JP3596855B2 - フォトレジスト用フェノール樹脂の製造方法 - Google Patents

フォトレジスト用フェノール樹脂の製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体やLCDなどを製造する際のリソグラフィーに使用されるフォトレジストのベース樹脂として使用され、高耐熱性、高残膜率、高感度、高解像度なフォトレジストの製造を可能にするフォトレジスト用ノボラック型フェノール樹脂の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般にポジ型フォトレジストにはナフトキノンジアジド化合物等のキノンジアジド基を有する感光剤とアルカリ可溶性樹脂(例えば、ノボラック型フェノール樹脂)が用いられている。このような組成からなるポジ型フォトレジストは、露光後にアルカリ溶液による現像によって高い解像力を示し、IC、LSI等の半導体製造、LCDなどの回路基材の製造に利用されている。またノボラック型フェノール樹脂はプラズマドライエッチングに対し、芳香環を多く持つ構造に起因する高い耐熱性も有しており、これまでノボラック型フェノール樹脂とナフトキノンジアジド系感光剤とを含有する数多くのポジ型フォトレジストが開発、実用化され、大きな成果を挙げてきている。
【0003】
一般にポジ型フォトレジストには、メタクレゾール・パラクレゾール混合物とホルムアルデヒドを酸触媒の存在下で反応させて得られたノボラック型フェノール樹脂が使用されている。そして、フォトレジストの特性を調整または向上させるために、フェノール樹脂中のメタクレゾール・パラクレゾール混合物の比率や分子量、分子量分布などの検討がなされてきた。
【0004】
しかし近年、LSIの高集積化に伴い、更なる高精度微細パターンの形成が必要になってきている。そのため、フォトレジストに対して種々の特性を向上するよう要求が高まっている。半導体用フォトレジストの分野では、高耐熱性・高解像度・高感度などの特性が要求されており、高耐熱化のためにキシレノール,トリメチルフェノールなどのアルキルフェノール類や芳香族アルデヒドなどのモノマーが検討され、高感度化のためにヒドロキシベンズアルデヒドなどが検討された例がある。しかしいずれも、ある程度の向上は見られるものの、飛躍的な効果は得られなかった。分子構造制御の観点では、高解像度化のためにフェノール樹脂の結合基が芳香環のオルソ−オルソで結合した構造を多く含むハイオルソ樹脂を適用した例がある。かかる樹脂を使用した場合、高解像度化は図れるものの、耐熱性が低下することや感度が悪くなるなどの欠点が発生し、実用化には至っていない。
【0005】
反応処方を改良した方法として、特開平3−29950号公報の例があり、レゾール樹脂を原料に用いたフォトレジスト用ノボラック樹脂の記述がなされている。しかしながら、パラクレゾールという2官能性モノマーのレゾールを用いてノボラック化反応をしており、耐熱性が悪く、解像度・感度も低いことから実用に適するものではなかった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、解像度に優れ・高耐熱性・高感度を兼ね備えたフォトレジストの製造を可能にするフォトレジスト用フェノール樹脂の製造方法を提供することである。
本発明者は、フォトレジストにおいて、ベース樹脂となるフェノール樹脂の分子構造は、フォトレジストの耐熱性向上のためには高密度な三次元分子構造が好ましく、解像度、感度向上のためには分子の末端部分に感光剤との相互作用が高いモノマーを結合させることが、露光後の現像時に、樹脂と結合した感光剤が溶解抑止効果を有効に発現させるので、良い分子構造と考えた。そこで本発明は、このような分子構造を達成するために鋭意研究を行なった結果得られたものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、フェノール、メタクレゾール、3,5−キシレノールのうち1種以上からなる3官能性以上のフェノール類(P1)及びアルデヒド類(A)を塩基性触媒の存在下、
pH7〜12で反応(一次反応)させて得たレゾール樹脂に、パラクレゾール、2,3−キシレノール、2,4−キシレノール、2,5−キシレノール、3,4−キシレノール、2,6−キシレノール、3,5−キシレノール、2,3,5−トリメチルフェノール、2、3、6−トリメチルフェノールのうち1種以上からなるフェノール類(P2)と酸触媒を添加してpH1.2〜4.0に調整し、さらに反応(二次反応)させて得られるノボラック型フェノール樹脂で、GPC測定によるポリスチレン換算の重量平均分子量が、一次反応終了時が100〜5000で二次反応終了時が1500〜20000であることを特徴とするフォトレジスト用ノボラック型フェノール樹脂の製造方法である。
【0008】
以下に、本発明について詳細に説明する。
初めに、原料について説明する。3官能性フェノール類(P1)としては、メタクレゾール、フェノール、3,5−キシレノールがあげられる。
【0009】
アルデヒド類(A)としては、ホルムアルデヒド(ホルマリン)、パラホルムアルデヒドやアセトアルデヒド、プロピルアルデヒド、ブチルアルデヒド、イソブチルアルデヒド、イソバレルアルデヒド、ヘキシルアルデヒド、オクチルアルデヒドなどのアルキルアルデヒド類、アクロレイン、クロトンアルデヒドなどの不飽和アルキルアルデヒド類、サリチルアルデヒド、パラヒドロキシベンズアルデヒドなどのヒドロキシベンズアルデヒド類、ベンズアルデヒド、フタルアルデヒドなどの芳香族アルデヒド類、グリオキサール、グルタルアルデヒドなどのジアルデヒド類があげられるが、これらに限定されることはなく、単独及び混合して使用することができる。実用上特に有効なアルデヒド類としては、ホルムアルデヒド(ホルマリン)、パラホルムアルデヒドがあげられる。
【0010】
ノボラック化反応(二次反応)で使用されるフェノール類(P2)は、パラクレゾール、2,3−キシレノール、2,4−キシレノール、2,5−キシレノール、3,4−キシレノール、2,6−キシレノール、3,5−キシレノール、2,3,5−トリメチルフェノール、2、3、6−トリメチルフェノールがあげられる。
【0011】
一次反応におけるアルデヒド類(A)とフェノール類(P1)のモル比率(A/P1)は0.5〜3.0であり、特に好ましくは0.7〜2.5である。アルデヒド類(A)が0.5より少ない場合は、一次反応後にできあがった分子の密度が下がり、耐熱性が低下することになる。また、3.0より多い場合は、一次反応後の遊離アルデヒドが多いことから、二次反応時のコントロールが困難になり、場合によってはゲル化してしまう。二次反応時のアルデヒド類(A)とフェノール類(P1+P2)のモル比率(A/P1+P2)は、0.2〜1.5であり、特に好ましくは0.5〜1.2である。アルデヒド類(A)が.2より少ない場合は、分子量が小さすぎ、耐熱性が低下する。また、1.5より多い場合は、二次反応時にゲル化がおこり、製造に支障をきたすことがある。
【0012】
P1とP2のモル比率(P1/P2)は、0.2〜3.0であり、特に好ましくは0.5〜2.5である。3.0よりP1が多くなると一次反応後の分子末端(メチロール基)は多いものの、その末端と反応するP2が足りなくなり、せっかくの分子末端が他の分子末端と反応して潰れてしまい、P2が有効に感光剤と相互作用をもてなくなり、感度低下の原因となる。また、0.5よりP1が少なくなると二次反応後の分子量が小さくなり、耐熱性をさげることになる。
【0013】
一次反応時の塩基性触媒としてはトリメチルアミン、トリエチルアミン、トリブチルアミンなどの三級アミン類、ピリジン、ジメチルアミノピリジン、ピロリジノピリジンなどの芳香族アミン類、ジアザビシクロノネン(DBN)、ジアザビシクロウンデセン(DBU)などの脂環式アミン類を使用することができるが、特に限定されることなく、レゾール化反応を行うに十分な塩基性を有していれば使用することができる。製造上特に有効なものは、三級アミン類であり、実用上トリエチルアミン、トリブチルアミンが最も好ましい。使用量については、特に限定されることはないが、系内のpHが7〜12程度になる量であれば良い。実用上は、フェノール類に対して5〜20重量%が好ましく、5重量%より少ない場合は反応の進行が遅くなり経済的な観点から不適切であり、20重量%より多い場合には反応が速すぎて制御が困難であり、最終的に得られた樹脂から塩基性触媒を除去することが難しくなり、フォトレジストの特性に悪影響を与える可能性がある。
【0014】
酸性触媒としては、塩酸、硫酸、燐酸、ホウ酸などの無機酸類、蓚酸、酢酸、安息香酸、パラトルエンスルホン酸などの有機酸類があげられ、特に限定されることなく単独及び混合して使用することができる。好ましくは塩基性触媒との中和により水洗水に可溶な塩を生じ、モノマー除去時に分解、昇華などにより反応系から容易に除去できるものが好ましい。使用量については触媒の種類にもよるが、塩基性触媒を中和し、反応系内のpHが1.2〜4.0の範囲になる量に設定することが好ましい。
【0015】
次いで本発明における重量平均分子量について説明する。重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)測定によりポリスチレン標準物質を用いて作成した検量線をもとに計算されたものである。GPC測定はテトラヒドロフランを溶出溶媒として使用し、流量1.0ml/分、カラム温度40℃の条件で実施した。装置は、本体:TOSOH製HLC−8020、検出器:波長280nmにセットしたTOSOH製UV−8011、分析用カラム:昭和電工製SHODEX;KF−802 1本、KF−803 1本、KF−8051本、をそれぞれ使用した。
【0016】
本発明におけるフェノール樹脂の重量平均分子量は、一次反応終了時は100〜5000で、特に好ましくは300〜4000である。100より小さい場合は、最終的に得られるフェノール樹脂の分子量も小さくなりすぎ、耐熱性を損ねる。5000を越える場合は、反応系内の粘度が高すぎるため、均一に攪拌できないなどの支障をきたす。また、二次反応終了時は1500〜20000で、特に好ましくは2000〜18000である。1500より小さい場合は、耐熱性が不十分であり、場合によってはフォトレジストの塗布が均一にできない場合がある。20000を越える場合は、耐熱性は良いものの感度が低下し実用的でない。
【0017】
さらに、本発明を反応(製造)手順に沿って説明する。反応は、攪拌機、温度計、熱交換機のついた反応釜にフェノール類(P1)、アルデヒド類(A)、及び塩基性触媒を仕込み一次反応を開始する。反応温度や時間はモノマーの反応性、目的とする特性によって適宜設定できるが、安定かつ経済的に製造可能なレベルとして反応時間で0.5〜8時間、反応温度で40〜100℃が好ましい。反応終了後、フェノール類(P2)と酸性触媒を添加し、二次反応を行う。二次反応の反応温度や時間は、製造されるフェノール樹脂の特性やモノマーの反応性により適宜選択できるが、安定かつ経済的に製造可能なレベルとして反応時間で1〜10時間、反応温度で50〜150℃が好ましい。また一次反応あるいは二次反応時において、必要によって反応溶媒を添加使用することもできる。溶媒の種類は限定されないが、フェノール樹脂を溶解する溶媒であれば使用できる。一例をあげるとメチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどのケトン類、ブタノールなどのアルコール類、エトキシエタノールなどのエーテルアルコール類などである。
【0018】
反応終了後、反応のために添加した酸及び塩基触媒を除去するために、水を加えて水洗を実施することが好ましい。水洗水の量と回数は特に限定されないが、水洗回数は1〜5回程度が残留触媒量と経済的な観点から特に好ましい。また、水洗温度は特に限定されないが、触媒種除去の効率と作業性の観点から40〜95℃で行うのが好ましい。水洗中、樹脂と水洗水の分離が悪い場合は、樹脂粘度を低下させる溶媒の添加や水洗温度を上昇させることが効果的である。溶媒種は特に限定されないが、フェノール樹脂を溶解して粘度を低下させるものであれば使用することができる。一例をあげると、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどのケトン類、メタノール、エタノール、ブタノールなどのアルコール類、エトキシエタノールなどのエーテルアルコール類などである。
【0019】
水洗終了後、常圧下及び減圧下で脱水・脱モノマーを行い、フォトレジスト用フェノール樹脂を得ることができる。脱水・脱モノマーの条件は限定されないが、得られたフェノール樹脂の安定性(バラツキ)や粘度を考慮すると、減圧度は、0.1〜200torr程度で行うのが特に好ましく、反応釜からの取り出し温度は、150〜250℃で行うのが特に好ましい。
【0020】
最後に、フォトレジスト用フェノール樹脂は、金属不純物の混入が極力ないことが重要な要求特性の一つであり、本発明による製造にあたっては、ガラスライニング製及び/又はタンタル、ハフニウム、ジルコニウム、ニオブ、チタンから選ばれた金属及び/又はそれらの合金からなり、実質的に他の材料を含まない金属材料を反応設備材質として用いた製造装置を使用することが好ましい。
【0021】
【実施例】
以下本発明を実施例により詳細に説明する。ここに記載されている「部」及び「%」はすべて「重量部」及び「重量%」を示し、本発明はこれら実施例により何ら制約されるものではない。
【0022】
《実施例1》
攪拌機、温度計及び熱交換機を有する5Lの四つ口フラスコにメタクレゾール(P1)810g、37%のホルマリン(A)851g(モル比:A/P1=1.4)及びトリエチルアミン40gを仕込み、pH8.5、反応温度78〜82℃で75分間反応を行った。その後、10%の蓚酸水220gを添加して中和(pH=6.0)を行ない、パラクレゾール(P2)1620g(モル比:A/P1+P2=0.47,P1/P2=0.5)及び蓚酸41gを添加してpH1.5、反応温度98〜102℃で4時間反応させた。反応終了後、70℃まで冷却してアセトン350g、イオン交換水1250gを添加して約70℃で攪拌・静置した。分離水を除去した後、アセトン350g、イオン交換水1250gを使用して、再度水洗操作を行った。その後、常圧下で内温140℃まで脱水し、さらに60torrの減圧下で195℃まで脱水・脱モノマーを行い、フォトレジスト用フェノール樹脂1400gを得た。一次反応後の反応物の重量平均分子量は1000で、得られた樹脂の重量平均分子量は4800、遊離モノマーは1.0%であった。
【0023】
《実施例2》
攪拌機、温度計及び熱交換機を有する5Lの四つ口フラスコにメタクレゾール(P1)810g、92%のパラホルムアルデヒド(A)563g(モル比:A/P1=2.3)及びトリエチルアミン40gを仕込み、pH8.5、反応温度78〜82℃で60分間反応を行った。その後、10%の蓚酸水220gを添加して中和(pH=6.2)を行ない、パラクレゾール(P2)450g(モル比:A/P1+P2=1.48,P1/P2=1.8)及び蓚酸41gを添加してpH2.5、反応温度98〜102℃で4時間反応させた。反応終了後、70℃まで冷却してアセトン350g、イオン交換水1250gを添加して約70℃で攪拌・静置した。分離水を除去した後、アセトン350g、イオン交換水1250gを使用して、再度水洗操作を行った。その後、常圧下で内温140℃まで脱水し、さらに60torrの減圧下で195℃まで脱水・脱モノマーを行い、フォトレジスト用フェノール樹脂1200gを得た。一次反応後の反応物の重量平均分子量は3500で、得られた樹脂の重量平均分子量は18000、遊離モノマーは1.5%であった。
【0024】
《実施例3》
攪拌機、温度計及び熱交換機を有する5Lの四つ口フラスコにメタクレゾール(P1)810g、37%のホルマリン(A)486g(モル比:A/P1=0.8)及びトリブチルアミン50gを仕込み、pH9.0、反応温度78〜82℃で75分間反応を行った。その後、10%の蓚酸水240gを添加して中和(pH=6.4)を行ない、2,3−キシレノール(P2)305g、2,4−キシレノール(P2)305g(モル比:A/P1+P2=0.48,P1/P2=1.5)及び蓚酸41gを添加してpH1.2、反応温度98〜102℃で4時間反応させた。反応終了後、70℃まで冷却してアセトン350g、イオン交換水1250gを添加して約70℃で攪拌・静置した。分離水を除去した後、アセトン350g、イオン交換水1250gを使用して、再度水洗操作を行った。その後、常圧下で内温140℃まで脱水し、さらに60torrの減圧下で195℃まで脱水・脱モノマーを行い、フォトレジスト用フェノール樹脂1300gを得た。一次反応後の反応物の重量平均分子量は500で、得られた樹脂の重量平均分子量は2500、遊離モノマーは2.5%であった。
【0025】
《実施例4》
攪拌機、温度計及び熱交換機を有する5Lの四つ口フラスコに3,5−キシレノール(P1)800g、37%のホルマリン(A)957g(モル比:A/P1=1.8)及びトリエチルアミン35gを仕込み、pH7.5、反応温度78〜82℃で75分間反応を行った。その後、10%の蓚酸水200gを添加して中和(pH=6.5)を行ない、パラクレゾール1012g(モル比:A/P1+P2=0.74,P1/P2=0.7)及び蓚酸35gを添加してpH3.0、反応温度98〜102℃で4時間反応させた。反応終了後、70℃まで冷却してアセトン350g、イオン交換水1250gを添加して約70℃で攪拌・静置した。分離水を除去した後、アセトン350g、イオン交換水1250gを使用して、再度水洗操作を行った。その後、常圧下で内温140℃まで脱水し、さらに60torrの減圧下で195℃まで脱水・脱モノマーを行い、フォトレジスト用フェノール樹脂1500gを得た。一次反応後の反応物の重量平均分子量は2500で、得られた樹脂の重量平均分子量は9000、遊離モノマーは2.0%であった。
【0026】
《実施例5》
攪拌機、温度計及び熱交換機を有する5Lの四つ口フラスコにフェノール(P1)700g、37%のホルマリン(A)1268g(モル比:A/P1=2.1)及びトリエチルアミン50gを仕込み、pH10.0、反応温度78〜82℃で45分間反応を行った。その後、10%の蓚酸水260gを添加して中和(pH=6.0)を行ない、パラクレゾール350g(モル比:A/P1+P2=1.46,P1/P2=2.3)、トリフルオロ酢酸40gを添加してpH1.8、反応温度98〜102℃で4時間反応させた。反応終了後、70℃まで冷却してアセトン350g、イオン交換水1250gを添加して約70℃で攪拌・静置した。分離水を除去した後、アセトン350g、イオン交換水1250gを使用して、再度水洗操作を行った。その後、常圧下で内温140℃まで脱水し、さらに60torrの減圧下で195℃まで脱水・脱モノマーを行い、フォトレジスト用フェノール樹脂1000gを得た。一次反応後の反応物の重量平均分子量は2800で、得られた樹脂の重量平均分子量は8500、遊離モノマーは1.0%であった。
【0027】
《実施例6》
攪拌機、温度計及び熱交換機を有する5Lの四つ口フラスコにメタクレゾール(P1)810g、37%のホルマリン(A)912g(モル比:A/P1=1.5)及びトリエチルアミン45gを仕込み、pH9.0、反応温度78〜82℃で75分間反応を行った。その後、10%の蓚酸水240gを添加して中和(pH=6.3)を行ない、2,3,5−トリメチルフェノール1020g(モル比:A/P1+P2=0.75,P1/P2=1.0)、蓚酸41gを添加してpH1.8、反応温度98〜102℃で4時間反応させた。反応終了後、70℃まで冷却してアセトン350g、イオン交換水1250gを添加して約70℃で攪拌・静置した。分離水を除去した後、アセトン350g、イオン交換水1250gを使用して、再度水洗操作を行った。その後、常圧下で内温140℃まで脱水し、さらに60torrの減圧下で195℃まで脱水・脱モノマーを行い、フォトレジスト用フェノール樹脂1500gを得た。一次反応後の反応物の重量平均分子量は2200で、得られた樹脂の重量平均分子量は12000、遊離モノマーは3.5%であった。
【0028】
《実施例7》
攪拌機、温度計及び熱交換機を有する5Lの四つ口フラスコにメタクレゾール(P1)810g、37%のホルマリン(A)1216g(モル比:A/P1=2.0)及びトリエチルアミン50gを仕込み、pH10.5、反応温度78〜82℃で45分間反応を行った。その後、10%の蓚酸水260gを添加して中和(pH=6.6)を行ない、2,6−キシレノール763g(モル比:A/P1+P2=1.09,P1/P2=1.2)、蓚酸40gを添加してpH1.5、反応温度98〜102℃で4時間反応させた。反応終了後、70℃まで冷却してアセトン350g、イオン交換水1250gを添加して約70℃で攪拌・静置した。分離水を除去した後、アセトン350g、イオン交換水1250gを使用して、再度水洗操作を行った。その後、常圧下で内温140℃まで脱水し、さらに60torrの減圧下で195℃まで脱水・脱モノマーを行い、フォトレジスト用フェノール樹脂1500gを得た。一次反応後の反応物の重量平均分子量は2600で、得られた樹脂の重量平均分子量は15000、遊離モノマーは1.5%であった。
【0029】
《実施例8》
攪拌機、温度計及び熱交換機を有する5Lの四つ口フラスコにメタクレゾール(P1)810g、37%のホルマリン(A)730g(モル比:A/P1=1.2)及びトリエチルアミン40gを仕込み、pH8.5、反応温度78〜82℃で60分間反応を行った。その後、10%の蓚酸水240gを添加して中和(pH=6.2)を行ない、2,3,6−トリメチルフェノール1275g(モル比:A/P1+P2=0.53,P1/P2=0.8)及び蓚酸15gを添加してpH4.0、反応温度98〜102℃で4時間反応させた。反応終了後、70℃まで冷却してアセトン350g、イオン交換水1250gを添加して約70℃で攪拌・静置した。分離水を除去した後、アセトン350g、イオン交換水1250gを使用して、再度水洗操作を行った。その後、常圧下で内温140℃まで脱水し、さらに60torrの減圧下で195℃まで脱水・脱モノマーを行い、フォトレジスト用フェノール樹脂1300gを得た。一次反応後の反応物の重量平均分子量は1500で、得られた樹脂の重量平均分子量は6000、遊離モノマーは2.5%であった。
【0030】
《実施例9》
攪拌機、温度計及び熱交換機を有する5Lの四つ口フラスコにメタクレゾール(P1)700g、37%のホルマリン(A)420g(モル比:A/P1=0.8)及びトリエチルアミン45gを仕込み、pH9.0、反応温度78〜82℃で80分間反応を行った。その後、10%の蓚酸水240gを添加して中和(pH=6.4)を行ない、3,4−キシレノール1977g(モル比:A/P1+P2=0.23,P1/P2=0.4)及びトリクロロ酢酸45gを添加してpH1.3、反応温度98〜102℃で4時間反応させた。反応終了後、70℃まで冷却してアセトン350g、イオン交換水1250gを添加して約70℃で攪拌・静置した。分離水を除去した後、アセトン350g、イオン交換水1250gを使用して、再度水洗操作を行った。その後、常圧下で内温140℃まで脱水し、さらに60torrの減圧下で195℃まで脱水・脱モノマーを行い、フォトレジスト用フェノール樹脂1300gを得た。一次反応後の反応物の重量平均分子量は2000で、得られた樹脂の重量平均分子量は7000、遊離モノマーは2.0%であった。
【0031】
《比較例1》
実施例1と同様の反応装置にメタクレゾール(P)400g、パラクレゾール(P)600g、37%ホルマリン(A)412.9g(モル比:A/P=0.55)及び蓚酸2gを仕込み、98〜102℃で4時間還流反応を行った後、常圧下で脱水を行い内温140℃まで上昇させ、次いで80Torrの減圧下で内温195℃まで脱水・脱モノマーを行ない、フォトレジスト用フェノール樹脂を得た。得られた樹脂の重量平均分子量は2200、遊離モノマー 3.3%であった。
【0032】
《比較例2》
実施例1と同様の反応装置にメタクレゾール(P)400部、パラクレゾール(P)600部、37%ホルマリン(A)563.1部(モル比:A/P=0.75)及び蓚酸7部を仕込み、96〜100℃で5時間還流反応を行った後、常圧下で脱水を行い、内温150℃まで上昇させ、次いで80Torrの減圧下で内温195℃まで脱水・脱モノマーを行ない、フォトレジスト用フェノール樹脂を得た。得られた樹脂の重量平均分子量は9300、遊離モノマー 2.6%であった。
【0033】
評価例1:耐熱性の評価方法
ノボラック型フェノール樹脂100部とナフトキノン−1,2−ジアジド−5−スルホン酸の2,3,4−トリヒドロキシベンゾフェノンエステル30部とを乳酸エチルに溶解し、レジスト溶液を調合した。これらを0.2ミクロンメンブレンフィルターで濾過し、レジスト液とした。これを常法によって塗布し、110℃で90秒間ホットプレート上で乾燥させた。その後縮小投影露光装置を用い、テストチャートマスクを介して露光し、現像液(2.38%テトラメチルアンモニウムヒドロオキサイド水溶液)を用い、50秒間現像した。得られたシリコンウエハーを温度を変えたホットプレート上で30分間放置し、シリコウエハー上のレジストパターンの形状変化を電子顕微鏡で観察し耐熱性を評価した。
【0034】
評価例2:限界解像度・焦点深度の評価方法
評価例1と同様に溶液調製、前処理、塗付、テストチャートマスクによる露光・現像を行い、レジストパターン形状を電子顕微鏡で観察した。焦点深度は、0.30μmの線幅において焦点を変化させた時の写真を目視で観察し、解像可能な焦点変動幅を測定した。また、限界解像度は、最適露光・現像条件での写真から解像しうる限界を目視で判定・測定した。
【0035】
評価例3:アルカリ溶解時間(ADR)の評価方法
25%の樹脂−エチルセロソルブアセテート溶液を使用して、シリコンウエハ上に約1マイクロメーターの厚みになるようにスピンコーターで塗布し、110℃で90秒間ホットプレート上で乾燥させた。その後、現像液(2.38%テトラメチルアンモニウムヒドロオキサイド水溶液)でシリコンウエハに塗布した樹脂を溶解し、目視で溶解する時間を測定した。
【0036】
Figure 0003596855
【0037】
【発明の効果】
本発明により、従来の方法では得られなかった解像度に優れ、高耐熱性・高感度を両立するフォトレジスト用フェノール樹脂を提供することができる。本発明のフェノール樹脂を使用することによって得られたフォトレジストは、高集積な半導体を製造する際のリソグラフィーに使用され、半導体の今後のさらなる高集積化に役立つものと期待される。

Claims (5)

  1. フェノール、メタクレゾール、3,5−キシレノールのうち1種以上からなる3官能性以上のフェノール類(P1)及びアルデヒド類(A)を塩基性触媒の存在下、pH7〜12で反応(一次反応)させて得たレゾール樹脂に、パラクレゾール、2,3−キシレノール、2,4−キシレノール、2,5−キシレノール、3,4−キシレノール、2,6−キシレノール、3,5−キシレノール、2,3,5−トリメチルフェノール、2、3、6−トリメチルフェノールのうち1種以上からなるフェノール類(P2)と酸触媒を添加してpH1.2〜4.0に調整し、さらに反応(二次反応)させて得られるノボラック型フェノール樹脂で、GPC測定によるポリスチレン換算の重量平均分子量が、一次反応終了時が100〜5000で二次反応終了時が1500〜20000であることを特徴とするフォトレジスト用ノボラック型フェノール樹脂の製造方法。
  2. 前記アルデヒド類Aがホルムアルデヒド及び/又はパラホルムアルデヒドからなる請求項1記載のフォトレジスト用ノボラック型フェノール樹脂の製造方法。
  3. 一次反応時の塩基性触媒が第3級アミン類で、二次反応時の酸触媒が有機カルボン酸である請求項1記載のフォトレジスト用ノボラック型フェノール樹脂の製造方法。
  4. P1とP2のモル比率(P1/P2)が0.2〜3.0である請求項1記載のフォトレジスト用ノボラック型フェノール樹脂の製造方法。
  5. 一次反応時のアルデヒド類(A)とフェノール類(P1)のモル比率(A/P1)が0.5〜3.0であり、二次反応時のアルデヒド類(A)とフェノール類(P1)及びフェノール類(P2)とのモル比率(A/P1+P2)が0.2〜1.5であることを特徴とする請求項1記載のフォトレジスト用ノボラック型フェノール樹脂の製造方法。
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