好ましい。
本発明においては、消毒液として過酢酸が好ましく、その理由は、過酢酸を用いる場合に大きい効果を得ることができるからである。
すなわち、消毒液が過酢酸である場合、過酢酸は、下記式(1)および(2)で表されるように、酢酸(CH3COOH)および過酸化水素(H22)が生成することにより、濃度低下が低減し、劣化してしまうものである。
これに対し、本発明においては、消毒液槽102に貯留された消毒液をその使用温度未満の温度に冷却することにより、下記式(1)および(2)で表される反応の反応速度を抑制したため、過酢酸の濃度低下を抑制することができる。
Figure 2009233114
図7に、消毒液として市販されている過酢酸製剤(商品名:アセサイド6%消毒液;サラヤ株式会社製)を実用液として調液した後の消毒液を、消毒液槽102に種々の温度(7℃、17℃、25℃、30℃)で貯留しておく際の過酢酸濃度の経時変化を表すグラフを示す。
図7に示すグラフから明らかなように、過酢酸の使用温度未満の温度である5℃や17℃に冷却した場合には14日経過した後であっても、必要濃度の範囲(0.026〜0.039mol/l)内または必要濃度の範囲の上限(0.039mol/l)以上の濃度(例えば、濃度低減率にすると、40%未満)であり、必要濃度の範囲を下回らないことからも明らかである。
これに対し、過酢酸の使用温度である25℃に冷却した場合は、12日経過した後に、30℃に冷却した場合は、8日経過した後に、必要濃度の範囲の下限(0.026mol/l)未満の濃度(例えば、濃度低減率にすると、50%程度)となり、上述の必要濃度の範囲を下回っていることが分かる。
以上から、本発明においては、消毒液槽102に取り付けられた冷却ユニット70は、過酢酸を消毒液として用いる場合の結果から明らかなように、消毒液槽102内の消毒液をその使用温度未満の温度にまで冷却することが必要である。
このような冷却ユニット70は、冷却手段として、ペルチェ素子やヒートポンプ等を用いるのが好ましく、更に、吸熱した熱を放熱するためのヒートシンクおよびファン、および/またはヒートパイプなどを備えていてもよい。
また、冷却ユニット70の設置位置は、図3および図5に示すように、消毒液槽102内の消毒液と熱交換できるように消毒液槽102の伝熱可能な筐体の外表面と直接接触するように設置されているのが望ましく、冷却ユニット70の冷却効率を考慮すると、消毒液槽102の前面(洗浄機10の前面側の側面)または背面(洗浄機10の背面側の側面)に設置されるのが好ましい。
ところで、上述したように、動作制御部80は、冷却ユニット70を、内視鏡洗浄消毒装置10の非稼動時または非使用時に、消毒液槽102内の消毒液をその使用温度未満の温度に冷却するように制御する。すなわち、動作制御部80は、上述したように、本発明の内視鏡洗浄消毒装置10の非稼動時または非使用時に冷却ユニット70に冷却動作をさせるように制御し、消毒液槽102内の消毒液をその使用温度未満の温度に冷却するように制御するものである。なお、動作制御部80は、消毒液の使用温度未満の温度であって内視鏡洗浄消毒装置10の使用環境温度、または装置外部温度より所定温度低い温度に、消毒液槽102内の消毒液を冷却するように、冷却ユニット70を動作させるのが好ましい。
なお、本発明においては、内視鏡洗浄消毒装置10の非稼動時とは、内視鏡洗浄消毒装置10が稼動しておらず、内視鏡洗浄消毒装置10の主電源が入っていない状態をいう。これに対し、内視鏡洗浄消毒装置10の非使用時とは、内視鏡洗浄消毒装置が使用されていない(洗浄、消毒工程などを実施していない)状態をいい、上述した非稼動時はもちろん、装置の主電源は入っているが使用されていない状態、いわゆる待機(スタンバイ)状態をも含む。
図6は、図5に示す消毒液槽の冷却ユニットの動作制御部の一実施例を示す模式的なブロック図である。
同図に示すように、動作制御部80は、内視鏡洗浄消毒装置10の消毒液槽102の冷却ユニット70および冷却ユニット70を駆動する駆動電源82に接続され、冷却ユニット70の動作を制御する切替(ON/OFF)制御部84と、冷却ユニット70と切替制御部84との間に設けられ、強制的に冷却ユニット70の動作、非動作を切り替える切替スイッチ86と、消毒液槽102内の消毒液の温度を計測する温度センサ102T、切替制御部84および駆動電源82に接続され、温度センサ102Tの測定温度に応じて消毒液槽102内の消毒液の温度制御を行うために切替制御部84に入力(伝送)する制御信号を生成する温度制御部88と、駆動電源82と温度制御部88との間に設けられ、温度制御部88の動作を制御する切替制御部90と、温度制御部88と切替制御部90との間に設けられ、強制的に温度制御部88の動作、非動作を切り替える切替スイッチ92と、切替制御部84および90にそれぞれ接続され、それぞれ所定の時間信号を入力するタイマ94aおよび94bとを有する。
なお、本発明においては、消毒液槽102を有する内視鏡洗浄消毒装置10とその主電源96との間に設けられる主電源スイッチ98の遮断信号(ON/OFF信号)は、切替制御部84に入力されるように構成されている。
本発明の内視鏡洗浄消毒装置10は、動作制御部80が、内視鏡洗浄消毒装置10の非稼動時または非使用時に冷却ユニット70を動作させるように制御し、消毒液槽102内の消毒液をその使用温度未満の温度に冷却するものであるが、上述した種々の構成要素によって、以下に述べる種々の態様の制御を行うことができる。本発明においては、本発明の特徴、すなわち内視鏡洗浄消毒装置10の非稼動時または非使用時に冷却ユニット70を動作させて、消毒液槽102内の消毒液の温度をその使用温度未満に冷却することができれば、上述した種々の構成要素の内、少なくとも1つの構成要素を備えていれば良く、それに応じて、1つの実施態様を実施できれば良い。
まず、本発明の一実施態様においては、図6に示すように、動作制御部80の切替制御部84は、内視鏡洗浄消毒装置10の稼動と非稼動とを強制的に切り替える主電源スイッチ98が遮断された時(非稼動になった時)に、主電源スイッチ98からの遮断信号を受けて、冷却ユニット70を駆動電源82に電気的に接続し(ON)、冷却ユニット70の動作を開始させるように構成することができる。
ここで、主電源スイッチ98とは、内視鏡洗浄消毒装置10の主電源スイッチであり、装置自体の動作状態(稼動)と非動作状態(非稼動)とを切り替えるスイッチをいう。
すなわち、本態様においては、1日の内視鏡洗浄消毒装置10による内視鏡50の洗浄消毒の終了時に、あるいは、内視鏡洗浄消毒装置10のメンテナンス等のために、内視鏡洗浄消毒装置10の主電源スイッチ98が遮断された状態(例えば、主に夜間等)において、自動的に冷却ユニット70が駆動され、消毒液槽102内に貯留された消毒液をその使用温度未満の温度に冷却することができる。
したがって、本態様によれば、オペレータを煩わせることなく、冷却ユニット70を自動的に駆動させることができ、消毒液槽102内の消毒液の劣化を抑制し、または防止することができる。
また、本発明の他の実施態様においては、図6に示すように、動作制御部80が、冷却ユニット70の動作と非動作とを強制的に切り替える切替スイッチ86を備えるのが好ましい。
本態様においては、切替スイッチ86は、例えば内視鏡洗浄消毒装置10を連続して数時間使用しない(非使用時)とオペレータが判断した際に、内視鏡洗浄消毒装置10の主電源スイッチ98を遮断することなく、オペレータの手動により強制的に冷却ユニット70を駆動させることができる。
例えば、後述する消毒工程の終了後、後続の内視鏡の洗浄消毒がないと分かっている場合などに、消毒工程後のすすぎ工程において、冷却ユニット70を強制的に駆動させることができ、消毒液槽102内の消毒液をその使用温度未満の温度に冷却して、消毒液の劣化防止をより図ることができる。
また、本発明の他の実施態様においては、図6に示すように、動作制御部80が、内視鏡洗浄消毒装置10の非稼働時間または非使用時間を計測するタイマ94aを備え、このタイマ94aによる時間計測結果に応じて、冷却ユニット70の動作と非動作とを自動的に制御するのが良い。具体的には、動作制御部80の切替制御部84は、このタイマ94aからその時間計測結果に応じた制御信号を受けて、冷却ユニット70の動作を開始させる。例えば、本態様においては、タイマ94aは、1日の内視鏡洗浄消毒装置10の稼働終了時の定時(例えば、夕方6時)に時間計測を開始し、一定時間後、あるいは時計の機能を有し、明らかに内視鏡洗浄消毒装置10が稼働していない時間または使用されていない時間、例えば、夜間等に、冷却ユニット70の動作を開始させる制御信号を生成し、切替制御部84に入力するように構成しても良い。
また、本態様においては、例えば内視鏡洗浄消毒装置10が連続して長時間(例えば、3時間以上)使用されていない場合等に、内視鏡洗浄消毒装置10の主電源スイッチ98が遮断されない状態(例えば、待機状態)で自動的に冷却ユニット70を駆動することができる。
したがって、本態様によれば、例えば、オペレータが内視鏡洗浄消毒装置10の主電源スイッチ98を切り忘れた場合であっても、自動的に冷却ユニット70を駆動することができ、消毒液槽102内の消毒液をその使用温度未満の温度に冷却することができる。
なお、タイマ94aにより冷却ユニット70の動作開始からの時間を計測して、またはタイマ94aの時計の機能により時刻を計時して、1日の内視鏡洗浄消毒装置10の稼働開始前の定時(例えば、早朝7時)に、冷却ユニット70の動作を停止させる制御信号を生成し、切替制御部84に入力するように構成しても良い。こうすることにより、1日の内視鏡洗浄消毒装置10の稼働開始前に、消毒液槽102内の消毒液の温度を使用温度に戻しておくことができ、その結果、直ちに内視鏡の消毒を行うことができる。
本発明の他の実施態様においては、図6に示すように、動作制御部80が、消毒液槽102内の消毒液の温度を計測する温度センサ102Tによる計測結果に応じて切替制御部84を介して冷却ユニット70を制御し、消毒液の温度をその使用温度未満の所定温度に保持する温度制御部88とを備えるのが好ましい。具体的には、温度制御部88は、温度センサ102Tによる計測結果に応じて制御信号(ON/OFF信号)、所定制御温度範囲より高ければ、冷却ユニット70をオンさせるON信号、所定制御温度範囲より低ければ、冷却ユニット70をオフさせるOFF信号を生成して、生成した制御信号を切替制御部84に入力し、切替制御部84を介して冷却ユニット70の駆動を制御することができる。また、本態様においては、消毒液槽102には、温度センサ102Tとともに、消毒液槽102内の消毒液の温度を均一化するための撹拌翼102S(図5参照)を備えているのが好ましい。
本態様においては、消毒液槽102内の消毒液の温度を消毒液の種類に応じて最適な冷却温度に維持することができる。なお、ここでは、温度制御部88による所定制御温度範囲は、消毒液の種類に応じて適切に設定できるのが好ましい。
したがって、本態様によれば、例えば、消毒液槽102内の消毒液の過度の冷却、特に
冬場における過度の冷却およびこれによる消毒液の凝固などを防ぐことができ、消費電力を抑制し、低減することができ、ランニングコストを低減することができる。
また、本発明の他の実施態様においては、図6に示すように、動作制御部80が、温度制御部88による温度制御を行うか否かを切り替える切替制御部90と、内視鏡洗浄消毒装置10の非稼働時間または非使用時間を計測するタイマ94bとを備え、タイマ94bによる計測結果に応じて温度制御部88の動作と非動作とを制御するのが好ましい。
本態様によれば、例えば消毒液の種類や内視鏡洗浄消毒装置の使用環境(特に、外気温)等に応じて、温度制御が必要となるタイミングをオペレータが調節することができる。
更に、本発明の他の実施態様においては、図6に示すように、動作制御部80が、温度制御部88の動作と非動作とを強制的に切り替える切替スイッチ92を備えるのが好ましい。
本態様においては、例えば消毒液の種類や内視鏡洗浄消毒装置10の使用環境(特に、外気温)等に応じて、温度制御の必要性の有無をオペレータが判断することができる。
上述した例では、消毒液槽102内の消毒液を冷却する冷却ユニット70の冷却手段としてペルチェ素子72を用いているが、本発明はこれに限定されず、ヒートポンプなどの冷却手段を持ち手も良いし、その他の冷却手段を用いることもできる。
また、上述した例で冷却ユニット70の冷却手段として用いたペルチェ素子72は、素子に流す電流の極性を逆にすることにより、吸熱面を発熱面とし、発熱面を吸熱面とすることができるので、電源82の構成をその極性を変更可能な構成として、冷却ユニット70を消毒液槽102内の消毒液を加熱するヒータ(加熱手段)として用いることができ、内視鏡洗浄消毒装置10の非稼動時や非使用時には、冷却ユニット70を冷却手段として駆動して消毒液槽102内の消毒液を冷却して消毒液の劣化の抑制や防止を図り、内視鏡洗浄消毒装置10の稼動時や使用時の直前には、冷却ユニット70を加熱手段として駆動して、今まで消毒液の使用温度まで冷却されていた消毒液槽102内の消毒液を加熱して消毒液の温度を使用温度範囲に戻しておき、主電源スイッチ98のオン入力により、直ちに、内視鏡洗浄消毒装置10の使用を開始することができ、内視鏡の洗浄消毒を行うことができる。
また、本発明の内視鏡洗浄消毒装置10は、消毒液を貯留する消毒液槽102が密閉構造であり、かつ、その消毒液槽102内を加圧するための加圧手段として、エアポンプ116による加圧空気の導入を行う配管系を備えているのが好ましいが、本発明はこれに限定されず、種々の加圧手段を備えていても良い。
ここで、加圧手段は、消毒液槽内の圧力、好ましくは酸素分圧を上昇させることができれば特に限定されず、例えば、エアポンプ、酸素ポンプ等を使用することができる。また、後述するエアポンプ116にエアチャンバを設け、エアチャンバ内に蓄積した空気を供給してもよい。
このような加圧手段を具備することにより、消毒液槽102内の消毒液の劣化をより抑制することができる。これは、消毒液として過酢酸を使用した場合、上記式(2)で表される反応の進行が抑制され、それに伴い、上記式(1)で表される反応の進行も抑制されると考えられる。
また、上述した例の様に、冷却ユニット70からの放熱をダクト78を用いて洗浄槽14内に排熱し、洗浄槽14内の乾燥に用いるのが好ましい。
本発明においては、冷却ユニット70による冷却により生じた熱は、内視鏡洗浄消毒装置10の前面や背面等の側面に孔等を設け、必要に応じて配管等を通じて内視鏡洗浄消毒装置10の外に排熱されることになるが、ここでは、この排熱を利用する。
一般的な内視鏡洗浄消毒装置10においては、後述するように洗浄工程、すすぎ工程、消毒工程およびすすぎ工程を経て内視鏡を洗浄消毒することになるが、この消毒工程後のすすぎ工程が終了した後は、内視鏡を収容する洗浄槽14は水道水により濡れた状態となる。そのため、このような排熱を導入する手段を具備することにより、冷却手段(冷却ユニット70)により発生する熱を洗浄槽14に排熱し、洗浄槽14内の乾燥に利用することにより、洗浄槽14に残った水滴を拭くなどの煩わしさを解消することができる。
このような熱移送手段としては、単なる配管(例えば、ダクト78)等であってもよいが、熱移送効率に優れる観点から、ヒートパイプが好適に例示される。
次に、図4を用いて、本発明の洗浄機10の配管系統および洗浄機10の作用を説明する。
上述したように、洗浄機10は、第1洗浄槽14aおよび第2洗浄槽14bの2つの洗浄槽を有する。
しかしながら、洗浄機10は、内視鏡の洗浄を行なうための処理液を貯留する処理液タンク、すなわち洗浄液を貯留する洗浄液槽100、消毒液を貯留する消毒液槽102、およびアルコールフラッシュ用のアルコールを貯留するアルコールタンク104は、共に1つしか有さず、すなわち、第1洗浄槽14aおよび第2洗浄槽14bで共用する。
また、洗浄液槽100から洗浄槽14に洗浄液を供給する洗浄液ポンプ106、消毒液槽102から洗浄槽14に消毒液を供給する消毒液ポンプ108、およびアルコールタンク104から洗浄槽14にアルコールを供給するためのアルコールポンプ110も、共に1つしか有さず、すなわち、第1洗浄槽14aおよび第2洗浄槽14bで共用する。
なお、これらのポンプも、公知の各種のポンプを利用すればよいが、定量ポンプを用いるのが好ましいのは、もちろんであり、また、各タンクが洗浄槽14よりも下方に位置する場合には、ダイアフラムポンプ等の自給式の定量ポンプを用いるのが好ましい。
また、内視鏡50内に導入するための漏水検知用の空気を供給する第1エアポンプ114、内視鏡50の各チャンネル内に処理液を排出するための空気を供給するための第2エアポンプ116、および、排水ポンプ118も、共に1つしか有さず、すなわち、2つの洗浄槽14で共用する。
また、洗浄液槽100には、洗浄液が洗浄液槽100から排出されることを防止するため逆止弁100Vが設けられ、更に、アルコール槽104にも、アルコールがアルコール槽104から排出されることを防止するための逆止弁104Vが設けられている。
以下に、各洗浄槽14に対する配管系統を説明する。
ここで、第1洗浄槽14aおよび第2洗浄槽14bは、配管系統も、同じ構成を有する部分が多いので、以下の説明は、第1洗浄槽14aを代表として行い、第2洗浄槽14bに関しては、必要に応じて説明する。
第1洗浄槽14a(第2洗浄槽14b)内には、内視鏡50の鉗子を挿入するための鉗子チャンネル(その口金(コネクタ部)をいう。以下、同様)を接続するための鉗子起上ポート124a(124b)、同鉗子を挿入するための鉗子チャンネルを接続するための鉗子ポート126a(126b)、同送気送水チャンネルを接続するための送気送水ポート128a(128b)、および、同吸引チャンネルを接続するための吸引ポート130a(130b)が設けられる。
また、第1洗浄槽14a(第2洗浄槽14b)内には、各処理液を導入するための導入口が設けられる。具体的には、洗浄液を導入するための洗浄液口132a(132b)、消毒液を導入する消毒液口134a(134b)、水道水を導入する給水口136a(136b)が形成されている。第1洗浄槽14a内には、更に、漏水検知を行なうための空気を導入する空気口138a(138b)、および、排水口144a(144b)が設けられる。
更に、第1洗浄槽14a(第2洗浄槽14b)には、槽内の処理液(洗浄液、消毒液、水道水等)を循環するための、循環ポンプ182a(182b)が設けられる。
また、第1洗浄槽14a(第2洗浄槽14b)には、槽内の液量を検出するためのレベルセンサ142a(142b)、槽内の液温を測定するための温度計TE、および、槽内の液体を加熱するためのヒータHが設けられる。
レベルセンサ142a(142b)は、一例として、4段階で液量を検出できるものである(あるいは、4つのレベルセンサが設けられている)。
鉗子起上ポート124aは、バルブ150a(150b)を介して、鉗子ポート126aは、バルブ152a(152b)を介して、また、送気送水ポート128aは、バルブ154a(154b)を介して、更に、吸引ポート130aはバルブ156a(156b)を介して、共に、バルブ158a、160a、および162a(158b、160b、および162b)に接続される。
バルブ150a、バルブ152a、バルブ154a、およびバルブ156aは、1本の配管に並列に接続され、また、バルブ158a、160a、および162aも、同様に、1本の配管に並列に接続されている。
なお、洗浄機10において、バルブには、特に限定はなく、電磁弁や電動弁等の公知の自動開閉可能なバルブを利用すればよい。但し、洗浄槽14からの廃液の排出や、消毒液を消毒液タンクに戻すライン(配管)に設けるバルブは、バルブ内のデッドスペースが小さい等の点で、電動弁を利用するのが好ましい。
このバルブ158a(158b)は、アルコールタンク104のアルコールポンプ110に接続される。
このバルブ160a(160b)は、上記内視鏡50の各チャンネル内に空気を導入するための第2エアポンプ116に接続される。
また、バルブ162a(162b)は、洗浄機10の各部位に水道水を供給するための水供給ライン164に接続される。
水供給ライン164は、上水道の蛇口等に接続され、洗浄機10に水道水を供給するためのものであり、図4に示すように、上流より、水道水を清浄化するためのフィルタ166、装置内の配管系に過剰な圧力が加わるのを防止するための減圧弁168、第1バルブ170および第2バルブ172を有して構成される。
上記バルブ162aからの配管は、水供給ライン164の第1バルブ170と第2バルブ172との間に接続される(以下、このバルブ162aから、第1バルブ170と第2バルブ172との間に至る配管を、便宜的に、水供給管163a(163b)とする)。この水供給管163aは、途中で分岐して、後述する第1洗浄槽14a(第2洗浄槽14b)の循環ポンプ182a(182b)および給水口136aに設けられるバルブ180a(180b)に接続される。
また、第2バルブ172は、消毒液槽102、および、第1洗浄槽の排出口144aに接続されるバルブ198a(198b)に接続される。
一方、洗浄液口132aは、バルブ176a(176b)を介して、洗浄液ポンプ106に接続される。また、消毒液口134aは、バルブ178a(178b)を介して、消毒液ポンプ108に接続される。更に、給水口136aは、バルブ180a(180b)を介して、上記水供給管163a(163b)に接続される。言い換えれば、水供給管163aから分岐する分岐管が、バルブ180aすなわち給水口136aに接続される。
第1洗浄槽14a(第2洗浄槽14b)には、循環ポンプ182a(182b)が接続される。この循環ポンプ182aは、第1洗浄槽14a内の液体を、上記水供給管163aから分岐してバルブ180a(すなわち給水口136a)に至る分岐管に供給する。
漏水検知のための空気を導入する空気口138aは、バルブ184a(184b)を介して、漏水検知手段にも用いられるエアポンプの減圧弁に接続される。
また、空気口138aからバルブ184aへの配管には、圧力計188a(188b)が配置される。なお、圧力計188aは、圧力が所定圧となった時点で第1エアポンプ114に信号を出力する圧力トランスミッタ等であるのが好ましい。
排出口144aは、バルブ190a(190b)を介して、排水ポンプ118に接続される。
なお、排水ポンプ118は、バルブ192を有する排水ライン194に、洗浄槽14内の液体等を送る。また、水供給ライン164と排水ライン194とは、バイパスバルブ196を介して、水供給ライン164のフィルタ166の上流と、排水ライン194のバルブ192の上流とで、接続される。
また、排出口144aとバルブ190aとの間の配管は、途中で分岐して、バルブ198a(198b)を介して、水供給ライン164の第2バルブ172および消毒液槽102に接続される。
次に、本発明の内視鏡洗浄消毒装置の作用および本発明の内視鏡洗浄消毒装置における洗浄消毒動作(洗浄消毒方法)について説明する。
洗浄機10においては、基本的に、洗浄液を用いた洗浄工程、すすぎ工程、消毒液による消毒工程およびすすぎ工程の順で、内視鏡50の洗浄を行なう。
以下、洗浄機10による内視鏡50の洗浄の作用の一例を説明する。以下の説明も、第1洗浄槽14aを代表に行なうが、第2洗浄槽14bも、全く同様にして内視鏡の洗浄を行なうことができる。
また、以下の説明では、特に記載しなくても、各工程の各処理の説明において、開放と記載したバルブ以外は、全てのバルブは閉塞しており、駆動と記載したポンプ以外は、全て停止している。
まず、係合手段34によって操作部56が、係合手段36によってコネクタ58が、それぞれ位置決めされて、オペレータによって第1洗浄槽14aの所定位置に内視鏡50がセットされ、また、鉗子起上ポート124aに内視鏡50の鉗子起上チャンネルが、鉗子ポート126aに同鉗子チャンネルが、送気送水ポート128aに同送気送水チャンネルが、吸引ポート130aに同吸引管チャンネルが、それぞれ接続される。
なお、各ポートと内視鏡50の各チャンネルとの接続は、コネクタや、接続管等を用いた、内視鏡洗浄消毒装置で行なわれている公知の手段で行なえばよい。
洗浄機10への内視鏡50のセットが終了し、洗浄開始の指示が入力されたら、洗浄機10は、最初に、洗浄工程を行なう。
まず、水供給ライン164の減圧弁168および第1バルブ170、ならびに、給水口136aに接続するバルブ180aを開放して、水供給ライン164から水供給管163aを経て、給水口136aから第1洗浄槽14a内に、所定量の水道水を導入する(水道水導入)。
所定量の水道水が導入されたら、洗浄液口132aに接続するバルブ176aを開放して、洗浄液ポンプ106を駆動して、洗浄液槽100から洗浄液口132aに洗浄液を供給して、第1洗浄槽14a内に、所定量の洗浄液を供給する(洗浄液導入)。
なお、洗浄機10においては、洗浄工程の水道水導入の後に(水道水導入と洗浄液導入との間に)、必要に応じて、後述する漏水検知工程を行なってもよい。
また、漏水検知工程を実施しない場合には、水道水の導入と洗浄液の導入とを、並行して行なってもよい。
所定量の水道水および洗浄液が第1洗浄槽14aに導入されたら、バルブ162aを開放して、循環ポンプ182aを駆動し、かつ、一例として、鉗子起上ポート124aに接続するバルブ150a、鉗子ポート126aに接続するバルブ152a、送気送水ポート128aに接続するバルブ154a、および、吸引ポート130aに接続するバルブ156aを、1個ずつ、順次、所定時間だけ開放する。なお、バルブ開放時間は、各ポートで同じでも異なってもよい。
これにより、内視鏡50の各チャンネル内を通して、第1洗浄槽14a内の洗浄液を循環して、洗浄水による内視鏡50の各チャンネルの洗浄を、順次、行なう(チャンネル洗浄)。
チャンネル洗浄を終了したら、給水口136aに対応するバルブ180aを開放して循環ポンプ182aを駆動する。
これにより、内視鏡50の外部で、第1洗浄槽14a内の洗浄液を循環して、洗浄水による内視鏡50の外部の洗浄を行なう(外部流水洗浄)。
外部流水洗浄を、所定時間行なったら、バルブ190aおよび192を開放して、排水ポンプ118を駆動して、第1洗浄槽14内の洗浄液を排水する(洗浄排水)。
第1洗浄槽14a内の洗浄液を全て排水したら、バルブ190aおよび192は開放したままで、更に、バルブ160aを開放して、第2エアポンプ116を駆動し、かつ、鉗子起上ポート124aに接続するバルブ150a、鉗子ポート126aに接続するバルブ152a、送気送水ポート128aに接続するバルブ154a、および、吸引ポート130aに接続するバルブ156aを、1個ずつ、順次、開放する。
これにより、鉗子起上ポート124a、鉗子ポート126a、送気送水ポート128aおよび吸引ポート130aから、内視鏡50の各チャンネル内に空気を送り込み、チャンネル内に残っている洗浄液を内視鏡から排出する(洗浄送気)。
以上で洗浄工程を終了して、次いで、洗浄後のすすぎ工程を行なう。
ここで、洗浄後のすすぎ工程は、基本的に、第1洗浄槽14aへの洗浄液導入を行なわない以外は、上記洗浄工程と同様に行なう。
すなわち、まず、減圧弁168、第1バルブ170、および、バルブ180aを開放して第1洗浄槽14a内に所定量の水道水を導入する(水道水導入)。
第1洗浄槽14aに所定量の水道水導入を導入したら、バルブ162aを開放し、循環ポンプ182を駆動して、かつ、バルブ150a、バルブ152a、バルブ154a、およびバルブ156aを、1個ずつ順次開放して、チャンネル洗浄と同様にして、順次、内視鏡50の各チャンネルを水道水で濯ぐチャンネルすすぎを行い、その後、バルブ180aを開放して循環ポンプ182を駆動して、外部流水洗浄と同様にして、内視鏡50の外部を水道水で濯ぐ外部流水すすぎを行なう。
外部流水すすぎが終了したら、バルブ190aおよび192を開放して、排水ポンプ118を駆動して、洗浄排水と同様にしてすすぎ工程における排水を行い、次いで、バルブ160aを開放して、第2エアポンプ116を駆動し、かつ、バルブ150a、バルブ152a、バルブ154a、およびバルブ156aを、順次、1個ずつ開放する。これにより、洗浄送気と同様にして、すすぎ工程における送気が行われ、洗浄後のすすぎ工程が終了する。
洗浄後のすすぎ工程が終了したら、次いで、消毒工程を行なう。
消毒工程においては、まず、消毒液口134aに接続するバルブ178aを開放して、消毒液ポンプ108を駆動し、所定量の消毒液を第1洗浄槽14a内に導入する(消毒液導入)。
第1洗浄槽14aに所定量の消毒液を導入したら、上述したチャンネル洗浄と同様にして、内視鏡50の各チャンネル内の消毒を行なう。
すなわち、バルブ162aを開放して、循環ポンプ182を駆動すると共に、内視鏡の各チャンネルを接続するポートに接続されるバルブ150a、バルブ152a、バルブ154a、およびバルブ156aを、1個ずつ順次、所定時間だけ開放する。これにより、内視鏡50内の各チャンネルを通して第1洗浄槽14a内の消毒液を循環して、順次、消毒液による内視鏡50の各チャンネルの消毒を行なう(チャンネル消毒)。
チャンネル消毒が終了したら、上述した外部流水洗浄と同様に、内視鏡50外部の消毒を行なう。
すなわち、給水口136aに対応するバルブ180aを開放して循環ポンプ182を駆動して、内視鏡50の外部で第1洗浄槽14a内の消毒液を循環して、消毒液による内視鏡50の外部の消毒を行なう(外部流水消毒)。
外部流水消毒を、所定時間、行なったら、排出口144aに接続するバルブ198aを開放して、消毒液を消毒液槽102に戻す(消毒液回収)。
図示例の洗浄機10においては、消毒液の回収にはポンプ等は用いず、自重による落下で消毒液を消毒液槽102に回収する。
第1洗浄槽14内の消毒液を消毒液槽102に回収したら、上記洗浄送気と同様に、内視鏡50の各チャンネルに送気を行なう。
すなわち、バルブ160aを開放して、第2エアポンプ116を駆動すると共に、バルブ150a、バルブ152a、バルブ154a、およびバルブ156aを、1個ずつ、順次、開放する。これにより、鉗子起上ポート124a、鉗子ポート126a、送気送水ポート128a、および吸引ポート130aから、内視鏡50の各チャンネル内に空気を送り込み、チャンネル内に残っている消毒液を内視鏡50から排出する(消毒送気)。
以上で消毒工程を終了して、次いで、消毒後のすすぎ工程を行なう。
消毒後のすすぎ工程も、基本的に、上記洗浄後のすすぎ工程と同様に行なう。
すなわち、まず、減圧弁168、バルブ180a、および第1バルブ170を開放して第1洗浄槽14a内に所定量の水道水を導入する(水道水導入)。
水道水導入を終了したら、バルブ162aを開放して、循環ポンプ182を駆動すると共に、バルブ150a、バルブ152a、バルブ154aおよびバルブ156aを、1個ずつ、順次、所定時間だけ開放して水道水によって内視鏡50の各チャンネルを濯ぐチャンネルすすぎを行う。次いで、バルブ180aを開放して循環ポンプ182を駆動して、内視鏡50の外部を水道水で濯ぐ外部流水すすぎを行なう。
外部流水すすぎが終了したら、バルブ190aおよびバルブ192を開放して、排水ポンプ118を駆動して、すすぎ工程における排水を行う。その後、バルブ160aを開放し、第2エアポンプ116を駆動し、かつ、バルブ152a、バルブ154a、およびバルブ156aを、1個ずつ、順次、開放する。これによりすすぎ工程における送気が行われ、消毒工程後のすすぎ工程が終了する。
この消毒工程後のすすぎ工程が終了したら、洗浄機10による内視鏡50の洗浄が終了し、例えばディスプレイ表示や警告音の発生等によって、オペレータに内視鏡50の洗浄が終了した旨を報告する。
なお、上述したように、洗浄機10は、タンクやポンプなどの多くの物を第1洗浄槽14aと第2洗浄槽14bとで共用しているが、両洗浄槽は、洗浄液等の供給系、水供給ライン164および排水ライン194以外は、共に、互いに独立した配管系を持っているので、両洗浄槽14は、同時に同じ処理を行なうことも、同時に互いに異なる処理(両洗浄槽14で非同期の処理)を行なうことも可能である。
洗浄機10において、内視鏡50の洗浄消毒は、基本的に以上のように行なわれるが、洗浄機10は、このような洗浄消毒以外にも、各種の処理を行なうことが可能である。
一例として、必要に応じて、洗浄消毒後の内視鏡50の各チャンネル内の乾燥を促進するためのアルコールフラッシュを行なうことができる。
アルコールフラッシュを行なう際には、洗浄消毒を終了した後、バルブ158aを開放して、アルコールポンプ110を駆動すると共に、鉗子起上ポート124aに接続するバルブ150a、鉗子ポート126aに接続するバルブ152a、送気送水ポート128aに接続するバルブ154a、および、吸引ポート130aに接続するバルブ156aを、1個ずつ、順次、所定時間開放する。
次いで、前記各工程における送気と同様にして、バルブ160aを開放して、第2エアポンプ116を駆動すると共に、バルブ150a、バルブ152a、バルブ154a、およびバルブ156aを、1個ずつ、順次、開放して、内視鏡50の各チャンネル内に送気して、アルコールを排出し、かつ、送気による乾燥を行う。
また、排水口144a、バルブ190aおよびバルブ192を開放し、排水ポンプ118を駆動して、第1洗浄槽14a内に排出されたアルコールを排水する。
また、洗浄機10は、水供給ライン164および排水ライン194等を消毒液で消毒する、自己消毒を行なうこともできる。
この自己消毒工程においては、まず、消毒液口136aに接続するバルブ178aを開放して、消毒液ポンプ108を駆動して、第1洗浄槽14a内に、所定量の消毒液を導入する。
次いで、排水口144aに接続するバルブ190a、バイパスバルブ196、減圧弁168、第1バルブ170、給水口136aに接続するバルブ180aを開放して、排水ポンプ118を駆動して、水供給ライン164および排水ライン194を含む経路で、消毒液を循環する。
図示例の洗浄機10においては、好ましい一例として、自己消毒を終了したら、装置内の消毒液を排出し、新規な消毒液を消毒液槽102に貯留する。
すなわち、上記水供給ライン164および排水ライン194を含む経路で、所定時間、消毒液を循環したら、バルブ190aおよびバルブ192を開放して、排水ポンプ118を駆動して、消毒液を排出する。また、バルブ178aを開放して、消毒液ポンプ108を駆動して、消毒液槽102内に残っている消毒液を、全て、第1洗浄槽14aに投入して、排出する。
洗浄機10内の消毒液を全て排出したら、減圧弁168、第1バルブ170、および、第2バルブ172を開放して、所定量の水道水を消毒液槽102に投入する。次いで、オペレータによって、2つの取付部102Aに消毒液ボトルBが取り付けられる。消毒液は消毒液は、例えば、自重によって消毒液槽102に導入され、消毒液槽102に、新規な消毒液が貯留される。
また、上述したように、洗浄機10においては、必要に応じて、洗浄工程における水道水導入の後に、内視鏡50の各チャンネルの損傷や孔空き等を検知するための漏水検知を行なってもよい。
漏水検知工程を実施する場合には、洗浄する内視鏡50を第1洗浄槽12aにセットする際に、空気口138a(138b)と、内視鏡50に設けられた漏水検知用の加圧口とを接続する。洗浄工程における水道水導入が終了したら、第1エアポンプ114を駆動して、減圧弁186およびバルブ184aを開放する。圧力計188aによる測定値が所定圧となった時点で、第1エアポンプ114の駆動を停止する。なお、この停止は、圧力測定結果に応じた圧力計188aから第1エアポンプ114への信号に応じて、自動的に行なうのが好ましい。
加圧が終了したら、目視によって、内視鏡50から気泡が出ているか否かを確認し、気泡が出ている場合には、内視鏡50のいずれかのチャンネルが漏洩している可能性があるので、この時点で、内視鏡50の洗浄は中止する。あるいは、圧力計188aによって計測される圧力が、所定時間内に所定値以下となった場合には、内視鏡50のいずれかのチャンネルが漏洩している可能性があるので、この時点で、内視鏡50の洗浄は中止する。また、圧力計188aは、圧力が所定値以下となった際に、内視鏡50のいずれかのチャンネルが漏洩している旨の警告を発するようにしてもよい。
なお、漏水検知を行なうタイミングは、洗浄工程における水道水導入の後に限定はされないのは、もちろんであり、適宜入力される実行の指示入力に応じたタイミング等、各種のタイミングで漏水検知を行なうようにしてもよい。
図示例の洗浄機10は、2つの洗浄槽14に対して、各1個の洗浄液槽100、消毒液槽102、およびアルコール槽104を有し、かつ、各1個の洗浄液ポンプ106、消毒液ポンプ108、および、アルコールポンプ100(すなわち、各タンクに1個のポンプ)を有するものであるが、本発明は、これに限定はされない。
例えば、本発明の内視鏡洗浄消毒装置は、各2個の洗浄液槽100、消毒液槽102、およびアルコール槽104を有し、かつ、各2個の洗浄液ポンプ106、消毒液ポンプ108、およびアルコールポンプ100を有し、これらの供給系に関しては、第1洗浄槽14aと第2洗浄槽14bとで、まったく独立した配管系を有するものでもよい。
また、各2個の洗浄液槽100、消毒液槽102およびアルコール槽104を有し、かつ、各1個の洗浄液ポンプ106、消毒液ポンプ108およびアルコールポンプ100を有し、処理液のタンクは、第1洗浄槽14aと第2洗浄槽14bとで独立して持ち、ポンプは2つの洗浄槽14で共用する構成であってもよい。
更に、各1個の洗浄液槽100、消毒液槽102およびアルコール槽104を有し、かつ、各2個の洗浄液ポンプ106、消毒液ポンプ108およびアルコールポンプ100を有し、処理液のタンクは、2つの洗浄槽14で共用し、処理液を供給するポンプは、第1洗浄槽14aと第2洗浄槽14bとで独立で有する構成であってもよい。
以上、本発明の内視鏡洗浄消毒装置について詳細に説明したが、本発明は、上記実施例に限定はされず、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、各種の改良や変更を行なってもよいのは、もちろんである。
(A)および(B)は、それぞれ本発明の内視鏡洗浄消毒装置の一実施例の概略概観を示す斜視図および側面図である。 図1(A)に示す内視鏡洗浄消毒装置の蓋体が省略された上面を概念的に示す概略上面図である。 図1(A)に示す内視鏡洗浄消毒装置およびこれに配置される各種の処理液槽を概念的に示す斜視図である。 図1(A)に示す内視鏡洗浄消毒装置の配管系統の一実施例の概略図である。 図3に示す内視鏡洗浄消毒装置の消毒液槽の一実施例を示す模式的な断面図である。 図5に示す消毒液槽の冷却ユニットの動作制御ユニットの一実施例の概略構成を示す模式的なブロック図である。 市販されている過酢酸製剤を消毒液として調液した後の過酢酸濃度の経時変化を示すグラフである。
符号の説明
10 内視鏡洗浄消毒装置(洗浄機)
14 洗浄槽
14a 第1洗浄槽
14b 第2洗浄槽
20 蓋体
22 底面
24 支点
26 操作パネル
28 スタートボタン
30 フットペダル
34,36 係合部材
50 内視鏡
52 挿入部
54 ユニバーサルコード
56 操作部
58 コネクタ
70 冷却ユニット
72 ペルチェ素子
74 ヒートシンク
76 ファン
78 ダクト
80 動作制御部
82 駆動電源
84,90 切替(ON/OFF)制御部
86,92 切替スイッチ
88 温度制御部
94a,94b タイマ
98 主電源スイッチ
100 洗浄液槽
102 消毒液槽
102A ボトル取付部
102B 消毒液ボトル
102F 消臭フィルタ
102L レベルセンサ
102S 撹拌翼
102T 温度センサ
102a,102b,102d 配管
102c バルブ
103a 筐体
103b 伝熱板
103c 断熱材
106 洗浄液ポンプ
108 消毒液ポンプ
110 アルコールポンプ
114、116 エアポンプ
118 排水ポンプ
120 エアフィルタ
124a,124b 鉗子起上ポート
126a,126b 鉗子ポート
128a,128b 送気送水ポート
130a,130b 吸引ポート
132a,132b 洗浄液口
134a,134b 消毒液口
136a,136 給水口
138a,138b 空気口
142a,142b レベルセンサ
144,144b 排水口
163a,163b 水供給管
164 水供給ライン
166 フィルタ
168,186 減圧弁
170 第1バルブ
172 第2バルブ
182a,182b 循環ポンプ
188a,188b 圧力センサ
194 排水ライン

Claims (12)

  1. 内視鏡を洗浄消毒する内視鏡洗浄消毒装置であって、
    前記内視鏡を収容する洗浄槽と、
    該洗浄槽に収容された前記内視鏡を消毒する消毒液を貯留し、貯留する前記消毒液を前記洗浄槽に供給するための消毒液槽と、
    該消毒液槽を覆う断熱材と、
    前記消毒液槽に取り付けられ、前記消毒液槽内の前記消毒液をその使用温度未満の温度にまで冷却可能な冷却手段と、
    前記内視鏡洗浄消毒装置の非稼動時または非使用時に前記冷却手段を動作させるように制御し、前記消毒液槽内の前記消毒液をその使用温度未満の温度に冷却する動作制御手段とを有することを特徴とする内視鏡洗浄消毒装置。
  2. 前記動作制御手段が、前記消毒液の使用温度未満の温度であって前記内視鏡洗浄消毒装置の外部温度より所定温度低い温度に、前記消毒液槽内の前記消毒液を冷却するように、前記冷却手段を動作させる請求項1に記載の内視鏡洗浄消毒装置。
  3. 前記動作制御手段が、更に、前記冷却手段の動作と非動作とを強制的に切り替える切替スイッチを備える請求項1または2に記載の内視鏡洗浄消毒装置。
  4. 更に、前記内視鏡洗浄消毒装置の稼動と非稼動とを強制的に切り替える電源スイッチを有し、
    前記動作制御手段が、前記電源スイッチが遮断された時に前記冷却手段を自動的に動作させる請求項1〜3のいずれかに記載の内視鏡洗浄消毒装置。
  5. 前記動作制御手段が、更に、前記内視鏡洗浄消毒装置の非稼働時間または非使用時間を計測するタイマを備え、前記タイマによる計測結果に応じて前記冷却手段の動作と非動作とを自動的に制御する請求項1〜4のいずれかに記載の内視鏡洗浄消毒装置。
  6. 前記動作制御手段が、更に、前記消毒液槽内の前記消毒液の温度を計測する温度センサと、前記温度センサによる計測結果に応じて前記冷却手段を制御し、前記消毒液の温度をその使用温度未満の所定温度に保持する温度制御手段とを備える請求項1〜5のいずれかに記載の内視鏡洗浄消毒装置。
  7. 前記動作制御手段が、更に、前記温度制御手段の動作と非動作とを強制的に切り替えるスイッチを備える請求項6に記載の内視鏡洗浄消毒装置。
  8. 前記動作制御手段が、更に、前記内視鏡洗浄消毒装置の非稼働時間または非使用時間を計測するタイマを備え、前記タイマによる計測結果に応じて前記温度制御手段の動作と非動作とを制御する請求項6または7に記載の内視鏡洗浄消毒装置。
  9. 前記消毒液槽は、密閉構造であり、
    更に、前記消毒液槽内の前記消毒液を加圧する加圧手段を有する請求項1〜8のいずれかに記載の内視鏡洗浄消毒装置。
  10. 前記冷却手段が、前記消毒液槽内の前記消毒液と伝熱可能な前記消毒液槽の外壁に取り付けられたペルチェ素子と、前記ペルチェ素子に取り付けられ、前記ペルチェ素子の発熱を放熱するためのヒートシンクおよびファン、および/または、ヒートパイプとを備える請求項1〜9のいずれかに記載の内視鏡洗浄消毒装置。
  11. 更に、前記冷却手段からの放熱を前記洗浄槽に導入する導入手段を有し、
    前記放熱を前記洗浄槽内の乾燥に用いる請求項1〜10のいずれかに記載の内視鏡洗浄消毒装置。
  12. 前記導入手段が、前記冷却手段と前記洗浄槽内との間に取り付けられるダクトまたはヒートパイプである請求項11に記載の内視鏡洗浄消毒装置。
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