JP2009227926A - ノボラック型フェノール樹脂 - Google Patents

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一雄 中西
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Abstract

【課題】 感度および解像度を損なうことなく、高耐熱性を備えたフォトレジストの製造を可能にするフォトレジスト用フェノ−ル樹脂を提供するものである。
【解決手段】 ノボラック型フェノール樹脂であって、フェノ−ル類の組成がメタクレゾール20−70重量%,パラクレゾール20−70重量%,1−ナフトール1−20重量%で、アルデヒド類がホルムアルデヒド及び/又はパラホルムアルデヒドで、フェノ−ル類とアルデヒド類とを酸性触媒のもとで反応させて得られるノボラック型フェノール樹脂である。
【選択図】 なし

Description

本発明は、ノボラック型フェノール樹脂に関する。
一般的にポジ型フォトレジストには、ナフトキノンジアジド化合物等のキノンジアジド基を有する感光剤及びアルカリ可溶性樹脂(例えば、ノボラック型クレゾール樹脂)が用いられている。このような組成からなるポジ型フォトレジストは、露光後にアルカリ溶液による現像によって高い解像力を示し、IC、LSI等の半導体製造、LCDなどの回路基材の製造に利用されている。またノボラック型クレゾール樹脂はプラズマドライエッチングに対し、芳香環を多く持つ構造に起因する高い耐熱性も有しており、これまでノボラック型クレゾール樹脂とナフトキノンジアジド系感光剤とを含有する数多くのポジ型フォトレジストが開発、実用化され、大きな成果を挙げてきている。
一般にポジ型フォトレジストには、メタクレゾ−ル・パラクレゾ−ルとホルムアルデヒドとを酸触媒の存在下で反応させて得られたノボラック型クレゾール樹脂が使用されている(例えば、特許文献1参照)。そして、フォトレジストの特性を調整または向上させるために、クレゾール樹脂中のメタクレゾ−ル・パラクレゾ−ルの比率や分子量、分子量分布などの検討がなされてきた。
しかし、LSIの高集積化に伴い、更なる高精度微細パターンの形成が必要になってきている。そのため、フォトレジストに対して種々の特性を向上するよう要求が高まっている。半導体用フォトレジストの分野では、高耐熱性・高解像度・高感度などの特性が要求されており、高耐熱化のためにアルキルフェノ−ル類や芳香族アルデヒドなどのモノマ−の適用が検討され、高感度化のためにヒドロキシベンズアルデヒドなどの検討例がある。しかしいずれも、若干の向上は見られるものの、飛躍的な効果は得られていない。
高解像度化のためには、分子構造制御の観点からフェノ−ル樹脂の結合基が芳香環のオルソ−オルソ位で結合した構造を多く含むハイオルソ樹脂を適用した例がある。この樹脂を使用した場合、高解像度化は図れるものの、耐熱性が低下することと感度が悪くなるなどの欠点が発生し、実用化には至っていない。また、種々のモノマー類が検討された例はあるが、いずれも一長一短があり実用化まで至っていない。
特開平07−090038号公報
本発明の目的は、感度および解像度を損なうことなく、高耐熱性備えたフォトレジストの製造を可能にするフォトレジスト用フェノ−ル樹脂を提供することである。
このような目的は、以下の本発明(1)〜(4)により達成される。
(1)フェノ−ル類とアルデヒド類とを酸性触媒のもとで反応させて得られるノボラック型フェノール樹脂であって、フェノ−ル類の組成がメタクレゾール20−70重量%,パラクレゾール20−70重量%,1−ナフトール1−20重量%で、アルデヒド類がホルムアルデヒド及び/又はパラホルムアルデヒドであることを特徴とするノボラック型フェノール樹脂。
(2)前記フェノール類に対するホルムアルデヒド及び/又はパラホルムアルデヒドのモル比率が、0.5〜1.0である上記(1)に記載のノボラック型フェノール樹脂。
(3)GPCによるポリスチレン換算の重量平均分子量が、5000〜15000である上記(1)又は(2)に記載のノボラック型フェノール樹脂。
(4)フォトレジストに用いられるものである上記(1)乃至(3)のいずれか1項に記載のノボラック型フェノール樹脂。
本発明により、感度および解像度を損なうことなく、高耐熱性を備えたフォトレジストの製造を可能にするフォトレジスト用フェノ−ル樹脂を提供することができる。
本発明は、ノボラック型フェノール樹脂であって、フェノ−ル類の組成がメタクレゾール20−70重量%,パラクレゾール20−70重量%,1−ナフトール1−20重量%で、アルデヒド類がホルムアルデヒド及び/又はパラホルムアルデヒドで、フェノ−ル類とアルデヒド類とを酸性触媒のもとで反応させて得られるノボラック型フェノール樹脂である。
まず、本発明のノボラック型フェノール樹脂の製造方法(以下、単に「製造方法」ということがある)について説明する。
本発明の製造方法に用いられるフェノール類としては、メタクレゾ−ル、パラクレゾールおよび1−ナフトールが挙げられる。また、アルデヒド類としては、ホルムアルデヒド(ホルマリン)及び/又はパラホルムアルデヒドが挙げられる。
本発明の製造方法の反応におけるフェノール類に対するホルムアルデヒド及び/又はパラホルムアルデヒドのモル比率は0.5〜1.0が好ましく、更に好ましくは0.6〜0.9である。上記モル比率とすることで、特にフォトレジスト用に適した重量平均分子量をもつノボラック型フェノール樹脂を得ることができる。
また、上記フェノ−ル類の組成は、メタクレゾール20−70重量%,パラクレゾール20−70重量%,1−ナフトール1−20重量%が好ましく、更に好ましくはメタクレゾール40−60重量%,パラクレゾール30−50重量%,1−ナフトール5−15重量%である。上記比率とすることで、特にフォトレジスト用に適したアルカリ溶解時間(ADR)を持つノボラック型フェノール樹脂を得ることができる。
本発明の製造方法に用いられる反応時の酸性触媒としては、例えば、塩酸、硫酸、燐酸、ホウ酸などの無機酸類、蓚酸、酢酸、パラトルエンスルホン酸等の有機酸類が挙げられ、単独及び混合して使用することができる。また、モノマ−除去時に分解、昇華などにより反応系から容易に除去できるものの使用が好ましい。使用量については触媒の種類にもよるが、系内のpHが1〜6の範囲になる量を設定することが好ましい。
さらに、本発明の製造方法を反応手順に沿って説明する。
反応は、攪拌機、温度計、熱交換機の付いた反応容器にフェノール類、酸性触媒を仕込み、所定温度に昇温する。所定温度に到達後、ホルムアルデヒド及び/又はパラホルムアルデヒドの逐次添加を開始する。逐次添加温度や時間はモノマ−の反応性、目的とする特性によって適宜設定できるが、安定かつ経済的に製造可能なレベルに設定できる。
ホルムアルデヒド及び/又はパラホルムアルデヒドの逐次添加時間は、30〜300分が好ましく、更に好ましくは60〜180分である。上記逐次添加時間とすることで、急激な昇温もなく適正な速度で反応を進めることができる。
また、ホルムアルデヒド及び/又はパラホルムアルデヒドの逐次添加温度は、70〜130℃が好ましく、更に好ましくは90〜110℃である。上記逐次添加温度とすることで、急激な昇温もなく適正な速度で反応を進めることができる。
上記逐次添加終了後、必要によってそのまま反応を継続することができる。また逐次添加・反応時において、必要によって反応溶媒を添加使用することもでき、特に溶媒の種類は限定されないが、フェノ−ル樹脂を溶解する溶媒であれば使用できる。一例をあげるとメチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類、ブタノ−ル等のアルコ−ル類、エトキシエタノ−ル等のエ−テルアルコ−ル類等が挙げられる。
上記反応終了後、必要によって、添加した酸性触媒を除去するために、水を加えて水洗を実施する。水洗水の量と回数は特に限定されないが、水洗回数は1〜5回程度が残留触媒量と経済的な観点から特に好ましい。また、水洗温度は特に限定されないが、触媒種除去の効率と作業性の観点から40〜95℃で行うのが好ましい。水洗中、樹脂と水洗水の分離が悪い場合は、樹脂の粘度を低下させる溶媒の添加や水洗温度を上昇させることが効果的である。この溶媒は特に限定されないが、フェノ−ル樹脂を溶解して粘度を低下させるものであれば使用することができる。一例をあげると、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類、メタノ−ル、エタノ−ル、ブタノ−ルなどのアルコ−ル類、エトキシエタノ−ル等のエ−テルアルコ−ル類等が挙げられる。
上記水洗終了後、常圧下及び減圧下で脱水・脱モノマ−を行い、フォトレジスト用フェノール樹脂を得ることができる。脱水・脱モノマ−の条件は限定されないが、得られたフェノール樹脂の安定性(バラツキ)や粘度を考慮すると、減圧度は、0.1〜200torr程度で行うのが特に好ましく、反応釜からの取り出し温度は、150〜250℃で行うのが更に好ましい。
反応設備の好ましい材質について述べる。
フォトレジスト用フェノール樹脂は、金属不純物の混入が極力ないことが要求特性の一つにあり、本発明の製造方法による製造にあたっては、ガラスライニング製及び/又はタンタル、ハフニウム、ジルコニウム、ニオブ、チタンから選ばれた金属及び/又はそれらの合金からなり、実質的に他の材料を含まない金属材料を反応設備材質として用いた製造装置を使用することが好ましい。
次に、本発明のノボラック型フェノール樹脂について説明する。
本発明のノボラック型フェノール樹脂は、上記本発明の製造方法によって得られることを特徴とする。
本発明の製造方法により得られたノボラック型フェノール樹脂の、GPCによるポリスチレン換算の重量平均分子量は、5000〜15000が好ましく、特に好ましくは6000〜11000である。上記重量平均分子量とすることで、特にフォトレジスト用に適したアルカリ溶解時間(ADR)をもつノボラック型フェノール樹脂を得ることができる。
本発明の製造方法により得られたノボラック型フェノール樹脂は、フォトレジスト用として用いることができる。
以下、本発明を実施例により詳細に説明する。ここに記載されている「部」及び「%」はすべて「重量部」及び「重量%」を示し、本発明はこれら実施例により何ら制約されるものではない。
1.フェノール樹脂の合成
(1)実施例1
攪拌機、温度計、熱交換機の付いた5Lの四つ口フラスコにメタクレゾ−ル450部、パラクレゾール500部、1−ナフトール50部、蓚酸2部を仕込み、内温96〜100℃まで上昇させる。温度到達後、37%ホルマリン541.2部(全フェノール類に対する仕込みモル比F/C=0.73)を、内温96〜100℃を維持させながら3時間で添加し、その後2時間還流反応を行った後、常圧下で脱水を行い、内温170℃まで上昇させ、次いで70Torrの減圧下で内温200℃まで脱水・脱モノマ−を行い、ノボラック型フェノール樹脂800部を得た。得られた樹脂の重量平均分子量は6900、遊離モノマ−1.9%であった。
(2)実施例2
攪拌機、温度計、熱交換機の付いた5Lの四つ口フラスコにメタクレゾ−ル600部、パラクレゾール300部、1−ナフトール100部、蓚酸2部を仕込み、内温96〜100℃まで上昇させる。温度到達後、37%ホルマリン600.2部(全フェノール類に対する仕込みモル比F/C=0.82)を、内温96〜100℃を維持させながら3時間で添加し、その後3時間還流反応を行った後、常圧下で脱水を行い、内温170℃まで上昇させ、次いで70Torrの減圧下で内温200℃まで脱水・脱モノマ−を行い、ノボラック型フェノール樹脂860部を得た。得られた樹脂の重量平均分子量は9900、遊離モノマ−2.3%であった。
(3)実施例3
攪拌機、温度計、熱交換機の付いた5Lの四つ口フラスコにメタクレゾ−ル450部、パラクレゾール450部、1−ナフトール100部、蓚酸2部を仕込み、内温96〜100℃まで上昇させる。温度到達後、37%ホルマリン556.3部(全フェノール類に対する仕込みモル比F/C=0.76)を、内温96〜100℃を維持させながら2時間で添加し、その後2時間還流反応を行った後、常圧下で脱水を行い、内温170℃まで上昇させ、次いで70Torrの減圧下で内温200℃まで脱水・脱モノマ−を行い、ノボラック型フェノール樹脂800部を得た。得られた樹脂の重量平均分子量は7700、遊離モノマ−2.1%であった。
(4)実施例4
攪拌機、温度計、熱交換機の付いた5Lの四つ口フラスコにメタクレゾ−ル550部、パラクレゾール300部、1−ナフトール150部、蓚酸2部を仕込み、内温96〜100℃まで上昇させる。温度到達後、37%ホルマリン599.8部(全フェノール類に対する仕込みモル比F/C=0.83)を、内温96〜100℃を維持させながら1時間で添加し、その後4時間還流反応を行った後、常圧下で脱水を行い、内温170℃まで上昇させ、次いで70Torrの減圧下で内温200℃まで脱水・脱モノマ−を行い、ノボラック型フェノール樹脂830部を得た。得られた樹脂の重量平均分子量は11000、遊離モノマ−1.7%であった。
(5)実施例5
攪拌機、温度計、熱交換機の付いた5Lの四つ口フラスコにメタクレゾ−ル400部、パラクレゾール450部、1−ナフトール150部、蓚酸2部を仕込み、内温96〜100℃まで上昇させる。温度到達後、37%ホルマリン534.7部(全フェノール類に対する仕込みモル比F/C=0.74)を、内温96〜100℃を維持させながら2時間で添加し、その後2時間還流反応を行った後、常圧下で脱水を行い、内温170℃まで上昇させ、次いで70Torrの減圧下で内温200℃まで脱水・脱モノマ−を行い、ノボラック型フェノール樹脂790部を得た。得られた樹脂の重量平均分子量は8000、遊離モノマ−1.7%であった。
(6)実施例6
攪拌機、温度計、熱交換機の付いた5Lの四つ口フラスコにメタクレゾ−ル500部、パラクレゾール300部、1−ナフトール200部、蓚酸2部を仕込み、内温96〜100℃まで上昇させる。温度到達後、37%ホルマリン606.2部(全フェノール類に対する仕込みモル比F/C=0.85)を、内温96〜100℃を維持させながら2時間で添加し、その後4時間還流反応を行った後、常圧下で脱水を行い、内温180℃まで上昇させ、次いで70Torrの減圧下で内温200℃まで脱水・脱モノマ−を行い、ノボラック型フェノール樹脂820部を得た。得られた樹脂の重量平均分子量は10200、遊離モノマ−1.9%であった。
(7)比較例1
実施例1と同様の反応装置にメタクレゾ−ル400部、パラクレゾ−ル600部、37%ホルマリン465.5部(全クレゾールに対する仕込みモル比F/C=0.62)、蓚酸2部を仕込み、97〜103℃で4時間還流反応を行った後、常圧下で脱水を行い内温140℃まで上昇させ、次いで70Torrの減圧下で内温200℃まで脱水・脱モノマ−を行い、ノボラック型フェノール樹脂760部を得た。得られた樹脂の重量平均分子量は5000、遊離モノマ−2.7%であった。
(8)比較例2
実施例1と同様の反応装置にメタクレゾ−ル500部、パラクレゾ−ル500部、37%ホルマリン480.5部(全クレゾールに対する仕込みモル比F/C=0.64)、蓚酸2部を仕込み、97〜103℃で4時間還流反応を行った後、常圧下で脱水を行い内温140℃まで上昇させ、次いで70Torrの減圧下で内温200℃まで脱水・脱モノマ−を行い、ノボラック型フェノール樹脂800部を得た。得られた樹脂の重量平均分子量は6000、遊離モノマ−2.2%であった。
(9)比較例3
実施例1と同様の反応装置にメタクレゾ−ル600部、パラクレゾ−ル400部、37%ホルマリン518.0部(全クレゾールに対する仕込みモル比F/C=0.69)、蓚酸2部を仕込み、97〜103℃で4時間還流反応を行った後、常圧下で脱水を行い内温140℃まで上昇させ、次いで70Torrの減圧下で内温200℃まで脱水・脱モノマ−を行い、ノボラック型フェノール樹脂830部を得た。得られた樹脂の重量平均分子量は5900、遊離モノマ−2.0%であった。
(10)比較例4
攪拌機、温度計、熱交換機の付いた5Lの四つ口フラスコにメタクレゾ−ル150部、パラクレゾール750部、1−ナフトール100部、蓚酸2部を仕込み、内温96〜100℃まで上昇させる。温度到達後、37%ホルマリン534.3部(全フェノール類に対する仕込みモル比F/C=0.73)を、内温96〜100℃を維持させながら2時間で添加し、その後2時間還流反応を行った後、常圧下で脱水を行い、内温170℃まで上昇させ、次いで70Torrの減圧下で内温200℃まで脱水・脱モノマ−を行い、ノボラック型フェノール樹脂760部を得た。得られた樹脂の重量平均分子量は6400、遊離モノマ−2.3%であった。
(11)比較例5
攪拌機、温度計、熱交換機の付いた5Lの四つ口フラスコにメタクレゾ−ル750部、パラクレゾール150部、1−ナフトール100部、蓚酸2部を仕込み、内温96〜100℃まで上昇させる。温度到達後、37%ホルマリン578.3部(全フェノール類に対する仕込みモル比F/C=0.79)を、内温96〜100℃を維持させながら2時間で添加し、その後4時間還流反応を行った後、常圧下で脱水を行い、内温170℃まで上昇させ、次いで70Torrの減圧下で内温200℃まで脱水・脱モノマ−を行い、ノボラック型フェノール樹脂900部を得た。得られた樹脂の重量平均分子量は8800、遊離モノマ−2.5%であった。
(12)比較例6
攪拌機、温度計、熱交換機の付いた5Lの四つ口フラスコにメタクレゾ−ル350部、パラクレゾール350部、1−ナフトール300部、蓚酸2部を仕込み、内温96〜100℃まで上昇させる。温度到達後、37%ホルマリン583.3部(全フェノール類に対する仕込みモル比F/C=0.84)を、内温96〜100℃を維持させながら3時間で添加し、その後3時間還流反応を行った後、常圧下で脱水を行い、内温180℃まで上昇させ、次いで70Torrの減圧下で内温200℃まで脱水・脱モノマ−を行い、ノボラック型フェノール樹脂810部を得た。得られた樹脂の重量平均分子量は6700、遊離モノマ−2.7%であった。
(13)比較例7
攪拌機、温度計、熱交換機の付いた5Lの四つ口フラスコにメタクレゾ−ル450部、パラクレゾール450部、2−ナフトール100部、蓚酸2部を仕込み、内温96〜100℃まで上昇させる。温度到達後、37%ホルマリン644.1部(全フェノール類に対する仕込みモル比F/C=0.88)を、内温96〜100℃を維持させながら3時間で添加し、その後3時間還流反応を行った後、常圧下で脱水を行い、内温180℃まで上昇させ、次いで70Torrの減圧下で内温200℃まで脱水・脱モノマ−を行い、ノボラック型フェノール樹脂780部を得た。得られた樹脂の重量平均分子量は5500、遊離モノマ−2.5%であった。
2.ノボラック型フェノール樹脂の特性評価方法
(1)重量平均分子量(Mw)及び遊離モノマーの評価方法
重量平均分子量及び遊離モノマーは、下記装置によるGPC測定によりポリスチレン標準物質を用いて作成した検量線をもとに計算した。GPC測定はテトラヒドロフランを溶出溶媒として使用し、流量1.0ml/分、カラム温度40℃の条件で実施した。装置は、本体:TOSOH社製「HLC−8120」、検出器:TOSOH社製「UV−8011」(波長280nmにセット)、分析用カラム:昭和電工社製「SHODEX KF−802 1本、KF−803 1本、KF−805 1本」を使用した。
(2)アルカリ溶解時間(ADR)の評価方法
25%の樹脂−プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)溶液を使用して、シリコンウエハ上に約1マイクロメ−タ−の厚みになるようにスピンコ−タ−で塗布し、110℃で90秒間ホットプレ−ト上で乾燥させた。その後、現像液(2.38%テトラメチルアンモニウムヒドロオキサイド水溶液)でシリコンウエハに塗布した樹脂を溶解し、目視で溶解する時間を測定した。
(3)軟化点の評価方法
軟化点は、JIS K 2531 に準拠して測定した。
(4)限界解像度の評価方法
ノボラック型フェノ−ル樹脂100部とナフトキノン1,2−ジアジド−5−スルホン酸の2,3,4−トリヒドロキシベンゾフェノンエステル30部とを乳酸エチルに溶解し、レジスト溶液を調合した。これらを0.2ミクロンメンブレンフィルタ−で濾過し、レジスト液とした。これを常法によって塗布し、110℃で90秒間ホットプレ−ト上で乾燥させた。その後縮小投影露光装置を用い、テストチャ−トマスクを介して露光し、現像液(2.38%テトラメチルアンモニウムヒドロオキサイド水溶液)を用い、50秒間現像し、シリコウエハ−上のレジストパタ−ン形状を電子顕微鏡で観察した。限界解像度は、最適露光・現像条件での写真から解像しうる限界を目視で判定・測定した。
Figure 2009227926
表1の結果から明らかなように、本発明の製造方法により得られた実施例1〜6のノボラック型フェノール樹脂は、上記製造方法によらない比較例1〜3に比較して、重量平均分子量が高く高軟化点であるにも関わらず、アルカリ溶解時間(ADR)および解像度については、上記製造方法によらない比較例1〜3とほぼ同等であった。
メタクレゾールが20%より小さくなりパラクレゾールが70%より大きくなると、比較例4に示したように、高軟化点ではあるが、アルカリ溶解時間(ADR)が実施例1〜6に比較して非常に遅くなる。逆にメタクレゾールが70%より大きくなりパラクレゾールが20%より小さくなると、比較例5に示したように、高軟化点ではあるが、アルカリ溶解時間(ADR)が実施例1〜6に比較して非常に速くなる。これらはいずれも、フォトレジスト用に適したアルカリ溶解時間(ADR)をもつものではなかった。
1−ナフトールが20%より大きくなると、比較例6に示したように、軟化点が高くなりすぎ、安定生産性、取り扱い性等の実用性が低くなる。
また、1−ナフトールの代わりに2−ナフトールを使用した場合は、比較例7に示したように、高軟化点ではあるが、アルカリ溶解時間(ADR)が実施例1〜6に比較して非常に遅く、フォトレジスト用に適したアルカリ溶解時間(ADR)をもつものは得られなかった。
本発明の製造方法により得られたノボラック型フェノール樹脂は、分子構造中に1−ナフトールが組み込まれていることにより、感度および解像度を損なうことなく、高耐熱性を備えたフォトレジストの製造を可能にするフォトレジスト用フェノ−ル樹脂を提供することができると考えられる。

Claims (4)

  1. フェノ−ル類とアルデヒド類とを酸性触媒のもとで反応させて得られるノボラック型フェノール樹脂であって、フェノ−ル類の組成がメタクレゾール20−70重量%,パラクレゾール20−70重量%,1−ナフトール1−20重量%で、アルデヒド類がホルムアルデヒド及び/又はパラホルムアルデヒドであることを特徴とするノボラック型フェノール樹脂。
  2. 前記フェノール類に対するホルムアルデヒド及び/又はパラホルムアルデヒドのモル比率が、0.5〜1.0である請求項1に記載のノボラック型フェノール樹脂。
  3. GPCによるポリスチレン換算の重量平均分子量が、5000〜15000である請求項1又は2に記載のノボラック型フェノール樹脂。
  4. フォトレジストに用いられるものである請求項1乃至3のいずれか1項に記載のノボラック型フェノール樹脂。
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