JP2009231481A - 圧粉磁心用軟磁性粉末のシリカ被覆形成方法および圧粉磁心の製造方法 - Google Patents

圧粉磁心用軟磁性粉末のシリカ被覆形成方法および圧粉磁心の製造方法 Download PDF

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【課題】 高電気抵抗でかつ、高温熱処理が可能である圧粉磁心用軟磁性粉末のシリカ被覆形成方法、および圧粉磁心の製造方法を提供する。
【解決手段】 Feを主成分とする軟磁性粉末の表面に、テトラエトキシシラン、有機溶剤、アルカリ、及び水を含む加水分解溶液によってシリカ皮膜を形成する圧粉磁心用軟磁性粉末のシリカ皮膜形成方法であって、前記テトラエトキシシランの濃度が前記加水分解溶液全体に対して0.2mol/L以上1.1mol/L以下であり、かつ水濃度がモル比でテトラエトキシシラン濃度の20倍以上30倍以下のものを使用することを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、デジタル情報機器などに用いられるパワーチョークやトランス、リアクトル、回転機などの電気電子部品の磁性コアとして用いた際、高強度で良好な電気絶縁性を有しかつ低損失である、圧粉磁心用のFeを主成分とする軟磁性粉末とその製造方法に関する。
近年、デジタル情報機器の高周波化、大電流化に伴い、軟磁性金属粉末を用いたインダクタやノイズ対策部品が注目されている。特に10−100kHz帯域で駆動電流が10−100Aで使用される部品の用途が拡大している。また回転機コアやトランスコアなどの電気部品分野においても高密度化および小型化が求められている。このため、これらの電気電子部品に使用される軟磁性金属圧粉磁心、特に中高周波領域において優れた磁気的特性を有する軟磁性圧粉磁心の開発が進められている。軟磁性金属粉末を用いて作製される圧粉磁心は、従来から使用されていたフェライト磁心よりも高い飽和磁束密度を有しているため電子部品の小型化および大電流化に対しては有利である。
しかし、軟磁性金属粉末による圧粉磁心はフェライトと比較して電気抵抗率が低いため渦電流損失が大きいという欠点もある。それ故に、金属系圧粉磁心をコアとして用いた場合フェライトコアと比較して、特に数10kHz以上の中高周波域での損失が大きくなる。またコアの発熱による温度上昇の問題もあり、電子部品としての実用化が困難であった。この問題を解決するため、金属粉末に微細な酸化物等の絶縁粉末を混合することで金属粉末間を高抵抗化し、渦電流損失を低減する方法が提案されている。(特許文献1)
鉄損は一般にヒステリシス損失と渦電流損失の和で表されることから、コア全体の損失を低減するためには渦電流損失のみならず、ヒステリシス損失をも抑制する必要がある。そのためには、磁性粉末の保磁力を出来るだけ小さくすることが必要である。軟磁性粉末の保磁力は、磁界を印加した際の磁壁移動の容易さを反映したものであり、粒界や不純物介在物、圧粉磁心の成形時に生じた塑性変形による歪み、転位などがこれを妨げる要因となる。このため低ヒステリシス損失のコアを得るためには、Fe系の軟磁性粉末においては本来低保磁力の粉末を低圧で成形し、700℃以上、好ましくは900℃以上の高温において歪取り焼鈍を行うことが望まれる。
ところが、微細な絶縁粉末を混合する方法では800℃以上の高温で熱処理すると、絶縁物のわずかな隙間から金属粉末間が接触し導通が生じて電気抵抗率が低下するため、高温での熱処理を行うことができず、結晶粒径を大きくしたり、加工歪を完全に除去することが出来ないため、ヒステリシス損失を十分に低減させることができないという課題がある。
他には、例えば特許文献2に記載されるリン酸塩等の絶縁物や、非特許文献1などに紹介されるMgO等の酸化物で、金属粉末の表面全体を絶縁物で被覆することで高抵抗化し渦電流損失を低減する方法が提案されている。しかし、800℃以上の高温で熱処理すると、これらの絶縁被覆は磁性粉末と反応したり、熱分解等を起こすことにより変質破壊し絶縁性が劣化するために、全体のコア損失を十分に低減させることができないという課題がある。
特開2003−332116号 特開2006―5173号 中山 亮治ほか、粉体および粉末冶金, 53(2006)、285−289
従って、本発明の目的は、高電気抵抗でかつ、高温熱処理が可能である圧粉磁心用軟磁性粉末のシリカ被覆形成方法、および圧粉磁心の製造方法を提供することである。
本発明者らは、絶縁性酸化物であるシリカを軟磁性粉末表面全体に特定の膜厚で付着させ上記目的が達成できることに加え、防錆性も付与されることを見出し、本発明に至った。
即ち、本発明はFeを主成分とする軟磁性粉末の表面に、テトラエトキシシラン、有機溶剤、アルカリ、及び水を含む加水分解溶液によってシリカ皮膜を形成する圧粉磁心用軟磁性粉末のシリカ皮膜形成方法であって、前記テトラエトキシシランの濃度が前記加水分解溶液全体に対して0.2mol/L以上1.1mol/L以下であり、かつ水濃度がモル比でテトラエトキシシラン濃度の20倍以上30倍以下のものを使用することを特徴とする。
溶液のpHは7.0から11.0の範囲であることが好ましい。さらに好ましくはpH9.0から10.8の範囲である。また、加水分解反応の触媒として、アンモニア、または有機塩基の中から選ばれる少なくとも1種類以上が含まれることが好ましい。
これらのシリカ皮膜形成方法により作製した軟磁性粉末を圧粉磁心とする場合、圧縮成形中、もしくは圧縮成形後に700℃〜1100℃で熱処理を行うことで、圧粉磁心の機械的強度を高くすることができる。
以下に本発明のシリカ皮膜製造方法を具体的に説明する。本発明は圧粉磁心用途としてFeを主成分とする軟磁性粉末の表面に、テトラエトキシシランと水を所定の濃度範囲に調整した溶液を用いることによって絶縁性酸化物のシリカ皮膜を形成させるための製造方法である。
テトラエトキシシランは別名正珪酸四エチルと呼ばれるものであり、その化学式はSi(OC)4である。TEOSと称されることもある。
本発明のシリカ皮膜製造方法はアルコキシド溶液を加水分解させることによる。この溶液とは、シリカの原料となるアルコキシドであるテトラエトキシシラン、アルカリ及び水をIPA、エタノールなどのアルコールに溶解させたものである。用いるテトラエトキシシランには特に制限はなく、試薬、工業用など一般に用いられているもので良い。
加水分解反応に使用される他のアルコキシドとしては、メトキシドSi(OCH)4、エトキシドSi(OC)4、プロポキシドSi(O・n−、i−C)4などがあるが、コスト面を考慮するとテトラエトキシシランが最適である。
シリカを生成させるだけであればテトラエトキシシランの濃度はいくらであっても構わないが、本発明の目的を達成するような軟磁性粉末表面全体を均一に被覆させるためには本発明の濃度範囲が要求される。テトラエトキシシラン濃度が0.2mol/Lより小さい場合、濃度が低すぎてシリカ源の絶対量が少ないため軟磁性粉末全体を覆うほどの皮膜が生成しにくい。また、反応速度が小さくなり時間がかかるので効率がよくない。テトラエトキシシラン濃度が1.1mol/Lより大きい場合、反応速度が大きくなり過ぎて軟磁性粉末表面に生成する皮膜以外に単独でシリカ球を生成し、軟磁性粉末表面皮膜としてのシリカ生成効率は低下する。さらにシリカ球を除去する作業が必要になり作業効率もよくない。
加水分解を促進させるために添加する水濃度は、理論的にはモル比でテトラエトキシシラン濃度の2倍以上存在すればよいが、水濃度が20倍より小さい場合、加水分解の反応速度が小さいため目的の膜厚を得るまでに非常に時間がかかり、30倍より大きい場合は加水分解速度が過剰になり、シリカが軟磁性粉末の表面に生成せず、単独で球をなす量が多くなるため、いずれも効率が良くない。
したがって、効率良く目的のシリカ皮膜を得るために用いる加水分解溶液の濃度としては、テトラエトキシシランの濃度が加水分解溶液全体に対して0.2mol/L以上1.1mol/L以下であり、かつ水濃度がテトラエトキシシラン濃度の20倍以上30倍以下であることが好ましい。
このような加水分解溶液はpHにより反応の形態と速度が変化する。加水分解溶液のpHは、pH7.0からpH11.0、より好ましくはpH9.0からpH10.8であることが望ましい。pH7付近で最も反応速度が小さく、pH7よりも小さいか、もしくはpH7よりも大きくなるにつれ反応速度は大きくなる。pH7未満では、軟磁性粉末から溶液中にFeの溶出が起こり好ましくないため、反応速度を大きくするためにはpHは大きい方が好ましい。一方で、pHが大きくなるにつれて反応速度が過大になると、軟磁性粉末表面に皮膜が形成されるよりも、単独のシリカ球が多く生成するので、テトラエトキシシラン溶液のシリカ皮膜生成効率は低下する。
加水分解溶液に、アルカリを添加して上述のpH範囲に調整する。つまりアルカリは触媒として作用している。このアルカリとして水酸化ナトリウムなどのアルカリ金属水酸化物やアルカリ土類金属水酸化物のような金属元素を含むアルカリを用いると皮膜生成後に金属元素が残留し、後工程の熱処理時に軟磁性粉末への拡散が起こり保磁力の増大、つまりはコア損失の増大につながりうる。そこで、アンモニア、または有機塩基の中から選ばれる少なくとも1種類以上のものが含まれることが望ましい。これらのアルカリは加水分解反応後の粉末熱処理や圧粉磁心成形後の熱処理時に揮発、分解するので、磁気特性に悪影響を与えないため好ましい。有機塩基としては、ジエチルアミンやトリエチルアミンに代表されるような脂肪族アミンが一般的であるが、ピリジンのような複素環式化合物やグアニジンとその誘導体のような不飽和結合を持つものでも構わないし、尿素のように分解してアンモニアを生じるものでも構わない。
加水分解溶液に対して処理する軟磁性粉末の量は、攪拌できる量であらば、シリカ皮膜の形成量に影響を与えず同じ膜厚のシリカ皮膜が得られる。攪拌可能な粉末量は、粉末の大きさ、密度、形状等により異なるが、例えば、平均粒径80μmの球状粉末の場合、加水分解溶液1Lに対して350〜5500gの範囲である。
このように形成されたシリカ皮膜が施された軟磁性粉末は大気中にて120℃程度の低温で熱処理を行うことが好ましい。熱処理により残存する有機溶剤と一部の水分が除去されるとともに、防錆性が付与される。
通常、このような加水分解によりシリカ皮膜を作製する場合は、700〜1100℃の加熱処理が必要になる。加水分解反応を終了させた時点ではまだシリカが完全に形成されておらず、軟磁性粉末の周りには水酸基やアルコキシ基が存在している。加熱処理することでこれらが脱水縮合しシロキサン架橋を形成する。圧粉工程、もしくは圧粉後に熱処理を行えば粉末間でこの架橋形成反応が起こり、圧粉磁心の強度が向上する。よって、700〜1100℃の加熱処理は圧縮成形中、若しくは圧縮成形後に行うことが好ましい。加熱温度は800〜1000℃がなお好ましい。
加水分解溶液と原料の軟磁性粉末を反応させる際の処理時間には上限はないが、反応が平衡に達するとそれ以上の付着効果がないし、生産性を考慮するとより短時間の方が好ましい。一方で処理時間が短すぎるとシリカ皮膜の付着が不十分になり好ましくない。したがって、処理時間は現実的には30分から5時間の範囲が好ましい。
被覆対象のFeを主成分とする軟磁性粉末としては、例えば、Fe、Fe−Si系、Fe−Si−Al系、Fe−Ni系、Fe−Si−B系、Fe基ナノ結晶、Fe基アモルファスなどの金属粉末であり、結晶を持つものでも非晶質の材料でもよい。Fe−Si系粉末やFe−Si−Al系粉末であれば、Fe量は85原子%以上が好ましく、90原子%以上がさらに好ましい。Fe−Ni系粉末、Fe−Si−B系粉末、Fe基ナノ結晶粉末、Fe基アモルファス粉末であれば、Fe量は50原子%以上が好ましく、さらには60原子%以上、さらには70原子%以上が好ましい。
軟磁性粉末の製造方法としては、ガスアトマイズ法、水アトマイズ法などの既知の方法を用いてもよいし、ロール急冷法などにて作製した合金薄帯の破片やそれらを粉砕したものを用いても構わない。また、軟磁性粉末の形状は、球状、偏平状、異形状などいずれの形状であっても本発明の効果が同様に得られる。また、軟磁性粉末の粒径に関わらず本発明は有効であるが、同じ組成であれば粒径が大きい方が一つの結晶粒を大きくして保磁力を減少させることができるため圧粉磁心にしたときにヒステリシス損失が小さくなり、全体としての圧粉磁心の損失を小さく出来る傾向がある。
(実施例1)
Fe−6.5%Siからなる組成で、平均粒径が80μmの軟磁性粉末500gを、テトラエトキシシラン(関東化学製)14gとIPA溶液の混合液100mL、濃アンモニア水2mL、水30gからなる室温25℃の加水分解溶液に浸漬し、プロペラ攪拌機を用いて3時間攪拌した。その後、軟磁性粉末と加水分解溶液を分離し、軟磁性粉末を120℃で1時間熱処理してIPA溶液と水とを乾燥した。乾燥後の軟磁性粉末の酸素量を赤外線吸収法により測定し、原料粉末からの酸素量増加分が生成したシリカに因るものとし、SiO2が生成したと仮定してシリカ生成量を算出した。赤外線吸収法の測定には堀場製作所製EMGA−550を使用した。
加えたテトラエトキシシランのSi量に対する生成したシリカ皮膜のSi量を変換効率として算出したところ、変換効率は80.9%であった。
(実施例2)
実施例1に対してテトラアルコキシシランと水の量を変え、その他は同様にしてテトラアルコキシシランからシリカ皮膜への変換効率を求めた。表1に示すように、テトラエトキシシラン濃度が0.12mol/Lの場合、変換効率が非常に低い。また、0.47mol/Lまではテトラエトキシシラン濃度が増加するに従って、変換効率が向上しているが、本発明範囲を超えた1.17mol/Lになると逆に変換効率が低下している。
Figure 2009231481
(実施例3)
表1の、テトラエトキシシラン濃度が0.47mol/LのA−3の試料と、テトラエトキシシラン濃度が0.67mol/LのA−4〜6の試料の実験条件と水濃度が異なる以外はほぼ同様の条件で軟磁性粉末にシリカ被覆を形成し、水濃度により変換効率がどのように変化するのかを調べた。表2に示すように、水濃度がモル比で20倍に満たないと、変換効率は40%を下回っている。一方、水濃度がモル比で30倍を超えると、水濃度が増加したにもかかわらず変換効率はむしろ低下する傾向にある。また、乾燥前の攪拌後の加水分解溶液を調べると、溶液中に軟磁性粉末に付着しないシリカ粒子が浮遊しており、反応速度が増加しても皮膜になる割合は減少していることが解った。
Figure 2009231481
(実施例4)
表1の、テトラエトキシシラン濃度が0.67mol/Lで、水濃度がモル比で25倍のA−5の試料の実験条件と、pHが異なる以外はほぼ同様の条件で変換効率がどのように変化するのかを調べた。表3に示すように、pHが7.0を下まわると、軟磁性粉末に錆が発生した。圧粉磁心の飽和磁束密度が低下し、磁心強度が大きく低下する要因となるので錆が発生した軟磁性粉末は使用に耐えない。pH7以上では軟磁性粉末が錆びることなくシリカ皮膜を形成できるが、変換効率を考慮するとpH9以上が好ましい。pHが11.0を超えると変換効率が低下した。このとき乾燥前の攪拌後の加水分解溶液を調べると、溶液中に軟磁性粉末に付着しないシリカ粒子が浮遊しており、加水分解速度が大きくなりすぎることで、皮膜の生成効率が落ちていることが解った。
Figure 2009231481
(実施例5)
実施例1で得られた軟磁性粉末を用いて圧粉磁心を作製した。軟磁性粉末に対して、バインダーとしてアモルファスシリカ1.5重量部、アクリル樹脂1.5重量部、ステアリン酸亜鉛0.3重量部を混合した。
この混合粉末を外径Φ14mm、内径Φ8mm、高さ5mmのトロイダル状コアに成形した。成形圧は1.2GPa(12ton/cm)とした。成形時に導入される歪みを除去するため、窒素気流中800℃で2時間熱処理を行った。
得られたリング試料のプレス面に銀ペーストを塗布し、岩崎通信機社製デジタルマルチメータVOAC7521を用いて2端子法にて測定し、シリカの膜厚と電気抵抗率の関係を図1に示した。本発明の製造方法により0.2μm以上の厚さのシリカ皮膜を作製することで10Ωm以上の高い電気抵抗率が得られた。
アルカリとして、有機塩基(ジエチルアミン、トリエチルアミン、グアニジン)を用いて実施例1と同様に軟磁性粉末にシリカ皮膜を形成した。比較として、水酸化ナトリウム水溶液を用いて同様に実験を行った。それぞれのシリカ皮膜形成が施された軟磁性粉末と何も処理を施していない軟磁性粉末を窒素中800℃で熱処理し、東英工業製VSM−5−20にて最大印加磁界20kOeで測定した粉末の保磁力を比較した。表4にその結果を示す。
Figure 2009231481
軟磁性粉末の膜圧と圧粉磁心の電気抵抗率との関係を示す図である。

Claims (4)

  1. Feを主成分とする軟磁性粉末の表面に、テトラエトキシシラン、有機溶剤、アルカリ、及び水を含む加水分解溶液によってシリカ皮膜を形成する圧粉磁心用軟磁性粉末のシリカ皮膜形成方法であって、前記テトラエトキシシランの濃度が前記加水分解溶液全体に対して0.2mol/L以上1.1mol/L以下であり、かつ水濃度がモル比でテトラエトキシシラン濃度の20倍以上30倍以下のものを使用することを特徴とする圧粉磁心用軟磁性粉末のシリカ皮膜形成方法。
  2. 前記加水分解溶液は、pHが7.0から11.0の範囲であることを特徴とする請求項1に記載の圧粉磁心用軟磁性粉末のシリカ皮膜形成方法。
  3. 前記アルカリは、アンモニア、または有機塩基の中から選ばれる少なくとも1種類以上のものが含まれることを特徴とする請求項2に記載の圧粉磁心用軟磁性粉末のシリカ皮膜形成方法。
  4. 請求項1乃至請求項3に記載のシリカ皮膜形成方法によりシリカ皮膜が形成された軟磁性粉末を作製し、前記軟磁性粉末を圧縮成形し、その圧縮成形中、もしくは圧縮成形後に700℃〜1100℃で熱処理を行うことを特徴とする圧粉磁心の製造方法。
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